ジョン・ル・カレ

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1無名草子さん
前スレ
ジョン・ル・カレ
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1122140339/
2無名草子さん:2007/04/28(土) 10:23:07
   _____     
 /   \.  \ .  
 | .∩ .|___|.  
  ̄/  (,,゚Д゚) .   ニッ!
 ./  (ノ___∠. .  
 |_____|___|  
      し`J . . .
3無名草子さん:2007/04/28(土) 10:26:17
ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ
スクールボーイ閣下
スマイリーと仲間たち

上記がスマイリー三部作ね。

寒い国から帰ってきたスパイ
死者にかかってきた電話
高貴なる殺人
影の巡礼者

上記にもスマイリーは登場しています。
鏡の国の戦争
ドイツの小さな町
上記も非常に面白い

リトル・ドラマー・ガール
ヒロインがいい!
4無名草子さん:2007/04/30(月) 14:38:54
新作出ないね
5無名草子さん:2007/05/04(金) 01:24:34
再刊もまだかな
6無名草子さん:2007/05/04(金) 14:27:04
いい紙に大き目活字で再刊しないかな
7無名草子さん:2007/05/06(日) 01:47:42
久しぶりに
ドイツの小さな町
読みたいな
8無名草子さん:2007/05/06(日) 13:57:36
ミステリの範疇を超えた
人物の造形が素晴らしい。
それが後期の作品の仇でもあるが。
9無名草子さん:2007/05/11(金) 00:54:56
再刊希望揚げ
10無名草子さん:2007/05/15(火) 09:23:24
せっかく一般書籍版にスレ立てしといて「ナイロビ」の話題がないな。
つまらんかったのでわざとスルーですかいの?
あえてふれてしまった俺が莫迦でした。
11無名草子さん:2007/05/15(火) 10:05:04
スルーされてるものについて聞きたければまず自分で何か言え
12無名草子さん:2007/05/20(日) 22:21:15
「つまらんかった」と書いておるに・・・。
13無名草子さん:2007/05/26(土) 14:52:33
まだ
ナイロビよりは
カリブの方が
マシだった
14無名草子さん:2007/05/26(土) 16:26:32
>>7、9
そえば、昨日行ったブコフに2冊そろっていたな。上下で210円。
15無名草子さん:2007/05/27(日) 17:02:00
それは
買い
だな
16無名草子さん:2007/05/29(火) 15:27:38
スマイリーと言えば、リー・マービンが浮かんでくるのは漏れだけか
17無名草子さん:2007/06/02(土) 01:19:49
はい
18無名草子さん:2007/06/06(水) 00:35:44
うp
19無名草子さん:2007/06/17(日) 01:48:51
せめて
三部作
ハードカバーで
再刊きぼんぬ
20無名草子さん:2007/07/01(日) 22:11:39
ドイツの小さな町
もね
21無名草子さん:2007/07/05(木) 11:29:13
長いこと経って、結局、一番再読するのはティンカーテイラーか。
これは凄い小説だよ。
だって登場人物の誰もが、裏切り者は誰か薄々知っていて、
言葉の端々にそれを匂わせていると、再読して気づく
22無名草子さん:2007/07/08(日) 23:41:52
寒い
が又本屋で平積みだね
23無名草子さん:2007/07/14(土) 01:18:03
公安調査庁にも
モグラは居たんだな
24無名草子さん:2007/07/15(日) 08:21:23
ブックオフで105円で格安販売。
25無名草子さん:2007/07/15(日) 15:46:14
公安調査庁には
スマイリーが居なかったので
自浄作用が働かなかったのか
未だモグラが居そうだな

ル・カレ、総連を取材して
日本・朝鮮ものを出さないかな
映画化もいいぞ
総連から金を貰っている政治家からの
横槍は入るだろうけれど
26無名草子さん:2007/07/18(水) 12:56:41
スマイリー三部作では
今読んでる『仲間たち』が一番いいな。
27無名草子さん:2007/07/19(木) 18:55:58
スマイリーズ・ピーポゥか。あれも随分と地味だなぁ。
村上博基訳で随分と三部作読みふけったけど
コニー婆さんの幕引きとして、随分と残酷な話だったな。
28無名草子さん:2007/07/20(金) 10:36:09
>ル・カレ、総連を取材して
>日本・朝鮮ものを出さないかな

高村薫だな
29無名草子さん:2007/07/30(月) 00:07:21
俺は 「パーフェクト・スパイ」の哀愁にしびれた覚えがあるなあ
30無名草子さん:2007/08/01(水) 10:54:17
ある世代が思春期、太宰治「人間失格」やトマス・マン「トニオ・クレーゲル」を
ほとんど暗記するまで惑溺するように、
「パーフェクトスパイ」は随分と入れ込んで読んだな。

あれにも一節「トマス・マンのおばかさんに会いに行こう」と文豪に会いに行く描写があったと思うが、
あれはほとんどブンガクだったな
31無名草子さん:2007/08/07(火) 00:45:46
わたしは
スクールボーイの
切なさが好きだ。

何回読んでも泣ける。
まだ読んでいない未体験者が羨ましい。
初読時の感動、
是非ドイツ、三部作と読み継いで頂きたい。
32無名草子さん:2007/08/07(火) 10:58:50
『ドイツの小さな町』で、ル・カレは初めて
リオという名の不在の故郷喪失者を周囲が語りつくすという手法で
「罪と罰」とか「負け犬の救済」とか「心の空虚を埋める為のスパイ」とか
幾分自分語りをはじめている。

オナラブル・スクルボーイは最終パーフェクト・スパイに発展するその1テーマが
見事に花開いた気に入りの一品だけど、そういうのべつにして・・・。

OPの「ロンドンの諜報員がそこかしこで一杯やる薄暗いパブ」から「台風の来襲を待つ香港の記者クラブ」まで
読んでて賑やかな情景描写がともかく楽しい小説だよね
33無名草子さん:2007/08/07(火) 15:49:13
フレデリック・フォーサイスやトム・クランシーと比べて
非常に読みづらいと思うのは俺だけですか?
34無名草子さん:2007/08/07(火) 16:13:34
フォーサイスの旦那は、そもそも簡潔明瞭文意平易に事実を伝える新聞記者だからな。

トム・クランシーは・・・こら失礼ながら、結構悪文が多いんじゃないの?
英国小説と米小説の差異かもしれないけど、英国作家が「彼は台所に行った」と書いて済ませるところ
ドス・パソス〜スティーブン・キング〜トム・クランシーなんか膨大な商品名で居間から廊下、
台所まで埋め尽くしちゃうパワーがさ。
3533:2007/08/07(火) 16:41:28
>>34
な、なるほど(わかったようなわかっていないような…)。
イギリス人作家ではクレイグ・トーマスも好きです。
ガントシリーズの新作読みたいです。

あ、あと即レスサンクスですm(__)m
36無名草子さん:2007/08/07(火) 21:31:12
おお。ル・カレのスレが!
ル・カレ自身の経歴もすごいよね。
経済詐欺師の父親に育てられ諜報機関入りというのはすごい経歴だよ。
37無名草子さん:2007/08/08(水) 01:06:41
>32
香港の記者クラブの情景描写はいいですね。
あの明るさが後半の切なさを際立たせていますね。
38無名草子さん:2007/08/08(水) 17:25:10
新潮社で出ているスパイになった作家たちとか何とかで
ル・カレが引用されているけど、彼は確かボン総領事館で参事を勤める前後、
外務省で機密情報扱い資格を得たんだっけ?

ジョン・バカン、グレアム・グリーンとかいろいろあったけど、
意外にもスパイ小説家のなかで一番諜報員らしい作家はイアン・フレミング海軍中佐らしいね。
対独諜報活動でかなり活躍している。

・・・思うんだけど、スマイリー三部作の魅力ってのは「年老いた少年探偵団たちの悲しみ」だと思う。
つまり怪物ドイツ相手にWW2を戦い抜いたスパイたちが、冷戦下で老いて理想を失い官僚組織の暗闇の中で
懸命に日々を生き抜く悲しいお話
39無名草子さん:2007/08/08(水) 17:38:44
>37
多分、UPIとか戦地取材記者からの取材なんだろうけど、
香港の記者クラブをはじめ、戦乱の東南アジアを魅力的に描写していて、
作家として油が乗っているんだよね。

これがロシア・ハウスの頃から危なくなってきたんだけど
「情景描写」より「観念や比喩」が多くなりはじめ、
ナイト・マネージャーで一時期、読むのやめたけど、その後どうなっているだろうか。
影の巡礼者までハヤカワで出たのは全部フォローしたけど
40無名草子さん:2007/08/11(土) 16:00:34
さすがハヤカワ、いい時期に手放したってところか
41無名草子さん:2007/08/11(土) 16:02:56
いつになったら長編書くんだ?
42無名草子さん:2007/08/11(土) 16:04:54
つんぼが養護と手を組んだのか
43無名草子さん:2007/08/11(土) 16:06:43
あー、それは認めよう
44無名草子さん:2007/08/14(火) 00:52:23
>25
弁護士会々長が総連に飼われていたとはな。
腐った公安調査庁と警察公安部の暗躍か。
自民党と社民党を絡めれば面白いネタなのにな。
45無名草子さん:2007/08/18(土) 01:56:17
パナマは
何気に
面白かった
46無名草子さん:2007/08/18(土) 23:53:09
小粒だがな
47無名草子さん:2007/08/20(月) 10:24:25
冷戦終結で消えた英国スパイ作家は多いが
ル・カレはかつて「売国はモラルへの裏切り」(スマイリー三部作)から
「誰にでも起こり得るか判らぬが、少なくとも自身には起こりえる人間的な過ちあるいは必然」
(パーフェクトスパイ)で方針転換。

冷戦後の低烈度紛争や麻薬・武器密売、大国のエゴに、小市民的な疑問提出を書き続けているようだけど・・・。
ちょっと小粒になった感じは否めないかな
48無名草子さん:2007/08/20(月) 13:11:05
先日から「寒い国から帰ってきたスパイ」を再読中。
ある意味前置きが長くて、面白くなってくるまでが大変なんだよな。
49無名草子さん:2007/08/20(月) 13:56:17
「寒い国」はユージュアル・サスペクツか、ワイルド・サムシング?なみの
大どんでん返しの連続だからな
この「読者+登場人物」あいての騙しのテクニックを極限まで進めたのが
レン・デイトンの集英社文庫スパイ10部作だけど、初期ル・カレの不器用なまでの重さは嫌いじゃない

ル・カレはこの後?に控える「鏡の国の戦争」(スパイ活動の自己欺瞞、不要、無駄への言及)あたりまで
作風が定まらない
50無名草子さん:2007/08/20(月) 15:13:26
>>49
デイトンは未読だが、オマイが勧めるならそのうち読んでみる。
どうだ?
51無名草子さん:2007/08/20(月) 15:21:29
OK。ぜひ読んでみてちょ。
ちなみに集英社じゃなく光文社文庫「ベルリン・ゲーム」から始まる
スパイ10部作だった、訂正しておく。

ただこっちはやや無味乾燥な冷戦スパイ小説の側面もあるので、
デイトンのWW2趣味も加味した架空世界諜報小説「SS-GB」(ハヤカワ文庫)の方が
アクションあり衒学ありで楽しめるかもしれない。
「ドイツ占領下のロンドンで起こる謎の殺人」を発端に、「うぉっ。そういう騙し方をするのか」と
それなりに面白く読める
52無名草子さん:2007/08/20(月) 17:33:09
了解。トンクス
53無名草子さん:2007/08/21(火) 23:21:25
そして
ル・カレ に
戻ってくる
54無名草子さん:2007/08/22(水) 10:26:33
我らのゲームで読めなくなったな。
ル・カレはジョゼフ・コンラッドに入れあげていて、
こうパブリックスクール時代の友情を裏切る小さな罪を悔いて
大きくなって東洋の冒険で贖おうとかいう、
「罪と罰と救済」の亜流ばかり書いていたから。

ほれ、ローレンス・ヴァンデルポスト『影の獄にて(映画化名「戦場のメリークリスマス」)』
あんな感じ。
集英社文庫になってからは、読んでないので何とも言えぬが。
かつて「グレアム・グリーンはカソリック臭くて駄目だ」と作内でのたまった男が
パナマを舞台に何を書いたのか、興味のあるところだがね
55無名草子さん:2007/08/22(水) 16:31:58
ちょっとピントがずれている。
ひとつの読み方だからいいけど。
56無名草子さん:2007/08/22(水) 16:57:05
まず自分の意見を言わないとナ。
言葉すくなにカキコされても応対に困る。

ま、「誰も応対なんか頼んじゃいないよ」といわれればそれまでだが
57無名草子さん:2007/08/22(水) 19:02:24
>54
パナマは
小粒ながら案外イケる。
蜂とは大違いだ。
蜂は前半分が良かった。
58無名草子さん:2007/08/25(土) 02:44:51
露家は
59無名草子さん:2007/08/28(火) 00:15:58
最近作の邦訳まだかな
60alfalfa:2007/08/28(火) 01:40:45
@死者にかかってきた電話  Call for the Dead 1961 早川文庫 NV188 早川書房('65)【スマイリー登場作】 CWA賞シルヴァー・ダガー賞('61)
A高貴なる殺人  A Murder of Quality 1962 早川文庫 NV210 唯一の本格ミステリ 【スマイリー登場作】
B寒い国から帰ってきたスパイ  The Spy Who Came in from the Cold 1963 早川文庫 NV174 早川書房 世界ミステリ全集16 MWA賞長編賞('65) CWA賞ゴールド・ダガー賞('63) ハヤカワベスト100・11位 EQアンケート59位 【スマイリー登場作】
C鏡の国の戦争  The Looking Glass War 1965 早川文庫 NV226 早川書房('70)  
Dドイツの小さな町  A Small Town in Germany 1968 早川文庫 NV571・572 早川書房('75)  
Eティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ  Tinker, Tailor, Soldier, Spy 1974 早川文庫 NV1118(新装版) 早川文庫 NV426 早川書房('82) スマイリー三部作1 【スマイリー登場作】
Fスクールボーイ閣下  The Honourable Schoolboy 1977 早川文庫 NV431・432 早川書房(上下)('79) CWA賞ゴールド・ダガー賞('77) スマイリー三部作2 ハヤカワベスト100・35位 【スマイリー登場作】
Gスマイリーと仲間たち  Smiley's People 1980 早川文庫 NV439 早川書房('81) スマイリー三部作3 【スマイリー登場作】
Hリトル・ドラマー・ガール  The Little Drummer Girl 1983 早川文庫 NV641・642 早川書房('83)  
61alfalfa:2007/08/28(火) 01:42:21
Iパーフェクト・スパイ  A Perfect Spy 1986 早川文庫 NV743・744 早川書房(上下)('87)  
Jロシア・ハウス  The Russia House 1989 早川文庫 NV797・798 早川書房(上下)('90)  
K影の巡礼者  The Secret Pilgrim1991 早川文庫 NV845 早川書房('91) 【スマイリー登場作】
Lナイト・マネジャー  The Night Manager1993 早川文庫 NV877・878 早川書房(上下)('94)  
Mわれらのゲーム  Our Game 1995 早川文庫 NV916 早川書房('96)  
Nパナマの仕立屋  The Tailor of Panama 1996 集英社('99)  
Oシングル&シングル  Single and Single 1999 集英社('00)  
Pナイロビの蜂  The Constant Gardener 2001 集英社文庫(上下)('03) 映画化('06) アカデミー賞助演女優賞
QAbsolute Friends 2003 -  
62alfalfa:2007/08/28(火) 01:45:19
雑でスマソ
63alfalfa:2007/08/28(火) 01:51:44
Short Fiction
「ベンツに乗った商人」 Dare I Weep, Dare I Mourn?  村上博基 ミステリマガジン1967/10 No.138
「水の上のパン」 Bread on the Waters  :村上博基 ミステリマガジン1982/1 No.309
「作家と紳士」 A Writer and a Gentleman (Argosy 1969/1) :山本やよい EQ1997/9 No.119

Nonfiction/Etc.
「キム・フィルビー」 Essay Tr:泉川紘雄 ミステリマガジン(Hayakawa's Mystery Magazine)1987/7 No.375
「驕れる大国アメリカの末路」 Essay 沢崎冬日 文藝春秋(Bungei Shunju)2003/4

The Incongruous Spy 1961
The Naive And Sentimental Lover 1971
The Quest for Karla 1982
64無名草子さん:2007/08/28(火) 09:09:59
ミステリマガジンに載ったフィルビー論は、むかし一読したな。
そう87年のフィルビー没直後の邦訳だった。
彼の怪物的父親(なんとかフィルビーって、20世紀初頭の大物のアラブ石油利権屋)の影響下で、
道徳的に損なわれ、売国は家族や友人の信頼や友情への裏切りという論法で責めていた。
スペイン内戦時代のMI5でキムの配下で働いたグレアム・グリーン
「ヒューマンファクター」と何かと比較されるが、いずれもモラル的な面から
フィルビーを善悪判断している。

「第4の核」の売国の怪物として描写されたフィルビーに比べれば、まあ
65無名草子さん:2007/08/28(火) 13:19:34
川成洋『紳士の国のインテリジェンス』集英社新書
第12章が「歴史にその名を残した20世紀最大のスパイ/
キム・フィルビー」でス。
66無名草子さん:2007/08/31(金) 01:22:04
The Incongruous Spy 1961

何?
67無名草子さん:2007/09/01(土) 11:53:09
Call for the Dead - (1961)
A Murder of Quality - (1962)
ハヤカワの初期邦訳の小説2作を含んだアンソロジーだな。

鏡の国の戦争(スパイ活動の自己欺瞞、無駄)まで、ル・カレは何を書いたらいいのか迷っている雰囲気。
主題の把握に関しては、ル・カレは器用さと不器用さがこごもご。
「ドイツの小さな町」の人物描写の見事さと、ドイツ統一機運の生半可な政治議論。
「リトル・ドラマーガール」の人物同上、テロリズムの分析の生半可さも同上。

もっとも西欧70年代テロリズムは、赤い旅団とかバーダーマインホフとか
多分に観念的で何をどうしたらそういう結論になるのか、滑稽な理論展開もあるので、
一概に作家の能力不足と出来ないが
68無名草子さん:2007/09/01(土) 13:30:49
>67
ありがとう
「ドイツの小さな町」出だしから引き込まれる佳作だと思います。
また登場人物がいい。
69無名草子さん:2007/09/03(月) 15:58:08
「ドイツの小さな町」は構成が凝っているんだよね。
グランドオペラ形式というか舞踏会の手帳形式というか
OP(オープニング)で主要人物がほぼ出揃っていて、
以降、そのOPと直結するED(エンディング)にむかって過去の秘密がつぎつぎとあかされるの。

正直、ル・カレ自身ハダマルのガス室エピソードにどれくらい感情移入しているか疑問だけど
「国家の大義の前に押しつぶされる小さな正義」の悲劇に向かって修練していくラストへの疾走感は見事だね。
70無名草子さん:2007/09/03(月) 17:47:40
寒い国から帰ってきたスパイ、読了。カワイソスorz
71無名草子さん:2007/09/04(火) 13:06:09
>>69
ただねぇ、ナチス犯罪への加担が暴かれれば戦後西ドイツでは
法的訴追できなくても、道義的に表社会から追放されたはず。
あの結末、戦勝国エンタメ作家の限界だとも思うんだよね。
72無名草子さん:2007/09/11(火) 00:38:18
この一冊って何がお奨めですか
73無名草子さん:2007/09/11(火) 07:57:34
ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ

   昔に読んだのでどんな話だったか忘れたが、タイトルが一番かっこよさげ
74無名草子さん:2007/09/11(火) 08:52:25
我慢してスマイリー三部作をエンドレスで読むのが吉だよね。
ポール・スコルフィーノやトビー・エスタヘイス、コニー・サックスや
外務省の太った道化ロディ・マーティンデイルといった名前を覚えるまでが
苦痛だけどまあ誰が誰やら判らぬロシア19世紀の小説を読むのに比べればw

ただティンカー読むのがどうしても苦痛(責められる理由はない。そういう小説だ)なら
「スクールボーイ閣下」の70年代暗黒香港〜戦乱の東南アジアの描写から読み始めて、
ティンカーに戻るのもいいかも
75無名草子さん:2007/09/11(火) 09:07:03
>71
ル・カレはどちらかといえば特定の「社会的悪」や「歴史的悪」
(我等のゲームのロシア領内少数民族抑圧や、ナイト・マネージャーの武器密輸)
に固執することないから、やはり冒険小説の舞台選びとして以上のことはないと思うんだよね。

これがジェラルド・シーモアとかだとアイルランド紛争のTV取材記者として
IRAものとか割と血肉として語るけど。

ル・カレは基礎教養が19世紀文学の人だからなあ。
76無名草子さん:2007/09/11(火) 12:46:14
>>75
その意味でスマイリー3部作、自分の土俵で勝負してると
言えるんじゃね? 香港への出張はあるけどねw
77無名草子さん:2007/09/11(火) 13:06:54
しかしまぁ、冒険小説にしては鬱だよなw。結局スマイリーが気になってまた読み始めるわけだが・・orz
78無名草子さん:2007/09/12(水) 11:25:35
だって初登場が、死者に掛かってきた電話で50歳だっけ?
あれが60年代だから、70年代スマイリー三部作で60歳後半?
スマイリーと仲間たちで、ささやかな幕切れで消えるのがベターで

ペレストロイカ後、80歳間近のスマイリーが昔語りする「影の巡礼者」は
蛇足だな思った。
79無名草子さん:2007/09/15(土) 00:59:14
ベテラン読書家には
寒いは
今ひとつなんですね。
やっぱ三部作ですか。
80無名草子さん:2007/09/15(土) 11:34:04
再読すれば再発見があるかもしれないけど・・・。

いまひょいと気づいたが「死者からの電話」と「高貴なる殺人」どっちかが
スパイ小説でどっちかがミステリなんだよね。忘れてしまった。
で、いずれかのスパイあぶり出しの結果を踏まえての書き出しが
「むさい国から帰ってきたスパイ」(いしいひさいち)

よく出来たチェスの棋譜を読むみたいな面白さで、終わっちゃう部分がある。
もちろん後の作品の萌芽や片鱗はあるだろうけどさ。

スマイリー三部作(とくにスクールボーイ閣下)は、そのチェスの駒が意思を持ち
逸脱する物語となり、以降、パーフェクトスパイのチェスの駒の自分史につながるわけで
81無名草子さん:2007/09/15(土) 11:38:04
あとユーモア小説としてのロシア・ハウスの「軽さ」は好きだな。

エルロイがLA4部作を書ききる事で、
浄化して以降アメリカン・タブロイド3部作が「軽く」なったように、
ロシア・ハウスの冒頭数章は結構、爆笑しながら読んだ記憶がある。

「どんなことでも発端がそのようであってはならないというのが後日、外務省の統一した見解だった」にはじまる
物語の発端のコメディタッチ、混乱、どんがらがったはブラック・ユーモアとしての
英国秘密諜報組織をかきつづけたル・カレだけにできる可笑しさだな。
8270:2007/09/15(土) 13:03:07
>>80
再読してみて改めて鬱になった。再発見と言えば再発見かorz
83無名草子さん:2007/09/19(水) 00:30:07
>72
リトルドラマーガール

面白い!ヒロインがいい!

女優の力が大きいが映画も良かった、ル・カレの作品では珍しいことだ。
84無名草子さん:2007/09/27(木) 17:06:56
リトル・ドラマーガール公開時、見に行ったな。
ダイアン・キートン、クラウス・キンスキー、
監督が驚くなかれジョージ・ロイ・ヒル

・・・ジョージ・ロイ・ヒルの監督最終作なんだな、これ
85無名草子さん:2007/09/28(金) 01:18:56
ダイアン・キートン、いい女優だね。
マンハッタンのキートン最高だったね。
リトル・ドラマーガールもキートンの演技力が大きく貢献したと思う。
86無名草子さん:2007/09/28(金) 09:25:31
ゴッドファーザーのマイケル・コルリオーネの妻・ケイ役だっけ?
最初ル・カレは、舞台劇俳優している実妹を念頭に書いたらしいけど。

素人をリクルートしてアラブ過激派に潜入させる事で、
お互い人間同士であることを発見する。のちの映画「ミュンヘン」の萌芽だな。

トム・クランシーの映画化されたパトリオット・ゲームで
この洗練ぶりがあればねぇ
87無名草子さん:2007/10/01(月) 01:25:42
>86
>ゴッドファーザーのマイケル・コルリオーネの妻・ケイ役だっけ?

そうです。
マンハッタンのキートンに萌え〜ですた。
88無名草子さん:2007/10/02(火) 00:55:43
うp
89無名草子さん:2007/10/04(木) 10:23:19
ひび割れたCIAって、ハヤカワNF文庫の古い奴夕べ読んだけど
面白かった。

1945年イスタンブールでソ連外交官ヴォルコフが
「英国諜報部内にソ連のモグラがいる。亡命を許可したら教える」
と英情報部と接触。情報部チーフから所管事項として聞いたキム・フィルビーが、
「私が現地出張で尋問します」と時間稼ぎしている間に、
ヴォルコフはそのままモスクワの召還され以後行方不明になる・・・。

まんまティンカーテイラーのオープニングだな。
90無名草子さん:2007/10/09(火) 00:36:21
鎌倉〜大船〜茅ヶ崎〜平塚の本屋、寒い〜を置いている店は結構在ったが
他は全然置いていない。
密林か?
91無名草子さん:2007/10/09(火) 01:08:24
新品でなきゃやだって言うのじゃなきゃ古本屋回った方がいいよ
俺ルカレの作品全部古本w
92無名草子さん:2007/10/09(火) 01:24:13
スマイリー三部作、大きな本屋なら置いてるでしょ。
93無名草子さん:2007/10/09(火) 04:20:02
大きな本屋でも、リーマス君とスマイリー3部作しか置いてないんだよね
94無名草子さん:2007/10/10(水) 01:26:18
なんと
大きな本屋が>90の状態でした。
95無名草子さん:2007/10/13(土) 13:15:12
三部作
読みたいね
96無名草子さん:2007/10/15(月) 09:32:02
朝日文庫「スパイ・キャッチャー」(1987)読書中。
MI5の長官ロジャー・ホリスや副長官ミッチェルがソ連のスパイだったかもしれない!という
部員の暴露本だけど・・・。
この本の前提は「ソ連は途方もなく狡猾かつ悪賢い。ペレストロイカなんか信用するな!」
だけど、こうしてソ連崩壊してみると、単なるパラノイアだったんだろうな。

【この人の論旨1例】
@オレグ・ペンコフスキー(キューバ危機の時、ソ連のミサイルの不備をCIAに通報した有名なスパイ)
は、じつはソ連の逆諜報作戦
Aじつはソ連のミサイルはすげえ優秀なんだが、ペンコフスキーをつかって
「優秀じゃない」と西側を油断させた。
Bおかげで西側は60年代油断して、70年代、ソ連にミサイルで先を越された。

・・・情報部ってのは、相手が本当の事言わないからって、好き勝手言い放題だな。
97無名草子さん:2007/10/18(木) 00:22:43
武器商人とも吊るんでいたんだろうな
98無名草子さん:2007/10/22(月) 13:31:15
BBCドラマ ティンカーテイラーより。
@50年代、ジョージがインドで拘束された出世前のカーラに
「こっち側に来い」と自分の弱みをみせてまで嘆願。
モチーフとなる妻から貰ったライターを貰う場面。
ttp://www.youtube.com/watch?v=yqx-L4BsRGY&mode=related&search=sir%20alec%20guinness%20tinker%20tailor%20soldier%20spy%20smiley%27s%20people%20star%20wars%20john%20le%20carre%20bernard%20hepton

A同上。フォーンを廊下に立たせて「可哀想なトビー・エスタヘイス」に
「そうともポリヤコフは君らのエージェントなんかじゃない。サーカス部内に潜り込んだモグラをあやつるソ連の管理官だ」
「可哀想に、トビー。どんなに不安だったろう」とギラムと一緒に追い込みをかけるシーン
ttp://www.youtube.com/watch?v=udqRjK1NEVs&mode=related&search=sir%20alec%20guinness%20tinker%20tailor%20soldier%20spy%20smiley%27s%20people%20star%20wars%20john%20le%20carre%20bernard%20hepton

BBBC「スマイリーと仲間たち」より。カーラ亡命のシーン。
なんつうか、一言一句、原作を忠実に再現していて嬉しい。
その際限ぶりは、ソ連版映画「戦争と平和」なみ
ttp://www.youtube.com/watch?v=89I--KFffqg&mode=related&search=sir%20alec%20guinness%20tinker%20tailor%20soldier%20spy%20smiley%27s%20people%20star%20wars%20john%20le%20carre%20bernard%20hepton
99無名草子さん:2007/10/22(月) 13:40:19
最近、フィルビー事件関連書籍読み直しているんだけど、
フィルビー事件の鍵は、英情報部が大戦中から実施した
二重スパイ作戦(ダブルクロス)の概念をつかまないと難しいと思う。

つまりナチスのスパイを捕まえて、
「処刑されたくなければ英国の味方となれ」
「連合軍の上陸はノルマンディーでなく、パド・カレーとヒトラーに報告しろ」
「ドイツに帰ってから裏切れば、『おまえは英国で逮捕され英国の犬になった』と逆情報を流してやる」
と、逆情報作戦を行う。

Aという逆潜入スパイにヒトラーの信任を得させる為
あえてBというスパイを使い捨てにする。
「寒い国から帰ってきたスパイ」がこれ
100無名草子さん:2007/10/22(月) 13:46:53
つまりね、フィルビーのケンブリッジ時代、彼が共産主義者だったというのは周知の事実。
ソ連の命令で最初、彼が外務省に就職(潜入)しようとした時、
彼のケンブリッジ指導教官は、外務省からの問い合わせに対して
(A)「彼は共産主義者だから国家の保安に関わらせるにはあぶない」と回答しておじゃんになった。

おかげで彼はスペイン戦争経由で、ファシストに偽装して、ようやくMI6に
現地リクルートされたんだけど、
(A)「彼は共産主義者」
のファイルは永久に、英国外務省にファイリングされるわけ。
つまりMI6が「知らないわけがない」んだよね。

ゆえに英国情報部チーフは、「ソ連に対して選択情報を流すルートとして周知の共産主義者であるフィルビーをリクルートした。
スキャンダル化した時、彼はソ連に亡命せざるを得なかったが、彼がソ連のスパイか英国のスパイか彼自身もよく判っていない」
という発想で描かれたのがテッド・オールドビュー『沈黙の向こう側』(草原推理文庫)
101無名草子さん:2007/10/22(月) 13:55:44
上記は極端な例。
フィルビーは大学時代、「周知の共産主義者」だったけど
「それは青年期の迷い」で、「たぶんスペイン戦争当時には大人になって彼は反共主義者となった」
と善意に周囲のエスタブリッシュメントが解釈。
MI5(国内保安部)は警告を発したが、MI6(英国秘密情報部)はエスタブリッシュメントのなあなあで
彼を雇い続けたと告発したのが、ル・カレのヴォルコフ事件からフィルビーの生涯を丹念に70年代に置き換えた
「ティンカーテイラー」

オリバー・レイコンが第二部の最後あたりで「私は知らなかったのだ」と
ジョージにMI5の身上調査ファイルを渡し、たぶん蒼白な顔で退出するカット。
ちゃんと20年前のファイルに「彼はソ連大使館の●●と仲良く接触している」と
描かれている
102無名草子さん:2007/10/23(火) 01:33:57
>98
保存してiPodに入れ様かと思ったんだけど
やり方がわからない。
でも、非常にありがたい映像です。
感謝!
103無名草子さん:2007/10/23(火) 01:38:34
>99-101
三部作を膨らませる面白い関連話ですね。
104無名草子さん:2007/10/23(火) 10:13:03
●●(メ欄)というアバンギャルドな小説がある。
「小説家が描写しなければ小説内に事実は発生しない」というテーゼで
登場人物が作中人物タナカさんと話している時、
当然読者は人物紹介されたタナカ一郎と会話をしていると思うが
終盤になって、作中、終始沈黙していた「タナカ二郎」が、
ずーっと小説内に出ずっぱりだった事に気づき愕然とする。

ティンカーは再読する度、それくらい凄い小説だなと思う。
登場人物全員が、「あいつは裏切り者だ」と知っていると再読するとわかる
105無名草子さん:2007/10/27(土) 11:45:55
「パーフェクトスパイ」上巻再読。
かつてあれほど1行1行舐めるように読んだはずなのに読めなくなって驚く。
ただ舞台は81年頃の設定だけど、一応、ル・カレが70年代のハイテク諜報技術を駆使した
二重スパイ作戦を、よく描写していたのに驚く。

英国スパイAがロンドン→ギリシアに出張すれば
KGBのBさんも必ずモスクワ→ギリシアに出張する。
英国スパイAがロンドンに帰れば、在ロンドンソ連大使館が意味不明なるも暗号電波を発信。
「おかえりAさん」とやらかす。

評価@Aはソ連の手先だ! KGBのBの旅行日程や、ソ連大使館の電波ログと行動が一致するのが証拠だ!
評価AAをソ連の手先に見せかけ排除しようとするソ連の巧妙な手口だ!
   我々はソ連の手に乗り、有能な同僚Aを魔女狩りで失うわけには行かない!

なんつうかIDのない板で「自演乙!」「妄想乙!」「>=321=332=333だな」
「333は私ですが何か?」とやるのと基本はかわらないな
10670:2007/10/27(土) 13:07:17
妄想乙!
107無名草子さん:2007/10/27(土) 13:22:32
55だな・・・とかけば、54が反論している?となる。
54の書き込みはどれと似ていると手口分析。
以降、妄想と推測の合わせ鏡地獄に陥る。

ジェイムズ・アングルトンやピーター・ライトが60年代末期、
陥った罠はこれだ
108無名草子さん:2007/11/10(土) 00:39:38
>98
男性陣の配役については許容範囲は広いのだけれど
女性陣は気になる。
アン、コニー・サックス、イリーナ、カミラ、サル等の配役が気になる。
109無名草子さん:2007/11/21(水) 02:16:13
>98を見に行くと
関連にオープニングとエンディングもうpされているね。
スマイリーが停車場でアンを待つシーン、見たいね。
どんな車をどう運転してくるのかを。
110無名草子さん:2007/11/22(木) 12:33:11
ロシア人形のマトリューシュカ(際限なく続く入れ子細工)のOPね。
車なら便器と言うあだなの大臣の車もあるよ
111無名草子さん:2007/12/16(日) 00:03:27
ティンカー〜の新装版が去年出たけど、スクールボーイ閣下やスマイリーと仲間たち
の新装版は出るんかね?

スクールボーイはどこも品切れだから出て欲しい。
112無名草子さん:2007/12/18(火) 00:13:43
なぜかスクボだけどこにもないな。
113無名草子さん:2007/12/18(火) 19:07:01
ほんとだ。amazonみるとスクールボーイ文庫版上巻1円
下巻1189円とはなんじゃらほい・・・。
何年か前にはブックオフ100円コーナーの常連だったものだが。

「悪さをされた人は悪さを仕返すものだ オーデン」とかいう仰々しい冒頭区をおいて
裏切り者のモグラの手で壊滅的な打撃を受けた英情報部が
「モグラが何を隠そうとしたか」を調べる事で「隠し事=敵の弱点」に論理的に至り
ついに共産中国に潜り込んだロシアのスパイの存在を突き止めるのが出だし。

さあそこから70年代三合会全盛の裏社会香港に英情報部が外務省やら米情報部に気兼ねしつつ
そこはそれ、老獪なスマイリーがギラムの賛嘆もものかわ、巧みにスクールボーイを情報員として潜入させる・・・。

ところがル・カレの登場人物の常で、スクルボーイがまた人間的逸脱ってのを果たして
惚れた女の関連で、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイにまで足を伸ばし、75年4月という世界史激変の瞬間を垣間見る。
一方本国では、スマイリー下ろしの陰謀も始まり・・・。

作者が一番油の乗った時期の快作。
ティンカーで難渋した読者も、「うわっなんて面白いディテールの小説なんだ」と感嘆する事請け合い。
読んで損はないからぜひ一読推薦します。

副読本としてクリストファー・ロビンズ「エア・アメリカ」(新潮文庫)もお勧めだよ。
114無名草子さん:2007/12/18(火) 19:38:55
なんでミステリ板じゃないの??
読みやすかったのは「寒い」
夢中になったのは三部作かな
ただし夢中になるまでに2度挫折してるw
115無名草子さん:2007/12/21(金) 02:44:57
>111
わたしも出て欲しいと切に願っています
116無名草子さん:2008/01/03(木) 04:24:56
うp
117無名草子さん:2008/01/08(火) 00:42:23
一冊本でね
118無名草子さん:2008/01/10(木) 00:24:23
スマイリー3部作の残りの2作も新装で出してほしいわ。
最近知ったから、スクールボーイがどこにもなくて困った。
あんまし古本好きじゃないし。
119無名草子さん:2008/01/12(土) 04:29:24
『高貴なる殺人』読んだ。
やっぱりこの人、本格よりスパイものだね。
120無名草子さん:2008/01/13(日) 10:37:57
小さな
も見かけないね
121無名草子さん:2008/01/26(土) 21:29:21
>>118
確かに3部作の最初だけしか新装しないってのも何がしたいんだか分からんよな
エルロイの4部作もブラックダリアしか重版しないし、出版社の意図が理解できんわ
122瀬戸内”ランペイジ”ジャクソン:2008/02/03(日) 18:00:03
スマイリーと菊池たち
123無名草子さん:2008/02/03(日) 18:27:26
ブラックダリアは映画化したからだろJK
124無名草子さん:2008/02/04(月) 23:12:01
だからそれに便乗して他の作品も多少重版すればいいのにってことだろ
125無名草子さん:2008/02/23(土) 09:55:53
ブラックブック
グッドシェパード
ラスト、コーション

スパイ映画の大作が最近よく公開されてるんだし、スマイリー3部作の残りも
それにあやかって再販してほしいわ。スパイ小説の巨匠の割りに絶版率高すぎ
126無名草子さん:2008/03/07(金) 20:19:48
お邪魔します。ミステリ板からの宣伝です。

各作家のナンバー1を決めよう!スレにて、ル・カレと並ぶスパイ小説の巨匠
レン・デイトン作品投票中。

締切りは、平成20年3月11日(火)、〜12:00まで。1人1票でよろしくご参加を。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1191850300/

投票したい作品を<<作品名>>のように、
<< >>で括って投票するのがローカル・ルールになってます。
127無名草子さん:2008/03/20(木) 20:30:45
テロリストの自白」(ジョン・ル・カレ)

アメリカが起こしているキチガイじみた発作は、私の目には、いままでのアメリカの歴史の中でも飛び抜けて非道いものだと見える。マッカーサリズムより非道いし、豚湾侵攻よりも非道いし、潜在的にはベトナム戦争よりも長期的に大きな災難をもたらすものである。

2001年9月11日事件のリアクションは、オッサマ・ビン・ラディンのキチガイじみた野望よりも遙かに大きかった。マッカーシー時代のように、アメリカの人権と自由は、組織的に侵害されている。

アメリカに住む外国人居住者に対する摘発が容赦なく続いている。北朝鮮や中東の出身者は、秘密裏の内に監獄に収容されている。アメリカ在住のパレスティナ人は、
国籍放棄を宣言しているにも拘わらず、住んだこともないイスラエルのガザ地区などに送り込まれ「再入植」作業に従事させられている。
128無名草子さん:2008/03/20(木) 20:32:53
イギリスも同じことをするのだろうか? 大いにあり得る。30年もすると我々の知る権利もなくなってしまうだろう。

またしてもアメリカのメディアは、商業的な利益を心配して、本来ならば大々的に報道しなければならない事実を、後ろのページに小さく報道するのみである。

アメリカ政府は、いままでこれほどまでに手の内を見せなかったことはなかった。機密は非常に守られているので、自国の情報機関ですら何も知らない(もっとも9月11日の事件は、米国の情報機関の無能ぶりを見せつけたものであったが)。

戦争はビン・ラディンが事件を起こすもっと前から計画されていた。ビン・ラディン事件はむしろこの計画にとって追い風となった。ビン・ラディンがいなかったなら、ブッシュ政権は、大統領選挙での不祥事とか、エンロン事件とか、
金持ち優遇政策とか、環境問題をないがしろにしたとか、世界の貧しい国に無関心であるとか、国際協定を一方的に破るとか、イスラエルの国連決議違反とかで攻撃され、防戦にたいへんだったであろう。
129無名草子さん:2008/03/20(木) 20:36:11
でもビン・ラディンがそれらの障壁を全部取り払ってくれた。ブッシュにとっての神風である。88%のアメリカ人が戦争を指示している。
国防予算も追加できた。新世代の核兵器も、ならず者国家に対抗するために開発できる。みんなほっとしたと言うところだ。

誰が武器を持つことが出来るのかを、アメリカは一方的に決めるばかりではなく、アメリカは好きなように自分の核兵器を配置できる。好きなように、自分と同盟国が危険にさらされたと判断した時には、それを使用することが出来る。

さらに、アメリカの友好国や同盟国も、将来どうなるのかは、全くわからない。友好国と同盟国には武器をどんどん与えるが、ある日突然友好国や同盟国でなくなれば、原爆を落とすというわけ。

アフガニスタンを爆撃する際も、もっと慎重にやるべきだった。アフガニスタンはパキスタンよりもビン・ラディンとの共犯関係は少なかったが、幸いなことに、25000トンの通常爆弾が投下されただけであった。これは小型の原爆と同じようなものだった。
130無名草子さん:2008/03/20(木) 20:38:01
しかし次回は、もっと深刻な事態となろう。

88%のアメリカ人が支持しているという今度の戦争は、その性格に於いて、もっと微妙で危険なものだ。どのくらい続くと見ているのか? 
アメリカ人の死傷者はどれだけ出るのか? どれだけのイラク人が死ぬのか? これらすべてアメリカが握っている機密事項である。
前回の「砂漠の嵐」作戦で死んだイラク人の数は、ベトナム戦争でのアメリカ軍死者の二倍に上るのだ。

このビン・ラディンに対するアメリカ人の怒りをサダム・フセインに振り向けるというブッシュの作戦は、マスコミ史上に類を見ないほどの見事な成功をおさめた。
アンケート調査によれば、アメリカ人の二人に一人はサダム・フセインが世界貿易センターの爆破に責任があると答えている。

このようにミスリードされ、脅かされ、不安に駆られて、無知と恐怖の状態に置かれたアメリカの大衆は指導者について行くしかないのだ。
131無名草子さん:2008/03/20(木) 20:39:41
ブッシュについてこないものは反対者と見なされる。
いやもっと非道いことに、1月3日のブッシュ演説で見られるように、敵と見なされる。それはおかしい。
なぜなら私はブッシュのやり方に反対しているが、サダムを倒すことには、別の方法でではあるが、賛成なのだから。

アメリカの植民地主義が我々の頭上を覆っている。不用心に共同体に入り込んでくる「静かなアメリカ人」は、冷戦時代よりもその数が増えているのだ。

一番、アメリカの派兵において吐き気を催させるのは、宗教的偽善であろう。ブッシュは神を自分の都合のよいように使っているのだ。

その神は具体的な政治的意見を持っている。

その神はアメリカが持てる力のすべてを好きなように使って、世界を救うべきだとしている。
132無名草子さん:2008/03/20(木) 20:41:29
その神はイスラエルをアメリカの中東政策の要としてお作りになり、文句を言う奴は誰であろうと次のようなものであるとしている:

a)反ユダヤ主義者
b)反米主義者
c)敵に与するもの
d)テロリスト

その神はまた変な縁故を持っている。アメリカではすべての人間は平等であるが、
それは神様(ブッシュ)やファミリーのお目にかかったものだけの間のこと。ブッシュ・ファミリーには大統領や元大統領やCIAの元長官や、
フロリダ州知事やテキサス州の前知事がいる。父親のブッシュはいくつかのよい戦争をして、従わない悪者をやっつけたりした。ノリエガも冷戦時代は役に立ったが、調子に乗りすぎたのでやっつけた。

これが野蛮な国家権力と呼ぶものだ。アメリカ人もそれを知っている。

いくつかの兆候がある。

(訳注:以降、数ページに渡り、ブッシュ、チェイニー、ライスの経歴、石油とのつながりについての記述。戦争はブッシュの個人的事情や、石油や、アメリカの力の誇示のためのものであるとの記述が続く。
またイギリスのブレアはついて行かざるを得ないだろうとの悲観的見方も。省略)
133無名草子さん:2008/03/20(木) 20:42:50
(最後に、童話的なお話しが出ています。)

子供:「パパ、戦争には勝つの?」
父親:「もちろん勝つとも、坊や。目が覚めるころには終わっているよ」
子供:「どうして?」
父親:「そりゃ、そうでなければアメリカの選挙民がイライラして、ブッシュは次の選挙に勝てないからさ」
子供:「もし人が死んだらどうするの?」
父親:「君が知っている人は誰も死なないよ。死ぬのは外国人だけだから」
子供:「テレビで全部見られるの?」
父親:「もちろん、もしブッシュ大統領が許可してくれたらだけどね」
子供:「戦争の後で、すべてうまく行くようになるの? 誰も悪いことをしなくなるの?」
父親:「シー! 坊や、もう黙って寝る時間だよ」

先週の金曜日、カリフォルニアでアメリカ人の友人の一人が近くのスーパーに車で買い物に出かけた。
彼は車のバンパーに「平和、これも愛国的」と書いたプラカードを貼り付けておいたが、買い物から出てくるとこの張り紙は剥がされていた。
134無名草子さん:2008/03/21(金) 08:14:09
どこを縦読み?
135無名草子さん:2008/04/16(水) 19:31:47
英国では、BAEシステムズがサウジアラビアに大規模賄賂を使って契約を取っていたとする疑惑で、重大不正局が捜査していたのだが、昨年12月、突如、捜査は中止された・・・と言う経緯があった。

 当時の法務長官やブレア前首相が言うには、理由は「国益のため」である。サウジとは「テロの戦争」で勝つために情報を交換し合っているし、サウジの中東に置ける位置、それに(言わないがビジネスや雇用の維持のため)などのもろもろが「国益」。
136無名草子さん:2008/04/17(木) 20:02:29
スマイリー3部作、全部新装版出せよ・・・・。
137無名草子さん:2008/05/02(金) 21:09:11
『リトル・ドラマー・ガール』(上・下)
早川ミステリ文庫復刊されたね。
138無名草子さん:2008/05/04(日) 01:32:54
>>137
それって読む価値ある?
『寒い国から〜』を100とするとどれくらいの完成度?
139137:2008/05/05(月) 12:30:06
>>138
スマン、読んでないw
読んだ方よろしく。
140無名草子さん:2008/05/05(月) 19:37:14
リトル・ドラマー・ガールの方が面白いっていう人もいるよ。
俺はBOOK OFFで下巻だけ見つけて買ったんだが・・・
141無名草子さん:2008/05/06(火) 07:47:31
下巻を読んで上巻の内容を推定してくれw
142無名草子さん:2008/05/07(水) 16:12:44
3部作全部ちゃんと新装版で出してよ・・・
143無名草子さん:2008/05/19(月) 13:23:58
『ロシア・ハウス』読んだ。村上博基の翻訳、
省略し過ぎとも思うけどどうなのかな。
佐伯彰一の解説は最悪。老人の昔話勘弁して欲しいね。
144無名草子さん:2008/06/20(金) 18:06:40
なんでフォーサイスより人気ないんだ?
145無名草子さん:2008/06/21(土) 00:50:48
サクサク読み進められない、というのはあるかも試練
146無名草子さん:2008/06/29(日) 23:14:11
中古ビデオ店で100円で買った「リトル・ドラマー・ガール」を見終わった。
疑問が生じた。
「リトル・ドラマー」を映画で見る限りでは、
女優チャーリーがテロリスト・カリルの弟ミシェルの恋人役になりすますのは、敵地潜入のためだと分かるが、
彼女をスカウトするために、イスラエル情報部のヨセフがミシェルになりすますのが、分からない。
無駄手間に見えた。最初に、チャーリーがヨセフに興味を持たなかったら、その後どうするつもりだったんだろう?

映画自体は面白かった。
147無名草子さん:2008/06/29(日) 23:15:16
新刊だと「寒い国」と「ティンカー、テイラー」と「仲間たち」と「リトル・ドラマー」しかない。
「スクールボーイ閣下」がない・・・。
2008新・世界ミステリ全集の企画で「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」ではなくて、
「スクールボーイ閣下」が入っていれば、新装版が出たかもしれない。
148無名草子さん:2008/06/30(月) 01:06:04
スクールボーイ閣下と仲間たちの2作の新装版を出さないのは不思議。
特に前者は在庫切れてるし。
149無名草子さん:2008/07/01(火) 05:22:02
age
150無名草子さん:2008/07/01(火) 06:19:23
          ■毎日新聞廃刊か■スポーツニッポンは
★祭り★
「日本の母は息子の性処理係」毎日新聞が捏造記事28
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/ms/1214832924/
★祭り★
【毎日新聞】ネット上に変態報道の処分と無関係の社員を誹謗中傷する書き込み→名誉棄損で法的措置を取る方針★
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1214841614/

オカルト板http://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/occult/1214826821/ 
英語板 http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/english/1213971760/
大規模OFF http://sports11.2ch.net/test/read.cgi/offmatrix/1214614538/
YouTube板 http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1214375128/
ニュー速 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/news/1214798343/
医者 http://society6.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1210492753/
マスコミ http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1214603376/
司法 http://society6.2ch.net/test/read.cgi/court/1214621509/

【毎日新聞】 iチャネル解約スレ 【変態報道】
http://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/keitai/1214802475/
▼iチャネル解約方法
iモードのiメニューから料金&お申込・設定を選択
4のオプション設定のiチャネル設定から解約可能

解約理由を告げたい場合は携帯から151にダイヤル
▼解約後の料金について
パケホーダイなどとは異なり、解約した場合はその月のiチャネル利用料金は日割りになります。
解約したその月に再契約も可能です。追加料金も発生しません。
iチャネルの解約は日本人(あなた)を馬鹿にしている毎日新聞社への直接的抗議に繋がります
ちなみに解約には5分とかかりません
151無名草子さん:2008/07/02(水) 02:07:39
>>147
スクールボーイ以外の2作は全集に選ばれてるのにな。
スクールボーイは3部作中で最高傑作の呼び声高いのに。

エルロイもLA4部作中で一番人気ないブラックダリアだけ全集に選ばれてるし。
152無名草子さん:2008/07/03(木) 00:09:15
age
153無名草子さん:2008/07/04(金) 00:17:32
復刊の話で困るのは、それが3ヵ月後なのか、10年後なのか、という事だ。

ドストエフスキーの「未成年」(新潮文庫)が復刊していた。知らなかった。
10年待ちで購入しました。図書館などにある全集でも読めるけど。
光文社古典文庫の「カラマーゾフの兄弟」が30万部以上売れている影響もあるのだろう。
最近、ドストエフスキーにハマッた人なら、未成年復刊は「待たされた感」はないだろうな。

何で、ジョン・ル・カレの話にドストエフスキーかと言うと、筋が分かりにくいところが共通しているから。
個人的難易度は、ジョン・ル・カレ>ドストエフスキー。
154無名草子さん:2008/07/04(金) 00:20:52
ジェイムズ・エルロイの「ホワイト・ジャズ」は映画化されるらしいので、公開時に「ビッグ・ノーウェア」と合わせて復刊しそうな感じ。
「スクールボーイ閣下」も映画化されたら・・・。
あるいは、イギリスの「スマイリー3部作」のテレビドラマがDVD化されたら・・・。
155無名草子さん:2008/07/04(金) 00:24:26
名作かどうかと、売れ行きが良いかどうかは別か。
ジョン・ル・カレの小説は、難解なのであんまり売れんのか?
スクールボーイを復刊しても赤字になるのか?
156無名草子さん:2008/07/04(金) 00:30:37
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の新装版解説で、村上春樹が「スクールボーイ閣下」について、
「3度読んで、そのたびに興奮した」と言っているわけですよ。

すごい宣伝ですよ。村上春樹ファンが「どんな小説?」ってなるでしょ。
「スクールボーイ閣下」新装版の帯に「3度読んで、そのたびに興奮したーー村上春樹」と入れたら、春樹ファンが手に取りますって。
157無名草子さん:2008/07/04(金) 01:07:58
で、「はぁ?ナニこれ訳ワカンネ」となるのですね、わかります。
158無名草子さん:2008/07/04(金) 07:47:55
>>153
ドストエフスキーの小説にスパイが出てくるなら読んでみるお(・ω・)ノ
159無名草子さん:2008/07/04(金) 23:32:31
>>156
最近、『寒い国から〜』やグリーンの『ヒューマンファクター』といったスパイ小説の名作が
佐藤勝の絶賛コメントつきの帯で売られてるよね。
スマイリー3部作もそれで売ればいいのにな。春樹と佐藤勝の絶賛コメントつきなら『スクールボーイ閣下』
を復刊しても元が取れそうだけどな。

何でこういう時にだけあざとくなれないのかね、出版社は。漱石や太宰の表紙を漫画にするよりはよっぽど
良心的なあざとさだと思うのに。
160無名草子さん:2008/07/05(土) 02:24:38
age
161無名草子さん:2008/07/06(日) 22:54:01
新世界ミステリ全集に選出はティンカーとリトルドラマーの2作なんだよな。
前者は2年前に新装版出したばっかりで普通に書店行けばあるんだから、
ル・カレから2作選ぶならスクールボーイとリトルドラマーのダブル復刊にすれば良かったのに。

ハヤカワの空気読めなさは異常
162無名草子さん:2008/07/12(土) 23:21:37
>>153
ドストエフスキーの「悪霊」は秘密結社が出てきます。
ロシアに全部で1000人ほどいる、秘密の5人組が舞台である田舎町にも潜伏しています。
実は1000人というのは妄言で、実際は全部で5人程度らしいですが。
163無名草子さん:2008/07/12(土) 23:28:01
エルロイはホワイト・ジャズの文庫版の巻末にネタバレを含めたLA四部作の年表があった。
というか、ホワイト・ジャズは初読では、あらすじが分かりにくいところがある。
あの年表は助かった。
スマイリー三部作も「仲間たち」の文庫版巻末にあらすじを入れてもいいと思う。

不親切度(登場人物がどこにいて、人間関係がどうなっているか、何を目的にしているのか? そういうのが分かりにくい)
ジョン・ル・カレ>エルロイ
164無名草子さん:2008/07/15(火) 12:49:01
『リトル・ドラマー・ガール』読んだら英・米・イスラエル完勝小説。
ル・カレ熱一気に醒めましたorz.
165無名草子さん:2008/07/25(金) 13:32:26
そんな読み方あるかいw

でもまあ確かにル・カレは良くも悪くも1945年以前の教養とモラルで
終わっているような気もする
166無名草子さん:2008/07/30(水) 12:48:41
ジョン・ル・カレの息子ニック・ハーカウェイが
近未来SF"The Gone-Away World"出したらしい。
『ミステリマガジン』9月号に書いてありますた。
167無名草子さん:2008/08/09(土) 23:42:48
その後、モサドはベイルートに“アリ・ハッサン・サラメ”がいることを突き止めると、
彼がプレイボーイであることに注目し、イギリス人女性のエリカ・チャンバースを接近させて彼に関する情報を収集。
1979年1月22日、暗殺部隊とチャンバースは彼の車が通る場所に車爆弾を仕掛け、彼を車ごと爆破して殺害した。
チャンバースは暗殺後すぐに出国して姿を消し、“アリ・ハッサン・サラメ”の殺害により作戦は終結したとされる。

神の怒り作戦について、イスラエルとモサドは正式な発表を行っていないが、20名以上のパレスチナ武装組織の人間が暗殺されたといわれる。

2005年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ミュンヘン』はこの“神の怒り作戦”に関わった“アヴナー(仮名)”という元工作員の実話に基づくものとされている。
168無名草子さん:2008/09/16(火) 21:59:07
ハヤカワの強い物語企画で「寒い国から〜」の新装版が出ています。
「スクールボーイ」をリストに入れて復刊して欲しい。
「シャドー81」「見えないグリーン」が読みたかった人、復刊されて良かったですね。
169無名草子さん:2008/09/17(水) 23:53:12
なぜにこの機会にスクールボーイ閣下を復刊しないんだ?
寒い国とティンカーの2作ばっかりプッシュするのは何故だ?
170無名草子さん:2008/09/20(土) 00:08:01
確かにその2作だけは定期的にキャンペーンするよね。
171無名草子さん:2008/09/20(土) 05:19:54
中国からの圧力かね?
172無名草子さん:2008/09/28(日) 23:14:07
スパイ小説作家ル・カレ、「MI6から旧ソ連への寝返り考えた」

ロンドン(AP) 英国のスパイ小説作家ジョン・ル・カレ氏(76)が、情報機関
MI6の諜報員時代に旧ソ連への亡命を考えたことがあったとインタビューで告白した。

インタビューは14日に発行されたサンデー・タイムズに掲載された。ル・カレは
イデオロギー的に魅かれたわけではないが鉄のカーテンの向こう側への好奇心に
かられたとし、「諜報活動にのめりこむと、その境界線にどんどん近づいていく。
ほんのちょっと飛び越えるだけで向こう側にいけるってね」と語った。

ル・カレ(本名・デイビッド・コーンウェル)は1949年に英国の情報機関に入り、
旧西ドイツでボンとハンブルクに駐在した。タイムズ紙によるとキム・フィルビーによる
二重スパイ事件の余波でル・カレは諜報員としてのキャリアを絶たれた。

ル・カレは1963年に発表した「寒い国から帰ってきたスパイ」で高い評価を受け、
スパイ小説を次々と発表し実体験を小説の世界に生かした。冷戦下の内面の葛藤を掘り
下げた一連の作品には定評がある。作品の多くは映画化されており、2005年には
レイフ・ファインズの主演で「ナイロビの蜂」(原題「The Constant Gardner」)が
公開された。

2008.09.16 Web posted at: 19:13 JST Updated - AP
173無名草子さん:2008/09/28(日) 23:14:49
174無名草子さん:2008/10/06(月) 16:07:39
ジョン・ル・カレ 『サラマンダーは炎のなかに』(上・下)
11月11日 光文社文庫
175無名草子さん:2008/10/16(木) 19:55:23
いつも思うんだけど、ル・カレって本当に諜報部に在籍していたのかね?
だって元ハンブルグ領事だぜ。

いや、ティンカーを読むと、あれが本当に情報部内のゴシップを元ネタにしたような気もするし
いや別に情報部に限らず、役所での普遍の権力闘争をモデルにしたような気もするし。

ただね、地味だけどコニー・サックスと情報部のファイル・システムの描写だけは
本物の英国情報部の内部の雰囲気だと思うんだけど
176無名草子さん:2008/10/19(日) 19:39:31
177無名草子さん:2008/10/20(月) 11:24:16
サー・マグナス・ピムの経歴じゃないかw

なるほどね、義務兵役の事務職としてオーストリア駐留の英空軍情報部配属で
1952年MI6で現地リクルートされる、か。

マクリーンの亡命が51年ごろ。
キム・フィルビーが直後、実質失脚、10年の飼い殺し期間をおいて61年に亡命だから
フィルビー事件の影響で、情報部をリタイアというのはどういうことなんだろう
178無名草子さん:2008/10/31(金) 03:10:06
amazonでスクールボーイ閣下の文庫上巻だけ再販されてるのは何故に?
下巻は相変わらず絶版のまま・・・。意味ねー
179無名草子さん:2008/11/12(水) 17:45:14
サラマンダーは炎のなかに(上)
ジョン・ル・カレ/著 加賀山卓朗/訳
学生運動に燃える1960年代のヨーロッパ。イギリス人のマンディは西ベルリンに渡り、急進派学生セクトのリーダー、サーシャと知り合う。
学生集会の騒乱のさなか、マンディはサーシャを命がけで救出、二人は固い友情で結ばれる。
だが、そのためにマンディはイギリスに強制送還される。やがて英国文化振興会で働くマンディの前にスパイとなったサーシャが現れた……。冷戦時代からイラク戦争に至る二人の男の壮大な物語!
180無名草子さん:2008/11/12(水) 17:57:28
優秀な二重スパイとして十年の歳月を過ごしたマンディとサーシャ。しかしついにベルリンの壁が崩壊し、大きな時代の流れのなかで断ち切られるように、
二人は別れを迎える。時はながれ、平和な生活を送るマンディの前に再びサーシャが現れる。
時代を動かす大きな力は、またも二人を巻き込もうとしていた。スパイ小説の名匠、ル・カレが「9・11」以後のテロに対する戦いと友情を描いた傑作エンターテインメント!
181無名草子さん:2008/11/12(水) 22:46:19
読まぬ前から、

天性のスパイ、生まれつきの外交家、心の中に熱い闘志を秘めた男サーシャが

報われぬ大義のために、ある日

人生の懐疑者、動き出す前に座り込んで考え込んでしまう男、
友人の微苦笑と妻の苦言を背に、とにもかくにも冷戦の荒波を越えて
きょうここにあって穏やかに人生の晩年を歩もうと心決めたマンディの前に現れて
「まだ終わりじゃない。否、始まりだ。よくいっても始まりの終わりなのだ」
とか何とかいう話を予測。

村上博基訳なら、まあ、こんな感じになる。
次から次へと比喩と暗喩とで全ページは埋め尽くされ
いったいル・カレは今何を書いているのか分らなくなってしまうのは俺の読解力の不足か
182無名草子さん:2009/01/20(火) 14:37:14
ル・カレの文章も難解だが、訳者の日本語力も決して高くはないよな。

時には直訳かと思うような文章もあるし。
もっと分かりやすい訳だったら楽なのに。
183無名草子さん:2009/03/06(金) 19:13:18
「ティンカー」を新訳してほしい。
菊地光の訳は最悪だと思うが。
184無名草子さん:2009/03/09(月) 20:41:22
初めまして。
「ティンカー〜」でカーラの師匠になったというスパイマスター・ベルグって?
(古い文庫本で282ページ)
ヤン・ベルジン(ゾルゲのボス)だと思うんだけど。
どなたかわかりませんか?
185無名草子さん:2009/04/13(月) 20:22:06
今スクールボーイ100pほど読んじゃったけど
この後ティンカー読んでも楽しめますか?
186無名草子さん:2009/04/18(土) 09:23:48
>ヤン・ベルジン
じゃないの?カーラの履歴を読む限り1930年代だけで満州とスペイン内戦で活躍している以上
中国問題を取材したゾルゲと
あとキム・フィルビーと連絡していたはずの名も知れぬ白系ロシア人の履歴がかぶさっている。
フィルビーはスペイン内戦で右翼新聞記者を装い、MI6入りしたしね

ティンカーを読む限り、早川文庫NF「スパイ!」(BBC編集)で紹介された(つまり逮捕露見した)
有名な40〜60年代スパイが、みな作中、名前を変えて引用されている。
(オランダ情報部の色仕掛けに引っ掛かった間抜けな暗殺者、青酸カリピストル使用とかね)

>スクールボーイ100P
読んだもの勝ちだろうね。
ティンカーは地味だけど、再読に耐える名作だよ。

・・・ランプライター(国内外尾行監視グループ)とか
ファイルシステム(要監視人物ファイル)とか、
ル・カレの創作と韜晦されてきたけどやはり、違ったな。
ル・カレはやはり英国諜報社会の内側として、見聞きしたものを描いていただけだな
187無名草子さん:2009/04/20(月) 21:01:18
>>186
ありがとうございます。
GRU出身者なんですね、カーラは。
よくマルクス・ヴォルフ(東独情報部長官)
がモデルだ、て語られますが東側で活躍した複数のスパイ、スパイマスター
が組み合わされたキャラクターですね。

ちなみに自分は「ティンカー」「スマイリー」「スクールボーイ」
の順番で読みました。楽しめましたよ。
188無名草子さん:2009/04/20(月) 23:41:05
カーラは軍人だし、軍人仲間しか信用しなかったしね。
よくカーラのモデルで東独のヴォルフが引用されるけど「寒い国とモデル」というならともかく
オックスブリッジへのソ連諜報部の長期浸透工作をモデルとした英露諜報史の白眉
スマイリー三部作で、敗戦した衛星国の元軍人ごときが、
なぜ戦勝国のエリートを操れると思うのか、いつも違和感を感じていた。

ただし1970年代のフィルビー研究では、ケンブリッジ5人組と匿名の天才ロシア人工作者という鉄壁のイメージがあって
それにともない非情の工作指揮者カーラ(実在というよりファンタジー)が創作されたけど

冷戦末期〜ソ連崩壊後のフィルビー研究では、『パーフェクトスパイ』の
むしろサーマグナスピム(フィルビー)と東欧の放浪詩人アクセル(オーストリア人アーノルト・ドイチェ)の友情みたいに
互いに理想と人間的弱さがあって、共産主義の理想があって
同志としてスパイと工作管理官の友情があったという感じだな。

1930〜1936年、史実ではソ連の対外諜報活動担当の部局責任者はクリスティ・アルトーゾフ(まあカーラに相当)だけど
当時、フィルビーもドイチェも、彼の帳簿の上での「有望な新人スパイ資産」程度。
189無名草子さん:2009/04/21(火) 10:14:42
ゾルゲは労農赤軍参謀本部第4局(GPU)
ヤン・ベルジンにリクルートされたのは、
彼の1920年代ドイツ革命の可能性についての雑誌投稿政治論文が卓越していたので呼ばれ
コミンテルン潜入みたいな形で、祖国防衛「戦争」の同志に選ばれたと記憶。
中国革命に尽力するけど、目的はあくまで革命の祖国ソヴィエト防衛の為だよ

フィルビーのリクルートはチェカ(政治警察)〜OGPU〜NKVD〜KGB。
フィルビーは亡命後、KGBの第一管理部大佐となったはず??だしね・・・。

西欧によるソヴィエト包囲網の盟主は、当時、英国だけど
ホワイトホールへ長期的に浸透する為、当時、共産主義が風靡した
ケンブリッジやオクスフォードのエリートたちに連絡線を持った。

フィルビーは当初、共産党秘密党員に「自主的に」なろうとしたけど、
彼の工作管理官Arnold Deutsch (codename OTTO), Theodore Maly (codename MAN), and Alexander Orlov (codename SWEDE)
などの指示で最初、外務省就職をめざした。
でも、彼が「自主的」だった証拠に、彼の左翼主義は有名すぎて、
彼の指導教官が外務省の問合せに「彼はあかん」と回答。おじゃん。

で、スペイン内戦で右翼の新聞記者を装って、MI6に現地リクルートされ、
あとは有名な彼の「経歴」が始まったわけ。

Dr. Arnold Deutsch(オーストリアのボヘミアン)はのちのスターリンの粛清で危うく殺されかけるけど難を逃れる。
「パーフェクトスパイ」のアクセルのモデルだろうね。
190無名草子さん:2009/04/21(火) 23:26:01
>>188

>>184及び>>187
の者です。アルトーゾフ? いやあ、これでもいっぱしのスパイ・インテリジェンスマニア
を自認していたのですがこの人物は知りませんでした。恐れ入りました。

モスクワセンターの幹部としてはパニューシキン(シアン化水素銃を開発した第一総局長)
ユーリ・ドロズドフ(非合法工作本部長)、アガヤンツ(逆情報工作担当D部の初代部長)
なんて名前は知っていたのですが。

ヴォルフーカーラのモデル説についてはだいぶ前に向こうの女性が書いた冷戦終結後の東欧を取材
したノンフィクション本(かなり厚い。多分現在では絶版)で、ル・カレ自信が否定していたとい
う記憶があります。なんてタイトルの本か忘れてしまった。
191無名草子さん:2009/04/22(水) 02:48:23
ソ連の諜報史は複雑だからね。僕だってパニューシキン(Aleksandr Semyonovich Panyushkin??)、
ユーリ・ドロズドフ(Yurii?Drozdov)アガヤンツ(Ivan Ivanovich Agayants)といわれてもさっぱりさね。

フィルビーやゾルゲの物語を、彼がどこそこの組織に所属していた官僚という風に見ると
判りやすいが抜け落ちるものがある。
むしろ収容所群島や、アンドレマルローの中国革命小説を読むような名もなき人々の膨大な革命と反革命の群像劇の一部として
僕は理解しようと思っている。

【最初のカーラ】
クリスティ・アルトーゾフ(Artur Khristyanovich Artuzov)は、August 1931 to May 1935までOGPUの一部だった
INO(ソ連対外情報部 KGBの第一管理総局?に該当)チーフとして、『対英諜報組織への浸透工作』に署名・決裁している。
もっとも彼はMay 13, 1937にスターリンの赤軍粛清に巻き込まれ逮捕、同年処刑されている。

【彼の父親代理アクセル】
この方針に基づきフィルビーの工作管理官Arnold Deutsch (codename OTTO)は、フィルビーに英諜報組織入りを勧奨。
ただし青年フィルビーは、Deutsch (codename OTTO)をソ連情報機関ではなく、ソ連を名義上の祖国とする国際共産主義の人間と信じ
1 July 1934、ソ連の正式エージェント(codename ゼーヒェン)となった。
Deutschはフィルビーを通じて、いわゆるthe Cambridge Fiveを組織するが、これはまあ現場のお話。
彼は1937年スターリンの粛清に巻き込まれ、1942年まで逃亡、姿を消す

【第二のカーラ】
アレクサンドル・オルロフ(Alexander Orlov)OGPUの上級将校として、これも1934〜1935、訪英。
フィルビーに英情報部入りを勧奨。これもスペイン内戦時代、フィルビーと現地で接触し、
フランコ陣営に食い込む右翼新聞記者演技を指導している。
その後、1938、やはりスターリンの粛清を恐れてアメリカに亡命、その際、ソ連側に
「私を暗殺すればフィルビーはじめ、お前らのエージェントの名前を全部ぶちまけるぜ!」の
置手紙を残す。結果、暗殺を免れ、彼は1973年に天寿を全うするまで、引き換えに沈黙を守る。
192無名草子さん:2009/04/22(水) 03:07:32
【カーラとは誰か】
・・・長くなるから以下、省略するが、その後、フィルビーの工作指揮官は東欧系ユダヤ人が入れ替わり立ち替わり
50年代のソ連本国上層部での評価は、「外国人(コミンテルン)は信用ならない」
「the Cambridge Fiveは英情報部のていのいい逆情報じゃないの?」として総じて冷淡。
40年代にゾルゲがスターリンに評価されなかった、あるいは見捨てられた過程とよく似ているね。

結論からいうなら、僕はカーラなんて、存在しなかったと思う。

フィルビーはフィルビー自身の信念に基づいて、ソ連に情報を提供するためだけに
英情報部内で懸命に出世したが、なにしろ彼のキャリアの絶頂期はWW2(1939〜1945)で
Sep1945にはボルコフ事件が発生。
(ティンカーテイラーOPのモデルとなったソ連副領事の亡命未遂事件。
 彼がフィルビーの名前をばらそうとして、あやういところで本国送還された。人事不省、包帯まきで輸送機で)
以降、彼はMI5はじめ疑惑の対象となる。
1949〜51の「キャリアの絶頂とされるワシントンDC駐在時代」だって、
CIAのジェイムズ・アングルトンから神経の磨り減る疑惑のまなざしを受けていたしね

あとは消耗するだけ、1955年の英外相マクミランの議会における免責証言「ミスタ・フィルビーはマクリーン事件と無関係」の後の左遷、
1961年のベイルート亡命まで彼は英情報部を破壊するどころか、懸命の生存競争を続けただけだった




193無名草子さん:2009/04/22(水) 03:16:19
>189
>ゾルゲは労農赤軍参謀本部第4局(GPU)×
正しくはGRUだね。訂正しておくよ

【結論】
フィルビーを操る無限の知恵を持つモスクワセンターの策士カーラ、
ビル・ヘイドンを通じて、スマイリーの夫婦生活まで食い込んでくる
悪意のモデルというのはたぶん、いないと思うんだ。

あれはル・カレの創作、反共時代にイメージされたソ連諜報部の象徴だと思うけどね。
いや、プロフィールはいろいろ史実の複数の人物を連想するけどさ
194無名草子さん:2009/04/23(木) 01:18:34
ル・カレはスマイリーのモデル=MI6長官だったサー・モーリス・オールドフィールド
という説も否定していて、要するに諜報活動の経験と知識を踏まえてあくまで自分が
想像したキャラクターとしてとってほしかったんでしょうね。

しかしソ連側の諜報機関史は西側よりも圧倒的に面白いです。
フィルビー、ゾルゲ、ギョームに匹敵するスパイは20世紀において
CIAもMI6も生み出せなかった印象(まあGRU大佐で西側のスパイだった
ペンコフスキー、MI6のダブルだったKGB駐在官のゴルディフスキーなどは
いましたが)
195無名草子さん:2009/06/24(水) 10:41:08
ロシア人の書いた諜報小説なんて・・・ないよなあ。
ロシアは永久に小説でなく、実践の側だからな。

閑話休題。ロバート・ハリス「暗号機エニグマの秘密」(新潮文庫)
この人はドイツ軍勝利の歴史改変小説ファーザーランドを書いた人だけど
エニグマのOP第1章はエンドレスで読みふける。

主人公の数学者がGCHQからリタイアして古巣のケンブリッジにもどってくる描写だけど
地元の田舎者たちが、彼の素性をあれこれ風聞して、田舎物の素朴な感性で
「彼は傷心して逃げてきたのだ」と見破るところが
サーグスグット小学校に赴任したジム・プリドーの傷心を見破った小学生そっくり。

「噂はあった。しずまるどころかつのるばかりだった」という
伝聞で登場人物を遠回りに描写を開始し、だんだん核心に触れていくル・カレ節そのものだった。

いや似ているのでなく、作者は明らかにティンカーの素晴らしいOPを好きで模写していて好ましかったナ
196無名草子さん:2009/08/27(木) 21:45:07
名前からして哲学者かなんかかと思ったらスパイ小説家か
197無名草子さん:2009/09/09(水) 10:36:24
英露秘密100年戦争の語り部ですよ。
もっと読まれるべきだ
198無名草子さん:2009/10/25(日) 14:11:22
英国人かお?
199無名草子さん:2009/10/30(金) 23:04:50
何か入手しづらくなってきた
この人の本はなくならないかなあと思って引越で一括捨てたのが後悔
時間作って神田あたりの文庫本で集めておいた方がいい気がしてきた
ところでスマイリー三部作は一作目しか改訳されないのね
版権は早川に持っていて欲しかった
200無名草子さん:2009/10/31(土) 10:09:21
そうか。引っ越しをするので今、本の整理数千冊をしているのだが
早川文庫のル・カレは、大事にもっていくか。

単行本時代の真鍋なんとかの、「スパイ・スリラー?じゃあ適当に英露国旗とチェスの図柄でもいれておくか」というやっつけぶりと違って
90年代初頭の、あの表装・・・辰巳四郎デザインの文庫本スマイリー三部作は
わざわざタイトル板金打ち出しをして、ライカか何かのスパイカメラに香港紙幣を重ねたり
アンのライターをあしらったり、控え目ながら、よく内容を反映していたと思う。
201無名草子さん:2009/11/15(日) 18:36:00
>>183
あれだけは菊地でよかったと思うぞ。
あの簡潔な文体でなければもっと訳判らん話だった。
他の二作やパーフェクトスパイも菊地なら、もっと読み易かったかも知れん。
202無名草子さん:2009/11/18(水) 23:52:29
それはないわ
菊池訳はひどすぎる

203無名草子さん:2010/01/24(日) 00:33:45
スクールボーイだけど、結局ジェリーってスマイリーの作戦上で意味あったの?
カーラの送金先がドレイクなことを発見したのはお手柄だけど、
下巻に入ってからは東南アジアや香港を行ったり来たりした割に
それ以降は何の役にもたってない。

ネルソンの存在はドクとコニーが聞き出したし、
チャーリーやリカルドと接触したことも意味あった?
ドレイクのネルソン脱出計画は別にジェリーが得た情報じゃないし、
ジェリーがいなくともネルソン脱出計画は進められていたわけだし。

ジェリーの存在がドレイクへの揺さぶりになったって具体的にどういった点?
ぶっちゃけジェリーを使わずとも、コリンズがリジーに改めて接触した時点で
勝負ありだったんじゃない?
204無名草子さん:2010/01/25(月) 15:47:48
MMも博士の異常な愛情を元ねたにした
あきれた大作戦があったからな
205無名草子さん:2010/01/31(日) 00:14:53
>>203
確かにリカルド使ったネルソン脱出作戦はジェリーとドレイクの接触前に行われたわけだ。
ジェリーなんか使わず初めからコリンズ投入してても問題なかったはず。
206無名草子さん:2010/02/06(土) 20:46:16
「ティンカー、テイラー…」映画化って話、あれ、どうなったんだろ。
207無名草子さん:2010/02/12(金) 18:09:40
あんな出来のいいTVドラマがあるのに、
2時間枠でおさまらないだろうさ。

>ジェリー
「端的にいって彼は火かき棒だったのさ」

いや、そうじゃないのよピーター。
予算が足りないから一番安い諜報員ジェリーを使用。
そうこうするうちに凍結中の諜報部予算がつぎつぎ折衝復活。

ジョージの好きなサム・コリンズ(何となくショーン・コネリーがモデルじゃないかと個人的には思っているわ)がそうこうするうちに復活。
米国情報部への伝令として使用するが、彼の野心も加わり、外務省のアメリカ派ソウルエンダビーまで、情報が漏洩。
まあ、ピーター、サムに書類を預けたうっかりは、たしかあなただったわよね。

「非人間的な」秘密諜報活動を継続する意志に欠けた道徳家ジョージの、
おそらく黙認の下、エンダビー一派の情報部乗っ取りにつながる重要な布石だけど、
ジェリーはたくまずして、短命なスマイリー政権の崩壊のきっかけとなったの。

あの小説は、情報部員ジェリーが愛のために暴走して、あやうく破綻しかけた作戦の記録なのよっと
208無名草子さん:2010/02/14(日) 04:40:49
ジェリーがフロストを脅してドレイクの名を調べだした時点でジェリーをお役ごめんにしても
よかったんじゃないの?その後のジェリーに課された任務は結局のところ作戦に何の影響もないし。

何でわざわざスマイリーはジェリーを使い続けて意味のない任務を命じ続けたのか不明。
ジェリーの暴走以前の問題でしょう。
209無名草子さん:2010/02/14(日) 21:34:16
現実をなぞった小説が起承転結の最短ルートをとらなければならないと誰が決めた?
わが現実を模写する以上、紆余曲折があって当然ぞよ?

やれやれブラザー・ルーク。お主は本日、我輩の大いなる不興を買ったぞ。
猊下その人の采配を疑うとは、不信心もはなただしい。
ル・カレの小説のテーマの一つは、偶然による計画の崩壊だ、計画の達成ではない。
「鏡の国の戦争」「留守電にへまな伝言を残した高貴なる殺人」
まずはこのあたりを、参考文献として(今となっては読むに耐えぬレベルだが)あげておこう。

さて長年の誼でおぬしの懐疑の精神に答えるとすると・・・。

まず第一に、(まあおぬしの書き方の問題だろうが)フロスト恐喝は、
ジェリーの独断専行ではなくサーカスの承認を得たれっきとした諜報作戦だ。
モンシニョール・スマイリーがその恐るべき結果に、自らの道徳的責任を感じ入り、ついにわが身の引退を感じたほどにね。

まず第二、下巻のタイトル「木を揺さぶる時」の意味をお主は考えた事があるかね?
第13章で我輩経由の正規のロンドン指令に従い、リーゼ、ドレイクと、何かリンゴが落ちてこないかと揺さぶりをかけている。
大したことではない?

お主はモンシニョール・スマイリーが、
親米内閣の意を汲んだレイコンのさらに意を汲んだ外務省の親米派エンダビー、
新たな英国とのパートナーシップを目指す米大使館マーテロ、
ジェリーの即時引揚げを主張する植民省の反米ウィルブリアム一派や、
外務省の噂スズメ、ロデー・マーティンデールの妨害の中
なぜにサーカスの旧守派ジェリー・ウェスタビーを手放さなかったか判らぬのか?

ブラザー・ギラムが大事な書類をサム・コリンズに渡した途端、彼はどこにもっていった?
「スマイリーと仲間たち」で、ソウルの傍に控えてスマイリーを見下ろしていた小坊主はサムだったのじゃないか?

結果よければすべてよしか?
物事を矢鱈と代えてはならん!
210無名草子さん:2010/02/15(月) 00:10:20
>>209
いやいや誤解するなよw
フロスト恐喝がサーカスの指令どおりなのは知ってるよ。

ただ、そこでドレイクの名を聞きだせた時点で、ジェリーの役目は終わってても良かった。
別に起承転結の最短ルートをとれとは言ってない。
何でスマイリーはその後もわざわざジェリーを使って何がしたかったのか明確じゃないということ。
木を揺さぶるにしても、実際にジェリーの行動がどのようにドレイクを揺さぶったのかも不明。
ネルソン脱出計画はジェリーがドレイクと接触する以前から計画されて一度は実行されたわけだし。

ジェリーを使わずともサムを使ってドレイクを揺さぶっても良かった。
実際、ネルソンの存在&脱出計画を見つけ出す上でジェリーは何の役目も負っていない。

ジェリーの暴走によりスマイリーの計画が破綻したにしても、仮に破綻しなかった場合に
スマイリーがジェリーで何をしたかったかが具体的に見えてこない。
211無名草子さん:2010/02/15(月) 11:10:44
フロスト恐喝、ロシアの香港送金ルート判明、
下巻冒頭でリジー&ドレイクに、クロウ老人経由のロンドンの正規命令で、モスクワ送金ルートを暗示して揺さぶり
(まず反応を見る)、ドレイクが情報漏洩を察して、フロスト惨殺。
ジェリーはロンドンの指令で、身の安全のため、香港退去。

以降、カンボジア、ベトナム、タイとエア・アメリカの支線っぽいタイニー・リカルドの線を洗う。

↑ここまでがスマイリーの命令。
諜報員として、普通に動いているんじゃない?
やがてはアメリカ資本を巻き込む大作戦の中で、歯車として過不足なく動いていると思う。


ここからリジー恋しさに脱線、諜報技術を悪用して、香港に戻り、ギラムに見つかって懲戒待ちで監禁〜最脱走。
でドレイクのところに行き、ネルソンの身を守ろうとフォーンに射殺されてしまう。
212無名草子さん:2010/02/15(月) 12:51:12
ジェリーはちゃんとフロスト締め上げをして火掻き棒の役割をした後、
スマイリーの指示で香港を脱出している。
リカルドの線を調べて、偶然死んだ筈の本人に行き会うのは
ジェリーの責任ではない。

事件後のサーカスが火掻き棒の存在そのものをタブーにしたのは
やはり裏切り者として射殺したからだろ
213無名草子さん:2010/02/15(月) 18:15:32
>>209
クロウ老人の慧眼にあらかた同意。
それでも細部にはいろいろ謎もあるが、そこがル・カレ作品の
奥行きであり何度も読ませる魅力でもある。

ル・カレを読み出すと他の作家が読めなくなって困る。
「スクールボーイ閣下」や「リトル・ドラマー・ガール」のように
面白い小説は他にないかも。
214無名草子さん:2010/02/15(月) 18:38:59
3部作じゃいちばん駄目だ「スクールボーイ閣下」
よく読んでますなあ…
215無名草子さん:2010/02/15(月) 21:31:37
>>211
いや、だから下巻冒頭でドレイクに揺さぶりかけたことが意味あった?
別に揺さぶられたからネルソン脱出計画を行ったわけでもないし。

だいたい香港脱出後にリカルドの線を追った意味は?
リカルドやチャーリーに会ったことはスマイリーの作戦上で意味ないだろ。
結局、スマイリーがジェリーを使って何をしたかったかが不明。

ジェリーがドレイクに合わずともネルソン脱出計画は実行されただろう。
ジェリーがリカルドに会わなくともネルソン捕獲はうまくいっただろう。
じゃあ、ジェリーがやったことって何?送金ルート特定だけ?
216無名草子さん:2010/02/16(火) 00:14:18
もしや?まさかまさか、やっぱりそうだ! ピーター・ボーイ、相変わらずの猪突猛進振りだな。

>別に揺さぶられたからネルソン脱出計画を行ったわけでもないし。

オーノー、ピーター、それは困る、それをいうならイエス、ロディだ。
「イエス、ロディ。そのとうり、ドレイク・コウはまさにジェリーに揺さぶられたからネルソン脱出計画を「繰り上げた」んだ」

私も今や新たな情報運営体の覚えが良くてね。インサイダーなんだ。

女を経由した恐喝の理論的根拠については上巻10章「お茶と同情」冒頭参照。
ここには、ピーターボーイの推薦する暗号名メロンことサム・コリンズ使用に躊躇したジョージの逡巡の理由もある。

一度、リカルドの麻薬密輸機を利用したネルソン脱出計画が流産。
その後、13章である日、愛人リジーの元に、英国人記者が、モスクワ仕込みの中国人エージェントの風聞を伝えてきたらどうなる?

ネルソンは文化大野蛮革命の嵐をようやくのりこえた中ソ蜜月時代のテクノクラート残党だ。
三角帽を被され紅衛兵に頭をぽかすか殴られ、カーラにリクルートされればそら、復讐心からソ連のモグラになる。
でもばれたら?中ソ対立時代、ばれたら吊るされる。

英国人ジャーナリストが新聞に憶測記事の一つも書けば、中国内部で魔女狩りが始まるやも知れない。
それであっという間に無駄口叩いたフロスト惨殺、
自身は自宅閉じこもり、あとはネルソン亡命に一目散。
アメリカ情報部の執拗な監視下で番頭のチュウが、ジャンク船団と接触。
こら1951年のドレイク脱出ルートと同じだと気付いたマーテロが推測されるネルソン脱出ルートを特定。
あとは自動機械さね。

それと平行したジェリーのカンボジアにおけるリカルド調査は、発令は第14章フロスト惨殺直後、
遠隔地からのやはりドレイクへの圧力「お宅が麻薬密輸機をつかって何を運ぼうとしたか、不明の当局が興味を持っている」だ
これはジェリーの初回の恐喝で用を果たせたからあるいは無駄という見方もあろうが
皮相な見方であろう・・・なんだ、こら。ル・カレは情報部年代記作者になりきってのりのりで書いているなw
217無名草子さん:2010/02/22(月) 19:37:49
「ベンツに乗った商人」『ミステリマガジン』1967年10月号
これって68年MWA賞の短編候補になってるけど読んだことアル?
218無名草子さん:2010/02/23(火) 08:17:05
ないアル
219無名草子さん:2010/04/25(日) 00:06:35
パラマウント・ピクチャーズがイギリス人作家ジョン・ル・カレのスパイ小説「ナイト・マネジャー」の映画化権を獲得、ブラッド・ピットの製作会社プランBがプロデュースを手がけることが分かった。米バラエティ誌が報じた
220無名草子さん:2010/05/10(月) 01:26:55
>219
「ナイト・マネジャー」の
映画化、楽しみですね
221無名草子さん:2010/05/11(火) 14:56:21
あんなもの面白くなるのか?
222無名草子さん:2010/06/13(日) 19:53:11
ゲイリー・オールドマンが、人気スパイ小説の映画化作品へ出演することが明らかになった。

 業界紙プロダクション・ウィークリーが、新作映画『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(原題)に、
ゲイリーが出演することが決まったと伝えた。本作は、『テイラー・オブ・パナマ』や『ナイロビの蜂』の原作者として知られる、
イギリスの人気作家ジョン・ル・カレの同名小説を映画化するもので、
コリン・ファース、マイケル・ファスベンダー、デヴィッド・シューリスの3人が出演交渉中とのこと。
監督は『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソンがあたり、脚本は『フロスト×ニクソン』のピーター・モーガンが執筆する。
223無名草子さん:2010/06/23(水) 00:25:28
ティンカーは新品でも手に入るけどスクールボーイとか仲間達はブコーフですら見かけないな
再販して欲しい
224無名草子さん:2010/06/23(水) 18:50:03
あんま映画俳優くわしくないけど
ゲイリー・オールドマンのティンカーて、まさかスマイリー役かね?
どうみてもトビー・エスタヘイスあたりがせいぜいの気が

ティンカーを撮るなら是非、原作どおり1970〜71年頃の設定で撮って欲しい
まちがってもソ連でなくロシア情報部のモグラなんて改変はしないでくれ
225無名草子さん:2010/06/28(月) 08:27:47
「寒い」読了記念カキコ
この間、FMのアバンティで、なぜかドイツがテーマになっていて、「寒い」が話題になったので読んでみました。
地味で、暗くて、重くて、でもそこがいい。壁崩壊直前に、たまたま行った東ベルリンの風景を思い出しました。
ティンカーも注文してみます。
226無名草子さん:2010/06/28(月) 21:52:26
「ドイツの小さな町」も面白いよ。
227無名草子さん:2010/07/01(木) 01:03:19
写真に暗号、公園で報酬…なお続く露の諜報活動
6月29日23時56分配信 読売新聞
 【ワシントン=本間圭一】米国が28日発表したロシア・スパイ拘束事件は、関係強化に動く米露の間で、
「冷戦時代のスパイ小説」(米ABCテレビ)さながらの諜報(ちょうほう)活動がなお続いている現実を映し出した。
 「米国には長期派遣。教育、銀行口座、車、家を与えるのは、任務の完全遂行のため。
米国の政策立案者を調べ、関係を築き、情報を送れ」
 ロシア対外情報局(SVR、旧KGB)が、今回拘束されたスパイにあてた秘密のメッセージだ。
司法省の資料などによると、スパイは偽造パスポートなどで1990年代半ば以降から米国に住んでいた。
家庭生活を営み、子供も育て、近所付き合いもしながら、SVRからの連絡を待つ男女のスパイもいた。
 SVRの指示は具体的だったようだ。
2009年のオバマ大統領訪露前には、米国の核兵器削減方針や対イラン政策の情報などを要求。
スパイはこうした指示に従い、米国家安全保障会議(NSC)の元高官らと接触することもあった。
ボストンのスパイが2004年、核施設勤務者と接触し、地中貫通爆弾「バンカーバスター」の情報を収集した例もあったという。
 情報伝達では、文書や写真などに暗号を埋め込む手法のほか、
スパイとロシア政府関係者がノート型パソコンで無線通信する手法が、今月5日にワシントンのレストランで確認された。
報酬受け渡しも小説さながら。あるスパイは南米で、1万ドル(約90万円)入りのバッグを八つ受け取った。
公園のベンチに座ったロシア諜報員が、隣に座ったスパイにバッグを渡した例のほか、報酬を地中に埋め、
それを別の人物が掘り起こすケースもあった。
 米当局もまた、隠しマイクや隠しカメラ、電子メールや電話の傍受などを駆使して捜査を進めた。
 ◆露が非難声明
 【モスクワ=貞広貴志】米国で男女10人がロシア当局のスパイとして拘束された問題で、
露外務省は29日、「(米司法省の)措置には根拠がなく、不適切な目的を目指したものだ」と非難する声明を発表した。
 声明はさらに、過去にも両国関係が改善しつつある時に、同様の事件が起きたと指摘。
米露関係の改善を望まない米政府内勢力による陰謀との見方を示唆した。
228無名草子さん:2010/07/01(木) 08:40:26
「ドイツの小さな町」読みたいが手に入らないです。
229無名草子さん:2010/07/02(金) 01:52:24
>224
ゲイリー・オールドマンって
配役を知った途端、アンの恋人役って
思ったが

>228
文庫より単行本の方が
手に入り易いんじゃないか
230無名草子さん:2010/07/02(金) 19:18:27
ハリウッド資本で映画化するなら、それこそ「スクールボーイ閣下」撮ればいいのにな
あれこそ予算不足でBBC(?)が昔撮れなかったものだ
231無名草子さん:2010/07/03(土) 01:28:29
ティンカーが
ヒットすれば
三部作映画化するとか?

スマイリーとアンの配役が知りたいね
232無名草子さん:2010/07/03(土) 07:40:40
俺の脳内だとスマイリーはリー・マービン
233無名草子さん:2010/07/04(日) 02:16:50
アンソニー・ホプキンス
鏡の国の戦争から続くしね
234名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 11:32:29
帰国スパイ、露が生活費確約…米が綿密な筋書き
7月11日1時37分配信 読売新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米露が9日行った、東西冷戦終結後最大規模のスパイ交換は、
米国主導で描かれた綿密な筋書きに沿って進められていた内幕が明らかになった。

 米国によるスパイ団摘発が米露関係を損ねることを恐れたオバマ大統領の意向を強く反映した措置とされる。

 AP通信など米主要メディアによると、オバマ大統領が米国内で活動する露スパイ10人の存在について知らされたのは6月11日。
司法省や連邦捜査局(FBI)は、一部が近く出国することを察知し、10年にわたったスパイ団への監視を急きょ切り上げ、
一斉逮捕に踏み切る準備を進めていることを説明した。

 司法省やFBI高官は、米露関係への影響を最小限に抑えたい大統領の意向をくんで、
スパイ団を米国に長期拘束せず、露国内で長期収監されている米国のスパイを釈放させる取引材料とする「スパイ交換」を提案した。
欧米に重要な露機密情報を提供したとされるアレクサンドル・ザポロジスキー元露対外情報局(SVR)大佐らは監獄での健康悪化も伝えられ、救出を急務と見なしていた。

 大統領のゴーサインを得た司法省は6月27日に10人を逮捕。30日、中央情報局(CIA)はスパイ交換をSVRに打診し、SVRは2日後に交換に応じると回答した。
パネッタCIA長官とフラトコフSVR長官との計3回の電話協議を経て、7月3日に交換の詳細が合意に至った。

 合意内容の一部は、スパイ団が8日に国外追放処分を言い渡されたニューヨーク連邦地裁の法廷でも明らかにされ、
ロシア政府がスパイたちに帰国後、住宅や月額2000ドルの生活費を一生支給することを確約していたことも判明した。
米国内に残されていた一部のスパイの子供も9日までにロシアに送り返された。 最終更新:7月11日10時56分
235名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 15:21:10
>>230
上映時間二時間半
クライマックスのアメちゃんによる強奪シーンをアクション重視のクライマックスにして30分かける、とか。
236無名草子さん:2010/07/12(月) 09:21:13
75年のプノンペン陥落直前、サイゴン陥落直前の東南アジアどさまわりだからな
>スクールボーイ閣下

むかしメル・ギブソンの「エア・アメリカ」って映画、かなり期待してみたけど
80年代中南米を舞台にお手軽に冒険飛行機野郎マクダイガーで撮られていて失望した

原作(新潮文庫)は45〜75年の東南アジア裏面史(ノンフィクション)で
かなりよかったけどね
237無名草子さん:2010/08/10(火) 17:04:52
9月に新作。
Our Kind of Traitor
http://www.amazon.co.uk/dp/0670919012/
238無名草子さん:2010/08/30(月) 00:31:30
http://www.afpbb.com/article/politics/2751713/6121832
「英国は実際に暗殺を行っていた」、スパイ小説家のル・カレ氏

まあ「トラベル」という組織内下請け示唆していたしね
239無名草子さん:2010/08/30(月) 23:06:34
アナザー・カントリーという映画はどの程度キム・フィルビーの真実に近いのか?
ホモ敬遠せずに見てみて下さい。
240無名草子さん
あれはガイ・バージェスがモデルだけど
1983年まで生き残ったのはマクリーンのほうなんだよね

マクリーンとバージェスが生まれも育ちも貴族で、マクリーンは男色を種に
映画のように恐喝まがいの学内政治を行った

フィルビーはどちらかといえば中産階級の価値観で
バージェスと面識を持ちながらも距離はおいて・・・いたのかな?

何しろケンブリッジファイブの学生時代の私生活は
人の心の中を覗くようなもので断定できる部分が少ない。
文学の世界だ