この三語で書け! 即興文ものスレ 第四幕

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562999 ◆D0999.o. :02/02/09 04:28
「イビキ」「滑稽」「未然」

 バレンタインデーが近い。俺は男だてらにチョコレートを渡した
ことがある。相手は女だ、当たり前だが。立場が逆なのだが、どう
も女から告白されるという状況が嫌いで、それを未然に防ぐために
チョコレートを渡した。男がチョコレートを渡す、という状況も奇妙
だが、それ以上に当時の俺の緊張ぶりは滑稽だった。チョコレートを
買いに行った前日は緊張で眠れず、、13日は一睡もせず、チョコを渡
した14日は興奮で寝つけなかった。
 ノリと勢いだったのか、インパクトに押されたのか、彼女は俺の
プレゼントを受け取り、ふたりは付き合いはじめた。付き合いは意外な
ほど長く続き、1ヶ月ほど前、身内だけの小さな式を挙げ、結婚した。
 結婚以来、また眠れぬ日々だ。こんなにイビキの五月蝿い女だったとは。

「白書」「ルネッサンス」「無口」
563うはう:02/02/09 11:41
「白書」「ルネッサンス」「無口」

 「これは地球のルネッサンスだ」
 千年地球白書は、地球の目覚しい環境回復と進歩とを謳いあげる。

 1000年かけて回復した自然環境。
 森と密接に結びついた、ネットワーク住宅。
 海中に設けられた、水産農場。
 そして、太陽の巨大化を予防するための水爆の太陽への廃棄!

 「人間族のみなさんも、よく頑張ってくれた。ありがとう!」

 答えはなかった。
 知力・体力・道徳性。全てにおいて人類を凌駕する「銀河系指導委員」。
 人間たちは、無礼にも、無口に下を向いているだけだった。
 西暦2000年当時よりはるかに広くて快適かつ清潔な、人間農場の中で。

 ※なんか・・・穏当すぎー
 次のお題は:「診察書」「復活」「静寂」でお願いします。
564名無し物書き@推敲中?:02/02/09 14:27
僕は確信した。
この診察書が全てを知っている、と。
精子ドナーを見つけ出し、全ての真相を解き明かすことこそ、
家族の信頼の復活になるんだ。
奇妙な使命感、そして緊張で、薄暗い地下室の静寂の中
僕はガタガタと震えていた。

「発酵」「軽薄」「昼休み」 でお願いします。
565リボンさん ◆KILL/WjU :02/02/09 14:29
「診察書」「復活」「静寂」
月と静寂……。
鉄格子の隙間から見える、滔々とした闇夜の空に浮かぶ満月……
不気味に沈んだオレンジ色……どこか不吉な感のある月。
でも、こんな月でも、僕にとっての最後の月。コレが見納め。

僕は明日、死ぬ。法に殺される。
僕は沢山人を殺したから、その報いなのだろう。
責任を回避する為、キチガイを演じたりもした。
無駄だった。
一枚の診断書が、僕の演じた全てを否定してくれた。
まるで茶番劇だ。ははは……は……。

今、恐怖は無い。
鉄とコンクリートに縛られる、この場所に来てから、
明日という日をどれだけ恐れて来たことか。
だが、ソレが眼前まで迫ってくると――絶対的なモノとして具現化されてくると――
不思議と恐怖は消えて、ある考えが僕を支配するようになった。

人は死ぬと夢を見る。
いい夢なら天国、悪夢なら地獄、人はそう定義する。
そして、肉体は乗り物……自動車と何ら変わらない。
少しの間、降車して夢を見る。
目覚めたらきっと、そこは新しい車の運転席なのだ。そうに違いない。
だから、僕はいつか復活するだろう。
いや、「復活」と言うのは正確ではない。
中身は絶対的なモノで、永久に不滅なのだ……。

逃避かも知れない、と思った。
いや、コレが心理だ、とも思った。

思考が合わせ鏡のように、永遠に向かって突き進み始めた……。
次のお題は「幽玄」「煌き」「詭計」
566リボンさん ◆KILL/WjU :02/02/09 14:30
すまそーまた被った。
お題は>>564さんのやつでお願いします。
567 :02/02/09 14:35
>>565
>文章は5行以上15行以下を目安に。

これ知ってる?
568名無し物書き@推敲中?:02/02/09 14:43
6行じゃん
>>565が6行に見えるのか!?
570名無し物書き@推敲中?:02/02/09 15:53
まあどっちにしろかぶってるし>>565はなかったことに。

「発酵」、「軽薄」、「昼休み」で。
571うはう:02/02/09 17:01
「発酵」「軽薄」「昼休み」

 昼休みはたった45分。校門を抜けて、駆け足で病院へと向かった。

 彼女は白いネグリジェ姿で、ぽつねんと病棟の庭を見ている。
 「こんにちは!何かたべるもの無いかー」と、病室に踏み込む自分はアホだった。

 「いらっしゃい」という彼女も・・・きっとあきれはてていたのだろう。
 「で、予定日はいつなんだ?」「あと3ケ月くらいだって」

 あと3ケ月。
 あの呪わしき白血病が、彼女を連れ去ってしまうまでの時間。

 「なんとか、5割増くらいに・・・」死期が近づくにつれ、客も途絶えた。
 机のメロンも、夏から置きっぱなしで発酵した香りさえぷんとする。

 それならと、むいてもらったリンゴを食べながら
 「死ぬ前に初体験をという事なら、ぜひ僕と(涙)」なんて事いってる自分。
 「ごめんなさい、点滴があるからだめだって(笑)」と、応える彼女。

 薄幸の美少女を前にこんな事しか言えない。死を前にした会話だろうか?
 哀しみも制限を越えると、現実が漫画みたいに思えてくる。
 3ケ月後・・・。 こんな悲惨な「現実」は受け止めたくない。

 <<< 心配御無用! 現実じゃありません >>>  

 ※書いてて暗くなってきた。夕方だから?
 次のお題は565さんの:「幽玄」「煌き」「詭計」でお願いします。
「発酵」「軽薄」「昼休み」 

なに?酔っていたから良く覚えていない?いいわ、順を追って説明してあげる。

前からあなたが軽薄そうな彼女のこと、嫌っていたのもわかってた。
なんてったって小学校以来のつきあいだもんね、私たち。
だから彼女があんな話を始めた時、あ、こりゃまずいと思ったのよ。
偏食ぎみな子供が飲めない牛乳を机に隠して数ヶ月。
昼休みの掃除の時間、ヨーグルト状になったそれがクラスの皆に見つかって笑いもの。
どこの小学校にもよくある話よ。

でも彼女、あなたにそんな暗い過去があったなんて思いもよらなかったんでしょうね。
それはそれはさも愉快なことのようにしゃべっていたわ。
うん、あなたがキレちゃうのもわかる。
彼女にウイスキー浴びせかけてしまったのも、この際良しとしましょう。
え?じゃあなにがいけなかったのかって?
あなた、ウイスキーが滴る彼女の胸元指差しながら「これがホントの発酵乳ー!」って・・・。

あなたにそんなオヤジギャグかまされちゃうと、
あたしももうそんな年になっちゃったのよね・・って、
こっちまで情けなくなるのよ!

#遅れてしまいましたがせっかくなので投稿。お次は「幽玄」「煌き」「詭計」ですね。
573名無し物書き@推敲中?:02/02/09 18:02
「幽玄」「煌き」「詭計」

灯明は落ちた。
光の下闊歩する者共の気配の消え去りし幽玄の刻こそ
我らが眷属の世界なり。
我が眼下の疾きことは歯車のごとく、我が双翼の煌きは黒き臓腑のごとし。
我らを滅さんとする光の者共よ。汝らの詭計片腹痛し。
たとえ汝らが滅びようとも、我らは決して滅びざるなり。
汝らと共に我らが在ること、努々忘るることなかれ!

「出たぁ!ゴキブリッ!」

「タブレット」「カポタスト」「マキャベリスト」でお願いします。
574999 ◆D0999.o. :02/02/10 01:56
「タブレット」「カポタスト」「マキャベリスト」

 ビタミン剤のタブレットを神経質そうにコップの水で飲み下し、
シュウは楽譜に目を落とした。俺は弦に付着した汗を拭き
ながらおそるおそる彼を見上げる。何かミスっただろうか、と
自分の演奏を頭で再現する。ライブは1週間先に迫っていたが
練習不足は否めず、バンドは統一感に欠いていた。
 リーダーでギタリストのシュウは、バンド内では絶対的な権力を
持つ。マキャベリストとしか思えない現実的で合理的な彼の
指示はバンド内でも反発が多かったが、それもしかたがない。
彼の音楽的な才能はぬきんでていた。
 修はギターにカポタストをはめ、軽く調弦すると次の曲目を
指示した。さっきの曲に関して何も言わないところが怖い。
 ボーカルがマイクを握りなおし、聞き慣れたアニメのイントロが
流れた。

「潜る」「モーグル」「輪廻」
575魚@溺死:02/02/10 03:01

「潜る」「モーグル」「輪廻」


膣は険しかった。まるでスキーのモーグルのコースの様に。
子宮は深かった。俺はジャック・マイヨールにでもなったつもりで、
潜る。当然、後ろの奴等は追いつけない。
輪廻の海に太陽を見つけた。
そこは赤くて暗くて暖かくて居心地がよかった。
外を見ると遅れて行き場を失った奴等が彷徨っていた。
ざまぁ見ろ。俺の勝ちだ。ざまぁ見ろ。
そして俺は全てを忘れた。
576Dai:02/02/10 03:14
僕は辞書が苦手だった。
辞書をひく行為自体を億劫に思うばかりではない、アレは鞄に収める時ひどくかさばるんだ。
そんな理由からmy辞書は酸っぱい体育シャツなんかとごったにロッカーへ放置されてある訳。

今朝一限目の授業は現代国語、「生徒は黒板オンリー」みたいな担任なので気は楽だ。
ある者は持参の漫画本をめくり、またある者は手鏡やケータイと睨めっこ。
銘々の過ごし方は実に多彩で、概して平穏な時間を過ごしている。
僕は空きっ腹に眠気を抱えて、ただ手持ち無沙汰に酸っぱい辞書を弄ぶ。
外来語の括りを巡るうち、「セックス/性交・性欲・性別」の赤丸チェックに注視。
すれば何やら異臭プラスの酸っぱい感慨が沸いてきて、僕は慌てて他へと目を移す。
「アガペー/神の愛・献身的な愛」
なんだかアッカンベーみたくて不足する慈愛を実感、そーゆー世相さ。
・・・ん、なんか外来語って発音と語意のマッチ具合が楽しいかも、。
「イッヒロマン/自伝風の一人称私小説」、往々に独善的である理由をイッヒに実感。
「ウーピーズ/富裕な老人層」、凋落を忌避し抗う連中の楽観性を強く実感。
いやいや参った、言葉て案外まんまのイメージ伴ってんじゃん。
おし、じゃあこれから解説を見ずに発音のみから語意を当ててみよう。
では手始めに「オートナース」、コレはばっちり自動看護婦でしょぜってー。
お次はえーと、「カポタスト」、棚ボタ狙いの非生産者とか?・・・わかんねー。
次、「カレンシー」、・・・うーん、Hey彼氏ーみたいなノリだろ?こりゃ誘ってるネ。
「スキッパー」、スキップ歩行者?・・・あっ、隙っ歯野郎じゃん?!
「チンネ」、中国語で勃起しちゃったの意。
「ファシリティ」、国粋者どもが生息する街、あるいはその傾向。
「マキャベリスト」、ロカビリースタイルがセールスポイントの悪魔崇拝者。
「ユマニテ」、ネオナチ思想に傾倒気味のコマネチ兄弟、長兄。
「ルビコン」、ルビ(ふりがな)コンプレックス(?)。あるいは光モノ偏愛とその人。
「ワイプ」、悪魔的容姿が売りのWARP社社長が再興を賭け立ち上げたファッションブランド。
・・・さてこんなトコかな、答え合わせといこうか。

世界の縮図、言葉のカオス、あぁ辞典。そしてますます苦手になった。
こんなフザけたテストの落第にすら普通に悔しがるテメェの精神構造が悲しいと思った。











577Dai:02/02/10 03:16
上は遅れて「タブレット」「カポタスト」「マキャベリスト」の創作でした。
どーぞ無視して次進んで下さい、毎度すみませんしたっ。
578999 ◆D0999.o. :02/02/10 03:23
>>575
>>576
どっちでもいいので次のお題を(w
579Dai:02/02/10 03:33
それではお題です、
「味覚」「未熟」「魅惑」でよろしく。

580 :02/02/10 03:33
◆「この3語で書け!即興文ものスレ」の感想スレ◆
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/bun/1005641014/

こんなスレもあります。こっちも覗いてみてはどうでしょう。
581通りすがりの変態:02/02/10 04:36
「味覚」「未熟」「魅惑」

少女の其れはとても魅惑的で、この少女にこそ似つかわしく思えた。
手を触れることの許されぬ深遠の美が其処にあった。
其の領域を恐らく初めて目の当たりにし、初めて手を触れる他人が、
自分であるということに鳥肌が立った。
舌先が少女の未熟な部分に触れると、細い身体が弓なりに反り返る。
石鹸の仄かな香りと少女其のものの香りが入り混じる。
今まで味わったことのない、例え様のない味覚に後頭部に冷たい覚醒を覚える。
世界が極彩色に変わる瞬間だった。


おDIE「逆光」「地獄へ落ちろ」「自縄自縛」
582通りすがるライダー:02/02/10 05:14
 「逆光」「地獄へ落ちろ」「自縄自縛」

 自縄自縛のオレッチは、イカしてイカレたもののけライダー。飛ばすぜ天
国、落ちるぜ地獄、ハーレにオレッチ壊れて飛んで、落ちたところは崖の下。
雪の日滑ってあの世に行って、死んでも生きてもぶるるるるーん。

 神ちゃん、神ちゃん、迎えはまだかい。峠を百恵に走り抜き、国道千恵に
燃え尽きて、ガタピシきてもぶるーんぶるーん。

 とうとう来たぜ、コンチクショウ。雲割れ天割れ世界が割れて、日輪逆光、
わぁ眩しー。神ちゃん、神ちゃん、初めて会うけど、なんだか神ちゃん、ご
機嫌ナナメ。中指おっ立てファックユー。

 「地獄へ落ちろ」

 ちぇっ。
 オレッチに、命令すんじゃねーや。

 次は「朝顔」「兵」「水浴び」でお願いします
583通りすがりの(゚Д゚)ぅゎぁー。:02/02/10 06:11
何処かの国の兵隊の様な蟻の行列が、植木鉢の横を一筋の黒い線になり通り過ぎている。
植木鉢には朝顔が咲き誇っていた。その朝顔のうちでまだ開いていない可憐な蕾を、
弄びながら、「通りすがりの変態」がオナーニしていた。見るに見かねた「通りすがるライダー」が
水浴びをしながら通りすがりに「通りすがりの変態」を轢こうとした。しかし、
変態は朝顔の葉っぱを踏み台にしてぎりぎりのところでバイクを避けた。
ライダー「地獄へ落ちろ」
変態「ちぇっ。オレッチに、命令すんじゃねーや」
「通りすがりの変態」はオナーニしながら逃げる。「通りすがるライダー」は
アクセル全開で「通りすがりの変態」を猛追する。「通りすがりの変態」は
中指おっ立てファックユーをして挑発する。「通りすがるライダー」の
世界が極彩色に変わる瞬間だった、とか。「通りすがりの変態」の
舌先が「通りすがるライダー」の未熟な部分に触れると、「通りすがるライダー」の
細い身体が弓なりに反り返ったとかで小生あえなく昇天らしい。

584通りすがりの(゚Д゚)ぅゎぁー。:02/02/10 06:19
(゚Д゚)ぅゎぁー、しもうたヲDIE忘れた。
「セクシーさを強要」「ジャポニカ学習帳」「ラムのラブソング」でおねげー。
長すぎる!
お題も書け、アホ!
>>585
ちみも >>1 を読みたまえ。

> 5:お題が複数でた場合は先の投稿を優先。前投稿にお題がないときはお題継続。

>>584
最後の行に書くの忘れたら無理にお題書く必要はない。

それに、ちみもルール違反だ。

> 4:最後の行に次の投稿者のために3つの語(句)を示す。ただし、固有名詞は避けること。
588通りすがりの変態:02/02/10 10:48
「セクシーさを強要」「ジャポニカ学習帳」「ラムのラブソング」


少女は机に向かい、その横に男が座っている。
男は少女の脚を撫でさすっている。時折、少女は身体をピクッと震わせる。
男の手が少女のスカートの中をまさぐる。男は無言でジャポニカ学習帳を
指差す。問題は一問も解けていない。少女は震える手で一問目の解答を
書こうとしたそのとき、男の指が少女の一番敏感な部分に触れた。
「あっ・・・ぁぁ・・・や・・・・ぁ」少女のシャーペンはノートを
斜めに横切る線を引き止まる。「セン・セ・・ぁ・・・駄目ぇっ・・・」
男の指は執拗にそこをこね回す。「もっとセクシーに」と男が
セクシーさを強要する。少女は消しゴムでさっき引いた線を
消そうとするが身体が揺れてしまって関係無い部分を消してしまう。
「ぁ・・・」少女の頭の中でラムのラブソングがこだましていた。

お題「ブルマ」「(゚Д゚)ぅゎぁー」「山田ドリンク」
589うはう:02/02/10 11:30
「ブルマ」「(゚Д゚)ぅゎぁー」「山田ドリンク」

 花のパリ、地下鉄ガルニエ駅。2階に上がった男は、カフェに落ち着く。
 「コーヒーでももらおうかな」
 ウェイターにブルマンを一杯注文すると、こう答えが返ってくる。
 「そんなもんはないよ、ムッシュ」「・・・ゑ!?」
 でてきたのはネスカフェのインスタントコーヒーであった(涙)

 いよいよお勘定、財布を探ると・・・ない! (゚Д゚)ぅゎぁー
 「財布、やられたね」
 「あなたはニッポンジン?なら、これ飲めたらオーケーだ」
 語調が変わったウェイターが持ち出してきたのは、謎の「山田ドリンク」であった。  
 いかにも外国人が書いた様な「山田」の文字。国籍不明の品質表示。

 「もはや、この「山田ドリンク」は、一部では固有名詞ではないほど有名だ」
 ウェイターが笑う。
 その「一部」の内容がすごく気にかかる。生命に支障はないのだろうか。
 不気味に光る緑のドリンク・・・発射時刻が迫っている。
 どうする!?

 ※「固有名詞ではない」 のだそうです(笑)
 次のお題は:「ふとん」「宇宙船」「放課後」でお願いします。
590うはう:02/02/10 11:35
あわわ、自分で誤植発見(^^;
「発射時刻」だってさ(笑)「発車時刻」ですよね。我ながら恥かしい。
591名無し物書き@推敲中?:02/02/10 12:15
少女は呟くように歌っていた。
高木は、まだ整理されず机の上に山積みになっていた証拠物件の中から一冊の
ジャポニカ学習帳を取り上げた。中にはたどたどしいひらがながびっしりと書き込ま
れている。表紙には、高木の読めない国の文字が大きくマジックで書かれている。
少女の本当の名はナーゼフというらしい。繁華街のロリータクラブが摘発されて、
密入国して働いていた少女は、送還される日を待っていた。スチールデスクの前
に座らされた少女は、フリルのたっぷりついた服を着て、細い足を投げ出している。
店ではその手の趣味の男相手に働かされていた。セクシーさを強要されたりはし
なかったが、人形が着るような服を着せられ、人形のように扱われていた。
高木はコーヒーを淹れかけ、思い直して自販機でジュースを買った。
少女の前に紙コップを置く。
好きよ、好きよ、好きよ……。
少女はうつろな声で歌う。高木は驚いて少女の顔を見た。少女の表情は変わらない。
「ラムのラブソングですね。店で教えられたんでしょう」
同僚が、少女のための書類を机に揃えながら言う。
好きよ、好きよ、好きよ。
リフレインは続いた。

#2行オーバーです。申し訳ない。
お題は>>589で。
592文谷良介:02/02/10 12:42
>>591は巧いなあ。
「ふとん」「宇宙船」「放課後」

「なんかもう、何もかもが無意味に思えちゃってさ。なんでみんなこんなに
必死になって勉強しなくちゃならないんだろう?」
 私は放課後の3年2組の教室の窓から西日を眺めながら、ぽつりと言った。
幹久は私の後ろに座って、黙ったままだ。
「夜寝る前とかにね、すごくそういった考えても仕方ないことを考えちゃうんだ。
かといって、勉強を止めるほどの勇気もないんだ、わたし。」
 後ろを振り向くと、予想以上に深刻そうな顔をして幹久が考え込んでいた。
私は、そんな真剣にならなくていいよ、寝言なんだから、と言おうとして口を
開きかけたが、幹久の方が先にこう言った。
「逃げよう。」
「え?」
「どこかへ行くんだ。ここから少しでも遠くへ。俺、勉強して、宇宙船作るよ。
それに乗って、どこか遠い星まで逃げて、そこに住もう。」
 私は幹久のやさしさに返す言葉を見つけられなかった。幹久もそれきり黙ってしまったので、
私達はそれから長い間、そうして教室に居た。
 今日家に帰ってふとんに入ったら、また今日のことを考えるのだろう。そのとき、
不完全かもしれないけど何か答えを見つけられそうな気がした。

 数行オーバーすみません。
次の題は「迷路」「滞り」「坂」
593(゚Д゚)ぅゎぁー:02/02/10 13:16
「迷路」「滞り」「坂」


気が付くと迷路の中にいた。俺以外にも、俺と同じような状況の
奴がいっぱいいるようだ。塀は高く乗り越えて行くことは叶わない。
それぞれの通路に人が多すぎる所為か、何処も滞り通り抜けが
容易ではなさそうだ。俺は人気の無い道を選び進むことにした。
どのくらい歩いただろう、道は尽きる事が無い。何がどうなって
いるのだろう、どうしてここにいるのだろう、そもそもここは
何処だろう、いったい俺は気でもくるってしまったのだろうか。
坂本弁護士一家失踪の真実を探っていただけなのに。

雪が降ってきた。もう歩く力は残っていない。寒い。

おDIEは「雪」「秘密組織」「世界滅亡」でおねがいします。
594「雪」「秘密組織」「世界滅亡」:02/02/10 13:36
これは、俺がある信頼できる筋から入手したネタだ。
数年のうちには現実のものとなるだろう。

一般人は雪の積もった日は、バイク以外の交通手段を使ってはいけないという法律が出来るらしい。
300m以上の徒歩も禁止だそうだ。
そんな事したら事故続出で死人が多数出るって?…その通りだ。
この件には世界的に暗躍する秘密組織が関与しているらしい。
その組織は、日本の議員や官僚など政治中枢にも強い影響力を持っている。
組織の支配力から逃れることは、死を意味するらしい。

まずは他国に先駆けて、人口密度が高く平和ボケが蔓延している日本が選ばれた。
これが、世界滅亡長期50ヵ年計画の開始だった。

#次は「ホームシアター」「成分点滴」「V字腹筋」で。
595594:02/02/10 13:39
開始だった。 →開始だ。
596Σ(´□`lll):02/02/10 13:48
「雪」「秘密組織」「世界滅亡」

歪んだ視界が酷く気持ち悪かった。変化を受け入れられなくて軋む身体が辛かった。
「開けてはいけないパンドラの箱って奴だったのかな……」
自らスイッチを押し、この混乱の世界を作り出した男が呟く。俺は武器を構え、男に照準を合わせた。
この男を許せない――そして、止められなかった自分も許せない。
「何を今更……お前が壊したんだ。お前が、この世界を壊したんだ!」
「止められなかった君にも責任はあるだろう? 止めたければ、その銃で私を撃てば良かったんだ」
飄々と言い放つ男の顔を凝視して唇を噛む――そうだ、俺は止められなかった。
あの組織の飼い犬として存在を玩ばれていた時から、ずっと願っていた――
俺を認めない世界など壊れてしまえ、と。
足元は低い唸り声を上げながら揺れている。大地の鳴動に耳をすませて、俺は暗く凍てついた空を眺める。
「……俺は任務を受け入れながら……成功させると断言しながら……」
……壊してしまいたかったんだ。自分を受け入れない、君のいるこの世界を。
空から冷たい物が落ちて来る。頬を濡らすそれは、白く穢れた雪。俺の愛した君と同じ名前の儚いもの。
ユキ……君もどこかで、俺の失敗を嘲笑っているのかい?
振りしきる雪を呆然と眺めている俺の顔を見て、男は微かな微笑みを浮かべた。
滅びが支配する世界の中心で、俺達は為す術も無く立ち尽くすしか無かった。

初参加です、一行オーバーすみません。
次は「煙草」「猫」「パソコン」で。
597Σ(´□`lll):02/02/10 13:49
ごめんなさい、被った。
598リボンさん ◆KILL/WjU :02/02/10 17:39
「煙草」「猫」「パソコン」

俺の部屋、そのベランダ。
その7階のベランダで、俺は禁を破り煙草を吸っていた。
小説家志望の俺にとって、原稿用紙約1000枚分相当、脱稿間近のその処女作は……
そして、それが収められたパソコンは……
――幾分大袈裟かも知れんが――今の俺の全てだった。
それに全てを賭けていた。俺の夢だった。
クソ猫が……。
変化の無い、ループのような仕事を終え、夜遅く帰宅した俺は目を疑った。
床に産散乱する、水槽のカケラ……。
天袋で飼っていた熱帯魚が、パソコンと共に死んでいた。
キーボードの上で得意げに俺を見つめる、猫のその顔……。

俺はベランダから、下を覗き込んだ。
アスファルトに叩きつけられ、臓器の飛び出た猫の顔は、
それでも得意げに見えた。

ジャスト15行。次のお題は「訥弁」「眼光」「微笑」
599ホームシアター・成分献血・V字腹筋:02/02/10 18:06
成分献血をし終わった後のような形容し難いだるさを感じ、佐藤はソファーに横たわった。
元気な時は、うつ伏せになりV字腹筋でもしたのだが、其のエネルギーすらない。
犬のように働き、金も権力も得たのだが、膨大な疲労感も手に入れてしまった。

気晴らしにホームシアターで戦前の無声映画を見ることにした。
ホームシアターを享受できる身分になったことを悦に感じたが、
そこはかとない脱力感からコメディアンの演技にクスリともできなかった。
馬車馬のように働いた事が感情すらも奪ってしまったのだろう。

映画は山場に差し掛かった。ヒロインがカメラに近づき主人公に愛を囁く。
背景が黒くなり「I love you」と出る、と佐藤は先を読む。
幾度も鑑賞しているのだからストーリーは全て把握している。
が、字幕は佐藤の期待を裏切り「Come on!」と浮かんぶ。そして次々と日本語字幕が映し出される。
「こっちにおいで」「そんな世界つまらないでしょう」「こっちに来なさい」
女のアップに切り替わった後も、女は佐藤を妖しい眼差しで見つめ、誘い続ける。

佐藤は女のフェロモンに引き寄せられ、ゆっくりとスクリーンに近づくと、
そのままこの世界から逃避した・・・。

次は「訥弁」「眼光」「微笑」

600599:02/02/10 18:08
×うつぶせ→○仰向け
すまん。
601名無し物書き@推敲中?:02/02/10 18:42

「訥弁」「眼光」「微笑」

 目を覚ますと、僕は病院のベッドに寝ていた。

 傍らに、見知らぬ女性がおり、何事か僕に声をかけている。が、
もごもごとして意味が取れない。え?と云う顔をすると、うっす
らと微笑んでまたゆっくりとしゃべる。しかし、またも何を云っ
ているのかわからない。

 医者らしき男が入ってきてまた何事かを云った。それも聞き取
れない。最初は彼女の訥弁のせいだと思っていた。しかし、そう
ではない。彼らは僕の知ってる日本語と違う言語をしゃべってい
る。背筋に戦慄が走り、ベッドから跳ね起きる。

 ドアが開き、がっちりとした男が入ってきた。真っ直ぐにこち
らの顔を見つめ、足早に歩いてくる。その眼光に射すくめられて
動けなくなる。

 そして男は云った。
 「共和国にようこそ。あなたは選ばれた人間だ。」

#次のお題は「経験」「用件」「眉間」で。
602的 ◆SpLWlLC. :02/02/10 19:47
「経験」「用件」「眉間」

赤い帽子が怖い。
今までこんな経験味わったこと無いわって女に言わせられて
いい気になってたのにさ、こんな所であんな奴に追われる羽目になるなんて。

一体いくつ部屋があるんだよ。

一番初め、気が付いたときには「つま先」って書かれた部屋にいた。
「脛」だの「腿」だの「臍」だの、逃げてきてな。流石に「ぼんのくぼ」まであったのは
笑っちまったけどな。今は「眉間」ってことはそうとう上り詰めてきたわけだな。

確信は無いが、きっとてっぺんまで行きゃいいんだろうよ。それ位しか俺に道は
残ってないしな。そこで俺への用件を聞けるんだろ、な?

『てっぺん』にあたる部屋には何て書いてあるんだろな。俺には語彙が無いんで
だれか教えてくれ。それ位しか俺が裏切れることないだろうからさ。


#次は「一刀両断」「タレ」「光線」で。
603踊るボボ人間:02/02/10 20:55
「一刀両断」「タレ」「光線」

 「悪魔の光線銃」と呼ばれた兵器を開発した組織によって引き起こさ
れた第三次世界大戦が終結した。
 人々は瓦礫と化した街の中で精一杯に日常生活を営んでいる。食べる
物にも住む所にも困ってはいるが命あることを感謝し力強く生きている。
 幸運なことに私の家族はみな無事で、家も崩壊を免れていた。ささや
かだが食事も人並み以上にはできる。市場で手に入れた魚で家族団欒を
心から楽しんでいるときだった。
 家の外で物音がしたので私はゴルフのドライバー片手に表にでた。こ
のご時世だけに不信人物が他人の家に侵入してくるなんてのはよくある
ことだ。
 不信人物はタレントのよねすけだった。開口一番奴はこう言った。
 「突撃隣の晩ごはーん!」
 ゴルフのドライバーで脳天から一刀両断にしてやった。噴水のように
血を噴出しながらよねすけは息絶えた。
 後悔はしていない。

#次ぎは「電光掲示板」「逐電」「ぎょうちゅう検査」
604「詭弁」「眼光」「微笑」:02/02/10 22:11
「もういくら黙っていても無駄ですよ」マヨネーズ警部は彼に向かって言った。
「もう証拠も、証言も全て挙がっているんですよ、いい加減喋ったらどうですか?」
「そうだぞ、内藤」ケチャップ警視も横から口を挟む。
どうしてもこの状況は覆せない・・・内藤は焦っていた。証拠は一つも残さずに
全て隠滅したはずだ。しかし、こいつらのこの微笑は一体・・・?
俺は一体何を間違えたんだ・・・?
くそ、こんな、こいつらの詭弁に引っかかってたまるか・・・!
「どうしても言わないようなら、仕方ない、これを読んでみますか?」
マヨネーズ警部は机の上に、一冊のノートを置いた。内藤はそれが何かを知っていた。
殺した、妻の書いていた日記だ・・・。手にとって読むほうがいいのかどうか迷ううちに、
俺は自分の殺人のミスに、ようやく気が付いた。あっ、と言いかけて、慌てて黙った。
しかし、彼らはそれに気がついたようだ。彼らの目に眼光が宿ったのがそれを証明していた。
汗が噴出した。俺は顔を下ろして、取調室の中の空気に負けないように耐え続けていた・・・。

次のお題は、「カエルのケロ吉」「ブロードウェイ」「マラカス」です。
605名無し物書き@推敲中?:02/02/10 22:12
ぐわー!604です。これは無視してください。すまんね。
606お約束の定期コピペ:02/02/10 22:29
このスレのお約束。
1:前の投稿者が決めた3つの語(句)を全て使って文章を書く。
2:小説・評論・雑文・通告・??系、ジャンルは自由。官能系はしらけるので自粛。
3:文章は5行以上15行以下を目安に。
4:最後の行に次の投稿者のために3つの語(句)を示す。ただし、固有名詞は避けること。
5:お題が複数でた場合は先の投稿を優先。前投稿にお題がないときはお題継続。

<700までいったら気付いたヒトはまたコピペして下さい。>
700はいかない
新スレ希望
>>606

>>1 に加えて、こっそりこんなルールもあります。
6:松本祥宏が提示したお題は無視。
7:お題「おまんこ」「最大」「文芸」の組みあわせは禁止。
8:「おまんこ」はNGキーワード。
(巻之三の >>118 より)
609「電光掲示板」「逐電」「ぎょうちゅう検査」:02/02/11 00:48
夜も明けきれぬ未明に紛れて次郎左衛門が出奔した。
最初に気付いたのは老中配下の者で、直ちに国境が閉じら街道筋では
宿場検めが行われた。その甲斐あってか、程無く次郎左衛門は引っ捕らえられ
手枷足枷亀甲に結ばれ城中に送られたのが出奔から二日後のことである。
白州の場では、厳しい審問が行われ次郎左衛門は夜半に口を割る。
「武士たる者、ぎょうちゅう検査ごときで菊門にセロハンを貼るは一生の不覚」
次郎左衛門の扱いに藩意は二つに割れたが、老中堀田の沙汰で打首獄門とされ、
ただちに城下の電光掲示板が事の次第を知らせた。
忠義に生きるが定めである故、誰がこのもののふを責められようか。

次は「ペンション」「オフ」「分岐」で
610名無し物書き@推敲中?:02/02/11 01:25

「ペンション」「オフ」「分岐」

 タケシは目を真っ赤にしながら、しかし誇らしげに云った。
 「オレ、ついにやったよ」

 タケシはあるゲームに取り憑かれていた。冬山のペンションで凄惨
な殺人事件が起こるサウンドノベルだ。そのゲームにはある噂があっ
た。隠し設定で主演アイドルのヌード画像が拝めると云う噂だ。その
アイドルが死ぬほど好きなタケシは、ひたすらその隠し経路を探して
いた。

 タケシは、全ての分岐点をチャート化し、あらゆるフラグの組み合
わせを虱潰しに調べていったのだ。その狂気の道程のホンの一部を僕
は目撃している。そうか、ついにやったのか!

 「最後のフラグは電源スイッチのオフだったんだ」
 タケシは心底満足げだった。

 僕は涙が止まらなかった。タケシが見たのは昨日深夜のお色気番組
にちがいない。

 5年の歳月は新人アイドルを裸にするのに十分な歳月だった。
 
#お題は>>604の「カエル」「ブロードウェイ」「マラカス」をサルベージ
#一部は変えたよ。
611(゚Д゚)ぅゎぁー
新宿は歌舞伎町に立つ小さなペンション。室内に居る人間達は
ヒエラルキーのどの位置にに属するのか解らない。そんななかの
一人に通りすがりの変態もいた。変態はぎょうちゅう検査に
引っ掛かりすっかり混乱していた。クラスで一人だけ検査に
引っ掛かりそれがたちまちクラス、否、学校中に知れ渡ってしまい、
あだ名が「通りすがりの変態」から「ぎょうちゅう」に変わって
しまうかもしれないからだ。いわばこれは、人生の分岐点に
なるかもしれないのだ。
そして今、通りすがりの変態はインターネットの巨大掲示板サイト
「2ちゃんねる」のオフ会、その名も「ぎょうちゅうオフ」に参加
しているのだった。しかし、参加者達はそれぞれに山田ドリンク等を
飲み交わしているばかりで一向にぎょうちゅうの話をしない
通りすがりの変態は恐る恐る隣の年の頃五十代のサラリーマン風の
男に「あ、あのぅ、、ぎょうちゅうは?」と問いかけた。男は
通りすがりの変態を変なものでも見るような目で見つめた。
ふ、と周囲を見回すと他の参加者達も、もものすごい目で通りすがりの
変態を見ている。
(゚Д゚)ぅゎぁー。

おだいは「殺意」「ピョン(゚д゚)ヤン」「純愛を強要」