「人間としてこれほど哀しいことがあるだろうか。」
「動物として」、だろ?何も理想を追うのは悪い事じゃない。
(…にしても皆、才能無いよね…)
518 :
1(再度復活):02/11/16 04:40
もう、君はどうでもよくなっていた。理想を追うとか、夢を追うとか、
そんな詭弁に反応しなくなっていた。現に今、自分は不幸じゃないか!
少しも充実してない卑屈な日常に君はとうとう嫌気がさしたのだった。
作家という妄想は、もう賞味期限が切れたのだった。
君はKに電話した。精神病院に通っている無口な例の女である。
この女なら、私の境遇を面白おかしく同窓に話すことはないだろう。
そんな計算があった。というより、この精神をおかしくしたらしい女だけが、
卑屈にならずに話せる唯一の同窓であり異性でもあった。
そして、そういう自分を心底嫌悪した。
電話に出たのは彼女の母親だった。
「ああ。○○君ね。Kはね。今、旅行に行ってるのよ。」
それは嘘に違いなかった。なぜだかそう確信した。
「Kったらね。○○君の話ばっかりしてたのよ。
○○君はすごいんだって。○○君は文章を。。。」
君は思わず受話器を置いた。
君は混乱していた。
Kが話していた○○君って誰だ? もう、俺はとっくに文章を捨てたというのに。
そして、突然、Kと母親で自分を馬鹿にしている妄想がうかんできた。
それが自分の妄想であることもわかっていた。しかし、不快な感情が消せなかった。
君は布団をかぶって声を上げた。
(;´Д`)ノ″<も…もういいじゃない…
520 :
名無し物書き@推敲中?:02/11/26 12:02
まだだ
521 :
名無し物書き@推敲中?:02/11/26 12:28
\ コノ / \ 馬 / \ 鹿 / \ 珍 / \ が /
∩∩ ∩ ∩
ヒニ| | つ ⊂|
とヒニ|つ ∧ノ~ ! ,'っ _c,! /⌒\
(*。0。) ミ| ・ \ ⊂/ ・ \ ( )
| Z ミ| ... '_). | __,,▼ | | \ \
| Z ミ| (*゚ 0゚) |・ (#゚;;0゚) |(#´;;0゙) (( (\ (*゚ 0゚) /) )
| Z | (ノ |) | (ノ |) (ノ |) ((◎\(_)/◎))
| Z | 馬 | .|・・ .鹿 | | .| │≫゚ (_) ゚≪│
| Z 人.._,,,,ノ ι・,,__,ノ o) | .((⊆/(_)\⊇)))
「´z U"U U"U U'"U U"U
522 :
名無し物書き@推敲中?:02/11/26 12:30
なんて可愛いんだ。
523 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/04 17:51
先が気になる Kはどうしたの 早くつづき書いて>>1!
525 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 14:49
おれは作家だ、誰が何と言おうと作家だ。
その証拠に、近所じゃおれの事を『作家くん』と呼んでいる。
526 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 15:39
たまにこの板の厨房どもを火炎放射で一掃したくなります。
527 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 15:55
529 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 16:15
>>528 そうじゃなくて、ばかにされてるのでは!?
530 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/06 19:44
>たまにこの板の厨房どもを火炎放射で一掃したくなります。
そりゃ君、君の心の深い点のをつかれてしまっているから、
そこから目をそらしたくて破壊的な衝動が生まれるんだよ。
つまり君とってこそ、この板は重要なものなんだよ。
531 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/07 00:04
哀しい作家志望は日本に急増中!
532 :
1(再度復活):02/12/14 03:26
君は作家志望をやめた。しかし、だからといって、自分には何一つ
「やりたいこと」があるわけでもなかった。もし今、高校生だったら、
好きだった天文学とか心理学への道を選べたかもしれない。
でも、もう遅い。この歳では、もう遅いんだ。
両親は就職する決心をした息子を喜んだ。
母「どこでもいいから、まず入ってしまうことが肝心ね。」
父「そうだ。どこでもいいんだ。今は不況だしな。」
母「どこでもいいから、決めてしまいなさい。あとはがんばれば、
いろんなチャンスがあるから。」
君は黙って聞いていた。しかし、とうとう言ってしまった。
君「やめてくれよ! どこでもいいっていうより、カスみたいな
職場しか残ってないんだよ、今の俺には。カスみたいな仕事に
カスみたいな給料。それで俺の人生は決まったようなもんだ。
一生、安月給でくだらない仕事をして生きていくのさ。それが、
俺の人生なんだ。でも、もうどうにもならない。カスが俺の
人生だ。もう、何も期待してねーよ。もう、終わったんだ。
頼むから、チャンスだのなんだの言ってくれるなよ。俺の人生は
終わったんだよ!」
君は吐き捨てるように言うと、立ち上がって外に出て行った。
もう、すべて終わった。君はそう呟いた。
533 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/14 04:19
いつまでも自分を信じて!
534 :
⇔ ◆OMVmiUM1gU :02/12/14 04:33
535 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/14 07:08
あらかじめ終わってるやって楽だよね。
ここの住人のように。
なんて不毛なスレなんだ。
なんて不毛なレスなんだ
538 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/14 19:02
あらかじめ終わってる
539 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/14 21:40
まあ物書きする前に新聞記者になるのも手ではある。最近は
笑える新聞も多いけど。その気になれば名のある作家に近づける
辺りもオイシイか。
541 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/19 17:16
>>539 大手新聞に入社するのは作家になるより難しいぞ。
第一、記者ってのはものすごく外向的な性格じゃないと、
やっててつらいよ。
この板にいるような人間には向いてないだろ。
542 :
1(再度復活):02/12/20 00:09
作家志望をやめてから、君は笑わなくなった。昔のように、ことあるごとに
皮肉を言うこともなくなった。
ただ虚ろな目をして1日中黙っていることが多くなった。
------------------
君の前にはKがいた。昔のように無口なままで君を見ていた。
君 「昔から心の中に声が聞こえるんだ。世間の声ってやつさ。
俺が小説家を目指していたときも、たえず俺を責めたてているんだ。
なれもしない夢にすがっているのは現実から逃げているからだとか。
人間を怖れているから観念に逃げているんだとか。いっつも、
もっともなことを言って俺を苦しめやがる。」
Kはうなずいた。
君 「わかるか? いっつも俺のなかで俺を否定しやがるのさ。何を
しても。何を求めても。必ず理屈を並べて俺をコテンパにするんだ。
何を書いても馬鹿にするんだ。卑小な私小説だとか、自慰を
見せられる読者はかわいそうだとか。必死な気持ちで出版社に
原稿を送っても、やっぱり返事なんて来やしないんだ。」
Kはじっと君を見て聞いていた。
君 「すると、その声はますます大きくなる。そら、みたことかってね。
知り合いに会ってる間も声がする。
そいつは俺の事を自立のできない弱虫だと思ってるって。
俺が犯罪者になるんじゃないかと笑ってるってね。」
Kの目は涙ぐんでいた。君の声は叫び声になっていた。
543 :
1(再度復活):02/12/20 00:46
君は涙で嗚咽しながら続けた。
君 「お前と会うときだって声がした。まともな人間と会うと自信を
なくすから、精神のおかしい女と会うのかってね。俺はお前を
優越感のダシにつかっているってね。」
Kは哀しく微笑んだ。君は叫んでいた。
君 「わかるか? お前と会うときだって、俺の中の声は否定するんだ。
お前に失礼だってね。俺はなんて酷い人間なんだってね。
お前に会いたいと思うことすら否定するのさ。」
君は声をあげて泣き出した。
するとKは意外な行動にでた。
着ているシャツに手をかけると脱ぎだしたのだ。
下着をはずし、上半身が裸になった。うろたえる君の首に腕を
まわすと、Kは君の胸の中に落ちてきた。
------------------
君は目を覚ました。すべては夢だったのだ。
そして、同時に、君はすべてを思い出した。
激しい怒りを抑圧した昔のことを。嘲笑の中で心を閉ざした
ときのことを。君の目からは涙がとめどもなく流れていた。
そうだったのか・・・
俺は止まっていたのか・・・
544 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/20 01:01
(;´Д`)ノ″<も…もういいじゃない…
545 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/20 01:02
>>1 に対して非常に共感しますね(2ちゃんねるで1さんというとなんかどうかよくわかりませんが)
作家志望がプライドになりというのは、逆のケースもありうる
作家志望は、コンプレックスでもある
今までに人生の選択からひたすら逃れるように
文章を書けば自分が納得するし
文章がかけなければ自分はとてつもなくダメな人間のように感じる
しがみつくように書いた文章、しかしそれは
果たして本当に自分が努力した証なのか?
努力もしないで自分がいかにも考えたような気になって
いるだけではないのか?
じゃあ自分のつかもうとしているものは何なのか?
つかまなければならないと感じるのは
自己愛であり、それはくだらない日常よりもくだらない
自分のプライドではないか・・・
最近の小説に、いや日本全体に蔓延している
才能、能力、評価、奇抜なアイデア、これらは全て
ある必然的な思考に結びついている
それは自分たちが愚鈍であるという考え方に基づいた妄想的なコンプレックスである
と書くと、煽っているように聞こえるかもしれないが
それはけっこう事実のような気がする
小説を書きたい人は山ほどいるし、皆が皆自分こそ全てなり
という感覚を持っているから自信がなければやっていけない
自信がなければやっていけないと考えるのは
コンプレックスの裏返しなんだろうと思う
自分はダメなやつだと考えるから自信を持とうとしている
という意見はどうでしょう。前の意見の続きを書いてみました
同じ人です
548 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/29 03:31
このスレ生きてたのか…
君達は本当に悲しい人間ですというのを認めることは
よくないことなのでしょうか?
自信を持った人間は素晴らしいかもしれないが
自信とはなんでしょう?
生きていくうえで自信とコンプレックスは表裏一体のはず
自信とコンプレックスの適度な共存というのが
なければ精神は死に向かうと思うのですが
そういう意味では最近の過剰なまでの完成されたものへの
渇望は精神の死を意味していると思います
誰しも自分がくだらない人間であることは認めたくないものですけれど・・・
550 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/29 16:05
>548
同感。久しぶりに見てびっくりした。
前にも書いたけど、正味な話1の文章は凄い面白い。だからこのスレは好き。
551 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/29 21:26
1、面白いね。
552 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/30 09:33
このスレまだ生きてたのか…
1が暇なのはよく分かった。
こんな駄スレにいつまでしがみついているんだ。
554 :
名無し物書き@推敲中?:02/12/30 11:47
今こそ読み返せ!三島由紀夫の檄文
http://book.2ch.net/test/read.cgi/book/1035062870/ 199 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/12/05 00:45
>>197 どこかで勝負しますか?
負けたほうが切腹あるいは小指を詰めるというのではどうでしょうか?
………………………………………………………………………………
200 :吾輩は名無しである :02/12/05 00:47
>>199 いいよ。
………………………………………………………………………………
210 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/12/05 00:53
>>207 金では覚悟が足りません。あるいは来年の文學界新人賞などに
同時に応募して、負けたほうが指を詰めるという事でもいいです。
………………………………………………………………………………
211 :吾輩は名無しである :02/12/05 00:55
>>209 まちがいなく駆動は負けたら逃げるよ
………………………………………………………………………………
233 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/12/05 01:17
神奈川県相模原市栄町5−16サガミコーポ203号室
ここが僕の家です。くるならこいや。
………………………………………………………………………………
254 :工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/12/05 13:56
>>253 しかし腹を切るのであれば大きな勝負にしたいです。
三島賞受賞を賭けるなど。参加者のなかで受賞者が出なければドローでご破算。
参加者のうち誰かが三島賞を受賞し、負け組みがこぞって公開切腹ショウをすれば
とんでもなく話題性がでます。参加者全員の作品が候補に挙がればその時点から、
「このなかの誰が腹をかっさばくのか?」と文芸ファンならずとも息を呑んで選考
の進み具合に注目する事うけあいです。こういった身を賭した文学復興への方法論
こそが、三島の心意気を受け継ぐ事にも繋がるのではないかと思うのです。
(^^)
ヒャッハー
ひゅっひー
558 :
名無し物書き@推敲中?:03/01/14 08:04
>つかまなければならないと感じるのは
>自己愛であり、それはくだらない日常よりもくだらない
>自分のプライドではないか・・・
546の言いたいことはわかるけど、くだらないプライドを支える
ために文章を書く人間がいなくなったら、文学なんてなくなっちゃうんじゃ
ないかなあ。
作家志望ってのは、作家にはなれなくとも本の消費者であることには
違いないだろうから。作家ってのは、無数の作家志望たちに本を買ってもらう
ことによって成り立ってるわけだし、あらゆる芸術とか文化もそういう
ものじゃないかな。
test
560 :
1(再度復活):03/01/16 23:56
君はとうとう就職を申し込んだのだった。
そして採用の面接の日の朝を迎えた。
----------------------
なぜこれほど恐ろしいのでしょうか。
この歳で就職を申し込むこと自体が、恥ずかしいというか
なにか悪いことでもしているような心持ちなのです。
人事の人は私をどう思うでしょうか。
引きこもりのような私に軽蔑の眼差しを向けるでしょうか。
嘲笑混じりに皮肉を吐きつけて拒絶するでしょうか。
そんなことを考えては、これから耐えなければならない
屈辱を慮って私は震えていたのです。
世間の高みから土足で踏みつけられることを、私は予測せずには
いられませんでした。
面接の時間が近づいてくるにしたがって胃がきりきりとうねりました。
私は宙を眺めて、金魚のように口をばくばくと開けたり閉じたりしていました。
なるはずではなかった労働者。しかも底辺の労働者になろうとすることすら、
今の私には極度の緊張を強いられ、必死の勇気を要求されるのです。
重い足取りで家を出ると、バスに乗り込みました。
お金を払おうとすると、手が震えていたため小銭を落としてしまいました。
コロコロと何枚ものコインが車内を転がっていきます。
「すみません!」と私は言いましたが、場違いに甲高い声でした。
そして、乗客の足元をゴキブリのように這いまわりました。顔を高潮させ、
冷や汗をびっしょりかきながら、ただ人々の足の間を這い回ったのです。
こんな思いをしてまで人は生きねばならないのか。その疑問が私を貫きました。
ふとKのことも思い出しました。Kも高校時代、こんな日常を耐えてきたので
しょうか。私もここにいる群集のように、Kを苦しめていた
一人だったのでしょうか。
女みたいな文章になったなあ
厨房っぽいレスがついたなぁ
(^^)
目をそらしてはいけない