★オゲレツ盗作屋・田口ランディ監視スレPart4★

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40無名草子さん
貴志祐介著「十三番目の人格 -ISOLA-」(P343)より引用

「わたしは・・・売れっ子になったわ。そしてすぐに、同じ経営者のやっている別の
お店に引き抜かれたの。イメージクラブって、知ってる?」
「漠然とだけど」
「普通は、部屋やコスチュームに趣向を凝らしただけの、なんていうか、性を売る
場所なんだけど、そこは・・・そこも結局、同じだったんだけど、わたしだけは、少し
違う売り出し方をしてくれたの。つまり、ある種の心のセラピストのような」
「セラピスト? カウンセラーのようなことをしたの?」
「ちょっと口はばったいけど、そうよ。わたしは、イメージクラブに
移るとき、『本番』は一切なし、お客さんに勝手に触られるのも嫌
だっていう、かなり常識はずれの条件をつけたの。マネージャーは最初
は渋っていたけど、わたしの評判を聞いてたから、試験的にOKして
くれたわ。わたしは、コスチュームをつけて、お客さんの話し相手に
なって、そして必要な時にはちょっと触ってあげただけ。頭を撫でてあげたり、
胸に抱きしめてあげたりね・・・」
由香里は、ちらりと真部の顔を見た。
「結果的には、それでも大成功だったのよ。一度わたしのところに来た
お客さんは、必ずまた来てくれたわ。みんな、心から満足してくれたし、
わたしのところへ来たことによって、心の鬱屈や悩みが解消して、仕事
や家庭もうまくいくようになったっていう人も多かったわ」
「それは、すごいな」
(引用終わり)