あるボクサーの引退
全戦績、29戦16勝(3KO)9敗4分。デビュー戦も判定負け、
連勝は最高でも4どまり。そんな男が日本タイトルを獲ったのである。
1度も防衛することなく敗れ、また返り咲くこともなかったが・・・。
中野の試合を見たのはたった一度きり、あの日本タイトル戦だけである。
それまでに5度の防衛を果たしていた安定王者、加山利治に挑んだのだ。
加山はその前の試合で東洋太平洋タイトルに挑戦し、不甲斐ない敗北を
喫していた。失われた自信と信用を回復するために、ランク下位の中野が
手頃な挑戦者として選ばれた、という印象があった。中野はスピードも
強打もなく、打たれ強くもない。加山のKO防衛、というのがほとんどの
人の予想だったはずだ。
ところが・・・・・・
http://members.at.infoseek.co.jp/takawo222/br16.html