ライオンと戦う

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強靭な生命力の野生動物に比べてヤワな人間でさえ心臓を破壊されても
何秒間かの間は生きている。
走ってる獲物の場合でいえば、横から狙う1発即倒の急所は前足の付け根より
、胸部(上下で言えばど真ん中)だ。
心臓は真ん中よりもやや下部にあって、弾で割れたとしても即倒はできない。

中央部を撃てば何故心臓に当たったよりも早く即倒できるのか
というのは撃った時の現象からかねがね疑問に思っていたので
生理学的現象を解体する時に調べてみると胸の中央には心臓や肺や
全身に血液を送る大動脈があるので、それが破壊されることにより
瞬時に送血が止まり、大出血して全身機能が失われるということが分った。

たいして心臓そのものは肉の厚みがあり出血が何秒か保たれる可能性があるし、
心臓は裂けても血管に保存された血液が何秒か持たせるという結論を得た。
それに加え当事者の気力、今まで走っていた惰性というものがプラスされる。

ロシアのバイコフというハンターは虎を撃って向かって来られたので
目の前で倒れるまでに5発を撃ったが皆心臓や肺に命中していたと言っている。
俺の経験では短い距離で20m、長い距離の例では110kgのイノシシが約300m
走って倒れた物を解体して、この目で見て確認した事がある。(兵庫県で)
Wayne Johnson, captain of the whaling crew that in 1999 legally killed the tribe's
first whale in decades, told The Seattle Times that he and four other tribal members
plunged at least five steel whaling five harpoons into the animal then shot it with a .460-caliber rifle.

[The Seattle Post-Intelligencer reported it was a "Weatherbee .460," presumably a
Weatherby Mark V, which comes in several different calibers.]

ウェイン・ジョンソン、捕鯨する乗組員のキャプテン、それは1999年に数十年間で
法律上種族の最初のクジラを殺した、動物に彼および4人の他の種族のメンバーが5本のもりを捕鯨する
少なくとも5つの鋼を突っ込んだとシアトル・タイムズに伝えた、その後、.460口径のライフル銃でそれを放ちました。

[シアトル・ポストインテリジェンサーは、それが推測上「Weatherbee.460」であると報告しました、
ウェザービー・マークV](それはいくつかの異なる口径に来る)。
http://www.foxnews.com/story/0,2933,296290,00.html

まとめ。

人間の頭脳は武器であり、その叡智が産み出したる銃火器や武器は
野生動物の強力な牙や角、爪などに相当するものであり、
それを使用して野獣に対抗する行為は卑怯でも何でも無い。

地球が誕生してから現在までの間、人類が開発した狩猟用大口径ライフル
に敵う巨大生物などは皆無で、その最高峰であるWeatherby MarkX Cal.460
正にハンティングライフルの芸術的傑作と言える。

この世紀の名銃と、超一流の腕と経験を併せ持つハンターが
一体となった時には、最強の称号を欲しいままにし、
たとえ暴君竜T-REXといえどもその前に成す術もなく地響きと供に倒れるであろう。

要するに、どの様な猛獣も1発で倒す事が出来る市販世界最強の
ハンティングライフルであるWeatherby MkXDGR Cal.460と、それを
的確に扱う事が出来る射撃技術を持ち尚且つ、野生の迫力の前にも
怯まない場数を踏んだ俺の様なハンターが最強の生物と言える。
現代ライフル弾の貫通力が、昔マタギが使ってた火縄銃あたりと比べて
どのくらいのもんなのかというのをかいつまんでご説明しましょう。
小銃弾の威力は、弾重には単純比例するだけですが、弾速には
その二乗に比例して増すんであります。
たとえばヒグマの頭蓋骨は、10匁くらいの「イッキダマ」火縄銃でも貫通はできませんでした。
手負いになるだけで、逆襲されてしまうのです。したがいまして、トリカブトを塗った矢を用いた
アイヌたちから、明治前半頃までの銃猟家たちまで、熊の頭は決して狙わなかったんであります。
胴体の真ん中を狙いました。

ところが近代「ライフル銃」を猟銃となしましたことで、熊の頭蓋骨はやすやすと
破砕できるようになった。さしものヒグマも、脳を吹っ飛ばされますと即倒してくれますから、
いらい熊撃ちは、ライフルで頭を狙うのが基本になっております。
さて、日露戦争までの各国の歩兵達がいちばん心配であったのは、
「馬体重500kgの巨大な怪物をギャロップで飛ばしてくる、槍を持った敵の
大騎兵集団の襲撃を、自分らの貧弱なテッポウで止められるんかよ〜?」だったんであります。

幕末の輸入銃に「白みがき」フィニッシュが多かったのは、日光を
ピカピカ反射する長い棒がたくさん揺れていれば、馬がそれを見て驚いてくれるだろうと
信じられていたからです。つまり、歩兵が騎兵をおそれることは、それほどであった。

馬は銃創には比較的に鈍感といわれておりまして、たとえば首を横からライフルで
貫通されても倒れません。馬を前から射って即倒させるためには、
馬の骨を破砕しなければならないのであります。
心臓だって、前から投影してみれば、しっかりと骨でガードされているわけであります。
脳もそう。そして、「馬の脚」です

この馬の脚こそが最も頑丈なパーツなんであります。ということは、
そこさえ破砕できる威力が小銃弾に与えられたなら、もう正面からどこに
弾丸を命中させても敵の馬は倒れてくれるだろうと期待ができた。
騎兵団の襲撃を、歩兵部隊のライフルで阻止できることになるわけです。

そこで、19世紀後半の各国軍は、歩兵銃を開発したり採用したりするときに、
必ず「馬の脚の骨を射つ」テストを入念に繰り返しております。
馬の骨を粉砕し得る威力ならば、中に水が詰まった人間の頭蓋骨など
勿論ひとたまりもない。文字通りバラバラであります。

まだ球弾を低速で飛ばしていたナポレオン戦争では、遠くから飛んできた弾丸で
歩兵の脳味噌がブチまけられるなんてことはあり得ませんでした。
人間の額の頭骨を小銃弾が数百mで貫通することはなかったんです。
だから金属ヘルメットは流行らなかった。
しかし、馬を倒せるライフルの開発が、「銃創」の概念も一変させました。
ヒトの頭蓋骨は、1000m以上からでも、当たれば貫通されることになった。

有坂が採用した6.5mm弾は、馬の骨を破砕できる、世界で最も低コストの弾薬でした。
それは高速でしたから低伸し、腰をかがめて近付いてくる敵歩兵に対する命中期待率も
良好でした。7.62mmのロシアの小銃は、もちろん馬の骨を破砕できますが、
高速にできず、低伸しなかった。

ところが、それはお互いに「蛋形弾」(先は丸まっており、ケツは金太郎飴を包丁で
断ち切っただけの、かなり細長な棒状の、空気抵抗が大である物体)を
発射している間のお話だったんであります。
フランス人とドイツ人は、日露戦争直後に、「尖鋭&ボートテイル」弾を完成してしまいました。
寸詰まりなので軽く、したがって高速に加速されます。
そして、空気抵抗による減速がなかなか生じない。

これは腔綫に食い込む部分が短いため、当初は「首振り飛行」をしがちで、
狙撃精度の点で具合がよくなかったんですが、それが解決されさえしたら、
低伸性は俄然、良かったわけです。
Sさんは戦前より、クマ獲り名人として誰もが認める人だった。
折に触れ「クマを決して下から攻めてはいけない」と、
その理由や過去の出来事を話してくれた。
つまりクマは弾が急所に当たっても絶命までの何秒かの
間に、向かってこようとする猛獣で、その際、上に上って
くるのは体力が必要なので来難いが、下にいる敵に対しては
容易にいけるので襲撃してくる。
Sさんはシカ狩りをするつもりで、ハンター4人と犬1頭で
近くの山に入った。

そこには大きなヒグマの足跡がついていた。
なれた猟師が見て、今行ったばかりの跡だと判断された。
ヒグマは沢の右手斜面を上へ向け登っていた。
そしてかなり登ってから、南斜面を右へと進んでいた。
そこでSさんは跡を付けるから、他のものは山の上方に
行くようにと銘じた。
ここを行くクマは大抵あの山へ行く。
親子で獲って他の者には肉を少しやればいい、という考えが浮かんだ。
ヒグマは南斜面を過ぎ、東斜面へと向かっていた。
そこを300mほど追跡したところで、繋いでいた犬が
縄を引っ張りだしたので放した。
犬は笹薮の中を100mほど走って、熊笹の中で
ワンワンと激しく吠え立てた。
息子のRくんは若さにものをいわせ、笹を押分けて近寄った。
30mくらいに寄ったとき、突然ヒグマが飛び出した。
それを息子は4発撃ったが、クマは倒れず、再び近くの
笹に潜り込んだ。

撃った本人が当たったかどうかは、経験不足で分らなかった。
父親はライフルを持ってるのに何故撃たなかったのか?
と息子は父親を見たら、父は雪の熊笹に落ち込んで、
上がろうともがいてる最中だった。
こういった場所の熊笹は、人間の背丈前後あり、雪が降ると
それに抑えられてトンネル状になったりする。
クマは犬や人間を襲う時、特に人間には、背後から
急所を狙って素早い襲撃をけけたりする。
熊笹の為に犬もクマを見ることができない。
そこでやむなく、息子は木に登り、その場所を確認して父親に伝えた。

Sさんは息子の説明と犬の吼え声を頼りに、
笹深きブッシュを分け入った。
「下方から上に向かって」だ。
彼は永年の数多い経験から、この様な場合、
決して下方から近寄ってはならないと常日頃いってながらだ。
これは彼にとってまさに「魔の一瞬」だった。

前方の殆ど見えない、長い笹の繁みの中から、突然
赤黒い小山が湧き上がり、怒涛の様に荒波を立てながら
覆い被さってきた。それは全く瞬時の電光を思わせたが、
そこはベテラン猟師、持っていた銃が無意識に火を噴いた。
ウォーという怒声とともに、ヒグマは彼に重なるように
斜面を転げた。
気丈な彼はそれでも気絶しなかった。

ヒグマは彼を放そうとせず、上になった時顔に
ガブッと咬み付いてきた。
彼はしっかり握っていたライフルを、思わず顔の前に
持ってきてカバーしようとしたが、ヒグマはものともせず
咬み付いてきて、顔の右半分をがっぷりと口の中に入れた。

クマの熱い息は生臭く、彼の荒い呼吸の中に無理矢理
入って来た。
右半分を咬んだ熊は、顔をガクッと振った。
その瞬間、Sさんのギャーという悲鳴とともに
右耳、右目、頬は、顎の下まで剥けてしまった。
暗闇となった彼の意識は、銃がクマと自分の間で
押され、動かせない事を感じた。

次に咬み付いてくる大きな口を、右手で遮ろうとして、
何か柔らかいものが手に触れ、それはヒグマの下だと直感した。
彼はそれを必死でつかんで横に引っ張った。
父の一大事を感じた息子は、脱兎の如く木を降り、現場に
駆け下りていった。
「撃て!早く撃て!」と息子が近寄った事を感じた彼は
大声で怒鳴った。

聞くまでもなく息子はヒグマしか見えないそのどてっぱらに
何発も撃ち込んだが、なかなかクマは参らなかった。
しばらくたって、やっとぐったりと倒れ掛かった
ヒグマの重さに、Sさんは耐え切れない声で、
「クマを下に落としてどかしてくれ」と息子に頼んだ。
クマの下から見えてきた父親の姿は、見るも無残なものだった。
体を抱きかかえて起こした父の顔は、右半分が
骸骨となり、耳と頬の肉と一緒に、丸い目の玉が
筋でぶら下がり、ぶらぶらと揺れていた。
頭も額も首も血の海だった。
気丈なSさんは、息子に手伝わせてこれらの肉を
元に戻し、タオルで巻いた。

その間に彼は息子に「クマはどうした?このクマの毛は良いぞ」
といったが、こんな場合、それどころではない。
それはへまをやったことの、息子への照れ隠しであり、
父親としての、俺はこんな怪我ではくじけない、という
見栄から来る平常心の装いだったのだろう。
親子は下山し、あとの二人は別方向へ行かされてたので
この事件には気付かず、時間を見計らって下山した。

Sさんは入院し、医者のお陰で肉の部分はほとんど
元に戻り、縫合する事ができた。
しかし、右目だけは元には戻らず、ガラスの
義眼となった。
二ヶ月で退院した彼は、左目で撃つ練習をし、
「俺は片目を閉じる必要がなくなったので、その分
みんなより速く撃てる」と負け惜しみを言って笑わせたが、
あまり猟には出なくなった。

「ふだんから、あれほどクマには下から近寄るなと
自分で言っておきながら、どうしてどうして下から
クマのところへ上がって行ったんですか?」という
質問に対して、Sさんは「それよ、どうしても
俺自身、それがわかんねえのよ。
鉄砲持ったばかりの息子が、上手く仕留めたとも思わなかったし、
犬の吼え声からも、クマは生きてる事はわかってた。
それなのに何で俺はあんなバカな攻め方をしたのか、
いくら考えてもわかんねんだ」と悔やんだ。
俺は大変気の毒だが、これはSさんの陥った「魔の一瞬」
だと思っている。

百獣の王と呼ばれるライオンのイメージをはっきりつかんでおいてもらうために、
人間が被害に合った有名な話だけを記しておく。
歴史に残るライオン事件では、ウガンダの鉄道工事中2頭のライオンに人夫が狙われ、
80人が食い殺された事が有る。
人間も必死でこのライオンを仕留めようとしたが、いつも裏をかかれて殺された。
工事現場で夜寝ていても度々聞こえてくる悲鳴にすっかり怯え、人夫らは悪魔の
仕業と逃亡した。
この2頭を抹殺する為に9ヶ月もかかった。

一方、サンガ地方ではたった1頭のライオンに84人もの人が食い殺されている。
もう1頭は44人のところで人間の罪を受けた。

俺が撃ったライオンを解体して頭蓋骨を見ると、脳の部分は握り拳ほどもないくらいだが、
その気になれば人間の知恵を持ってしても、何ヶ月にもわたって仕留められないような
奸智を発揮できる動物でもある。
体力、獰猛さ、狡猾と揃われたのでは、幾ら武道や格闘技ができたところで
人間などは一たまりもない。

有名人では、イギリスの外務大臣、エドワードグレー卿の兄がいる。
彼は何発か撃ったが、逆襲されて命を落とした。
フランス人のマルセルヴィンセントというハンターは、ライオン狩りの
映画を引き受けて撮影を開始した。
そして撮影中、逆襲を食らって、カメラマンや監督、スタッフの目の前で
無残にも惨殺された。

雄ライオンは平均体重240kg前後で尾を入れると全長3m弱くらいになる。
堂々として威厳に満ちた風格と射るような鋭い眼差しに、大抵の人間は圧倒される。
広大なアフリカ大陸でもわざわざライオンに立ち向かう愚か者はいない。
銃に自信があって糞度胸の持ち主だけがライオンとの勝負を挑むことを考える。

俺も今まで修練を積んできた射技と、永年のイノシシや熊、アジアの猛獣を相手に
経験してきた猟技とで、檻も境もないライオンと1対1の勝負がしてみたいという血が騒いだ。
ガイドはハンターに怪我をさせると、その資格を政府から剥奪される。
だから普通は危険な事は一切やらせない。
倒した動物に近づいて完全に死んでいることを確認しない前に、
撃ったハンターを接近させること絶対にしない。
それで大勢やられてるからだが、バッファローの時などおかしいくらいに用心深く
念を入れる。

俺はガイドのゴードンと親しくなると同時に、撃つと決めた動物を前にして
合図を送って狙いながら撃ち、1発で全部倒してきた。
俺が他のハンターに比べて猛獣に接近する為、みんな150〜200m先に
逃げてしまい、走ってる者もいた。
この実績を数十頭上げた頃に、俺は遠慮しながら、ゴードンにライオンとの
一騎打ちの希望を話してみたら、彼はちょっと考えてから「あんたならいいだろう」
と案外簡単に承知してくれた。
「但し、もう一度言うが、ライオンは撃って弾が何処にもあたらなければ、こちらを
見てるだけの場合もあるが、急所以外の体のどこかちょっとでも弾がかすれば、
必ず疾風のごとき襲撃で突っ込んで来る。
雄は7mもジャンプするから落ち着いて急所をビシッと決めなければ
偉い事になるが、それでもやるか?」と念を押したが、俺は即座に「勿論やりたい」と返事した。

運悪く俺の銃は故障で、ゴードンの375H&H Mag口径のライフルを使う事にした。
ライオンを撃つころには彼の銃にもだいぶ慣れてはいたが、身長190cmのゴードンの
銃床は俺には長すぎたし、恐らく0.3〜0.4kgは重い。
気になるのはこの2点だけだが、冷静に撃てば今までどおり必ず1発で倒せる自信があった。
毎朝、6時前後に出猟するんだが、この日は朝から特別暑いと思った。
出発後、一時間ほど流した頃、今まで出会わなかった大きなライオンの
腹這いの後が地面に残ってるのが目に入った。
ゴードンとトラッカーは車から降りてそれを見て「これは大きなものだ」と言った。
そのライオンはそこから3本生えてる木の下に移動して後を付けてた。
その跡はそこからずっと歩いていっていて、姿は見えなかったが今朝のものに
間違いなかった。

ボツワナの気候の特徴として、夜は異常に冷えるが朝が来て太陽が昇ると、どんどん暑くなってくる。
この時期はライオンは近くの木の下に影を求めてやってくる。
やがてそこも暑くなってくると、もっと繁ったところに移って行く。
その跡を見つけた訳だ。
ゴードンは足跡の大きさ、歩幅の広さから言って最大級だと傍らに行った俺に示した。
ゴードンも2人のベテラントラッカーも、今までに無い緊張した面持ちで話し合いを始めた。
サバンナのど真ん中で現地語による真剣なトーキングは緊迫感を高めた。
現地語の会話は俺には分らなかったが、雰囲気で今日こそいよいよ念願のライオンとの
決闘だなと実感して身が引き締まった。

やがてゴードンは「これからこの足跡を付けて行き、ある程度つけたら
車を置いて歩いてつける。今のところ一匹狼だからそれさえ上手く倒せば
危険はないと思うが、油断だけはするな。」と、緊張し声を低めて説明した。
俺は素直にうなずき、彼の指示に従いトラッカー2人を残して車に乗り込んだ。

ゴードンは足跡をつけているトラッカーの跡をゆっくり運転しながら、
「最大級の雄ライオンだが、向かっていって撃つという気持ちは変わらないか?」
と俺に聞いたので「変わらない」と答えた。
気性はともかく、体ならライオンより大きいヒグマを1人で何十頭も倒してきたし、
アジアでの野牛や、アフリカに来てからも、サイをはじめバッファロー2頭、
アフリカ一大きい角の持ち主クデューなど全て1発で倒してきた。
俺はライオンとの対決に募る興味のほうが強く、何ら躊躇する気持ちは出てこなかった。
車がゆっくりすすむので、風は全く上がってこないし、
下からはエンジンの熱がストーブに足を乗せてるように熱く上がってくる。
心も熱くなってたが、正に灼熱地獄の世界だったので、シャツの襟や
背中を濡らして熱さを和らげた。

足跡が薄くなり進路が不明で進まないので、ゴードンは車を止めて出て行った。
どうもらちがあかないので、俺も出てみんなの左手を見て歩いていたら運よく
そのにちょっとした足跡の痕跡を見たのでそれをたぐって奴が進んだ方角がつかめた。
イノシシやクマの追跡経験がアフリカでもものをいった。

再びトラッカーがそれにつき、われわれはまた車に戻った。
それから40〜50分後、あの林に入って涼をとっているんだろうと見当が付くところまで接近した。
林の100mほど手前でトラッカーは車の荷台の上に乗った。
全被甲(フルメタル)270グレインの弾が3発こめられた..375H&H Magnumライフルを
受け取り、何かあったときの用心に3発をポケットに入れた。
ゴードンは不測の事態に備えて水平2連.425口径ライフルを持ち、先にたって
ライオンがいるだろう森へ向け、足跡をたぐって進んだ。
林に向けて90m、80mと近づくにつれ、俺は今までの猛獣狩りの経験から
俺達の行動は、車でここにきたときから、全てライオンに知られていることは承知していた。
クマなら熊笹に、シカなら木を盾に体を隠してこちらの様子をうかがってる状況だ。
でも俺もゴードンも無言で跡をつけた。
動物は足跡が前方に向いてるからと行って、前方にいるとは限らない。
左右どちらかに、どこで方角を変えてるか分らない。

林が近くなった頃には、見える範囲の周辺や内部に気をつけた。
見る限りライオンの姿はまだ無い、
足跡が林に入ったところから、ゴードンはそっと立ち止まってあたりを見回した。
こういう場合、他のライオンにも気をつけないといけない。
ゴードンは周囲を良く見た後、林の中でゆっくり歩き始めた。

射るような太陽から、青葉の繁った林に潜入したとたんに体は心地良い
冷気に包まれが、薄暗く感じる林は枝を通して直線の光が入り込み、
怪しいまでの様相を呈し、ましてライオンが潜んでいるとなれば、とても
人間が入っていくところではないような不気味な雰囲気だった。
「いた!」右40mのところに何か動いたものがあり、鬱蒼とした繁みの地面に
若木と草が生えていてそこでまた少し動いたのは、まさしくライオンだった。
前身の血がカーッと燃え騒ぎ、他にライオンがいないかをよく見回しながら
ゆっくりと接近すると、幸い目的の1頭だけだった。

大きな木の頂上辺りで鳴く鳥のさえずりと、そっと歩くお互いの
足音がサッ、サッ、と聞こえる以外異様なまでの静寂が続く。
30mのところでゴードンは手でサインして俺を前に出し、彼は右サイドへと少し移動した。
彼は油断するなと目で語りかけたので、俺はうなずいてゆっくりと進んだ。
いよいよ折れと大物ライオンの一騎打ちの始まりだ。

俺は全身を引き締めた。
これは硬くなるのではなく、こういった緊迫した状況は少年時代から
何十回、何百回と体験してきた。
それおかげで冷静さだけはそなわっている。
俺はライオンの急所さえ見えれば、必殺弾を送るつもりでライフルの銃身を左斜め上に
向け、銃を保持し肉迫していった。

ライオンは細い木と草の陰に身を伏せ、大きな顔だけを上げてこちらを見ていた。
まだ、木や草が邪魔だったので更に近づいた。
近づけば近づくほどにライオンの顔がはっきり見えてきた。
良く見るとただこちらを見てるだけじゃなく、凄い顔をして睨んでいた。
広大なアフリカ大陸にあって、自らライオンに向かっていくという愚か者はにないが
俺がそれを行ってるわけだ。
ライオンは自分に向かってくる奴がいるが、一体何だという警戒心と
これ以上近寄らせないという脅しをかけてきた。
風になびくたてがみに覆われたデッカイ顔面に黄色く異様に光る2つの大きな目、
真っ黒な唇からのぞいている大きな牙。
ウワー、凄いなー!俺は物凄いこの大物ライオンの初めて見る形相に心底から感動した。
とてもヒグマなどの比ではない。

300〜400kgのヒグマを1人でつけまわし、射程に入った時のヒグマの姿も堂々として感動的だ。
小さいクマのようにオドオドしたところがないからだ。
しかし、クマの顔には全面毛が生えているせいか表情に乏しい。
それと気性の激しさがライオンとは大分違う。
黒目は明るい昼には小さくなってるので、ライオンの目は黄色く見える。

そのライオンの目が俺には大変異様で威圧感を与えたが、俺も負けじと
睨み返し接近した。
相手の表情は刻々と変わり、鼻に皺をよせたり、口を少しあけ低い唸り声もだしてきた。
木の間から見える射るように鋭い目をこちらも負けじと睨み返し、一歩二歩と運んだ。
顔を邪魔している木を避けるように、少し斜めにすすんだ。
全身に緊張感が走る。
俺はこのギリギリに緊迫した状態が、わが人生で最良のときに感じる。
全身全霊を打ち込み、完全燃焼できる瞬間で、しかも不思議と大変冷静だ。

ライオンの異様な目を見ているせいか、殺気が全身に浴びせかけられて
銃を握る両腕がビリビリ痺れてきたが、23m、22mとかまわず前進する。
そこまで近づくハンターはいないので現地人の道案内人は怖くて遥か後ろに離れてしまった。
斜めに進むが、どうも細い木が邪魔で困った。
両手は痺れるし、ライオンから目を離すと、気後れしたと思い突っ込んで
きそうだし、出来れば一方的に急所を狙って倒したい。
また、人間たるものそうでなくてはならない。
こんなとき、いつもそうだが、痛いまでに押し寄せてくる生命の危機感、
息苦しいまでの猛襲に対する緊迫感が全身を被う。

このライオンが仕掛けてくる物凄い殺気は妖気のようなものまで
漂うようになってきた。
前にいるのはライオンの形をした妖怪かという錯覚がおきそうなほどのド迫力だった。
睨みつけられたら思わず怯みそうになるのと同時に「何を!」という敵意とが絡む。

20mに近寄った時にライオンの形相は極みに達し、とてもこの世の物とは思えない。
突き刺すように睨み付けている黄色い大きな目から浴びせかけられる殺気と
異様な妖気に俺は気が遠くなりかけた。
この威圧感で原住民達は固まって動けなくなってしまい、食われてしまうそうだ。
おい!何をしてる!しっかりせんか!もう一人の叱りつける自分に
俺は我に返った。
と、それまではなかったライオンへの憎しみにも似た敵対心が爆発した。
幾らでも睨め!睨もうが、脅しの唸りをあげようがテメーなんぞ怖くねー!
270グレインを脳天にぶち込んで1発でかたをつけてやる!
悔しかったら伏せてねーで突っ込んで来い!目を引ん剥いて鋭く叫んだ!
えらいもので相手はそれが聞こえたかのごとく、咳き込むような声と共に
尾の先の房をピンと立ててどっと立ち上がった。

今だ!待ちに待った発射のチャンスが来た!
銃は吸われる様に素早く俺の方と頬と目線に引き寄せられ、即座に
眉間に向けて轟音を発した。
270グレインの弾丸をぶっ飛ばした突然の炸裂音が堪えに堪えたバランスを破り、
アフリカの大地にこだました。
引き金の落ちがやや硬く第一弾はとっさのことで、眉間の中心からやや右下へ逸れた。
こういったときに、自分の使い慣れた銃でないことは致命的だ。
だが、幸いな事に、ライオンは地面にストンと落ち込んだ。

つぎの弾を弾倉から薬室(筒)へボルトで作動させると同時に、天地が
崩れるかと思うような「ウォー!」という野太い声が上がった。
やはり致命傷を外れていて、ライオンは頭を左右に振り、たてがみを
激しく振り乱しながら起き上がってきた。
素早くライフルを構えたが、ライオンは左へクルっと向きを変えて前半身木の影へ隠れてしまった。
俺はすぐその木の左側を走り、行方を見るとまたもとの方に向きを変え戻ろうとして
首まで立ち木の陰になった。
俺はすかさず見えてるからだの右肩に二の矢を叩き込んだ。
ドスンと腹をついたので、これでよし!前足が使えなければ襲ってこれない。
だが、そのとたん、また「ウォー!」と吼え、後ろ足を突っ張って尻を持ち上げて
立ち上がった。
前足をきかなくするために撃ったのに、立ち上がれるとはやはりライオンは
得体の知れない強さを持っているもんだと不気味な感慨が脳裏をよぎった。

やむなくもう1発と構えかけると、くるっと向こうに向き、ヨタヨタと歩き出したので
俺はすぐ斜め後ろを追った。
5,6歩走った時、ライオンは急旋回でこちらに向いたのでワッ!と思い
走ってた足を突っ張って立ち止まりザマに眉間めがけて撃ちこんだ。
眉間の真ん中から短い毛が粉の様に飛び散り、大きな顔がドサッ!と地面に落ち
砂埃がどっと上がった。
奴の荒い息がかかってきそうな7mの肉迫だった。
エクスタシーの極致が爆発するかと思えるほど全身に満ち溢れた。

動かなくなった奴をじっと見据えながら、よし!これで終わりだと思った。
いや、終わってくれと俺は祈るような気持ちで地に伏したライオンを見守った。
ライオンは俺が自分に害をなしたことなど百も承知してる。
こんなとき猛獣は怒りと共に全身に溢れるアドレナリンやドーパミンなどの
脳内麻薬で考えられない馬鹿力を出すので油断できない。

俺の銃に弾はもうなかったので右のポケットから出してそっとこめた。
ライオンの断末魔に吐く息でなる声帯のが「ドロドロドロ・・・・」と耳を揺さぶった。
大型獣はよくこの状態で死んでいく。
俺はもう大丈夫とおもったが、せれでも少しライオンのサイドに廻って近づこうとした。
後ろから「まて、このこの林は足場が悪いので林から出てライオンの後ろから近寄ろう」
とゴードンが小声で呼びかけた。
俺はゴードンの事などすっかり忘れてたが、一緒に左に進み林を出た。
「完全に殺せたと思うがどうだろうか?」と彼に聞いたらゴードンは「」自分もそう思う。
良いファイトだった。最初ライオンは襲撃しようと尾の房を上げ下ろしして立ち上がったが、
その瞬間に撃ったから良かった。あれがちょっとでも遅れたら危なかった。久々に本物の
ファイトを見た。あれでもう立ち上がってくることはないだろうが、ライオンは最も強く
危険な猛獣だから用心するに越した事はない。」といいゆっくりと後方に廻った。
いつもそうだが慎重すぎるくらい慎重だ。
やがてライオンの後方についた。

2人のトラッカーも車から降りてきて一緒になった。
ゴードンはトラッカーに木切れをライオンに投げてみろといった。
トラッカーの1人が1mほどの木を投げると、うまくゴツンと当たったが
ライオンは何の反応も示さなかった。
それでもゴードンはライフルの引き金に指を掛けたまま前に伸ばして進み
そっと近寄ってライオンの胸を2度突いた。
百獣の王もグニャグニャと揺れただけだった。

それまでひきつってたゴードンの赤ら顔がにっこり緩んで俺のほうへ握手の手を
差し出してきた。
俺もそれまでライフルを握り締めてた手を放し、彼と熱い握手を交わした。
トラッカーも現地語で何やらいいながら握手で祝福してくれた。

あらためて傍らで見るライオンは大きかったがあの猛々しさは嘘の様に消えていた。
初矢は左目1cm下に逸れていて、これでさしものライオンも目がくらみ
狂乱状態であんな動きになってたのが理解できた。
ライオンは全長3m弱、肩高1m5cm、口の長さ33cm、牙は上顎両方6.4cm、下顎5.9cm
推定7歳の男盛り最大級のライオンだった。

顔や体のあちこちに他のライオンと戦った大きな傷があり、筋肉は締り、
アフリカの大地を我が物顔に君臨してきた百獣の王の面構えだった。
ライオンの前足の骨(肩)には、筋肉の間に挟まれた生理的には何ら意味を
もたない細い骨があって、原住民の間ではライオンを制したものだけが手にする
ことが出来るこの2本の骨をラッキーボーンと称し、とても名誉なものだといって俺に渡してくれた。
でも正確には右肩を二の矢で撃った時にこの骨に当たり半分黒焦げて吹っ飛び
なくなってたので1本と半分になってた。
右肩の骨は東京でペンダントに加工してもらって身につけてる。
この百獣の王はボツワナ一の剥製屋で全身剥製にするように注文し、
いま俺の事務所にあって大勢を感動させ、天下を睥睨してる。

動物は放っておけば自らが増え過ぎて、年数毎に絶滅状態に
なることが永年の研究によって分っている。
そこで、常時均衡ある状態を保つ為には科学的な調査と
研究によって一定の間引きを行う。
俺自身もアフリカをはじめ、世界を代表する巨大猛獣を相手に
懸命にその間引きに協力してきた。

猛獣との対決となると射撃能力+勇気と根性、強靭な体力と
猛獣に対処できるだけの俊敏な反射神経などが必要となってくる。
銃を持てばライオンでも簡単に殺せるという安易な考えなどは
とんでもない勘違いで、鉄砲の弾というのを撃ちさえすれば
誘導弾のように相手の急所に当たってくれるものでもない。
うかつに傷付ければ物凄い怒りと人間とは比較にならない
メガトン級の体力で電光石火の逆襲を受けるはめになる。
その反撃を受けたらひとたまりも無く負けることは分りきっている。

我々の空手や柔道も彼らには到底通用しない。
それだけ人間と猛獣とは体力的に想像もつかないほど
大きな差があることは認識するべきだ。

地球と言う限られた器の中に、細菌から昆虫、鳥獣、人間など
あらゆる生物が密接してることは承知の通りだ。
従ってそれぞれが生きて行く為の活動があり、お互いに
相いれない部分が当然出てくるのは止む終えない現象だ。
日本におけるハトの糞害、空港におけるカラスや鴨などによる
エンジンの鳥害、野犬の害、シロアリの害、山野地帯における
熊の襲撃や樹木の被害、鹿、猪、カモシカなどによる林業、
農業への毎年の顕著な大被害、これらを数え上げればきりが無く、
それらの被害額は毎年十億円にものぼっているのが現状だ。
狩猟の本来の目的はそれらの被害に対しての対策で、この被害に
直接貢献してるハンターは厄40万人にものぼる。
二県とか三県に渡って出猟する人も多くいる。

狩猟には猟期というものを設け、北海道が10月1日〜1月31日、
以外の場所が11月15日〜2月15日の3ヶ月間で、この3ヵ月のうちにも
鳥獣によってさらに短い期間が決めてある。
日本には497種の鳥類がいるが、狩猟の対象としてるのは
その中の僅か30種類で、陸生獣は90種のうち17種だけを対象としている。
対象としている鳥獣は人間社会に最も顕著な被害を及ぼす中の
主なものだけに留めている。
外してる鳥獣、たとえばヒヨドリ、ツグミ、ムクドリなどの
被害も結構訴えられている。
この設定と、世界一ともいえる厳しい銃器の取締りの元に
狩猟は行われているが、天候が悪ければ出猟できないし
仕事はあるわで、実際の出猟日は各人平均20〜30日程度だろう。
これに対して狩猟者は一県で猟をするのに16,500円の狩猟税他
諸々の諸経費が掛かる。
各県から被害防止に貢献してくれたと頂く訳ではない。
何十万と言う自前の銃で1発何百円もという弾を使い、
場合によっては何十万と言う犬も使う。

猟期までの飼育費用や猟が出来るようになるまでの訓練の
労力、猟場へ行く交通費等は全てハンター持ちだ。
前述した直接ハンターが県に納める金額だけで約110億円にもなり、
この多額の予算が各自治体に入る。
その上、日頃の射撃練習、銃の償却、犬にかかわる諸経費なども
見積もればハンターの負担総額は大変な金額となる。
これは狩猟者が好きだからやる、ということに各機関ともに
あぐらをかいて平然としている現状だ。

そのうえ一部の偏見愛護論者からは鬼畜のごとく評価され
特に都会の学校などでは人間以外の生き物を可愛がろうとか
大切にしようとか実に熱心なのは良いが、肝心な人間への
愛についての教育は全く欠け、あくまで自己中心で自己主張の
偏重教育に終始してる。
これでは我々のようなハンターは救われない。
唯一の救いは好きな狩猟が不満ながらもなんとかできていると
いうことだけだ。

日本で動物好きな人は当然アフリカに住んでる人ではない。
大抵は遠くアフリカから離れていて野生の国アフリカを想像し、
そこにいる自然のままの姿を見てみたいと想像力を逞しく
膨らませる。
人間の考える事はライオンであれゾウであれ、動物好きなら
なおさらあらゆる動物が多く存在するほどよく、自分の安全を
ロッジやバスで守りながら楽しむ事ができれば幸せで、
そういった観点のみで保護を叫ぶ。

いっぽう共棲しているアフリカ人はライオンや豹に身の危険を
毎日の様に感じ、夜ともなればじっと動かずに小さくなって朝を待つ。
それでも運が悪ければ行きながらにして食われる。
そこから占いや迷信が山ほど出てくる生活を余儀なくされる。
だから彼らはライオンや豹が一頭でも減る事を真剣に祈る。

アフリカ人は気さくで冗談が好きだが、そういう話しをするときになると
急に引きつってくるのはその恐ろしさが並大抵のものではないからだ。
命がなくなるのだから当然のことだ。
俺はアフリカ原野で杖を突いた年寄りを見たことが無い。
平均寿命など聞きようもないが、大抵は40代で死亡するようだし、
若者のように逃げられずに最初の犠牲となるのは年寄りだ。

俺はアフリカにも何度か遠征したが、アフリカの原住民達に
とっては、猛獣被害は最も深刻な悩みの一つだ。
彼らにとってこの襲われて食われると言うことと病気だけが
苦労の種であり他にはほとんど無い。
アフリカ原住民の一番の誇りと生き甲斐は動物を倒す事であり、
遠く離れた国の人間の思惑と現地に住む人との間には
これだけ大きなギャップがある。

関係ない国で都市生活者が自然の動物を見たい、さあ保護して
増やすべきだなどと勝手な理屈を押し付けるということは
原住民にとってみれば間接的殺人行為以外のなにものでもない。
彼らのほとんどはいい加減にしてくてくれ!と言っているが
それは当然のことだろう。

原住民のことなど我関せず、野生動物愛護の波に乗って
経済成長、生活安定などということもありわれもわれもと動物ばやり。
ケニアあたりの外貨獲得で設けられた保護地の観光コースを一週廻って
写真を撮り、さもアフリカ動物の研究をしたような話をしたり、
その上に本まで出す。
決まってどの動物は絶滅寸前とか、最後のとかオーバーな表現が使われる。
そういわなければ受けないと錯覚しているとしか思えない。

「タヌキ汁」というものはあるが、キツネの肉は臭くってとても食えない。
北海道のキツネにはエキノコックスという寄生虫がいて、北海道のキツネの
六割以上がこれに感染している。
これがキツネのみならずイヌやネコにも感染し、人間にも感染する。

エキノコックスはキツネの腸の内壁に寄生していて、その卵は
キツネの糞とともに原野に撒き散らされる。
これが付着したノイチゴや野菜を食べたり、沢水を飲むことで
エキノコックスの卵が混じっていたという事で人間に感染する。
卵は腸内で幼虫になり、肝臓へ移動し、肝臓に寄生して病巣を作る。

潜伏期間が5〜10年と長く、感染していることに気付かないまま病巣は大きくなっていく。
やがて黄疸、上腹部不快感、肝腫大の症状を起こし死に至る。
なのでキタキツネを見かけたら積極的に撃つ。
役所に届ければ害獣駆除の報奨金として3,000円が支給されるが、
俺はめんどくさいのでそのまま山に放置する。
放置しようが解体して処分しようが自然分解して土に返るので問題はない

北海道におけるエキノコックス症
http://133.87.224.209/echinococcus/echinococcus.html
http://touring.milkcafe.to/06data/d_echinococcus/echinococcus.htm
ライオンの肉は病原菌の温床になってるので食えないし、生肉を食すライオンの
人生は病気との闘いだよ。
アフリカでライオンは家畜や原住民に甚大な被害をもたらすので、
我々の様な銃の達人が政府から召集されるわけだ。

余談だが、日本のイノシシも林業に甚大な損害を与えている。
地中の昆虫を探して食うときに硬い鼻先でブルドーザーの様に
木の根の周辺を掘り起こして食うんだが、これを植えたばかりの
若木に片っ端からやられるもんだから年間の被害は数千万にも及び、
結局間引きを兼ねた狩猟が必要になってくる。
動物同士でさえ種が違えばあいいれない部分があるのは仕方なく、
狩猟批判よりは環境問題を考えたほうが動物保護に繋がる。

一般的な拳銃というと警察官が持ってる38口径や9mm口径等が知られているが、、
ポーラベアは特に脂肪層も厚いのでその程度の拳銃弾では威力不足だ。

ヒグマ以上には44マグナムがミニマム口径でできれば500Magか.50AEが好ましい。
しかし幾ら強力なマグナムといえどマグナムライフルよりも威力の小さい拳銃で
北米のクマをハンティングする人の中には、反撃されて大怪我したり中にも命を落とす人も多い。

これなんだが、ポーラベアに寝込みのテントを襲撃されて、危機一髪で銃殺したらしい。
http://www.snopes.com/photos/gruesome/polarbear.asp

襲撃された男性の怪我を見れば、ポーラベアの攻撃力が垣間見れると思う。
何の銃で仕留めたかは書いてないが、熊に出来た銃創を見る限り強力なマグナムライフルだろう。

より大きな写真。
http://www.hondahookup.com/forums/showthread.php?t=117389

もう何度も貼られてると思うが、このグリズリーに殺された被害者
(2番目のサイトの写真)の側には全弾撃ちつくして空になった38口径の
リボルバーが落ちていたらしい。
http://www.blackbearheaven.com/world-record-grizzly-bear.htm
http://www.breakthechain.org/exclusives/bigbear.html

これはアーチェリーでクマ狩りして反撃を受けた男性。
http://www.udap.com/markfullstory.htm

人間がいう罪では殺しが一番重い罪だが、とするなら
すべてのものが他のものを殺し、犠牲にして生きてるという
この事実や仕組みはどう解釈すべきだろうか。
この世は神が造りたもうたと大真面目に信じ、ありもしない
空虚なものを崇め祈る人たちが結構いる。

しかしながらこの地球の現実を知った時、この仕組みを
作った神をどう考えれば崇められるのか。
神が造るのであれば、殺して食わなければ生きていけないような
罪深い仕組みを造られる筈が無い。
しかも細菌から人間に至るすべてのものにおいてだ。

この目で見て、確かめてきた現実から。どうこじつければ
神なるものが存在し、また崇める理由がどこから出てくるのかを
悟らせてもらいたいものだ。
ただ単に信じなさいではなく、こんな神をどうすれば崇め信じる気に
なるのかをだ。
生物は二億数千年前の古生代に始まり中生第三紀、第四期の
間に無数に現れて消えていった。
これは自然のなせることで人間が絶滅させる事など不可能な
ことであるし、かくいう人間も自然の力でいつかは滅びる時が来る。

人間が動物とはっきり違うところは、たゆまない努力によって
その生命を延ばし、科学文明を作り上げ、地球上を闊歩している。
他の動物が少しでもこれに似た現象を起こしているかどうかを
考えてみれば直ぐに分かる。
何億年昔に出てきた動物も全く同じで、何一つ彼ら自信の
能力で変えられたものはない。

俺自身の調査でも彼らなりに知恵らしきものはあるが、しかしそれは
それぞれの種が本来持つ本能的感覚に過ぎない。
なので彼らは彼ら自信の力で全ての点において進歩とか改善とか
あらゆることに何ら能力を示すことが出来ない。

この程度の理性的判断がつかず、肉魚を毎日食しながら、
鳥獣愛護と都会で叫ぶ人達が世界中にいるが、自分達の身勝手な
ご都合主義には全く気付かないのだろうか?
遠いアフリカの自分達に害しない鳥獣だけが大切で
、自分が食う牛や鶏、魚や植物などは愛護から外して
毎日殺していいとは誰が決めたんだろうか?
愛護を叫ぶ人間達が決めた身勝手な屁理屈と大きな矛盾以外の
なにものでもない。
数年前、捕鯨船団用に鯨のとどめを差すために、375口径のバーンズのソリッド弾頭を大量に納めたことがあります、
ソリッド弾頭とは、弾頭が開かないように弾頭全体が銅あるいは銅の合金のムクで出来ている弾頭です。
そうでないと通常の弾頭を使ったのでは、弾頭が広がり鯨の脂肪層のところで弾頭が止まってしまい、
さらに余計に鯨に大きな苦痛を与えることになります。
捕鯨の映像を見ますと、100%鯨は死んでいる画面しか出ませんが、捕鯨砲でしとめた鯨で死に
至らしめることの出来るのはたったの25%と言う公には公開をはばかる資料があります。
つまり残りの75%の鯨は全部半矢と言うことです。
この事を考えるとグリーンピースが反対する理由も解らないではありません。
文字通り血の海で75%の鯨が半矢でのたうち回っている映像を、家庭の茶の間に放映したら、
ご家庭の皆さんは凍り付くでしょうね。
そう言う非道な事をしないためにも出来るだけ速やかにとどめを差す必要があるのです。
鯨の体内から回収した弾頭を見ますと、375口径のソリッド弾頭ですら潰れていましたね、
こんな事を書きますと、"似非平和団体"からクレームが来そうですが、驚いたことに捕鯨には
大反対のグリーンピースですら鯨から余計な苦痛を取り除くと言うことで
バーンズ弾頭の使用には反対をしなかったと言うことらしいです。
そう言う訳で、鯨にとどめを刺せるのは捕鯨砲も駄目で、唯一ライフル銃しかありませんでした。
鯨はちゃんと急所に当たれば1発で死に至るそうですが、半矢で暴れている鯨を
荒れた船の上から撃つわけですから、平均3発の弾を撃ち込んでとどめを差すという
、公には公開をはばかる資料があります(どうも、今回は公に公開をはばかる資料が多いようですが)

まあ、そんな具合でライフル銃の威力と言うのはこれくらい強力なのです。
http://www.fareast-gun.co.jp/goroku/rifle/

Weatherbyを選んだ最大理由は、ボルトの作動角度がサワー社及びターナー社を除いて
他のメーカーのものの6割りでできるということを一番にあげたい。
銃の真横でボルトを引いて押し戻せるので、山で厚い手袋をしていても、スコープに
ぶつからないし、ライフルを連射する際、俺は構えたままボルトを作動し、弾を素早く交換して速射する。
.460口径のMarkXRifleで、4発の連射をちゃんと狙って撃って3秒前後で終了する。
このような体勢でいれば、チラ、チラと森林の中を走る獲物も倒せるし、
猛獣に突っ込んで来られた時、直前にさばくこともできる。
俺はいつでもその自信のもとに、猛獣に一人で立ち向かってきた。

次に更に性能追求の結果、市販の銃身でなく特注銃身材を24インチの長さで
ライフリング(螺旋)は2回転(スピードを考慮)スコープとも銃の総重量は
5kgに収まるように削り込み、この特注銃身を今は使ってる。
殺傷能力を考えずグルーピングだけをいうなら、IMR社4350を110gr詰めて
Barens FMJ弾頭500grを撃つと、殆ど同じ穴に纏まる。
スコープについて言うと、細いヘアクロスのみの
レティクルではなく、太いポストが中央に立っていて
そのトップに撃ちたいところ、つまり急所をもっていって
ポンと撃てば良いので一番見やすくて楽なのがこの
中央に太いポストのあるタイプのレティクルだ。
ヘアクロスのみのものは動かないターゲットを正確に
撃つ分には良いが、北米、アフリカあたりでも獲物を
発見した時に都合よくこちらが撃つまで、「はいどうぞ」と、
横を向いて待っていてくれることは少ない。
大抵は動いてるものを狙うことになるし、仮に発見した時には
動きが少なくとも少しでも急所のポイントからずれれば
物凄い勢いでアドレナリンを全開させて突っ込んで来る。
そういった場合、こちらに襲い掛かる猛獣を正面からさばくことも多い。

特に日本国内の山野と猟の形態では、追出猟は勿論のこと
俺の様に1人で山に入る者も撃つ時は、走ってるものを狙う事も結構多い。
シカが走るときの抛物線が一番大きいが、これを細い
ヘアクロスのみで狙うと、3歩も4歩も飛ぶのを狙わなければ
急所と合わない。
これをポストタイプで狙うと、スコープを付けない照星照門で
狙うのと同じ速さ、むしろ照門とあわせる必要が無い分速く撃てる。
経験のない人には分らないだろうが、日本の山野では地形の複雑さ
に加え、自分がいるところに木があり、獲物が走ってるのが
木々の間という難しい条件下での射獲が多い為、たった2歩どころか
1歩分早ければ撃てたのにと、地団駄踏むことだってある。
余談だがライオンの場合は肩甲骨が非常に分厚く頑丈で、拳銃の
9mm弾程度のPenetorationではなかなかダメージは与えらず、
ハンドガンハントを試みて逆襲を受け、大怪我をしたり命を落としたり、
中には一生歩行もままならない生活を強いられることになったものも多い。

最後に、俺がゾウやライオンを仕留めたというと、みんな「ヘェー!」と驚いてくれる。
だが、アフリカでの狩りは、ガイドを雇ってのハンティングであり、金さえ払えば誰でもできる。
したがって、例えライオンを倒したとしても、それだけではハンターとしての実力者だとはいえない。

何故ならハンティング(捜査)はガイド任せで、俺は単なるシューター(射手)であり、
撃つまでの段取りは全てガイドがやってくれ、それにただついて、歩き、与えてくれた
ゲーム(獲物)を撃つだけのことだからである。
したがって何を倒そうと単なるハンターとしてのキャリアの一つに過ぎない。

射撃が出来、猛獣が撃ちたいと思えば「長期滞在、それに付随する高額といえる金、
暑さ寒さに負けない体力と丈夫な体、英会話」の四つの条件が揃えば、実現可能なのである。
しかし、人は各自それぞれであるから、他人のやり方、考え方をとやかく言うつもりは毛頭ない。
ただ、俺は自分でやってみて、目で見て確認して、体験したことしか信じない。
以上が簡単に帰した俺のライフル射撃の歴史であり、実際である。
(b.2.3) 捕殺技術の改良(石川 創、重宗弘久(共同船舶))

JARPNUで捕獲対象となっているマッコウクジラの捕殺技術を向上し致死時間を
短縮するために爆発銛の導爆線増量、遅延信管の採用等を行った。
またニタリクジラ、イワシクジラの致死時間を短縮するために、従来のライフルを
上回る大口径ライフルを2次的捕殺手段として導入した。
http://www.icrwhale.org/03-B-JARPN.htm
果たして火縄銃で鯨が撃てたか
澤田 平
堺鉄砲研究会 主宰
大阪鯨組
国史上の通説として、わが国への鉄砲の伝来は、天文十二年(1543年)
とされる。この頃からわが国の捕鯨業も開始されていた。
火縄銃で鯨を撃とうとする試みは、砲術家であれば一考するところである。
この世界最大の獲物を標的とする水上での射撃は、江戸時代の砲術家のチャ
レンジ精神をかき立てるのに十分なものであった。
そして実際に火縄銃で鯨を捕らえようとし、計画した人々がいたのである。
http://www.whaling.jp/isana/pdf/isana21j.pdf
411名無しさん@一本勝ち:2008/05/14(水) 00:01:11 ID:+TKSR2/g0
野生ゾウによる被害、04年の死者22人に インド北東部 (1/2)
ttp://www.cnn.co.jp/science/CNN200411160016.html
インド・ガウハティ──インド北東部のアッサム州で、野生ゾウの群れが村や民家を襲い、今年に入って
からの死者が22人に達していることが明らかになった。森林破壊によってゾウの生息場所が縮小したことが、大きな原因だという。
アッサム州は、インド国内でも野生ゾウの数が多い地域で、推定約5000頭のアジアゾウが生息している。
しかし、人間の生活地域が広がるにつれ、生息場所の森林が消失し、エサを探すゾウが村を襲う事件が後を絶たない。
野生ゾウに襲われた同州の死者数は、過去15年間で600人以上に達している。
アッサム州森林省のボルドロイ氏によると、村を襲うゾウは、家々を踏みつぶして食べ物をあさるだけでなく、
各家庭で造っているライスビールに目がないという。ライスビールの味を覚えたゾウが、再び村に現れて民家を襲っている。
最近では、10月26日にアッサム州の主要都市ガウハティ近郊の村で、ライスビールを飲んだゾウに襲われ、3人が死亡、2人が負傷した。
村人や当局者は、フェンスに電気を流したり、溝を掘ったり、爆竹やかがり火などでゾウを追い払おうとしている。
しかし、これらの手段は身を守るためだけのもので、ゾウを怖がらせる物ではないため、根本的な解決にはなっていない。
インド政府は、アッサム州における野生ゾウの保護に取り組んでおり、ゾウを捕獲したり他の州へ追い払ったり
することに、厳しい制限を設けている。そのため、被害は大きくなるばかりだ。

ボルドロイ氏によると、衛星写真による調査の結果、1996─2000年の5年間で、約1100平方キロ以上の
森林が消失したことが判明しているという。また、2001年には、少なくとも19頭のゾウが、
襲撃に怒った村人たちによって、殺されているという。
アッサム州では、野生ゾウの襲撃を防ぐため、農家や各村に対し、緩衝地帯の設置を奨励。
周囲にゾウが好む植物を植え、その内側にはゾウが嫌うマスタードなどを配置し、ゾウの侵入を防ごうとしている。
また、農作物や家族に保険をかけるよう、勧めている。
ボルドロイ氏は、「(保険をかけるという)アイデアは、襲われた人々がゾウに報復することを防ぐための一案。
ゾウは我が国の遺産であり、共存すべきものだ」と話している。
413名無しさん@一本勝ち:2008/05/14(水) 00:43:51 ID:V/z4aL5u0
恐竜ハンタの話は面白いが、あちこちで話の使い回しすんなよw
同じ文章ばかりで飽きてくる
414名無しさん@一本勝ち
恐竜ハンター・マキシマムエディションDX   何者ですか。