王子と姫の官能小説

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1師走
どなたか王子様とお姫様の濡れ場シ−ン書ける方おられませんか?
書ける方がおられたら是非書いてほしいのですが・・・
2つっこみ:01/12/21 11:53
まずおまえが書く。
そして、文句があるならもっとうまい文書いてみろ、と挑発する。

OK?クレクレ君に世間は冷たいよ。
3( ´_ゝ`)フーン:01/12/21 14:13
最近、官能小説のスレッドが多いね。
はっきりいってうざい。2ちゃんでなく、pinkちゃんねる行け。
5( ´_ゝ`):01/12/28 20:22
>>4
ばか?
6名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:03
むかしむかしのお話です。

ある王国に、ニチャーヌ姫という可愛らしいお姫様が生まれました。
姫の誕生を祝うため、お披露目の宴には様々な国の王様や王妃様が
おいでになりました。
「ほほう・・・、これはお美しい!!」
「なんと可愛らしくお微笑みになるのかしら!!」
お世辞ではない賛辞がニチャーヌ姫に次々と向けられました。
ニチャーヌ姫が微笑むと、春風が吹いたように皆の心があたたかに
なりました。
ニチャーヌ姫が声をあげると、可愛らしい鈴の音のようで、皆ずっと
聞いていたい気持ちになりました。
また、ニチャーヌ姫の傍に寄るとふしぎなことに甘くて優しい香りが
してきて、人々はうっとりとその香りに酔いました。

ニチャーヌ姫の国の東にある国の王が
「ぜひわたしの王子と婚約を!」
と叫べば、西の国の王も
「わたしの国の王子とこそ婚約を!」
と叫びます。
王子のいない南の国の王は
「来月生まれるわたしの子はきっと王子です! どうか結婚の
お約束を!」
と懇願し、まだ独身で年若い北の国の王は
「ニチャーヌ姫がご成長されるのをお待ち申し上げますから、
ぜひともわたしの妃に!」
と言い出しました。

ニチャーヌ姫の父と母である王と王妃はすっかり困ってしまって、
しばらく話し合った後、こう言いました。
「では、ニチャーヌ姫が15歳になったとき、再びこのような宴を
設けましょう。皆さま方のお気持ちが変わらなければ、その時に
ニチャーヌ自身に求婚をしてください」

そしてあれよあれよというまに時が過ぎ、ニチャーヌ姫はそれはもう
美しい娘に育ちました。
7名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:09
東の国の王子、モナール王子もりっぱな青年に。
西の国の王子、ギコッシュ王子もりっぱな青年に。
そして、南の国の王が宣言した通り生まれてきたチュボー王子も
りりしい少年に。
あのとき「待つ」と言っていた北の国のイッティヨシ王は言葉通り独身を通し、
立派な統治者に。

4人の求婚者は15年前の約束通り、ニチャーヌ姫の15歳の誕生日の宴に向かう
ことを決めていました。
8名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:12
ニチャーヌ姫は宴のドレスの採寸をしていました。
「姫様、またお胸が大きくなられたのですね」
「そうなの。どのドレスもきつくって、困ってしまうわ。
それにわたし、ドレスって重くて苦しくて好きじゃないの」
ニチャーヌ姫は、そういいながら、白い豪華な下着に包まれた
ふっくらとした膨らみを見下ろしました。
9名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:18
姫様づきの女官のスレーはうっとりとニチャーヌ姫の姿を見ました。
『なんてなんてすてきな姫様にご成長されたのかしら。
絹糸のようなおぐし、ばら色の唇、朝露さえもやわらくまいおりて
きそうな長いまつげ、輝く瞳・・・。豊かで若さがはじけそうなお胸、
はかなげに細いお腰、それでいてお尻は丸く美しく・・・』
10名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:22
なんといってもその香りです。
どこから香ってくるのかわかりませんが、ニチャーヌ姫の
甘く優しい香りは、嗅いだものを幸せにさせてくれるのでした。

しかしスレーは最近不安になることがありました。
ニチャーヌ姫が年頃になるにつれて、その香りがただ清しい
ものではなく、媚薬のような妖しい香りを含むようになって
きたように感じることがありました。
11名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:25
「外国のお客様もいらっしゃるのですって? どうして
15歳の誕生日だけそんなに大げさにするのかしら・・・」
そういいながらばら色のくちびるを尖らせる様は、まだ
ほんの子供のような、それでいて色っぽいような・・・女官
スレーは微笑ましいような心配なような気持ちで姫の
採寸を続けました。
12名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:28
いっぽう、そのころ、東の国のモナール王子は・・・。
「ぼくが必ずニチャーナ姫をわがものにするぞ!」

モナール王子は17歳になっていました。
13のときに手に入れたニチャーナ姫の小さな肖像画を
それはそれは大切にしていました。
豪華な枕の下にいつも入れては眠る前に眺めていました。
13名無し物書き@推敲中?:02/01/10 19:33
モナール王子の就寝前行動

1.父王と母王妃におやすみの挨拶をする
2.女官にかしづかれ着替えの間にいく
3.女官にかしづかれ着替えの間で寝間着に着替えさせてもらう
4.女官にかしづかれ豪華なベッドに入る
5.枕元の明かりだけ残して消灯してもらう
6.明かりを頼りに豪華な枕の下からニチャーナ姫の肖像画をとりだす
7.「ニチャーナ・・・」とつぶやく
1412,13:02/01/10 19:34
すまん。ニチャーヌだった・・・。鬱だ。
15俺のせいいっぱいの官能です:02/01/11 02:03
ニチャーナ姫のチチはおわん型。
16名無し物書き@推敲中?:02/01/11 02:04
宴が迫ってきた夜、ニチャーナ姫の部屋から不思議な音が・・・。
17名無し物書き@推敲中?:02/01/11 02:09
だからニチャーヌ姫なんだろ?
18名無し物書き@推敲中?:02/01/11 02:09
もしかしてこのスレ、おもしろいものに化けるかもしれんね(w
19名無し物書き@推敲中?:02/01/11 03:21
ニチャーヌ姫の部屋から夜な夜なニチャニチャと。
20名無し物書き@推敲中?:02/01/11 03:22
スルメを噛む音が
21名無し物書き@推敲中?:02/01/11 03:23
1はこんな展開で満足してるのか?
1を焦らしに焦らすためにもダラダラつまらないお伽話が続くことをきぼーん。
俺も、続き書かせて欲しい!
で、整理。

ニチャーナ姫:ヒロイン。おわん型の乳。もうすぐ15歳。薔薇色の唇。
美人。いい匂い。
東の国の王子(モナール):ニチャーナ姫に求婚する予定。17歳。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーナ姫に求婚する予定。
南の国の王子(チュボー):ニチャーナ姫に求婚する予定。
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーナ姫に求婚する予定。

スレー:ニチャーナ姫づきの女官。

これだけか・・・・。
なんか敵役の魔女でも出したいとこだな。
24名無し物書き@推敲中?:02/01/11 04:17
東の国のモナール王子は姫の肖像画を見てオナール。
25名無し物書き@推敲中?:02/01/11 04:20
西の国のギコッシュ王子は、アブラギッシュでマッチョな19歳に成長。
「オレのマッスルバディーでニチャーナ姫をイッタダキ〜!」
26間違ってるよ。:02/01/11 04:29
ニチャーナじゃなくてニチャーヌ・・・。
良く読もうよ。

南の国のチュボー王子は、姫より数ヶ月若いのでまだ14歳。
ニキビ盛りの欲盛り。
「ハアハア・・・ニチャーナ姫」
間者を使ってニチャーナ姫のプロフィールを入手。
「バスト88、ウエスト55、ヒップ86・・・・」
うっとりと宴の日を待つのであった。
27ついでに連続カキコ:02/01/11 04:32
北の国のイッティヨシ王は男盛りの33歳。
姫を手に入れたらああしてこうして・・・とオッサンらしい
嫌らしい妄想に明け暮れていたのであった。
現代日本ならややこしいことになる歳の差だが、おとぎの国
だからご安心あれ。
>>26
ニチャーナじゃなくてニチャーヌ。
よく読もうよ。
29名無し物書き@推敲中?:02/01/11 22:21
各国の王子や王様は皆ヨーロッパ系の姿ですか?
30もなーる王子:02/01/12 01:19
に、にちゃーぬでいいんだよな、おわん型は。
31名無し物書き@推敲中?:02/01/12 01:21
いよいよニチャーヌ姫の15歳の宴が始まろうとしていたその時!
お約束だから魔女が現れたってことにしよう。
でもってニチャーヌ姫がさらわれた。
あやうし、ニチャーヌ姫!!!

魔女の名前は、アゲアラーシ。
33名無し物書き@推敲中?:02/01/12 01:25
1は焦れてるだろうなあ・・・。
官能のかけらもない展開に。
>29 ヨーロッパ系、萌エ。
ニチャーヌ姫の父王は、知らせを聞いて国に駆けつけてくれた
求婚者達にこう言いました。
「ニチャーヌ姫を救ってくれた者に、ニチャーヌ姫との結婚を
許そう!」
おもろい。おもろいぞこのスレ。
「に、にっくき魔女アゲアラーシ!わ、わたくしも姫様を
お助けに参りますううっ!!」
女官スレーも慣れぬ甲冑を身に着け、魔女の森へと向かいました。
38名無し物書き@推敲中?:02/01/12 16:10
そのころ、気絶されさらわれたニチャーヌ姫が意識を取り戻していました。
「はっ・・・ここはどこ!?」
狭くて粗末な部屋の妙にひんやりとした空気に、ニチャーヌ姫は思わず
身震いをしました。

「ホホホホホ・・・気がついたようだねえ・・・」
振り返ると、とてつもなく長く黒い髪の毛をテラテラと光らせ、露出の
高い黒い革製の衣裳とマントを身に着けた背の高い女が、腰に手をあてて
高笑いしていました。

「あ、あなたは誰!?」
「ほーほっほ、わたしは・・・」
「そんな寒そうな格好をして・・・。生活にご不自由なさっているの?
見ればこのお部屋も狭くてうすら寒くって、それにゴホッ、ほこりっ
ぽくて・・・」
「そんなことはどうでもいい! 聞くのじゃ! わたしは・・・」
「ほらやっぱりこんなにホコリがたまってるわ! いけませんよ、ハウス
ダストアレルギーを発病することもあるのよ」
「そうか・・・それで最近時々クシャミが・・・ではない!! ええい、黙れ
黙れっ!!黙れおろう!! よく聞け!! わたしは魔女アゲアラーシ!!」
「えっ・・・」
ニチャーナ姫は目を丸くしました。
「魔女ですって!!」
39漏れもニチャーナと間違えた・・・鬱・・・:02/01/12 16:15
「魔女ってもっとおばあさんだと思ってたわ」
というニチャーヌ姫の言葉に一瞬気をよくした魔女
アゲアラーシ。
「はっ、いかんいかん、いいかよく聞け、ニチャーヌ姫
よ!! そなたはもう国には帰れぬ!!」
「どうして?」
「わたしより美しい娘は世にいてはならぬのじゃ!!
そなたはわたしがさらってきた他の娘たちと同様に、
みすぼらしいなりをして、一生わたしの下働きとして
暮らすのじゃ。ホーホホホホ」
で、魔女が杖ふったらポン!とニチャーヌ姫まるはだか。
「きゃん!」
42名無し物書き@推敲中?:02/01/12 16:19
「(むむう・・・。なんと美しい体)さあ、このボロ服に
着替えるのじゃ!!」
「この服じゃ胸がきついからきれないわ。。。。」
44名無し物書き@推敲中?:02/01/12 16:22
「無理矢理でも着るのじゃ!! このままでは1を喜ばせて
しまうではないか!!」
「着てはみたものの、胸で服が破れちゃいそうだわ。。。」
46名無し物書き@推敲中?:02/01/12 16:34
アゲアラーシは小さな窓を開けました。
「外をご覧!!」
「ま、まあ・・・!」

その部屋は深い森の中にある高い高い塔の最上階にあることを
ニチャーヌ姫は知りました。
「お前は絶対に逃げ出せないんだよ。シワシワのばばあになる
まで、わたしのお世話をして暮らすんだ。ホーホホホホ」

「おとうさまやおかあさまに会わせてはくださらないの?」
ニチャーヌ姫が悲しそうな顔をすると、アゲアラーシは満足げに
微笑みました。
「そうだよ、ホホホホホ。さあ、他の娘どもは一階下で掃除を
している。お前も行って働くんだよ! その綺麗な指がボロボロ
になるまでね!!」
俺ならアゲアラーシを男にするなあ。ボソッ
「姫と王子の官能小説」ってことは、北の国のイッティヨシ王は
ハイ落ちた! なのでは。。。
イッティヨシ王は逝ッテヨシ?
50名無し物書き@推敲中?:02/01/12 17:35
おわん型クッキリのまま働く似ちゃー濡姫デアッタ。
51名無し物書き@推敲中?:02/01/12 19:19
官能にい官能。
52名無し物書き@推敲中?:02/01/12 23:55
ギャグになってるYO!
53名無し物書き@推敲中?:02/01/12 23:59
魔女の図書室の掃除に向かったニチャーヌ姫の目に、ふたりの少女が映った。

身なりはニチャーヌ姫同様に粗末な服を着せられてはいたが、一人は小柄で
とても可愛らしく、もうひとりは細身で背の高いとびきりの美人であった。

「まあ新入りさんだわ」
小柄な娘がにっこりと微笑み、細身の美人も振り返った。
「はじめまして。わたしはニチャーヌ姫。あなたがたは?」
小柄な娘が答えた。
「わたしはアボンヌ姫。2ヶ月前にここにさらわれてきたの」
細身の美人も答えた。
「わたしはゾヌー姫。一月ほど前に不覚にも連れられてきました」

かわいこちゃん揃い踏みであった。

ニチャーヌ姫は二人に向かって声を潜めて言った。
「助けが来るのを待っていてはどうなるかわからないわ。わたしたち
で脱出を図りましょう」
カワイコちゃん揃い踏み?
イ、イヨイヨカ!?
55名無し物書き@推敲中?:02/01/13 00:02
登場人物が増えてきたな。。。。
56内藤亜鉛:02/01/13 00:10
このスレおもろい。
57セイリシテミタヨ! サアカイテカイテ:02/01/13 00:12
ニチャーヌ姫:ヒロイン。おわん型の乳。もうすぐ15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。

東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫に求婚する予定。17歳。ベツメイ、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫に求婚する予定。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫に求婚する予定。14歳。ニキビ盛り。
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫に求婚する予定。オッサン。

スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。

アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない魔女。露出の高い服装。

アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。小柄でかわいい。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。細身で美人。
58名無し物書き@推敲中?:02/01/13 02:30
「だ、脱出するといっても、ここは高い高い塔の上よ」
「そうよ、わたしたちの宿舎は最上階だし、作業しろといわれている
部屋もほとんどが上階・・・。それに階下にうまく下りていけたとしても、
この塔には出入り口がないのよ!」

アボンヌ姫とゾヌー姫の悲壮な言葉にも動じることはなく、ニチャーヌ姫は
軽やかに脚立に足をかけました。
「ここは魔女の図書室よ。折角ここをお掃除しているんですもの、
本を少々参照させていただいて、魔法で脱出させてもらいましょうよ!」

「な、なんですって」
「魔法の箒でも作るつもり?」
「箒でも絨毯でもどこでもドアでも、抜け出せればなんでもいいわ!
さあ、アボンヌ姫はあっちの棚の本を、ゾヌー姫はこっちの棚の本を
さがして!」
59名無し物書き@推敲中?:02/01/13 02:32
と、そのとき、3人の仕事ぶりを魔女アゲアラーシが見回りにきた!
でもさぁ、姫でもないむしろ下層にいる一般市民の読者が
どうやって姫様に感情移入できるんでしょか?
深い謎があるんですなぁ……
61名無し物書き@推敲中?:02/01/13 02:41
「さぼっていないかい!?」
「はっ、はいっ!」
何とか企みを知られずにほっとしたのも束の間、魔女アゲアラーシの
鼻がヒクヒクと動きました。
「ん? なんだいこの匂いは」
アゲアラーシは3人の姫の周りを注意深く嗅ぎ回りました。
「ニチャーヌ! あんただね!」
「えっ」
「なんだい、こんなにいい匂いの香水をつけて! そのみすぼらしい
格好に似つかわしくもない! そんな匂い今のお前には似合わないよ!
落としておしまい!」
「わ、わたし香水なんかつけてません」
「こんな匂いをさせておいてしらをきるつもりかい! アボンヌ!
ゾヌー! 命令だよ! お風呂にニチャーヌを連れて行ってこの
匂いをすっかり落としておしまいっ!!」
>>60
漏れ様は王子に感情移入!
ショミンダケド・・・
風呂シーンには完全に感情イニュウ!!
64名無し物書き@推敲中?:02/01/13 02:47
時間ですよ〜っ。
65スタジアム:02/01/13 02:51
おわん型!おわん型!おわん型!
66名無し物書き@推敲中?:02/01/13 03:00
水蜜桃のようにみずみずしい膨らみも、なめらかな腰のくびれも、
白くて丸いお尻もすっかり露わにされてしまったニチャーヌ姫。
「ほ、本当に香水なんてつけていないのよ」

「ごめんなさいね、ニチャーヌ姫。魔女の命令だから・・・」
「ごめんなさいね、ゴシゴシ洗わせてもらうわね」
「あっ」
67スタジアム:02/01/13 03:26
オオオオオオ〜ッ!!!
68名無し物書き@推敲中?:02/01/13 21:50
続編希望あげ
69名無し物書き@推敲中?:02/01/14 00:54
Me too!
70名無し物書き@推敲中?:02/01/14 01:05
3人のかわい子ちゃん(死語ではないか?)が泡に戯れていた頃、
ニチャーヌ姫を救わんとする勇者達は魔女の森で野営をしていたのであった。
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東のモナールおうじ:Lv3 HP33 MP11 OP720
西のギコッシュおうじ:Lv4 HP48 MP1 OP135
南のチュボーおうじ:Lv2 HP28 MP30 OP110
北のイッティヨシおう:Lv4 HP53 MP25 OP58
にょかんスレー:Lv6 HP66 MP42 OP22

OP=オナールポイント。モナールおうじは、さすがだ!
女官スレー・・・OP22・・・どう受け止めたらいいんだ?
ニョカンスレー、エマニエルフジンミタイノ、キボン。
73名無し物書き@推敲中?:02/01/14 01:12
哀しいな。なんか。>北のイッティヨシおう:OP58
年取るとな。。。。。。
74名無し物書き@推敲中?:02/01/14 01:29
「や、やめて、くすぐったいわ」
真珠色に輝く肌を朱く染めて、身をよじるニチャーヌ姫。
「がまんして、ニチャーヌ姫」
「ごめんなさい、でも魔女に叱られるから・・・」
自らも泡だらけになって、ニチャーヌ姫の体にタオルを
這わせるアボンヌ姫とゾヌー姫。

「ああんっ!」
ニチャーヌ姫が鼻にかかった甘い声を上げた途端、一層
甘い香りが匂い立った。
「ああ、どうしてなの? 洗えば洗うほど、こすればこする
ほど、素敵な甘い香りが強くなるわ・・・」
アボンヌ姫は涙目になった。
「ニチャーヌ姫、おかわいそうに、こんなに息を荒げられて・・・。
早くお楽にしてさしあげたいのに」
ゾヌー姫も髪をかきあげながらため息をついた。

「一体どこから立ち上ってくるの?この香り・・・・」
ふたりはニチャーヌ姫の身体に顔を近づけた。
もっと1を焦らせ! ただし俺は焦らすな!
76焦らそう。:02/01/14 02:06
魔女の森では勇者達の野営が続く。

とそのとき、

やせいのピロユキがあらわれた!
77イライラ:02/01/14 02:45
みんなオナールのに夢中で、まるで無視。
つまらなくなったやせいのピロユキは去った。

さて、そのころ塔では。
78名無し物書き@推敲中?:02/01/14 03:15
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは、だ・あ・れ?」
魔女アゲアラーシが微笑むと魔法の鏡は一瞬沈黙しました。
『・・・・・・』
「鏡? 答えは簡単であろう。この世で一番美しい者の名前を挙げれば
よいのじゃ!」
『・・・えぇーっ・・・・と・・・』
鏡は汗をたらたらと流しながら悩んでいるようでした。
「なぜ悩む必要があるのじゃっ!」
アゲアラーシの剣幕に驚いたように鏡はカタッと揺れると、大急ぎで
言葉を発しました。
『ま、魔女アゲアラーシさまはとてもとてもお美しいです。濡れ羽色の
おぐし、魅惑的な唇、神秘的な瞳、挑発的なダイナイマイトバディー・・・』
「おーほほほ、そうであろう、そうであろう」
『・・・・しかし・・・・』
79名無し物書き@推敲中?:02/01/14 03:35
「しかし!?」
魔女アゲアラーシが鏡を睨み付けた瞬間、鏡に映っていたアゲアラーシ
の姿がフッと消え、突然、右上に「生中継」という文字が浮かび上がり
ました。
そこには、汗だくのアボンヌ姫の顔が。
「ア、アボンヌ姫!・・・鏡よ、そなた、この姫がわたくしより美しいと
申すのか!」
『ご、ご覧ください、このピンク色の柔らかそうな頬。キラキラ輝く
瞳。つやつやと輝く唇。服の下で動きに合わせて揺れる若々しい胸・・・。
いつもは薄汚れていますが、今日は石鹸が飛んできたのか、すっかり
きれいになって・・・。正直、かわいくてたまりません!』
「な、なんじゃと!?」

アボンヌ姫の顔が切り替わって、次に泡まみれのゾヌー姫の顔が映り
ました。
「今度はゾヌー姫か!!」
『ご覧くださいませ! いつもは薄汚れているこの姫も、飛び散った
泡で汚れがすっかり落とされ・・・。紅をささずとも紅い唇、意志の
強そうな光を湛えた瞳、絹糸のような美しい髪、細身で美しい体つき・・・
ぞくっとするほどセクシーではないですか!』
「か、鏡よ、何を言う!!」

そして、鏡の画像がまたもや切り替わりました。
80名無し物書き@推敲中?:02/01/14 03:44
「ニ、ニチャーヌ姫!!」
美しいものにめっぽう弱い魔法の鏡は、もはやアゲアラーシを恐れる
こともなく少し息を荒げながらニチャーヌ姫の姿を映し出していました。

『こ、この美しい媚態・・・。もはや、説明は要らないでしょう。ほんと
生まれてきてよかった・・・!』
鏡は感動の涙を流し始めました。
81名無し物書き@推敲中?:02/01/14 03:53
「なっなんとはしたない姫じゃ・・・! 体中を摩られて嫌がるような
ふうをしてあんないやらしい顔をして喜んでおる・・・!! こんなにも
はしたない姫を一番美しいなどと言うつもりか? 鏡よ、血迷うのも
いい加減にせぬと・・・」
『この世で一番お美しいのは、ニチャーヌ姫さまです!これホント!』
「うぬううううぅぅぅ」

「ねえ、どこかで何かが割れたような・・・」
「そう? それよりニチャーヌ姫の匂いを早く落とさないと」
ムカシノチュウゴクニモ、イイニオイノスルビジョガイタラシイネ!
ドンナニオイダロ。。。
83名無し物書き@推敲中?:02/01/14 04:08
アゲアラーシは、鏡を床にたたきつけると、それなりに美しい顔を見るも恐ろしくゆがめて、部屋を出て行ってしまいました。

「一番匂いの強いのは、このあたりかしら」
「あっ、いやっ、」
「あばれないで。あばれると手もとが狂ってしまうわ」
「で、でもっ。あっ。あっ。いやっ」
「一生懸命こすればすぐ終わるわ。がまんしてね」

部屋に残された鏡の破片には、二人の姫に洗われながら身をよじるニチャーヌ姫の姿が、まだうっすらと映っておりましたが、やがてそれも消え、ただの鏡に戻ってしまいました。
84ニチャーヌ姫:02/01/14 04:11
そろそろ服着た〜いっ。
85スタジアム:02/01/14 04:13
イイヤ、マダマダ!
おわん型! おわん型! おわん型!!
86名無し物書き@推敲中?:02/01/14 04:15
匂いを消すために肥溜めにぶち込まれたら萎える?
87スタジアム:02/01/14 04:17
ナエナエ〜。
「あッ・・・ああン(わたし、どうしてしまったの?こんないやらしい
声を出して、こんな気持ちになって・・・)」

突然、勢いよく浴室のドアが開きました。
「ア、アゲアラーシさま」
「お前たち、いつまでのんきに風呂に入ってるつもりかい!」
「えっ・・・」
「今すぐ台所へお行き! そうしてご馳走をこれでもかっていう位
作るんだよ!」

服を着ていたアボンヌ姫とゾヌー姫はすぐに台所へ向かいましたが、
初めての快感の衝撃にわけもわからず頬を濡らしたままのニチャーヌ
姫は生まれたままの姿でぼんやりと浴室に腰を下ろしたままでした。

「(キーッ、重力に逆らわないぷりぷりの乳をこれでもかと見せつけ
やがって!)ニチャーヌ姫、お前もとっととお似合いのボロを着て
台所にお行きッ!!」
89エロくないスマソ:02/01/14 05:28
 そう言うと、アゲアラーシは、傍に脱いであったニチャーヌ姫の
着物を取って、それをびりびりに引き裂いてしまいました。
「アゲアラーシ様… これを着るのですか?」
 ニチャーヌ姫のかすれるような声には何も答えず、アゲアラーシ
はほとんどぼろきれのようになった下着とローブとを投げつけると、
皮の衣裳に半ば露わになった背中を向け、どこかへ行ってしまいました。
 ニチャーヌ姫は、ちぎれてしまった肩紐を結び合わせると、かつ
て下着だったものを身にまといました。しかしそれは縦に幾つにも
裂けていて、張りの良い乳房を隠すことも、傷一つ無い背中を覆う
こともできませんでした。そのうえ、すそが破れとれてしまったた
めに、ひざ下まであった丈は、すっかり短くなって、姫の大人のも
のになり始めた腰のあたりまでにしか達することができなかったの
です。それですから、姫のすらっとして肉付き豊かな二つの脚のあ
いだに繁るやわらかいものは、いまだ湿りけを帯びて盛り上がった
肌に張りつくようにしながら、窓から差し込む太陽の光をうけて影
をつくっておりました。
 姫は、つづいてローブを取ってみました。すると、これはもはや
どのようにしても体に着ることのできないほどに裂かれていました
から、せめて秘めるべきところだけでも覆おうと、これを腰のまわ
りに捲きつけました。
「この上から前掛けをかければ、どうにか格好がつくかしら」
90名無し物書き@推敲中?:02/01/14 08:59
続編期待してます!ファンです!!!
>88
「重力に逆らわない」乳は萎え〜・・・。
逆らってるよな?逆らいまくってるんだよな?ハアハア・・・
92ニチャーヌ姫の乳:02/01/14 12:57
逆らってます。キッパリ
93名無し物書き@推敲中?:02/01/14 13:12
その頃、魔女の森では・・・。

「藁 藁 藁」
「へえー、野生のピロユキって『藁 藁』って鳴くんだなあ」
「チュボー王子、呑気なことを言っていないでイバラをかき
わけて歩けよ!」
「モナール王子、チュボー王子に偉そうなことを言ってるわり
にはさっきから休憩ばかりとってるじゃないか!」
「なんだと!」
「若者たちよ、いさかいを起こすのはよしなさい」
「オッサンは黙っててください、イッティヨシ王!」
「な、なにい!?」
勇者たちは内輪モメ。

「やめなさーーーーいっ!!」
勇者たちが振り返ると、怒りに震える女官スレーの姿が。
「『ぼくが一番』って育った方達は協調性のカケラもないんですから!
さあ、あそこの湖で水浴びでもして頭冷やしてらっしゃいっ!」
その剣幕に、4人はおとなしくなって仲良く水浴びにいきました。

「・・・ふう、さて、わたくしもすっかり薄汚れてしまったことだし、
この隙にあちらの小川で少し水浴びでもしましょう」
スレーは甲冑を脱ぎ始めました。
94BGM:02/01/14 13:15
ナーントカ カントカナントカ エマニュエーーール
女官スレーが熟れた身体を冷たい水に浸していると
川岸の草むらに人影が・・・。

「ハアハア・・・」
96名無し物書き@推敲中?:02/01/14 16:31
そのころ、なんとか身繕いをして台所に行ったニチャーヌ姫は・・・。
「ごめんなさい、遅れてしまって。・・・まあ!」
野菜、果物、肉、魚、穀物・・・いろいろな食材がこれでもか、とてんこ盛り
になっており、アボンヌ姫とゾヌー姫が慣れぬ手つきでせっせと料理を作って
いました。
「さっきはごめんなさいね、ニチャーヌ姫」
「気になさらないで。それよりも、こんなに沢山の材料!いったい何人分の
お料理を作らなくてはならないの?」

「3人分じゃ」
背後から声がして振り返ると、アゲアラーシが腕組みをして立っていました。
「3人分?」
「ああ、おまえと、アボンヌとゾヌーが食べるんだよ。全部ね。嬉しいだろう?
ご馳走がたんと食べられて。ホーホホホホ」

料理ができあがると、必ず残さず食べるように3人の姫に厳しく命じ、魔女
アゲアラーシはどこかへ行ってしまいました。

アボンヌ姫が食事をほおばりながら可憐な瞳に涙を食べて言いました。
「アゲアラーシはわたしたちを醜く太らせようと思ったらしいの。モゴモゴ」
ゾヌー姫もスプーンを叩き付けるように置いて紅い唇をかみしめました。
「これから毎日こうなのかしら・・・。絶対に嫌よ! 早く国に帰りたい!」
ニチャーヌ姫は
「明日の図書室のお掃除では、もっと頑張って脱出する魔法を探しましょう」
とけなげに二人を励ましました。

そしてその夜・・・。
97名無し物書き@推敲中?:02/01/14 16:38
3人の姫が狭い部屋でようやく眠り支度をはじめたころでした。

「ほうら、新入りだよ」
どこかから帰ってきたアゲアラーシが、その部屋に一人の少女を
投げ込みました。
「魔法を使って着替えさせるのすら面倒だ。ドレスを脱がせて
そのへんの汚いテーブルクロスでも巻いておおき」
そう言ってアゲアラーシは自分の部屋へ帰っていきました。

「まあ」
「あなた、大丈夫?」
3人の姫がその少女のところに駆け寄ると、少女は意識を取り戻し
始めました。
「う・・・ここは?」
美形で凛々しいその少女は驚いたようにあたりを見回しました。
「ここは魔女アゲアラーシの塔よ! あなたはわたしたちと同じように
さらわれてきたみたい」
「あ・・・あなたは?」
「わたしはニチャーヌ姫。こちらがアボンヌ姫で、こちらがゾヌー姫。
あなたは?」

その凛々しい少女ははっと我に返ったように居住まいを正して、きりっと
した瞳をして答えました。
「わたしは、マジレス姫です」
98名無し物書き@推敲中?:02/01/14 16:43
実はマジレス姫は、少女ではなくて少年でした。
そう、国の将来を担う、世継ぎのマジレス王子だったのです。

マジレス王子の国では、王子は17の誕生日まで女の子として育て
られるのが常でしたので、マジレス王子は常に美しいドレスを
身につけ育てられてきましたが、心は思春期の少年なのでした。

「(僕としたことが、あの悪名高い魔女アゲアラーシにさらわれる
とは一生の不覚・・・)」
99名無し物書き@推敲中?:02/01/14 16:48
「マジレス姫、大丈夫ですか?」
「は、はい、だいじょ・・・!?」
マジレス少年は鼻血を吹きそうになりました。

よく見れば3人の姫は寝る準備をしていたため、下着姿。
しかも、ニチャーヌ姫の下着はなぜかビリビリに破れていて
ちらちらと見たことない美しいものが見え隠れするのですから。

「お熱でもあるのかしら?お顔が赤いですわ」
「い、いいえいいえっ(アゲアラーシは無類の男好きで、男の
精を吸い尽くすと聞く・・・!今ここで僕が男だと明かすわけには
いかない! 女になりきらなくては!)」
3人の姫が大急ぎでテーブルクロスを縫ってマジレス姫のために
巻き付けると洋服のようになるものを作ってくれました。

「ねえ、ここには2段ベッドしかないから、二人ずつに別れて
眠りましょう」
「そうね」
「じゃあ、マジレス姫、新入り同士一緒にやすみましょうか」
にっこり微笑むニチャーヌ姫(ビリビリ下着すがた)。
「ええっ!」
101名無し物書き@推敲中?:02/01/14 23:39
「あ」
湖の中で空を見上げてモナール王子。
「ん?どうした?」
同じく水浴びをしていたイッティヨシ王。
「いやあ・・・。トンビがアブラアゲのようなものをくわえて飛んでいく
のが見えたよーな・・・」
102スタジアム:02/01/14 23:40
ドウデモイイカラ
おわん型! おわん型! おわん型!!
103名無し物書き@推敲中?:02/01/14 23:45
「おやすみなさい」
「おやすみなさーい」

2段ベッドの上の段にはアボンヌ姫とゾヌー姫が、
下の段にはニチャーヌ姫とマジレス姫(実は王子)
が横になりました。

やがて上の段から規則正しい寝息が聞こえてきましたが、
マジレス王子は眠れるはずもありません。
背中は向けていますが、隣には、あの美しいニチャーヌ姫
が半裸でしどけなく横たわっているのですから。

「ごくり」
しかも背中のほうから、何とも言えない優しく甘く誘い
かけるような香りが漂ってくるのです。
「(理性との闘いだ・・・)」
104名無し物書き@推敲中?:02/01/14 23:49
突然、理性と闘っているマジレス王子の耳元に甘〜い空気が
かかりました。
「あの、マジレス姫・・・」
「ひゃっ!」
「ど、どうかなさったの?」
「いいえ、何でもありません!」
マジレス王子は必死で平静を装い答えました。
「あの・・・マジレス姫にご相談したいことがあるんです」
「相談?」
105名無し物書き@推敲中?:02/01/14 23:57
ふたりは、ベッドの上に向かい合わせに座りました。

ろうそくの小さな明かりが、ちらちらとニチャーナ姫の
あらわになった白い太股や、二の腕、ボロボロになった
着衣のすきまから胸の膨らみや脚の付け根を照らし、
マジレス王子は挑発されそうな自分を必死で保とうと
していました。
「(り、理性だ・・・)」

「マジレス姫は、おいくつなんですの?」
「はっ、えっ、はい、じゅ、16です」
「まあ、わたしよりひとつ上のお姉様なんですね!」
ニチャーナ姫はホッとしたように可愛らしく微笑みました。
「それならご存知かもしれないわ!」
「(なんてかわいいんだ・・・。はっ、いかんいかん)そ、それで
ご相談とは・・・」
「は、はい・・・」
ニチャーナ姫は薄明かりの中でもわかるくらい真っ赤に頬を染め
ました。
そして、意を決したような顔になり、おもむろに下着をその
たわわな胸の上までたくしあげたのでした。
106観客席:02/01/15 00:02
おわん型! おわん型! おわん型ああああっ!!
107名無し物書き@推敲中?:02/01/15 00:09
マジレス王子は一瞬夢ではないかとおもいました。
ニチャーヌ姫がその美しい身体をすっかりマジレス王子にさらしてしまっているのですから。

「どっ どうしてそそそんなかっこうを」
「悩んでいるんです」

ニチャーヌ姫はそのお椀型の頂のうす桃色の部分を指差しました。
「ここと」
そして、その指を下げて、白い太股の付け根の淡い叢を指しました。
「ここが」
この上ない美しい瞳をすこし潤ませて、ニチャーヌ姫は辛そうに言いました。
「とってもジンジンするんです・・・」
そのころ、魔女アゲアラーシは自室でGIジェーンのような
激しい腹筋をしていた。努力の魔女。
マジレス王子はマジで答えようとして
医療全書を取り出すと、それを見てこう言いました。
「子宮癌の可能性もありますね…… もしかすると淋病の可能性もありますよ。
一度きちんとした大学の病院で見て貰った方がいいですよ。
え? マジレスカッコワルイ? え、なに? エロやれって?
まいったなぁ。どうすりゃいいんだか」
そう言ってマジレス王子はニチャーヌ姫に抱きつきました。
「なにをするのですか!?」
ニチャーヌ姫は叫びましたが、誰も聞く者はいません。
「僕だってやりたくないんだよ」マジレス王子は泣く泣く言いました。
「読者が期待してるからしないわけにはいかないんだ」
マジレス王子の手はニチャーヌ姫の桃のように美しい股へと向かっていき……
110妄想100%バカ:02/01/15 02:07
「腹筋をしたから、今度は腕立てよ」
 体を起こしたアゲアラーシは両手を地面につけ、腕立てをしようとした。
 そのとき、携帯が鳴った。
 せっかく腕立てしようと思った気分をそがれたアゲアラーシは、眉根を少しよせると
袖の中から携帯をとった。
「はい、こちら来来軒」
「は?」
「だからシナそばやっていってるでしょ!」
 アゲアラーシの対応は最悪だった。だが、シナそばや、という言葉から
相手はアゲアラーシだと認識した。
「あのな、このまま傍観しようと思ってたんだけど」
「なによ、あんた。なんか文句あんの?」
「エロになりそうでエロにならない面白ストーリー。しかし、それでいて
そう期待させるストーリー。みんな、それを期待してるんじゃないのかな」
「は?」
 と、アゲアラーシが首を傾げた途端、携帯は切れた。
111名無し物書き@推敲中?:02/01/15 02:14
「なによどうせ彼氏いない歴300年よ。250年来の親友も先月
ゴールインしちゃったワヨ」
とイライラしたアゲアラーシが腕立てに励み始めていたころ・・・。
112妄想100%バカ:02/01/15 02:19
再び携帯が鳴った。
113名無し物書き@推敲中?:02/01/15 02:34
「なによどうせ彼氏いない歴300年よ。ドモホルソリンクル
だって毎晩使ってるわ」
といいながら通話しはじめるアゲアラーシ。
「はいこちらバカの人の妻アニイタ!」
相手は無言だった。
「無言!? 馬鹿にして!! 切るわよ、もうっ!」
相手が口を開いた。
「あのな、このまま傍観しようと思ってたんだけど」
「なによ、あんた。なんか文句あんの?」
「お前って、姫たちの前では「〜じゃ」とか言ってんのに、
一人のときは女らしい口調じゃねえか。・・・かわいいな」
「ええっ?」
と、アゲアラーシが首を傾げた途端、携帯は切れた。
114名無し物書き@推敲中?:02/01/15 02:37
「な、なによどうせ彼氏いない歴300年よ。・・・・・・・・
・・・・・・・かわいいななんて言われたのだって312年ぶりよ」
とモジモジしたアゲアラーシが笑顔で腕立てに励み始めていたころ・・・。
野営のチュボー王子は眠れぬ夜を過ごしていた。
昼間コソーリ見た侍女スレーの裸身が焼き付いて離れぬのだ。

「(スレーさん・・・年下の男は嫌いかなあ・・・)ハアハア」
寝返り一つ。
「(明日も水浴びを提案してくれないかなあ・・・)ハアハア」
寝返り二つ。
「(スレーさんの乳は・・・釣り鐘型・・・)ハアハア」

南の国のチュボー王子、OPアップ!
116スタジアム:02/01/15 02:39
釣り鐘型!釣り鐘型!エマニエル! エマニエル!!
117名無し物書き@推敲中?:02/01/15 03:02
マジレス王子の身体が空に浮いた。かと思うと次の瞬間、床に叩き
つけられていた。
「きゃっ!?わたしったらつい・・・ごめんなさい、マジレス姫」
駆け寄るニチャーヌ姫をマジレス王子は呆然と見上げた。
「い・・・今のは巴投げ・・・?」
「はい。ごめんなさい。わたし、幼い頃から女官スレーに護身術を
教わっていて、つい反射的に・・・」
「反射的に・・・?」
「でもマジレス姫もおふざけが過ぎてらしてよ。マジレス姫が女の子で
本当によかったわ。もし殿方だったらもっと大変な目にあわせてしまって
いたのよ。スレーは殿方に触られたらお股のあたりをつぶすようにギュッ
とつかむように言ってわたしに毎日クルミを握らせていたの」
「つ、つつつつぶす・・・」
マジレス王子の顔がサッと青ざめた。
「そのせいで、わたし、クルミを片手で割れるようになったのよ」
とびきりの笑顔で微笑むニチャーヌ姫。
マジレス王子は震えながらも無理矢理笑顔を作って言った。
「ほほほ、わたしったら本当におふざけが過ぎたわあ。ニチャーヌ
姫が深刻だったから笑顔を取り戻してもらおうと思って、うふふ」
頬にはひとすじの冷や汗が流れていた。
118名無し物書き@推敲中?:02/01/15 03:09
「そうだったの。お優しいのね、マジレス姫!」
ニチャーヌ姫は可愛らしく微笑んだが、もうマジレス王子の欲望は
暴走しなかった。
「笑ってくれて嬉しいわ、ニチャーヌ姫。さあ、もう寝てしまい
ましょう」
「えっ、相談の続きは?」
お願い、とでもいうように一途な潤んだ瞳でマジレス王子を見つめる
ニチャーヌ姫。
119名無し物書き@推敲中?:02/01/15 03:31
「じゃ、じゃあ見せなくてもいいから、言葉で相談して!
(頼むから)」
あんないやらしい体を見せつけられたら、クルミのように潰される
のが怖くてもつい再び押し倒してしまいそうなマジレス王子は念の
ためニチャーヌ姫から目を逸らして言いました。

「さっき指差したところがね、じんじんするの・・・。多分、今日
お風呂で激しくこすられたからだと思うんですけれど・・・」
目を逸らしたマジレス王子の耳に、恥ずかしそうなニチャーヌ姫の
声が流れ込んできました。艶やかで、澄んでいて、潤んだ声でした。

「ハ、激しくこすられた?」
「ええ・・・。魔女のせいで、アボンヌ姫とゾヌー姫がやむなく・・・」
「ど、どのように」
「ええ・・・。わたしの体から匂いがするといって、その匂いが強い
ところをふたりがくんくんと嗅いで・・・」
「く、くんくんと」
「ええ・・・。そうされてるうちに、わたし、・・・わたし、なんだか
おかしな気分になってきてしまって。あんな気分になったのって
生まれて初めてで・・・」
「お、おかしな」
「ええ・・・。それにおかしな声も出てしまって・・・」
「お、お、おかしな声・・・?」
「ええ・・・。異常なのでしょうか? こすられていくうちに」
「ど、どのような」
「えっと・・・再現すると、このような」

ニチャーヌ姫の再現音声を聞いて、マジレス王子は鼻血を吹いて
失神してしまいました。

「マジレス姫? あら眠ってらっしゃるわ・・・。そうよね、遠いお国
からさらわれてきたんですもの・・・。わたしったらお疲れのところを
自分のことばかり考えて・・・ごめんなさい」

ニチャーヌ姫はマジレス王子にそっとボロシーツをかけてあげました。
「おやすみなさい、マジレス姫、優しいお姉様、よい夢を・・・」
ええ物語や。。。
いつの間にか童話口調じゃなくなってるぞ
122名無し物書き@推敲中?:02/01/15 22:07
age
123名無し物書き@推敲中?:02/01/16 00:33
昔あるところにいとやんごとなきお方二人寝室にありけり。
「姫、よいかよいか」
「はあはあ王子様、まいりますまいります」
↑これは・・・御伽草子口調?
125名無し物書き@推敲中?:02/01/16 03:20
夜が明けると、ニチャーヌ姫たちには厳しい作業が待っていました。

塔の地下に掘ってある井戸から水を汲み、長い長い螺旋階段をのぼって
高層階にある台所と浴室に運ばねばならないのです。

しかし、小柄なアボンヌ姫と細身のゾヌー姫だけでやっていた作業に
今日から2人も加わるのです!
しかも一人は実は男で、もう一人はクルミを片手で割る女!
これは期待できそうです。

「よいしょっと」
華奢な腕のどこからそんな力が出るのか、ニチャーヌ姫はやはり
軽々と水汲み桶をふたつ両手に下げて調子良く階段をあがっていきました。

「ははは、こんなものわたしの手にかかれば・・・んっ・・・」
マジレス王子は『げげっ、思ってたよりずっと重いよう』と泣きそうに
なりましたが、すたすたと階段をのぼっていくニチャーヌ姫の短い
スカートの裾からちらちらとまあるいお尻が見えそうだったので、相当
無理をしながらも一生懸命ニチャーヌ姫の後ろにくっついて階段をのぼり
ました。

「それにしてもおかしいわねえ」
と桶ひとつかかえてアボンヌ姫がいいました。
「なにが?」
ゾヌー姫がたずねると、
「アゲアラーシよ。いつもは階段の途中に立って『うすのろ!役立たず』
って嬉しそうに罵倒しにくるのに・・・」
とアボンヌ姫。
「そうね、そういえば今朝は見当たらないわねえ・・・」

そのころ、魔女アゲアラーシは・・・。
126妄想100%バカ:02/01/17 01:16
続編期待age
127名無し物書き@推敲中?:02/01/17 01:34
ネオナチらしい、エロという大衆の欲望へ訴えたプロパガンダだ!
こうして大衆から真実へ目を背けさせる!
井藤、出て来い!本名をさらけ出せ!
匿名は卑怯だ!貴様の正体は私が知ってる!
128名無し物書き@推敲中?:02/01/17 03:53
我を忘れて背筋をしていた。
129名無し物書き@推敲中?:02/01/17 08:28
>127のような言葉を号令にしながら。
「ネオ、フッ! ナ、フッ! チ、フッ! らしい、フッ! エロ、フッ!」
肉体の限界に挑む魔女アゲアラーシの顔は、欲望に溺れるときの表情にも
似て、どこかしらセクシーではありました。
130名無し物書き@推敲中?:02/01/17 08:48
そのころ、魔女の森を進む勇者一行の前に・・・。

やせいのキティがあらわれた!
「うわっ!」
「キティだ!」
「コワッ!」
「出たっ!」

モナールおうじ
「たたかう、はなす、さくせん、にげる・・・にげるッ!」
にげられなかった!!

ギコッシュおうじ
「たたかう、はなす、さくせん、にげる・・・ふははは、俺はアブラギッシュな
マッチョマンだぞう!もちろんたたか・・・」
キティとめがあった!!
「ブルッ。に、に、にげーる!!」
にげられなかった!!

チュボーおうじ
「たたかう、はなす、さくせん、にげる、にげるうっ!!!おかーしゃーんっ」
にげられなかった!!

イッティヨシおう
「ふっ、若者は意気地なしばかりだな。場数を踏んできたこのわたしに任せる
がよい! たたかう、はなす、さくせん、にげる。闘うに決まって・・・」
キティがニヤリとほほえんだ!!
「ヒーッ!! いいい、いいか若者達よ、わたしの国では古来から『逃げるが
勝ち』ということわざがあって・・・に、ににげるとも!!」
にげられなかった!!

キティがけたたましくわらいごえをあげてちかづいてきた!!
「ヒ、ヒーーーーッ!!」




131名無し物書き@推敲中?:02/01/17 08:57
そのとき、立ちすくむモナール王子、ギコッシュ王子、チュボー王子、
イッティヨシ王の前に歩み出る人影が・・・。

「こんなとこで逃げたらいつまでたっても姫様には会えませんわっ!」
「ス、スレーさん!」
甲冑姿の女官スレーが、まっすぐに野生のキティを睨み付けていました。

モナール「おやめなさい、スレー!」
ギコッシュ「キ、キティは狂暴だと聞いている!」
チュボー「ス、スレーさんっ・・・ダメだっ!(つつ釣り鐘型が・・・!)」
イッティヨシ「スレーよ、無茶はおやめなさい!!」

「うるさいっ!!闘わないかたがたは下がっていてくださいなッ!!」
スレーの力強い声が森に響き渡りました。
「たたかう、はなす、さくせん、にげる・・・もちろん闘います、命の
限り、闘いますわっ!!!」
132名無し物書き@推敲中?:02/01/17 09:16
「こうげき、じゅもん、とくぎ、どうぐ、ぼうぎょ、そうび。
とくぎッ!!」
スレーの姿はまるで伝説の戦いの女神の化身のようでした。
「『ともえ投げ』!ドリャアアアアッ!!」

「あ」
呆然と見守る王子と王たちのはるか上を通り、野生のキティはふるさとの
ある遠いお山のほうへと投げ飛ばされてゆきました。

「ふうっ」
闘い終えたスレーが振り返ると、王子と王たちが尊敬のまなざしを
うかべていました。

「ス、スレー、国に帰ったらほうびをつかわすぞっ!」
「し、師匠と呼ばせていただきたい!!」
「ス、スレーさん・・・(ドキドキ・・・)カッコよかったです!!」
「なかなかの技であったぞ! すばらしい!」

「はあ。ありがとうございます。・・・ふう、それより汗をかいて
しまって、少し気持ちが悪いですわ」
「みっ!水浴びをしたほうがよいのでは? ねっ、よいのではっ?」
嬉しそうにチュボー王子が提案をしました。




133B.G.M:02/01/17 09:19
チャーララ チャララ チャララ エマニュエーッル
134客席:02/01/17 09:42
釣り鐘型! 釣り鐘型! 釣り鐘型!
135名無し物書き@推敲中?:02/01/17 13:20
女官スレーの水浴びシーンはさしずめお銀の入浴シーンか?
136名無し物書き@推敲中?:02/01/17 23:16
スレ―さんは編みタイツに上に鎧なのか?
ソレイイ!
138名無し物書き@推敲中?:02/01/18 02:07
チュボー王子の提案に、他の王子たちも賛成しました。
「水浴びか、それはよいな」
「うむ、先ほどの戦闘ですっかり汗をかいてしまったしな」
「かなり進んだし、水浴びをしたら少し休憩を取ろうではないか」
水浴びがしたかったというより、野生のキティに遭遇して魔女の森の恐ろしさを
改めて感じ、『これ以上進むの怖いな〜。やだな〜』という気持ちになって
いたのでした。

「(もう、何か理由を付けてはすぐに休もうとなさるんだから!)」
スレーは呆れ顔で王子たちを見ました。
「(グズグズしている間にも姫様に何かあったら・・・と思うとわたくしなど
気が気ではないのに・・・)」
スレーは城の女官になってすぐに大抜擢でニチャーヌ姫付きとなりました。
姉のように年若いスレーにニチャーヌ姫はよくなつき、スレーは姫へ自分の
すべてを注いで仕えてきたのでした。
「(姫様・・・。どうか、今しばらくのご辛抱を!必ずやお救いいたします!)」
スレーの目にはうっすらと涙が溜まっていました。

「そういうことで、スレー、わたしたちはあちらの小川で水浴びをしてまいるぞ」
スレーが我に返ると、呑気なボンボン4人組は、『ワーイ、休憩休憩〜』とでも
いうような呑気な表情を浮かべて小川へ向かおうとしていました。
「はあ、ええ、ごゆっくり・・・」
だらだらと伸びやら欠伸やらをしながら歩いていく4人の背中を、スレーは
怒ったような顔で見送りました。というか、内心は激しく怒っていました。
「(姫様にふさわしい方なんてあの中にはおられませんっ!)」

「・・・ふぅ。カッカしていては判断力が鈍りますわ。わたくしもあちらの木陰で
少し水に入って頭を冷やしましょう」
139名無し物書き@推敲中?:02/01/18 02:34
ぴちゃん。

甲冑も編みタイツもすっかり脱ぎ捨てたスレーは、憂いを含んだ表情で
小川にその白い裸身を浸した。

本当なら姫様は平和に15歳のお誕生日を迎えてらっしゃったはずなのに・・・

森の静けさに、ふと思いを巡らす。

ニチャーヌ姫様が15ということは、わたくしは今年で30になるのね・・・

空に手をかざし、自分の白い指を見つめる。そこには約束の指輪は
はめられていない。
ふと、姫と同じ年に初めて恋した近衛兵のことを思い出す。

彼と結婚していたら、仕合せだったかしら・・・

水面を見下ろすと、白い柔らかい乳房。先端をつまむようにそっと触れる。
たった一度だけ近衛兵の彼はこれに触れた。

ふふ・・・わたくしったら初心だったのね、泣いてしまったわ、あのときは・・・

少し転がすように指を動かす。

はじめて・・・口に含まれたときはどんな気分だったかしら・・・

その頃の熱い思いが甦ってきたかのように、スレーは熱い吐息をひとつ
漏らした。
「んぅ・・・」

ピイヒョローーー バサバサバサ・・・
「!」
鳥の羽音に我に返るスレー。

いやだわ、わたくしったら

スレーは、ひとり恥ずかしそうに微笑み、火照った体を冷やすように
何度も手で白い肩や首筋に水をかけた。

こんな一大事に、何を考えていたのかしら・・・

「・・・ハァハァ・・・(ス、スレーさん・・・っ!!)」
チュボー王子が一部始終をまたもや覗いていたとは、スレーは知る由も
なかった。
「(ス、ス、スキだあっ・・・!!)」
140鳥よ:02/01/18 02:46
何故に飛ぶ。
141名無し物書き@推敲中?:02/01/18 15:40
なにげに女官が一番色っぽいのでは。。。
142名無し物書き@推敲中?:02/01/18 21:11
1はまだこのスレを魚血してるだろうか…
143名無し物書き@推敲中?:02/01/19 00:21
ぐはははは。ホントに編みタイツかい!?
144名無し物書き@推敲中?:02/01/19 03:45
>142
「師走」だけにもう年末まで来ないのだろうか・・・
145名無し物書き@推敲中?:02/01/20 05:09
その頃、魔女アゲアラーシはスクワット中。
146名無し物書き@推敲中?:02/01/20 16:20
「なによなによどうせ彼氏いない歴300年よ。イタデン野郎にカワイイなんて
いわれただけで美容体操(瀕死語)に精が出ちゃうわよ。ハッ! フッ! ハッ! フッ!」

「アゲアラーシサマ!」
窓を叩くものがおりました。アゲアラーシの髪の毛にそっくりな色の羽をもった
黒い鳥でした。
「ハンカック。なにかあったのか?」
黒い鳥の名はハンカック。アゲアラーシの忠実なしもべでした。
「マジョノモリニ、シンニューシャガ!」
「ふん、また勇者を気取った腰抜けどもであろう。イバラや野生の怪物たちに
かなうまい」
「シカシ、キティガヤラレマシタ!」
「キティが・・・? ほほう、なかなか見所はあるらしい、面白い」
アゲアラーシは口元だけで笑いました。
「シカモ、ソノシンニューシャ、ツ、ツ、ツリガネガタデ!!!」
「釣り鐘型?」
アゲアラーシは怪訝そうに根を寄せました。
「アミタイツガ!! ハァハァ」
「編みタイツ?」
アゲアラーシは首を傾げました。
「ハァハァ、ビーチクヲソット!! ハァハァ」
「ビー・・・? ハンカック、お前は何を言っているのだ???」
あきれ顔のアゲアラーシの前で、ハンカックは身悶えを始めました。
「エッ、エ、エ、エマニュエーーール」
そういうとハンカックはくるくると錐揉み状に落ちていきました。

「何だったのだ・・・?」
アゲアラーシは窓から身を乗り出し、地上で恍惚の表情を浮かべて気絶している
ハンカックに言いました。
「見張っておけ。何かあったら報告するのじゃ」
147名無し物書き@推敲中?:02/01/20 16:36
「あ!」
そのころ、姫君たちはすでに水汲みも終え、図書室の掃除に
とりかかっていました。
「アボンヌ姫、どうなさったの?」
ニチャーヌ姫がたずねると、アボンヌ姫は紫色の重そうな本を
抱えてきました。
「ここに、空を飛ぶ魔法が載っているの!!」
「何ですって!」
姫たちは色めきたってアボンヌ姫のところへと集まりました。
「『第16章 魔法の座布団で空を飛ぶ』」
「ほんとだわ!」
「この魔法をマスターすれば、塔のてっぺんの部屋からでも
脱出できるわね!」
「どうすればいいの? 読んで読んで!」
得意げなアボンヌ姫は、童顔をほころばせて読み始めました。
「えっと・・・」
148名無し物書き@推敲中?:02/01/20 16:53
「ひとつ:魔法の座布団は一人乗りである」
「四枚作ればいいのね!」
「ひとつ:魔法の座布団は初心者にも作成可能」
皆の間から歓声があがりました。
「ひとつ:魔法の座布団は初心者でもラクラク操作」
皆の間から拍手がおこりました。
「材料:3夜月光をあびた高級な布」
「マジレス姫がさらわれてきたときに身に付けていらしたドレスが
あるわ!裾がうんと広がっているからあれなら四人分の生地が
とれるわ!」
「それと、絹糸。これもマジレス姫のドレスを丁寧にほどけば
大丈夫ね!」
「詰め物としてカラスの羽」
「窓際によく落ちているわ。拾って集めましょう」
「詰め物としてイモリのすりつぶしたもの」
「アゲアラーシの実験室にあったわ。お掃除のときに何とか手に
入れましょう」
「詰め物として・・・」
読み上げるアボンヌ姫の笑顔が凍り付きました。
「アボンヌ姫? どうなさったの?」

「う・・・」
見ると、アボンヌ姫の頬は涙で濡れていました。
「ア、アボンヌ姫?」
アボンヌ姫は床に突っ伏して泣き始めました。
「わ、わたくしには無理よーーーっ!」
149名無し物書き@推敲中?:02/01/20 16:56
ニチャーヌ姫はアボンヌ姫が投げ捨てた紫色の本を手に取りました。

「詰め物として、カラスの羽、詰め物として、イモリのすりつぶしたもの、
詰め物として・・・」
ニチャーヌ姫は目を疑いました。
「い、陰毛!?」
150名無し物書き@推敲中?:02/01/20 17:12
マジレス王子とゾヌー姫も耳を疑い、本を読むニチャーヌ姫を
見ました。

「ま、魔法の座布団はパーソナルなものであるゆえ、持ち主の
認識をさせることが重要であり、詰め物としてそれを使う者の
陰毛が必要不可欠である。ただし本数は2,3本でよい・・・」

ゾヌー姫は顔を真っ赤にしながらも
「せ、背に腹は変えられませんわ」
と髪をかきあげ言いました。
マジレス王子も
「ア、アボンヌ姫、恥ずかしいお気持ちはよくわかりますが、
ゾヌー姫のおっしゃるとおり。2,3本くらい我慢いたしましょう」
と泣き伏すアボンヌ姫に言いました。

アボンヌ姫はひっく、ひっくと身体を震わせながらも起き上がり、
「だめなんですの・・・」
と言い、そっと服の裾と下着をたくしあげました。
「わたし、わたし・・・」
その白い太股の付け根が、3人の目に映りました。
そのままの格好でアボンヌ姫は涙をあふれさせて小さな声で
言いました。
「ないんですもの・・・」
151スタヂアム:02/01/20 17:15
パイパソ! パイパソ! パイパソ!
152名無し物書き@推敲中?:02/01/21 02:04
つるりんあげ
153名無し物書き@推敲中?:02/01/22 01:40
その言葉通り、アボンヌ姫のそこにはけぶるように在るはずの叢は見あたらず、
ただ真珠色の肌がやわらかな丘をつくっていました。
「まあ、泣かないでアボンヌ姫」
「そうよ、よくさがせばあるかも知れないわ。たかが二、三本ですもの」
ニチャーヌ姫とゾヌー姫は優しくアボンヌ姫をなぐさめました。

一方、姫と名乗ってはいますが16歳の青少年マジレス王子はただただアボンヌ姫の
それに釘付けになってしまっていました。
「(う、う、う・・・・うわあ〜〜っ)ハァハァ」

「ほっ本当にさがしてくださる?」
涙で頬を濡らしたまま、すがるような目をしてアボンヌ姫はニチャーヌ姫たちに
言いました。
「もちろんよ!」
そのやりとりもマジレス王子には聞こえていませんでした。
ただ鼓動をはやめながらふっくらとした丘を凝視せずにはいられませんでした。
「(目、目が離せない・・・)ハァハァ」

「じゃあ、お願いします・・・」
長いまつげを伏せながら、さっとアボンヌ姫が脚を大きく開きました。
その瞬間、ニチャーヌ姫とゾヌー姫のうしろからブシュウ、という不審な音がしました。
「今、何か音が・・・?」
「あらっ、どうなさったの? マジレス姫!」

振り返ると、鼻血を吹いたマジレス王子がなぜか微笑みを浮かべながら気を失っていました。
154名無し物書き@推敲中?:02/01/22 23:11
にょかんあげ
うまいなあ
156トウジョウジンブツセイリ! サアモットカイテ!:02/01/23 19:08
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにされわれる。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。小柄で可愛くてパイパソ。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。細身で美人。
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれる。16歳。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。ベツメイ、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想?
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。オッサン。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。30歳。エマニュエル。特技巴投げ。

<魔女・手下>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
157名無し物書き@推敲中?:02/01/23 22:11
158名無し物書き@推敲中?:02/01/24 01:18
魔女って実際何歳?
159名無し物書き@推敲中?:02/01/24 01:20
彼氏いない歴300年だってことは。
アヴォンヌ姫はミニモニに〜
161名無し物書き@推敲中?:02/01/24 01:53
「う・・・ううん」
甘くて優しい香りに誘われるようにマジレス王子は目を覚ましました。
「あっマジレス姫! よかったわ、気が付かれたのね・・・」
すぐそばにはつやつやとしたニチャーヌ姫の唇がありました。
「ニ、ニチャーヌ姫?」
「ああ本当によかった。なかなか意識を取り戻されないから、わたし、
女官に習った人工呼吸をしようとしていたところだったの」
なぜもう少し気を失っていなかったのか、マジレス王子はマジで後悔しました。

「ここは・・・」
「第二図書室よ。アボンヌ姫とゾヌー姫は第一図書室で脱出できる魔法を探して
くださっているわ」
「ということは・・・」
「ええ、残念だけど、魔法の座布団は無理みたいなの。わたしとゾヌー姫で
くまなく探したのだけれど・・・」
「クマナク」
マジレス王子の脳裏にあのほの白い丘が浮かんできてしまい、マジレス王子は
もう少しで再び鼻血を吹きそうになったので必死で話を変えようとしました。
「あ、あ、あの、アゲアラーシは?」
「それが、今日は一度も顔を見せないの。ゾヌー姫たちはこんなことは珍しい
っておっしゃってるんだけど・・・」
思案顔の邪気のないニチャーヌ姫の顔は愛らしく、マジレス王子は嫌が上にも
密室でこの美しい少女と二人きりだということを意識させられてしまいました
が、それを振り切るように必死で平静を装って言いました。
「ダッ脱出する方法を見つけ出すまたとないチャンスだわ! さあ、はりきって
魔法を見つけ出しましょう!ハァッハァッ」
162名無し物書き@推敲中?:02/01/24 01:56
「ん、そういえばエクササイズに夢中であいつらの働きぶりを監督しに
行くのを忘れておった。行って苛め抜いてやらねば」
アゲアラーシは汗を拭いてシャワー室へと向かいました。
アゲアラーシが荒々しく皮の衣裳を剥ぎ取ると均整の取れた
迫力バディーが現れた!
プレイメイトフウ、キヴォン。
165名無し物書き@推敲中?:02/01/24 02:03
毬のやうな巨乳ですか・・・・・
166スタジアム:02/01/24 02:20
キョニュウ! キョニュウ! キョニュウ!
>>156
ごめん、ちょっとツッコミ入れさせて。
スレーは「わたくしは今年で30になるのね・・・」って言ってるから
まだ29歳だと思うのよ・・・。29と30の差は大きいかと。
168スレー:02/01/26 03:15
大きいですわっ。

<訂正>
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。
29歳。<ここんとこヨロシク。エマニュエル。特技巴投げ。
アゲアラーシの汗ばんだ毬のような乳房を、シャワー(いつの時代の話なんだっけ?)
から勢いよくとび出す熱い飛沫が揺らした。
「フゥ・・・」
そしてアゲアラーシはシャワーヘッドを掴み、それを一番敏感な場所に。。。
持っていかず、ザバザバといかにも彼氏いない歴300年の女らしく色気のない
態度で湯をかぶると、素っ裸に大股で尻を掻きながらシャワー室を出た。
「よーお、アゲアラーシ。相変わらずいいカラダしてんなぁ」

その聞き覚えのある鼻に掛かったようないやらしい男の声がした方を
向く前に、アゲアラーシは不愉快そうに眉根を寄せて無言で指を
鳴らしました。
ポン、という軽い音がしたとたん、アゲアラーシはいつもの皮衣裳を
身に付けていました。
「あぁ、勿体無い、もう着ちまうのか」
アゲアラーシは睨み付けるように声の主の方を見ました。
「ふーん、相変わらず怒った顔もなかなか色っぽいねぇ」
声と同様にいやらしそうなヒゲをたくわえ、長いマントをはおったその男は、
アゲアラーシの部屋の窓枠にニヤニヤと笑いながら腰掛けていました。
「ドキューソ! 何の用なのよ!」
「何の用とはごあいさつだなぁ。203年ぶりだってえのに」
ドキューソと呼ばれたその男が指を鳴らすと、ポン、とアゲアラーシの
目の前に黒薔薇の花束が現れました。
「そんなもの要らないから帰ってよ」
「まだ俺のプロポーズを受ける気にはならないってのか?」
「当然でしょ」
「お前と初めて会った480年前から、ずっとお前のことが好きなのに・・・」
「その間に何百人と結婚したんだっけ」
「あれはすべて一瞬の気の迷いだ。お前がいつも一番だったさ・・・」
ドキューソはふたたび指を鳴らしました。するとたちまちアゲアラーシの
身体は黒い花嫁衣裳に包まれました。
「(ムキーーーッ)ふざけるのもいい加減にしてよ。忙しいのッ!」
アゲアラーシは怒り心頭といった様子ですぐに魔法で衣裳を元に戻しました。
「つれないねぇ・・・。相変わらず人間の男が好きなのか?」
「悪い?」
「お前の夢は人間の男と結婚して、ブロンドに髪染めて、毎日掃除して
料理して、魔法を使うときにゃ口を左右に動かして、『タバサ』って娘を
産むことだったもんなあ」
「そ、そんな昔の話・・・」
アゲアラーシは怒りながらも柄にもなく頬を染めました。
「そうやって頬を染めると魔法学校の頃みたいだぜ」
「帰ってよ、いちいちウザったい男ね!あんたのせいで、会話が洋画の
日本語吹き替えみたいになってるじゃないの!」
「仕方ないだろ?俺はこんなふうにしか喋れないのさ。なぁアゲアラーシ、
俺との子を『タバサ』って名前にすればいいさ・・・」
囁くようにそう言ったかと思うと、ドキューソはまた指を鳴らしました。

「なっ!」
次の瞬間、アゲアラーシはガーターベルト以外何も身に付けていません
でした。
「えっ!」
間髪入れずにドキューソが指を鳴らすと、アゲアラーシは両腕を後ろ手に
縛られていました。
「あっ!」
更にドキューソは指を鳴らし、アゲアラーシの両脚は開かれたまま固定
されたように動かなくなりました。
「何すんのよ!」
「なんてお前はいやらしい格好が似合うんだ、アゲアラーシ・・・。その
張り詰めた乳房をこねくり回して、その猛々しい茂みにこの舌を分け
入らせたい・・・」

そう言いながらアゲアラーシに手をのばそうとしたとき、ドキューソは
首にひんやりとした感触を覚えました。
「うっ」
宙に浮いたナイフがドキューソの首をピタピタと叩いていました。
アゲアラーシはにやりと口角を上げて笑いました。
「とっとと出てっていただきましょうか」


魔法の箒にまたがり魔女の森の中空をよろよろと飛びながら、何度目かの
プロポーズにやぶれたドキューソはじっと考えていました。
「(指も鳴らさなかったし魔法の杖も手に取れないはずなのに・・・なぜ魔法が
使えたんだ・・・?)」

アゲアラーシはふう、とため息をつきながら衣裳を元どおりにすると呟き
ました。
「むかーし、口を左右に動かしてかける魔法を練習しといて助かったわ」
ドッと疲れ果てたアゲアラーシは、姫たちを苛めに行く元気もなく、
そのままスヤスヤと眠ってしまいました。

脱出魔法を見つけるチャンスですぞ、姫様方!!
177 :02/01/27 23:33
期待上げ。
「まあいい。あの女は次の機会に蹂躙してやることにしようじゃないか。
なにしろあの女ことは俺が誰よりも一番わかって・・・おっ・・・!?」
魔女の森の上空をよろよろと箒でさまよっていたドキューソは何かに気づいたように
さっと低空飛行に移りました。
「フフフ・・・」
ドキューソは不気味に笑うと、指をパチンと鳴らしました。
次の瞬間には、ドキューソは怪しい黒い鳥、ハンカックに姿を変えていました。
ハンカックは葉のこすれる音もたてずに、枝にとまりました。
その枝の下では、スレーが王子達をまとめて作戦会議を開いていました。
ハンカックは思わず叫びました。
「ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!」
↑二行目「あの女のことは」、”の”が抜けた・・・
ウツダシノウ
180スタジアム:02/01/28 10:58
シナナクテモイイカラ、釣り鐘型!釣り鐘型!釣り鐘型!
「よろしいですか。次に万が一キティが現れたならこのような陣形をとってすみやか
に…んっ?」
スレーは自分の体が不思議なほどに熱くなるのを感じました。
「(真剣に戦闘のことについて語っているからかしら…急に…)」

ハンカックに化けたドキューソは、木の上からスレーに向かって唱え続けて
いました。
「ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!」

「スレー? どうしたのだ」
もじもじし始めたスレーに、不思議そうにイッティヨシ王が尋ねました。
「い、いいえ…別に…(なんだか…体中が火のそばにいるように火照って…)」

ドキューソはニヤニヤと笑いながら続けます。
「ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!ツリガネ!ヌゲ!ミズアビ!」
「ハァ…(冷たい水に…入りたい…)」

「スレー、どうかしたのか」
「本当におかしいぞ」
王子達は口々に訝しがって声をかけました。
「す…すみませ…ハァッ(どうしてなの?猛烈に水浴びがしたくて…)
頬を染め、少し息を荒げ、身をよじるスレーの姿は、本人が思いも寄らぬ程に
色っぽく王子達の目に映りました。
「ハァッ、ハァッ、い、今…陣形の話の続きを…」

「ツリガネ!ヌゲ!!ミズアビ!!ツリガネ!ヌゲ!!!ミズアビ!!!!」
ドキューソの呪文の語気はさらに強くなり、スレーは思わず声をあげてしまい
ました。
「アッ、アアッ(あつい…!)!!」
まるで閨の中で快感に達した女が叫ぶような声を聞いて、王子達はスレーを凝視
しました。

頬を赤らめながらもチュボー王子がおずおずと声を掛けました。
「あ、あのう、スレーさん、もしかして疲れているのではありませんか? お顔も
あ、赤いし…。熱でもあるのかも…」
「ツリガネ!!!!!ヌゲ!!!!!!ミズアビ!!!!!!」
「キャウッ!!!」
スレーの声が森に響きました。

スレーは髪を乱れさせ口を半開きにして息をしながらもすっくと立ち上がりました。
その目のふちはほんのりと赤らみ、瞳は潤んでうつろでした。
「ス、スレーさん?」
そしてスレーは甲冑に手をかけガチャガチャと脱ぎ去ると、その下にまとっていた
衣服も次々とはぎとっていきました。
「ス、スレーさっ…」
「スレー!?」
「な、なにを」
「わわっ!?」
突然、スレーの眼が正気に戻りました。
「わ、わたしったら・・・一体、何を・・・」
四人の王子はほぼ同時に叫びました。
「あっ!」
「くそっ!」
「惜しい!」
「あともうちょっとで見えたのに・・・釣り鐘・・・」

続いて、上の方の木の枝から奇妙な鳴き声が聞こえてきました。
「ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!」
見ると、怪しい二匹の黒い鳥が激しくつつきあっています。

「ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!」
「(やべえ!オリジナルが来やがった!このままではアゲアラーシに報告されてしまう!)」

「スレーさん、あれは一体・・・?」
「嫌な予感がします。あの二匹の怪鳥を逃がしてはなりません!」
スレーは乱れた服装を戻しながら言いました。
スレーの眼には激しい怒りがこもっていました。
このスレおもしろ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━い!!!!!
その頃、姫たちは・・・
186名無し物書き@推敲中?:02/01/31 11:02
期待age
サア、ミンナモットカイテカイテ!!!
姫たちはアゲアラーシが来ないのをいいことに、せっせと図書室で脱出魔法を
探し続けていました。

そして、森では・・・。
「ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!!ニセモノ!!!ニセモノ!!!」
「いてっ!」
「ン?イマノコエ・・・」
「(ちっ、ばれたか。仕方ねえ)突っつくなよハンカック。俺だ」
「ソ、ソノコエハ、ドキューソサマ!?」
ハンカックは大きく羽根をひろげ、自分の姿をしたドキューソを凝視しました。
「久しぶりだな」
「マオウサマノ12バンメノオクサマヲネトッテ、ツイホウニナッテイタノデハ?」
「刑期が明けたのさ。それに寝取るだなんて人聞きの悪い。寂しい王妃様を
ほんの一時お慰めしただけのことさ」
「ナ、ナンニシロ、マジョノモリニオハイリニナルノハコマリマス! アゲアラーシサマガシッタラ・・・」
「既にアゲアラーシには先刻挨拶済みだぜ?それより相談なんだが・・・んっ?」
 ドキューソの目に地上から自分達に矢を射ろうと構えているスレーの姿が映りました。
「やべえ、ハンカック、移動するぞ」
 サッとドキューソが黒い羽根を一振りしました。

「えっ!?」
スレーは我が目を疑いました。
今まさに仕留めようとしていた怪しげな2羽の怪鳥がサッと掻き消えてしまった
のですから。
「な、なんだったのかしら・・・」
「ス、スレーさん、本当にお疲れなのでは? あちらの木陰に布を広げました。
少しお休みになられては・・・」
「・・・お優しいんですのね、チュボー王子様」
スレーに微笑まれてチュボー王子は夢見心地になりました。
「(スレーさん・・・ああ素敵な釣り鐘型のスレーさん)」
「ソウダンデスッテ? コノワタクシニデスカ?」
ドキューソの魔法で木の陰に移動させられたハンカックは訝しげに
そう言いました。
「ああ、簡単なことだがな。協力して欲しいんだよ、ハンカック」
「モ、モウシテオキマスガ、ワタクシハアゲアラーシサマノチュウジツナシモベ。イヤラシイテビキナドハ
オコトワリデスヨ!」
「いやらしい手引き?言うねぇお前も。それよりハンカック、お前
はどうしてアゲアラーシの所ではなくあの色っぽい甲冑女と腰抜け
男どものそばに居たんだい?」
ドキューソにそう尋ねられた途端、ハンカックは滑稽なほどうろたえ
始めました。

「シ、シンニュウシャヲ、ミハルヨウニト、アゲアラーシサマカラメイジラレ! アノ、ソノ、、イ、イロッポイトカ、
ツリガネガタトカ、ビジントカ、オシリガキュットシマッテルトカ、マーッタクカンケイナク!!」
ドキューソはその様子を見てニヤリと笑いました。
「釣り鐘型か・・・。俺は長年の経験から甲冑を着ていても判ったんだが。
フフフ、ハンカック、お前、あの甲冑女が水浴びをしているのを見たん
だな?」
「ソ、ソンナ」
「そして、再びその釣り鐘型を見たいと思ってるな?」
「ソ! ソンナハシタナイコト、オモッテオリマセン! ワタクシハタダミハリヲ!!」
「そうか・・・。さっきは残念だったな、ハンカック。俺はあのときお前に
化けてあの女を裸にしようと魔法をかけていたんだぞ」
「エエッ!ソウダッタノデスカ?」
明らかに残念そうな顔をしたハンカックを見て、ドキューソは満足げに
笑いました。
「取り引きだ、ハンカック。俺は再びその魔法をあの釣り鐘乳の女に
かけてやろう。そのかわり・・・」
ドキューソは声をひそめてハンカックのほうに顔を近づけました。
ハンカックは驚きの声をあげました。
「エエッ!? アゲアラーシサマノユメノナカニハイルタメノジュモンヲ!?」

「忠実なしもべであるお前なら知っているだろう?ハンカック」
「シ、シカシ、アレハアゲアラーシサマガグッスリネムッテイラッシャルトキニ、ドウシテモツタエナクテハナラナイ
コトガオコッタラ、ワタシガユメノナカニハイッテオツタエスルトキダケ、ツカッテヨイモノデ・・・」

ドキューソは大げさにため息をつきました。
「無粋だねえ。『夢で会えたら』って言葉を知らないのかい? お前
は知っているだろう? 俺のアゲアラーシへの長い長い片思いを」
「アゲアラーシサマハ、イチズナカタガオスキナノデス」
「本当は一途なんだよ。ただ、アゲアラーシが応えてくれない寂しさに
負けてしまったことは何度かあったが・・・」
「ゴキョウリョクシカネマス」
「そんなこと言うなよ、ハンカック。現実には口もきくつもりはないぜ?
ただ夢の中で好きな女の姿を垣間見たいと思っているだけなんだ」
「ソンナコトオッシャッテモ」
さすがは忠実なしもべであるハンカックはかたくなに断り続けました。
しかしどうしたことでしょう。

「・・・釣り鐘型」
ドキューソがそう呟いた途端、ハンカックはピクリと反応しました。
「白い釣り鐘型」
ハンカックの視線は動揺したように宙をさまよいました。
「白くて柔らかい釣り鐘型」
ハンカックは焦ったようにクチバシをパクパクとさせました。
「白くて柔らかくて美しい釣り鐘型」
ハンカックは荒い息を漏らし始めました。
「白くて柔らかくて美しく先端の蕾は優しく色づいて尖っている釣り鐘型」
「ハァハァ」

「・・・なぁハンカック? 悪くない取り引きだろう?」
ハンカックの口から拒否の言葉はもう出てきませんでした。
191名無し物書き@推敲中?:02/02/01 01:29
えまにえるあげ
やべェ、、、このスレマジでおもしろい、、、
頑張ってドキューソ様!!(w
本当、このスレ展開が読めなくて面白すぎ!
「さ、さあ、スレーさん、僕が見張っていますから、少しお休みください」
「では、お言葉に甘えさせていただいて、ほんの少しだけ・・・」
チュボー王子が敷いてくれた布の上に体を横たえると、スレーは静かな寝息を
立て始めました。
「(ス、ス、スレーさん・・・)」
チュボー王子はその美しい寝顔にじっと魅入っていました。

他の王子たちは少し離れたところで腰を下ろして休んでいました。
「ハー、それにしても冒険ってのがこれほど大変だとは知らなかったよ」
「そうだよなあ。イバラが行く手を阻むし、モンスターは怖いし、風呂には
入れないし、野宿だし」
「野グソだし」
「はやくニチャーヌ姫に会いたいなあ・・・」
そういうとモナール王子は懐からニチャーヌ姫の小さな肖像画を取り出しました。
そう、夜な夜なモナール王子のオナールのお供になっていた例の肖像画です。
横からギコッシュ王子とイッティヨシ王も覗き込みます。
「ほんっとかわいいなあ・・・」
「このドレスの胸元・・・」
「お椀型に違いないな・・・」
「ぷりぷりに違いないな・・・」
「手に余るほどに違いないな・・・」
「触るとうぶなニチャーヌ姫は頬を赤く染めてイヤイヤをするに違いないな・・・」
「でもうっとりとこの美しい瞳を潤ませるに違いないな・・・」

そのときです。妄想に息を荒げる3人の背後の草むらからガサッという音がしました。
三人の顔はすうっと青ざめました。

「い、今、音、しなかった・・・?」
「気のせい・・・ってことじゃいけない・・・?」
「ス、スレーは今休んでるんだろ・・・?」
「かかか怪物ってことはないよネ!」
「キ、キティってことはないだろう、ねっ、ねっ、ねっ!」
「だ、誰か見てきてくださらないだろうか」
「そういうイッティヨシ王が行ってきてくださいよ。年の功で」
「いやいや、既にわたしは即位している身。万が一にもわたしの身に何かあったら
我が国は・・・。ここはマッスル自慢のたくましい若者であるギコッシュ王子に・・・」
「そ! そんな、それよりも、ここにいる三人の中では一番年若いモナール王子が
行くのが筋かと・・・」
「わわわたしなど、まだまだ子供で」

背後の草むらから更にガサッという音がした瞬間、三人は大きくこぶしを振り上げ、
誰からともなく声をあげていました。
「さーいしょはグー!」

チョキで負けたイッティヨシ王は、チョキなんか一生使うものかと心に決めながら
その草むらへと向かっていきました・・・。
イッティヨシ王は目を疑いました。
女がうつぶせに倒れていたのです。
甲冑を身に着けてはいましたが、それはうす桃色で作られたどう見ても
女性用に作られた特注品で、何も被っていない頭には豊かな髪の毛があり、
その毛先は乱れていましたがかつては美しく巻かれていたように見えました。

イッティヨシ王は駆け寄っていってその女を抱き起こすと、声をかけました。
「もし、ご婦人! 生きておられるか?」
「・・・う・・・ん」
細いうめき声がその唇から漏れました。
「おお、息はあるようだな!・・・ん?」
イッティヨシ王はその女の顔をじっと見つめました。
「あ、あなたは・・・。我が国の隣国、ボンヌ王国のキボンヌ女王様では
ありませぬか!」
そのイッティヨシ王の大きな声にキボンヌ女王は目を開けました。
「う・・・ん・・・」
「キボンヌ女王!」
「あ・・・あなたは・・・隣国のイッティヨシ王・・・。なぜ魔女の森に・・・」
「キボンヌ女王こそ、なぜこんな危険なところに単身で」
キボンヌ女王はそっと哀しい目をして答えました。
「単身では、ありませんでしたのよ・・・」

イッティヨシ王は、キボンヌ女王の愛娘アボンヌ姫も魔女アゲアラーシに
さらわれたことを知りました。
「わたくしは、多くの兵を連れこの魔女の森に入りました。同じように
ゾヌー姫をさわられたというAA王国の一行にも途中出会い、行動を共にして
おりました。しかし・・・選んだ進路がまずかったのか、運悪くキティの群れに
遭遇しまして・・・AA王国ご一行は全滅、わが国の兵たちも皆殺されて・・・。
遂にわたくし一人となってしまったのです」

キボンヌ女王はとても十代の娘がいるようには見えない幼さの残る可愛らしい
顔を華奢な手で覆いました。
「夫を亡くし女王に即位してから、わたくしの生きがいはアボンヌの成長だけ
でしたの。たった一人でもわたくしがきっと娘を助け出そうと戦ってきたの
ですが・・・あまりの疲労に倒れてしまったのですわ・・・」
「キボンヌ女王・・・」
イッティヨシ王はキボンヌ女王の背中をそっと慰めるように撫でました。

キボンヌ女王が隣国に嫁いできたとき、当時まだ王子であったイッティヨシ王も
式典に参列しました。
「(当時キボンヌ様はまだたったの14歳で、小柄で可愛らしく美しくて、ボンヌ
王国の王子がうらやましくってならなかったなあ・・・。あれから十数年が経ったと
いうのに、相変わらずのこの可憐さはどうしたことか。少女のころと変わらない
ではないか。王位という重責を背負わせるにはお気の毒なほどの華奢な肩をして
いらっしゃる・・・)」
「イッティヨシ王様?」
「キボンヌ女王様、あちらにニチャーヌ姫救出隊の仲間がおります。互いに協力
して姫様たちを救おうではありませんか」
そのころ二羽の黒い鳥が、木陰に横たわる女官スレーと付き添っている
チュボー王子の上空にそっと忍び寄っていた・・・。

「ド、ドキューソサマ、ホントウニスルンデスカ?」
「約束だからな。よく見てろよ、ハンカック」
一羽の黒い鳥がニヤリと笑った・・・。
199名無し物書き@推敲中?:02/02/03 22:37
にやりあげ
どんどん世界が広がっていくね〜おもしれ〜〜
スタジアムはどこ行ったんだ?
突然、ハンカックの身体がビクンと震えました。
「!?」
「ん?どうかしたのか?」
「ドキューソサマ、ショウジキ、ヤバイデス!!」
「え?」
「アゲアラーシサマカラツウシンガハイリマシタ、ドウヤラ、オメザメニナッタヨウデス!!」

ハンカックの頭の中にアゲアラーシの声が響いてきます。
「ハンカック?今あんたどこにいるの?」
「イヤ、アノ、ソノ、、、、マ、マジョノモリノ、パトロールチュウデス、、、」
「パトロール?そんなのどうでもいいわ、すぐに城にもどってきなさい。」
「ナ、ナニカアッタノデスカ?」
「ドキューソのバカが来たのよ、さっきはなんとか追いかえしたんだけど、よく考えたらあいつがそんなに簡単に
あきらめて帰るわけがないじゃない。きっとまだこの近くで余計なことを企んでるに違いないわ。」
「ド、ドキューソサマ、、、デスカ、、、」
「そうよ、あんたが、あいつの口車に乗せられないわけがないわ。簡単に何かに利用されるのが
オチよ。余計なことにならないうちに、さっさと戻っておいで、わかったね!?」
「ハ、ハァ、、、、」

「おい、ハンカック、アゲアラーシは何て言ってるんだ?」
「イヤ、アノ、ソノ、イマスグシロニモドッテコイト、、、」

「ん?ちょっと、あんた今誰と話したの?聞こえたわよ、まさかドキューソのバカじゃないでしょうね!?」
「イヤ、ソノ、チガイマス、、、、チガイマスッテバ、、、」
「じゃあ、誰と話してたのよ!?」
「イヤ、アノ、ソレハデスネ、、、」
ハンカックはしどろもどろになりながらも必死でいいわけをしました。
「サ、サイキンヒトリシバイヲベンキョウシテオリマシテ」
「独り芝居ぃ?」
「ハ、ハイ、ツウシンキョウイクデイイテキストガアルノデスヨ!ア、ア、アゲアラーシサマモイカガデスカ」
「・・・どうでもいいから戻っといでッ!」
「ハ、ハー・・・イ・・・」

アゲアラーシとの交信が切れた途端、ハンカックは深いため息をつきました。
「おい、ハンカック! なんだよそのしけた面は」
「・・・アゲアラーシサマカラオヨビガカカリマシタノデ・・・イカネバナリマセン」
「冗談いうなよ。お楽しみはこれからだぜ?」
「ツイツイジョウヨクニナガサレソウニナッテマシタガ、ワタシハアゲアラーシサマノチュウジツナシモベ。
ドキューソサマニゴキョウリョクハデキマセン」
すっかりつきものが落ちたような顔になったハンカックは、魔女の塔に向かって
飛び始めました。
「おい待てよ、ハンカック!」
203トウジョウジンブツセイリ! サアモットモットカイテ!:02/02/04 12:43
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれる。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。小柄で可愛くてパイパソ。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれる。細身で美人。
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれる。16歳。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想?
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。オッサン。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。

<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
はんかっく、まじでまてよ。。。。
205スタディアム:02/02/05 01:04
釣り鐘型! 釣り鐘型! 釣り鐘型!
そばで黒い鳥が一匹飛び立っていきましたが、スレーの寝顔に夢中の
チュボー王子は気づく様子もありません。

スレーが寝返りをうちました。
それと同時に、スレーのきめ細やかな絹糸のような髪の毛が美しく流れます。
チュボー王子は一人、つぶやきます。
「ス、ス、スレーさん・・・」
「ん・・・」
「ス、スレーさんの寝顔・・・」
「あ・・・ん・・・」
「もう、ニチャーヌ姫も魔女も国のこともどうでもいい、スレーさんと一緒に旅ができれば・・・」
「ああ・・・ん、・・・ん、んふぅ・・・」
「(あれ?なんかヘンだぞ?)」
どうしたことでしょう、眠っているはずのスレーの唇から、何やら悩ましい声が漏れはじめました。

「(フフフ、とりあえずあんなバカ鳥はほっといて、あの甲冑女を脱がして楽しむことにするか。
あの隣にいるニキビヅラのガキが少々邪魔だが・・・)」
ハンカックの姿のドキューソは一人ニヤリと笑うと、小声で怪しい呪文を唱え続けます。
「ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、、、、、」
ドキューソの言葉には先ほどより力がこもっていました。

「あ・・・ん、くふぅ、、・・・あ、あん・・・」
スレーのピンクの唇からは、何とも形容しがたい声が漏れ続けます。
「(ス、ス、ス、スレーさん・・・まさか、またさっきのオイシイ発作が・・・)」
チュボー王子の眼には、スレーのつやつやした頬が、心なしか紅潮してきたように見えました。
「(今、他の王子達は向こうで休んでる・・・チャ、チャンスだ・・・)」
その年上の美しい女性の悶える様子は、14歳のチュボー王子には少々刺激が強すぎるようです。

夢うつつの中、スレーは思いました。
「ま、またさっきの・・・ああ、ダメ、わたし、もう戻れないんだわ、ヘンな気持ちになってしまうの・・・
ああ、はぁん・・・水、冷たい、水に入りたい・・・」
207ドキューソ:02/02/05 02:18
ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ
ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ
ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ、ツリツリガネガネヌゲヌゲミズアビ

208名無し物書き@推敲中?:02/02/05 02:26
「ああッ!!熱い・・・ッ!!」
いきなりスレーは目を閉じたまま起き上がると甲冑に手をかけました。
「ス、スレーさん!?(ゴクリ)」
ところ変わって、魔女の塔。
210名無し物書き@推敲中?:02/02/07 02:07
魔女の塔は崩壊していた。
「ア、ア、アゲアラーシサマ!? イッタイコレハ・・・」
到着したハンカックが慌てているのを余裕しゃくしゃくの表情で迎える魔女アゲアラーシ。
「壊したのじゃ」
「コ、コワシタッテ・・・」
「さっきドキューソの奴にもたやすく侵入されたように、今までの魔女の塔はセキュリティーが
甘かった。それで取り壊して建て直すことにしたのじゃ」
「ソ、ソレデ・・・ナカニアッタモノハ・・・」
アゲアラーシは事も無げに言った。
「移動させた」
「イ、イドウサセタッテ・・・、アノタクサンノゾウショモ、タクサンノマホウドウグモ、タクサンノイショウモ、タクサンノアンチエイジング
ケショウヒンモ、タクサンノシェイプアップヨウヒンモ、サラッテキタヒメギミタチモ!? イッタイドコヘ!?」
「ア・オーリー大伯母の城じゃ」
「ア・オーリーサマノオシロ!?」
大伯母ア・オーリーは魔法学校の元教師で、アゲアラーシの魔法の師匠でもあった。
ア・オーリーの城は魔女の森の奥の奥の崖の傍にひっそりと聳えている。
「タ、タシカニアソコナラア・オーリーサマモイラッシャルシ、アンゼンデショウガ・・・」
ハンカックはア・オーリーが苦手であった。姑体質で、かわいいアゲアラーシの関係者
に対してチェックが厳しいのだ。
「そうだろう。さ、お前がグズグズしている間にすでに工務店に新築の注文はしておいた。
大伯母の城に向かうぞ」
「ハ、ハイ・・・」
212名無し物書き@推敲中?:02/02/07 15:42
そのころ、すでにア・オーリー老魔女はニチャーヌ姫たちに姑ぶりを
発揮していました。
「おやおや、おかしな雑巾の絞りかただよ。最近の子は順手と逆手で
絞るってことを知らないのかねえ」
「まあまあ、この部屋はいつから丸くなったのかねえ。角にこんなに
ホコリが積もってるけど・・・」
「大根の葉は食べられるんだけどねえ・・・。知らないってのは恐ろしいねえ」
「え? これはみじん切りじゃなくて角切りの間違いだろう?」

いきなり移動させられたと思ったらアゲアラーシ以上の細かいチェック
&イビリ・・・。姫様たちはこそこそと言葉を交わしました。
「・・・ここどこ? こうらくじゃないわよね」
「えなりくんがいないからちがうわよ、たぶん」
「あのおばあさんは一体どなたなのかしら・・・。赤木ハルエ?」
「アゲアラーシがわたしたちを連れてきたときたしか『大伯母さま』って・・・」
「一体どうなるの? わたくしたち」
「もう少しで脱出魔法を見つけられそうだったのに・・・」

「何コソコソ喋ってるんだい! さあさ、口をきく暇があったら手を動かすんだ!」
「ハ、ハーイ・・・」

渡る世間は魔女ばかり・・・。
官能はいずこ。
にょかん! にょかん! にょかん!
既にスレーはアミタイツをもどかしげにひきちぎるように脱ぎに掛かっていた。
「アッ、アッ、ハアッ」
「スッ。スレーさ・・・」
次の瞬間、少年チュボー王子の目の前に、白い釣り鐘型の膨らみがふるりと
揺れてあらわになった!
「あん、ああんっ・・・」
甘やかな声を吐息に混ぜながら、身に付けていたものすべてを荒々しく剥ぎ
取り、スレーは桃色に染まった柔肌をすべて白日のもとにさらした。
「スッ・・・・・・スレーさっ・・・・・」
チュボー王子は涙目になっていた。
身悶えするスレーの扇情的な動きに少年の熱い情欲はもう抑えられるすべも
なかった。
「スレーさん!!!!好きだ!!好きだ!!好きだああああっ!!」
チュボー王子は揺れる釣り鐘乳に向かって飛び込んでいった。
スレーさん、スレーさんとうわごとのように呟きながら、少年チュボーは
その美しく柔らかい温もりをその両腕にしっかりと抱きしめた。
ような気がしたが、
「みずーッ! あんた邪魔ーッ!!」
スレーの絶叫と共に、チュボー王子の両腕は空を切り、体はふわりと空を飛び、
気が付いたときには柴の上に横たわっていた。
「はああ、水ーッ。・・・気持ちいーいっ」
呆然と地に横たわるチュボー王子の耳に、かすかに小川の水音とスレーの安堵
したような声が聞こえてきた。

「クックック、裸で巴投げとは、いーいもん見せてもらったなぁ」
木の上でハンカックに化けたドキューソがニヤニヤ笑いながら呟いていた・・・。
217ちゅぼー:02/02/07 16:28
そのままあおむけで見てたその日の夕日は

だいだいいろににじんで

ちょっと

しょっぱかったです・・・
218名無し物書き@推敲中?:02/02/07 23:37
甘酸っぱい青春。。。
219スタージアム:02/02/08 03:05
丸出し巴投げ! 丸出し巴投げ! 丸出し巴投げ! 一本! ドワ〜〜ッ!!!
220名無し物書き@推敲中?:02/02/09 00:39
そのころ、魔女アゲアラーシとハンカックは…
ア・オーリーの城へと向かっていました。
そして、キボンヌ女王という新たな可憐な仲間を迎えた王子たちはといえば・・・。

「キ、キボンヌ女王様、さあ、このハンカチの上に腰を下ろしてください」
「まあご親切に、モナール王子」
「キボンヌ女王様、喉が渇かれたでしょう。湧き水を汲んでまいりました」
「ありがとうございます、ギコッシュ王子」
「キボンヌ女王、よろしければわたしが持ってきたパンを召し上がりませんか」
「お気遣いいたみいりますわ、イッティヨシ王」
キボンヌ女王の可憐さに、3人はすっかり高揚していました。

「(本当にこの可愛らしいお方に十代の娘がいらっしゃるのか・・・?)」
「(こんなに美しく若々しいのに長い間未亡人だなんて・・・)」
「(しかしやはり未亡人。可愛らしさの中にも小娘にはない色香のようなものが・・・)」
「(夫である前王を亡くされてから、寂しい日々を過ごされたんだろうな・・・)」
「(寂しい夜を過ごされたんだろうな・・・)」
「(寂しい夜はどのように過ごされたんだろうかな・・・)」
「(寂しい夜はあんなふうに過ごされたんだろうな・・・)」
「(寂しい夜はこんなふうにも過ごされたんだろうな・・・)」
「(寂しい夜はああやってこうやってこの可憐な唇を噛み締めたのだろうな・・・)」

「ハァハァ」
「? どうされたのですか? 何だか皆さま息が荒うございますわ」
「い、いいえ、何も・・・ハァハァ」
キボンヌ女王は3人の邪な思いには全く気づかず、可愛らしくパンを頬張って
いました。
222名無し物書き@推敲中?:02/02/10 12:49
そのころ王女達は…
ところ変わってア・オーリー城

姫たちはア・オーリー老魔女にイビられながらも、それなりに楽しい日々を送っていました。

マジレス王子は真っ黒になった雑巾をすっかり慣れた手つきで洗いながら、一人つぶやきます。
「あ〜あ、いつまでこんなこと続くんだろ。」

「(でも、ある意味、結構いい生活かもな・・・)」

「(仕事も耐えられないってほどじゃないし)」

「(それに・・・)」

「(ニチャーヌさんは美人でいい匂いだし・・・)」

「(ゾヌーさんは細身でやっぱり美人で優しいし・・・)」

「(アボンヌさんは・・・ブッ)」
「マジレス姫、お茶が入りましたよー。」
突然、大広間の方からアボンヌ姫のやわらかい声がかかりました。
「あ、はい!今行きます!」
マジレス王子は思わずあわてて雑巾を絞ります。
「(うふふ・・・ぼくはこのためだけにがんばってるようなもんだよなァ・・・)」
マジレス王子はウキウキしながら水道場を立ち去ろうとしました。
「ちょっと待ちなさいよ。」
「ビクッ!?」
突然うしろから声がかかり、マジレス王子は驚いて立ち止まりました。
振り向くと、そこには一人の少女が立っていました。
その少女は、まだまだあどけない童顔でしたが、漆黒の大きな帽子とマントを身にまとっており、
その格好は明らかに魔女のものでした。
少女は、大きな目をパチクリさせながらマジレス王子の顔を覗き込みました。
「あなた・・・オトコでしょ?」
「ぶえっ!?」
「おばあちゃんやメイド女たちの眼はごまかせても、あたしにはちゃんとわかるんだから。」
「き、キミは!?」
「あたしは、サラシ。オーリーおばあちゃんの孫よ。」
マジレス王子は、この城の大広間にかけられたア・オーリー老魔女の肖像画のそばに、小さな女の子が描かれていたのを思い出しました。
「(あの女の子・・・ア・オーリーの孫だったのか・・・)おわっっっっ!!」
サラシは、いきなり右手に抱えていた大きなホウキで、マジレス王子の股間をつつきだしました。
「ほら、やっぱりオトコじゃない。」
「ひゃ、ひゃふ!!な、何を・・・あ、アオゥ!!」
「フフフ・・・おもしろいわ、コレ。」
「ちょ、ちょっと、やめろってば。」
「マジレス姫ー、アボンヌ姫が今お茶を・・・んっ」
「ニニニニニチャーヌ姫!」
マジレス王子をお茶に呼びに来たニチャーヌ姫は、不思議そうな顔をして
王子とサラシを見つめました。
「あ、あのう・・・」
「(ニ、ニチャーヌ姫にばれたらもう隣で眠れなくなる!!)あ、あ、えっと」
小さな魔女サラシは、マジレス王子の焦った顔をみてニヤリと笑いました。
「あんた、ニチャーヌ姫っていうの?」
「え? あ、え、ええ・・・。あなたは・・・?」
「あたしはサラシ。ア・オーリーおばあちゃんの孫よ。へーえ」
サラシはニチャーヌ姫をじろじろと眺めました。そして、マジレス王子にだけ
聞こえるように囁きました。
「あんた、この姫が好きなんでしょう」
「えっ!!」
顔を真っ赤にするマジレス王子。
「でもあんたが今男だってばれたら、あんたと生活を共にしてたこの純真な
姫様はなんて思うかしらねえ」
「・・・」
サラシはにっと笑いました。
「黙っててあげてもいいわよ」
マジレス王子が少しほっとした顔をしたとき、サラシは付け加えました。
「ただし」
「今日からあんたはあたしのシモベになるのよ!」
「し、シモベ!?」
サラシはニ〜とイタズラっぽい笑みを浮かべました。
「うーん、シモベ・・・っていうより、ドレイかな?」
「どどどドレイ!?」
「あ、いや、待って、ドレイとゆーより、オモチャっぽい・・・そう、あんたはあたしのオモチャになるのよ!」
「オモチャッッ!?」
「そ。あたしの命令は絶対!な〜んでも言うとおりにするのよ!・・・ふふふ、やった、あたし前から欲しかったんだ、こーゆーの。」
「(くそー、なんなんだよこのガキ・・・でも、でも、これからも毎晩ニチャーヌさんの体温を感じていたいし・・・)」
「あ!」
「え?」
「あんた今あたしのことガキだと思ったでしょ?」
「ぶえっ!?」
サラシは状況がわからずきょとんとしているニチャーヌ姫の方に向き直って言いました。
「ねぇねぇ、あんた知ってる?」
「なんですの?」
サラシはマジレス王子を指さしました。
「ほら・・・見てごらんなさいよ、あいつのアソコ・・・」
「え?」
見ると、マジレス王子の股間は先ほどさんざんホウキでつつかれたために、メイド服の上からでもはっきりと確認できるほど
モノの見事にヴォッキしていました。
「どわわわわわわわっっ!!」
ことの重大さに気づいたマジレス王子はあわてて二人に背を向けました。
「一体・・・どうしたんですか?あの・・・マジレス姫の・・・その、あそこ・・・って・・・」
幸いなことに、少しおっとりしたニチャーヌ姫には気づかれなかったようでした。
「(ど、どうしよう・・・ヤヴァい、ヤヴァすぎる、ななななんとかごまかさなくてわ・・・)」
「あ、そうだ。あたしちょっと用事を思い出しちゃった。じゃあね。」
突然サラシはそう言って指を鳴らすと、パッと姿を消しました。
「(一体なんだったのかしら・・・)あ、マジレス姫、早くしないとお茶が冷めちゃうわ。行きましょうよ。」
「あ、はい。あ、ああの、わたし、ちょっとトイレに寄ってすぐに行きますから。」
「そうですか、じゃあ、みなさんと待ってますから。」

トイレで一人、鏡に映る自分と見つめ合いながら、マジレス王子は絶望していました。
「(ど、どうしよう・・・大変なことになった・・・)」
突然、マジレス王子の頭の中にサラシの意地悪い声が響いてきました。
「どう?あたしをなめるとこーゆーことになるのよ。」
「どどわっ!?」
「今、魔法であんたの頭の中に話しかけてるわ。」
「ま、魔法で!?」
「そ。今日からこの方法でいろいろ命令しちゃうから、ヨロシクね!」
「(そ、そんなァ・・・)」
こうして、マジレス王子の暗黒の日々が始まりました。
しかし、マジレス王子には多少救いがありました。
四六時中サラシに苦しめられることはなかったのです。

「こんにちは〜、おばあちゃま!」
「おお、今日もこの寂しいおばあちゃんのところへ来てくれたのかい、サラシ」
いじわるちび魔女サラシは魔法学校の放課後にこのア・オーリー城へやってきて、
「サラシ、もう帰らないとかあさんに叱られるんじゃあないかい?」
「えっ、もうこんな時間!? じゃ、じゃあまた明日ね、おばあちゃん」
と、夜7時に帰っていくのでした。
「(同居じゃなくてよかったよ、実際)」
ほっとため息をつくマジレス王子。
しかも『こどものまほうは7じまで』と決まっているらしく、夜の間はサラシ
からテレパシーで無理難題を命じられることもありませんでした。
その日も辛い仕事が終わり、マジレス王子はトイレの鏡に映った自分と見つめ合いながら、独り言をつぶやいていました。
「ふぅ・・・一時はどうなることかと思ったけど、よかったよかった。」
「やぁ。」
突然、マジレス王子の背後から太く渋い声がかかりました。
「どわーーーっ!!」
驚いてふりむくと、そこには何やらいやらしいヒゲをたくわえ、黒く長いマントをはおった怪しい男が腕を組んで立っていました。
「おっと、ごめんよ。脅かすつもりはなかったんだ。」
「(またヘンなのが出てきたぞ・・・)あ、あなたは・・・?」
「ふっ・・・魔法界一の魔女キラー・・・とでも言っておくかな?」
「ま、魔女キラー!?」
「ああ。魔女喰い、魔女ハンター、魔女ゲッター、なんでもいい。ところで、キミ、とんでもないのに眼をつけられたもんだなぁ。」
「え?ど、どうしてそれを!?」
「ハハハ・・・あの魔女ッコの悪質なイタズラは魔法界でも有名だよ。」
「・・・」
「まぁ、いくら俺が魔女キラーとは言え、さすがにあんな子供にまで手は出さないがね。実は熟すまで待つ・・・それが俺のポリシーさ。
ところで、キミ、ついこの前までアゲアラーシのもとで働いていたんだよね?」
「は、はあ・・・」
「いやぁ、まさか女装までして忍び込むなんて、さすがの俺も思いつかなかったよ。今のキミはほとんどハーレム状態なんだろ?
好きな女のためなら手段を選ばない・・・いやぁ全くすばらしい!俺も同じ考えだ。」
「・・・」
「きっとキミと俺は気が合うはずだ。そうと見込んで、実は俺に協力して欲しい。」
「は、はぁ・・・」
マジレス王子はいつもNOと言えず、状況に流されてばかりいる自分が嫌になりました。
「俺は今、実は魔女のアゲアラーシを狙っている。」
「え?アゲアラーシを!?」
「ああ。あの女をモノにするまで俺は死ねないよ。今、あいつがどこにいるか知っているかい?」
「あ、いやー、その、この城に移ってからは一度も見てませんけど・・・。」
「そうか、ならば仕方がない。この城で待つことにしよう。・・・いいかい、これは男と男の結束だ。
キミも、この城のメイドを狙っているんだろう。先日ちょっと拝見させてもらったが、どれもこれも発育のいいフェロモン娘ばかりじゃないか。」
「は、はぁ・・・」
「もちろん、全員喰ってしまうのが一番だ。それでこそ俺のパートナーとしてふさわしい男だよ。」
「は、はぁ・・・」
「いいかい、俺はキミに最大限の協力をするし、そのかわりキミも俺に精一杯協力して欲しい。ギブアンドテイクってやつだよ。」
「は、はぁ・・・」
「じゃ、よろしく頼むよ。おっと言い忘れてた、俺の名はドキューソ。よろしくな。お互い長いつき合いにしようぜ。」
ドキューソは指をパチンと鳴らし、姿を消しました。
「(ゲゲ・・・また何かややこしいことになってきたぞ・・・)」
マジレス姫?なんだかとっても嬉しそうね。どうかなさったの?」
「ニ、ニチャーヌ姫」
「それにしてもサラシちゃんはマジレス姫がお気に入りなのね。いつも
『マジレス、マジレス』って」
「き、気に入るなんて・・・(あのくそガキ、『ニチャーヌ姫のスカートを
めくれ』だの、『アボンヌ姫の胸をさわれ』だのガキのくせにエッチな命令
ばかりしやがって・・・。できるわけないって断るとぼくが掃除した場所を
グチャグチャにしたり料理を捨てちまったり、ぼくが『いかず後家』なんて
言ったなんてアゲアラーシに伝えて怒らせたり(コワカッター)・・・。終いにゃあ
『あたしの言うこときかないと、ニチャーヌ姫の前で丸裸にしちゃうわよ!』
なんて脅してくるし・・・)。からかわれてるだけなのよ・・・」
「そうなの? うふふ、まるで姉妹みたいに仲良しに見えるわ」
「げっ、冗談じゃな・・・」
マジレス王子はハッとしました。
「ニ、ニチャーヌ姫、もうお風呂に入ったの?」
「え?ええ、お先に」
アゲアラーシの塔ではわざと薄汚い格好をさせられていた姫君たちでしたが、
ア・オーリー老魔女はしつけにも身だしなみにも厳しかったので、このお城に
移ってからは、質素ながらも清潔な洋服が与えられお風呂にも毎日入れるように
なっていました。
「ゴクリ(お、お風呂上がりのニチャーヌ姫・・・なんてなんてなんて色っぽいん
だろう・・・)」
ほんのりと桜色に染まった頬、濡れた髪、そして香り立つあの魅惑的な匂い・・・
マジレス王子は高鳴る胸を必死で抑えました。
「(カ、カ、カラダも桜色に染まってるんだろうか・・・)」
あの晩、ろうそくの明かりの下で見たニチャーヌ姫のほの白い体がマジレス王子の
脳裏に鮮明に浮かんで来ました。
「ハァハァ(お椀型・・・)」
「マジレス姫?」
「(そ、そんな可愛い目で見つめられると・・・)ハァハァ」
「お顔が赤いわ」
ニチャーヌ姫が近寄るとあの甘い匂いが強まりました。
「(わわわわわ)あ、わ、わ、わたくしもお風呂に入ってきますうっ」

浴室でマジレス王子はため息をつきました。
「(ニチャーヌ姫と一緒に生活できるのは嬉しいけど・・・このままじゃ蛇の
生殺しだよ・・・)」
マジレス王子は思いました。
「(あのヒゲの魔女キラー・・・ドキューソって言ったっけ。あの人に協力したら
本当にニチャーヌ姫とうまくいくのかなあ・・・)」
アゲアラーシとは会ってないとつい咄嗟に嘘をついてしまいましたが、マジレス
王子はアゲアラーシの居場所を知っていました。
アゲアラーシはこの広くてややこしい造りのア・オーリー城のある場所にいるの
です。
「(アゲアラーシのいどころを教えれば・・・ドキューソは・・・?)」
231名無し物書き@推敲中?:02/02/11 04:29
その頃勇者たちは魔女の森で幾度目かの野営をしておりました。
「(そういえば、あの人、この城で待つことにしよう、とか言ってたよな。どこにいるんだろう?)」
マジレス王子は考え込みました。
「(そうだ、あの人もどう見たって魔法使いだよなぁ、
それならあのチンチクリン娘と同じように頭の中で会話ができるかもしれない!)」
233マジレス:02/02/11 04:35
おーーーーい、どきゅーそさーーーーん
そろそろ、トウジョウジンブツセイリの更新の時期では?
>>203さんの降臨求む!
「(おおおーいいっ)」
「(うるせえな)」
「(あっ!ドキューソさん!?つながった!!あ、あのう)」
「(ああ、同志か。悪いけど取り込み中だ。後にしてくれ)」
「(取り込み中?)」
マジレス王子の耳に女の喘ぎ声が飛び込んできた。
「こ・・・これは・・・」
「(というわけだ。悪いな、同志。また明日にでも声かけてくれ)」
「は・・・はあ・・・」
「や〜ん、ドキューソ様〜、今誰と話してたの〜?」
「フフフ・・・ごめんよ、ちょっとした邪魔が入ったんだ。俺としたことが、行為中にレディの気が散るようなことをするなんてとんだ失態だった。」
「あ、あんん、あん・・・ハァハァハァハァ、ね、ねえ、あ、あん。」
「どうしたんだい?」
「あ、、、あん・・・ねえ、ドキューソ様、わたしに約束して・・・あん!」
「何をだい?」
「あ、あん!!・・・わ、わたし以外の魔女にはもう誰にも会わないって・・・あ、はぁん、あん!!」
「いくらレディのお願いでも、それだけは聞けないなぁ。」
「ね、ねえ、お願いっ、お願いだからぁ、、ふぅん、あん、ああ、あ、そ、そこ、いいわぁ・・・」
「ここはどうだい?」
「あ、あん!!も、もうダメェ・・・あん!!」
238スレーファン:02/02/11 04:43
その頃勇者たちは魔女の森で幾度目かの野営をしておりましたアゲイン。
「(ふーびっくりした・・・)」
女性の嬌声など初めて聴いたマジレス王子でした。
「(でも、一体誰と・・・? ドキューソさんはこの城に潜んでるんじゃなかったっけ?)」
マジレス王子は首を傾げました。
「(まあいいか。この城は広いからぼくの知らない人がいるのかも知れないし。
それよりも、早くお風呂入ってニチャーヌ姫の隣で寝ようっと)」
その頃勇者たちは魔女の森で幾度目かの野営をしておりましたアゲイン&アゲイン。
241スタディアム:02/02/11 04:55
釣り鐘型! 釣り鐘型! 釣り鐘型!
「おかしい・・・」
ア・オーリー城の長い廊下の一つで、腕を組みながら壁にもたれかかったドキューソは一人つぶやきました。
「もう俺がこの城に身を隠してからしばらくたつのに、アゲアラーシのやつ、ちっとも姿を見せない。
どうしたものか。あの女装のガキもちっとも役にたたねえし・・・」
「あっ!!」
突然、ドキューソに甲高い声がかけられました。
「ドキューソさんだ!」
「ゲッ!」
振り向くと、そこには黒パジャマ姿のサラシが立っていました。
ドキューソは顔をやや引きつらせながら言いました。
「さ、サラシちゃんじゃないか・・・しばらく見ないうちに、大きくなったなぁ。ど、どうしてこんな時間に?」
「明日、魔法学校が創立記念日でお休みなの。だから、今日はおばあちゃんのお城にお泊まりよ。」
「(マジかよ・・・)」
自称魔法界一の魔女キラーであるドキューソでしたが、この魔女ッコだけは手に負えませんでした。
サラシはうれしそうにドキューソの側にすり寄ってきました。
「ねぇ、ドキューソさんこそどうしてここにいるの?」
「え?あ、ああ、いやー、ちょっと今日ア・オーリーさんにあいさつをしに来てたんだ。」
「ふーん。じゃ、今夜はドキューソさんもここにお泊まりね。」
「え?あ、ああ。そういうことに、なるのかな。」
「じゃ、あたしの部屋で一緒に寝よ!ね、お願い!」
「(じょ、冗談じゃない・・・)あ、いや、ハハハ・・・参ったなぁ、いくら俺が女好きだからと言って、そんなことはできないよ。」
「え〜!?どうして!?」
「どうしてって・・・その、実は熟すまで待つのが俺のポリシーだからさ。」
「え?み、みが、じゅくす?何なの、それ?」
「あー、いや、ハハハ・・・サラシちゃんがもう少し大きくなったら教えてあげるよ。」
「ねぇねぇ、ドキューソさん、いつあたしをお嫁さんにしてくれるの?約束でしょ?」
「ええっ!?そんな約束したっけ?」
「あ、ひどい!あたし、ずっと楽しみにして待ってんのに!」

二人の会話を物陰からそっと聞いていたマジレス王子はみるみる自分の顔が青ざめていくのがわかりました。
「や、やばい、あのチンチクリン娘、ここここ今夜はここに泊まるだって!?
どうしよう!?やばいよ、やばいよ!ナニされるかわかったもんじゃない!」
(・∀・)ワクワク
ところがサラシはオモチャ(マジレス王子)のことなどすっかり忘れて
ドキューソにつきまとうのでした。
「サ、サラシちゃん、悪いけど俺は用事があるから・・・」
指をパチンと鳴らし姿を消すドキューソ。
「待って〜ん、ドキューソさま〜んっ」
杖を振って『ラブナビーション』という魔法道具を出すサラシ。
『ラブナビゲーション』は目当ての異性の居所をつきとめるというスーパーギア!
「魔界通販でおこづかいはたいて買ったんだもん、絶対つきとめるわよーーっ」

と、そのとき。
「サラシッ!」
背後からのその女性の声に、サラシは動きを止めた。
「かっ、かあさま!!」
サラシの顔は、サァッと青ざめました。声の主は、タターキィ。そう、サラシの
母親だったのです。
「かかか、かあさま、どうして・・・」
タターキィは仁王立ちをしてにこりともしないでサラシに言いました。
「あなたがね、魔法を使った気配を感じたのよ、サラシちゃん」
「あ、え、そのう・・・」
いつものサラシとは全く違う態度です。こっそりと様子を覗いていたマジレス王子は
驚きました。
「サラシちゃん? 質問です。『こどものまほうは』?」
「し、七時まで・・・」
「そうです。大変よくできました。じゃあ今は何時?」
「・・・」
サラシは気まずそうにうつむきました。
「何時っ!?」
蚊の鳴くような声でサラシは言いました。
「は、八時五十分デス・・・」
「そう!八時五十分。大変よくできました。でも、この時間帯に魔法を使った
ことは大変よくありません! いつもかあさまが言ってるでしょ? 7時を過ぎた
子供の魔法は健全な発育を阻害するって!」
「ハ、ハイ・・・」
「まったく、おばあちゃまは本当にあなたに甘いんだから・・・。サラシ、やっぱり
あなたに外泊はまだ許すべきじゃなかったわね」
「えっ」
「言い付けを破ったんですもの、今夜は強制送還よ」
「そ、そんなぁ〜・・・」
サラシが泣きそうな顔をして見上げてもタターキィは眉一つ動かさず、
「罰として明日のお休みは家で魔法の本を読んでレポート100枚提出ね」
と杖を振りました。
「か、かあさま〜、許し・・・・」
すると、サラシの泣き顔を泣き声はフッと廊下から掻き消えてしまったのでした。
「(ラッキー、これで今夜は安心して眠れる!)」
柱の陰でマジレス王子は小躍りしました。
「(でも泣いててちょっとかわいそうだったな、あのガキ魔女・・・。親が子に
よかれと思ってしてくれたことって時には子を辛い気持ちにさせるんだよなあ)」
他国から命を狙われないようにと姫として育てられているマジレス王子は、しみじみ
とそう思いました。が、すぐにニヤリと笑いました。
「(まあでも、あのチビ魔女にも弱点があったとはねえ、フッフッフ)」
248トウジョウジンブツセイリ! フエタネ! サアカイテカイテ!:02/02/12 02:23
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。小柄で可愛くてパイパソ。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。細身で美人。
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。16歳。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想?
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。オッサン。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。

<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っこ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
タターキィ:サラシの母。サラシに恐れられている。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。

249名無し物書き@推敲中?:02/02/12 02:25
スレーさん。。。
250名無し物書き@推敲中?:02/02/12 02:26
a

251名無し物書き@推敲中?:02/02/12 02:42
ge
「いつも言ってるでしょう、かあさま。サラシを甘やかさないでって。
あの子はゆくゆくは有名魔法大学に進ませるんですからねっ」
タターキィは母であるア・オーリー老魔女の部屋にいってそう訴えました。
「はいはい、あんたの言う通り手作りの菓子しか与えてないし、TVゲーム
だって30分で切り上げさせてるよ。たまの休みの前日だものはめもはずしたく
なるもんさ。そんなにキリキリしなくったって・・・」
「もうっ! おかあさまはわたしにはあんなに厳しい躾をしたくせに、孫の
ことになると」
「(おおコワ)そそ、そうだ、タターキィ、今アゲアラーシが来てるんだよ」
「アゲアラーシが?」
「あの子の塔の建て替えの間、居候させてんだよ」
「塔の建て替え? んまっ、まさかあの子結婚するの?」
「そうだと良かったんだけどねぇ・・・。何だかセキュリティの強化とかで」
「セキュリティなんか強くしたらますます男が寄り付かないじゃないの!」
「そうだろう? あたしもあの子のことが心配になってね、地下に例の部屋
をしつらえたんだよ」
「例の? ああ、あの部屋ね・・・」
タターキィは遠い目をしました。
「思えばわたしもおかあさまにあの部屋に入れてもらってサラシの父親と
出会ったんだったわね・・・」
その部屋。
その部屋の内装は魔女の城には相応しくないほどのピンクづくしであった。
その部屋には小さな椅子がふたつあった。
その小さな椅子の間にはやわらかなこれまたピンクのカーテンが引かれていた。
その小さな椅子の背後の壁にはハート型の電光掲示板があった。

片側の椅子には苦い顔をしたアゲアラーシが座っていた。
そして。
二人の派手なタキシードを着た男が元気に叫んだ。
それぞれの手にはマイクが握られていた。
「ひとめあったそのひから!」
「こいのはなさくこともある!」
「みしらぬあなたと」
「みしらぬあなたの」
「けっこんをとりもつ」
「ぱんつで、でえと〜っ!」

アゲアラーシはなぜかパンツ一丁だった。
ポン、と軽い音と共に空いていた椅子の上に男が現れた。
カーテンがひかれているため、アゲアラーシからは見えないが、
男もまたパンツ一丁である。

「ま、魔界から来ました、ナーナシと申します! 趣味は魔法アニメの
セル画収集!魔法大学出の488歳。 現在、魔王様の城で書記をやって
おります!」
その男の側にいた司会(?)は明るく声をかけた。
「いらっしゃ〜い。こらまた白ブリーフがお似合いな真面目そうな人やね。
好きな女の子のタイプは?」
ナーナシと呼ばれた魔法使いは少し照れながら答えた。
「ミ、ミソキイモモ、です」

アゲアラーシ側の司会(?)もテンションを高めながら
「はい、アゲアラーシさんの好きな男のタイプは既に聞いております!
プラット・ビットです!」
といい、二人を遮るカーテンのハート型にくり貫かれた小窓からナーナシ
という青年の顔を見る。
「お、これは・・・プラット・ビットというよりは!」
「いうよりは!」
「ブラっとアキバハラという感じ!」

どこかからなぜか観客(?)の失笑が聞こえて来て、アゲアラーシは
眉根に皺をよせてうんざり、という表情を作った。
「ミソキイモモというよりも!」
「いうよりも!?」
「むっちりフトモモという感じ!」
わははは、とどこからか予定調和の笑い。そして、
「ごたーーいめーーーん」
という司会者たちの二重唱と共にカーテンがあがった。

ナーナシという青年は、パンツ一枚のアゲアラーシの姿を食い入るように
見つめたが、アゲアラーシは臭いものでも嗅いだときのような顔のまま
ナーナシを見ようともしなかった。
「ウ、ウワア・・・アニメみたいな丸くておっきいオパーイだ・・・ハァハァ」
考えていることを口に出している自分に気づかないのか、ナーナシは
アゲアラーシの見事な肉体を凝視したままブツブツと呟いた。
「あ、あんなプリプリしたオパーイなら・・・けけ結婚したら・・・どんな
かっこうをさせようかな・・・ウエイトレスかな・・・裸エプロンもいいな
・・・ハァハァ」
アゲアラーシは荒々しく叫びました。
「司会!とっとと進めて!」
アゲアラーシとナーナシにスイッチが渡されました。
「スイッチ、オン!」
ふたりの背後のハートの電光掲示板は、半分だけナーナシの側がキラキラと
光りました。アゲアラーシのほうは消えたままです。
「そ、そんなあ〜・・・。アゲアラーシさん、お友達からでも・・・」
次の瞬間にはナーナシの姿は椅子から消えていました。

「残念でしたな〜。自分に正直な公務員やったのに」
「ほな、次行きましょか」
司会の二人は何事もなかったかのようにまたテンションをあげて掛け合い
を始めました。
「一目会ったその日から!」
「恋の花咲くこともある!」
アゲアラーシは深いため息をつきました。
またくだらない魔法使いとの出会いがえんえんと繰り返されるのです。

「まあ、アゲアラーシのこと週のうち6日半は例の部屋に押し込めてるの?
それだけ殿方と出会えば、アゲアラーシが気に入る人も出てくるでしょうね」
タターキィはうきうきと身を乗り出してア・オーリーに言いましたが、
「だといいんだけどねえ・・・。あの子は誰に似たんだか頑固だから・・・」
とア・オーリーは心配顔で答えました。
その頃勇者たちは魔女の森で幾度目かの野営をしておりました。そして。
みんなで野グソしました。ブリッ。
その夜:勇者たちの胸の内

モナール「(今夜もオナールして寝よう。オカズはニチャーヌ姫とキボンヌ様!)」
ギコッシュ「(今夜もオナールして寝よう。オカズはニチャーヌ姫とキボンヌ様とスレー!)」
チュボー「(スレーさん、スレーさん、ああ釣り鐘スレーさん)」
イッティヨシ「(キボンヌ様・・・もう眠ったであろうか。寂しくないであろうか。慰めが要るであろうか)」

スレー・キボンヌ「(今夜もいいうんこが出たわ。さ、寝ましょ)」
アゲアラーシとサラシはハトコなんだよね?
一方、ア・オーリーの城。
誰もいない廊下をゾヌー姫が歩いていました。
風呂上がりの姫の肌は薄紅色に上気して石鹸のよい匂いを漂わせていました。
「あら? なんでしょう、あれは」
ゾヌー姫は柱の陰に何か落ちているのに気づきました。
すらりとした長身のゾヌー姫は膝を曲げて、柱の陰をのぞき込みます。
洗い晒しの艶やかな黒髪が流れ落ち、えりぐりの大きく開いたパジャマ
からは小さいながらも形のよい美乳がのぞきました。
「ええっと、『ラブナビーション』・・?」
魔女ッコ・サラシは文字通り強制送還されたので、ぽろりと『ラブナ
ビーション』を落としてしまっていたのです。
『ラブナビーション』は簡単操作が売りなのでスイッチは一つしか
ついていません。ちなみに銀のステッカーで、でかでかと『ラブナ
ビーション』とロゴが入っています。
頬に片手をやって小首を傾げながら、ゾヌー姫は不思議そうな瞳で
赤いスイッチを見つめました。
「これを押せばいいのでしょうか?」

ぽちっ。
『ラブナビゲーション』の画面がパッと明るくなりました。
「ま、まあ・・・これは?」
地図らしきものが映りました。間違いありません。ゾヌー姫の国の
AA王国の城内の地図です。
「ど、どうして・・・?」
赤いハート型のアイコンが勝手に廊下の部分を動いていくのが見えました。
驚いたゾヌー姫は思わず赤いスイッチを押してしまいました。
そのときちょうどハート型のアイコンは王と王妃の寝室の位置にありました。
「ま、まあ」
画面が切り替わり、懐かしい父と母の姿が映りました。
「おとうさま、おかあさま!」
音声が聞こえてきました。
『ああゾヌー、かわいいゾヌー姫、どうしていることやら』
ゾヌー姫の母である王妃は両手で顔を覆って泣いていました。
『魔女の森には精鋭隊を送ったのだ、きっとゾヌーは無事で帰ってくる』
ゾヌーの父である王は優しく王妃の背中を撫でていました。
「おとうさま!おかあさま!わたくしはここですわ!無事ですわ!」
ゾヌー姫は必死で画面に向かって叫びましたが、両親には届かないようでした。

『ああ、あなた・・・わたくし、怖い・・・しっかり抱きしめて』
『王妃よ・・・』
ゾヌーは泣きながら両親の様子を見ていました。
『ああ・・・あなた・・・』
『そなたの口から嘆きが漏れぬようくちづけようぞ』
『んん・・・』
『そなたが寂しさに震えぬように全身でそなたを包もうぞ』
『あ、ああん・・・あなたっ・・・』
両親が天蓋つきのベッドにもつれこんだ瞬間、ゾヌー姫は真っ赤になりながら
またスイッチを押してしまいました。
「おおおとうさまとおかあさまったら・・・あ、あら?」
再び画面には城内の地図が映り、また勝手にハート型のアイコンは廊下を動き
出していました。
「この方向は・・・」
ゾヌー姫は染まった頬を更に赤らめました。
「シィーにいさまのお部屋の方向だわ」
にいさま、とゾヌー姫は呼びましたが、シィー伯爵は本当の兄ではありません
でした。
シィー伯爵は従兄弟でした。王の姉である伯母が城に出戻ってきたので幼い頃
から一緒に暮らしていました。

ゾヌー姫より5歳ほど年上のシィー伯爵は、美しく逞しく利発な青年なので城内
でも人気者で思いを寄せる若い娘も多くおりました。
もちろんゾヌー姫も密かに恋心を抱くそのひとりでした。

「シィーにいさま! ああ、きっとわたくしのこと心配で心配で夜も眠れないに
違いないわ。ごめんなさいシィーにいさま、ご心配おかけして・・・。ああ、それ
よりもにいさまはいても立ってもいられなくて魔女の森でわたくしのために
戦ってくださっているのかも知れないわ! ああシィーにいさま!」

ゾヌー姫が画面を前に身を捩っている間に、ハートのアイコンはシィー伯爵の
部屋の上まできました。
少し操作を覚えたゾヌー姫は赤いスイッチを押しました。
「シィーにいさま・・・」
と呟きながら・・・。

するとどうしたことでしょう。シィー伯爵の部屋の画像が映し出される前に
まずおかしな音声が飛び込んできたのです。
「あ、ああ〜ン」
267名無し物書き@推敲中?:02/02/12 17:49
このものがたりをよんでると、どろんじょさまのおいろけしーんをおもいだし
ます。
ほどよくぽろり。
268名無し物書き@推敲中?:02/02/12 17:51
官能までにはい官能だガネ。
思惑とは違っててもここまで育ったスレを1は何と思ってるんだろう。。。
昨日の晩、このスレ読んで寝たら夢の中にサラシたんが出てきた、、、
カワイカターヨ、、、、、ハァハァ
てゆーかこのスレのキャラのAAキボンヌ
サラシはその晩、自分の部屋のベッドに寝そべりながら一人つぶやきました。
「ちぇっ、つまんないの。」
サラシは、突然ガバッと飛び起きました。
「そうだ!ラブナビでドキューソさんの顔だけでも見ちゃお。」
サラシは、机の引き出しからマイ杖を取り出してさっと一振り。しかし・・・
「あれ!?なんで出ないの?・・・まさか、あたし、おばあちゃまのお城に置いてきたのかしら!?」
一瞬、青ざめるサラシ。しかし、すぐにニヤリと笑いました。
「ふふふ・・・慌てることはないわ。こんな時のためにあたしにはオモチャがいるんだから。
お母様は今夜アゲアラーシおばさまと一緒に飲み行ってて家にいないし・・・チャンスだわ。」

「ちょっと!バカ王子!聞いてる!?あたしよっ!!」
ニチャーヌ姫のかわいらしい寝息をそばで聞きながらハァハァしていたマジレス王子の頭の中にいきなりやかましい声が響いてきました。
「(ゲゲッ!ガキ魔女!)ど、どうして!?もう夜の七時はとっくに過ぎてるよ!」
「な、なんでアンタがんなこと知ってるのよ!?さあ、今すぐ部屋から出てよ!頼みたいことがあるの。」
「そ、そんなぁ・・・」
「あら、いいのよ。今度またあの女の前でヴォッキさせてやるから。」
「どわわわわっっ!!そ、それだけは・・・」
「さあ、わかったらさっさと部屋を出なさい。んで、すぐに23階の中央廊下に行ってちょうだい。探してほしいものがあるの。」

そのころ、23階の中央廊下でゾヌー姫は・・・
滂沱の涙。
ああ、あわれ齢十六歳の乙女ゾヌー。
らぶ・なびげいしょんと称するその魔の箱を見つめたまま、ただただ
涙を流しておりました。
その涙に濡れた瞳に映るのは、ああ、映るのは

「ああん、もっと・・・シィー伯爵ぅぅ・・・」
「へっへっへ、いやらしい女だなあお前は」
「はぁっ・・・すごい、すごいわ・・・」
「こんなになってるぞ。雌犬め」

長き初恋をただひたすらに温め続けてきた彼の人、シィー伯爵のそれは
もう淫らなる御姿でありました。
あろうことか、ゾヌー姫様付きの人妻女官に下卑た笑みを浮かべながら
言葉攻めを繰り返すその御姿には、いつもの爽やかな面影はひとかけらも
なく・・・。

「シ、シィー御兄様・・・・」
274名無し物書き@推敲中?:02/02/13 00:41
>>270
おっ、炉理ですなあ。
も、漏れは・・・スレー・・・。
最近出番少ないぞ・・・。
「ったくあのガキ、人をまるでオモチャみたいに扱いやがって・・・」
「ちょっとぉ、聞こえてるわよ。」
「ゲッ!!」
結局サラシの言いなりになって23階中央廊下へとやってきたマジレス王子。
「(ん?何か聞こえるぞ・・・?)」
マジレス王子は思わず物陰に隠れました。
「(人だ・・・人が泣いてる声がする・・・)」
マジレス王子はそっと首を出してあまりにも長い廊下を見渡しました。
「(あ!あれは・・・ゾヌー姫!?)」
マジレス王子は、ゾヌー姫がただただ泣きじゃくる様子を見ているしかありませんでした。
「(ゾヌーさん、一体何があったんだろう・・・)」
「ちょっと!何してるの!?さっさとあたしのラブナヴィ探してよ!」
「(・・・ったくうるせえな・・・ん!?)」
次の瞬間、マジレス王子の眼に信じられない光景が映りました。
いきなり、泣きじゃくるゾヌー姫の背後に、背の高い黒マントの男が現れたのです。
「あ、あれは・・・ドキューソさん!?」
「え!?ドキューソ様!?うそ?どこどこどこ?」
頭の中でサラシがわめき散らすのも気にならないほど、マジレス王子は二人を凝視しました。
「(ドキューソさん、一体何をするつもりだ!?・・・あっ!!)」
なんと、ドキューソは背後から音もたてずにゾヌー姫を抱きしめたのです。

「きゃっ!」
「泣かないで、小鳥さん。」
「きゃっ、ちょっと、放してください!誰なんですか!?」
「わたしの名前など・・・あなたのその美しい涙の前では何の意味も持ちませんよ・・・」

その様子をドキドキしながら眺めていたマジレス王子は思わずつぶやきました。
「さすが、ドキューソさんはすごいなぁ・・・オレにはあんな大胆なこと絶対にできないよ。」
「え!?ちょ、ちょっと、ドキューソ様が何してるのよ!?あたしにも教えなさいってば!!」

「やっ、ちょっと、放してください!いや!」
「あなたは、美しい・・・あなたの全てを、わたしに下さい・・・」
「ちょ、ちょっと、人を呼びますよ、放してください!」
「そんなことなど、、、あなたのその美しい涙の前・・・?!?!?」
いい気になってベラベラしゃべっていたドキューソは急に口をふさぎ、眼をむきました。
「そ、それは・・・ラブナヴィゲーション!?」
「え?」
「あ、あなた、そ、それをどこで拾ったんですか!?」
「・・・ごめんなさい、ちょっとそこで拾ってしまいまして・・・あなたのものでしたの?」
ドキューソは顔を引きつらせながら思いました。
「(こんなものを持っている人間がいるものか。一人しかいないじゃないか!!あの子、こんなものでわたしを!?しまった油断した!!)」

その様子をハラハラしながら見ていたマジレス王子。
「ど、ドキューソさん・・・なんでやめてしまったんだ?せっかくいいモノが見れると思ったのに・・・」
「ちょっとぉ!!あたしにも事情を説明しなさいってば!!ドキューソ様が何をしているのよ!?」
ゾヌー姫は見られているとも知らず、局部をポリポリ掻いているのでした。
ポリポリ掻いているように見えるのも無理はありません。
ドキューソにたくしあげられたままの寝間着の裾を必死で引き下げようと
していたのですから。
ドキューソはすっとゾヌー姫から手をはなしました。
「あ・・・その、あの、美しい小鳥さん、確かにそれはわたしのものです」
ゾヌー姫は突然攻撃の手が緩められたことに安堵と訝りを感じながら
「では、あなたのお名前は『サラシ』とおっしゃるの?」
と言いました。
「えっ、そ、それはあのクソガ・・・イ、イヤ、小鳥さん、なぜそんな名前を?」
「だってこれに書いてあるんですもの」
ゾヌー姫がラブナビゲーションを裏返すと、へたくそなピンク色の字でデカデカと
『サラシ』の文字がありました。
「(やっぱりあのチビのか!)え、えっと・・・」
「確かここの城主ア・オーリー様のお孫さんのお名前もサラシちゃんだった
と思うのですけれど・・・魔法使いには多いお名前なのですか?」
「い、いや、えっとそのわたしはそのサラシちゃんからそれをもらったのですよ」
「まあそうでしたの。ではお返しいたしますわ」
ゾヌー姫はドキューソにラブナビを手渡しました。

『ちょっと!ドキューソ様がどうしたのよ!実況しなさいよ!あたしのラブ
ナビはどうなったのよっ!!』
じっと見ていたマジレス王子はサラシのばかでかい声に我に返りました。
「あ…ラブナビってあの小さな箱のこと?それなら、今、ドキューソさんの
手に・・・」
『な、なあんですって!!』
『取り返してよ、取り返すのよ!! 奪い取るのよ!!』
「奪い取るって・・・あっ」
『どうしたのよ? ちょっとっ!!』
「しっ」
『「しっ」って「しっ」って、あんた誰に口きいてんのようっ!!このバカ王子!!』
マジレス王子はそうすることは無駄だと知りながらも耳をふさぎながらドキューソ
たちを見ました。

「ありがとう、美しい小鳥さん」
「あっ」
ドキューソはさっきのいやらしい動きとは違い、とても優しくしかし素早く
ゾヌー姫を抱きしめました。
そして、低く優しい声で
「失恋の特効薬は新しい恋ですよ。近いうちに再びわたしがその薬を持って
ゆきましょう。・・・お楽しみに」
と囁き、ゾヌー姫の桜色に染まる頬にキスをしました。
「まっ!」
次の瞬間、ドキューソの姿は掻き消え、ゾヌー姫だけが呆然とそこに立って
いました。
バー『魔境』では心地いいジャズ音楽が流れていた。
薄暗いカウンターの片隅に、いい女がふたり。

「アゲアラーシ、どうよ久々のシャバの空気は」
タターキィはなるべく刺激しないようにとつとめて明るく振舞って訊いた。
「あー、週6日半もパンツDEデートなんてまったく冗談じゃないわよ」
カクテル『ブラッディ・ブラッディ』をあおるように飲み干すアゲアラーシ。
「マスター、もう一杯!」
「まあまあ、かあさまもあなたのためを思ってあの部屋をしつらえてくれたんだから。
・・・それより、いい男いた?」
「魔界の男なんてクソよ」
「やれやれ、相変わらず人間が好きなのね。変わってるわ〜。奴らは寿命も短いし、
空も飛べないし、火ひとつも魔法で起こせないのよ」
「それでも魔界の男よりはマシよ」
「やれやれ。おかあさまはあなたにいいお相手が見つかるまであの部屋に入れるつもり
みたいよ」
「冗談じゃないわ。塔の建て直しが終わったらとっととア・オーリー城から出てってやる。
まったくこんなことになるなんて大誤算よ。・・・マスター、もう一杯!」

「フフフフフ・・・」
ところ変わってア・オーリー城の一室。いやらしいヒゲの男が小さな箱を覗き込んで
満足げに笑っていた。
「『パンツDEデート』か・・・くっくっく」
ドキューソは小さな画面の中で酒を飲んで荒れるアゲアラーシに向かって呟いた。
「もうすぐ会えるな、アゲアラーシ・・・」
282名無し物書き@推敲中?:02/02/13 03:30
その頃勇者たちは魔女の森で幾度目かの野営をしておりましたのだよ。


勇者全員、ゾヌー姫を思い描き、高速でおのれの分身をしごいているのでした。
ゾヌー姫の姿絵を、姿絵コレクターのモナール王子が持っていたためです。
モナール(於:木陰)「セイッセイッ (たまにはオカズを変えるのもいいな) セイッセイッ」
ギコッシュ(於:水辺)「セイッセイッ (細身のバディー、意志の強そうな瞳・・・
たまらん〜!!)セイッセイッ」
イッティヨシ(於:草陰)「セイッ・・・セイッ・・・(ああ・・・キボンヌ様がすぐ近くで休んで
おられると思うと逆に・・・) セイッ・・・セイッ・・・」
チュボー(於:スレーのテントが見える芝の上)「セイッセイッ (こ、こんな姫の姿絵
なんて姿絵なんて・・・ッ、スススレーさん・・・!)セイッセイッ 」

スレー・キボンヌ「(ああ今日もいいうんこが出たわ。寝ましょ)」
285名無し物書き@推敲中?:02/02/13 22:22
スレーさんあげ
286名無し物書き@推敲中?:02/02/13 22:25
サラシちゃんあげ
287ヒロイソナノニデバンスクナイゾ:02/02/13 23:13
ニチャーヌ姫あげ
その日の深夜のことでした。

「(はあ〜・・・さっきのドキューソさんの鮮やかな女性の扱い・・・。さすが
だったなあ・・・)」
マジレス王子はニチャーヌ姫の隣で眠れぬ夜を過ごしていました。
「(ガキ魔女のやつ、怒ってたな〜・・・明日からますます苛められるんだろう
か・・・。鬱だ)」
マジレス王子は寝返りを打ちました。
「(ニチャーヌ姫・・・・・)」
無防備に寝息を立てるニチャーヌ姫の寝顔がすぐそこにありました。例の甘く
優しい香りも漂ってきます。
「・・・・・・」
ニチャーヌ姫と寝床を共にしてしばらく経ち、マジレス王子は自分を抑える
すべを身に付けていたはずでしたが、先ほどのドキューソとゾヌー姫を見て
刺激されたのか、マジレス王子は自分の身体が熱くなるのを感じました。
「ん・・・」
ニチャーヌ姫の柔らかそうな唇から愛らしい声が漏れました。夢でもみて
いるのでしょうか。
「(ほんっとかわいいなあ・・・)」
ついつい見入ってしまうマジレス王子。
「ん・・・マジレス・・・ひめ」
「(どきん)」
自分の名を呼ばれ、マジレス王子の胸は激しく高鳴りました。
「(ニ、ニチャーヌ姫・・・)」
柔らかい唇は目の前です。
柔らかい唇は目の前です。
柔らかい唇は目の前です。
オワン型の乳も目の前ダヨ!
そのころ、四人の王子はまだシンクロオナールを続けていました。

そしてア・オーリー城ではマジレス王子も負けずにニチャーヌ姫のそばでハァハァしておりました。
ニチャーヌ姫は、寝返りをうち、その美しい顔をマジレス王子の方に向けます。
「ん・・・うーん・・・」
「ニチャーヌさん・・・好きだ、ニチャーヌさん・・・ハァハァ」

そのころ、サラシは・・・
「まったく何なのよ!?あの役立たずのバカ王子!!」
サラシは家に母親がいないのをいいことに、自分の部屋でわめき散らしていました。
「あたしのオモチャのくせに・・・このままでは気が済まないわ!!魔法でイタズラしてやる!!」
そしてサラシは、再びマイ杖を取り出し、さっとひとふり。

「ん??・・・おわっっ!?」
マジレス王子は、自分がいつのまにか一糸纏わぬ全裸になっていることに気づきました。
「なななななんだよ!?コレ!?どーなってんだ!?」

サラシは、不気味な笑いを浮かべました。
「ふふふ・・・覚悟しなさい、バカ王子!!」
そして杖をもうひとふり。

「ん?・・・ぬわああああっっ!!!」
マジレス王子の両腕がまるで操り人形のように、動き回り、暴れ出しました。
「ど、どーーーなってんだ!?コレ!?ぬおおおおっっ!!」
そして、暴れ馬のようなマジレス王子の両腕は、ニチャーヌ姫のパジャマを乱暴に掴んだ!!

「あははは!!さあ、破っちゃいなさい!」
そしてサラシはさらにもうひとふり。

「ぬわあああああっっっ!!!」
突然、ニチャーヌ姫のお尻から我慢していたオナラが出た。

「ぶうううう!!」
292名無し物書き@推敲中?:02/02/13 23:41
今読み返したらイッティヨシ王が33歳ってことが判明。
33って・・・・・・オッサンか・・・・・? そう? そうか。わかったYO・・・。
たいへんだ!ニチャーヌ姫の屁の匂いは男にとって最高の媚薬なのだ!
294スタジアム:02/02/13 23:48
おわん型! おわん型! おわん型!
「あわわわわわ」
加速がつくマジレス王子。
「さあ、もう原型をとどめないほどにメチャクチャに破っちゃいなさい!!」
サラシは、さらにさらに杖をふりまくった。

「ぬおおおおおっっっ!!!」
サラシのイジワル魔法と、ニチャーヌ姫の強力な媚薬屁の二重攻撃に耐えきれず、ついにマジレス王子の最後の理性の糸が切れた!!

ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリッッッッッ!!!
場面かわって、ア・オーリー老魔女の入浴シーン。
BGMはエマニュエール?
>298 ゼッタイチガウ。
BGMはビバノンノンで。
「い〜い湯だなっ」
「・・・・・・」
「いいいい湯ッだッなッ!」
「・・・・・」
「ハンカック!!」
「ハッ!ハイッ!ナンデゴザイマショウ、ア・オーリーサマ」
浴室の脱衣所の棚の上にぼーっととまっていたハンカックは、ア・オーリーの
恫喝で我に返り慌てて返事しました。
「なにぼんやりしてるんだい!あたしのいい湯だな、の後に、ハハハン、の
合いの手がないじゃあないか!」
「シ、シツレイシマシタ」
「全く何のための風呂番なんだい!なに考えてたんだい!」
「ツリガネノ・・・ア、イイエ、アノ、ソノ、アゲアラーシサマノオミアイノコトヲ」
「ああ、あの子のガンコさにも困ったものだよ」
ア・オーリーはため息をつきました。
「恋は百薬の長なのにさぁ・・・勿体無い・・・」
黒薔薇の花びらが浮かぶ浴槽から片足をあげて呟いたア・オーリーの声は
その年には似つかわしくないほどどこか艶めいていましたが、再びスレーの
釣り鐘乳に思いを巡らしはじめたハンカックは気がつきませんでした。
すいみつとうのようなおわん型のおぱーいが!
なめらかにかーぶをえがくほそいこしが!
やわらかなしげみをたたえるひみつのはなぞのが!
すべすべとしたあたたかいふとももが!

マジレス王子の眼前にすっかりあらわにされても、家事労働の疲れからか
ニチャーヌ姫は可愛らしく寝息を立てていたのでした。

白いシーツにふんわりと沈む輝くばかりの白い裸体にマジレス王子は我を
忘れてしまいました。
「破いたわね?じゃあ次はその女の・・・」
もうサラシに操られるまでもありません。マジレス王子は何も知らない
ニチャーヌ姫の身体にすばやく跨りました。
「ニッニッニチャーヌ姫ェ・・・ハァハァ」
「バカ王子?きこえてるのぉ?いい?次はね・・・」
サラシは楽しそうに杖を振り上げました。そのときです。
「サ・ラ・シ・ちゃん?」
軽い調子とは裏腹に、地獄の果てから響くような声が背後からしました。
「・・・・」
サラシはうしろを振り返れないまま小さな声で言いました。
「か、かあさま・・・?」

ポン、という音と共にサラシの振り上げていた魔法の杖が消えました。
「い・ま何時ぃ?」
サラシが勇気を出して振り返ると、顔は笑顔ですが目は決して笑っていない
母タターキィが立っていました。
「か、かあさま、お帰りなさい! サラシさみしかったーあ。アゲアラーシ
ねえさまとお出かけだっていうから、サラシてっきり夜明けごろに帰って
くるのかと思ってたあ!えへっ!」
「アゲアラーシも今忙しいのよね・・・。それより、今、何時かしら?」
もうタターキィは笑ってもいませんでした。

「午前二時でス・・・・・・」
これからされるであろうおしおきのことを考えて、サラシの目にはうっすらと
涙がにじんでいました。
サラシの魔法は止まっても十六歳の少年の暴走は止まらない!
つっぱしる愛にーブレーキーはないぜえええええーー。

シーツの上には生まれたままの姿の男女がふたり。
「ハァハァ」
マジレス王子は息を荒げながらニチャーヌ姫の唇に自分のそれを寄せて
いきました。
「すすす好きだッ」
そのときです。
「ん・・・」
ニチャーヌ姫の唇から声が漏れました。
「おかあさま・・・・・・」
マジレス王子はハッとしてニチャーヌ姫の顔を見ました。

「おとうさま・・・わたし・・・帰ってきたのね・・・」
うす明かりの中、ニチャーヌ姫の長いまつげが伏せられた目からひとすじの
涙が流れるのがはっきりと見えました。
「うれしい・・・」
もうひとすじ、涙が流れました。
「・・・・・・・・」
マジレス王子は親指でニチャーヌ姫の涙を拭いました。
そして、自分がニチャーヌ姫に跨っていることに改めて気づいて、顔を赤らめ
ながら身を引きました。
「(ま、まったくあのクソガキめ〜っ)」
とサラシの魔法が切れてからも続行しようとしていた自分のことは棚に上げて
ムッとしながら、マジレス王子はア・オーリーから与えられた箪笥から新しい
寝間着を2枚出してきて自分の身とニチャーヌ姫の身を整えました。

くうくうと平和な寝息を立てるニチャーヌ姫をじっと見つめるマジレス王子。
「(ニチャーヌ姫と一緒にいるのが楽しくて最近は脱出のこと真剣に考えなく
なってたなあ・・・)」
マジレス王子はニチャーヌ姫の髪の毛にそっと触れました。
「(離れたくないなあ…。でも…ニチャーヌ姫は…)」
しばらく考えを巡らせていた後、マジレス王子の顔は明るく輝きました。
「(そうだ!)」
「(ぼくは17歳になったら「王子」だってカミングアウトできる! そうしたらニチャーヌ姫の
国に正式に求婚すればいいんだ!)」
求婚したって断られるかもしれない、とはなぜか考えないマジレス王子。

「(脱出が成功したらしばらくは離れ離れで寂しいけど、ケコーンしたらもう一生一緒
だもんね!)」
離婚だってありえる、などとは考えないマジレス王子。

「(そうとなったら(?)ニチャーヌ姫!このあなたの愛のしもべマジレスが必ずや脱出を
成功させてあなたの御身をご無事なまま御国の父上母上までお届けいたしますぞ!)」
すっかり騎士気分のマジレス王子。

「(結婚したら、さっき見たオパーイもお尻も全部ぜんぶゼンブ・・・・・・・・・・・・)ハァハァ」
結局そこに行き着くマジレス王子。

何はともあれ脱出への意欲を燃やすのは物語が進んでいいことだ。多分。
307ニセスタヂアム:02/02/15 23:37
魔女ッコ! 魔女ッコ! 魔女ッコ!
308名無し物書き@推敲中?:02/02/16 01:54
魔女っこおしおき萌え〜
309名無し物書き@推敲中?:02/02/17 03:17
ホソロ爺っての登場きぼん。
 窓からは、希望に燃えるマジレス王子のお顔を、まんまるなお月さまが、
明るく照らしていました。
 そのとき、そよそよと、風にゆられていたカーテンの陰から、一匹の猫が
あらわれました。
 猫は、マジレス王子のお顔を、じっと見つめると、
「んにゃあ〜」
一声甘えた声をだし、とことこと、マジレス王子のほうへ近づいてきました。
「お前も、さびしいのかい?」
そう言って、マジレス王子は、猫を抱き上げました。
「おやっ?」
 その猫は、みたところ、普通の猫となんら変わったところはありません。
ところが、よくみてみると、後ろ足に、赤いブーツをはいていました。
 「この赤いブーツは、どこかで見たことがあるぞ。」

 マジレス王子は、一生懸命思い出そうと考えました。
 かつて、マジレス王子には、ひとりの弟君がおりました。
その弟君の名前は、ヒッキー王子といいました。

 ところが、ヒッキー王子は、まだ幼くして、魔女アゲアラーシにつれさられ
ていたのです。
 幼子とはいえ、りっぱな王子です。
 あの恐ろしい魔女アゲアラーシの手にかかったら、どんな目にあわされるで
しょうか。
 心配した王は、一人の魔法使いを雇いました。
 そうして、ひそかに、さらわれたヒッキー王子のあとをつけさせました。
「わが王子ヒッキーは、赤いブーツをはいておる。
 どんな暗闇でも、はっきりとあかるく、その足下を照らし出すようにな。」

 王の言葉通り、赤いブーツを目印に、魔法使いは、ヒッキー王子をみつけだ
しました。
 そうして、すんでのところで、ヒッキー王子を猫にかえてしまいました。
 魔法の呪文を唱えて・・・・。
 

 その魔法使いは、ホソロ爺といいました。
マジレス王子の脳裏に赤いブーツを履いたちいさな女の子が浮かびました。
「赤いブーツ・・・・・・アゲアラーシ・・・・・魔法使い・・・・・・」
マジレス王子の耳にかわいらしい声が甦ってきました。
『にいさま〜』
「ヒッキー・・・・・・」
赤いブーツでちょこちょこと駆け寄ってきた小さな姫君の姿が浮かびました。
「ヒッキー姫・・・いや、ヒッキー王子・・・」
そう、ヒッキー王子も兄のマジレス王子同様に表向きは姫君として育てられて
いたのでした。
マジレス王子は赤いブーツの猫をもう一度まじまじと見ました。
「にゃぁ〜ん」
「お、おまえは・・・・ヒッキーなのか?」
「にゃあ」
月明かりの下、猫はそう鳴いて笑ったように見えました。

「ああヒッキー!にいさまだよ!わかるかい?マジレスだよっ」
感動の再会とばかりに抱きしめようとしたマジレス王子の腕からするりと抜け、
猫はトン、と窓枠から部屋の中に下りました。
「ヒッキー・・・?」

そのまま猫はマジレス王子を一瞥もせずベッドの方に向かい、2段ベッドの上段に
軽やかに上りました。
「?」
姿を追ってマジレス王子はベッドのハシゴに足をかけました。
「ヒッキー?」
マジレス王子の目に、上段で眠っているゾヌー姫とアボンヌ姫の寝姿が映りました。
どちらも熟睡しているようでした。
ふたりとも寝相はあまり良い方ではない様子で、アボンヌ姫は反り返って胸を突き出す
ような格好で、ゾヌー姫は横向きに寝ていてすっかり寝間着の裾がまくれあがり可愛い
お尻が見えていました。
「(ひゃあっ!)」
マジレス王子が顔を赤らめていると、猫はするりとアボンヌ姫のほうへと歩いていき
ました。
「(わあっ、ヒッキー、な、なにを・・・)」
赤いブーツの猫は、アボンヌ姫の突き出された胸に顔を寄せました。
そして至福の表情で頬擦りを始めたのです。
「(ななな、何するんだ!や、やめなさい、ヒッキー)」
マジレス王子は口をぱくぱくさせてその様子を見ていました。
猫が顔を押し付けると、やわらかいアボンヌ姫の胸がふふわふわと形を変えるのが
はっきりと判りました。
「ぅふぅん・・・」
アボンヌ姫の唇からそんな声が漏れたときにはマジレス王子は飛び上がりそうに
なりましたが、アボンヌ姫は目を覚ましませんでした。

アボンヌ姫の胸から顔をはなすと、猫は今度はゾヌー姫のほうへと向かいました。
「(ヒッキー、や、やめ・・・)」
猫はゾヌー姫のお尻を頬擦りしはじめました。

カーブに沿ってすりーーー、すりーーーーと。
唖然とするマジレス王子を尻目に、猫は下段に眠るニチャーヌ姫のところへ・・・。
「(わっ、バカ、ニチャーヌ姫に何かしやがったら・・・)」
こともあろうに、猫はニチャーヌ姫の清らかな唇をぺろりと舐めました。
「(コロスーーーーーーー!!!!!!)」
「にゃ?」
猫は、ニチャーヌ姫のあの甘い香りに気がついたようでした。
「ふんふん」
鼻を動かして、ニチャーヌ姫の体中を嗅ぎまわります。
「(こいつ!)」
マジレス王子は真っ赤になって猫をつかまえようとしますが、猫はするりと
優雅に手を逃れつつニチャーヌ姫の体のあちこちに鼻を近づけました。
「(ぎゃあっ!何するんだっ!!!)」
猫は、その香りが特に強い部分を探し当て、顔を埋めて激しく鼻を動かし始めました。
          
      クンクンクンクンクンクンフンフンフンフンフン

「あ・・・ぁ・・・ん?」
刺激を感じたのか眠っているニチャーヌ姫の唇から愛らしい声がこぼれます。
マジレス王子はこれ以上はないといっていいほど真っ赤な顔をして猫をつまみあげ
ました。
「出てけ、エロネコ!」

そのまま窓辺まで運んでいくと猫はにっと笑いました。
「久々の再会なのに冷たいじゃありませんか、マジレスにいさま」
「おっ、おまえ・・・。人の言葉が話せるのか!?」
「もちろん」
「・・・じゃあ・・・本当にヒッキーなのか・・・?」
「そうですよ」
感動の抱擁の後、ヒッキーは今までのことを話してくれました。

ホソロ爺のお陰でアゲアラーシの魔手からは逃れることはできたものの、
アゲアラーシの塔に潜んでいたホソロ爺は捕まりア・オーリー城の北側の
崖にある洞穴に幽閉され、ヒッキーもまたアゲアラーシが猫嫌いだったこと
からア・オーリー城に連れてこられ長い年月を過ごしていたのでした。

「ホソロ爺が幽閉されてる洞穴には魔力を封印する力があるんです。
ホソロ爺さえ洞穴から救い出せば・・・ぼくたちをここから脱出させてくれる
はずですよ。ただ・・・洞穴には太い鉄格子がとりつけられているし、洞穴の
前はイバラで埋め尽くされているんです・・・。猫の姿のぼくではとても・・・」
「そうか・・・・・。ヒッキー、ぼくが何とかしてみるよ」
マジレス王子の顔は決意に燃えていました。
「にいさま?」
「思えばお前がアゲアラーシにさらわれたのだって、姫君の格好ばかりしてるのが
嫌だってぐずるお前をぼくが一度だけだからねって男の子の格好をさせたのが原因
なんだ。ぼくがどうにかしてホソロ爺の幽閉を解いてお前を人間に戻してもらうよ。
そしてここを脱出して、みんなで国に帰ろう!」
それからニチャーヌ姫と婚儀を・・・と思うとますます意気揚揚となるマジレス王子
でありました。
「ハァハァ」
322名無し物書き@推敲中?:02/02/17 20:47
そのころ魔女の森の勇者たちは・・・。
瓦礫の山と化したアゲアラーシ城を目の前にして困惑していました。
「これは一体・・・」
「どういうことでしょうか?」
腕を組み、考え込む美女二人。

その様子を少し離れた場所から鑑賞する四人の王子達。
「(昨晩もあんなにオナールしたのに、、、ハァハァ)」
「(もう魔女退治もニチャーヌ姫もどうでもいいよ、実際、、、ハァハァ)」
「(スレーさん・・・釣り鐘型のスレーさん、、、この悶々とした切ない思いをどうしたらいいのだろう、、、ハァハァ)」
「(全く、、、あのお二人を眺めているだけで自分を見失いそうになる、、、ハァハァ)

「王子様方はこの有り様をどうお考えですか?」
キボンヌ女王がふり向き、発情真っ最中の王子達に尋ねた。
「あら?どうかなさいましたか?」
「なにやら4人から瘴気のようなものを感じますわ・・・」とスレー。
325マヨナカノトウジョウジンブツセイリ!サアカイテカイテ!:02/02/18 04:14
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。細身で美人の16歳。祖国はAA王国。
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。16歳。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想?
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。33歳。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。

<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
タターキィ:サラシの母。サラシに恐れられている。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されている。

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。
ヒッキー(王子):マジレス王子の弟。幼少のころアゲアラーシにさらわれるがホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れ現在はア・オーリー城に住む。赤いブーツを履いている。

<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ハソポタより登場人物多いんでねーか。。。
スジがとおってんのがすごいんスけど
正直このスレこの板で一番好き(w
突然、ハァハァする王子達の後ろの茂みでガサッと音がしました。
「・・・・・・・・・」
ハァハァ中止。固まる王子達。
「敵でしょうか!?」
「速やかに陣形をとって!!」
既に戦闘態勢に入っている美女達。
王子達は慌ててスレーとキボンヌ女王の後ろにまわりこみました。
スレーは言わずもがな、隊の中でたった一人この恐ろしい森で生き残っただけ
あって、キボンヌ女王もなかなかの使い手なのでした。
「キ、キ、キティかな」
「せっかくイイ感じで白昼夢に耽ってたのに〜」
「ツ、ツリガネ」
「邪魔しおって」

6人が見つめる中、茂みが掻き分けられ音の主が姿を現しました。
「ん・・・?」
「こ、これは・・・」
「うふ」
「うふふ」
6人は呆然としてそれを見つめていました。
「こんちは」
「こんちはあ」
誰かが呟きました。
「こ、子供がどうしてこんなところに・・・?」
そう、そっくりな顔をした子供がふたり、一人は赤い洋服に赤い三角帽子、
もう一人は緑の洋服に緑の三角帽子を身につけて、にこにこと6人に
笑いかけていました。
混乱する6人に向かってふたりは自己紹介を始めました。
「アッゲです」
と赤い服の子供がお辞儀。
「サッゲです」
と緑の服の子供がお辞儀。
「ようせいのこどもなのです」
「おさんぽがだいすきなのです」
声を揃えて
「うえるかむとぅまじょのもり〜。どうぞよろしく〜」
モンスターじゃなくてよかったよ〜と安堵した後・・・。

モナール「(チッ、子供かよ)」
ギコッシュ「(薄物を着た美人の妖精ならよかったのに)」
チュボー「(釣り鐘・・・)」
イッティヨシ「(性別はどっちだろう?女の子なら将来かなりの美人に・・・)」
キボンヌ「(なんて可愛らしいのかしら!まるでアボンヌの小さいころのよう。
ああ、アボンヌ、無事でいて頂戴・・・!)」
スレー「(妖精? お散歩が大好き?・・・ということは、アゲアラーシの塔が
なぜこうなったのか、アゲアラーシは今どこにいるのか知っているのかも
知れないわ。もしかしたら道案内もお願いできるかも知れない!)」

建設的な思考をしていたのは、スレーだけであった。
332名無し物書き@推敲中?:02/02/19 04:43
アッゲとサッゲには萌えん。
物語としてはいい。
もっとスレー活躍きぼん。
保全
「ああ、アゲアラーシさんち? 今ね、たてかいちゅうなんだよ〜」
「たてかいじゃなくてたてかえだよ〜、アッゲはばかだねえ」
「ばかじゃないよう」
「ばかだよう」
「ばかっていうほうがばかなんです」
「おまえのかあちゃんでべそなんです」
「おまえのかあちゃんもでべそじゃないかあ」
「しってらい、おんなじかあちゃんだもの」

「はいはいはい、わかったから、それでアゲアラーシは建て替え中はどこにいるの?」
アッゲとサッゲはスレーのほうを見た。
「しななーい」
「しなないじゃなくてしらないでしょ、サッゲはほんとにばかなんだから」
「ばかじゃないよう」
「ばかだよう」
「ばかっていうほうがばか(以下略

「はいはいはい、わかったから、じゃあアッゲちゃんもサッゲちゃんもアゲアラーシの
行き先は知らないのね?」
「アッゲはしってます〜」
「しっかたぷりしちゃってます〜」
「しっかたぷりじゃーなくてしったかぶりなんだよ。ほんとサッゲはばか(以下略

「はいはいはい、じゃあアッゲちゃん、アゲアラーシの行き先を教えてくださいな」
「うーんとね、おしろ」
「お城?」

「ひっこしのひ、アッゲはここをおさんぽしてたんです。そしたらまかいらくらく
ひっこしぱっくのおにいさんたちがやってきて、アゲアラーシさんのおにもつに
『ア・オーリー城』ってラベルをつけたたの」
「ア・オーリー城? それはどこにあるの?」
「このもりのおくのそのまたおくだよ〜」
「ア・オーリー城なら、サッゲなかにはいったことあるよ」
「サッゲ、うそつき〜」
「うそつきじゃないです〜」
「うそつきはどろぼうのはじまりなんです」
「どろぼーっていうほうが(以下略

読者同様、スレーのこめかみで青筋がひくついた。
「はいはいはい、わかったから、アッゲちゃんとサッゲちゃんでわたしたちを
そのア・オーリー城まで道案内してくれない?」
「いいよ〜」
「いいよ〜」
一同の顔が輝きました。
「でも、ひとつじょうけんがあります」
「あります〜」
「アッゲと」
「サッゲには」
「ハンサムなおにいちゃんがいるんです〜」
「いるんです〜」
「でもね」
「でもね」
「であいがないんです〜」
「まったくないんです〜」
「じきようせいおうだというのに」
「そうなんです。じつはようせいおうじなのです」
「びじんのおねえさん」
「おねいさん」
「えっ」
アッゲとサッゲから指をさされてスレーは顔を赤らめました。
「ちょっと年はいってるみたいだけどびじんのおねいさん!」
「おねえさん!」
スレーのこめかみが再びひくつきました。
「ぶじア・オーリー城についたなら」
「ついたなら」
「アッゲとサッゲのハンサムなおにいちゃんとけっこんしてください!」
「くらさいっ!」

「ケ、ケコン〜〜ッ!?」
叫んだのはスレー自身ではなくてチュボー王子でした。
「ちょっと待ってくださいよ!!その話、納得がいきません!」
叫ぶチュボー王子。
338名無し物書き@推敲中?:02/02/22 07:46
納得がいかないままアッゲ。
「なぜなっとくがいかないのですか、にきびづらのおにいさん」
「にきびづらのおにいさんにおねがいしているのではありません」
「ぼぼぼぼぼくにお願いしてないってのは判ってるけど!!そうじゃなくて!!」
顔を真っ赤にして涙ぐみながらじたばたするチュボー王子を無視してアッゲと
サッゲは続けました。
「アッゲとサッゲのおにいちゃんのなまえは」
「じきようせいおうであるおにいちゃんのなまえは」
「ガイ・シュッツおうじです」
「ガイおうじとちぢめられるのはきらいらしいです」
「ガイ・シュッツ王子・・・」
思いも寄らぬ条件に言葉を失っていたスレーはやっとそう呟きました。
「びじんのおねえさんにおにあいのナイスガイのガイ・シュッツおうじです!」
「としがいっててもいいおんななら気にしない気さくなおうじです!」
「ハンサムです!」
「あたまもいいです!」
「バディーもナイスです!」
「せいかくもいいです!」
「すぽーつばんのうです!」
「せんすばつぐんです!」
「へんたいしゅみはありません!」
「てくにしゃんです!」
「おまけに2ちゃんねるなんかしたこともありません!」

「でも・・・・・・・」
スレーが何か言おうとした瞬間、アッゲが懐から白いオカリナを出し
不思議な音楽を吹き始めました。
「おにいちゃんをよんでいるのです」
サッゲが言いました。

程なくして、叢を掻き分ける音がしました。
「アッゲ、わたしを呼んだかい?」
爽やかな声がして、声の主が姿を現しました。
「・・・・・・・・!」
その青年の美しさに、皆は息を呑みました。

「じまんのおにいちゃんです!」
「ガイ・シュッツおにいちゃんです!」
アッゲとサッゲはガイ・シュッツ妖精王子を皆の前に押し出しました。
「これは・・・珍しい」
ガイ・シュッツ妖精王子は目を丸くしました。
「こんな美しい方々がこの森にいらっしゃるなんて・・・ようこそ」
ガイ・シュッツ妖精王子はスレーの手の甲にキスをし、キボンヌ女王の
手の甲にキスをしました。
その様子を見てムッとする王子達にも次々と握手を求めるガイ・シュッツ
妖精王子。
「おにいちゃん」
「このびじんのおねえさんをどうおもわれますか?」
アッゲとサッゲがスレーを指さすと、ガイ・シュッツ王子はその美しい瞳で
スレーをじっと見つめました。
「(あ・・・・)」
顔を赤らめるスレー。
「・・・・・・アッゲ、サッゲ、わたしの女性の好みを完全に把握しているのだね」
降参、という風に笑うガイ・シュッツ王子にますます顔を赤らめるスレー。
「おきにめしたのですね!」
「おにいちゃんはたしょうとしまでもびじんできのつよそうなおんなのひとが
すきなのはしってましたよ!」
色めきたつアッゲとサッゲに微笑むと、ガイ・シュッツ王子はスレーの前に
歩み出ました。
「お嬢さん・・・お名前は?」
「ス、スレー・・・です」
「いい名前だ」
「そ、そんな・・・」
「もっとあなたを知りたい」
「そ、そんな・・・」
もじもじとはにかむスレーを見てチュボー王子はますます涙ぐみましたが
凛々しい決心をしていました。
「(ス、スレーさんの釣り鐘乳は・・・わわわ渡さないぞ・・・!!)」
「かっぷるせいりつ〜」
「どんどんどんぱふぱふぱふ」
はやし立てるアッゲとサッゲに
「ははは、参ったなあ・・・」
と爽やかに照れるガイ・シュッツ王子。
「けれど、わたしは運命というものを信じたくなりました、スレーさん」
「えっ」
気がつくと、スレーはガイ・シュッツ王子に半ば抱きしめるようにして
引き寄せられていました。
「な、なんてことを!!」
叫ぶチュボー王子はまるで無視。
「スレーさん・・・不思議ですね、既にわたしはあなたの虜です」
「ま、まあっ」
くちづけせんばかりに顔を寄せられてスレーは気が遠くなりそうになりました。
思えば何年ぶりの抱擁でしょう。
「わたしに応えてくださいますか」
「わ、わたくしには、まだすることが・・・・・・」
細い声でそれだけようやっと言うスレー。
「そうだよう、おにいちゃん」
「これからびじんのおねえさんはア・オーリー城へいくんだよう」
アッゲとサッゲの言葉を聞いてガイ・シュッツ王子は少し驚いたような顔をしました。
「おお、あんな遠い城へ」
「い、行かねばなりませんの」
「・・・そうですか。・・・けれど、戻ってきてくださいますね?」
「えっ」
最高の笑顔を至近距離で見せつけるガイ・シュッツ王子。
「戻ってきてくださるのを、待っています」
「ガイ・シュッツさま・・・・・・」

「こんやくせいりつ〜」
「どんどんどんぱふぱふぱふ」
ガイ・シュッツ王子と別れた一行は、こうしてア・オーリー城への冒険へと
新たに出発したのでした。
「ぼ、ぼくは認めないぞおおおおおお!!」
チュボー王子の声が森中に虚しくこだましておりました。
お、お椀型は?
344名無し物書き@推敲中?:02/02/24 01:13
その網タイツのおみ足に踏まれたい・・・
踏みっ。>>344
346344:02/02/24 20:36
あ・・・・・っ
いいなあ344。
魔女ッコタンにイジめられたい、、、
ところかわってア・オーリー城。

今日も一日の辛い仕事が終わってトイレで一息つくマジレス王子。
「さあ、今日も楽しい時間がやってきたぞ。もうすぐアボンヌさんが声をかけてくれるはず。」
脱出への気力はどこへやら、最近はなぜかあのやかましいコムスメからも声がかからず、すっかりマターリな
生活にドップリつかっているマジレスでした。

「よぉ。」
突然、背後から太く渋くそしてイヤラシイ声が。
「どわっ!?」
「久しぶりだね、同志。」
そこに立っていたのは、エロの貴公士、ドキューソでした。
「ど、ドキューソさん!」
「どうだい、計画は進んでいるかい?ぶっちゃけた話、何人喰った?」
「そんな・・・ぼ、ボクにはドキューソさんみたいにあんな大胆なことできないよ。」
「・・・あんな?俺が何かしてたのを見たのかい?」
思わず口が滑ってしまったマジレス王子。
「あ、いや!違うんですよ、前に頭ん中で話したときに、何かヘンな声が聞こえてきて・・・」
「あ、あれのことかい?あんなのはただの遊びさ。」
「そ、そうですか・・・」
「それにしても、君はなかなか意志が強いね。君は、毎晩あのメイドの一人とベッドを共にしてるんだろう?」
「は、はぁ。」
「何も考えず、本能の赴くままに、脣を奪ってやればいいのさ・・・。」
「は、はぁ・・・」
オレにはオレの計画があるんだ!とは、さすがに言えないマジレス王子。
「ところで・・・君に見てもらいたいものがあるんだ。」
「見てもらいたいもの?なんですか?」
ドキューソは、ふところから何やらピンクの小さな箱を取り出した。
「これなんだが・・・」
「あっ!それ、この前に例の魔女ッコが探してましたよ!」
「やはりか。悪いが、コレは俺が使わせてもらう。あのガキに返すつもりはないぜ。」
「は、はぁ・・・つーか、それ、なんなんですか。」
「コレはな、本来は魔法界の通販で簡単に手に入るものなんだが・・・通販は通販でも、18禁、つまり、オトナのオモチャってわけさ。」
「お、大人のオモチャ!?」
「だから、あんなガキが持つようなモノじゃないんだよ。」
「(やっぱりとんでもないヤツなんだな、あのガキ。)」
「まぁ、これを見てくれよ。」
ドキューソが差し出したラヴナヴィの小さな画面には、なんと上半身裸のアゲアラーシが、何やらイスに座って顔をしかめていました。
「あっ!こ、コレは・・・パンツDEでーと?なんじゃこりゃ?」
「これが誰かわかるかい?」
「・・・あれ?もしかして、アゲアラーシ!?」
「そうだよ。驚いたかい?」
「(あの魔女、、、結構イイカラダしてるんだな・・・ゴックン)」
「この画面に映っている部屋は、この城のどこかのはずなんだが、なかなか見つからないんだ。君、知らないかい?」
「さぁ、、、ボクはこの辺のフロア以外にはあまり行かないから。」
「ア・オーリーさんからアゲアラーシはこの城にいるってのは聞いてるんですけど
滅多に見かけなくて・・・。それより、なんですか?このパンツDEデートってのは・・・」
「見合いだよ」
「お見合い?」
「魔界式のな」
「へえ・・・」
マジレス王子は興味深そうに画面を覗き込みました。
「ふーん、カーテンで仕切られてて・・・あっ、パンツ一丁の男の人が出てきた!
・・・へえ〜・・・あの男の人も魔法使いなんだあ・・・ぷっ、『マリリソ・モンロー
というよりは!毬乳モロ出しという感じ』?ハハハ、あっ?ご対面?カーテンが
開いた!うわ〜っアゲアラーシさん仏頂面〜。スイッチオン?・・・あ〜っ、
アゲアラーシさん側のハート点灯してませんよ? アゲアラーシさんが振ったって
ことですよね?もったいない、職業も魔界図書館員でおかたそうだし、結構かっこ
いい人だったのに〜」
「・・・・・・・・お前入れ込みすぎ・・・」
ドキューソは呆れ顔でマジレス王子を見ました。
「あのう、ところでそれはどうして『ラブナヴィ』って商品名なんですか?」
「どうしてって、これを使う人の想い人の居場所をナビゲートしてくれるからさ」
「じゃあそれを操作してアゲアラーシさんの居場所を突き止めればいいんじゃ
ないんですか?」
「それが、この城の地図が映った途端スクランブルがかかったんだよ。多分
ア・オーリー様が結界を作ってるせいだと思うんだが・・・」
お手上げ、というようにドキューソは首を振りました。
「じゃあ、ドキューソさんもこのお見合いに参加すればいいのに」
ドキューソの動作がぴたりと止まりました。
「ドキューソさん? どうかされたんですか?」
「・・・・・・・ふははは」
「ド? ドキューソさん?」
「ふはっはっはっはー、同志よ、いや、兄弟よ!ありがとう、ありがとう!!」
ドキューソはマジレス王子の手を握って激しく振りました。
「ドキューソさん? いったい・・・」
「ラブナビがこの城の地図を表示したし、魔女の見合いは身内の家で行われる
のが相場だからアゲアラーシがこの城にいるのは確信していたが、本当そこ
からが八方塞がりだったんだよ! この城は広すぎるし手掛かりもなかった
からな! でも、八方塞がりなんて思ってた俺が馬鹿だったよ! そうだ、
そうだよな、俺もパンツDEデートにエントリーすればいいんだ! こんな
簡単なことに気がつかなかったなんて!」
あまりの喜びようにあっけに取らているマジレス王子をドキューソは抱きしめ
ました。
「恩にきるぜ!兄弟!」
「ど、どういたしまして・・・」
「そうだ、このラブナビはお前にやるよ!」
「え、え、僕に、でも・・・」
「いいから遠慮せずにもらっとけ!じゃあな!がんばれよ!」
パチン、という音と共にドキューソは消え、マジレス王子は呆然とその愛と魔の
機械、ラヴ・ナビゲーションを持ったまま立ちつくしていました。
「脱出のチャンスよ!マジレス姫!」
マジレス王子がお茶の席に着くと、アボンヌ姫が興奮気味にそう言いました。
「しっ、アボンヌ姫、お声が大きいわ」
「あ・・・ごめんなさい」
ゾヌー姫は辺りを見回しました。
「ニチャーヌ姫、お隣りに座ってらっしゃるあなたからマジレス姫に話して
くださる?」
「ええ」
ニチャーヌ姫は隣に座るマジレス王子に耳打ちするためにそっと唇をマジレス
王子の耳に近づけました。
ニチャーヌ姫の甘い吐息が耳に掛かり、マジレス王子の胸は高鳴りました。
「あのね・・・」
「あっ!」
「?どうなさったの?」
「え、あっ、いえ・・・」
感じてしまったなどとは口が裂けても言えないマジレス王子は、必死で平静を
装って笑顔を作りました。
「もしかして聞こえにくいのかしら?」
ならば、とニチャーヌ姫は更に唇を近づけようと寄ってきます。
「(ふ、ふわぁ!)」
体も寄せたためマジレス王子の二の腕に柔らかく弾力のあるものが当たりました。
「(ムムムムムネがムネがムネが〜ッ。お椀型が〜僕のウデにいいいい!)」
マジレス王子の顔色などお構いなしに、ニチャーヌ姫は囁きました。
「ア・オーリーさんから、今週末にきのこ狩りをするよう命じられたの」
「キキキノコ?ハイ、ボクノキノコハモウビンビンデス!!」
「マジレス姫?」
怪訝そうなニチャーヌ姫が少し身を引いたので、我に返ったマジレス王子。
「あ・・・ごめんなさい、さ、さっきのはわたしの国の古い言葉で『ビッグ・
チャ〜ンス!』っていう意味なのよ・・・うふ」
「まあ、そうだったの」
納得したように笑顔を作るニチャーヌ姫。マジレス王子は雑念を振り払う
ようにつとめながら小声で訊きました。
「(り、り、理性、理性・・・)きのこ狩り?っていうことは外に出れるのね?」
小声でニチャーヌ姫も嬉しそうに答えます。
「ええ、この広いお城の敷地内で採集するようにとのことだけど、お庭に
このお城から抜け出せる場所があるかも知れないわ」
マジレス王子はホソロ爺が幽閉されているという洞窟のことに思いを巡らせ
ました。
「(この城内をもし自力で抜け出せたとしても、そこから広がる魔女の森は
たやすくは通り抜けられないだろう。恐ろしいモンスターやイバラ、それに
ア・オーリー達が追ってくるだろうし・・・。やっぱり、キノコ狩りの日は
城の北側の崖に幽閉されているというホソロ爺をまず救出してそれから
力を借りたほうがいいだろうな・・・)」
考え込んでいるマジレス王子に、ニコニコとニチャーヌ姫は叫びました。
「ボクノキノコハモウビンビンデーース!」
「ニ、ニ、ニチャーヌ姫!?」
マジレス王子がびっくりしてニチャーヌ姫を見ると、ニチャーヌ姫は無垢な
笑顔を浮かべていました。
「もう憶えちゃったわ。これはマジレス姫のお国の古い言葉で『ビッグ・
チャンス』なんでしょう? 今のわたしたちの状況にぴったりね」
「そ、それは! そう・・・・なんスけど・・・」
ゾヌー姫とアボンヌ姫もニコニコと頷きます。
「その言葉なら魔女たちにもわからないかもね」
「そうね! わたくしたちの暗号のようなものね!!」
そうして、こともあろうにゾヌー姫とアボンヌ姫も声を揃えて叫びました。
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ッス!!」
マジレス王子は涙目になってただただ口をぱくぱくさせていました・・・・・。
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ッス!!」
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ッス!!」
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ッス!!」
叫びまくる三人の姫たち。
「あわわわわ・・・」
困惑するマジレス王子でした。
キノコ!キノコ!キノコ!
ここ面白いよ〜。
「ボクノ!」
「キノコハ!」
「モウ!」
三人の姫たちははしゃぎまくります。
「ビンビンデ〜〜〜〜ッス!」
ハモっちゃったりしてます。
「ちょ、ちょっと、みなさん、もうやめて下さい!」
「どうなさったのマジレス姫?」
「お顔が真っ赤よ。」
358スタジアム:02/02/27 01:04
キノコ! キノコ! 可憐な娘達が嬉しそうに!! キノコ! キノコ!
その夜・・・。
ニチャーヌ姫の傍らでため息をついて起き上がるマジレス王子の姿がありました。
「(ふう、今日はホント参ったなあ・・・)」
ちらりとニチャーヌ姫を見ると、いつものように愛らしい寝顔。
マジレス王子は枕の下から隠してあったラブナビゲーションをそーっと取り出し
ました。
「(えーっと、ここを押せばいいのかな?)」
赤いスイッチを押したとたん、画面が明るくなりました。
「(あっ!)」
画面一杯に今まさに傍らで寝息を立てているニチャーヌ姫の顔が映りました。
「(おっ、想い人の居所をつきとめて姿を映すっていうのは本当だったんだ!)」
しばらくは興奮気味に画面と本物のニチャーヌ姫を交互に見くらべていたマジレス
王子でしたが、そのうちだんだん怒ったような表情になりました。
「(これのどこが『大人のおもちゃ』なんだよ!!画面なんかより生身のニチャーヌ
姫を見てたほうがよっぽどいいよう!!)」
シーツの上にラブ・ナビゲーションを荒っぽく放り投げるマジレス王子。
「(んっ?・・・でも待てよ)」
マジレス王子は、平和な寝息をたてているニチャーヌ姫をちらりと見ました。
「(このラブ・ナビには・・・好きな人のライブ映像が映る・・・わけだから・・・)」
そう思った途端、マジレス王子の頭の中はニチャーヌ姫の入浴シーンで一杯に
なりました。満面に笑みが広がります。
「(そっか〜!!って、ことは明日の晩の交替入浴タイムが!!)ビッグ・チャンス!!」
喜びのあまりつい声に出してしまったマジレス王子はいけない、と肩をすくめました。
「う〜・・・ん」
マジレス王子の声に反応したのか、夢うつつにニチャーヌ姫が口を開きました。
「マジレスひめ・・・わたしたちの暗号を・・・つかわなきゃ・・・だめ」
ニチャーヌ姫は愛らしい声で寝言を続けました。
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ス・・・・・・」
マジレス王子はちょっと泣きたくなりました。
360名無し物書き@推敲中?:02/02/27 05:31
艶笑小話みたいな物語だな。。。。

嫌いではない。
よく晴れ上がった翌日の事。
魔女の森を進む一行に忍び寄る怪しいモンスターの陰が・・・・。
アッゲが叫んだ。
「へんたいです!」
サッゲが叫んだ。
「たいへんですでしょ!?アッゲは本当にばかなんだから!!」
アッゲがまた叫んだ!!
「ばかっていうほうが(略 それよりもモンスターが!」
「そうです、おそろしいモンスターのけはいがします!」
勇者一行に緊張が走る。
「恐ろしいモンスター? キティなの!?」
すばやく戦闘態勢になったスレーが言うと、アッゲとサッゲは首を横に
振った。
「ちがいます!」
「やつです!やつのなまえは・・・」
「も、もしかしてゴルアではあるまいな!?」
363モンスター一口メモ:02/02/28 02:40
ゴルァはゴリラの5倍の大きさの堂々たる体躯を持ち、「ゴルァ ゴルア」と鳴く
モンスターなんだ!
364名無し物書き@推敲中?:02/03/02 03:21
アラシじゃないけど
アゲアラーシぱんついっしょハァハァあげ
マチガエタヨ・・・
パンツ「イッショ」ッテナンダヨ・・・
パンツイッチョダヨ・・・
イッテキマス・・・
魔女ッコ! 魔女ッコ! 魔女ッコ!
「うわあああ、やっぱりゴルァだ!」
368名無し物書き@推敲中?:02/03/04 17:11
「ゴルァ!!ゴルァ!!ゴルァ!!!」
うろたえる一同。
「うわわわっ!!」
「なんだよコイツ!?」
「ば、バケモノだ!!」
「ひぃぃぃぃっ!!」

「みなさん、落ち着いて!打ち合わせどおり陣形を取ってください!」
369344:02/03/06 21:12
つづききぼんぬ。
370キボンヌ女王:02/03/06 23:06
わたくしのことお呼びですの?
ああ、スレーさんが「早く陣形を!」と叫んでらっしゃるので
ゴルァを倒してからまた参りますわ
キボンヌ女王もツルツル?
372名無し物書き@推敲中?:02/03/09 21:59
予想外に長い戦いの様だ。
ア・オーリー城は、巨大な岩山からできていました。
岩山のてっぺんに、お城があるのです。
そして、岩山は、あまりに急で険しいため、これまで誰一人として最後まで
のぼったことがありませんでした。
ア・オーリー城の眼下には、南と西、そして東に、広大な森がひろがっていました。
ただ北側だけが断崖絶壁で、その真下では、深い底なしの大地の裂け目が、
ぽっかりと口をあけていました。
北側は、一年中、陽の光が射すことはありません。
そして、その暗くて寒い洞穴に、ホソロ爺は、13年もの長い間、たった一人で
閉じこめられていました。
「今宵じゃ、今宵なのじゃ。
 今宵は、13年目の満月の夜・・・あーっ。
 ヒッキー王子は如何なされておることか!
 何処におられるのであろうか・・・」

天井からぶらさがっているコウモリ一族の目が、きらりとひかりました。
洞穴の裂け目に住んでいる野ネズミ一家が、チュウチュウとなきました。
お兄さん野ネズミが、朝の散歩から帰ってきたのです。
お兄さん野ネズミは、息を切らして言いました。
「南の森が、たいへんだよ。
 きっと、誰かが、ゴルアの目を覚ましちゃったんだ。
 それからね、また例の猫に会ったよ、ほら赤いブーツの・・・」
野ネズミたちの話を聞くともなく聞いていたホソロ爺は、驚きの声をあげました。

「赤いブーツ!赤いブーツをはいた猫!まさか・・・
 よもや・・・それは・・・」

実は、ヒッキー王子が捕らわれの身となったときに、ホソロ爺がかけた魔法には
秘密があったのです。
その秘密というのは、つぎのようなものでした。
恐ろしい魔女アゲアラーシの魔の手から逃れるため、とりあえずヒッキー王子を
猫の姿に変身させる。
その魔法は、13年目の満月の夜にだけ、とくことができる。
その日を逃すと、ヒッキー王子は、永遠にもとの人間の姿に戻られなくなって
しまう。

そうして、今宵が、その13年目の満月の夜なのでした。
その日、ちょうど姫様たちはキノコ狩りのため城の外に出ることを許されていました。
「サア、キノコモタクサントレタシ、オシロニモドルノデス!」
日は傾きかけていました。空には白くて丸い月が輝き始めていました。
「(あの見張りの黒い鳥が邪魔で、北の崖に行けないよお)」
マジレス王子は作業を続けているふりをしながら内心はやきもきしていました。
「サアサア、カゴヲセオッテシロニモドルノデス!」
黒い鳥、ハンカックは久々の仕事らしい仕事に生き生きとしていました。
「(ア・オーリーサマノオフロバンダケダト、ドウシテモツリガネノコトバッカリウカンデキテ・・・)」

ニチャーヌ姫がそっとマジレス王子に近づいてきて小声で話しました。
「どうしましょうマジレス姫。今日だけがチャンスなのに・・・」
ふんわりとした甘い香りに、マジレス王子は励まされました。
「(ニ、ニチャーヌ姫はぼくを頼ってくれている!!ここでがんばらなくちゃ
男がすたるってもんだよ!)」
「ナニボヤボヤシテルンデスカ!ハヤクカタヅケテオシロヘ!!」
「きゃっ」
ハンカックは急きたてるようにアボンヌ姫の頭を軽く突付きました。
「ハヤクシナイトア・オーリーサマガオイカリデスヨ!」
「あっ」
今度はゾヌー姫の長い髪をくちばしで引っ張ります。

「(ぼ、ぼくがしっかりしなくっちゃ!)ちょ、ちょっと待ったーーーっ!!」
夕闇迫る城庭に、マジレス王子の凛とした声が響きました。
「ナンデスカ」
「ウ、ウツダタケをまだ採ってません!」
「ナンデスッテ!」
ハンカックの声が裏返りました。
「アレハア・オーリーサマガチョウゴウデイチバンツカウキノコ! ビヨウエキニエキスヲスコシイレルトウレイノアルビジンニ
ナルトイッテ・・・。アレガナイトア・オーリサマノキゲンハサイアクニナルノデスヨ!! アナタガタハニッチュウナニヲシテイタ
ノデス!!」
ウツダタケは4人の採集籠の中にたっぷり入っていましたが、薄暗くなってきていた
のでハンカックはまんまとだまされてしまっていました。

マジレス王子の嘘に気づいた姫たちも次々に嘘をつきはじめました。
「まあっ、うっかりしていたわ、ウツダタケ!!」
「わたくしは一生懸命探したけれど、この辺りにはありませんでした」
「そうそう、そういえば、お昼前に他のキノコ狩りに夢中になってお庭の北側に
いったときに見かけたような気がしましたわ!!」
「イ、イソイデソコヘイキ、ゴッソリトトルノデスーーー!!ハヤクハヤク!!」
「ああ、急ぎましょう!」
「(?あの黒い鳥、思った以上にに焦ってるなあ…)」
焦って飛ぶハンカックが何度か翼で目をこすっているのにマジレス王子は気づき
ました。
「(もしや・・・トリ目・・・?)」
ニヤリ。
ニチャーヌ姫もハンカックの鳥目に気がついたようでいたずらっぽくマジレス王子
に微笑むとすっと近づいてきて甘い声で囁いた。
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ス」(=ビッグチャーンス)

素敵な暗号に乾杯。
「ハヤクハヤク!アア、モウヒガシズンデシマ・・・」
マジレス王子が叫びました。
「ビッグ・チャ〜ンス!」
続けてニチャーヌ姫、ゾヌー姫、アボンヌ姫も声を揃えて
「ボクノキノコハモウビンビンデ〜ス!!!」

「ン?エ・・・?」
ハンカックはぼやける視界で必死で目を凝らしましたが、既に4人の気配すら
ありませんでした。
「エ?アノ?オーイ・・・?」
とっぷりと暮れた城庭に、虚しくハンカックの声が響きました。
382スレーファン:02/03/17 01:59
その頃、魔女の森では勇者達とゴルァの戦いはまだ続いていた。
「ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!」

既にモナール、ギコッシュ、チュボーの3王子とイッティヨシ王は気絶していた。
「くううっ、ゴルァ毒のせいで攻撃ターンが回ってきても手が出せないなんて!」
「悔しいですわっ」
ゴルァの飛ばす唾がかかり自由の利かない体となってしまった女官スレーとキボンヌ
女王は悔しそうに体を震わせた。
「ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!ゴルァ!」
ゴルァのパンチが容赦なく美騎士たちを打ちすえる。
「アッ」
ボンヌ救出隊唯一の生き残りであるキボンヌ女王も遂に気を失いくずおれた。
「(残るは…わたくしだけ…)」
スレーはごくりと唾を飲み込むと、迫り来るゴルァを冑の下から睨みつけた。
「(絶対に負けませんわ!!)」
しかしゴルァ毒のせいでスレーの体は動かず、ただ立ち尽くし攻撃に耐えるばかり。
「はぁ・・・はぁ・・・(こんなところで負けてはニチャーヌ姫様を救えませんわ)・・・」
気力は充分だが体力は限界に達しようとしていたその時、ゴルァの重い拳がスレーの
肩口に振り下ろされた。
「ああっ!」
地上に倒れるスレー。土煙が立った。
「(き・・・気を失うわけにはゆきませぬ・・・!)」
ゴルァ毒の効き目が薄れたのか、多少体が動くようになったのをスレーは感じた。
何とか起き上がろうとした瞬間、スレーの冑がころりとはずれた。
「あ・・・」
ほこりっぽい戦場とは不釣合いな美しい髪の毛が、端整な顔が現われた。
「ゴルァ!ゴ・・・」
ゴルァの吠え声と動きが止まった。
「え・・・?」
スレーが見上げるとゴルァはあらわになったスレーの顔を凝視していた。
「な、なに・・・」
その目があやしい熱を帯びているのをスレーは錯覚だと思いたかった。
「ゴ、ゴルァ・・・?」
その声は先刻までの攻撃的なものとは全く違っていた。
「え・・・ちょ、ちょっと・・・」
ゴルァは(おそらく)微笑みをたたえて、スレーに近づいてきた。
「な・・・」
毒の効き目が薄れてきたとはいえ、まだ立ち上がれないスレーは一生懸命に尻で
後ずさった。
「ゴルァ(はーと)」
「ななななな!!!」
ゴルァの大きな手が、スレーの体へと伸びていった。
「あああーれええええーーー」
「う・・・ううん」
水音にスレーは目を開けた。
「わたくし・・・気を失ってしまっていたのかしら・・・」
痛む体を起こすと、小さな滝のそばに横たえられていたのがわかった。
「ここは・・・?皆様はどこ・・・?どうしてわたくしこんなとこに・・・?」
スレーは記憶の糸を辿った。
「次々と皆様がモンスターに倒されて、わたくし一人が残って・・・そして」
ゴルァが手を伸ばしてきてその大きな手で体をつかまれ持ち上げられたところまで
スレーは思い出した。
「それから・・・どうしたのかしら」
スレーは辺りを見回し、そして自分の格好に気がついた。
「きゃっ!」
いつの間にか鎧やその下の服は脱がされており、下着と網タイツだけの自分の
姿にスレーは思わず声をあげた。
そのとき、ドシーン、ドシーン、と背後から不穏な音がしました。
「ま…まさか」
スレーが青ざめながら振り返ると、そこには頬を赤らめたゴルァが立っていました。
「ゴ、ゴルァ?ゴルァ・・・ゴルァ?」
もじもじしながらもズンズンとスレーに近づくゴルァ。
「あ、あ、あの、どういうことなんですの、あの」
薄い下着一枚の体を両腕で隠すようにしながらスレーは後ずさりしました。
「ゴルァ・・・、ゴルァ」
ゴルァは優しくそう言うとスレーの二の腕の痛々しい打ち身のあとを太い指で
撫でました。
「あ、あの、わたくしをこんなところに運んできて一体…」
今度はスレーの頬にこびりついた泥汚れを指で落とそうとするゴルァ。
「(わ、わたくしの気のせいでなければ…このゴルァの表情は…)」
泥が乾いてしまって汚れが落ちないことに気づいたゴルァは、そっとスレーを持ち
上げました。
「なッ、なにを…」
ゴルァはじたばたするスレーを滝の水のもとへと運びました。
「きゃあっ!」
勢いよく水を浴びせられ、薄い下着がぴったりとスレーの体に貼りつき、釣り鐘型
の乳房もくっきりと浮かび上がりました。
「ゴゴゴゴゴゴルァ…ハァハァ!!」
388名無し物書き@推敲中?:02/03/18 00:22
釣り鐘乳LOVEなんだよ!ゴルァ!!
389名無し物書き@推敲中?:02/03/19 06:43
お椀のほうが好きだなんだよ!アゲ。
390ナンシー二号:02/03/20 20:10
【狂った薔薇に棘など無い】官能小説

「姉さん早く!!急いで!」
朝の静まり返っている城の通路に幼い声が響く。
ある王様とその家族が深い森の中の城に住んでいた。王様自慢の姫は全員合わせて
4人居た。長女の名前はクリスティーン(愛称クリス)続いて
クリスィーンの妹姫の、ミッシェル(愛称ミリィ)その次女のジルベール(愛称ベル)そして
末っ子のマリアンヌ(愛称マリィ)全員花のように愛らしく清らかな川のように純粋な乙女
であった。

「な・・・何を急いでいるの!?」寝ぼけ眼のクリスティーンを引っ張り誘導したのは
姫の中で一番元気な次女のミッシェルである。
「お父様が私達の王子様を連れて来たって!!早くぅ!!」
クリスティーンの顔が見る見るうちに変わっていく。「本当なの!?何処の国の王子様
かしら・・・?ああっ!楽しみだわ!!」目をきらきらと輝かせるクリスティーン。そんなクリス
ティーンに安心したのかミッシェルまで嬉しそうな表情になる。「お父様!!おはよう御座います!!」
勢い良く二人は王様の居る王室の扉を開けた。

そこに居たのは、麗人ぞろいの王子達であった。王様が声をかける。「遅かったな。まあ良い。」
二人が周りを見ると、ほかの姉妹達はもう来ていた。そしてその姉妹の前の腰掛椅子に、4人の端正な顔をした
王子達が座っていた。二人が席につくと王様は喋りだした。「お前達の前に居る王子達はこの城の近くの
泉の辺の城から来た。わしとは遠い親戚のようなものだ。今日集まってもらったのは他でもない。」
姫全員がわくわくしながら王様の言葉を待っている。王様は一つ咳払いをして言う。

「この王子達の欲求不満をお前達で解消してもらう」

>>390
「場を読め」
>>390
ストレートすぎ。
もちっとヒネれや。
>>390のような妄想を夜な夜なモナール王子達はしていたわけであるが、
それはそれで閑話休題。

ニチャーヌ姫の物語はまだまだ続くのである。
394名無し物書き@推敲中?:02/03/22 00:09
禿しく続きキボンヌage!!

ああ……キボンヌ様……(;´Д`)ハァハァ
395春の厨房:02/03/22 00:22
キボンヌ様って誰ね?
396業務代行:02/03/22 04:18
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ現在ア・オーリー老魔女の城に。小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。細身で美人の16歳。祖国はAA王国。
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれれ現在ア・オーリー老魔女の城に。16歳。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想?
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。33歳。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
タターキィ:サラシの母。サラシに恐れられている。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されている。
<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。
ヒッキー(王子):マジレス王子の弟。幼少のころアゲアラーシにさらわれるがホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れ現在はア・オーリー城に住む。赤いブーツを履いている。
<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。
<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
397ちょい追加:02/03/22 11:22
<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きらしい。スレーとケコーンの予定?
「ゴゴゴゴゴゴルァ…ハァハァ!!」
ゴルァの激しい鼻息が、濡れて薄布にすっかり浮かび上がったスレーの胸にかかりました。
「なっ、なにをするつもり!?」
ゴルァの腕に捉まれ、得意の巴投げの体勢を取れないスレーはただジタバタと
するだけで、その動きはいっそう釣り鐘型の美しい胸を振るような扇情的な
ものとなっていました。
「ハァハァ…ゴゴゴゴゴゴルァ…ハァハァ!!」
「きゃあっ!!」
ゴルァの太い指がスレーの胸元を通りすぎたかと思うと、薄い下着がいとも簡単に
裂けていきました。

スレー危うし!!!


ぷりーん。とツリガネが!!
窮地に陥ったスレーと、挑みかかるゴルァを、満月が煌々と照らし出していまし
た。
雲一つない、まるで昼間のように明るい満月の夜です。
そのとき、滝壺のそばの茂みで、二人の様子を伺っているひとりの人物が
いました。
まばゆいばかりの金髪が肩にかかり、全身透き通るような白い肌をした少年
です。
少年は、肌に何もつけていませんでした。
ただひとつ、赤いブーツをのぞいては・・・。
これより、少し前のことです。
あのホソロ爺が閉じこめられているお城の北側の断崖に、一匹の猫がトコトコと
近づきました。夜のお散歩です。
そのとき、鉄格子から満月をじっと眺めていたホソロ爺は何やらぶつぶつ唱えて
いました。
かつて、ヒッキー王子にかけた魔法を説く呪文です。
それは、たいへん難しく長い呪文でしたので、こうして長い年月の間に忘れて
しまわないよう、毎晩、練習していたのでした。

「イタシコンマ、イタシコンマ、ツリツキツリツキ、コンチチカチカ、
 レヌレヌツーチ、ウユニウソ・・・(中略)・・・
 ムズニガーオ、クイクイッ!!!あ〜それそれっ!!!」

こうして、偶然にも、そこを通りかかったヒッキー王子に呪文が唱えられ、
魔法がとかれることとなったのでした。

猫は、いいえ、ヒッキー王子は、夜のお散歩にも飽きて、もと来た道を
トコトコと歩いているうちに、だんだん苦しくなってきました。
それで、お水を飲もうと思って、ふらふらと滝へとやって来たのでした。
そして、滝にたどり着いたときには、すっかり人間の姿に戻っていたのでした。
忘れてしまわないよう、毎晩、練習していたのでした。
>>320の話は…?
ホソロ爺は全身全霊で呪文を唱え、その一夜だけ洞穴の前を覆っているイバラを
とげのないやわらかな野ばらに変える魔法もかけていたのでした。

兄のマジレス王子とともに(しきたりにより女装を強いられてはいましたが)
幸せな幼年時代を送っていたころ、ヒッキー王子は薔薇の香りを愛していました。
宮廷おかかえ魔法使いもしていてホソロ爺はそれを知っていたのです。
そして、魔法の野ばらのやわらかな香りが猫に身をやつした哀れな王子を
引き寄せるようにと一縷の望みを抱いていました。

ホソロ爺の願い通り、ヒッキー王子はいつもと様子が違うためそこがホソロ爺が
幽閉されている洞穴のまん前だということも気づかぬまま、散歩中に野ばらの香り
に誘われそこに近づいたのでした。

「魔法が・・・解けた・・・?」
ホソロ爺はヒッキー王子が人間に戻ったことを感知し、そっと涙をぬぐいました。

そのころ、ハンカックの見張りからうまく逃れたマジレス王子やニチャーヌ姫たちも
北側の崖を目指して夜の木立を歩いていました。
「きゃっ」
「大丈夫ですか、ニチャーヌ姫」
「ええ、ありがとうございます」

月明かりが照らしているとはいえ、木立ちの中はところどころ暗く、長い草に足を
とられて転びそうになるニチャーヌ姫をマジレス王子は支えました。
「(あ・・・なんていい香りなんだ、ニチャーヌ姫・・・ドキドキ)」
ニチャーヌ姫の香りに包まれて、急いでいる最中なのに一瞬にしてボクノキノコハ
モウビンビンデ〜ス状態になるマジレス王子でしたが、
「さ、急ぎましょっ!」
「マジレス姫、北側の崖でよろしいのですね?」
全くそんなことは考えちゃーいない姫君たちのいつになく凛とした声に現実に引き
戻され、前かがみになって道を急ぎました。

「マジレス姫、本当に北側の崖の洞穴に幽閉されている魔法使いが力を貸して
くださるのですね?」
「は、はい・・・きっと。でも、幽閉されている洞穴には鉄格子がはまっているそう
ですし、その前にはイバラが生い茂ってるそうなので注意してください!」
「ああ、でも・・・!国に帰れるんだわ!!」

そうは簡単に問屋が卸さないのですが、姫君(+王子)たちは期待に胸を膨らませ
ました。
「う〜ん・・・」
そのころ、魔女の森では・・・。
「あ、チュボー王子、気がつかれたか」
「ぼく・・・? あ、ああ、ゴルァにやられて・・・」
既に空には月が浮かんでいました。
チュボー王子は半身を起こしあたりを見回しました。

チュボー王子の隣には声をかけてくれたイッティヨシ王が座り、斜め前には
「いたいよう」と泣き声をあげながら横たわるギコッシュ王子、その隣には
既に復調したらしいキボンヌ女王に濡れた布で傷口を拭いてもらっている
モナール王子がいました。
「あのう、ス・・・スレーさんは!?」
皆が一瞬押し黙りました。
「ナナナ何その態度!? スレーさんがどうかしたんですか!!」
真っ青になって叫ぶチュボー王子に、キボンヌ女王が口を開きました。
「スレーさん、わたくしが気を失ってからたったおひとりでゴルァと全力で
戦ってくださったんだと思います・・・。気がついたときには・・・ゴルァの姿も、
スレーさんの姿もなく・・・あれだけが・・・」
キボンヌ女王は地に転がったままのスレーの冑を指さしました。
「ススススレーさんっ!!」
チュボー王子は思わず立ち上がりました。
「チュボー王子、落ち着きたまえ」
「スレー・・・きっと腹をすかせたゴルァに食われちゃったんだと思う・・・」
「惜しい釣り鐘をなくしたよね、全く・・・」

「ななななんで皆さんそんなに諦めがいいんですか!ぼくはそんなこと
信じな〜〜いっ!」
そう叫ぶと、涙を流しながらチュボー王子は木々の中に走っていって
しまいました。
「ああ、皆さんがあんなことをおっしゃるから!」
キボンヌ女王は王子たちを睨みつけました。
「わたくし、スレーさんはご無事でいると信じていますって言おうとして
いたのに・・・。一刻も早く捜索隊を作ろうと思えばこそ皆さんを懸命に治療
しているのですよ」
「でもさあんな恐ろしい怪物だったんだよ。いくら猛者のスレーだって・・・」
厳しい視線でモナール王子の言葉を封じ込めると、キボンヌ女王はため息を
つきました。
「(スレーさん、どうかご無事で・・・。すぐに見つけ出しますわ。きっと。
ああ、チュボー王子も同時に捜索しなくてはならないわね・・・。あ、そうだわ、
戦闘のときに姿を消したけど、妖精のアッゲとサッゲの姿も見当たらないわ・・・)」

「あいたたぁ、もっとやさしくふき取ってくださいよ、キボンヌ女王」
「キボンヌ女王〜ぼくまだ動けません。お水をください〜」
「ああ、こんなことになってしまって・・・辛いなあ辛いなあほんと辛いなあ」
キボンヌ女王は
「(こんな腰抜けたちを統べてここまで進んで来れたなんて、ほんっとうに
スレー さんは偉大だわ・・・)」
と王子たちを冷たい視線で眺めていました。
ツリガネはどぅーなってるの?!
408スレーファン:02/03/30 04:29
釣り鐘の危機・・・!
わくわく。
待ってるんだけどナー。
ニチャーヌ姫え。
>>399スバラバシイ!
413名無し物書き@推敲中?:02/04/12 23:07
そして…

全裸にブーツ1丁、なんとも悩ましすぎる姿で長時間立ちつくしていたヒッキー王子は
カゼをひいてしまいました。
「へぶっし!」
414ヒッキー王子の回想:02/04/13 07:07
はい、いつものようにア・オーリー城の庭を散歩してたんです。
明るい満月の夜のお散歩は、特に僕のお気に入りでした。
夕方、お城の北側の林にいくと、僕の大好きな薔薇の香りがして・・・。
香りのする方向に歩いていったら、可愛い野ばらが群生していました。

いい気分になった僕は、気の向くままに歩いて行きました。
いつもはお城の敷地から魔女の森へとすり抜けるのに苦労するのに、
お城の周りのイバラのトゲもなぜかその夜はおとなしく縮こまって
いました。

魔女の森のいつものお散歩ルートを歩いてお城に戻ろうとしたとき、
急に苦しくなってきたんです。ええ、全身が痛いようなだるいような、
そう、喉もからからになって。
僕はそこから遠くないとこに小さな滝があるのを知ってました。
喉をうるおそうと僕はそこへ向かいました。

そうです、そこで見たんです。
ゴルァって鳴く凶暴なモンスターと、その腕に抱かれた・・・
美しい女の人を。

そうです、そうです、そこで見たんです。
その美しい女の人の・・・
ツリガネ型のオパーイがプルンと飛び出すところも。
頭に血がのぼりました。ええ、のぼりましたとも。
イヤ、血は別の部分に集中しましたとも。
鼻がむずがゆくなってきて「へっぶし!」とくしゃみをしました。
そこで気がついたんです。
見下ろしたぼくの体は、猫のそれではなく、まぎれもない人間の体でした。
「戻ったんだ!」と認識するまでに少し時間がかかりました。だって理由がわかりません。
その女の人の叫び声で我に返りました。

怪物が女の人の胸に鼻を寄せていこうとしていました。
ぼくは、自分が一国の王子であることを思い出しました。
人に優しく、そして強く生きよ、王である父は事あるごとにそうおっしゃっていました。
しきたりによって女の子の格好をさせられていたぼくでしたが、兄上とともに、愛する
国民を家族を守るための教育はうんと受けていました。

ぼくは無我夢中で怪物と女の人がいる滝壷へと走っていきました。大声をあげていたかも
しれません。あの美しい人を救うんだ、それがここに居合わせたぼくの使命なのだ。

と、そのとき、ぼく以上の大声をあげて、人影がぼくを追い抜いていきました。
人影は泣き声のような情けない声で
「スススススレーさぁぁぁんっ!!」
と叫んでいました。

416チュボー王子の回想:02/04/14 01:52
みんながあんまり不吉なこというんで、僕は涙を拭きながら無我夢中で森を走りまわって
スレーさんを探しました。
もしかしたら野生のピロユキの一匹や二匹蹴飛ばしてしまったかも知れません。

涙で視界がかすんで僕は草に足を取られ、転んでしまいました。
「ウワアアアアン」
あまりにドンくさい自分に、愛する人も守れない自分に、僕は声をあげて泣きました。
スレーさんの怒った顔、厳しい顔、戦うときの顔、時々見せてくれる優しい笑顔、
そしてあのステキな釣り鐘乳が浮かんできました。
同時にあの厳しい声も。
『しっかりなさってください!』戦闘のときに弱気になると必ずこう声をかけられました。

しっかりしなくちゃ。僕はそう思い涙を拭きました。
涙を拭いて立ち上がった目で足元を見ると、何かが落ちているのに気がつきました。
「茶色くて・・・ゴワゴワした・・・毛・・・?」
ゴルァの毛だ! そう気づいたぼくは地上にはいつくばって目を凝らしました。
「毛が落ちてる! それに足跡も!!」
僕はゴルァのものに違いない足跡をたどりました。

草を掻き分け林を縫うと、水音がしました。ええ、それが例の小さな滝だったんです。
「(ス、スレーさん!!)」
僕の目にスレーさんが映りました。こ、こ、こともあろうにゴルァに下着を裂かれ、つ、
つ、つりがね型のオッパイを、ままま丸出しにされていたのです!
僕のスレーさんの釣り鐘が!! かあっと頭に血が昇りました。
僕は無我夢中で走り出しました。スレーさんの名を呼びながら。

と、そのとき、全速力の僕を軽々と追い抜いていく人影がありました。
その人影には見覚えがありました。
アッゲ「ふーまにあった」
サッゲ「おにいちゃん、がむばってーーー」

チュボー王子、また妖精王子においしいとこをとられてしまうのか!?
コレデアッテル?(位置関係)

      [タキツボ]
    チチダシスレー ゴルァ

    ガイ・シュッツヨウセイオウジ

      チュボーオウジ

     ハダカノヒッキーオウジ

  アッゲ サッゲ<ガンガレーヲニイチャン!    
419↑合ってると思う:02/04/15 07:55
そのころ、ニチャーヌ姫たちにまかれた哀れな黒鳥ハンカックは大いに焦っておりました。
「タタタタイヘンダー!!ドドドドウシヨウーーー!!」
部下の掟は『ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)』!!と一昔前の新入社員研修で
習うような言葉が浮かぶハンカック。
「トトト、トリアエズ、ホウレンソウーーー!!」
進むことも退がることもできず、夜闇の中鳥目をこすりこすりテレパシーで叫びました。
「タイヘンデゴザイマーーーッス!!」

「ん?」
「アアツナガッタ、ア・オーリーサマ、タイヘンデス!!」
「何言ってんのよ」
「ア、ア・オーリーサマデハナイノデスカ?」
「あんた、長年仕えてきたご主人様の美声を忘れたの?」
「ワワッ!アゲアラーシサマデゴザイマシタカ!!」
長年仕えてきただけあって、ハンカックの叫びは真っ先にアゲアラーシに届いた
のでした。
「オ、オミアイチュウデスヨネ!?シ、シツレイイタシマシ・・・」
パンツ一枚のアゲアラーシは憮然とした表情のまま言いました。
「いいわよ別に。またくっだらない男が相手だから」
「シカシ・・・」
「言ってごらんなさい、何がタイヘンデゴザイマスーーーなの?」
「ジツハ・・・」
そのときお見合い(パンツDEデート)の司会者たちが大声で叫びました。
「ではっ、スイッチ・オ〜〜ン!!」
「早く言いなさいってば」
といいながらスイッチに手も伸ばさないアゲアラーシ。目もくれない背後のハート
型の電飾は虚しく男性側だけが光りました。
「イヤ〜、あかんかったねえ」
「魔法学校の新米先生、残念でしたーーーー!!」
アゲアラーシのローテンションなどものともせず、司会者たちは元気にふられた男性に
声をかけました。
「ジ、ジツハ、アノウ、イイニクインデスガ・・・」
「早く言いなさいよ。退屈してたんだから」
「さあ!では気をとりなおして!」
司会者たちの声が響きました。



「一目合ったその日から!」
「恋の花咲くこともある!」
何回、何十回、いや何百回と繰り返された決まり文句があり、アゲアラーシの横の
カーテンの向こうにポン、という音をたてて新しい男が現われました。

「はーこれはえらいええ男やねえ」
「今回はアゲアラーシさんも参ってしまうかも知れんねえ」
アゲアラーシは司会者たちのそんな声などまるで無視してハンカックに報告を
促していましたが、ハンカックにもその司会者たちの言葉が聞こえていました。
「(エ、エエオトコ? コ、コレハゴシュジンサマセンザイイチグウノチャンスデハ!? モシカシテ、アゲアラーシサマニモ
ツイニハルガ!?)」
「ハンカック、大変なことって何よ」
「イ、イイエ!!ナンデモアリマセン!! アノ、キアイイレテガンバッテクダサイ!! デハ!!」
「あ、ちょっと」
ハンカックはテレパシーを送るのをやめました。
「(アゲアラーシサマ、ガンバ!!)」
ア・オーリー老魔女とは接続が悪いのか、テレパシーはつながらないようです。
「(トホホ・・・アンマリヨクミエナイケドジブンデサガスシカナイヨ・・・。サイワイコンヤハマンゲツデイツモヨリハアカルイ
ケド・・・。アゲアラーシサマモガンバッテ(!?)オラレルンダ。ワタシモガンバロウ)」
ハンカックは月明かりを頼りにヨロヨロと飛び始めました。
「なんだったのよ、一体」
憤然とした表情を浮かべるアゲアラーシ。
「・・・さん、じゃあ好みのタイプを教えてくださーい」
「そうですね・・・」
やたらいい声がカーテンの向こうから聞こえてきました。男らしく、落ち着いていて、
それでいて何やら色っぽい声です。『ええ男』は声まで『ええ』ということでしょうか。
「(ん・・・? でも、どっかで聞いたような声だわ・・・)」
アゲアラーシは眉根を寄せました。
「好みのタイプですか? そうですね、有名人では思いつきませんが・・・」
「(誰の声だったかしら・・・。思い出せないけど・・・)」
「髪は烏の濡れ羽色でロングが好みですね。唇はいつも深紅に彩られてて・・・
気の強そうな瞳・・・豊かな胸・・・そんな人がわたしの隣にいてくれれば幸いです」
「おーーーーっ!これは期待できそうですがな!」
「プラッド・ビットというよりは、ビキニパンツがビビッドという感じ!やけど!」
司会者の寒い駄ジャレの後、失笑する間もなく遮られていたカーテンが開きました。
「ごたーーーーいめーーーーん!!」

『ええ男』と連呼されてはさすがにアゲアラーシも相手を見ずにはいられませんでした。
ちらりと見たその先には・・・そう。ご想像のとおり。
「ド、ドキューソ!?」
「よーお、アゲアラーシ。偶然だな」
アゲアラーシと同様、パンツ一丁(黒ビキニ)のドキューソがにっこりと微笑んで
座っていました。
「運命を感じずにはいられないな、アゲアラーシ・・・」
「そんなイイ体を遊ばせとくなんて罪だぜ、アゲアラーシ」
毬のような爆乳をジロジロと
424たのむわ:02/04/17 20:46
マジで
「誰に頼まれてもお前を見るのは止められないぜ、アゲアラーシ・・・」
426名無し物書き@推敲中?:02/04/18 01:30
(・∀・)ワクワク!!
そしてその頃逃げ出したあの4人は…

木立の間から洩れてくる月明かりで、あたりはぼやっとほの明るく光っているようです。
「いくら奴がトリ目とは言え…もしかしたら…まさか…」
全員がなんとなく急かされるようで落ち着かず、あせる気持ちからか何度も転びそうになり、
お互いでなんとか支え合いながらなんとか北へと向かっていました。
もうどれくらい逃げてきたかしら…ニチャーヌ姫はふとマジレス姫の横顔を見ました。
纏めて結い上げてあった髪は乱れて、黒い巻き毛が汗で光っています。
「…お疲れですか?でも…もう少しだけ…頑張りましょう!」
気付いたマジレス姫が上気した顔で励まします。ニチャーヌ姫は自分でもわけがわからないまま
ドキドキして、しばらくマジレス姫を見つめてしまいました。
突然行く手から血も凍るような悲鳴が聞え、ニチャーヌ姫ははッ、と我に返りました。
わたくしったら、こんなときにいったい何を…!?
428名無し物書き@推敲中?:02/04/18 22:49
なにを??
メ、メバエタノカ? メバエタノカ!?
ホソロ爺が幽閉されている洞穴の牢の中では、本来魔法が使えないようア・オーリー
が封印をかけていました。しかし封印魔法から十三年目の満月の晩だけ、その魔法の
効果が緩むのです。
「ふう…しかし、久々の魔法はこたえたわい。イバラを軟らかく、この城の崖の傾斜を
緩やかにする魔法を追加するのが精いっぱいじゃった。どうか、どうか、ヒッキー王子、
ご無事で脱出なさってくだされ…」
ホソロ爺はそう祈りながら精も根も尽き果てた青い顔で粗末な藁布団に横になりました。

「ハンカック、お風呂に入るよ。風呂番をおし」
封印魔法から十三年目の満月だということもすっかり忘れていたア・オーリー老魔女は
そのころ呑気に浴室に向かっていました。
「ハンカックーー? いないのかい?」
そのときやっとア・オーリーはハタと気づきました。
「そういえば、あの役立たずの召使いたちも見当たらないねえ…」
そしてその頃滝では…。

鼻息荒くモロ出し釣り鐘乳に顔を寄せていこうとしている怪物ゴルァ、
ゴルァの手から何とか逃れようと見をよじり釣り鐘乳を振るスレー、
月明かりに白く輝く剣を構えて走り寄るガイ・シュッツ妖精王子、
そのあとをへっぴり腰で泣きながら走るニキビ面のチュボー王子、
そのあとを裸ブーツというお間抜けスタイルで走る美少年ヒッキー王子、
うしろの林のところに「がんがれー」と声を合わせる双子妖精アッゲ&サッゲ

の姿がありました。

「(おおおおいしいとこだけあの美形妖精王子に取られてなるものか!)」
チュボー王子は必死で走りました。
「(スレーさんは僕が助ける!!)」
頬は涙でビショビショでしたが、瞳は熱い思いに燃えていました。

しかし、ガイ・シュッツ王子は既にスレーたちのすぐそばまでたどり着いていました。
「(あああ、ヤツがあの鋭い剣でゴルァを退治する→スレーさんヤツにますますメロメロ
・…そんなの、そんなの嫌だあああっ!!)」
「スレーさん、今、お助けします!」
「ゴルァ?」
「ガ、ガイ・シュッツ王子…」
ガイ・シュッツ王子は剣を振りかざしもしないでくるり、と振り返りました。
そして、呑気な声で。
「アッゲ〜、サッゲ〜、ひとつたのむよ〜」
「ハーイ」「おっけーでーす」
おもむろにアッゲは赤いオカリナ、サッゲは緑色のオカリナを取り出しました。
「ゴルァ」
なんじゃいこれからお楽しみなのにじゃまするつもりかい兄ちゃんとでも言う
ように威嚇するゴルァの目の前でガイ・シュッツ妖精王子はニコニコと微笑み
ました。
「スレーさん、もう少しの辛抱ですからね」
「は…」
ようやく追いついたチュボー王子をガイ・シュッツ王子は優しく制しました。
「ああ、君が手を出すことはないのですよ」
「なっ」
ヒッキー王子もガイ・シュッツ王子のところまでたどり着きました。
「君は…? 妖精族ですか? 近代化にともないどの種族の妖精にも衣服を身に
着けるように布令を出しているはずだが…。まあ、君も下がっていなさい」
「な、なにを偉そうにぼ、ぼくは…」

「ゴルァ? ゴルア、ゴルア、ゴルァッ!!」
お前らが誰か知らんが、邪魔する奴はいてもうたるで、と凄むゴルァに思わずチュボー
王子とヒッキー王子は身をすくめましたが、ガイ・シュッツ王子は涼しい顔です。

突然、不思議な音楽が聞こえてきました。アッゲとサッゲがあのオカリナで奏でて
いるのです。
「ゴルァ!ゴルァ!!」
とっととどっか行かんかい!とでも言うように足を踏み鳴らすゴルァに思わずチュボー
王子は「ひっ」と声をあげてしまいました。
「ああ、怖がらなくていいよ。もうすぐ、もうすぐだから…」
ガイ・シュッツ王子がそうチュボー王子に言ったときです。
鳴き(怒鳴り)つづけていたゴルァの声が急に弱弱しくなっていきました。
「アッゲ、サッゲ、もう一息だよ」
「ゴ、ゴルァ?…ゴルァ…ゴ、ゴ、・・・・・・・・」
ゴルァは首を傾げました。なんだか調子が出ないぞ、とでもいうように。
「ゴ、ゴ、ゴ・・・・」
スレーを握るようにして抱いている手が震え始めました。
「アッゲ、サッゲ、どんどん吹いちゃってー」
音楽がますます大きな音で聴こえてきます。
「ゴ・・・・・」
「あっ、スレーさん危な…」
力の弱まったゴルァの腕からつるりとスレーが滑り落ちました。
「おっと」
素早くスレーを抱きとめたのは、やはりガイ・シュッツ王子。
「ガイ・シュッツ様…」
「危なかったね、スレーさん」
抱かれたまま顔を赤らめるスレーを見て、チュボー王子は泣きそうになりました。
ヒッキー王子も納得いかないというような顔で睨んでいました。

「アッゲ、サッゲ、クライマックスよろしく〜」
音楽が大きくなりました。ゴルァは苦しそうに喉元を押さえています。
「ゴ、ゴ、ゴ・・・・・・・」
「うわ!?」
ゴリラの5倍ほどもあったゴルァの体が、どんどん縮んでいくのを皆は目の当たりに
しました。
「ゴ・・・・・」
こげ茶色の体毛が白く変化していきました。
「ゴ、ゴ・・・・・・・・・」
ゴルァは両手で顔を覆い、その場にうずくまりました。
ピーーーーーーー、とアッゲとサッゲのオカリナがひとつの音を長く長く鳴らし
ました。
そして次の瞬間、ゴルァは顔を覆っていた手を離しました。
「えっ?」
「なっ」
ガイ・シュッツ王子以外の皆が思わず声をあげました。
「コルァ♪」
ゴルァの白い体は月明かりにキラキラと美しく輝き、その顔からは凶悪なものが
すっかりと消えうせ、あまつさえその目のふちには少女漫画のような長い睫毛まで
たたえて…。
「コルァ?コルァ」
かわいい声でそう鳴き、かわいく小首を傾げているそれががさっきの怪物と同一
だとはとても思えないくらいです。
「アッゲ、サッゲ、ご苦労。驚きましたかスレーさん。凶悪モンスターゴルァを
愛玩モンスターコルァ♪に変化させる術なのですよ、ハッハッハ」
チュボーがフビン
435名無し物書き@推敲中?:02/04/20 23:20
このままチュボーの成長の物語になったりしてな
モナール、ギコッシュ、イッティヨシハ、ソンザイガキハクデ、フビン。。。
ガイ・シュッツはイカン
そのころニチャーヌ姫たちはようやくホソロ爺の幽閉されている洞窟にたどり着こうとしていました
わたくし達は、ゾヌー姫を見ました。ゾヌー姫が叫んでいたのです。
「ど、どうなさったの?」
そう尋ねると、青白い顔でうつむきながらゾヌー姫が言いました。
「みなさん、落ち着いて聞いてくださいね。そして決して驚かないでくださいね。
実は、さっきから、誰かが、わ、わたくしの、あし、あ、あしくびを…」
 そう言うゾヌー姫の視線をたどると…枯れ木のような茶色の腕が、背後の茂みからニュッと突き出て
彼女の両足首をしっかりとつかんでいるのでした。

「ひヒヒイイイイィィィィィイイイイ!!!!」
それから数秒間のことは覚えておりませんが、気が付かないうちにその場から逃げ出していたのでしょう。
3人が驚いて逃げ出してしまった後、泣きそうになりながら呆然と干乾びた茶色の腕を見つめるゾヌー姫。
「お、おおお」
背後から声がしました。
「ヒイッ!」
「おおお…おどろかないで下され美しいお嬢さん…わしは魔法界にその人ありと謂われたホソロ爺、
愛と平和の魔法使いですじゃ!」
ほそろじいほそろじいほそろじいほそろじい…どこかで聞いたような気がするけど思い出せないわ!
パニックになりながらゾヌー姫が振り返ってみると茂みの奥に鉄格子があり、その隙間からその腕は生えて、
というかその人は腕を出して(脚をつかんで)いるようでした。恐ろしくて声も出せないでいると、更に話しかけてきます。
「美しい…本当に美しいお嬢さん。あなたがここの魔女でないのは(なんとなく)わかりますじゃ。
もう時間がないのですじゃ。わしがここから出る手助けをして欲しいのですじゃ!」
捕まえておいて否も応もないので、夢中でゾヌー姫は首を縦にぶんぶん振りました。
「ありがたい!では早速…!」
そう聞えた瞬間ゾヌー姫はいきなりすごい力で鉄格子に引き寄せられ、身をひねると尻餅をついてへたり込んでしまいました。で鉄格子に引き寄せられ、身をひねると尻餅をついてへたり込んでしまいました。
そして、ゾヌー姫は見ました。鉄格子の中の薄汚れた貧相な老人を。
老人の異様にギラギラと輝く目と、目が合いました。
「お願いしますじゃ…」
もう脚はつかまれてはいませんでした。
「わかりました。わたくしは何をすればよいのですか」
「ああ、ありがたい!あなたは…貴女の役目は…
このわしを、殴ったり、蹴ったり、恥ずかしい言葉で責めたててくだされ!」
「…………え」
半分ヤケクソになっていたゾヌー姫も、正直ちょっと引きました。しかし老人は
「お、お、おながいしますじゃ!このようなこと、二度と申しません!それに、ああ、もう時間がないのですじゃあああー!」
となにやら必死な様子。
時間がないのはこちらも同じなのですが、完全にヤケになったゾヌー姫は老人を信じてみようと思いました。畜生、ままよ。

ふらふらと立ち上がるとゾヌー姫は下着ごと長いスカートをたくし上げ、美しい足をあらわにすると
いきなり鉄格子の中に差しこみました。
「さあ…これが挨拶よ。お舐めなさい!」
「姫様!わしの姫様じゃあぁあああ〜ッ!」
ホソロ爺の顔は歓喜の涙で光っていました。

時間になおせばそんなに長い間ではなかったでしょう。
しかし集中力のなせる業か、2人のプ…もとい儀式はどんどん過激さを増してゆきました。
特に内気でおとなしいタイプのゾヌー姫は、いろいろなことをためこんでいたのです。
両親のこと、勝手な思い込みながらも信じてたにいさまのこと、名前は知らないけど、ちょっとエチーなあの人のこと…
いつの間にか体は熱くほてり、この小さな老人との一体感と何故だか愛情のようなものまで感じていました。
一方ホソロ爺は、美しく上品な姫君に信じられないような罵声を浴びせかけられながら
彼女の目いっぱいたくし上げたスカートから伸びたしなやかな脚と、スカートの奥にちらちらと垣間見えるつやつやした
茂みを盗み見ることですっかり興奮しきっていました。
「ああっ!わしの姫様!わしは、わしはもう辛抱たまらんですじゃ!でっ出…ぅぁ」
「まだよ!さあッ何が出るのか言ってからよッその口でッッ!」
「ま…ぅぅっ魔人でございますッ!」
そして、ホソロ爺昇天の熱い吐息と共に、桃色の煙が立ちました。
「よばれてとびでてジャジャジャジャ〜〜〜ン」
「ヒイッ」
熱がすうっと冷めてしまうゾヌー姫。そこには不思議な格好をした巨人が立って
いたのでした。
「コテハン大魔王でごじゃるよ」
444名無し物書き@推敲中?:02/04/24 21:48
大魔王に娘(ボイソ)はいるのだろうかあげ
445名無し物書き@推敲中?:02/04/29 22:44
おもろいのであげ
>>444 イイ!
447オヅサン:02/05/03 22:47
ソレカラ
ソレカラ
「ハア、ハア、ハア」
 全速力で森を転がるように走り逃げたニチャーヌ姫たちは、ようやく我に返り
ました。
「なんてことでしょう。ゾヌー姫を置いてきてしまうなんて…」
 いくら恐ろしかったからといって、仲間を置き去りにしてしまったことをニチャーヌ
姫は悔やみました。
「(わたしの武道の指南役であるスレーから『姫様たるもの、いつも冷静に勇気を
持って行動なさるように』といわれて育てられたというのに…)」
「ニチャーヌ姫、お怪我はありませんか」
 というやさしいマジレス姫(王子)の声も、
「お、お、おそろしい…ああ…茶色い…細い…腕がゾ、ゾヌー姫の…」
 と脅えるアボンヌ姫の声もニチャーヌ姫の耳を素通りしました。
「(ゾヌー姫…どんなに恐ろしく心細い思いを)」

「ニチャーヌ姫?」
 薄暗がりの中、ニチャーヌ姫はすっくと立ち上がりました。
「わたくし、引き返します」
「えっ」
「引き返して、ゾヌー姫をお助けいたしますわ!」
そのころ、腰抜け王子たちの治療を続けるキボンヌ女王のもとへスレーたちは
戻っていました。
「まあ、スレーさん!よくご無事で・・・!」
「ご、ご心配をおかけしましたわ」
暗がりだったのでよく見えませんでしたが、スレーの頬は真っ赤でした。
なぜならあの滝壷からずっとガイ・シュッツ妖精王子の腕に抱かれたまま
だったのです。
「(恥ずかしい〜。おろしてくださって大丈夫だって言っているのに・・・)」

「まあ、ガイ・シュッツ王子様がスレーさんをお救いになられたのですか?」
アッゲとサッゲが答えました。
「おにいちゃんのあいがスレーさんをすくったのです!」
「さすがはうんめいのこいびとです!」
それを聞いたキボンヌ女王はうっとりとした顔をしました。
「まあ、なんてすてきなんでしょう・・・。こんな素晴らしい殿方に守られて
スレーさんは幸せ者ですわね!」
「は、はあ・・・」
スレーはいまひとつ素直に頷けませんでした。直接的にスレーを救ったのは
アッゲとサッゲのオカリナだったよーな・・・。
「スレーさん、どこも痛くありませんか?」
けれど、その腕に抱かれ至近距離から美しい瞳で顔を覗き込まれ声をかけられると
やはりスレーの胸は高鳴りました。
「は、はい、ガイ・シュッツ王子、ありがとうございます・・・」

キボンヌ王女はふたりを見て微笑みながら彼らの背後に視線を移しました。
「・・・・・・(まあ)」
目に涙をためたチュボー王子が拳を握り締めて立っていました。
そしてその後ろには、赤いブーツを履き腰に粗末な布をまいただけの長髪の
美少年の姿がありました。
「(・・・あのきれいな少年・・・どこかで・・・?)」
美少年をじっと見つめているのはキボンヌ女王だけではありませんでした。
「かわいい…なんてかわいいつるぺたなんだ…ハァハァ」
目だけが異常に輝いて立ちつくすギコッシュ王子です。

一同は見ました。
ふらふらと美少年に歩み寄ってゆくギコッシュを。
ギコッシュ王子の逞しく大きな手が、白くたおやかな少年の手を取るのを。
そして跪いたギコッシュ王子は白い手にくちづけると、恥ずかしそうに目を伏せた彼に尋ねました。

「逞しいお兄さんは、好きですか」
451名無し物書き@推敲中?:02/05/06 01:39
そして2人を遠巻きに眺める一同。

イッティヨシ王「むう…あ、あれは・・・もしや・・・いや、そんなまさか・・・!!」
モナール王子「何か知っているのですかイッティヨシ王!!」
なっなんなんだっ、この脂ぎった男は。気色わりいっ。
ああ・・・でも、「可愛い姫君」として育てられたこの身が憎い。
つい、可愛らしくはにかんでしまうっ!!
「イッティヨシ王、あの美しい少年は、まさか・・・」
おずおずとキボンヌ女王は口を開きました。
「キボンヌ女王、あなたも同じことを・・・?」
イッティヨシ王は思案顔のままキボンヌ女王を見ました。
「ええ・・・あの少年の顔はヨコレス王国の王妃様のお若い頃に瓜二つ・・・」
「やはりそう思われますか?」
「ええ。・・・もしやあの美少年は、十数年も昔に行方知れずになったという・・・でも」
「そうなのですよ、確かヨコレス王国に男児はおられず、行方知れずになったのは
妹姫だったはず・・・」
「・・・・・・」
二人はギコッシュ王子に手をとられはにかんでいるその美少年をじっと見ました。
「見れば見るほど」
「ヨコレス王国のお妃様に似ている・・・」
「それにあの赤いブーツ・・・」
「確か行方知れずになった姫君が身に付けていたと聞いたことがあるような・・・」

もしや、と二人は同時に思いました。
「(つるぺただから少年だと思い込んでいたけれど、まさか、単なる貧乳!?)」
アンド、アイコンタクト:
「(そうかそうか、このことには触れてはいけないな・・・)」
大人の優しさでした。
<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれ、ア・オーリー老魔女の城に移される。
アボンヌ姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ共にア・オーリー老魔女の城に。小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。
ゾヌー姫:ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ共にア・オーリー老魔女の城に。細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める?
マジレス姫(王子):ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれ共にア・オーリー老魔女の城に。16歳。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。17歳。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。19歳。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
南の国の王子(チュボー):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。14歳。ニキビ盛り。女官スレーに懸想。
北の国の王(イッティヨシ):ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。33歳。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。ついに春?
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?現在お見合い中。
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
タターキィ:サラシの母。サラシに恐れられている。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されている。
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。
<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。
ヒッキー(王子):マジレス王子の弟。幼少のころアゲアラーシにさらわれるがホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れア・オーリー城に移される。赤いブーツを履いている。満月の夜、人間に戻ることができたが・・・。
<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きらしい。スレーとケコーンの予定?
<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。
<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
つるぺた つりがね ばくにゅう おわん どれもよし
キボンヌ女王はとりあえずさかるギコッシュ王子を押しのけヒッキー王子に
着替えを差し出しました。
「(小声で)女の子がそんなに肌をさらしてはいけませんわ」
「(おっ、女の子ぉ?)」
ちょっと引っかかったヒッキー王子でしたが、美しい長髪にこの顔の造作、
それに姫として育てられてきて身についた所作では無理はないと思いました。
「(まあどっちでもいいや、この脂ぎった男から助けてもらえたんだから)
あ、ありがとうございます」
「それよりあなた、なぜそんな格好でこんな恐ろしい森に・・・?」
「え、あの」
この親切な女性に話してもいいものかヒッキー王子は一瞬躊躇しました。
「もしかして、あなたはヨコレス王国の姫君ではありません?…ずっと前に魔女に
さらわれたという」
「えっ!どうしてわかったのですか?」
「ああ、やはりそうなのね!」
キボンヌ女王はさらわれたままの自分の娘アボンヌ姫と重ね合わせたのでしょうか、
まるで小さな子供にするかのようにヒッキー王子をその胸に抱き寄せました。
「エッ、ちょ、ちょ、ちょっ…」
キボンヌ女王の胸の柔らかさに顔を真っ赤にするヒッキー少年。
「ああ、どんなに心細かったでしょう。よく今まで…」
キボンヌ女王は涙声でした。
「わたくしは、キボンヌ女王。ボンヌ王国の君主です」
「ボンヌ王国の…?」
「あなたがあなたのお母さまにそっくりだったので、もしや、と思ったのです」
「お母さまに…」
ヒッキー王子は母の姿を思い浮かべました。人間に戻ってからまだ自分の姿を
見ていないのですから。
「(じゃあ本当にぼくは相変わらず女の子みたいなんだなあ…。凛々しい若者に
なってるつもりだったのに…)し、しかしどうしてボンヌ王国の君主ともあろう
お方がこんなところに?」
「わたくしの最愛の娘があなたと同じようにアゲアラーシにさらわれ、今
ア・オーリ城に幽閉されているらしいのです」
「ア・オーリ城に?・・・・・・あっ」
ヒッキー王子は兄が入れられている召使い部屋に猫の姿で訪問したときのことを
思い出しました。
2段ベッドの上段でグッスリ眠っていた娘のひとりとキボンヌ女王の顔がよく
似ている、と思った瞬間、ヒッキー王子はつい声に出して言っていました。
「ああ、あのフカフカオパーイの!!」
「・・・・・・・・・・え…?」
「アッイエ、その、あのっ、わたくしったら何を?疲れているのかしらホーホホホホ」
必死に誤魔化す様は、兄のマジレス王子そっくりのヒッキー王子でした。
イッポウ、置き去りにしたゾヌー姫を救うため引き返し始めたニチャーヌ姫一行は。
おもろい
461名無し物書き@推敲中?:02/05/19 21:56
言うが早いか駆け出すニチャーヌ姫。
「え、ええっ…あぁ!?」
マジレス姫が呆気に取られている間にも、みるみる森の暗がりの方へ消えていってしまいました。
「(ど、ど、どうしよう…こんなところではぐれてしまったら!ヤバイじゃんよ!!)」
チラリとアボンヌ姫を見ると、まだブツブツ呟きながらガクガク震えています。
肩をつかんで立ち上がらせ、揺さぶってみましたが相変わらずガクガク((((゚Д゚))))ブルブルしています。
「(背負って行けるわけもないし…つーか目がイってるよなあ。ショックは仕方ないけど…)」
考え込んでいる暇はありませんでした。こうしている間にもニチャ-ヌ姫に引き離されているのです。

「ええーい!」
パン、スパパン、とマジレス姫がアボンヌ姫の横面を張ると、アボンヌ姫の目になんぼか正気が戻りました。
「はっ………打った!?あれ?お母様?違う…あれ?あれれ??」
「打ちましたとも!しっかりしてアボンヌ姫!錯乱してる場合じゃなくてニチャーヌ姫を追いかけるのよ!」
「そうだった!ゾヌー姫も…そ、そう言えばお化けが!」
「馬鹿!お化けなんて寝ぼけた人の見間違いよ!そんなものより実在している友達が大事でしょ!?
約束したじゃない『一人はみんなのために(略)』って!」
「そ、そ、そうだわ!そうだったわマジレス姫、ありがとう!!
わたくし大事なことを忘れてしまうところでした!」
マジレス姫の(でまかせの)熱弁にすっかり勇気付けられて、もう大丈夫さあ行きましょうとアボンヌ姫。
小柄なボディーからは想像も付かないものすごい速さで”ニチャーヌ姫とは反対方向に”走り出すアボンヌ姫。

「どうしよう…なんで2人ともこんな足速いんだよ…」
一人残されたマジレス姫は、「なんかここでうっかりするとバッドエンド確定な分岐って感じだなあ」
という気持ちでいっぱいでした。
462名無し物書き@推敲中?:02/05/19 22:23
みんな、作家は無理だね
そんなこと書く暇あったら続き書けよう〜
マジレス王子はとりあえずお目当てのお椀型、ニチャーヌ姫が走っていった方向へと向かいました。
「アボンヌ姫、必ず後で探しますから許してください!」
465名無し物書き@推敲中?:02/05/24 20:02
ええーい、さがりすぎだ!
466マジレスの日記:02/05/24 23:10
魔女が住んでいるんだから、やっぱりこの森も普通じゃないのかもしれない。
上のほうから「(>>462-463)」と、人の話し声が聞こえた気がしたし。
こんな恐ろしい森、早く脱出しなければならないのに…

ニチャーヌ姫を追いかけるのはあの不思議な甘い香りを追ってゆけばよいので簡単…でもなかった。
どこまで行ったのか、ずっと全速で走っているのに追いつかないんだ。ていうか…もう、限界だ。クラクラしてきた。
目の前が真っ暗になった僕は足がもつれて転んだ。
あーなんかまた声みたいな幻聴が聞こえるなあ、とか思いながらしばらく転がってた。
声はだんだん近付いてきて、聞き取れるようになった。
「もっと早く!もっと早くって言っているのがわからないのですかこの汚らしい××××××ッッ!!!!」
「ヒィー!」
やべえよ!まさかッ!?と飛び起きた僕が見たものは

鼻先スレスレの空中に浮かぶ、しわくちゃの老人の顔だった。
「ニギャー!!!!!!!!!!!!!!!!!」
僕は腰が抜けた。思いっきりちびっていた。
老人の顔は垢にまみれていて、涙と洟とあとなんかよくわからない液体でぐちゃぐちゃだった。
老人の惚けたような表情が恐ろしくて、僕は目をそらせないまま固まってた。
467名無し物書き@推敲中?:02/05/25 19:27
続きヨロシコ
次の瞬間。
「よばれてとびでてジャジャジャジャ----ン」
オッサンの声がして、煙がモウとたって・・・・・
煙の切れ間から・・・・・・・巨大な・…人の形をした、それでも
人ではありえない大きさの陰が・・・・・・・・
「ヒィッ!!」
その瞬間、次代の王になる身としては恥ずかしいんだけど
僕は気を失ったみたいなんだ・・・・・・。

次に目を開けたときも奇妙な光景を目にすることなんて
そのときは知らずに・・・・・・・。
「はいっ!」
掛け声とともにゾヌー姫はホソロ爺の背中から飛び降りました。
なんとホソロ爺は背中に姫を乗せて空中を滑るサーフボードか車輪のないスケボーのように
低く疾く風を切って飛んできたのでした。
「コテハン大魔王様の出してくださったこの靴のおかげで、ものすごいスピードが出ましてよ!本当に有難う!」
姫の足には黒いビロウド張りのピンヒールが鈍く光っていました。
「そんな、大魔王、様、だなんて…恥ずかしいでごじゃるよ〜」大魔王はヒゲをつまんでもじもじしました。
ホソロ爺ほどの者になると空を飛ぶくらいわけもないのですが、すっかり弱りきっていてその上人一人乗せて
素早く飛ぶのは難しいことでした。そこで登場したのがこの魔法の靴でした。
この靴はホソロ爺の動力源である快感を、従来の何十倍、何百倍も与えることができたのです。
「とがった部分がポイントなんでごじゃるよ」コテハン大魔王は得意そうにヒゲをまた引っ張りました。
「ところで、もう一人乗せて運ぶにはどうしたらいいのかしら」
ゾヌー姫はちらりとマジレス姫を見ました。幸い(?)すっかり気を失ってこの姿は見られていないようです。
「できれば、このまま起こさないで運べたら…」
470名無し物書き@推敲中?:02/05/28 09:40
はしのえみ・・・萌え萌え
要は金ちゃん劇団なのか?
472↑惜しい!金→欽:02/05/28 15:50
そーいえば魔女っこはどうなったのかな
ニチャーヌ姫がはしのえみに見えませんように見えませんように見えませんように。
474名無し物書き@推敲中?:02/05/29 19:20
名前に今頃気づいて鬱
475名無し物書き@推敲中?:02/06/01 01:52
ナーナシはもう出てこないのかな。意外とタイプなんだが。
476名無し物書き@推敲中?:02/06/01 09:38
魔女ッコ再登場激しくキボンヌ!!
現在の状況をまとめてみた。あくまで「現在」であって粗筋ではないのでチュイ。
人物紹介は>>445でどぞ。

=姫君ズ=
険しい岩山の上に立っているア・オーリー城から逃げ出すために魔法使い(ホソロ爺)に会いに行くが、
ホソロ爺の無駄に恐ろしい登場のしかたのせいで現在ばらばら。

ニチャーヌ姫→ゾヌー姫を助けに行くと言って引き返すが、現在行方知れず。>>448>>461
アボンヌ姫→ホソロショックから正気に戻るが、ニチャーヌ姫と反対方向に駆けてゆく。>>461
マジレス姫(王子)→アボンヌ姫追跡を後に回し、ニチャーヌ姫を追いかけるがゾヌー姫一行と激突。気絶中。>>468>>469

ゾヌー姫一行(ゾヌー姫、ホソロ爺、コテハン大魔王)
『儀式』(>>441)でコテハン大魔王を呼び出し、
ホソロ爺の背に乗って移動していたところをマジレス姫と激突。>>469


=勇者(?)たち&妖精様ご一行=
女官スレー、キボンヌ女王、ヒッキー王子、チュボー王子、モナール王子、ギコッシュ王子、イッティヨシ王、ガイ・シュッツ王子、アッゲ&サッゲ
スレー救出時に現れたヒッキー王子を加えてかなりの団体様になってくる。そろそろ出発すべき?>>458


=魔女サイド=
アゲアラーシ&ドキューソ→パンツDEデートでご対面中。>>421-425
ハンカック→姫君達の脱走をテレパシーでア・オーリーに報告しようしていたがどうやら接続が悪いらしい。
    少し諦め気味に自分で探そうとしている。>>419-420
478477:02/06/01 17:40
一つ訂正。
人物紹介は>>455ですた(;´Д`)
>>477-478
(・∀・)ナイスワーク!!おつかれ〜!!
480名無し物書き@推敲中?:02/06/02 12:19
>>477-478
えらい!
すごい!
ヒッキー姫(王子)からさらわれた姫君たちの無事を報らされた勇者一行は
歓喜の声をあげました。

キボンヌ女王「ああ、わたくしのアボンヌ・・・!よくぞ無事で・・・!」
スレー「ニチャーヌ姫様、すぐに、今すぐにア・オーリ城に向かいます・・・!」

戦いの疲れも忘れ意気揚揚となる女性陣とは裏腹な男性陣は。

モナール「いくら満月で明るい夜だからといって早速の行軍は賛成しかねますよ〜
(疲れたYO!それに夜はオナールタイムって決まってるんだYO!)」
ギコッシュ「そうですよ!ゴルァとの戦闘で皆さんボロボロじゃないですか!
(今行軍したらあのつるぺたヒッキー姫をナンパすることもできないじゃないか!)」
チュボー「たしかに、今宵はゆっくり休んで英気を養ってから出発したほうが・・・
(スレーさん、あんな恐ろしいことがあったばかりなのに無茶ですよ〜!!)」
イッティヨシ「ヒッキー姫のお話を聞く限り、姫君たちは取りあえずご無事なようですし
(年のせいか、眠くて眠くてたまらないんだよ)」

スレーが叫びました。
「わかりました!残りたい方は残ってください!わたくしたちは先を急ぎます!!」
戦闘力ナンバーワンのスレーに置いていかれるわけにはいかない王子たちも
泣きそうな顔で立ち上がりました。
「スレーさん、あいにくわたしは妖精王子のつとめがありお供できませんが・・・」
 素早くガイ・シュッツ王子がスレーの手を握りました。
「あ・・・」
「あなたを危険な所へ赴かせるのは我が身を引き裂かれるようにつらいのですが・・・」
 いつの間にかスレーの腰に手が回されていました。
「いざというときはアッゲとサッゲにわたしを呼ぶように言ってください」
 スレーの目をじっと見つめたまま、その手の甲にくちづけるガイ・シュッツ王子。
「必ずや御身を守るため向かいます・・・!」
「あ、は、はい・・・」

「(誰が危機にお前なんか呼ぶか!スレーさんは、釣り鐘乳ごと僕が守るんだ!)」
チュボー王子は憎々しげにその様子を見ていました。
そしてもう一人。
「(妖精王子だか何だか知らないけど、気障なやつめ!・・・ん?何でぼく、こんなに
腹が立つんだろう。・・・まさか・・・僕、あの釣り鐘オパーイのひとのこと・・・?)」
ヒッキー王子も胸のざわつきを感じていました。

「では、くれぐれもお気をつけて」
こうして、月あかりのもと、さまざまな愛蔵渦巻く勇者一行の大所帯は再び
森を進んでいったのでした。
>>475 マ、マニアック・・・
おぉ、ガイ・シュッツが消えたぞ。
チュボーは今のうちにスレーをものにしてみろ
ニチャーヌ姫はやみくもに木々の間をぬって走っていた。
「(ゾヌー姫!置き去りにしてしまって、本当に本当にごめんなさい!!)」
お椀型の乳を揺らして走っていた。
「(待っていらしてね!! きっと助けますから!!)」

満月とはいえども夜道、しかも森の中、その上ニチャーヌ姫は方向音痴であった・・・。
「ウーーーーン」
「あっ、オトタマ、お姫様が気づかれたみたいよ」
マジレス王子の耳に鈴を転がすようなかわいらしい声が聞こえてきました。
「それはよかったでごじゃる」
マジレス王子が目を開けると、黒く縁取られた木々の枝とまんまるのお月様と、
そして
「ヒィッ!?」
マジレス王子は思わず飛びすさりました。
気絶する前に見た、ヒゲにターバンの巨人がマジレス王子を覗き込んでいた
のです。
「ああ正気づいたばかりでそんなに激しく動いたら体に毒でごじゃるよう」
見た目とは裏腹な巨人の優しい物腰に、マジレス王子は震えながらもじっと
巨人を見つめました。
「お姫様、ターボがかかるまでまだ時間がかかりそうですから休んでたほうが
いいわよ」
さっきの鈴を転がすような声です。マジレス王子はさらに目を凝らしました。
すると、巨人の堂々たる体躯の足元に小さな陰がありました。
「はじめましてマジレス姫様。あたしはオトタマ、このコテハン大魔王の娘、
ティクビです。あなたの介抱のためにオトタマに呼ばれて飛び出てきたの」
ティクビと名乗ったその女の子は可愛い声でそう言いながら微笑みました。
「あ、ありがとうございます」
ティクビは長い髪を編んで束ね花で飾り、くりくりした目の上の広い
おでこの真ん中に赤いビンディをつけ、ふんわりとすそが広がって足首の
ところですぼまっているズボンを履き、小さなおへそを出して生意気にも
平らな胸に小さな胸当てをつけていました。
「(プッ・・・まだ胸当ては必要ないんじゃないかな)」
ティクビはマジレス王子の感想を敏感に察知したようでした。
「まっマジレス姫様、失礼だわっ!!」
「えっ(ま、まさかこのティクビちゃんは僕の心が読めるのか!?)」
「あたしの胸元を見てからプッて笑ったんだもの、マジレス姫様が考えたこと
くらいわかるわよ!」
「あ、いや、その、あの、そんな・・・」
「見ればマジレス姫様だって相当ぺーーったんこのくせにっ」
「(だって僕は男だから・・・)」
「あたしだって、あたしだって・・・・・・見てらっしゃい!」
勝手に激昂したティクビは顔を真っ赤にしながらサッと右手を右胸の上に、
左手を左胸の上に置きました。
「ああティクビ、無闇やたらにその魔法を使うのはよすでごじゃるよ〜」
「オトタマは黙っててちょうだい! これはティクビのプライドの問題なの!」

ティクビはそれぞれの親指と人差し指をくっつけました。そう、胸当ての上
からでしたが左右のティクビを掴むようなポーズです。
「(テ、ティ、ティクビちゃん、一体何を・・・?)」
ティクビは凛々しく声を張り上げました。
「ティクビィィィィィィィーーーーーッ、フラーーーッシューーーッ!!」
「うわぁっ!?」
突然ティクビの両胸から七色の光が放たれ、マジレス王子はその眩しさに
思わず目をしっかりと閉じてしまいました。

「・・・オパーイ飛び出てジャジャジャジャーーーン・・・ッ!!」

やけに色っぽい大人の女の声がし、マジレス王子が恐る恐る目を開けると
そこには・・・。
「え? あ、え?、あの・・・??」
マジレス王子は焦りました。さっきの小さな女の子の姿が消え、そこにいた
のは
「うふーーーン、どう?」
胸当てから乳がこぼれ出さんばかりの艶めかしい美女でした。
「あ、あの、その(すんっげーボイン!)・・・ティ、ティクビちゃんは・・・」
「やだわ、マジレス姫、あたしがティ・ク・ビ!」
「ヘッ」
そういえば、赤いビンディにふんわりしたズボン、細い腰や臍を出して・・・
その格好はさっきのティクビのものと同じでした。
「(で、でもカラダがカオが色っぽさが全く全くティクビちゃんと違う!)」
「魔法よ。マ・ホ・ウ! でもねマジレス姫、これは整形魔法じゃないの
ことよ。ただの成長魔法なんですからね」
「セイチョウ?」
「そう。あたしはいずれは本当にこんなにボインに成長するってこと」
そういいながら大人の姿になったティクビは乳房を強調するようにマジレス
王子に向かって胸を突き出し身をくねらせました。
「こ、これティクビ、はしたないでごじゃるよ」
「オトタマ、いいじゃない、女同士なんですもの。ねーーえ?」
自慢げに乳房を寄せてくる大人ティクビに、マジレス王子は目が眩みそうに
なりました。
「(ひ、ひえーーーっ、ボインが3Dで3Dで)」
このままではお得意の鼻血が吹き出してしまいそうです。
「フフフ・・・そうだわ、折角だからマジレス姫、触らせてあげるぅ」
「ええええ(だだだだだめっす!ぼ、僕にはニニニニチャーヌ姫という人が!)」
「遠慮しないでぇン」
ぷるぷると迫り来るオパーイに、少年の理性は吹き飛びそうになりました。
「(お、女の子どうしだからチョットくらい触らせてもらってもいいのかも・・・?)」

そのときです。マジレス王子の背後の林で奇妙な声が聞こえました。
「・・・このオスブタめがッ!!」
「な何?」
「ああ、あちらの林でターボをかけておられるのでごじゃるよ」
「ターボ・・・?」
林からは女の怒声のようなものと、何かを叩くような音、それから細い
うめき声のようなものが聞こえます。
「ご心配なく。マジレス姫様はこちらで休んでおられますようにとの
仰せでごじゃるよ」
「仰せで・・・?って一体誰が・・・。そ、そういえば、コテハン大魔王さん、
ティクビちゃん、あなた方はどうしてわたしの名前を・・・?」
やっとそのことに気が付いたマジレス王子。
「それは女王様が・・・」
「じょおうさま?」
「あっ、ゴホンゴホン、間違えたでごじゃるよ、その、ゾヌー姫様が」
「ゾヌー姫? ゾヌー姫があの林にいるんですか?」
「ハ、ハア・・・その・・・」
「ゾヌー姫は無事なんですか?」
「も、もちろんでごじゃります! なあ、ティクビ」
「ええ、とってもお元気よぉ」
「・・・・・・」
けれど耳を澄ますと林からはヒステリックな怒号や何かを激しく叩くような
音ばかりが聞こえてきます。
「(ゾヌー姫、ぼくらが置いていってしまったばっかりに恐ろしい目に遭って
いるんじゃ・・・)」
「あっ、マジレス姫様!? そっちに行ってはいけないでごじゃるよ!」
マジレス王子は林のほうへと駆け出しました。
492ボウイズB:02/06/05 20:43
「ダメッ!」
「はぅあ!!」
ティクビちゃんがマジレス姫を羽交い絞めにしました。ぴくりとも動けないほどものすごい力です。
「(ボボボボインガ!セナカニ!!)」
「おねがい、あたしたちを信じて…ねっ?」
耳元でささやかれ、マジレス姫はおとなしく従うことにしました。
モリアガッテキタネ、、、
ティクビちゃんのボイソがね!!
そのころ、ニチャーヌ姫は完全に迷ってしまっていました。
「(えーと、たしかあっちから来たのよね。あれ、あっちだっけ…?
そうだわ、お月様があそこに出てたから…でも、えーと、えーと)」
ホーホーと、どこかでふくろうの声がしました。かすかにけものの声のような音も
遠くからきこえてきます。

ニチャーヌ姫は、ふー、と息を漏らすとぺたりとその場に腰をおろしました。
「(困ったわ…)」
丸いお月様をじっと見上げても、お月様は静かに輝いているばかり。
「マジレス姫…」
知らず知らずのうちにニチャーヌ姫はマジレス姫の名を呼びました。
「(わたしったら、つい後も振り返らずに戻ろうとしてしまって…。マジレス姫たちは
今どうなさっているかしら…。マジレス姫、おやさしい方だからとても心配してくだ
さっているかもしれないわ…)」
足元がはっきり見えない夜道を、懸命に手をひいて支えてくれたマジレス姫の姿を
ニチャーヌ姫はひざを抱えて思い出していました。
「(いつもはひとつ年上のおねえさまとは思えないくらい頼りない…ではなくて
おかわいらしいかただったけれど…今日わたしを引っ張っていってくださる姿は
とっても頼もしくて…)」
恐ろしい夜の魔女の森なのに、ニチャーヌ姫はマジレス姫のことを考えるとついその
顔をほころばせました。
そのときです。
「あら?」
空で何かが光ったように見えました。
その頃、無我夢中でニチャーヌ姫とは反対側に走り去ったアボンヌ姫もようやく
我に返っていました。
「こ…ここ、どこ…?(ガクガクガクブルブル)」
「ん・・・こらっ、ちゃんと言うことききなさいよおっ!」
魔女の森の上空に、月明かりに照らされながらうごめく物体があった。
「あっ、勝手に右に曲がっちゃだめでしょ!? あ、ああっ、そんなに
かたむいたらあたしが落ちちゃうでしょ!?バカッ」
その物体はヨロヨロと頼りなく浮かんでいた。
「だから、ア・オーリー城!ア・オーリー城めざしてまっすぐに
飛びなさいって言ってるでしょっ!」
そう、それはふらふらと宙に浮く小さめのほうきと、それにまたがる
あのちび魔女サラシであった。
唯一頭が上がらない母タターキィに謹慎を言い渡されてしばらくは
おとなしくしていたが、満月の晩ということで父と母が魔界の夜会に
出かけたのをいいことに夜の外出を決行したのであった。
「(テレパシーやテレポートの魔法は消費魔法力が高いから遠隔地に
いるおかあさまにも察知されやすいけど、旧式のこのホウキなら
消費魔法力も低いからたぶんばれないはず!)」
ほうき乗りの技術はイマイチだったが、久々の外出にサラシはわくわく
していた。

「(いとしのドキューソさま、まだア・オーリーおばあちゃんのお城に
いるかしら・・・。そうそう、あのバカ王子もいじめてやんなきゃ、
そうだ、ラブナビも探させなきゃ!!・・・フフフ、いろいろ楽しみ!)」
サラシはニチャーヌ姫のいる上空もヨロヨロと通り過ぎた。
「(あら? 今、空で何かが光ったような・・・)」

「そーれにしてもうすのろなほうきね!このままじゃ朝になっちゃう
じゃないよ!もっと急ぎなさいよッ!」
自分の操縦技術を棚上げして、ホウキを罵倒するサラシ。すると・・・。
「わ、わっ!?」
意地になったのか、いきなり猛スピードで飛び始めるホウキ。
「ちょ、ちょ、ちょ、早すぎーーー」
あまりに突然の加速に振り落とされそうになったサラシは必死でホウキに
しがみついた。が、ホウキのスピードは止まらない。
「わぁーーーーーっ」
森の木々スレスレの低空を、ホウキは猛スピードで進んでいく。
「とめてとめてとめてぇーーーーッ!!!」
ついに
「きゃっ!」
サラシの手からホウキはすり抜けて、それでもスピードを落とすこと
なく矢のように飛んでいってしまった。
「きゃああああーーーーーーっ」
絶叫と共に、夜の森にサラシは吸い込まれていった・・・。
499アボンヌ姫の回想:02/06/07 03:42
そうなんです、ただただ恐ろしくてわたくしがたった一人で森の中でしゃがみこんで
おりますと、突然頭上から絹を裂くような叫び声が聞こえて参りました。
もう、わたくし恐ろしくて恐ろしくて。
ああもうおしまいだわ、キボンヌかあさまに会いたかったな、とか、おケケいっぽん
でもいいから生えたかったな、とか、いろいろと考えてしまいました。
そして、木の枝が何本か折れるような音がして、何かが落ちてきましたの。
500名無し物書き@推敲中?:02/06/07 18:37
つづきつづき はやくはやく。
サラシたんキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
ワクワク
マワルホドウレシイトハ
503名無し物書き@推敲中?:02/06/13 01:04
残業あげ
504↑おつ。:02/06/13 04:05
ティクビたん(大)のボイソはロケットボイソでおながいします!!!
「ほんっとうに、ほんーーーっとうにっ、ゾヌー姫はご無事なんですね?」
「もちろんでごじゃるよ」
「ゾヌー姫があの林でおそろしい目に遭わされているってことは本当に
絶対にないんですね?」
「くどいわよ〜マジレス姫さまぁ」
「ゼッタイにゼッタイにっ、ですね!?」
「何回目の念押しでごじゃるか〜〜」
「それよりさあ、マジレス姫さま、プレ・・・コトが終わるまでまだ時間が
ありそうだし、腹ごしらえでもしてましょうよ」
「な、何を呑気な!ぼ、ぼ、わたしはそんなヒマは・・・」
どこからかぷーーーーんとおいしそうな匂いが漂ってきました。
「きのこ汁ができたでごじゃるよ〜」
振り返るとコテハン大魔王が火を起こして鍋をかきまぜていました。
「わあーーーい」
ぷりんぷりんとロケットボインを振りながらティクビちゃんが飛び跳ね
ました。
「ス、スゲ・・・じゃない、とにかくきのこ汁なんか食ってる場合では・・・ん?」
コテハン大魔王の横には、マジレス王子が背負っていたきのこ採取用の
籠が無造作に置かれていました。
「そ、その籠は!?」
「大丈夫でごじゃる、鍋にはちゃーーんと食用キノコだけ使ったで
ごじゃるよ〜」
マジレス王子はコテハン大魔王の声になど耳も傾けず、真っすぐに籠へと
駆け寄りました。
「どうしたの、マジレス姫さま」
マジレス王子は籠の中を検めました。
「ウツダタケ、ドクタケ、モードクタケ・・・」
籠に残されていたキノコを次々と投げ出していきます。
「マジレス姫、だからちゃんと毒キノコは籠に残して食用キノコだけ鍋に・・・」
「あったああああ!!!」
マジレス王子の声が響き渡りました。
歓喜に震えるマジレス王子の手には、ニチャーヌ姫の風呂時に使おう使おう
と思いつつも良心がとがめて結局使えずじまいになっていた、そう、あの愛
と魔のマシン、『ラヴ・ナビゲイション』がありました・・・。
カゴの底に忍ばせといて良かった! そう心底思いながらマジレス姫(王子)は
ラブ・ナビゲーションのスイッチを入れました。
画面には複雑な迷路のような地図が映し出されました。
「森の中の地図だ!」
ハート型のアイコンが止まったところでスイッチをもう一度押しました。
「ニ、ニチャーヌ姫っ!」
なんということでしょう。画面に映し出されたニチャーヌ姫はたった一人で、
そこにいました。しかも・・・。
「ネ、ネ、ネチャッテルYO〜〜!!」
なんということでしょう。疲労がピークに達したのでしょうか、それとも
エエ根性してるのでしょうか。木々に囲まれ、かすかに月明かりを浴び、
ニチャーヌ姫は苔をベッドにスヤリスヤリと可愛らしい寝顔で眠っていました。
「モ、モ、モンスターにしろ、通りがかった冒険者にしろ、このままじゃ
アッサリとクワレチャウYO〜〜!!」

「箱を覗き込んで何を騒いでいるのかしらぁ」
「(ア、アレハモシヤ・・・)」
カラダは(魔法で)大人になってもまだまだ子供のティクビは知りません
でしたが、さすがに大人のコテハン大魔王は知っていました。
「(魔界通販で人気商品の大人のおもちゃ、ラブナビゲーションでごじゃるな)」
「オトタマ、あれ、なあに?」
「さ、さあ、オトタマにはわからないでごじゃるよ?」
と知らばっくれる父心。

「そうこうしてられません! ありがとうコテハン大魔王さん、ティクビちゃん!
ゾヌー姫をよろしく頼みます〜!!!」
というと否や、マジレス王子はラブ・ナビゲーションを持ったまま駆け出しました。

<姫様がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。魔女アゲアラーシにさらわれア・オーリー老魔女の城にいたが、逃げ出して現在魔女の森の中。
アボンヌ姫:小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
ゾヌー姫:細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める?
マジレス姫(王子):16歳。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれ姫君たちと共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。ニチャーヌ姫との結婚を夢見ている。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):17歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):19歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
南の国の王子(チュボー):14歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。ニキビ盛り。女官スレーに懸想。
北の国の王(イッティヨシ):33歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。釣り鐘型の乳。29歳。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。エマニュエル。特技巴投げ。ついに春?
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。夫とは死別。
ヒッキー姫(王子):マジレス王子の弟。兄と同じように姫を名乗る。幼少のころアゲアラーシにさらわれるが、ホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れア・オーリー城に住む。赤いブーツが目印。満月の夜、ホソロ爺によって人間に戻ることができ、勇者一行と合流。

<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?現在長いお見合い中。
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
タターキィ:サラシの母。とにかくサラシに恐れられている。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されていたが、牢から脱出成功。
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。
ティクビ:コテハン大魔王の娘。「ティクビフラッシュ」という魔法で大人の姿になるとロケットボイソのお色気娘に。
<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。勇者たちに同行中。
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きらしい。スレーとケコーンの予定?

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。

<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
>>507-508
おちゅ。
さあみんなカイテカイテ!!
510名無し物書き@推敲中?:02/06/14 20:40
パンツ一枚でご対面中のアゲアラーシとドキューソはどうなったのでしょう。
アゲアラーシモロダシ萌え
ウアゲアラーシモロダシ萌え
そうだったよ。続きー続きー!
そのモロダシのアゲアラーシはその頃、遠慮会釈なく半裸を眺められて
仏頂面度MAXになっていました。
「全く恐いくらいに何から何まで俺の好みだな、アゲアラーシ・・・」
嬉しそうに呟くドキューソに司会の一人が水を向けました。
「は〜、ドキューソさん、アゲアラーシさんのことえらい気に入りよう
ですねえ」
ドキューソはフッと微笑んでとびきりの甘い声で答えました。
「ええ、やっと運命の恋人に逢えた・・・という気持ちですね」
アゲアラーシの丸く張り詰めた乳にドッとトリハダが立ちました。
「しっ司会者!! とっとと進行してッ!!!」
あまりの剣幕と形相に、司会者二人は少し焦りながら前に並び、声を
揃えました。
「それではっ、スイッチ〜・・・」
「ちょっと待った」
ドキューソの男の色気むんむんの声がそれを遮りました。不思議そうに
ドキューソを振り返る司会者と睨み付けるアゲアラーシ。
「なによあんた、ルールくらい知ってるでしょ。司会の進行通り速やかに
スイッチを」
「アゲアラーシ、お前の美声をゆっくり聴いていたいんだが、それは
ベッドの上でもできるだろうから今はおとなしくしていてくれ」
「なっ・・・」
ドキューソは不適な笑みを浮かべながら、司会者たちに向かって
言いました。
「切り札を使います」
「!」
会場がどよめきました。
「ほ、本気ですか、ドキューソさん!!」
「あわわわ、『切り札』使う人なんて、ここ50年ぐらいおれへんかったのに」
「本当にええのんですか? ドキューソさん!!」
司会者に念を押されてもドキューソ(黒ビキニ一丁)は涼しい顔をしていました。
「はい、お願いします」

アゲアラーシは信じられない、とでもいうように身を乗り出しました。
「ちょ、ちょっと正気なの、ドキューソ、切り札なんか使って失敗したら・・・」
「おや、俺のこと心配してくれるのかい? 優しいねえ」
にやりといやらしく微笑まれ、アゲアラーシは顔を真っ赤にして怒りました。
「誰があんたの心配なんか!! 勝手にしなさいよ、どうせ無理だから!!」
「ふふ・・・、さあ、早くカードを持って来てください」

ギョロ目のほうの司会者がオタオタしながら三枚の大きなカードが乗った
ワゴンを運んできました。
「ほんとにええんですね?」
眉毛が濃い司会者が再度念を押しました。
「いいです。さあ早く」

三枚のカードはシャッフルされ裏返されてワゴンの上に並べられました。
「では! 選んでいただきましょう!!」
ダガダガダガダガダガ・・・・・・・どこからかドラムロールがきこえてきます。
ドキューソは長くて器用そうな指を、『切り札』とそれぞれ書かれている
カードの上に這わせました。
「これに勝利の匂いがするぜ」
サッと取り上げた一枚をドキューソは司会者に渡しました。
司会者はじっとそのカードを見つめた後、緊張した声で読み上げました。
「ドキューソさんに勝負してもらうのは、クイズ♥ラブオネアーに
決定しました!」
会場がふたたびどよめきました。
その途端、わらわらと男たちが現れて、険しい表情で座っているアゲアラーシと
変わらずニヤついて座っているドキューソの周りにあるピンクのカーテンや
ハートの電光掲示板を取り外しはじめました。

その前に司会者たちがサッと並んで立ちました。
「パンツDEデートのセットの撤収と新しいセットの設置にしばらくお時間が
かかります〜」
「魔力節減のため手動でセットを取り替えております〜」
「クイズ♥ラブオネアーが始まると、ぼくら司会もお役目御免やねえ」
「久しぶりに休めるからヘレンに女房孝行できますわ」
「そんなん誰も聞いてないがな。せっかくやから司会交代する前に『切り札』
使用についての解説でもしとこか、て言いたかったんや」
「さすが気が利くね〜君は」
「そりゃ『いらっしゃ〜い』言うだけが能やあらへんがな。(背中から
アゲアラーシの冷たい視線に気づいて)ほ、ほな、説明さしてもらいます〜」
「一目会ったその日から恋の花咲くこともある!」
「それ、このパンツDEデートの謳い文句やないか」
「そや! ここで会ったばかりでも本当に『この人しかおらへん!』とまで相手に
惚れ込む人がごくたまにおる。そんな時この『切り札』を申請することができるんや」
「さっきドキューソさんが引いたカードのことやね」

「『切り札』にはいろいろな種類のラブ・クイズの名称が書いてある」
「クイズ♥ラブオネアーやクイズ・ラブショック、アタックラブ25なんかが
あるね」
「挑戦者には引きあてたカードに書いてあるラブ・クイズにチャレンジしてもらう」
「そのラブ・クイズに勝つと特典があるわけや」
「そうや。勝つとまずは口説きタイムがこころゆくまで得られる。その後セットを
パンツDEデートに戻してスイッチ・オン!や」
「そこで振られたら通常ならTHE ENDやけど」
「ここからが違うで。その時点で振られたとしても、なんと『100年間求愛独占権』
―相手を100年間他の奴に邪魔されずに口説く権利―が与えられるんや!」

「振った相手にとっては悪夢みたいな話やな〜。好きでもない奴から100年間口説
かれ続ける上に他の誰とも恋愛できへんのやから。魔界ストーカー防止法も適用外
やし」
「せやから当然、この切り札、ラブ・クイズに挑戦するにはリスクがある」
「もしクイズに負けたら・・・ていう話やな」
「もし負けたら・・・大きな、君の目玉より大きいでぇ、大きなペナルティがあるんや」
「あのおっそろしいペナルティやな」
「そや、・・・・・・300年、300年間の魔力剥奪や!!! 300年、一切魔法は使われへん
ようになるんや!!」
「ヒーーッ!゙ルブルブル」

「クイズの問題は相手に関することがほとんどの難問だらけで、勝ち残った者は
今までほとんどおらへん。まあペナルティが恐ろしゅうてそもそも挑戦する人も
少ないけどな」
「せやけど、ドキューソさんは愛に殉じる覚悟で切り札を使うたんやな」
「ああ、立派な人やで」
「今時珍しい純な人や」
セット設置のさなか、アゲアラーシの頭の中は混乱していました。
「(ド、ドキューソの奴、どこか狂ってるとしか思えない! 1問でも
間違えたら300年間も魔法が使えなくなるのよ!? 馬鹿じゃないの!?
っていうか馬鹿そのもの?)」
「どうしたんだいアゲアラーシ。カタクなってるぜ?」
ドキューソはあくまでのんびりとそう言い、いやらしい目つきで
アゲアラーシのゴム毬のような巨乳の先端を眺めました。
「いーい眺めだ」
「・・・あんたみたいないやらしい男見たことないわ!」
「最高の賛辞だな」
「(こいつ、どうしてこんなに落ち着いてるの!? ラブオネアーは
答えは4択とはいえ問題が15問もあるし、司会者だって一癖も二癖も
あるオッサンなのに・・・。なにか勝てる裏付けでもあるっていうの!?)」
アゲアラーシの毬乳の先端はますますピンと固くなりました。
「フフ・・・安心して待っててくれ、アゲアラーシ」
そう言って微笑むドキューソのモミアゲに、ひとすじの汗が流れていることに
混乱しまくっているアゲアラーシは気づきませんでした。
その頃、アボンヌ姫は目の前に落ちてきた物体を見て目を丸くしていました。
「(まあ・・・!!この子は・・・ア・オーリー老魔女のお孫さん・・・!?)」
サラシは、月明かりに照らされてアボンヌ姫の目の前の地上で気を失っていました。
ホソロ爺とコテハン大魔王(&ティクビ)の関係性が解らなかった
(大「魔王」と名乗っているのになにげに召使い風味)けど、
ミキーマウスに散歩させられてるプルートのことを考えたら、なんとなく
納得がいったかも。
ガムバレドキューソ!!
520名無し物書き@推敲中?:02/06/16 20:48
>>518
うひい、マニアックな例え!
そういえばアゲアラーシって
部下や姫達の前では「〜なのじゃ」だったんだよねage。
522ヽ( ´∀`)ノ:02/06/19 22:53
意外とこのスレは好きで、時々纏め読みしている。
ていうか、ここはかなり面白いとおもうよ!
私も大好きだ〜ヽ( ´∀`)ノ
524名無し物書き@推敲中?:02/06/28 01:50
ガムバレドキューソ!!age
「ウ、ウ〜ン。。。」
「サ、サラシちゃん? 大丈夫?」
「エッ? ・・・あたし・・・イテテ」
「まあ怪我をしてるわ」
アボンヌ姫はこのちび魔女の祖母の城から逃げてきたことも忘れ、自分のスカートを
裂いてサラシの腕にきつく巻き、止血しました。
「イダダッ、あ、あんた、おばあちゃんとこのメイドじゃない、何でこんなとこに?」
526 :02/07/01 05:46
漏れ的にはどうしても主人公…マジレス、ヒロイン…ニチャーヌになってしまう。
おいらもそうだと思ってるYO!
さて、マジレス王子がラブ・ナビゲーションを頼りに迷路のような夜の森を
駆けずり回っていたころ・・・。

「おや?」
平和に寝息を立てるニチャーヌ姫のすぐそばで、爽やかな若者の声がしました。
「これは・・・なんと・・・」
月明かりを浴びていたニチャーヌ姫の美しい顔(かんばせ)に影ができ、ふわり
と柔らかい髪の毛がかかりました。
「魔という魔が巣くうこのような恐ろしい森で、このような浄らかな花が咲いて
いるとは・・・。満月の夜の奇跡かな」
ドキューソのものとは似て非なるけれどこれまた芝居がかった言い回しは・・・
そう、勇者一行から別れて一人歩きをしていた、あのガイ・シュッツ妖精王子の
ものでした。

「美しいお嬢さん、お風邪を召しますよ」
ガイ・シュッツ王子の優しい囁きは、眠りこけているニチャーヌ姫には届きま
せん。ガイ・シュッツ王子はニチャーヌ姫の傍らに腰を下ろしました。
「ふうむ・・・」
ニチャーヌ姫の寝姿を眺めて、ガイ・シュッツ王子は感嘆のため息を漏らし
ました。
「確かに我ら妖精族の者ではないし、魔も邪も伝わってこない・・・となると、
人間なんだろうけれど・・・本当に美しいお嬢さんだな。それに、なにやら
とてもよい香りも・・・」
ガイ・シュッツ王子はニチャーヌ姫の唇に顔を寄せました。
「寝息も甘い・・・・・・」
そのまま至近距離でニチャーヌ姫の長いまつげを見つめ、
「・・・参ったな」
と呟きました。
「わたしは、ちょっと年増だけど気が強い女性が大変好みなのは確かなの
だけれど・・・無防備な美少女にも大変弱いのだ・・・」
ガイ・シュッツ王子はそっとニチャーヌ姫のおとがいに手をかけました。
「満月の花のつぼみを目覚めさせるために、少しだけ甘い蜜をいただいても
罪にならぬだろう」
「つっつっつっ罪ぃぃぃぃーーーっ!!ギルティィィィィィッ!!!!」
魔女の森にマジレス王子の声が響き渡りました。
イヤな予感がしてラブ・ナビゲーションの画面を切り替えたとたん、案の定
ニチャーヌ姫が美形の男にクチビルを奪われそうになっているではありませんか!「・・・ん?今何か声のようなものが・・・?」

「ん? 今、何か声が・・・?」
マジレス王子の絶叫が届いたのか念が届いたのか、ガイ・シュッツ王子は辺りを
見回し、ニチャーヌ姫から離れました。
よくやったマジレス!!
アパレナリ
「おかしいねえ・・・・・・」
風呂番のハンカック抜きに入浴を済ませたア・オーリーは、未だハンカックと
姫様たちがお城に戻って来ていないことを不審に思っていました。
「まさかあの娘ども、逃げ出したんじゃないだろうねえ」
ア・オーリーはハンカックをテレパシーで呼びました。
「ハンカーーーーック、どこにいるんだい!」

「ハッ、コンドコソ、ホンモノノア・オーリーサマ!?」
ほとんど夜目がきかないまま、魔女の森の中をフラフラと飛んでいたハンカックは
すがるように叫びました。
「ア・オーリーサマ!!! タイヘンデ〜ス!!! ヤツラニニゲラレマシタデス!!」
「なんだって!!やっぱり・・・!!」
「ススススミマセン!!スミマセン!!!!」
「なんてことだい!このボンクラ!!」
ア・オーリーは怒鳴りながら指を振ると、身に付けていたピンクのバス・ローブが
いつもの黒い魔女服に変わりました。
「イ、イマヒッシデサガシテイルノデスガ」
「なんで早く連絡しないんだい!!」
再び指を振ると、古めかしいほうきが空中に現れました。
「イ、イエ、スグニゴレンラクサシアゲヨウトシタノデスガ、ソノ、コンセン、トイウカ、ウマクツナガラ・・・」
「ああ言い訳はいいよ! まったく、やっとあいつらも使えるようになってきたって
いうのに! あたしが直接探しに・・・」
そのときです。ふっとア・オーリーの言葉が途切れました。
「ア・オーリサマ・・・?」
「ああちょっとお待ち! 今キャッチ・テレパシーが入ったんだよ」
キャッチ・テレパシーというのはキャッチ・フォンのようなものです。
「はぁ〜い、ア・オーリーで〜っす」
ア・オーリーは年齢に似つかわしくないような甘く弾んだ声を出しました。
「あ、おかあさま? タターキィだけど」
「なんだお前かい」
「なんだとはなによ〜、一体誰からのテレパシーを待ってたっていうのよ」
「誰からって・・・その、あ、あたしだってまだまだ捨てたもんじゃないってことさ」
「まー見栄はっちゃってー。それよりさあ、今夜は満月でしょ? 魔界の夜会に
夫婦で遊びに来てるんだけど」
「ああはいはい、そりゃ仲のよろしいことで結構だねえ」
「いつになく出席者も多くて盛り上がってんのよ」
「ちょっとあんた、夜会の感想ならまた遊びに来たときにでも聞かせておくれよ。
あたしゃ今取り込み中なんだか・・・」
「おかあさま、話はこれからよ。・・・なんだっけ?今夜は魔王様が即位されて
何百年だか千何百年だかにあたる特別な満月だったじゃない? ほんっとに
いろんな人が来てるんだってば」
「そういや、あたしの古い友達も何人か行くって言ってたね」
「でしょ?それでね、いたのよ、来てたのよ、あの人が!」
「あの人?」
タターキィは少し勿体つけながらいいました。
「お・と・う・さ・ま!」
「なんだって!?」
ア・オーリーの顔色が変わりました。
「デ・ムーパの奴がその場にいるってのかい!?」
「そうよ〜。向こうはあたしのこと気が付かないみたいだけど。もうびっくり
しちゃって」
「・・・今すぐ、今すぐ行くから目を離すんじゃないよっ!」
「もちろんよ」
ほうきにまたがりかけたア・オーリーは、ふと動作を止めました。
「瞬間移動の魔法のほうが早いね」
サッと指を振ろうとしたとき、ハンカックを待たせていたことに気づきました。
「ハンカック」
「ア、アオーリーサマ。イマスグキテイタダケルノデスネ? ワ、ワタシガイマイルノハ、ミギナナメマエニツキガウカンデ・・・」
「急用であたしは行けなくなったよ。あんた、探しておおき! 捕まえられな
かったら承知しないよ!」
「エ?エエエエエーーーーーーッ!?」
「ソ、ソンナ、ワタシヒトリデハムリデス!トリ目デスシ!!」
「ああうるさいねえ、じゃあ、モンスターでも1,2匹捕まえて手伝ってもらうんだねえ」
「モモモ、モンスターナンテワタシノイウコトヲキクハズナイジャナイデスカ!!」
「『ア・オーリー様の命令だ。命令だったら命令だ。ケキトコウイ!』って呪文を
お使い。じゃあよろしく頼むよ」
「デモ、ア・オーリサマ…」
ハンカックはア・オーリーからの通信が途絶えたことを感じました。
「アアアア〜」
仕方なく協力させるモンスターを探すためにハンカックは再び空中をヨロヨロと
飛び始めました。
535名無し物書き@推敲中?:02/07/04 19:39
晩飯あげ
 さて、晩飯も喰えずめぼしいモンスターも見つからぬままヨタヨタと
魔女の森上空を飛行していたハンカックでしたが。
「・・・ですかっ?」
 なにやらいつかどこかで聞いたような青臭い声が聴こえてくるでは
ありませんか。
「(アノコエハ…?)」
「スレーさん、どうなんですかっ?」
 その思いつめたような声はなにやらとっても好ましい名を呼びました。
「(ススススレーサン??? ド、ドコニアノスバラシキツリガネガ!?)」
 ハンカックは木の枝に留まり、トリ目を必死でこらしました。
「(ウウウ、ミエナイ・・・ツリガネ)」
 木の下には行軍中に声をかけられたスレーが困惑顔でチュボー王子の
ニキビ面を見ていました。
「ど、どうなさったんですの、チュボー王子。突然そのような剣幕で」
「ボボボボクの質問に答えてください! 本当にスレーさんはあ、あの
気障野郎の妖怪王子、いや妖精王子と結婚するつもりなんですかッ!」
「えっ・・・そ、それは・・・」
 口ごもるスレーの頬が微かに赤らんだのを宵闇の中でもチュボー王子は
察知し、ムッとしました。
「そもそもこの結婚の話って、アッゲとサッゲに道案内をさせるのを条件に
してたんですよね? 今やヒッキー姫という最適な行き先案内人が加わった
のですから、アッゲとサッゲはあの妖精王子のところへ戻して、あんな
約束なんか反古にしたらいかがですか!」
「で・・・でも、アッゲとサッゲはゴルアが出たときにとても心強い戦力になって
くれますから・・・」
「ボボボボ、ボクはそんなに頼りないですかっ?」
 チュボー王子は顔を真っ赤にして叫びました。
「ボクがあなたを守る!」
 ガイ・シュッツなんて。とチュボー王子は思いました。
「命にかえても!」
 ガイ・シュッツなんて、顔がいいだけじゃないか。爽やかなだけじゃないか。
「ボクはボクはボクは・・・」
 不意に、ずしりと両足が重くなるのをチュボー王子は感じました。
「うわ!?」
「チュボー王子!?」
「うわうわうわ」
 ぐんぐんとチュボー王子の身体が地にめり込んでいきます。
「落とし沼にハマッたのね!」
 魔女の森にはところどころに落とし穴ならぬ落とし沼という小さな
底なし沼があるのです。
「大変!」
 異変に気づいた他の勇者たちも駆け寄ってきましたが、すでに半身を
引き込まれていったチュボー王子が叫ぶのは愛する人の名前だけ。
「ススス、スレーさあああん! タスケテーーーーーッ!!!!!」

「ありがとうございました・・・・・・・」
 数分後、ドロ(プラス涙と鼻水)まみれになったチュボー王子は、救出の
際に同じくドロだらけになり肩で息をしているスレーをに向かって言いました。
「ボク・・・やっぱり・・・頼りない・・・スネ・・・」
 スレーは『そう・・・スネ・・・』と心の中で言いました。
539ハンカック:02/07/05 03:26
ゼンゼンエロガナイ…
540ハンカック:02/07/05 03:30
シカタナイ。ツリガネスレーノセリフ「・・・・・にハマッたのね!」ヲ、セメテモノナグサメニシヨウ
「チュボー王子もスレーさんも泥を落としたほうがよろしいわ。ついさきほど
通り過ぎたところに小川がありましたものね」
 アボンヌ女王のすすめにより、スレーたちが泥を落としに行っている間、
行軍は一時ストップとなり、皆は草の上に腰を下ろしました。

「(・・・なんだか面白くないぞう)」
 不満げな顔で皆の様子を見ている者がいました。モナール王子でした。
「(チュボー王子はスレーと川に行ってしまったし、イッティヨシ王は何やら
楽しそうにアボンヌ女王と語らってるし、ギコッシュ王子はあのつるぺたの
ヒッキー姫にしきりに話し掛けている・・・!!)」
 オナールの友である肖像画のニチャーヌ姫がそばに(ふところに)いると
いっても、話し掛けたり笑いあったりできるものではありません。
「(つまらん。ものすっごーーくつまらんっ)」
 そのときです。
「おにいさん、なにかごふまんなのですか」
「あぶれ雄になったのがごふまんなのですか」
 横から可愛らしい声がしました。
「おまえらか・・・」
 モナール王子はつまらなさそうにアッゲとサッゲを見ました。

「あぶれ雄になってしまったおにいさん、あそびましょう」
「あぶれ雄になってしまったかわいそうなおにいさん、あそびましょう」
「あぶれ雄あぶれ雄イウナーーーーーッ(怒)」
 悔しさ一杯のモナール王子は怒鳴ると、アッゲとサッゲから目を逸らして
考えました。
「(そうだよ、こう考えようじゃないか! チュボーはツリガネスレーに夢中、
ギコッシュはつるぺたヒッキー姫に夢中、イッティヨシは可憐未亡人アボンヌ
女王に夢中。ってことは・・・ニチャーヌ姫は俺がひとりじめ!ってことジャン!)」

 モナール王子は、懐からニチャーヌ姫の小さな肖像画を取り出しました。
「(ニチャーヌ姫! 無事救出したあかつきには、このわたしがあなたを
アアシテコウシテアアシテコウシテ幸せにします!)グヒヒ」
泥落としにいったスレーとチュボーにワクワク
544名無し物書き@推敲中?:02/07/09 22:01
さがりすぎアッゲ
ワクワク
くわくわ
そのとき僕は泉につかって泥を落としながら、さっきはどうしてあんなことを言ってしまったのか、
なんてぼんやり考えていたんだ。早まったことをしたせいで、かえって面目を失ってしまったんだ。
もしあのときに戻れたら、今の僕がさっきの僕を引き止めて――なんてね。
とにかくもう、どうしたらいいか、なんてわからなかった。

ふと気付くと、さっきまで僕が見つめていた水面の月が揺れている。
あれ?変だなと思ったら、いつのまにかずっと離れて体を洗っていたはずのスレーさんが僕の前に立っていたんだ。
「チュボー王子…」
スレーさんは水に濡れた下着一枚だけしか着ていなかった。その下着も体にぴったりはりついて、
なんだかまるで裸みたいに見えた。
「ススススレーさん!?あ、あ、あ、あのさっきは僕…」
僕はさっきまでの暗い気持ちも、何もかもぶっ飛んでしまっていてもう何がなんだかわからなかった。
ただ、これから何が起こるのか、頭の中はそれだけだった。
スレーさんはさらに近付いてきた。そして僕の体をやさしく引き寄せた。
「あの、あの、僕」
僕が何か言いかけたとき、彼女の唇が僕の耳に近付いて、囁いた。
「わたくしを助けてくださるために、がんばってくださったのですね…」
一瞬わからなかったけど、ゴルァを追って行ったときのことだってじきにわかった。
結局何もできなかったけど、彼女は僕ががんばったことをわかってたんだ!と僕は嬉しくなった。
と同時にこれから彼女がお礼としていろんなことを"教えて"くれるんじゃないか、って期待で
もう気が狂いそうなくらいドキドキしてたよ。

でも
「頑張って。あなたならきっと立派な大人になれますわ…きっと…」
そう言って僕のおでこにキスすると、彼女は岩陰のむこうに消えていってしまったんだ。


なんだか随分あっさりしてるな、とか、間近で見た彼女の白くて細い首きれいだったな、とか、
しばらくしたらまた戻ってきてさっきの続きが始まるんじゃないかな、とか、
しばらくぼんやりしてそんなことばかり考えていたよ。でももちろん彼女は戻ってこなかったし、
遅いんで心配して様子を見に来たイッティヨシ王に連れられてテントに帰ってから、
頭に血がのぼっていた僕にも、やっとワケがわかってきたんだ。
――(略)結局僕は、そのとき彼女にとってほんのガキでしかなかったんだよね。
その夜はずっと泣いていたよ。今思えば随分恥ずかしい思い出だけどね。そのへんも思い切って全部書いたよ(笑)。
でもそのときの経験がこのままじゃいけない、とかいろんなことを考えるきっかけになったわけだから、
彼女は結局のところ僕にいろんなことを”教えて”くれたって言えることになるんだよね。
「挿絵を挟んで」ワラタよ〜
「今宵は色々ありすぎた。先ほどのチュボー王子が落とし沼に落ちたことからも判るように、
夜の行軍はやはり危険です。幾多の戦いで体力も消耗してきている。それに、魔女の城に
着いてからどんな過酷な戦いが待っているやも知れぬ。はやる気があるのはもっともですが
ここで夜を明かし身体を休めてから敵の城に向かうほうが得策でしょう」
イッティヨシ王の提案に、今度は反対する者はひとりもいませんでした。

「では、明日の日の出に再び出発です」
皆はそれぞれ急ごしらえの寝所へと向かっていきました。

「ヒッキー姫? どちらにゆかれるの?」
「エッ」
「あなたはこちらでしょう」
キボンヌ女王に声を掛けられてヒッキー王子は、自分が『女の子』であることを思い出しました。
「スレーさんとアッゲとサッゲが夜警をしてくださるから、こちらのテントはわたくしとあなた
だけで使えるわ」
「ふ、ふたりでですか?」
553名無し物書き@推敲中?:02/07/15 02:37
age
ハウッ!?
美人後家VS美少年
(;´Д`)ハァハァ
静まり返った満月の魔女の森に、鎮まらぬ者がおりました。

「(ヒッキー姫…)」
マッチョでアブラギッシュなティーンエイジャー、ギコッシュ王子はテントの中で何度も何度も
寝返りを打っておりました。
「(顔はかわいいし、それに、それに、あのつるぺた…!)」

ヒッキーが半裸で現れるまで、ギコッシュ王子はどちらかというとグラマラスな女性が好みでした。
「(ああ…あのヒッキー姫の桃色の小ぶりなビーティクだけが飾られたあの…つるぺた!)」
それが徐々にはぐぐまれてゆくさまを妄想した途端、ギコッシュ王子の興奮は最高潮に達しました。
「(ヒッキー姫!あなたからもう目が離せません!)」
ギコッシュ王子はガバリと起き上がりました。

他の王子たちは疲れからかスヤスヤと眠っているのが映りました。
「(ヒッキー姫…! わが国の一地方に残る伝統的な風習に…わたしも倣いたいと思います!!!)」
ギコッシュ王子はサッとテントを出ました。

その伝統的な風習が・・・・・・『夜這い』だということも、ギコッシュが夜警のスレーの目をかいくぐり
自分のテントに向かっていようことも、美人後家の寝姿を目前にしてドギマギしているヒッキー王子
には知る由もありませんでした。
ギコッシュ、今更ながらキャラ立ってくんのか!?
557名無し物書き@推敲中?:02/07/18 01:08
タッテルクルノハキャラバカリデハage
そろそろとうじょうじんぶつせいりのきせつ?
559名無し物書き@推敲中?:02/07/23 00:23
>>558
ならば頼む。

ドキューソマダカナ…age
一旦は姫にキスをしようと思いたちましたガイ・シュッツ王子でしたが、思いなおして
やめることにしました。
首を振り振り、
「いけない、いけない。僕にはスレーさんという婚約者がいるんだった」
すっとニチャーヌ姫から顔を離しました。

「(ふう。助かった…)」
ラブナビゲーションを食い入るように覗きんでいたマジレス王子はホッと息を吐きました。
思い人であるニチャーヌ姫の唇はなんとか守られたのですから。しかし予断は許さない状況です。
ガイ・シュッツ王子がいつ心変わりするや、分かったものではありません。
「(急いで二人を探さなくちゃ!)」
マジレス王子はドレスの裾を女性のものと言っても過言ではない、そのたおやかな両手で持ち上げると、
男らしいどかどかした走り方で駆け出しました。その間にも状況が分かるように、もちろん首からぶら下げた
ラブナビゲーションのスイッチはオンにして置きます。すると、走りだしてまもなく、こんな話が聞こえてきたのです。

「ああ、美しい眠り姫。その愛らしい唇よ。甘い香りよ。僕は本当ならばここにずっといたいのだが、
今夜は月に一度しか咲かない『偽AA花』を取りに行かなくてはならないんだ。ごめんすぐ戻ってくるから、
ちょっとここで待っていておくれ」
 
思わず立ち止まったマジレス王子が慌ててラブナビゲーションを覗きむと、ガイシュッツはニチャーヌを
置き去りにして駆けていくところでした。
「(良かった、助かった…)」
マジレス王子は一旦ホッと胸を撫で下ろしましたが、すぐに思いなおしました。
「(……じゃない。あれでは置き去りにされた姫の身が危険ではないか。大変だぁ、誰か悪い奴が来たらどうしよう…)」
王子は思わず頭を抱えるとくるくる回りだしました。
「(どうしよう、どうしよう…)」
しかし、すぐに立ち止まって顔を上げました。その顔には強い決意が現れていたのです。 
「ううぅ、……ニチャーヌ姫、姫の身は僕がお守りいたします! そして」
言葉を切ると、暗闇のなか、王子は笑みを浮かべました。
「(僕が、熱い、熱〜いくちづけで起こしてさしあげますからね〜)」
マジレス王子はうおぉぉぉと雄叫びを上げると、再び、どかどかと走り出しました。
マジレスがんばれ
<姫様?がた>
ニチャーヌ姫:ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。
    魔女アゲアラーシにさらわれア・オーリー老魔女の城にいたが、逃げ出して現在魔女の森の中。
    皆とはぐれて疲れ果て一人熟睡中。
アボンヌ姫:小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
    他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
    皆とはぐれた所に上からサラシたんが落ちてきた。
ゾヌー姫:細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
    他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
    ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める? 現在プレ……もとい、儀式中。
マジレス姫(王子):16歳。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
    ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれ姫君たちと共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
    ニチャーヌ姫との結婚を夢見ている。ニチャーヌ姫を探してラヴナヴィ装備で爆走。

<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):17歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。別名、オナール。
西の国の王子(ギコッシュ):19歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
    祖国の一部の伝統的風習にのっとりヒッキー姫(王子)に夜這いチャレンジ。
南の国の王子(チュボー):14歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。ニキビ盛り。女官スレーに懸想。
北の国の王(イッティヨシ):33歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。キボンヌ女王が気になる?
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。釣り鐘型の乳。29歳。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。エマニュエル。特技巴投げ。ついに春?
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。夫とは死別。
ヒッキー姫(王子):マジレス王子の弟。兄と同じように姫を名乗る。幼少のころアゲアラーシにさらわれるが、
    ホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れア・オーリー城に住む。赤いブーツが目印。
    満月の夜、ホソロ爺によって人間に戻ることができ、勇者一行と合流。キボンヌ女王と同じテントで休憩中ドキドキ
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?現在長いお見合い中。
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
    逃げた姫様がたを探して夜の森を鳥目で飛ぶ。
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
    アゲアラーシとお見合い中。パンツDEデート50年ぶりの切り札を使用しクイズ・ラブオネアーに挑戦。
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
    魔界の夜会にデ・ムーパが現れたと娘タターキィに知らされほうきにまたがり飛んでいった。
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
    タターキィの目を盗んで家を抜け出したが、ほうきに反乱され夜の森に落っこちる。
タターキィ:サラシの母。とにかくサラシに恐れられている。現在魔界の夜会に夫婦で出席中。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されていたが、牢から脱出成功。
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。
ティクビ:コテハン大魔王の娘。「ティクビフラッシュ」という魔法で大人の姿になるとロケットボイソのお色気娘に。
デ・ムーパ:タターキィの父。魔界の夜会に出席中らしい。ア・オーリーと因縁が?

<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。勇者たちに同行中。
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きだが無防備な美少女も好きらしい。スレーとケコーンの予定?

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。

<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
>>562‐563
オツカレーー!!
現在の状況もわかりやすく付記…!! おつ&さんきゅー!!
サラシとアヴォンヌはどぅーなってるの!!
漏れ的にはむしろアゲアラーシとドキューソ。
オレ的にはサラシちゃん最高
569名無し物書き@推敲中?:02/08/03 01:33
しかしこの後とんでもないことがッ!!!!
そう、誰も期待していないらしいア・オーリーとデ・ムーパの再会シーンが!!
571名無し物書き@推敲中?:02/08/09 23:15
ええい、さがりすぎだ!
ア・オーリーとデ・ムーパの子供が!!
名前はダ・スーレ!!
娘サラシの窮状も知る由もなく、満月の宴もたけなわの中タターキィは
息を潜めてひとりの男の姿を遠巻きに見つめていた。
「あの男ったら、相変わらずなんだから…」
「タターキィ、『あの男』なんて。デ・ムーパ卿は君の父親だろう?」
背後から静かに声をかけた夫にタターキィは目を剥いた。
「やめてよ!あんな・・・」
『あの男』―は、タターキィが最後に会ったとき(100年ほど前になる
だろうか)と全く変わりなく、いや、そのときよりもむしろ若々しい
風貌をしていた。
「絶対若返りの秘薬使いまくってるわ・・・」
日焼けした顔は黒光りし、髪の毛も白いものは混ざっているがつやがあり、
眼光も相変わらずの鋭さで、夜会に出席している女という女、老いも若きも
目につけばすべての女に愛想を振りまいていた。
「どんなオババにも『おじょうさん』っていうのよ、あのエセ紳士…」
タターキィはイライラと爪を噛んだ。
「まさにここで会ったが100年目。ア・オーリかあさまだって積年の恨み
つらみを奴にぶちまけたいはずだわ。ああ、早くかあさま来ないかしら…」
「そういえば、君の弟のダ・スーレが駆け落ちして魔界を出ていったのも
君の父君がダ・スーレに人間のお嬢さんとの恋愛を薦めたせいだったそう
だね」
「そうなのよ! お陰でダ・スーレをことのほか可愛がってたかあさまは
何年も悲しむはめになって…」
タターキィは憎しみを込めた視線で100年ぶりに会った父を睨んだ。
そのときであった。
「タターキィ!」
紫色の煙とともに、ア・オーリー老魔女が現れた。
「かあさま!待ってたわ!」
「あの男はどこだい!?」
「あそこ!ほら、あんな婆魔女にニコニコ愛想を振りまいて…」
「!」
ア・オーリーはデ・ムーパの姿をみつけて、一瞬仁王立ちになって動作を
止めた。
「かあさま! 今夜こそ徹底的にあの男をぶちのめして!」
「もちろんだよ!」
ア・オーリーは人込みをすり抜けて、デ・ムーパのほうへとズカズカと
歩いていった。

「タ、タターキィ、本当にいいのかい? お義母さん、凄い形相だったよ」
「いいのよ。いつもあいつには泣かされてたんだから。かあさま、頑張れー」
ア・オーリーがデ・ムーパのもとにたどり着こうとしていたとき、タターキィは
父が胸ポケットから携帯電話を取り出したのを見た。
「あ、ケータイなんか持ってる。テレパシーで事足りるはずなのに格好つけ
ちゃって・・・」
魔界ではわざと携帯電話を使うのがはやっているらしい。
「どうせ女からでしょ。ああヤダヤダ」
「…デ・ムーパ…!!」
ア・オーリー老魔女が血も凍るような恐ろしい声でその名を呼んだとき、
その名前の主は、呑気に携帯電話に向かって話していました。
「あ、はいはい、じゃすぐに行くから…ん? やあ、ア・オーリーじゃー
ないの! あ、いや何でもないこっちの話、うん、はいはい僕しかいない
わけね、そんなこと言われると張り切っちゃうよぉ、うん、すぐ行くから〜」
デ・ムーパは軽やかに電話を切ると、浅黒い顔に皺を寄せてア・オーリーに
微笑みました。
「ア・オーリー!やー久しぶりだねえ! いやあ、ますます綺麗になっちゃった
んじゃないの?」
デ・ムーパの気軽な態度とは裏腹に、ア・オーリーはニコリともせずに重々しく
口を開きました。
「あんたは…本っ当に相変わらずみたいだね…」
「おいおい、どうしたんだよ〜、仮にも子供をふたりも成した仲じゃないの」
あくまでにこやかにア・オーリーの肩を叩くデ・ムーパにア・オーリーは
噛み付くように叫びました。
「気安く触んじゃないよっ! 今夜という今夜はあんたに言ってやりたいことが
山ほど…」
「あ、悪いんだけど、急に仕事が入っちゃって」
そう言うと、デ・ムーパはマントを翻しました。
「ざんっねん! まあ、またゆっくり話聞かせてよ。いいね? じゃあ!」
「なっ…」
ア・オーリーが何か言おうとしたときにはもうデ・ムーパの姿はかき消えて
いました。
「ようこそ、クイズ♥ラブオネアへ!」
次の瞬間、デ・ムーパはビキニパンツ一丁のドキューソに向かって、黒光りした顔で
微笑んでいました。
>>576
爆笑。マジで予想してなかった。
かんきゃくせきのさいぜんれつにパンツいっちょうのまま
すわられていたアゲアラーシはめをまるくしました。
「(あの司会・・・まさかデ・ムーパおじさま!?)」
デ・ムーパのセリフをみのの声で読み返してみたなりw
なにげにギコッシュの夜這いが気になる・・・。

てことで、そのころヒッキーとアボンヌのテントには。
ヒッキー王子はどきどきしていました。
なんせ、とてもそんな年齢には見えない可憐な熟女が手を伸ばせばすぐ届く所に横たわっているのですから。
しかも小柄なのにどうみてもFカップなのですから
それからどうしたのよう
584名無し物書き@推敲中?:02/08/26 21:59
しかしドキドキしていたのはヒッキー王子だけではありませんでした。
ギコッシュ王子も脂ぎった顔をますますギラつかせてドキドキしていました
楽しみにしてます、続き、ひそかに。
漏れも
さりげなく
なにげなく
590名無し物書き@推敲中?:02/09/11 17:51
なんとなく
そういえば、誰かの寝息を聞きながら眠るのなんてはじめてだな…
テントの中、ヒッキー王子はそんなことを思いながら壁のほうに
体を向けて横たわっていました。

もの心ついたころには広い寝室にひとりで寝かされていました。
アゲアラーシにさらわれ、猫となってア・オーリー城で暮らして
いたときも、眠るときはいつもひとりでした。

テントの隙間から月明かりが漏れています。
満月か…
満月には狼おとこが現れるんだ、そんなことを幼いころ兄から
聞かされて震え上がったことがありました。

ぼく、もう満月も暗闇も平気だな
魔女にこの森に連れてこられたばかりのころは、夜よく眠れま
せんでした。木々の枝が揺れる音にも怯えていました。
長い孤独にじっと耐え、ヒッキー王子は成長したのでした。

ぼく、少しはおとなになったのかな…
くしゅん、と背中のほうで可愛らしいくしゃみがきこえました。
まるで少女のもののようなそれに、ヒッキー王子は少し笑いました。

隣に眠るキボンヌ女王は、きっとヒッキー王子の母といってもいい
年齢でしょう。けれど…。
ヒッキー王子はくるりとキボンヌ女王のほうに体を向けました。
静かな寝息、それに合わせて上下する胸。
まるであどけない子供のような寝顔です。

甘い寝息を発しているキボンヌ女王の口許に、ヒッキー王子は頬を
寄せました。
あったかい……
誰かと眠るってこういう感じなんだ
ヒッキー王子はキボンヌ女王の体を挟むように肘をつき、触れるか
触れないかすれすれの処で、彼女の吐息と体から発する熱をその頬
でしばらく感じていました。

ゆっくりと顔をキボンヌ女王のほうに向けると、長いまつげが視界に
とびこんできました。
無防備に、邪気なく眠り込んでいる大人のひと。美しいひと。

ヒッキー王子は心の中でキボンヌ女王に囁きました。
−満月の夜には、狼おとこがあらわれるんですよ…


キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!

ヒッキーファイト!!
sage
595ギコッシュ:02/09/15 09:44
そう、満月の夜には狼男が現れるんだよ。ヒッキー姫。
596名無し物書き@推敲中?:02/09/17 19:03
がんばれギコッシュ
ヲエ〜。
ひそかに続くこときぼんぬ姫
このままおわんないでネ。
600名無し物書き@推敲中?:02/09/29 23:57
まだ終わらんよ

多分…

ガンガンいこうぜ
をー!!!
今書いてみてるけど…登場人物多すぎー。
アゲアラーシとドキューソ、イイ!
ニチャ姫〜ッ
>602
激しく期待してまつ。
>アゲアラーシとドキューソ、イイ!
同志よ!
あげあげあげい!!
606飛び入り:02/10/13 18:11
満月の光の中、ニチャーヌ姫は穏やかな寝息をたてて眠っていました。
それに合わせて、弾力にあふれる白く豊かな二つの88cmの「お椀」も上下します。
姫は今、楽しげな夢を見ている最中でした。
そう、そこは懐かしい故郷のお城の中、そばには大好きなお父様とお母様、そしてスレー。アボンヌ姫とゾヌー姫も居られます。
「?」しかし何かが足りません。そう、マジレス姫の姿だけがが見当たらないのです。心配になって、姫は辺りを見回しました。
「ニチャーヌ姫。」「あら。」
振り返るとそこに、マジレス姫が立っていました。でもいつもとちょっと雰囲気が違います。
「まあ。どうなさったの、そのお姿。まるで殿方のようなお召し物・・・。」
それには答えず、凛々しい王子のような姿のマジレス姫は、微笑みながらニチャーヌ姫の前でひざまずきました。
「お迎えに上がりました、姫。」
そう言ってニチャーヌ姫の手を取ると、その柔らかな甲に口づけます。その唇は優しく、しかし熱く姫の肌を伝います。
満月は、時として不思議な感覚を人に与えるものです。
「あ・・・」
眠れるニチャーヌ姫の唇が微かに開きました。感極まったように頬に赤味が差し、まぶたがぴくぴくと震えます。
と、その時でした。どこからか姫を呼ぶ声が聞こえてきます。
「ニ・・・チャーヌ・・・姫ーーーーー!」
607とヴぃーり:02/10/13 22:33
一方、その頃魔女の森には、勇者一行の後を追う一人の騎士の姿があった。
彼の名はサーバ。十数年に渡る放浪の旅の末、ようやく故郷の国へと帰還したのであったが、
そこで彼を待ち受けていたものは、王女誘拐という一大事であった。
「一刻も早くニチャーヌ姫をお助けせねば。」
急きょ組織されたという救出隊の後を追ってこの森までやって来たのだが、そこで捕らえたコルァにより、
(彼は過酷な旅の中で、人外の者と言葉を交わす術を身につけていた。)舞台がア・オーリーの城へと移ったことを知ったのであった。
「しかしそれにしてもあの女(ヒト)まで一行に加わっていたとは・・・。スレー。」
サーバは自らの手をじっと見つめた。記憶が遠く過去へとさまよう。
あの時、この腕の中で彼女の白く若々しい裸体は激しく・・・
「はっ・・・いけない!」
彼はすぐそばにいる自らの騎竜の冷たい視線に、はっと我に返った。ワキワキしていた両手を後ろに引っ込める。
彼とスレー。一度は互いの腕の中で眠りに落ちたこともある仲なのだが、
結局その後彼女は姫付の女官という自らの使命を果たす道を選んだのであった。
その時傷心したことも、彼が近衛兵という自らの任を辞し、放浪の旅に出る一因になったのである。
あれから今までの間、彼は魔王と戦い、竜を倒し、一人前の竜騎士に成長するにまで到った。
もう彼女に拒まれたからといって、スゴスゴ引き下がっていた時のような、困難に対してあきらめの良い男ではない。
「行くぞトンドル!ア・オーリーの城へ!」
「オマエモナー」サーバの騎竜トンドルは一声そう叫ぶと、満月の空を目指して力強く羽ばたいた。
ちなみに蛇足ではあるが、サーバの年はイッテヨシ王と同じ33才。趣味はスポーツ全般で、年よりも若く見られるタイプであった。
608名無し物書き@推敲中?:02/10/14 01:04
>606 >607
続編キタキターー!!

さらに新キャラが…。
確かに、チュボーが撃沈された今となっては
ガイ・シュッツだけだと無理があるわな。
609名無し物書き@推敲中?:02/10/14 02:37
登場人物紹介をここらでお願いします。
アゲアラーシの続きも・・・
>>608
何言ってんだよ!あいつはこれからの追い上げがすげーんだって。
(現在周回遅れ)
611名無し物書き@推敲中?:02/10/14 09:20
新キャラキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
盛り上がってキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
サーバカコイイ・・・。
>サーバ
年の割りに若く…か。
見た目27・28くらいでいいのかな?
きっとスレーさんも、普通の29歳より若く見られるタイプだよね。
615予言者婆あ:02/10/14 19:38
見える、見えるぞ!この婆には分かるううーー!
アゲアラーシとドキューソ。
二人の行く末は今宵(注・作中時間)、特別な満月の晩に決まるであろおおおーーー!
(とゆコトで誰か、そちらの続きをおながいします。)
これからって時に
  何故止まるかよ?
あっしは中途参加させてもらったつまらねえ者でござんす。
あっしだって続きが読みてえ。
書いてもらえなきゃ、いっそ自分で・・・と思うことも一度や二度じゃねえ。
(クイズラブオネアて何よ?ああ、ミリオネアのパロデイか。しかし見たことねえな。
よし、じゃあビデオで録って勉強だ・・・とかね。)
しかしあっしは所詮半端者。
あっしの勝手な思惑で(やっぱ最後はハッピーエンドだろ。マジレス、ドキューソ、サーバ
がんがれ。チュボー王子は・・・すまん、泣いてくれ。しかしきっといいコトあるさ・・・と)、
皆々様のご期待を、まして元祖で書かれていた方々を裏切ってもいいものだろうか・・・。
ってなコトで、なかなかこれ以上は進められないのでござんすよ。
や、これはつまらねえ繰り言を申しやした。
それでは御免なすって。

>617
遠慮だ?ノンノン!
続きが読みたいのはみんな同じだ!
そして書き手を待望している!!

とりあえず途中まででもアップして頂ければ幸いでつ。
みんな待ってるーヨ。
619ついでに:02/10/23 22:51
登場人物整理と現状のまとめをしたいのです。
で。
>>562-563のように現状を人物紹介に付記するのと
>>477のように現状を団体ごとに分けて後に続けるのと
どっちが良いでせう。意見求ム。
620名無し物書き@推敲中?:02/10/24 20:02
アッゲ。
621名無し物書き@推敲中?:02/10/24 20:06
http://live.2ch.net/test/read.cgi/vote/1035008869/


ココに<<徳島市>>と<<東大阪市>>に投票してください!
負けちゃうよ!何とかお願いします!
622名無し物書き@推敲中?:02/10/25 03:16
「ニチャーヌ姫ーーーーーー!」
マジレス王子は愛しい人の名前を何度も叫びながら、夜道を走りに走ってきたのです。
いばらの藪を越えたあとに身も切れるような冷たい川を渡ったので、すねの傷が痛みます。
「僕のニチャーヌ姫!僕だけのニチャーヌ姫!僕だけのものにして差し上げます!」
走っている途中、森の奥から野生のピロユキが藁、藁、と鳴く声が聞こえましたが、
今のマジレス王子に恐いものはありません。愛しい人を守ること、それだけが自分の人生
の使命だと、今、確信するのです。
思えば、出会いは強烈でした。始めて会ったとき、ニチャーヌ姫は切り裂かれてボロボロに
なったセクシーなドレスをまとっていたのです。それでも彼女の可憐さと純粋さは一目で見てとれました。
「僕はニチャーヌ姫に夢中なんだ!」
マジレス王子は走りながら、夜の森に宣言するのでした。
「あんな通りすがりの男の餌食にさせるもんか!ニチャーヌ姫にやさしく口づけして起こす
役は、僕以外に一体誰がいるというんだろう!これまでだってずっと僕がお守りしてきたん
じゃないか!」
いろいろな場面でニチャーヌ姫の機転と笑顔に助けられたことも忘れて、マジレス王子は
男の使命感に燃えるのでした。
623名無し物書き@推敲中?:02/10/25 03:22
「ここを切り抜けたら、僕の王国に連れてかえって、お妃に向かえて差し上げますからね!
そうすれば毎晩アーンナこともコーンナこともしちゃえるのに。思い出すなあ。初めて二人が
一緒にベットに入った夜・・・あ、そういう意味じゃないよ、ほら、2段ベットで二人
ずつで寝てたからさ、あの初めての晩にニチャーヌ姫は僕に相談してくれたんだ。昼間、
魔女の言いつけで身体のすみずみまで強くこするように洗われて、思わず声が出て
しまったということ。いい匂いのする、萌えるような草むらの奥をこすられて、声を
押さえることが出来なかったって・・・・ハァハァ」
だんだん、走って息が切れていうよりも、興奮して吐息が漏れるマジレス王子。
「でも、彼女は汚れなきお姫様なんだ。ボクノキノコハモウビンビンだけど、
いつも我慢してるんだ。マジでそろそろ限界だよ〜」
624名無し物書き@推敲中?:02/10/25 03:34
道の向こうに、横たわったニチャーヌ姫の姿が見えてきました。ぐっすりと眠った姿は、
まるでお伽話の眠り姫のよう。歩調をゆるめて、息を整えるマジレス王子。
「やはり、そっと口づけたいよな。ハァハァ行ってると、誤解される恐れがあるし」
マジレス王子はニチャーヌ姫の左肩にひざまずき、久方ぶりに愛しい人の顔をのぞきこみ
ました。ニチャーヌ姫のわずかに開いた唇から、バラの香りのような甘い息が漂います。
(さ、待ちに待った目覚めのキスを!しかし、待てよ。口づけると姫はすぐ起きちゃうんじゃあ?
せっかく、深夜の森で二人きりなのに、このチャンスを生かさない手はないんじゃないか?)
マジレス王子はニチャーヌ姫のすぐ傍に横たわることにしました。
「ん・・・ふぅ」
気配を察したのか、甘い吐息と共に寝返りをうつニチャーヌ姫。しかし、マジレス王子の
方ではなく、反対側に向いてしまいました。
(なんで僕のほうに来ないんだよう。しかも寝返って距離があいてるし。)
マジレス王子は肩と腰をずらして、横向きに寝ているニチャーヌ姫にぴったりと寄り添う
ことにしました。いまやニチャーヌ姫の細い背中はマジレス王子の胸に、そして姫の
ふっくら&ぷりぷりとしたお尻はマジレス王子の下腹部にぴったりとつけられています。
(ニチャーヌ姫。これは、我が国の仲の良い夫婦の間では最も顕著な睡眠方法だと言わ
れているスプーンスタイルなのですよ)
マジレス王子はその伝統的なポーズにのっとって、空いているほうの左手で、
ニチャーヌ姫のさらさらとした髪をなではじめました。
だんだん、王子のキノコが盛り上がってきます。ニチャーヌ姫は夢うつつに
髪とお尻にダブルの刺激を感じ始めていました。
625名無し物書き@推敲中?:02/10/25 08:54
"ボクノキノコ"ネタ久々にワラタ
久々にえちぃ展開(・∀・)!
つ・・・ついにきましたか!
ここでニチャーヌとマジレスが結ばれたら
一気にエンディングに近づきそうですね
けど、何度えっちい展開になっても最後までいかないのが
この小説の醍醐味ってやつなんですかねえ

人物紹介は >>562-563 スタイルでおねげえしやす
628名無し物書き@推敲中?:02/10/26 18:23
ニチャーヌ姫は、まだ夢を見ていました。目の前には凛々しい王子姿のマジレス姫が
微笑んでいます。その温かいまなざしと優しい手のひらの感触に、不思議な安らぎを
感じるのでした。同時に、体の奥がしびれるような気もします。体の中心がどうして
こんなにうずくのでしょう。ニチャーヌ姫は思わず自分のお腹に手をあてました。
夢の中では、懐かしき女官スレーが近づいてきました。
「スレー!元気でしたか?」
「ええ、姫様」
スレーはにっこりと微笑みました。でも、なんだか複雑な顔をしています。
「いつかこんな日が来ると思っていました。私は、ニチャーヌ様にお教えできることは
全て教えて差し上げたつもりです。でも、ひとつだけお伝えしてなかったことがあり
ますの」
そういって、スレーは視線をおとしました。スレーの手のひらには、何か木の実が
握られています。
629名無し物書き@推敲中?:02/10/26 18:31
「それは・・・クルミ?」
「はい、姫様。いつも私と一緒にクルミ割りの練習をしましたね。暴漢に襲われたら、
このように、殿方のあそこを握りつぶすようにと!」
バリッと音がして、スレーの手の中でクルミの殻が割れました。あたりに、香ばしい
クルミの香りが漂う気がしました。
「けれど、気に入った殿方のクルミは、食べて差し上げるのです」
「クルミ?食べて差し上げる?スレー、それはどういう意味なの?」
スレーは、今割ったばかりのクルミをぱくぱくと食べてみせました。
「スレー、私にもちょうだい。。。」
ニチャーヌ姫は、夢うつつに寝返りを打ちながら、お腹が空いていることに気づきました。
「(そうだ、私、ゾヌー姫を追いかけて走っている途中だったんだわ。けれど方向を
見失って、寒くて、道に座り込んだのよ。お腹すいたわ。お腹がじんじんする。。。)
630名無し物書き@推敲中?:02/10/26 18:42
ニチャーヌ姫は、「うーん」と艶っぽい声を漏らしながらマジレス王子の方に寝返りを
打ったので、今やマジレス王子の胸に顔をうずめる格好になりました。
「やった!ビッグチャーンス!これぞ、ボクノキノコハモウビンビンデ〜ス」
マジレス王子はここぞとばかりに抱きしめて密着度を高めるのでした。王子がその
よこしまな指先をそっとニチャーヌ姫のドレスの裾へ伸ばした瞬間、ニチャーヌ姫は
王子の腕をはらいのけるように片手にぐいと持ち上げました。そして、おもむろに
地面を探ったかと思うと、つかんだ小石を指先でバリバリと粉砕したのです。
631工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/10/26 18:57
ある日、隣国同士の王子と姫が散歩していました。
王子「姫はさ、僕のどういうところが好きなの?」
姫「なんでしょうね。。。とりあえず、次男なところかしら」
王子「そうなの? なんで? だって王位継承の順位2番目なのに?」
姫「だからいいのですわ。お母様の仕事ぶりを見ていると、とても
お忙しそうで、大変そうに見えますもの。王様になるより、その他王族
でいたほうが楽だと思いますわ」
王子「へえ。考えてみたら、それもそうだよな。姫は頭がいいんだね」
姫「えへへ。ほめられちった」
王子「ところで話は変わるけどさ、姫は体洗うときって、家来に手伝って
もらってるよね?」
姫「当然ですわ。自分で洗うわけありませんわ。面倒ですもの」
王子「そうだよな。それでさ、洗ってもらってるとき、ちんこ大きく
なったりしたことない?」
姫「……ちんこですって? 王子、何をおっしゃるのですか! あたくし
にはそんなお下劣なものは生えていなくってよ!」
王子「え? そうなのか? 姫にはちんこがないのか? ……じゃあ、あ
そこはどうなっているんだ?」
姫「そんなに気になるのかしら?」
王子「ああ。気になってしょうがない。このままでは夜も眠れない」
姫「それでしたら……ちょっとそこの草むらの中まで来てくださる?」
王子「いいよ。……もしかして、どうなってるか、見せてくれるのか?」
姫「ピンポーン! でも、それだけありませんことよ」
つづく
632工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/10/26 19:00
やば。もしかしてここって、連載ものなんですか?
。。。僕のは無視しちゃっててください。失礼しました。
633名無し物書き@推敲中?:02/10/26 19:37
ニチャーヌ姫がぱっと目を覚ますと、なぜかおびえた表情のマジレス姫がすぐ傍から
瞳をのぞきこんでいました。
「あら?マジレス姫?どうかしまして?私、どうしたのかしら?」
ニチャーヌ姫はなんだか右手がしびれるような気がしました。そこで横たわったまま
目の前に右手をかざしてみると、指先には砂と化した小石の破片がついていました。
「あらやだ、私ったら寝ぼけていたのね。そうよ、ちょっと夢を見ていたの、マジレス姫。
スレー・・・クルミ・・・うふ」
ニチャーヌ姫は無邪気に笑うと、鼻先に小石まみれの指を近づけました。
「小石は食べられないわね。ねぇマジレス姫、私、お腹がすいたみたい。何か食べ物
はないかしら?」
「コテハン大魔王とティクビちゃんのところに戻れば、きのこ汁が食べられるわよ。」
「コテハン大魔王ティクビちゃんって、だあれ?」
「今、ゾヌー姫と一緒に林の奥で待機している人たちなの」
「じゃあ、来た道を戻りましょう。うーん、良く寝たわ。疲れが取れたみたい」
ニチャーヌ姫は、がばりと起きあがるとオイッチニ、と元気よくストレッチを始めました。
634名無し物書き@推敲中?:02/10/26 19:40
(いつも、ぎりぎりのところで僕は我慢してるのさ・・・。僕が食べたいのは、きのこ汁
じゃなくてニチャーヌ姫の二つのお椀型オパーイなのに。小さかった頃、お城で厩番
だった工藤伸一が王子と姫のエッチな小咄をしょっちゅう聞かせてくれたけど、あんな
スピーディで都合のいい展開なんてそうそうないじゃないか。もっと参考になる話を
聞いておくんだった〜。)
じれて涙目になるマジレス王子でした。
635工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/10/26 20:05
>>634 
(庭掃除をしている振りをしながら窓の外から王子と姫の様子を伺っていた
厩番・クドイッチの独白)
クドイッチ「王子、見事な切り返しでございますね。場の空気を読み損ねた
わたくしめの失態によって事を荒げぬようにとのお気遣い、うれしゅうござ
います。一刻も早く王子の筆下ろしの時が来ることを、やきもきしながら王
様も待ち焦がれていらっしゃるそうです。どうか頑張ってくださいませ」
厩番クドイッチが遠く懐かしいヨコレス王国の城で激励しているのも知らず、
マジレス王子は千載一遇の機会を逃したことにガックリきていました。
しかし話は聞いていたものの、実際にニチャーヌ姫がクルミならぬ
小石を片手で粉々に粉砕したのを目の当たりにした今、彼のキノコは
もうすっかり(´・ω・`)ショボーンなのでありました。
「ボクノキノコハショボーンデス……」
力なく呟きながらマジレス王子は、すっかり目が覚めて元気よく
歩き出したニチャーヌ姫の後を追うのでした。


どーでもいいがクドイッチ、これ以降書き込みするならスレを最初から嫁。
今のシーンは魔女の森の中だ。
637工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/10/26 20:53
ガビーン!
「。。。空気どころが話の筋も読めていなかったというわけか」
厠番クドイッチはもはや晩酌のやりすぎで真昼間からラリっている、
廃人寸前のしょうもない男だったのです。かつては王の親衛隊の隊長として
幾多の戦況のなかで凛々しい活躍ぶりを見せていた勇者だったのですが、愛
しい妻に先立たれてからというもの、この有様なのです。それでもクドイッチは
自分の至らなさに決して無自覚なだけではありませんでした。
「魔女の森とお城を勘違いするなんて、もはやおいらは生きてる資格もないな」
クドイッチは魔女の森の中をさ迷い歩くうちに欝状態になってきて、目の前に生え
ている毒のありそうなけばけばしい原色のキノコを持ち歩いていたウィスキーで
喉に流し込みました。
「亡き妻よ、もうすぐ、会いにいけるからね」
クドイッチは体の力が抜けてその場に倒れ、いつしか意識を失っていました。

「いてててて! 痛えよ! 何だこりゃ!?」
突然の下半身の痛みに驚きながら、クドイッチは飛び起きました。
「どうなってんだこりゃ? 股間が焼けるように痛え!」
状態を確認しようと、パンツを脱ぎました。すると。。。
「!?」
なんとそこには、通常のエレクト時の数十倍はあろうかという大きさに
膨れ上がった、触手モンスターさながらのイチモツの姿があったのです。
「。。。さっき食ったのは毒キノコじゃなくて、チンコがでかくなる
スーパーキノコだったのか」
638工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c :02/10/26 21:22
とりあえずどうにかクドイッチの股間の痛みはひきました。
しかし依然としてイチモツはでかいままです。パンツを脱いでモロだしになった
反動なのか、パンツを脱ぐ前よりはるかに大きくなっていました。その大きいこと
といったら、筋肉質のクドイッチの太めの足と殆ど変わらないくらいあるので、
まるで足が3本あるかのようです。鋭く天を向いた3本目の足が邪魔をして、再び
パンツを履くこともままならない状態なので、クドイッチは自家発電して様子を
みることにしました。発射さえすれば、多分もとに戻るだろうと考えたのです。
そしてイチモツをしごこうと両手で同時にイチモツに触れたクドイッチは、おどろ
きの声を上げました。「!? なんてとてつもない固さなんだ! まるで鋼の大砲
の如き固さだ! 。。。これならニチャーヌ姫の怪力にも耐えられそうだな。後で
マジレス王子の分も持っていこう。EDで悩んでる王にも喜ばれそうだ。しかしその
前に、発射したら元に戻るのかどうか、試しておかなくては」
クドイッチは、亡き妻との懐かしい濡れ場のことを考えながら、イチモツをしごき
ました。そして数分後、クドイッチは逝きそうになりました。「ううっ! 逝く!」
その瞬間、クドイッチのイチモツから大量の液体が弾丸のごとく前方に向けて飛んで
いきました。それは目の前に生えていた巨木をなぎ倒し、はるかかなたへと見えなく
なるところまで飛んでいったのです。「。。。すごいなこれは。武器にもなりそうだ」
どうにかイチモツは元に戻りました。クドイッチはパンツを履き、同じ種類のキノコ
を何個か見つけて麻袋に入れ、その場を後にしました。 
書き手が来たのは良いけど、脱線してるし。
 修正の書き手キボーン
640登場人物整理(1):02/10/28 17:37
<姫様?がた>
ニチャーヌ姫
ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。
魔女アゲアラーシにさらわれア・オーリー老魔女の城にいたが、逃げ出して現在魔女の森の中。
皆とはぐれて疲れ果て熟睡中のところをマジレス姫により発見。目覚めました>>633

アボンヌ姫
小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
皆とはぐれた所に上からサラシたんが落ちてきた>>517 >>525

ゾヌー姫
細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める?現在プレ……もとい、儀式中(ターボ)>>490-492

マジレス姫(王子)
16歳。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれ姫君たちと共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
ニチャーヌ姫との結婚を夢見ている。ついにニチャーヌ姫を発見しハアハアするも、またもやおあずけ。>>634 >>636
641登場人物整理(2):02/10/28 17:40
<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):17歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。別名、オナール。 或いは、あぶれ雄。>>542
西の国の王子(ギコッシュ):19歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
               祖国の一部の伝統的風習にのっとりヒッキー姫(王子)に夜這いチャレンジ。 >>555
南の国の王子(チュボー):14歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。ニキビ盛り。
               女官スレーに懸想していたが、玉砕。>>547-551
北の国の王(イッティヨシ):33歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。キボンヌ女王が気になる?

スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。釣り鐘型の乳。29歳。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。エマニュエル。特技巴投げ。
    今は夜の見張り中。
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。夫とは死別。
ヒッキー姫(王子):マジレス王子の弟。兄と同じように姫を名乗る。幼少のころアゲアラーシにさらわれるが、
    ホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れア・オーリー城に住む。赤いブーツが目印。
    満月の夜、ホソロ爺によって人間に戻ることができ、勇者一行と合流。キボンヌ女王と同じテントで休憩中ドキドキ >>591-592

サーバ:33歳。竜騎士にしてスレーの元恋人。人外の生物と言葉を交わすことが出来る。趣味はスポーツ全般。
    放浪の旅から帰るも王女誘拐事件を知り、一路魔女の城へ。
騎竜トンドル:サーバの騎竜で、泣き声は「オマエモナー」。飛んでいる所を見ると翼竜か?
642登場人物整理(3):02/10/28 17:41
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
      現在ドキューソとお見合い(ラブオネア)中。
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
     ようやく連絡がついたア・オーリーに森のモンスターを使う呪文を与えられ、現在仲魔探し中。>>532-534
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
     アゲアラーシとお見合い中。パンツDEデート50年ぶりの切り札を使用しクイズ・ラブオネアーに挑戦。>>516
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
      魔界の夜会でデ・ムーパに逃げられる。>>575
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
   タターキィの目を盗んで家を抜け出したが、ほうきに反乱され夜の森に落っこちる。 >>497-499  >>517 >>525
デ・ムーパ:タターキィの父。また「クイズ♥ラブオネアー」の名司会者。いよいよラブオネア開始か?>>576
タターキィ:サラシの母。とにかくサラシに恐れられている。現在魔界の夜会に夫婦で出席中。
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?

ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されていたが、牢から脱出成功。現在儀式中(ターボ)。>>490-492
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。今はキノコ汁で待機中。>>505-507
ティクビ:コテハン大魔王の娘。「ティクビフラッシュ」という魔法で大人の姿になるとロケットボイソのお色気娘に。 今はキノコ汁で待機中。
643登場人物整理(4):02/10/28 17:41
<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。勇者たちに同行中。
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きだが無防備な美少女も好きらしい。スレーとケコーンの予定?
          現在は勇者一行と分かれ、妖精王子のつとめ(「偽AA花」探し)に森の奥へ。>>560

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。

<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。

<魔女の森のモンスター他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
644名無し物書き@推敲中?:02/10/28 17:49
随分小分けになってしまってモウシワケナイ…。
「本文が長すぎます」エラーが出るので、キリ良く分ける為にもこうなりました。
それと、>>637-638については保留してあります。
なんか見落としあればツッコミよろ。
>>644
すごい!わかりやすいよ!!
646名無し物書き@推敲中?:02/10/29 17:58
わかりやすい!

さ、書いて書いて!
647名無し物書き@推敲中?:02/10/29 21:26
それにしてもすさまじい人数だな>>登場人物
サラシたん(;´Д`)ハァハァ
648名無し物書き@推敲中?:02/11/02 23:35
続編希望age
649名無し物書き@推敲中?:02/11/13 19:45
落ちすぎアッゲ
650名無し物書き@推敲中?:02/11/25 19:33
・・・・・・続きが読みたいヨー
651375まで:02/12/25 21:28
 おもろいわ、これ。
6521 ◆g5NjeMwErg :02/12/26 02:50
わからないわ。
653今日は573まで:02/12/26 23:19
 おもろいなぁ・・・。
654七篠:02/12/29 22:26
いい加減続きかいてYO
655名無し物書き@推敲中?:02/12/30 01:26
前書いてた人は戻らないのか
656名無し物書き@推敲中?:03/01/02 01:46
ヒッキー姫(王子)が用を足しに一人で森の奥に入る
       ↓
ヒッキーの用が済んだ跡で、夜這いのために姫を探してたギコッシュと鉢合わせ
       ↓
ギコに襲われかけて、危うしヒッキー姫(王子)!
       ↓
そこに一行を追っていたサーバが登場、とりあえずギコを倒してヒッキーを助ける
       ↓
サーバ合流、ヒッキーはサーバに感謝する、とか、その男らしさに憧れる、とか。
(自分もサーバみたいになりたいな〜、とか)

こんな筋は考え付いたけど、文章書けないんで…
誰か続きを書いてくださいキボンヌ。
657シーンカッター:03/01/04 21:35
 「オワンガタ」「ツリガネ」「マリガタ」の3場面に絞りませんか?
 その方が書きやすくなるし、『スタジアム』の声援がなくなったのは寂しい・・・。
658山崎渉:03/01/06 16:00
(^^) 
659おちそう:03/01/06 22:33
保全あっげ
660 :03/01/08 17:27
 それもかなり入念に体をほぐしながら。どうやら姫は体の節々が凝っているようです。
「ねえ、ニチャーヌ姫様…」
マジレス王子はそっと姫に声をかけようとしました。
でもです!
「おお〜」と心の中で大きく歓声をあげると、姫に声をかけるのをやめました。
だってストレッチするニチャーヌ姫のお姿があまりに艶かしいのですから。それは
もったいないというものです。
ニチャーヌ姫が屈伸をはじめました。ドレスがボロボロですから姫の美味しそうな
《生足》が《もろ》に剥き出しなのです。白い引き締まったふくらはぎが、霜降り
の太ももが、伸びたり縮んだり伸びたり縮んだり、くねくね動きます。まさに食い
ついてくれといわんばかりです。一見、何でもないただの屈伸。ああ、なのに、な
のに王子の心は激しく揺り動かされたのです。
ああ、ああ、姫、実は僕は大の脚フェチなんだ〜! 
マジレス王子は鼻息を荒くしました。そして少し視線を変えますと、フェチっぽく
ニチャーヌ姫の足のくるぶしを逃さずしっかりと見ました。
ナイス〜! 王子は心の中で叫びました。透き通るような、なんと美しいくるぶし。
王子は視線を上へと、まさに舐めるようにふくらはぎから、膝の裏を通って、太もも
の裏へと絡みつかせました。そして躍動するヒップへのラインを目に焼き付けますと、
ますます目を皿にしてニチャーヌ姫のストレッチを見つめました。
 一方、ニチャーヌ姫は王子のイヤラシイ視線を気にせず屈伸を終えると、続いて前屈
はじめました。その瞬間、思わず王子は拳を握り締めました。
661 :03/01/08 17:28
「ふーん、うふーん」
ニチャーヌ姫が前屈しながら吐息を漏らしました。なんとも甘〜い香りが漂ってきます。
「うう…」とチュボー王子辺りならこれだけでもどうにかなってしまいそうですが、ニ
チャーヌ姫が前屈するたびに、なんと破れかぶれのドレスの胸元から零れ落ちそうな
お椀型の谷間が丸見えなのです。
おお〜! おお〜! マジレス王子は手に汗握りました。姫がさらに身を屈めます。
もう少しでチェリーが見えそうです。いけ、それ、そこだ、頑張れ頑張れ、フレー
フレー! 王子は心の中で、訳もわからず応援しました。ニチャーヌ姫の白くて柔
らかそうな、あの夢にまで見たお椀型のおっぱいがさらに縦に伸びていきます。
そのときです。
ニチャーヌ姫がいきなり体を起こしました。そして姫のお椀型と正反対に、惑星の
重力に逆らっている王子の下半身に気付いてしまったのです。
「あら、マジレス姫様、その、どうしましたか、それは?」
「え?」 
マジレスは体を起こすときに揺れるだろう姫の胸元に全神経を集中していました
ので、一瞬、何がなんだかわかりませんでした。
「マジレス姫様のあそこが」姫は少し言いにくそうに告げました。「また腫れて
いらっしゃいますよ」
662(・∀・):03/01/08 21:54
 緊急事態だ!!
663スタシアム:03/01/09 01:01
キノコ!キノコ!キノコ!
兄マジレスが緊急事態を迎えていたころ、弟ヒッキーにも危機が訪れ
ようとしていました。

テントの中、美しき未亡人キボンヌ女王の寝顔に唇を寄せるマセガキ
ヒッキーの耳にどこかで草むらをかき分けるような音が聞こえてきました。
「(なんだろ。いいところなのに・・・)」
ヒッキー王子は惜しみながらもキボンヌ女王から体を離し、テントの
布の合わせ目からそっと外を覗きました。
「(・・・・・・何事もないみたいだなぁ)」
さて続きを、と思ったヒッキー王子でしたが、
「(ちょっとその前にトイレ・・・)」
朝までまだ時間はあります。おいしそうな果実はもう手の内です。
ヒッキー王子は冴え冴えとした月明かりの下に出て行きました。

「(ふー)」
用を足し、テントに戻ろうとしたそのときです。再び草むらを何者かが
ゆっくりと進んでいるような音がしました。
「(モ、モンスター・・・?まさか・・・スレーさんたちが見張ってるのに・・・)」
さっきキボンヌ女王に迫っていたときの勇敢な気持ちはどこへやら、
ヒッキー王子は恐怖につい声をあげてしまいました。
「キャッ」
女の子みたいな声を出してしまうヒッキー王子。
すると、草むらから何やら聞き覚えのある声が聞こえてきました。
「その可愛らしいお声は!!!」
「ギャッ」
草むらから立ち上がる人影。マッチョなシルエット。
「ヒッキー姫ですね・・・!」
「ギ、ギコッシュ王子ぃ?」
そこには、何やら熱っぽい目をしてヒッキー王子を見つめるギコッシュ
王子の姿がありました。
兄マジレスは苦しい言い訳を。

「ア、アイタタタタッ! 虫にでも刺されたのかしらわたしくったら!」
股間を押さえてしゃがみこみます。
「虫・・・そんなに腫れて!! 毒虫でしょうか!?」
真っ青になるニチャーヌ姫。
「だ、だ、だ、大丈夫よ。きにしないで、ね?」とあとずさりするマジレス。
「だめよ、もし大事があったら大変ですわ。早く毒を吸い出さないと!」
「Σ(゚д゚)」
「イ、イエ、こうやって押さえてれば大丈夫みたいですわ」
と真っ赤になってさらに後ずさりするマジレス。
「だめよ、もし大事があったら大変ですわ。患部を見せてください!」
「Σ(゚д゚)」
吸い出す! 見せろ! キノコビンビンワードを連発され、目の前には
前かがみに近寄ってくるニチャーヌ姫の豊かな谷間。
マジレス王子の腫れは鎮まるところか…。
絶体絶命!待て次号!
そのころ彼の弟ヒッキーは。

「えーと?何でしょう…か」
漂う妙な雰囲気を感じたヒッキー王子は、
少しだけギコッシュ王子と距離を置いて言いました。
(…なんだろう。よくわからないけど、何か…怖い。)
冷や汗がヒッキー王子の顔を伝います。



満月に照らし出される脅えたヒッキー王子は、
いつもよりいっそう儚さと美しさをおびていました。
ギコッシュ王子の方はというと、
ヒッキー王子と対比した
褐色の肌にたくましい筋肉。血走った目。
「…ツルペタ…」
「え?なんです?よく聞こえませんでしたわ」
「ツルペタァッ!」



満月に照らし出されるそれは、正に狼そのものでした。
「ん?」
 焚き火の前で見張りをしていたはずのスレーでしたが、いつの間にかうとうと
してしまっていたようです。
「わたくしったらいけないわ・・・何のための夜警なんでしょう」
 見ると、同じく夜警を買って出たはずのアッゲとサッゲの二人もスレーの
膝にそれぞれ頭を乗せてすやすやと寝息をたてていました。
「まあ・・・」
 可愛らしい寝顔につい微笑むスレー。
「でも・・・さっき何か大きな声がしてそれで起こされたような・・・」
 そっと広げた布の上にアッゲとサッゲを寝かせ、体にも布を掛けてやると、
スレーは立ち上がりました。
「ちょっと見回ってきましょう」
しかし立ち上がってスレーは気付いた!
双子の片手が服の裾をしっかりと掴んでいることにッ!!

アッゲ「ンン……ムムムははうえさまァ…」
サッゲ「行かないでェ……ムニャ…」

かわいそうに、日頃バk…もとい明るいこの子達も苦労しているのね、きっと…
とひとり呟いて双子の毛布をかけなおしてやるスレーは気付かなかった。
彼らが薄目を明けていることに。
チュボーにはもう勝機はないのかなあ…
マダマダ!
サーバと渡り合ってもらいたいもんだね。カチメハ、ナサソ(略
ん?
アッゲとサッゲはてっきり女の子だと思ってたんだけど、彼らなの?
677sage:03/01/11 00:22
男の子だと思ってた、ティクビと同年だし・・幼女ばかり集まっても・・・
なんとなく女と思ってた派だが、アゲサゲの性別がのちのち関わってくると
面白いかも
てことで、「彼ら」は「They」として読んでみた。
さて、そのころ忘れられているチャレンジャードキューソはというと。

ラブオネアの会場準備も終わり、
司会席にはデ・ムーパがさきほどとは違う重々しい雰囲気を纏って座っていました。
そして反対側席には挑戦者、ドキューソの姿。
アゲアラーシはそのまた後ろの観客席に下着1枚のまま座っていました。

『今時珍しい純な人や』
今や挑戦が始まろうとしている時に、
アゲアラーシの頭ではただこのセリフだけがぐるぐるぐるぐるまわっていました。
(何が…『純な人』よ!あいつが?バッカじゃないの?)

張り詰めた空気の中クイズが始まりました。
最初はお決まりのスリーサイズから。果ては100年前の彼女の口癖まで。
軽々とドキューソはつっかえなくこたえてきます。
ついに問題はラストとなりました。

一息つくドキューソ。
彼の背中をアゲアラーシはキッと睨みつけて思いました。
(なんだ…そうか、
 ドキューソは司会者と通じているのね…。
 そうじゃなきゃ、絶対にあいつがこんな挑戦するわけないわよ。

 ありもしないリスクをちらつかせて一途に思わせる…
 あいつが考えそうなことだわ。バカバカしい。)
よくよく考えてみれば、『100年間求愛独占権』は魔族だけのルール。
人間好きのアゲアラーシにしてみれば、何も困りはしないのだ。
それどころか、さっさとこの「パンツDEデート」なんてバカバカしい企画を終わらせる事ができる…!

そして、最後の問題がみの…いや、デ・ムーパに読み上げられました。
その瞬間…今まで即答していたドキューソが止まりました。
さきほどまで余裕だった表情が固まっています。

その表情はアゲアラーシには見えません。
(はぁ、パフォーマンスってやつ?
 そんなのいいからさっさと終えてよねこっちは疲れてるんだから…。)

しばらく間を空けた後、「じゃあ、2番で…」とドキューソがこたえました。
それと同時に、アゲアラーシの表情が凍りました。
(違う…!正解はそれじゃない!)

動揺するアゲアラーシをよそに、デ・ムーパは続けます。
「ファイナルアンサー?」

「…ファイナル…

「…待…………!!!」
ドキューソが言い終わる前に、
ついアゲアラーシはさえぎってしまったのです。


会場全員の視線がアゲアラーシに注がれました。
 駄目だ。面白すぎる。ひょっこりひょうたん島みたいに
俺はこのスレが好きだぜ
来た来たきた!デ・ムーパ!!

>>678
なるほりょ。
6831:03/01/18 17:17
a
684山崎渉:03/01/19 03:40
(^^)
ところで、みの、いや、デ・ムーパの出した最後の問題はこんなものでした。

「アゲアラーシのファーストキッス(←デ・ムーパは決して
『キス』とは発音しない)のお相手は?」


「1番、アメゾ(友人の兄) 2番、モニョール(魔法学校の
サッカー部キャプテン)、3番、カチュッシャ(魔法学校の先生)、
4番、ドキューソ(魔法学校同級生)」

ドキューソは動揺しました。
皆、知っている男たちです。この中にアゲアラーシの初々しい(ころの)
唇を奪った者がいるというのです。
「(俺・・・のはずはねえよなァ)」
ということは!
文学青年を気取って詩や散文を書き散らしていた何歳か年上のアメゾか、
美形でスタイルもよく学校一の人気を誇っていたモテ男のモニョールか、
新任教師ながら生徒たちのいい兄貴として信頼もあつかったカチュッシャの
その中の一人が!
「(学生時代のアゲアラーシとキスしたっていうのか?いつのまに?)」
アゲアラーシのことはなんでも知っているつもりでした。
「(学生時代のあいつは、そりゃ鼻っ柱は今と変わらず強かったし怒ら
せるとめちゃくちゃ怖かったけど、とても純情で・・・)」

そうして、なんとなくもやもやとした気持ちを抱えたまま、ドキューソは
答えたのでした。
「・・・じゃあ、2番で・・・」
そういえば、モテ男のモニョールはアゲアラーシの好みのタイプだったな
なんて思いながら。
その頃、夜の森を騎竜トンドルと進んでいた騎士サーバは。
「ムムッ、なにかあちらのほうで雄叫びが。。。?」
 (おそらく)発情王子ギコッシュの雄叫びが鳴り響く魔女の森とは打って
変わって、静まり返るラブオネア会場。
 
 なぜ間違った答えを言おうとしたドキューソを遮ってしまったのか自分
自身でも解らないアゲアラーシは発する言葉もなく、衆人の視線の中、
頬を紅潮させながらただ口をぱくぱくさせていました。

「…こまりますよォ〜アゲアラーシちゃん?」
 ようやく進行役のデ・ムーパが『おっといけねえ放送事故?になるとこ
だった』と気づき明るい声で場をつなぎはじめました。
「関係者は回答者の答えたことに口をはさめないのよォ。いくら回答者が
カッコよくて正解して欲しいって思っててもね!」
 会場がドッとわき、アゲアラーシの頬がさらに赤くなりました。もちろん
怒りのためです。
「(なっんであたしがこのエロ男をカッコいいなんて思わなきゃいけない
のさ!!)ち、違います! その、回答者はこの最終問題まで一度も
『オーディエンス』や『テレフォン』や『50/50』を使ってこなかった
でしょ? クイズとして見ごたえがなかったなー、きっと回答者も一本
調子なつまんない奴なんだろうなー男マグロでみこすり半なんだろうなー
と思ってたら、思わず呆れて声が出てしまったんです! それだけです!」
 必死でワケノワカラン弁明?をするアゲアラーシの姿に、大叔父でも
あるデ・ムーパは目を細めました。
「(ほほう・・・もしやアゲアラーシちゃんは本当に・・・)」
 そして目を凝らしもしました。
「(それにしても大きくなったもんだねぇ。特にあのオッパイ!)」
 デ・ムーパはドキューソの方に向き直りました。
「…といった提案もありましたが、どうですか、ドキューソさん、ファイ
ナルアンサーと言う前に、何かひとつ試してみちゃいます?」
 ドキューソは何が何だかわからないまま、しかしいつもの伊達男を
気取って、
「そ、そうですね…じゃあ『テレフォン』をお願いします」
 と言ったあと片頬で笑みを作りました。
690名無し物書き:03/01/23 03:42
森では、焚き火の前でアッゲとサッゲを膝枕していたスレーが身を硬く
しておりました。
「やはりおかしい…。獣の雄叫びのようなものが、今」
691名無し物書き@推敲中?:03/01/23 19:41
眠り姫とか・・・。
 やはり見に行かなければ。
 スレーはそう思って立ちあがろうとしましたが、
やはり双子が揃って服の裾を掴んでいるのが気になります。
外の様子も気になりますが、この二人をわざわざ起こしてしまうのは
可哀相な気がしました。
「ちょっとごめんなさい……っ」
 スレーは双子の手を引っぺがしにかかりました。
 まずアッゲ(スレーにはどっちがどっちか正確には分かっていませんが)の左手を
持ち上げて、小指の方から一本ずつ広げていきます。
ゆっくり、慎重に…
「んン…やぁ……」
 ようやく片手が外れたと思うと、ぎゅうぅ、とアッゲはスレーの
服の裾を握り直してしまいました。
それならば、と今度はサッゲのほうでも試してみますが同じことです。
「困りましたわ……」
 先ほどの咆哮はもう聞こえませんが、ここは魔女の森。
何が起きるか分からないのです。
「どうしましょう…?」
 すると、急にアッゲがもぞもぞと動き始めました。
「う〜…ん……」
 いけない、起こしてしまったかしら。
 そう思ってスレーはぴたりと動きを止めました。
アッゲはしばらくもぞもぞすると、突然むっくりと起き上がりました。
まだ眠たいのか、目がぼんやりとしています。
「あ…起こしてごめんなさい、わたくし…」
「ははうえさま……?」
「え?」
「ははうえさま〜〜〜ッ」
寝ぼけたふりしてツリガネに飛び込むアッゲに気づいたサッゲも
「ずるいでつ〜〜〜〜ッ」
と立ち上がってスレーの胸にとびこみますた。
初めてこの板に来て、このスレタイに惹かれてイッキにこのスレ読みました。
感動。
「スレタイに惹かれて」
…素直でこっちも感動した!
やっぱりアゲサゲは男の子!?
「オーケイ、『テレフォン』!」
デ・ムーパがパチンと指を鳴らすと、大型モニターがスタジオに現れました。
回答者の協力者がこの超特大の画面に映るのです。
「それにしても一体、あのドキューソに協力するなんて誰なのかしら……」
アゲアラーシには全然予想もつきませんでした。昔からドキューソには友達が
極端に少なかったからです。
アゲアラーシがぼんやり考え込んでいると突然会場にどよめきが起こりました。
見るとモニターに巨大な少年の顔が映っています。
「おおーい姉ちゃん、わしじゃわしじゃあ」「おっ、お前は!!」
一瞬誰かと思いましたが、忘れるはずもありません
赤ん坊の頃からいつも背中におぶって、何度となくおしめを替えてやった
100歳違いの弟です!
「な、な……」アゲアラーシが呆気にとられていると「こらっ、どきんさい!!」と声がして
画像が乱れ、次の瞬間画面に映ったのは座敷に置かれた黒電話の前に弟、
初老の女、アゲアラーシより少し年上の7/3わけの真面目そうな男、妊婦の4人が
正装して正座する姿でした。
「お母ちゃん、兄ちゃん、義姉ちゃんまで…一体!?そうか、あそこまでスラスラ答え
られるなんておかしいと思ったわ。ドキューソの奴私の実家を味方にしていたのね…!」
アゲアラーシはあまりのことに頭がクラクラしてきました。
それにしてもお父ちゃんはどうしたの?お父ちゃんだけはわかってくれているのね?
私が本当にココロの底から大ッ嫌いなドキューソに協力なんてしないよね!
と思ったとき画面の中の母親が「ほれっ、とうちゃんも出てきんさい!」とふすまの
隙間に腕を突っんで、小柄な老人を引きずり出しました。後ろ向きのままズルズルと
引出されたアゲアラーシの父は、禿げ上がった頭や耳まで真っ赤にしてぶるぶる震え
洟をすすりながら「ドキューソ君…………娘を……ヨロシク……」とか細い声で言いました。


アゲアラーシ、絶体絶命。
しかし次の瞬間、アゲアラーシは思い出しました。
「(そうだ、そうだわ!)」
にやり、と微笑みます。
「(あたしは家族にファーストキスの話なんかしたことなかった!
お父ちゃんもお母ちゃんも、ましてや魔界甲子園を万年補欠ながら
目指して練習三昧だった兄ちゃんも、チビガキだった弟もあたしの
ファーストキスの相手なんて知るわけない!)」

デ・ムーパが明るくいいました。
「さ、ではドキューソさん、質問をどうぞ!」
ドキューソは気障な声で
「本日はお忙しいところ本当にすみません、皆さん」
と微笑んだ後、尋ねました。
「アゲアラーシ…さんのファーストキスの相手はどなたでしょう?
1番、アメゾ、2番、モニョール、3番、カチュッシャ、4番…
(ありえないけど)ドキューソ」
アゲアラーシの家族の顔から笑顔が消え、困惑の色が広がりました。

アゲアラーシは心の中で勝どきをあげました。
「(ふはははは、ドキューソ、敗れたり!!!)」
「ど、どうしましたか、皆さん…?」
アゲアラーシの家族が困ったように顔を見合わせる姿に、ドキューソは
すこし身を乗り出しました。
「ええっと…」
家族全員が教師に指されたくない生徒のようにそれぞれの膝頭を見つめて
います。
「皆さん!?」

今度はドキューソが絶体絶命!?

そのときです。
大型モニターの画像が歪み、ザァッという音の後、一面砂嵐になって
しまいました。
「ん?どういうこと?どうなっちゃってんの〜?」
ざわつく会場の中、デ・ムーパがスタッフに尋ねます。
「え?磁気嵐…?」
AD(?)が掲げたカンペを読むデ・ムーパ。
「なになに…『テレフォン』協力家族のお宅は辺境にあるため、磁気嵐
が発生した模様? えっ、じゃあ魔法使ってつなぎ直そうと思っても
ダメ? 困ったなぁ〜〜〜どうすんの?」

アゲアラーシは歯軋りし、ドキューソは胸をなでおろしました。

スタッフと相談の後、デ・ムーパはドキューソにこう言いました。
「じゃあ、ドキューソさん、他に『テレフォン』のあてがあるなら
テレフォンを。ないなら『オーディエンス』か『50/50』を選んで
ください!」

ドキューソは笑みを浮かべていいました。
「では、別の所へ電話をかけます。『テレフォン』で…」
そのころ、魔女の森では…。
「ええと、……その……ア・オーリー様のお言いつけでみんなで茸取りをしていたら
その、道に……」
かわいそうにアヴォンヌ姫はすっかり慌ててしまってしどろもどろです。
サラシたんの目がギラリと光ります。
「それにしては何か変だわ。何か隠しているわね!
まさか脱走……とぉるるるるるるるるる」
「?????」
「とぉぅるるるるるるるるるるるるるる……
電話だわ!ちょっと、アンタ電話持ってるでしょ!貸しなさいよ!!
勝手に探すわよ!とぉるるるるるるる……もうっ、今出るわよ!!
あった!こんなところに隠してるなんて!!」
サラシたんは素早い動きでアヴォンヌ姫の丸くてかわいらしいおっぱい(左)を鷲づかみに
すると、耳に当てました。
「きゃっ!」
アヴォンヌ姫は顔を真っ赤にして声をあげました。
「もしもーし。もしもーし。…ん?違うわね…」
サラシはアヴォンヌのおっぱいに耳をぐりぐりと押し付けた後、やっと手を
離しました。
「確かに電話の音がしたと思ったんだけど…」
「それはもしかしてこれの音のことかな?」
背後の爽やかな声に気が付いた二人は、声の方に目を向けました。
すると、そこにはとても美しい青年が金色に輝くオカリナを持って立って
いました。
「おや、なんと愛らしい娘さんたちだろう。お名前は? …わたしはガイ・
シュッツ」
アヴォンヌ姫は隣に立つサラシの目がハート型に変化するのを見逃しません
でした。
そしてスレーは…。
ガイ・シュッツを兄に持つふたごの妖精たちに翻弄されていました。
寝ぼけたふりをしたアッゲが
「かあさま〜もっとぎゅっと抱っこしてくらさい〜」
と右胸に顔をうずめれば、同じく寝ぼけたふりをしたサッゲも
「かあさまーっオッパイがのみたいれす〜〜」
と今にも服をまくりあげてきそう。
 さて、魔界の夜会は宴もたけなわ。紳士淑女が笑いさざめき、あちこちで乾杯が繰り
返されておりました。
「おかあさま、機嫌直して今夜は飲みましょうよ〜」
 未だ怒り覚めやらぬ老魔女アオーリーに、ワイングラスを持ってきた娘タターキィは
声をかけました。が、アオーリーの怒りは収まりません。
「デ・ムーパめ、いつもいつもあたしを小馬鹿にしやがって・・・!!」
「おかあさま、もうおとうさ・・・あの男の話なんかやめましょうよ〜。お酒もまずく・・・」
 不意に、母の表情がぽんと明るくなるのをタターキィは見逃しませんでした。
「かあさま?」
「あ、ごめんよタターキィ、今電話がかかってきたみたいで・・・」
 ああ、誰かからテレパシーね、そう思ってお酒を口にしたタターキィの横で、
アオーリはいきなりその年齢とは思えないほど甘くて艶っぽい声を出しました。
「はぁーいっ、アオーリーでぇーすっ」
「(か、かあさま・・・?)」
 驚いてアオーリーの顔を見直すタターキィ。そこには頬を染めた母の姿があり
ました。
「あっ、最近いらっしゃらないから、アオーリー寂しかったァン」
 ものすごい猫撫で声です。
「(かあさま!?)」
「ドキューソさ・ま!」
「(ド、ド、ドキューソォ?)」
 タターキィは満面の笑みを浮かべる母の顔を凝視しました。
フエテル
「げっ」
画面にア・オーリーの顔が映し出された途端、デ・ムーパと
アゲアラーシは同時に声をあげてしまいました。

デ:「(さっき逃れたばかりなのに…勘弁してYO〜)」
ア:「(こ、こいつ…実家の家族どころか、いつのまにか
大叔母様まで味方につけてたの…!?)」

『あっ、最近いらっしゃらないから、ア・オーリー寂しかった
ァン』
頬を赤らめ身をよじらせる大叔母の姿を見たとき、アゲアラーシ
の中に疑念がわきました。
「(こいつ……んまままままさかア・オーリ大叔母さまとも!?
…いや、さすがにまさかね)」

まさかな、まさかそこまではな!ドキューソ!
まさか>>235->>237のお相手は…そんなはずないよな!
ア・オーリの>>301での意味深発言の原因がお前…なんてことは
ないよな!

『連絡もくださらないから、ア・オーリー嫌われちゃったのかと
思…』
「き、嫌うなど!あなたは、その、大切なお方!」
『んまあ…』
「そ、それより、今、ちょっと取り込み中なのです。あの、お教え
願いたいことが!」
『あなたに教えることなんてあるかしらぁ?いつも年上のわたしが
オシエテもら…』
「も、申し訳ないのですが急いでおりますので、細かいことは後で
…」
裸の背中を刺すようなアゲアラーシの疑惑の視線を感じて、ドキュ
ーソはつい早口になってしまうのでした。
「ハァ?アゲアラーシのファースト・キッスの相手ェ?」
さっきから自分の母親の様子を興味深げに眺めていたタターキィ
でしたが、いよいよ我慢ができなくなってしまいました。
「(どういうことなの?よぉ〜し、お母様ごめんなさい!)」
ア・オーリーが電話(テレパシー)に夢中なのをいいことにパチン
と指をはじいて盗聴を始めました。

「はい、それを早急に知りたいのですが、ご存知でしょうか」
「そうねえ…うーーーんと…、でもどうしてそんなことを」
「あ、あの時間がないのでご説明は後ほど」

アゲアラーシはイライラしていました。訳もわからないけれど
イライラするのでした。
「(こいつ、本当にア・オーリー大叔母さまと!?だから魔法
使いの男なんて信用ならないのよ!!っていうか、信用なんて
する必要ないんだけど!!なんでこいつってこうなの!?
いつもいつも『お前が本命だ』とか言って、ああ、誰にでも
言ってるんだろうけど!!)」
早く終わって欲しい、とアゲアラーシは思いました。
「(まあ制限時間が来たら終わりだわ。ア・オーリー大叔母様
だってあたしのファーストキスの相手なんて知るわけないし。
ドキューソ、魔法権を剥奪されてとっとと目の前から消えて!)」

「ご、ご存知ないですか?」
「えーっとねえ…たしか魔の里のペンションに一泊旅行したのが
ばれて母親に怒られてたのが…」
「い、いやそんな進んだ話はいいんで!初めてのキスの相手を!」
制限時間が近づいてきます。アゲアラーシは冷酷な笑みを浮かべ
ました。

「アゲアラーシの初めてのキスの相手?」
会場にア・オーリーのものではない女の声が流れてきました。
「あたし知ってるわよ」
その声を聞いたとたん、アゲアラーシの表情が変わりました。
モニターに映るア・オーリーの横から、ひょいとタターキィの
姿が現れました。
「(ちょっ…。ま、待って)」
アゲアラーシの心の叫びも虚しく、タターキィはあっさりと言い
ました。
「ドキューソのはずだけど?」
さてそのころ大暴露タターキィの娘サラシたんは。
713名無し物書き@推敲中?:03/02/02 18:48
今日書いてみた。
そのうち載せるよ。
至上の美しい自惚れの王子が主人公さ。
鏡に向かかい、自慰行為をするシーンから始まるんだ。女性向けに書いた官能小説だ。

近親相姦、レイプに平気な人は見るがいい。
これは感じる。私も感じながら書いた
と、作者自身が語る官能小説を魔界通販でひそかに購入してコソーリと
読んだときよりも真っ赤な顔をして、妖精王子ガイ・シュッツの顔を
見つめていました。
そしてガイ・シュッツはやさしく微笑みサラシやアボンヌ姫に聞こえない
くらいの声でそっと呟きました。

>>713さん、このスレの趣旨は>>110のようですよ。本格官能は然るべき
板でよろしくお願いしますね(勿論わたしも見せていただきますよ)」
サラシたんは気が多いんだなあ。。。
>>716
オマセさんなのれすよ、サラシたんは。
ヒッキー王子はどうなったの?
ヒッキー王子、絶体絶命。

しかし心うらはら……胸の奥ではなんだかわくわくするような気持が
湧き上がっていることに、彼はまだ気付かない。
距離を縮めてくるギコッシュの目は血走り、
口にする言葉は
「ツルペタァァ!」
のみ!
その背は山のように月影に浮かび、
その腕は岩のようにもりあがり、
     (中略)
今まさに津波のようにおそいかかる!!


その頃アゲアラーシの実家では……

弟「なんじゃ、切れてしもうた!わしゃあ来月のライブの宣伝もしとらんぞ」
母「お前は姉ちゃんの大事なときに何を考えとるんじゃ!」
兄「テレビで宣伝したところでお前の下手糞な魔法琵琶、誰が聞きに来てくれるもんか!
 ええ加減に諦めてマトモに就職せえゆうて何べんゆうたら」
弟「兄貴にわしのロックがわかってたまるか!」
兄「フン、モテたいだけでバンドやっとるくせにいっこもモテとらんお前がロックか!」
義姉「義母ちゃん、うち、ちょっと着替えて片付けしてくるわ」
母「あんたはええんよ、座っとりんさい……これ!お前はこんな夜中に近所迷惑……!」
         ギョワァ〜ン
兄「やめえアホが!」
弟「黙れクソ兄貴!」
         ボッバッベー、ボッバッベバー
母「やかましい!ばかたれ!」
         ボッバッベー、ボッバッベバー
父「(わしは言わんかった。言えんかった。
 アレはもう150年も昔のことか…
 アゲアラーシが魔球部で遅うなって……疲れてそのまま床で居眠りなんかしとらんか、
 ちゃんと布団で寝とるか心配で部屋の前まで行ったとき、聞こえたんじゃ。
 電話で誰かとしゃべっとるのを…聞いてしもうたんじゃ……その…キス、したとか……
 わしゃ断じて立聞きなんかするつもりじゃなかった。
 ああ、しかし……また涙が出てきたのう………ううううう)」
そんな故郷の父の思いを知ることもなく、魔女アゲアラーシはその丸い
ふたつのオパーイにドドッと汗をかいておりました。
クイズ♥ラブオネアは今や最高潮。
司会のデ・ムーパの目はキラキラと愉快そうに輝いています。

「(アゲアラーシの初めてのキスの相手は)ドキューソのはずだけど?」
大叔母の娘タターキィの言葉に、目を見開くドキューソ本人。
「(俺…? まさか…そんな憶え…)」
「あの子もウブだったのよねー(プププ)。何だっけ、中学くらいの頃、
練習試合の後だかに体育倉庫に行ったらドキューソが居眠りしてた
らしいのよ。あの子、小学生の頃からドキューソのこと好きだった
らしいのね、それで寝てるのをいいことに熱いチューを!」
ドキューソはにわかには信じがたい、という顔をしました。振り返れば
アゲアラーシがいます。いますが、何となく振り返ることができません。

「(ホントかよ? う、嘘だろ…)」
ドキューソらしくもなくオタオタとしている間にデ・ムーパが毅然と
した声をあげました。
「さあドキューソさん、そろそろお答えください!
アゲアラーシのファーストキッス(←デ・ムーパは決して
『キス』とは発音しない)のお相手は?
1番、アメゾ(友人の兄) 2番、モニョール(魔法学校の
サッカー部キャプテン)、3番、カチュッシャ(魔法学校の先生)、
4番、ドキューソ(魔法学校同級生)」
「・・・・・・(アゲアラーシが俺を好きだった?嘘だろ?)」
「さあ、ドキューソさん!」
「・・・・・・(ア・オーリー様の娘とアゲアラーシは仲がいい。俺を
ハメようとしてるのかも知れない)」
「お答えを」
「(きっとそうだ。俺だなんてあり得ない)…い、1番で」
デ・ムーパはニヤリと笑いました。
「ファイナル・アンサー?」
「・・・・・・・」
水を打ったように静まり返る会場。
デ・ムーパは繰り返し尋ねました。
「ドキューソさん、ファイナル・アンサー?」
ドキューソの顔にはもう余裕の笑みはなく、ドキューソは思いつめた
ような表情で目の前のモニターを見つめていました。
黒ビキニ一枚で深刻にたたずむその姿はセクシーともお間抜けとも
思えました。

「・・・・・・」
長い沈黙の後、ドキューソはフッと微笑みました。
「アゲアラーシがわたしを好きだったことがある…そんな甘い夢を
信じるのも一興でしょう…。答えを変更します。4番に…」
「4番!ファイナル・アンサー?」
「ファイナル・アンサー」
とびきりいい声でドキューソは答えました。
さて、煩悩渦巻く魔女の森はどうなったでしょう。
「ちょっとちょっと、アッゲもサッゲもおふざけはおやめなさい!」
いたずら好きのアッゲとサッゲ、スレーの上衣の中に首を突っ込んで
しまっています。
「つりがねですー」
「やわらかいですー」
「こらっ!」
突然、3人の耳に悲鳴のような声が聞こえてきました。
「さっきの雄叫びと同じ方向!!行かなくては!!」
725 :03/02/04 18:07
 森の中を彷徨いはじめた二人の姫(うち1名は、実は♂)たちでしたが、
はぐれてしまった残りの姫たちはなかなか見つかりません。それに加え、
魔女の森には、様々な仕掛けが施されているため、ちょっとしたことで
方向を見失ってしまいます。
 つい先ほども、同じ所をぐるぐると三回も回ってしまいました。
 マジレス王子はといえば、先等を行くニチャーヌのお尻に釘付けです。
ぷりぷりしたよ〜く引き締まったお尻が、姫が転びそうになったり、
倒木を乗り越えたりとか、なんかの拍子に近づいてきて、王子の心を
大きく揺さぶります。
「尻! ケツ! 尻! ケツ! 尻! ぷり! ケツ! ぷり! ケツ!
ぷり!! ケツ!! ぷりケツ〜!!!」
 心の中で唱えながら赤く充血した目を狼のようにギラギラ輝かせ、
マジレスはその度、ついつい手を伸ばしてしまいそうになりました、
というよりは、ほとんど確信犯でした。
 ですですが、あともう少しという所で、急に手の先から姫の可愛らしい
お尻が消えてしまったり、自制心を働かせてなんとか、というか残念というか、
未遂で済ませました。
 もちろん、ニチャーヌはそんなことに気付くはずはありません。
 まさかマジレス姫が♂とは思っていないのですから、無理もないことです。
「あ!」
 マジレス王子は小さくいい、石に躓いて転びました。姫のぷりぷりした
お尻に意識を奪われるあまり、足元に目が行き届かなかったのです。
 ニ、三歩ほど先を行くニチャーヌ姫が振り返ります。
「大丈夫ですか、マジレス姫様」
「は、はい、なんとか」
 起き上がろうとすると、ニチャーヌ姫が手を差し伸べてくれました。
 王子は息を切らしながら、その手に掴まりました。
「ありがとうございます、ニチャーヌ姫様」
「いいえ、お気になさらず」
 ニチャーヌは息を切らしながらにっこり微笑みました。その暖かい笑みを
見つめていると、マジレスは胸がジーンとしました。
726 :03/02/04 18:09
 なんてお優しい方なんだろう…。
 それに引き換えは、自分はイヤラシイことばかり考えて、なんと愚か
なことか…。
 王子は自分を恥じました。おもいっきり反省しました。
 そのとき、頭上の木々の間に、こんな声が木霊しました。
「反省汁! 反省汁! 反省汁!」
「あ!」
 王子は顔を上げました。
「どうしました?」
 ニチャーヌが聞いてきます。
 王子は表情を変えて答えました。
「ニチャーヌ姫様、今のは春ピロユキの鳴き声ですわ」
「春ピロユキ?」
「ええ」
 マジレス王子は頷き、耳を澄ましました。
「反省汁! 反省汁! 反省汁!」
 また春ピロユキの鳴き声が聞こえてきました。
「ほらまた、はんせいシルって」
「反省汁! 反省汁! 反省汁!」
「ピロユキって藁、藁って鳴くものと思っていましたけど」
 ニチャーヌ姫が小さく首を傾げます。今一、良く分からないようです。
それもそのはず、箱入りの娘の姫は、一年中生息する真ピロユキの他に、
春夏秋冬の各季節にだけ活動する他の種類がいることを知らないのです。
727 :03/02/04 18:10
「どういうことですかしらこれは……」
 マジレス王子は呟いて自分に問い掛けました。魔女の城に居る頃、王子は
ピロユキの鳴き声を何度か耳にしましたが、それはいずれも、真ピロユキか、
「香具師! 香具師! 香具師!」と鳴く夏ピロユキのものでした。
 しかし、今、王子たちが耳にしたそれは、確かに春ピロユキの鳴き声でした。
「うーん」
 マジレスは目を瞑りました。そうして深く考え込みます。
 実は、これは魔女の森に仕掛けの一つで、場所によって季節が違うという罠
なのでした。しかも季節順に進まないと、次の場所には辿り着けず、同じ場所を
彷徨うことになるという、それはそれは恐ろしいものなのです。
 考え込みましたが、結局、王子にはわかりませんでした。
「どうしました」
「いえ、ちょっと」
 思考を打ち切り、マジレスはニチャーヌを見つめました。そして姫の息が荒い
ことに気付きました。王子の息の荒さの半分以上は煩悩からなのですが、姫は
それ以上に息が荒く、だいぶ疲れているようでした。
 息を吐いてふと見上げると、陽が翳りはじめたのが目に入ります。
 本来ならラブオネアが放映の真夜中でしたが、実はこれも罠の一つで、時間のズレ
からくる、遅い遅い日没でした。あるいは早いはもしれません。
「少々、疲れましたわね」
 マジレスはいいました。
「ええ」
 そう応えたニチャーヌ姫のお腹がいきなり「ぐー」と鳴りました。
 姫は、さあっと耳まで真っ赤になってうつむきました。
 マジレスは軽く苦笑しながらいいました。
「あとお腹も」
「ええ」
 ニチャーヌ姫は、うつむいたままはにかみながら頷きました。
満月が出たり夕日が出たり・・・
魔女の森だからいいのだ!
「それにしてもマジレス姫様、腫れがひいて良かったですわね」
ニチャーヌ姫はほっとしたような表情で、マジレス王子の股間の辺りを
見ました。
「え、ええ。お蔭様で…。い、一過性のものだったみたいです」
730名無し物書き@推敲中?:03/02/05 19:17
『眠り姫は腰を上げてトリスタンを迎え入れた。彼らはすぐに同じリズムで身体を揺らし始め
た。トリスタンは彼女を見下ろし、彼女にはその柱のようにたくましい腕が、彼女の上にあ
る力強い肩を支えているのが見えた。彼女は顔を上げて、彼の乳首に吸い付いた。そうする
あいだにも眠り姫は彼の双臀をつねり,押し広げながら、固く甘味なみみず腫れに触れた。彼
女の手はトリスタンの双丘の感触をおしはかり、ぎゅっと包んで、襞の寄った彼のすべらか
なアヌスに近付いていった。彼女がその部分をまさぐると、彼の動きはいっそう早まり、荒
々しく、さらに攻撃的になった。不意に、彼女はかたらわのテーブルに手を伸ばし、太い蜜
蝋の蝋燭を銀の燭台から一本引き抜いて振って火を消すと、その溶けた先端を指で押さえた
そして、それを彼の押し広げたシリグイと突っ込み、しっかりと中に押し込んだ。彼の目が
ぎゅっとつむられるのがわかった。彼女のセックスはいまや彼の性器をしっかりと締め付け
クリトリスは固く膨らみ、いかにもはじけんばかりだった。彼女は手にした燭台を上下させ
ながら叫び声をあげると、彼の熱い液体が自分のなかにほとばしるのを感じた』
731名無し物書き@推敲中?:03/02/05 19:24
「うう〜ん……トリスタンって、意外と早いのね……
フフフ、でも許してア・ゲ・ル!
ねえもっと……そう、ほら……ムニャムニャ」
キボンヌ女王は寝言を言いながら寝返りをうった。
発見して一気に読んだ。 オモロ(・∀・)イイ!!  期待sage
734 :03/02/06 00:41
 その頃、魔女の森の北と西、その正確な狭間にある《夜の泉》と呼ばれる
小さな泉の前に、妖精界のプリンス――ガイシュッツ王子の姿がありました。
《夜の泉》とは名前の通り、いつでもその泉の周囲の森だけは、深い夜なの
です。
 もちろん、これは代々森で暮らしてきた魔女たちによってかけられた、夜の
魔法によるものでしたが、なんと不思議なことに、妖精界の暦で一月に一度だけ、
場合によっては二月に一度という割合で、その夜が明けることがあります。
 そしてその日、泉の周囲には、その朝陽を浴びて『偽AA花』という綺麗な
白い花が咲きます。
『偽AA花』とは……この森の南と東、その正確な狭間、丁度《夜の泉》の対に
なる位置にある《昼の泉》と呼ばれる、《夜の泉》とは正反対の性質を持った泉の
周囲にだけ、それも、やはり月に一度あるかないかの日に咲く『AA花』によく
似た花です。
 通常、《昼の泉》の周囲の森だけはいつでも昼なので、陽が傾くことは決して
ありません。
 が、月に一度あるかないかの割合で、夜が訪れることがあります。
 そして『AA花』とはその夜を迎えた泉の周囲にだけ降りそそぐ、柔らかい月光
で育つ、それはそれは可憐な花なのでした。
 別名で『月下美人』とも呼ばれるその紅い花は、見る者すべてを魅了すると
いいます。
 そしてその花を煎じて飲むと、どんな病気も治るといいますし、かけられた
悪い魔法を解く力がある――そう古くから妖精界や、古参の魔女たちの間で
いわれています。
 ですが、闇夜の晩には、月光が遮られてしまい、『AA花』は咲きません。
 つまり月に一度、しかも晴れた夜でないと『AA花』は咲かないのです。
 一方、やはり月に一度くらいの割合で咲く『偽AA花』ですが、こちらは、
晴天でなく曇り、あるいは軽い雨の日であっても、「へっちゃらでい!」と
元気に育ってしまうという、なんとも丈夫な花です。
 そして色こそ白いものの、『AA花』に大変よく似ており、また、その
美しさは格別です。
 しか〜し、煎じて飲んだときは、ちょっと注意が必要です!
大抵は、『AA花』より少しだけ効果の薄い、薫り高い良薬といわれてる
のですが…、ときおり、というか約五分の一の確立で、何が起こるか分から
ないときがあります。
 昔の人は『ぱろぷんて花』などと揶揄していましたが、まさにそのとおり、
飲んですぐ、あるいは一時間後に、いきなり動物に変化したり、また性転換
しちゃったりと、思わぬ事件を引き起こしたりするので、よく気をつけなければ
なりません。
 もっとも、飲料するのは、魔女や妖精たちですから、何かあっても大丈夫な筈
ですが…。

 説明が長くなりましたが、そんな訳で、暦でいう月に一度の今日、ガイシュッツ
王子はそんな貴重で、ちょっぴり危険な『偽AA花』を摘みに来たのでした。

736名無し物書き@推敲中?:03/02/06 00:42
 ガイシュッツがやってきたとき、丁度、終わりのない夜が明け始めました。
 陽射しが差し込んできます。
 不思議なことに、その色が赤ければ赤いほど、花は雪のように白くなるといいます。
 かなりの快晴らしく、陽射しは燃えるような赤でした。
「やれやれ、どうやら無事に明けてくれそうだな」
 ガイシュッツ王子は安堵の息を吐きました。
 それからまもなくして、泉の周りに芽が手できました。
 初めは小さな芽でしたが、瞬く間に、ぐんぐん大きく成長していきます。
 十五分もすると、小さな可憐な蕾が茎の先から顔を覗かせ、そして、さらに五分後――
 雪のように白い、それはそれは美しい花が咲きました。
「『AA花』にはかなわないが、なんと美しい花なのだろう……」
 ガイシュッツは、ゆっくりと花に手を伸ばしました。
 思わず、ふぅとため息が漏れます。
「ごめんよ。せっかく咲いたのに」
 ガイシュッツは花に許しを請うと、妖精界のプリンスらしい、そのたおやかな手で、
優しく茎を折って、優しい気持ちで花を摘みました。
 そうしてまた一本、また一本と合計七本の『偽AA花』を摘みました。
「さあ、帰ろうか。そろそろ、夜が更ける」
《夜の泉》が朝になるのは、ごく短い時間で、すぐに更けてしまうのです。
 ガイシュッツは腰を上げました。文芸草で編んだ篭には、摘んだ花が入っています。
 そのときです。
 空から、竜が舞い降りてきました。その背中には、光り輝く銀色の鎧を来た、髪の長い
ハンサムな騎士が乗っています。
「なんと、竜騎士ではないか」
 ガイシュッツは目を見開きました。
 竜騎士は軽やかに翼竜の背中から舞い降りると、礼儀正しくお辞儀しました。
「私はサーバと申しますが、もしや、この森で女性の騎士をお見かけしなかったですか」
 ガイシュッツが竜騎士を見たのは、百年振りのことでした。
 竜騎士になるには、強い精神力に加え、竜の気持ちがわかる、特殊な力が必要と古くから
いわれています。
「はて、女性の騎士ですか…」
 記憶にないでもないが、簡単に教えてよいものだろうか……。
 ガイシュッツは、少し躊躇いました。
 騎士は、それで当てがないと判断したようです。
「そうですか。わざわざ、申し訳ありませんでした。――では、これで」
 いって軽やかに跳躍して翼竜に飛び乗りました。
「待ってください」
 ガイシュッツは声をかけました。
「何か?」
 騎士が振り向いたものの、何も言えず、ガイシュッツは少し考え込みました。
 どうするべきだろう……。
 騎士がじっとガイシュッツを見つめています。惚れ惚れとするような美しい目で。
 その視線にはっと気づいたとき、ガイシュッツは負けないくらい美しい眼差しを騎士に
返しました。
「どうぞ、良かったらこれをお持ちください」
「これは?」
「『偽AA花』という、貴重な花です」
「私に」
「ええ。人探しに効力があるかどうかはわかりませんが、きっと何かの約に立つかと
思います」
 サーバは小さく頭を下げました。
「貴重な花をかたじけない。ではありがたく頂戴します」
739 :03/02/06 00:44
 ガイシュッツは、ポケットから新たな文芸草で編んだ小さな篭をとりだし、『偽AA花』
を三つその中に入れました。
「では、三つほど」
 サーバは受け取ると、口元に微笑を湛えました。
「なんとも、甘〜い香りがしますね」
「ええ。ですからこの花は、主にお茶として使われることが多いんです。薬草なので
疲労回復効果もありますから、良かったら飲んでみてください」
「はい」
 サーバは再び翼竜に飛び乗りました。
「では、これにて」
「さようなら」
 翼竜はふわふわと舞い上がると、羽ばたきを残して何処かへと飛び去りました。
 翼竜の姿が見えなくなると、ガイシュッツは、ふぅと息を吐き出しました。
 心なしか、重いような気がします。
 それというのも、一つは『偽AA花』の注意を伝え忘れたからと、もう一つは、
スレーを見かけたことを騎士に伝えなかったこと、その二つが気分を重くさせるからです。
「私は何故……何故(なにゆえ)、彼に不親切にしてしまったのだろう……」
 ガイシュッツは騎士のハンサムな顔を思い出しました。そして、次に美しかった
スレーの顔を思い浮かべました。
「いったい、二人はどのような関係なのであろうか……」
 考えることもなく、一つの結論に導かれそうですが、あえて、あえてそうすることは
しませんでした。
 意識的に拒否しているのです。
「ああ……、ひょっとして私は…私は……」
 そのとき、吐き出されたのは重い重いため息でした。
 私は――嫉妬しているのだろうか……。そして、彼女を愛してしまったのだろうか……。
 軽く首を傾げだとき、ガイシュッツは、突然、頭の片隅から、『偽AA花』によく似た
甘〜い香りのする美しい姫の姿を思い出しました。
「だいぶ時間が経ってしまったから、おそらくもういないだろうが、あの姫はどうしている
だろうか」
プリンス

(;´Д`)ハァハァ
741名無し物書き@推敲中?:03/02/06 18:39
『彼はていねいに説明してくれた。僕は住民の前に尻を開いてみせなければならない。
彼らの前に尻を差し出して、アヌスを開いてみせなければならないのだと。
もちろん、これは単なる象徴的なジェスチャーにすぎない。
それは僕が永遠に陵辱を受け続けるだろうということを意味するのだ。
そして陵辱を受けるためのもの以外の何者でもないということを。
顔を屈辱で真っ赤に染め、身体を震わせながらも、僕は命令に従った。
群衆から大きな喝采がわき起こった。僕の頬を涙が伝い落ちた。
フェリクスはそれらがいかに無防備であるかを示すために、長い杖で
僕の玉袋を彼らに見えるようにさしあげ、ペニスをあちこちの方向に押しやった。
彼がそうしているあいだ、僕は尻の双丘を自ら開いて、アヌスをさらしていなければならなかった。
僕が少しでもその手をゆるめるようなことがあれば、フェリクスはたちまち厳しい声で、
もっと尻の肉を大きく押し開くようにと命じ、さもなければ厳罰が待っていると脅かすのだった。』



「フェリクス…アア…お願いだからスレの空気を読んで…」
キボンヌ女王は寝言まじりにまた身もだえしました。

テントの外で何が起きているのかも知らぬまま…。
「(ガイ・シュッツさま・・・。お美しい〜ッ)」
 木の陰からガイ・シュッツを熱い視線で見つめるサラシ。
「ねえ、サラシちゃん、あの美しい殿方についてゆけばこの森の
出口がわかると思ったけど、なんだかどんどん奥に入っていって
ないかしら?」
 その後ろで心配そうにサラシに声をかけるのはアボンヌ姫。
「しぃっ!そんなに言うならあんたは自力でこの森から抜け出せば
いいじゃない。ああ…ため息なんかつかれて・・・。苦悩するお姿も
きれいだわ〜っ」
 ほうきに放り出されて落ちてきたときにあちこちにできた傷を
アボンヌ姫に手当てしてもらった恩もすっかり忘れているサラシ
でした。
「(もう、サラシちゃんたら・・・。はぐれた姫様たちはどうなった
のかしら・・・。ああ、気になるけれど、ひとりでこの不思議で不気味
な森をさまよい歩く勇気はないわ。お母様・・・)」
やむを得ずガイ・シュッツをストーカーするサラシの後をついていく
しかないアボンヌ姫でありました。


・・・なんかちょっと混乱してきたYO。
登場人物&状況整理の神の降臨をひたすら祈るッス。
正直、>>110の趣旨を大切にしてほすぃ。
「オマエモナー♪」

「今のは何かしら?」
「さあ、よくわかりませんけど、えらく陽気な声でしたわね」
 アボンヌ姫が緊張した面持ちでサラシにいいました。
「そうね」
 サラシはいって肩を軽くすくめました。
 ここは、ガイシュッツに連れられてやってきた《夜の泉》近くのぼろ小屋の中で、
二人はテーブルを挟んで向かい合って座っていました。
「それにしても何もないところね」
 サラシは、退屈そうに小屋の中を眺め回しました。小屋は木造築二十年くらいで
古く、所々痛んでいてあまり手入れをしてないのか、床には埃がたまっているし、
天井には蜘蛛の巣が張っています。あるのは粗末なベッドが一つ、テーブルと椅子
が三脚だけで、他には何もありません。
「『ちょっとここで待っててくれ』っていってたけど、いったいいつ帰ってくるの
かしら?」
「さあ」
 サラシは小さくため息をつくと、懐から時計を取り出しました。
 時刻は、午前二時を少し回ったところ。
 怖〜いママのタターキが舞踏会から帰ってくるのは大体、いつも午前三時前後
なので、なんとかそれまでには帰りたいところです。
「参ったわね。急いでるんだけどな〜」
 サラシは足をぶらぶらさせました。
 この辺りは子供らしい仕草ですが、ガイシュッツの事を想う気持ちは、立派な
乙女心なのでした。
「早く帰ってきてくれないかな〜」
 サラシはいいながら両手で頬杖をつくと上を見上げ、そこにガイシュッツの姿を
思い描きました。
 凛々しくて端正な、それでいて甘いマスク。薄い水色の瞳。涼しげな目元。後ろで
編んだ明るい金色の髪。耳のピアス。金のオカリナ。
 しかし――それは次の瞬間、何故か洋画の吹き替えのような喋り方をする男の顔に
変わったのでした。
 そして、すぐにまた顔が戻り、ガイシュッツに……。
 サラシは夢見るような微笑みを浮かべると、ふぅと熱い息を吐き出しました。
「私って、恋多き女ね…」
「はあ…」
 アボンヌ姫はなんと返してやらよいものか、ちょっと迷いました。
 姫にしてみれば、魔女の城を脱出してからやっと頼りになりそうな男性に巡り会った
のに、何故か『ちょっと用事があるから』と言い残して小屋を出て行ったきり、戻って
来ないのです。おかげで再びサラシと二人きり。しかし魔女とはいえ、まだ子供なので
なんとか出来ないものかと、思っていたところ、
「私って、恋多き女ね…」
 どう見ても十歳ぐらいの魔女っ子は、いって深くため息をつきました。
 返事に困ったため、目を合わさないよう、姫は意味もなく膝の上に置いた手を
見つめました。
「ねえ」
「はい」
 慌てて姫が顔を上げると、魔女っ子が見つめ返してきました。
「あなた、恋…したことある?」
「恋……ですか」
「ええ」
 姫は箱入り娘として大事に育てられてきたので、もちろん生まれてからこの方『恋』
などというものはしたことがありません。
 正直に答えました。
「ありません」
「そう」
 そういうと、サラシはそれきり何もいわずにちょっと黙り込みました。
 アボンヌ姫は、恋についての経験で、子供に負けた悔しさと気恥ずかしが募って、
赤面してしまいました。
 足をぶらぶらさせるのをやめると、サラシはいいました。
「他の姫たちはどうしてるかしらね」
「さあ」
「特にマジレス」
「さあ」
 アボンヌ姫は小さく首を傾げました。
「あん…」
 マジレスは、いきなりブルっときたので、思わず声を漏らしてしまいました。
「どうしました?」
 ニチャーヌ姫が振り返って聞いてきます。
 マジレスは、そっけなく返しました。
「いえ、何でもありませんわ」
「そうですか」
 ニチャーヌは向き直って、食べられるものはないかと、また足元を見て探し始め
ました。
「よし」
 マジレスは姫の動きを確認すると、背中を向けてこっそり腰の辺りに忍ばせた
ラヴナビゲーションを取り出しました。
「お、なんか映ってる映ってる。何だ何だ」

 画面の中でアップのサラシが呟きました。
『私って、恋多き女ね…』 

「ぷっ」
 マジレスは吹出しました。
「あはは、何が恋多き女だよあのガキ。まだ初潮もきてないような顔しやがって
何いってんだか」
 いってから急にすっと青ざめました。
「は、あのガキが画面に映るということはまさか……」
 そうです。ラヴビィゲーションには想い人の姿が映るのです。
「僕がアイツを……あのガキを好きだっていうのか、まさか――」
 マジレスは言葉を失いました。 
 実は、マジレスが石に躓いて転んだときに、ラヴナビゲーションは衝撃を受けて
故障してしまっていたのでした。
 しかし、マジレスがそれを知る由もありません。
「そんなまさか……」

「!」
 サラシは、くしゅんとくしゃみしました。
「誰かが、あたしの悪い噂してるみたい」

修正しようとしたらちょっとズレちゃったけど、まあなんとか上手く読み繋いでください。
751名無し物カッキー:03/02/07 07:58
>>745
はげはげどう!!!
ハンカックはどうしたべな。。。
753名無し物書き@推敲中?:03/02/07 21:44
>>741
はアレクシ王子ですね
>>750
ハランノ ヨカーン
このスレが好きかも知れない
登場人物紹介が欲しいかも知れない。
マジレスにはがんがってニチャーヌ姫を射止めて欲しいかも知れない。
実はチュボーにも一発逆転して欲しいかも知れない。
続きが読みたいかもしれない
つか読みたい
現在、登場人物紹介待ち…
イイ! イイ!
オモロイ!!
続き(・∀・)ガムバレ!!
761名無し物書き@推敲中?:03/02/25 17:52
激しく続きキボンヌ。
個人的にドキューソとアゲアラーシが好きだ。
人物紹介求ム
762名無し物書き@推敲中?:03/03/04 22:07
〜〜〜!!! ツヅキ読ミタイ〜〜
763名無し物書き@推敲中?:03/03/04 22:42
誰か、

  >>640-643

の人物紹介を修正してうpする気はないのか。
764 :03/03/05 23:16
クドイヨウデスガ、ジンブツショウカイマチデス。
でないと、自作自演で疲れるので。まあ、あと少し経ってなかったら、
仕方ないのでやろうとは思うけどね。
765登場人物紹介(1):03/03/08 18:22
<姫様?がた>
ニチャーヌ姫
ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。
魔女アゲアラーシにさらわれア・オーリー老魔女の城にいたが、逃げ出して現在魔女の森の中。
マジレス姫と一緒に森の中を出口を探してさまようが、魔女の森の罠にはまってしまう>>725-729

アボンヌ姫
小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
サラシたんと一緒に森の出口を探す……はずが何故かガイ・シュッツ王子のストーカー状態>>746-748

ゾヌー姫
細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ニチャーヌ姫より先に魔女にさらわれ
他の姫君と共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める?現在プレ……もとい、儀式中(ターボ)>>490-492

マジレス姫(王子)
16歳。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
ニチャーヌ姫より後に魔女にさらわれ姫君たちと共にア・オーリー城に。逃げ出して現在魔女の森の中。
ニチャーヌ姫との結婚を夢見ている。
ニチャーヌ姫にドキドキしつつ一緒に森の出口を探すが森の罠にはまってしまう。
ラヴナヴィゲーションの故障で大いなる勘違いのヨカン>>725-729 >>749-750
766登場人物紹介(2):03/03/08 18:22
<勇者?たち>
東の国の王子(モナール):17歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。別名、オナール。
         或いは、あぶれ雄。>>542
西の国の王子(ギコッシュ):19歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
         祖国の一部の伝統的風習にのっとりヒッキー姫(王子)に夜這いチャレンジ。
         テントの外でヒッキー姫と遭遇。つるぺたー!>>699-670 >>719-721
南の国の王子(チュボー):14歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。ニキビ盛り。
         女官スレーに懸想していたが、玉砕。>>547-551
北の国の王(イッティヨシ):33歳。ニチャーヌ姫を得るために魔女の森へ。キボンヌ女王が気になる?

スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。釣り鐘型の乳。29歳。ニチャーヌ姫を救い出すため魔女の森へ。エマニュエル。特技巴投げ。
    今は夜の見張り中。怪しい気配に気付くがアッゲとサッゲになつかれてさあ大変>>724
キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。夫とは死別。
    今はテントの中で熟睡中。ヘボンな夢を見てたり>>742
ヒッキー姫(王子):マジレス王子の弟。兄と同じように姫を名乗る。幼少のころアゲアラーシにさらわれるが、
    ホソロ爺の魔法によって猫に姿を変えられ難を逃れア・オーリー城に住む。赤いブーツが目印。
    満月の夜、ホソロ爺によって人間に戻ることができ、勇者一行と合流。
    夜這いをかけにきたギコッシュ王子とテントの外で襲われそうに>>664 >>699-670

サーバ:33歳。竜騎士にしてスレーの元恋人。人外の生物と言葉を交わすことが出来る。趣味はスポーツ全般。
    王女誘拐事件を知り魔女の森へ。ガイ・シュッツと会いちょっぴり危険な偽AA花を三つもらう>>737-739
騎竜トンドル:サーバの騎竜で、泣き声は「オマエモナー」。飛んでいる所を見ると翼竜か?
767登場人物紹介(3):03/03/08 18:23
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。露出の高い服装。彼氏いない歴300年。努力家?
      現在ドキューソとお見合い(ラブオネア)中。 最終問題でピンチ>>710-711 >>722-723
ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。スレーの釣り鐘乳に夢中?
     ようやく連絡がついたア・オーリーに森のモンスターを使う呪文を与えられ、現在仲魔探し中。>>532-534
ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。
     アゲアラーシとお見合い中。クイズ・ラブオネアーに挑戦中、意外な事実が明らかに>>722-723
ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。
     魔界の夜会に出席中。デ・ムーパに逃げられ、ヤケ酒を飲んでいる所にドキューソから
     ラブオネアーの『テレフォン』がかかってきた>>706-709
サラシ:ア・オーリーの孫。魔界でも有名ないたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソのことが好き。
   タターキィの目を盗んで家を抜け出したが、夜の森に落っこちる。
   アボンヌ姫と一緒に森の出口を探すはずが、ガイ・シュッツ王子にときめいてストーカー状態>>746-748
デ・ムーパ:タターキィの父。また「クイズラブオネアー」の名司会者。
   クイズ・ラブオネアーも盛り上がり、ついに最終問題ファイナルアンサー!>>722-723
タターキィ:サラシの母。とにかくサラシに恐れられている。現在魔界の夜会に夫婦で出席中。
    ラブオネアーの『テレフォン』で衝撃の事実を暴露>>711 >>722
ナーナシ:アゲアラーシの見合い相手の一人。趣味は魔法アニメのセル画収集。好きなタイプはミソキイモモ。再登場はあるのか?
アゲアラーシ一家:父母、兄(七三分け)、義姉(妊娠中)、弟(100歳違い:魔法琵琶ロッカー)。
   ドキューソに協力してアゲアラーシ情報を流しまくっていたらしい>>697-699 >>721
768登場人物紹介(4):03/03/08 18:24
<魔法使い達>
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されていたが、牢から脱出成功。現在儀式中(ターボ)。>>490-492
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。今はキノコ汁で待機中。>>505-507
ティクビ:コテハン大魔王の娘。「ティクビフラッシュ」という魔法で大人の姿になるとロケットボイソのお色気娘に。 今はキノコ汁で待機中。

<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。勇者たちに同行中。
    子供の特権(?)を利用しスレーさんの釣鐘乳をいじりまくり>>724
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きだが無防備な美少女も好きらしい。スレーとケコーンの予定?
    妖精王子のつとめとして「偽AA花」を《夜の泉》で七つ摘んだが、そのうち三つをサーバに渡す>>737-739

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。

<その他>
パンツDEデート司会者:2名。関西弁を喋る。

<モンスター・アイテム他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。実はこれは一年中生息する真ピロユキ。
   他に、反省汁!と鳴く春ピロユキ、香具師!と鳴く夏ピロユキがいる。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
AA花:森の東と南の狭間にある《昼の泉》で月一回咲く美しい花。香り高い良薬。
偽AA花:森の北と西の狭間にある《夜の泉》で月一回咲く、AA花には劣るがやっぱり美しい花。
   AA花には劣るが香り高い良薬……なのだが、1/5の確率で何が起こるかわからない。
   別名、『ぱろぷんて花』>>734-735
769登場人物紹介:03/03/08 18:28
いちおうまとめてみますたが、間違いがあるかも。修正きぼん。
つーか登場人物増えすぎて、入り組みすぎてて混乱した……
次から、登場人物紹介と、ストーリー及び現在の状況は
切り離した方がいいかもしれないでつ。
770登場人物紹介:03/03/08 18:33
あう、自分で間違いを見つけちゃったよ……
ギコッシュとヒッキー関連、>>669-670でつ。ゴメソ
771ななし:03/03/09 06:51
>>765乙カレー
>>765=神
>>765-770 あなたは神です、ごくろうさまです。
>>765
おちゅー。
訂正個所ハッケソ。
マジレスとニチャーヌは森の出口を探しているのでなくて
ゾヌー姫一行のところへ戻ろうとようと移動中なのでつ(詳細>>633)。
でもなんか方向性を見失いつつありますNe。
暇なのでこんな事をしてみる。
シーン別の最近の流れ。

=ニチャーヌ&マジレス=
>>495 >>505-506 >>528-529 >>560 >>606
>>622-624 >>628-630 >>633-634 >>636
>>660-661 >>665-668 >>725-727 >>729 >>749-795

=アゲアラーシ&ドキューソ=(ちょっと他の魔女達も)
>>419-420 >>512-516 >>532-536 >>573-576
>>578 >>679-680 >>685 >>688-689 >>697-700
>>706 >>708-711 >>721-723
=アボンヌ&サラシ&ガイ・シュッツ(&サーバ)=
>>496-499 >>517 >>525 >>702-703 >>714-715(なんか超能力ですか王子)
>>734-735 >>737-739 >>743 >>746-748

たぶんガイ・シュッツは
スレー一行と別れる→ニチャーヌにちょっかい→サラシ&アボンヌを拾う
→二人を待たせて偽AA花採りに→サーバと遭遇
この順で正しいかと。

=スレー一行(スレー・アッゲ&サッゲ・ヒッキー・ギコッシュ・キボンヌ・チュボー・モナール・イッティヨシ)= 
スレー&チュボー,スレー&アゲサゲ
>>536-538 >>547-550 >>552
>>671-672 >>690 >>692-693 >>705 >>724
キボンヌ&ヒッキー&ギコッシュ
>>552 >>555
>>580-585 >>591-592 >>664 >>669-670 >>719-720
=その他=
サーバ
>>607 >>686-687 >>737-739

ゾヌー姫、ホソロ爺、コテハン大魔王、ティクビ
>>488-492 >>505-506
(果たしてホソロ爺のターボはかかったのか?)

ハンカック
>>532-536
(チュボーとスレーの会話を盗み聞きしてから行方不明)
>>775-777
モツ!

そして期待age。
しまった上げてなかった。
780名無し作家:03/03/24 02:14
ごめん。もう少しまってくれる。というか、もう二、三人いた名無し誰かさんは、どこいったんだ?
帰ってきてくれー。余裕がないんです。
保守。
782名無し物書き@推敲中?:03/03/30 21:04
「それ、なんですの?」
ひょっこり後ろから覗きこまれたマジレスは驚いてラブナビゲーションを落としました。

「…え、ええ、ちょっと鏡を…ね」
平静をつくろってラブナビを拾って懐にしまうマジレスでしたが、
その心臓は他の心配事でドッキンコでした。

(俺ってロリコンだったのか…?)

確かにサラシは器量は決して悪くない。
それに…
「いやいや、違う!!」
ぷるぷる頭を振って、マジレスは視線をニチャーヌに写しました。
「? どうしました?」
目の前できょとんとしている可憐な少女は、
まぎれもなくマジレスが惚れたたった一人の人。
そうだよ、この子以外に俺は誰を好きになるっていうんだ…!そうだよ…な…?

何かもやもやしたものを抱えながら、
マジレスはどこか複雑な笑顔を浮かべ、
「なんでもないわ。いきましょ。」
そう言って、歩き出した。
それにしても、さっきまで自分がいた
コテハン大魔王、ティクビ、ゾヌー姫一行がいたあの場所は一体どこだったのか。

寝ていたニチャーヌ姫を守る為、
魂の奥底で燃え滾る愛だけを燃料に一直線に走ってきたものですから、
もといた所がどこだったのかさっぱりマジレスにはわかりません。

歩き疲れた上に、お腹はぺっこぺこ。
コテハン大魔王たちのきのこスープの香りが、幻としてマジレスにつきまといます。

ニチャーヌ姫も耐えかね、ついに座り込んでしまいました。
「ニチャーヌ姫」
「…ごめんなさい。ちょっと、休んでいい?」
ああ。少しでもスープをもってくればよかったのに。
青ざめたニチャーヌ姫の顔を見ていると、マジレスは悔やんでも悔やみきれません。
マジレスは今度こそ途方にくれてしまいました。
横では早くもニチャーヌの寝息が聞こえます

もし世が空けてしまったらどうすればいいだろう……
この計画はもしかして……もしかして……失敗?

黒い空に転々と星を、ひとつ、ふたつ、数えているうち、
マジレスのまぶたは少しずつ、少しづつ、下がっていき……

とうとう、マジレスも眠りについてしまいました。
>>783
○もし夜が空けてしまったら
×もし世が空けてしまったら

スマソ
アゲアラーシ。あなた最高です。かわいいっす。
このスレ最高っす。
期待sage。
786名無し物書き@推敲中?:03/04/02 16:58
あげ
787名無し物書き@推敲中?:03/04/07 21:08
何故寂れている…
 さて、マジレス王子が眠りについたちょうどその頃。

『AA花』より少しだけ効果の薄い、薫り高い良薬といわれてる 『偽AA花』、
ときおり、というか約五分の一の確立で、何が起こるか分からないという、素人さんには
ぶっちゃけかなーり危険な代物を、それとは知らず手にして、翼竜トンドルを駆る、りりしき
竜騎士サーバは、いまだ中空を飛び回り、敵地・魔の森を偵察中でありました。

囚われの身の姫たちを救うのだ、という使命感が漲るその横顔には、並大抵の男なら『正直、
済まんかったあっ!!』とひれ伏してしまいそうな、気迫が満ち満ちております。
が、しかーし。
忘れてはならぬことがひとつ。

くしくも彼は、知らずしてすでに美貌の妖精王子ガイ・シュッツとは、かの釣鐘型の美乳の
持ち主を巡る恋のライバル(はあと、だったりするわけで。
そのためか否か、或いはただのご都合主義か、この花の効能についての諸注意をきちんと
受けていなかったりします。
でもって。
昔の人は『ぱろぷんて花』と呼んだその花の煎じ液を飲料とするのは、「魔女や妖精たち」、
だったら何かあっても大丈夫な筈 ですが、では、王侯貴族といえども「所詮はただのヒト」
である王子や姫その他諸々が飲んだら一体どうなるか、この騎士殿はまったくもってご存知
ない。
まったくもってご存知なくして、魔の森を探索中のサーバは、見つけてしまったのです。
その蛍光色の薄明かり…死に掛けた巨木の枝と言う枝を埋め尽くす、あやしいヤミヨタケの
ともし火と、その幹にもたれかかり、今まさに鎧を脱ぎ捨て、自らの傷を検分し始めた様子の、
細身の騎士の姿を。
 魔女討伐に差し向けられ奮闘空しく兵を失い孤立した外国の将、か?それとも…
騎竜トンドルの背を降りてじりじりと近づけば、諸国を旅したサーバでさえ見慣れぬ紅色の鋼の、
奇妙な意匠の鎧を取り去った騎士の、その露になった髪は、青みを帯びた黒。
またその肌は、同じ男のものとは思えぬ、象牙色の柔肌。
剣を操るにはいささか細すぎるのでは、と危ぶまれる細腕には、見るも無残な傷跡が走り、やや
距離を置いた林の影からでも十分聞き取れるほどに、その息は荒い。
そして、にじむ血を拭い、自らに応急処置を施し始めたその騎士の顔は…
サーバは我知らず、はっと息を呑んだ。…スレー?いや、違う。だが、あれは…
 『どこぞの国の功を焦った貴公子…さもなくば、噂に聞く、東の国の傭兵、カゲ、か…?』

と。
その巨体を音も無く大地に下ろし、今は彼の間近に子犬のように従順に控えている翼竜トンドルが、微かに鼻腔を拡げ、サーバの耳元に風を送る。
 『いや、待て。ここは魔の森、これも罠かも知れぬ…』
長年の鍛錬で培われた用心深さとトンドルの警告とが、サーバを引き止めるかに思われた、
その時。
 「…まだ来る、か!!」
くだんの騎士が、手当て半ばで片膝付いたまま剣を引き寄せ、身構えて叫んだ。
ざざざざ!!棘だらけのイラクサの茂みをものともせずかき分け、走り寄る、獣の気配。
一瞬後、騎士は数頭のキテイもどきに囲まれていた。
 「…っ!!」
細身の銀の剣が一閃し、最初に襲い掛かったキテイもどきの胴が、真っ二つに切り裂かれる。
どう、と迸る紫の鮮血を浴びながら、騎士がまばたきひとつせずにもう一頭に向き直った刹那、
これも黒い、ズタズタになったその胴着の下に覗いたのは、見間違えようもない、見事な象牙
色の…二つの乳房。
 『…ではやはり魔女、か?』
サーバがぐい、と眉根を寄せ、やはりこれは罠か、と踵を返しかけた途端、
       あひゃひゃひゃひゃあああ!!
ァひゃひゃひゃひゃひゃああああ!!!キターーーーーーーーーーーー!!
       キターーーー!!    キターーーーーー!!

けたたましい喚声ー獲物を狙うキテイもどきのおたけびーが、四方から押し寄せて来た。
 「いくぞ、トンドル!!」
サーバは敵中に身を投じ、大剣の一振りで騎士の周囲の獣を切り伏せた。
魔女であろうとなかろうと、窮地に陥った女人を見捨てては戦士の名折れ。
罠ならばこの腕で切り抜ければ済むことだ。
『仕方のない主だ』とでも言いたげに、しぶしぶとトンドルが後に続く。
束の間、阿鼻叫喚の殺戮が繰り広げられた。そして…
一面紫色の血溜まりとなった朽木の根元、鎧を外した直後だったため、そこここに裂傷を負い
顔面蒼白の騎士は、それでも気丈にそのアーモンド型の黒い瞳を上げて、きっ!とサーバを
見上げ、問い質した。
 「…お主、何者、だ」
 「シッ」
沈黙。
魔女かも知れぬ女と対峙し、緊張状態のまま次の敵に備えて身構えていたサーバは、新たな敵の
気配はないと確認して、ふっと息を吐いた。
群れの頭領と思われるひときわ大柄なキテイもどきをその爪で鷲づかみにしているトンドルの
責めるような視線を避け、剣の血を拭い取って鞘に納める。
キテイもどきは本物のキテイとは違いさほど難敵でもないが、この粘液質の血は、放置すると
剣を傷めるのだ。(とはいえ無論、わざと隙を見せて様子を見るつもりで殊更無防備に剣を納めた
サーバだったが)
だが女に、襲いかかってくる気配は無い。
じりじりと外した鎧に近づこうとしてはいたが、先刻の戦闘でもはや体力の限界だったのだろう、
途中ごほっ、と咳き込むと、両膝をついて屈み込んだ。剣を杖にして辛うじて倒れこむのは避け
てはいるものの、むき出しになった肩はこまかに震えている。
 「私はサーバ。故あってこの魔の森に義を果たしに参ったもの。貴方の名は?」
 「…とりあえず、礼を言う。だが、わたしの名は…うっ!…」
 女が顔を歪め、倒れかけた。
ヤミヨタケの淡い光の中でも、鮮烈な、赤。
キテイもどきのそれとはまるで違う、いっそあでやかで装飾的、でさえあるような赤い液体が、
その唇の端を伝う。
抱き支えるサーバの腕の中、仰向いた女の顔は、美しかった。
異教徒の国で見る神像のように不可思議な、静謐の美。
戦場で、見たくもないのに見慣れてしまった、瀕死の者だけが持つあの、ある種の荘厳さ、
にも似た美しさ。
…そう、まるで違う。なのに何故私はこの女を、例え一瞬でも、あのスレーと見間違えたのか。
それは多分、彼女が…
場違いな追想に浸りかけたサーバは、己の腕を濡らす温かな液体が、キテイもどきどもの返り血
でなく、女の胸から溢れているそれだと気付いて、絶句した。
 「これでよくあれだけ…」
トンドルがもどかしそうにバサバサと羽ばたく。そうだ、あれがあった。
妖精の王子が手づから授けてくれた魔法の妙薬、『偽AA花』が。
 「しっかりしろ、すぐに手当てを」
貴重な妙薬を取り出そうと、腰に下げた袋嚢に手を伸ばす。と、謎の女が、最後の力を振り
絞ったのか、意外なほど強い力で、袋を掴んだサーバの手首を捉えた。
 「う…を……と…」
真紅に染まった唇が微かに震え、ため息のようにおぼつかない言葉の断片が漏れ出す。
間に合わぬ、のか…サーバは口元を引き締め、せめていまわの際の言葉を聞き取ってやらねば、
と、女の唇に耳を寄せた。
 「う…う…!!」
ぶるるっ!! 死の直前の痙攣、か、
こうして抱き上げればやはり華奢な女の身体が、まるで壊れた自動人形のように、凄まじい勢い
で跳ね動き、サーバの手から袋嚢が飛び落ちる。
 「………っ?!」
アーーひゃっひゃっひゃっひゃあ!!
     キターーーーーー!! キターーーーー!!

                  ヶテーーーーイいいいいいいい!!

ざざざざざざざざざざざ。
殺したはずの獣の群れ?、が、嘲笑い、イラクサの茂みの奥に、走り去ってゆく…?

 『チッ、やはり…罠だった、か!!』
サーバが奥歯をかみ締めた瞬間、腕の中の名乗らなかった女騎士は、もはや腕の中にはおらず…
 「サーバ、命の恩人のサーバ殿、」
紫のねばつく血溜まりは泥に変わり、ヤミヨタケのほの明かりは無数のこうもりの目に変わる。
朽木の細い枝先に小鳥のように軽く爪先立ち、くるりと回って見せるそれも、すでに女の姿
ではない。そしてその右手に握られているのは、
…あの魔法の花の入った袋。
 「だから、いいことを教えてあげよう」
 「トンドル!」
サーバの呼びかけに即座にそれを捕らえるはずの忠実な竜は、何故か身じろぎもせず。
 「トンドル?!」

ヶテーーーーーイ!! ヶテーーーーーーーーイイイィィィ……!

遠ざかるキテイもどきの勝どき。こうもりの羽音。
魔物は消える間際、親しげにさえ見える薄笑いを浮かべて、言った。

 「嘘を嘘と見抜けない人間は……だよ…」

 後に残されたのは闇と朽ちた巨木、その根元に佇む竜騎士、そして、
情けなさそうにうな垂れている、一頭の竜。
らしくもない深いため息を漏らし、サーバは彼の竜に問うた。
 「…どういうことなんだ、トンドル。アレは一体何者だ、それにお前は何故…」
 『…ネタ』
 「…何だ?」
 『ネタ…ネタニマジレスカコワルイ』

魔物・ネタ。
この魔物こそ、まだヒトが言葉を知らず火も使えぬただの獣だった頃ー古の魔法黄金期、
アナログーに、天界との契約により、しばしの間竜をも呪縛することが出来るこの呪文を
使えるただ一種の魔物と定められたものであることを、サーバが知るのは、まだ先のことで
ある。
また、魔界のトリックスター、厄介者、憎みきれないろくでなし、等々と呼ばれ、一部熱心な
支持者を持つこの魔物・ネタが、彼から掠め取った『偽AA花』から得られる煎じ薬を特殊魔法
で大量増産して、「あたりかまわず噴霧しまくっちゃおっと(はあと」と考えていることも、
そのためにどんな騒動が起きることになるかも、全く知らなかった。

 だから…

 『ネタニマジレスカコワルイ、カコワルイ…』

ネタによる呪縛のため、いつものあの「オマエモナー!!」と言う威風堂々たる咆哮すらできずに、ただひたすらこの言葉を繰り返すしかないトンドルを見て、正義の騎士サーバがなんとなく?
判ったのは、ただひとつ。
急場に備え、余りにもOPを温存し過ぎてこの失態を演じてしまった自分、ありていにいって、
不覚にもあの女の乳房を見てスレーを思い出してしまい、ああも簡単に油断してしまった
自分が、
「・・・確かに格好悪かった、な・・・」
ということのみ、であった。
このサーバのお話の教訓: 

騎士とはいえ、ヒトの子。OPは適度に消費しておきましょう。
     やみくもに溜めても、百害あって一利なしです。







ッテ、ウグああああああああああああああああーーーーーーーー;
こんなんアップしてしもて、

正直、すまんかったあああああーーーーっつ!!(土下座。)
「ハアッハアッ!ミ、ミタ!ツリガネ!ツリガネ!」
釣り鐘型オパーイ有るトコロにハンカックあり。
悲しいかなトリ目の為、スレーの釣り鐘型オパーイからはぐれて
再び空中をヨロヨロと飛んでいたハンカックは、
偶然にもヤミヨタケに照らされた中でのサーバと魔物・ネタの一部始終、
というより主に魔物・ネタの化けた姿である女騎士の、スレーに負けず劣らず
美しい釣り鐘型オパーイを目撃してしまったのでした。

「マ、マモノトイウコトハ・・・!マモノトイウコトハ・・・!」
ハンカックの脳裏を、ア・オーリーの言葉がよぎりました。
『モンスターでも1,2匹捕まえて、(脱走した姫君達を捕らえるのを)手伝って
もらうんだねえ。』
「ゴ、ゴメイレイドオリニーーー!」
しかしその時彼の存在全てを占めていたのは、魔女への忠義でも偽AA花への
好奇心でも高位の魔物・ネタが果たしてモンスターなのかどうかという疑問でもなく、
あくなき美乳への渇望のみでしたが。

「タ、タマラーン!」
突如目の前に現れたハンカックに、魔物・ネタは身構えました。
「何だ?貴様は?」
「 ケ キ ト コ ウ イ ! 」

魔 物 ・ ネ タ が 仲 魔 に な っ た ・ ・ ・ ・ ・ ・

「コレハ、イダイナルア・オーリーサマノゴメイレイアッテノコトナノデス!
アナタハワタシノイイツケヲ、ア・オーリーサマジキジキノモノトオモッテ、ココロシテキクヨウニ。
トリアエズ、ワタシノマエデハサキホドノツリガ・・・イ、イヤ、ホソミノオンナキシノスガタデ
イテクダサイ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・」
 「…別にかまわんが…あのカッコ、肩が凝るんだよなぁ…」

魔物・ネタは、ブツブツ言いながらも、先ほどの女騎士の姿に変化しました。
といっても、サーバをはめるための演技はもう必要ないので、完璧な甲冑姿で。

(ネタがマフー・オークションで、超時空輸入会社「ノラえもんsポケット」
から落札購入したNASA特注超軽量合金製:日本古代ニンジャ型甲冑スタイル・
リアルアーマー3001。使用者装着型のこのゲーム機は、設定により最大半径20km内
の周囲の人間を巻き込んで、使用者の好みの時代・場所・状況設定・戦闘スタイルで
模擬戦闘がリアルに体験出来る)

が、ゲーマーでもなければサバイバルゲームマニアでもないハンカックは、その無骨な姿を
一目見るや否や、焦れた目つきになり、空中で器用にじたんだを踏みました。
 「チ、チガウノデス! ソウジャナクッテ!! ヨロイハヌキデスヨ、ヨロイハヌキ!!」
 「あ、そう。こっちね。」
ネタがぱちん、と指を鳴らすと、無粋な甲冑は消え、すんなりした細身にぴたりとフィット
した黒一色のノースリーブボディス(袖なし全身タイツ?)を纏った姿に変わりました。
もっとも、衣類の裂け目や乱れは再現していないので、そのきめ細かな象牙色の肌が覗いて
いるのは、腕と、ややきつめの上着部分の僅かに開いた胸元から、今にもぷるん、と零れ落ち
そうにせり出している、釣鐘型の胸の「谷間だけ」、でしたが…
  「そうだ、ちょっと待っててくれ。」
その谷間に目が釘付けになり固まっているハンカックにはおかまいなしに、ネタは、胸の
ジッパーに手をかけると、ウエストまで一気に引き下ろしました。
 「ア、ア、ア、アアアッ!!」 

 ぽよよぉーーーん。
 「あー、きつかった」
黒いラバーに窮屈に押しつぶされていたオパーイがまるで弾丸のようにいきおいよくさらけ出され
ると、ハンカックは羽ばたくのを忘れてしまい、ぽとり、と地上に落ちてしまいました。
それでも、目だけはつぶれません。ええ、つぶってなるものか!
 「標準仕様だと胸がきついのだ…クノイチ仕様はあいにく、落札できなかった。まあ、
  あの状況でスナイプ狙ったのが失敗、だった…」
(地面に落ちてなお目を見開き、ぴくぴくと痙攣しながらも、もろだしのオパーイを右下斜め
45度の角度から見上げるハンカックにはおかまいなしに、)
自己中らしきネタは、まだブツブツと独り言を言いながら、伸びをし始めました。
 「う・うーーん!…しかしあれだ、奴らIDは全員新規だったが、あれは絶対、『お銀サマ
  熱愛クラブ』の爺どもだな。ふん。どうせ大した魔力もなくて、ろくな女に変身もできん
  くせに、あれを買ってどうしようというんだ。これだから魔の山の金さん厨は…」
 「ハアハア・・・オ、オパーイ・・・プルンプルン・・・ハアハア・・・」
よほど肩が凝っているのか、ネタは腕回し体操などし始め、ハンカックはもう、天にも昇る
心地で、ぷるぷると上下左右に揺れる釣鐘型のオパーイを凝視し続けました。
「はっ!(だいたいあの時、回線がやけに重かったし)いよっと! (マフオクは吊り上げ
  疑惑もあるし) せいっ! (魔力より金がものを言う世界だから) ふっ! (あんまり
  好きじゃないんだが、) ほっ! (品揃えが豊富であそこでしか入手できない品があるの
  がなぁ…)」
 「……ふううーーーっ。」
ようやく肩凝りが治ったらしきネタは、体操を止めて腕を組むと、足元に転がるハンカックに
向かって屈みこみました。
 「待たせたな。…それでご同輩、私に何をしろというのだ?」
組んだ両腕の上に乗ったふたつの美味しそうな乳房は、腕で寄せられさらに屈んだことで、
ぐうっと谷間を深めています。
アア・・・アノタニマニ、ギューーットダキシメラレタラ、モウ、モウ、・・・・・・シンデモイイカモ・・・・・・
「ハンカック? …いつまでふざけているのだ」
ネタが膝を追ってハンカックの前にしゃがみこみ、その片羽根をつんつん、とつつきます。
 「早く用件を言ったほうがいいぞ? さっきの呪文の効力があるうちにな。私はこれでも、
  結構高位の魔物なのだ。ただ…」
ネタはふっと苦笑いすると、ハンカックの身体を地面から拾い上げ、むき出しの胸元にそっと
抱きしめて呟きました。
 「ただ私は…羽根が有る者にはどうしても甘くなってしまってな…」
天界から追放され大魔王となったあのお方、比類なき美と力の象徴、6枚の翼を持つ元大天使。
その羽根をたった一枚盗んだだけで、魔界王宮への出入りを永久に禁じられたネタは、いまだ
思い切れぬ初恋のひとの面影を追って、ハンカックの翼を撫でるのでありました。
 ウワア?! オパーイガ、オパーイガ、メ、メノマエニ、ッテユウカ、イマワタシハ、ソ、ソ、ソノタニマニ・・・!!
アアアアアアアアア・・・モ、モウ・・・

 「ハンカック? 用件を言わぬなら、私はもうゆくぞ。他にやることがあるのだ。そう、
  あの呪文の解除呪文は確か…」
思わぬ僥倖に気が遠くなりかけたハンカックでしたが、そうは言ってもやはり彼も、かの高名
なる?魔女、アゲアラーシ様の一の?配下、せっかく役に立ちそうな(しかも美乳の)魔物を
仲間にしたというのに、このまま逃げられてはたまりません。
 「マ、マテ、ネタ!! メイレイダ!!」
ハンカックは断腸の思いでネタの胸から飛び出すと、声を張り上げました。
 「ワレワレハ、ア・オーリーサマノ シロカラ ニゲダシタ ヒメタチヲ、 ツカマエネバ ナラナイノダ!!」
 「ふうん、姫君たちをねえ。…いいだろう。だが…」
にやり、と笑って、ネタは言いました。
 「見たところお前、その姫君たちとやらには、だいぶ手を焼いているようだな」
「ソ、ソンナコトハ・・・」
「あまり面倒な仕事で時間がかかると、この捕縛の呪文の効力など、途中で切れてしまうぞ。
  そうしたら、どうする?」
 「ウ・・・・・ソ、ソレハ・・・」
「この私がたとえ一時でも、たかが使い魔風情の手下として働いた、などと魔界に知れたら、
  私の面子は丸つぶれだ。お前もお前の主も、ただでは済まないかも知れんぞ?」
「・・・・・・」
ハンカックが黙り込むと、いつの間にぬき取ったのか、彼の黒い羽を一枚指でつまみあげた
ネタは、その羽根に己の真紅の唇をそっと愛撫するように這わせて、低く囁きます。
 「…ふふふ。そんな顔をするな、ハンカック。ただの冗談だ。かわいい奴め」
艶めいたその表情に、変化した姿だとは判っていても、どぎまぎしてしまうハンカック。
 「お前とお前の主には、悪さなどせぬ。ただ…」
 「タ、タダ?・・・タダ、ナニ?」
「ハンカック、私を仲間というからには、無論お前も、私の仕事を手伝ってくれる、の
  だろうな?」
 「テ、テツダイ、トハ?」
「簡単なことだ」
ボ、ボウッ!!
黒い羽根は、一瞬で炎に包まれて灰になり、ハンカックがまばたきする間に、ネタの口元を
飾るのは、サーバから奪ったあの偽AA花になっていました。
 「とある人間の王子を探し出し、もう生きてはいかれぬ、というほどの屈辱を味あわせて
  やるのだよ」
 
 「ニ、ニ、ニンゲンノ、オウジ?」
 「そいつの先祖のせいで私は…ひどい目に合ったのだ」
(ここから ネタの過去ネタ)

 そう、それは…1000年ほど前のことでした。
叶わぬ片思いの苦しさから、ほんの気晴らしのつもりで、人間界に出向いたネタが、魔族には
出入りを禁じられた禁域ー人間たちが天界の神を讃えるために築いた聖堂ーに、力試しに押し
入った時のこと。
深夜だったせいかそこにひとけはなく、ただひとり…せいぜいいっても15,6の年頃かと思え
る華奢な体躯の少年が、祭壇に向かい跪き、黙々と祈りを捧げておりました。
告解に立ち寄った女性を装い、ろうそくに火を灯しつつ祭壇に近づいたネタが、うつむいて
祈り続ける少年の顔をそっと覗き込むと、これがまた、少女と見まごうような美貌の持ち主。
まとっている質素な衣も、よく見れば、口先ばかりの神官どもが着る衣装とほぼ同じもの。
 『多分、神官見習いに選ばれた少年だな。面白い、ちょっとからかってやろう』

少年の横に跪き、片思いに悩む女性を装って(いくらか本音混じりで)ブツブツ言うネタ。
一心に祈っていた少年は、少し遅れて顔を上げ、小さな声で問いかけてきました。
 「…こんな遅く、おひとりで告解にいらしたのですか?」
 「え、ええ…」
 「そうですか…信心深いお方なのですね。天におわしますお方もさぞかしもお喜びでしょう」
(…あの御方がまだ天界にいらした頃は、もしや…このように微笑まれたのではなかろうか)
そんなことを考えたせいで、ネタがうっかり頬を染めると、少年は「わかりますよ」とでも
言いたげにネタの手をそっと握り、静かに語りかけました。
 「ああ、…こんなにお手を冷たくなさって。貴方のようにお美しい妙齢のご婦人が、深夜
  おひとりでこの場に…さぞかしお辛いことが…おあり、なのでしょうね…?」
 「は、はぁ、まぁ…」
 「どなたにも、誰にも言えない悩みはあるものです。恥じることなど、ありませんよ。もし
  よかったら、私にそのお悩みを打ち明けては下さいませんか?」
 「いえあの、でも…」
 「ああ、どうか。ためらわずにお話下さい。こんな私でも神に仕える身、秘密は勿論、
  口外いたしませんとも。苦しむお方の心の重荷を少しでも軽く、それこそが、私に与え
  られた使命、なのです」

 少年は潤んだ瞳でじっとネタを見つめ、その美声で、親身になった言葉をつらつらと繰り
返しました。それでもネタが黙ってうつむいていると、やがてほうっ、とため息をついて、
首を振りふり、独り言のように呟きます。
 「そう…この私には、望むべくもないこと、ですが…それでも…」
少年はふっと目を逸らし、ネタの手を握る手に、こころなしか力をこめてから、言いました。 
 「言葉にできぬほど辛いもの、なのでしょうね、…片思い、というのは」
 「えっ…?!どうしてそれをっ?!」
ネタは思わずぎょっとして聞き返してしまいました。
 「…実は、先ほど少し、耳に入ってしまいました。その…」
ぽう、と頬を染めた横顔は、まるで咲き初めたピンクの薔薇のようです。
 「これは神官見習いには、あるまじきことですが…貴方があまりにお美しい方なので、祈祷
  に集中、できなかったものですから…」
 「そ、そんなこと…」
うろたえきった人間族の女としての演技を続行しながらも、ネタは内心、舌を巻いていました。
 『こいつなら、魔界ホストクラブでも十分やっていけそうだ。本物の人間族の女なら、
  一発でこの神殿の信者だな。…神官どもも案外、馬鹿じゃない』
そうこうするうちに、少年はすっくと立ち上がると、ネタの手を引いて、神殿中央の、宝石を
円形に敷き詰めた『神託の座』とかいう場所に連れてゆき、ネタの恋の成就を祈って、助けと
なるご神託を受けてあげましょう、と言い出しました。
円の中央に跪いて祈りを捧げていた少年は、少しして振り向いて、こう言ったのです。
 「いとしいそのお方の一部分、そう、髪の毛とか、爪のかけらとか…を手に入れて、この
  聖なる御言葉を唱えれば、そのお方もきっと貴方を振り向いて下さるでしょう」…と。

 で、聖なる御言葉、とやらを教えてもらった後・・・ネタはどうも毒気を抜かれてしまい、
(というかこれってもしかして、いわゆる不可侵条約違反? いや待て、人間族未成年者
保護法に抵触するっけ? てか、フォーカスされたりしたら、仇敵との談合とか、最悪、
謀反の嫌疑かかったり? とにかく、魔界監査官にばれたら、もしかして、めちゃやば?
と、気付いてしまったので・・・)
礼を言って立ち去ろうとしました。
すると少年は、ネタの衣の端をぱっと捉えて、ごくごく小さな声で呟きました。
 「どうかお幸せに、罪深い方…」
 「つ、罪?(正体がばれていたのか?!)」
ぎくっとして振り返ったネタは、少年の涙を一杯溜めた真っ青な瞳、憂いを帯びてなお一層
美しいその顔、を見て、はっと息を飲みました。
 「……私が神官見習いでさえなければ…」
うっそお! も、もしかして、この子を堕落させてやれた? 魔族の本懐?
 「…想い人とうまくゆかれても、もしよかったらまた…いらして、下さいます…か?」
そのすがるような目つきに、はた!と思い当たって、ネタは再び、心の中で舌打ちした。
 『おいおい、こいつ本当に神官見習いの資格あるのか?絶対童貞喪失してるだろ!』
とか思いつつ、そんなことはおくびも出さずに、やはり名残惜しげな素振りで、問いかけて
みます。
 「そうそう、うっかりしていましたわ。こちらの入信費用って、おいくらほどですの?」
少年は涙を拭う素振りをすると、気を取り直したようににっこりと笑って、答えました。
 「月々分割なら100ゲトー、年払い一括で1000ゲトーのところ、割引ですごくお得な
  777ゲトーになります」
 「そ、そう…次はきっとお布施、用意して来るわね。」
 「当神殿はいつも、皆様に門戸を開いておりますから、いつでも気軽にお立ち寄り下さい!」
 「それじゃ、さよなら…」
 「あ、あのっ、」
背を向けたネタに、少年は今や輝くような笑顔で、最後の声をかけました。
 「別館では神前結婚式も受け付けておりますので、そこのところもお忘れなくっ!!」
 …ああそうさ、私が、人間を甘く見すぎていた。
アレは結局、人間界にはありがちな「宗教の勧誘」だったと思い込んでいた、など。
あのお方がちっとも振り向いて下さらないために、私はヤケになっていた。
おまけに私は、禁を侵して神を祭った神殿などに入り込んだことが当局にばれて、礼状持った
魔界捜査官がやってきやしないかと、不安で不安で、だから毎日泥酔状態で…
あの日、愚かにもまたしても酔ってへべれけだった私は、人間ごときのあんなたわ言を…
「試してみる気」に、なってしまったのだ。
何故なら、魔王宮侍従長に酔って参内していたのがばれて、一時降格処分になっていた私は、
その日、(株)魔スキンから派遣された清掃作業員に王宮内を案内する役目をおおせつかって
いたのだ。
あのお方の、たった一枚の羽根、術に必要な貴重な小道具は、謁見の魔の玉座の下から、
あっけないほど簡単に、手に入った。
それで私は、それを片手に、教えられた呪文「モウシンボウタマラン!」と唱え…
次の瞬間、魔界王宮を永久追放になっていた。
私はあの、純真無垢を装ったホスト小僧に、まんまとはめられていたのだ。
 それに引き換え…あの糞ガキときたら!!!!!!
神殿に悪さをしにやってきた魔族を退けた、という功績をウリに、迷信深い仲間たちを
いいように騙しおおせてのし上がり、人間の中でも特権階級の頂点に立つ「王」になった、
と言うではないか!!
私は即座に報復のため、人間界に向かった。
が、ずる賢いあやつは、神々との間に、魔族からの加護を受ける契約を交わしていた。
あやつの直系子孫の男児が18になるまで、この私には発見できないようにできる、なんらか
のまじないを授けてもらったのだ。しかし…!!
『本人、もしくはその保護監督責任者の直接の承諾がない限り、18歳未満は、手出し厳禁。』
この魔界対外交渉法・異種族存続保護・対人間族過剰搾取防止法・基本条項・未成年者保護の
原則、があるため、あの時のあやつと同じ年頃の子孫には、手出しができなかった。
(無論、こういう法があっても、下っ端も下っ端の、もう箸にも棒にもかからない魔族の
はしくれか、逆に大物の貴族ででもあれば、法律などおかまいなしにやることはやってしまう
わけだが、万一ぱくられて臭い飯を食わされでもしたら…あのお方は、それこそこの世界の
終わりまで、いや、それ以降も決して、この私を振り向いて下さらなくなるだろう…。)
 だからこそ、『合法な復讐』を試みては、すべて失敗に終わった、この…千年。
魔族にはさほど長い時間ではないが、それでもこの私にとっては…
王宮への出入りを禁じられ、貴族とは名ばかりの、どこにでもいる第二種魔界公務員にまで
成り下がり、あまつさえ、人間界に出向させられて、たまに魔界のバーに飲みにゆけば、
私よりはるかに魔力の劣るカスのような輩からまで、「人間風情にはめられた間抜けな奴。
正直、魔力も持ち腐れだね!」と陰口を叩かれながら…
常に笑顔を取り繕い、百億枚の書類にハンを押し、時には自ら接待の幹事を引き受け、
契約を取るためならと、覚えたくもないのに習得した数々の宴会芸を披露し、
上司の親父魔族の体臭と口臭とおならと水虫とセクハラの嵐にさえ、歯軋りしつつ耐え抜い
てきた、私、ネタにとっては…
長い長い、『苦難の時』、であった。

すべては、かつて許されたあのお方のお膝元に跪き、そのご尊顔を遠めにも直接拝する
権利を取り戻すため。
ああ、大魔王様!!…今度こそは、必ず……!!
 こうした記憶自体は魔族のこと、まばたきほどの間すら使わず、ハンカックの頭に直接
送り込んだネタでしたが、*記憶転写*の際、当時の怒りが鮮明に蘇ってしまったのか、
『自己中でお気楽でネット通販にハマッてるゲーマー魔族』という、世間向けのキャラクター
をうっかり演じ忘れて、思わず知らずぐっと拳を握り締め、ぶるぶると震えだして、こう
叫びました。

 「だがな、ハンカック! 女を知り酒を知り金儲けに目を血走らせギャンブルに手を出し
  汚職に手を染め手近な人妻と不倫に及ぶ、そんな「すれた大人」になった頃、やつらに
  手出ししても、何になる!!」
 「ハ、ハア・・・」
 「憎きあいつと同い年、15,6は無理、としても、ならばせめて、18歳。
  思春期の終わり間近なこの年代に被る『生き恥』、これこそが、人間どもの魂を
  根底から破壊しうる、大ダメージとなるのだ。そうだろう、ハンカックよ!」
  「タ、タブン・・・イエアノ、キットソウデスネ」
「そうとも、友よ。私はやる。やってやるぞ!! ふふふ…ふふ、…あーっはっはっはっは!」

狂おしいまでの熱意で1000年前の出来事の報復を誓い、高笑いする、ネタ。
その余りの粘着ぶりに恐怖を感じつつ、(それでもやっぱりオパーイは凝視しつつ、)
ハンカックは、おずおずと問いかけました。
 「ソ、ソ、ソ、ソレデ、アノ・・・ソノオウジノ、ナマエハ?」
 「うむ…やつの当代の後継者、第一子の名は確か…」
ネタは、ブルッと武者震いすると、ジーーッと音を立てて胸のジッパーを上げ、
(アアアア、モウシマッチャウノ?!ウウ、・・・モット ミタカッタシ・・・)
呟きました。

  「マジレス、とかいったはずだ」


 *記憶転写*
まあ、普通はこんなこと、他人を信用などしない魔族はしないんですが、自分よりはるかに
高位の魔族をちゃちな呪文で呪縛しようとして命を危険にさらしてまで、主人の命令に忠実で
あろうとした(?)魔族らしからぬ主人想いの黒い鳥・ハンカックは、ネタにかっての自分を
思い起こさせていたから、結構、いや、かなり気に入られていた、のかも知れません。
化けた姿とはいえ、胸にも抱き上げたりしちゃったですし、ね。
え? お前がハンカック好きなんだろうって? …ええ、まあ。
だって、けなげじゃないですか。アゲアラーシに仕えるのって、結構大変だと思うけど、
がんばってるしね。

・・・・・・ってゆーか、話長いよ>自分。
うん、長すぎ!しかもこれってば、全然つまんないじゃん!うっわあ、最悪!!(滝汗;

    土             下            座。

でー、えー、あのー、さんざん勝手した後で何ですが、
これ以上ご迷惑おかけする前に、ここらで降りますんで、後の方、続きよろしくうーーー。
(特にアゲアラーシ&ドキューソの続き。。。気になるっす。。。)
 うわ。>>806 一行目、「どちらにせよ、」が抜けてる。
あーそれとー、そんな法律があるんなら、どうしてアゲアラーシは
思いっきり未成年のニチャ―ヌ姫たちを拉致監禁できるのか?と
お悩みの諸兄。それはですねーー、
 ま、ぶっちゃけ、王族ともなると、国政統治なんつーややこしいストレスを
抱えて、国民にもあいそふりまかなくちゃならないし、あんまりみっともない
外見にもなれないし、政略結婚が多くって夫婦仲もいつもうまくいくわけじゃ
ないし。そのせいで彼らはたいがい、ハゲたり胃潰瘍になったり、過食嘔吐
になったり、過敏性大腸症候群になったり、珍々がグたあーとなったままに
なったり、まあいろーんな『心身症』にもなるわけで、実のとこ、

す っ げ ーーー 、 老  け  る  の  が  早  い  !!

ンデスワ。
なのに、キボンヌ女王、超幼顔でナイスバデイ?おかしいと思いませんでした?

そうです。彼らは人界と行き来頻繁で、しかも魔族としては非常に人間に近い、
『魔女たちと裏取引して』、若返りの薬だのEDの特効薬だの、人間界じゃあ無認可の
多種多様な『魔薬』を、最優先で入手、しているわけです。
たまに魔法使いとかが、ばっか高い値で一般人にも、仲介販売したりするけどね。
(キボンヌ女王の場合、そういったことは国王亡き後、その片腕だった王宮所属魔法使い
が、その手の汚れ仕事を一手に引き受けてるんで、彼女自身はそこら知りません。)

で、そのために、双方が魔界法務省に賄賂をごっそり積んで、法に抜け穴を
作らしたわけで。魔族の中でも、『こと魔女に限っては』、そういう法規制を
受けなくていいわけ。もしやり過ぎてひっくくられても、罰則だって、大したこと
ないんです。保釈金積めば、執行猶予くらいすぐについちゃうし。

まあそういうことだ、ってことで。んじゃ!
そのころ、この様々な危機的状況あふれる時に唯一平和にテントで眠るキボンヌ女王は、
「…すごくおもしろいけど…ああ…これからは設定は周りにあわせて欲しいわ…」
と苦しそうにうめくと、寝返りをうちました。
自分が狙われているともつゆしらず、
今もマジレスはニチャーヌ姫の肩にもたれかかって睡眠中。
それこそ、わざわざ危機的状況に追い込んでくれといわんばかりに。
812スタジアム:03/04/09 21:28
>>788->>809
リレ小説クラッシャーキタ(・∀・)!
813>>788->>809デスダ:03/04/09 22:57
リレー小説クラッシャーです;素敵なハンドル提供どうも。

そういわれるかもと予想して、元の話に戻る(ネタはあくまでネタ、
となるオチの)続き書きましたが、どう考えても、単なるスレの浪費に
なりそうだし、ま、ぶっちゃけアップしても皆様に迷惑かけるだけっすね。


なので、   >>788から>>809までのお話は、
 
   全  部、マ ジ レ ス が 見 た 悪 夢 だ っ た 、

ということで、なかったことにして、
(勿論、偽AA花は、当初と変わらずサーバが持っています)

812さん(や、他の皆様)の書かれる続きを楽しみにお待ちしてますー。
お騒がせしました。
ま、どのみち、マジレス王子は  
 1 7 歳  の 誕 生 日 間 近、
という設定で、はっきりくっきり、18歳未満だし。
元々、ネタにはなーーんにも出来ないことになってるんですわ。

ほいじゃー。
 今後こちらのリレー小説を引き続き書かれる作家の皆様へ

えー、私のような者がでしゃばったことでスレを無駄に消費してしまいまして、
大変申し訳ありませんでした。ハンカックのファンだったのでいい目を見させて
あげたいなー、とか、思いっきり私利私欲に走ってしまって・・・;
今後は反省いたしまして、ロムのみで楽しみに拝見させていただきますです。
マジレス王子が悪夢(これはできたら脳内あぼーんしていただいて、)を見る
直前、つまり

本 来 の 物 語 の 登 場 人 物 紹 介 と 状 況 説 明 は、

神のごとき765さんが整理して下さっていますので、

>>765>>767>>768>>769>>770  のほうをご参照下さいますよう、

お願い申し上げます。m(__)m
あ、王子様がたの紹介のある>>766 が抜けていた;
それと、775さんによるグッジョブ、シーン別ハイライトは >>775>>776>>777
となっております。
続き楽しみにしてますんで、どうかひとつよろしくお願いします。。。
817魔物ネタびいき:03/04/10 12:16
>リレー小説クラッシャー(と、呼ばせてもらおうw)
いや設定うんぬんは以前のまま触らんで置くとしても、>>797まではいけるんじゃないか(ネタのオパーイハアハアw)?
俺的勝手解釈としては、>>798-809までがハンカックの妄想落ちなんかでイイと思うんだが。
他のヤシら(このスレ内の)の意見きぼんぬ。


ハンカック「アア、ツリガネ・・・ツリガネノタニマ・・・ハアハア。ダ・・・ダキシメラレタイ・・・」






818リレー小説クラッシャー:03/04/10 19:31
えー、皆様にはご迷惑をおかけしたので、ひとつ
魔物ネタちゃんの(つもりの;)画像でもアプーー。
(もうちょっとセクシー系のほうがよかったかなー?
なにせ1時間で描いたもんで、そこは大目に見てくらさい;)

ttp://cgi.2chan.net/up/src/f1877.jpg
レベルとしてはそんなに酷いことない。たぶん。
クラッシャーって言われたのは新キャラ・設定を
一人で大展開させてたのが一部の気に障ったんだろうね。

個人的には面白い展開だと思ったよ。
ちょっと話が深入りしてて他の書き手さんには
(よっぽど腕に自信のある人じゃなければ)入りづらくなったとは思うけど、
自分でそれなりにまとめて、他の人にバトンタッチできるところまで書けると思うなら
続けてみれば良いと思う。
今のままじゃこの設定をどういう風に扱えばうまく収まるか他の人には分からないから。
820819:03/04/11 02:38
上とは関係ない勝手な感想。

正直ネタのキャラはこのまま消えたら惜しいと思う。
ていうかプチ叩きに遭ったのは何よりも本人のレスのテンションの高さが原因だと思うのですよ。
なんつうか、もうちょっと落ち着こうな。若いって良いことだけど。
その後の対応を見る限り、誠実であろうとはしてると思うし、悪い人ではないだろう。
こんな事で凹まされても損だぞ。

上の意見を入れてもまだ二人目なんでもうチョト他の人の話聞きたい。
多分、無難なのは>817の方なんだけどね。
821リレショクラ:03/04/11 05:57
お早うございます。。。
(いいからリレショクラ、お前はロムってろ!という方、ほんとごめんなさい;・・・)

>>817さん、>>819さん、ご感想&ご助言ありがとうございました。
確かにいきなり断りもなく新キャラのネタちゃん出しちゃったり、
勢いあり杉なレスしたりで、自分、逝ってヨシ!でした。(__;)

それでですね、他の皆様のご意見がまだ出ていないのであれですが、
もし『ネタがこのままでは他の方が続き書き辛い』、というご意見が
多数でましたら、>>797以降はハンカックの妄想で、ネタは結局急用が
できて、偽AA花をサーバに返して魔界に帰還、というお話書いて、
責任持って話を本筋に戻したいと思いますが。。。
勿論、あれはマジレスの悪夢であぼーん!ですでに書いていらっしゃる
方がいらしたら、どんどんアプ!!していただきたいです、はい。

以上、とりあえず、お礼とお詫びということで・・・

ttp://cgi.2chan.net/up2/src/f5699.jpg
ttp://cgi.2chan.net/up2/src/f5700.jpg

822スタジアム:03/04/11 11:25
>>821
じゃあ他の作家さんの様子見ということで、FA。
あんたの続きは今しばらく待て。
書き手の1人でつ。
マジレスを狙うネタの出現、とてもおもしろいとおもいますた。
ただ、大天使が〜18歳以下は〜薬を使って若くしていた〜ってのにはちょっと…。
こういう細かい設定がなんだか矛盾しまくってて???ってかんじでつ。それ故、

・サーバは偽AA花をネタにとられた
・ハンカックはセクスィネタを仲間にした
・ネタはマジレスの先祖を恨み、
 子孫のマジレスに偽AA花を使って報復しようととしている。

だけを引き継いで続けたらいいんでないかと漏れは思うのですが、どうでしょう。
他の作家さんの意見待ちます。
>>793より
「オマエモナー!」
魔物・ネタのスレーに良く似た釣り鐘型オパーイに惑わされ、まんまと偽AA花を奪われて後、どれくらい格好悪い自身を反省していただろうか、サーバは騎竜djの突然の咆哮に、ハッと我に返った。
「どうした?dj」
振り仰ぐとdjはその首を上に長く伸ばして、しきりに鼻をひくつかせている。主人の問いかけにわずかに物言いたげな視線を向けはしたが、サーバがそれを再び問う間もなく、今度は「早く乗れ」と言わんばかりに首を低く下げ、同時に急き立てるように羽ばたきを開始する。
「くっ」
djに惑わされている様子は、すでに見られない。サーバは疑問はひとまず飲み込むことにし、素早くその背に飛び乗った。
そして・・・

>>783に戻る
「オマエモナー♪」
「きゃん!」
「は、はわーーー!!」
不意に樹上から陽気な声が降りかかってきたかと思うと、眠っていたニチャーヌ姫とマジレス王子は、それと同時にばっさばさと吹きつけてきた突風に、もつれ合ってすっ飛ばされた。
「な、なに何なにーーー?!」
「どう!どう!」
必死にニチャーヌ姫を抱き止めたマジレスが目にしたのは、夜空を背に黒いシルエットとなって浮かび上がった大きな翼竜の姿と、それをその背上から御する、全身を鎧に包まれた騎士の姿だった。
825名無し物書き@推敲中?:03/04/12 00:05
(先程の魔物か・・・!)
馬なりに(翼竜だが)飛び続けて間もなく、今度は森の一角目指して一目散にdjが舞い下りた先で上がった悲鳴と、
同時に強く匂った偽AA花らしき芳香に、サーバは剣を抜いて身構えた。が、
「オマエモナー♪」
「ああっいやっ」
djの意外な程くつろいだ様子と、その時聞こえたか細いが、心の底からであるらしい悲痛な叫びにサーバはわずかに警戒心を解いた。
(乙女か・・・)
見下ろすとdjの足の間から、覆い被さられるようにして倒れている、怯えた二つの人影が垣間見えた。
一人は金髪、一人は黒髪の、着ている物からまだうら若い娘のようである。
djはその内の金髪の乙女の尻に嬉しそうに鼻面を押しつけて、さかんにそこの匂いを嗅いでいた。どうやらこの辺り一面に漂う偽AA花に良く似た(いや、それ以上に芳しい)香りは、この乙女自身から発せられていたようである。
サーバは慌てて手綱を引いた。
「これは、大変失礼致しましたレディース。お怪我はありませんか?」
そう言ってdjから降りて二人に手を差し伸べたサーバは、思わず頬を赤らめ、目をそらした。
「や、これは・・・」
それもそのはず、もつれ合って倒れた二人の美しい乙女は、思いがけず互いに互いの
股間に顔を埋めた姿勢、いわゆる「69」な体位でしっかりと抱き合っていたからである。
(それもただでさえ粗末で、ところどころ破けているニチャーヌ姫の衣服が、ほぼ全開まではだけた状態で)
「ん、んんんんんーーーーーー!!」
(し、しげみ!茂み!しげみ!き、きんの金のきんのーーーーーー!!)
怯えきったニチャーヌ姫の下で「きつく」彼女に抱き締められ、
色んな意味で意識が遠く飛翔し切っていたマジレス王子は、幸か不幸かこの急展開な事態の際に、身動きをとる事すら出来なかった。

サーバ(く・・・またOPがたまってしまう・・・スレー・・・)
「オマエモナー!」
「何?」
その時、じれったげなdjの鳴き声に促されたサーバは、はっと息をのんだ。
王女救出行に出立する際に教えられた、サーバ自身はまだ幼い頃の姿しか知らない、15歳になったニチャーヌ姫の容姿についての数々の特徴が、思い出されたからである。

絹糸のような髪、ばら色の唇、朝露さえもやわらかくまいおりてきそうな長いまつげ、輝く瞳、豊かで若さがはじけそうなお(ry、はかなげな細いお腰、それでいてお尻は・・・(ry、
そしてこの、媚薬のような妖しい香り・・・

サーバは思わず顔を上げた。
「もしや、もしや貴女様は、ニチャーヌ姫ではいらっしゃいませんか?」
「は、はいっ」
突然の竜の襲来にすっかり怯えきったところに思わず名を呼ばれ、
ニチャーヌ姫は衣越しとはいえ、その密着させた可憐な唇でマジレス王子のイチモツを
どうにかしてしまう前に(その前に、その力一杯の抱擁でマジレス自身をどうにかしてしまう前に)身を起こすと、清らかな乙女らしい、とても素直な返事をこの見知らぬ竜騎士に返した。

827名無し物書き@推敲中?:03/04/12 01:22
「何と、囚われの姫君がまだ他にもいらっしゃるとは・・・」
「はい。」
焚き火越しに向かい合った竜騎士に対して、
ニチャーヌ姫とマジレス王子(さり気なく背後にニチャーヌ姫を庇いつつ)は、
ほぼ同時にうなづいてみせた。
「オマエモナー・・・」
彼らの背後にはサーバの騎竜djが、
出来る限りニチャーヌ姫から離れた所に退けられて、
残念そうにしきりに鳴いてみせている。
(どうやらdjは、ニチャーヌ姫の体臭、或いは偽AA花の香りが
ひどくお気に召しているらしい)
「・・・何とか魔女の隙を見て逃げ出したまでは良かったのですが、途中思わぬところで
お二人(あと何だか大魔王とか・・・ロケットオパーイとか・・・etc)とはぐれてしまって・・・」
サーバから分けてもらった乾パンを飲み込むと、
外見は凛々しい美少女姿のマジレス王子は、言葉を継いだ。
その後を、ニチャーヌ姫も続ける。
「私達、助かる時は必ず皆一緒でとお誓い申し上げました。
アボンヌ姫とゾヌー姫を見つけて差し上げるまでは、決して国には戻りません。
・・・例えスレーが私の為に、このすぐ近くにまで来てくれているとしても。」
そう言って微かにうつむくニチャーヌ姫を見て、
姫と同郷であり、その王家から受けた恩義に報いる為にこの森まで、
王女を魔女の手から救いに来たという竜騎士は、そっと微笑んだ。
そしておもむろに居ずまいを正すと、二人に向かって頭を下げた。
「承知致しました。それではどうかこの私にも、
そのお二人の姫君をお探し申し上げるお手伝いを
させてください。」
「オマエモナー!」
彼の騎竜djが、一際高く咆哮した。
「この場合『自分もな』、だろう?dj。」
サーバの言葉に、ニチャーヌ姫とマジレス王子の顔にも笑顔が浮かんだ。

ん で 、サ ー バ が 仲 間 に な っ た 。
828ageてすまん:03/04/12 01:29
かいちまった・・・ぐへへ。
ん・・・?サーバが合流するのって、ニチャーヌ姫の方でよかったのか?
まあいいか・・・やっちまったし・・・。
829そのころあの人は…:03/04/12 02:50
「アハハハハハハハ!アハハハハハ!!
 いい格好ですね!なんてはしたない、みだらな格好なのですか!
 いい歳をしてみっともない、あなたは変態ですッ!本物の変態ですわッ!!
 さあもっとその恥ずかしいお姿をお見せになって御覧ッ…もっと、もっとよ…ウフフ
 うふふふはは……ああ……本当に…嫌、あぁ…ん何てこと…ッ
 そんなことをして……あなたは汚らしい、汚らわしい犬ですわ…あぁ
 え……御褒美?ウフフフ、そうですね…そのまま…もう少し……あ」
830リレショクラ:03/04/12 07:34
  皆様、お早うございます。
わー、続きがアプされてるー♪>>824さん、ありがとうございます。m(__)m
では私は、今後は読者としてこのスレを楽しみにさせていただきますねー。

   おまけの サラシちゃんイメージ画像
(ただしサラシちゃんファンの方は、イメージが壊れるといけないので
クリックしない方向でよろしく;。。。しかし、同じ顔が書けないなあ。。。;)

サラシちゃん現在バージョン ttp://cgi.2chan.net/up2/src/f5886.jpg

学校制服風? ttp://cgi.2chan.net/up2/src/f5888.jpg

学校制服風2?(行事のある時の礼装) ttp://cgi.2chan.net/up2/src/f5887.jpg


>>829
ゾヌーたんハアハア・・・
832名無し物書き@推敲中?:03/04/12 17:30
>>830 404ですが…ネタ?
一方、なんだか大変な展開なのに
忘れ去られかけているツルペタ…否、ヒッキー王子はというと。

むしろ人間というよりもこいつは野生の生き物なんじゃないかと思われる
アブラギッシュなギコッシュ王子からなんとか距離を保とうと、、
じりじりと紅いブーツを引きずって今も後退している所でした。

と。「ツルペタァ!」を合図にギコッシュ王子がヒッキー王子に勢いつけてダイブしてきました。

「うわっっ!!」
戦闘時にはてんで役にたたないすさまじい腕力がこんなところで発揮され、
ヒッキー王子は抵抗空しく地面に押し倒されてしまいました。

エチーな展開に一瞬ドキリとするヒッキー王子でしたが、
今はそんな場合ではありません。
兄マジレスと同様、彼は無事大人になるまで王女のままでいなくてはいけないのですから。

まぁ、そんなことはおかまいなしに勘違いギコッシュ王子は
ヒッキー王子の服に手をかけ上からびりびりと引き裂いていきます。

ギコッシュ王子の荒荒しい鼻息を首筋に感じ、
もちろんそっちの趣味はお持ちで無いヒッキーの顔は青ざめ、
「わーちょっと!待って待って!」
と白く細い腕で反抗しますが、当然そんな物むなしく撃沈されてしまいます。
834リレショクラ:03/04/12 22:49
>>832さんへ
あ、やっぱりキャライラストは個々のイメージ崩すからご法度でしたか;?

双葉ちゃんねるのアプローダは、利用者の方が多いので、しばらくすると
消えちゃうから、大目に見ていただけるかなー、と思ったのですが・・・
ご気分害されたならどうかお許しください。。。
(もしクリックしてもイメージが見られなかったので「ネタ?」と思って
いらしたら、決してそういう意味でのネタではありませんです、はい。
ただ、ブツが長期間ひとさまに見ていただくほどの出来ではないので。。。;)

そこで、皆様に質問が。キャライメージのイラストとかはやっぱり、駄目、
でしょうか。駄目なのであれば「>>834ヤメレ」、とだけ、レスいただければ、
今後は絶対に、自粛しますです。
「・・・・・・ああん、だから…ここはリレー小説スレなのよ…
 他の書きこみはだめ…あとがきもイヤなの…おねがい・・」
と、キボンヌ女王はテントの中で再び寝返りを打ちました。
>>833
ヒキー、ギコッシュガリョウトウナラヤバイネ!
はたまたその一方で、
弟ヒキーの危機的状況など知る由もないマジレス再びであった。

(マジレス中の人)
さっきは気持ちよかっ・・・いや、あせったな。思いがけずあんな体位で抱き合っちゃって。
あの時は突然竜に襲われたせいでそれどころじゃないって感じだったけれど、
何だか今になって色々思い出されちゃうなあ。
ニチャーヌ姫のあの香り・・・あの感触・・・あの湿り気・・・ハアハア。
幸い竜に襲われて思わずビビっちゃってたのと、
ニチャーヌ姫に半分『落とされちゃってた』せいでティムポがすっかり縮こまっちゃってて、   姫には♂とばれずにすんだけど。

しかしせっかく今までニチャーヌ姫と二人きりだったのに、
これからはこの竜騎士どのも一緒かー。
頼りにはなりそうなんだけど、別の意味でニチャーヌ姫が心配になってくるYO!
何だか結構女ウケしそうな顔してるし。
(焚き火の後始末をしていて)
サーバ 「ん?これは・・・」
マジレス「え?あ・・・それはΣ(゚Д゚;)ラブナヴィ、オトシチャッテタノカ・・・」

ぽちっ。(スイッチON)

二人   「あ」
サーバ 「どこかを押してしまったようだ・・・ん?」
マジレス「え?(騎士どのの想い人が映ってる?)・・・て、男のヒトーΣ(゚Д゚;)?!」
ニチャーヌ姫「(お手洗いをすませてすっきりしたわ)どうかしたんですか?」

サーバ 「(二人に対してにっこり)これは・・・不思議ですね、先程道を尋ねた
      妖精族の青年が映っている。
      これはマジレス姫、貴女の物ですか?」
マジレス「(アセ汗)い、いいえええ、わ、私にもサパーリ・・・な、何かしらああー(アセ汗)。
      (ふー、やばいやばい。し、しっかし騎士どのって、もしかしてフォ、フォモ?!
      てコトはな、なーんだ。ニチャーヌ姫のコトで、
      余計な心配しなくてもイイ(・∀・)!んだー♪)」

ラブナヴィが故障してしまっているとも知らずにマジレスは、
しかしさほど間違いではない安堵感に(弟ヒキーの現在進行形の危機的状況など
露知らず、サラシの事もひとまず置いといて)、しばし浸るのでした。

サーバ (どうせならスレーが映し出されてくれれば良かったな・・・)




839リレショクラ:03/04/13 00:20
>>835 ハイ、スミマセン。
ア、アト、ネンノタメ、>>824ーサンハ、ワタシデハアリマセンノデ。ソレデ、ネタ?ッテ、キカレタノカモ、ト
イマ キヅキマシタ。ワレナガラ、マヌケダ・・・

>>ホカノサッカノミナサマガタヘ
ドウモオジャマニ ナルダケナノテ、゙モウココヘハキマセンガ、テイネイナ ゴジョゲンノ カズカズ、
マタ、イママデ タノシマセテ イタダキ、アリガトウゴザイマシタ。コレカラモ ガンバッテクダサイネ。
サヨウナラ。
840幕間すまん:03/04/13 16:20
亀レスだが一通り読んだ。で、魔物・ネタに関する漏れ的FA。

・サーバは偽AA花を魔物・ネタにとられた
・ハンカックはセクスィネタを仲魔にした

てところのみを引き継げば、
そこら辺の壮大(・∀・)に広がった風呂敷を速やかに畳めるのではないかと。
他に色々読みたい部分がてんこ盛りだしな(アゲアラーシ燃え)。
本文より、
魔物・ネタ=魔界のトリックスター
        『自己中でお気楽でネット通販にハマッてるゲーマー魔族』
*トリックスター=その自由奔放な行為で全ての価値観をかき回す神話的いたずら者

らしいから(トリックスターの説明はググ訳)、ネタが偽AA花をゲトーしたのは、
ただ単純に「よ〜し、いたづらしちゃうぞ〜!」という動機だったから、と。


>>797より
ハンカック「ハアハア・・・ツ、ツリガネ!ツリガネ!ビ、ビーチク!モロ・・・!アア、ア、アノタニマニフレタイ・・・ダカレタイ・・・
     ソ、ソシテチョピーリイジメラレタリモシテミタイ・・・(ハッ!ワ、ワタシハナニヲイッテ・・・)
     シ、シカシウツクシイ・・・アノドコトナクウレイヲオビテミエルヨコガオ・・・モ、モシカシタラ
     >>798-807ノヨウナハランノカコガアッタリナンカシテ・・・ハアハア。」
ネタ「はっ!いよっと!せいっ!ふっ!ほっ!」
ネタはそんな妄想にふけるハンカックを置き去りにしたまま、
ひたすら腕回し体操に没頭し続けますた。


842堕天使:03/04/14 18:06
やがて体操を終えたネタは、こきこきと首を鳴らしつつハンカックを振り返り、
ん?と首を傾げました。 
「うーと。で、結局何をしろって?」
まだ妄想の只中にいたハンカックは、ぼんやりと呟きました。
「ダカラ、ソノタニマニ ギュウット・・・」
「え?何だそれは、呪文か?」
「ア、イヤ、…ジャナクッテ!! ツ、ツマリ、ニゲダシタ ヒメギミタチヲ、ア・オーリーサマノシロ マデ ツレモドスノデス!!」
「ふむ。判った」
ネタがファスナーを上げて、ぱちんと指を鳴らすと、
(アアアアアア、マ、マダ シマワナクテモ・・・ツリガネ・・・)
その手の中に銀の腕輪が現れました。
「ナ、ナンデスカ、ソレハ・・・」
「MTT SoCoMo 魔バイル端末、マグマリオン2だ。ジャンクで安く手に入れた」
ちょっと得意げにそう言いながら腕輪を装着したネタは、起動呪文を唱えます。
「パケットリョウキンタケエヨ、モットワリビキシル!」
ぴーがーきゅー、びこぴーー!!
奇妙な音と共に、空中に薄青色の四角いウインドウが浮かび上がります。

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262 :ナアリ大将軍様:003/04/08 15:30 ID:???
ってゆーか、どうせなら魔界vs天界バトルは、リアルアーマーでも使ってバーチャル
で決着つけたらどうよ。この俺様にまかせりゃ、3時間でケリつけてやるyo!
(どうせお互いナアナアで勝つ気なんてないんだろうし、これだけ長期化すると
税金の無駄遣い。デフレで魂バカ安!だし、ボーナス出ないと新作ゲームも
買えやしないyo!)

 
263 :名無し三等兵 :003/04/08 16:34 ID:???

>>261 スレ違い。ゲーオタはこっちいってやってろ。
mttp://hobby.mach.net/test/read.cgi/game/99999999988801/l50


264 :名無し三等兵 :003/04/08 17:25 ID:???
仕切り直し。
>>250 それで結局、対ィラーキュー戦で使用されてる監視衛星エビルアイの精度は、
十分なものと言えるんですか?前回みたく誤爆が多発したら、反戦派が勢いづいて
またマスコミ巻き込んで大騒ぎになるんじゃあ…


265 :名無し三等兵 :003/04/08 17:52 ID:???
mttp://www.howerofthedevil.edu/firewall.vs.god/info.evileye.mtm

だいぶ改善されたようだから、前回のようなことにはならんだろう。
むしろ問題は、爆撃実行する奴らの腕のほうにあるんじゃないかと思うが。
昨今は軍人の質も落ちたからな。
(ネタが指先をぴくぴく動かすと、画面が次々に切り替わってゆき、
変なツボのイラストに「魔チャンネル」と書いてあるページになったのですが。
ハンカックにはもう、なにがなにやら。)

「…あれ? ナアリさんがURLアップしてたの、確かここだったと…あ、あった!」

266 :ナアリ大将軍様:003/04/08 18:02 ID:???
>>265
 
はあ? これの携帯版、通販で売っちゃってるyo?
それ正規軍がマジ使っちゃってるって? だとしたら、軍事機密も何もないne!
この戦争やらせ試合ケテーイ、ついでに藻前らも、バカケテーイ!!(ry


267 :イチゲーマー:003/04/08 18:08 ID:???

>>266に禿同!
つうかもう、戦争=ゲーム、これ 魔 界 の 常 識 ?
まあ、あれだ、マジメに戦争やりたいオマヌケな奴は、
サッサと魔界出て、人間界で再就職口でも探しなさい、ってこった(www

(あ、無理か。魔力なくて変身もうまくできないんだもんな。哀れだなあー。
 ま、所詮三等兵だからしょうがないよne!… わさび。ナンチャッテ.

268 :名無し三等兵 :003/04/08 21:58 ID:???
>>266 ソースは?

269 :よう、267 j3(ry :003/04/08 22:05 ID:???
>>267 ぐぐれば?  ま、いっか。ほれ。
mttp://www.uratenichiba.co.dp/sall.ura\sp.members/tokubai/893893

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 裏天市場闇コレ! 特別優待販売会会員 各位

諸事情により当サイトは移転しました。
(5秒待って切り替わらない場合は、ここ◆をクリックして下さい)

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ハンカックがあ然としている間に、ネタはてきぱきと 携帯用自走式偵察カメラ
商品名 EVILEYE・mini  みーつけた! (ハンディタイプモニタ付属)
特別会員価格 555ゲトー(ドポンネットバンク自動決済翌日引き落とし指定)
を、黒猫魔マトのまばたき便指定で即決購入しました。と、
次の瞬間、唐突に二人の前に小さい箱をくわえた黒猫が現れました。
「まばたきびんにぇーす! にゃんこお願いしますにゃ」
「ご苦労さま」
ネタは慣れた手つきで伝票に指先を押し付けると、黒猫はぴょこっと頭を下げて
また消えてしまいました。
小箱の中身を取り出したネタは、ちょこちょこと設定をいじって、コウモリ型の
カメラを空中に放つと、困惑しきっているハンカックにモニタを差し出しました。
「ユーザー登録はハンカック、で済ませたからな。パスワードはさっきのタニマニギュウット、に
 しておいた。忘れるなよ」
「…アアア、アイニク、ワタシハ コウイウノハ ツカッタコトガナクテ ソノ・・・」
「なに、操作は至極簡単だ。起動スイッチはこれ、ターゲット指定は相手の名前を
 口頭入力だ。後はこちらのモニタで位置を確認して追跡、適当に機を見て捕縛
 すればいいだろう。では、私はこれで」
「チョ、チョ、チョットマッタ!!」
「ちゃんと助力はしただろう、私は他にしたいことが…」
「コ、コンナ キカイダケ ポント オイテイカレテモ コマリマス!!」
「困ると言われてもなあ…」
「ツベコベイワズニ イッショニ クルノデス!! アナタハモウ ワタシトオナジ、ア・オーリーサマノ ハイカ ナノデスヨ!!」
(ソシテ ソノ ツリガネガタオパーイ ハ コノワタシ、ハンカック ノモノナノデス!!)
ハンカックの凄まじい剣幕に、ネタは苦笑いしながら「ま、いいか。(どうせ今日終了の
ブツはないし…)」と呟いて、ハンカックが使いやすいようにモニタに羽をつけて空中に
浮かせました。
「では早速その姫君たちの名を入力してもらおうか…」
その頃、ギコッシュ王子に襲われたヒッキー王子。
必死の抵抗空しく、その貞操はもはや風前の灯。
「や、やめ…」
「ハアハア、ツルペタ…ッ…」
ギコッシュ王子の動きが一瞬止まったので何かと見れば、なんと彼はそのコカーンの
すっかり大きくなったキノコを、今まさに、取り出しているところではありませんか!! 
(ああ、もう駄目だ、誰か、誰か助けてエーーーーっツ!!!!)
と、叫ぶつもりが、長年猫の姿で暮らしたせいか、出た声は、
「みぎゃああああああああーーーーっ!!」
絹を裂くにゃんこの悲鳴。一瞬びっくりしたような顔で手を止めるギコッシュ王子。
すぐに( ハアハア、ツルペタ!ツルペタ!! )とゆー欲望渦巻く顔つきになったものの、
一応相手は同じ王族の姫君、ちょっとは口説き言葉もかけておかないとな、そうだ、
「もてる男の口説き文句!!彼女をその気にさせる言葉ベスト100!!」に載ってた、
アレを使ってみるか、グフフ…)と思い直し、組み敷いたヒッキー王子の涙でうるうるの
瞳を見つめ、クールにこう囁きました。

「やらないか?」
・・・・・・みぎゃああああああああっ!!再び絶叫するヒッキー。
と、突然、ギコッシュ王子がうぐあ!!と叫び、のけぞりました。
「だ、誰だっ!!」
背後から音も無く現れたヒッキーの救世主は、間髪入れず、もう一発。
「猫ぱーんっちっ!!」
「ひでぶっ!!」
妙な悲鳴を上げて、ばったりと地面に倒れ伏すギコッシュ。その下からヒッキーを
そっと助け出してくれたのは、見知らぬ黒い猫の前足、でした。
「…ひどい目に会ったにゃ、さあ、手を…」

(ウホッ!いいにゃんこ!!)

猫だった習慣で、ついついそんな風に考えてしまい、そんな自分に困惑して頬を染める
ヒッキー。(やだな、これじゃパブロフの猫並みだよ。それに相手は同性じゃないか!
ままままさか、ギコッシュさんに襲われたせいで僕、そっちに目覚め…って、ないない!!)
ぶるぶると頭を振るヒッキーに、黒猫が心配そうに問いかけます。
「…大丈夫かい、お嬢にゃん?」
「え、ええ、何とか…あ、ありがとうございました」
「いや。で、…さっきの悲鳴はやっぱりあんたの…?」
「は、はい。」
「そうにゃ…」
黒猫(勘違いか…だが彼女、同族の匂いがするが…まあにゃにかワケありなんだろうにゃ…)
「ま、いい。さ、早く逃げにゃ」
目を××マークにして倒れている哀れなギコッシュを踏み越え、黒猫が言いました。
「こいつはちょいと眠らしたにゃけだから、少しすると起きちまうにゃ」
「えっ?! (ま、また襲われたらどうしよう;)あの、お礼もしたいですし、よかったら
 ご一緒にいらしては下さいませんか?」
黒猫は、すがりつこうとしたヒッキーからさっと身を引くと、魔マトマーク入りの帽子の
ツバをさげ、目を伏せました。
「…悪いが、俺も仕事中でにゃ」
「そ、そうですか…」
「じゃあ。気をつけてにゃ…」
「ま、待って!あ、あの、私はヒッキーと申します。せめて貴方のお名前を…」
黒猫はふっと片頬に苦みばしった笑みを浮かべ、背を向けたまま言いました。
「…お嬢にゃん。あんたみたいなひとが、通りすがりの男になんか、簡単に名前を教えちゃあ、
 いけないにゃ…」
「えっ、どうしてですか」
「でなきゃ、その名前…忘れられなくなるにゃろう?」
「…ねこ、さん…」
「…あんたが同族でなくてよかったよ。じゃあにゃ。」
去ってゆく黒猫。その後ろ姿に思わず知らず危険なときめきを覚えてしまった
ヒッキー王子でしたが、ギコッシュ王子はいつ目を覚ますかもしれません。
ヒッキーは、ずたずたに裂かれた衣装の上に倒れたギコッシュのマントを
剥ぎ取り巻きつけると、一番安全と思われるスレーのテントに向かって走り
出したのでした・・・

>>851訂正

スレーのテント×→キボンヌ女王のテント
 チャララーラッチャ、チャッチャラー♪ マイナルマンタジーのテーマが響き、
ネタとハンカックが揃ってモニタを覗き込むと、偵察機からの情報が表示されました。
ーターゲットナンバー4 アボンヌ姫 発見ー
「ボイスオン、詳細報告」
『ターゲット4の現在位置は 方位・22・105・40 木造建築物内 現在仮眠中と思われる
 同行者1名(ただしターゲット登録無し) 同じく現在仮眠中の模様 以上2名の武装状況
 素手 周辺区画及び建築物内トラップの有無 未確認 』
「ターゲット4の潜伏する建築物にポイントマーカー投下後、引き続き他のターゲットの
 探査を続行せよ。ボイスオフ。」
ー指示を確認・・・・・・マーカー投下完了。ターゲットナンバー4、同行者、共に動き無し。
 ・・・・・・引き続き探査を続行ー
「…同行者1名、か。(もしや、先ほどの竜騎士サーバか?) ふふん…」
ネタはきらきらと目を輝かせて呟きました。
「面白い、ならばまた騙してやるまでよ」
「・・・・・・」

ウーン、ナニカ オオハバニ スレノ シュシト ズレテナイカ? ・・・ハッ? ワタシハナニヲ・・・ツカレテイルンダナ・・・
デモ、・・・アア、ナンダカ、・・・コウイウ サデイステイックナ ヒョウジョウモ ナカナカ・・・アア、・・・
何だ、ぼおっとして。心配するな、ハンカック、うまくやるさ」
ネタがウインクすると、思わず いけない想像をしてしまうハンカック。
モ、モシ ワタシガ ネタニ オワレルタチバニナッタラ・・・ソレデ ツカマッテ、ア、アンナコトヤ コンナコトモ サレテシマッタリ・・・ハア、ハア、
「アラートはバイブレートモードに変更。これよりターゲット4を捕縛に向かう。
 さあ行くぞ、ハンカック。」
やーぱり全然ひとのことなどおかまいなしのネタは、モニタに向かってそう指示を出すと、
ハンカックと共にアボンヌ姫のいる小屋の近くに瞬間移動しました。

(…周囲に敵影無し、トラップの気配も無し、か。あの翼竜も見当たらぬし、小屋は
狭くて入れまい。となると、同行者はサーバではないようだな……ん?あれは…)
キイイー。
みずぼらしいほったて小屋のドアが開いて、中から現れる人影。
「ええと…王子様? ガイシュッツ王子様? 戻っておいでのなでしょ?」
両手を胸元で握り締め、今にも泣き出しそうな顔。いかにも心細げにそう言って、
ドアから2,3歩歩み出たのは、恋多きオトメのサラシ。
「サラシね、怖くって眠れなかったの…だから、もう何処にもいかないで、ね、でないと
 サラシ、怖くてほんとに泣いちゃうからぁ…ねえったら、…ガイシュッツ、様?…」
「サ、サラシサマ? ナゼココニ?!」
ネタが止める間もなく、サラシに飛び寄るハンカック。
「・・・なんだ、アンタなの、ハンカック。演技して損しちゃった。あーあ。」
あっという間にふてぶてしい表情に変わったサラシは、ぷう、と頬を膨らませて
ハンカックを睨みつけました。
「おばあちゃんに言われて来たの? 言っとくけど、あたしまだ帰らないからね!
せっかく運命のひと(かも知れない方)に出会えたのに……ん?」
さすがは魔女っ子、のサラシ、木陰に身を隠して様子を見守るネタに気付いて、
ますます剣呑な目つきになり、腕組み。
「ちょっと、アンタ誰? ハンカック! 何よあの女!!不法侵入者を追い出すのもアンタの
 役目でしょ!それなのに何やってんのよ!」
サラシは思い切り不機嫌に説教を始めました。
「ア、アレハ アタラシク ア・オーリーサマノ ハイカニ ナッタ ネタ トイウ マモノデシテ・・・ワレワレハ アボンヌヒメヲ ツカマエニ、デスネ・・・」
慌てて説明をし始めるハンカック。それでもまだぐずぐず文句をいい続けるサラシ。
(実は、この無断外出がハンカックから母親にばれたら、と気が気でないので、言いつけられ
ないように先手を打ってます)
「サラシ様、どうかお静かに。アボンヌ姫が起きてしまいます」
ネタは小屋の中の様子を伺いながら、とサラシの前に歩み出ました。
「何よアンタ、使い魔の分際で、このあたしに指図するつもりっ?」
(ふんだ!ちょっとばかり胸が大きいからって、なーに、あのわざとらしい服!
下品だったらないわ!! だいたい、あんなやらしい服装の女がここにいたら、私の
ガイシュッツ様が、勿論そんなことないとは思うけど…あったとしても、ちょっと
したもののはずみ、だろうけど…よそ見しちゃったり、するかもしれないじゃないの!)
「指図? いいえ、サラシ様、よもやそのようなこと」
ネタは恭順の笑みを浮かべて、サラシの前に跪きました。
「お会いできて光栄です、サラシ様。わが名はネタ、どうぞお見知りおきを」
つん、と顔を背けるサラシ。しかしネタは、くるりと前に回ってにっこり。
「な、なによ、じろじろと!」
「ああ、ご無礼を。ですがその、花の蕾の妖精のようなお顔に思わず見とれてしまい
 まして」
「あ、あら、そんな(当たり前の)こと…」
「ア・オーリー様にこのようにおかわいらしいお孫様がいらしたとは存知あげ
 ませんでしたが、お身内の皆様はさぞかしご自慢でいらっしゃいましょうね」
「え、ま、まあね」
「でしょうとも。私は魔物、所詮はこれも作った姿ですが、貴方様は生まれついて
 のその愛らしさ、お身内のご心配も無理からぬことです」
これぞ魔物の、呪文いらずのホメゴロシ魔法。
ここぞとばかりにネタは、サラシを褒めちぎります。
「今から悪い虫でもつきはしないかと、さぞかしご心配でしょう。それこそ、宝箱に
 でもしまっておきたい、というくらいでは?」
「…貴方もまあまあ判ってるようね。実を言うと、ほんとにうちの身内って、
 過保護なの」
おませさんとは言っても、そこはやっぱりまだ子供。ネタが内心「いよっしゃああ!」と
ガッツポーズをとっていることなど知らず、ついついぽろりと本音をこぼしてしまうのでした。
「でもね、あたしももう子供じゃないし、魔法だってそこそこ使えるのよ。だから夜の
 外出だって、ちょっとは許されてもいいと思うの」
「なるほど。自立心あっての魔女、と申しますが、さすがア・オーリー様のお孫様、
 かわいらしいだけでなく、勇敢で冒険心に富んでいらっしゃる」
「ま、ね。うふふん」
「それにしても、サラシ様」
「ん?なあに?」
サラシの機嫌がよくなってきたところで、頃合を見て切り出すネタでした。
「貴方のような方がこうしてお忍びで会いにいらっしゃるとは、そのガイシュッツ様とやら
 さぞやサラシ様にお似合いの美男子なのでしょうね。」
「うふっ。まあね…そりゃあそこらの奴らとはレベルも段違いだけどおー、
 でもー、彼とは今日会ったばかりでー、別に示し合わせたとかそういうん
 じゃなくってー」
「それはそれは。運命の出会い、と言うわけですね」
「いやん、やっぱりそう思うぅ?」
「で、その運命の恋人は何時ごろお戻りに?」
「それがねえ、判らないの。早く戻ってこないかなあ…」
「(ち。知らないのか。まあいい)そうですか。しかしすぐにお戻りでしょう」
(ネタ・ちらっと小屋を見やって)
「ですが、そうなると…アボンヌ姫はお邪魔では?」
「アボンヌ姫?」
「あの姫さえいなければ、戻って来られたガイシュッツ様とはふたりきり…」
ネタがこそっと囁いた言葉に、ぽっと赤くなるサラシ。
「ナナナナニヲイイダス カト オモエバ!! ソンナコトハ ケッシテ、モガッ!」
ハンカックの嘴をきゅっと捕まえて黙らせたネタ、『敵をあざむくにはまず味方から、
と言うだろう! 黙って任せておけ!』とハンカックに心で話しかけつつ、
「それに幸い、私は手元にこれ1輪だけですが、使いようによってはほれ薬にもなる
 偽AA花を、持っております。そこでこれはこうして…」
ぽぽん! ネタの魔法で、花はポットに入ったかぐわしいお茶に早代わり。
「サラシ様に差し上げましょう」
「つまりそれって、ガイシュッツ様に一服盛れ、ってこと?…でもなー…」
「なあに、サラシ様の魅力を持ってすれば妖精の王子を魅了するなど容易いこと、ですが
 まあ、種族の違いもあることですし、ここはひとつ、念には念を、ということで」
「念には念を…そうね…(それに 純正偽AA花絞りたてのほれ薬なんてすごいレアアイテム
 だし…あたしまだ作れないしなー)もらちゃおっかなー」
「はい、どうぞ」
「うふっ」
「ふふふっ」
ー越後屋、お主も悪よのう、お代官様こそ。わっはっはっは。ー
時代劇定番の名シーンさながら、目を合わせてほくそ笑む二人でした。
「イームネイームネ!」
疲れきって眠っていたアボンヌ姫をさらに魔法で熟睡させて、肩に担いで上機嫌で小屋を
出るネタに、徹頭徹尾無視されたハンカックが食ってかかります。
「オイ、マテ、ネタ!! サラシサマヲ、コノママオイテクキ デハ ナイダロウナ!!」
(イクラ ツリガネガタノ ハアハアオパーイ ダッテ、 ユルセルコトト ユルセナイコトガ アリマスヨ! プンプン!!)
「ソンナコトヲシタラ アトデ ア・オーリーサマガ オイカリニナル!!」
「あの子が素直に言うことを聞くとは思えないがな」
「ウ、・・・デ、デモ、ソレヲドウニカスルノガ、ワレワレノツトメデス!!」
「だったらあの子には、お前が帰るように説得すればいいだろう。 残りの姫たちは私が
 適当に城へ戻しておいてやるから…む?」

ぶぶぶぶぶぶぶ。ネタの胸元がこまかな振動で揺れて、ハンカックも思わず注目。
「次の獲物が見つかったか? それにしても、やけに時間がかかったな。どれどれ…」
アボンヌ姫を地面に寝かせたネタが、胸元のジッパーをじー、と開いて、
(オオオ、オパーイ! ヤットサイカイデキタネ・・・ッテ、チガウ! イマハソンナコトヲイッテルバアイジャ・・・アアア、デモデモ
・・・ハアハア、コ、コマカニプルプルモ マタ ナントモオッ・・・!!)
オパーイの谷間でこまかに振動しているそれを手にすると。
♪ちゃらら、らららら、らん、ら、らん、ちゃらんらん、ららーらー♪
(おかしいな、モニタはバイブレートにしたはずなのに…ハっ?!
 待てよ、こ、こここ、この曲は、もしや…っ!わ、わ、【渡る世間は天使ばかり】の
 テーマっ?と、言うことはまさか…)
そうです。ネタがオパーイの谷間から取り出したそれは、何故か偵察機のモニタではなく、
自宅に置いて来たはずの旧式の携帯電話でした。

♪ちゃららーららー、らら、らーららー、ちゃららら、らーらーらー…
『って、 いつまで待たせるつもりだい、ネタ!!この親不孝もの!!』
「うわあっ!!」
顔面蒼白になり、携帯を放り出すネタ。するとそれはオチもせずに宙に浮いて、そこで
巨大化するではありませんか。
「かかか、かあさ…ん、ひ、ひさしぶりィ…」
30センチ四方には拡大化した着信画面からこちらを睨みつけているのは、割烹着を着ている
ひっつめ髪の中年女性魔族?で、どうやらネタの母親のようです。
『ひさしぶり? あーあー、そうだね、かれこれ200年ぶりかねー』
「そ、そう?もうそんなになるかなー…50年くらいじゃなかった?」
『・・・・・・(無言の圧力)』
「…いやー、ほら、し、仕事がね、何かと忙しくってー…」
『あ、そう。仕事熱心な娘を持って、母さん本当に嬉しいわ。でもねえ、おかげさまで
 お前の噂は、ご近所からよーーく聞かされるのよー。ゲーセンで大立ち回りしてましたよ、
 とか、相変わらず男らしい娘さんですねー、とかねー』
「へ、へえー、そう。…ほんと噂って怖いねえ、あることないこと…」
だくだくと流れ出す冷や汗。
『…そうそう、あとネットでも、お前って有名な ネ カ マ コテハンなんだってねー。
 で、お前、いつ性転換したっけ?母さん年 の せ い か 、思い出せなくってねー』
ネタは掠れた声でやっと一言だけ答えました。
「さあー?」
『・・・・・・ネタ?
   お前、この私 チ ュ プ 様 を、な め て る の か い、え え!!』
「ななななな、なめてるなんてそんなことは」
『言い訳するんじゃないよ!!一人暮らしし始めれば男のひとりやふたり出来るだろうと
 思ってたのに、まだこんなくだらないゲームばっかりやって!!』
「あっ、それは…」
画面の向こうの母の手には、携帯用偵察機とモニタが握られています。
『お隣のマトウさんのお前と同級生のミカちゃんは、とっくに結婚して、ひ孫までいるって
 いうのに、お前って子は…お前って子は…母さん、ほんっとに情けないよ…』
「ち、違うんだよ、それはほら、ここにいる同僚のハンカックさんので、本当に仕事で使ってた
 だけで」
『じゃあなんでお前名義の通帳から代金が引き落としされることになってるの、え?』
「(どうしてそんなことまで…)それは後で経費で落ちることになって」
『…ああそう、そうかい。じゃあこれはその同僚のなんとかさんに返してあげないとね』
ぽむっ!! ハンカックの前に小道具が現れます。
『それとその偽AA花も、よそのひとんだろ、お返し』
「あ!ちょっ…」
ぽぽむ!哀れネタ、せっかく手に入れた偽AA花の残り2本も、サーバの元へ逆戻り。
『いいかい、ネタ。よおーくお聞き。』
一転にわかにかき曇り、びしっと走るいかづち。
だが、夜空に響き渡るのは雷鳴ならぬ、どすの利いたチュプの怒声。

お 前 が 今 日 オ フ だ っ て こ と は、 同僚のナーナシさんに
聞いて ち ゃ ん と 知 っ て る ん だ よ。今すぐここに帰ってこないと、 
お前が中学校時代書いたあの ゲ ー ム キ ャ ラ の 8 0 1 本、
ネットで公表するからねッ!!

「か、帰ります…」
燃え尽きたぜ、真っ白にな。な状態のネタ。
「い、いますぐ…帰る…(から、それだけはや め て ーーーっ!!!!)」

*************************************
で。

「スマン、ハンカック。 できたら(多分無理だろうが…)また戻る。ネタ」

ネタの書き置きがきらきらと光の粉になって消え、後に残ったのは、使い方もよう判らん
機械一式と、地面に寝かされたままのアボンヌ姫。。。
・・・サラバ、ネタ・・・サラバ、ツリガネ・・・ サラバ、ワガ・・・ツリガネ ノ・・・・・・・オパーイヨ・・・

愕然としてたたずむハンカックの背後から、聞きなれた声。
「こっわー。うちのママより怖い母親もいたんだー。」
「サ、サラシサマ?! イ、イツカラソコニ…マ、マサカ、キヅイテイタノデスカ、ネタノコト・・・」
「そーよ。最初からに疑ってたに決まってるでしょー? 小屋出てからのあんたたちの
 会話も、隠れてぜーんぶ聞いてたわよ」

「でもー、レアアイテムの惚れ薬手に入れちゃったしー。それに」
ハンカックの前に落ちているエビルアイmini一式を拾い上げて、サラシはにーっこり、と
微笑みました。
「なんかこの機械、ラブナビ代わりになりそうじゃない? うふ。サラシってば、らっきー♪
 …でしょー、ねっ、ハンカックー?これもみーんな、主人想いで賢いお前のおかげよねー?」
「ア、ウ、ア・・・」
「ああ勿論、アンタがネタと一緒にあたしを騙そうとしてた、なんて、思ってないわよー。
 あれはただのお芝居、よねっ」
そう言ってかわいく小首を傾げるサラシのこめかみの辺りには、笑顔とは裏腹の青筋が
くっきり。
「モ、モチロン、ソウデストモ! アレハ シバイ デスヨ、シバイ!」
「そうよねえ」
こっくりと頷いたサラシは、ハンカックの首をひょいっと捕まえて、かるーく握り締め。
「だからサラシもねー、おばあさまにはネタのこと、黙っててあ・げ・る。」
「・・・・・」
「だから、…ね? あの機械使って一緒にガイシュッツ様探してくれる?くれるわよね?」
「サラシサマ、ハナシテクダサ・・・ゴホッ!!」
「・・・ハーンーカーッーークウーーーー? お返事はあー?」
「ハイ・・・」
「うふ。よくできました。じゃあ早速これのパスワード、教えて」
「・・・タ、タニマニ・・・ット・・・」
「え、何?」
「…タニマニ…ウット、 …デス」
「はあ?谷間に、何? もっとはっきり言いなさいよ!」
ハンカックは捨て鉢な気分で、全角カタカナ大の大声で叫びました。
「タニマニギュウット、デスッ!!」
一瞬きょとん、としたサラシでしたが、
すぐに(え…それってもしか、あのネタの胸見て思いついたとか?)と思い当たり… 
「うわやだ、ハンカック、サイッテー…」

おもいっきり軽蔑の目で見られてしまい、うなだれながら、ハンカックは思いました。
ク・・・ショセン、オンナ ニハ ワカルモノカ・・・
ソウ、オパーイ! アノヤワラカデ プルプルユレル シンピニミチタ ソンザイコソガ オトコノユメダ!!
ユメナンダアアアアアアア・・・(イカ、エコー)
***************************************

ネタの実家。
純和風、6畳の居間の古びた畳の上、座布団も抜きで正座しているネタと母チュプの
間には、200年分溜まりに溜まった見合い写真の山の乗ったコタツがございました。
「あー、えー、…かあさん、インテリアとか服の趣味とか、だいぶ変わったね。
 あ、もしかして、最近こういうの、主婦の間で流行ってるとかー?」
「・・・・・・・・・(腕組みして目を閉じて沈黙)」
「で、でも意外とこういうのも、落ち着くね。」
「・・・・・・・・・」
「…な、なんか、喉渇いたなーっと。そうだ、お茶入れようか?」
「・・・・・・・・・」
「…あ、みかん、あったか。食べよっかな」
ぺし! みかんのかごに手を伸ばしたネタの手を叩き、ようやく口火を切るチュプ。
「あんたの上司にはしばらく、有給取るって連絡しといたから」
「ええっ?! そんなこと勝手に…」
「 あ ?」
「……」
「ネタ。それ全部見て誰か選ぶまで、今度こそ、どこにもいかせないからね」
涙目のネタ。チュプは能面のように表情を動かさずに、ぱちり、とテレビをつけました。
「それでも駄目なら、これに出てもらうから」
これ、と言われても、見合い写真の山でテレビ画面が見えません。

聞こえてくるのは ドルルルルルルルルルルルル…という、低い太鼓ノ音?
(なんだろ。でも正座崩すと怒られそうだしな…)

「これこないだナーナシさんも出てたんだよ。まあ、ふられちゃったけどね。でも
 あのひとはまだ若いから…あらまあ…? このひと、まだやってる…」
心なしか母の声が和んだような気がして、ネタが身を乗り出すと。
『…正解っ!!!』
画面の中のやたら色黒の司会者らしき男がそう応えると、会場がどおっ!!と沸いて、
嵐のような拍手・歓声が上がります。

「おやまあ……このドキューソってひと、全問正解しちゃったよ。
 …あんたにもこういうひとが出てくるといいんだけどねえ…」
他人事なのに、妙に機嫌がよくなるチュプ。
「これって…クイズラブオネアー?! 出てもらうってこれ?!…、まさか本気じゃ
 ないよねっ!!」
(って、しまった!! 火に油だよ! )
さっと身をすくめたネタが、怒号が返ってこないのに気付いて、母ににじり寄ると、
その目元に、光る涙が一滴。
「か、かあさ…ん…」
「あらやだ。あたしも年かねえ」
チュプはつい、と目元を拭うと、
「…そうだ、ちょっとメールでも見てこようかねえ。町内会のお知らせがきてるかも
 知れないし…」
と腰を浮かしかけましたが、
その手にしっかりと握った古びたオフセット本を見て、ネタは慌てて声を上げました。
「か、かあさん! そんなの後でいいじゃない、ほら、写真いっぱいあるしさ、一緒に
 見ようよ、ね。ね。」
・・・・・・ネタは当分の間、人間界に戻ってくることはできなさそうです。

********************************************

そして、注目のクイズラブオネアー会場では。。。
もう何年、いや何十年、いやいや、何百年ぶりか。
ラブオネアに全問正解者が出たとあって、会場は拍手どころじゃない沸きあがりよう。

会場の奥、紫色にライトアップされた扉から高等な魔法使いが登場しました。
彼は杖を一振り、二振りして、アゲアラーシにこの企画のみに許された禁断の魔法をかけました。
これから100年間、アゲアラーシにドキューソ以外の魔族の男が
近寄れない強い強い結界がはられたのです。

みの…いや、デ・ムーパも、重い空気はさっと脱ぎ捨て、いまや満面の笑顔。
それでも威厳のある司会者の声で閉めの言葉を読み上げはじめましたが
そんなもの今のドキューソのにはどうでもよく・・・・・、
ドキューソはデ・ムーパの閉めの言葉が言い終わる前に、
椅子を倒して勢いよく立ちあがり、アゲアラーシを目を見開いて見つめました。

「本当なのか、アゲアラーシ」
あの余裕のはずのドキューソのかすかに震えた唇から漏れたこの言葉に、
会場は急激にしんと静かになりました。
「本当に、俺がファーストキスの相手なのか」

「・・・・・・し・・・」
「し?」
「しらない!覚えて無いわよ!!」

アゲアラーシは顔をトマト以上に紅くして、胸も隠さず全速力で会場から駆け出していってしまいました。
「アゲアラーシ?!」追ってドキューソも走り出します。

二人が去った会場には、こわばった表情のデ・ムーパと、
気まずい空気だけがのこされました。
 「カアーっット!!・・・すみませーん、ここで一端CM入れまあす!
  メイクさん、タターキィさんの直しお願いします、
  出演者の皆さんは、セットの角度再調整しますんで、ちょっとあっちへ、
  あ、ちょっと、照明さん、3カメさんのとこ、これから肝心なシーン
  ですんで、再チェックお願いします、えーっとそれから花吹雪!
  スタンバってる?・・・」


ソウサクやめますか? それとも、魔族やめますか?

そおっよ♪ セックスィなのキュウウッとなの、どっちもでないよー♪

レス過剰には、もう退散。これ、効きます。

 「はい、あと15秒ーっ、タターキィさん、お願いしまあーす!!
 あ、アゲアラーシさん」
 「は」
 「視聴者も期待してますんで、そこんとこ、よろしく。お願いしますね」
 「え」

3,2,1、 キューー!!
  おい、あと何秒残ってる?」
870>>869 あぼーん:03/04/14 21:01
↑の869 あぼーん。>>868から続く。
>>870
えらそうだな、あんた誰だよ
>>870
>>869 書いた本人。
>>868 読み込む前に書きこんだじゃまったんで、おかしくなったしな。
いい感じなんで>>868から続き書いてもたいたいと思った。 
873名無し物書き@推敲中?:03/04/14 22:23
ハアハア出来ない長文は、>>1への最大の嫌がらせだな。
ハアハア出来ない過剰レスは、>>1への最大の嫌がらせだな。
2 名前:つっこみ 投稿日:01/12/21 11:53
まずおまえが書く。
そして、文句があるならもっとうまい文書いてみろ、と挑発する。

OK?クレクレ君に世間は冷たいよ。
>>875
馬鹿?
ところでそろそろ次スレ準備しなくて大丈夫?
あ〜ヒッキーの所で死ぬほど笑った(w
最近あのネタに弱いな自分。

>877
残りレスも残り容量もまだ少し余裕あると思うけどな。
950〜70位までは使おうYO。
過剰レスにはお腹イッパイ
魔女の森の中、どちらもパンツ一枚のみの2人の魔族が走っています。

「・・・・な・・・・んで追ってくる・・・・のよ!」
走りながら振り返らずに先を走るアゲアラーシが言いました。
「なぜって・・・・君がっ・・・逃げ・・・からだろう!アケ・・・゙アラーシっ!!」
後方のドキューソはそう答えました。

2人は相当走りつづけていたらしく、どちらも息があがっています。
体力はそこそこに自信があったドキューソですが、
アゲアラーシの日々の努力の腹筋やらなにやらで得た体力も負けてはいないようです。

「あのね!勘・・・違い・・・・・・しないでよ!!
 そんなの・・・・・・昔のことで・・・・・・覚えてないし・・・
 あんたみたいなね!一途とかけ離れた男、私は嫌いなの!私は人間が好きなの!」
「じゃあなぜ!あの時・・・・・最後の問題の・・・」

アゲアラーシが突然立ち止まりました。
「・・・・・・アゲアラーシ?」驚いてドキューソもアゲアラーシの近くで止まりました。

「ただの・・・気分よ!!」アゲアラーシの肩がかすかに震えています。
「もう・・・・・・ほっといて!!!!!」
パチンと指を鳴らすとアゲアラーシは現れたホウキにまたがり、夜空に消えていきました。
その時一瞬だけ見えたアゲアラーシの顔はさらに赤く、そして目は涙ぐみ…

「アゲアラーシ・・・?」
普段なら追っていく彼でしたが、
激しく萌え…じゃなくて、そのいじらしいアゲアラーシの姿を見て、
間抜けに口を空けたまま、あっけにとられてしまっていました。
と。その時ドキューソの胸元からバイブ音がしました。
もちろん大人のおもちゃではなく、魔法通信携帯の音です。

「…もしもし?」
「ドキューソさ〜ん、遅いわよ〜今ねぇ〜私、あなたのベットで待ってるところぉ〜」
「……」
「ねぇ〜はやく〜もう濡れてるんだけどぉ〜」
「…・もう、いい。今日からは来なくていい」
「ええ〜私何か悪いこといったぁ?
 やだぁ、もしかして私じゃなくてチャネラーのほうがいいってわけ?
 月曜は私の番って約束してたでしょ〜
 たしかにあの子のほうが胸大きいけどぉ〜
 あ〜それともマツーリ?イテヨシ?ワラタ?それともコ・ピーペ?(…中略…)のほうがい…」

ブツリ
そこで通話は一方的にドキューソが切ってしまいました。

「・・・・・・アゲアラーシ・・・」
ドキューソはアゲアラーシの事が好きでした。
でも他の女性と寝るのは彼の大きな楽しみでもありましたし、
ちょっと一言二言のありふれた言葉で部屋に来てくれるその人達を
こうも簡単に手放す気はありませんでした。

じゃあなんでこんな事を言ってしまったのかというと
・・・・・・本人にもわかりませんでした。
882山崎渉:03/04/17 13:06
(^^)
漆黒の空の中に、アゲアラーシはパンツ一丁でホウキにまたがり
一直線の光を描いて全速力で飛んでいました。
目指すは間近に完成を控えた建築中の新しい城。

なりゆきで飛び出してしまった以上、
もうア・オーリー老魔女の城に帰る事もできなくなってしまいましたし、
なによりドキューソから一刻も早く離れたいのが本音でした。

未完成といえどももう住むことはできるだろし…
捕まえた4人の姫はあとでア・オーリーに頼んで魔法でこちらに送ってもらえばいい。
未だニチャーヌ姫らが逃げ出したことなど全く知らない彼女はそう考えていました。

しばらく飛び続け新居が見え始めた頃、ホウキに乗って後ろから追ってくる影が見えました。
「まさかドキューソ?あいつ…ホウキ乗れたの?」
不信に思った彼女が目を凝らしたとたん、突然ホウキが煙を立て始めました。
「なっ!」

ホウキは煙を立てコントロールを失い穴のあいた風船かのごとく
アゲアラーシを乗せ、螺旋を描き急降下していきます。
必死にホウキに手を絡ませ、ぐるぐる回る視界の中でアゲアラーシが見たのは…。
遠くであざ笑う…一度ドキューソと一緒にいるところを見たことがある魔女。(←電話の主とはまた別の人

名前も知らぬ彼女の高笑いを聞きながら、アゲアラーシは森の中にまっさかさまに落ちていきました。
884名無し物書き@推敲中?:03/04/17 19:16
アゲアラーシ危うし!
ツ、続き読みたいー!
「あら」
ニチャーヌ姫が何かが地面にたたきつけられるような鈍い音を聞いたのは、
ちょうどマジレスがサーバと共に騎竜djに先に乗りこみ、
躊躇していたニチャーヌ姫に手を差し伸べているところでした。

「どうかした?…あ、いや…どうかしました?」
「あ、いえ…何か音が」
「気のせいよ。それよりまずはゾヌー姫とアボンヌ姫をさがさないと。さ、乗って。
 サーバさん、まずは煙のたっている方向へ。
 ゾヌー姫たちがいるはずだから」

実際このとき宿敵アゲアラーシの命
(うわぁっ俺って紳士的?)
などと自己に酔いしれていたマジレスは、
そんな異変を気にする余裕などなかったのでした。

「オマエモナー」と一声叫び、djは空高く飛び立ちました。
すぐ近くに額から血を流し、草むらに上に投げ出されていたアゲアラーシをおいて。
うわ、なんか切れてしまった…スマソ

>>885
実際このとき宿敵アゲアラーシの命

実際このとき宿敵アゲアラーシの命の危機がすぐそばで起きていたのですが、
887名無し物書き@推敲中?:03/04/18 14:10
い、命の危機?!Z(@@;)/
アゲアラーシイーーーーーーッ!!!!!

金土日に期待age!

くそっ。萌えるなアゲアラーシ。
どうでもいいが服は着ないのかアゲアラーシ。
889名無し物書き@推敲中?:03/04/19 12:55
あげ
 はあはあ、おかしいな、こんなはずないのに…

ギコッシュから奪ったマントを翻し、走り続けるヒッキー。
元いたキボンヌ女王のテントはすぐそこにあるはずでした。
なのに、いくら走ってもたどりつけません。
動揺の余り右へ曲がるべき道を左に曲がってしまったことに
ようやくヒッキーが気付いた時には、テントのあった場所からは
すっかり離れてしまっていました。

 どうしよう…今から戻っても、目を覚ましたあいつが待ち伏せ
 してるかも知れないし…

さっきだってあんなに必死に抵抗したのに、もう少しで自分は…
あの黒猫さんももう仕事に戻ってしまっただろうし、今度襲われたら、
僕を助けてくれるひとは誰もいないんだ。

自分の非力さに肩を落とし立ちすくむヒッキー。
と、その頭上で、オマエモナーーー・・・、というかすかな咆哮が聞こえ、
ヒッキーが慌てて夜空を見上げると、遠ざかってゆくその翼竜の
背中には、見るからに逞しそうな竜騎士らしき男と、救助された
らしい女性がふたり…そのひとりは…兄マジレス王子のようです。
「待って、兄さま、僕も連れてって!!」

ヒッキーの叫びも空しく、3人を載せた翼竜のシルエットは
みるみるうちに小さくなり、消えてしまいました。

「た、助けて、よ…にい…さま…」

呟きながらうつむくヒッキー。ぽつり。赤い長靴に落ちる涙の雫。
猫の姿に変えられて、この森に閉じ込められるようになってから、
何度こうして、ひとりで涙を流したことでしょう。
『誰も僕を助けにきてくれない…どうして? 僕は二番目の王子で、
 国には兄さんがいるから? 僕はいらない王子なの?』
正直、そうひがんだこともありました。
もっと大きくなってからは、父王が派遣した救助隊がことごとく
あの魔女に退けられたのだと知って、それなら仕方がない、と
諦めるようにしてきたヒッキーでしたが…

「ほんとは、諦めたく、なかった…僕は…僕は…」

長靴に滴り落ちる涙を拭いもせずに突っ立っていたヒッキーは、
少しするとくっと唇をかみ締め、顔を上げて呟きました。

「こんなんじゃ駄目だ、僕だって男なのに、こんなんじゃ!!…」
『…そして王子様は、助け出したお姫様と結ばれて、いつまでも
 いつまでも、幸せに暮らしました。』
僕がまだ城にいた小さい頃、母上が絵本を読んでくれたっけ。
『あなたもこんな風にりりしい殿方になってね、ヒッキー。
 いとしいひとを護ってあげられる、立派な王子に…』
僕の頬を両手でそっと包んでそう囁かれた母上の、優しい笑顔…

そうだ。そうだよ。
僕はもう猫じゃない、人間に戻れたんだ。
人間の、王子なんだ。
女の子の格好をして男と見破られちゃいけないことは、
女の子みたいな気持ちでいなきゃならない、ってことじゃない。
たとえ女の子みたいな格好をさせられてても、男らしい心を持って
いられる、強い心の持ち主になれ、っていうことなんだ。
待っているだけじゃ、駄目なんだ。強くならなきゃ駄目なんだ。
誰かに助けられるんじゃない、誰かを、助けられる人間に、なら
なくちゃいけないんだ!

ヒッキーが涙を拭ってそう決意したその時、なんというめぐり合わせ
でしょう、真っ暗な草むらの影から、
「た、助け…て…」
と弱弱しい女性の声がしたのです。
一瞬びくっとしたヒッキーでしたが、すぐに勇気を振り絞って声のした
ほうに駆けつけると、そこには半裸で倒れている女性がひとり。

「ど、どうしたん…あっ?!」

むき出しの胸や肩にどぎまぎしながら助け起こしたその女性は、なんと
あのにっくき魔女、アゲアラーシではありませんか。
けれど、ぐったりとあおむいたその青ざめた顔には、いつものあの傲慢さ
や毒々しさは影も形もありません。

「…た、たすけ…」

アゲアラーシはまだ何か言いたげに唇を震わせましたが、すぐにうっ!と
息を詰まらせると、ヒッキーの肩に伸ばしかけた手を地面に落としました。
どうやらかなりの重症のようです…いいえ、もしかすると…

 このまま放っておいて誰も気付かなければきっと…
 この魔女が死ねば、僕は…ううん、…沢山のひとが…救われる?
額から血を流し、今にも死んでしまいそうな様子で弱弱しく震えている
アゲアラーシは、ヒッキーを誰かと間違えたのでしょうか、ほうっとため息を
漏らすと、ぽろぽろと涙を零しながら微かな声で呟きました。

「…ドキューソ……ぁんたなんか、…んたなんか…」

 このまま、ここにこの瀕死の魔女を置いて逃げ出せば、僕は…
 そうすれば、こんな僕でも、みんなを助けることができ…

ヒッキーは魔女の身体を地面に横たえ、じりじりと後ずさりし始めました。
ひゅうっ。夜風が森の木々を吹き抜け、ヒッキーのマントをばたばたと翻します。
その時。
『気をつけてな、お嬢にゃん』
あの黒猫の後姿が、ヒッキーの脳裏に蘇りました。

 あのひとは何のかかわりもない僕を、ただ通りかかっただけなのに助けてくれた…

それに…今目の前に倒れているのは、大怪我をして死にかけている、しかもパンツ
一枚しか身に着けていない、女性なのです。
ヒッキーはおずおずとアゲアラーシの元に戻り、ギコッシュから奪い取ったマント
でそのむき出しの身体を覆いました。

 「でも、でも、」

…だってこいつは、僕やみんなをひどい目にあわせた、悪い魔女なんだ!!
助けるなんて…

 「僕には…できないよ!!」

ヒッキーはそう叫び、アゲアラーシに背を向けて駆け出しました。
弱くて中途半端な自分自身への情けなさと怒り、胸の奥で疼く良心の葛藤。
どうしていいか判らずに、泣きながら走り去るヒッキー。

そのぼんやりとぼやけてしか見えない後姿を見送るアゲアラーシは、激痛の中、
次第に薄れていく意識の中で、こう考えていました。

…ドキューソ?…また私を置いていくの? そう、ね…
いつも、いつも、そうだった。昔私が、遠くからだったけど、あんただけを
見つめていた頃、あんたはいつも他の女の子を口説いていて…
悔しかった。悲しかった。でも、どうすることもできやしない。
そんなことがあんまり長く続き過ぎて、私…
なのに……今更素直になるなんて、できっこない。そう思ってたのに…
こんな時にも私を見捨てるどうしようもないろくでなしの、あんたなんかを、
あんたなんかを、私は、

「好き…だったのよ…ドキュー…ソ…」

もう見えなくなった後姿に向けて、手を伸ばすアゲアラーシは、苦しい息の下で
そう呟き…ぱたりと手を落として目を閉じるのでした。
瀕死状態で失神してるアゲアラーシ、
ここで助けにいかなきゃ男じゃないぞ!! 何やってるんだ、
ドキューソーーーーー!!!
「いやぁ、お父さん、これ以上は困りますよ〜」
「何言ってるんじゃ・・・ドキューソ君。
 こんなんじゃぁアゲアラーシと暮らしても尻にしかれるだけじゃぞ。
 ……さぁ、飲んで飲んで。」

運命とはことごとく非常な物。
ドキューソはアゲアラーシの父との男同士の小さな宴会中であった。
898山崎渉:03/04/20 01:34
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
とその時、アゲアラーシの倒れている近くの茂みがガサガサと揺れました。
「ふう……」
大きく息をつきながら、枝をかき分けて現れたのは、妖精王子ガイ・シュッツです。
「誰かが今物凄い勢いで走り去っていったようだが……ん?」
ふと視線を動かしたその時、ガイ・シュッツは草むらの向こうに投げ出された両足を
見つけました。
夜の闇に沈む下草に力なく落ちた足は白く、くるぶしは細く、土踏まずがくっきりとした
曲線を描き、美しく整えられた爪に塗られた黄金のネイルがわずかな星の光に輝きます。
靴のサイズ推定23センチ。
ということを0.1秒で見て取ったガイ・シュッツ王子。さすがは妖精王子です。
どうしてこんな森の奥深くに、ナマ足の女性が倒れているのだろう、と不審に思いながら
歩み寄ったガイ・シュッツ王子は、倒れている女性の顔を見て更に驚きました。
「なんと……魔女アゲアラーシ!」
魔女アゲアラーシは妖精にとっても決して好ましい存在ではありません。魔女のせいで、
変な城は建つし、あちらこちらに変なトラップは仕掛けられるし、変な魔法使いは
封印されるしで、森の平穏は乱されっぱなしなのです。
それにしても、どうしてその魔女が、こんなところに倒れているのでしょう。
時折うめいている所をみると怪我もしているようですし、それに体に適当に巻き付けられた
マント一枚の下はどう考えても裸です。
(本当はパンツは身につけていますが)
裸に剥かれ、草むらの影に気を失って倒れる傷ついた女性。慌てて遠ざかっていった足音。
状況は揃いすぎです。この状況で考えられることは一つです。
ガイ・シュッツは、アゲアラーシに駆け寄るとそっと抱き起こしました。
「なんという酷い目に……!」
憎っくき魔女ではありますが、それ以前にナマ足です、マントごしにある桃のような爆乳です、
……じゃなくて、口に出すのもはばかられる酷い目にあった女性なのです。
いたわる事も出来ないのでは妖精王子失格です。
アゲアラーシはわずかにうめきましたが、意識は戻りません。近くでよく見れば、
額からは血が流れ、顔色は悪く唇が細かく震えています。かなり重傷のようです。
「いけない、早く治療しなくては」
ガイ・シュッツは急いで、文芸草で編んだ籠から『偽AA花』を取り出しました。
『偽AA花』は『AA花』には及びませんが、それでも高い治癒効果を持ちます。
摘んだ花は七つ、そのうち三つはあの銀の鎧を着た騎士に渡してしまいましたが、
まだ四つ残っています。一つ使っても大丈夫でしょう。
花びらを煎じている時間はありません。ガイ・シュッツは片手でアゲアラーシの肩を支えると、
『偽AA花』の花弁の先をアゲアラーシの口元にそっとあて、花を静かに傾けました。
すると、花びらの奥からひとしずくの蜜が流れ、アゲアラーシの震える唇を甘く濡らして
口の中に滑り落ちていきました。蜜の流れた『偽AA花』は瞬く間に茶色く乾いて、
ぱりんと小さく音をたてて崩れて空気に溶けてしまいました。
ガイ・シュッツはアゲアラーシを抱き直すと、その顔を覗き込みました。
まだ青ざめてはいますが、先刻に比べると明らかに生気が戻ってきているのがわかります。
額の血も止まり、傷もみるみるうちにふさがっていきます。『偽AA花』の威力は絶大です。
もう大丈夫でしょう。しばらくすれば目覚めるはずです。
ほっと安堵の溜息をついたガイ・シュッツは、あらためて強い憤りを覚えて、眉をしかめました。
「いくら魔女であるとはいえ女性をこのような目にあわせるなど……なんという男だ。
男の風上にも置けん」
ガイ・シュッツの頭の中には一人の男の姿が浮かんでいました。アゲアラーシの体に
かけられたこの趣味の悪いマント。誰が着ていたのか、忘れるはずもありません。
そう、スレーと一緒にいた、あの男です。
「確か、ギコッシュという名前だったはず。魔女であれども女性、すべての女性に貴賎なし。
魔女アゲアラーシ、あなたのその屈辱、このガイ・シュッツが必ずや、あの男に償わせて
みせましょう……!!」
勘違いと思い込みにより、ギコッシュに報復を誓うガイ・シュッツでした。

そしてもう一つ。
ガイ・シュッツはなんとなく忘れていましたが、『偽AA花』は1/5の確率で何が起こるか
わからない、ちょっぴり危険な通称『ぱろぷんて花』なのです。
アゲアラーシは大丈夫なのでしょうか。
1/5に当たらなければいいのですが。
「ふんぬぇっくょおおおぉぉいっっ!!!!」
いまだ寒い夜風に晒され大の字に倒れていたギコッシュは、
獣のおたけびにも聞こえるくしゃみを一声あげると、
あたまをぽりぽりとかき、寝返りをうった。
903名無し物書き@推敲中?:03/04/27 17:48
ageてもいい?
904名無し物書き@推敲中?:03/05/03 03:27
あげます
「兄さま!兄さま!どこにいるの!」

その頃ツルペタ…否、ヒッキーは暗い森の中を裸のまま必死に駆けていました。
明かりは木漏れ日のようにそそぐわずかな月明かりだけだったので、
彼は幾度も転び、倒れ、白い肌は傷だらけ。
おまけに彼の綺麗な顔は半乾きの涙とこびりついた泥でぐしゃぐしゃになっていました。

「わっ!!」
足を木の根に引っ掛けて、ヒッキーは再び地面に強く打ち付けられました。
道もわからない。武器も無い。兄様もどこへいったのかわからない。

「僕はどうすればいいんだろう…」

起きあがる気力も尽き果て、彼は地面の上寝転がりました。
葉と葉のあいだから覗く月と星をぼんやりと眺めながら、
彼は弱々しく震えたアゲアラーシのことをふと思い出しました。

「もう、死んじゃったのかな……」

悪の根源を倒したはずなのに……彼の心にはどんよりと黒い罪悪感がたまっていました。
そのころ、djは木々に大きな影を落とし、夜空を旋回していました。

遠くの森から、細く白い煙が伸びているのが見えます。
「あれだ…あれだよサーバ。あそこにゾヌー姫達がいる」

(何かが違うわ。
 アゲアラーシの城にいた時と、今のマジレス姫は、何かが……。)
綺麗な黒髪をはためかし、
森の一転を指差すマジレスの頼もしく見える横顔を、ニチャーヌはずっと見つめていました。

「空からならすぐアボンヌ姫も見つかるさ。ニチャーヌ姫、もうすぐ…家に帰れるね。」

そうなれば…ニチャーヌ姫とはしばらくお別れになります。
あと少しなんだ。あと少し我慢すれば、男の格好をできる。
そしたら……いつかニチャーヌ姫を迎えに…。

そう自分に言い聞かせるマジレスでしたが、寂しさはどうしてもぬぐえませんでした。
そう、最初はニチャーヌ姫への彼の気持ちはただの若さゆえの下心でした。でも、今は……

彼の後ろにすわっていたニチャーヌは、
マジレスの背中にそっともたれかかりました。
「そうですわね……。」
背中にニチャーヌ姫の体温を感じながら、マジレスはせつなさに胸をいっぱいにしていました。

そんな甘酸っぱい思いをのせ、djは煙の方へと向け、滑空していきました。
907名無し物書き@推敲中?:03/05/08 22:21
あげ。なんか最近書き手少なくないか?
>>905-906と書きこんだはいいがスレの時は止まったまま…寂しいYO!
908名無し物書き@推敲中?:03/05/09 02:22
作者さんS−−、
続きお願いしますAGE!
909動画直リン:03/05/09 02:29
910名無し物書き@推敲中?:03/05/10 13:50
あげとくよー
911名無し物書き@推敲中?:03/05/11 11:45
ちょっとばかしややっこしいのでニチャーヌトマジレスの設定を整理。

ニチャーヌ:十五歳の誕生日の宴(求婚式)が始まる直前に魔女にさらわれた。
本人は求婚式であったことをわかってなかった。
「なんでこんな今年の誕生日だけ大げさなのかしら」
王「ニチャーヌ姫を救ってくれた者に、ニチャーヌ姫との結婚を許そう!」>>35

マジレス:17歳までは女の格好をしなくてはならない。現在16歳。
ニチャーヌの王が言ったセリフも知らず、17になったらはればれと求婚しに行こうとしているが…
<姫様?がた>
魔女アゲアラーシにさらわれたが、なんとか逃げ出し、広大な魔女の森をさまよう4人の姫(?)君。

ニチャーヌ姫
ヒロイン。お椀型の乳。15歳。薔薇色の唇。美人。いい匂い。
マジレスと遭難気味だったが、サーバに救出されdj乗ってゾヌー姫一行の元へ移動中。
残り2人の姫と合流・脱出を目指す。>>906

アボンヌ姫
小柄で可愛くてパイパソ。祖国はボンヌ王国
現在森の小屋の中でお休み中。
ハンカックにつかまってしまった…が、ハンカックもサラシにつかまった状態。>>863

ゾヌー姫
細身で美人の16歳。祖国はAA王国。ニ
ホソロ爺のお陰(?)で女王様として目覚める?現在プレ……もとい、儀式中(ターボ)>>829

マジレス姫(王子)
16歳。黒髪で綺麗な顔。祖国はヨコレス王国。国のしきたりにより姫の格好をしているが本当は男。
無事王国に帰ったら、17歳になってから男の格好をしてニチャーヌ姫に求婚するつもりらしい。
がんばって女言葉のつもりだが、なんだかかなりボロがでてきてる。
ニチャーヌと遭難気味だったがサーバに救出された。>>906
<姫君を救出しに向かった勇者?たち>
王の「ニチャーヌ姫を救ってくれた者に結婚を許そう!」>>35
の一言のために動き出した、口だけの4人のダメ王子。下心満載。ニチャーヌ以外のキャラに心奪われ気味。

東の国の王子(モナール):17歳。別名、オナール。或いは、あぶれ雄。現在テントでおねんね中。>>542

西の国の王子(ギコッシュ):19歳。アブギッシュでマッチョ。つるぺた好き?
ツルペター…とヒッキーに夜這いチャレンジだが、猫の乱入により失敗。
         かわいそうな事に、ガイシュッツにアゲアラーシを襲った勘違いされてしまったが、
         そんなことはつゆしらず外でおねんね中。大丈夫かギコッシュ!がんばれギコッシュ!>>901-902

南の国の王子(チュボー):14歳。ニキビ盛り。現在テントでおねんね中。
         女官スレーに懸想していたが、玉砕。>>547-551

北の国の王(イッティヨシ):33歳。現在テントでおねんね中。キボンヌ女王が気になる?
<救助隊他の人々>
スレー:ニチャーヌ姫づきの女官。釣り鐘型の乳。29歳。エマニュエル。特技巴投げ。
    今は夜の見張り中。怪しい気配に気付くがアッゲとサッゲになつかれてさあ大変>>724

キボンヌ女王:ボンヌ国君主。愛娘アボンヌ姫を救い出すため魔女の森へ。娘と同じように可憐で華奢。夫とは死別。
    今はテントの中で熟睡中。ヘボンな夢を見ていたり。よく寝言を言うようだ。>>835

ヒッキー姫(王子):マジレス王子の弟。兄と同じように姫を名乗る。幼少のころアゲアラーシにさらわれていた。
    ずっと猫の姿になっていたが、なんとか人間に戻った。ツルペタ少女と勘違いされ、
    夜這いをかけにきたギコッシュにテントの外で襲われそうになるが、猫のおかげでなんとか逃げ出す。ウホッ!いいニャンコ!
    瀕死のアゲアラーシを置き去りにして、未練タラタラ。現在一人全裸で遭難中。>>905

サーバ:33歳。竜騎士にしてスレーの元恋人。人外の生物と言葉を交わすことが出来る。趣味はスポーツ全般。
    王女誘拐事件を知り魔女の森へ。現在ニチャーヌとマジレスを保護し、djに乗ってゾヌー姫一行の元へ移動中。>>906

騎竜トンドル:サーバの騎竜。泣き声は「オマエモナー」。ニチャーヌの香りが好き。マジレス達3人を乗せて、飛んどる。>>906
<魔女・手下・魔法使い>
アゲアラーシ:この世で一番美しくないと気が済まない性分。
      クイズラブオネアによって、魔族ではガイシュッツしか求愛できない強い結界がはられている。
      ドキューソの愛人に攻撃され、空から転落して瀕死の傷をおったが、偽AA花を持ったガイシュッツにより一命は取りとめた。
      はたして1/5のパルプソテ効果は当たってしまうのか!>>901

ハンカック:黒い鳥。アゲアラーシの忠実なしもべ。半角で喋る。ツリガネ形オパーイがとにかく好き。
      きっと恋人を探しているであろうアゲアラーシのために、邪魔せず逃げ出した姫たちを自分で捕まえることを決心。
      なんとかアボンヌ姫をつかまえたが、自分もサラシにつかまった。しぶしぶガイシュッツを機械で探索中。>>863

ドキューソ:いやらしいヒゲをたくわえた魔法使い。洋画の吹き替えのような喋り。アゲアラーシを狙っている。とってもいい男らしい。
      ラブオネアで正解し、魔族のルール、アゲアラーシ独占権を手に入れた。
      アゲアラーシの危機もつゆしらず、アゲアラーシの父と男同士の小さな宴会中。>>897

ア・オーリー:アゲアラーシの大伯母。元魔法学校教師。魔法の森の奥の城に住む。姑体質。そこそこ綺麗好き。

サラシ:ア・オーリーの孫。いたずら魔女っコ。マジレス姫が実は男だということを知っている。ドキューソとガイシュッツが好きな恋多き乙女。
   母タターキィの目を盗んで家を抜け出したが、夜の森に落っこちる。
   ネタから惚れ薬をもらい、さっそく使おうと小屋で機械を使ってガイシュッツを探している。>>863

デ・ムーパ:タターキィの父。また「クイズラブオネアー」の名司会者。ラブオネアも終了し、出る幕はしばらく無さそうだ。

タターキィ:サラシの母。とにかくサラシに恐れられている。現在魔界の夜会に夫婦で出席中。
    ラブオネアーの『テレフォン』で衝撃の事実を暴露>>711 >>722

アゲアラーシ一家:父母、兄(七三分け)、義姉(妊娠中)、弟(100歳違い:魔法琵琶ロッカー)。
   ドキューソに協力してアゲアラーシ情報を流しまくっていたらしい>>697-699 >>721
<魔法使い達>
ホソロ爺:魔法使い。ア・オーリー城北側崖にある洞穴に幽閉されていたが、牢から脱出成功。現在儀式中(ターボ)。>>490-492
コテハン大魔王:ホソロ爺とゾヌー姫の絶妙なコンビネーションにより呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン。今はキノコ汁で待機中。>>505-507
ティクビ:コテハン大魔王の娘。「ティクビフラッシュ」という魔法で大人の姿になるとロケットボイソのお色気娘に。 今はキノコ汁で待機中。

<妖精>
アッゲとサッゲ:妖精の子供。おさんぽ大好きらしい。常にどっちが馬鹿か争っている。勇者たちに同行中。
    子供の特権(?)を利用しスレーさんの釣鐘乳をいじりまくり>>724
ガイ・シュッツ王子:妖精国の王子。気が強い美人が好きだが無防備な美少女も好きらしい。スレーとケコーンの予定?
    妖精王子のつとめとして「偽AA花」を《夜の泉》で七つ摘んだが、そのうち三つをサーバに渡す>>737-739
    広大な森なのに妙なタイミングでいっつも誰かに出会う。超高速競歩ですか王子。超能力ですか王子。
    瀕死のアゲアラーシを発見し、偽AA花で救った。勝手な思いこみでギコッシュへの復習を誓う。>>901

<王族・貴族>
シィー伯爵:ゾヌー姫の従兄弟で初恋の人。ゾヌー姫救出隊にも加わらず国で女官とイチャイチャ。

<モンスター・アイテム他>
ピロユキ:藁 藁 と鳴く。実はこれは一年中生息する真ピロユキ。
   他に、反省汁!と鳴く春ピロユキ、香具師!と鳴く夏ピロユキがいる。
キティ:勇者たちに一番恐れられているらしい。
ゴルァ:ゴリラの5倍の体躯を持ち、ゴルァゴルァと鳴く凶暴な怪物。
コルァ:アッゲとサッゲの不思議なオカリナ演奏によりゴラァが可愛らしく変身したもの。
AA花:森の東と南の狭間にある《昼の泉》で月一回咲く美しい花。香り高い良薬。
偽AA花:森の北と西の狭間にある《夜の泉》で月一回咲く、AA花には劣るがやっぱり美しい花。
   AA花には劣るが香り高い良薬……なのだが、1/5の確率で何が起こるかわからない。
   別名、『ぱろぷんて花』>>734-735
ふぅ、終わった…違うとこあったら訂正キボンヌ。

ってかマジで書き手さん戻ってきてくれYO!
最近漏れの文ばっかりで寂しい…。

あーあと。後少しで新スレだけど、もう少ししたらタイトルとか考えとかないと。
「王子と姫の官能小説 2」じゃ妙なの紛れ込みそうなので…。
あと次スレテンプレもね。
「もう……ダメですってば!」
今だアッゲとサッゲにまとわりつかれていたスレーは立ちあがりました。
アッゲとサッゲをなんとか釣鐘からひきはがすと、テントに放り込んだその時、
スレーはようやく異変に気づきました。

「ヒッキー姫と…ギコッシュ王子は?」
テントの傍を見まわしても、2人の影は見当たりません。
たよりないギコッシュとか弱いヒッキー。魔物に遭遇したらどうなることか。

しまった。私はなんてことを!何の為の野営なの?
己の失態にようやく気づいたスレーは他の王子たちを揺り起こしました。
「こんな夜中になんですかぁ〜」と頼りない王子たちは目をこすりあくびをしました。
「起きて!お願い、起きて!2人が見当たらないんです!」
スレーの目には涙が浮かんでいます。

そんなスレーの思惑も知らず、ギコッシュはテントから少し離れた所で相変わらず倒れていました。
「ツル・・・ペタァ」と呟きごろりと寝返りをうつと、
彼の幸福に満ち、だらしなく開けた口からだらりとよだれがたれました。
一体どんな夢を見ているというのか。

そしてヒッキーはというと、もうテントから相当離れたところで倒れこみ、泣きじゃくっていました。
「兄さまーーーーーーっ!誰かーーーーーっ!!」
夜空に向かってどんなに吠えても何も帰ってきやしません。
もうこうやって叫ぶのも何度目でしょうか。声はかなりかすれています。
お腹がグーと音を立て、ヒッキーの空しさをより掻き立てました。
「……畜生……」ヒッキーは疲れ果て、そして…いつしか眠りにおちていました。
919名無し物書き@推敲中?:03/05/12 21:35
>>911->>918
オオッ、お疲れさまでーす!

ほんと続き読みたいですねー
作者の皆様お願いしますうーーーーーー!
920名無し物書き@推敲中?:03/05/17 22:08
あげ
921名無し物書き@推敲中?:03/05/20 04:36
保守
922山崎渉:03/05/22 02:42
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
923名無し物書き@推敲中?:03/05/25 04:44
age
924_:03/05/25 04:54
925山崎渉:03/05/28 10:28
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
926山崎ハンター4号:03/05/29 17:41
      ∧_∧      ∧_∧
     _( ´∀`)    ( ^^  )
  三(⌒),    ノ⊃     (    )   山崎渉! てめえ・・・
     ̄/ /)  )      | |  |
.     〈_)\_)     (__(___)

         ∧_∧  ∧_∧
         ( ´∀`) ( ^^  )
       ≡≡三 三ニ⌒)    )    ここで会ったが・・
        /  /)  )  ̄.| |  |
        〈__)__)  (__(___)

           ∧_∧  ,__ ∧_∧
          (    ´)ノ ):;:;)^^;)   百年目!
          /    ̄,ノ''    )
         C   /~ / /   /
         /   / 〉 (__(__./
         \__)\)
                      ヽ l //
            ∧_∧(⌒) ―― (^^; ―――         ノ(
            (    ) /|l  // | ヽ   死にさらせヴォケがー─!⌒
           (/     ノl|ll / / |  ヽ
            (O  ノ 彡''   /  .|
            /  ./ 〉
            \__)_)
927名無し物書き@推敲中?:03/05/30 09:48
保守あげ
928_:03/05/30 10:15
929名無し物書き@推敲中?:03/05/31 19:02
官能小説の新刊情報を中心に配信しているメールマガジン。
WEB系、出版系なんでもあり。
出版社発では流れないような情報もお手元に! 隔日で配信中

http://amds.jp/magazine/722.html

携帯電話では

http://amds.jp/magazine/1225.html
930名無し物書き@推敲中?:03/05/31 19:03
↑リンク切れてんだけど・・・
931名無し物書き@推敲中?:03/06/03 13:31
場面変わってここは森の小屋。
隅のベットの上ではアボンヌ姫がやすらかな寝息をたてています。

そして、その少し奥に揃ってモニタを覗きこむカラスと少女の影。
「もう、遅っいわね〜。ぐず!さっさとしてよ!早く帰らなきゃいけないんだからっ!」
「ソ・・・ソンナコトイワレマシテモ…」
他の姫達を一刻も早く探さなければいけないのに…と、ハンカックが深いため息をついたとたん、
チャララーラッチャ、チャッチャラー♪
マイナルマンタジーのテーマが鳴り響き、モニタにガイ・シュッツの整った顔のアップが写りました。

「やった!今すぐいくわ!ガイ・シュッツ様〜」
サラシは踊るような足つきでテーブルのティーセットを手に取り、手際よく鞄に詰めました。
「ハンカック!早く座標を読んで!」
が、モニタを見ているハンカックは返事をしません。おまけになんだか様子が変です。

「ちょっと、何やってるのよもう!」
サラシはハンカックの後ろに回りこみ、再びモニタを見ると…

そこには全裸のアゲアラーシとそれを腕に抱くガイ・シュッツの姿。
その光景は、どっからみても18禁の香りが漂っていました。

「嘘…」サラシはよろけながら後ずさりしました。
「なんで、またアゲアラーシが…」
目には涙が浮かんでいます。そして、怒りも。

無理もありません。
ドキューソがアゲアラーシに抱いている気持ちも、子供のサラシは敏感に感じ取っていました。
そして、大きな誤解なのですが、今回はガイ・シュッツまでも…。

「許せない!あのクソババア!」サラシは小屋の扉を勢いよくあけ、飛び出していきました。
「絶対!許せない!!」
「アッ!ヒトリジャアブナイデスヨーー…」
モニタをまだまだ眺めていたかったハンカックも、ちょっと未練がましくサラシの後を追っていきました。

小屋は静かになり、響く音は小さなアボンヌ王女の寝息だけになりました。
「ううん…」
平和なアボンヌ王女は色っぽい声をだしてねがえりをうち、また寝息を立て始めました。
こないだ発見して以来少しずつ読んで、今日やっと読破。
良スレですね、正直この板で一番面白いかも。
今、続きを書いてみてまつ。でもあまり期待はしないでね。

ところで、ヒッキーって今何歳?
マジレスの弟だから、どんなに譲歩しても16歳が上限。
>>374-375に、13年目うんぬんと書いてあるから、さらわれた時は3歳前後?
でも、それにしてはさらわれる前の記憶がありすぎるような。
もう、13年とかそういう数字無視してもいい?
934933:03/06/07 09:42
それと。
そろそろ512KB制限がきそうだし、スレタイとかテンプレとかのことを
考えたら、文章アップするより次スレのことを考えた方がいいんでしょうか。
>>933
う、確かに…。
もうこの際こまかい数字は無視していいと思う。



で、次スレタイトル何がいいだろう。

適当に案。
・【エロは】王子と姫の官能小説 2冊目【どこ行った】
・ニチャーヌ王女と魔女の森 第二章
・王子と姫の官能小説 2冊目

…ギャーだめだ、浮かばない。他案キボンヌ
数字を無視するよりは、例えばだけど、
ヒッキーは実は昔天才少年でとっっっっても物覚えの良い子供だったが、
アゲアラーシの魔の手から逃れるためにホソロ爺によって猫に変身させられた。
ところがその時ホソロ爺はターボ前だったので、魔法にも多大な欠陥が。
なんとこの魔法をかけられると思考能力も猫並になってしまうのだ。
しかしヒッキーは超天才だったので、普通の人間並になるくらいで済んだのだった。

とか何とか、へ理屈をでっち上げた方がいいと思われ。可能な限りは。
こういうのって、無理やりにでも辻褄あわせるのが楽しいんだと思うけど。

次スレは「王子と姫の官能小説 第二章」とかでいいんではないでしょうか。