北方水滸伝・楊令伝を語ろう第四十六章

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721無名草子さん
二万の兵が、ついてきた。岳家軍では、最も精強な部分だ。
「しかし、孫範。二万の精強な兵は、平均して精強といえるのだろうか?二万もの人間がいれば、
当然、強弱の差はあると思うのだが」
 難しい質問だった。孫範は、五十人の学級の中では、一番相撲が強かった。同じ学級の中に
敵はいなかった。孫範と対等に闘える相手は、校内に四人いただけだ。
 そのような精強な相撲取りを二万人集めようと思うと、四千の小学校から五人ずつ精強な相撲取り
を集めなければならない。市内には小学校は三十校しかなかった。四千の小学校という数字は、
孫範の想像を絶するもので、いったいどうすれば二万の精強な相撲取りを集められるのか、
孫範にはわからなかった。