呉智英について。

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419無名草子さん
>>418
『インテリ大戦争』を持っていないから、わからない。
とのことですので、ちょっとばかり書評をします(不遜ですけれど…)。

今、読み返してみると、やはり「若い」――これに尽きると思います。
各評論家の批判の章は、基本的に今のスタイルとあまり変わっていない。
が、氏が若い頃の執筆だからでしょうか、何だか「勢い」というか「スピード感」というか
そういうものがあふれた仕上がりになっている感じがしました。

ガロで連載していた、論語周辺にまつわるエピソードをパロディー化させた
お笑い系コラムを再録した章は、今読んでみてもやっぱりコッテリしてます。
笑うにはちょっと堅苦しい筆運び。

今の呉智英氏は、そのときの油ギッシュな部分をシェイプアップさせて、
より読者に読み易く、よりスマートな文調・論の展開ぶりに努めているような気がします。

小谷野敦は後継者としてどうかという話は、インテリ大戦争を読み直してみると、
「似ていると言われれば似ているけど、ちょっとちがうんだよねぇ…。その…根本的な発想とかがね」
ってな感想を抱くことになると思います。(たぶん)

――以上、ご参考までに…。