378 :
無名草子さん:
『伝えたい思いの強さが鍛え上げた文体』
普通の人が目にしたことのないような単語はほとんど使われていない。
技巧的に飾り立てるよりも伝えることを優先しているように感じた。
読み手に親切な気遣いは感じられるものの、
伝えようとしているものが、まるでさっき見た夢か何かのような不思議な物語である。
やはり読み手は、寝起きの人から長い夢の話を聞かされているような感じになってしまう。
そして、寝起きなのにやけにきっちり細かいことまでしゃべる人だなぁと思いながらも、
気付くとなぜか物語に聞き入ってしまっている。