今はもう会えないあの人へ・・・想いを書くスレ23

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772名無しさん
高崎に来たときには「ああ、全国区の名前で新幹線も止まるのに、田舎なんだな……」と思った。
でも4年も親元を離れて一人暮らしをしていると情も湧く。卒業して引越しなのに荷物の片付けが進まない。
……何であの時、貴方に声を掛ける事が出来なかったのだろう?
本当に綺麗な女性だった。目鼻は整っているけれどモデル顔負けの顔というわけではない。
でも貴方の笑顔は、今まで家族や友人達からありったけの愛情を注いでもらったかのような
幸せに満ちたものだった。その笑顔を見るだけでも自分も幸せな気分になれた。
この人の隣でいつも、それこそおばあさんになるまでも笑い合える仲になれたら……
大学の行事で初めて彼女を見たとき、そんな漠然とした感情が湧いたのをはっきりと覚えている。
でも自分は臆病だった。行事後の夜の飲み会というせっかくの神様が与えて下さったチャンスを、
自分は活かすことが出来なかった。それで神様は愛想を尽かせたのかもしれない。
それ以降、近づく機会は一度としてやってくることはなかった。
773名無しさん:2006/03/26(日) 23:01:05
でも何故、卒業式という最後の最後に神様は貴方を自分を巡り合わせたのだろうか。
かつての後悔も薄れ、もうこのまま社会人になる覚悟を決めるだけで良かったはずなのに。
袴姿の貴方は、今まで見た事がないぐらいに美しかった。
卒業式の会場に向かうバスの中で貴方を見かけたとき、思わず心臓が止まりそうになった。
「もうどうなってもいい。玉砕でも構わない。とにかく声だけでも掛けよう」
そう思った。
でも結局声を掛けることは出来なかった。
周りに人がいたから。何て声を掛ければいいのか分からなかったから。言い訳はいくらでも出せる。
でも貴方に声を掛けることが出来なかった後悔の念は薄まることは決してない。

はっきり言えば、4年間、貴方と自分は単なる他人だった。
そしてこれからもずっと、それこそ一生他人であり続けるのだろう。
出身地もどこに住んでいたのかも全く分からない。
卒業式のすべてが終わった後、声を掛けられずに見送ったその背中が別れの姿になってしまった。

貴方のような素晴らしい女性を、世の中の最高の男達が放っておくことはないだろうと思う。
だからきっと貴方は幸せになれるはずだ。それこそ毎日笑顔で暮らせるぐらいに。
こんなことを単なる赤の他人に言われたとしても嬉しくもなんともないだろうけども。
貴方が笑顔に満ちた人生を送ることを想像するだけで、一種の満足感が心の中に満ちてくる。
それと同時に、その隣で一緒に笑っているであろう男が決して自分ではないということに溜息が出る。
貴方は自分のことなど記憶の片隅にもないだろうし、ましてや思い出したりすることもないだろう。
でも自分は貴方の心の中に一かけらすら存在してなくても、貴方がいつも幸せであることを祈り続けようと思う。
それしか自分には出来ないから。
もうおそらく一生会うことはないだろう。いずれ若き日の思い出として貴方を思い出すのだろう。
ありがとう。そしてさようなら。