司馬遼太郎をあれこれ語る 19巻目

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156無名草子さん
箱根の坂 丸子と駿府〜急襲

中盤のヤマ場。ついに今川範満と小鹿孫五郎を討つ。
氏親と早雲の問答に出てくる早雲の思想は「孟子」が基礎になっている。

茶阿弥はいいキャラだったな。「生きものではなしに、物かなにかのように」思われている老人だ。
「しかし人が人として立居しているかぎり感情を持たずに生きられるものではなかった」

この茶阿弥の葬礼に隠れて、早雲の陰謀は進行する。願阿弥の念仏に狂喜する人々に紛れた
興国寺城の手の者が、駿府城に突入する。

荒河又次、多目権平にも、やっと出番が回ってくる。在竹大蔵は名が出てきただけだが、
駿府城突入の先鋒は、大蔵であったと信じよう。