【本村洋】天国からのラブレター16【新潮社】

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「天国からのラブレター」94ページより

手紙を書き始めてから、1時間が過ぎた。時が過ぎるのは本当に
早いね。今日はエリザベス女王杯だ。絶対に大穴が来る。大金持
ちになってやる。……それはそうと、木曜日、酔っぱらっちゃっ
たね。弥生、酔うと甘えだしたり、泣きだしたりして大忙しだ。
でも、それがとっても可愛い。「守ってあげなければ」と、い
つも思う。
門司港駅から家に帰る途中で、弥生が「私の大事な人、みーんな
どっかに行く」って泣き出した時、すごく弥生が好きだと思った。
俺のために弥生、いっぱい友達なくして、つらい思いをして、そ
れでも、俺と付き合ってくれる。だから余計に「弥生を幸せにして
あげよう、大事にしよう」って思う。