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B:
永井均の土俵でオリジナリティを主張するカオル、というこの構図が
<独在性>を巡る問題系の多くの部分を暗に映し出しているのかもしれないなぁ。
さて、カオルの議論を精緻に追うのが困難なのは、カオルにとって常に<独在性>の問題が
死んで表れるからだ。生きていない。いつも、どこからか解答をつれてこようとする。
<独在性>の問題がとうの昔に解決された問題として捉えられているからかもしれない。
ただ、カオルが自身の<独在性>のオリジナリティに固執していることだけは、ひしひしと伝わってくる。
>厳密さにおいて、どうも永井のアバウトさについていけないところが
>あります。わたしがまちがっているのなら、どうしても知りたいです。
>よろしくお願いします。
永井均が先の三部作で新しい境地に達したのは私が指摘するまでも無いことだけど、
その新しい境地にずっと以前から住んでいましたという風な口をきく人物とは
どのような人物なのか、と正直思う。
まず、永井均に必要最低限の敬意を払うべきじゃないだろうか。
見下している相手が何を言っても間違っている気がすることはよくあることで、
往々にして痛い目を見てから、自分の間違いに気づく。