批評はしてもしなくてもいいです。
書きたい人はなんか書いてみれよ。
あ
3 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/19 16:56
, -─‐- 、. そうさ・・・・・・結局のところ・・・・スレッドは
/ ,r─--ゝ、 2を取る側と取らない側・・・・
. ,' / --\ その2種類しかいないのだ・・・・!
l \ ─‐- 〉
>>2 拍手っ・・・・・!
. l i⌒i| ━ /
| | h |! `ヽ 1レス多い
>>3は残念賞だよ
. │ ヽ._| _,ノ r_ _)
|. / | l`====ゝ へただなあ
>>4くん へたっぴさ・・・・!
/\ / l ヾ==テ
/\. \/ ヽ、.___,ノ
>>5 明らかに精神失調状態だ・・・・!
/ \. \ /
/ \ \ /
>>6 悪いが・・・・あんたこれで破産だ・・・・・・!
/ _/ \ l
/ `ヽ.\|
>>7 な・・・・・・?そろそろ引き潮だろ・・・・・・・・・!
「明日からがんばろう」という発想からは・・・・どんな芽も吹きはしない・・・・・・!
そのことを
>>8になってまだ・・・・・わからんのか・・・・・・!?
そういう意味で
>>9はもうダメ・・・・!終わったよ・・・・!
4 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/19 18:13
残念賞おねでとう
砂糖を食べたら背中から羽が生えてきた。
さっそく飛んでみることにした。
両翼に力を入れて精一杯ばたつかせたら、あっという間に高度500m位にたどり着いた。
上空からの眺めは素晴らしい。私の家があんなに小さく見える。
だが、突然腹が痛くなったので降りることにする。
急降下で家に戻った。そしてトイレに行った。
下痢だった。
終了
6 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/19 19:25
額を、割られました
ここ貰っていいかな? 書きたいんだけど。
9 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/20 00:41
10 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/20 02:16
「すごいブスを見た〜。なんだか可哀想あんな人」とその娘は言いました。
僕からみたら目くそ鼻くそを笑うというか、「おまえがそんなこと
言えるんかよ」と突っ込みを入れたかったんですけど、現実にはそんな
テレビのお笑いタレントのノリでは接することはできなくて、、、、
その娘は自分がブスであることに自覚がないんです。
ブスな女にお前はブスだと自覚を持たせるいい方法はないもんだろうか?
なんだかおかしさを通り越して哀れにさえ感じました。いい人なんだけどね。
11 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/20 02:41
あたしは腹が痛い。
何故か?
女特有のものが来てしまったから。
あたしは頭が痛い。
何故か?
>>1さんの優しさに頭がかち割れたから。
12 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/20 02:46
>11
一所懸命に行間を読み取ろうとしているが、意味不明れす。
13 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/22 07:38
14 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/22 09:24
15 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/24 04:00
16 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/26 04:01
17 :
名無し物書き@推敲中?:02/08/28 06:57
「おーい。」
確かに声が聞えた。私は夜の海に向かって長く突き出した堤防の突端に立っていた。
声は海の方向から聞えてくるように思えた。 目を凝らして霧のかかった海面を見回してみるが、
黒い海水が波打つのが見えるだけだ。 ひょっとして誰か海に落ちたか、船でも沈みかけているのか
とも思ったが、その声にはどこにも切迫した雰囲気はなかった。
「おーい。」
また聞えた。間違いなく男の声。 しかも今度は全く違う方向から。早い潮に流されて
溺れてるのかも知れない。 釣り竿を放り出して、波止の上を20メートルほど戻ってみた。
じっと海面を見てみるが、やっぱり何も見えない。誰かが海に落ちたとすれば、水を打つ音が
聞えてもよさそうなものだ。聞えるのは堤防に打ち付ける緩やかな波の音だけだった。
「おーい。」
もう一度。 もっと近いところだ。 さっきまで自分が立っていた辺りから聞えてきた。
まずい・・・・・これは・・・・・
そう思ったその時、自分のすぐ耳元で声がした。
「おい!!」 怒鳴りつけるような声だった。すぐに持っていた懐中電灯を振り向けると、
すぐ真横に髪から海水をしたたらせた黒縁眼鏡の男が立っていた。電灯の光は男の満面の笑みを闇に浮かばせていた。
目だけが笑っていない。
「うわー!!」
腰が抜けた。堤防の上に座り込んでしまう。これはなんだ?
堤防の陸地側の方向を見る。 明かりが見えていた。 走れば30秒もあれば陸地に着くだろう。
しかし、走り出せば自分が恐怖でパニック状態になるのが分かっていた。
そっと周りを見回してみる。男の姿はもう見えない。 霧がかかった夜の海に風が吹き、
海面を霧が移動していくのが見えた。音が聞えない。波がテトラポットに砕けているのは見えるのだが、
音が聞えない。突如、水の中から激しく水飛沫を上げながら人が飛び出した。溺れている。
聞えなかった音が突然蘇る。
「助けてくれ!!」
顔が波間に浮かんだり消えたりしながら、とぎれとぎれに助けを求めている。
ごぼごぼと水が男の喉で泡立つ。私は動けなかった。両手で水を叩きながら、
男の体力が徐々に力尽きていくのがわかる。
私は強く耳を塞いで目を固く閉じた。しばらくして目を開けて顔を上げると、男はもう水の中で暴れていなかった。
水の中から顔だけを浮かばせて私をじっと見ている。
「助けてくれって言ったよな・・・・・」 男の口がそう動いた。
実際に声も聞えたかもしれない。海水を泡立たせながら顔が沈んでいく。最後まで私を凝視しながら。
聞き覚えのある声だった。
そこで目が覚めた。いつも必ずそうだ。この夢をみるようになって随分経つような気がするが、
自分でもよく分からなくなっていた。何回も同じ悪夢を見た気もするし、初めて見た夢のようでもある。
目覚めの悪いのは毎度のことだ。
つづけ・・・・
こんなところにもすばらしくありがたいスレッドが。。
ここで書けばよかったかな。クソスレ、じゃなくて。
今度はここで書こう。
保守
>>18-21 けこおもしろかった。
ただ三点リーダーは記号使うのが吉だと思う。
24 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/07 03:57
なんか書いてー
それはまるで泥の中で息をしているようだった。息をしようとすると、
ヘドロのような汚物が咽に引っ掛かってしまい、上手く肺に呼吸を送り込めない。
だが様々な声が僕の耳にノックもせずに入り込んでくる。あまりにも無意識に、あまりにも身勝手に。
そして定期的に訪れる頭痛が僕を襲った。耳から入り込んで雑音がそのまま脳まで辿り着き、
僕の体の中身だけを食べ尽くすような感覚に駆られた。
気が付くと、僕は手に小さなナイフを持っていた。それはとても握りやすく、
細かな刃が組み込まれた果物ナイフだった。
目の前にはクラスメイトの純也が僕に笑いかけている。彼の屈折のない笑顔が、
いやらしく僕を不愉快にさせた。理由は分からない。彼の柔らかそうな頬に浮かぶ笑窪が、
ただただ、僕に殺意を持たせた。
これは嫉妬?何ひとつ汚れを持たず心から笑える純也への?
それともただの形ない憎しみ?自分でも説明できないほどの?
考え込む間もなく、気付くと僕はナイフが握られた左手を上に振り上げていた。
左手はちょうど純也の頭上を追い越し、僕は精一杯の力を込めてナイフを振り落とした。
ナイフの先端は純也の右肩に突き破り、奇妙な音と共に奥深くへと入り込んでいく。
食い込んだ裂け目の隙間から血はとまることなく噴き出し、空を舞っては地面に降りかかった。
ふいに周囲のどこからか金属音のような高らかな女子の叫び声や机と椅子が倒れこむ音が耳に入ってくる。
どさっと言葉もなく地面に倒れこむ純也の体に僕はまたがり、ナイフを両手でしっかりと掴み、
もう一度高く振り上げて手にできる限りの力を込め、今度は彼の咽仏にめがけて振り落とした。
血まみれのナイフが咽仏を突き破ると、ごり、と薄い膜状の骨を砕く感触がナイフから伝わった。
その瞬間、真赤な血が僕の顔にめがけて噴き出した。
純也の口元からも大量のどす黒い血がだらだらと溢れ出てくる。彼の目は充血し、
白目の部分が血管で覆われており、白い部分がなくなっていた。
僕はナイフを抜き出し、もう一度振り上げ、咽仏をめがけて振り落とす。
ざく、とりんごを包丁で切るような歯切れのいい音が聞こえた。
ナイフは彼の咽を通過し、うなじを突き破り、ナイフの先端は地面に刺さっていた。
純也の目は今にでも零れ落ちそうなほど半分飛び出ていた。
瞼は見開いているが、もう、どこを見つめているのか分からない。
僕は切れる息を整えながら咽に刺さったままのナイフを手から放した。
血まみれの中、僕は多分、笑ってた。
目が覚めると僕は机に突っ伏していた。
辺りを見回すと、休憩時間で騒いでいるクラスメイトの面々が視界に入ってきた。
視界の端に純也が友達と何か話しながら微笑んでいた。その光景を見て
僕はさきほどの出来事はただの夢だと知る。ふいに純也と目が合い、彼は僕のほうに向かって歩いてきた。
「今日さ、学校が終わったら遊びに行かない?」と純也は夢の中で見せていた
眩しいくらいの笑顔を浮かべて言った。唇の隙間から覗く彼の歯が恐ろしく無垢で白い。
「いいよ」と僕は笑って言った。
その時、休憩時間の終わりを告げるチャイムが鳴り、周りにいた生徒は机に座り出した。
純也もまだ笑顔の余韻が残った顔で席に着いた。
僕は心底、夢でよかったと思った。本当に、そう思った。
27 :
名無し物書き@推敲中?:02/09/07 17:11
日が傾き風が涼しくなってきた夕時。
私はパソコンのモニターに向かい愚息をしごいていた。
富士山をも駆け上って行けそうなハイテンション。
握る手に力がこもり、モニターを貫かんばかりに視野は狭くするどくなっていった。
ADSLいいアクセス♪
本日24度目の歌声が聞こえた。
腹筋が強張り、僅かに腰が浮く。顔全体が情けなく歪み、神経は一点に集中される。
一瞬の静寂。それに続く切ない快楽の波。
痙攣と共に吐き出される精液は斜めに傾いた陽に照らされ輝いていた。
―――秋の橙色の風は亀頭を撫で、通り過ぎていった。
>>18 >すぐ真横に髪から海水をしたたらせた黒縁眼鏡の男が立っていた。電灯の光は男の満面の笑みを闇に浮かばせていた。
"海水" は書きすぎでは?
三点リーダーって何でせう? 続きは別板で書いてる。
>>29 三点リーダー
…
↑これのこと。
文を意味深に区切るときによくつかうやつ。
普通三つ単位で用いるんだけど、それ用の記号がある。
MSIMEだと”・・・”の変換で出ると思う。
もちろん必ずしも強制するようなものではないけど、公募とかではあまり良い評価は受けないらしいから
癖つけといた方が無難だと思われ。
>続きは別板で書いてる
縁があったらまたあいまひょw
>>30 へぇー。初めて知った。ありがと。
公募とかに出したりするわけでも無いので無知でした。
>>31 わお。色々書いてくれてありがとう。勉強になたよ(´∀`*)
とりあえず手直しして出直します。
よし、背中をかくぞ。
次こないかな……。
ヘッドハンターたんの足跡('∀`)ミッケ
凄いね。
他にちゃんとあるので探してみて
生活板の続きは釣りのとこに書いてるよ
おひさです。
HHさんの小説がまた読める!!
43 :
名無し物書き@推敲中?:02/10/29 20:26
占領
44 :
名無し物書き@推敲中?:02/10/29 20:58
(・∀・)ルールルンルン♪(゜Д゜)ツルノコ!
(・∀・)ルールルンルン♪(゜Д゜)ハッ
46 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 06:36
おひさ。
(^^)
(^^)
ここはぜんぜん落ちないな。一応保守しておくか
すばらしく放置しても平気なとこだ
///
なんかね
本当にヘタクソですが何か?
パラ見クソ・ウイルスに感染したくないので
ひきこもりますよ
もんくあるか
58 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/20 10:32
春厨
59 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/20 10:57
青眼に構えられた刀が、僅かに下がる。
そもそも、これは刀で倒すという者でもない あたれば勝てるし、外せば死ぬ
それだけ にもかかわらず、何故刀を選んだのか・・・・・なんて考える暇すらなかった 邪皇竜が蛇のような身のこなしで近づいてくる
横薙ぎに振るった刀は堅い鱗に阻まれ、かん高い音を上げる 噛みついてくる竜を避ける 当たれば勝てる?冗談じゃない これで勝ち目が失せたことに気づくがどうしようもない
言霊による精神波共振で内側から破壊するには、少なくともこちらのレトリックを理解できるだけの理性が欲しいのだが、竜、それも邪皇竜では無理だろう 全き「龍」ならともかく 言葉のマジックで倒さず、圧力をかけるか? 無理だ 下手をすると私が呑まれる
手持ちのウイルスは、全部チャチな物ばかり こいつを生物兵器で倒そうというなら、ここら一帯が死滅してしまう さて、どうしたものか・・・・・・?
(^^)
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
65 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/24 21:53
少女は歩いていた。何もなく誰もいない白い雪の中に。
幸せを探していた。だから歩き続けた。しかし何も見つからない。
歩き続けているうちに怖くなった。幸せが見つからない、不安が募った。
次第に歩くスピードが落ちてきた。少女は倒れた。そして、そのまま立ち上がらなかった。
降っている雪に飲まれていった少女の体、その体はもう動かない。結局、幸せが見つからないまま終わった人生。幸せ……幸せの解らないはかなく切ない人生だった……。
66 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/24 22:16
少女「小母さん、マッチ買って…お願い」
小母さん「いらないよ!この乞食娘!」
少女「小父さん、マッチ買って下さい…」
小父さん「お前はハウマッチ?」
少女は毒々しいホテルのネオンに呑まれた。
67 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/24 22:23
僕は何年かぶりに突然腹が立ち始めた。
68 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/26 23:03
ワラタ!
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
71 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/31 10:58
この板は山崎しかいないのか?
サントリーミステリーは8月だっけな…?
一月に入り、ますます吐く息が白く凍って路上に落ちそうな、真冬の早朝だった。
地上ですら吹く北風の威力に立っているのが辛いというのに……
プロ野球……
続きキボン
寒い、こんなに寒いと感じるのはあの日以来か。
昔は本気で野球選手になろうと思っていた。
少なくとも小学校5年生の冬までは本気であった。
その年の大晦日と元旦も何事もなく過ぎ、正月休みも終わるその日
迎えた朝は格別に寒く、外で飼っていた犬もさすがに家の中に入れてやった。
寝間着のまま居間のコタツにもぐり込むと、父がのそのそとやってきた。
会社勤めの父も昨日一昨日と連休をもらっていたが、ほとんど自室に籠もっていたのだ。
きっと何か仕事でも持ち帰ってやっていたのだろうと思い
私はとくに何も感じはしなかったが、母は連日不機嫌そうにしていた。
コタツに身を埋めるように座っている私の頭に手をのせて、父は公園へ行こうと言いだした。
とてもじゃないが、こんな寒い日に出かける気にはなれなかった。
私は渋ったが、しかし断る理由もないのでおとなしく従うことにした。
身体を動かせば暖かくなると言うので、グローブとボールを持って公園へ向かった。
家にはグローブは一つしかない、それも父のおさがりで古くなっている。
使えないことはないのだが、友人には見せられたものではないが。
公園までの道、私は終始無言であったが父は何度か話しかけてきた。
どんな内容だったかも覚えていない、私は寒さで口を開けるのも面倒でうなづくだけだった。
たいして長くもない距離を歩き公園に着くが、思った通り人気がなく
誰も乗せずに北風に揺れているブランコを見ると、公園の広場はいっそう寒く感じる。
私はグローブを、父は軍手をはめてお互い適当な場所まで離れた。
そんなに遠く離れたわけではないのに、父がひどく小さく見えた気がした。
軽くボールを投げれば届く距離にもかかわらず、まるで遙か遠くに居るようだった。
吊ってくるよ…
死体を発見したのは崎谷だった。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
78 :
名無し物書き@推敲中?:03/07/15 20:57
ヘタクソ って書いてみた
ヘタクソ ヘタクソ ヘタクソ
タクソヘ タクソヘ タクソヘ
クソヘタ クソヘタ クソヘタ
ソヘタク ソヘタク ソヘタク
__∧_∧_
ピュ.ー|( ^^ )| <これからも寝るぽ(^^)
=|\⌒⌒⌒\
=\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
◎ ̄ ̄ ̄◎
(^^)
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
82 :
名無し物書き@推敲中?:03/09/12 10:52
こんな日は外に出るのが嫌でたまらない。
青空、眩しい日の光、子どもの笑い声。
「今日はお天気がいいからどこかに出かけましょうか」
妻の陽気な声を聞くと、一層気が滅入る。
それもこれも
83 :
名無し物書き@推敲中?:03/09/12 11:13
あぁ、もう終りだな……。俺は今、暗闇の崖で為す術も無い。更に漆黒に覆われた
谷底に落ちるのを待つばかりだった。何の意思や目的も無く、知識や技術が有る訳
で無く、ただ若さと勢いだけで飛び出してしまった俺のせいだが、今更ながら後悔の
念がつのる。恐れを知らず、未熟さにかまわず、我武者羅に走り出した俺を止める
者など誰も居なかったし、俺のような糞に諭すような事はしなかった。勿論、このま
まじゃ駄目だと努力もしたさ。自分で自分を煽り、奮い立たせ、何とか生き残ろうと
必死になった。しかし、世間の風は冷たいものだ。浅知恵と付け焼刃の腕前では誰も
とりあってくれはしない。そしてひたすら落ち続ける俺に目を向ける者など……。
そういえば、誰かが言ってたな。俺達みたいな糞にでも、優しい笑顔で手を差し伸べ
てくれる奴が居るって。そしてもう一度日のあたる場所へ引き上げてくれて、やり直す
チャンスを与えてくれる……。
聞いた時にはそんな世迷言と気にも留めなかったが、今になって思い出すあたり未
練がましい。でも、そんな夢物語にすら縋りたいんだ。もう一度あの場所へ、日の当た
るあの場所へ帰りたい。このまま誰の記憶にも留まらず、忘却の彼方に打ち捨てられ
るなんて御免だ。帰りたい。もう一度、帰りたい……。
涙が止まらない。意識の遠ざかる中もう一度上を見上げた。誰かが手を差し伸べて
いる。幻だろうか。俺は消え行く意識の中、精一杯手を伸ばしながら顔をみた。とても優
しい笑顔がそこにはあった。
気がついた俺は辺りを見回し助かったことを知った。本当に危うい所から俺を引き上げ
てくれたのは誰だったのか。まあ、今となっては誰でも良い。いま俺は皆に感謝したいん
だ。もう一度この場所へ戻って来れたのだから……。本当に、ありがとう。
俺の傍らには,上げてくれたであろう人物の書置きが有った。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
84 :
名無し物書き@推敲中?:03/09/13 08:53
なんでだろう。いつのまにか走り出していた訳じゃないのに、
どうしても、なぜ自分が走っているのかわからなくなるときがある。
あそこにはもう何も無くて、何かを求めることすら忘れさせてしまう、
そんな消滅への慟哭がこだまする、凄まじく黄昏れた場所だったから、
だ から、楽園を求めて走り出したのに。
それなのにどうだ。
いつのまにか、ここでも雨は降っているじゃないか。
なにもかもを萎れ枯れさせていく水滴の奏でるメロディが、もう既にあたりに充満しているではないか。
逃げ出した先にあったものは、やはりどうすることも出来ない滅びの世界だったのだ。
なにかを求めるモノ。求めて得たものを懸命に探し守ろうとするモノ。
いずれ終わる世界ならば、英雄になろうと奴隷になろうと、
それぞれが必死に紡ぎ出すその生きる証に、重さなどもはやない。
英雄には英雄の、奴隷には奴隷の讃歌がある。
生き甲斐がある。ちょっとした楽しみがある。そして、儚い夢がある。
だから、だから狼たちは、絶滅することなしに、生き続けているんだろうねぇ。
狼として、或いは人として、或いはイヌとして。
けれど、狼はやはり狼なんだろうねぇ。
それでも、楽園を求める意味なんて、わかるなんて言えるのかい?
俺は奴隷になりたい。
愛の奴隷――。
死ぬまでの長い時間を、ただただ愛に捧げる。
労力と希望と誇りも捧げる。
見返りはない。
奴隷であることの無抵抗感が、しかしきっと俺に安らぎを与えてくれる。
それで充分。
英語で言えばスレイブ・オブ・ラブ (なんだそりゃ、)
まあ、とにかく、愛――。