あっての人間だ
初めて司馬遼太郎を検索してきてみたら、乙の流れだった
あれ前スレもう落ちたの?
>>1 スレ立て乙!
今「梟の城」を読み終わり
これから「風神の門」を読みに入るところです
このスレすぐ落ちるな
8 :
無名草子さん:2008/04/22(火) 16:35:19 BE:183534023-2BP(432)
前スレなんでおちたんだろ。そんなに最後の書き込みから時間たってないのに
9 :
無名草子さん:2008/04/23(水) 01:50:42
びっくりしましたね。
>>8 ふと前スレを読み返しててなんかワラタ
8 名前:無名草子さん 投稿日:2008/01/12(土) 01:31:56
前スレはなんで急に落ちたんだろう
11 :
無名草子さん:2008/04/23(水) 06:53:55
坂の上の雲読み直してるけど2度目読む方がおもろいなこの作品
乃木と伊地知はどう見ても無能だよな〜味方殺しすぎw
12 :
無名草子さん:2008/04/23(水) 14:02:33
坂の上の雲の八巻37ページ。左から二行目。
『このめ』となっていますが、『このため』の間違いですかね?
自分は国語苦手なんでよくわかりません。
ちなみに、2004年に印刷されたものですが
>>12 確認した。誤植じゃないかなたぶん。
こっちは「2004年9月15日 第15刷」。
この八巻で一番好きなのは、「砲火指揮」冒頭の、
──弱者の側に立った日本側が強者に勝つために、弱者の特権である考え抜くことをおこない〜
だな。本当に色々な人間がこれをしたから勝てたんだなーって。
俺も少しは見習わないとなぁ。
第10刷では普通に「このため日本は開戦前後から〜」となってる
>>12 たま〜にあるよね、そういう誤植
自分も古本屋で立ち読みした「風神の門」で
“才蔵殿”が“才殿”になってた本をみたよ
17 :
12:2008/04/23(水) 23:53:54
アア、やっぱり間違えなんですね。
こういうの初めて出会いました。
文章が治ってるなら、八巻かいなおそうかな。
もう四年もたつと紙が黄ばみはじめてる。
本屋で本を探していると
誤植だけでなく落丁・乱丁本(?)というか
ページが上下反対だったり、裁断がおかしかったり(ページが斜め)
順番どおりに綴じてなかったり・・・
する本にあうことがある
大抵は店の人に伝えて終わりだけど、話のタネに買ってみようか
という物好きな感覚を刺激されるときもある
スレちがいな話でゴメン
>>18 俺は学生のころ、製本屋でバイトしていたことがあるから、落丁がどうして起きるのか、知っている。
俺がボサーとしていて、機械に紙を補充するのを忘れていたからだ。
ところで誰も
>>1のセリフに言及してくれなくて寂しいです
>>1さんは、つい最近狙撃されたんですね。わかります。
以下無用のことながら、どうして書いてしまったのか・・・
>俺がボサー
おまえかーっ(笑)
25 :
無名草子さん:2008/04/27(日) 02:33:08
司馬遼太郎さんのかけている眼鏡のブランドをご存知の方いますか?
います。
街道を行く 肥後の諸道から、進んでいない。
>>27 「肥後・・・」じゃなくて「肥前・・・」なんですがね、せいぜい先の巻が進むよう祈るよ
モンゴルのロケット弾の話が出てきてから、横道にそれっぱなしだ。
>>28 GWだから、街道のどれかを読んで、跡を辿ってみようと思っている。
「街道をゆく」か・・・
11年前に岡崎の大樹寺に行ったことあるよ
街道をゆくの分冊百科を10冊ぐらいに再編集して発売して欲しい
一冊1500円ぐらいでよろ
暑かったので。
とことことことこ♪とこーーなっつ♪
あいあいあいあい♪愛蘭土ぉー♪
古いなw 笠置シズ子かよwww
もっと古いよ。風塵秘抄だろうw
古典と司馬作品がゴッチャになっているぞ
竜馬がいくなんなの?
出てくる女みんな萌えるw
乳母のおやべ婆さんのことか?むかし菅井きんさんが演っていた。
あの双子のおばあさん女優だったの!?
菅井きんは今もCM出てるだろうがw
ゴジラに出ていた頃の菅井きんさんは、30歳ぐらいなんだよな。
思いっきりオバサンだったけど。
TV東京のドラマで室井滋が演じた乙女姉さんはイカしていた
>イカしていた
昭和30年代に石原裕次郎の台詞から流行語になった「イカす」であるが、
語源は、男が女を性的絶頂に「イカす」からきている。
語源的には、女性に対して使用する言葉ではない。
1958(昭和33)年 新語・流行語
団地族
東京タワー
ながら族(ながら神経症)
ビートニク
イヤな感じ
イカす
ウエスタン・カーニバル
ミッチーブーム
なべ底不況
デートもできない警職法
阪僑
フラフープ
自分は平成生まれなので、よく解りません
どうでもいいじゃん。言語は生き物なんだから
古い話ばっか書込みやがって・・・。
それに、俺達が知らないと思っていい加減なことを・・・。
次が何で昭和33年なんだ!年が前後にズレてるよ。それっくれえのコトはわかるぞ。
合っているのは「警職法」ぐらいかな・・・否それも、もう1年あとじゃないか?
団地族
東京タワー
ミッチーブーム
なべ底不況
フラフープ
49 :
45:2008/05/05(月) 21:51:26
>>48 イカすと言えばイカ(すバンド)天(国)、の世代。
44のレス見て、へぇ〜〜、でもホントかよ?と
手近にあった現代用語の基礎知識2008巻頭特集を参照した次第。
スレチは詫びるがソースである現代用語の基礎知識は信頼できると思われ
・・・るが、でもまあ結構いい加減なの?こういうのって?シラネ
50 :
48:2008/05/05(月) 23:31:52
オレは、先日ブックオフで買ったばかしの扶桑社文庫『戦後史開封』てヤツでの
知識で言ってる。だから、オレのカキコもアイマイな思いこみで怪しいモノだけどなあ。
手元に本がないのでうろ覚えだが
信長が美濃攻めした時、有力者の離反を謀ったけど
「国盗り物語」と「功名ケ辻」とでは
出てくる人物が違う(気がする)のは何故だろうか
使っている資料の違いかな
ありがちな話なんで、気にしないで読む。
続けて読むと、気になる。
「功名が辻」で冒頭に出てくる黄金10枚くれた千代の伯父さんは
「国盗り物語」にも出てくるのは知ってるほんの名前だけ1回だけどね
どこで出てくんの?
>>55 今手元に本がないから詳しいのは忘れたけど道三が長井と名乗っていた頃で
絵描くのが好きな男を土岐の殿様にする前だったと思う
57 :
無名草子さん:2008/05/11(日) 15:33:40
昨日のめちゃイケで「燃えよ剣」がマイナー作品扱いされてた
58 :
無名草子さん:2008/05/11(日) 21:19:30
確かにマイナー扱いされてたね。
司馬ファンじゃない人は「燃えよ剣」知らんのかな?
59 :
無名草子さん:2008/05/11(日) 21:24:00
>>
60 :
無名草子さん:2008/05/12(月) 12:28:50
燃えよ剣、るろうに剣心の作者がバイブルって言ってたの見て読んだ
昨日、竜馬がゆく全巻まとめ買いしてきたんだがいつ読めることやら
61 :
無名草子さん:2008/05/13(火) 13:12:41
サトニラさん
司馬作品を、登場人物の時代順に読みたいのですが
出版順ではなく時代順に並べた作品表がどこかにないでしょうか
どこかにあるだろう。自分で探せ。
64 :
無名草子さん:2008/05/13(火) 17:47:57
65 :
無名草子さん:2008/05/13(火) 22:31:00
だいたいこんな感じ
空海の風景
義経
妖怪、箱根の坂
国盗り物語
新史太閤記、尻喰らえ孫市
夏草の賦、覇王の家、豊臣家の人々、播磨灘物語、梟の城、功名が辻
関が原、戦雲の夢、風神の門、城塞
菜の花の沖
北斗の人、胡蝶の夢、花神、世に棲む日々、竜馬がゆく、峠、最後の将軍、燃えよ剣、歳月
翔ぶが如く
坂の上の雲
ひとびとの足音
66 :
無名草子さん:2008/05/13(火) 22:36:19 BE:550601036-2BP(433)
>>65 中国もあわせてよいなら、項羽と劉邦を最初に〜
67 :
無名草子さん:2008/05/13(火) 23:37:40
>>64,65
助かった、感謝
>>66 項羽と劉邦は近々読もうと思う
司馬さん行く前に、今中国春秋戦国あたりを勉強中
>>65 ん? もしかして歳月って幕末も描いてる?
翔ぶが如くで江藤新平に興味を持って、ついでに児玉源太郎の
佐賀の乱参戦が見たくて歳月読もうと思ってるんだけど……
児玉って佐賀の乱に参加してたっけ?
「歳月」は幕末もあつかうけど、江藤は謹慎させられてほとんど何もしない
基本的に明治の話
佐賀の乱当時は、陸軍大尉だな。
歳月で佐賀の乱の現地裁判で登場した判事は
金と地位に転ぶくせ度胸も無い大久保の犬みたいな最低の扱いだったが
飛ぶが如くではそこそこの人物として書かれてる
小説では記憶にないけど児玉もいて重症を負ったんだな
「歳月」は大久保の悪行を暴いて江藤の魂をなだめようという凄みを感じるな
肥前の諸街道で止まっていた「街道を行く」
昨日から、再び読み始めた。
「歳月」はどうも好きじゃないなぁ。というか、架空の女性を登場させてた頃の
司馬の作品はいまいち好きじゃない。唯一、「関が原」の初芽あたりは好きだけど、
あとはロクなのいないし。
架空ではないけれど、完全に司馬が創作した女性としては、「夏草の賦」の菜々だっけ、
あれも結構好きかな。あとはわりかし類型的な女性ばっかりだ。
お前が類型的な読み方をしてるんだろ
「司馬は女性が弱い」という批判がつねに紋切り型なのが皮肉だな
50過ぎて書いた「翔ぶが如く」の千絵だって創作だろうが
自分は「功名が辻」の小りんの小悪魔的なところが
優等生的な千代よりも気に入っている
「類型的な読み方」というのが意味不明だが
竜馬と西郷と江藤を「類型的」に読む読み方なんぞがあれば教えてほしいw
若き日の龍馬の妻と「同一人の可能性」 科警研
「司馬は女性が書けない」っていう類型的な批判が根強くあるんだよ
たしかに奴の作品は汗臭い男ばっかりだよ
で、その題材にどう女をからめろというのか
ロクでもない女がウロチョロするブンガクばっかり読んでるからトンチンカンな批判をする
司馬の女性描写の是非ってのはもう何十年も前からされてるだろw
何をいまさらやってんだw
類型的と言えばそうだし、そうでないと言えばそう。バリエーションはわりとある。
が、架空の女性を実在の男性主人公にまとわりつかせるその手法がうざいって
ところに大体議論は落ち着く。千絵もこれを狂言回しにするのかと思えば、あっさり
どっか消えてるし。小説としては欠陥だよ、そりゃ。
構成上、最後まで効いてたのは乙女や初芽くらいだろ。「関が原」のラストシーンは鳥肌もんだぜ
そういう批判も類型的
千絵が消えたからって欠陥とはいえないと思うが
登場人物が最後まで出続けなければならないという決まりはない
雑誌や新聞の連載だから、全体の構成より場面ごとの勢いを重視して書いてるんだろ
だったらそれに合わせた読み方をするべき
初期作品に登場する女性は、魅力的なのが多いぞ。
50歳すぎたあたりから、どうでもよくなる。
作家の実生活でもそうだろうから、関心なくなるわな。
「風の武士」の主人公の兄嫁は、エロかったなー。
なにかあるのかと思っていたけど、何にもなかったがw
>>82 だからといって構成がなってないという事実は否めないわけで。
丸谷才一が「箱根の坂」について、たしか全集の月報の鼎談かなにかwで
ずけずけと「構成が破綻している」と批判していたけど、基本的に司馬の長編は
構成がおかしい作品が多いのはたしか。それが欠点だとは言わないが、事実として
とくに女がらみで構成が破綻することが多い。
箱根の坂の、山中小次郎と千萱の関係など、おかしすぎる。
いくら身分の差があるとはいえ、冒頭の小次郎の感情に決着が着けられない
というのは、変な感じがした。
結局、描きたいのは、主人公一人というところがあるからな。
脇の人物については、アラアラなんで?という疑問点は、探せばいくらでもある。
それでも、主人公に魅力があれば、余談で物知りになったような気分になれることと併せ技
一本で、面白く読める。ここが、司馬作品の愛される理由だろう。
箱根の坂は、歳とってからの作品なんで、若いときの作品のような躍動感はない。
>>87 この人とこの人が同時代人だったんだ、と気づかされることが多いからな。
余談のところは、好きだ。
武将・政治家と文化人の知識は、縦割りで頭に入っていることが多いから、
同時代人であることを、うっかり忘れることがある。その辺のフォローが上手い。
また、同時期の欧州・中国で活躍した人物のことに、意味もなく触れられていて、
知識が横断的になるのも、ありがたいところなんだよ。
>>85 丸谷が何と言おうと、「司馬作品は構成がおかしい」ってのも決まり文句なんだよ
「翔ぶが如く」は川路がパリでウンコする場面で始まり、
パリで客死する場面で終わる見事な構成の小説だともいえる
「功名が辻」以外の女性キャラなんてみんな脇役なんだから、構成的に重要とは思えないね
>>89 えらそうな口ききたいんなら、司馬の断簡零墨を読みつくしてからいいなよ
痛いよ、あんた
ウンコの話にマジに突っ込む方が見苦しいと思うが…
合理主義者の司馬は、女とか恋愛のような不合理なものを書くのが下手、
という批判は聞いたことある
ピンク板に投下されるようなSSを読むつもりで司馬作品を読むタイプが言いそうな事だな
94 :
無名草子さん:2008/05/17(土) 12:17:15 BE:428244672-2BP(433)
>>92 価値観は人それぞれなんだな。俺は土方とお雪さん、
蔵六とおイネさんの関係がすごく好きだぜ。
お雪は完全な創作だからどうでもいいけど、俺は蔵六とイネがセックスしたとは
とても考えられないんだけどな。
「ここは是非契りを交わさせなくてはいかん」みたいな、そういう通俗性が司馬さんが
史学プロパーの連中に馬鹿にされる要因なんだと思う。
司馬さん自身も大変な学者なんだけどね。通俗的な創作力がありすぎた。
97 :
無名草子さん:2008/05/17(土) 21:47:48
>>96 >司馬さん自身も大変な学者なんだけどね
オマエ正気か?
98 :
無名草子さん:2008/05/17(土) 21:54:27
あ、過疎ってるね
100ゲットだぜ!
今改めて読むと「梟の城」って推理小説に思える
シバリョの本はある程度史実や文献をベースにした部分はハイクオリティだけど
完全な創作が明らかな部分って一段落ちると思うんだ
ああ、作り物だなあって思えてしまうぐらい
大雑把に本丸ごとで言うと、前者は関ヶ原、世に棲む日日etc
後者は尻啖え孫市、夏草の賦etc
俺だけかね?
部分的にはそう感じるところもあるがな。尻くらえ孫市とかは、たしかにあまり面白くない。
エロい孫市は最高だろ
あれより魅力的に書かれた孫市が他にあるのかね?
戦国無双の雑賀孫市も司馬孫市を踏襲していたもんね
信長vs一向宗の戦いとしても読める
信長が負けてたら日本は一向宗の国になってたかもしれない
>>101 『夏草の賦』が完全な創作??
史実をベースにした小説じゃねえのかぁ
司馬さんは主人公補正が強すぎるな
秀吉と官兵衛なんてお互いの小説の中で能力が逆転してるみたいだ
挫折率が高いとの評判の翔ぶが如くについに手を出しました
完走出来るよう頑張ります
>>106 史実ベースな所もあるけれど、全体的に創作色が濃いとは思う。
菜々とか信親の嫁問題とか。
なんとなくだけど、司馬さんは歴史の流れに対して日常を書かせると若干弱い気がする。
110 :
106:2008/05/21(水) 05:08:33
>>109 なーる(ホド)・・・。
最後の一文(「なんとなくだけど」以下)も、確かにそうかもね。
>>109のラストの一文は、私も「なるほど」と感じました
>>108 征韓論が決着するまで辛いが、そこから西南戦争まではもっと辛いぞw
最初は主要な人物の描写だけ追っておきなさい。横道にそれたなと
思ったら斜め読みした方が。
113 :
無名草子さん:2008/05/21(水) 19:55:59
飛ぶがは前半はコマゴマとした政治情勢(明治初期の知識がないなら知識としては楽しめる)後半は西南戦争のコマゴマとした戦闘を書いてる
個人的には「翔ぶが如く」は大好きな小説だけど
もしも司馬小説で初めて読んだ小説が「翔ぶが如く」だったら
「なんぞこれ?」と愚痴をこぼして途中で投げていただろうなぁw
・これって小説?
・ところで主人公だれ?
・余談大杉
・西郷隆盛が主語の文章があまりにも少なくね?
でも色んな司馬作品を読んでこれを読むと
「これこそ司馬遼太郎だろ」と思うようになるところが不思議。
小説としても、”西郷隆盛の幻影・虚像に翻弄される全国の人々”という構図が面白いと思いますけどね。
>>114 不覚にも大久保に萌えた、過去の自分を思い出した
自分は、歴史小説はほとんど司馬遼太郎、あとは海音寺潮五郎、陳舜臣しか読んだことない。
だから、司馬さんの作品で、退屈だの余談が多すぎだの、愚痴が出そうだのって思ったこと無い。
余談を一言。
上の三人の文体、勿論ちがうんですよ、しかし、根元のところでどこか文体が似ているような傾向を感じませんか?
117 :
無名草子さん:2008/05/22(木) 00:16:35
三国志初めに読んだけど今思うと司馬に比べると幼稚臭いデキ
海音寺さん
「これは僕の推理だが」「・・・であると思う」
という書き方が多い、気がするけど
司馬さんと似ている・気もする
>>108 読み手の年齢によって違うと思うが、俺など、高校生のときに読んだから、
名前しか知らない維新の元勲たちが、自分の頭の中でキャラ立ちしてくるようで、
面白く読めた。
>>101 >>109 確かに司馬さんの創作物架空小説は、今となっては余りおもしろくないね。
おもしろいのは唯一「梟の城」だけ、という感じ。
「風神の門」「ぜえろく武士道」「風の武士」なんかとか、その他架空物の短編も、
もう再読する気にならない。
歴史小説と言うんではなく「時代小説」と言うとらえ方でいけば、架空物は
柴田練三郎なんかのほうがよっぽどおもしろい。
日常を旨く描いて何とも云えんいい味が出してるのは藤沢周平の小説だしね。
「梟の城」が例外的によく書けてるのは事実だな
でもその成功体験にしばられずにリアル路線に方向転換したのがえらいよ
「戦雲の雲」が転機なんだろうか
石川五右衛門の話をあれだけ盛り上げられるのが
正直凄いなと感じた
これが「梟の城」を最初に読んだ時の感想
>>121 「戦雲の夢」だと思うんだが、これはいい。文庫一冊本の長編だが何度も読める傑作。
家運再興を期し旧臣と旧主が秘かに連絡を取合って大坂城入城、主従よく奮戦して夏の陣に散る
・・・悲運の侍達の懸命な生き方が描かれているのに感動する。
>>122 あれは「おおっ!」と思ったな。おかげで五右衛門のイメージが変わったけどw
>>123 すまん「戦雲の夢」なw
あれ司馬作品にしては暗いんだよな
文学青年臭が濃厚に残っているというか
でもこれで司馬さんも「俺リアル系もいけるんちゃう」と思ったんじゃないかな
司馬の小説は小説というより資料的な感覚で読んでしまうんだよなあ
小説風資料集って感じで、面白くその時代を知れるみたいな
時々現在に文献が残ってるものを小説に仕立てて組み込んでくれるし
結構そういう人多いんじゃないかと思うんだけどどうだろう
127 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 00:58:10
初めての司馬遼太郎は何がオススメ?
竜馬がゆく
竜馬は基本だね
戦国時代ならやっぱり国盗り物語かな
これらを読んで合わないようならダメかもね
燃えよ剣
太閤記
竜馬
坂の上
燃えよ剣
・・・とすると、
>>127さんお尋ねの「初めての司馬遼太郎」は、
本命◎「竜馬」と「国盗り」
対抗○「太閤記」
穴 ×・・・は迷うところで・・・さしづめ「項羽と劉邦」?
注 ▲「燃えよ剣」
注 △「坂の上」
といったお答を差上げていいかい?
134 :
127:2008/05/23(金) 06:40:08
d!
まずは竜馬読んでみようかな
「竜馬がゆく」「太閤記」 「燃えよ剣」は主人公のキャラ立ちが良いから取っ付き易いと思うなぁ
136 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 11:37:32
まずは「跳ぶが如く」を読め!!
そして西郷兄弟と秋山兄弟の素晴らしさを認めろ!!
飛ぶが如くは敷居が高い。1巻の途中で中断した俺が言うのだから間違いない
秋山兄弟のすばらしさというなら坂の上の田村麻呂がいるじゃないか
138 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 12:18:26
139 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 12:19:02
140 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 13:10:42
オセロ松嶋でも読めるのに
つまんないもんを我慢して読む必要もないだろう
我慢というものを覚えろ
143 :
無名草子さん:2008/05/23(金) 13:38:46
次に「坂の上の雲」を読め
そうすれば、秋山兄弟の母親の偉大さが理解できる
>>121 竜馬の前3分の1あたりまでは、初期時代小説の名残があるよ。
後3分の2で、その後のスタイルを確立じゃねぇ?
まずは、
飛ぶが如く→坂の上の雲と入っていけばいいんですね。
>>145 俺はその逆だったな。
おかげで西郷従道や児玉源太郎が出てくる場所がとっつきやすかった。
それと花神大好きだから、翔ぶが如くで蔵六の名前が出るたびホクホクですよ。
翔ぶが如くを読みたくなってきたが、全集で4冊だと1ヶ月かかるな
今、海音寺の「西郷隆盛」を読んでいるんだが、これが飛ぶが如くよりもクソ長いw
前知識がないと理解できない事も多いだろうから、幕末オンチだと非常に辛いです
しかし、司馬の幕末小説を全部読んでいる方なら面白いこと請け合いです
個人的な見方ですが、
海音寺は「小説」は今ひとつだが、「史伝」の面白さは司馬を凌駕すると思うので
司馬の本をあらかた読み尽くしてしまった人がいたら、海音寺の史伝文学をお薦めしたい
「翔ぶ」は一気読みしようとしないこと
自分は司馬遼太郎の作品の中で1番好きなのは「花神」
大河ドラマを観てはまった
そのせいか、自分の配偶者はオバQにそっくりな人を選んでしまった
>>150 女性読者ですか?
あなたは人を見る目があると信じたいw
>>151 はい
下の名前は“まさえ”です
3人の息子がいます
愛地球博が行われた県に住んでいます
尊敬する人物は杉原千畝です
>>148 未完なのが残念だよな。現代人が同時代を知るためにニュースを読むような感覚で、
あの時代を読むことができる。「西郷隆盛」は面白かった。
「風神の門」こそが至高のツンデレ小説。
マジでヤバイって!
>>154 才蔵が忍者働きをする場面が少なく、剣客っぽいのが気になったが、
話の面白さでは、けっこう今でも読める作品だと思う。
風神の門は才蔵が女にも男にもモテモテ過ぎてうんざり
とはいえ俺の中ではベスト10に入る司馬小説だね
それでも才蔵は、ハンサムだったから許せる。
許せんのは、「城塞」の小幡勘兵衛じゃ。あのブサイクが、なんでモテるんじゃ?
「燃えよ剣」の主役土方歳三の名前は“どかた・さいぞう”とも読める
これは「風神の門」の主役霧隠才蔵の本名、“服部才蔵”と
“さいぞう”繋がりなんだ
159 :マロン名無しさん:2008/05/24(土) 12:46:21 ID:???
エリザベスはイギリスの女王の名前で
今の女王がエリザベス2世というのは
母と娘が同じエリザベスという名前だから
アメリカのブッシュ大統領も
父と息子が同じジョージという名前で
父=シニア
息子=ジュニアと呼ぶんだ
どうして今の大統領がジュニアと名乗るのかと言うと
息子はまだ父を超えてはいないと思っているからだよ
今の総理は父の秘書から政治家を始めたんだけど
最初は政治家になるつもりはなくて
コスモ石油に就職したんだ
ところが父の後を継ぐ弟が病気に倒れて秘書が出来なくなった
妻とは「貴女を政治家の妻にはしない」と約束して一緒になって
息子も産まれた
それで悩んだ末に同じ“福田”という名前の友人に相談した
そしてその友人の一言に背中を押されて
弟の代わりに秘書になったんだ
友人の名前は福田靖
その父の名前は福田定一
もう1つの名前は司馬遼太郎
いい加減なことを言うな
司馬さんのご子息なら名前が違うぞ
なんで福田総理と接点があるんだ 年齡は一回り違う人だし政界財界に何の関係もないお方
関西以外の世界には出られていない
すでに教師も定年退職され司馬遼太郎記念館の理事(当初から)である
お前マジメやな
>>160 そういう噂があるという話だ
ここは2ちゃんねるの世界だから
根も葉もないものが飛び交うんだよ
ここはIDでないしな
>>160 私の父は愛知県で教師をしていました
定年後は犬山市の図書館で働いていましたから
多分司馬さんの息子さんと面識はあると思います
だから、貴方の仰っている事が正しいと思います
こ こ は 2 ち ゃ ん ね る の 世 界
ここのレス見ておいらも先日来『翔ぶが如く』読んでます。
いま文庫本第四巻目のはじめのほうだけど司馬さんの文章むつかしいや。
「西郷の・・・かわず・かに・の・そいで・いる・よう」てどういう意味?
前後の文章からして漢字混りに直せば、
「西郷の・・・蛙蟹の削いで居る様」ということなんだけど意味が・・・?
またその近くに、
「(敵が)はえ・と・へど・に・なってやが・・・」ていうのもわからない。
例によって漢字混じりにすれば、
「蠅と反吐になって、やが、・・・」となるんだが、口語体?
ブックオフで買った文春文庫(四)1980年2月25日第1刷
14頁後ろから4行目と
15頁後ろから3行目
第29刷
西郷の窺いがたい志がわずかにのぞいているようでもある
敵はへとへとになってやがては敗れるに違いない
私も「翔ぶが如く」読んでる最中ですよー
やっと6巻に突入
これで折り返し地点か・・・ 全10冊はさすがに長いね
168 :
無名草子さん:2008/05/25(日) 16:43:16
7巻あたり(西南戦争)からおもしろくなってくるよ。
うむ。なんか旗がどうこうしつこく触れてるところは流石にキレそうになったがw
ラストに近づくと野村忍介や村田新八がせつなくなってくるぜ。
篠原があっさり狙撃されて死ぬ場面は
爆笑ものです
「和州長者」は雑誌発表時は「間男裁き」だったらしい。
全集32巻の年表では、両者は別の作品のように扱われているのな。
全集<第1期>当時は、まだまだオタ文化の隆盛期ではなかったんだな。
172 :
無名草子さん:2008/05/26(月) 01:50:40
飛ぶがと坂の上は他の司馬作品読んでからお勧めする
飛ぶがは明治初期〜10あたりで坂の上は明治10〜日露までだからね
とぶがごとくは大河ドラマを少し見てそれから原作を読んだせいか
大久保利通=かがたけしの声で話してるみたいで楽しかった
それときりのとしあき=中村半次郎のツンデレぶりが面白かった
お昼ですね。ハシラの住人です
司馬作品最高のキャラは、須田画伯に決定
私は司馬遼太郎自身が好きだと告白した、三岸節子が好き
人それぞれだなぁ。「翔ぶが如く」は一度も退屈することなく読めた。
逆に、「竜馬がゆく」や「功名が辻」は途中で挫折した。
中学の頃から司馬に親しんでるけど、いまだに通読できない。
司馬本人がまだ歴史知識が浅かったころの小説って苦手だな。
「風の武士」とか「風神の門」のような完全な伝奇小説ならまだしも、一応
実在の人物を主人公にして、史実と異なることを臆面もなく語られると萎える。
考証に力を入れ始めてからの作品の方が好きだな、俺は。
竜馬はちょうどその端境期の作品だよね
はじめのうちは、藤兵衛みたいな時代小説っぽいキャラが何人か出てくるけど、
途中で総退場して、いわゆる司馬らしい歴史小説になる
へー、そうなんだ。後半だけ読んでみようかな>竜馬
ちなみに、俺はこのスレ新参だし、多分ここの人はみんな知ってると思うけど、
たとえば伊賀の上忍、下忍システムとか、沖田総司の佩刀が菊一文字だったとか、
ああいうのは完全に司馬の創作だよね。
それを踏襲してあたかも史実のように扱うエピゴーネン作家がいっぱい出てきたけど、
そういうあたり、創作の才能がありすぎるのも罪作りだよなぁと思う。
完全に司馬の創作ってわけじゃないぞ、上忍下忍のシステムや新撰組のネタは
先輩作家や研究者達のアイデアをもらったりしているからな
司馬がそのネタを小説らしく魅力的にふくらませたわけだ
上忍下忍ってウソなのか
因みに中忍はNARUTOの創作だな
>>181 言葉の遊びが入っていて、結構面白い
うちは一族と日向一族の違い→NARUTO
織田一族と鈴木一族の繋がり→熱田神宮
これに私の息子3人が夢中になっている
鈴木孫一と鈴木孫市の違いがわかるとは大した息子さんだ
184 :
無名草子さん:2008/05/27(火) 01:54:20
はじめての司馬作品&時代小説デビューだけどかなり楽しかった。
歴史をまったく勉強してこなかった無知の俺にはどこまで創作かわからないし、いつ誰が死ぬかわからないからハラハラしながら読んだよ。
このスレに出会えて良かった。燃えよ剣の次は何がお勧めですか?
186 :
無名草子さん:2008/05/27(火) 03:31:11
>>185 長男が1番好きな歴史上の人物は坂本龍馬
銀魂ではもっさんと呼ばれている男
ポケモンの小次郎の中の人
史実の坂本龍馬ではなく本物の坂本龍馬があぶり出てくる
「リョーマがゆく」
壬生義士伝と燃えよ剣はどっちから読むべき?
ちなみに日本史に明るくなくて新撰組は幕府サイド、くらいしか知識ないです
また上記2冊を読む前に基礎知識で読むべき本はありますか?
ウィキで新撰組を見とけば平気かな
燃えよ剣
>>187 燃えよ剣を読んだ後でいいから、
新撰組を知りたいなら、子母澤寛の新撰組三部作は必読ですよ
あと、司馬の新撰組血風録も必読
子母澤寛の弟は三岸好太郎
その妻は愛知県一宮市に産まれた三岸節子
この女は司馬遼太郎の好きな画家
六花亭のチョコレートのイラストを描いているのは坂本画伯
>>187 どっちも幕末のことが分かった上で読んだほうが面白いと思う。
なので竜馬がゆく→萌えよ剣→壬生
でおk。竜馬がゆくは幕末、名ガイドブックだと思う。
坂の上の雲を読んで柔道の秋山が大好きになりますた
ひどいこと書くなぁ。
広瀬武夫が柔道の秋山を見たら目をまわすよ。
世の中にこんな薄汚い卑怯な醜い人間がいるのかって。
ま、日本人と朝鮮人という絶望的な違いがあるんだがね。
秋山は帰化しやがったが、ぞっとするな。あんなの日本人じゃねえ。
194 :
無名草子さん:2008/05/27(火) 19:47:15
三条磧乱刃の井上源三郎萌え。
>>186 ありがとう
さっそく龍馬がゆく買って行きました。
きょう、集まってもらったなぁ、てえしたことじゃねえんだ。2chで司馬遼が人気だ!シバリョウと言やぁ司馬遼太郎ッ。
ところが、町内にも「司馬遼なら俺も知ってるよっ」ってのがケッコー居るってえじゃねえか。
そこで、みんなして、ちょいとした「司馬遼」談義でもやろうじゃねえかって趣向だ。
「熊っとこは、どうでい?」
「ウチは、代々『梟の城』だ!」
「いよっ!のっけから威勢がいいやい。直木賞作品じゃねえか。愛読書かい?」
「仏壇の引出しに死んだ爺いの40年めえの文庫本が残ってるんだ。紙がみんな赤茶けてめくるとボロボロ崩れるように破けんだ。
30ページぐれえ引っ付いてめくれねえところがあったり、アッチコチに鼠のフンやゴキブリの死骸がはさまっていて値打物だよ。
これを時々寢床で愛読するのが我が家のならわしだ」
「よくそんなの読むね、捨てちまえ!・・・・・・八公!オメエは、いろんな司馬遼作品を読んでんだってな」
「きのうは『燃えよ剣』で、おとといは『翔ぶが如く』、その前は『竜馬がゆく』だ」
「てえしたもんだな。オメエ、よくこづけえがもつな」
「仕事先のみんなが司馬遼ファンでね、休み時間に司馬遼文庫を読んだあと、そこいらにほっぽらかして仕事に戻るんだ。
そこで、おいらが、きょうは『竜馬がゆく』、あしたは『翔ぶが如く』・・・毎日、少しづつ読むってえ寸法だ」
「人のものを何てえことするんだ!ったくゥ・・・・・・今月の月当番!オメエはどうだ?」
「カンベエとケツプーロクを知ってんだったら集まれ、って言うから、出て来た」
「やっとマトモなのが現われたね。・・・「官兵衛」と『新撰組血風録』ね。そいつぁ乙だねえ、今も、お楽しみかい?」
「子供ん時に母親にやってもらった切りだ」
「何だ?そりゃあ」
「腹ぁ痛くってたまんねえ時に、“浣・兵衞(カンベエ)さんしましょ”って言って、やってくれてトイレに座っとくんだ。
その内、ケツがプーと鳴りゃあシメタものだ、六回も鳴りゃあコトが済んじまわぁーな。だから、ウチじゃあ、ケツプーロク」
「誰だあ、こんなの呼んで来たのは!・・・いってえ、それが、どうして司馬遼なんでい?」
「出たよォー!って声あげりゃ、シバらくして母親が“リョウ解!了解!”って駆けて来るから、シバリョウ」
「帰っていいよ、オメエは!・・・何がケツプーロクだい。けっぷうろく、って詰まるんだよ。これがホントのつまらねえヤツってんだ」
「兄ィ、うまいシャレだねぇ!」
「まだ帰ってねえのか、オメエのことだよ!・・・・・・やいっ、与太!オメエ、本なんか読むのかぁ、何で来てるんだ?」
「おらあ、『戦雲の夢』持ってるよ、ほらっ」
「ホントだ、新品じゃねえか。どしたい?」
「皆が司馬遼!司馬遼!ってえから、表通りの本屋へ行ったんだ」
「オメエにも、そのくれえのことは、わかるんだな」
「司馬遼の『戦雲の夢』ってえ本は有るかい?って言ったら、オヤジが、どこかの棚から“これだよ!”って帳場の台へ置くんだ」
「それが当たりめえじゃねえのかぁ?」
「おらあ、1万円札切りだ、って言ったら・・・」
「オメエ、1万円札なんか持ってんのか?」
「持ってねえ、出任せ言ったんだ。オヤジがアイヨ!ってんで奥へ入って行くから、そのあいだに持って来ちまった」
「誰かぁ!表通りの本屋へ代金払って来てやれぇ。・・・とうとう泥棒が現われやがった。
・・・・・・ご隠居!聞いての通りだ。どいつもこいつもハナシになんねえ」
「ワタシは、年来、司馬遼太郎に親しんでおるな。いま、『坂の上の雲』のさる巻をひもといておるところだ」
「おい!皆、聞いたか?ご隠居は『坂の上の雲』の猿股をひもとくんだってよ。さすがに言うことが違うね」
「猿股を解くんじゃあない。・・・何しろ歳だから少しづつではあるが、読書にいそしむ日々を過しておるな」
「いそしむ、だってよ。・・・ご隠居は、年金や何かがあって、本代に不自由はねえでやしょうねッ」
「本が買えりゃあ、こんな町内には住んでおらん」
「あれっ??」
「年寄はヒマなものだ。間が有ればブックオフへ出掛け、“××様、精算が出来ました・・・”のアナウンスを待っておるな。
“コレは買取りできませんので当店で処分いたしましょうか”てのに出会えば、脇から“それをお譲り下さらんか”と申し出る。
大抵の客は“この人にあげて”と、なるな。
『坂の上の雲』も、いまだ飛び飛びに3巻しか揃わず、つながりがわかり辛くて困惑致しおるのが近来の読書生活だな」
「何が、近来の読書生活だな、だい!上前が出て来ただけじゃねえか」
荒らさないで><
>>200 心配しないで
皆、いろんな形で司馬作品を楽しんでいるだけですよ
ここは母親になった気持で暖かく見守りましょう
202 :
無名草子さん:2008/05/28(水) 19:47:37
おお!またきたか楽しいからどんどんやれ
203 :
無名草子さん:2008/05/29(木) 08:02:09
坂の上の雲、全然期待してなかったけど寝ても覚めても頭から離れないじゃないか!児玉
格好良すぎ。それにつけても乃木って…最低。
>>203 それは作者の真意が読めてない証拠
あの白い襷には自分のお母さんが刺繍した1文字が隠されているんだよ?
母親と弐男の絆を示す「まこと」の字があるんだよ
母親は「赤丸」、弐男は「雪丸」だよ
知ってる人は知ってる1文字だよ
わかるかな?
男子トイレの色は青、女子トイレの色は赤、いろんな人が使えるトイレの色は白
これが、二番目のヒント
わかるかな?
さしむかう 心は清き 水鏡
これが、だい3のヒント
解けるかな?
>>206
この作者の名前は“豊玉”
これが、最後のヒントだよ?
正解は明日、日付が変わったら多分教えるよ?
それじゃ、さようなら、また明日会えるよね?
208 :
無名草子さん:2008/05/29(木) 16:19:33
つまらん流れだな
210 :
無名草子さん:2008/05/29(木) 21:45:30
よくわからんが、要するに荒らしというのは↑こういうヤツのことか?
そういう事。もうすぐ東京優駿があるからな
勝馬投票券には億単位の金が動くからだよ。
「人間について」という対談の本読んだんだが山村雄一って人いいなぁ。
(内容も題名ほど小難しくなく読みやすかったし興味深かった。)
Amazonで検索してみたけどこの人の本は医学の専門書しか他にはないんだね、残念。
十津川街道でも、司馬さんは、立小便をした。
立小便をしようが、野糞をしようが、いずれは雨が流してくれる。
地球は大きな水洗便所なのである。
余談が、過ぎた。
龍馬読んでます、相手は殺そうとしてるのに龍馬はいつも不殺って、これは創作なんですか?
実際にそうだったのだろうか・・・・なんか理解できないです
「竜馬がゆく」はフィクションです。乙女姉さんと足相撲をして「御開帳」と
か、街道の茶屋で話しかけてきたのを無視して怒らせた浪人が、寝待ちの藤兵
衛の持ってきた仇討ちばなしの相手だったとか、ああいうのを読んで「そうい
う史実があったのか?ソースは?」とか思います?
ついでながら、自分が狙われてるというとき、「いちいち相手と闘って倒す」
と「なるべく相手を避け、身辺に用心する」と、どっちが安全かは微妙なトコ
でしょ。時代状況もあるだろうし、ケースバイケース。自分の命を狙われてる
なら相手を殺さないのはオカシイというもんでもないんじゃない?
218 :
無名草子さん:2008/06/03(火) 23:12:50
ちょっと!旅順以降の児玉格好悪いじゃん。大山巌に男の中の漢を見たわ。
>>216 史実です。剣の腕が立つのに人を斬るのを嫌がった人には他に桂小五郎(木戸孝允)がいます。
あとの維新の英傑は大体剣は下手な人が多いですね。
西郷隆盛(子供の頃の怪我で剣がうまく持てなかった)、大久保利通、高杉晋作、伊藤博文、
江藤新平、これらは結構いさましい人たちですが、軒並み剣の腕は立ちません。
ただ、山県有朋は槍の腕は相当なものでした。
見たのかw
そりゃ達人でも毎日闘ってたら普通に死ぬからな
そら何百人と集まってる塾生の中で塾頭つとめられる奴は剣術はうまかったろ
竜馬と桂は別格だな
神道無念流(斎藤) 塾頭 桂小五郎
鏡新明智流(桃井) 塾頭 武市半平太
北辰一刀流(千葉) 塾頭 坂本竜馬
でも刀抜かない剣術使いってのは生き残ってこそ美談になるが
結局そのままやられちゃうってのはまぬけだよな
そのまぬけなところも竜馬らしいじゃないか
龍馬ですよね?
司馬遼太郎の長編小説の主人公のことを言ってるんだとしたら「竜馬」です。
寺田屋で鉄砲ぶっ放したとき、相手は死ななかったのですか?
作品の中では曖昧にぼかされていたのですが・・・・
頑張って、記録を探してみて下さい。記録がなければ、答えは「わからない」です。
108です。
以前レス下さった方ありがとうございます。
翔ぶが如くやっと6巻まで進みました。
今は萩の乱直前で前原一誠の余談が延々続いてるあたりです。
確かに西南戦争に突入するまで辛い!w
話としてもワクワク感があるような展開ではないので、挫折率が高いのもわかる気がします。
けど、ここまで来て読むのやめたら二度と手に取らなさそうだから頑張ろう・・・
他の本と並行して読むといいよ
しばらく置くとまた読みたくなってくる
マジすか?西南戦争に入ると、延々と戦が続くようできつい。
東京にいる登場人物が、一気に後ろに退いて出てこなくなる。
それまでは、けっこう楽しめた。
田原坂の激闘とかおもしろくない?
示現流の薩兵が銃弾の嵐の中を奇声を発しながらとびこんでいく様がこの小説のウリなんだけどな
235 :
無名草子さん:2008/06/06(金) 01:27:23
龍馬は寺田屋の襲撃の時も剣を抜いてないな
銃で一人殺しちゃったけど
嫌いな作家
>>234 部分的には面白いが、あそこまで網羅的で、しかも宮崎八郎くわしすぎ。
兜率天の巡礼を、また読んだ。
結局、秦氏の秦が、始皇帝の秦ではなく、大秦の秦であるというところがミソなんだが、
そんな説あるんか?大秦と太秦は、たしかに似てはいるが。
文庫の表紙に使われている壁画の人物は、東洋人の顔ではないが、これは南蛮人が
やってくる前に描かれたものか?
壁画は西域で発掘されたもの。日本人が描いたものではない。
作中に登場する三柱鳥居は、現存するらしい。太秦にある木嶋坐天照御魂神社の鳥居。
ダビデ=大闢と、大辟大明神=秦氏の氏神のつながりは、説得力があるな。
子供の頃、太秦をなんで「ウズマサ」と読むのか、不思議でしかたなかったが、
イエス=キリストを指すアラム語イシュ・マシァの転訛したものという説がある。
これは、兜率天の巡礼には書かれていないがな。
再来年の大河は竜馬だって。
何か戦国と幕末交互だな。
>>243 今年のは番外みたいなもんだから、正確にいうと交互ではないw
下請忍者は、あまり面白くなかった。
最後のオチが、得意のやつ。釈迦の掌の中で暴れる孫悟空な。
これほんとに好きだね。5つか6つかあるよな。
>最後のオチが、得意のやつ。釈迦の掌の中で暴れる孫悟空な。
司馬に限らず、この手のオチは多くの作家が使っているけどね
このオチだと最後に読者の驚きを誘えるし、書くのも楽なんだわw
>>245 「梟の城」の風間五平の話と、「大坂侍」を組み合わせたものだな。
リストラされた老忍者を殺す話がシリアスなんで、最後の「大坂侍」のオチで笑えない。
このあたり、かなりチグハグ。
ほかに「飛び加藤」で出てきた呑牛術の話なども出てくる。
この話にも出典がある。以前調べたことがあるが、どこいったか忘れた。
基本的に、過去の作品を組み合わせただけ。
短篇では、果心居士の幻術、飛び加藤、最後の伊賀者は面白かったが、
それ以外の忍者ものは、それほどでもないよね。
「項羽と劉邦」しか読んだことがないが
このたび本格的に司馬作品に足をつっこむことにしました
あまりに膨大すぎて、さて何から読もうかと・・・
義経くらいから時代にそって進むかと思ったが
永遠に幕末までたどり着けないかもしれんね
好きなところから読む。リズム感のあるわかりやすい文章なので、読むのに時間はかからない。
>>65に時系列順で書いてあるね
テンプレ入れてもいいと思う
252 :
無名草子さん:2008/06/07(土) 19:11:55
>>249 >あまりに膨大すぎて、さて何から読もうかと・・・
そんなこという奴は小説をあまり読んだ経験がないんだろうな
どんなに作品数が多くても、一冊ずつ読むことを普通はやるんだよな
どこの誰ともしれない野郎がどれがいいとか悪いとかを参考にするのは
何の意味もない。
どれでもいいんだ、幕末の作品から読めばいいじゃないか
だいたい作者が時系列で書いていないのどうして義経頃からとかいのうのか分からない
すこし大きめの本屋にいって文庫本の棚をうろつけばいい
254 :
無名草子さん:2008/06/07(土) 22:42:12
司馬じゃないけどローマ人の物語は膨大すぎて現在進行形でつらい
255 :
無名草子さん:2008/06/08(日) 10:51:58
龍馬がゆくと燃えよ剣以外でお薦めの幕末モノない?
本屋に行くと有名どころは揃っているはずだから
興味のある時代、人物を扱った物を適当に選んで
自分にとって、読みやすそうな作品を選べばいいと思う
個人的には戦国物が読みやすかった
257 :
256:2008/06/08(日) 11:44:53
>>255 親戚は、「峠」が好き
私は、明治にかかるけど「歳月」が好き
未読だけど「世に住む日々」「花神」は面白そう
「最後の将軍」や「胡蝶の夢」は好みで評価がが割れそう
最後の将軍は短いから読むのは楽
胡蝶の夢は凄くお勧め、珍しく主役を一人に固定していないところがいい
タイトルも大好きなんだよね、その由来も本編で触れられているけど、じーんとくる
>>255 酔って候がオススメかな
幕末の四賢候を題材にした短編集です
他の幕末モノでも必ず名前は出てくる人たちなので興味があれば
俄は読んどけ
>>257 いきなりおまいの親戚の話をされてもな。
四賢候っていうけど、酔って候に載ってる大名は、
山内豊信、伊達宗城、鍋島鑑搜、島津久光の4人で、
本来の四賢候である松平慶永と島津斉彬が居ないのが不満だよね
酔って候は大名連中のダメさ加減を笑う本だからな
斉彬とか立派すぎて司馬好みではないわな
お由良騒動とか面白いんだけどな
お由良騒動は、回想風に「翔ぶが如く」に出てくるんじゃなかった?
お由羅騒動は、海音寺の著書にはいろんな本に出てくるからすっかり詳しくなってしまったよ
久々に来たが、スレを通して翔ぶが如くの話題のようだな。
大抵の人はどこかしら読むのに苦戦しているみたいだが、
宮崎八郎ネタを面白いと思っている人はどれくらい居るのだろうか?
個人的にはまったく要らないと思ってる。
萩の乱も佐賀の乱も神風連の乱も西南戦争に繋がっていくネタだからあるべきだと思う
西南戦争でも肥後人は活躍したからね
薩摩士族を相対化する役割もある
八郎はあっさりと死んじゃうけど
宮崎八郎自身はあまりキャラ的に面白みがないからなー。
正直、死ぬ前だけ出してちょろっと来歴描くだけでも良かったんじゃないかとは思う。
>>120 「風の武士」を再読中。10年以上前に読んだから、内容忘れているところが多く、
けっこう楽しめる。
戦前生まれの作家の作品は、自然の描写や建物の造作の描写がいいな。
作家の生活空間の中に、まだまだ江戸の名残があったから、描写が滑らか。懐かしく読める。
お勢以が9歳のとき町道場の床下に潜りこんだ話は面白かった。
床下の土の匂いが出てきた。ここで10分ばかり立ち止まり、床下の土の匂いを
思い出していた。土の匂いなど何十年ぶりに思い出しただろう。
山や草原に行くことはあるが、植物の香りは感じても、土の匂いは感じない。
とりわけ床下の土の匂いというのは格別なんだな。
少年時代、探検と称して、床下にはよく潜りこんだ。
蓮の花の咲く音というのも良かったな。蓮の花など、むかしは自然の中にあった。
人工池に行かなくても、日常の中にあった。
>>269 弟の韜天の話に脱線するところもあったかな。とにかく宮崎八郎のところ、長い。
>>270 そこは、どうしようもないな。各家庭に土間が普通にあった頃は、
近世の家屋の描写の中に、自然に土間が出てくる。
土間のある家屋で生活した経験のない作家だと、
よーし土間書くぞ、と意気込んで書くか、スルーするか、どちらかだw
路傍の祠の扱いがさりげないのが、戦前生まれ。
よっしゃ、祠書くぞー、ドラマ作ったるぞー、
屋根をぶっ飛ばして、ペガサスを天空に躍らせるぞー、
と妙に力が入るのが戦後生まれ。
取材旅行で、古い建物を見て、感動して、力むんだろうな。
作中人物の視線で土間や祠を見れなくなる。
同時代人にとっては、珍しくもない風景だからな。
街道・十津川街道、読了。
横井小楠の名声の陰に隠れて、小楠暗殺の黒幕上平主税は評判が悪い。
新島遠島を解かれ、十津川に帰郷した上平主税について書かれていたが、
調べてみるまで、人物というものは分からないものだね。普通のオッサン。
もちろん暗殺を賛美するわけではないけどね。
>>274 作中人物の目線の中に、作者の感情が含まれる割合は、今後、ますます増えるだろうな。
田舎生まれの作家でも、1970年以降の生まれだと、生活空間に明治をしのぶよすがすら
少なくなっていただろうからな。文化財や保存された自然を取材して書かざるを得なくなる。
また、読者の側から見ても、すでに消滅してしまった文物を、作中人物の認識で書かれると、
意味がわからなくなってしまう。
読者の側の事情は、大きく変わってきていると思うよ。
百科事典を持っていた人は少ないし、持っていても調べるの面倒だった。
(司馬がうけた理由は、まさにそこにあった。電車の中で読書する人が
百科事典で調べられるわけがない。作中に解説を入れた)
ネット検索が容易になった現在は、調べる時間が短縮された。
読者=調べない人たち、という先入観で本を書く必要がなくなった。
その割には、いまだにクソ本が蔓延っているけどなーw
読者=脳味噌のない人たち、といった感じの本も多い。
>>270 この手の作品なら、わざわざ司馬で読む必要もない、という考えもあるだろう。
下調べの史料さらけだしの、司馬らしい小説ではない。
ただ、この人の伝奇小説には、適度のユーモアがあり、全体のトーンは非常
に明るい。照明をたっぷり当てて撮影していた昭和30年代の映画の雰囲気
と似ているんだ。雨の場面、夜の場面でも、明るい。こういうのは好きだ。
信吾とお勢以のやりとりは、けっこう面白いよ。
坂の上の雲ではまったのだけど、同じ時代を書いている
他の作家さんの作品でお勧めがあれば教えて下さい
なんとなく、自分のセンスで選んで「ハズレ」だったらまあナットクできるが、
ヒトの薦めで読んでハズレだった場合、ナットクしにくいような気がする。
まあそのへんは好きずきかも知らんが。
283 :
無名草子さん:2008/06/10(火) 11:00:07
>>249 >あまりに膨大すぎて、さて何から読もうかと・・・
俺からするとむしろ羨ましいけどな。
これから先、まだあんなに未知の司馬作品が読めるのかと。
みんなも言っているようにどれから読んでも問題ないから
思う存分楽しんでください。
柘植信吾、絶好調だわ。面白くなってきた。
老中水野忠精って実在?
>>284 実在。水野忠邦の長男。「風の武士」は文久2年スタートだが、同年、忠精は老中になっている。
作中では「ただやす」とルビを振られているが、一般には「ただきよ」。
>>284 「上方武士道」がつまんなかったんで、新たな要素を加えて書き直した作品だな。
「兜率天の巡礼」のユダヤ人を秦氏ではなく隠し国に置き換え、江戸時代末期まで
続いていたことにした【要素T】。
仕事を終えて帰ってきたら、幕府は亡んでいたという「大坂侍」(浦島太郎)【要素U】。
謎の人物の正体をすぐには明かさず、毎回不可思議な事件を起こり、連載各回が
疑問符の形で終るサスペンス【要素V】。
>>283 全部読んでからは、街道を行くを読むことが多くなったな。
水野和泉守から信吾に壱千両の小判が渡された。
額の大きさに驚く信吾とお勢以。
ここからすぐに話が先に進むのではなく、小判の山
の中に手を突っ込んでみたいというお勢以の希望をかなえてやる信吾。
お勢以の生い立ちも伝わるいい挿話だなー。
物語の本筋からは離れているんだが、本筋の小道具に関連してキャラの造形を深める
手法は上手いよな。信吾とお勢以の幼少時代の回想に脱線し、風景も広がる。
それから、信吾が道場を訪ねた際、ちのがすぐに返事をしない。実は父親が殺されていた。
その間を出すために、遠くで豆腐屋の声が聞こえる、という1行がある。
ちのの描写ではなく、豆腐の歩き売りという時代の風俗を出す。空間の拡がりも感じさせる。
このあたりも上手い。
>>287 以前書いた小説で、考証がいいかげんだったところを、きっちり史料示して
黙示に訂正しているところもあるしな。読むなら小説を読んだ後の方が
いっそう楽しめることは確かだ。
>>288 >>289 気になる人物がすぐには正体を明かさない。気になる事件の真相をすぐには明かさない。
サスペンスの要素もあって、終盤近くまでは飽かさない。
最後のオチがちょっと弱いのが難点だが、会話部分が軽妙洒脱だから、読んで損はないな。
292 :
無名草子さん:2008/06/11(水) 15:57:25
項羽と劉邦の面白さを考えると中国史を殆ど描かずに亡くなったのが惜しまれる
司馬にはあと、三國志だけは描いて欲しかった
欲を言えば、チンギスハン時代の元史もね
モンゴルは司馬の得意分野だし、傑作になってたはず
>>290 肥前の諸街道のように、その後に書いた作品の取材旅行を兼ねたものもありますよね。
>>293 通史はないが、最初期の短篇には、モンゴルがらみが多いから、興味はあったんだろうね。
>>292 街道を行くにも、いくつかあるから、それで我慢している。
ダッタン疾風録は、あまり面白くなかった。
>>292 項羽と劉邦は、史記の面白さでもあるからな。
社会科学的考察を加えて再構成された史記という感じか。
項梁が集団に推されて頭領になってゆく過程や、
秦の法家思想の解説は面白かった。
とにかく始皇帝、陳勝、項羽、劉邦、張良、蕭何、韓信等々役者が揃っている。
後世の脚色が濃すぎて史実と程遠い物語となった三国志よりも、好きだな。
史記の線から外れてないのだけど、
ドラマチックに描写した点と、
食い物の争奪戦をテーマとして前面に出したのが司馬独自かな。
登場人物がマイナーな人が続いていたから、久しぶりに有名な人々が登場した「項羽と劉邦」
は、嬉しかったな。発売当時ブームを巻き起こしました。
>>295 「ペルシャの幻術師」と「ゴビの匈奴」は、平凡な戦国・幕末短篇よりは、ずっと面白い。
生前は文庫化されていなくて読めなかった。
中国辺境の民族は、ご自身も大好きだったようなので、もっと書いてもらいたかったが、
営業的にきびしいせいなのか、作品は少ない。紀行・随筆の中にはいくらかある。
「草原の記」は、まったく小説らしくないが、ブリヤート・モンゴルについて詳しい。
一部「ロシアについて」と重複。
>>300 >「ロシアについて」「草原の記」
前者は、キプチャク汗国滅亡後のロシアの発展、とくにシベリア経営について書かれたもの。
その過程で、バイカル湖畔に居住していたモンゴル人(ブリヤート・モンゴル)について触れられている。
後者は、その延長で、ロシアのシベリア経営がモンゴル本国にもたらした影響、
清国の対応等々が詳しい。いずれにしてもチンギスハンのモンゴル帝国滅亡後の話。
「草原の記」は、20世紀まで書かれているから、満州や内蒙古にいた日本人の話も出てくる。
司馬の「項羽と劉邦」では紀信がとても味わい深く描かれていたのが嬉しかった
脇役の中でもっとも忘れがたいキャラでした
そんなに中国史にくわしい人ではないだろ
史記はだいぶ読み込んでたみたいだが
ロシア、モンゴル、ベトナムとか中国文明の周辺にひかれる性癖がある
>>285 > 一般には・・・
水野忠邦の長男は、当時の武士仲間からは一般に「ちゅうせい」と呼ばれている。
忠精を知る武士や幕府関係者の日記随筆がたくさん残つているので明らか。
それ以外の呼名は、忠精の親と本人しか知らない「名のり」を後世の研究者や学者が
どこからか入手して勝手に呼んでいるだけだろう。
だから、「ただきよ」にしろ「ただやす」にしろ本人達は秘かに「名のり」にしていた
かもしれないが、決して一般的に呼ばれていたわけではないので「一般に」は言い過ぎ。
信吾と安羅井人の旅立ち。いま神奈川の宿だ。お弓、エロい。
>>306 お弓は、24、5歳なんだが、年増と言われている。
時代小説なんで成人年齢が現代と違うが、
この小説が書かれた昭和35年の年齢に対する意識も反映されているんだろうな。
現代の若い人に、24歳を年増と言ってもピンとこないと思う。
今の年齢感覚が少し異常だと思うけどね。
むかしは、未婚者と既婚者は着ている服ですぐに分かった。
それどころか、職業まですぐに分かった。
反対に、主人公の男子の性行為の対象が、16〜18歳の女子であることが多い。
作中では大人の女扱いなんだが、いまの感覚とはちとずれる。条例違反だしw
310 :
無名草子さん:2008/06/12(木) 15:09:28
宿の旅籠名とかは、実在かな?もっともらしい名前が付いているけど・・・
>>309 そこは、俺も気になるところだ。
現在の女子高生をイメージすると、小説が成立しなくなる。
作品の中の16〜18歳が、30代のように思えてしまう。十分、大人っぽい。
というか、現在の女子高生が幼すぎる。
作品が書かれた頃の邦画を見ていると、16〜18歳は子供扱いではない。
女優もその年齢になると大人に見えたしな。
>>302 「草原の記」に、ズボンの語源の話が出ていた。
モンゴルの民族衣装がヨーロッパに伝わった。フランス語のjupon(ジュポン)が語源であるとする説は、
juponがアラビアの男性用の衣服djubba(ゆったりした衣服の意)を語源とするから違うとされていたな。
明治初年、両脚を「ずぼん」と入れて穿くことから、日本人がズボンと命名したという説に親近感を
もっておられたように記憶している。
しかし、俺が読んだ他の本では、この説は、旧幕臣大久保誠知がズボン普及後に言った洒落であるとあった。
どっちが正しいの?
>>294 「奇妙な剣客」という平戸にやってきたバスク人の話があるが、
この作品は、平戸宮ノ前の喧嘩がモデルだな。当時、ポルトガル
はスペインに併合されていたはずだから、バスク人がやってきても不思議じゃない。
>>311 そのあたりの間違いは、本筋に関係ないから、それほど気にならないな。
むしろ司馬と池波が、同じ本を読んで同じ間違いを犯しているという事実は興味深い。
興を殺ぐのは、その場所に居れるはずもない奴が、抜け抜けと登場しているところ。
文久3年の禁門の政変当時の京都に西郷隆盛がいた竜馬が行く(沖永良部島に遠島中)
俄の遠藤謹介が蛤御門の変に参加していること(当時イギリス留学中)
国盗り物語で、十河一存が文禄8年に生存していること(文禄4年に死亡)
>>316 > 文久3年の禁門の政変当時の京都に西郷隆盛がいた竜馬が行く(沖永良部島に遠島中)
> 俄の遠藤謹介が蛤御門の変に参加していること(当時イギリス留学中)
> 国盗り物語で、十河一存が文禄8年に生存していること(文禄4年に死亡)
オメエ、よく知つてるな。それに、作品の中身もよくおぼえてるな。
新撰組登場。信吾はお弓とやってしまった。もっと詳しく書け、司馬!
柘植信吾は、剣の腕が立つ、という点を除くと、読者に非常に近いキャラだから、
愛されるよな。
320 :
無名草子さん:2008/06/13(金) 14:47:42
ここの人たちに釣られて、何年かぶりに風の武士読んだ。
時代小説は、この時期が旬だね。はずれが少ない。
性描写は、照れるせいなのか、ものすごく下手だよな。
あの場面も、2〜3行なんだが、学生の作文レベル。
「戦雲の夢」のあの場面もひどかったw
>>320 やもりが出てきた。懐かしいー。もう30年近く、見たことない。
>>321 上手だったら、司馬氏は2度も結婚しないと思う。超個人的な意見だけど
エロい描写が好きなら、それが上手な人のを読めば済む事だよ
台所のかまち(框)の下に、信吾が身を隠す場面があるが、民芸風の食堂へでも
行かないと、こういったものは見れなくなった。
画像検索しても、それらしきかまちは発見できないな。低いかまちばかりで、とうてい
その下に人は入れないようなものばかりだ。
>>322 いまは使わなくなった道具や、みかけなくなった動物・昆虫は、古い小説を読まないと
出て来ないことが多いな。時代小説の雰囲気を出すには欠かせないんだが、若い読者
には分からないから、あえて書かないということもあるんだろうしな。
むかしは蚊帳は、どの家庭にもあったが、当然蚊帳が出てきていい季節なのに、登場
しない小説が多い。行灯や提灯は、時代劇でよく出るから、小説でも出る。
セックス描写なんて誰が書いたって面白いもんじゃない
北方謙三はおもしろいよw
「風の武士」ますます面白くなってきた。信吾と早川夷軒の会話も軽妙だ。
代表作に挙げられることはないこの作品は、たしかにB級だ。
でも、優良なB級作品ならではの味わいはあるな。他人にも薦められる。
>>328 松平伯耆守宗秀は、文久2年6月30日に、大坂城代から京都所司代に転じている。
坂下門外の変の年(1月15日)から始まっているが、ずっと文久2年なのか?
「風の武士」は映画化され昭和39年1月に公開されている。
名張信蔵(柘植信吾):大川橋蔵
ちの:桜町弘子
お勢以:久保菜穂子
水野和泉守:西村晃
猫:南原宏治
律:野際陽子・・・映画デビュー作品らしい
退耕斎:宮口精二
高力:大木実
お弓:中原早苗
紀州屋:進藤英太郎
風の武士って良く覚えてないんだが、
最後の最後のオチは… なんとなく覚えてる気がするけど、
すると小説内では最初から数年経ってたことになるの?
東海道を上る旅は、水野和泉守に隠密を命じられた後すぐだから、道中起きた様々な
事件は文久2年の感じなんだな。ところがラストでは彰義隊???
>>329 作中、土方歳三は、近藤勇を「局長」と紹介している。
近藤が局長になったのは、文久3年3月以降だから、京で信吾と会ったときは、
文久2年ではないな。
>>328 いま4分の3ほど読んだが、鏑木一斎と平間退耕斎を殺した下手人が明らかにされんな。
紀州隠密の誰かの仕業であることは間違いないが、明らかにしろよな。
それから紀州隠密の江戸部隊の首領の覚玄が、いつの間にかいなくなってんだが、
どうしたんだ?
『尻啖え孫市』にもそういうことがあったな。
序盤の話は1570年の出来事なのに、知らないうちに数年たってる。
しかも、「右大臣」信長が対本願寺戦で陣頭指揮してるし。
そもそも孫市が最初に足を見ただけで一目惚れしたっていう、物語の鍵になるはずの
紀家の姫君にようやく会えたと思ったら、すぐ消えて別の女がヒロインになっちゃうんだよね。
風の武士って、ユダヤ人がどうとかいうオチの話だっけ
忘れた
338 :
無名草子さん:2008/06/14(土) 23:47:03
俄が一番おもしろかった。よくもこんな話を見つけてきたなとほとほと感心した。
俄は浪華ッ子にはたまらん面白さだ
340 :
無名草子さん:2008/06/15(日) 09:20:20
世に棲む日々を読み始めたんだが、旅っていいよな
俺は旅行好きで自転車で遠くまで行ったりすることはあるんだが、結局は名所巡りの観光しかしてない
そんなので自分が大きくなるとは思えないし、何か遊び以外の目的がある旅をしてみたいな
>>327 したたかに精を放ってるだけジャマイカ
>>340 どんな経験でも刺激があれば何らかの意味はあるはずだ。
名所しかまわってなくたって、旅行後にそこに興味を持って調べものをしたりすれば
知識は増えるしいろいろと考えられるようになる。
いいじゃないか、たかが旅行なんだから大いに楽しんじゃいなよ。
>>337 そうだ。最後の4分の1が、ちっぽけな話になって、つまらんかったな。
老中/大坂城代/新撰組まで登場させたにしては、公儀の実働要員が猫とその妹お弓
だけというのは寂しい。
反対に、紀州隠密側は内部関係が複雑すぎる。この複雑さに対応させるために、
被誘拐要員として、ちのの他に安羅井人が必要になったんだろうな。
大和路以降のちのと信吾は、ローマの休日のようだったな。
しかし、退耕斎とちのは、どうして江戸の町道場などにいたのかな?ここ不明だよな。
皇位継承順位第2位のちのが安羅井国から外へ出ていなければ、何も問題が起きなかったよな。
>>343 高力伝次郎の父親が安羅井人で、安羅井国を追放(離脱?)させられた後、紀州屋に接近して
財宝を奪い取ろうと企んだのが事の発端なんで、ちのが江戸にいようがいまいが、紀州隠密
の暗躍はあったと思う。辛うじて辻褄は合う。
しかし、後に女王になるべき人が江戸にいるのは不思議。ローマの休日のぱくりだよな。
信吾がちのを負ぶって歩くとこなんか、スクーター二人乗りのシーンを思い出した。
>>338 少年時代と鳥羽伏見は面白いな。
その中間に出てくる話は、与力同心をもっと整理したほうがいい。
>>334 覚玄は、その後も登場している。最後は高力伝二郎に斬られて死ぬ。
いなくなったと錯覚しやすいのは、覚玄という名前を与えられた後に、
単に山伏という一般名称で登場するからw
鏑木一斎を殺したのが覚玄であることは間違いない。
史料によると、万吉は大正6年(1917)8月に、88歳で没している。逆算すると、文政12年(1829)生まれ
ということになる。『俄』では、万吉11歳のときが嘉永元年(1848)であるから、先の史料よりは8年遅く生まれ
たことになる。天保8年(1837)生まれの設定だ。
それと、歴代大坂城代を就任/退任年月日で一覧する史料というものが、手元になかったのだろうな。
大坂城代とされている人名は、いい加減だ。
この作品でも、大坂城代が、元治年間に、松平豊前守から、松平伯耆守に替ったという叙述があったと思う。
しかし、実際には、
文久2年6月〜元治元年2月 ;松平刑部大輔信古[豊橋吉田藩7万石]
元治元年11月〜慶応4年2月;牧野越中守貞明
なお、「竜馬が行く」の中でも、大久保一翁が大坂城代に就任したという叙述があった。その事実はない。
大坂城代には、5〜6万石の譜代大名が就任した。その後、(京都所司代)→老中というエリート・コース
であり、旗本が大坂城代になることはない。
まあその手の考証は後出しジャンケンだしね
著者の没後12年も経ってるんだから、まあ「後出し」になっちゃうのは仕方がない。
モンダイは「歴史書ではない、小説に対する後出しのツッコミ」を「妙に威張って、
得意げにやっている」という点。だけど、場所が2chだしね。どんな方面に対しても
、実害がある悪事というほどのモンダイではない。
>>337 安羅井人がユダヤ人というだけで、そのことがオチになっているわけではない。
ほとんどの安羅井人が混血していて、見た目日本人と変わらんからな。
また作中に登場する丹生津姫の元ネタである丹生都比売は、
呉王夫差と越王勾踐で有名な呉越の遺民が、文字通り呉越同舟で
倭国に渡った伝承に基く。ユダヤ人ではない。
日本各地に丹生都比売を祀る神社があるが、
なにしろ神武天皇より古い神だというのだから、筆者の興味は尽きた。
死ね
>>350 兜率天の巡礼では、中央アジアから唐に入り、景教を広めた連中とは別派で、
インドから中国江南経由で倭国に来た連中が、秦氏だとあったな。
時代は違うがルートは同じだ。
壱岐・対馬の道を、今日から読みマース。
354 :
無名草子さん:2008/06/18(水) 03:15:17
記念館の館長、司馬さんの義弟(みどり夫人実弟)ということだけど、姓は上村さんだよね。
けど、みどり夫人の旧姓は松見じゃないの?年表ではそうなってるけど。
355 :
無名草子さん:2008/06/18(水) 05:14:24
>>347 なら賭場荒らしして血だるまにされてた頃は
ハタチそこそこってことか…
>>353 村落のことを『触』というのは、壱岐だけかな?
子供の頃、道路地図の壱岐の地図を見て、字名に触が付いているのが不思議だった。
中世の触頭の触のことだが、歴史がそのまま生き残っているようで嬉しくなる。
ここには、ひばりが丘が出来ないように祈る。
俺は「世に棲む日日」だけで生きていけるぜ
まあ嫁にするなら「夏草の賦」の菜々ちゃんだが
怒るかもしれないが
司馬遼太郎の作品は前の小学生の時に読んだときはそうでもなかったが
今あらためて萌えという概念が入ってから読むとは
萌えキャラにしか見えないヒロインがちょくちょく出ていることが判明する
関ヶ原の初芽たんとか功名の千代とか国取の奈良屋の万阿とか
燃えよの土方の恋人(最後の)とか竜馬の千葉のツンデレ娘とか風神の門の公家のお姫様とか
なんか萌え美少女として描写されてるとしか思えん
千代なんてラスト結構年言ってるのに俺の中では最後まで美少女だったw
千代は黒くなかった?
あと直江状のこと「かっこいい」っていうのはシブいイメージが
たんに魅力的なヒロインというだけだろ
べつに「萌え」という観点は必要ない
さな子がツンデレの原型というのには同意
363 :
無名草子さん:2008/06/20(金) 03:24:54
司馬の作品大体読んだが他の作家でいいのない?
戦国幕末の人物もので司馬が取上げてない人物の
池沼正太郎「真田太平記」
海音寺潮五郎「悪人列伝」「武将列伝」
子母澤寛「父子鷹」「勝海舟」もいいぞ
子母澤寛の小説は台詞が多くて、蘊蓄の多い司馬が好きなファンにはちょっと合わないかもw
>>365 本屋でパラパラっと見たが、各篇が短すぎて、あれじゃ物足りんな。
未完だが、「西郷隆盛」のような読みでのある長編は、ほかにないのか?
平将門
文庫じゃ出ていないので、全集で。
隆慶一郎「一夢庵風流記」の前田慶次がお薦め
漫画好きならそれを漫画化した「花の慶次」もいい
>>363 星新一の末期の歴史小説もどきとか意外と面白い
小栗上野介とか鼠小僧とかそういうの
>>368 海音寺なら「加藤清正」はどうよ?
司馬も書いてない唐入り(文禄・慶長の役)の現場の事が分かる
街道をゆく「奈良散歩」
中国で「寺」というのは、もともと役所の建物のことを言ったそうだ。
今ではイメージができない。
壱岐・対馬の道を、引き続き読んでいる。
厳原が市制をとっていないことが書かれていたが、
やはり平成の合併で、全島で一市になっていたんだな。つまらん。
街道をゆく「奈良散歩」
仏教の歴史についての長い叙述。
仏教って深いと感じた。
> 日本のどの空港付近もそうであるように、雑然としている。田園が、新興住宅や大きな
>立看板、モルタル塗りの小さな工場、ガソリン・スタンド、中古車の陳列場といったものに
>侵蝕されて、皮膚病にかかった頭のようになっている。
街道を行くも、昭和50年代半ばにさしかかった。日本各地の風景は激変して、上記の
ような醜いものになったな。市街地が飽和状態になって、周辺の農村の風景が荒れて
きたころだ。最悪の風景が今日まで続いている。
美しいとされる風景は商品化され、押し付けがましく「この展望台からご覧ください」に
なってきた。「当ホテルからの眺めは最高」に騙された人が増えてきたのも、この頃だ。
> 辞去して路上に出、神社に隣りあわせている門と塀をもう一度ながめると、そこだけが
>景観として江戸時代があるような感じがした。
もはや面で歴史を感じ取ることはできなくなってきた。戦国の高名な武将など、観光の
中に組み込まれてしまって、興味の対象にならなくなってしまった。その父祖の地を訊ね
たりすることで、やっと歴史に巡りあえるといった状況になってきた。
>>376 市街地近辺は昭和40年代からそうだな。50年代になると、日本中どこへ行っても
という状態になった。
さらに、竹下のふるさと創生で、くそつまらん博物館や民芸資料館が乱立して、
目も当てられなくなった。田舎は田舎のまま残せよ。道路造るな。
俺んちの納屋にあるのとまったく同じ農具を展示してあったりして、アホらしい思いをした
ことが何度もある。うちの納屋には、千歯こぎがあったのだが、それすら展示できて
いない民俗資料館などもあった。うちにある農具より、新しいものばかり展示してんのな。
>>376 大森彦七の供養塔が、なにげなく路傍に立っているところが出てきますね。
あのクラスの人物に関する史跡を訪ねるのが、面白いのかも。
へたに著名になって、饅頭や煎餅になった人物などは、興ざめする。
379 :
無名草子さん:2008/06/24(火) 23:06:18
坂之上の雲めっちゃええわまじで。
これは是非読んでみて!
でも司馬はあまりにも昔のものを好みすぎるのでは?
そんな感じがしないか?
小説を書くために昔のことを調べまくるわけだから、そうなるのはしょうがない
それに歴史小説は現代的な価値観や道徳では書けないしね
現代小説も、いくつか書いているのだが、現在、入手困難。
俺も、短篇全集に載っているのしか読んだことない。
現代小説については、故人の遺志を尊重しない奥さんが
そのうち出版を許可してくれるんじゃね
「豚と薔薇」「古寺炎上」は、タイトルだけはいやになるほど見たことあるが、読んだことない。
> 肱川の大橋をわたるときに、須田画伯に、
>「右手を」
> 川下をご覧あれ、といってみたのだが、言いつつ元気が失せた。碧い淵と磧に面していた
>白壁の可愛い櫓の横に、およそまわりの自然とは不調和なコンクリートの会館のようなもの
>ができていたのである。
>「あのコンクリートの建物ですか」
街道を行くを読んでいると、しばしば登場するのが、私所有権の暴慢さに対する憤りである。
本来、人類の共有物であるはずの自然の景観が、私所有権によって破壊されてゆく様子に
怒りをぶちまけている。「南伊予・西土佐の道」では自宅近辺の公立高校の防護柵を造る際
に切り倒された並木に関してまで、文句を述べている。かなり長い。
アスファルトとコンクリートを憎悪する筆者の感覚にマッチしているので、たいへん好きな一節
である。
大洲の旅館油屋には感動したな。司馬は、十返舎一九の時代までは遡れないが、
正岡子規の紀行文に出てきそうな宿だと言っている。帳場と土間のある旅館だ。
食事はモロブタで運ばれてきた。うちの地方では、モロブタは餅の保存に使用
していたな。母親の子供の頃は、家庭でも引き出しのある箱膳で食事をしていた
というが、油屋も、そこまでは古くなく、箱膳までは登場しなかった。
宿の部屋で司馬が新聞を読んでいると、窓からウンカが侵入してきた。
風情を感じさせるなあ。
昭和53年の話なので、大洲もいまはたぶんコンビニやスタンドのケバケバしい
色彩が増えているのだろう。この旅館も、現存しているのかどうかは分からない。
残念ながら、旅館は廃業されたようだ。
現在は、旧油屋の土蔵を改装した創作料理の店として営業されているらしい。
そして「土地の公有化」を主張して失笑を買うにいたる
>>386 調和のとれた風景がむかしはあったな。
町工場が多くて、鉄錆びた感じのする場所でも、それなりの調和のある風景だった。
そんな中に極彩色の看板が混じりこんでくると、乱れる。
>>390 50年間、自民党はろくなことをやってこなかったな。
最近になってその尻馬に乗った何妙となww
司馬は単に昔を懐かしんでいるわけではない。
単なる懐古趣味ではない。
人間にとって、日本人にとって、何が本質か、変わらないものは何かを追い求めている。
長い時間軸(歴史)、幅広い空間軸(紀行)を通じて、それを見つけようとしている。
坂の上の雲について、
「あれはあなたが全て一人で調べて書いているのですか?」
と訊かれたことに対して、
「?然とした」という司馬の反応がいい。
唖然
>>393 これがどっかの大学の教授が言ったという噂だから情けないね
それいまいちよく覚えてないけど、
司馬の場合は「自分で情報を咀嚼しないと書けるわけないだろうが」っていう
意味で書いてたんだっけ?
しかしあれだけ膨大な仕事をする作家なら、
資料を集めたり整理したりするスタッフが何人かいるのは普通な気もするが。
でも司馬のスタッフって聞いたことないな。
奥さんがやってたのか?連載している雑誌社の人かな。
権威者にきくということは饅頭を作って食うことをせずに売っている饅頭を
買うようなもので、調べを人に頼むのは饅頭のあんこを人にたべられるようなもの、
物事に近ずく作業を自分ですることによってその本質がわかる感じがする
井上ひさし氏がどっかで「司馬さんは、本を『読む』というより、目に『写し撮る』ような
読み方をする」という意味のことを言ってた。正確な表現は失念したが、とにかくページを
めくってはパシャっとシャッターをきって、もう次のページに進むみたいな感じで、横で見
たら「読んでいる」というより、ただパラパラとページをめくり進めてるだけみたいなんだ
けど、書かれてる内容はちゃんとアタマに入っていたとのこと。
話半分としても、速読魔人のようなヒトだったらしい。
「坂の上〜」は、その速読魔人が10年かけていろんな文献にあたりつつ書いたというんだか
ら、たしかに常人の感覚としては「こんなのホントに一人で調べられるのか?」と感じちゃ
うのも、無理からぬ気はする。読んでる方は時間を10年もかけないんだしね。
>>399 読む本の難易度にもよるが、中高生の試験の前の一夜漬ってそんなもんじゃないか?
まあ気にするな。誰もアンタが無能だなどとは言ってない。
あまりひどいこと言わないでよ、
坂の上の雲を書くために、日露戦争に関する本を何冊も読んだんだろうけど、
同じ事柄について書いてある本を何冊も読んでいると、
だんだん読むのが早くなるというのは分かるな。
そこに書いてある基本的なことはもう別の本で読んで知っているわけで、
今まで知らなかった事柄にだけ目が留まるようになる。
何かを調べるために読む本というのは、じっくり読書するのとは違う読み方になるね。
今月号の文藝春秋の司馬遼太郎座談会読んだ人いますか?
読みましたよ。
「司馬さんは勝海舟が嫌い」ってことになってました。
司馬さんはどう思うだろうね。
司馬遼太郎は、
江戸後半の頼山陽、明治の徳富蘇峰と並んで、
日本人に大きな影響を与えた作家である。とも言われてましたね。
>>406 司馬は勝海舟好きで有名だったはずだが
まあ勝のあくの強さには辟易していた部分も見受けられるが
勝のことを非常に高く評価はしてるけど、
好きかどうかはまた別じゃね
頼山陽、徳富蘇峰ともに日本の大きな歴史的動きを起こす基となった思想を打ち立てた人だが、
現代の世の中は司馬の望む方向へ行っているのだろうか。
司馬の残した言葉が生きるか死ぬかは、我々にかかっている。
亡くなる九日前。住専問題に揺れる日本について。
「我々が千年の間に培ってきたモラルというものも崩壊するなと
となるとですね、太平洋戦争を起こした日本と、それで負けて
降伏した日本のあの事態よりも、もっと深刻な事態なんじゃないかと。
昨日の続きで今日も生きてるという程度の生き方を
これからも続けていったら、もうジリ貧も何も、日本という国が
無くなってしまうかもわかりません。そこまでの事態だと思うんで」
「21世紀に生きるきみたちへ」を読み返す必要がありそうだ。
いま来た。おすすめを教えて。最初は竜馬がゆくからでいいの?
入り口としては、幕末モノなら「竜馬がゆく」、戦国モノなら「国盗り物語」
あたりが、まあ当たり外れ(すんなり入りやすいかそうでないか)は少ないと
思う。「坂の上の雲」なんかは、いきなりハマれる人も少なくないとは思うが、
いくらか「司馬慣れ」しないと入りにくいヒトも結構いそうな気がする。比較
的短いものでは「燃えよ剣」もハマりやすいかな。
新潟の「峠」、佐賀の「歳月」、山口の「世に棲む日日」「花神」みたいに、
ご当地モノから入るというテもある。高知だったら「竜馬〜」以外にも「夏草
の賦」「戦雲の夢」なんかがあるし、「功名が辻」でもいいが、このあたりの
作品はまあ、「竜馬〜」の後がいいかな。
その他「この地域はこの作品で」というオススメは、後続レスに譲る。
418 :
417:2008/06/29(日) 13:20:18
ご当地モノ追伸。
鹿児島用「翔ぶが如く」は、作品の善し悪しというコトではないが、「入り口向き」
ではないかもな、という気もする。
ついでに、前述「坂の上の雲」は愛媛用。
それから紀行、随筆、対談に進むといいね。
420 :
無名草子さん:2008/06/29(日) 16:00:29
司馬の戦国物で最高傑作は国盗り物語、幕末は竜馬がゆく
これくらい言い切らないと
>>416のようなタイプの人は満足しない
トン。416です。とりあえず竜馬がゆく、燃えよ剣、国盗り物語を読んでみます。
読書って、ガキの頃に読まされた夏目漱石いらいだな。。
朝の通勤電車で本を読んでいる人は多い。
この間、30代ぐらいの女性が小説を読んでいるのが目に入った。
何という作品かは分からなかったが、
戦国武将が出てきていて、()で心内語が書かれていたから、司馬と分かった。
>>410 明治以降の勝は、何でも自分がやったように言う大ほら吹き。そこが嫌いなんだろう。
>>415 泣けるな……
「二十一世紀の君たちへ」、買おうかな。
>>425 出来れば「二十一世紀の君たちへ」は小学校の教科書のが欲しいな
PHP文庫「人間というもの」は、いかにも「司馬遼太郎著」のような体裁をとって
いるが、抜粋コラージュだけのインチキ本。
司馬作品は読みたくないが、気のきいたフレーズだけは押さえときたい、という
向きにはオススメ。
428 :
無名草子さん:2008/06/30(月) 01:07:04
二十一世紀への君たちへは中公文庫の「十六の話」に入っていますよ。
この中には井筒俊彦氏との対談や洪庵のたいまつなどの素晴らしいものも入っています。
洪庵のたいまつも良いね
>>406 「人斬り以蔵」の中に出てくる勝はとても好意的に描かれている、とオモ
オイラはあの辺りから勝海舟に興味を持った
それから子母澤寛の「勝海舟」「父子鷹」あたりを読んで勝のファンになったよ
井筒俊彦の対談では相手をおだてまくってたな
司馬さんはすごいほめ上手
>>430 「明治」という国家では、良くは書かれていない。
>>429 分かってくれるか! あれもいいよなぁw 花神読んだ後だと余計にw
じっちゃん死んで形見分けしてたら
司馬遼の本が出てきたんで読み始めた
国盗、坂の上、燃えよ、梟、血風録、播磨灘、峠と来た
峠面白いわ フーゾク通い好きなのに禁止するとことか
峠での吉原の調べっぷりは異常
あれはどう見ても趣味
>>430 じゃあ勝小吉の『夢酔独言』も読んだ?
司馬さんが街道の本所深川あたりで引用してたので読んでみたのだが、ずいぶんと面白かつたよ。
これが巷に埋もれてるのはもったいないと思った。大河ドラマでぜひやってほしい。
>>434 峠の前半は幕末の風雲より旅やら長岡の描写がメインなのに、不思議と面白いよね。
継之助と花神の蔵六はキャラ立ってると思うw
>>427 >司馬作品は読みたくないが、気のきいたフレーズだけは押さえときたい
俺いつも車に積んで、多少空いた時間ある時に読んでるわ。
司馬作品は全部読んだけど、全ての本を保管する場所はないって人がフレーズだけで小説内容を思い出すには丁度いい。
既出だろうしあまり関係ないが、愛媛の坂の上の雲ミュージアムの受付嬢は美人だった。
あと、つけ髭・軍服・サーベル持った案内員さんがいた。
>435
「峠」の吉原の記述について言えば、落語の郭噺(くるわばなし)でも聴いて
りゃわかる程度の情報で、異常というホドのもんではない。
>>376 タイトルには西土佐も入っているが、ほとんど出てこないなw
松山は通り過ぎただけなので「坂の上の雲」の話はほとんど出てこない。
ただし、執筆の動機は書かれていた。
「子規居士と余」に出てくるバッチングの場面。子規と虚子が初めて出会った場面
に感激したのが執筆の“唯一の動機”とまで言っている。
宇和島に多くの頁が割かれているが、「花神」の背景となった場面が多く登場する。
「歳月」の江藤新平の逃亡ルートでもあるので、逃亡中の挿話も紹介されている。
取材はしたが作品には使用しなかった口碑も紹介されているので、要チェックだ。
>われわれが持続してきた文化というのは弥生式時代に出発して室町で開花し、
>江戸期で固定して、明治後、崩壊をつづけ、昭和四十年前後にほぼほろびた。
自分の生きている時代を歴史として認識することは難しいが、10年ぐらい経過すると
少しはできるようになる。昭和40年前後に、日本の農業人口と工業人口が逆転する。
その後は兼業農家も多かったが、減反政策によって、完璧に農業離れした人口が
増えたのだろうかな。高度成長期の変転の早さと、その前後の国土の変貌を見ると、
産業革命の比ではないんだな。
戦争もなければ、政治的な大変革もない。だから、退屈な時代を生きてきたと思うのは
大間違いで、我々は、とんでもない歴史変革の目撃者だったのだろうな。
>438
司馬遼太郎「人間というもの」 じゃなくて PHP編「司馬遼太郎のことば」
みたいな体裁なら文句は無いワケですよ。要は出版社(あるいは者)のモラルとか美意識のモンダイ。
読んでるヒトがイカンというつもりはなかったが、いささか八つ当たり気味でしたな。失礼しました。
峠は河合が開戦に踏み切る流れのところがあまり描かれなくて
どう持って行くかはかなり苦労しただろうなーと思った
征台の出航後の船の中で西郷従道が水番したって言うのは事実なん?
今日読んでて吹き出してしまいそうになった。
>>444 史実かどうかは分からないけど、あそこは何ともgdgdしてるよなw
継之助って本当に遊郭の嬢リストつくってたんかねえ?
誰に見せるってわけでもないのに日記みたいに
そんなの作ってたとしたらよっぽど変人だなこの人は
自分の嫁に遊郭の女の話する無神経さがまた味だな
長岡の遊郭廃止で遊女が色仕掛けで迫ってきたのを見破って
なんだかんだ開き直った弁解して結局その女とやるのが面白かった
公家の嬢とかえらいビッチだったな いいビッチだったが
おれは西郷と勝が好きだ。誰の受売りなんだろうか。
これも昭和53年の旅。21年前に訪れた函館との違いを比較され、興味深い。
誤爆乙
>>449 高田屋嘉兵衛の話、長かった。「菜の花の沖」読んだばかりだったので、飽きた。
452 :
無名草子さん:2008/07/03(木) 23:55:05
>>445 レスサンクス
坂の上の雲の西郷従道は実は内心ばっちり計算づくで大胆に行動するイメージがあったからびっくりしたわ
GDGD感があるけど、従道でも薩摩に気を使って征台を一気に進めなきやならないちょっとした、小物感が出て面白い
>>369 余計なことを言うようだが、昔、3巻セットで新潮文庫で出たよ。
今は絶版。
>>451 松前氏の成立の話のあたりから、面白くなるよ。
北海道の諸道に「十徳」のことが書かれてあったので、画像検索してここに
載せておこうと思ったのだが、なぜか刺身の画像ばかりだ。
北海道の諸道では眼鏡屋の話が印象に残っている。
北海道では有名な眼鏡屋で、その後、店に、
「司馬遼太郎先生にもエッセイで褒めていただきました」
という掲示があったな。
ところで今は短編集「人斬り以蔵」を読んでいる。
それぞれいい味があって面白い。
往復1時間の通勤時間を利用して毎日少しずつ読んでる。
少しずつしか読めない(読まない)から一つの物語が完結するのに結構時間がかかる。
これを続けていって司馬さんの著書を全部読み切るころには最初に読んだ本の内容をかなり忘れてしまう。
だからもう一回読み直す。
これを繰り返しながら、いま3回目w
このまま永遠に司馬ワールドを楽しめそう。
坂の上の雲って評判いいんだね。
私はミュージアムが地元なので
教養の為に読んでおこうと手を付けたけど挫折・・・orz
そして今某アニメをきっかけに
竜馬がゆくと燃えよ剣を読んでいる。竜馬がゆくは
順調に進んで今4巻。面白い。
でも読むの時間かかるね。
たいていの文庫本なら1日で読んじゃうんだけど
これは休日利用しても2日はかかる
俺は今「妖怪」読んでるよ。
思っていた以上におもしろいです。
>>457 いいですね。「熟読」という言葉がピッタリ。
司馬さんは熟読に耐える作家ということです。
>>458 坂の上の雲は子規の部分で挫折したなら二巻あたりから読むといいかもね
>>462 日本史上全く名前を聞かない
地元「伊予」が舞台なんだと思って読み始めたんです。
なのに主人公は早々に出て行ってしまったw
小説は挫折したけど
とりあえず原付のナンバープレートは
雲の形のにしてみましたw
>>463 伊予なら「花神」にも出てくるよね。
あと「世に凄む日々」で高杉晋作がちょっとだけ寄ってた。
坂の上は戦闘場面が長すぎ。
俺的には評価低いです。
467 :
無名草子さん:2008/07/06(日) 13:43:52
坂の上の雲は一巻のあとがきがいいんだけどな
子規が死ぬと小説的な面白さが激減してくるから合わない人はたくさんいると思う
そうですか〜?
私は、後半の日露戦争開始前から最後までがこの小説では一番面白かったですよ。
ドキドキワクワクしながら読んだ覚えがあります。中国の地図を見ながら読むのをお勧めします。
469 :
無名草子さん:2008/07/06(日) 14:27:14
オレも、坂の上の雲は、世間で評価されるほど、おもしろいと思わない。
陸軍の押し合いシーンも長すぎる。
オレの中で、司馬の最高傑作は、燃えよ剣。
俺は小説にするの止めた宣言からの方が好きだ
471 :
467:2008/07/06(日) 15:27:41
司馬は何もかも解説してくれるから好きだな。
単に人物の行動を描くだけでなく、その背景もいっぱい語ってくれる。
>>469 戦闘場面は、史実再現の様相を呈していて、ドラマとしては不足を感じるな。
現実がそのままドラマになるわけではないからな。
それでも、海軍の方は面白かった。最後にドラマチックな日本海海戦が
来るからな。
>>470 「草原の記」の中で、この作品は、自分は小説のつもりで書いていると言っている。
>幕臣たちは姫路城や熊本城のことを単に城とよぶが、将軍の持ち城のことを御城とよぶ。
城や軍艦の前に「御」を付けるのは、将軍に対する敬語なのであるが、いつの頃からか、
単に上品さを示す接頭語と勘違いした婦人が多くなってきた。
若い婦人たちが、受験の前に「御」を付けるのは、どういう意味なのだろうか。そんなことを
考えている間に、前に並んだ客が帰り、筆者のレジの順番が来た。名古屋城へ行く前に、
コンビニで弁当と買おうと思ったのである。
「おわりばしは、どうされますか?」
聞いたことのない名だが、筆者は興味を持った。
「その尾張橋というのは、ここから近いのですか?」
夜、九時ごろから風浪がはげしくなった。風は海から吹きあげてきて、やがて吹雪になった。
開陽は暗礁に乗り上げ、十日後、艦は海底に姿を没した。
榎本は、
暗夜にともしびを失ひしに等し。先日来、胃痛む。軍医、胃開陽と診断す。(『麦叢録』)
となげいたが、明治二年当時、胃潰瘍の語はこの国になく、軍医渾身のギャグは、榎本には
理解できなかったようである。
478 :
無名草子さん:2008/07/07(月) 19:39:54
燃えよ剣と竜馬がゆくを交互に読んでるんだが・・・
ちなみに今5巻の序盤。
どっちか終わってからにしたいんだけど
話忘れそうでw
先に燃えよ剣を読み終わってからの方がいいかな。
竜馬がゆくは長いし情報量も多いみたいだし・・・
先輩諸氏、教えを願いたい
短い方(燃えよ剣)から先でいいんじゃない?
交互に読むのはやめたほうがいいぞw
そうか?
元々連載小説だから複数の小説を同時に読むような読み方を前提に書いてると思うんだが。
珍しいことを試みる人もいるんだなw
燃えよ剣と竜馬は両極の話だし別々に読んでいいと思う
484 :
無名草子さん:2008/07/09(水) 12:40:57
>>480-483 ありがとうございます。
先にとりあえず
燃えよ剣から行こうと思います。
以下余談です
当方女なんですが、
序盤の土方の女の扱い&女好きに若干
引いてしまいましたw(そういう時代というのはわかります)
もっと女なんかに興味ない硬派を想像してたので。
でもAmazonのレビュー読んでると
それでも中盤〜終盤に向けて
土方異様にかっこいいみたいなんで、くじけず
最後まで読んでみようと思います。上下巻で短いですしね。
>>484 女好きとは少し違う。読めばそのうちわかる
>>484 ドカタの格好良さに惚れた姐さんには北方センセの「黒龍の柩」もすすめとくぜ スレチだけど
>484
トシちゃんは、下巻で初めて「真実の愛」に目覚めるのですよw
そっから先はそりゃもう、「これは恋愛小説か」てなモンです。
そういえば、「竜馬〜」にチョロっと出てくる土方・沖田は、モロに「燃えよ〜」
のキャラクターなんで、「燃えよ〜」を先に読んどくのって正解かもな。
「おお、大砲」
いい作品だね。
映画にしても感動するだろうなと思った。
490 :
無名草子さん:2008/07/09(水) 23:50:24
燃えよ剣がまったく面白くなかった・・・
「これ読んだら新撰組にはまるよ」って友達が貸してくれたけど、キチガイ集団にしか見えなかった
これって司馬小説が向いてないんじゃなくて新撰組が向いてないのかな?
491 :
無名草子さん:2008/07/09(水) 23:53:25
歴史小説に向いてない可能性もある
現代人の感覚だと理解不能なやつばっかだからな
短編は人物を絞るから分かりやすくていいな。
主人公にどうしても愛着を持ってしまう。
>>491 いや新撰組は当時でも理解不能だろ
いくつか司馬小説を読んでるが、新撰組の人気が出る理由だけはわからなかった
時代の流れを無視して理解される努力もせずに滅んだ組織だし、隊員が入った後にルールを変えたりするのは汚い
歴史上人気がある人物は清濁合わせ飲んでるものだけど、新撰組には濁しかないように思える
燃えよ剣における新撰組の清ってなんだ?
>>493 新撰組小説は、子母沢寛「新撰組始末記」が原典のようなものだからな。
子母沢氏は、祖父に育てられたのだが、この祖父が幕臣。
毎日、薩長の悪口を聞かされていた。新撰組小説は、そこから理解せよ。
新撰組ってより土方歳三の話だな、燃えよ剣は。
長州の朝廷工作とか薩摩のずるさとかもどうかと思う。
時代の流れを無視しているのは、攘夷に凝り固まった浪士も同じ。
倒幕のエネルギーって、突き詰めれば関ヶ原の恨みだもんな
↑これってもしかして司馬史観なのかな?
>>477 「北海道の諸道」を関寛斎で終らせたのは、感動的だったな。
寛斎が開拓のため北海道に渡ったのが、73歳のとき。
木を伐り、根を掘る、文字通りの開拓だった。
>>498 250年以上恨みを持続することは不可能だとは思うが、
戦国と幕末をリンクさせて読ませるから、覚えやすくはあった。
真に受けている人は少ないと思うぞ。
個人レベルの「恨みの持続」みたいなイメージを持てば不可能そうに思うかも
知らんが、地域というか藩の文化的伝統として、「徳川幕府」というものに対
して忠誠心なり尊敬心の濃淡が持続されるというのは、別に不可能でもないん
じゃなかろうか。人の移動や流通が現在みたいに頻繁ではなかった時代なら。
薩摩と長州はともかく土佐はわかるけどな。
自分たちを虐げている奴らが関ヶ原での勝ち組で、
自分たちは関ヶ原の負け組。現在進行形でいじめられてりゃ
100年でも200年でも恨み続けるだろう。
>>501 長州で行われていた正月の儀式のエッセイがあったな。
毎年、徳川に対する恨みを確認するようなの。
菜の花の沖読んでるんだけど、物語というより、なんか史料を読んでる気がしてきた。
俺には難しいっす
>504
史料風の部分が苦手だったら、5巻はすっとばして6巻に行っちゃった方が
いいかもよ。それでもストーリーの進行自体には、実はそれほど支障が無か
ったりする。
>>502 土佐藩の場合、景気のいい時と悪い時の落差があるから
関ヶ原の戦いがあった1600年と大政奉還があった1868年では
感覚とか感情にも当然落差はあるよ
ちょうど中間の1734年に生きていた人達が藩や幕府をそれほど憎むとは思えないな
>>505 アドバイスありがとん。
ロシアの歴史の部分をとばすことにしました。
長州では主力戦闘部隊は武士じゃなかったんでしょ。
他藩にしたって、下級武士からみた恨みの身近な対象は上級武士のような気もする。
指導者層が藩をまとめるために利用してただけじゃないの。
言い触らし
>>508 長州の場合は中国地方の地主だった毛利家が防長二州に封じ込められて石高が激減して、
養えなくなった武士たちが泣く泣く農民に身を落としたんじゃなかったっけ。
で、幕府への恨みの裏返しで毛利家に対する忠誠心が残って、「うちの先祖は毛利の家臣」
ていう農民・町民が立派な戦闘力を形成、という流れ。
これは珍しいと司馬さんも認めていたと思う。
翔ぶが如く、やっと最終巻に突入
挫折まではいかなかったが、何度か中断したw
ここまで来たらあとは読破するのみ
散々言われているように、脇役を丁寧に描きすぎて話の本筋がよく掴めない作品ですね
個人的には大久保のファンなので、これ読み終わったら次は歳月いってみます
その脇役が、最初の頃は評価が高く、執筆と同時に進められていた
史料渉猟で人物像が明らかになるに従い、評価が下がってくる。
だったら最初から脇役を詳しく書くなと言いたくなるな。
桐野利明はとくに散々だったねw
明治陸軍の中将あろうと者が猪武者でしかなかったし
>>499 土に還ると言葉でいうのはたやすいが、関寛斎夫婦は、ほんとうにそれをやった。
素晴らしい結びだった。
新撰組関係は燃えよと血風録で土方のキャラ違うよね
血の方が史実っぽい感じする
土方もそうだが、総司が明るく楽しい新撰組の演出者になっているよな。
少女漫画っぽい総司のイラストは、やめーちゅうに。
昨日ニュースで、若い女性の間で、戦国武将ブーム、というのをやっていたが、
なんで好きなのか、サッパリわからんかった。
何でだろう。
去年の大河の影響とか?
ガクトでてたし。
PS2ソフト「戦国無双」の影響もあるんじゃないかな
あのシリーズ、操作が簡単でなぎ倒す爽快感があって女子供でも遊びやすいし
キャラも美青年、美少年、美少女と、いろいろ取りそろえてあって
腐女子のファンも少なくないと聞く
>>514 陸別のマイナス30度というのを読んで、うらやましくなった。
過去に読んだけど、けっこう忘れてるな。
一行が間違えて入ったそば屋は、けっこういい宣伝になったなw
523 :
無名草子さん:2008/07/13(日) 21:34:42
竜馬がゆくの5巻・・・なんだか急に教科書臭くなってきたが・・・
524 :
無名草子さん:2008/07/14(月) 03:08:58
我慢して読んで下さい。
最後まで一気に。
525 :
無名草子さん:2008/07/14(月) 08:50:29
でもこれはいい幕末教科書
高校生の頃出会っていれば・・・
って私世界史専攻だったけど。
俺は中高生の頃、これを読んだから、その教科書的な部分が面白かったな。
いま読んでいたら、どう思ったかはわからない。
528 :
無名草子さん:2008/07/14(月) 16:22:20
俄(にわか)浪華遊侠伝が面白かった。
上下で1600円は高いので図書館で借りた。
世知辛い世の中に明石屋万吉などいかがでしょう。
1000円から1600円って値上げにもほどがある
小左門との関係を、最後まで丁寧にやってもたいたかったな。
万吉が女房をもらうとうやむやに消えた。
駄菓子屋のオバハンもウヤムヤに消えた。
>>527 これだけ暑いと図書館、書店、お気に入りの喫茶店で司馬作品を読むのは格別
翔ぶが如く、8巻目でやっと西南戦争がはじまった。
前置きが長すぎ。
本の上に、汗がポタポタ落ちるから、夏の読書はいやだ。
どんなとこで読んでるんだw
デブってかわいそう
>>533 読むのは1巻の冒頭のみで、後でちゃんと買って帰りますよ
539 :
無名草子さん:2008/07/15(火) 20:32:54
クーラーのきいた部屋で燃えよ剣をイッキに読む【・∀・】最高
燃えよ剣下巻途中なんだけど
なんか心情的に読むの辛くなってきた
負けるんでしょコレ?!土方死ぬんでしょコレ?!
私は歴史小説向いてないかも
でも読むけど。
読みかけの竜馬がゆくに戻ろうか
でもこれもハッピーエンドじゃないんでしょ嗚呼・・・
短編だけど「美濃浪人」は感銘した。
所郁太郎って全然知らなかった。
>>540 竜馬がゆくの最終巻はせつなかったなぁ…。
竜馬ダメだよ、護衛つけようよ、泊まる場所変えようよ、とか
必死で心の中で叫びながら読むんだけど、当たり前のように何ともならんくて…。
関ヶ原とか城塞もついつい豊臣方(西軍)に感情移入して
何とか勝ってくれないかなとか思いながら読むんだけど、
これまた何ともならんくて…(そりゃそうなんだけどさ)。
司馬の小説は基本、ラストは主人公達が非業に死ぬことが多い
切ないけど、それがいいんだ
主人公達は自分の生き様に後悔した様子は微塵もなく死んでいく (一部例外はあるが)
>>540 読者にはバッドでも土方的には完全燃焼できたらハッピー
そこが土方の魅力でもある
歴史小説にハッピーエンドは珍しいんじゃないか。
主人公が殺されるか、自殺するか、病死で終わる。
<叡山の諸道>は涼しくなってから、読むことにする。
叡山の詳しい地図を手に入れてからな。
すごい。高杉さん、すごい。
高杉は因習にとらわれないで、後世からみると斬新なことをやったように見える。
そういう一面は確かにあるが、百姓兵を使ったのも、背に腹は変えられんという
ところがあったのではないか?
奇矯な性格が混乱期にマッチしたというだけで、天才だとは思えないな。
これが伝奇小説に登場すると、付加価値がやたら増えて、20代の若造が、超一流
の人物になってしまう。薩摩のように大物がいないので、無理して祭り上げられて
いる感じはするな。
史実ベースの人物評やりたければ、日本史スレ行けば?
燃えよ剣読み終わりました。
司馬さんの意図とは反してるかもしれないけれど、
私個人としては
かっこいいっていうかひたすら切なかったな・・・
一本筋は通っているけど損な人だよね
ある意味不器用というか・・・。
でも新撰組という舞台を天から与えられた点では
恵まれた人だったと思う。
土方以外の幹部はみんな生き残ったってとこで
涙。涙。
ここはあなたの感想を書き散らすところじゃないんで
よそでやってくれるかな
司馬遼作品の場合、完全に架空の主人公だと、わりと平穏な余生を送る(のであろう)
ケースが多いかな。全てではないにせよ。
>553
>551 が他人にからんでインネンつけるところに決まっておろう。
>>539 心の友よ
小1の息子の課題図書と一緒に「燃えよ剣」の文庫本上下巻買いました
歳月読み始めてる。
これは面白い?
>>545 まぁ、誰でも必ず老いるし死ぬからな。
死ぬ瞬間まで描かれてしまうとどうしても悲しい終わり方にならざるを得ないだろう。
新史太閤記で錯乱した豊臣秀吉を読まずにすんだのはありがたかった。
関ヶ原を読んでウツになってください。w
北斗の人は珍しく寿命をまっとうした主人公だな
>556
面白かったが、好みは分かれる作品だと思う。「スカっと爽やか」を求められる作品ではない。
作品全体というよりストーリー中での主人公の位置づけという意味で「関ヶ原」とやや重なる
印象がある。具体的にどういうコトかは、読んでみるとわかる(たぶん)。
>559
「俄〜浪華遊侠伝」も、舞台は主に幕末だけど、主人公は大正初年まで生きて、「ほな、往て
くるでえ」と大往生してるな。
たしかに司馬が描く石田三成と江藤新平はちょっと似てるな
ただ歳月の方がずっと後味が苦い
関ヶ原は群像劇でもあるしね
「功名が辻」も最後の後味が悪い
ぼんやりと史実は知ってたけどもなぁ
黒田長政とは対照的で山内の器量の小ささが分かるよね
>>562 史実の山内一豊は面倒なことはすべて弟の康豊に押し付けてたから余計にね
565 :
無名草子さん:2008/07/17(木) 12:43:55
斎藤一人さんは新史太閤記→峠→坂の上の雲の順番で読むことを推奨しているそうだ。
読めばわかるということらしい。
俺は好きなように読んでいるからわからんが。。。
儂なら太閤記の前に国盗り物語をヌヌメルがのう
お金持ち
その三つしか読んだことがないんだろ
司馬ファンの商人はたいていそんなもん
570 :
無名草子さん:2008/07/17(木) 23:32:08
>>569 それを証明しろ。
できなきゃくだらん妄想話だ。
斉藤某のことなんてどうでもいいよ
新史太閤記から峠って飛びすぎだろ
単純に、戦国→幕末→明治 っていう各時代ってことじゃね?
時代順ならもっと間に入る作品あるだろうw
国盗り物語→新史太閤記→覇王の家→関ケ原→城塞→竜馬がゆく→世に棲む日日→花神→峠→翔ぶが如く→坂の上の雲
短編も入れたらきりが無いが、最低これぐらいは・・・
太閤記 戦国
竜馬 幕末
坂之上 明治
この3つで十分
変わり者のあなたに
戦国 尻喰らえ孫市
幕末 峠
明治 俄
のんびり一日中、時代小説三昧したい。暑い。
シブいトコでは
戦国:箱根の坂
幕末:胡蝶の夢
明治:歳月
とか
カルトに走って
室町:妖怪
戦国:梟の城
幕末:風の武士
明治:(この路線だと無いかな?)
なぜ徳川時代の『菜の花の沖』を飛ばすんだ
ロシア 菜の花の沖
>>577 図書館へ行くんだ。全集とか置いてあるかも。
中3の国語の教科書にお勧めの図書として
「燃えよ剣」があった
好き嫌いでいえば、まあ好きな作品だが、教科書で薦められちゃうってのも
「何だかな〜」という気がするな。
漢字テストで
「女を( )しにゆく」
ころ
とか出題されるのを、ちょっと想像して笑ったが。
剣よ萌え
燃えよ剣はストーリー性が強すぎて感じであまり好きじゃない
脱線しつつも神の視点で淡々と進んでいく作品のほうが好き
主人公に寄り添ってこそ司馬だと思うけどな
でも「義経」と「項羽と劉邦」は神視点で成功してるな
>>585 俺は同意。
でもこの辺は意見が分かれるだろうな。
どっちの読者が多いんだろう?
588 :
582:2008/07/19(土) 06:16:56
教科書の持ち主は作者と主人公が2人3脚する作品が好き
城詰めの女連中から奇人呼ばわりされて、
大晦日の胴上げもやってもらえなかった江藤に涙。
「花神」がいい
西南戦争がはじまってもつまらない「翔ぶが如く」。
初期は評価が高かった桐野も篠原も後半になってくると評価ガタ落ち。
篠原は一種の愚人とまで書いてるし、桐野も無思慮な自己肥大漢になってる。
おかげで村田新八と野村忍介が好きになってくる不思議。
でも一番頭がおかしい辺見十郎太の活躍ぶりはすごいよ
作中で薩摩集団を指して後にこれとよく似た行動を取ったのが
昭和の日本軍であるって書いてあったけど、司馬さん旧日本軍嫌いだから、
調べて行く内に薩摩隼人達に嫌悪感を覚えたのかねえ。
597 :
無名草子さん:2008/07/19(土) 17:46:55
城塞読み終わった
真田幸村、木村重成、長曽かべ盛親、後藤又兵衛、毛利勝永
カッコいいな
そういや、「風神の門」は「城塞」の裏ストーリーになってんだな。別に、意識的
に「城塞外伝」として書かれてるワケではないだろうけど。
>>599 そうなんだ
今度読んでみようかな
城塞読んで、満足したけど
不満点は、信繁が家康を追い込むところをもっと書いてほしかったな
後、勝永の最後が描かれてたなかったのがなぁ・・・
>>598 逆に淀君には心底腹が立つよな。
淀の位置に北政所がいたらどうなってたかなとか
空想すると結構楽しい。
>>601 あるあるww
負けると分かってても、豊臣贔屓で小説を読んでしまうな
まぁでも、幕末では佐幕派な俺ww
しかし、重成は女ばっかの所で育った割には勇敢だよな
秀頼もそうだけど
いい親父がいれば、いい大名になったに違いない
ブリキトース
城塞。
徳川も豊臣も腹が立つ。真田幸村ファンになってしまう。
でも最後は、家康ってすげえな、と思えてくる。
淀君はどれだけ軍事に関わっていたのかねえ
どの国でも王朝が滅びるときはたいてい女性が悪者にされちゃうからな
田嶋?
>>599 つーか、「風神の門」の方が、ずっと先に書かれたわけだし。。。
>>604 司馬遼太郎は負けて散っていった人を上手く書いてるから
俺みたいに幕末では佐幕派、関が原、大阪冬の陣、夏の陣では豊臣贔屓は多そう。
関が原は島左近、大谷吉継がカッコよすぎる
後藤又兵衛と真田幸村不仲説あるけど、本当かな?
>>605 従妹が以前三英傑の秀吉隊の姫に選ばれた時に教えてくれたけど
当時「君」と呼ぶのは遊女なんだそうで、それが嫌だというのもあって
「淀殿」と改めたんだって。でも、悪女のイメージがそれで拭えるはずもなく
今は「ねね殿」になったんだって
何だか、淀殿が可哀そう
>608
そういうコトが気になりだしたら、短編「軍師二人」。
どうせ事実はワカラン。
後藤又兵衛は誰とでも不仲になれる天性の素質がある・・・俺の中で
如水がかわいがりすぎたんや
612 :
無名草子さん:2008/07/20(日) 23:28:30
>>604 >でも最後は、家康ってすげえな、と思えてくる
「織田がつき、羽柴がこねし天下餅、座りしままに食うは徳川」
という短歌(?)があるけど、城塞とか関ヶ原とか読むと
どこが「座りしままに」やねん!と突っ込みたくなるよね。
好き嫌いで言えば嫌いなんだけどさ、それでも戦国時代の総決算
というのは家康じゃなきゃできなかったと思うもん。
>>612 その川柳は戦国時代の武力社会から商業社会への体制変換のことを言ってるんじゃないかな。
信長が市を起こし、茶を始めて武家社会に様式文化を持ち込んで牙を抜きにかかった。
秀吉が商業を保護しつつ、刀狩によって民間の武力を駆除し、検地によって資産推定を行った。
家康のころには米経済と貨幣経済が出来上がっていて、藩内の産業も立ち上がっていたから
いまさら合戦なんか起こされたら藩の経営が成り立たなくなるという時代になっていた。
家康は権力争い以外にたいしたことはしてないんじゃないの?まぁ幕藩体制の確立というのは
あるけど、庶民の暮らしに信長・秀吉以上の文化的な何かを与えたか。家康でなくても良かったのでは?
というのが多分、司馬さんの家康に対するツンデレの原因と考えている。菜の花の沖を読んで
そう思うようになった。
614 :
613:2008/07/21(月) 00:45:28
あ。個人的に家康さんには何のうらみもありませんw
司馬は鎖国を是とするような人間は好きじゃなさそう
又兵衛については、「売ろう物語」が面白かった。
乞食にまで落ちて午睡をしている又兵衛を見つけた幼馴染が、
(ここまで堕ちたか)
と呟くんだよな。
鎖国をしたのは家康じゃなくて家光以後だけどね
「覇王の家」の家康は、親に見放された可哀そうな少年というイメージがある
あっ、その頃は竹千代か…
「新史太閤記」の秀吉こと日吉丸は、「ホームレス中学生」みたいにパワフルで好印象はある
>>611 そこが、大名になれなかった理由か
秀頼と重成は信頼してたみたいだけど
「和州長者」の団平の童貞ぶりに涙した。
>>546 B級伝奇小説の中では、「風神の門」といい勝負だな。
「風の武士」のときと違って、新撰組も本格的に登場する。
>>620 へんな時代劇だよな。団平が三人の男を殺して終わるのが、あたりまえのパターンだが、
そこまで義理立てしなきゃならんヒロインじゃないしな。
>>621 週刊誌連載なんで、主人公が毎回違う女性とセックスするのもいいなw
>>621 赤根武人や勝海舟の登場場面は、史伝っぽい。
他作品のために調べたが使いようがないから、この作品で使ったのかも。
主人公の妹が突然消えたと思っていたら、小栗忠順のところで女中やってたり、
かなり強引なところもあるのだが、B級作品を愛する君なら、気にならないよね。
>>622 ヌメヌメとした感じの司馬らしくない作品だよな。蚊帳が登場すれば、もっとヌメヌメして、よかったと思う。
>>624 晋介が、幕末の著名人と、次から次へと関わっていく。
蛤御門の変の後、一般には長州人は京にはいられない。
おもしろい時期と場所を選んだ作品だと思うね。
お暑うございますなぁ
夏は暑いので当然です
わかりますも何も、そのまんまやん。
落語かよ!
夏は暑いのが、あたり前です。
>>626 おなじみの幕末有名人が、架空の晋助と関わってドラマを作っていくといのは、
面白いやね。剣の腕前を除けば、スケベなあんたらにそっくりで、感情移入しやすいだろうからなw
夏はヤクルトでとても暑いのがヒロサワです
カントク。ホーナーが休みたいって!
637 :
無名草子さん:2008/07/22(火) 20:13:29
恥ずかしながら三十路過ぎて初めて
歴史小説ってのを読んだが・・・
歴史っておもしろいんだな。教科書しか読んでこなかった
学生時代もったいなかったなぁ
>>637 俺は受験で日本史を使って、歴史に興味を持ち
ネットで幕末写真館で新撰組の写真などを見て
親の酔って候を読破
その後、幕末、新撰組、会津藩をウィキで調べたりして
司馬遼太郎を読み始めた
ちょうど一年前、去年の夏ごろの話です
一番すくな話は燃えよ!剣です
639 :
無名草子さん:2008/07/22(火) 20:29:52
お前の話はどうでもいい
そんなひどいこと言わないでよ。
そうだぞ三十路
こらこらこら喧嘩すな
豆腐食え豆腐
尻喰らえ
尻拭いてからにしろ
>>634 江戸に到着したとたん、菊絵をまいていなくなった。わろた。
昔は胸熱くする物語として読んでたけど
この今の世に重ねて読むと、自分は不勉強・無関心・自堕落で嫌になる。
俺のハートは、いまも熱い。
>>645 長州人が京や江戸にいられなくなった時期の長州藩邸が登場したりして、
裏モノを見ているような面白さはあるな。
司馬さんは、松蔭や晋作の偉さを認めながら暴発しやすい長州の気質は嫌ってるよな
オイラも萩の旅で松下村塾の小ささに驚きながら、そんなことを思いましたよ
>>648 この作品あたりだと、江戸の風俗もけっこう描いている。突然、雨が降り出して、
蓑・笠を買ったという程度だけど、心温まるな。ヨタカ蕎麦や岡場所も登場する。
>>649 あの小ささには驚いたな。うちにむかしあった鶏小屋ぐらいだった。
寺田屋も小さい、先斗町や祗園の料理屋も小さい
京都には幕末の歴史遺物も多いよ
それらのヨソとの違ひは、今も何らかの現役であることだ
>>652 確かに・・・
話は変るが、京都ってホントにすばらしいところだね
初めて知つた時は「日本に、こんな街が有つたのか!」という驚き感動、完全に逆上せ上がりました
以後、京都大好き連中としよつちゆう京都観光・・・あの京都盆地全体がまるで歴史博物館だ
いや、博物館じやなかつたんだね、どこの名所も遺物じやない、今も歴史の姿そのまま活動中
風景・景観そのものまでもが厖大な手間を掛けて日常的に手入れされ続けている
更にこんなことも・・・「京都に無い物は無い」「売つてない物は無い」・・・
日本の歴史上現れた物は今も作られ売られている、だけではない、使われている
40年ほど前に京都に行ったときは、どぶ川の水の美しさに驚いたが、
20年前は、他の土地と同じく、ゴミが浮かんでいる川になってたな。
>>654 40年前のときは、町内のどぶ川掃除の翌日だったんだよw
>>650 晋助が、命の恩人六道ノ政の妾と寝るところは、現代小説だと非難轟々だろうな。
こういうところ、いやらしさを感じさせない司馬は上手いといやー上手いが、
冷静に考えると、没義道な話だなー。
没義道って言葉久々に見た
司馬の日本語って品があると常々思っていたが
彼の言葉の選び方に、未来の希望を見たような気がする
贔屓の引き倒しって笑われそうだな
きのう、ぼくは司馬遼太郎さんの送る会へ行ったんです。あの人は
人間のくだらないことを歴史で学んでいっぱい知ってるのに、そのことを
書きたてるよりも、なるべくいいところを見つけようという努力をした人ですね。
だから年々、絶望感が深くなったはずなんだけど、去年の暮にお会いしたとき、
この国は良くなりましたっていわれた。とっても感じのいい日本人という意味で、
あんなに感じのいい人はいませんでした。ぼくは思い出すと胸が熱くなるくらい
あの人が好きです。
「そうよ、そうなのよ」「そうよね、そうなのよね」・・・何だ?アレは〜
福田みどり、このごろ産經新聞に載らないんだが
「そうよ、そうなのよ」「そうよね、そうなのよね」で、新聞1ページ分の3分の1を占めていたのになあ
十一番目の志士は、おうのの髪を切った所で突然終了したから
読んでて驚いた。晋助があの後どうなったか気になったなあ。
禁門の変後の桂を逃がすシーンで「晋助が桂を見た最後の姿だった」って
文があったから、あの後程なくして死んだんだろうか。
司馬ほどユルユルの文体もそうないよ
同人時代は「福田はしゃべるのはおもろいが小説はつまらん」と言われてたとか
>661
「同時代人」って「同期の作家」とか、そういう意味か?それとも「司馬作品を
発表時にリアルタイムで読んでた読者」という意味だろうか。
同人時代
同時代人
司馬作品は「解説付き小説」だと思った。
復員後、新聞記者をしながら同人活動をしてたんよ
寺内大吉とつくった「近代説話」は六人の直木賞受賞者を出した
>>658 >なるべくいいところを見つけようという努力をした人ですね。
当時は左翼系の暗い言論が氾濫していたから、司馬を好んでいた人も多い。
ただし、昭和軍閥は毛嫌いするから、バランスがとれてたしな。
司馬作品の特に幕末物は、学生運動の時代の空気を反映してるんだけどな
時代的にはそうだが、エッセイを読む限り、司馬は、学生運動は大嫌い。
学生の諸君は権力々言ってるけど、それ以前の政府に比べれば
今日の政府は権力と呼べない程軽い、一国の首相を襲っても死刑にならないし、
卒業すれば社会の一員として暮らす事も出来る、
みんないったい誰と戦っているんだ、って感じの事を言ってたな。
流れぶった切ってすまんが「覚兵衛物語」読んでかなり面白かった。
司馬さんの作品は長編よりも短編の方が短くまとまってて面白く感じる。
672 :
無名草子さん:2008/07/26(土) 22:06:54
飛ぶが如くはどんな感じですか 読んだことがある人感想教えて
そんなにへぼい運動なら、司馬先生がわざわざ批判する必要もないだろう?
彼もまた時代の子なんだよ
イデオロギー大嫌いな司馬が
学生運動なんて支持するはもなく
確かに「短編よりも短くまとまった長編」てのは無いだろうな。誰の小説であれ。
尊王攘夷運動は共産主義以上に陳腐なイデオロギーだろ
司馬風に言えば、リアリズムw欠如気味の尊王攘夷志士は、
評価低いよね。長州の久坂とかさ。
678 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 00:00:35
.
679 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 11:42:18
司馬自体は佐幕派と倒幕派どっちが好きなの?
680 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 12:20:30
ぱっと読み
徳川幕府に好意的じゃないのは気のせい?
681 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 14:08:31
司馬さんは小栗忠順と勝海舟を高く評価しているな。
682 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 14:26:51
でも長州藩も好きじゃなさそう
薩摩藩と慶喜を評価してるイメージ
あの滑稽な「最後の将軍」を読めば慶喜はないだろう
いっぽう海舟、西郷、大久保は過大評価気味ですらある
684 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 15:08:20
薩摩マンセーだもんな
「胡蝶の夢」を読もうが「菜の花の沖」「俄」「大坂侍」「ぜえろく武士道」を読もうが、
江戸時代・徳川幕府の時代的雰囲気というのが、もひとつ描かれていないね
時代的雰囲気という面では、もっと昔の歴史時代小説や歴史エッセイの方がよくわかる
時代的雰囲気といえば、近頃の小説は江戸の街のことばかりだが、
昔のは、三キのあと二つ、京都と大坂のことを書いたのも多い
それらによると、人々の労働時間の短かさ、余暇の過し方の多彩さ、文化の高さと多様性、
庶民と女たちのおおらかさ、はつらつとした時代的雰囲気・・・などがよくわかる
江戸物ばかりでは、ハード面に偏よってこのあたりのことがよくわからない
司馬さんにも、そのあたりのことをもっと書いてほしかった
なんだかんだいって「町人」が好きじゃない人なんだよね
ついつい「武士」がもつ男の浪漫に傾いてしまう
町人文化を感じるのは「俄」かな
でも万吉はヤクザだからな
>>685 でも、死んでるし。後進の時代作家が、もっと頑張らんといけんよ。
「俄」以外の町人モノ(っていうのかな?)というと、「菜の花の沖」くらいか。
武士の謡曲に対応するものとして町人には浄瑠璃があったみたいな見解が、ちょっ
と面白かった。
江戸の時代的雰囲気って、庶民の日常みたいなこと?
藤沢周平とか半七捕物帳とか
691 :
無名草子さん:2008/07/27(日) 21:36:52
>>672 歴史小説を書こうとしたら途中から歴史書いてた本
>>686 同感。司馬は落語好きだったから、江戸、大坂の市井の感覚はつかんでたと思う。
でも、やっぱ町人より侍の方が書きよかったんだろうね。
司馬は本人も言ってるように技術の進歩や社会の変化が好きだから。
江戸の安定した時代は、興味はあっても創作意欲が湧くほどではなかったのでしょうな。
「菜の花の沖」があるではないか。
「北斗の人」もあるではないか。
京都の映画村の中で1年中生活してるような錯覚を味わいたいのなら
他の人の作品を読むといいよ
短編ながら、「越後の刀」と「岩見重太郎の系図」は、いわゆる江戸時代モノ。
「天明の絵師」というのもある。読んだことないが、やっぱり天明が背景だろうよ。
>>660 晋助が二度目に京へ行ったときは、あっさり千斎が死んでんのな。
千斎の娘はエロかったのに、あっさり死んでいたな。もったいねー。
701 :
無名草子さん:2008/08/01(金) 16:18:16
「北斗の人」上巻なかばで
挫折しました
>>701 親父や爺さんの方が魅力的なんだよな。親父の登場場面が少なくなると、
次第につまらなくなる。
703 :
無名草子さん:2008/08/01(金) 20:14:55
>>702 ったく同意です。
実は、周作が結婚したところで中断してたのに、
親父さんが出てくるところから、
またまた読み始めたところですww
たしかに、結婚のあたりはつまらなかったね
師匠の娘が権柄ずくなイヤな女だけに
俺は周作が負けて復讐を誓って剣に工夫するようになってから面白くなってきた覚えがある
「女が描けない」が定評の司馬だが、イヤな女も書けてるな
イヤな女を書けるのは司馬の実体験なのかな?
いやな女の代表が大坂城の淀君
男にとって不思議な魅力があるのに、女同士の間では全く人望の無い大の嫌われ者・女が竜馬のお竜
>>707 少なくとも俺はお竜に魅力を感じたことはないなぁ。
圧倒的にさなこの方が魅力的だよ。
城塞のお夏はおれのもの
さな子は良家のお茶目娘ってタイプで、話し相手・ふざけ合い相手にはいいが
恋はめばえにくいだろう
711 :
無名草子さん:2008/08/01(金) 23:26:43
司馬作品で一番魅力的に描かれていた女性は、「夏草の賦」の
菜々だと思うがどうだろうか。
出だしは思い入れたっぷりに描いてるよね
毎度のごとく、途中で飽きちゃったみたいだけどw
オレは、上の人が言った城塞のお夏だね
でも、お夏は架空の人物なんだよな、たしか・・・
古今東西
エッチシーンがあった司馬作品の女性登場人物は?
新史太閤記の猴が筆おろしする場面
筆おろしはソープのお姉さんのなすがままだったのに、
2回戦では、お姉さんをイカせまくったやつだな
木さるがいい感じだな
名前がいい
功名が辻の小りんが好き
>>713 やっぱあれ架空の人物なんだ。
だとしたら最後に死なせなくても良かったのに…
ちょっと読後感が悪かったぜ。
>>672 いま「翔ぶが如く」文庫で5巻まで読んだとこだけど
途中から視点が引いてて資料的というか教科書的というか
ところどころ、おっと思うシーンはあるんだけど、
同じこと何回も言われてくどいのと
(桐野に文があれば〜とか益次郎が西郷を信用してなかったとか)、
大元の話からだんだんずれてきてる感じ。
1巻は面白かったのにな、うんこからフーシェの話とか。
今は迷走って感じ。今のところ好きなシーンは西郷が辞める時に
大久保に会いに行って大久保が薩摩弁で切れるとこ。
>>714 「燃えよ剣」のお雪さん自体は作者が好きだと言ってた画家の三岸節子だと思う
剣に命を賭けた男が愛した女は絵に命を賭けていたのがいい
それにしても、あの描写はエロい
菜の花の沖。
嘉兵衛がリコルドに説いた「上国とはなにか」の説明で、
上等な国とは、他国の悪口を言わず、また自国の自慢をせず、世界の国々とおだやかに仲間を組んで
自国の分の中におさまっている国をいう。
逆に、愛国心を売りものにしたり、宣伝や扇動材料に使ったりする国はろくな国ではない。
なんか、現在にもあてはまるなと思いました。
そうすると、現在の中国なんて、まったく上国の正反対だな
>>708 俺もさな子派だ。さな子の思いを遂げさせてやりたいと思うのが人情ってもんだ。
義兄となるべき重太郎もいい奴だったしな。おりょうは、どこがいいのか分からん。
明治6年の廟儀の描写には感嘆した。
726 :
無名草子さん:2008/08/02(土) 14:28:20
梟の城借りてきた
楽しみ
後司馬遼太郎の作品で、応仁の乱とか書いた話ってないかな?
個人的に楠正成が好きなもので
司馬なら、南北朝の争いほど愚劣な戦いはありませんの
ひと言で切って捨てそうだが。
>>727 結構その辺の話も面白いと思うんだけどね
そういや重太郎って竜馬よりけっこう年上なんだっけ…
10歳以上年上だったような
竜馬がゆくだとほとんど同い年に近いような印象があったが
「司馬遼太郎の日本史探訪」
湊川に戦死した南朝の忠臣楠木正成
> 南北朝時代というのは、何だろうと言うことですけれども、これはもう、小説にも
> 書けない時代ですな。小説に書ける時代というのは、その時代そのものに
> モラルがある、あるいはモラルに代わるものとして、たとえば美意識でもいい。
> (中略)
> その時代が持っているモラルなり美意識なりに乗っかっても小説は書けるんです。
> あるいは、それに対して、パンチをくらわせるという形でも小説は書ける。しかし
> 何もない時代が南北朝でしょう。ただあるのは利害関係だけという時代ですから、
> なかなか書きにくい時代ですね。
やっぱ司馬ならそんな感じだろうな。
>>726 「箱根の坂」 「妖怪」 戯曲「花の館」
733 :
732:2008/08/02(土) 16:59:25
>>730 これは面白いなあ
モラル、美意識が自分の小説の主題だといってるようなもんだな
孫市のねねも良かった
>>730 なるほどね〜。
ってことは司馬さんが中国に生まれたとしても
中世以降の中国は書けないのかな。
南北朝の争闘は、後の戦国時代に劣らず痛快な時代なのは
太平記を読めばわかること
平家物語の仏教臭いのに比べたらよっぽどおもしろい
そのような談話を残してるというのは、司馬さんも
吉川英治の「私本・太平記」などの読み過ぎじゃないだろうか
あんなんじゃない、英雄達のバトルなんだから・・・
太平記を司馬流小説にしてほしかった
「崖の上のポニョ」のタイトルは「坂の上の雲」が由来?
司馬遼は、自作農としての武士が実権を握った時代として
鎌倉時代を高く評価してるから、後醍醐親政なんかは、
歴史的に何の意義も無い争闘だと思ってるんだろうね
最近、梟の城を始めて読んだんだが、非常におもしろかった。
「一種の純文学的手法で書いた」というのは知っていたが、実際に読むと確かになんとなくそんな感じだ。
木さるカワユス。
他に、梟の城みたいな雰囲気で書いてる作品ってある?
>>738 英雄のどこにモラルや美意識があるんだよ
銀英伝でも読んでろアホ
>>741 美文を意識的に使っているんだよね。
あざとくもあり、格調的でもあり、いい意味で野心的な頃。
>>742 そういうんじゃ、ない、てレスじゃないの〜
誰か一人くらい同意してやれよw
漱石でいうと、「虞美人草」みたいな感じか?
南北朝の時代って何となく悲劇的で暗いイメージがあるな
喧嘩を大げさにした程度の小戦しかないからな。戦が面白くない。
>>741 “福田定一”の頃の短編がそういうの多い印象がある
「歳月」の征韓論をめぐる政争は迫力あるな。
>>749 ペルシャの幻術師とか?
それとも、学者死す?みたいな、さらに以前のやつ?
どっちにしても初期司馬作品にちょっと興味出てきたから適当に読んでみるよ。サンクス。
>>750 大河の翔ぶが如くの征韓論争には、歳月のほうが使われてたな。
ところで、主人公なのに、司馬は「江藤」って名字で書くんだよな。
あんまり好きな人物ではなかったのかね?
>>751 「司馬遼太郎短編全集」の1巻に収録されているのはどれも面白い
>>747 北方謙三「絶海にあらず」はそこそこ爽快だった
>>752 三河一向一揆を扱った作品と、司馬遼太郎名義での処女作「道化の青春」というのは、
雑誌に数回連載されたというだけで長編扱い。短編全集には収録されていない。
ついでに乗せろよな。増補版出せよ。
>>749 有名な作品を読み飽きて、習作時代はどんなものを書いていたんだろう、
というオタク趣味の方以外には、あまりお勧めできない。
中に面白い作品は、2,3あるけどね。
司馬の描く女っておおむねエキセントリックで、やっぱり類型的だという批判は否めない。
ほとんどが架空の人物だしね。
その中では、俺は
>>711氏のおっしゃる菜々が一番好きかなぁ。
あの一条家で釜を蹴りあげて啖呵切る場面なんか、俺の知る限り史実にはないから
司馬の創作だと思うけど、すごく愛らしいよね。
あとは「関ヶ原」の初芽も好きだな。あのラストシーンは構成が破綻しているとよく言われる
司馬作品としては白眉だと思う。
構成という点で言えば、「翔ぶが如く」の千恵とか、あれなんなの?って感じ。
架空人物だとはいえ、あの消えっぷりはめちゃくちゃだよな。
て、ことは、司馬さん、意外に女を深く観察しておられた、てことになる・・・
程度の差こそあれ、「人間観察をしない作家」というのは、まずいないんじゃないか?
よっぽど特殊な例は知らんが。
女性もいいバランスで登場する。それ以上、考えたことない。
どうでもいいけど芸能人のプロフィールに「趣味 人間観察」って
書いてあるとイラっとくる。
離婚して嫁さんをとっかえた人だから、母親、前妻、後妻の3パターンの
女性像は持ってるだろうな。
>>763 そういえば、子どもの目線で捉えるのはあるのかな?
766 :
無名草子さん:2008/08/06(水) 18:55:40
功名が辻 の千代はどうですか
>>764 強いて言えば「国盗り物語」の吉法師こと三郎信長
それにつけても、誕生日おめでとうございます
>>766 千代の内助の功は、伝説です。フツーに地味な正妻であったようです。
一豊は、自身の実力で大出世したのです。
大久保彦左衛門日記に、そのことは何度も強調されているのに、何故かその部分が軽視されてきた。
豊臣期の祐筆が作成した文書が失われていて公式記録が残らなかったことと、
普通の戦国武士が破格の出世をしたため、伝説が生まれた。
若い頃より戦さの場数が多く武功抜群で、元々天下に名の知られた豪の武士だった。
遠州掛川五万石に抜擢された際の武断的威風による内治が太閤の好評を得ていたことが、
京の僧侶の記録に見られる。
関ヶ原で一躍一国の主にまで出世したのも、報いて余りある直接的大功の実績による。
早くから家康と親密な間柄の上、既に戦功豊かな年配の武将として諸将の尊敬を集めていた立場で、
上杉征伐戦備も迅速で誰よりも早く参陣し小牧から西への転戦も素早く先頭を切るような行軍。
美濃平野に着陣するなり味方も揃わない内から連日果敢に小戦さを仕掛け終始前哨戦を大いにリードして、
東軍の威力を示す功有り。家康着陣の日には帷幕に列っし諮問を受けている。
本戦では、家康本陣の背後に陣し近辺僚軍の司令官を任され南宮山以下の背後の敵をよく抑え、
その戦意を完全に封じ込めて本陣と本軍が前進する条件を作った。この功が大きいらしい。
元々、東軍が関ヶ原へはいる行軍当初より殿ゥ軍の司令官に任じ辺りの西軍に威風を示していた。
先鋒をつとめた福島正則と一豊の功が、当初からの東軍ゥ将中同列トップとされた。
元より大封の福島は見合った巨封が与えられた。
以上余談が過ぎた
ところで山内一豊の小説って功名が辻以外にあるの?
PHP文庫のは無しで
>>773 永井路子に「一豊の妻」というのがあった気がする
8.7は司馬遼太郎氏の誕生日です。司馬氏の戦国ものの代表作が「国
盗り物語」ですが、現代の作家が類似した題名で現代人を主人公にし
た小説があります。(水野麻里著「超・国盗り物語」・林真理子著「ト
ーキョー国盗り物語」)。その他、司馬氏の戦国ものですぐれたものに
、「妖怪」(主人公・熊野源四郎)・「尻啖え孫市」(主人公・雑賀
孫市)等があり、雑賀門徒の1人・雑賀市兵衛を描いた「雑賀の舟鉄砲」
という作品もあります。ノン・フィクションの歴史書では、藤木久志著
「日本の歴史15・織田・豊臣政権」が、"石山戦争"にかなりのウエイトを
置いていて、斎藤道三・織田信長の会見も、「信長が真に対したのは、
道三ではなく、一向宗寺内」と、会見した聖徳寺が一向宗の寺であった
ことを強調しています。司馬氏「国盗り物語」発表ののちに、道三の
国盗りは父親と2代で行われたことや濃姫生存説が発表されていますが、
小説の魅力はそのまま維持したいものです。
「功名が辻」の解釈では、土佐一国を得るに至ったのは、
一豊自身の武功というより、その実直な人柄を家康は買ったということでしたね。
知略に富み、将器のある人間に、土佐を与えたら徳川に弓を引くことに後々なりかねないからと。
家康から見て、一豊は譜代でもないのによっぽど害のない人間だったんでしょう。
この時代に害無しと見なされることも哀しいことですが、千代はそこらへんの可笑しみも
理解しながら、一豊を愛している。そんな描写が、この小説では好きでした。
千代にまつわる逸話がたくさん残っているところを見ても、やはりただの婦人ではなかった
のではないかと思います。どんなに実力があってもそれを活かせる場所が、運がないと
武功はたてられないみたいですが、常に常勝将軍の下で働く機会に恵まれた一豊の傍には
実は内助の功がいつもあったと考えたら、すごく面白いですよね。
一豊は生涯、一穴主義だったのは本当なのかな
或いは、単に種なしだったんだろうか
>>777 湘南和尚は一豊の隠し子説があるから
単なるかかあ天下だと思う
ミシン針なイメージがあるのは直江兼継や黒田如水
如水はキリシタンだからな。一夫一婦制を貫いたけど、如水がすごいのは、
子供は長政ただひとりしかいないのに、関が原のとき、長政なんか捨て殺しに
してでも天下をとろうとしたとこだな。
まぁ、弟が何人かいたから、、黒田家自体の血統は守れるけど、キリシタンである
という精神と、自分のただ一人の子を見殺しにしても平気な精神と、その両面を
持ち合わせていたのが如水のすごみ。
そのときは棄教した後じゃないのか?
実際の黒田父子がどう考えていたかは謎だけに
如水が出て来る「播磨灘物語」や
長政が出て来る「関ヶ原」が面白いと思うな
小寺政職を官兵衛があっさり許してたのが、ちと納得いかんかった
毛利に追い出され後に野垂れ死にしたのが史実らしいが、こっちの方が溜飲が下がる
>>782 キリシタンの官兵衛という設定だからじゃないかな?
「汝の敵を愛せ」というの
黒田家は、坊ちゃん大名・長政によって大出頭
豊臣武将に受けが良かった長政だが、
家運大隆盛、長政のどこがすぐれていたのだろう?
>>784 親父とは似てるようで似てないところが愛された秘訣だろうな
親父は捕虜になったぐらいだから生き残ることに命をかけたが
息子は親父のせいで殺されそうになったから自ずと違う道をいったと思う
長政のどこが気に入られたのか 司馬さんの書く関ヶ原の功だけでは理解できない
家康は、長政を藩主とする黒田家に関ヶ原後転封することもなく根拠地で大封を与える
それとは別に父・孝高にも大加増しようとしたが、どうも孝高が辞退した形跡あり
大坂城攻めでは、大した兵も率いて来なかった長政を、来るなり家康の座所詰め
とにかく、長政以降は徳川幕府から優遇される
二代目だが、事実上の藩租だよ
その後の分封分知だって血統内の黒田家の望むところだし、ごくわずかだけ
島原の乱出役も長崎勤番も、むしろ、家名を更に上げる名誉の抜擢だよ
長政がガラシャを犠牲にしただけで、黒田家大萬歳になったのか
やはり、外様の親徳川代表の一つとして、島津を抑える権現様の意向だろうね。
島津は実力で幕末まで減封されず続いたが、その対抗上幕末まで無事だったのでは。
あ、答えじゃないね。
なぜ長政が徳川家にそこまで気に入られ大興隆の租となったか、だった・・・。
長政が家康の男色萌えなキャラ・ナンバー1だから
ぐらいしか理由が浮かばない…
もともと朝鮮の役でのから諸将より一目置かれており、
反三成派として最初から旗幟が鮮明で、
家康の娘婿で、
関ヶ原での功績も抜群
ぐらいしか理由が浮かばない…
文化講演会「司馬遼太郎と“武士道”」
NHKラジオ第2
8月10日(日) 21:00-22:00
黒田家って幕末では倒幕派と佐幕派どっちについたの?
>>786 ガラシャは長政じゃなくて細川忠興の嫁だよ。
>>793 だなっ!
長政は、酒乱で妻を死なせた藩主ではなかったのか?妻はだれだっけ・・・
長政って、だれ?
近江で信長に滅ぼされた武将?
あれは、浅井長政・・・??アレ、おんなじだ???
ちゃうちゃう、ここは、黒田長政!
細川家て、加藤清正の加藤家改易取り潰しのあと。
自家だけ大出世して、加藤家とか熊本藩領民に対して、何か、後ろめたさ、て無かったんだろうか?
>>800 清正を神にして祀っているから大丈夫
火の国だけに火の意志を大切にしている
802 :
無名草子さん:2008/08/11(月) 01:41:34
>>795 酒乱で云々という噂を立てられたのは黒田清隆。
明治時代の首相やった人な。薩摩藩出身なので筑前黒田家とは関係ない。
>802
あげるな、サル!
こんな過疎板でageようがsageようが関係ないじゃん
司馬板の伝統w
司馬スレな
過疎地には過疎地の良さがあるのである。
思いがけず、大村昆のオロナミンCの看板に、出会ったりすることがある。
そういえばオロナミンCはほとんど飲んだことないわ
ポカリはあるけど
>>802 2代目総理大臣だな
酒乱で妻を殺したとか言う噂が出たので川路が墓まで暴いて死因を特定したらしい
この時代って火葬にしなかったのかな?
まだ川路が警察長官やっていたのか?
妻が死んだのは明治11年3月で
川路が死んだのが同年10月だってさ(wikiより)
>>810 それは流石に嘘だろうがwww
お前ドラえもんか?
じゃあ、川路って、西南戦争の翌年にもう死んじゃったんだ・・・
814 :
809:2008/08/11(月) 22:25:43
自己解決
この時代は廃仏毀釈で仏教の埋葬はしなかった
で、神道の埋葬法は土葬が多い だって
別に神道でも火葬を禁じてるわけではないらしい
川路って、西南戦争書いてあるいっちゃん最初に気車の中で自分のウンコ新聞紙に包んだ奴じゃねえ?
そんなことするから、西南戦争の翌年に、もう死んじゃうんだよ
問題は新聞紙に包んだことではなく、それを窓から投げ捨てたことだよな。
やはりあの場合は包んだものをカバンにしまうなりして持ち帰るべきなんだよ。
どうもその辺に薩摩人の常識の限界がほの見えて哀れを覚えたりするのだな。
野外に、か・・・
自分のウンコが外国の地で土にかえってしまうより先に、自分の灰が土に同化しちまったんでは・・・?
「君の糞が乾く前に君の名は忘れられるだろう」
ジョージ・オーウェル
とは言っても川路がしたという証拠は日本語の新聞のみで
他の誰かが川路が捨てたその新聞を使ったとも考えられる
司馬がこの話を使ったのは西郷のような存在は
イメージが独り歩きするというのを伝える為さ
窓から捨てるときにきちんと包んで下のほうに投げなかったのが失敗。
だからあんな結果に。
人に当たったんだっけ
当時の列車が何キロ出てたのかは知らんが
そんなスピードでクソが当たったら・・・
考えただけでも恐ろしいww
しかしパリというのは結構不潔だよ。何年か前に行ったら
あっちこっちに人糞やら立ちションの跡があったよ…
慣性もある程度きくけど、宙に放たれるわけだから衝撃力はたいしたことない。
快速電車から飛び降りて無傷で平然と立ち去った人もいるし。
むしろ鉄道整備してて、いきなり下痢便を投げつけられる屈辱感の方が大きいだろうw
>>823 ゴロワーズ精神って奴だね。
開高健がセーヌ川の橋の下はものすごく臭いと繰り返し書いているね。
>>823 数百年前にあのペストを大流行させたというのに懲りないよね
>>824 それよりも何でもっと列車内にトイレを作らないのか不思議だな
以前何かの本で麻生太郎のお母さんが列車内にトイレがないから
駅に着いたら猛ダッシュで駅のトイレに行った話があったしな…
ウンコ専用車両があったらいいのにな
マズいときはその車両だけ切り離して逃げるんだ
>>816 無粋なマジレスすると、川路は極端に船に弱い体質だったのに無理して
二回目の外遊を行って、体調壊して、帰国したとたん死んだ。
西南戦争での重圧が相当あったのも原因と思われる。
児玉源太郎が日露戦争のあとにすぐ死んじゃったのと同じだね。
831 :
無名草子さん:2008/08/12(火) 20:25:25
若いバッターwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
>>829 じゃろう、無理するからだよ だから、二人とも翌年に死んじまうんだ
川路も川路、大久保も大久保だ
西南戦争への対し様は同郷人として慘過ぎる
それ迄の自分達の遣り様から、もう故郷には受け容れて貰えないから、奴等とは戦う以外にない、
というのなら、
西郷立つ、と聞きゃあ、
直ぐさま、「喜んで政権を譲る、道々の鎮台は行手を清めるように」との声明を発表すると共に、
西郷軍宛「早々に帝都に上られ、我等に代わり帝を安んじたまえ」と親書を発し、
総裁以下全参議軍警察幹部が総辞職して政庁官邸を空っぽにし民間に下ればいいんだ
ここまで見事にやりゃあ、まさか、殺されることもあるまい
幕府は皆の信頼を失いとっくに無くなっているし誰も復興を望んではいない
似たような政変を繰返しつつも新日本は何とかなったよ
そんなことしたら、外国に付け込まれるてか?そこが彼等の傲慢な独り善がりなんだ
それほどの武威を示す日本に外国がうかうか手出しが出来るものか
西郷なんて何の思想もないバカだろ。
ましてや薩摩にいた連中に政治は無理だろ。
どのみち政策は大して変わらないんだから、
西郷と薩摩士族の政権の方が外国への示しが付いて良い
そうすりゃあ、伊藤、山縣なんて軟弱なのは出る余地も無かっただろうし
実力的には、従道、東郷、大山はちゃんと出頭して来るだろうし問題なし
富国強兵を図ることは当然だろうし、台湾朝鮮を征伐した後、清と事を構えるのも同じこと、
「攘夷は如何相成りましたか?」と追及されることも同じことだろう
夏休みで釣りシーズン到来。
だから、言いたいのは、
川路は、ウンコ新聞紙に包んだりなんかしてねえで、
もっと同郷人となずむべしだ、ってえの
少なくとも、同郷人が何やら不満を表し始めた、てえなら、そっちへ行って奔走すべし
大久保、尚更、然り
自分らのみの出世を思い、奴等新日本の為成らず、て独善で故郷を見棄てるなんざあ見苦しい
837 :
無名草子さん:2008/08/12(火) 22:03:43
司馬作品に出てくる薩摩人というと、有村俊斎が印象的。
というか、あそこまでろくでもない(描かれ方した)やつはそうそういない。
岩村高俊(土佐)もな。
北越戦争だけでなく佐賀の乱のときにもちゃっかりトラブル起こして味方死なせてんのな。
通俊も含めて、岩村兄弟はただの馬鹿だと司馬は思っていたみたいだな
>>839 大河ドラマ「花神」のなかで山県が「岩村など、坂本竜馬を追っかけて出てきたら竜馬が死んでて、ぶらぶらしてた
だけの野郎じゃないか」と発言していた。原作(「峠」かな)にもある台詞かは知らんけど、どっちみち
その程度にしか見てなかったと思う。
今年の大河ドラマで桜田門外の変で1人薩摩浪士がいるというだけで
「天障院様が大奥に去らねばならない」と嘆くのがいたけど
それ観ただけで薩摩の連中は頭おかしいのが多いと思った
当時はそういうものだったのだよ。
どうも若い人にはそのあたりが解らないらしい。
ヌヒョヒョ
>>841 疑心暗鬼というヤツですね
井伊側からみれば水戸側の真意が掴みにくいだけに
たった1人しかいない薩摩浪士に目がいくというのが
当時の一般的な見解か
>>842 いまでも高校野球は、部員一人の不祥事で、出場辞退が話題になるじゃんかw?
グルジアもそうだな。どれだけの罪が亡くなった者たちにあるのか理解しにくい
一番かっこわるく書かれた薩人は大山綱良だよ
>>841 こういう場合は「恥ずかしい事だけど薩摩にも愚か者がいる」と嘆いて
威風堂々としているのが大奥にいる薩摩の者達がやるべき事だと思うな
もっとも自分がその立場にいたらとても難しいけどね
大山綱良って県令のか?
今でいやぁ知事だろう
何で、西南の役後、首を刎ねられるんだ?
当時はそういうものだったのだよ。
どうも若い人にはそのあたりが解らないらしい。
↑違う人が書いてるだろう、冷やかすない!
>>849 巻が進むにつれて冷めていった西郷達と比べて、
久光と西郷達と新政府の間を立ち回る大山は割と同情的に書かれていたと思うが
桐野は馬鹿、篠原はただ無口なだけ、辺見はキチ、
こんな風に書かれた彼らに比べるとよっぽどマシだったと思う
翔ぶが如く大人気だな
漏れは太閤記や国盗り物語が好きなんだが
桐野、篠原、辺見といやぁ、西郷軍の大武将
当時の新聞に載ったものか立派な武者絵がいくつも残っている
翔ぶが如く、までの大衆本では、各戦闘での英雄振りが華やかにえがかれていて悲劇の大英雄なんだけど
司馬さんは、英雄をただの人物に引き降ろす
義経、秀吉、西郷、乃木・・・
858 :
無名草子さん:2008/08/13(水) 22:20:48
司馬遼太郎って題名つけるの上手いよな
うまい、確かに、うまい!
国盗り物語、翔ぶが如く、坂の上の雲 なんて誰も思い付かないよ
最高のヒットは、やはり、竜馬がゆく、だろうな 漢字とひらがなの配合といい・・・
司馬さん以後、「国盗り」なんかは歴史本や戦国物広告コピーで普通名詞になってしまった
「坂の上の雲」は、みんなの大目標の代名詞としてビジネス現場でも使われている
個人的に翔ぶが如くの題名がすき
でも、燃えよ剣はなぁ・・・
そうだ、剣ひと筋に生きる剣豪の物語にはいいが、中身全然違うテーマだし・・・
>856
でも、当時の新聞記事は概ね西郷側の行動に批判的だよ。
そうか、新聞は西郷軍に同情しなかったんだな・・・
ちょいと書名を失念してしまったんだが山本七平の本に、その辺のことが
書かれているので読んでみるのも面白いかも。
って書名もあげずに無責任な物言いお許しあれ。
山本七平に、西郷や西南戦争のこと書いた本なんて、あったのか・・・?
>867
丸々西南戦争を題材にしたわけじゃないが、相当紙数を費やして書いたものが
あったのだよ。
今、外なんで帰宅したら探してみるね。
タイトルで好きなのは「花神」と「菜の花の沖」かな
>>869 この手の題名は、キレイなんだよなあ
卓抜した能力=技術により、あっちこっちに世に役するものを植え付けてゆく、ので花咲爺さん=花神
日本陸軍の租という堅い存在をこんなキレイな題にする・・・
高田屋嘉兵衛の偉業を「菜の花の・・・」てなタイトルにする・・・
「末は大将か大臣」て躍動する時代の日本人の健気な目標=外国に負けない日本、を「坂の上・・・」
心憎いねえ、タイトル付けが・・・
>870
どうも
先ずは『日本はなぜ敗れるのか』 角川one文庫
第八章で西郷軍と帝国陸軍の相似性を論じてます。
翔ぶが如くは西南戦争のエピソードが満載だと思っていたけど、これを
読むと知らなかったエピソードがまだ色々とあって興味深いです。
あと『「翔ぶが如く」と西郷隆盛』 文春文庫ビジュアル版
この本の中の特別エッセイの一本として「西郷隆盛論」を書いています。
山本七平以外にも様々な分野の著名人が西南戦争を論じていて読み応えが
ありました。
ということで
ということでお役に立てば幸いとするところであります。
>>872 乙でした!
『日本はなぜ・・・』、持ってる!新書の復活本だけどね・・・読んだことなかった・・・
文庫ビジュアル本・・・持ってねえや・・・掲載エッセイ、他に載せられてねえかなあ・・・
とにかく、ども、で〜す
>874
どういたしまして〜
>>854 司馬さんは、久光からトカゲの尻尾のように切り捨てられた
大山のことを「道化師」とまでいってるよ
「龍が如く」ってゲームのタイトルっておかしいよな
文法的にありえなくはないらしいが
>>877 いかにも狙っているよなぁ〜
ある漫画の夢見がちな女子高生キャラが
「坂の上の王子様」と妄想しているのもあったし
それはどっちかつーとキャンディ2の丘の上の王子様が元ネタじゃ?
いきなり、ゲームや漫画オタクレベルに落とすなよ!
戦国オタクも禁止!
司馬遼太郎は元祖ラノベだろ
司馬遼太郎をライトノベル呼ばわりは、ないだろう・・・
あまり、司馬の小説がわかってないな
『人々の跫音』の良さ、おもしろさが、わからない
また、なぜ司馬小説として存在するのかも、よくわからん
親友が二人死に、父親も死んだ時期に書かれたからな。
最後の方は、その親友二人の話だ。
>>882 夏休みなんだから生暖かく見守ってやれよw
司馬のノベルはライトなんだからラノベでいいだろ
どうみても純文学ではないし、本人もそうおもわれたくないだろう
↑ただのバカだな
世に通用しないことを言い張る天邪鬼、て、こんなのあまり居ないだろう
よほど世を拗ねている、はみ出し者
>>878 これはその女の子が白い雲が浮かぶ青空を見上げながら
笑顔で坂道を登っている時に素敵な男の子に出会う話だよ
この描き手は一度は読んでいるなと思った次第
司馬作品の最適なタイトルを考えよう!
翔ぶが如く→西郷どんとおバカな仲間たち
菜の花の沖→ロシアの捕虜になったりもしたけれど、私は元気です
播磨灘物語→好きなひとが、秀吉でした
世に棲む日日→この変な思想家は、幕末の日本にいたのです。たぶん
箱根の坂→早雲と残り六人で生きようと思った
花神→カッコイイとは、こういうことさ
峠→官軍の軍監は、不思議のバカでした
燃えよ剣→萌える俺
どれかに、GJあげようと思って、ジックリ鑑賞したんだが、ないなあ・・・
きょう、急に、スレのレベルが下ったなあ
スレも暑さでダレて来たのか・・・
関西地方、連日暑いよぉ〜 どこへ行けばマシてことがない 関西全部暑い!
東京みたいに、今日はマシ・・・幾日か置いて暑い日が来るってなんではない・・・暑い!
尾張の暑さも異常だけどな。
たまには肩の力が抜けたやりとりも好きだったりする俺がいる
>>890は元ネタを知ってたらかなり笑えるけどなw
ジブリだろ、これ
元ネタは知ってるけど出来がいまいちなのでボツ
花神→豆腐男
花神→幕末の諸葛孔明
峠→最後のこしぬけ武士
歳月→斬首一本勝負 大久保利通vs江藤新平
900 :
無名草子さん:2008/08/15(金) 20:49:27
フィクションとして素直に楽しめるのは
国盗り物語の斉藤道三編と
関が原かなぁ
竜馬が行くと坂の上の雲もいいけど
史実と思い込むやつがいるからなぁ
覇王の家とか翔ぶが如くは
ノンフィクションと思うやつが多いだろうから×
司馬作品の最適タイトル、それだッ!てのが出て来んなあ
>>901 司馬さんのが余りにも「GJ!」だからな
維新後の大久保に会ってみたいな。
そんなにオーラを感じるだろうか。
俺だったら気楽にしゃべってやるぜ。
904 :
無名草子さん:2008/08/15(金) 22:52:35
余談が過ぎた
>>903 まぁそんな大口をたたけるのも大久保が目を閉じてくれてるから。
目を開けたらお前、石になっちゃうよ。
中江兆民との逸話だな
兆民が帰国したときの話だっけ
目を瞑った相手もそれはそれで話し難い
項羽と劉邦(中)
やっとおもろくなってきた。
歳月(下)
もうすぐ江藤が捕まってしまう。やばい。
中3の息子が「燃えよ剣」の読書感想文を学校に提出した
国語の先生の反応が楽しみだ
>>909 土方為次郎には確かに通用しないな、それ
>>912 先生の反応より息子の将来の方が楽しみだな
915 :
無名草子さん:2008/08/18(月) 13:25:48
俺は義経を読み始めた。おもしろいかどうかは、まだわからない。
オレ、花神(上)。いま、イネとの同棲のところでワクテカ中。
オイラは今、恐るべきさぬきうどん。笑いどころ満載だ。司馬じゃないが
今歳月読んでるけど、江藤にwtwkしてるぜ
今まで躊躇していた翔ぶが如く読み始めたぜ
今から司馬の小説を初読できるなんてうらやましいな。
俺は20歳までの間に、初期の伝奇もの以外の小説はほぼ全部読んだから、
あとは再読の楽しみしかない。再読もとても楽しいけれどね。
>>920 一応、図書館にある司馬作品は全部読むというか眼を通してみたから
「さぁ、何を最初に文庫本買って読むかな?」
という楽しみを持って品揃いの良い本屋に行って帰ってきたところだ
結局、買ったのは「燃えよ剣」
夜市の女たちに歳さんがどう映っているのかを妄想するのが楽しい
翔ぶが如く
おれには面白くなかったけど、あの時代を知ることができたからよしとしたい。
翔ぶが如く
まだ一巻目で、とてもおもしろいと感じてるんだけど
中盤あたりがつらい?
俺は最期がきつかった
925 :
無名草子さん:2008/08/19(火) 19:43:19
項羽と劉邦って日本人の物語より難しいですか?
翔ぶが如く
西郷従道がいじらしかった
>>925 難しくはないけど、例によって最初が長くて尻切れトンボっていう
構成の破綻はあるよ。
俺は”かい通”と韓信のくだりがとても好きで、何度もそこだけ読んじゃうんだがw
歳月読み終わった。
大久保ってひどいなと思った。
ひどすぎだよな。
そうおもわせるために書いた小説ですから
結局、西郷と大久保では人間の器の大きさが違いすぎるね
「西郷と大久保」というふうに並び称されてはいるけど、実際には西郷の方が十枚ぐらい上だわ
この両者を、さも同格のように思わせたのは海音寺氏の功績だね
器ってのもあいまいな言い方だな。
君子は器ならずともいうし。
どちらも、代わりがいない希有な存在だと思う。
維新三傑で器が小さいなって思うのは大久保よりも木戸だなw
いつまでも根に持つとか愚痴が多いとか鬱病だとか、ろくな書かれ方されてないし
まぁ、木戸も代わりがいない希有な存在っていう意味では同列なんだが
坂本龍馬のような明るさがないのが桂の特徴
>>933 器なら、西郷>木戸>大久保だろう。
まちがっても親分肌ではないが、はねっかえりの多い長州人をまとめ切った
兄貴分ではあったろ。大久保は兄貴分にすらなれないから。
いつまでも根に持つのは、死んでいった長州の仲間に対する愛情の深さの裏返しだよ。
尊王を掲げて幕府を倒したのに、維新直後は立憲君主制じゃなく共和制を考えていた
という開明的センスもすごいと思う。
どんなに器が大きくても、結果がアレじゃねぇ
日本人の器信仰って甘えから来てるんじゃねえの?
> 大久保利通に対してです。かれは、才能、気力、器量、そして無私と奉公の
> 精神において同時代の政治家からぬきんでていました。
>
> 私は、こんにちにいたるまでの日本の制度の基礎は、明治元年から明治十年
> までにできあがったと思っていますが、それをつくった人間たちについて、
> それをただ一人の名で、代表せよといわれれば、大久保の名をあげます。
> 沈着、剛毅、寡黙で一言のむだ口もたたかず、自己と国家を同一化し、
> 四六時ちゅう国家建設のことを考え、他に雑念というものがありませんでした。
今の時代に必要なのは、西郷、大久保、木戸、etc
どのタイプだろう?
木戸じゃないか。
見通しと対策が正しければいいだろう。
今西郷いたら、征韓論で竹島を守るかな
>>941 西郷どんがいたらグルジアに乗り込んでいって…
などとなりそうだな
>>941 西郷どんよりも桐野が特攻してくれるんジャマイカ
>>943 大久保どんや西郷どんは「翔ぶが如く」を読んでいると
自分と同じ人間なんだなと微笑ましく思えると同時に
その頭の奥底で何を考えているのかわからないというか
並みの人間では計り知れないところがあって好きだな
大久保は比較的わかりやすかったが、
西郷については、司馬さん自身「よくわからない」を連発していなかったか?
大久保は後世への言い訳のために日記を書き残したが、
西郷はそんな女々しい物は残さなかったからな
維新後の西郷が冴えなくなったことについて、
切り株で頭を打ったからだとか、司馬が「翔ぶが如く」で書いたから
海音寺が怒ったらしいね
>948
日記を残すほどの知能もなかったってことさ
>>949 海音寺なんか司馬とくらべると小粒もいいところだけどね。
あれはあれで読めるけれど、史料の質量ともに司馬とは勝負にならない。
>>952を訂正
司馬なんか海音寺とくらべると小粒もいいところだけどね。
あれはあれで読めるけれど、史料の質量ともに海音寺とは勝負にならない。
「頭打ってから冴えなくなった」は司馬の意見ではなくて、読者からの手紙だったような記憶が・・・
というか海音寺はそんなことで怒らないだろ
ただ「司馬君でも西郷を捉えられなかったか」と落胆したらしいけど
>>953 お前、海音寺が奈良本辰也と古代史について丁々発止なやりとりができたと思うか?
山崎正和と文明論について意見交換できたと思うか?
海音寺は、たんなる「史実に忠実な歴史小説家」でしょ。
司馬とくらべれば、それこそ大学教授と中学教師の差だねw
956 :
無名草子さん:2008/08/22(金) 20:21:20
今、新撰組読本で「王城の護衛者」を読んだ
いつ見ても会津公の悲惨さは異常だな・・・
いつか大河ドラマあたりで松平容保が主人公のドラマが見たいですね
明治まで生き残って栄耀栄華を極めた奴以外は、みんな悲惨だし、哀れだよ。
会津と薩摩は有為の長州藩士を殺した。そのせいで会津は復讐を受けた。
さらに薩摩は禁門の変と戊辰戦争と、二度まで裏切りを行った卑怯者集団だ。
だから西南戦争で九州の山野に無残な死体をさらして後世に嘲笑される。
それもある意味、時代に復讐されたということだろう。
有為の使い方間違ってるよ
海音寺はよくもわるくもマジメな中学教師って感じだな
とはいえ司馬は大学教授ってガラじゃねーよ
よいたとえがみつからんけど
海音寺は無名の司馬を見いだしてくれた恩人だぞ、故人達に失礼ってもんだ
>>961 別に見出されなくたって、司馬の作家生活は軌道に乗っただろ。
そもそも当時の司馬の作風は後年と違って伝奇小説だし。
学歴で人を判断するのは好きじゃないが、わかりやすくたとえると、六大学出身の
中学教師が「お前できるねー」と褒めてた生徒が余裕で東大行ってオクスブリッジや
アイビーリーグに留学して教授にまでなっちゃった、ってところじゃないか。
両者の間に微妙な空気が漂ってしまったのではないかと愚察する。
海音寺は、文体はいいのだが、内容となると司馬の作品とは比ぶべくもなく見劣りする
司馬は、エッセイも含めて読み応えが有る
だからなんで大学教授にたとえるのか
司馬はもっとフリーダムな男だろ
風神の門とか何気に好き
> 「司馬君でも西郷を捉えられなかったか」
て、言うけど、
司馬の「翔ぶが如く」は、むしろ西郷をよく書けてると思う これだけ書いた人はいないよ
他の人の西郷伝は事蹟ばかりだ
この小説のアチコチに書かれている西郷の記述の総和が西郷像だ
海音寺こそ、西郷を「徹底的に書いてみたい書いてみたい」と言いながら、到頭マトモに書けずじまい
その自責を含んだ談だろうけど
『翔ぶが如く』は、西南戦争を、あそこまで全面的に小説として書いたことも他に例が無い
ただ、自分には、西郷取巻きの桐野・篠原以下を余りにも小人物として描かれていることのみが納得し兼ねる
>>967 >>968 そうだね。わからないわからないと言いながら、あそこまで西郷の実像に
迫った小説は他にないだろうな。
篠原はわりとよく書かれているけど(いわゆる「議を言うな」の典型的な薩摩の
木強もんタイプ)、桐野はお洒落で気風がよくて颯爽としているだけで中身は
空洞という描かれ方だな。
でも、西郷が西南戦争で敗色濃くなったとき、桐野を遠ざけるようになったという
話が真実なら、「ボンクラの桐野づれに引きずられてここまで来てしまったわい」と
いう司馬流の解釈も正しいのではと思う。
「総和」として提示した時点で負けだともいえるけどね。
「切り株説」にせよ、司馬さんも逃げてる感はあるわな。
でも討ち死にの場面もはカッコよく書けてるし、
『翔ぶが如く』後半の桐野は世間でいうほどわるくないとおもう。
香水とか懐中時計とか、そういう逸話をちゃんとひろってるよ。
西郷の近臣格、桐野・篠原・別府・永山・村田・・・みんな立派な人物だと思うのになあ・・・
たとえ、西郷から離しても、要職に就けばそれなりにやってゆく大物だよ
川路なんかよりもよほど立派な人物だと思う
太政官政府の中枢にあっても軍にあったとしても、後世に名を残す人々ではないだろうか?
「翔ぶが如く」は漫画というか劇画を文字で表現した趣があるから
そこに出てくるキャラはデータブックにして楽しみたいな
>>971 あなたが挙げた中で川路に相当できるのは村田くらいでしょ。
他は武士としては立派だけど、開明的な思想なんてからきしないから。
川路は偉いよ。文明とはなにかということを常に考えていた、まさに明治政府に
必要不可欠の人材だった。
村田は欧州も見たし、彼なりの新国家の理想があったとは思うが、
しかしそれでも西郷に殉じた、側近の中では一番の悲劇の人だと思う。
975 :
971:2008/08/23(土) 22:55:22
『翔ぶが如く』で初めてこれらの人物を小物に表現したのにぶつかって、この点だけが少々残念・・・
維新前の桐野なんか、西郷の用心棒とだけしか扱っていないし・・・
最期は皆立派に死んだんだから、生中な人々ではない
維新はこういう武士の精神によって成立した、てのは司馬さんの持論でもあるわけなんだが・・・
↑歴史のすべてを知りつくし、何ものにも毒されない神の視点を持つ(らしい)。
桐野の軍服姿はカッコイイと書いてあるけど、写真でのこってる?
>>977 近衞の幹部だったんだから、当然有るだろう・・・
西郷は子孫に美田を残さなかったが、桐野は美田を残した。
街道をゆく読んでるんだけど、この人は物知りだよなあ。
いろいろ調べるのに相当時間かかるぞ。
当時はネットもないのに大したもんだ。
>>981 この文豪には、本がある。カネがあるから入手がたやすい。不要になれば処分して又大量に買える。
或る程度の頭と或る程度の読書習慣さえ有れば、本をたくさん読んで知識を得られる。
われわれ一般人には、それだけの本を手に入れられない。本さえあれば同じ知識を持てる。
狭い家に詰めて詰めて、せいぜい2万冊程度ではハナシにならない。
われわれの読書は、ちょいとした趣味程度のものだ。
生まれつき「カネと書物の有り余った文豪」だったワケでもなかろ。
旧日本陸軍で学徒あがりの即成小隊長とか、サンケイ新聞京都支局の
文化部記者なんてのは、まあ「一般人」と言っていいんジャマイカ。
「カネと本とある程度の読書習慣さえあれば自分だって」と思うヒト
がいるとすれば、たぶん大きな誤解。
勉強したことのない子なんだろう
>>977 鹿児島の南洲記念館にたしか有ったような気がする。
村田新八の若い頃の写真が飾ってあったんだが、
とてつもなくイケメンでびっくりしたよ。
zipでくれ
>>982 ひょっとして、シューズとトレーニング環境が整えばボルトと同じぐらいの記録が出せる、とか
投資の元手さえあればウォーレンバフェットみたいに金持ちになれるとか思ってない?
>われわれ一般人には、それだけの本を手に入れられない。
図書館があるだろ。ぜひ司馬さんみたいになってみてくれ。
>>987 こういう奴なんだろ、放置が一番だ
【論説】 「今の若者、『俺はやればできる子』と根拠のない自信持ってる」「『声優は楽そう』と志望する子多数」…「コードギアス」監督
>―― 今の子供たちが欲しいと思う「万能感」、昔とはどのように違うのですか。
>「何かが欲しい」という欲求は変わらないのですが、「どうしたら手に入れられるか」という発想の
>仕方が、私たちの10代の頃と全く違うところなんですよ。
>先生に取材したときにうかがった話なんですが、生徒に、将来何になりたいかを聞いて、サッカーの
>選手になりたいと。「でもお前はサッカー部じゃないだろう、運動は何かやっていたっけ」と聞くと
>「いや、やっていないですけど」と返ってくる(笑)。お前そんなネタ会話みたいなのやめろよと
>言っても、本人は結構、本気らしいんですよ。
>―― サッカーをやっていないのにですか? どうして選手になれると思うのでしょうか。
>やってなくても、「俺はやったらできる子」という感じなんですね。
ttp://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080820/168407/?P=1
>>988 万能感だけを持つ男って、幕末を舞台にした司馬作品によく出てくるね
島津久光とか、山内容堂とか
>>989 まぁ、大名が万能感持つのはわからんでもないけどね。
周りはちやほやするしね
つまり982は大名ということだな。
>>992 「国盗り物語」で斎藤道三の引き立て役にぴったりですね、982
994 :
無名草子さん:2008/08/25(月) 19:42:50
次スレは?
基本的にボンボンは冒険的なことはしない
幕末の「賢候」はほとんどが養子だし
自ら進んで事を成した大名はまず養子だね。
それを考えると、実子で偉業を成した島津斉彬はやっぱ格が違うな。
子供ががんがん死んでる(やはりお由羅派の毒殺だろう、たぶん)のに
放置してたりするところは、ちょっと気色悪い感じもするけれど。
薩摩嫌い、長州びいきの俺でも、斉彬は名君中の名君だと思う。
薩摩は名君が多いと司馬さん書いてたな
お由羅騒動をかんがえると大名稼業はつらいとおもうよ
家族愛とか一ミリも通用しない世界だ
スレ主の方、有志の方、次スレご準備下さってるでしょうね
埋めるよ!
おいら関西だけど、薩摩びいきだ・・・
島津久光も幕末でなく、江戸中期に生まれていたら名君になれたかもね
英雄でも生まれた時代を間違えれば散々な評価になる見本だな
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