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無名草子さん:
263名前: ブルーベリーうどんφ ★投稿日: 2006/03/10(金) 20:25:15 ID:???0
文藝春秋の寄稿を読みました。
春樹らしい、じらしフレーズを多用しつつも、内容自体はストレートでした。
ただ、寄稿の全てが直筆原稿の流出について書いている訳ではなく、
前半はヤスケン氏との関係について詳しく書いていました。
概要を覚えている限りでまとめてみました。
・デビューする前から安原さんとは知り合いで、鳩森神社の喫茶店のマスターと客の関係。
・安原さんは辛辣な事ばかりいう人だが、陰口を叩かないところが好きだった。
・安原さんが文壇の異分子で、周囲からも付き合わないほうがいいと言われたが耳を貸さなかった。
僕も文壇では異分子だったから(デビュー時、群像でも温かくしてもらえなかった、など)どこか共感した。
・デビューしたときに喜んでくれた。これは本心からだと思う(お世辞をいう人ではないと分かってたから)。
・ただ、別に安原さんに育てられたとは思っていない。安原さんはほとんど全く僕の原稿をいじらなかった。
・とは言っても、誰も知らないカーヴァーの翻訳を好きなだけ載せていいと言ってくれた安原さんには感謝している。
・しかしある時から僕の作品を罵倒するようになってショックだった。
・僕はほとんど友達を作らない人間だが、安原さんのことは友達だと思ってた。
だからなぜそう思ってるのかちゃんと話をして欲しかった。
・安原さんとは一度も長編を作ったことはない。それは合わないからだ。
安原さんは自分の企画を作家に書かせるプロデューサータイプだが、僕はそれが苦手。
ねばり強くつきあってくれる実務タイプの編集者が必要だが、安原さんにはそれが出来なかっただろう。
・安原さんは自分でも小説を書いていたが全然面白くなかった。どうしてあんなに面白い生き方をしてるのに
こんなつまらない小説しか書けないのかと思った。それは、書きたいテーマがなかったからだろう。
安原さんは本当は作家になりたかったのではないか。その反動でスーパーエディターと名乗ったり
辛辣な文芸批評をしていたのだと思う。