===『秘伝』データベース===

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117秘伝王子
115のつづき
これは通常の柔術の「もぎ取り」と違い、接触部分を介して相手の重心を移動させるのだ。つかまれた手首の位置を動かさないようにして、自分の肘を相手の肘の下からつけるようにしつつ踏み込んでゆく。ただし相手との接触点を動かさないのは動作の起点においてのみである。これらを正しく行えば全身にうねるような力の流れ(経絡の流れ)を感じ、腰と腹が自ら緊張して身体の経絡が正中心において統合されることをはっきり実感できる。
一方相手は手から肘、脇、肩、首へと突き上げられ、重心が浮き、こちらが前進する力により後方にハジキ飛ばされる。相手が掌に感じる力も「もぎ取り」と「中心力護身法」では違う。前者では親指一本に力がかかりそこから手首が抜けるが、後者では相手の親指・人差し指・小指に等しい力が働き、相手の掌は手首に密着する。
こうした全身を一如に統合する原理を、強健術では「経絡」と呼ぶ。自らが経絡の原理によって動作するとき、相手にも同じ経絡の動きが共鳴するという現象が生じる(相似と対称の2種あり)。それによって2人の身体は一体となり接触部分を介して相手の重心を操作することができる。この際自分に力が入ると相手も同じところに力が入り技が止まる。重要なのは我と他者との共鳴・一体化を具現させることである。
以上、経絡の概要を解説してきた。経絡が身体各部と正中心つなぐことが理解できたと思う。

無限のエクスタシーについては特に具体的なメソッドとかはなかったよ。