BUGEIに未来は?

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927こういう感じ?
吾郎くん「先生!>925さんが、あんな事言ってますが本当でしょうか?
     そうだとすると一般人の僕にもチャンスがあるってことですね?」
先生  「嫌だなあ、吾郎くん。ちゃんと前に説明したじゃないの。
     武術家が大成したパターンっていうのを。もう忘れちゃったの?
     偏差が頭にまわったか?」
吾郎くん「先生!僕も才能と性格を見こまれて、先生なんかと全然違う人格者の師父に
     拝師したいです!当然ただで!
     八極拳が希望ですが、このさい形意拳でも我慢します。贅沢はいいません!
     そして師父の知り合いの秘密結社の人達のバックアップで台湾と中国に行って
     陳家太極拳と八卦掌と蟷螂拳と心意六合拳を習うのです!当然ただで!」
先生  「電波一武道会があったら、君が最多連続優勝者だな。
リカルド・ロペスも真っ青だ。」
吾郎くん「先生、物事はやってみなければわかりませんよ?この吾郎様には夢がある!!」
先生  「夢見るついでに永眠してくれ。」
928こういう感じ?:02/06/22 15:39 ID:7116XixT
先生  「じゃあ今日は>925さんが言う当時の『武術を学ぶパターン』について考えてみよう。
     民国初年頃までの傾向としてはおおまかにわけると次の通り。
    (1)武術に理解のある名士、豪商、地主が、実力ある武術家を招き(自分も含めて)
       家人が学んだパターン。
    (2)貧しい家に生まれ、武術で身をたてようと一念発起し、内弟子、使用人として
       門に入り習得していったパターン。
    (3)もともと武術の家系に生まれ、後継者として親類から叩きこまれるパターン。
    (4)地方の村落が自衛と娯楽のために武を練る習慣があり、そこで生を受けたため
       自然と習得するパターン。
    (5)現在と同じように、門を開いている武術家に師事するパターン。
    (6)特定の集団(標局、護衛、売武芸、秘密結社、馬賊匪賊等)に所属したため
       職業上の理由からその集団に伝わる武術を学ぶパターン。
     これが国術館構想の後になると全国で尚武の気風がぐっと高まり、
    (7)国術館や学校教育の場で武術を学ぶパターン
     ってのが出てくる。
     誤解のないように言っておくと、(1)〜(7)っていうのは一人の武術家の長い
     修行歴の中では混在する事の方が多いからね。まあ、自分でもちょっと強引な
     分け方だとは思うけど。」
929こういう感じ?:02/06/22 15:40 ID:7116XixT
吾郎くん「いわゆる王樹金先生の『カネとヒマがある奴がやるもの』ってのは(1)と(5)
     の場合だけですよね?僕は(4)がいいなあ。金もかからず農閑期に武術三昧!
     ああ、昔の孟村か陳家溝に生まれたかったよ…」
先生  「ただ、そういう所っていうのは、歴史的に見て地理的、政治的要因から侵略や掠奪を
     受けやすい場所だったりするんだよナー。吾郎くん最前線で殺し合いできるかい?」
吾郎くん「・・・・・・遠慮します。」
先生  「余談になるけど(4)のパターンって(1)の変形と言えなくもないんだよね。
     所謂、旅の武術家を村に留めて、自衛のために村民は武術を習い、そのかわり
     武術家の面倒は村民がすべてみたと。地方拳術にはそういう話しがごろごろ
     残ってる。」
930こういう感じ?:02/06/22 15:41 ID:7116XixT
吾郎くん「でもなんか、あれっすねえ…意外と『強くなりたいから』とか『好きだから、
     やりたいから』って感じが上のパターンから伝わってこないっすねえ…」
先生  「武術が武術本来の意味で通用した時代だからね。『強くなりたい』とか『好きだ』
     という気持ちはみんなあったと思うけど、それ以上に『武術を学ぶ事の必然性』
     が今よりもはるかに強かった時代だよね。。
     あんまり言いたくない言葉だけど『花拳縫腿』って言葉が残っている以上、
     『かっこよさ』にひかれて門を叩くミーハーな人間は昔もいたんだしね。
     それに引き換え、当時の大成した武術家っていうのはもっと強烈な…せっぱつまった
     と言ってもいい目的意識(拳学を極めるとか、自衛の為とか、身を立てる為とか、
     後継者としての使命感とか、病気を克服するためとか、国威復権の礎になるためとか)
     を持って望み、死後もそのエピソードが残ってる人が実に多い。
     それとな、吾郎くんは『金を払わずに学んだ人がいる』って事に何か砂丘でコンタクト
     レンズ探すくらいの希望見出してるようだけど、『金=自分の持つエネルギーの代替品』
     ぐらいに考えてみたらどうかね?お金を払わなかった(払えなかった)人は金銭の
     替わりに、練習時間以外の自分の時間や、自分の持つ知識などの、同等量の『他の代替品』
     を師父に捧げたと。そう考えた方がすっきりしないかい?」
吾郎くん「…せ…せんせい!ぼ…僕間違ってました!もう泣き言は言いません!」
先生  「わかってくれてうれしいよ。吾郎くんを弟子にとって早5年。未だに起勢しか教えて
     ないけど頑張ってくれ!あ…それと来月から月謝倍だから♪」
吾郎くん「…あんた、うんこより汚いよ…」

※この文は笠尾楊柳先生及び氏の著作とは全く関係ありません。
 つーか笠尾先生、楊柳会の皆様ごめんなさいm(__)m