むかし、次のような忠臣蔵を読んだことがある。
赤穂浪士の企てに共鳴したオリキャラが登場した。堀部安兵衛の飲み友達程度の出番だったら
我慢できるが、そのオリキャラの出番が非常に多い。剣術は安兵衛以上の達人。しかし、赤穂藩士
ではないから、討入には参加できない。それなのに、陰に陽に赤穂浪士の手助けをする。
要するに、暇人だな。ところが、物語の重要な局面になると、このオリキャラが大石の窮地を救ったり
する。そのような重要な役割を何度も果たす。読み終わってみると、このオリキャラがいなければ、
大石らは討入などできなかったよな、という感想を読者はもつ。
オリキャラがここまで活躍すると、赤穂浪士は、まるで木偶。なんか、赤穂浪士をバカにするために
この小説を書いたのだろうかと思ってしまう。
そのオリキャラを楊令、赤穂浪士を梁山泊の旧同志と考えてもらえば、楊令伝のつまらなさは、
一目瞭然。