文句なしに文章の上手い作家

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276無名草子さん
三島の気になるところは、あの文体で登場人物全員を語らせているところだな。
私小説だから、そうなって然るべきとも考え得るけれども。
例えば60歳の爺さんと20歳の女では多少知性、思考共に差が生じるはずなのに、
特に区別もなく進行。要するにこの人にとって、登場人物そのものに意味はなく
己を語れればそれでいいと感じます。普通の小説だと、もっと登場人物が活きて巧い人だと
伽羅が作者本人から離れて独立体に昇華しますから。文章で上がって、語りで落ちる作家さん。