司馬遼太郎をあれこれ語る 19巻目

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130無名草子さん
箱根の坂 一夜念仏

「私が、愛欲六年?」
千萱はとび起きてしまった。
「うそじゃ?」
新九郎に抱きついてみたが、この男はパソコンに向かい「ぶってぶって」と書きつづける
だけであった。
「私は、新九郎どのと、添う」
「わしに、そのような趣味はない」
京では、週間文春が言いふらしたために、千萱はMということになっている。京にいるかぎり、
両人が添うことなど、夢である。といって、新九郎の議席がないため、議事堂内でプレイする
こともできない。
「いまに、ミンスは火だるまになる」
と、新九郎はいった。
131無名草子さん:2007/08/31(金) 16:18:36
箱根の坂 兵火〜出奔

応仁の乱に関しては、足利義視の周辺を中心に、大まかなスケッチをしているだけだ。
詳しく書けば書くほど理解しづらくなる。大義も名分もないと、泥沼のような混沌だな。
室町体制が滅び、かつての守護家の多くが戦国大名として生き残れなかったのも、
うなづける。
新九郎が義視を背負って琵琶湖畔に出、粟津の松原を見て、気ぶせりが晴れたとあるが、
やっと応仁の乱から解放された、という作者の正直な気持ちかもしれない。
ここから先の戦は、すっとばす。9年ワープ。