護身術に最適な武道・格闘技は何ですか?part2

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2名無しさん@一本勝ち
●警察など治安機関出身の指導者である:
身辺警護のサービスを行っている警備会社等が主催する講座も合格です。
警護サービスとして警察SPレベルの内容を備えている会社を選びましょう。
マッチョなボディーガードを貼りつけるだけの警護内容ならあなたの護身に役立つノウハウは持っていません。
現場での経験を持たず、武道の段位しか証明するものがない指導者は避けましょう。
それでも「実戦経験多数」と主張する指導者には、試合以外のどのような「実戦」を経験したのか、
その「実戦」の法的事後処理はどうなったのか、裁判記録などが残っているか、等々について聞いてみましょう。
それが答えられない指導者は経験について嘘をついているか、犯罪者だということです。
いずれにせよ護身を教える立場にはありません。
●危険を警戒する方法がある:
「護身術」は最後の手段、できれば危険には近付くな、と言うからには方法も示すべきです。
具体的な警戒のための技術を指導してくれるでしょうか。
●武力に頼らずとも状況を解決する方法がある:
戦わなければそれに越したことはないことは明らかです。
ですが正当防衛が認められない事例の多くは武力行使前に防衛者が攻撃者を挑発するなどして回避を怠った結果によるものです。
武技を身に付けると「無用な自信」が身に付くため、カウンターバランスを取るようなプログラムが存在しなければなりません。
「心構え」のレベルだけでなく、状況解決のための非武力スキルを教えられない指導者は護身を教えているとは言えません。
3名無しさん@一本勝ち:2006/02/27(月) 19:33:53 ID:1kFahUKb0
●武力技の習得は1日で可能である:
一つ一つの技の理解と実践は5分でできることが必須です。習得に時間と熟練が必要な技術は実戦のストレス下で使えません。
8時間あれば武器への対処も含めた護身の武力行使の側面が「総合的に使える」ようになるべきです。
目安として、一週間に1回2時間のクラスで一ヶ月で修了できないプログラムにはあまり有効性はないでしょう。
しかし、現実に有効な護身のためには武力技だけでなく、犯罪手法・犯罪心理・口論が暴力に発展するメカニズム・法律的問題など
多くの「座学」が必要であり、1日講習などで護身の基礎を教えられると主張する指導者は避けましょう。
必要な知識をすべて教授しようとすれば、最低でもフルタイムで1週間はかかるからです。
●通常の着衣と靴でトレーニングする:
護身状況は畳の上で胴着を着ているときに発生するわけでありません。
アスファルト上でブーツを履いているかもしれませんし、相手も同様です。
●「師範」はいない:
本当の暴力を前に達人はいません。対処の方法を知っている「指導者」がいるだけです。
師範だとか兄弟子などの封建主義の入り込む余地はありません。せいぜいが先生でしょう。
段位、レベル分けなども無意味です。護身の世界には「実戦を体験した人」か「未経験の人」しかいません。
そもそも「自分の生命を守る」という行為に段階があるわけがないのです。
白帯なら素人相手の喧嘩に勝てます、黒帯ならヤクザ相手に喧嘩に勝てます、師範代ならテロリストとの戦闘に勝てます、とでも言うのでしょうか。
この3種類の攻撃には「物理的対決」に到達するまでの対処に違いはあれど、実際交戦状態になれば「素手で何とかする」方法は
相手が素人であれテロリストであれ一つしかありません。
ビギナー・コース、アドバンスド・コースなどと分かれている護身教室はナンセンスとしか言いようがありません。
4名無しさん@一本勝ち:2006/02/27(月) 19:34:19 ID:1kFahUKb0
●現実の攻撃に対応できる:
背後からのタックル、首締めなどにも対応できなくてはいけません。
「こういう攻撃をしてみてください」と言われたら、そうでない攻撃をしてみましょう。
背後からの攻撃には、通常の武道ではどう頑張っても対応できない攻撃法があります。
そういう攻撃について対処法の有無を即答できる指導者でなくてはいけません。
また、「寝技」を教える護身術は避けましょう。畳でない地面の上は危険に溢れています。
複数の敵にも対処できませんし、ナイフなどの武器には寝技を仕掛けてくる相手は格好の標的です。
組み付かれて倒されてもその状態から離脱して立ち上がって戦う技術を教えてくれる指導者を選びましょう。
●現実に使われている武器に対応できる:
一般の犯罪で伝統武器に出会う可能性は極めて低いです。
包丁・カッター・金属バットなどに対応できる技術でなくてはなりません。
こちらが武器を用いる場合も身の回りのものを間に合せ武器として使える必要があります。
●犯罪状況のシナリオ想定がある:
開始線に立って礼をして一対一で始める状況は現実には存在しません。
試合形式のスパーリングしか対人練習形態がないクラスは止めましょう。
現実の犯罪事例を数多く研究しており、どのような状況で暴力が発生するか、
どうして回避できない状況に追い込まれるのか、などについても理解している指導者を選びましょう。
そのためにはまずあなた自身が巻き込まれ得る犯罪について十分な研究をしておくことです。
5名無しさん@一本勝ち:2006/02/27(月) 19:34:37 ID:1kFahUKb0
●複数敵に対応できる:
必ずしも武力技によって対応するとは限りません。
複数敵に対応する「武力技」を教えられると主張する指導者よりは、いかに同時に複数を相手することを避け、
回避機動のなかで敵を一人一人に分散させて個別撃破するかを指導する指導者のほうが好ましいでしょう。
●暴力状況でのアドレナリン・ストレスへの対処方法がある:
「楽しく護身を学びましょう」は良いですが、現実の状況は決して楽しくありません。
楽しくやった練習は実戦では使えません。いつ襲われるかわからない緊張感を与える訓練や、適切なアドレナリン・ストレスで
多少の痛みでも前進して攻撃する訓練など、非常事態における生理反応を考慮したプログラムが用意されてなくてはなりません。
●武力に踏み切るタイミングについて指針がある:
回避に努力すべき状況が武力行使をすべき状況に切り替わるのをどう判断するのか、
そこが曖昧では、「暴力は出来るだけ回避しましょう」という「心構え」に拘ったまま襲撃者の餌食になってしまいます。
一般的に暴力的対決は先制攻撃をしたほうが勝ちます。対決の意志がないことを十分に警告した上で先制攻撃をしかけることが重要です。
これは戦争も格闘も同じで、少なくとも相手の暴力強度が最大に到達する前にこちらの武力強度を最大化することが必要です。
「相手がこう出たらこうする」というシミュレーションは、敵を上回る強度とスピードによって無効化されてしまいます。
「相手に何かをさせてからそれを制圧する」タイプの技術は実戦では使えません。
相手が手を伸ばして掴みかかってくる素振りを捉えて突き飛ばす、などの技術のほうが実戦的です。
当然、掴まれてしまった最悪状況からの逆転方法もなくてはならないですが、これは護身術のメインに据えられるべきではありません。
大事なのは状況がエスカレートする前に離脱することです。相手が暴力強度をエスカレートさせるのを黙って見逃しておく手はありません。
6名無しさん@一本勝ち:2006/02/27(月) 19:34:58 ID:1kFahUKb0
●生命・身体の危機に際して行使すべき武力のレベルは最大限であるべきだ:
前項とも関係しますが、相手の暴力強度を上回る武力を使わねば本気であなたを傷つけようとしている相手を止めることはできません。
「顔見知りによる強姦」において女性が男性の頬をひっぱたく、という行為を思わずしてしまうことがあるようですが、
こうした「罰する」行為は護身において意味を持ちません。
危険から自分を守るために相手を制圧することが第一要件です。
それを意識した技術とその実践上の心構えを教えない指導者は護身の実態についてわかっていません。
●武力行使の法律的正当性・駆けつけた警察官に何を言うべきか指針がある:
犯罪者から護身できても社会的護身ができねば意味がありません。
目撃者がいない状況やバイアスのかかった目撃者(相手の仲間)しかいない状況での護身行為は常に法的正当性を問われます。
そういう状況をどう処理するか、警察に対して何をどう報告するかについての標準手順を教えられない指導者は
護身ではなく「喧嘩」を教えているといってよいでしょう。

以上の条件をすべて満たしていない場合、それは現実で生命の安全を守ることのできる護身ではなく、武道かあるいは「何か別のもの」でしょう。

以下の項目についても回答があれば望ましいかもしれません。
7名無しさん@一本勝ち:2006/02/27(月) 19:35:13 ID:1kFahUKb0
●ホーム・セキュリティや家宅侵入への対処はできるか?:
家屋の安全確保はパーソナル・セキュリティ以上に難しいものです。そこには家族の安全というパラメータも関わってきます。
●強姦(顔見知りによるものも含む)への対処はできるか?:
強姦の多くが近親者や「友人」によって為されることが統計的にわかっています。
それゆえに回避のための手順と武力行使へのシフトは通常の護身状況とは大きく異なるため、特別なアプローチが必要です。
●スプレー、化学物質などによる攻撃への対処はできるか?:
そもそも護身具として得られている催涙スプレーなどが犯罪者によって多用されていますが、防ぐすべはあるのでしょうか。
●つきまとい、尾行、監視などへの対処はできるか?:
●誘拐にはどう対処するか?:
計画的犯罪は重罪であるがゆえに犯人は被害者の証言を恐れ殺害という結果を生みやすいため、事前回避が最も重要な分野です。
身辺警護のプロが扱う事例も殆どがこうしたケースです。
●応急治療できるか?:
護身状況で怪我を追った場合、あるいは一緒にいる人が怪我をした場合、応急処置ができる必要があります。
怪我の種類・程度によっては安静にさせ救急車を待った方がいい場合もあるので、基本的なトリアージの能力も重要です。

以上の全てを「教えられる能力」を持つ必要はありません。適切な知識を持っているか、「それはわからないので一緒に勉強しましょう」
と言うか、専門家を紹介してくれるか、いずれであっても望ましい指導者と言ってよいでしょう。
わかるのかわからないのかがわからない、それらが必要な技術なのかどうかについて明確な意見がない、
などであれば、危機管理としての護身を教えるものとしては決定的に資質が欠けていると思われます。