内田樹7

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351イカフライ
うーん、今日の今日まで知らなかった。
「積水本名訴訟」なんていう裁判沙汰があったなんて。
最初は「積水本名」というのは地名のことかと思って調べたが、そんな固有名はない。
そして「積水ねずみ訴訟」がヒットした。
なんのことはない。「積水ハウス 本名 訴訟」という意味である。
在日朝鮮人の積水ハウス社員が顧客を相手取って起こした「差別発言」訴訟だ。
はたして原告の言うとおり被告の男性はそんな暴言を吐いたのかどうかわたしは知らない。
だれも永遠にわからないだろう。二人だけの話しだ。テープがあるのならともかく証拠がなければ水掛け論だ。
ところが原告の在日朝鮮人は相手を訴えた。
証拠もなしに!
信じられないことだが、この証拠のない水掛論争訴訟をNHKはじめ大阪弁護士会などが支援した。
どういう根拠があってのことだろう? わたしにはまったく理解できない。
それよりも驚いたことは原告の勤め先の会社(積水ハウス)が訴訟を全面的にバックアップしたことだ。
理由は、「社員を会社が守らなければだれが守るのか?」
この言葉にはわたし、びっくりしました。
えー?えー? んじゃ、顧客はだれが守ってくれるの? 顧客を守れないような会社をだれが信頼できますか?
もちろん社員も守らなければいけない。しかし、社員と顧客を量りにかけてはいけないのだよ。両方公平に守るのが会社。
どうやって守るか?
徹底的に調査するのです。はい。
それこそ、どれだけの時間と費用をかけてもいい。
そしてだれの目にも間違いのない「証拠」のみをもとに顧客であれ社員であれ堂々と断罪する。これが会社の勤めです。
それがなんですか!
社員の口頭での報告を丸々信じていては顧客を守ったことにならない。
それでは両方大事な会社としての公平性に著しく齟齬が生じていないか?
積水ハウスが独自に調査をし、被告と面談して動かぬ証拠と心証を得たのならともかく、いきなり被告に「脅迫電話」をかけている。
こんな馬鹿な話がありますか!

在日だといえば何でも我儘が通ると思い込んでいるのではないだろうが、
この訴訟の顛末、あまりにも首をかしげる話ではないか。