井桁崩しの理論

このエントリーをはてなブックマークに追加
231にょ


どっかのスレで言及されていた、『トレーニングジャーナル』2001年五月号を入手。
ネットでバックナンバーを販売していた。
編集後記にも「最初のうちは両氏の話が噛み合わず〜」と書かれてしまったほどの迷対談だ。
みっちり八ページありなかなかの読み応え。大幅に省略して概略を転載。

甲野善紀=武術評論家
渡会公治=東大大学院助教授、スポーツ整形外科医
−−−−−−−−−−−−
○ナンバについて。
甲=昔の日本人は手を振って歩いていませんでした。もしくはナンバでした。断言できます。
渡=日本古来の農具、田下駄(※)をナンバと呼ぶ文献がありました。語源はこれではないでしょうか。
 (註※アキカンを使ったゲタ遊び
   http://www5b.biglobe.ne.jp/~iyasaka/japanese/activity/kanuma.htmlをイメージしてくれ
232にょ:03/03/18 21:40 ID:SL3rNbBC
甲=昔の日本人は走れなかった。今のような腕を振る歩き方が描かれている浮世絵は、一枚もありません。
渡=そうでしょうか? 場合によるのではないでしょうか。例えば、スキーの動きには、ナンバ歩きも
  逆ナンバもあります。 古代ギリシャの図ではナンバも逆ナンバも描かれています。
甲=江戸時代の庶民には、走るということが禁止されていた。武智鉄二(※)もそういってます。
 (註※俺は知らんが検索したらこういうページがあった。
   http://www.alpha-net.ne.jp/users2/taka1643/kenkyu/kenkyu_146htm.htm
233にょ:03/03/18 21:41 ID:SL3rNbBC
渡=桐朋高校バスケットボール部のご指導は、どの程度。
甲=金田伸夫先生に二、三回、「強く蹴らない・踏ん張らない・捻らない」について実演とお話をしました。
  しかし今のところ、この方法は桐朋高校以外では成功していないようです。

渡=逆ナンバをナンバに変える−−ただ、体をひねる方向を逆にするというだけで、
  劇的な結果が出るようなことが起こるものでしょうか。
甲=わたしは先日も、体重90kgはあるような社会人ラガーマンのタックルを潰しました。
  「捻った動き」は私には読める。私には「相手の支点を消す」ことができます。
(写真=推手のような実演写真、入る)
234にょ:03/03/18 21:41 ID:SL3rNbBC
渡=これは、技術ですよね?
甲=私の動きに「支点がない」からです。(※俺には意味不明)
渡=この技術が、例えばバスケにどのように役に立つんですか。
甲=筋力の省エネですね。あとおしくらまんじゅうになったら受け流せる。
235にょ:03/03/18 21:42 ID:SL3rNbBC
甲= 私の術理は発展途上ですから、「これが正しい」と言い張るつもりはありません。
渡=模索して、結局、最初に戻るということはありませんか。
甲=ううん…、今は丹田の追究がマイブームです。
渡=「この動きが正しい」という基準はどこでとりますか?
甲=現実に、私にとって有効な動きかどうかです。実験して。
渡=武術には、「型」や「構え」など、基本を重んじる考え方がありますよね。
甲=型には形骸化したものがあると思います。
渡=芭蕉の言葉に「格より入りて、格より出づ」というものがありますが。
甲=空手道もフルコンにやられましたし……私は、量をこなして質を高めるということを信じません。
236にょ:03/03/18 21:42 ID:SL3rNbBC
渡=スポーツ医学においては(一般論というものを避け)、個々人のアライメントを考慮しますが…。
甲=(私の術理には)旧来のトレーニング法とは矛盾するところもあると思います。
渡=甲野さんの身体には、故障等がありますか?
甲=右肘はまっすぐ伸ばせませんね。
渡=体重は。
甲=60kgより少し減りました。食事を、野菜をすり潰したものに変えましたので。
渡=そうですか。お大事に。

  〜おしまい〜