韃靼疾風録 北航〜皮島
桂庄助 ラオタア 峰丹後 李詮孔 馬大全 虎骨酒 アビア 丁二
李成梁(李如松の父)の死(1615年)の翌年、ヌルハチは汗を称する。
サルフの会戦(1619年)に大勝したヌルハチは、遼河以東を支配する。
サルフの会戦には、李朝も1万の援軍を、明軍に送っていた。
当時の王は、第15代光海君である。サルフの敗戦の主因は、女真騎馬隊の
圧倒的な強さにあったが、朝鮮軍が独断で女真に降伏したことも大きい。
朝鮮の将姜弘立と金景瑞は、明の目付喬一gを捕らえヌルハチに差し出そうとしたが、
事前に気配を察知した喬一gは、みずから首をくくって死んだ。
明軍の部将毛文竜は、鴨緑江河口沖合いの皮島に逃げ、女真軍と対峙していた。
庄助の乗った船は、毛文竜都督配下の艨艟に拿捕されてしまう。
韃靼疾風録 渦〜天祥先生
桂庄助 アビア ラオタア 毛文竜 石伏魚(石徳林) 天祥先生
降伏後、朝鮮の副将金景瑞は、ヌルハチ暗殺を企てる。しかし露見して処刑される。
金景瑞の配下には、降倭100人もいた。ともに処刑された。
韃靼疾風録 波の彼方〜満韃子の地
桂庄助 楊武済 沈倫承 アビア 毛文竜 石伏魚 銭一官 老麻子
皮島を離れて、やっと満韃子の地を踏む。
日本、朝鮮、漢人、女真の四つの民族の文化の違いが語られる。
天祥先生、沈倫承は、いずれも朝鮮人。
朝鮮に政変が起きる。
韃靼疾風録 大汗の都へ〜瀋陽へ〜寧遠城
桂庄助 アビア 石伏魚 老麻子 バートラ
ヌルハチは、七万の軍勢で、名将袁崇煥の守備する寧遠城を攻める。
明の降将李永芳に特殊な工兵部隊を指揮させ、万全の攻城作戦だったはずだが、
守将袁崇煥の作戦はヌルハチを上回っていた。
ポルトガル製の巨砲11門が女真軍を破砕する。
この戦で負傷したヌルハチは、間もなく崩御した。
韃靼疾風録 大汗の死
桂庄助 バートラ アバハイ ドルゴン(睿親王) 石伏魚 老麻子 ヌルハチ ダイシャン マングルタイ ホンタイジ アビア
女真族には、長子相続の制度が確立していなかった。
清河城で静養していたヌルハチは、瀋陽に戻る舟中で死ぬ。
四人の息子を呼んだヌルハチの遺言は、大夫人アバハイ(ドルゴンの母)への賜死のみであった。
韃靼疾風録 瀋陽城〜大汗ホンタイジ
桂庄助 石伏魚 バートラ アビア ダイシャン ホンタイジ
ヌルハチに関しては、庄助が瀋陽に到着して間もなく死亡しているため、伝聞でしか登場しない。
ホンタイジも同様だろうと思っていたら、台詞つきで登場した。
この時期、政変により親明派が政権をとった朝鮮を、女真が攻めた。もちろん女真が圧勝。
朝鮮の政変では、毛文竜(明の都督)に兵糧を送りつづけていた朝鮮の官僚も殺された。
兵糧が底を尽きそうな毛文竜は、ずいぶん焦っていた(「波の彼方」参照)。
くどいようだが、政変によって政権をとったのは、親明派であった。