【 公式レース規則 】
書き込みは名前の欄にハンドルと総読破ページ数を記入して下さい。
例) 名前:マラソン次朗(5963)[sage] 投稿日:92/13/32 24:28
本文に読んだ本と読んだページ総数を書きましょう。
★漫画はカウントしないでください。
★一冊読み終えた後の書き込みが基本ですが、
読破に時間がかかる本であれば、途中で書き込んで構いません。
★読んだページ数は、大体で構いません。
とりあえずゴールは10000nということでスタート。
10000nのゴールテープを切ったら、総読破ページ数欄に☆を一つ加えて、
ぜひ、もう一度、1nからゴールの10000nをめざして参加して下さい。
☆の使用例) 名前:パンダパン(☆864)[sage] 投稿日:02/10/20 00:27
☆関連リンク『 ★読書マラソンスレのまとめ 』☆「無名草子さん」作成のHP
( 現在の管理人は一朗さんです。)
http://books.fc2web.com/ <推奨>
200前後に下がったら、レース参戦を歓迎する意味を込めて、
マラソンの書き込み時に(『空あげ』はしないで)アゲ書き込みでお願いします。
>>2 読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。
>>3 過去スレなど。
ページ数を加算するだけでは味気ないので、
ちょっとした感想と、その本に対しての評価を書き添えてみて下さい。
☆読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。
第一回戦『★こうなったら読書マラソンしません? スレッド』より。
A > A「明けの明星の如き作品」(特別な感情を覚える様な傑作)
B > B「抜群。当該分類類書では必読」
C > C「幸せな気分。まあ、読んで良かった」
D > D「どうして、面白そうだと考えて読んだのか?」
E > E「えらいモノをつかまされた。時間を返せ!」
F > F「古本屋でも持て余す産業廃棄物」
↑という様な感じで、実質的な五段階評価と思ってください。
AとかEに該当する作品はそれほど多くないと思うので、特別な作品用にキープ。
実質的にCが中央で、そこからBとDに振り分ける。
Fは、心底頭に来たとか、許し難い構成の小説など、何年に一度のすごい奴、
傾いた家具の下に入れて、高さ合わせに使用するのが相当であるモノ用。
他人に対する読書の目安としての寸評ですので、
多少厳しめぐらいが良いのではないでしょうか。
・・・という事で、楽しんで読書をしましょう。
☆の使用例は、最初の10000p完走者の『パンダパン さん』に敬意を表して、
使用いたしました。
<復帰したいけど、ページ数を忘れてしまった方へ>
まとめサイトに、一覧を作成していただいております。ご活用ください。
http://books.fc2web.com/all.html <読書マラソンスレッド簡易年表>
・02年7月17日 大学生活板の勉強マラソンの姉妹編として設立
・02年9月10日(一戦目242)でA〜Fの評価が確立される
・02年10月14日(一戦目340)パンダパンさんが初めての完走者に
・03年1月21日(一戦目545)祝♪こえびさんが完走し完走者は10名に
・03年2月19日(一戦目600)パンダパンさんが20000ページを突破
・03年3月20日(一戦目663)ですなさんの走破ページが☆9999とぞろ目になる
・03年5月2日(一戦目742)りーすさんが30000ページを突破
・03年6月7日(一戦目797)Karimonoさんの参加で参加者が50名に
・03年7月27日(一戦目913)りーすさんが40000ページを突破
・03年8月24日 本スレッドが第二戦目に移行する
・03年10月21日(二戦目106)りーすさんが50000ページを突破
・04年1月2日(二戦目252)HANAさんの完走で、完走者累計20名に
・04年2月24日(二戦目448)りーすさんが60000ページを突破
・04年5月29日(二戦目779)りーすさんが70000ページを突破
・04年6月3日(二戦目802)えりさんの完走で、完走者累計30名に
・04年6月7日 本スレッドが第三戦目に移行する
・04年8月5日 $男さんの参戦で参加者が100名に達する
・04年10月29日 りーすさんの累計ページ数が10万ページに
・05年2月3日 HANAさん、二人目の累計10万ページ突破
・05年5月24日 本スレッドが第四戦目に
5 :
テタ(☆☆☆1980):2005/05/24(火) 21:47:46
スレ立てありがとうございます。
それでは記念に。
『「ガロ」編集長』長井勝一 ちくま文庫 320p
マンガ雑誌「ガロ」を中心に、著者の半生を綴ったもの。
戦後まもなくの出版業界の様子も伝わってくる。
とんとんさん、よろしくお願いします。
>>前スレ
落語ハンドブック(改訂版) 編:山本進 三省堂 271p
落語の基礎を学ぶために。
少し昔の本だが、今での十分役立つ一冊だと思った。【C】
なつかしのTVアニメベストエピソード99 編:東映動画 二見書房 302p
なつかしの、っつってもこの世代には生まれてすら無かったですが。
知識を吸収する上では役立つ一冊だと思う。【C】
名探偵登場(日本編) 新保博久 ちくま書房 238p
名探偵大好きです。偏屈なのとか。
ミステリはあまり読めないけど、勉強・参考になりました。
・・・好きな作家さんがあんまり居なかったけど。【B】
これが答えだ! 宮台真司 朝日文庫 301p
読む人を選ぶ一冊。
宮台入門であると同時に、考えるきっかけであるとも思う。
興味を持つのは大事かなぁ。中身は上手くまとまってると思う。【B】
そして>>1さんスレ立て乙ですた。
まだ、2〜3行までのレスだと、前スレに書き込めそうな感じがしますが、
どうでしょう?
私は、読み終えた本がもう無いので、試せませんが。
9 :
にゃ〜(2342):2005/05/28(土) 12:34:08
『メイドインジャパン』 黒田晶 河出書房新社 134P 【C】
帰国子女の少年たちが子供のスナッフビデオを観る場面から主人公の過去話になって
ラスト殺人の場面まで全選考委員が不快感と絶賛したシーンが続く。
内容は不快だが読者の視点である主人公がノーマルな性格なため
ストーリーに入りやすくなっていました。横書きの小説で英文がカッコイイ
伝えたいことがもっと深いテーマであるように感じがしました。
『肉触』 佐藤智加 河出書房新社 111P 【C】
肉体の描写に迫力と繊細さがあり、精神と肉体の成長という問題に真っ向から挑む小説
展開はわりと普通に進むが冒頭のただごとでない文章がかつてない小説を感じさせる。
17歳が書いた文藝賞優秀作 他に自殺について語る「睡郷に帰す君に」も収録
『Tiny,Tiny(タイニィ・タイニィ)』 河出書房新社 101P 【C】
3人の視点に変わる震災後の神戸が舞台の小説
バンド活動を通じて3人の話が進むがホモの関係になったりする。
重大な出来事もあっさり進んだりして違和感がある。軽く読めるが…
最近読書癖が戻ってきたんで参加
御伽草紙・新釈諸国噺 太宰治 岩波文庫 343P【A】
太宰流の解釈。とても面白く読めました。
破船 吉村昭 新潮文庫 220P【C】
病気の描写がなまなましい。
広き迷路 三浦綾子 新潮文庫 290P【C】
そつなく読めるがミステリーとして普通。
11 :
テタ(☆☆☆2230):2005/05/29(日) 11:27:46
『酔いどれ列車、モスクワ発ペトゥシキ行』ヴェネディクト・エロフェーエフ 国書刊行会 250p
旧ソ連で地下出版された小説。
当時の世相を皮肉ったり、パロディーなどがあるようだけど
背景の知識がないので、ピンとこない。
【C】
今月は読書量が少なかったです。来月はたくさん読めるといいな。
『明暗』 夏目漱石 新潮文庫 625P
こんなに面白い小説がこの世にあったのかという思いを久しぶりに感じました。
登場人物たちの腹の探り合いや、相手に対して優位に立とうとする駆け引きなど、
ほとんど偏執狂的な心理描写にただ圧倒されました。
未完であることはもちろん知っていましたが、こんないい場面で終わるとは……。
物語の先を想像せずにいられないところも傑作である一因なのでしょうね【A】
『ペンギンの憂鬱』 アンドレイ・クルコフ 新潮社 315P
まだ生きている人の追悼記事を書かせられる小説家、憂鬱症を煩ったペンギン、
といった題材はとんでもなく魅力的なのですが、それがうまく生きていない気がしました。
結末に向けてうまく伏線を盛り込んでいるのですが、無理して伏線を張っているようで、
ストーリーの流れが不自然なところもあります。
暗殺や政治的陰謀と隣り合わせのウクライナの不気味な日常は、雰囲気が出ていて
面白かったです。【C】
13 :
額引き(☆☆☆7839p) ◆dT3GaKVXKY :2005/05/31(火) 11:23:04
『銃・病原菌・鉄(上下)』ジャレド・ダイヤモンド・草思社・317p+332p
著者は、UCLA医学部教授であり、従来の角度と異なる視点で、
大陸によって異なる道をたどった、社会の発展の歴史を著している。→【 A 】
1998年度ピュリッツァー賞一般ノンフィクション部門賞受賞作。
前スレは、容量一杯になってる様子ですね。
14 :
水無月(588):2005/05/31(火) 16:24:10
始めまして。
読書家の方々に混ざってどこまで頑張れるか
わからないけどよろしくお願いします。
『文学刑事サーズデイ・ネクスト2』 ジャスパー・フォード ソニー・マガジンズ 588P 【A】
タイトルに「刑事」って入ってますけど、
ミステリじゃなくてファンタジーというかSFというか奔放な小説。
いきなり【A】付けちゃいましたが、
私の「今年読んだ本ベスト10」でたぶんこの本が1位か
それとも前作の『サーズデイ・ネクスト1』が1位か
もうどちらかに間違いなしって言うくらい面白かったので。
( ´・ω・`)_且~~ さん、水無月さん、はじめまして、宜しくお願いします。
物語 スペインの歴史 岩根国和 中公新書 304p
特筆すべき点も無し。比較的文学寄り、国土寄りで
別視点からスペインの歴史を眺められるかも知れない。【C】
マンガの力 夏目房之介 晶文社 286p
昔のマンガ研究書。内容、指針もハッキリしていて良い。
少し文章が変な方向に崩れていて、読みにくい箇所もあったが、
面白く、色々な意味でためになる。興味のある部分だけ
読めば普通の読者としては満足かも。【C】
食物読本〜種村季弘のネオ・ラビリントス 6〜 種村季弘 河出書房新社 471p
この本に種村さんの凄さを見た。
肩の力を抜いた文章もこんなに面白いなんて。ビックリ。
人柄を感じさせる秀逸なエッセイ多し。【B】
( ´・ω・`)_且~~ さん、水無月さん、よろしくお願いします。
『奇天烈!古本漂流記』 北原尚彦 ちくま文庫 319p
タイトルの通り、変な古本ばかり集めて紹介するエッセイ。
文自体は少々冗長なんだが、紹介されてる本のレベルが高い。 【C】
『超芸術 トマソン』 赤瀬川源平 ちくま文庫 495p
今さら読んでみた。大変面白かった。
大図鑑・路上観察学・考現学にも手を出してみようかな。
なおこれはトマソンでは無いんだが、飯村君の写真はもう忘れられそうにない。 【B】
17 :
( ´・ω・`)_且~~ (2351):2005/06/01(水) 09:14:27
ゴリオ爺さん バルザック 岩波文庫 550P【B】
爺さんと青年のキャラがいい。序盤はたるいがそれ以降は
面白く読める。
死刑執行人の苦悩 大塚公子 角川文庫 216P 【C】
読むと鬱になる本。
殺人者志願 岡嶋二人 光文社文庫 381P 【B】
展開のはやいミステリ。読みやすさと会話の面白さは見事。
丹波家殺人事件 折原一 講談社文庫 351P 【C】
良くも悪くも折原一。毎度のどんでん返しは見事。
18 :
水無月(1040):2005/06/01(水) 18:55:53
『テスタメント』 ジョン・グリシャム 新潮社 452P 【C】
全財産(110億ドル)を3人の元妻と6人の子供の誰もが
存在すら知らなかった私生児に残すという遺書を残して大富豪が自殺。
6人の子供はいつか貰えるはずの遺産を担保の借金まみれ。
ただ一人の女遺産相続人は南米の秘境で宣教活動従事中で所在すら不明。
相続人探しに法律事務所の厄介払い的にアル中弁護士が南米に派遣される。
遺言状無効化訴訟をめぐるリーガル・サスペンスであって
アル中男が南米で信仰を取り戻して人生を再生する物語でもある。
書き出しでそそられた読み心は持続されて最後まで面白く読めます。でも【C】
>>1さん、スレ立てお疲れ様です。
( ´・ω・`)_且~~ さん、水無月さん、これからよろしくです。
『神変八咫烏』 角田喜久雄 春陽文庫 225p
ミステリ作家らしく主役を当てる趣向になっているが、いかんせんその主役にあまり魅力が感じられない。
佐幕派と勤皇派も妙につけたしらしく思える。
なんだか全体的に盛り上がりが少なく淡々と進んでいる感じであった。【D】
『書物の王国12 吸血鬼』 須永朝彦編 国書刊行会 242p
吸血鬼をテーマにしたアンソロジー。
ポリドリの『吸血鬼』、『クラリモンド』、『刺絡』などの古典作品から、最新の日本作品まで幅広く集められている。
面白かったのは『月のさやけき夜』『吸血鬼は夜恋をする』後は日本作家によるダイジェストかな。
吸血鬼に興味があるなら読んでおくべき一冊。【B】
『さかさまの幽霊』 服部幸雄 ちくま学芸文庫 478p
歌舞伎について論じた一冊。
表題の「さかさまの幽霊」「南北劇の構図」などは民俗学と重なる部分があり面白く読めたが、「象引」などはもともとを知らない上に荒事もよくわからないので理解に苦しんだ。
和合神は初めて知ったが、このような流行り神もあるのだな。【C】
『月夜の晩に火事がいて』 芦原すなお 創元推理文庫 526p
田舎での童謡見立て殺人ということから『悪魔の手毬歌』風のものをイメージしていたが、事件そのものはずいぶんあっさり風味。
舞台の善音寺市も地方都市だか完全な田舎だかいまいちはっきりしない。
やはり現代を舞台に横溝的世界を書くのは無理があるのかなあ。
会話は面白かった。【D】
『澁澤龍彦全集17』 澁澤龍彦 河出書房新社 515p
収録作は「城と牢獄」「妖精たちの森」「太陽王と月の王」「城」。
サドに関連したものが意外と多く、澁澤が晩年にいたるまでサドに関心を持っていた事がわかる。
その他はいつもどおりエッセイが多い。【B】
『蜘蛛・ミイラの花嫁』 H・H・エーヴェルス 創土社 341p
怪奇小説集。
有名な「蜘蛛」はやはり名作。同じく気に入ったのは「死んだユダヤ人」、「ジョン・ハミルトン・ルーウェリンの最後」
大体が恐怖の根源に女性が絡んでいる事が多く、「最高の愛」「アイリーン・カーター」等は浅薄な恋愛小説よりも上出来。
とりあえず現在ではほとんど読むことのできない怪奇小説を読めて満足であった。【B】
21 :
水無月(1288):2005/06/04(土) 09:11:05
『イギリス人はおかしい』 高尾慶子 文藝春秋 P248
笑って楽しく読めるけど、著者ちょっと一面的に断定下しすぎって、
独断が良くも悪くも悪くも良くも著者の持ち味だからしかたがないか。【C】
HANAさんお初です。☆が13って事はーーーすごすぎです。拍手)
22 :
無名草子さん:2005/06/04(土) 11:14:56
肉体の学校 三島由紀夫 集英社文庫 248P【C】
女が主人公の恋愛物。
男役がうすっぺらに思えて萎える。
ひかりごけ 武田泰淳 新潮文庫 227P【B】
ひかりごけを含む短編4つ。人食いの話であれだか
寸劇のやりとりは面白い。
( ´・ω・`)_且~~ さん、水無月さん、よろしくお願いします。
HANAさんおめでとうございます。
『テルジーの冒険』ジェイムズ・H・シュミッツ(著)(新潮文庫)239p【C】
天才的知能を持つ少女テルジーが超能力に目覚め、連邦心理局に狙われるというSF。
『頭のいい人の片づけ方』マイク・ネルソン(著)(PHP)234p【C】
整理整頓の自己啓発本。話題になるとついつい読んでしまうが、こういうのが役に立った覚えは無い。
『いま、会いにゆきます』市川拓司(著)(小学館)374p【C】
ただの恋愛物だと思っていたら、最後に……。
SFっぽいヒネリがある分、セカチューより上だと思った。
『スペイン帝国の興亡』J・H・エリオット(著)(岩波書店)448p【C】
『スペイン・ポルトガル現代史』斉藤孝(著)(山川出版社)320p【C】
HANAさん、おめでとうございます。
「夏への扉」(ハインライン) ハヤカワ文庫SF 338p
いやぁ面白かったです。
SFではあるのですが、SFっぽくないのです。ストーリー性があるのです。
もう50年前の作品なのに…。全く色褪せない魅力に驚かされました。 【A】
「エナメルを塗った魂の比重」(佐藤友哉) 講談社ノベルス 398p
新青春エンタの一人、佐藤友哉の第2作。
クセはあるしトリックはメチャクチャだしオタクっぽいけど
ハマる人はハマります。私は大好きです。 【B】
山田正紀「天正マクベス」原書房331p
舞台裏の仕掛けをあからさまに見せすぎでは【D】
HANAさん、おめでとうございます。
砂の女 安部公房 新潮文庫 237p
砂のように捉えどころの
無い作品だが、面白いと思う。
難しいことを考えなくとも、
筋道からして、興奮するように作られているし。【B】
心狸学・社怪学 筒井康隆 講談社文庫 234p
ちょっと当たり外れの高低差が大きかった。
即効性のある逸品が多いが、
逆にボディーブローを狙いすぎて
却って読みづらい作品もちらほら。【C】
澁澤龍彦全集16 澁澤龍彦 河出書房新社 569p
玩具系の作品は、やっぱりいつ読んでも面白い。
が、実はコレで一番面白かったのは
最初の四谷シモンさんの対談の小冊子だった気がする。
シモンさんの捉え方は若いファンの捉え方に近い気がして。【B】
山田風太郎傑作忍法帖 海鳴り忍法帖 山田風太郎 講談社ノベルス 349p
怒涛の如く押し寄せる変態忍者軍団と、
豪華な登場人物。そしてしっかりした土台。
読み疲れても心地よい。面白い証拠だ。【B】
28 :
水無月(2411):2005/06/06(月) 15:51:52
『イギリス人はかなしい』 高尾慶子 展望社 250P 【C】
このまえ読んだ『イギリス人はおかしい』の副題が、
「日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔」。
この『イギリス人はかなしい』の副題が、
「女ひとりワーキングクラスとして英国で暮らす」。
副題が本の内容要約してます。著者の英国生活話自体は、
実際に見聞きした体験の重さと深みがあって面白いと思うけど、
体験談から評論談に走っちゃうといっぺんに詰まらなくなっちゃう。
『再生ボタン』 藤澤徹三 幻冬社文庫 236P 【B】
短編集です。冒頭の一編が、
「夜ひとりで厠にいるとき、牡丹の花の折れるところを想像してはいけません。」
いきなりこの文章で始まっちゃうんだ。
一編一編が散文詩の文体で組み立てられたしっかり怖い物語になってる。
『ワーキングガール・ウォーズ』 柴田よしき 新潮社 278P 【C】
傑作じゃないけど結構再読しちゃうお気に入りの1冊にはなりそうな小説。
『サラマンダーの夜』 久間十義 角川書店 359P 【D】
著者がキャラ萌えの自覚できてない萌えキャラ本って感じしましたです。
山月記 中島敦 角川文庫 184P【B】
短編集。結構見慣れない漢字が多くて読むのに苦労する。
改めて山月記は名作だと感じた。他では「悟浄出世」の哲学的なとこがよかった。
怪しい人々 東野圭吾 光文社文庫 266P【C】
短編7つ。それなりに読める。
不発弾 乃南アサ 講談社文庫 257P【C】
短編6つ。オチが意味不明なのがあった。生理的に不快な人物を描くのはうまい。
30 :
テタ(☆☆☆2699):2005/06/07(火) 21:42:29
HANAさん、完走おめでとうございます。
『数学大明神』森毅 安野光雅 ちくま文庫 469p
0から10までの数字をネタにした対談。
あちこちに脱線しながらしゃべりまくっている。【C】
『たくさんのタブー』 星新一 新潮文庫 296P
ショートショート20編です。【C】
久しぶりのカキコになります。新規参戦の方、完走された方々おめでとう
ございます。
最近多忙な日々で落ち着いて本を読む時間がとれなくなってます・・・
少しずつですがこれからも沢山読んでいきたいです。
『アフロディテの首』 森真沙子 実業之日本社 P350 【C】
このお話ミステリじゃなくてホラーにした方がよかった。
『切断都市』 芦辺拓 実業之日本社 P332 【C】
この(ネタバレに付きメ欄)トリックはこのストーリーでは余計な付け足し。
1回こっきりのトリックなんだからもっと生かせるストーリーに組み込めばよかったのに。もったいない。
( ´・ω・`)_且~~ さん、水無月さん、よろしくお願いします
HANAさん、完走おめでとうございます
戦争請負会社 P,W,シンガー 日本放送出版協会 485p
イラクでの日本人襲撃で有名になったPWC(private,millitary.company)
の実績というのは侮れないないものがあると思った。【C】
俘虜記 大岡昇平 新潮文庫 480p
戦争状態での人間の内面を深くさぐっている。
ただ作者の周りに対する態度がちょっとひねくれているように思った。【B】
ルポ戦争協力拒否 吉田 敏浩 岩波文庫 225p
レポートを書くためとはいえ、あまりに内容が「左翼的妄想」
の数々だったので読むのがつらい。たまにはこんな電波本
を読んでみるのもいいかな。【E】
歩兵の本領 浅田次郎 講談社 323p
最初の若鷲の歌の話が良かった。【C】
すいません、ページ数を間違えました。
忙しいときほど本を読みたくなります。実際読んでます。
「ネコソギラジカル(中)」(西尾維新) 講談社ノベルス 373p
ついつい発売日に購入し、ついついその日のうちに読了してしまいました。
読者の期待を裏切るまくる展開は、個人的には好み。 【B】
「ダブルダウン勘繰郎」(西尾維新) 講談社ノベルス 131p
以前古本屋で購入したことを思い出し一気読み。
全然JDCトリビュートじゃなかった。 【C】
『光の帝国 常野物語』 集英社文庫 275P
面白かったですけど、いまいち常野が物語のどういう役割をするのか
見えてきません。最後は、これからという所で終わってしまいました。【C】
『蒲公英草紙 常野物語』 集英社 252P
光の帝国で登場した人たちの続編だと思ってたら、また別の人のお話でした。
ありがちな話だとは思うんですけれど、面白かったです。
明治時代の風情のある情景が描かれていました。【C】
『アブダラと空飛ぶ絨毯』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ・徳間書店・278p
ハウルの動く城の姉妹編。内容は題名が示すように、
架空のアラブ世界が、話の発端となっている。
話としては、こちらのほうが「ハウル〜」よりも良く出来てて、面白い。→【 C 】
>36 コウイチさん。著者は、恩田陸ですよね?
詩と真実(1〜4) ゲーテ 岩波文庫 1315P【B】
世界の三大自伝と呼ばれる作品。ボリュームたっぷりの一冊。
「若きヴェルテルの悩み」などの作品の元になった話などは面白いが
どうでもいいような話も多数あり退屈なところも。
あ、著者抜けてますね。額引きさんありがとうございます。
2つとも著者は恩田陸さんです。
グミ・チョコレート・パイン グミ編 大槻ケンヂ 角川文庫 315p(再読)
周りに無理矢理読ませてる最中なので
折角だから自分でも、と再読。
面白かったが、中学の頃のような感動は無かった。
うん、早ければ早いほどいい。読むなら。
作者の口上の部分は、ギャグパートだから、ちっと多いけどしょうがない。【C】
日本の幽霊 池田や三郎 中公文庫 239p
やの字が出ません。森繁久やさんの「や」です。
幽霊を題材にした分かりやすいフォークロア入門書。
扱うテーマも比較的日常に根付いているので
読んでいて面白いと思う。比較的良品。【B】
大杉榮語録 鎌田慧 岩波書店 229p
教科書で教わらない思想も習うべきだね。
大変。非常に参考になった。
ただ、大杉榮インタビュー、とかやらないで欲しかった。
紛らわしいです。【C】
『なんとなく、クリスタル』 田中康夫 新潮文庫 211P 【C】
註釈の部分こそ本体ともいえるこの作品、註釈が面白いです。
小説部分は1980年の職を持っている大学生の優雅な暮らしと性格に
まったく共感できずミリオンセラーとなったのかわからずじまいでした。
『ベッドタイムアイズ』 山田詠美 河出文庫 137P 【B】
書き出しから無駄のない文章に舌を巻きました。
蛇にピアスもこの小説がなければ生まれなかったとも思わせる
今尚新鮮な小説です。
スプーンを失う主人公に共感が持てるようになっていました。
『“She´sRain”シーズ・レイン』 平中悠一 河出文庫 152P 【C】
小説というものを意識して書かれた作品
神戸という舞台にあまり意味がなかった気がします。そこが残念でした。
前の3作が同性愛的なものを扱って今回は男女の正当な恋愛を題材にした
小説でした。同じ傾向のを読むことで文藝賞受賞作の幅広さを感じました。
『ネコソギラジカル(中)』 西尾維新 講談社ノベルス 373P 【C】
予約して発売日に買う小説はこのシリーズしかありません。
一読して十分楽しめますが完結してから読み返すのが楽しみ
敵が味方に、味方が敵に。とスレイヤーズからの鉄則ですが
予想不可能な展開はすごいです。
『歌舞伎の名セリフ』 中村勘太郎 光文社 p181 【C】
日本語ってこんなにかっこよかったんだ!!
『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』 神永学 文芸者 p306 【D】
『心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの』 神永学 文芸社 p327 【D】
心霊探偵が心霊絡みの事件を解決する。
でもホラーじゃなくてちゃんとミステリにはなってる。
ただ登場人物が類型的過ぎ。
『しゃべくり探偵』 黒崎緑 創元推理文庫 p326 【C】
『しゃべくり探偵の四季』 黒崎緑 創元推理文庫 p308 【C】
なにわのボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの漫才ミステリ。
『CSI:科学捜査班シン・シティ』 マックス・アラン・コリンズ p366 【C】
CSIはTVドラマシリーズのオリジナル小説版第二弾。
『四年後の夏」 パトリシア・カーロン 扶桑社 p294 【B】
青年が刺殺されて犯人は二人の16才の少女のうちのどちらか。
二人とも互いにもう一人の方こそ犯人と罪を擦り付け合っている。
どちらかが嘘を吐いているのだけれど警察の捜査でもわからずじまい。
事件から四年後殺された青年の妹が真相を求めて探偵を訪れる。
なんて粗筋だけではこの小説の面白さは半分もわからないっ。
『月に吠えろ! 萩原朔太郎の事件簿』鯨統一郎・徳間ノベルズ・225p
朔太郎を主人公としたミステリーの短編集。 →【 D 】
出来は平凡だと思う。
『電子兵器奪取』谷甲州・中公ノベル・211p
シリーズもの。シリーズの中には必要なパートなのだと思う。→【 C 】
人物描写がよかった。
(・Д。)さん、おめでとうございます。
「水没ピアノ」 佐藤友哉 講談社ノベルス 387p
佐藤友哉の3作目。意外と普通。こういうのも書けるんですね。 【C】
「殺意の集う夜」 西澤保彦 講談社ノベルス 259p
出てくる人出てくる人みんなイヤな人、っていうのが凄かった。
作者は人間嫌いなのか。 【C】
2ヶ月振りの書き込みです。
完走された方、おめでとうございます。
新規参戦の方、よろしくおねがいします。
「朝の歓び」上、下 宮本輝 講談社文庫 395p+376p
妻に先立たれた中年の男性が、昔の恋人と旅に出て、その中でそれぞれの
人生や過去を見つめなおす。いくつになっても反省と希望を持つことは、
とても大事なことだと思った。
読んだあとに幸せな気分になれた小説でした。【B】
「白秋」伊集院静 角川文庫 351p
鎌倉が舞台のとても美しいかんじの恋愛小説でした。
心臓の弱い青年が主人公で、はじめて女性に恋するんですが、
その青年を好きなお手伝いさんに邪魔されたり、体が弱くて女性に
会いに行けない青年を応援しながら読みました。【C】
「女王蜂」横溝正史 角川文庫 464p
久しぶりに推理小説を読んでみました。独特のムードで、どんでん返しの
繰り返し、トリックももりだくさんでおもしろかった。【C】
「三つ首塔」横溝正史 角川文庫 348p 【d】
「ジオラマ」桐野夏生 新潮文庫 294p 【C】
「人面痩」横溝正史 角川文庫 353p 【C】
>>1さん、スレ立て乙です。
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
「悪魔のミカタJ〜L」うえお久光 合わせて1238P【D】
冗長。ダレます。かなり。
「消閑の挑戦者@〜A」岩井恭平 合わせて634P【C】
@巻とA巻なら、@巻の方が面白かった。
展開も上手い。
「鏡姉妹の飛ぶ教室」佐藤友哉 332P【C】
鏡家の三女と四女のお話。
『エナメル』『水没ピアノ』と較べると、少々パワーダウン。
主人公と敵がなんだかなぁ。脇役的人物の方が極端で良い。
「ネコソギラジカル(中)」西尾維新 373P【C】
読ませます、今回も。
下巻は疾風怒涛の展開になるのか、
ある意味淡々とした展開になるのか全くよめませんが、
どういう完結にもっていくのか、非常に楽しみです。
期待を込めてC評価。
「金田一少年の事件簿C」天樹征丸 318P【C】
「金田一少年の事件簿 上海魚人伝説殺人事件」同上 342P【C】
(・Д。)さん、おめでとうございます。
『彼岸過迄』 夏目漱石 新潮文庫 328P
章ごとに主人公にエピソードを語る相手が変わって行き、全体として大きな
物語となる趣向は凝っていて面白かったです。
物語の中心となる須永と千代子の恋愛は、事件らしい事件こそ起らないものの、
葛藤の正体を解剖するように解き明かして行く過程がスリリングでした。
「恐れないのが詩人の特色で、恐れるのが哲人の運命である」「僕の頭(ヘッド)は
僕の胸(ハート)を抑える為に出来ていた」など印象深い言葉も多いです【B】
『行人』 夏目漱石 新潮文庫 417P
前半の大阪/和歌山での三角関係を巡るドラマは面白かったものの、東京へ帰ってからは
淡々と一郎の苦悩が綴られるだけで、地味な印象でした。
地味でも、『門』のように味わいがあればいいのですが、何度となく宗教が引き合いに
出されるように観念的で、私にはなかなか理解しづらかったです。
ただ、静謐な感じで終わるラストは好みでした【C】
(・Д。)様、完走おめでとうございます。
中原中也『中原中也全詩歌集(下)』講談社文芸文庫・・・485p【B】
中也は幼かった弟・亜郎の死によって詩人になったのですねえ。
しかもその上、息子・文也も生まれてすぐに死んでしまうとは残酷な運命です。
搾り出すような中也の詩が胸に突き刺さるようです。
ヘミングウェイ『誰がために鐘は鳴る(上)』新潮文庫・・・425p【B】
村上春樹『海辺のカフカ(下)』新潮文庫・・・528p【C】
山田風太郎『くノ一忍法勝負』ちくま文庫・・・439p【C】
(・Д。)さん、おめでとうございます。
『怪談の科学』中村希明(著)(講談社ブルーバックス)255p【C】
『怪談の科学PART2』中村希明(著)(講談社ブルーバックス)207p【C】
怪奇現象を科学的アプローチで解明する事を試みた書。
『グランド・フィナーレ』阿部和重(著)(講談社)200p【C】
正体がバレて妻と娘との生活を失ったロリコン男の苦悩。
第132回芥川賞受賞作。
『暗黒童話』乙一(著)(集英社)357p【C】
またしてもダークな物語。面白いんだけど、なんだかグロくて胸がムカムカしてくる。
『スパルタクスの蜂起』土井正興(著)(青木書店)262p【C】
『フィレンツェ史』ピエール・アントネッティ(著)(白水社)163p【C】
『痙攣的』 鳥飼否字 光文社 p297 【D】
***ページまでは【C】と思って読んでいたんだけどな・・・・・・。
『英国ミステリ道中ひざくりげ』 若竹七海 光分社 p335 【B】
いまいち外れに傾いてる感のある最近の読書の中の大当たりっ♪
『ネメシスの哄笑』 小森健太郎 出発芸術社 p232 【D】
「何故老評論家は「や」行の作家の評論を書かないのか。」
などの日常の謎系の連作短編で書いた方がよかったのでは?
『老人のための残酷童話集』 倉橋由美子 講談社 p229 【C】
以前読んだ「倉橋由美子の怪奇掌篇」の方がよかったー。
怪奇は好みでも残酷は好みではないと悟った短編集。
「ホッグ連続殺人」 W.L.デアンドリア ハヤカワ文庫 305p
本格です。本格はそんなにそんなに好きでも無いのですが、
本作はトリックの見事さがグッときました。 【B】
「ドスコイ警備保障」 室積光 アーティストハウス 294p
廃業した力士さんをあつめて警備会社をつくって〜というお話。
作風としては、ユーモア小説描くときの荻原浩に似てます。
全く期待せずに読んだんですが、笑えるし泣けるし面白いしとビックリでした。 【B】
かえるくん、完走おめでとうございます。…であってますかね。
四十八億の妄想 筒井康隆 早川書房 255p
短編集を一通り読んでから再読すると、
ところどころに若書きだなぁ、と思えるアトが窺えるが、
面白い作品ってのはやっぱ面白いですね。
もう書いてある事が「笑い飛ばせない」ですけどね。事実に近くて。【B】
妖怪の民俗学 宮田登 ちくま学芸文庫 269p
最近の研究書なので面白い。
写真も、いちいち怖い。
取り立てて印象に残るところは無いが、
面白く読めた。入門に良いかも。【C】
吸血鬼の事典 マシュー・バンソン 松田和也訳 青土社 461p
吸血鬼について調べるためにはコレが絶対欲しい。
吸血鬼関連に関しては幅広くカバーしている。
たとえそれが、ゴケミドロのような日本オリジナルであろうとも。
ただ、地獄の辞典なんかと比べると、
読み物としての面白さには欠けるかも。【C】
53 :
テタ(☆☆☆3459):2005/06/24(金) 21:43:59
『木馬と石牛』金関丈夫 岩波文庫 349p
いろいろなものをテーマに東西の知識を駆使して考察している。
その知識の広さに圧倒される。【C】
『偶然の祝福』小川洋子 角川文庫 201p
短編集。【C】
『流れのふしぎ』石綿良三 根本光正 講談社ブルーバックス 210p
身近な現象を通じて流れの原理を説明している。
感覚的にもわかりやすく、苦心の跡が窺える。【B】
「トラファルガル海戦」 ジョン・テレン 原書房 300p
ネルソンの敵を見つけるまでの執念というか、気迫が感じられた。【C】
「アジア冷戦史」 下斗米伸夫 中公新書 208p
中ソ関係中心でそれ以外のアジアの国とソ連の関係が
もう少し書かれていたらなお良かった。【C】
科学の現在を問う 村上陽一郎 講談社新書 190p
【C】
『昆虫探偵』 鳥飼否字 光文社 p333 【C】
蜂もゴキブリも蛾も蝶も虫なんて嫌いだ大嫌いだあぁあっ。
でもクマンバチの探偵がゴキブリを助手に従えて、
虫の世界の犯罪を解決する『昆虫探偵』、面白く読めてしまいました。
『審判』 深谷忠記 徳間書店 p385 【C】
ミステリとしての読み応えはあったけど、、、、、
登場する女性の心理がかなり疑問符だったので。
『愚か者死すべし』 原 寮 早川書房 p351 【D】
事務所に20歳くらいの女が父を助けてと訪れるという、
冒頭シーンで読む気20%ダウンしたんですが、気を取り直して。
92歳の政財界の黒幕老人の30代の美貌の養女が登場した時には、
また20%読む気がダウンしたんですが、また気を取り直して。
でも「ビスクの皮膚にガラスの目玉を嵌め込んでるんじゃない女は出ないの?
これじゃリカちゃん人形とバービードールのお人形遊びじゃん」
で結局最後まで終わっちゃったお話。
『殺人喜劇のモダン・シテイ』 芦辺拓 東京創元社 p369 【C】
昭和モダニズムを生き生き大阪ヴァージョンで満喫出来ました。
『サイケ』 姫野カオルコ 集英社 p238 【B】
姫野カオルコ初体験。こんな凄い小説家今まで知らなかったとは!
いやいやもう2〜3作読んでみないと、早とちりはいけないと思いつつ。
『カラフル』 森絵都 理論社 P272 【C】
他人の体にホームステイして前世のあやまちを気付くまでのお話
他人になって行動すれば自分はどうなるのか?
コメディタッチで家族や友達との関わりを考えさせてくれる作品で楽しめました。
『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』 滝本竜彦 角川文庫 P282 【C】
セーラー服の美少女とともに無敵のチェーンソー男との戦うことで
平凡な日常から抜け出そうとする山本陽介はバイクで死んだ能登を回想し
勢いまかせで作曲活動をする渡部と関わりながら内向きな幸せを追求する。
しあわせとは目的とはなにか考えさせられながら生きる意欲を与えてくれます。
『NHKにようこそ!』 滝本竜彦 角川書店 P263 【C】
悪の組織を倒すため戦い抜く!バイトに、クリエイター、爆弾作り…
ひきこもりを抜け出すためヤル気を出すも無残な結果に。
そんななか可憐な美少女、岬ちゃんとのひきこもり脱出のカウンセリングが始まる。
話題のひきこもりにエロス、バイオレンス、ドラッグを織り交ぜて出すだめだめ感が
非常にリアルでした。何も変わらないけど前向きに生きよう。というラストもいい感じ
『緋色の研究』 コナン・ドイル 新潮文庫 P183【C】
『四つの署名』 コナン・ドイル 新潮文庫 P185【C】
シャーロック・ホームズはじめました。
古典といえば古典的ですがスケールの大きい背景には圧倒されます。
57 :
テタ(☆☆☆3777):2005/06/28(火) 21:34:37
『ピタゴラス 豆畑に死す』小峰元 講談社文庫 318p
当時の様子を感じるのにはよいが、
それ以外はどうも。【C】
58 :
干瓢(☆☆9082):2005/06/28(火) 23:55:56
久しぶりです。忙しくて本が全然読めませんでした。。。
>>1さんスレ立て乙です。
完走した方々おめでとうございます。
新規参入の方、よろしくお願いします。
『盗賊』三島由紀夫 新潮文庫 214p
圧倒的な文章、心理表現は凄いです。【C】
『風の歌を聴け』村上春樹 講談社文庫 155p
再読してみました。
やはり素晴らしいです。【B】
『日々の泡』 ボリス・ヴィアン 新潮文庫 302P
なんとも奇妙な小説で、本気なのか冗談なのかつかみどころがない描写が続くのですが、
刹那的で破滅的な恋愛小説として読みました。
特に、ヒロインであるクロエのたどる運命は悲しいながらも繊細な美しさも感じさせ、
とてもよかったです。【C】
次は超大作に挑戦してみようかと思ってます。果たして読み切れるだろうか……。
水無月さん、りーすさん、麦丼さん、(・д。)さん、テタさん、丹波さん、光政さん、ベンガルさん、ありがとうございます。
(・д。)さん、完走おめでとうございます。
『バスで田舎へ行く』 泉麻人 ちくま文庫 296p
紀行文集。
交通手段が自家用車になっても、バスというのはノスタルジアを喚起するものですね。
行く地方もどこか懐かしいようなところばかり。
そういえばここ十何年バスに乗ったことないなあ・・・。【C】
『続・百鬼園座談』 内田百閨@論創社 335p
夏目漱石から琴、美食、借金まで様々なことについて対談している。
話していて面白いのは徳川夢声、宮城道雄。
逆につまらないのは日銀総裁。話が全く噛み合っていない。
とりあえず話が合うのは実に面白い。【B】
『薔薇の環』 J・ブラックバーン 創元推理文庫 215p
東西冷戦時代のサスペンス。
紹介文を読んだ時点だとスパイ物かと思ったが、まったく違う方向に話が進んでいく。
実際、当時壁の東西でこういうことが起こったらどうなっていたんだろう。
探偵が登場してからがあっさりしすぎているのが多少不満。【C】
『新耳袋 第十夜』 木原浩勝、中山市朗 メディアファクトリー 306p
シリーズ完結。
その割にはパワー不足の感が否めない。
特に最後の方などは、別の雑誌に載せたものそのままだし。
人形に関する話は怖いものもあったが。
ちなみに一晩で読んだが何も起きなかった・・・。【D】
『心霊写真 不思議をめぐる事件史』 小池壮彦 宝島社文庫 267p
明治から最近までの心霊写真の歴史を追った一冊。
心霊写真の変遷がそのまま社会の変遷につながっている事に驚きを覚える。
大正時代には学問であった心霊写真が、現代においては消費物となってる点が実に興味深い。
心霊写真に興味があるなら絶対に読んでおくべき一冊。【B】
『逆立ちしたフランケンシュタイン 科学仕掛けの神秘主義』 新戸雅章 筑摩書房 348p
一見別物のように考えられる科学と神秘が、どのように関わりあってきたかを考察している。
近代ではオウムやガイア思想、超能力。
過去にはエーテルや心霊主義など、科学者と様々な神秘主義は決して離れたものではないことがわかった。
神秘主義とは特に関係ないがそれでも一番慄然とさせられるのが最終章の「ドクター・ストレンジラブ」【C】
ラヴクラフト全集7 H・Pラヴクラフト 創元推理文庫 379P
いあ。いあ。やっと読めた。
全体的に、クトゥルフ世界と現実の神話との未分の
状態が続いていて、良く分からない事になっている。
マニア向け。【C】
日米戦争と戦後日本 五百旗頭 真 講談社学術文庫 296P
いやぁいい本を読んだ。
学校じゃ習わない本当に大事なところだ。
と思った。【B】
魍魎のはこ 京極夏彦 講談社ノベルス 683p
超大作。バカミス。
カッコよさと綿密さと題材のセンスが
作品の高いクオリティ保っている。
姑獲鳥の夏(前作)は読んでおいたら二倍楽しめる。【B】
『明日は舞踏会』 鹿島茂 中公文庫 p199 【C】
フローベールのバルザックの時代の19世紀パリってこんなだったんだっ。
時代の気分を知れば、「ボヴァリー夫人」どこに仕舞い込んじゃってたんだったか、
探して再読したくなっちゃう。「ゴリオ爺さん」確か積読本にあったはずーどこだ?
『ピーナッツ・バター殺人事件』 コリン・ホルト・ソーヤー p367 【C】
元気な老人探偵たちの楽しい活躍に又お目に掛かかれたのが、
とても嬉しい高級老人ホーム・カムデン・シリーズ4作目。
でも翻訳がーちょっとー。主要登場人物のベンボウ夫人の言葉使いがー。
お金持ちの未亡人・高齢とゆう人物像の設定と夫人の言葉使いがー。
原文でどうなっているんだかはともかく、日本語としてあまりにもミスマッチに個性的。
登場するその他の老婦人たちと同じように「普通に」訳した方がいいと思うんだけど。
『比類なきジーヴス』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会 p301 【B】
欧米文学を楽しむには聖書とシェークスピアの知識があった方がいいと言う。
英国文学の場合は加えてウッドハウスも読んでる方がいい。なんて理屈は抜き。
お笑いは好きなんだけど笑ってるうちに自の知能指数や品性が低下していくような、
そんな心配全く無しに安心して笑って読める小説です。
(・Д。)さん、ありがとうございます。あってます(笑)
「ロスト・メビウス」上遠野浩平 313P【C】
ブギーポップシリーズ最新作。
今回は展開がそんなに激しくない。
でも、これからの繋がりを考えると、
なかなか面白く感じるのではないだろうか。
「魍魎の匣」京極夏彦 1060P【B】
今作も良い。実に。
偶然性、という話も興味深かった。
それから、今作も榎木津が良い。もう虜です、彼に。
「僕らはどこにも開かない」御影瑛路 295P【C】
んー、微妙だなぁ。
電撃文庫なのに挿絵がない、というので少々期待してたんだけど…
新人さんなのだから、もっとインパクトのある方がいいかな。
新しさが感じられない、かといって完全な王道ってわけでもない。
中途半端感が目立ったような気がします。
初めまして。最近著しく読書量が落ちてきたので、
自らを鼓舞すべく参加させていただきます。
とりあえず半年くらいで10000ページ目指そうと思います。
『孤独の発明』ポール・オースター 新潮文庫 307p【C】
前半では作者の視点で異常なまでに無味乾燥な生き方を送った父の孤独を、
後半では三人称視点を通して作者自身の人生の孤独が描かれる。
「僕自身をモデルにして、自己というものの成り立ち方について探った作品」
としているが、思索的な自伝小説でしょう。
数々の引用とともに書かれる思考は密室的、偏執的。
後半が重点だが前半の方が読みやすい。
わぁい♪☆一つゲット!
(・д。)さん、『吸血鬼の事典』買ってしまいましたー。
『熾火』 東直己 角川春樹事務所 p337 【D】
巻き込まれ型ミステリってのもある。
でも現役探偵や元刑事までが偶然遭遇した事件に、
偶然の連続で巻き込まれ続け、
探偵能力皆無状態でただ周辺をウロウロしてるうちに、
事件が勝手に展開しちゃうのはいいとして、
勝手に収束して解決までしちゃうってのはなんなんだ?
解決編の「何が起こっていたのか今明かされる真相」説明、
全然辻褄があってないしーっ。
『コールドゲーム』 荻原浩 講談社 p374 【C】
青春ミステリでもありますが、安っぽい正義感、おざなりのヒロイズム、
煽情性煽りの似非リアリズムとは無縁の社会派ミステリって言っていいんじゃ。
『出版クラッシュ!?』 安藤哲也・小田光雄・永江朗 編書房 p181 【C】
2000年の出版の本だからもう今から5年前の本。
この本で語られてる出版危機は今どうなっているのでありましょうか?
『赤いランタン』 藤水名子 集英社 p246 【C】
藤水名子さんの小説は外れがなくて、いつも期待を裏切られることなくて安心感。
『よるねこ』 姫野カオルコ 集英社 p246 【C】
熱狂的ファンが付いている小説家と聞きましたがなるほど納得。
『魔法探偵社よ、永遠に!』ロバート・アスプリン・ハヤカワ文庫・286p
シリーズ12作目。
調子は、シリーズ通して変わらず、なかなか良い。→【 C 】
『電車男』中野独人・新潮社・364p
面白くまとめてある。
だが、それほど世間で騒ぐ程のものなのかは疑問。→【 C 】
真空さん、はじめまして。宜しくお願いします。
水無月さん、完走おめでとうございます。
「吸血鬼の辞典」は、痒い所に手が届くので、かなり便利ですよー。
ステーシー 少女ゾンビ再殺談 大槻ケンヂ 角川ホラー文庫 191p
再読。相変わらず、心の底から震える本。
この、読んで心臓が蒸発して口から抜けていく感じ。
多分コレが感動ってヤツだろう。でも今となっては【B】
帝都物語 第参番 荒俣宏 角川文庫 513‐256=257p
戦争編だけ読んだ。加藤カッコイイ。
帝都物語の偉いところは、しっかり物語しているところだなぁ、と。【B】
恨ミシュラン 西原理恵子 神足裕司 朝日新聞社 178p
西原理恵子のこういう破壊力は好きです。
でもお母さんモノは読む気合が出ません。何故。【C】
カルメン メリメ 岩波文庫 108p
カルメンはツンデレ。冗談はおいといて、メリメは流石に
こういう、旅の情景が上手だと思いました。
騙されるやつも無理はない。訳が上手なだけかも知れないけど。【C】
ねむり姫 澁澤龍彦 河出文庫 256p
普段のエッセイの方法論で書かれた短編集。
やってる事はいつも通りなので、安心してお買い求め下さい。
でも、エッセイのが入りやすいとは思う。【B】
死のロングウォーク スティーブン・キング 412p
文句なく面白かった。
そして「アメリカだなぁ」と思った。
英米の訳文が平気なら読んで損は無いかと。【B】
『戦闘員 ヴォルテ』谷甲州・徳間デュアル文庫・300p
遺伝子操作されたクローン戦闘員の脱走劇。
旧作の改稿作だが、テンポがよく、舞台が酷寒の地なので、
夏に読むのは良いかもしれない。 →【 C 】
『大魔術師対10人の女怪!』ロバート・アスプリン&ジョディ・L・ナイ・ハヤカワ文庫・463p
シリーズ14作目。
この作品にしては、長編。共著になったからか?。
冗長だとは思わないが、多少間延びした感がある。 →【 C 】
『インストール』綿矢りさ・河出書房新社・120p
芥川を取ったものよりも、こちらの方が出来が良いと言う話だったので、
読んでみましたが、悪くはないが平凡に感じました。 →【 C 】
『リピート』 乾くるみ 文藝春秋 p340 【C】
別のリピーターの人が主役で名探偵やってくれた方がよかったのに。
『ありえない日本語』 秋月高太郎 ちくま新書 p225 【C】
え・え・ぇえーっ。この言い方って「ありえない」日本語だったんだぁあぁあ。
すっかり馴染んじゃってて気が付いてなかったーっ。
『超激辛爆笑鼎談「出版」に未来はあるか?』 井家上隆幸・永江朗・安原顯 編書房 p231 【C】
「出版クラッシュ」が本屋さんの危機の対談だったけどこれは出版社の危機の対談。
『反社会学講座』 パオロ・マッツァリーノ イースト・プレス p296 【C】
似非学問でこけおどしした嘘常識がどのくらい世の中に溢れかえっているかよくわかる目から鱗本。
『硝子のハンマー』 貴志祐介 角川書店 p486 【C】
去年・今年出版のミステリで最近読んだ中では一番面白かった。
「翼ある闇」麻耶雄嵩 475P【C】
友達絶賛の一冊だったが、僕にとっては普通だったかな。
展開はおもしろいし、どんでん返しもなかなか。
「村上春樹全作品8」村上春樹 276P【B】
春樹にとって短編は欠かせない物だな、と再認識。
単行本に入っていない作品も収録してます。
「新本格魔法少女りすか2」西尾維新 247P【C】
「迷宮学事件」秋月涼介 194P【C】
『生首に聞いてみろ』 法月綸太郎 角川書店 p488 【D】
直感がまぐれ当たりした過去の犯罪の指摘なんだから、
口封じにそこまでする必要全然無いって疑問が〜〜。
『Q&A』 恩田陸 幻冬社 p307 【C】
一章ごとに独立した短編として読めばまあ面白いんだけど。
長編ミステリとして読むと事件の謎が解ける部分がずっこけもの。
『チャンスは2度めぐる』 ジェイムズ・パターソン 角川文庫 p368 【C】
警部補・検死官・検事補・記者という4人の女の私的殺人捜査クラブの活躍2作目。
流行の要素が全部入っているのでちょっと既視感を覚えるミステリ。
『ファイサル王子の指輪』 ビャーネ・ロイター WAVE出版 p531 【C】
舞台である17世紀の魔女狩りとか奴隷売買とかシビアな現実、正面から書いてあるけど、
スリリングでみずみずしい少年の冒険と成長の物語になってます。531ページ一気読み。
『逆風の街』 今野敏 徳間書店 p307 【C】
『僕と先輩のマジカル・ライフ』 はやみねかおる 角川書店 p286 【C】
『アレン警部登場』 ナイオ・マーシュ 評論社 p275 【C】
水無月さん、完走おめでとうございます。
真空さん、これからよろしくお願いします。
『日影丈吉全集 別巻』 日影丈吉 国書刊行会 1058p
一瞬、辞書かと思った。
著者のエッセイを網羅したもの。以外にも本としてまとめられたものにはミステリ関連は少ない。
やはりこの作者はノスタルジックな内容のものが素晴らしい。特に名作泥汽車の体験を綴ったものとか。
台湾関連がほとんどないのは以外であった。【C】
『1001秒の恐怖映画』 井上雅彦 創元推理文庫 390p
映画を元にしたショートショート集。
見ている映画を元ネタにしたのはわかりやすいが、ネタがマニアックすぎるのも多い。
その点、最後に解題がついているのはありがたい。本の半分が解題というのはどうかとも思うが・・・【C】
『日本怪談実話 全』 田中貢太郎 桃源社 380p
戦前の実話怪談の復刻版。
現在では絶対に書けない軍隊や天皇関係も多い。
その他には民話みたいな話や現在の都市伝説の原型のような話も。
現在流行の人間の狂気を主題にしたのは少ないのは時代の傾向か。【C】
『幽 vol.3』 メディアファクトリー 351p
雑誌。特集は内田百閨B
雑誌の性格上、特集の中心になっているのは冥土や件。もう少しページを割いてもらいたいものである。
後の大半は実話会談など。こちらでは新耳袋が中心であった。【C】
『紫の館の幻惑 卍卍教殺人事件』 倉坂鬼一郎 講談社ノベルズ 288p
このシリーズ、先になるほどダメになっていく気がする。
トリックは島田荘司よりも強引だし、表紙はラノベみたいで気持ち悪い。
一段落着いたのを機に普通の小説に戻ってもらいたい。
『赤い額縁』は傑作だったのになあ・・・【D】
『ねじの回転』 ヘンリー・ジェイムス 創元推理文庫 375p
有名な幽霊譚だが、読み進んでいくうちに戸惑う。果たしてこれは本当に幽霊が出たのか?
他の作品もはっきりと幽霊が出現するのは一編だけ。
こうなると全てが主人公の妄想だったという説に加担したくなる。
肝心の怖さはあまり感じなかった。【C】
額引きさん、完走おめでとうございます。
海の神話 大林太良 講談社学術文庫 219p
神話解釈だけでここまで面白い話が展開できるとは。
眼からウロコの一冊であったが、後半になるにつれて、
神話の内容のマニアック性が強くなり…次第に追いつけなく。
神話知識に自信がある人なら絶対面白く読めると推薦します。【B】
帝都物語第四番 荒俣宏 角川文庫 518p
舞台は戦中・戦後。後半のキーパーソン、
三島由紀夫こと平岡公威もこの巻の後半から登場です。
今回のキーワードは風水で、二宮像で活躍した黒田のオッサンも復活です。
中国の妖怪云々に関しては実に楽しそうに書いてる。
そして加藤がとてもカッコイイ。【B】
帝都物語7 荒俣宏 角川ノベルス 305p
戦後。学生運動と三島由紀夫と外国の超能力者。
映像的にはこれが一番面白いんだろうけど、
現代に近づくに連れて魅力が減るのは何故。
ここにきて加藤が最高にカッコイイ。【C】
帝都物語8 荒俣宏 角川ノベルス 282p
未来東京(時期的には201×年くらいかなあ)が舞台。
話は一気に収束に向かい、雰囲気もプラスチック的に。
東京の話だからか、現代に場所を移すと霊の匂いがなくて悲しい。
荒俣宏さんっぽい挿絵が出てきて笑った。
加藤は…ちっとこの巻では…ハズレ?【C】
76 :
テタ(☆☆☆4409):2005/07/15(金) 21:20:32
水無月さん、額引きさん、完走おめでとうございます。
『東京大学のアルバート・アイラー』菊地成孔+大谷能生 メディア総合研究所 264p
東京大学におけるジャズの歴史の講義録。
演奏者の立場から、音楽の記号化という立場からジャズの歴史を再構成しよう
という試み。スリリング。
【A】
『キプリング短編集』ラドヤード・キプリング 岩波文庫 368p
大英帝国時代の小説。【C】
「月長石の魔犬」秋月涼介 231P【C】
ミステリ。
雰囲気がいいなぁ、なんか。
キャラクター性もなかなかいい(ムカつくのもいるが)
「紅玉の火蜥蜴」同上 370P【C】
↑の続編。
相変わらず雰囲気はいいのだが、内容は↑のよりも
パワーダウンしたような気がする。
「ヴぁんぷ!」成田良悟 335P【C】
ヴァンパイアもの。
キャラクターを創るのが上手い。
「ヴぁんぷ!U」同上 318P【C】
↑の続編。
前後巻構成なので、なんとも言いがたいけど、
今回もなかなかいいです。
どうオチをつけるか楽しみ。
真空さんよろしくお願いします。
水無月さん、額引きさん完走おめでとうございます。
月光の東 宮本輝 新潮文庫 517p
宮本輝は好きな作家の一人ですが、この本は少々消化不良気味でした。
登場人物は一人一人が魅力的なのはよかった。【C】
夏の吐息 小池真理子 講談社 244p
恋愛物の短編集です。自分好みの大人の恋愛話が読めて幸せな気分です。
表題作の「夏の吐息」がお気に入り。【B】
八つ墓村 横溝正史 角川文庫 494p
映画では何回も見てるけど、話がイマイチ理解できてなくて、今回原作を
読んでやっとストーリーが理解できました。こういう怖い話は夏に読むのは
ぴったりですね。【B】
真珠郎 横溝正史 角川文庫 271p 【C】
久しぶりに…。
完走なさった方、おめでとうございます。
はじめての方、よろしくお願いします。
「健康ブームを問う」 飯島裕一 岩波新書 177p
民間療法・健康ブームやら何やらに関する対談です。
わりと読みやすいです。 【C】
「大穴」 ディック・フランシス ハヤカワ文庫HM 362p
以前「暴走」を読んで、「えーイマイチ面白くないなぁ」と思ってた競馬シリーズなんですが、
やたらと評判がいいのでシリーズ代表作を手に取ってみました。
…面白かったです。ビックリしました。次は「興奮」か「本命」あたりを。 【B】
80 :
テタ(☆☆☆4596):2005/07/18(月) 17:26:01
『雨天炎天』村上春樹 新潮文庫 187p
ギリシア正教の聖地アトスとトルコ一周の旅の旅行記。
空気が伝わってくるので楽しめる。
【B】
水無月さん、額引きさん完走おめでとうございます。
引越ししたせいで既読&積読本とたくさんお別れしました。
でも身辺すっきり。また新たな本との出会いを大切に。
「ナターシャ」ディヴィッド・ベズモーズギズ/小竹由美子(訳) 新潮社クレストブックス 196P
7つの中短編。移民の主人公少年の成長記録的なエピソードが
盛り込まれた作品。移民であること、家族や親戚、知り合いとの
軋轢など彼ら移民の問題提起と肩肘張らずとも読める。
特に表題作は秀逸。【C】
「むかしのはなし」 三浦しをん 幻冬舎 267P
日本昔はなしをネタにしながら現代版として彼女が書き下ろした
もの。とはいえモトが解らないくらい現代版なのでオリジナルとして
読んだほうがいいかもしれない。後半の展開には驚いた【C】
「となり町戦争」 三崎亜記 集英社 196P
予測のつかない隣町との戦争。所謂お役所体質というやつの
痛烈な批判と皮肉がこめられている。戦争という言葉や
イメージに真っ向から勝負した作品で、ストーリー展開
云々よりその着眼に拍手【C】
「古道具 中野商店」 川上弘美 新潮社 277P
アンティークではない、鑑定もしない普通の古道具屋、中野商店に
アルバイト勤務するわたし、とタケオ。店長とその姉貴、同業者、
仲間たちなど。ゆるゆるとした展開で進んでいく。
川上節です。古道具に舞い落ちる埃、タケオへの気持ちなんかが
季節感と共にじんわり感じる雰囲気【C】
帝都物語9 荒俣宏 角川ノベルズ
帝都物語10 同上 292+269p=561p
完結編に相応しい出来であったが、
1〜5巻あたりまでの方が面白かったような…。
かといって消化不良なところも少ないので、
ちゃんと完結させた事に拍手を送りたい。【C】
世界宗教辞典 村上重良 講談社学術文庫 324p
宗教って面白い。
宗教愛好家なら本棚に置いておきたい一冊。
史料価値はトップクラスじゃありませんかね。
あと統一教会がボコボコで笑った。さすが統一教会。【B】
水無月さん、額引きさん、おめでとうございます。
真空さんよろしくお願いします。
『コールド・ファイア(上)』ディーン・R・クーンツ(著)(文春文庫)293p【B】
『コールド・ファイア(下)』ディーン・R・クーンツ(著)(文春文庫)349p【B】
やはりクーンツは面白い。事故や事件を予知する事が出来るジムは、何かの力に
つき動かされ、人名を救い立ち去る。後半は、ホラーっぽくなるが、驚きの結末が!
『わたし琵琶湖の漁師です』戸田直弘(著)(光文社新書)204p【C】
琵琶湖も最近は、外来種に荒らされて大変みたいだ。
『漂流記の魅力』吉村昭(著)(新潮新書) 191p【C】
人が漂流する話なんて鬱になりそうだが、この人が語ると面白そうに思えてくるから不思議。
『The Story of DOCTOR DOLITTLE』Hugh Lofting(著)(RED FOX)178p【B】
名作だが、自分の英語力が……。
『創造性の自己発見』中山正和(著)(講談社)217p【C】
『行動科学入門』関寛治(著)(講談社)219p【C】
『心理おもしろ入門』中村稀明(著)(講談社)266p【C】
『シミュレーションの発想』中西俊男(著)(講談社)254p【C】
84 :
にゃ〜:2005/07/19(火) 19:26:24
七月乙一。
せつない系白乙一。
『失踪HOLIDAY』 乙一 角川文庫 181P 【C】
面白そうな設定とミステリー部分に、やすらげる場所を求めて行動する女の子が面白かったです。
(同収録のしあわせは子猫のかたちは既読)
『さみしさの周波数』 乙一 角川文庫 200P 【C】
「未来予報」「手を握る泥棒の物語「フィルムの中の少女」「失はれた物語」収録
どれも面白いです。失はれた物語はすごい発想の話でせつなくなりました。
『失はれる物語』 乙一 角川書店 95P 【B】
「Calling You]「失われる物語(失われた物語改題)「傷」「手を握る泥棒の物語」
「しあわせは子猫のかたち」「マリアの指」「あとがき」
ライトノベルと出された作品を一般書として発行したもので300Pあります。
今回は書き下ろしのマリアの指とあとがきを読みました。カバーデザインも(・∀・)イイ!!
ライトノベルの扱いについて書かれたあとがきでせつなくなります…。
ホラーの黒乙一。
『天帝妖狐』 乙一 集英社文庫 234P 【C】
怖いです。怖いです。
死の恐怖から逃れるためコックリさんで現れた早苗のこどもになると言った夜木は
不死身の体を手に入れたが…。怪我をした部分に起こる恐ろしい身体の変化がリアル描写されて
怖かったです。
同収録「A MASKED BALL」トイレの落書きでのやりとりが面白いです。
『平面いぬ。』 乙一 集英社文庫 328P 【C】
「石の目」…世間離れして暮らしている石の目の生活感のある家に、周辺に立つ石化された人の彫刻が異様です。
「はじめ」…ふたりの小学生に現れたはじめという女の子、妄想と現実の境界がなくなります。
「BLUE」…余り物でつくられた仲間はずれのぬいぐるみBULE。一生懸命なBULEが与える恐怖がせつないです。
「平面いぬ。」…刺青の犬と少女の不思議な共同生活。家族をガンで失うところなど少しコミカルに書かれていますが
一人暮らしの不安など共感できる部分が書かれてあり楽しく読めました。
85 :
にゃ〜:2005/07/19(火) 19:49:59
『暗黒童話』 乙一 集英社文庫 337P 【C】
痛いです。痛いです。
カラスが眼球を盗んで少女にあげる童話から痛い話です。
我慢して読み進めると犯人の理不尽な行動でさらに心が痛みます。
それを置いて、記憶と左眼を失い家庭や学校から居場所がなくなった女子高生が
死者から提供された左目から再生される映像を記憶とし、その町を旅する話はよいです。
『GOTH リストカット事件』 角川書店 326P 【C】
モンスターとして設定した殺人鬼とそれに関わる高校生の男女の物語。
本格ミステリ大賞受賞したとだけあってミステリー部分に力を入れて書かれてます。
あとがきで乙一本人が手帳と姉妹と犬の本というだけあって題材が少しかぶってまが
それぞれ面白い話です。せつなさが欠如した主人公ふたりの設定がなんとなく現代的。
せつなさとホラーが融合した長編、青乙一。
『死にぞこないの青』 幻冬舎文庫 206P 【C】
先生が中心になって行われるイジメが生々しいです。
マサオの前に現れた死にぞこないの男の子アオの存在がマサオを支えます。
『暗いところで待ち合わせ』 幻冬舎文庫 258P 【B】
視力をなくし独りで暮らすミチルとミチル部屋に隠れる殺人事件の容疑者アキヒロ
ミチルの純粋な心と外の世界に対する恐怖を克服する過程が感動します。
せつなさとホラーの秀英はついに小説を創ってしまった!次世代の赤Z一。
『ZOO』 Z一 集英社 325P 【C】
11の短編集。小説の概念を壊すなんともヘンで奇妙な物語が続くが
楽しく読めてしまうのは乙一が新たな小説を創造しているせいだろうか。
なかでも「血液を探せ!」は大笑いしてしまいました。
86 :
にゃ〜(7300P):2005/07/19(火) 19:59:59
日本ホラー小説大賞短編受賞作
『玩具修理者』 小林泰三 角川ホラー文庫 210P 【C】
現実か幻想か、わからない話なのが(・∀・)イイ!!
同収録の「酔歩する男」はタイムトリップに関するなんとも奇妙な話ですが
導入部分がうまくてストーリーに引き込まれていましました。
『超人計画』 滝本竜彦 角川書店 250P 【C】
超人ロードを進む作者のエッセイ。特別付録のレイちゃんの知恵袋、参考になります。
motenai
>>66-86さん、はじめまして。よろしくおねがいします。
(レスアンカーだけで失礼します……)
『百器徒然袋ー雨』京極夏彦 講談社ノベルス 536p 【B】
最近では京極堂本シリーズよりこっちの方が面白いかもしれません。
ある意味榎木津ファンブックとも。
でも話の構造はミステリのツボを押さえていて相変わらず上手です。
まどろっこしくて長いけど、それも著者の味と思えば許せる、かも。
映画姑獲鳥はまだ見てないです。
『マンガはなぜ面白いのか』 夏目房之介 NHKライブラリー 279p【C】
マンガを内容のみでなく、表現方法にまで踏み込んで
読み解くという手法は新しかったのでしょう。たぶん。
取り上げられている作品を知らずとも楽しめました。
マンガ自体よりも面白いかもしれません。
『複製症候群』西澤保彦 講談社文庫 361p【B】
この頃の西澤SFミステリは永遠のマスターピースです。
触れるとクローン人間が誕生する謎の壁が街に降ってくる!
そんな混乱した状況で殺人が!!ああ、謎が謎を呼ぶ密閉空間!
しかし、本作ではそれまでのユーモアは押さえ気味でややシリアスだし、
後半は破綻気味ですが。でも私的にはBは譲れません……。
著者のシリアス路線への移行期の作品でしょうか。
『ナ・バ・テア』森博嗣 中央公論社 317p【C】
クールな文体で描かれる戦闘機乗りの空の孤独と戦いの自由。
近未来的な特殊環境に場を移した少女漫画、みたいな雰囲気でもある。
内容もさることながら、本作と前作『スカイ・クロラ』、続作『ダウンツヘブン』
の空の写真を全面に使ったカバーは美しい。
「リリアとトレイズT・U」時雨沢恵一 合わせて491P【C】
『アリソン』シリーズの続編。
アリソンシリーズと比べると少々見劣りするなぁ。
面白くない、ってことではないけど。
「燃えよ剣 上・下」司馬遼太郎 合わせて972P【A】
格好いい。格好いいよ、土方。
新撰組についての説明なんざ今更なんで省きますが、
土方の新撰組に対する愛(執着)は凄まじい。
近藤、沖田、土方。この三人の絡みはいい。かなりいい。
土方の合理的な考え、もちろん剣の強さ、ふと見せるある種の弱さ。
土方の魅力が詰まりまくっております。
良いように書き過ぎだ、という声も聞こえますが(ボソ
恥ずかしながら初の司馬さんでしたが、他の作品も読みたくなりますね。
『非在』 鳥飼否字 角川書店 p305 【D】
編集者どうして見逃したのかな?
とゆうようなちょっとありえない勘違い、著者がしてます。
好きな作家なんだけど【D】。
『フライアーズ・パードン館の謎』 フィリップ・マクドナルド 原書房 p317 【C】
読み慣れた読者なら途中でトリックもおおよそ見当つくし犯人もわかるはず。
でも1930年代黄金期英国ミステリって雰囲気がラブリイ。
『ブスのくせに!』 姫野カオルコ 新潮文庫 p219 【C】
『みんなどうして結婚してゆくのだろう』 姫野カオルコ 集英社文庫 p221 【C】
「ブスのくせに!」と又インパクトの強いタイトルに負けてない中身の濃さ。
「車輪の下(げ)を先に読んでしまいました。
どなたか上(じょう)をお持ちの方、ゆずってください。」
こんなギャグが流行ってた時代があったんだ。
『百年の誤読』 岡野宏文・豊崎由美 ぴあ p387 【C】
『読むのが怖い!』 北上次郎・大森望 ロッキング・オン p320 【C】
この手の書評本読むと、買いたい・買わねば本が一気に20冊くらい増えて困る〜〜。
91 :
テタ(☆☆☆4942):2005/07/29(金) 21:06:08
『中世の再発見』網野善彦+阿部謹也 平凡社ライブラリー 346p
対談。難しくてよく分からないところもあったが、
現代と中世の意識、感じ方のちがいが面白い。
【C】
みなさんありがとうございます。5周目に入ります。
『黙示の島』佐藤大輔・角川書店・319p
ホラーと言うよりは、パニックSF+バイオレンス。
物語の進行は、当事者の目線が中心で、神の視点からの描写は無いので、
異常事態が進行していても、登場人物と同様に、読者にはなかなか判らない。
この手の分野が好きな人には、かなりお勧めできる。 →【 B 】
93 :
りーす(14☆2741) :2005/08/02(火) 06:25:43
『本の探偵事典 どうぶつの手がかり編』あかぎかんこ(著)(フェリシモ出版)112p【C】
『本の探偵事典 いろの手がかり編』あかぎかんこ(著)(フェリシモ出版)110p【C】
主に童話や絵本を手がかりで検索できるように纏めた本。
『スモールトーク』絲山秋子(著)(ニ玄社)145p【C】
6台の車と共に進む物語。徳大寺有恒絶賛というのにつられて借りてみた。
『性交と恋愛にまつわるいくつかの物語』高橋源一郎(著)(朝日新聞社)244p【C】
うーん、どうもこの人の作品は読んでいてよく解らない。
『めざせダウニング街10番地』ジェフリー・アーチャー(著)(新潮文庫)550p【B】
英国首相の座を目指す3人の男達の物語。最後まで誰が首相となるのかわからない。
本国版と米国版では結末が異なるらしい。(日本は米国版の翻訳)
『日本書紀はなにを隠してきたか』遠山美都男(著)(洋泉社新書)253p【C】
『アメリカの論理』吉崎達彦(著)(新潮新書)189p【C】
『一日一話』河谷史夫(著)(洋泉社新書)205p【C】
「GOTH 夜の章」乙一 190P【C】
「GOTH 僕の章」同上 253P【C】
祝・文庫化。
乙一の出世作とも言える作品なのだが、
他の作品、所謂「白乙一」の方が面白い。
ただ、読ませる文章だし、構成も素晴らしい。
やっぱり天才だと思う、乙一は。
「国境の南、太陽の西」村上春樹 301P【C】
微妙。
俺が好きなタイプの主人公ではないのか、
あまり面白いとは感じなかった。
もう少し時が経てば理解できる部分も増える
かもしれないが、今は何とも言えない。
95 :
テタ(☆☆☆5093):2005/08/08(月) 17:11:32
『ルサンチマンの哲学』永井均 河出書房新社 151p
ニーチェ、道徳にかんするもの。
オビの「道徳は復讐である」が主題。
【C】
96 :
蠱毒(1118):2005/08/08(月) 17:38:40
なんだか凄い人ばかりなので、8月入ってから読んだ本を入れます。汗
『Brain Valley(上下)』 瀬名英明 430p×2 【C】
ブコーフの105コーナーで発見。瀬名さんは好きなんだけど・・・これはちょっとやり過ぎ。
上巻は参考書を読んでいるような感じで、所々読み飛ばしていたら、下巻のストーリー
展開についていけなかった・・・。2度読んで理解出来るかどうか位の本。
『あくむ』 井上夢人 258p 【C】
夢に関する短編ホラー集。でも、どの作品ももう一ひねり欲しい感じ。
直ぐに読めたけれど、この人の本はもう読まないと決めた。
↑宜しく御願いします+はじめましてが抜けていました汗
夏休みなので読書漬けです。
『肉食屋敷』 小林泰三 220p【C】
短編集。ホラー、ミステリ、アクション?と様々なジャンルを書き分ける
小林泰三の良さが凝縮されている。
個人的に気に入ったのは、表題作の『肉食屋敷』と『獣の記憶』
『屍船』 倉坂鬼一郎 315p【B】
短編集。異形コレクションシリーズで発表されたものが殆ど。
どれも短編としての出来は素晴らしいけれど、感動というレベルのものはなかったのでB
気に入ったのは『水妖記』。徐々に主人公の精神が壊れていく話はどれも背筋が凍ります。
次は倉坂鬼一郎の『サイト』を読み始めます。
98 :
テタ(☆☆☆5394):2005/08/10(水) 17:22:17
『悪魔の涎・追い求める男』フリオ・コルタサル 岩波文庫 301p
短編集。
幻想的というのかなんというのか、ついていけなかった。
【D】
蠱毒さん始めまして。よろしくお願いします。
『鼠、江戸を疾る』 赤川次郎 角川書店 p262 【C】
赤川次郎さんが時代もの書いているんだ! なんでも書きこなせる人だなあ。
『ギブソン』 藤岡真 東京創元社 p317 【C】
いやちょっと待て、そうゆう必然性のない勘違い、
探偵役の人がラストまでしたままなのはアンフェアじゃろがっ。
そう言いたくなるようなお話なんだけど。
でも小説として面白いから構わなかったりして。
『事故係 生稲昇太の多感』 首藤瓜於 p392 【B】
「これこそ警察小説の新境地!」とカバー裏のコピーに間違いありません。
角張ってない丸みのある警察小説だからミステリ苦手な方でも大丈夫です。
『呪禁官』 牧野修 詳伝社 p282 【C】
科学者ってある日を境に「魔術」の存在が現実化したら、
大喜びで魔術の「研究」を始める種類の人間だと思うんですけどねー。
やった。2周目♪
『死のアニバーサリー』上・下 エイミー・ガットマン 集英社文庫 p323+p309 【C】
優柔不断なくせに独断専行に走るヒロインにスポットライトが集中し過ぎ。
他の登場人物像が薄っぺらいから、ラストの意外な真相の衝撃が半減。
『鉄槌』 ポール・リンゼイ 講談社文庫 p451 【B】
「目撃」「宿敵」「殺戮」とは違い、デブリン捜査官じゃないノンシリーズもの。
正直、デブリン捜査官ものは「殺戮」でパターンが読めてきちゃった感じがしたし、
前作のノンシリーズもの「覇者」は期待とちょっと違いました感があったんだけど、
「鉄槌」は文句無しの♪
『憤怒』 G・M・フォード 新潮文庫 p485 【B】
『黒い河』 G・M・フォード 新潮文庫 p467 【B】
どちらも超面白本。登場人物が生き生きしてて魅力的。
『憤怒』は話がダイナミックに展開して事件が解明に雪崩れ込むハラハラ。
『黒い河』はパズルのピースが集まるように事件の真相が見えてくるドキドキ。
『トンデモ一行知識の逆襲』 唐沢俊一 ちくま文庫 p218 【C】
『発作的座談会』 椎名誠・沢野ひとし・木村晋介・目黒孝二 角川文庫 p366 【C】
『夜明けの睡魔』 瀬戸川猛資 早川書房 p327 【C】
『とびきりお茶目な英文学入門』 テランス・ディックス ちくま文庫 p303 【B】
101 :
テタ(☆☆☆5614):2005/08/14(日) 17:35:51
『太っ腹対談』東海林さだお・椎名誠 講談社 220p
気楽に読める。
【C】
『いつかパラソルの下で』 森絵都 角川書店 247P
悩みを亡くなった父親のせいにしてしまうところは、すこし不満です。
最近の若い人はもっとしたたかだと思う。
でも文章が上手で、面白かったです。【C】
『阿修羅ガール』 舞城王太郎 新潮文庫 367P
現代風な哲学っぽさが目新しく感じますけど、
下品すぎて読むのが少し苦痛でした。【D】
『決断力』 羽生善治 角川書店 201P
流行の一手損角換わりについて、著者のとらえかたは印象的でした。
将棋とビジネスを結びつけているところは、多少強引に感じます。
それよりも、本業の方の本を出してほしいです。【C】
『花まんま』 朱川湊人 文藝春秋 264P
表題作と、他5作収録。下町の大阪を舞台としたちょっと不思議なお話。
すべてそつなく面白い内容でしたが、特にこれというのが無かったのも
正直なところです。【C】
103 :
テタ(☆☆☆5836):2005/08/16(火) 18:41:00
水無月さん、完走おめでとうございます。
『ボケかた上手』東海林さだお 赤瀬川原平 新潮社 222p
対談。
これも気楽に読める。
「Fine days」本多孝好 321P【C】
4つの短編が収録されている。
どれも恋愛をテーマとしており、甘く切ない物語。
あー、でもやっぱ春樹の影響はでかいなぁ。
「ZOO」乙一 334P【A】
嗚呼、乙一、やっぱすげぇよ、あんた。
世界観作るの抜群だな、うん。
特に「SEVEN ROOMS」
手に汗握る、とはこのことだな。
「ムシウタ@」岩井恭平 342P【C】
友達に5巻程借りたのだが、2巻の半分でお腹いっぱい。
バトル物のラノベは少々食傷気味。
まぁ、恋愛の要素も入ってるけどね。
ラノベとしては、そんなにレベル低くないけど…。
「夏のレプリカ」森博嗣 514P【C】
『幻惑の〜』と同時進行している。
森博嗣は物語によってテーマが違うので、ハズレはないと思う。
今作は萌絵の物語ともいえる。
萌絵がそんなに好きじゃないからなぁ。
犀川さんをもっと出して欲しかったお('A`)
「箱男」安倍公房 219P【D】
よくわかりませんでした。
蠱毒さん、よろしくお願いします。
水無月さん、おめでとうございます。
『なぜ男は暴力をふるうのか』高井高盛(著)(洋泉社新書)215p【C】
DVではなく、動物学的見地や遺伝子レベルにおいて論評している。
『韓国美人事情』川島淳子(著)(洋泉社新書)237p【C】
韓国には美人が多いらしい。但し、大多数は整形美人らしいが……。
地理的には近くにあるが、ここまで文化に隔たりがあるのには驚き。
『なぜ日本は敗れたのか』秦郁彦(著)(洋泉社新書)286p【C】
当時の日本がいかに纏りなく戦略眼も無い輩で支配されていたかがよくわかる。
物量や国力差以前に、国家中枢にいる人材の差ですでに敗北していたのだ。
『電車男』中野独人(著?)(新潮社)364p【C】
話の内容はいいんだけど、思いっきり2チャンネルそのままな文体は抵抗ある人も多いだろう。
テレビ版は話変えまくりなので、こちらのほうが良い。
ここまで社会現象化しつつも、電車の正体が不明な点、やはりネタだったのだと思う。
『死ぬための教養』嵐山光三郎(著)(新潮新書)188p【C】
『あるばん あるねこ』イワン・ポモー(著)(フレーベル館)31p【C】
『まよなかのたたかい』ティエリー・デデュー(著)(フレーベル館)29p【C】
蠱毒さん初めまして。よろしくお願いします。
水無月さんおめでとうございます。
『空の境界 上』奈須きのこ 講談社ノベルス 431p【D】
『空の境界 下』 473p【D】
新伝奇、らしいのですが、提示される世界観に感銘出来ませんし、
登場人物たちにも共感出来ませんでした。
エンタテイメントとして読むと弱いところばかり目につきます。
登場人物に感情移入出来ればもっと面白いのかもしれませんが。
幹也君萌えの視点で読むべきだったか、と気付くも後の祭り。
もっと若い頃に読んでいればのめり込めたかも。
『ささら さや』加納朋子 幻冬舎文庫 360p【B】
昭和ですか?と言いたくなるほど庶民的で、ハートウォーミング。
物語が上手いのです。出て来る人たちが皆愛らしいのです。
出来過ぎなのです。だが、それがいい。
ミステリ要素はほのかに漂う程度。だが、それでいい。
今、日常ミステリを書かせたら、
加納朋子の右に出る者はいないんじゃないでしょうか。
『四色問題』ロビン・ウィルソン 新潮社 286p【B】
一見簡単そうな問題がいかに複雑化していき、
大勢によって解かれたかが良く分かって面白かったです。
証明の核心的アイディアはわりと丁寧に書かれていて分かりやすい。
長年の誤解が解けました。
『数学で推理するピラミッドの謎』印巻尚次 講談社 226p【C】
単分数(分子が1の分数)による計算が面白いです。
古代人による黄金比の計算法(の推測)が華麗で
数学に興味のある方は見る価値があります。
エジプトの文化、神話解説部はやや冗長かと思いました。
一ヶ月ぶりです。最近全然読めてないです。
「オイディプスの刃」 赤江瀑 ハルキ文庫 314p
カルト作家赤江瀑に挑戦。結局一日で読了してしまいました。
話自体はどうってこと無いのですが、世界観があまりにも独特で、
読んでるとクラクラしてきます。ハマる人には最高にハマります。
しかし今ではこの人の本はほとんど絶版。何とかならんでしょうか。 【A】
108 :
テタ(☆☆☆6080):2005/08/23(火) 20:28:13
『やぶさか対談』東海林さだお・椎名誠 講談社 244p
これまた気楽に読める。
【C】
夏休みが・・・残り少なく・・・
『サイト』 倉坂 鬼一郎 314p【B+】
少し耐性の無い人には厳しい表現が(グロ)後半飛び交います。
左目の映し出す現実と、右目の映し出す『幻実(作中の造語)』。
この二つの世界が互いに交錯し、移り行く主観的な世界の中での主人公の変容を上手く描写します。
序盤面白くありませんが、途中から急激にストーリー展開が速くなるので、我慢して下さい。
『腐海』 ジェームズ・ポーリック(古賀弥生 訳) 454p【C】
小さなプランクトンが、いかに巨大な脅威になるかという事を訴える作品。
瀬名秀明の作品のように、筆者の専門知識がストーリーに上手に盛り込まれている。
ただ、少々登場人物の行動・台詞が映画っぽいというか、作り物っぽいかな・・・。
110 :
テタ(☆☆☆6302):2005/08/26(金) 20:00:51
『狂気と犯罪』芹沢一也 講談社+α新書 222p
精神障害者が犯罪を犯してもなぜ罪に問われないかを
思想史の立場から考察する。
医学に侵食される法律という見方が印象的。
ただ、日本の範囲だけに限られていて
輸入元のヨーロッパについて触れられていないのは残念。
【B】
水無月さん完走おめでとうございます。
かえるくんさん完走おめでとうございます。
「黄金の声の少女」 ジャン=ジャックシュル 横川晶子(訳) 新潮社クレストブックス 350P
歌姫といわれるとある天才少女の数奇な運命をたどる。映画監督や服飾デザイナー、
作家、政治家などが彼女の歌や存在にインスピレーションを与えられていく。
物語的には非常に難解で小説というより詩的なニュアンスが多いと思います。
上級者向け【B】
「ロード・ロス」 ダレンシャン 橋本恵(訳) 小学館 370P
ダレンシャン氏の新作。今回も少年が主人公なんですね。今回もグロゲロなんですね。。。
途中までは次作読むのどうしようかなって考えるんだけど、後半終盤の急展開に
やられて、絶対読みたくなってしまう。そして今回も。【C】
「アルレッキーノの柩」 真瀬もと 早川ミステリーワールド 465P
ハヤカワシリーズにこの作家を起用するとは良い意味で裏切られた。
黄金時代のロンドンが舞台の公爵子爵らを巻き込んだクラブ内での殺人
ミステリー。ひょんなことでクラブと関わった日本人子爵の藤十郎が
奔走しながら事件を解決する。ライノベみたいに読めるのにストーリーが緻密で
飽きさせない。エンターテイメントとして読むもよし、藤十郎で萌えるもよし、
一石二鳥である【B】
「電車男」 中野独人 新潮社 364P
今更ながら読んでしまった。そして不覚ながら泣いてしまった。
スレ住人ええ奴等だ。そして無性に紅茶が飲みたい【C】
東京に行く用事があったので、道中で読みまくりました。
「クリスマス・テロル」 佐藤友哉 講談社ノベルス 160p
問題作。ユヤたんの魂の叫び。
嫌いな人は嫌いだろうけど、個人的には大好き。若さが良い。
ただ、魂の叫びはラストだけで良かったと思う。中途に差し挟まれる「叫び」にはちょっと萎え。 【B】
「興奮」 ディック・フランシス ハヤカワHM 378p
最高。みんながどうしてディックフランシスを誉めるのかよくわかった。
他の作品にもそのうち手を出してみます。 【A】
ページ数の更新を忘れておりました
『QED〜ventus〜 熊野の残照』 高田祟史 講談社 P.223
シリーズものだとわかっていて、著者の作品はじめて読んでみました。
熊野の歴史ミステリーという感じの内容ですが、世界遺産にも登録された
熊野の地を興味深く知ることができました。
ラストちょっと切なくて良かったです。【C】
『サウスバウンド』 奥田英朗 角川書店 P.534
すごく面白かったです。最後は読み終えてしまうのが惜しいくらいでした。
生き生きと描かれている家族の様子と、妹想いの二郎君が眩く映りました。
いかにも売れ残りっぽく書店に平積みにされていたものですから、
いまいちなのかなと、手に取るまで思っていました。心情的にはAです。【B】
一ヶ月以上人多杉で入れなかった・・・
りーすさん、水無月さんかえるくんさん完走おめでとうございます。
蠱毒さん、これからよろしくお願いします。
とりあえず溜まりすぎたので書名とページだけ・・・
『日々狂々、怪談日和』 平山夢明 竹書房文庫 227p【C】
『東京伝説 ゆがんだ街の怖い話』 平山夢明 竹書房文庫 223p【C】
『日本の海の幽霊・妖怪』 関山守弥 中公文庫 333p【C】
『比類なきジーヴス』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会 305p【D】
『幻想と怪奇 おれの夢の女』 仁賀克雄編 ハヤカワ文庫 349p【C】
『とんまつりJAPAN』 みうらじゅん 集英社文庫 284p【C】
『ロバに耳打ち』 中島らも 双葉文庫 254p【C】
『分裂病者のダンスパーティー』 植島啓司 リブロポート 220p【C】
『タルホ大阪・明石年代記』 稲垣足穂 人間と歴史社 311p【B】
『ノロイ 小林雅文の取材ノート』 林巧 角川ホラー文庫 211p【C】
『閉ざされた城の中で語る英吉利人』 ピエール・モリオン 中公文庫 139p【D】
『不知火・人魂・狐火』 神田左京 中公文庫 291p
116 :
テタ(☆☆☆6674):2005/08/30(火) 20:44:18
『観光』中沢新一 細野晴臣 ちくま文庫 372p
対談。
これはオカルトですな。【D】
『モダン都市東京 日本の一九二〇年代』 海野弘 中央公論社 254p【C】
『恐怖通信』 オーガスト・ダーレス他 河出文庫 320p【B】
『定本山頭火全集 第七巻』 種田山頭火 春陽堂 457p【C】
『日本怪奇小説傑作集1』 紀田順一郎・東雅夫編 創元推理文庫489p【B】
『犯罪・探偵・人生』 甲賀三郎 沖積舎 272p【C】
『新編 百物語』 志村有弘編 河出文庫 221p【C】
『猫神様の散歩道』 八岩まどか 青弓社 204p【C】
『猿飛レゲンデ 日本文学覗き箱』 池内紀 沖積舎 213p【C】
『よるねこ』 姫野カオルコ 集英社文庫 300p【C】
『妖怪文芸巻之壱 モノノケ大合戦』 東雅夫編 小学館文庫 377p【B】
『真夜中の手紙』 小池壮彦 学研 221p【C】
テタさん・リースさん・真空さん・トビ子さん・HANAさん、有難うございます。
最近人大杉多いですねー。
『翻訳ミステリ誤訳の事情』 直井明 原書房 p262 【C】
・・・・・・重箱の隅を突付く感もありました。
『殺人展示室』 P・D・ジェイムズ 早川書房 p443 【B】
P・D・ジェイムズっていつも最初の殺人が起こるまでで、
ページ数の三分の一くらいはかかっちゃう。
事件関係者一人一人の背景描写・人間関係描写が徹底的。
長いーって思うんだけど、殺人が起きて話が動き出してくるとー。
登場人物が書割じゃなくて個性を持って生き生きしてるから、
どんどん話に引き込まれてしまうんです。
『空高く』 マイケル・ギルバート ハヤカワ文庫 p307 【C】
「捕虜収容所の死」のマイケル・ギルバートっ!
英国の50年代ヴィレッジミステリ!! ヴィンテージもの♪
待望の復刊!去年ヤフオクで6000円くらいついてたので涙で諦めてた。
ハヤカワさん。愛してる♪
『蜘蛛の微笑』 ティエリー・ジョンケ ハヤカワ文庫 p161 【C】
ひょっとするとこれってバカミスかも?とも思っちゃう際どい線まで、
いかにもフレンチミステリらしく捻って捻った小説。
水無月(☆☆4412)
先ほどの(☆☆2142)は水無月でしたー^^; あたふた。
『脳男』 首藤瓜於 講談社文庫 p360 【C】
主役の脳男の造型は見事だと思うんだけどーヒロインの女医がねー。
東大医学部卒ハーバード大学医学部脳神経内科留学だそうですか。
でも肩書きじゃなくて作中言動見て判断する限りでは、
知性も良識も情動も女子高校生レベルではちょっとねー。
『ゲッペルスの贈り物』 藤岡真 創元推理文庫 p315 【C】
この小説ももしかしたらバカミスなんだろうかと読後悩んだー。
たぶん藤岡真なんだから確信犯的に狙った綱渡りなんだろうけど。
『西洋名画の謎』 井出洋一郎 小学館 p245 【C】
『紐と十字架』 イアン・ランキン 早川文庫 p320 【C】
『いかさま師』 柳原慧 宝島社 p281 【C】
『優しい煉獄』 盛岡浩之 徳間書店 p228 【C】
『犬はどこだ』 米澤穂信 東京創元社 p306 【C】
『チャット隠れ鬼』 山口雅也 光文社 p215 【C】
夏休みを利用して、目を瞑って走りました。
りーすさん、水無月さん、HANAさん、おめでとうございます。
蠱毒さん、今後とも宜しくお願いします。
変換でその字が出る環境、羨ましいですw
ちっと多くなってしまったので、一行ずつで。
■澁澤龍彦全集17 澁澤龍彦 河出書房新社 515p
サドと架空の対談をしていた。サドが可愛かった。【C】
■澁澤龍彦全集19 澁澤龍彦 河出書房新社 461p
三島由紀夫覚書、収録。【C】
■澁澤龍彦全集20 澁澤龍彦 河出書房新社 578p
氏のエッセイらしいエッセイやマルジナリア。円熟かつ珍。【B】
■温泉徘徊記 種村季弘 河出書房新社 381p
正式名称は「種村季弘のネオラビリントス 温泉徘徊記」。【B】
■き想図書館 種村季弘 河出書房新社 471p
正式名称は(略)。足穂の事になると、皆が生き生きする不思議。【B】
■マリア様がみてる 薔薇のミルフィーユ 今野緒雪 コバルト文庫 199p
男大杉。趣味の問題ですけどね。【D】
■日本傑作推理12選第二集 エラリークイーン編 光文社文庫 506p
日本の推理小説を腰を据えて読んだ。いい機会だった。【B】
■贋食物誌 吉行淳之介 新潮文庫 320p
本当に山藤章二さんと吉行淳之介さんは仲が良かったんだろか。
■ラヴ・フリーク 井上雅彦監修 廣済堂文庫 531p
当たり外れは激しいと思う。【C】
■生存者、一名 歌野晶午 祥伝社文庫 162p
ガーッと読んであんまり印象が無い。面白かったけどラストが微妙か。【C】
続き。前レスのが4124+今レスの2847=6971。ですね。
■戦後ヒーロー・ヒロイン伝説 宮本茂雄 朝日文庫 269p
これも所謂一つの戦後史ってやつですね。【C】
■闇吹く夏 シムフースイver.4.0 荒俣宏 角川ホラー文庫 345p
こじんまりした帝都物語、の印象。可も不可も無く?【C】
■家族場面 筒井康隆 新潮文庫 189p
こんなのもアリなのか。なんか、参りました。【C】
■ピアニストに御用心 山下洋輔 199p
このジャズ言語を知らしめたい!! バンドマン 山下洋輔だァ!!!【B】
■ピアニストを笑え 山下洋輔 新潮文庫 256p
旅行エッセイも完璧だ!! ジャズマン 山下洋輔!!!!【C】
■家族八景 筒井康隆 新潮文庫 209p
コレ読んで暫く人間不信に陥った。【B】
■失われた都市・島・民族 A・コンドラトフ 講談社現代新書 203p
昔の本なのに今読んでも海洋調査は最新事情ですな。【B】
■やんごとなき姫君たちのトイレ 桐生操 角川文庫 249p
最初の出版がTOTO出版からってのが一番面白かった。【C】
■おどろき日本人史 世界かわら版編集部 青春出版社 259p
玉石混合なれど、世界の日本人って定義で見ると、中々良い。【C】
■虚無への供物 中井秀夫 講談社文庫 669p
あまりに奇書。ミステリか?コレ。【B】
『探偵ガリレオ』 東野圭吾 324P 文春文庫
ガリレオこと、物理学者の湯川が科学的な考察で事件を解いていくミステリーです。
トリックの部分は難しくて、ミステリーとして全く楽しめませんでしたが
どれもそれなりに面白い短編ばかりでした。【D】
『予知夢』 東野圭吾 263P 文春文庫
ガリレオシリーズの2作目。前作と比べてオカルト色が濃くなって、
科学的な部分は、おまけ的な感じになりました。
どのお話もそれなりにそつなく面白かったですが、
いまいち本作の特色が無くなってしまった印象を受けました。【D】
『容疑者Xの献身』 東野圭吾 352P 文藝春秋
ガリレオシリーズの長編ミステリー。
ミステリーとしてもすごく良かったですし、数学教師の心の葛藤が
とても良い感じに格好良く描かれていました。
結末は何となく覚悟していたものの、泣きました。【B】
HANAさん、(・Д。)さん、おめでとうございます
『銀河ヒッチハイク・ガイド』 ダグラス・アダムス 河出文庫 302p
古典的名作SF。復刊したというので読んでみました。
コメディだと思って読んだのですが(いや確かにコメディ色は強いのですが)、
意外と本格なのですね。ビックリ。続編も買います。
ところで映画化するそうです。
ttp://www.movies.co.jp/h2g2/ 【B】
『未来獣ヴァイヴ』 山田正紀 ソノラマノベルス 696p
山田正紀「ヴァイヴ」の完全版。完全版っつっても書き下ろしはほとんどありませんが…。
後半、「あぁ面白くなってきた!」ってところで物語が終了し、エピローグに突入します。
もったいない…。もうちょっとちゃんと完結したものが読みたかった。 【C】
124 :
テタ(☆☆☆7195):2005/09/06(火) 21:07:34
HANAさん、(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
『僕らが死体を拾うわけ』盛口満 どうぶつ社 238p
高校の生物の先生による学校周辺の博物誌。
動物の死体を拾ってきて解剖をしたり、骨格標本を作ったり。
【C】
『六の宮の姫君』北村薫 創元推理文庫 283p
書誌学ミステリー。
主人公が卒論の構想を練るという形を借りて
芥川龍之介の短編小説について推理をめぐらす。
【B】
読書のすすめ第10集 岩波文庫編集部編 岩波書店 86p
池澤夏樹・鎌田慧・角田光代ら豪華ゲストや筑紫哲也氏などの
読書に関する寄稿が載る。岩波の強みってやつでしょうか。【B】
日本の現代 鹿野政直 岩波ジュニア新書 232p
事実の羅列感が強いので、時代整理には役立つ。
しかし考証の手がかりは自分でみつけないと。【C】
真説金田一耕助 横溝正史 角川文庫 164p
和田誠先生の挿絵に救われている感あり。
先生の人格はにじみでているが、
逆に平々凡々過ぎてとらえどころに欠けるか?
読み流すエッセイとしては中々美味。【C】
爆弾太平記 夢野久作 現代教養文庫 448p
夢野久作傑作選のX。
犬神博士・表題作・冗談に殺す、収録。
全ての作品から豪放な九州のエネルギーを感じました。
この語り口が、たまらない。目、覚めちゃうもん、僕。【B】
麦丼さん、テタさん、ありがとうございます。
127 :
テタ(☆☆☆7417):2005/09/11(日) 08:28:16
『虫の味』篠永哲・林晃史 八坂書房 222p
虫の専門家による食味昆虫学。
とんでもない虫も食べているが、基本的には虫の味は
あまり変わらないみたい。【D】
『震災列島』石黒耀・講談社・489p
地震の話というよりは、
社会派バイオレンス小説の様相で、よくあるパターンに、地震を絡めた感じ。
地震の描写などを期待すると肩すかしを食いそう。→【 C 】
『タイムマシンの作り方』広瀬正・集英社文庫・396p
短編SF小説集。
かなり前の作品なのだが、当時は斬新だったと思われる。→【 B 】
『戦艦大和 復元プロジェクト』戸高一成・角川oneテーマ21・179p
呉の博物館に、巨大模型を復元するに当たっての、ノンフィクション。
あくまでも、復元が主眼の本で、戦艦の研究の本としては、本筋ではない。 →【 C 】
『ヴァンパイヤー戦争(ウォーズ)』笠井潔 角川文庫
今手に入るのは月姫な講談社文庫版ですが、通は天野喜孝。
[1]吸血神ヴァーオゥの復活 329p【C】
伝奇アクションバイオレンス。80年代臭漂っていてよろしい。
気持ち良いくらいバタバタ死にます。
後半になってやっとトンデモ日本史を素材にした主題が出てきて
面白くなってきますが、まだ助走。
[2]月のマジックミラー 336p【C】
絶体絶命のピンチになったら必ず助けが。
ご都合主義ですが、エンタテイメントなので許せましょう。
ますますトンデモ日本史が語られますが、苦手なので斜め読み気味に。
[3]妖僧スペシネフの陰謀 300p【C】
日本神話こじつけ解釈には飽きてきました。
主要と思っていたキャラも死んで結構驚きです。
とんでもない化け物が出て来たところで次に続く。
だんだん盛り上がってきました。次巻が楽しみ。
[4]魔獣ドゥゴンの跳梁 285p【C】
いろいろ不死身っぽい怪物が出てくるけど、
結構逃避してばかりで決着はお預けでしょうか。やや不満。
[5]謀略の礼部ク−デター 271p【C】
物語の一つのヤマで派手ですが、そこそこ。
出て来る奴らがすご過ぎて主人公押され気味。
吸血鬼や怪物にはどんなマッチョな地球人も敵わないと。
なんだかヤムチャ状態でちょっと悲しいものも。
[6]秘境アフリカの女王 258p【C】
舞台が移っても、内容にさほど違いはないような。
主人公が危機に陥って間一髪助かるというパターンは食傷気味。
[7]蛮族トゥトゥインガの逆襲 273p【B】
途中から秘境探検小説になって面白いです。ゲリラ戦も緊迫感があって良し。
[8]ブドゥールの黒人王国 309p【B】
過酷な探検、秘境原住民や儀式、戦争、モンスターとの対決、とかなり濃い内容で面白い。
[9]ルビヤンカ監獄大襲撃 312p【C】
超古代文明都市の描写が幻想的。冒険小説の要素を詰め込んだという感じでしょうか。
文明人が未踏だった理由は書いてましたっけ?
[10]魔人ネヴセシブの覚醒 296p【C】
監獄脱走シーンは壮絶で空しい。
クライシス小説っぽくなりますが、主人公は捕まってて全然巻き込まれないというのも何だか。
[11]地球霊ガイ・ムーの聖婚 335p【C】
ハードSF的部分はやや退屈。米ソ国際紛争も苦手です。
最後はもうちょっと壮大な展開を期待していたのですが、わりとあっけないクライマックスでした。
一応意外性もあってうまく収まったでしょうか。
本作を読んで同作者の他のSFシリーズに共通する世界観がやっと理解出来ました。
あとがきの「エンターテインメントの傑作は何千枚にも及ぶ「量」を要求せざるをえない」
と言う主張にはあまり共感出来ない私はこういった大長編向きの人間ではないのでしょう。
メロンパンの真実 東嶋和子 講談社 277p
良くも悪くも質の良いブログ。
グルメでもなし、日記でもなし。
あ、でもメロンパン食べたくなりますよ。【C】
水妖記 フーケー 岩波文庫 165p
こういうロマン譚を忘れたくないと思った。
メルヒェン臭と神話臭の混ざった、元素っぽい味が。
面白いツボは抑えてあります。教科書を見るような快感。【B】
キノコの不思議 森毅編 光文社知恵の森文庫 308p
豪華ゲストが揃ってキノコについて語ったり書いたり。
種村季弘・中井英夫・水木しげる・手塚治虫その他、
そうそうたる顔ぶれがキノコについて語る姿は、よい。
キノコの時代なのだなあ。【B】
132 :
HANA(14☆1844):2005/09/15(木) 05:52:08
(・Д。)さん、麦丼さん、テタさん、ありがとうございます。
『幻想と怪奇 創刊号』 三崎書房 250p
特集は魔女特集。
マッケン『白い人』とかジェイムズ『魔女の樹』(秦皮の樹)ラヴクラフト『妖犬』とか割と有名な作品が多い。
これらも当時はあまり知られていなかったんだろうなあ。
未読の作品ではブレナン『裏庭』ブラックウッド『焔の丘』がいい感じであった。
しかしこんな雑誌が12号でつぶれるとは・・・怪奇小説愛好家は常に少数派であるのかもしれませぬ【B】
『日本の異端文学』 川村湊 集英社新書 198p
日本の異端文学は定義が難しいといわれるが、全くその通りだと思った。
ここでは戦前から戦後にかけての作家が紹介されている。
中井英夫、小栗虫太郎、橘外男、日陰丈吉といった好きな作家が分析されているので興味深かった。
これらの作家に興味があればお勧め。【B】
『無縁と土着 隠れ念仏考』 米村竜治 同朋社 261p
薩摩のカヤカベ教についての研究。
内部の念仏と外部薩摩藩、本願寺の関係でカヤカベ教が成立したという考察は面白い。
それにしても江戸時代の逃散というと切羽詰ってというイメージがあったが、随分と計画的なものであったんだなあ。他の藩が手引きしたというのも初耳でした。
宗教と藩との関連が実に興味深い。【C】
『宇宙消失』グレッグ・イーガン 創元SF文庫 409p【C】
詳細に描かれる近未来システムは92年という発表時期を考えると、
後のインターネット時代の予測のようで興味深い。
バブルの謎は魅力的で期待したのですが、
それ自体は主題ではなかったのですね……(´・ω・`)
波動関数操作等はアイディアとしては意外で面白いですが、
全体的にはSFというよりハードボイルド。
ちょっとディックを連想しました。
『13人目の探偵士』山口雅也 講談社文庫 399p【C】
探偵づくしのいかにもなコード多用ミステリマニア的ミステリ。
あとがきにもあるように、事件や推理は型にはまり過ぎている嫌いはあるものの、
ゲームブック趣向が生かされているのは面白い。
新聞にもやはり伏線は張られていて関心しました。
清涼院流水は良識ない山口雅也だなという思いを新たに。
コニー・ウィリス「航路」ソニー・マガジンズ上413p下417
悲劇の教訓に激しく同意【B】
『宇宙の果てのレストラン』 ダグラス・アダムス 河出文庫 347p
「銀河ヒッチハイク・ガイド」の続編。かなりのパワーダウン。残念。 【C】
『ハイペリオン』(上・下) ダン・シモンズ ハヤカワSF 442p+478p
<ハイペリオン>シリーズの一作目。
詩人と学者にやられました。でも領事と探偵はイマイチでした。
特に領事については大変期待していただけにちょっとがっかり。 【B】
136 :
テタ(☆☆☆7810):2005/09/18(日) 08:08:37
『かきつばた・無心状』井伏鱒二 新潮文庫 264p
短編集。【C】
『ミジンコの都合』日高敏隆 坂田明 晶文社 129p
対談。坂田明の飼っているミジンコにはじまり
いろいろな生き物の飼育にまで話がひろがる。
【C】
『バルトルシャイティス著作集3 イシス探求』 ユルギス・バルトルシャイティス 国書刊行会 423p
革命時のパリを手始めに、インド、中国などにイシスの痕跡を発見した!!
近世ヨーロッパが様々な所に見出したイシスを検証したもの。
起源を権威あるものに求める思考は、洋の東西を問わず似たようなものですね。
読みながらなんとなくトンデモ本の世界を思い出した。【C】
『アイルランド幻想』 ピーター・トレメイン 光文社文庫 467p
ゴシックホラーの短編集。
何とはなしに前編に哀感の漂った感じがする。ゲール語のせいか?
気に入った作品としては『髪白きもの』『大飢饉』。
ストーリー的にはわりとオーソドックスなものが多いと思った。【C】
『稲生家=化物コンクール』 稲垣足穂 人間と歴史社 218p
タルホの作品中『稲生物怪録』を題材にした三篇を収録。
『懐かしの七月』『山ン本五郎左衛門只今退散仕る』は最初の部分だけで内容にあまり変化がない。
『稲生家=化物コンクール』はそれを随筆にしたもののように感じられた。
題名的には『懐かしの七月』、内容的には『山ン本五郎左衛門只今退散仕る』だと思う。【B】
星座のはなし 野尻抱影 ちくま文庫 228p
星座とギリシア神話をくっつけて紹介。
当時としての先進性・分かりやすさは認めるが、
今読んでもなあ、ちょっと。勉強にはなったけど物足りないかも。【C】
死者の書・身毒丸 折口信夫 中公文庫 223p
前半のお墓の描写に惚れました。
が、僕のような若輩者には中身が難解すぎて。
出直してきます。ごめんなさい。【C】
燃ゆる頬・聖家族 掘辰雄 181p
若さ溢れる感じが良いが、
ところどころ、鼻につくというか。
好かれる理由も嫌われる理由も良く分かった。【B】
139 :
トビ子(6☆)7572:2005/09/24(土) 12:29:54
「孤宿の人」上巻 宮部みゆき 新人物往来者 405P
「孤宿の人」下巻 宮部みゆき 新人物往来者 423P
宮部の時代小説。
阿呆の「ほう」という少々頭の足りない、しかし純粋な少女が紆余曲折を経て
とある藩の内政争いに関わらされる。ほうの純粋さもさることながら脇役陣も
個性的で良い。ラストは思わぬ展開。NHKあたりでドラマ化してほしい【C】
「黒笑小説」 東野圭吾 集英社 285P
「何々小説新人賞」とか「小説云々賞受賞」などの選考会議をブラックジョーク
風にまとめた短編。かなり笑える。表紙も笑える【C】
「ああいえばこういう」 ミル・ミリントン/岩本正恵(訳) 河出書房新社 446P
人を煙に巻くようなイギリス人男性ペル、真面目一辺倒のドイツ人女性ウルズラ
二人の爆笑日常生活とか職場のあれこれとか、ブリジットジョーンズの作風に近い
感覚で楽しめる。てゆかこの本すごく面白かったからもっと売れてほしい【B】
「ヴぁんぷ!V」成田良悟 419P【C】
吸血鬼物、後半。
うえおの吸血鬼の話よりはかなりマシだが、少々冗長。
嫌いなキャラ多かったし(好きなキャラもいるが)
シリーズ物にするより、1巻完結にした方が良かった気もする。
「煙か土か食い物」舞城王太郎 342P【C】
なかなか面白いが、圧倒的分圧かどうかと言われると、
俺はそうは思わない。
他の作品も読みたいとは思わせた。
「ナイン・ストーリーズ」サリンジャー 302P【B】
9つの短編が収録されている。
その中でも『バナナフィッシュにうってつけの日』
『テディ』『エズミ―愛と汚辱のうちに』が気にいった。
「ぼくは勉強ができない」山田詠美 249P【B】
「ノルウェイの森 上・下」村上春樹 合わせて527P【A】
141 :
テタ(☆☆☆8052):2005/09/25(日) 08:45:52
『美の幾何学』伏見康治 安野光雅 中村義作 中公新書 242p
対談。なぜシンメトリーを美しいと感じるのかという軽い話もあるが、
繰り返し文様の話は圧倒的。
『42・195』 倉阪鬼一郎 光文社 p232 【E】
「本格推理」書き下ろしって銘打って売られてなければ【E】はつけなかったと思う〜。
でも〜〜。「本格推理」は詐欺だ。だってこの話SFだもの。
「犯人が***ならば○○○とゆう犯行方法を取る必要は無い筈だ」
だから***は犯人じゃないよねーって思って読んでてーーーっその結末がっ。
「***は実は☆☆☆だったから○○○になったんでした」って、
犯人が☆☆☆だったならこの話SFじゃないかあぁあぁあぁあ。怒・怒・怒!!
『人食いバラ』 西条八十 ゆまに書房 p232 【C】
ミステリ少女小説。突っ込みどころは満載です。
合鍵が無くなってるって普通気が付くだろその状況だったら、とか。
どうしてこの状況でちーっとも疑わないわけーっ嘘だろーっ、とか。
でもこれだけ堂々と開き直ってるとむしろ殆ど気にはなりません。
『龍のすむ家U氷の伝説』 クリス・ダレーシー 竹書房 p392 【C】
「下宿人募集・・ただし、子どもとネコと龍が好きな方。」
こうゆう張り紙出してる家に主人公が下宿するところから始まるんだし、
小説のタイトルがタイトルなんだから、
生きてて焔を噴いて空だって飛んでくれるドラゴンの登場を期待して読み始めて、
読んでもぉー読んでもぉー栗鼠しか出てこなかったTに比べると、
龍は直ぐ出てくるのは出てくるんだけどー。
TとUでお話の雰囲気変わり過ぎみたいな気がする。
『誘拐ラプソディー』 荻原浩 双葉文庫 p415 【B】
『神様から一言』 荻原浩 光文社文庫 p435 【B】
『駆けこみ交番』 乃南アサ 新潮社 p321 【C】
『マンハッタン英雄未満』 森雅裕 新潮社 p241 【B】
『緊急報道』 メアリ・J・クラーク 講談社文庫 p321 【C】
『砂漠の風に吹かれて』 ベティ・ウェブ 扶桑社 p454 【B】
『10月はたそがれの国』 レイ・ブラッドベリ 創元推理文庫 p486 【B】
『殺す』 J・G・バラード 東京創元者 p110 【B】
『クドリャフスカの順番』 米澤穂信 角川書店 p310 【B】
『消えた山高帽子 チャールズ・ワーグマンの事件簿』 翔田寛 東京創元社 p276 【C】
『穴』 ルイス・サッカー 講談社 p300 【B】
『パーラ』上・下 ラルフ・イーザウ あすなろ書房 p275+p233 【C】
やっと星がつきました。
『ハイペリオンの没落』(上・下) ダン・シモンズ ハヤカワSF 476p+574p
シリーズ二作目。本編。後半の疾走感が大変良かったです。 【A】
『エンディミオン』(上・下) ダン・シモンズ ハヤカワSF 511p+541p
シリーズ3作目。新展開。途中ちょっとダレました。 【B】
麦丼様>完走おめでとうございます。
『欧州百鬼夜行抄 幻想と理性の中世ヨーロッパ』 杉崎秦一郎 原書房 242p
中世ヨーロッパに見られる怪物たちを「怪人」「怪獣」「ドラゴンと蛇」「幽霊」に分類して解説したもの。
キリスト教の圧力に押し潰されそうになりながらも、それでも民衆の心性の底に怪物はしっかりと根付いていたのだな。
一部利用されていた点もあるようだけど・・・【C】
『日本の葬式』 井ノ口章次 ちくま学芸文庫 316p
日本の葬儀に関する習俗などをまとめた一冊。
他界観や霊魂も書かれており、葬儀だけに収まらない。
それにしても全国でこれだけ多くの葬儀に関する儀礼があることに驚かされた。
それだけ一大事だということなんだろうけど。【C】
『大坪砂男全集T』 大坪砂男 薔薇十字社 386p
この人のは「零人」「天狗」しか読んだ事がなかったが、こうして読んでみると推理小説らしい話は意外と少ない事に気付かされる。
今回初めて読んだ「立春大吉」もミステリというにはどうかという感じがするし、「零人」はいうに及ばず。
ただしこういうスタイルは嫌いではない。
面白かったのは「典雅な殺人」「白い文化住宅」などの独特の論理を扱ったもの。
時代物にはあまり関心しなかった。【B】
『日本妖怪変化史』 江馬務 中公文庫 181p
日本の妖怪に関する一冊。
種類や特徴事に分類している点が目に付く。
こういう風に分類しすぎるのは個々の特徴を捉えるには便利だが、他の部分を見落とす事もあるのではないかと少し着になる。
ここの妖怪や幽霊に関する例話が豊富で面白い。【C】
『妖怪文芸巻之二 響き交わす鬼』 東雅夫・編 小学館文庫 393p
鬼の話に関するアンソロジー。
以前どこかで粗筋だけ聞いて気になっていた「鬼桃太郎」が読めるとは思わなかった。
普通アンソロジーにこれを取るか?編者流石である。
とりあえず「妖婚譚」「東北怪談の旅」が欲しくなる。
しかしこの中だと「美女と大蟻」えらく浮いているなあ。あと気に入ったのは「鬼桃太郎」「鬼の実」【B】
『忘れえぬ山』 串田孫一・編 ちくま文庫 408p
登山記のアンソロジー。
クレバスに落ちた話がひどく印象に残る。よく生きてたなあ。
読みながら今までに登った山とか上高地のことを思い出した。【C】
チャールズ・ディケンズ「ニ都物語」新潮文庫上338p下357p
筋が酔うたかのごとくによろめいています【C】
トリイ・ヘイデン「ヴィーナスという子」早川書房492p
この人の本はどれもこんなに似たり寄ったりで売れるのでしょうか【D】
148 :
テタ(☆☆☆8575):2005/10/03(月) 21:24:22
麦丼さん、完走おめでとうございます。
『折り紙ヒコーキ進化論』戸田拓夫 生活人新書 186p
折り紙ヒコーキの紹介。
【D】
『思い川 枯木のある風景 蔵の中』宇野浩二 講談社学芸文庫 337p
それぞれかなり作風のちがう三篇。
「蔵の中」がおもしろい。【C】
参加させて下さい。
『わが闘争』 上 角川書店
今209Pまで読みました。
>>144 麦丼さん、おめでとうございます。
>>149 強化人間さん、よろしくお願いします。
『ディオダディ館の夜』井上雅彦 幻冬舎文庫 368p【C】
前半の悪夢のような境遇の中で、記憶喪失による不安定感が恐怖を増幅させる手腕はさすが。
島田荘司的な匂いも。どんでん返しも二転三転して面白い。
ご都合主義的な所も散見しますが、B級ホラー的という意図を汲めば許せましょうか。
ただ、ジュブナイル(ラノベ?)という制約のせいもあるかもしれませんが、
もう少しゴシック調の物語を生かす重厚な文章で読みたかった所です。
『塗仏の宴 宴の支度』京極夏彦 講談社文庫 981p【B】
文庫で再読。1テーマに沿った中編集。ということで、後半は展開が読めてしまいますが、
やはり文章と薀蓄とキャラ立てで上手くまとめます。
インパクトとしても話としても、最初の「ぬっぺっぽう」がベストでしょうか。
面白いのですが、これ一冊だけでは評価しづらい所。
実質、『始末』の長い序章にしてサイドストーリィ。
『塗仏の宴 宴の始末』1070p【B】
こちらも再読。初読時はミステリとしてのまとまりのなさ、大雑把な展開に不満を覚えたのですが、
伝奇小説として読むと、煽るだけ煽りまくる手法も納得出来ました。
重要人物の死もミステリでは主題と成り得ますが、伝奇では煽りの一つに過ぎないということでしょうか。
『絡新婦の理』でミステリとしては行き着く所まで行ってしまったのですね……。
そういえばノベルス版を読んで扇子をもらいました。
てことで、一万頁達成なのです(゚∀゚)
強化人間さん>これからよろしくなのです。
真空さん>初完走おめでとうございます。
『もののけと悪霊祓い師』 志村有弘・編 勉誠出版 209p
日本史上における、もののけや怨霊、悪霊祓い師、果ては妖怪作家まで幅広くまとめたもの。
逆に言えば幅広すぎて一つ一つが物足りない。あくまでこれから興味を持つ人のためのものか?
それにしても天海や金地院崇伝は悪霊祓い師じゃないと思う。【D】
『ローデンバック集成』 ジョルジュ・ローデンバック ちくま文庫 444p
有名な『死の都ブリュージュ』を含む短編集。
全編を覆う陰鬱な雰囲気がなんともいえない。
『死の都ブリュージュ』が目的で買ったのだが、以外にも『霧の紡ぎ車』のほうに面白いものが多かった。【C】
『サム・ホーソーンの事件簿V』 エドワード・D・ホック 創元推理文庫 411p
ミステリ短編集。
『防音を施した親子室の謎』『描きかけの水彩画の謎』は無事に犯人と犯行方法を当てれた。
『墓地のピクニックの謎』はクリスティで、『真っ暗になった通気熟成所の謎』はゴルゴ13で似たようなトリックがあったなあ。
感心したのは『消えた空中ブランコ乗りの謎』と『ナイルの猫』。盲点をついたところが面白い。【C】
『実話 怪奇譚』 蜂巣敦 ちくま文庫 243p
猟奇殺人やそれに関する本などのエッセイ。
実話殺人の話は面白いが、それ以外の話題になると妙にトーンダウンする。
北関東の殺人一覧が面白かった。それにしてもよく起こってるなあ。【C】
『血と薔薇の誘う夜に』 東雅夫・編 角川ホラー文庫 342p
吸血鬼アンソロジー。
吸血鬼が日本に定着して日が浅いせいなのか、古い作家は江戸川乱歩だけで後は最近の作家の作品が多かった。
松居松葉は別として・・・
有名な作品が多いせいか大概は読んだことがあるが、柴田錬三郎は別。こんな作品書いているとは思わなかった。【B】
『ユダの窓』 カーター・ディクスン ハヤカワ文庫 396p
本格ミステリ。
所謂密室殺人だが、最後までわからなかった。「どこの家にもある」という台詞から心理トリックを想像したんだけどなあ・・・
法廷が舞台ということもありカーの作品にしてはオカルト色が薄かったが、それでも十分以上に面白かった。
名作は名作といわれるだけあるな。【B】
153 :
('A`):2005/10/09(日) 15:51:15
9月1日〜9月30日のページ数を集計してみました。
間違えていたらすいません('A`)
1位…(・Д。)様 9283P
2位…水無月様 8476P
3位…麦丼様 4367P
4位…真空様 4112P
5位…HANA様 3743P
6位…かえるくん様 1839P
7位…トビ子様 1559P
8位…ですな様 1525P
9位…テタ様 1378P
10位…額引き様 1064P
11位…コウイチ様 939P
読書の秋です、皆様頑張りましょう('A`)ノシ
集計乙>>153
Jean Webster "Daddy-Long-Legs" Puffin Classics 185p
フランス語やラテン語の語彙が混在している箇所があり閉口しました
作中で言及されている本が読みたくなります【B】
『わが闘争』 上 角川書店
読み終えました。難しい本ですが、
「ユダヤ人は寄生虫だ!!」などと言うヒトラーの危険な政治思想が良く分かるし、
政治に興味がある人は必読の書だと思います。 (B)
『わが闘争』 下 角川書店
今続きをよんでいます。
>>麦丼さん ☆おめっす。嬉しいですよね。☆。
>>強化人間さん よろしくお願いします。
李陵・山月記 中島敦 新潮文庫 179p
もう少し長生きしてたらなあ。
硬質の流麗な文章と深くて身近な主題。お見事【B】
阿房列車 内田百閨@旺文社文庫 278p
随筆の神様、内田百關謳カの紀行随筆…みたいなもの。
なんて肩の力の抜けた。
忙しいだらけの今の時代から見ると、このゆるゆる感が羨ましい。【B】
きのこの絵本 渡辺隆次 ちくま文庫 237p
この本のお陰で嫌いなキノコが食べられるようになりました。
山に恋する一冊。キノコから、山の息吹を感じます。
ものぐさ精神分析 岸田秀 中公文庫 339p
僕たちの「やりたかった」心理学がそこに。
基礎から応用まで、後世まで役立つ、
結果から入る心理学書がここにあった。
狂骨の夢 京極夏彦 講談社ノベルス 578p
榎木津ファンブック。【B】
黒猫・黄金虫 ポー 新潮文庫 213p
なんだかんだで読んでませんでした。
フランスっぽいのは分かりますが、
やっぱり英語は文法的に苦手です。【B】
157 :
テタ(☆☆☆8796):2005/10/11(火) 21:18:57
真空さん、完走おめでとうございます。
>>153 集計ありがとうございます。
『スペードの女王・ベールキン物語』プーシキン 岩波文庫 221p
短編集。【C】
158 :
('A`):2005/10/12(水) 22:19:46
レイ・ブラッドベリ「塵よりよみがえり」河出書房新社222p
懐かしいが作品と再会の喜びしかし風味に欠ける点もあり
やはりブラッドベリは英語で読むべきなのかもしれません
(☆☆☆1164)
『七王国の王座上(氷と炎の歌1)』 ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 p414 【B】
『七王国の王座下(氷と炎の歌1)』 ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 p407 【B】
『王狼たちの戦旗上」(氷と炎の歌2)』 ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 p437 【B】
『王狼たちの戦旗下(氷と炎の歌2)』 ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 p461 【B】
ここ1ヶ月ほどなかなか本が読めまないです。
でもJ・R・R・マーティンのファンタジー「氷と炎の歌」シリーズは一気に読んじゃった。
全7巻(予定)のシリーズもので邦訳はまだやっと最初の2巻分のみではあるんだけれど。
ファンタジー苦手な人にこそ読んで欲しいっ!カバーイラストに怖気いてちゃ駄目駄目。
むしろ戦国武将もの時代小説好きな人に向いているはずの超面白本。
>>153 集計乙です
「MOMENT」本多孝好 330P【C】
あぁ、切ないな。特にWISH。
久しぶりに目頭が熱くましたよ。
「ハサミ男」殊能将之 512P【C】
第13回メフィスト賞受賞…なのだが、う〜ん。
メフィスト賞の中でも面白い方に入ると聞いたけど、イマイチ。
しかも、映画化。…駄目だろ、こういう系のは。
「子供たち怒る怒る怒る」佐藤友哉 268P【A】
ユヤタン、脱・単行本童貞おめでとう。
さすが新世代文学の先鋒(帯より)だ。
子供っていうのはエネルギーに満ち溢れてる。
でも、そこに善悪なんてない。
そこにリアリティなんて笑い飛ばす大人がいるとしたら、
これが子供なんだと言ってやりたい。
子供の社会舐めんなよ。
「数奇にして模型」森博嗣 707P【B】
今回のテーマも面白い。
模型。人形。レプリカ。コピィ。
脳がぴくぴくと疼くよ、疼く。
しかし、S&Mシリーズも後1冊かぁ。
ここまで読むのに時間掛かったけど、
シリーズ最後はじっくりと味わいますよ。
「今はもうない」森博嗣 538P【C】
引っかかりました、見事に。
HANAさん、(・Д。)さん、真空さん、完走おめでとうございます。
強化人間さん、よろしくお願いします。
うーん、人多杉とアク禁に阻まれている間に溜まって……、困ったものだ。
『どっかおかしい』高橋章子(著)(講談社)331p【C】
『気分は晴天』高橋章子(著)(毎日新聞社)250p【C】
『天翔船に乗って』藤川桂介(著)(PHP)262p【C】
『夢風船』藤川桂介(著)(講談社)197p【C】
『誇り高き星へ』藤川桂介(著)(角川書店)246p【C】
『うその心理学』相場均(著)(講談社)223p【C】
『幸福論』バートランド・ラッセル(著)(岩波書店)294p【C】
『言語と社会』P・トラッドギル(著)(岩波書店)217p【C】
『ビザンツ帝国』井上浩一(著)(岩波書店)386p【C】
『レンテンローズ』太田忠司(著)(富士見ミステリー文庫)233p【C】
『恋愛とは何か』遠藤周作(著)(角川文庫)176p【C】
『ハイライフ、ハイスタイル』田中康夫(著)(角川文庫)216p【C】
『渋谷・20代企業家に教わる ネット会社こうすればつくれる』ベンチャー企業研究会(編)(小学館文庫)220p【C】
『一気にわかる!空港の内幕』猪瀬直樹(著)(PHP)221p【C】
『死んだら何処へ行くのか』瓜生中(著)(PHP文庫)267p【C】
『ゴシップと醜聞』玉木明(著)(洋泉社新書)205p【C】
『「こころ」はどこで壊れるか』滝川一廣(著)(洋泉社新書)238p【C】
『休日、里川歩きのすすめ』井出彰(著)(平凡社新書)253p【C】
『こんなものを買った』原田宗典(著)(新潮文庫)236p【C】
『わがモノたち』原田宗典(著)(新潮文庫)177p【C】
『買った買った買った』原田宗典(著)(新潮文庫)246p【C】
『グランマの本棚から 親と子の100冊』山崎慶子(著)(NHK出版生活人新書)222p【C】
『ベーオウルフ』(岩波書店)343p【C】
164 :
テタ(☆☆☆9302):2005/10/19(水) 21:15:55
水無月さん、完走おめでとうございます。
『旧約聖書を知っていますか』阿刀田高 新潮文庫 317p
旧約聖書のダイジェスト。
読みやすいように工夫されている。【B】
『灘中の数学学習法』庄義和 幸田芳則 生活人新書 189p
灘中学の先生による授業紹介。
あまり読むところがない。【D】
165 :
干瓢(☆☆☆471):2005/10/21(金) 01:59:12
皆様、お久しぶりです。
『1973年のピンボール』村上春樹 講談社文庫 183p
『一週間で、とびきりおしゃれになる方法』浅野裕子 234p
『燃えよ剣』上下巻 司馬遼太郎 495p+477p=972p
166 :
無名草子さん:2005/10/21(金) 13:49:48
ポカリで栄養補充
('A`)さん>集計とまとめサイト、感謝の極み。お疲れ様です。
りーすさん>ありがとうございます。
干瓢さん>完走おめでとうございます。
『「学校の怪談」はささやく』 一柳廣孝・編 青弓社 249p
「学校の怪談」を様々な角度から検証したもの。
当時のホラーブームとの関連や映像誌、民俗学との関連は面白く読めた。
逆に教育、民話運動からのアプローチはいまいち。いわゆる「運動」が絡んでくるとどのようなものも詰らなくなるのだろうか?
やはり生の学校の怪談を聞くのが一番面白い。【C】
『太鼓叩きはなぜ笑う』 鮎川哲也 創元推理文庫 405p
ミステリ中篇集。
努力型と安楽椅子型が上手にミックスされている。
内容はほとんどがアリバイ崩しだが、バリエーションが驚くほど豊富。
面白かったのは「新ファントム・レディ」。名将ははやり名将でした。【C】
『日本怪奇小説傑作集2』 紀田順一郎、東雅夫・編 創元推理文庫 503p
本巻には昭和十年から三十六年までに発表された怪奇小説を収録。
個人的な好みでいえば、やはり戦前に面白いのが集中している。
特に「かいやぐら物語」「鬼啾」。橘外男は「布団」のほうが良かったような気もする。
しかし名作を集めたものは再読する機会が多くていいですね。【B】
「パラサイトムーン1〜4」渡瀬草一郎 合わせて1298P【C】
迷宮神群という存在に影響を受け、
特殊な能力を身につけた人のお話。
「銀河英雄伝説1〜2」田中芳樹 合わせて477P【C】
帝国軍と自由軍の戦いを描いた物語。
帝国側にも自由軍にも好きなキャラがいるので、
どっちが勝っても複雑な気分になりそうだ。
「風の歌を聴け」村上春樹 155P【B】
「ビートのディシプリン4」上遠野浩平 332P【C】
「陰陽の京4」渡瀬草一郎 275P【C】
高橋克彦「総門谷R白骨篇」講談社ノベルス270p
昔々の「総門谷」からの伏線がちらりと窺われました
まだそんな色気があったのですな【D】
南條竹則「魔法探偵」集英社266p
しがない探偵に落ちぶれた詩人
行方不明のペットを探すうちに東京の下町で瀟洒な西洋館に迷い込む
その昔の山田章博をおもわせる佳品【B】
セシル・スコット・フォレスター「海軍士官候補生」ハヤカワ文庫NV355p
強制徴募隊恐るべし【C】
170 :
テタ(☆☆☆9428):2005/10/23(日) 08:29:14
干瓢さん、完走おめでとうございます。
『枯木のある風景・枯野の夢』宇野浩二 岩波文庫 126p
中期の短編二編。
水無月さん、干瓢さん、おめでとうございます。
『キヤノン特許部隊』丸山儀一(著)(光文社新書)197p【C】
企業、特に製造業において特許戦略がいかに重要か、よくわかる。
『夢のような幸福』三浦しをん(著)(大和書房)237p【C】
三浦しをんは嫌いじゃないんだけど、エッセイとしては並だなぁ。
『群ようこの良品カタログ』群ようこ(著)(角川書店)111p【C】
これ、題名がただの「良品カタログ」だったら手に取らなかったろう。
『「漂い系」の若者たち』吉水由美子(著)(ダイヤモンド社)194p【C】
一見捉えどころの無い若者達の消費行動について。
『出会い系サイトと若者たち』渋井哲也(著)(洋泉社新書)217p【C】
↓のを読むくらいならこちらがおすすめ。
『「出会い系」時代の恋愛社会学』今一生(著)(ベスト新書)229p【E】
恋愛社会学でもなんでもなくて、ただの自慢話?
『あたしクラリス・ビーン』ローレン・チャイルド(著)(フレーベル館)30p【C】
『テッドおじさんとあたしクラリス・ビーン』ローレン・チャイルド(著)(フレーベル館)30p【C】
『あたしの惑星!クラリス・ビーン』ローレン・チャイルド(著)(フレーベル館)30p【C】
『ペットになりたいねずみ』ローレン・チャイルド(著)(フレーベル館)31p【C】
最近、ローレン・チャイルドにはまってしまった。
『半径500mの日常』群ようこ(著)(文春文庫)265p【C】
『アメリカ居すわり一人旅』群ようこ(著)(角川文庫)291p【C】
HANAさん、テタさん、りーすさんありがとうございます。
('A`)さん、まとめ乙です。
『青の物語』マルグリッド・ユルスナール 白水社 144p【C】
表題作は幻想的な佳作。
『リアル鬼ごっこ』山田悠介 文芸社 331p【C】
うっかり踏んでしまう前に進んで地雷を踏みましょう。
こんなモノに関して批判百出すること事態凄いですよね。
そんな現象も含めてC評価。いや、面白いですよ、はい色々と。
『θは遊んでくれたよ』森博嗣 講談社ノベルス 297p【C】
目指す方向性は理解しているつもりなのですが、
もう少し一作一作に華がないと読んでる方は辛くなって来るのですが……。
いや、それなりに面白いんですが……。
『曼荼羅-色と形の意味するもの-』松永有慶編 大阪書籍 319p【B】
インド・チベットの曼荼羅、深層心理学的考察、斬新な図象学的解釈が面白かったです。カルチャーセンターの講座をまとめた本ですが、耳で聞くだけなら
かなり理解しにくいのではないかと思いました。
『曼荼羅のみかた パターン認識』石田尚富 岩波書店 80p【C】
カラー写真多用で分かりやすい。
金剛界、胎蔵、そして上の本では触れられなかった叙景曼荼羅と
その合成パターンが説明されており興味深いです。
173 :
紅の静香(2797):2005/10/23(日) 19:52:45
お久しぶりです。
『ペットまみれの人生』
オバタカズユキ 227p
犬猫・ハムスターからゴキブリ、グリーンイグアナまでバラエティ豊かなペット達と暮らした人生のエッセイ。
…ゴキブリはペットに含むのだろうか?
飼い犬が出産騒ぎで結局模試をすっぽかしてしまったりといった、ほほえましいエピソードもアリ。
細かい飼育方法も載っていて、生き物を買い始める人の予備知識としても良いと思う。【C】
『蝶の戦記(上)』
池波正太郎 457p
戦国時代のくのいち於蝶の戦記。この後も三部作として続くらしいが未読。
軽快な文体とストーリー展開でするすると読めた。於蝶の「忍びばたらき」も面白くハラハラする。
上杉謙信に仕え(正確には謙信の部下の宇佐美が雇っている)て武田の海津城に忍び込んだり
織田の清洲城に行ったりと幅広く活躍している。謙信に惚れてついつい謙信贔屓の台詞が漏れる於蝶に
和んだ。ただ於蝶の気持ちの変化が早すぎて少しついていけない感もあった。
主役ではないためか、謙信の性格も一面的だったのが残念。【C】
『モノ欲しい女』
酒井順子 220p
ビューラー失敗でまぶたがはれ上がってもめげない女、マニキュアを乾かす間は何も出来ず我慢の女、
ついついハンカチ忘れてしまう女、さて手を洗ったらどうする…? 等、なんとなく覚えのあることから
うひゃあと思ってしまうことまで、欲しい、こだわる「女」のエッセイ。
共感半分、驚愕半分という感じ。【C】
りーすさん>完走おめでとうございます。
『材木座の殺人』 鮎川哲也 創元推理文庫 284p
三番館シリーズ。今回は短編集。
個人的にお気に入りなのが「人を呑む家」「停電にご注意」。
アリバイ崩しから人間消失までトリックが幅広いのは読んでいてうれしい限り。【C】
『現代のエスプリ別冊 流言、うわさ、そして情報』 佐藤達哉・編 至文堂 344p
流言、うわさに関する論文集。
うわさというあやふやなものを数式を使って画一化する手段には少々疑問を覚えた。
手段の一つとしては有効なのかもしれないけど、他の要素もあると思う。
都市伝説等に関するものは、守備範囲内なので面白く読めた。やはり数式とかは苦手だ・・・【C】
『「超」怖い話†(クロス)』 安藤君平 竹書房文庫 203p
実話怪談集。
内容としては可もなく不可もなくといった感じ。
それにしても「新聞売りの老婆」「恐山に行こうとしたら・・・」はどう考えても怪談ではないと思う。【D】
('A`)さん>集計とまとめサイトお疲れ様です。自分のHNが出ててびっくり。
『アマゾン・ドット・コムの光と影』 横田増生 情報センター出版局 p272 【B】
ついつい出かけては、いつも財布の中身を骨になるまで喰われて、
ああアマゾンはピラニアの生息地なんだーと帰ってくる私です。
アマゾンで本のお買い物したことある人は一読の価値あり。
『ハゲタカは舞い降りた』 ドナ・アンドリュース ハヤカワ文庫 p471 【C】
『恋するAI探偵』 ドナ・アンドリュース ハヤカワ文庫 p402 【C】
ドナ・アンドリュース『ハゲタカ』の鳥シリーズは、
まだ4作目なんだけどちょっと飽きが来たかなって感じになり始めてました。
でも『AI探偵』はなんといっても、ヒロインがコンピューター・プログラムですから新鮮!
PCわっけわからん人でも、SFがNGな人でも、ロマンス小説苦手な人でも問題なく読める(はず)。
『戦後「翻訳」風雲録・翻訳者が神々だった時代』 宮田昇 本の雑誌社 p234 【C】
『骨と髪』 レオ・ブルース 原書房 p285 【C】
『パノラマ座の惨劇・帝都探偵物語G』 赤城毅 光文社文庫 p321 【C】
みなさんよろしくお願いしますm(_)m
忙しくて、読書がなかなか進みません^^;
『標的走路』 大沢在昌 文春ネスコ p362 【C】
佐久間公シリーズもの。
大沢在昌が一種の「雪山の山荘で」的なクローズドサークルもの書いてたとは知らんかった。
いやあくまで「一種の」。つうか「部分的な」。
あるいは「クローズド・サークルものとも言える。言って言えないこともないだろう」だけど。
『スクランブル』 若竹七海 集英社文庫 p285 【B】
『クールキャンデイ』 若竹七海 祥伝社 p156 【C】
『ヴィラ・マグノリアの殺人』 若竹七海 光文社文庫 p428 【C】
『古書店アゼリアの死体』 若竹七海 光文社 p312 【B】
『プレゼント』 若竹七海 中公文庫 p306 【C」】
『依頼人は死んだ』 若竹七海 文春文庫 p322 【C】
『悪いうさぎ』 若竹七海 文春文庫 p458 【C】
『船上にて』 若竹七海 講談社文庫 p274 【C】
若竹七海まとめて再読中。まとめて続けて読むとシリーズものじゃなくても、
以前飛び飛び読んでた時には気が付かなかった意外なリンクが見つかって楽しいと発見。
『スクランブル』がやっぱり最高。上質のミステリ。上質の青春小説。
葉村晶シリーズは『悪いうさぎ』では、和製ハードボイルドとして、
原 寮の『愚か者死すべし』なんかより遥かに上を行っていると思った。
('A`)さん。集計とまとめサイトありがとうございます。
りーすさん>完走おめでとうございます。
「微妙なマナーがズバリ!わかる本」 夢プロジェクト(編) 夢の設計社 219P
たとえば再婚した友人の祝儀額とか、メールの返信が来ないときの角をたてない
確認法とか、ちょっとした微妙シーン別に対処法が明記。ひまつぶしに【C】
「東京奇譚集」 村上春樹 新潮社 210P
5編の短編集。なかなかに読ませる。
でも前作「神々の子供たちはみな踊る」のほうが私は好きだ。【C】
>真空さん、遅れましたが完走おめでとうございます。
>('A`)さん、マンドクセ集計、ありがとうございます。
>水無月さん、干瓢さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
青い鷺 小栗虫太郎 現代教養文庫 472p
新伝奇の元祖だそうです。
相変わらず法水がステキすぎますね。
ちょっと分かりにくい部分も随所にあるけど…【C】
巷談辞典 井上ひさし 文芸春秋 220p
ページがついていなかったので、
110本のエッセイ×2pで計算。
山藤さんの絵とも相性がよかった気がする。
面白かったけど、本人は物足りないご様子。
他の本はもっと面白いのだろう。【C】
地獄の話 山辺習学 講談社学術文庫 294p
そもそもインドの仏教をよく知らないのに
コレに手を出すのが間違いだった。
ように思えるが、結構タメになったような気もする…
うーむ。【B】
七瀬ふたたび 筒井康隆 新潮文庫 242p
家族八景の続編。
テレパスの描き方は今見ても面白い。いいもんです。
あ、僕は家族八景のが好きかな。【B】
酒呑みの自己弁護 山口瞳 新潮文庫 363p
ウィスキーを水で割らないでいい大人になりたいと思った。
それにしても、多趣味っていいっすね。【C】
中国の大盗賊・完全版 高島俊男 講談社現代新書 327p
名著。コレは面白いよ。分かりやすくて面白くてタメになる。
個人的にはココ暫くで一番のお勧め。
面白いです。【A】
HANAさん、トビ子さん、(・Д。)さん、ありがとうございます。
『ダレン・シャン3 バンパイア・クリスマス』ダレン・シャン(著)(小学館)286p【B】
ヴァンパイア将軍が登場するが、イメージしていたものとかなり違った。
ヴァインパイアに敵対する存在も現われ、面白くなってきた。
『オレンジ分館のすてきなクエスチョン』石和青(著)(文芸社)179p【C】
図書館の話なんだけど、中途半端にSFっぽいのが余計。
『へえの本 トリビアの泉1』フジテレビ・トリビア普及委員会(編)(講談社)135p【C】
TVは観てないので読んでみた。くだらない無駄知識が満載で楽しい。
『一勝九敗』柳井正(著)(新潮社)236p【C】
ユニクロ、柳井会長の書。
『武士の家計簿』磯田道史(著)(新潮社新書)223p【C】
『管制官の決断』加藤寛一郎(著)(講談社+α文庫)428p【C】
『病としての韓国ナショナリズム』伊東順子(著)(洋泉社新書)237p【C】
『オテサーネク』エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー(著)(水声社)35p【C】
『もう こわくない』マリー・ウァブス(著)(金の星社)26p【C】
高橋克彦「ゴッホ殺人事件」講談社 上344P下386P
折角上玉のヒロインを出しておきながら
何故塔馬のような朴念仁と絡めてしまうのでしょうか
下巻は非常に不満足な出来でした【D】
182 :
水無月(☆☆☆8796):2005/10/31(月) 09:29:20
『笑う男』 ヘニング・マイケル 創元推理文庫 p534 【C】
風呂敷が広がり過ぎてない分前作の「白い雌ライオン」よりグッド。
『春を待つ谷間で』 S・T・ローザン 創元推理文庫 p409 【C】
S・T・ローザン6冊「今回はイマイチ」って思わされることが一度もない。
これって地味だけど実はかなり凄くないか?
『ボンデージ!』 スパークル・ヘイター 新潮文庫 p412 【C】
特に可もない不可もない女流ミステリ。
ところで新潮文庫<タルト・ノワール>シリーズもう終わっちゃってるんだろうか?
<タルト・ノワール>と銘打ってシリーズで始めた割には何冊出ただけだったんだろ?
『なみだ特捜班におまかせ!』 鯨統一郎 祥伝社 p249 【C】
ミステリを期待して読んだら【D】かも。お笑いを期待して読むべし。
『殺人小説家』 ディヴィッド・ハンドラー 講談社文庫 p472 【C】
『閉ざされた夏』 若竹七海 講談社 p307 【C】
『林真理子の名作読本』 林真理子 文春文庫 p261 【C】
10月1日〜10月31日のページ数を集計してみました。
1位…りーす様 9306P
2位…水無月様 9251P
3位…かえるくん様 4892P
4位…HANA様 4033P
5位…(・Д。)様 3742P
6位…真空様 3590P
7位…ですな様 2250P
8位…干瓢様 1389P
9位…テタ様 1376P
10位…紅の静香様 904P
11位…強化人間様 506P
12位…トビ子様 429P
秋真っ盛りですね('A`)
今月も集計ありがとうございます
鮎川哲也「黒いトランク」創元推理文庫382p
完全に計算されたトリックと適度に盛り込まれた余談のバランスが絶妙ですな
【B】
集計お疲れ様です。
『柳田國男全集2』 柳田國男 筑摩書房 735p
「遠野物語」「時代ト農政」「山島民譚集」の三篇を収録。
「遠野物語」は拾遺もきちんと収録されていて満足。隅々まで配慮が行き届いている。
「時代ト農政」は農政関連。田舎と都会の問題が現代でも通じて面白い。報徳社は実態自体がよくわからず。
「山島民譚集」は伝説の総まとめといった所、第一部が読みにくい。【B】
『妖怪文芸巻之参 魑魅魍魎列島』 東雅夫・編 小学館文庫 408p
日本列島各地における妖怪小説を収録。落語から演劇まで幅広い。
面白かったのは「魑魅魍魎」「江戸の化物」「幽霊と化けもの」「風の神」「村の怪談」「一眼国」
とくに石上玄一郎を知ったのは拾いものでした。【B】
『吸血鬼の壜詰』 物集高音 講談社ノベルズ 170p
今回の出し物は「花咲爺」「手無し娘」「吸血鬼」「口裂け女」。
どうも牽強付会が多いような気がする。
論理を楽しむためのものだからこれでいいのかもしれないけど・・・【C】
孔子伝 白川静 中公文庫 317p
ちょっと読み飛ばすとすぐに分からなくなる、
非常に論理的かつ内容豊かな良い本でした。
様々な視点から論じられた孔子と儒学。
非常にタメになる本です。【B】
バブリング創世記 筒井康隆 徳間書店 259p
ハチャメチャで良かったです。
怖いの、味があるの、メチャクチャなの、と
美味しいブブンも一通り揃ってますし。【B】
続ものぐさ精神分析 岸田秀 中公文庫 317p
人間は本能の壊れた動物で、文化は幻想である。
基本やってる事は、この定理の証明です。
多少無理もあるけど、かなり興味深い視点だと思います。
岸田心理学の応用編公式集って事で。【B】
っと、すいません。
HANAさん、おめでとうございます。
('A`)さん、まとめありがとうございます。
秋真っ盛りですね。読書の秋です。
>>('A`)さん
集計乙です。
>>HANAさん、(・Д。)さん、おめでとうございます。
「有限と微小のパン」森博嗣 869P【B】
S&Mシリーズ10作目。
完結…とは言い難いですね。
Vシリーズ、四季シリーズと微妙に繋がっているらしいので。
今回はあの人と犀川さんの会話が良い。
短編読んで、Vシリーズに早く入りたいです。
「銀河英雄伝説B」田中芳樹 247P【C】
「キノの旅@〜B」時雨沢恵一 合わせて693P【B】
集計お疲れ様です。
HANAさん、(・Д。)さん、おめでとうございます。
『ダレン・シャン4 バンパイア・マウンテン』ダレン・シャン(著)(小学館)254p【B】
前作から6年後。バンパイア総会に参加するために旅立つダレン。
4〜6巻でひとつに纏まるストーリーとなるらしく、続きがすごく気になる終わり方をしている。
『笑う怪獣』西澤保彦(著)(新潮社)253p【D】
喜国雅彦がイラスト担当なので表紙に騙されてしまった。
本筋とは何の関係もなく、急に怪獣や宇宙人が乱入してくる。
『怪奇鳥獣図巻』伊藤清司(監)(工作舎)150p【C】
中国に伝わる「山海経」からの引用を中心として江戸時代に描かれた絵巻物を、カラーで紹介している。
『<子>のつく名前の女の子は頭がいい』金原克範(著)(洋泉社新書)231p【E】
都合の良い調査結果だけで構築したウソっぽい本。
データの取り方に恣意的なものを感じるし、論理も飛躍しすぎ。
あとがきも、この内容に反論する知識人を貶めているだけで非常に見苦しく、
読者を納得させるだけの論理構成が全くなされていない。
<子>のつかない名前を持つ女性が気分を悪くするだけの駄本だと思う。
『死の準備』近藤誠、日垣隆、山田太一、吉本隆明、他(著)(洋泉社新書)217p【C】
『クラシック批評こてんぱん』鈴木淳史(著)(洋泉社新書)238p【C】
190 :
テタ(☆☆☆9666):2005/11/13(日) 18:52:15
('A`)さん、集計ありがとうございます。
HANAさん、(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
『来訪者』ロアルド・ダール ハヤカワ文庫 238p
短編集。最後にオチのある艶笑譚といった感じ。
【C】
(・Д。)さん、ありがとうございます。
('A`)さん、集計お疲れさまです。
『『瑠璃城』殺人事件』北山猛邦 講談社ノベルス 213p【C】
さすが物理のキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!山。
ご都合主義的な異次元ファンタジーと物理トリックの融合という路線の
行く末を見守っていきたいと思います。
『森博嗣の浮遊研究室3 宇宙編』森博嗣ほか メディアファクトリー 287p【C】
今のブログ日記よりはるかに面白い。
森博嗣のエッセイはたまに真意が読み取りにくく、
適切なツッコミが入らないとフラストレーションが溜まります。
コジマケンのイラストが相変わらず冴えてますね。
『スメル男』原田宗典 講談社 297p【B】
エッセイの端々に現れる妄想を抽出した感じの小説。
ありがちな登場人物と展開が古いジュブナイルのようで楽しめました。
『マハラージャ殺し』H・R・F・キーティグ ハヤカワミステリ文庫 430p【C】
半世紀以上前のインドが舞台ということで、雄大な雰囲気が良い感じでした。
犯人当てではアクロバットを予想したのですが、きわめてストレートで期待外れ。
これが英国推理作家協会賞か、という疑問もなきにしもあらず。
('A`)さん、集計ありがとうございます。
『海神の晩餐』 若竹七海 講談社文庫 p416 【B】
『製造迷夢』 若竹七海 徳間文庫 p318 【C】
少し切なくてほろ苦いのが若竹七海の読後感。
スィート・ビターなチョコレートと同じ中毒性がある、かもしれない。
『帝都・闇烏の事件簿1』 真瀬もと ウイングス文庫 p312 【C】
一見お約束のストーリーみたいで、でも早々から予想外されちゃった。
大正浪漫だけ期待してミステリ的にはラノベと侮ったのが間違いじゃった。
『闇に薔薇』 ジェームズ・パターソン 講談社文庫 p438 【C】
どんでん返しの順番を逆にした方が面白かったんじゃないかなー。
「思いがけない犯人」が返されて返されて、
「意外とありがちな犯人」になってしまっただー。
『酔いどれに悪人なし』 ケン・ブルーウン ハヤカワ文庫 p450 【C】
過去を引き摺るアル中探偵のタフガイぶったお話なんて食傷気味って思ってたら、
ドライでクールでアップテンポなセンチメンタルってあるんだなあ。
『うたう警官』 佐々木譲 角川書店 p373 【C】
『容疑者たちの事情』 ジェイニー・ボライソー 創元推理文庫 p269 【C】
『しっかりものの老女の死」 ジェイニー・ボライソー 創元推理文庫 p316 【C】
『本が好き、悪口言うのはもっと好き』 文春文庫 高島俊男 p310【C】
『お言葉ですが・・・』 文春文庫 高島俊男 p308 【C】
193 :
テタ(☆☆☆☆70):2005/11/15(火) 21:40:33
水無月さん、完走おめでとうございます。
『脳のなかの幽霊』V. S. ラマチャンドラン サンドラ・ブレイクスリー 角川書店 404p
脳の仕組みについて、臨床経験をもとに考察している。
考察の方法も観念的なものでなく、実証できるかどうかが問題になっている。
なので、自分とはなにか、といった問いに科学的に迫ろうとしている。
もちろん答が出たわけではないけれど、その鮮やかな手並みに拍手。
【B】
水無月さん、テタさん、完走おめでとうございます。
「憑神」 浅田次郎 新潮社 287P
時は幕末。武士の本懐を頑なな信じる彦四郎と、彼につきまとう憑神。
前半などは漫談のように話が進むが(実際本当に笑えたし)
いよいよというラストにはとんでもない展開が待っている。
新政府の逆らいがたい流れと武士の生き様との間で苦悩するさまは
壬生義士伝を思わせる【C】
「浄夜」 花村萬月 双葉社 500P
ゲルマニウムの夜で挫折して以来初めてこの作家のを読了した。
小説家志望の女性と文芸雑誌副編集の男性と、登場人物はそう
多くないけど極めて個性が強いキャラクターたち。
かなり変態的なストーリー展開。好き嫌いが分かれそうです。
ただのエロだったら読むのやめてたけど、最後までいけたのは
過激な言葉の裏にふとすばらしいフレーズが隠れていたりするから【C】
ありがとうございます。
水無月さん、テタさん、完走おめでとうございます。
一草一花 川端康成 講談社文芸文庫 383p
優美な文章の川端先生はエッセイでも、
なんだか窮屈そうな感じでした。神経質。
「自殺を肯定するものではない」と書かれていました。
ちょっとだけ悲しくなりました。【C】
恐るべき公害 庄司光・宮本憲一 岩波新書 209p
公害の発生と経済の発展を関連付けて説明する。
図、地図、表も多く、資料としての価値は高そうだ。
エンゲルスの文章の引用と資本主義攻撃が多いこの本を
ちょっと「怖いなあ」と感じてしまうのは神経質過ぎるかしら。
古い本だから、仕方ないのだけれども。【C】
(・Д。)さん、りーすさん、かえるくんさん、テタさん、ありがとうございます。
(・Д。)さん、水無月さん、テタさん、完走おめでとうございます。
人大杉で入れなかったので一気に。
『怪奇無尽講』 飯野文彦 双葉社 251p
ホラー短編集。所謂語りの入れ子構造。
現実を物語が侵食するというのはわりとパターン化しているけど好き。
これを書いている今「抱いたら墓地」のネタがわかった。【C】
『絵入川柳妖異譚』 綿谷雪 三樹書房 258p
「秋の日に 戸板返しで 干すお化け」(四谷怪談)、「大江山 腕の刺身の 作り分け」(酒顛童子)
怪異譚を題材にした川柳を集め解説している。中には和泉式部とかあまり関係ないものも含まれているが。
面白いのが多いのはやはり「累」「四谷怪談」を題材にしたもの。
江戸人も怪異に大して強い興味を持っているものであるな。【C】
『夢魔』 ロバート・ブロック 青弓社 178p
ホラー短編集。
サイコのような人間精神を舞台にしたものではなく、わりと古典的な怪談が中心。
全体的にパルプホラーを彷彿とさせるものが多い。
気に入ったのは特にそれが顕著な「大修道院の宴」「蝋人形館」【C】
『石川淳選集 第一巻』 石川淳 岩波書店 338p
文体が独特と聞いていたので期待して読み始めたけど、確かに独特な文体。
慣れるまでは少々手こずった。
有名な『普賢』はタルホの『弥勒』から何かを引いたようであまり感心しなかった。
面白く感じたのは「山櫻」が非常に怖く感じた他、「曽呂利咄」「鉄拐」等。【C】
『東京伝説 彷徨う街の怖い話』 平山夢明 竹書房文庫 223p
人間の狂気を題材にした話が中心。
そしてその方に明らかに恐怖感より嫌悪感を掻き立てられる。
とりあえず今回もイヤ感を十分に味わえる一冊であった。【C】
『ユリイカ 2000年10月号』 青土社 253p
特集は鏡花。
面白かった記事は鏡花と近親相姦を扱った「禁忌への迂路」、鏡花と旅の係わり合い「鏡花文学と〈土地〉の力」、
江戸文学との対比「京伝・鏡花・卵塔場」、ガイドブック「魔界瞥見」等。
それにしても鏡花ほど様々な角度からのアプローチができる作家は少ないと思った。【C】
『小鼠ニューヨークを征服』 レナード・ウイバーリー 創元推理文庫 254p
アルプス山麓の小さな国が財政難からアメリカに宣戦布告。しかも14世紀の装備で勝ってしまう。
こういうストーリは好き。
ユーモア小説らしくご都合主義が目につくが、それを補って余りある魅力がある。
このシリーズ全体が復刊されるのを祈ってやまない。【B】
『言霊と他界』 川村湊 講談社学術文庫 351p
江戸から近代にかけての作家等の言語、他界観を検証している。
柳田、鏡花、八雲は作品を読んだことがあるのでわかりやすかったが、宣長などは馴染めなかった。
富士谷御杖に至っては名前を見るのも初めてだし。
それでも大体の部分は解説でなんとかなるが、やはり肝心の部分は実際読んでいないとだめだなと愚考した次第。【C】
『鏡花全集 巻十五』 泉鏡花 岩波書店 774p
前半四作はホラーチックで実に良かった。特に「陽炎座」「蒟蒻本」が素晴らしい。
後半は前半に比べるとちょっとと言うもの。特に大部分を占める「参宮日記」が未完なのが惜しまれる。
「日本橋」も現代の価値観に馴染んだ我々からすると、首を傾げざるを得ない。ある意味理想化された姿だからこれでいいのかもしれないけど。
「魔法瓶」冒頭の描写は文章の妙を味わせてもらった。【B】
『読書三到』 紀田順一郎 松籟社 227p
図書館、読む、引く、インターネットというものをキーワードに現代の読書に迫っている。
辞書に関しての様々な歴史などについては面白く読めた。
しかし随分前から読書の危機が叫ばれているが、普段本を読んでいるとあまりピンと来ないのが現状でありますな。
業界に関係している人は大変なのかも知れませんが。【C】
水無月さん、テタさん、おめでとうございます。
『シニアにための海外快適旅行術』田村康二(著)(洋泉社新書)192p【D】
やたらと自己中心的で金に糸目をつけず病的なまでに健康にこだわる著者。
貴方は金持ちだから出来るかもしれないが、普通の人はお金持ってないんだよ。
怪しげな部分があったから航空関係者に確認取ったら間違ったこと書いているし。
『天下人史観を疑う』鈴木眞哉(著)(洋泉社新書)250p【C】
歴史上、常識とされる一連の流れを疑ってみるのに良い。
『まれに見るバカ』勢古浩爾(著)(洋泉社新書)248p【C】
ここまで著名人をバカにして大丈夫なんだろうかと心配になる。
『どきどきフェノメノン』森博嗣(著)(角川書店)355p【C】
従来の森博嗣っぽさが無い。これは好き嫌いが分かれそうだ。
『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ(著)(河出書房新社)120p【C】
第132回芥川賞候補作だが、どうもイマイチ。
題名もペンネームもなんだか下品だし……。
『雪の華』伊藤たかみ(著)(角川春樹事務所)221p【C】
ただの陳腐な恋愛小説じゃなくて、どことなく推理小説っぽい。
意外に文章は上手いと思ったが、誤字脱字が気になるんだよなぁ。
『自由と宿命・西尾幹二との対話』西尾幹二、池田俊二(著)(洋泉社新書)267p【C】
『おばけのブルブル』荒井良二(著)(講談社)31p【C】
『空とぶライオン』佐野洋子(著)(講談社)30p【C】
200 :
干瓢(☆☆☆1812):2005/11/21(月) 19:36:14
お久しぶりです。
『関ケ原』上中下巻 司馬遼太郎 新潮文庫 458p+458p+425p=1341p
各大名たちの行動を俯瞰するように描写され、この天下分け目の合戦の中に紛れ込んでいるような臨場感さえ味わえる。まさに圧巻。
各武将の様々な生き様の違いが非常に印象深かった。真田昌幸や大谷吉継に特に共感を持った。【A】
今日から参加することにしました。
僕は普段あまり本を読みません。
年末が近いので一念発起した次第です。
教養をつけたいので幅広い読書を心がけます。
よろしくお願いします。
ねこまんまさん、はじめまして。今後とも宜しくお願いします。
東海道戦争 筒井康隆 中公文庫 265p
筒井康隆の初期の作品の素晴らしさは、
その時代の空気を用いた、どの時代にも通じるSFだなぁ。
表題作以外にも逸品多。いい短編集です。【B】
旅のラゴス 筒井康隆 新潮文庫 232p
クラシックでも聴きながら読みたい一冊。
雰囲気が素晴らしい。【B】
「笑い」の混沌 山藤章二 講談社文庫 286p
対談集。相手がいいから面白い。
談志師匠の話が一番面白かったかなあ。【C】
三国志 将の名言参謀の名言 守屋洋監修 青春出版社 203p
名言集の類の中でも、
どちらかというと時代とその言葉を発した人物像に
焦点が置かれている。ビジネス的な名言集ではなかった。【C】
「世界の中心、針山さん」成田良吾 415P【C】
いくつかの短編が、つながっている形になっている。
魔法が出てくるのだが、西尾程細かな設定をしているわけではない。
しかし、キャラクターはかなり魅力的。
「殺戮にいたる病」我孫子武丸 324P【B】
叙述トリックに完全にはまりました。
「キノの旅 C〜F」時雨沢恵一 合わせて900P【C】
「1937年のピンボール」村上春樹 175P【B】
「羊をめぐる冒険 上・下」村上春樹 合わせて476P【B】
ねこまんまさん、よろしくお願いします。
かえるくんさん完走おめでとうございます。
『ダレン・シャン5 バンパイアの試練』ダレン・シャン(著)(小学館)238p【B】
いよいよ試練を与えられるダレン・シャン。だが失敗して殺されることに……。
逃亡する途中でバンパイアの敵が! またしても続きが気になる終わり方。
『死神の精度』伊坂幸太郎(著)(文藝春秋)275p【B】
音楽好きな死神の短編集だが、最後の話で……。今回も上手い。
『空想動物ものがたり』マーグリット・メイヨー(再話)(岩波書店)108p【C】
各地の神話や伝説10編を選んだもの。
『きみとぼくの壊れた世界』西尾維新(著)(講談社)295p【C】
西尾維新に初挑戦。今時の若い子ウケしそうな内容だ。
『新本格魔法少女りすか』西尾維新(著)(講談社)245p【C】
結構面白いけど、題名がこれだから借りるとき少し恥ずかしい……。
『頭がいい人、悪い人の話し方』樋口裕一(著)(PHP新書)219p【C】
実際には題名通りではなく、悪い人の話し方しか載っていない。
巷で評価されているほどには良書でないと思う。
『ふしぎなお人形ミラベル』アストリッド・リンドグレーン(著)(偕成社)25p【C】
リンドグレーンなので思わず借りてきてしまった。
『新書百冊』坪内祐三(著)(新潮新書)252p【C】
『アラブの格言』曽野綾子(著)(新潮新書)190p【C】
『ドワーフじいさんのいえづくり』青山邦彦(著)(フレーベル館)30p【C】
205 :
テタ(☆☆☆☆901):2005/11/26(土) 20:39:10
かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『寺田寅彦』ちくま日本文学全集 472p
随筆28編。
最後の辛口の解説にうなずいてしまった。【C】
『ウッドストック行最終バス』コリン・デクスター ハヤカワ文庫 359p
目の前の証拠から仮説をたて犯人探しをして失敗、
を何度も繰り返し真相に迫っていくミステリー。
【B】
ねこまんまさん>これからよろしくです。
かえるくんさん>完走おめでとうございます。
『時と神々の物語』 ロード・ダンセイニ 河出文庫 565p
「ペガーナの神々」「時と神々」を含む短編集。
白眉はなんといっても「ペガーナの神々」。
神の目覚めと共に全てが終わる世界観はなんとも言えない余韻を漂わせている。
その他の短編も粒揃いで満足した。【B】
『メトロポリス』 テア・フォン・ハルボウ 創元推理文庫 364p
伝説的な映画の原作。
期待して読み始めた割にはなんだかなあ、という感じ。
昔は新鮮だった労働者と資本家というテーマも現在では手垢に塗れすぎているためだと思われる。
映画は一度見てみたい。【D】
『世界霊界伝承事典』 ピーター・ヘイニング 柏書房 305p
霊界に関する事典。
スピチュアリズムから文学まで多岐にわたっていて楽しめた。
問題点は人名で欧米風に名→性となっているため少しわかり辛い。
参考文献に邦訳もきっちり書かれていてありがたかった。【C】
『美術という見世物』 木下直之 ちくま学芸文庫 401p
明治期の日本が美術という概念をどのように取り入れていったか。またその過程で何を捨て去っていったか。
読み進めていくと美術と見世物の概念があやふやになっていく。
生人形や写真油絵などは模索していた時期に発生した鬼子とも言うべきものだろうが、ただ捨て去るには勿体無いような気がする。
ちょっと泉目吉の人形見てみたいな。【B】
207 :
テタ(☆☆☆☆1174):2005/11/29(火) 21:32:24
『遥かなるケンブリッジ』藤原正彦 新潮文庫 273p
研究員としてのケンブリッジ大学の滞在記録。
『若き数学者のアメリカ』を思い出した。
【B】
『腹話術師』 三橋一夫 出版芸術社 334p
ミステリ(?)短編集。
横溝正史言うところのほんの少しずれた、という表現がぴったりの短編が揃っている。
個人的に好きなのは「勇士カリガッチ博士」「親友トクロポント氏」。
作者自身は私小説というけれども、私小説がこれほど面白かったら日本の文学はどれほど豊かになったことか。【B】
『性と愛の日本文学』 加山郁生 河出書房新社 279p
性描写のある日本文学のブックガイド。
普通この手の本を読むと本が欲しくなるのだが、それが全くなかった不思議。
作品に魅力がないのか、説明が悪いのか。【D】
『夜は千の目を持つ』 ウィリアム・アイリッシュ 創元推理文庫 410p
ミステリ長編(?)。
これは評価に苦しむ。ミステリだと思えばアンフェアだし、SFかと言えばどうだろう??
結局解説であるように、作者の目的がサスペンスを盛り上げるためだけとしか言いようがない。
結局解決がなかったような・・・【C】
ねこまんまさん始めまして。
テタさん、トビ子さん、(・Д。)さん、
HANAさん、リーすさん有難うございます。
『冬のオペラ』 北村薫 角川文庫 p275 【C】
連作3話のうち1話と2話は直ぐトリックが想像ついちゃった。
名探偵でなければ解けない謎というよりも、
居合わせた関係者のうち誰一人解けなかったということが不思議。
『いざ言問はむ都鳥』 澤木喬 創元推理文庫 p228 【B】
この作者これ1作だけしか書いていないらしい。残念!
『心霊探偵八雲3 闇の先にある光』 神永学 文芸社 p340 【C】
1・2と読んでやっと3で面白くなり始めてきた。
『写楽・考 蓮杖那智フィールド・ノートV』 北森鴻 新潮社 p237 【C】
冬狐堂シリーズとリンクさせるの止めて欲しいなあ。シリーズの雰囲気が違うのに。
『探偵大杉栄の正月』 典厩五郎 早川書房 p438 【C】
大杉栄その他出てくる歴史上実在している登場人物はまだいい。
でも著者創作の登場人物はまるっきり平成の思考回路の人物造形で興醒め。
『賢者はベンチで思索する』 近藤史恵 文藝春秋 p276 【C】
『ヘビイチゴ・サナトリウム』 ほしおさなえ 東京創元社 p278 【C】
『カーテンの陰の死』 ポール・アルテ 早川書房 p210 【C】
『お言葉ですが2「週刊文春」の怪』 高島俊男 文春文庫 p300 【C】
『クラシック悪魔の辞典』鈴木淳史(著)(洋泉社新書)208p【C】
「悪魔の辞典」クラシック版。知識が無いと笑うところが解らない。
『ロマネ・コンティに挑む』マルク・ド・ヴィリエ(著)(TBSブリタニカ)222p【C】
世界最高峰のロマネ・コンティに匹敵するワインを、カリフォルニアで造ろうと試みた男の物語。
『毒婦の誕生』朝倉喬司(著)(洋泉社新書)220p【C】
『無印OL物語』群ようこ(著)(角川文庫)274p【C】
『撫で肩ときどき怒り肩』群ようこ(著)(文春文庫)301p【C】
こちらこそよろしくお願いします。
『クリムゾンの迷宮』 貴志祐介 角川ホラー文庫 393p 【D】
『眠れるラプンツェル』 山本文緒 幻冬舎文庫 318p
女が堕ちて行く経過が生々しく書かれている。【C】
かえるくん、完走おめでとうございます。
玄笑地帯 筒井康隆 新潮文庫 157p
改行無しで良く読ませる。
これは呼吸がいいんだろうな、文章の。【C】
イスラーム生誕 井筒俊彦 中公文庫 236p
イスラームの土台を知る事は、楽しかったです。
今後の社会情勢とか関係なしに。【B】
日本残酷物語1 宮本常一他 平凡社 541p
日本の風土は、そう、ね。
思ってる程幻想的でもありませんでした。
多分、この本は「出発点」となりうる本だと思う。
何の出発点かは知らんけど。【B】
11月1日〜11月30日のページ数を集計してみました。
1位…HANA様 7078P
2位…りーす様 6159P
3位…水無月様 6092P
4位…かえるくん様 4099P
5位…(・Д。)様 2471P
6位…テタ様 1746P
7位…干瓢様 1341P
8位…真空様 1227P
9位…トビ子様 787P
10位…ねこまんま様 711P
11位…ですな様 382P
2005年も残り1ヶ月ですね('A`)
集計お疲れさまです。>('A`)さん
『旅のラゴス』 筒井康隆 新潮文庫 226p 【C】
『海と毒薬』 遠藤周作 新潮文庫 208p 【C】
215 :
(・Д。)(10☆3767):2005/12/05(月) 20:57:29
集計乙であります。
来年こそは本を通じて出会いがありますように。
アフリカの爆弾 筒井康隆 角川文庫 276p
表題作含め、大変はちゃめちゃでよろしい。
一歩手前、一歩先の面白さを、実に熟知している気がします。
同じ空気を吸えて良かったです。【B】
山海経 高馬三良訳 平凡社 203p
中国の山は、大切にしなきゃいけませんね。
歴史学的にも、文学的にも。
まあ、目を通しておくに越したことは無い、って具合でした。
面白く読めますが、覚えたり研究したりするのは無理そう。【C】
参加させてもらってよろしいですか
最近、読書をするようになりましたので
仕事が忙しいですが、なるべく続けたいと思います
今月読んだ本
決断力 羽生善治 角川ONEテーマ 201P B
仕事でも役にたつかなと思って買いました。
最強の棋士、羽生の考え方を垣間見た感じ。
博士の愛した数式 新潮文庫 282P C
なんとなく買ってみた本。着眼点は面白い
阪神ファンですが、その辺を換算しても評価はCかな
>>('A`)さん
集計乙です。
>>りーすさん、テタさん、HANAさん、(・Д。)さん
ありがとうございます。
「ネコソギラジカル(下)」西尾維新 373P【B】
完結、戯言!
『お疲れ、いーちゃん』って感じ。
乙一も言っていたが、過去を振り返るとき、
必ず名前が挙がるシリーズだろうね。
でも、やっぱり零崎の物語が気になる。
ファウスト買おうかなぁ。
「疾走 上・下」重松清 合わせて764P【C】
「センセイの鞄」川上弘美 278P【C】
集計お疲れ様です。
バンカーさん、よろしくお願いします。
『絶対音感』最相葉月(著)(小学館)337p【C】
絶対音感とは先天的な才能なのだと思っていたら、幼少期における音楽教育によっても
身につけることが可能である事を知り愕然とした。
『逃亡くそたわけ』絲山秋子(著)(中央公論新社)168p【C】
福岡の精神病院から二人の患者が逃亡して鹿児島の南端まで行く話。
『ダレン・シャン6 バンパイアの運命』ダレン・シャン(著)(小学館)230p【B】
バンパイア・マウンテンに侵入したバンパニーズとの戦い。今回も驚きの結末が用意されていた。
『キャラクター小説の作り方』大塚英志(著)(講談社現代新書)309p【C】
そんなに目新しい事を書いている訳でもない。ちょっと偉そうだし、おたくっぽい。
『へぇの本 トリビアの泉2』フジテレビ・トリビア普及委員会(編)(講談社)135p【C】
『へぇの本 トリビアの泉3』フジテレビ・トリビア普及委員会(編)(講談社)135p【C】
『へぇの本 トリビアの泉4』フジテレビ・トリビア普及委員会(編)(講談社)135p【C】
無駄知識が満載。
『ワシントンの陰謀』植田信(著)(洋泉社新書)215p【C】
『子どもを伸ばす37のコツ』中山治(著)(洋泉社新書)230p【C】
『英会話攻略はこれしかない!』阿部憲二(著)(洋泉社新書)174p【C】
今週読んだ本はどれも素晴らしかったです。
バンカーさん、よろしくお願いします。
『春琴抄』 谷崎潤一郎 新潮文庫 74p 【A】
再読。文体の力でここまで出来るのかと感心した。
『津軽』 太宰治 新潮文庫 211p 【B】
人情味あふれる、等身大の太宰に好感が持てた。
情景描写も秀逸で、田舎に生まれた人なら郷愁感に浸れる。
『わたしが・棄てた・女』 遠藤周作 講談社文庫 255p 【B】
これから自分は何度となくこの作品を読み返すことになるだろう。
日常生活での利害関係などで心が荒んでいる人におすすめ。
221 :
テタ(☆☆☆☆1893):2005/12/11(日) 17:27:32
集計ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。
『キドリントンから消えた娘』コリン・デクスター ハヤカワ文庫 397p
突飛な仮説からもっともらしい結論を導いては事実によってつぶされ、
を繰り返しながら、事件の真相に迫ってゆく。【B】
『脳のなかの幽霊、ふたたび』V.S.ラマチャンドラン 角川書店 222p
講演原稿をもとにした本なので、前著の繰り返しになってる部分が多い。
【C】
合計のページ数を間違えました。
集計お疲れ様です。
りーすさん、完走おめでとうございます。
『エロスの涙』 ジョルジュ・バタイユ ちくま学芸文庫 351p
歴史上の美術よりエロティシズムを探った作品。
言わんとすることはわかるのだが、いかんせん断片的過ぎて真意が掴みにくい。
死とエロティシズムとの関連などは、別の著作でじっくり読んでみたい。【C】
『吸血鬼』 吉田八岑 北宋社 345p
吸血鬼についての概説書。
基本的なことは押さえてあるが、逆に言えば基本的過ぎて物足りない部分も。
あくまで入門書であるが、この分野に関心があれば押さえておかなければいけないともいえそう。
冒頭の図版、最後の資料は素晴らしい。【C】
『稲垣足穂全集8』 稲垣足穂 筑摩書房 463p
キリスト教関連のエッセイが多い。
傑作『弥勒』の果てに行き着いたのがこの境地だとすると、かなりがっかりさせられる。
『明石』『蘆』などノスタルジーに立脚したのはいつもどおりなのが救い。【C】
『真夜中の檻』 平井呈一 創元推理文庫 427p
『真夜中の檻』『エイプリルフール』の二作品、怪談関連のエッセイを収める。
二作品はどちらも水準以上の出来だと思うが、やはり『真夜中の檻』の方が好みに合う。
エッセイは本当に好きなものを人に勧める時の楽しさが全編に漲っている。
いいエッセイを読むと、それに関連した作品が読みたくなります。【B】
『稚兒殺し 倉田啓明譎作集』 倉田啓明 龜鳴屋 290p
大正時代の忘れられた作家の短編集。
全編中の白眉は「稚兒殺し」であるが、個人的には衒学のために書かれたような『オイロタス』、エログロナンセンスが凝縮されたような『人魚の肉』が割と好み。
探偵小説二編はだめですが・・・それにしても大正時代の作家の文章力には驚かされるばかり。【C】
『ホラー・ジャパネスクの現在』 一柳廣孝、吉田司雄 編 青弓社 236p
映画、漫画、小説などから現代ホラーに迫っている。
後書きで『幻想文学』を引き合いに出しているが、その後釜になるにはクオリティが低すぎるような気がしてならない。
『幻想文学』の思い出話や、高田衛の紹介はまあ面白かった。【D】
『書林探訪』 紀田順一郎 松籟社 237p
古本についてのエッセイ。
何故かフィロビブロンという本の紹介が異常に心に残る。
学術書などの系統だった本は紹介されず雑本だけだけど、それがまた魅力的に感じられた。【C】
225 :
バンカー(1891):2005/12/12(月) 21:52:51
受け入れてもらえてありがたいです
みなさま、よろしくお願いします
バカの壁 養老猛司 新潮新書 204P 【C】
死の壁 養老猛司 新潮新書 190P 【D】
話題になった本ですが、今さら読みました。
バカの壁の方は面白かったけれど、死の壁までは読む必要がなかったと感じます。
2冊セットでお互いリンクする部分もありますが。
海辺のカフカ(上)(下) 村上春樹 486P+528P 【B】
村上春樹の小説ははじめて読みましたが、実にユニークな話のすすめ方な小説だと思いました。
まだ、読んだ本が少ないからそう感じるのかもしれませんが。
『イギリス的「優雅な貧乏暮らし」の楽しみ』吉谷桂子 吉谷博光 集英社be文庫 188p
【C】
227 :
無名草子さん:2005/12/15(木) 00:49:04
こういうスレでは心理学上、中々Aを出せないそうです
『人間失格』 太宰治 新潮文庫 139p 【C】
『女の一生・一部・キクの場合』 遠藤周作 新潮文庫 517p 【C】
幕末に於けるキリシタン迫害から、憲法で信教の自由が条文化される
直前までの宗教史が、物語を通して鮮やかに書かれている。
途中で少し退屈したので評価は厳しめ。
『日本経済入門』 岡部直明 日経文庫 178p 【C】
現代の諸問題がただ列挙されているだけの退屈な本。
ただ自分には全然素養がないので、良い勉強になった。
>>201 ねこまんまさん、よろしくお願いします。
>>203 かえるくん、
>>219 リースさん、完走おめでとうございます。
>>213 ('A`)さん、毎月集計ありがとうございます。
『ブランコのむこうで』星新一 新潮文庫 213p【C】
長編だと思って敬遠していたのですが、
ショートショートをつないだオムニバスのような形式のジュブナイル。
ちょっと寓話的過ぎて堅苦しい気もしますけど、子供の目で見るとどうなのでしょうか。
『夢野久作全集2』夢野久作 ちくま文庫 434p【C】
久作が記者時代に新聞に連載した、関東大震災1年後の東京のルポ。
腐敗した政治批判や欧米至上主義への警告など、現在の日本にも通用するような批判が鋭い。
と言うか、日本人の本質はあまり変わっていないということでしょうか。
それよりも災害後の特に一般市民の生活風景が詳細に記録されているというのは貴重かも。
こういった人間観察がその後の作品に生かされたのですね。
『工学部・水柿助教授の逡巡』森博嗣 幻冬舎 308p【C】
あからさまなノンフィクションを織り込んだほとんど自伝小説。
出版界の裏事情暴露本(というほど大袈裟でもありませんが)としても面白い。
次作でも助教授なんでしょうか?
『女囮捜査官 [2]視覚』山田正紀 幻冬舎文庫 381p【C】
山田正紀は不可能犯罪を強引なトリックで処理する本格よりも、こういった
地味なミステリの方が面白い気がします。良質な2時間サスペンス。
忙しくてなかなか感想が書けません。11月分をまとめて。
『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午 文藝春秋 444p【B】
やられました。トリックの前例はいくつか思いつきますが、使い方が上手い。
ただトリックに固執し過ぎて、ストーリーの収拾はおざなりではないでしょうか。
前半が面白かっただけに結末にはやや不満。
解説(評論)はちょっと自分に酔い過ぎでは。
『さよならダイノサウルス』ロバート・J・ソウヤー ハヤカワ文庫SF 340p【A】
ジュラシックパークみたいな感じなのかと思ってたら、全然違いました。
SFガジェットを詰め込み過ぎて散漫な印象もありますが、
それを補ってあまりあるアイディア。傑作だと思います。
『ジャンプ』佐藤正午 光文社 309p【B】
主人公(僕)の理屈っぽさや恋人の造形や会話は村上春樹っぽい。
でも話の流れはスムーズで、ストーリーテラーとしては明らかに上でしょう。
今までに読んだ恋愛小説で一番好きかも。
リンゴが食べたくなりました。
『ミニチュア庭園鉄道2』森博嗣 中公新書ラクレ 182p【C】
大人が遊ぶ楽しさを伝える、のがコンセプトだというのは分かりますが
個人的にはもう少し技術的な話題も欲しいところ。
こうやって著者の本一冊一冊が線路一本ネジ一個に変わってゆくのですね……。
「QED―百人一首の呪」高田崇史 511P【C】
第9回メフィスト賞受賞。
…なんだけど、普通だった。
主人公のキャラは良いし、トリックも許容範囲。
ただ、百人一首のパズルは少々冗長だったのが残念。
「狂骨の夢」京極夏彦 982P【B】
相変わらずの知識量に脱帽です。
そのためにページ数が増えても気にならない。
キャラクター性も、構成も抜群です。
「阿修羅ガール」舞城王太郎 368P【C】
「世界は密室でできている」同上 244【C】
久しぶりの書き込みでちょっと緊張しますね。
三島由紀夫『青の時代』新潮社文庫・・・202p【B】
三島由紀夫『金閣寺』新潮社文庫・・・375p【A】
三島由紀夫『花ざかりの森・憂国』新潮社文庫・・・286p【B】
三島由紀夫『春の雪(豊饒の海第1巻)』新潮社文庫・・・475p【A】
三島由紀夫『奔馬(豊饒の海第2巻)』新潮社文庫・・・515p【A】
三島は今まで食わず嫌いでしたね〜
映画「春の雪」を観て、豊饒の海シリーズに目下夢中なんです。
ほとんどの主人公が純粋すぎるほど純粋で、その純粋性が、
結局は身を破滅させてしまいます。
森鴎外『ヰタ・セクスアリス』新潮社文庫・・・146p【B】
司馬遼太郎『果心居士の幻術』新潮社文庫・・・240p【C】
伊澤龍雄編訳『ローソン短篇集』岩波文庫・・・247p【C】
山田風太郎『忍法六道銭』ちくま文庫・・・399p【C】
白川道『十二月のひまわり』講談社・・・245p【C】
白川道『終着駅』新潮社・・・507p【C】
白川道『捲り眩られ降り振られ』文芸春秋・・・287p【C】
233 :
バンカー(3096):2005/12/18(日) 21:06:15
『カブールの本屋』 アスネ・セイエルスタッド 江川紹子訳 イースト・プレス 373P 【B】
江川さんの初の翻訳を手がけた作品。カブールの生活のすさまじさが刻々と記録されています。
恋愛も自由にできないカブールの女性があまりに哀れだと思った。日本がいかに恵まれているかを考えさせられる。
『半落ち』 横山秀夫 講談社文庫 357P 【B】
クライマーズ・ハイをNHKで見て面白かったので、横山氏の作品を読んでみようと思って購入。
引き込まれて、最後まで一気に読めた。
『下流社会』 三浦展 光文社新書 284P 【D】
現代の世の中が二極化していることを記している。思ったより面白くなかった。
『人は見た目が9割』 竹内一郎 新潮新書 191P 【C】
ちょっと自分でもそうかもと同意できる部分があった。まあ読んで損はないと思う。
234 :
(・Д。)(10☆4842):2005/12/21(水) 01:10:46
バンカーさん、よろしくお願いします。
りーすさん、完走おめでとうございます。
仏陀のおしえ 友松エン諦 講談社学術文庫 303p
そもそも宗教という考え方から輸入品である、と
仏教とは何かを根本から喝破し、再構築して分かりやすく教えてくれる逸品。
仏教の考え方って、かなり身近ですねえ。【B】
列仙伝・神仙伝 劉向・葛洪 平凡社ライブラリ 462p
仙人、古代中国の思想の体現者ですね、文字通り。
奇想天外な話を、楽しく読めます。
墨子まで仙人の一人って扱いを受けてるのはちょっと面白かった。
何考えてるんだ、葛洪。【C】
ナスレッディン・ホジャ物語 護雅夫訳 東洋文庫 310p
抱腹絶倒のトルコのお笑い話。
吉四六話や落語で聞いたことのあるような話もしばしば。
伝達なのか、人間の感性なのかは、知らないけれど。
笑うためにも良し、トルコを知るにも良し。勉強は、こう、楽しくなくっちゃねえ。【B】
バンカーさん、よろしくお願いします。
『妖精詩集』 W・デ・ラ・メア ちくま文庫 302p
妖精に関する詩を集めたもの。
こういうものは読んでいて優しい気分になれるような気がする。
短編のファンタジーを読んでいるよう。【C】
『日本の幽霊』 池田彌三郎 中公文庫 272p
幽霊に関して古今の文献をあたっている。
基本的なものは押さえているため、他のこの分野の本と被る所も多い。
興味を持ったのは著者が直接聞いた現代の怪談の部分。ここをもう少し膨らませて欲しかった。【C】
『幽vol.4』 メディアファクトリー 383p
特集は泉鏡花。
加賀地方に伝わる怪談の文献が欲しくなる。どこか出版してないものか。
実話系はやはりいいのが揃っていると思う。【C】
236 :
無名草子さん:2005/12/21(水) 12:36:35
良スレにつきage
「地球儀のスライス」森博嗣 439P【B】
森博嗣・短編集。10編収録。
S&Mシリーズのファンとしては、
犀川さんと萌絵が登場するのは嬉しい(2編)
やはり理知的で、ぴりぴりとした感覚である。
「博士の愛した数式」小川洋子 291P【C】
やっと文庫落ち。
…なのだが、それほどでもという感じ。
川上弘美の『センセイの鞄』のような雰囲気。
「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」滝本竜彦 301P【C】
「NHKにようこそ!」同上 327P【C】
『妖精族のむすめ』 ロード・ダンセイニ ちくま文庫 370p
流石に再読が多くなってくるが、読むたびに新しい発見がある。
やはり名作を揃えているため、読んでいて楽しい。
シームの押し絵まで採録しているのは、本当に素晴らしいと思った。【B】
『1303号室』 大石圭 河出書房新社 280p
部屋に入居した人間が次々に死ぬというのは、どうみても呪お・・・。
こういうのはやはり幽霊の過去の描写を詳しく書いては興醒めな気がする
その理由もどう贔屓目にみてもDQNの八つ当たりだし・・・。
この作者の呪怨が好きなだけに悔やまれる。【D】
『ドイツ幻想小説傑作集』 種村季弘・編 白水社 266p
概訳を省いたとあって、ほとんどが初めて目にする作品ばかりであった。
一番の収穫はマイリンク『蝋人形館』、単純に恐怖を覚えたのは久しぶり。後はホーラー『写真』等。
後半部の言語実験的な諸作品はいまいちわからなかった。【C】
239 :
テタ(☆☆☆☆2614):2005/12/24(土) 21:08:18
『知性の織りなす数学美』秋山仁 中公新書 235p
身の回りのものを素材に、数学的な考え方を体験してもらおうという内容。
紙を折ったりなど、目のつけかた次第では奥深いものが
紹介されている。【C】
『遊びの博物誌2』坂根巌夫 朝日文庫 207p
美術、科学やパズルなどちょっと不思議なものの紹介。
2しか見つからなかった。【C】
『秋山仁の遊びからくる数学』秋山仁 吉永良正 ブルーバックス 191p
【C】
>>229 真空さん、こちらこそよろしくお願いします。
『田園交響楽』 ジッド 新潮文庫 90p 【C】
男が書いたとは思えない程に美しい心理描写に酔うことが出来た。
『おバカさん』 遠藤周作 中央公論社 326p 【C】
何度裏切られて痛い目にあっても、全ての人を信用し、受け入れて、無償の愛情を注ぐ。
そういった人は、「おバカさん」であるかも知れないが、断じて馬鹿ではない。
『大坪砂男全集U』 大坪砂男 薔薇十字社 441p
白眉はやはり『天狗』。独特の論理やラストは全く持って素晴らしい。
他には処女作という『三月十三日午前二時』、『男井戸女井戸』等が気に入る。
相変わらず独特の文体と論理が楽しめる。【B】
『イギリス恐怖小説傑作選』 南條竹則・編 ちくま文庫 371p
様々なスタイルの恐怖小説が集められている。
単純に怖かった『目隠し遊び』『見た男』『窃盗の意図をもって』、冒頭のイメージが素晴らしい『林檎の谷』、
ノスタルジアに包まれた『罌粟の香り』、マッケンの『地より出でたる』、等。
どれも僕の好みにあうので非常にうれしい。【B】
『フランケンシュタインの影の下に』 クリス・ボルディック 国書刊行会 342p
フランケンシュタインという「神話」が後世にどのような影響を与えたのか、を検証している。
主に怪物としてのイメージの変遷であるが、その対象が時代と共に移り変わるのが興味深い。
例えばフランス革命、資本、科学等。
怪物というイメージは自分自身の心を映す鏡でもあるのだな。【C】
セシル・スコット・フォレスター「スペイン要塞を撃滅せよ」
ハヤカワ文庫NV380P
ホーンブロワーシリーズ2巻
一巻と違って他人視点が新鮮ですな【c】
『狼の帝国』 ジャン=クリストフ・グランジェ 創元推理文庫 p557 【B】
「クリムゾン・リバー」のジャン=クリストフ・グランジェの新作。久々に「ミステリ」を堪能出来た。
『ハンサムな狙撃兵』 シャルル・エクスブラヤ 社会思想社 p260 【C】
著者はフランス人、小説の舞台はイタリアのお笑いミステリ。なんだか吉本新喜劇連想してしまうー。
『輝く断片』 シオドア・スタージョン 河出書房新社 p350 【C】
2005年各種ミステリベスト10上位に入った短編集。気の利いたクライム・ストーリー揃い。
『弦のないハープ』 エドワード・ゴーリー 河出書房新社 p65 【B】
『モーダルな事象』 奥泉光 文藝春秋 p514 【B】
続けて読んだのは偶然だったけど、「弦のないハーブ」が小説家を内面から描いてるなら、
「モーダルな事象」は外側から描いてる、とも思えて、結果的に面白さ×2。
『包丁人 轟桃次郎』 鯨統一郎 早川書房 p331 【D】
読後感「不味」の美食ミステリ。グロいだけで笑えないバカミス。
『時の町の伝説』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店 p402 【B】
『花の魔法、白のドラゴン』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店 p547 【B】
『ハーメルンの笛吹きを追え!』 ビル・リチャードソン 白水社 p252 【C】
『坊ちゃん忍者幕末見聞録』 奥泉光 中央公論社 p340 【B】
『黒頭巾旋風録』 佐々木譲 新潮社 p305 【C】
『雪虫』 堂場瞬一 中央公論社 p281 【C】
『狐弟子』 森福都 実業之日本社 p245 【C】
『忘却の船に流れは光』 田中啓文 早川書房 p360 【D】
『対談「笑い」の構造』 山藤章二 講談社文庫 p267 【C】
『ヨーロッパ物語紀行』 松本侑子 幻冬社 p234 【C】
『誤読日記』 斉藤美奈子 朝日新聞社 p390 【C】
『かんこのミニミニヤング・アダルト入門パート2』 赤木かん子 リブリオ出版 p220 【C】
244 :
テタ(☆☆☆☆3089):2005/12/30(金) 08:55:05
HANAさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『泉鏡花』ちくま日本文学全集 475p
初めての鏡花。
おもしろい作品もあったが、読んで釈然としないものもあった。
【C】
今年はこれで最後です。
皆さん、良いお年を。
今年の読み納めです。
皆さん、良いお年をお過ごし下さい。
『青べか物語』 山本周五郎 新潮文庫 337p 【C】
作品の最後に引用されている警句
「苦しみつつ、なお働け、安住を求めるな、この世は巡礼である」
を基調音とする、「浦粕(うらかす)」を舞台とした人情物語。
この作品を理解するには正直、自分は若過ぎた。
『悲しみの歌』 遠藤周作 新潮文庫 420p 【C】
ストーリーがあまりに演出ばっているので、途中で萎えた。
内容が素晴らしいだけに残念。
テタさん、ありがとうございます。
水無月さん、完走おめでとうございます。
私もこれが読み納め、みなさんよいお年を。
『推理文壇戦後史』 山村正夫 双葉社 293p
著者の目を通した、戦後の推理文壇が描かれている。
論争やいろいろあったようだけど、総じて勃興期の活気が溢れていて楽しそうである。
こないだ全集を読み終わった大坪砂男関連が興味深かった。【C】
『季刊幻想文学39』 幻想文学出版局 207p
特集は大怪獣。
ゴジラ、モスラ、ラドンの小説が復刻されていたのがたまらない。
ゴジラとモスラの扉にブッツァーティとエルンストを持ってくるセンスの良さ。
しかしやはり怪獣というと香山滋は避けて通れないんだなあ。【B】
『狼の帝国』 ジャン=クリストフ・グランジェ 創元推理文庫 570p
ストーリーに引き込まれて一気に読了。
クリムゾンリバーのように二つの事件を繋ぎ合わせる手際は見事。
今回は主人公の女性の立場がどんどん変わっていくのが気になった。
読んでいる間、厚さを感じさせられることがなかった作品。【B】
HANAさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
「さよなら、コンスタンス」 レイ・ブラッドベリ/越前敏弥(訳) 文藝春秋 272P
失踪した女性を追いかけながら様々な人たちと出会い奇異な体験をしていく
男性のはなし。全体的に幻想ムードで夢をみているような気持ちになる。【C】
「無事、これ名馬」 宇江佐 真理 新潮社 262P
時は江戸。火消しの親方の元に生真面目な武家の息子(6歳・臆病)が
慕ってやってくる。世話焼き、人情、火消しの生活、啖呵きり、半鐘のなる
大伝馬町と纏持ち。ぜんぶつまっててお得な一冊。【C】
「グッド・バイ」 太宰治 新潮社 340P
表題ほか中短編集。表題は未完成品。さぞや自殺直前の無念な内容の
話かなと思ったら。男がいままで付き合ってた10人の女たちとすっぱり縁切り
したくて雇った女(がめつくて大食漢でダミ声)しかし超美人。彼女を連れまわして
愛人たち一人一人に「グッド・バイ」していく話。ユーモラスでした。【C】
皆様よいお年を
HANAさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
「血塗られた神話」新堂冬樹 302P【D】
第7回メフィスト賞受賞。
これは、駄目だ。
久しぶりにこんな駄目な本とで出会った。
なにこのナルシスト小説。
グロさもなんか微妙だし。
メフィスト賞受賞だから読んだけど、
とんだ地雷でした。
「さみしさの周波数」乙一 205P【B】
再読、なんだけど、何度読んでも楽しめる。
それが乙一クオリティ。
【環境】でここまでの世界を作れるのは、
ほんと乙一は天才ですね。
「天帝妖狐」乙一 250P【B】
乙一のホラーはかなり怖い物と、
怖さの中にも切なさが含まれている作品があり、
『天帝妖狐』は後者に属するだろう。
かといって、『暗黒童話』のような中途半端さは無く、
上手く混ざり合っている。
コックリさんのシーンは、再読ながら背筋がすーっとなりました。
「黒猫の三角」森博嗣 456P【C】
「夏と花火と私の死体」 乙一 223P【B】
「神栖麗奈は此処にいる」 御影瑛路 339P【C】
それでは、皆様よいお年を。
そして、来年もよろしくお願いします。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
トビ子さん、かえるくんさん、ありがとうございます。
『新輯内田百闡S集 第一巻』 内田百閨@福武書店 360p
収録作は「冥土」「旅順入城式」。
夢と現実のあわいを彷徨うような感覚は、見事の一言に尽きます。
「昇天」「山高帽子」のような多少長めのより、冥土各編のような引き締まったものの方が好み。
何度読んでも不安感がにじみ出てくる作品集であります。【A】
『酒呑童子の誕生』 高橋昌明 中公文庫 291p
酒呑童子を様々な角度から分析している。
古来から様々な説があるようで、この人の説が必ずしも正しいとは言い切れないんだろうけど。
門外漢は様々な説を聞いても、その説を楽しむくらいしかできませんね。【C】
『新輯内田百闡S集 第二巻』 内田百閨@福武書店 363p
収録作は「百鬼園随筆」「百鬼園俳句帳」。
「百鬼園先生思へらく」から始まる独自の論理は相変わらず腹を抱えずにはおられない。
日々を綴った小品や錬金術の話も充実しているが、一番面白いのは先生の日常を描いた「百鬼園先生」シリーズだと思う。
曰く「金は物質ではなくて、現象である」「昔は人間を食ったのであります」【A】
250 :
ねこまんま(4068):2006/01/03(火) 16:34:10
皆さん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
『方舟さくら丸』 安部公房 新潮文庫 375p 【C】
全体的には読みやすい作品であるが、自分にはオチが分からなかった・・。
それでも作品の随所に面白い警句がちりばめられているので、それなりに楽しめた。
12月1日〜12月31日のページ数を集計してみました。
1位…かえるくん様(6653P)【4/25位】
2位…HANA様(6446P)【1/25位】
3位…水無月様(5920P)【8/25位】
4位…白川道様(3924P)【6/25位】
5位…バンカー様(3096P)【22/25位】
6位…ねこまんま様(2981P)【21/25位】
7位…真空様(2611P)【14/25位】
8位…(・Д。)様(2488P)【3/25位】
9位…りーす様(2068P)【2/25位】
10位…テタ様(1915P)【10/25位】
11位…トビ子様(874P)【5/25位】
12位…ですな様(380P)【7/25位】
明けましておめでとうございます(*'A`*)
※【】の中は総合順位です('A`)
ex.【1/25位】とは、25人中1位ということです('A`)
252 :
かえるくん(☆×F 9245):2006/01/10(火) 23:17:37
>>251 集計乙です。
「ダンス・ダンス・ダンス 上・下」村上春樹 合わせて738P【A】
やっぱり、面白いな『ダンス×3』は。
しかし、最近は現実世界(羊男などの世界でなく)の描写でも、
現実っぽさを感じなくなった気がするなぁ。
「MISSING」本多孝好 341P【C】
うん、『瑠璃』は何度読んでも良いな。
『瑠璃』は文句なしの【A】だけど。
ただ春樹が苦手な人は駄目かもしれない。
>>251 まいど集計ありがとうございます。
『人生の阿呆』木々高太郎 創元推理文庫 254p【D】
文章が固くつまらないし、ミステリ的にも見るところはありません。
主人公の旅路(世界の車窓から in ロシア)は叙情的で少し良かったのですが。
選考員の熱烈な押しで直木賞に輝いたらしいので、
おばあちゃん子の方ならあるいは真価を感じられる可能性も……。
『女優志願』デイヴィッド・ハンドラー 講談社文庫 659p【B】
相変わらず会話がシャープでハードボイルド。ホーギー格好良過ぎ。ルルかわい過ぎ。
今回は依頼者以外のインタビューも増えてページ数も増えて、
事件よりも人間性を深く描くことに成功しています。
黄金のマンネリパターン。
『ミイラ医師シヌヘ』ミカ・ワルタリ 小学館 285p【C】
古代エジプト近辺を舞台に青年医師の波瀾万丈の人生を描く一大エンタテイメント。
古い作品ですけど、当時の風習文化も克明に説明されていて感心。
やたら展開が速いと思ったら、抄訳版でした。完訳も読みたいところ。
小学館地球人ライブラリーは巻末の読書案内が充実していてためになります。
『ダブ(エ)ストン街道』浅暮三文 講談社文庫 341p【C】
お伽噺のキャラクター跋扈する、「剣と魔法」の世界ではないファンタジー。
登場人物と会話が魅力的ですね。
行き当たりばったり(?)で破天荒なストーリーも飽きさせず、読後感も爽やか。
『硝子のハンマー』貴志祐介 角川書店 493p【B】
一作で二度面白い密室ミステリ。二段構成には感心しましたし、
どちらのパートもこれ以上ないというくらい練られていて面白い。
そして読了後は「ノスタルジックな詩を書くスレ」に記念パピコ。
『心は量子で語れるか』ロジャー・ペンローズ 講談社ブルーバックス 286p【C】
脳内作用に量子論を導入し、脳という物質から精神が現れるメカニズムを解こうという試み。
正直、特に後半はよく理解できないんですが、
今後の物理学の発展を仮定(想像)して問題解決に持っていくのは騙されたような気が。
『夏、19歳の肖像』島田荘司 文春文庫 245p【C】
ちょっと読んでて恥ずかしくなるくらい青春してる青春ミステリ。
80年代の島荘は様々なジャンルに挑戦しながらもどれもが
ある程度の水準を保った良作以上であるところが素晴らしい。
>>251 集計ありがとうございます。
『吸血鬼』 H.H.エーヴェルス 創土社 775p
怪奇小説として読んだがあまり怪奇小説らしいところはなかった。
逆に恋愛小説として読んだらしっくり来るかも。
吸血行為を愛の隠喩として書いたのは多々あるが、これほど正面切って書いているのは他に無いのではないか。
特にラスト一行は本当に素晴らしい。【B】
『女切り』 加門七海 ハルキ・ホラー文庫 235p
ホラー短編集。というより古典的な怪談のように感じられる。
気に入ったのは「かみやしろのもり」「すみだ川」
しかしこの人の短編、文章が実に上手い。【C】
『ザ・ベスト・オブ・サキ T』 サキ ちくま文庫 384p
怪奇小説傑作集でスレドニ・ヴィシタール読んだイメージが強いので、サキを怪奇小説家と思っていたが大違い。
全編が黒い笑いに包まれている。
お勧めなのが血に飢えた主教がユダヤ人皆殺しを企てる『反安静療法』、刺青を入れた男の数奇な人生『名画の背景』、
転生を扱った『ローラ』、こう書いていくとホラーみたい。
特にクローヴィスを主人公とする諸作品は必読。【B】
256 :
無名草子さん:2006/01/14(土) 19:06:56
age
257 :
テタ(☆☆☆☆3855):2006/01/17(火) 21:21:22
たいへん遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
『父の威厳 数学者の意地』藤原正彦 新潮文庫 315p
エッセイ集。【C】
『砂の女』安部公房 新潮文庫 237p
日常への埋没。自由の虚妄性。読んでいて疲れた。
【C】
『高校数学とっておき勉強法』鍵本聡 ブルーバックス 214p
【D】
258 :
りーす(16☆3711):2006/01/19(木) 17:27:04
私も遅くなりましたが……
あけましておめでとうございます。 集計お疲れ様です。
HANAさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『ユージニア』恩田陸(著)(角川書店)444p【C】
「ドミノ」や「Q&A」に見られるような、目まぐるしい登場人物と場面の転換。
大量殺人が起こり、それを取り巻く人々が、それぞれの立場で登場するが、
中途半端というか、淡々としたまま、推理小説みたいに結末も明示されず終わる。
『へんないきもの』早川いくを(著)(バジリコ)157p【B】
絶対零度でも死なないやつとか、エイリアンそっくりのグロテスクなやつとか
実在する奇妙な生き物満載で面白い。
『桃色トワイライト』三浦しをん(著)(太田出版)253p【C】
表紙に騙されてしまったが、やはり三浦しをんのエッセイは面白くない。
読者置き去りで、作者だけが突っ走っている。
『本当はちがうんだ日記』穂村弘(著)(集英社)205p【C】
どうしようもない人生を送ったまま、無駄に年月を重ねる男の悲哀が伝わってくる。
三浦しをんよりも数段良い。
『人間通になる読書術』谷沢永一(著)(PHP新書)235p【C】
読んでも人間通にはなれないけど、名著の知識が少しだけ増える。
『不倫のリーガル・レッスン』日野いつみ(著)(新潮新書)190p【C】
不倫する為のノウハウ本ではなく、その行為に対してどのような法的リスクを
負わなければならないのかについて、事例も加えて説明する。
『紙幣は語る』中野京子(著)(洋泉社新書)200p【C】
『アメリカ病』矢部武(著)(新潮新書)206p【C】
『知識人の生態』西部邁(著)(PHP新書)197p【C】
『新輯内田百闡S集 第三巻』 内田百閨@福武書店 423p
『続百鬼園随筆』『無弦琴』を収録。
追悼文から写生文まであいかわらずバラエティに富んでいる。
短いのが多いのだが、ついつい引き込まれていつまでも読んでしまう。【B】
『東京百話 天の巻』 種村季弘・編 ちくま文庫 516p
昭和の東京に関する短編、エッセイ集。
この巻では路上、食べ物、店、夢などを扱っている。
おそらくは失われたものの感傷が大きいだろうけど、かつての東京は非常に魅力的な街なのであるなと考えさせられる・
また行きたいなあ。【C】
『呪いの博物誌』 藤巻一保 学研 266p
人間の脳を減量とした「霊天蓋」万能薬「糞尿」惚れ薬「精液の黒焼き」
主に日本の怪しい薬やまじないを紹介している。
実際飲むには抵抗がある、というかまず飲めないが読む分には非常に興味深い。
参考文献が充実しているのは嬉しい限り。『支那人間に於ける食人肉の風習』欲しいなあ。【C】
『マヂック・オペラ 二・二六殺人事件』 山田正紀 早川書房 466p
昭和史を舞台にしたミステリ二冊目。
今回犯人役が分散している、というか黒幕の影が薄すぎる。実行犯の方があまりにも魅力的なために食われた感じ。
全体的に消化不足が目立つように思われる。
それでもストーリーの妙は流石。『ミステリ・オペラ』並みの枚数で書き込んで欲しかった。【C】
りーすさん、ありがとうございます。
『ビアス怪異譚』 アンブローズ・ビアス 創土社 413p
前半が怪談、後半が実話調の話になっている。やはり怪談の方が圧倒的に面白い。
面白かったのは『ハルピン・フレーザーの死』ブラックな『ある夏の夜』等。
実話怪談はどうも生彩に欠ける。【C】
『人譽幻談 幻の猫』 伊藤人譽 龜鳴屋 357p
幻想短編集。
最初の『穴の底』、全体に異常な緊迫感が満ちていて一気に引き込まれる。
「シメシロ」「猫の餌」「瓶の中の指」各編のラストみたいに黒い笑いが満ちているのもあるが、全体的に怪談調の話。
これほどの作家が埋もれているというのが信じられない。【B】
『マンガ嫌韓流の真実』 宝島社 124p
大体はネットで手に入る基本情報が中心で、2ちゃんねるを見ていると特に目新しい情報というのは無かった。
ネットで情報が入らない人はやはりショックなんだろうな。
あくまで基本文献といった感じ。【C】
('A`)さん、集計ありがとうございます。
『スキャンダル』 遠藤周作 新潮文庫 293p 【C】
『ホーキング、宇宙のすべてを語る』 スティーヴン・ホーキング ランダムハウス講談社 252p 【C】
『箱男』 安部公房 新潮文庫 246p 【B】
262 :
バンカー(5243) :2006/01/21(土) 23:35:04
('A`) さん集計ありがとうございます。
久々にここにこられた。
『ローマ人の物語 ローマは一日にして成らず1・2』197P+209P
『ローマ人の物語 ハンニバル戦記3・4・5』151P+262P+207P
『ローマ人の物語 勝者の混迷6・7』195P+196P
『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前8・9・10』215P+279P+236P
塩野七生 新潮文庫 いまのところ総合して【B】
とりあえず10巻よんで一区切りついたんで報告。
やっぱハンニバルやカエサルの英雄の物語は面白いですね。
新規参加です。
最近また本を読むようになったのですが、
暫く活字離れしていた上、元々読むスピードが遅いので亀の歩みになりそうですが、
どうぞ宜しくお願いします。
『クロスファイア(上)』宮部みゆき 光文社文庫 390p
『クロスファイア(下)』宮部みゆき 光文社文庫 365p
久し振りの宮部作品でした。今回は念力放火能力―パイロキネシスという、
念じたもの(人でも可)を燃やせるという超能力が深く絡んだ話で、
謎はあるものの推理小説という感じではありませんでした。
ラストの意外な展開には驚きましたが、再読するかといわれれば、
久し振りな所為もあってか読みづらくも感じたので、恐らく暫くはしないと思われます。
ただ、久し振りに小説らしい小説を読んだという実感は強く感じました。【C】
魚さん、よろしくお願いします。
『銀座木村屋あんパン物語』大山真人(著)(平凡社新書)206p【C】
木村屋の歴史がよくわかる。清水次郎長まで関係あったりして驚き。
『知性の磨きかた』林望(著)(PHP新書)(PHP新書)214p【C】
新書になっても、やはりリンボウ先生の本は面白い。
『源氏物語と伊勢物語』島内景二(著)(PHP新書)205p【C】
手軽に源氏物語や伊勢物語の知識が増えるのが良い。
『「ドラクエ」「信長」ソフト産業の崩壊』高橋健二(著)(光文社)183p【C】
10年以上前に書かれたものだが、今のソフト産業の状態を予言していたかの様な内容。
『臨床ユング心理学入門』山中康裕(著)(PHP新書)209p【C】
『日本の反省』飯田経夫(著)(PHP新書)205p【C】
『英文法を撫でる』渡部昇一(著)(PHP新書)206p【C】
『ソニーVS任天堂 マルチメディア戦争の内幕』馬場宏尚(著)(ぱる出版)223p【C】
>>264 こちらこそ宜しくお願いします。
今頃思ったのですが、中々六段階(正味五段階)で評価をつけるというのは難しいですね。
どうしても評価が偏ってしまうようで。
『目下の恋人』辻仁成 光文社文庫 254p
恋愛小説が読みたい気分だったので、かなり気分にピッタリのものでした。
短編小説集で、物語というよりは台詞語りのような感じで進むものが多いですが、
意外に飽きることなく楽しめました。【B】
『薔薇の花の下』狗飼恭子 幻冬社文庫 249p
だいぶ前から読みたいと思っていた恋愛小説です。
系統としては唯川恵に似た感じで、文章や中身に深い意味はなく、
表面をなぞるような感じで、読みやすいというのが第一印象でした。
特に深く惹きつけるような内容ではなく、淡淡とした恋愛小説家の日常を描いたものですが、
眠いのを我慢して一気に読み終えられました。
他の人に勧められる程ではないけれど、まあまあ面白く読めたと思います。【C】
266 :
テタ(☆☆☆☆4042):2006/01/23(月) 21:16:08
『秩父コミューン伝説』松本健一 河出書房新社 187p
明治17年秩父困民党蜂起が、その後どのように人々に解釈され、どんな
イメージを喚起してきたのかを追っている。【C】
『号泣する準備はできていた』江國香織 新潮社 246p
直木賞受賞作品。
これも色んな視点や角度、状況の恋愛模様を描いた短編集ですが、
時間をかけて読んだ所為か、最後のほうでちょっぴり飽きてしまった感もありました。
江國香織作品の共通する透明感というか、
独特の雰囲気は変わらないままなので、好きな方には楽しめるものだと思います。【C】
『ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね』岡崎京子 平凡社 140p
漫画家岡崎京子の唯一の物語集。
小説や物語というよりは、それらしい散文集というイメージが強いです。
江國香織とはまたちょっと違ったアンニュイな独特の雰囲気があり、
特に深い意味や感動したという程ではないけれど、全体的に読む人を惹き付ける魅力を感じる一冊です。【B】
『キッチン』吉本ばなな 新潮文庫 186p
名作中の名作といっても過言ではないと思いました。
人の死の重さ、哀しさについて考えさせられちょっぴり切なくなります。
短編なのですが、物語に惹き付けられる速さと読み終わったあとの余韻が強く感じられ、
何度読んでも飽きないだろうなと思いました。【A】
『リトルボーイ・リトルガール』内館牧子 講談社文庫 248p
タイトルを見て明るい内容のものを想像していたのですが、
戦時中、おもにヒロシマの原爆をもとにした小説で改めて原爆の奪った命の重さ、
戦争の矛盾というものについて考えさせられました。【C】
『恋愛中毒』山本文緒 角川文庫 404p
ありきたりな恋愛小説という感じではなく、
まさしく愛と狂気は紙一重なんだなと感じさせられる作品でした。
色んな意味で恐ろしさを感じますが、飽きることなく一気に読めます。【C】
『ノンセクシュアル』森奈津子 ハルキ・ホラー文庫 337p
読みはじめから、だいたい中間地点くらいまでは
ギャグっぽさもあり、何てことはない普通の小説と同じ感覚で読んでいたのですが、
終盤に近づくにつれ、人間の本質の怖さというものをまざまざ見せ付けられた感じで、
読み終わったあとも落ち着かない程に恐怖を感じました。
まさしくホラー小説という言葉が似合う一冊だと思います。【B】
269 :
テタ(☆☆☆☆4498):2006/01/29(日) 09:09:43
『数学に感動する頭をつくる』栗田哲也 ディスカヴァー 253p
この本によれば、小学校低学年までに特別な訓練をしなければ
数学はものにならない、ということになってしまうんですけど・・・
【B】
『役に立つ一次式』今野浩 日本評論社 200p
応用数学での研究者の開発競争のドキュメンタリー。
【C】
270 :
('A`):2006/02/02(木) 22:28:12
1月1日〜1月31日のページ数を集計してみました。
1位…HANA様(4973P)【1/26 位】
2位…りーす様(3738P)【2/26 位】
3位…魚様(2819P)【23/26 位】
4位…真空様(2563P)【14/26 位】
5位…バンカー様(2147P)【20/26 位】
6位…テタ様(1406P)【10/26 位】
7位…ねこまんま様(1166P)【21/26 位】
8位…かえるくん様(1079P)【4/26 位】
今から春が待ち遠しいです('A`)
271 :
(*'A`)<こちらは実況です!:2006/02/02(木) 22:29:23
(*'A`)<「魚」選手が新規参加されました!
(*'A`)<「バンカー」選手が22位から20位に順位を上げました!
(*'A`)<「魚」選手が圏外から23位に順位を上げました!
魚さん>これからよろしくお願いします。
('A`)さん>いつも集計ありがとうございます。
『新輯内田百闡S集 第四巻』 内田百閨@福武書店 488p
『鶴』『凸凹道』の二編を収録。
故郷での思い出を綴った『郷夢散録』夏目漱石の臨終の様子『漱石先生臨終記』が特にいい。
それにしても随筆、よく続くものだと感心することしきり。【B】
『ザ・ベスト・オブ・サキ U』 サキ ちくま文庫 360p
クローヴィス物がTに比べて減ったのが少々不満。
盗癖のある親類の話『七個のクリーム入れ』、列車の中で出会った男の話と驚くべき結末『闇に撃った銃弾』、
人々の眼前で起きた政治事件『ウズラの餌』、森の中での決闘とその結末『邪魔立てする者』
相変わらず皮肉に満ちた話が楽しめます。【B】
『断片からの世界』 種村季弘 平凡社 388p
単行本未収録作品の中から、美術に関するものを収録。
一章はマニエリスムをあまり知らないためにいまいち楽しめなかった。(そういえば『迷宮としての世界』古本の値段上がってますね)
一番楽しめたのは三章四章。やはり美術論を楽しむためには絵自体を知らなければいけないと痛感。【C】
『異端教祖株式会社』 ギョーム・アポリネール 晶文社 235p
短編集。
前半はキリスト教の教義に関連したものが多くて、理解しにくいものも多かった。それでも『ラテン系ユダヤ人』は白眉。
後半は前半に比べると普通の短編という印象。『徳高い一家庭と負籠と膀胱結石の話』『贋救世主アンフィオン』が皮肉で面白かった。【C】
273 :
テタ(☆☆☆☆4932):2006/02/04(土) 21:41:18
>>270 集計ありがとうございます。
『確率的発想法』小島寛之 NHKブックス 237p
部分的におもしろいところもあるが、全体に退屈。
【D】
『隠岐コミューン伝説』松本健一 河出書房新社 197p
慶応四年の隠岐騒動の?末と十津川村との関係。
【C】
>>270-271 集計有り難う御座います。実況に名前が入ると何だか照れますね。
>>272 此方こそ宜しくお願いいたします。
『つめたいよるに』江國香織 新潮文庫 190p
短編中の短編を集めた本という感じですが、不思議と物足りなさは感じませんでした。
一番目の「デューク」という物語の結末が意外なもので驚き、印象的でした。【C】
『病む月』唯川恵 集英社文庫 249p
これも女と金沢をテーマにした短編集です。
恋愛小説というよりはミステリーに近い内容が多い割に、
所々オチが見えてしまってガッカリした部分もありました。【D】
『ブラック・ティー』山本文緒 角川文庫 191p
軽犯罪、あるいは犯罪という程でもない、ちょっとした日常の中の"罪"をテーマにした短編集です。
何だか最近短編集ばかり読んでいる気がします。他の山本文緒作品と比べるとこれがイチバン面白かったように思います。
なかなか他では無いようなテーマ自体が良いのでしょうが、本当のリアリティというものを感じました。【B】
『夢にも思わない』宮部みゆき 中公文庫 395p
「今夜も眠れない」の続編です。前作を読んだのがかなり前なので内容を思い出しきれず、
前作関連の話題が出ても、深く理解できなかったので、さきに前作を読んでおけば良かったと後悔しました。
お約束通り殺人事件が起こるのですが、推理小説という感じではありません。
事件の謎と事件と同時に起きた出来事の謎が解けていくのが面白かったです。
最後の最後のあたりがタイトルの本当の意味なんでしょうか?【C】
275 :
バンカー(7424):2006/02/08(水) 17:32:32
('A`)さん>集計ありがとうございます。
今月も続き
『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以後11・12・13』301P+218P+234P
『ローマ人の物語 パクス・ロマーナ14・15・16』216P+210P+123P
『ローマ人の物語 悪名高き皇帝たち17・18・19・20』233P+220P+193P+233P
塩野七生 新潮文庫 評価変わらず総合して【B】
20巻突破
文庫版は残すところあと3冊
英雄箪が好きな人にはハンニバル戦記、ユリウス・カエサルがいいと思われます
ローマの帝政への以降の過程、帝政の実情など、政治が好きな私にはパクスロマーナのほうが面白さを感じましたが
谷崎潤一郎『細雪(上)』新潮文庫・・・284p
谷崎潤一郎『細雪(中)』新潮文庫・・・343p
谷崎潤一郎『細雪(下)』新潮文庫・・・414p【B】
倦怠と波乱のバランスがとれていて飽きさせない長編でした。
大正から戦前までの大阪上流階級の風俗が細かく書かれていて、そういう点でも面白かったです。
>>270集計乙です
『落下する夕方』江國香織 角川文庫 281p
恋愛小説にはありがちな失恋ものですが、予想のつかない展開が繰り返されて退屈せずに読めました。
自分をフッた恋人の想い人が突然家にやって来たら―自分ならどうするかなと考えさせられました。【B】
『「わがままな女」になろう』秋元康 角川文庫 175p
これを読んだ本に入れてしまった良いのか悩むんですが、今回は入れてみることにします。
ありきたりなものですが、読者の実体験も踏まえわがままな恋愛の仕方をテーマにしたエッセイ。
もっと驚くようなことをしている人はいるでしょうけれど、私はそこそこ楽しんで読めました。【D】
『低温火傷T たとえすでに誰かのものでも』狗飼恭子 幻冬舎文庫 160p
『低温火傷U わたしだけ好きなふりをして』狗飼恭子 幻冬舎文庫 151p
全三話完結のシリーズものです。
兄の死と家族にまつわる秘密、そして不倫。話の内容は面白いのですが、この人文章を何度か読んでいると、
読みやすいけどどこか説明口調っぽくて飽きてしまうのが残念だなと感じました。【C】
>>270 集計乙です。
「イリヤの空、UFOの夏」秋山瑞人 全4巻合わせて1262P【A】
【A】どころの話じゃないよ、【S】をあげたい!
何度読んでも、この感動は薄れない。
ボーイ・ミーツ・ガールを語る上では外せない一作。
一生懸命な人って、やっぱ良いよなぁ。
「人形式モナリザ」森博嗣 403P【B】
Vシリーズ第2作目。
前回影の薄かった紅子が活躍。
いや、前回もキャラは濃かったんだけど、
他のキャラが中心だったからね。
相変わらず、しこちゃんとれんちゃんのコンビに癒されました。
「神栖麗奈は此処に散る」御影瑛路 273P【C】
前作より時間軸は前。
よって今まで語られなかった部分が語られて分かりやすい。
279 :
テタ(☆☆☆☆5121):2006/02/11(土) 08:01:18
かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『世界音痴』穂村弘 小学館 189p
エッセイ集。人生の経験値とは。
【B】
280 :
バンカー(8265):2006/02/11(土) 12:23:45
かえるくん、完走おめでとう。
『ローマ人の物語 危機と克服21・22・23』 204P+235P+212P
塩野七生 新潮文庫 評価【B】
ネロ以後から五賢帝時代に入るまでを描いた作品
文庫版読破、ハードカバーに手を出すべきか否か迷うところ
『超バカの壁』 養老孟司 新潮新書 190P 【D】
靖国問題、ニートの問題など著者が各テーマごとに論述している
しかし、これもバカの壁に比べると内容が薄かったと思う
281 :
テタ(☆☆☆☆5414):2006/02/12(日) 09:34:09
『戦争の日本近現代史』加藤陽子 講談社現代新書 293p
為政者や国民が戦争に訴えなければならない、と考えるに至った当時の
論理をたどる。
【C】
かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『アイルランドの柩』 エリン・ハート ランダムハウス講談社 559p
アイルランドの泥炭から女性の頭部が発見されたことから掘り起こされる過去の事件。
いかんせん事件がリアルタイムで進行しているわけではないので、迫力不足は否めない。
アイルランド田舎の習俗などはよく描けていると思った。【C】
『日本怪奇小説傑作集3』 紀田順一郎、東雅夫・編 創元推理文庫 474p
今巻ではほぼ現代の作家を収めている。
過去一読して震え上がった赤江瀑『海贄考』小松左京『くだんのはは』等名作が目白押し。
逆に言えば殆どが再読であった。入門用と定義されているから仕方ないか。【B】
『韓国人につけるクスリ』 中岡龍馬 オークラ出版 271p
ブログから読んでいたが、書籍の形にすると新鮮であるな。
しかし世界のどこでも隣同士は仲が悪いのに、無理矢理それを糊塗しようとするから無理が生じるのであるな。
その点隣のマスコミは正直だな。等という事を読みながらつらつら考えた。【C】
『鼠たちの戦争』 D.L.ロビンス・新潮文庫・上下 749p
スターリングラードの戦いを、兵士(狙撃兵)の視点で描いた作品。
実在の人物を元にしたフィクションで、時にスリリングで、
なおかつ、淡々と進行していく。人物描写も悪くない。
(現在は絶版か?スターリングラードという映画とは無関係。) →【 B 】
『ダ・ヴィンチ・コード(ヴィジュアル愛蔵版)』ダン・ブラウン・角川書店・616p
言わずと知れた、ベストセラーですが、
なんというか、キリスト教がらみのフィクションには、
想像を超える傑作は出て来ないのを、改めて実感しました→【 C 】
『信長の棺』加藤廣・日本経済新聞社・419p
帯に「小泉首相も愛読」とあったが、中を見てみると、
面白そうな滑り出しだったので買いましたが・・・。
主人公は『太田牛一』新機軸の時代小説かと期待したが、
中盤以降は平凡。 →【 D 】
『おもしろくても理科』清水義範・講談社・258p
清水先生コトしみーは物知りだなぁ、と思いつつ読みました。身近な生物から地球のこと、種の絶滅まで幅広く取り扱い、
けれどどこか親しみやすい言葉が多く、即席でテキトーに名前をつけてしまったりしてるのもおもしろい。また、挿絵を担当
しているサイバラさんの突込み等も面白い。「そんなたいしたもんじゃないからいいです」「デブはバアイがバアイだとその
重さで光をも吸い込み始めやがてブラックホールになるのでしょうか? 」「世界セイフクとか参議院選立候補とか何か
トンデモナイことをたくらんでるのではと…」【B】
『上杉謙信は女だった』八切止男・236p
トンデモ本。謙信女性説は面白くて興味があったので見かけて購入したが、中身が結構容赦ない。
考察半分小説半分という形態で進むため、いきなり考察が展開されて小説のほうの進行がストップしてしまったりするのが
残念。主役謙信をはじめとする有名武将達にとっても、色々な意味で容赦の無い内容。
【D】
『BAD KIDS』村山由佳 集英社文庫 242p
あらすじなどを見たときには、高校生のもっと甘い純愛小説のようなものを想像していたのですが、
思ったよりもリアルというか、かなりシビアなイメージを受けました。
読みやすくはあったのですが、最後のほうで、色んな出来事の結末を迎える前に
物語が終わってしまった感じで、これはこれで良いとは思うんですが、ちょっと物足りない印象を受けました。【C】
『恋愛生活 恋に不器用な女』真野朋子 幻冬舎文庫 184p
恋愛小説というにはちょっと大人向けな内容です。
でも一連の出来事の根本にあるのが好きとか嫌いという感情ではなく、ほとんど全部が女側の打算だったような気がして、
あまり感情移入して読むことは出来ませんでした。
物語自体も一応オチは付いているけれど、なんだかありがちな話だなというイメージです。【D】
『ホリー・ガーデン』江國香織 新潮文庫 319p
江國香織の作品は平均的に、好きなものが多いんですが、これはどちらかというとイマイチな方でした。
作者本人のあとがきには納得させられる部分も多いので、これが短編集なのであれば面白いなと思いましたが、
起承転結がはっきりせず、ただ、どこかにでもありそうな日常が僅かな変化を持って流れていく話で、
中途半端にしたくない一心で読みきりましたが、結末にもいまいち納得がいかず、ちょっぴり残念な思いがしました。【D】
『葡萄が目にしみる』林真理子 角川文庫 222p
青春小説のように見せかけた、恋愛小説とも青春小説ともいえない、カテゴリわけしづらいものです。
林真理子の作品は以前短編集を数冊読みましたが、それとはまたちょっと違う雰囲気を感じました。
勿体無いのが、ちょうど気になる展開のあとが切れて数年後、数十年後の話に飛んでしまう所で、
何となくお預けをくらった感じになり、最後もちょっと首を捻るような終わり方でした。【C】
>>285の名前欄ですが、計算間違いをしてました。すみません。
正しくは(5394)ではなく、(5578)でした。
287 :
テタ(☆☆☆☆5547):2006/02/16(木) 21:45:22
HANAさん、完走おめでとうございます。
『切って、見て、触れて、よくわかる「かたち」の数学』泉屋周一 竹内伸子 133p
だれを対象とした本なのかはっきりしないけど、いろいろな「かたち」が
載っていて楽しい。
【C】
かえるくんさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
『野ブタ。をプロデュース』白岩玄(著)(河出書房新社)186p【C】
図書館で何十人待ちという予約で待たされた割には大した事無かった。期待ハズレ。
『eエコノミーの衝撃』中谷巌(著)(東洋経済新報社)213p【D】
著者の期待とは裏腹に、実際にはeドリームなんて存在しなかったのだと思う。
『赤ちゃん誕生の科学』正高信男(著)(PHP新書)204p【C】
普段隠されるような内容を、ここまで科学してしまうとはすごい。
『Blue Ocean』葉祥明(著)(作品社)30p【C】
『Blue Sky』葉祥明(著)(作品社)30p【C】
この手のヒーリング本は苦手……。
『かけひきの科学』唐津一(著)(PHP新書)199p【C】
『遺伝子で診断する』中村祐輔(著)(PHP新書)230p【C】
『漱石俳句を愉しむ』半藤一利(著)(PHP新書)213p【C】
『ハイテク汚染』吉田文和(著)(岩波新書)191p【C】
『SDI批判』豊田利幸(著)(岩波新書)197p【C】
289 :
テタ(☆☆☆☆5837):2006/02/18(土) 21:03:47
『雑兵たちの戦場』藤木久志 朝日新聞社 290p
戦国時代の戦場を、侍の下働きをしていた者たちから見るとどうなるか。
奴隷狩りなど。
今までの先入観を覆してしまう。【B】
ご無沙汰しております、あけまして(今更
完走された皆様、おめでとうございます。
魚さん、今後ともよろしくお願いします。
澁澤龍彦全集18 河出書房 506p【C】
同全集21 489p 【C】
同全集22 616p 【A】 高丘親王航海記は、やっぱ素晴しい。
同全集別冊1 572p 【D】 まあ別冊ですし…
クスリ通 唐沢俊一 幻冬舎文庫 217p 【B】
突飛な芸人伝 吉川潮 新潮文庫 287p【B】著者の人柄の勝利。
幕末・維新おもしろ事典 奈良本辰也監修 三笠書房 269p【C】
私の百人一首 白州正子 新潮選書 239p【C】
中国名将列伝 守屋洋編訳 徳間書店 285p【C】 資料の訳文メインで、なんか釈然としない。
こころ(新潮社版) 夏目漱石 新潮文庫 301p 【B】 こころとは、墨絵の松風どころじゃない。
イスタンブール、時はゆるやかに 澁澤幸子 276p【C】
日本怪僧奇僧事典 祖田浩一 東京堂出版 325p【C】 僧研究の入り口としてならBかも。
わが恋せし淀君 南條範夫 角川文庫 262p 【B】時代小説というより、SFじゃないかな。あとエロい。
名探偵木更津悠也 麻耶雄嵩 カッパノベルス 260p 【C】 型破り!って程でも無くて安心かつちょっと残念。贅沢だね。
潜航艇「鷹の城」 小栗虫太郎 現代教養文庫 334p 【B】 ここまで読んでやっと「小栗≠黒死館」と理解。理解が遅いね僕。
テタさん、りーすさん、(・Д。)さん、ありがとうございます。
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
『魔術師の帝国』 C・A・スミス 創土社 498p
スミスの数多ある神話群の中から、「ゾシーク」「ハイパーボリア」を中心に収録。
無常観漂う設定にどんどん物語の中に引きずり込まれていく。
「魔術師の帝国」「ウボ=サトゥラ」「ヨー・ボムビスの地下墓地」などが特に気に入る。
「ヨー・ボムビスの地下墓地」は小学生時代読んだ記憶があるが、何度読み返しても慄然とさせられる。
手に入れにくいが、必読の一冊。【A】
『新輯内田百闡S集 第五巻』 内田百閨@福武書店 412p
「有頂天」「居候匆々」の二作品を収録。
「有頂天」中の白眉は長男の死を描いた「蜻蛉眠る」。全編に哀感が満ちている。
「居候匆々」は法政騒動をモチーフにした小説。中絶だが風船画伯の絵を収めているのはポイントが高い。【B】
『吸血鬼の事典』 マシュー・バンソン 青土社 461p
このスレで出ていて興味が湧いたので読んでみる。
やはり「ドラキュラ」がこの分野に及ぼした影響は絶大なものがあるな。と再確認。
個人的には「カーミア」の方が好きなんですが。
『吸血鬼ヴァーニー』読んでみたくなったが、流石にどこも訳してない・・・長そうだしなあ。【C】
『東京百話 地の巻』 種村季弘・編 ちくま文庫 458p
銀座・上野・浅草・・・場所に関するエッセイを集めている。
同じ場所でも時代の変遷によってこれほど変わるものであるな。
坂や路地といった場所にまつわるものに、面白いのが多かったように感じた。【C】
『墓地に建つ家』 シェリダン・レ・ファニュ 河出書房新社 549p
前半読みながら「いなか・の・じけん」を連想した。
田舎における人々の営みが描かれていてコレはコレで面白いけれど、少し物足りない。
事件の謎が解かれる後半に至って俄然話は面白くなっていく。
それにしてもゴシックホラーと銘打たれているが、ホラーらしいのは片手の幽霊のエピソードだけ、ミステリ寄りのような気がする。【C】
『ガバリス伯爵 或いは隠秘学をめぐる對話』 モンフォーコン・ド・ヴィラール 北宋社 223p
精霊や神託について対話形式で記されている。
とりあえず主題は精霊の概念と結婚が中心。作者の意図がどこにあるのかいまいちはっきりしないが。
精霊との結婚がこの本以外で記されているかどうかが気になる。
ある意味、毒男にとっての福音の書。【C】
>>テタさん、バンカーさん、HANAさん、りーすさん、ありがとうございます。
>>HANAさん、(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
「ドッペルゲンガー宮」霧舎巧 623P【C】
第12回メフィスト賞受賞。
新本格ですね。ペンネームも島田荘子が命名。
コテコテの名探偵と一歩退いた感じの探偵のコンビが良い感じ。
「月は幽咽のデバイス」森博嗣 407P【C】
Vシリーズ第3作。
そんなに面白くないなぁ、今作。
キャラクターは良い味出しているけどね。
「チョコレート・ヘブン・ミント」荒木スミシ 219P【B】
美しい。これは美しい恋愛小説だ。
恋だの愛だのといったことを通して、
人間の綺麗な部分が上手く表現されている。
「グッバイ・チョコレート・ヘブン」荒木スミシ 250P【C】
「Jの神話」乾くるみ 524P【C】
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
『ふしぎな図書館』村上春樹(著)(講談社)92p【C】
図書館の地下に迷宮があって、変な爺さんに監禁されてしまう話。羊男も登場する。
『球形時間』多和田葉子(著)(新潮社)171p【C】
文章は良いのだが、馬鹿っぽいのにクラスで成績1番の女子高生とか設定に無理がある。
『銀河の荒鷲シーフォート 大いなる旅立ち 上』デイヴィッド・ファインタック(著)(ハヤカワ文庫)414p【B】
『銀河の荒鷲シーフォート 大いなる旅立ち 下』デイヴィッド・ファインタック(著)(ハヤカワ文庫)4144p【B】
知人に勧められて読んだのだが、これは面白い。どんどん悪いほうへ転がっていく主人公が哀れ。
人類が殖民星系を有するに至った近未来、光速を超えて宇宙空間を泳ぐ地球外生命体の攻撃を受ける。
『ネットワーク思考のすすめ』逢沢 明(著)(PHP新書)194p【C】
『ストーカーの心理学』福島章(著)(PHP新書)214p【C】
『入門 日本の経済改革』佐藤光(著)(PHP新書)211p【C】
『私の見たペレストロイカ』和田春樹(著)(岩波新書)244p【C】
『東京の都市計画』越沢明(著)(岩波新書)262p【C】
『宇宙論への招待』佐藤文隆(著)(岩波新書)213p【C】
ミスった……
シーフォート、上下巻とも414pの間違いです。
『日本を創った12人 前編』堺屋太一(著)(PHP新書)204p【C】
『日本を創った12人 後編』堺屋太一(著)(PHP新書)224p【C】
堺屋太一は嫌いだし、光源氏が12人の中に入っているのもどうかと思うが、まあ読めた。
安易に状況を現代に置き換えるのは眉唾物。
『誰のための綾織』飛鳥部勝則(著)(原書房)387p【D】
ミステリーとしてやってはいけない禁じ手にあえて挑戦し、ハズしてしまっている。
盗作疑惑もあり、現在は絶版。元ネタとされる書籍は図書館に無かったので比較出来ず。
『ダービー卿のイギリス』山本雅男(著)(PHP新書)197p【C】
『青春つーのはなに?』橋本治(著)(集英社文庫)250p【C】
『男はオイ!女はハイ…』山口洋子(著)(毎日新聞社)215p【C】
『福沢諭吉の精神』加藤寛(著)(PHP新書)205p【C】
かえるさん、HANAさん、(・Д。)さん、りーすさん完走おめでとうございます。
(ちょっと状況が掴めずに遅れた挨拶ですみません)
>>278、
>>282、
>>290、
>>296 >>290 (・Д。)さん、コチラこそ宜しくお願いいたします。
『♂♀』花村萬月 新潮文庫 366p
究極のエロス、と帯に銘打ってあるように、哲学的なものの考えかたも含めた男性向けのエッチな小説という感じです。
あまりこういうタイプは読むことがないので、新鮮味もありましたが、
イマイチ物語としての波がなく、肝心な部分が曖昧なのがちょっと物足りなく感じました。【C】
『あなたが欲しい』唯川恵 新潮文庫 219p
唯川恵の作品は、自分的には面白いものと面白くないのと両極端にわかれることが多いのですが、
これはどちらかというと面白いほうでした。
クライマックスのあたりで明かされる謎は、予測はしていたものの、メインの登場人物の気持ちが何となく理解できるものがあり、
それ故の苦しみとか、葛藤というものが想像できて、リアリティを感じました。【B】
『神様のボート』江國香織 新潮文庫 271p
三つの宝物と一緒に、骨ごと溶けるような恋をした"あのひと"を待ち続ける母と娘の話。
あらすじには"狂気"という単語が使われていますが、それほど狂気じみた話だとは感じることなく、
面白くなかったり飽きるわけではないと思うのですが、
読んでいる最中にはどこまでも悲しく、淋しい話だと思い中々うまく読み進められませんでした。【B】
『流しのしたの骨』江國香織 新潮文庫 306p
温かい、けれどかなり変わった家族の話。
神様のボートは始終淋しい感じがしましたが、これはちょっと胸が温かくなるような話でした。
ただ、家族それぞれの気持ちとか本心がいまいちわかりづらいのがちょっと難点かなと感じました。【C】
298 :
テタ(☆☆☆☆6155):2006/02/26(日) 20:57:05
(・Д。)さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
『新編 算私語録』安野光雅 朝日文庫 318p
数行のエッセイの集まり。少し視点をずらしているところが面白い。
【C】
かえるくんさん、魚さん、ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。
『新輯内田百闡S集 第六巻』 内田百閨@福武書店 448p
収録作は「北冥」「随筆新雨」。
普通の随筆の中に、「冥土」のような作品がちらほら。
「青炎抄」は随筆に書かれていることを小説に仕立て直したもので、雰囲気がこれほど変わるものかと驚かされる。【C】
『別冊幻想文学 澁澤龍彦スペシャルT シブサワ・クロニクル』 幻想文学出版局 255p
丸々二冊澁澤龍彦特集。一冊目は澁澤龍彦の生涯。
本人と妻作成の年譜と友人の証言でまとめられている。
作品については殆ど触れられていないが、交友関係などが詳しくわかって微笑ましい。【B】
『刺絡・死の舞踏 他』 カール・ハンス・シュトローブル 創土社 217p
7つの短編が収められているが、5つは他で読んだことがあった・・・
それでも十分再読に耐える作品が揃っている。
個人的な好みは・・・甲乙付け難い。「ヨーナス・バルクとの冒険」もいいし「首」「死の舞踏」も捨てがたい。【B】
『「超」怖い話H(イータ)』 平山夢明 竹書房文庫 225p
気味の悪い話なら、このシリーズが一番だと思う。
最初の「海豚」から腐乱死体の話と飛ばしているし、「離散の家」「叱」も後味が悪くて結構。
それにしても幽霊話はこっち、サイコ話は「東京伝説」と上手い事バランス取れてるなあ。【C】
『司馬遼太郎と城を歩く』 光文社 250p
司馬遼太郎の作品に出てきた城を紹介。
岐阜城、大阪城は別格として、司馬作品には頻繁に城が出てきているのがわかる。
近所の城跡が紹介されていたけど、あそこもう跡形もないし。【C】
『13のショック』 リチャード・マシスン 早川書房 277p
ホラー短編集。どちらかというと、SFの範疇に入りそうな作品も多い。
最後の「種子まく男」はキングの「ニードフルシングス」を凝縮したような作品。
「陰謀者の群れ」「顔」はサイコもの、ブラックコメディの「忍びよる恐怖」と収録作はバラエティに富んでいる。【B】
301 :
('A`):2006/03/01(水) 13:36:28
2月1日〜2月28日のページ数を集計してみました。
1位…HANA様(7048P)【1/26 位】
2位…りーす様(5804P)【2/26 位】
3位…(・Д。)様(5238P)【3/26 位】
4位…かえるくん様(3961P)【4/26 位】
5位…魚様(3921P)【21/26 位】
6位…バンカー様(3022P)【17/26 位】
7位…額引き様(1784P)【11/26 位】
8位…テタ様(1657P)【10/26 位】
9位…白川道様(1041P)【5/26 位】
10位…紅の静香(494P)【24/26 位】
少しずつ暖かくなってまいりました('A`)
302 :
(*'A`)<こちらは実況です!:2006/03/01(水) 13:37:01
(*'A`)<「HANA」選手が17回目の完走です!
(*'A`)<「りーす」選手が17回目の完走です!
(*'A`)<「(・Д。)」選手が11回目の完走です!
(*'A`)<「かえるくん」選手が8回目の完走です!
(*'A`)<「白川道」選手が6位から5位に順位を上げました!
(*'A`)<「バンカー」選手が20位から17位に順位を上げました!
(*'A`)<「魚」選手が23位から21位に順位を上げました!
303 :
(*^ー゚)<トップ10です〜:2006/03/01(水) 13:38:42
>>301-303 ('A`)さん集計、順位発表ありがとうございます。
『ミシン』嶽本野ばら 小学館 128p
ページ数の所為もあるのか、話一つ一つはそれほど薄っぺらないような印象も受けませんでしたが、
短編が二つ収録されているだけなので、少し物足りないと感じました。
恐らく、恋愛小説といえる部類のもの、ですがかなり異質な恋愛、そして恐らく悲恋だと思われます。
途中、ゴシック、パンク、ロリータ系統のブランドの名前と、それらの説明が続く部分があるので、
そういうのに興味や知識がない人は、想像しづらい上にちょっと退屈してしまうかなと感じました。【C】
『スイートリトルライズ』江國香織 幻冬舎 207p
よくわからなかった、というのが正直な感想です。
簡単に言うと惹かれあって結婚したにも関わらず、お互いに言えない不満を抱えて、
浮気に走っちゃう夫婦の話なんですが、その浮気相手に本気になるとか、旦那、
あるいは妻に申し訳なくなって浮気を止めるとかではなく、どっちつかずでずっと続いていく話。
オチも殆どないに近いかも知れません。具体的に言うと話がバレてしまうので控えますが、
自分が浮気しているにも関わらず、尚且つ愛しているとも言い難いにも関わらず、
旦那が浮気したら、毒を飲ませて殺してしまおうという考えかたはちょっと理解できませんでした。【D】
『エミリー』嶽本野ばら 集英社 191p
うまく言い表せませんが、どちらかというと前作『ミシン』のほうが面白かったように思います。
いじめや自殺も物語の要素として含まれていますが、それがメインではないように感じました。
ただ、登場人物の喋りかた、考えかたが似たりよったりなのがちょっと気になりますね【C】
『First Love』桜井亜美 幻冬舎文庫 213p
タイトルから受けるイメージよりも堅苦しい話だと感じました。
一体何処から何処までが本当の話だと受け止めて良いのかわかりませんが、
多分カテゴリわけすると"恋愛小説"になるものだと思うのですが、お互いがお互いを思う気持ちが
表されているほど純粋じゃないように感じられた上、(メインの登場人物二人ともに感情移入ができない所為もあるのかもしれませんが)
何をメインとして話が進んでいるかもよくわからなくて、イマイチ面白いとは感じられませんでした。【E】
『ハチ公最後の恋人』吉本ばなな 中公文庫 139p
タイトルを見て犬の話なのかと思ったら、"ハチ"という名前の男のひとが出てくる、普通の恋愛小説でした。
色んな意味での"出会いと別れ"をテーマにしているのかなと思ったのですが、
いまひとつピンとこなかった、ハッキリと言い表せられないけれど、物語の中に何かが足りないような感じを受けました。【D】
『ハードボイルド/ハードラック』吉本ばなな 幻冬舎文庫 142p
どちらかというと『キッチン』に似た雰囲気に溢れる不思議な話と、姉の死を見つめる妹の静かな短編が二つ収録されています。
『ハチ公最後の恋人』よりは断然考えさせられる上に、何だか切なくなるような話で、
「ハードボイルドに生きてね」という台詞が印象に残りました。【C】
『ALONE TOGETHER』本多孝好 双葉文庫 298p
簡単にいうと人にはない特殊能力を持った男の話。ですが、話があまり盛り上がらず、
男が特殊能力を使うことで、大きな何かを解決するというわけでもなく、あるいはラストに驚く結末が待っているというわけでもなく、
イマイチドキドキして読むことも、読んでから面白かったと感じることもできませんでした。
本多孝好さんの作品はこれが初めてなので、別の作品に期待したいと思います。【D】
『思いわずらうことなく愉しく生きよ』江國香織 光文社 394p
『流しのしたの骨』とちょっとかぶる部分がありますが、家族の話というよりは、異性の好みや付き合い方、
物事の考えかたも、それぞれの置かれた現時点での環境も全く違う三姉妹の話。
読んでいてイチバン首を傾げた部分が、最後のところでいちおうの解決を見せたので、
納得した気持ちで読みきることができました。【B】
『BATTLE ROYALEU REQUIEM』杉江松恋 太田出版 435p
こういうと不謹慎に聞こえるかも知れませんが、バトルロワイアルは自分の中では最高といえる程傑作中の傑作でした。
あれほど泣いて、あれ程死というものの怖さ、戦争の恐怖を雄弁に語っていた作品は、他にはまだ出会えていません。
ただ、コッチは一応続編ではありますが、実際に書いている人が違い、
既にさきに映画も見たあとで結末がわかっているため、あまり期待はしてなかったんですが、
前作で語られていたことはそのまま引き継がれているように思います。
所々登場人物の行動がわかりづらい部分もありましたが、それでも集中して飽きることなく読めました。【B】
魚さん、テタさん、HANAさん、ありがとうございます。
('A`)さん集計乙です。
『安野モヨコ対談集 ロンパースルーム』(ロッキング・オン)248p【C】
安野モヨコと著名人11人の対談集。
『日本人はいつから<せっかち>になったか』織田一朗(著)(PHP新書)212p【C】
時間と日本人に関する考察。利便性が増すのと反比例して時間に余裕が無くなるのは何故だろう?
『恋愛寫眞』市川拓司(著)(小学館)269p【C】
「いま、会いにゆきます」よりも上手くなっていると思う。個人的にはセカチューよりも遥かに良作。
『ロリヰタ』嶽本野ばら(著)(新潮社)232p【C】
実話っぽくて私小説に思えてくる。初めて嶽本野ばら読んだけど、結構すきかも。
『日本多神教の風土』久保田展弘(著)(PHP新書)235p【C】
日本的信仰の風土を描き出す比較宗教論。
『心の悩み外来』野村総一郎(著)(NHK生活人新書)185p【C】
『生命の奇跡』柳澤桂子(著)(PHP新書)205p【C】
『歴史の中で語られてこなかったこと』網野善彦、宮田登(著)(洋泉社新書)283p【C】
308 :
テタ(☆☆☆☆6537):2006/03/06(月) 22:07:43
『ユニヴァーサル野球協会』ロバート・クーヴァー 新潮文庫 382p
自ら考案した野球ゲームにひとり没頭する男のはなし。
子供のころにテレビで見た、紙相撲で勝敗を決めて番付まで作っている人の
ことが思い出された。
【C】
『ダレン・シャンZ 黄昏のハンター』ダレン・シャン(著)(小学館)268p【B】
バンパニーズとの戦争が始まり、バンパニーズ大王と対決するため旅立つダレン。
黄昏→真夜中→夜明けと続く今後の展開が楽しみ。
『卑弥呼誕生』遠山美都男(著)(洋泉社新書)221p【C】
文献に乏しいが故に絶対視されがちな「魏志」も、内容については鵜呑みにしてはいけないのだと思う。
記述されている通りだと、邪馬台国の位置は九州より南方の海上? になってしまうらしい。
『宇宙に隣人はいるのか』ポール・デイヴィス(著)(草思社)190p【C】
『「市民」とは誰か』佐伯啓思(著)(PHP新書)201p【C】
『天使の卵』村山由佳 集英社文庫 210p
電車の中で出会った見知らぬ人に一目惚れし、その女性と偶然再会を果たす―といった感じで進んでいく、
割とありがちな恋愛小説で、終わりかたもありがちといえばありがち、ですが不覚にも泣いてしまいました。
うまく表現することができませんが、好きで好きで仕方ないという気持ちがよく表れている作品だと思います。【C】
『ため息の時間』唯川恵 新潮文庫 292p
唯川恵の作品にしては珍しく男性を視点にした短編集です。
恋愛ものというには甘さがなく、ある意味でミステリーのような感じもしましたが、
まあまあ楽しく読むことができたと思います。【C】
『キスよりもせつなく』唯川恵 集英社文庫 279p
ありがちな三角関係もの。別れた恋人が自分の友達と婚約を交わし、
その二人と偶然出会ってしまい、たまたまそこにいた知り合って間もない人を恋人に仕立てあげ―
というような話なのですが、主人公があまりに受動的で読んでいる途中で何度も飽きてしまいました。
この作品に出てくる他の女性の行動力、決断力には見習わなければな、と思うものもありましたが、
どうしても主人公に感情移入もできず、また客観的に見てもいまいち首を捻る内容でした。【D】
『ウエハースの椅子』江國香織 ハルキ文庫 203p
相変わらずヤマもオチもないような話ですが、冒頭部分から、全然違うのですが童話のような、
ちょっと他の本とは違う世界観があり、続いている一つの話なのにも関わらず、散文集のような、
場面が切り替わるごとに全然違う話を読んでいるような気分になりました。
ちょっとオチが納得いかないのですが、まあまあ楽しめたと思います。【C】
『世界の日本人ジョーク集』早坂隆・中公新書ラクレ・238p
ジョーク集と言う割りには、ジョークよりも、
文化的背景から、ジョークを解説する文面に多くを割いている。→【 C 】
わるくはないが、もう少し、何とかならなかったか?
『信長は謀略で殺されたのか 本能寺の変・謀略説を嗤う』 鈴木眞哉・藤本正行 洋泉社新書・229p
二人による共著だが、お手軽な対談本では無い。
副題にあるように、『本能寺の変、謀略説』を否定する本で、
謀略説を唱える歴史学者・研究家・小説の、それぞれ個別の説に対して、
その当人が論拠とした資料を引くなどした上で、反論・対論を述べている。
巻末のあとがきで、以前、私が【D】評価した小説『信長の棺』が、
最後に嗤われているのには、私も苦笑した。 →【 B 】
『夜のくもざる』村上春樹(著)(平凡社)237p【C】
広告用に書かれた短編集。
『阿修羅ガール』舞城王太郎(著)(新潮社)284p【E】
2chの落書きみたいだ。プロだからといって文章作法を無視しているのが許せない。
行方不明になって、多分殺されたであろう同級生も話の途中で投げられてそのまま。
『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』大崎善生(著)(新潮社)189p【C】
ちょっと物悲しい短編が4つ。
『悪魔のサイクル』大前研一(著)(新潮文庫)220p【C】
内容的にちょっと古い部分もあるけど、密度としてはこの頃の大前研一のほうが充実している気がする。
『ネクロポリス 上』恩田陸(著)(朝日新聞社)401p【C】
『ネクロポリス 下』恩田陸(著)(朝日新聞社)385p【C】
死者が蘇るアナザーヒルで繰り広げられる超常現象と殺人事件。
またしても淡々とした盛り上がりに欠けるラストなのが恩田陸っぽい。
『平和憲法』杉原泰雄(著)(岩波新書)212p【C】
『テレビ国際報道』渡辺光一(著)(岩波新書)211p【C】
「平面いぬ。」乙一 346P【B】
久しぶりに再読。やっぱりホラーよりも切ない系が好き。
「Blue」の無垢な心、ラストの行動は感動。
「レキシントンの幽霊」村上春樹 214P【C】
全体的にホラーテイスト。
「氷男」の未来という概念が無いという設定は面白い。
「熊の場所」舞城王太郎 186P【B】
初・舞城の短編。
相変わらずの口語体で進んでいくが、もう慣れた。
短編だけあって上手くまとまった感じ。
セシル・スコット・フォレスター
「砲艦ホットスパーハヤカワ文庫 NV 59 海の男ホーンブロワー・シリーズ 3」459p
前二作と翻訳者が違うので違和感
海の英雄の新婚さんぶりが微笑ましいですな【B】
鮎川 哲也
「五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉 創元推理文庫」
トリックのお花畑
読んで小腹の空くミステリ【B】
316 :
テタ(☆☆☆☆6742):2006/03/13(月) 20:44:32
『歴史学ってなんだ?』小田中直樹 PHP新書 205p
歴史は何のために学ぶのか、を正面から扱った入門書。
著者の誠実さが伝わる。
【B】
『死ぬほど好き』林真理子 集英社文庫 214p
恋愛をテーマにした短編集です。本のタイトルと同じ表題作が他に無いもので、印象に残りましたが、
それ以外は恋愛という程でもなく、オチも弱かったためにいまいちでした。【D】
『白昼堂々』長野まゆみ 集英社文庫 212p
レビューサイトなどを覗いて結構期待して購入した、初めて読む長野まゆみの作品です。
ストーリー性よりは雰囲気重視の作家だとは耳にしていましたが、
登場人物の心情然り物語然り作風然り、色んな意味でつかみづらいなと思いました。
悪い印象ではないので、機会があれば違う作品も読んでみたいと思います。【C】
『だれかのいとしいひと』角田光代 文春文庫 204p
初めて読む角田光代の作品です。ありがちな恋愛と、失恋や三角関係をテーマにした短編集。
本当にありがち。で、驚くようなオチもなく、ごくごく普通の恋愛小説という感じでした。【C】
『なつのひかり』江國香織 集英社文庫 329p
江國香織にしては珍しい(もしかして唯一かもしれません)ファンタジっくな作品です。
現実で起こった事件をきっかけに、現実では有り得ないことが起こり、有り得ないような状況のまま終わります。
すごく珍しいパターンだったので一気に読み終えました。
ただ、本当にファンタジーが好きなひとには向かない作品かもしれません。【B】
はじめまして。今日から参加してよいでしょうか?
アキハバラ@DEEP/石田衣良(文藝春秋/452p)
それぞれ病気を抱えるアキバ系の若者たちがあるサイトを通じて結ばれ、検索サイトを立ち上げるのだが
開発したサーチエンジンが盗まれてしまい秋葉原を巻き込む大戦争に。
彼らのナイーブさは時に強さとなりネットに新しい風をおくりこむ。じめっとした秋葉原・オタクと爽快なアクションのリミックス・ストーリー。
魚さん、おめでとうございます。
カプチーノさん、よろしくお願いします。
『ミシン』嶽本野ばら(著)(小学館)134p【C】
『ミシン2 カサコ』嶽本野ばら(著)(小学館)156p【C】
ミシンって人の名前だったんだね。機械のミシンかと思ってた……。
パンクバンドのヴォーカリストとカサコの物語。
個人的には「ミシン」に収録されている「世界の終わりという名の雑貨店」のほうが好き。
『カルプス・アルピス』嶽本野ばら(著)(小学館)131p【C】
画家、田仲容子が描いた作品からインスパイアされた物語。
一見、短編でありながら繋がっている。裏話が悲しい。
『デウスの捨て児』嶽本野ばら(著)(小学館)174p【C】
島原の乱を題材にしてはいるが、歴史小説として読むと大きく裏切られるから注意。
『バルカン現代史』木戸翁(著)(山川出版社)381p【C】
この地域における民族対立の背景に、中世の宗教戦争や、第二次大戦中のナチとソ連の覇権争いが見える。
小国が大国に翻弄されるという構図は今も変わらない。
『いつかパラソルの下で』森絵都(著)(角川書店)247p【C】
第133回直木賞候補作。父の死後、発覚する不倫。厳格だった父のルーツを求めて佐渡島へ。
『サン=テグジュペリの宇宙』畑山博(著)(PHP新書)205p【C】
「星の王子様」しか読んだこと無いけど、「夜間飛行」や「南方郵便機」等、他の作品も読んでみたくなった。
『煙』松岡圭祐(著)(徳間書店)286p【C】
悪人が栄えたまま終わるし、ものすごく読後感が悪い。
勧善懲悪が好きな人は一ヶ月くらい消化不良状態になると思うので注意したほうがよい。
『ボルネオホテル』景山民夫(著)(講談社)281p【C】
幽霊屋敷物だが、そんなに怖くない。
『新・メシの食える経済学』邱永漢(著)(グラフ社)269p【C】
読んでもメシは食えません……。
『熊の場所』舞城王太郎(著)(講談社)205p【B】
「ピコーン」は「阿修羅ガール」みたいな下品さがあってちょっと……
だが「熊の場所」は上手いと思う。内容に関係無いかもしれないが、表紙の熊の進入禁止マークが良い。
『ガラスの地球を救え』手塚治(著)(光文社)175p【C】
『レッスンズ』谷村志穂(著)(講談社)230p【C】
『まいご町の海賊』古世古和子(著)(童心社)125p【C】
>317 完走おめでとうございます。
>318 偶然ですが、私も現在その本を読んでおります。
『百器徒然袋−風』京極夏彦・講談社ノベル・536p
探偵・榎木津が関わる事件の連作集。
爆笑というモノではないが、なかなか面白かった。
京極堂シリーズ前作の『オンモラキ』があまりの不出来だったので、
未読だったが、これは悪くない。甘めの評価で、 →【 B 】
萌え萌えジャパン/堀田純司(講談社,326p)
この本はオタクという現象をそのま書き出し、主観や考察がないという意味では珍しかった。
哲学・思想やイベントなど多ジャンルにわたる引用・取材、丁寧な解説もあり雑学本としても十分。
そうはいっても堅苦しい文章ではなく、読みやすくどこかちゃかすような書き方をしているのでオタク文化に詳しくなくとも楽しめる。【B】
教養としての<まんが・アニメ>/大塚英志+ササキバラ・ゴウ(講談社現代新書,265)
寝るまでとおもって読み始めたがとまらなくなった。
アニメの内的世界と時代背景を追っているおり、どれもリアルタイムで見ていなかったのにおもしろかったのは
そんな小さなシーンでそこまで読み取るのかと何度も驚かされた観察力のするどさ。【B】
324 :
無名草子さん:2006/03/19(日) 10:08:16
こまめに書かないと忘れちゃうんで連続でごめんなさい。
夏と花火と私の死体/乙一(集英社文庫,223p)
またいい意味で裏切られた。すがすがしい負け方だった。
夏・花火・初恋の甘酸っぱい要素に死が絡むと嫌な感じじゃない。少女のイメージはどこか死に直結するが、そこに神聖を見出すとか、なんかもう。【A】
マジック・ランシャー/庵野秀明+岩井俊二(デジタルハリウッド出版局,229p)
対談もの。2人の間でわかりあってる話とか自分には抽象的にしか感じられないんだけど作り手と受け手の差なんだろうな。
でも端々で感受性がするどさがみられて、何気ない話なのにおおーって思ったり。【C】
こまめに書かないと忘れちゃうんで連続でごめんなさい。
あげてすいません!
夏と花火と私の死体/乙一(集英社文庫,223p)
またいい意味で裏切られた。すがすがしい負け方だった。
夏・花火・初恋の甘酸っぱい要素に死が絡むと嫌な感じじゃない。少女のイメージはどこか死に直結するが、そこに神聖を見出すとか、なんかもう。【A】
マジック・ランシャー/庵野秀明+岩井俊二(デジタルハリウッド出版局,229p)
対談もの。2人の間でわかりあってる話とか自分には抽象的にしか感じられないんだけど作り手と受け手の差なんだろうな。
でも端々で感受性がするどさがみられて、何気ない話なのにおおーって思ったり。【C】
326 :
無名草子さん:2006/03/19(日) 12:50:52
メモ帳かワードにでも書いて保存しておくべきでは?
327 :
無名草子さん:2006/03/20(月) 17:08:02
だったらこのスレの意味ないやん
('A`)さん、集計ありがとうございます。
魚さん、完走おめでとうございます。
カプチーノさん、よろしくお願いします。
『日々是怪談』 工藤美代子 中公文庫 274p
ドッペルゲンガー、行ってはいけない場所、海から誘う手・・・
日常のすぐ裏側にある怪異を収録している。ていうかこれ、怪異が日常になってるよなあ。
とりあえず「三島の首」はどうかと思う。【C】
『別冊幻想文学 澁澤龍彦スペシャルU ドラコニア・ガイドマップ』 幻想文学出版局 255p
一冊目が澁澤個人にアプローチしていたのに対して、こちらは作品からアプローチしている。
やはりこういうものから入るより、作品自体を読んだほうがいいと思った。別の見方を与えてくれるのもあるんですけどね。
後半三分の一を占める参考文献は圧巻。【B】
『あっ死んじゃった!』 デビッド・P・ジョーンズ 飛鳥新社 125p
『人間臨終図鑑』の無名の人版みたいなもの。
何人もの死に様が淡々と綴られている。まことに死とは日常茶飯事でありますな。
それにしても訳者のコメントは本当に邪魔。ダジャレを付け加える必要があるとは思えない。
気に入ったのは腹上死したデブの恋人の下で四日間過ごした話がお勧め。【C】
『魔法使いの弟子』 H.H.エーヴェルス 創土社 594p
題名はゲーテの「魔法使いの弟子」から取っているが、よく付けたものだと思う。
皮肉や狂気にかけては、最近の下手なホラーなど足元にも及ばぬ。
主人公の態度が前半と後半変化しすぎているようにも思ったけど、この変化がなければ最後の盛り上がりもなかったようにも思った。【B】
『虚無の信仰』 ロジェ=ポル・ドロワ トランスビュー 353p
西洋が仏教を「発見」してから、それを怖れるまでを書き出している。
結局鏡に映った自分の姿に恐怖しているようなイメージを受けた。
虚像に怯えるのは洋の東西を問わないとみえる。【C】
『写楽・考』 北森鴻 新潮社 242p
シリーズ三作目。
女性のタイプがなんだかワンパターンになってきた気がする。
それにしてもワトソン役以外、全ての主要登場人物が名探偵並みの頭脳というのはどうしたものか。【C】
330 :
無名草子さん:2006/03/20(月) 22:41:37
>>327 保存してまとめて投下しろという意味。
一冊読むたびに一々一レス使ってたらすぐスレが終わるでしょうが。
どっちも使えないんなら、メモ用紙にでも書いておけ。
仕切り厨うぜぇ
SEVEN STARS ゲーット ´ー`)y-~~
>>331 新サイトかっこいいです!
三島由紀夫『岬にての物語』新潮文庫・・・330p
短編集です。表題作を初めとする初期の作品はやや荒いが、戦後に差し掛かると
ぐっと読みやすくなって、倒錯感の高い三島ワールドを楽しめます。【B】
三島由紀夫『豊饒の海・第三巻 暁の寺』新潮文庫・・・432p【B】
三島由紀夫『豊饒の海・第四巻 天人五衰』新潮文庫・・・350p【A】
豊饒の海読了しました。このシリーズは巻毎に主人公が違って、しかも夫々
の主人公が運命的なつながりを持っているのでスケールがでかい長篇です。
また彼らは同じ宿命を背負って生まれてくるのですが、特に最期の主人公・透の
最期はハラハラしました。
三巻はそういう宿命とかを説明する上でとても重要な巻ですが、あまり引き込まれなかったです。
あと、1巻や2巻で登場した人物が永い年月を経て最終巻で登場したりするのも注目ですよ。
三島由紀夫『宴のあと』新潮文庫・・・237p【C】
三島由紀夫『午後の曳航』新潮文庫・・・181p【C】
337 :
無名草子さん:2006/03/21(火) 01:30:08
338 :
テタ(☆☆☆☆7249):2006/03/21(火) 08:27:01
魚さん、完走おめでとうございます。
>>331 集計していただけるだけでもありがたいです。
『鳥居龍蔵伝』中薗英助 岩波現代文庫 507p
戦前の東アジアをフィールド・ワークした人類学者の生涯。
もともとは小説として書くつもりだったようである。
鳥居龍蔵の業績が学問的にどのように位置づけられているかが
よく分からなかった。
【C】
>>331ご苦労様です!
これからはみださないぐらいにまとめて書きます。
夜のピクニック/恩田陸(新潮社,342p)
歩行祭じゃないけどまだこんなにページがあるのか、と読んでて思った。自分とはテンポが合わなかった。
読み終わっても期待したほど何か感じなかった。【C】
ZOO/乙一(集英社,333p)
ここまでコメディっぽい演出をした乙一作品ははじめてだったけど、のんきさが好きな感じだ。
シリアスな方も綺麗だった。
でも短編だからかもしれないけど、ほかの作品のより人物に魅力を感じなかった。透明感が好きだったけど見えすぎ?な感じ。【B】
庵野秀明のフタリシバイ/庵野秀明ほか10人(徳間書店,293p)
芝居は見たことないけど芝居関係者とのこの対談でやたらおもしろそうだった。
思ったことを素直にさらけ出したり、表現できるって難しくて凄いと思った。【C】
ごぶさたです。初めて方、初めまして(ずぼらですみません
『天城一の密室犯罪学教程』天城一 日本評論社 445p【B】
密室殺人の分類が理論編と実践編で説明されます。理論編は評論として神の領域。
ただ、乱歩のトリック至上主義を批判している割には小説の方はトリックで支えられた
作品がほとんどで、論理の解体構築、アクロバットがほとんどないのは残念。
硬質な文章は嫌いではありませんが、物語的、現学的装飾にはあまり惹かれるものはありませんでした。
ベストは「朝凪の悲歌」、摩耶ものでは「ポツダム事件」。
『年をとったワニの話』レオポルド・ショヴォー 285p【B】
寓意も教訓もない、ただ奇想天外で面白い童話集。
童話の理想型の一つではないでしょうか。
『人間は考えるFになる』土屋賢二×森博嗣 講談社 229p【C】
土屋先生の話の方が含蓄深く面白く思えます。
森先生の文章は小説やエッセイで読み馴れているせいもあるでしょうが。
『ジャンケン入門』清水義範 角川文庫 239p【C】
パスティーシュ作品集。
カイジの「限定ジャンケン」など捻った作品がある今では表題作は食い足りないものが。
田舎駅の平凡な一日を描いた「待合室」は淡々とした中にも
著者の鋭い人間観察眼がうかがえてなかなかの佳作。
『法月綸太郎の冒険』法月綸太郎 講談社文庫 452p【B】
本格ミステリ短編集。推理の組み立て方もクイーンっぽいですが、
謎、トリックを如何に事件に組み込むかという見せ方にもクイーンの直系を感じます。
ベストは密室殺人を扱った「緑の扉は危険」。
『日本人はなぜ日本語が話せるのか』今井邦彦 大修館書店 222p【B】
エッセイ集。海外旅行での英語とジョークにまつわる軽いエピソードや
文法に関する言語学、言語能力に障害を及ぼす様々な脳の病気等の症例他様々。
面白い。
『この人を見よ』マイケル・ムアコック ハヤカワSF文庫 260p【C】
キリストの作り方。
『退職刑事[5]』都筑道夫 徳間文庫 280p【C】
妄想推理が炸裂するシリーズ短編集最終巻。
相変わらず意表を突く推理には感心しますが、物語はあまり面白くありません。
ベストは「耳からの殺人」。「九マイルは遠すぎる」を思い出しました。
てわけで、2周目完走です(゚∀゚)
>>318 カプチーノさん、宜しくお願いいたします。
>>319、
>>321 りーすさん、額引きさん有り難うございます。
>>341 完走おめでとうございます。
『低温火傷V 愛のためにしか生きられない人』狗飼恭子 幻冬舎文庫 191p
三部作の完結編をようやく読むことができました。読み終わったあとに思ったのは、
恋愛小説よりミステリーといった方がしっくりくるかな?ということでした。
本格派とかではなく、恋愛よりも主人公の兄の死にまつわる謎解きの方に重点が置かれているからそう感じるのだと思うのですが、
あんまり驚くような結末ではありませんし、謎が解かれることによって特に何かが変わるわけではないので、
やっぱりメインは恋愛なのかなと思いました。
まあまあ楽しく読めたと思いますが、もうちょっとオチに一捻り欲しかったなあという感じです。【C】
『ライ麦畑でつかまえて』J.Dサリンジャー 野崎孝(訳) 白水Uブックス 228p
言うまでもなく名作中の名作といえるものですが、ずっと口語体のままで話が続くので読みづらく、
途中から首を傾げることも多かったのですが、読み終わったあともいまいち「うーん…」という感じでした。
独特の文章が印象的ではありますが、いまいちどこに焦点が当てられて話が進んでいるのかがわからず、
これといって波や驚くような展開がオチがある訳でもないので、あまり面白いとは言い難いものでした。
機会があれば村上春樹訳のものも読んでみようと思います。【C】
>>341 完走おめでとうございます。
ラッシュライフ/伊坂幸太郎(新潮文庫,469)
物語に登場する騙し絵の世界観そのもの。登場人物の関係性と時間軸のズレをひもといてく話はよくあるんだろうけど
練っていて退屈させないのはすごい。ただタネあかしの部分は小波ばかりで大波がないような、何か物足りない気もした。【B】
ブギーポップは笑わない/上遠野浩平(電撃文庫,283)
中学の時に友人に借りたもののオタクっぽいなと思ってろくに目を通さなかったのを反省した。
この世界に行ってみたい、会ってみたいと思わせる本てあまりない気がする。他のシリーズも読んでみる予定。【A】
堤防決壊/ナンシー関×町山広美(文春文庫,283)
ナンシー関は世の中のへんな違和感を、ほんと的確にことばにするなあと思う。
しかも対談でその場でそれをさらっと言えるんだからすごい。でも嫌味じゃないのはどこまでも客観的だからかな。【A】
真空さん、おめでとうございます。
『「ニーズ」を聞くな!「体験」を売れ!』藤村正宏(著)(インデックスコミュニケーションズ)229p【C】
表紙と題名はとてもベタで安っぽいけど、「エクスペリエンス・マーケティング」という異色な手法は斬新。
『号泣する準備はできていた』江國香織(著)(新潮社)252p【C】
12編の短編。第130回直木賞受賞作。
『となり町戦争』三崎亜記(著)(集英社)196p【C】
突然始まった、となり町との見えない戦争。いつもと変わらない日常だが、広報には戦死者数が記載され……。
第17回小説すばる新人賞受賞、第133回直木賞候補作。
『ウンコな議論』ハリー・G・フランクファート(著)(筑摩書房)107p【C】
題名はアレですが、中身はプリンストン大学で哲学を教える教授が書いた硬い内容。
本の半分が訳者解説というのが何とも言えない。
『街角小走り日記』群ようこ(著)(新潮文庫)215p【C】
見開き2ページでひとつの、短い話を集めたエッセイ。
『ぷちナショナリズム症候群』香山リカ(著)(中公新書ラクレ)181p【C】
人々がそれとは自覚しないまま、静かにファッショ化が進行しつつあるのが怖い。
『ベネルクス現代史』栗原福也(著)(山川出版社)310p【C】
『北欧現代史』百瀬宏(著)(山川出版社)345p【C】
『オーストリア・スイス現代史』矢田俊隆(著)(山川出版社)377p【C】
>>魚さん、白川道さん、真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
>>カプチーノさん、よろしくお願いします。
ブギーポップシリーズは、2作目の「VSイマジネーター」が好きです。
「コズミック(流・水)」清涼院流水 合わせて931P【D】
「ジョーカー(清・涼)」清涼院流水 合わせて960P【D】
第2回メフィスト賞を受賞したコズミック…だが壮大な地雷。
終始言葉遊びで突き通す感じ。軽いよ、言葉が。
「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」佐藤友哉 283P【B】
再読。
やっぱり公彦君は良いね。自分の中の美意識で悩み、葛藤する姿が特に良い。
序盤で佐奈がああなるのには、本気で殺意が湧きそうになるけどね。
白川道さん、おめでとうございます。見落としスミマセン……。
かえるくんさん、有難うございます。
『仏のきた道』鎌田茂雄(著)(PHP新書)233p【C】
仏教は西へ迂回し、シルクロードを経由して伝来した。中国へ至るまでの各地に巨大な仏像遺跡が残っているのに驚く。
『ロンメル将軍』デズモンド・ヤング(著)(早川書房)311p【C】
『悲将ロンメル』岡本好古(著)(徳間文庫)253p【C】
第二次大戦中、北アフリカ戦線で活躍した名将ロンメルの物語。
ヒトラー暗殺計画に加担して自決を強要されるのが悲しい。
『銀行とつきあわない法』邱永漢(著)(幻冬舎文庫)295p【C】
『最新・宇宙創世記』佐藤勝彦(著)(徳間書店)235p【C】
347 :
テタ(☆☆☆☆7768):2006/03/26(日) 08:32:32
白川道さん、真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
『東京大学のアルバート・アイラー キーワード編』菊地成孔+大谷能生 メディア総合研究所 325p
一年ほど前に出た東京大学での講義録の続編。
ブルース、ダンス、即興、カウンター/ポスト・バークリーの四つのキーワードについて
論じる。前回より難しくなったがおもしろい。【B】
『タイタス・アンドロニカス』シェイクスピア 白水Uブックス 194p
ローマを舞台にした復讐劇。【B】
失踪HOLIDAY/乙一(角川スニーカー文庫,238)
2つともホッとするような話だった。ちょっとくどいところもいくつかあった。
だが後半で一気にいままでの思い込みが崩れ去っていくのは快感。
そしてダーッと線でつながっていくのもたまらない。【C】
ブギーポップ・リターンズvsイマジネーター/上遠野浩平(電撃文庫,248)
統和機構vsイマジネーターvsブギーポップの構図が昔読んだときに難解なものに感じさせたと思う。
振り回され続けた正樹はかっこいい。霧間誠一の本が読みたい。
ブギーポップ・リターンズvsイマジネーターpart2/上遠野浩平(電撃文庫,275)
今回も間に合わなかった末間が愛おしい。おっちょこちょいメガネ萌え。
藤花が急にブギーポップ口調になるのを想像して笑った。今後新キャラがどう絡んでくるのか楽しみ。
面白そうなので参加、昨日読み終えたものを
「最後の抵抗」スティーブン・キング(扶桑社ミステリー文庫)470P【B】
人生の悲哀、という使われすぎて陳腐になってしまった言葉が良く似合う作品。
中年おじさんのかっこいい死に方。
「ドラッケンフェルズ」ジャック・ヨーヴィル(角川文庫)324P【A】
最早入手困難となってしまった、キム・ニューマン別名義の一冊。
お目当てのジュヌヴィエーヴの出番が(ドラキュラ戦記と比べて)少ないのが残念。
「リリ・ニッセン嬢が急病の為、この度の公演でジュヌヴィエーヴ・デュードネ役を演じる事ができなくなり…」(略)
「代わりにジュヌヴィエーヴ・デュードネ役を演じますのは…ええっと…そのう、ジュヌヴィエーヴ・デュードネ嬢です」
「方丈記・徒然草」鴨長明、兼好法師(日本古典文学大系)P400【A】
「文学部なのに徒然草も読んでないんですって」みたいな。第八十二段が特に印象に残った。
でも兼好おじさん、自慢するなと人にはいうのに、自分の事は最後にバンバン自慢するのね。
お久しぶりです。1月2月とご無沙汰してました。
年始に始めた、使用頻度の低い家具は処分して部屋を片付け、
捻出した本棚スペースに新規購入した本棚を置き、
押入れ本を引っ張り出して全部並べ直した本の大整理。
なんと2ヶ月かかってしまいました。
「猫探偵 正太郎の冒険T 猫は密室でジャンプする」 柴田よしき 光文社 p248 【C】
猫視点で語られる本格ものと人間視点で語られるサスペンスものの混じった短編集。
猫を探偵役にするって本格ミステリに実にフィットしてる設定なんだー。
猫の名探偵ならば推理で直ぐに犯人がわかっても犯行を阻止できなくて、
殺人が連続してしまう状況も全然不自然じゃない!
本格ミステリの長編が2作既刊らしいので、これは是非読まなくては。
「とっても不幸な幸運」 畠中恵 双葉社 p267 【D】
著者は時代も現代に設定してスタイリッシュに仕上げてみようとしたんじゃないか。
でもTVと小説から拾ったイメージパーツだけでスタイリッシュな味付け決めようとして、
いかにも表面だけなぞって真似してみました感のデジャブ的登場人物と舞台設定。げんなり。
大整理のおかげで1月2月と全然本読めなかったーっです。
「工学部・水柿助教授の日常」 森博嗣 幻冬舎 p261 【C】
「工学部・水柿助教授の逡巡」 森博嗣 幻冬舎 p303 【C】
水柿助教授で森博嗣初体験なんですけど、「日常」の途中まで、
森博嗣なんだからこの本もミステリなんだと思って読んでました。
「大聖堂は大騒ぎ」 エドマンド・クリスピン 国書刊行会 p324 【B】
犯人は途中でばっちりわかりました。
このエピソードフラグが立って犯人じゃないってことはないですね。
でもクリスピン流のユーモア大好きなので【B】。
「堕天使は地獄へ飛ぶ」 マイクル・コナリー 扶桑社 p437 【B】
「狼の寓話」 近藤史恵 徳間書店 p199 【C】
「福岡国際マラソン」 鳥飼否宇 小学館 p228 【C】
「逆説探偵 13人の申し分なき重罪人」 鳥飼否宇 双葉社 p323 【C】
「落下する緑 永見緋太郎の事件簿」 田中啓文 東京創元社 p203 【C】
「心霊探偵八雲4 守るべき想い」 神永学 文芸社 p372 【C】
「ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件」 北村薫 東京創元社 p310 【C】
前回たくさんレスを見落としてしまい、すみませんでした。改めまして
>>336 白川道さんおめでとうございます。
>>328、
>>338 HANAさん、テタさん有り難うございます。
>>331 いつも有り難うございます。参考にさせていただきます。
>>349 目薬さん初めまして。宜しくお願いします。
『東京タワー』江國香織 新潮文庫 350p
映画にもなった江國香織の東京タワー。残念ながら映画は見ていませんが、
タイトル通り東京タワーの見える街での年齢差のある恋愛をテーマにした本です。
今回は珍しく男性が主人公で、相手側となる女性の心理がいまいち良くわからず、
あと一つで何かが起こりそうな一歩手前で終わってしまうので、それが物足りなく感じました。
所々にある登場人物の台詞にはハッとされることが多く、雰囲気は良い作品です。【D】
『愛はきらめく星になっても』藤本ひとみ 集英社文庫 291p
知るひとぞ知るまんが家マリナシリーズ三作目です。
本屋ではなかなか見かけず、ずっと読みたいと思っていたのが見つかったので思わず買ってしまったのですが、
生憎と手許に前作、前々作がなく関連部分を照らし合わせて読むことができず残念でした。
ジャンルは所謂ライトノベルですが、ミステリーの恋愛もの、あるいは恋愛もののミステリーといっていい程、
ハラハラしながらオチを楽しみに読むことができました。
前作と照らし合わせて読めれば、もっと面白さが増すかなと思います。【C】
「伽婢子」浅井了意(岩波書店・新日本古典文学大系)P540【A】
閻魔王とて沙汰あやまつ事ありぬ
せめてやは香をだににおへむめのはなしらぬ山路のおくに咲くとも
足し忘れた。
古典はいいねえ
テタさん、有難うございます。
目薬さん、よろしくお願いします。
『屑籠一杯の剃刀』原田宗典(著)(角川ホラー文庫)193p【C】
あまりホラーっぽくないし、デビュー前の習作等も入っているのでイマイチだった。
『貴方には買えないもの名鑑』原田宗典(著)(集英社文庫)257p【C】
正体不明のヘンなもの満載。
『ワニと龍』青木良輔(著)(平凡社新書)197p【C】
「龍」の正体はワニだったという、大胆な仮説を展開。
『ぎぶそん』伊藤たかみ(著)(ポプラ社)260p【C】
児童書になっているが、時代背景が昭和の終わりなので、むしろ大人向け。
ガンズ・アンド・ローゼスに触発された中学生がバンドを組む話。
『またまたへんないきもの』早川いくを(著)(バジリコ)174p【B】
またしても変な生き物が満載で楽しい。想像を絶する奇妙なヤツだらけ。
『月はピアノに誘われて』木根尚登(著)(角川文庫)257p【C】
TMNのメンバーだった木根さんの初期作品。
『ダレン・シャン[ 真夜中の同志』ダレン・シャン(著)(小学館)278p【B】
過去に登場した人々が姿を変え、再び登場する。バンパニーズ軍団の策略でダレン一行は危機に陥る。
『ビジネスで絶対負けない7つのセオリー』春山満(著)(講談社)222p【C】
『転んだら起きればいい!』鬼塚喜八郎(著)(PHP研究所)188p【C】
白川道さん、りーすさん、真空さん>完走おめでとうございます。
('A`)さん>いつもありがとうございます。
目薬さん>よろしくお願いします。
『地を穿つ魔』 ブライアン・ラムレイ 創元推理文庫 318p
クトゥルー神話物。
人間の旧支配者退治だと読むと、旧支配者が随分弱く感じる。神の類というより害獣みたいな感じ。
旧支配者シャッド-メルを退治するという話なのだが、シャッド-メル退治は伝聞の形な上、別のものが出てきて物語は唐突に終わる。
やっぱ旧支配者は人間の理性を越えた存在であるほうがいいなあ。【D】
『新輯内田百闡S集 第七巻』 内田百閨@福武書店 376p
収録作は「百鬼園日記帖」「続百鬼園日記帖」。
前半は死への不安、日々のふとした記録が多いが、後半になるに従って借金の記述が増えていく。
後半のほうが前半の死に関する記述よりも恐ろしい。【C】
『気になる物件』 泉麻人 扶桑社 269p
街角の妙な物件を集めている。
というよりむしろ街歩きのエッセイみたい。散歩のついでに目にしたものを書いているという風。
収録されているもののほとんどが古いものというのはそれだけ味があるということか。【C】
『トーテム[完全版](上・下)』 ディヴィッド・マレル 創元推理文庫 375+365p
前半の謎めいた出来事から町がだんだんとパニックに陥っていくまで、ラストまで一気に読ませられる。
謎の出来事によって共同体が崩壊していくというのはわりとあるけど、ヒッピーのコミューン等との絡ませ方が上手いので、それらとは一線を画している。
オウムみたいな出来事を想像していたので、もう少しコミューンが事件に絡んでいても良かったと思う。【B】
『増田勝実の仕事2』 増田勝実 ちくま学芸文庫 607p
「火山列島の思想」と平安文学論集を収録。
「火山列島の思想」は原始から平家物語までの各時代に関する論考を集めている。
面白かったのは原始「黎明」「幻視」とヤマトタケルの「王と子」「フダラク渡りの人々」。
後半の平安文学に関しては、中心となっている源氏物語を読んでいないのでこれでストーリーを教えられる部分が多かった。【C】
『新輯内田百闡S集 第八巻』 内田百閨@福武書店 397p
収録作は「丘の橋」「鬼苑横談」。
「東京日記」は「丘の橋」に収録されている。有名だから独立した一冊になっていると思ったけど、そうではなかったみたい。
トンカツ屋に獣が出現したり丸ビルが消えたり、誰も乗っていない車が走っていたりと不安感漂う諸編を満喫できた。
随筆もいつものように面白い。【B】
もう今日が31日! とりあえず読了本タイトルのみ。
「トラブルバスター1」 景山民夫 マガジンハウス p252 【B】
「トラブルバスター2」 景山民夫 マガジンハウス p238 【B】
「国境の南 トラブルバスター3」 景山民夫 徳間文庫 p339 【B】
「九月の雨 トラブルバスター4」 景山民夫 p297 【B】
「よそもの」 佐竹一彦 角川文庫 p300 【C】
「シャングリラ」 池永永一 角川書店 p588 【B】
「半夏生」 今野敏 角川春樹事務所 p270 【C】
「隠蔽捜査」 今野敏 新潮社 p315 【B】
「ハッとしてトリック!」 鯨統一郎 中央公論新社 p249 【D】
「春朗合わせ鏡」 高橋克彦 文芸春秋 p327 【C】
「真夜中への挨拶」 レジナルド・ヒル 早川書房 p483 【C】
「CSI:科学捜査班 コールド・バーン」 マックス・アラン・コリンズ 角川文庫 p345 【C】
「ツチヤの口車」 土屋賢二 文芸春秋 p233 【C】
「シュレディンガーの猫」 小倉千賀子 いそっぷ社 p236 【B】
「人生激場」 三浦しをん 新潮社 p246 【C】
>>345>>346>>347>>352>>356 あ、ありがとうございます!
村上春樹『東京奇譚集』新潮社210頁・・・【C】
世にも奇妙な話みたいな短篇が5つ入っています。
最近の著者の短篇はちょっと作風が変わってるみたい。
レイモンド・カヴァーの翻訳が結構影響してるのかなー。
「どこであれそれが見つかりそうな場所で」というタイトルもレイ・カヴァーっぽい。(小説自体はかなり面白いけど)
『中国行きのスロウ・ボート』のような昔の短篇が気に入っているだけに、ちょっと不満が残ります。懐古厨なのかなw
360 :
バンカー(9275):2006/03/32(土) 23:16:29
『火車』 宮部みゆき 新潮文庫 590P 【D】
消費者金融って怖いですね
『国家の品格』 藤原正彦 新潮新書 191P 【C】
今、話題になっている本。日本人に誇りを持たせてくれる本でした。
彼の論理には少々ついていけないこともありますが。論理は完璧じゃないってことで・・・
『人生の短さについて』 セネカ著 茂手木元蔵訳 岩波文庫 229P 【B】
やっぱこういう本もたまにはいいですね。
自分の人生の生き方について見直すきっかけになります
3月1日〜3月32日のページ数を集計しました。
1位…りーす選手(13452P)【1/28 位】
2位…水無月選手(8193P)【8/28 位】
3位…魚選手(5150P)【15/28 位】
4位…HANA選手(4550P)【2/28 位】
5位…カプチーノ選手(4259P)【24/28 位】
6位…かえるくん選手(2920P)【4/28 位】
7位…真空選手(2412P)【14/28 位】
8位…白川道選手(1740P)【5/28 位】
9位…目薬選手(1734P)【27/28 位】
10位…テタ選手(1106P)【10/28 位】
11位…ですな選手(1031P)【7/28 位】
12位…バンカー選手(1010P)【17/28 位】
13位…額引き選手(1003P)【11/28 位】
待ちに待った春です('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が18回目の完走です!
(*'A`)<「白川道」選手が7回目の完走です!
(*'A`)<「真空」選手が2回目の完走です!
(*'A`)<「魚」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「りーす」選手が2位から1位に順位を上げました!現在トップです!
(*'A`)<「魚」選手が21位から15位に順位を上げました!
(*'A`)<「カプチーノ」選手が圏外から24位に順位を上げました!
(*'A`)<「目薬」選手が圏外から27位に順位を上げました!
363 :
テタ(☆☆☆☆8006):2006/04/02(日) 08:47:56
>>361 集計ありがとうございます。
『ブッダの夢』河合隼雄・中沢新一 朝日新聞社 238p
ふたりの対談。お互い話は通じ合っているようだが、こちらは
さっぱり理解できなかった。【C】
HANAさん、有難うございます。
('A`)さん、集計お疲れ様です。
『それいぬ』嶽本野ばら(著)(文春文庫PLUS)189p【C】
著者がフリーペーパー「花形文化通信」で活動していた頃の初期エッセイを纏めたもの。
『あおぞら』星野夏(著)(ポプラ社)335p【C】
文章は拙いんだけど、内容が凄すぎる。
問答無用の不幸の波状攻撃、ノンフィクションだというのが堪らない。
『信じることと、疑うこと』なだいなだ(著)(ちくま文庫)212p【C】
たやすく騙されてしまう人々への問いかけ。それにしても、なだいなだの説得術は素晴らしい。
『愛されなかった時、どう生きるか』加藤諦三(著)(PHP文庫)231p【D】
著者のグチが多すぎ。マイナス思考だし。
『脳内イメージと映像』吉田直哉(著)(文春新書)229p【C】
映像を、言葉や音楽等との関係について論じている。
『新・電子立国1 ソフトウェアの誕生』相田洋(著)(NHK出版)332p【C】
『新・電子立国2 マイコン・マシーンの時代』相田洋(著)(NHK出版)301p【C】
『新・電子立国3 世界を変えた実用ソフト』相田洋(著)(NHK出版)311p【C】
『新・電子立国4 ビデオゲーム・巨富の攻防』相田洋(著)(NHK出版)358p【C】
『新・電子立国5 驚異の巨大システム』相田洋(著)(NHK出版)380p【C】
『新・電子立国6 コンピューター地球網』相田洋(著)(NHK出版)401p【C】
NHKスペシャル「新・電子立国」を書籍にしたもの。別冊を入手出来なかったのが残念。
『基礎ワイン教本』THE WINE AND SPIRIT EDUCATION TRUST(編)(柴田書店)255p【C】
基礎と書いてはいるが、プロレベルの基礎であって、決して素人向きではない。
ワインだけではなく、ビール、リキュール、スピリッツにも言及している。
『このライトノベルがすごい!2005』このミステリーがすごい!編集部(編)(宝島社)151p【C】
1年前の物なのでデータとしては古い。
『少女@ロボット』宮崎誉子(著)(新潮社)251p【D】
勢いはあるんだけど、女子高生が書いたネット日記みたいな文体が、崩れ過ぎていて好みに合わない。
やたらと会話が多いからページの下半分が空白だらけだし。
『砂の女』安部公房(著)(新潮社)218p【C】
文章は上手いんだけど、非日常的な監禁物で気分が重くなった。
『ツキの法則』谷岡一郎(著)(PHP新書)228p【C】
全てのギャンブラーに読ませてあげたい。
>>361-362 ('A`)さん、集計と実況中継を有り難うございます。
『あいたい気持ち』狗飼恭子 幻冬舎文庫 198p
一切食事を受け付けなくなった女の子と、電車に乗るのが怖い男の子と、
失恋したショックで精神を病んで入院してしまったおじさんと、謎の女の子。簡単に説明するとそんな人が出てくる話です。
ストーリーとしては好きだったけれど、四つの罪というのがあまり物語の大筋に絡んでこないのが、消化不良な印象を受けました。【C】
『TUGUMI』吉本ばなな 中央公論社 231p
吉本ばななの他の作品、キッチンともハードボイルド/ハードラックとも雰囲気の違う作品。
内容がわかってしまうので、敢えてどこが違うとは具体的には言いませんが、作中のつぐみがすごく魅力的な女の子だなと感じました。
爽やかでどこか切ない夏の雰囲気が伝わる作品です。【B】
>>('A`)さん
集計乙です。
「ダブ(エ)ストン街道」浅暮三文 341P【C】
ミステリじゃないメフィスト賞受賞作。
ファンタジーでも受賞できるんだなと思ったら、
中島望って人も非ミステリで受賞してんのね。
読みやすいし、普通に面白い。
でも、メフィスト賞に普通は要らないんだよなぁ。
「鉄鼠の檻」京極夏彦 1359P【B】
久しぶりの京極夏彦、存分に堪能しました。
今作は仏教がテーマの一つとなっていて、
京極堂の知識にまたもや驚かされっぱなしw
榎木津はページ全体の割合で言えば、そんなに
出てきてないのに、あの存在感はほんとすごいw
『スローグッドバイ』石田衣良 集英社文庫 258p
表紙に惹かれて買った、初めて読む石田衣良の作品です。
イチバン最後の話が他の全部の話にリンクしているなら面白いと思ったけれど、
それでも、短編集の割にはそれぞれの話のオチが弱く、ありきたりでいまいちどこに重点を置いて読んだら良いかわからず、
ちょっと退屈してしまうことのほうが多かったように思いました。【D】
『キッドナップ・ツアー』角田光代 新潮文庫 202p
実の父親に誘拐された女のこと、攫った娘の母親と謎の取り引きをするお父さんの話。
結局最後まで何故誘拐したのか、お母さんとどういう取り引きをしたのかは明かされず、
謎は謎のまんま、タイトル通り(直訳すると誘拐旅行にでもなるんでしょうか)
誘拐なのに楽しいツアーになってしまって終わりという感じだったので、どう評価して良いか悩みます。
が、好きなひと面白いと感じるひとには面白いのかもしれません。【C】
『なんて遠い海』谷村志穂 集英社文庫 233p
谷村志穂さんの作品を読むのは初めてです。
短編の恋愛小説を集めたものですが、中でも表題作が一番短く、短いながらの結末に驚かされ、
恋愛とも言えずかといってもミステリーでもない、
ある意味ホラーとも呼べるようなこの作品を、何故表題作にしたのかすごく疑問に思いました。
ありきたりなストーリーではなく、捻りのある一風変わった物語が多くて面白いのですが、
どうしても文章が堅苦しい感じがして残念でした。
最後に収録されていた『シオールの海』の子供でもなく大人にもなりきれない、
憧れと恋の区別が付かないようなそしてどこか物悲しいような雰囲気は好きです。【C】
古典は難しい…
「竹取物語・伊勢物語」(岩波書店・新日本古典文学大系)P375【C】
こんなに短かったっけ?
難題を誰も達成できなかった5人の貴公子(´・ω・)アナカワイソス
在原業平に騙された藤原敏行(´・ω・)イトカワイソス
「インデュヴィデュアル・プロダクション」阿部和重(新潮社)P190【C】
「アメリカの夜」阿部和重(講談社)P196【C】
難解ですねぇ…
「枯木灘」中上健次(河出文庫)P312【B】
頭の回転が遅いので登場人物が多いと混乱する
こういうのをフォークナー的と言うのでしょうか
「ダークタワー・1 ガンスリンガー」スティーブン・キング(新潮社)P412【B】
やっぱりキングはいいねー
近いうちに他の巻も読みたい
370 :
バンカー(☆1047):2006/04/09(日) 22:19:57
('A`)さん、集計iいつもおつかれさまです。
『春の雪 豊饒の海(一)』475Pp
『奔馬 豊饒の海(二)』515P
『暁の寺 豊饒の海(三)』432P
『天人五衰 豊饒の海(四)』350P
三島由紀夫 新潮文庫 評価総合して【A】
長かったけど、面白かったですね
輪廻転生を描いた三島文学の最高傑作と謳われるだけのことはあります
詳しい評価は白川道さんも書かれているので、私はあまり書く必要がありませんね
暁の寺は1、2、4巻に比べると、あまり面白くなかったことについては同感ですが
『うつくしい子ども』石田衣良 文春文庫 267p
最初に読んだものがいまいちだったので、あまり期待せずに読んだのですが、
中々飽きさせない展開と、裏の裏をいく謎解きに夢中になって読みました。
この作者は恋愛ものよりもミステリーのほうが向いているかもしれません。
作中に出てくる星の王子さまもちょっと読んでみたいと思いました。
動機などが全く理解できない、酷い青少年犯罪が横行している現代では、
これが決して完全なフィクションであるとは言い切れないものがあると思います。
タイトルも、物語を読み終えるとパッと見で思う印象とは
全然違った意味合いを持っているんだなと気づかされました。【B】
『文月に不実の花咲く』仁川高丸 集英社 182p
仁川高丸の作品を読むのはこれで三冊目です。
『キス』『微熱狼少女』と比べると若干刺激が少ないというかプラトニックな傾向があるように思われましたが、
そのぶんストーリー自体の波もあまり感じられず、ちょっと物足りなさを感じました。【D】
『ボディ・レンタル』佐藤亜有子 河出文庫 182p
タイトルの売春なのに売春ではないと言い切る
「ボディ・レンタル」という聞き慣れない単語に惹かれて買ってみた一冊です。
良いか悪いかはわかりませんが、性描写に関しては思ったよりもあけすけではない印象でしたが、
結局の所の主人公の気持ちもよくわからず、何を言い表したいがための物語だったのかがいまいち掴めず、残念でした。【D】
372 :
テタ(☆☆☆☆8806):2006/04/14(金) 20:25:11
バンカーさん、完走おめでとうございます。
『ゼーロン・淡雪』牧野信一 岩波文庫 320p
短編集。『天狗洞食客記』は笑ってしまった。
【C】
『歯車の中の人々』栗田哲也 明窓出版 282p
教育崩壊、学力低下を憂える。【C】
『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』河合隼雄 村上春樹 岩波書店 198p
対談。中沢新一との対談のときよりは分かりやすい。
【C】
バンカーさん、おめでとうございます。
『魔王』伊坂幸太郎(著)(講談社)285p【C】
魔王は出てきません。特殊能力が芽生えた兄弟の物語。
知らぬ間にファッショ化していく日本の近未来が暗示的。
『終末のフール』伊坂幸太郎(著)(集英社)301p【C】
天体衝突による世界の滅亡を予告された世界での日常。世界の終わりを目前に控えているのに、
あまりにも日常的な風景が描かれているのがちょっとなぁ……。かなりウソっぽく感じてしまう。
『重力ピエロ』伊坂幸太郎(著)(新潮社)337p【B】
伊坂幸太郎は最近のよりも、この辺りの作品のほうが良いような気がする。
望まれない出来事によって生を受けた弟と、その兄の物語。
『親子ストレス』汐見稔幸(著)(平凡社新書) 222p【C】
少子化問題から、学級崩壊等まで含めた、教育、育児に関する問題。
『地名の博物誌』谷口研語(著)(PHP新書)201p【C】
漢字は表意文字であるが故に、地名から多くの事が読み取れるので面白い。
『十七歳だった!』原田宗典(著)(集英社文庫)220p【B】
原田氏の少年時代をエッセイにしています。なかなか笑える。
『何者でもない』原田宗典(著)(講談社文庫)313p【C】
『優しくって少しばか』原田宗典(著)(集英社文庫)294p【C】
エッセイみたいに笑えない。つまらなくもないけど、面白くも無い。
>>370 バンカーさん、完走おめでとうございます。
見落としてしまって遅れてしまいました。すみません。
>>373 りーすさん、完走おめでとうございます。
『4TEEN』石田衣良 新潮文庫 313p
生まれた場所も通っている学校も同じだけど、
どこか違う環境で育った個性的な四人の男子中学生の友情物語、と表現するのが一番しっくりくると思います。
短編形式になっていますが、四人以外に話がリンクしている部分はなく、
新しい登場人物も、その一話が終わるとあとには一切出てこない上、
内容的にも繋がっている部分が殆どなくて、少し物足りなく感じました。【C】
('A`)さん、集計ご苦労様です。
バンカーさん、りーすさん完走おめでとうございます。
世界は密室でできている。/舞城王太郎:講談社文庫,244p
初舞城作品だったが新青春エンタ!!らしくハイテンションな感じが自分にはあわなかった。
主人公は名探偵なわけでもなくトリックはさらっと明らかになるけど、重要なのはそんな事じゃないと思えた。
クセのある文章は好みじゃないけどオチは寒くなくてよかった。ちょっと泣けた。【C】
空の境界/奈須きのこ:講談社,上巻431p 下巻473p
読むのは2回目。専門用語の説明が本からそのまま抜き出したみたいな、話に溶け込んでないような気がしてならないけど好きな作品。
難解で正直全部掴めてないけど、わからないとこも含めて魅力的。
特殊能力や魔術といってもただの別世界じゃないのは彼らがいずれも人間的なことで苦悶してるからか。次元は違うのに共感できる。【B】
小生物語/乙一:幻冬舎,253p
ふつーの日常。でもちょっと不思議な話に仕立ててみたりとか。
ファンにはおすすめ。つくづくネガティブで笑った。【C】
ブギーポップインザミラー「パンドラ」/上遠野浩平:電撃文庫,301p
未来を予知できるという6人は口ではお互いを信頼してないといってるが
なによりも仲間を大切にしてるし本当に楽しそうでいいなあと思った。みんなが命がけで他者を守り
本来人間の敵であるはずの天色も機構を裏切って仲間をかばった。友情は強い。
バンカーさん完走おめっとー!
('A`)さん集計乙!
読書は料理と同じで、少数の優れた本はよく噛んで読むべきと
おいしそうな名前のベーコンさんが言ってました。
でも個人的にはソーセージの方が好きです。ハムソーセージおーいしそー♪
「怒りの葡萄」J・スタインベック(集英社) P530【A】
文学的価値は高くても読み辛くて面白くない文章だろうと思い
敬遠していました。が意外とそうでもなかったです。
この時代のアメリカ人は皆これを読んでいたんでしょうか?凄いですね。
そんなに難しい事は書いていないと言われればそうなのですが…。
「ドン・キホーテ」セルバンテス(中央公論社)P502【C】
騎士道小説というものが庶民の間で流行してたのが気に食わなかったので
その地位から引きずり下ろそうとして書かれたのだそうです。
ベストセラーになっていたという事は成功したんでしょうか?
「アーサー王の死」さえ読んでない自分でもある程度はその辺の意図が
理解できた…と思います。
「家族八景」(新潮文庫)P282【B】
心理描写がとてもいいです。ちょっと狒々爺が多いような気もしますが。
続編は方向性がガラリと変わってしまい、不評なんだそうです。残念。
「ダーク・タワーU 運命の三人<上下>」(新潮文庫)S・キング P749【B】
帯に特典の切り取りがあるのに気付いて慌ててゴミ箱をあさりました。
日本未発表の小説をプレゼントとか、卑怯ですね。
「天狗の落し文」(新潮社)P251【C】
筒井流ジョーク集といった所でしょうか。
「時代小説」以上筒井康隆(中央公論社)P469【C】
('A`)さん、集計いつも有難うございます。
バンカーさん、りーすさん完走おめでとうございます。
先月「春朗あわせ鏡」読んだのきっかけで、高橋克彦再読してます。
高橋克彦の時代小説は「写楽・北斎・広重浮世絵ミステリ三部作」で提起した
高橋流江戸時代解釈の小説版じゃないかな?が今回まとめて読んだ一番の感想です。
「春朗あわせ鏡」(「だましゑ歌麿」「おこう紅絵暦」に続くシリーズ3作目)と、
「京伝怪異帖」お話がちょっとリンクしてるのに読み直して始めて気がつきました。
「だましゑ歌麿」 高橋克彦 文春文庫 p638 【B】
「おこう紅絵暦」 高橋克彦 文春文庫 p310 【C】
「京伝怪異帖 上・下」 高橋克彦 講談社文庫 p355+p266 【C】
「完四郎広目手控え」 高橋克彦 集英社文庫 p331 【C】
「天狗殺し 完四郎広目手控え」 高橋克彦 集英社文庫 p313 【C】
「舫 鬼九郎」 高橋克彦 新潮文庫 p336 【C】
「鬼九郎鬼草子」 高橋克彦 新潮文庫 p401 【C】
「鬼九郎 五結鬼灯」 高橋克彦 新潮文庫 p325 【C】
「写楽殺人事件」 高橋克彦 講談社文庫 p356 【B】
「北斎殺人事件」 高橋克彦 講談社 p381 【B】
「広重殺人事件」 高橋克彦 講談社 p332 【B】
「北斎の罪」 高橋克彦 大陸書房 p233 【C】
「春信殺人事件」 高橋克彦 光文社 p230 【C】
「歌麿殺贋事件」 高橋克彦 講談社 p223 【B】
「パンドラ・ケース」 高橋克彦 文春文庫 p485 【C】
「ゴッホ殺人事件 上・下」 高橋克彦 講談社文庫 p434+p482 【C】
「南朝迷路」 高橋克彦 実業之日本社 p222 【C】
「即身仏の殺人」 高橋克彦 実業之日本社 p263 【C】
>>377 水無月さん、完走おめでとうございます。
『ベター・ハーフ』唯川恵 集英社文庫 426p
男女の恋愛物語というよりは、夫婦になった男女の絆の物語です。
感情移入できなかったので、あまり面白いとは思えなかったんですが、
平成に起こった事件などを取り入れて話が進むので、
丁度同世代で結婚の経験がある人には、すごくリアリティを感じる作品なのかもしれません。【C】
『ロリヰタ。』嶽本野ばら 新潮社 226p
嶽本野ばらの作品を読むのはこれで三冊目です。
穢れのない純愛というテーマで描かれているのは変わらず、
今回はこの作風に慣れてしまった所為か、途中でオチが見えてしまったのが残念でした。【C】
『すみれの花の砂糖づけ』江國香織 新潮文庫 154p
小説ではなく詩集で、詩集というよりはテキストといった方が近いような、そういう感じの本です。
デザインと中身の所為かもしれませんが、どことなく銀色夏生を彷彿とさせつつも、
所々に江國香織さん自身の生活やものの考え方が垣間見えた気がします。
面白くない訳ではありませんが、他の詩集に比べると、
いまいちインパクトにも心に響く言葉にも欠けるかなという気がしました。
タイトル程内容は甘くないですが、ファンの方であれば、一度読んでみるのも良いかもしれません。【C】
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
りーすさん、バンカーさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『厭魅の如き憑くもの』 三津田信三 原書房 456p
ホラーとミステリの融合。
こういった作品にはミステリ的にはアレな作品が多いけれど、これは無難にまとめあげていて安心した。
土俗的なものを取り扱ったミステリは近年あまり見かけないので、その点においては非常に満足。
しかし戦後とはいえ警察が現場検証を行えば一発でわかるのではなかろうか・・・犯人。【C】
『東京百話 人の巻』 種村季弘・編 ちくま文庫 459p
職人、芸人、怪人から一般市民まで、東京に住む人々に関するエッセイ等。
これまでの二巻とは違い、行間から生活のにおいが漂ってくるような作品が多い。
怪人の章では芦原将軍や安部定など一気に異界を覗き込むようなものもある。
それにしても「安部定事件予審調書」だけ浮いてるなあ。【B】
『スカム・カルチャー』 秋田昌美 水声社 209p
アメリカの悪魔信仰とロック、血に塗れたアート、ノイズ等正規な芸術史では見向きもされないような話題を取り扱う。
インダストリアル・ノイズ以外は面白く読めた。
一番興味深かったのは最初の猟奇殺人と悪魔信仰、ロックの関係を取り扱ったもの。
読んでいるうちに都市伝説と現実の境界があいまいになってきた。【C】
『別冊幻想文学 中井英夫スペシャルT 反世界の手帳』 幻想文学出版局 238p
まるまる二冊中井英夫。
上巻では「虚無への供物」以外の作品について言及しているものが多い。
大部分が「とらんぷ譚」「黒衣の短歌史」についてのような気もするけど。
もう一度「とらんぷ譚」「虚無への供物」読み返したくなった。【C】
『大聖堂の秘密』 フルカネリ 国書刊行会 345p
ノートルダム寺院のあらゆる所に錬金術の痕跡をみつけるというもの。
牽強付会なのか僕の知識が足りないのか、よくわからない部分多し。
いきなり○○は××を示しているといわれても両者のつながりがよくわからない。
薬液にしても何を意味するかがわかりにくいしなぁ・・・【D】
『国枝史郎歴史小説傑作選』 国枝史郎 作品社 539p
伝記作家の晩年の歴史小説集。
戦時中の作品が多いためか忠君愛国を謳ったものが多い。省みられることのない作品が多いのはそのためか。
「先駆者の道」とかわりと面白いと思ったんだけどな・・・構成が「八ヶ岳の魔人」に似ているし。
改めて伝奇の分野を読んでみようと思った。【B】
『炎の中の絵』 ジョン・コリア 早川書房 283p
サキに似た皮肉な味わいが多い短編集。
皮肉なオチでいうと「クリスマスに帰る」「雨の土曜日」「死の天使」などがお勧め。
という一方で「炎の中の絵」「ギャヴィン・オリアイー」とかいうパロディもあるので油断できない。
しかし異色作家短編集復刊とは早川も粋なことをする。【C】
>>379-380 HANAさん、完走おめでとうございます。
『デウスの棄て児』嶽本野ばら 小学館 172p
歴史上の人物、天草史郎を全く別の視点から書いたお話。
これは他の嶽本野ばら作品とは違い、ゴシック、ロリータなどのファッション要素は全く出てきません。
残念ながら歴史には詳しくないのですが、ごく一般の歴史の解釈ともおおよそかけ離れていると思います。
恋愛要素はありませんし、ラストは泣いてしまうというよりも"泣かされる"感じで終わりますが、
他の嶽本野ばら作品がニガテな人にも、是非読んで欲しい一冊です。【B】
『空中庭園』角田光代 文春文庫 268p
一風変わった家族を連作短編集。というとどこか江國香織の「流しのしたの骨」を彷彿とさせますが、
それよりももっとシュールに、「何事も包み隠さず話す」をモットーにしているけれど、
それぞれに秘密のある変わった家族の話。
メインではない登場人物の女の子が良い味を出しているなと思いますが、
感情移入できない上、架空の物語としては現実的過ぎて今一面白いとは思えませんでした。【D】
水無月さん、HANAさん完走おめでとうございます。
ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王/上遠野浩平:電撃文庫,321p
『夜明け』への一種のケジメ。健太郎の奮闘ありき。
夜明けのブギーポップ/上遠野浩平:電撃文庫,283p
昔からつながっていたとは縁を感じます。今後の鍵となる人々のちょっと昔の話。
ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師/上遠野浩平:電撃文庫,329p
ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕/上遠野浩平:電撃文庫,241p
ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生/上遠野浩平:電撃文庫,259p
サムライの世界観。これがうまいことブギーの世界にハマっています。再対決に期待。
死神の精度/伊坂幸太郎:文藝春秋,275p
短編だけどリンクしています。ミュージックが好きな死神というのがもうツボ。
ズレた死神と人間のやりとりに緊張感がなくて笑えた。話それぞれがよくできてるとは思えなかったが最後の演出にやられた!
各話で登場する音楽がBGMぽく、いい雰囲気。【C】
愛と幻想の日本主義/福田和也×宮崎哲弥:春秋社,250p【C】
皆さん完走おめでとうございます。
今気付いたのですが感想と完走を掛けてあるのですね?
トマス・マンの魔の山を読んでいるのですがちっとも進みません。
地下生活者の手記とか読み出したら大変な事になりそうです。
「ダーク・タワーV 荒地<上・下>(新潮文庫)S・キング P473+P489
今回はこれだけ。可も無く不可も無く。【C】
>>バンカーさん、りーすさん、水無月さん、HANAさん
完走おめでとうございます。
>>目薬さん
マラソン故に完走ではないでしょうか( ^ω^)
「六枚のとんかつ」蘇部健一 444P【D】
笠井が言うようにゴミ。でも、わざとやっているんだろうけどね。
笑える部分もあるが、大半は下らなすぎる。
「記憶の果て」浦賀和宏 594P【B】
やっと買えた『記憶の果て』
春樹っぽい感じだが、かなり面白い。
主人公の安藤くんにそっくりな俺ガイル。
「夢・出逢い・魔性」森博嗣 423P【C】
「銀の檻を溶かして」高里椎名 439P【C】
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」サリンジャー 村上春樹訳 354P【C】
「木島日記」大塚英志 335P【B】
「嘘猫」浅暮三文 206P【C】
>>384 かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『下妻物語』嶽本野ばら 小学館文庫 209p
映画化されているので嶽本野ばら作品の中では、
最も名の知れたものだと思いますが、これもまた『デウスの棄て児』とは違った意味で他の作品とは違うもの。
簡単に言うと悲愴感などは一切ない、コメディです。
やっぱりロリータブランドに一切詳しくない人は、冒頭部分で既に首を傾げてしまうかもしれませんが、
そのあとの桃子とイチゴのやりとりに笑わされるし、
ラストの二人の友情にしんみりされると思うので、これも是非読んで欲しいと思います。【B】
『ミシン2/カサコ』嶽本野ばら 小学館 156p
詳しくは前作のネタバレになってしまうので言えませんが、
有り得ないような終わりかたをした『ミシン』の続きのお話です。
キャラの性格や何かも色んな意味でぶっとんじゃった感じですが、まあまあ楽しく読めました。【C】
『陰日向に咲く』劇団ひとり 幻冬舎 215p
結構面白いらしいと噂を聞いて、興味本位で買ってみた一冊です。
幾つかの短編小説が、本筋とはあまり関係のない所で繋がっていて、
それぞれのドラマを描き出したようなそんな作品になっています。
どれもこれも有り得そうで有り得なかったり、主人公が結構嫌な奴だったり理解できなかったりするんですが、
それでもオチの付きかたが綺麗だったり、驚かされたりしてかなり面白く読めました。
タレントが書いた本ということで、敬遠されるかもしれませんが、話題性などを抜きにしてもオススメの一冊です。【B】
『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ 河出書房新社 118p
長編までにはいかないにしても、そこそこ長さのある話だと思うのですが、
何故かすらすらと一気に読めてしまい、短編小説を一本読んだような気分で読み終えました。
恋愛小説なんだろうけれど、淡々と進んでいく流れが不思議な感じがします。【C】
魚さん・HANAさん・カプチーノさん・かえるくんさん有難うございます。
HANAさん・かえるくんさん完走おめでとうございます。
「邪魅の雫」が4月に出るよなんて噂があったので京極夏彦再読始めました。
噂は直ぐにガセと判明としましたがもう‘‘乗り掛かった皿‘‘ですので・・・・・・。
京極堂シリーズ作品は幾つかの無関係みたいに思えるエピソードが並列進行していくうちに、
実は同じ一つの事件を違う側面から眺めたものだとわかってくるのがパターンです。
一気にまとめて読んでこのパターン1作品内のことじゃなくて京極堂シリーズ自体が、
いわば「目眩坂憑き物落としの家(横溝先生御免なさい)」タイトルの大河小説の、
第一巻「姑獲鳥の夏の章」第二巻「魍魎の匣の章」みたいな構成になってるんじゃないかなって気が。
「姑獲鳥の夏」 京極夏彦 講談社 p423 【B】
「魍魎の匣」 京極夏彦 講談社 p676 【B】
「狂骨の夢」 京極夏彦 講談社 p572 【B】
「鉄鼠の檻」 京極夏彦 講談社 p820 【B】
「絡新婦の理」 京極夏彦 講談社 p824 【B】
「塗仏の宴 宴の支度」 京極夏彦 講談社 p608 【B】
「塗仏の宴 宴の始末」 京極夏彦 講談社 p630 【B】
「陰摩羅鬼の瑕」 京極夏彦 講談社 p744 【B】
「百器徒然袋 雨」 京極夏彦 講談社 p468 【B】
「百器徒然袋 風」 京極夏彦 講談社 p529 【B】
388 :
バンカー(☆2540):2006/04/26(水) 21:15:26
テタさん、りーすさん、魚さん、カプチーノさん、目薬さん、水無月さん、HANAさん、かえるくんさん
ありがとうございます
りーすさん、水無月さん、HANAさん、かえるくんさん
完走おめでとうございます
『生きる』 乙川優三郎 文春文庫 261P 【C】
乙川氏の短編集です。「生きる」のほかに2編収録されてますが、やはり、表題の「生きる」が一番面白かったです。
『人間失格』 太宰治 新潮文庫 166P 【C】
太宰治の作品ははずかしながら「走れメロス」しか読んだことがなかったのですが、
これから他の作品を読んでみたくなりました。こんな生き方もあるんだと思うと、奥が深い作品ですね。
『他人を見下す若者たち』 速水敏彦 214P 【C】
最近話題になっているらしい作品。ちょっと自分にもあてはまる部分があり、反省しなきゃならないとこが見えます。
『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』 塩野七生 新潮文庫 334P 【B】
ローマ人の物語でおなじみの塩野七生さんの作品。カエサルのような英雄箪が好きな人にはおすすめできます。
『こころ』 夏目漱石 新潮文庫 378P 【B】
全三部構成ですが、やはり面白かったのは先生の遺書の部分ですね。
前半の私の疑問が一気に解決していくので、読んでてとまらなかったです。
『かもめのジョナサン』 リチャード・バック 五木寛之訳 新潮文庫 140P 【A】
理想の生き方です。こういう生き方をしたいと思った。久々に読んで感動した一冊です。
389 :
テタ(☆☆☆☆9073):2006/04/28(金) 21:15:33
HANAさん、かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『新編 みなかみ紀行』若山牧水 岩波文庫 267p
温泉へ、川の上流へと歩き続ける。そして歌を詠む。
寂寥感のなかにもユーモアがにじむ。
【B】
魚さん、カプチーノさん、目薬さん、かえるくんさん、水無月さん、バンカーさん、テタさん、ありがとうございます。
かえるくんさん、完走おめでとうございます。
『新輯内田百闡S集 第九巻』 内田百閨@福武書店 451p
「菊の雨」「百闕タ談」「百鬼園夜話」「百鬼園俳句」を収録。
「菊の雨」では「布哇の弗」が群を抜いて面白い。「南山寿」もこれに収録されている。
座談は百閧フ言葉だけを取り出したダイジェスト。全編読んでこその座談ではないかと不満が残る。
夜話は語りおろし、随筆とはまた違った趣があります。【C】
『益田勝実の仕事3』 益田勝実 ちくま学芸文庫 607p
「記紀歌謡」を中心として、記紀の歌に関する説が収録されている。
「記紀歌謡」では叙情の定義というものがはっきりしないのでわかりにくい。門外漢が読むようにはできていないのかな。
「日本における叙情のうたの出現過程」を先に持ってきてくれたほうが良かったかも。
一番興味深かったのは「万葉の海」。【C】
『別冊幻想文学 中井英夫スペシャルU 虚無へ捧ぐる』 幻想文学出版局 239p
ほとんど一冊、「虚無への供物」スペシャル。
虚無への供物以前読んだのが10年近く昔なのでストーリーなどを忘れてしまっている。
そのためちょっとわからない所も多かった。もう一度読み直すかなあ。
巻末の「虚無への供物幻学百科事典」は虚無への供物に出てくるキーワードを解説した正気の沙汰とは思えぬ労作。【B】
『新輯内田百闡S集 第十巻』 内田百閨@福武書店 389p
収録作は「船の夢」「沖の稲妻」。
日本郵船に就職したせいか船関係の随筆がほとんど。
戦争が始まった時期に重なってもいるため、そっちの方にも言及している。
よく考えたら百鬼園先生、陸(汽車)海(船)空(飛行機)制覇していますな。【B】
『中井英夫全集5』 中井英夫 創元ライブラリ 846+8p
「夜翔ぶ女」「金と泥の日々」「名なしの森」「夕映少年」「他人の夢」を収録。
戦中とかが絡んでいると非常に鬱な作品が多い。
それ以外は耽美という言葉がそのまま当てはまる作品ばかり。
特に「夜翔ぶ女」はそれが顕著で実に良かった。一番いいのは他ではあまり言及されていない「未生の闇」。【C】
「魔の山」トマス・マン(集英社)P397+437
この時代の西洋的な思想を散りばめた教養小説といった所でしょうか。
タバコのポイ捨て(・A・)イクナイ!
りーすさん、かえるくん、テタさん、HANAさん、どうもありがとうございます。
('A`)さん、いつも集計&実況ありがとうございます。
『殺意の海辺』ディクスン・カー他 ハヤカワ・ミステリ文庫 219p【C】
リレー小説が二編。本格ミステリが安っぽいスリラーに変わったりと、
作者ごとの作風、文体の違いが楽しめるのがリレー小説の最大の面白さでしょう。
まあ、内容は不問ということで。
『笑うカイチュウ 寄生虫博士奮闘記』藤田紘一郎 講談社文庫 243p【B】
人間と共存しつつ、時に牙を剥く、愛らしい寄生虫の数々。
『彼女が死んだ夜』西澤保彦 角川文庫 331p【C】
限りなく妄想に近い推理が事件を解いてしまうあたり、確かに都筑道夫の血筋を感じます。
シリーズ長編の第一作ということで、多少もたつきはあるものの良作。
ただ、作者の暗過ぎるコンプレックスが浮き彫りになっているので、
読後感はかなり悪いです。
『カレーライフ』竹内真 集英社 460p【B】
以前聞いたラジオドラマが面白かったので手に取った原作本。
カレー屋開店を目指して富士山、バーモント、インド、沖縄を彷徨する青春小説。
スパイシィなチキンカレーが食べたくてしょうがなくなりました。
『ZOO』乙一 集英社 333p【C】
バラエティに富んだ短編集。
テンポよく読めて心情描写も良いし面白いんですが、物語としてはユルく、
オチが弱いと言うか、突き抜けたところがない作品が多いような気がします。
ちょっと期待し過ぎだったかもしれません。
しかし、「SEVEN ROOMS」は傑作。
『虚数』スタニワフ・レム 国書刊行会 326p【C】
前半は架空の書物の序文だけを納めた実験的短編集。
ただひたすら緻密な設定と語り口で、読者を完全に作品世界に引き込む
(あるいは突き放す)手腕は素晴らしい。究極の設定マニア。
『ネロ・ウルフ最後の事件』レックス・スタウト ハヤカワ・ミステリ文庫 275p【D】
初スタウトにして最終作。(´・ω・`)
『工作少年の日々』森博嗣 集英社 236p【B】
著者自ら力が入っている、というだけあって、テーマが豊富で論点も比較的明確。
森博嗣でエッセイを読むならこれ一冊で十分、と言った仕上がり。
著者の手による工具のイラスト付きなのも嬉しい。パース狂ってますが、そこがまたいい。
『人獣細工』小林泰三 角川ホラー文庫 260p【C】
表題作はバイオホラーの傑作では。なかなか狂気が漂っています。
「本」は飄々とした関西弁とスラップスティック的スプラッタシーンと
安っぽいファンタジー的世界観と精神崩壊の恐怖が同居した変な作品。
『犬は勘定に入れません あるいは消えたヴィクトリア調花瓶の謎』コニー・ウィリス ハヤカワ書房 542p【B】
最高のヴィクトリア調ユーモアSF小説。イギリス万歳。
『リオノーラの肖像』ロバート・ゴダード 文春文庫 609p【C】
ヴィクトリア調重厚ゴシックミステリ。イギリス万歳。
『τになるまで待って』森博嗣 講談社ノベルス 307p【C】
(´・ω・`)
『正しい保健体育』みうらじゅん 理論社よりみちパン!セ 142p【A】
最高に正しいです。多分男性向けということになりますが、
女性の意見を聞いてみたいところです。
個人的にはスカイフィッシュと曼荼羅がツボでした。
『出口・廃墟の眺め』吉行淳之介 講談社文庫 246p【B】
最小限の描写で最大限の表現を行うような、洗練されたシュールな短編集。
『少年たちの密室』古処誠二 講談社ノベルス 291p【B】
登場人物の性格、行動が単純化され過ぎているのが気になりました。
本格推理にあまり求めるのも酷ですが。
『くらのかみ』小野不由美 講談社ミステリーランド 326p【C】
解決にはちょっと納得いきませんが、昔のジュブナイルの雰囲気と
村上勉氏の挿絵が懐かしうございました。
『絶対わかる量子力学』白石清 講談社サイエンティフィク 144p【C】
通俗科学解説書のようなタイトルですが、中身は物理の専門生向け副読本。
計算も確認せずに流し読んだので、ほとんど分かりませんでした。
誤植が多いです。
三島由紀夫『禁色』新潮文庫580p・・・【B】
同性愛者というマイノリティの主人公、悠一の反抗が強く描かれた結構永い長編です。
仮面の告白とかこれとかはテーマがあまり好きじゃないです。
三島由紀夫『真夏の死』新潮文庫294p・・・【B】
著者が自分で解説を付けている短編集です。
著者がことさら読者に語る言葉は初めて読んだけれども、小説作りの肝とかを熱心に
説くところとかが優しいなと思いました。
三島由紀夫『美徳のよろめき』新潮文庫190p・・・【A】
良人のある婦人が不倫をする物語だけども、よくある三角関係にはせず、婦人と愛人の
すれ違いや、婦人の内面のみに焦点を当てているところがいい。
愛人の最期の別れの言葉にはしびれます。
このGW、せめて1日くらいはしっかり集中して三島由紀夫読みたいな。
397 :
テタ(☆☆☆☆9290):2006/05/03(水) 17:35:55
『ロサンゼルスの魔力』A・M・ホームズ 早川書房 217p
ロサンゼルスについて書かれた本だけど、中身がない・・・。
【D】
かえるくんさん完走おめでとうございます。
冥王と獣のダンス/上遠野浩平:電撃文庫,337p
これはいい話でした。終わることのない戦争と自分の無力さを嘆くトモル・アド青年の生き方は惚れ惚れします。
完結なだけあって能力と人物の設定も濃くて密度高いです。でもイラストの背景がいつもに増してチープ…人物は相変わらず魅力的ですが【B】
暗黒童話/乙一:集英社文庫,344p
童話とあるので『Blue』ぽいのかなと思って敬遠してましたがそれ系ではないです。
後半でまたやられたーって感じでした。ただ、ここまで長くなくてもいいのでは?という気がしたのは否めません【C】
ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド/上遠野浩平:電撃文庫,285p
今回の世界の敵は自分と似たような哀れな人物で読んでて変な焦燥感がありました。
親子恋人関係が切なく描きだされていてしんみり。世界を作るものは覚悟が必要なのです…
しかし話がリンクしていると、なぜこんなにも嬉しいのだろう。
4月1日〜4月30日のページ数を集計しました。
1位…水無月選手(12462P)【6/28 位】
2位…りーす選手(6555P)【1/28 位】
3位…目薬選手(6064P)【21/28 位】
4位…真空選手(5290P)【14/28 位】
5位…HANA選手(5169P)【2/28 位】
6位…かえるくん選手(4495P)【4/28 位】
7位…魚選手(4010P)【15/28 位】
8位…カプチーノ選手(3654P)【22/28 位】
9位…バンカー選手(3265P)【16/28 位】
10位…テタ選手(1815P)【9/28 位】
GWも終わりましたね('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が19回目の完走です!
(*'A`)<「HANA」選手が18回目の完走です!
(*'A`)<「かえるくん」選手が9回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が7回目の完走です!
(*'A`)<「バンカー」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が8位から6位に順位を上げました!
(*'A`)<「テタ」選手が10位から9位に順位を上げました!
(*'A`)<「バンカー」選手が17位から16位に順位を上げました!
(*'A`)<「目薬」選手が27位から21位に順位を上げました!
(*'A`)<「カプチーノ」選手が24位か22位に順位を上げました!
('A`)さん集計乙です。
連休中でも図書館は開いてるんですね。
「吸血鬼伝説」仁賀克雄編(原書房)P413
吸血鬼のパターンには3つある。
一つは自分が吸血鬼である事を誇るもの、
もう一つは吸血鬼である事を恥じるものだ。
「ノスフェラトゥは皆、歯で一杯の口から鼠の尻尾を足らしているのだもの」
ってあっちのジュヌヴィエーヴが言ってた('A`)σ ΣJ('A`)し
「太平記 一」(新潮日本古典集成)P445
高校の歴史は世界史を選択したので、日本史は知らなかったです。
楠木正成のゲリラ戦術が良い。神がかり。
これ読んだら梅松論も読まないと、バランス取れないですね。
>>387 水無月さん、完走おめでとうございます。
>>399-400 ('A`)さん集計お疲れさま、有り難うございます。
『碧空』長野まゆみ 集英社文庫 180p
『白昼堂々』の続編です。更にこの後も幾つか続くようですが、
あまり得意ではない展開なのでちょっと読むのを躊躇いました。【D】
『二十四の瞳』壺井栄 三笠書房 238p
所々に出てくる方言がわかりづらかったのと、
うまく時代背景を重ね合わせて読むことができなかったのが残念でした。
人の生き方そのものについて改めて考えさせられる作品です。【C】
403 :
テタ(☆☆☆☆9490):2006/05/11(木) 21:14:08
>>399 集計ありがとうございます。
『尺には尺を』シェイクスピア 白水Uブックス 200p
公爵によるはた迷惑な一人芝居。
【C】
('A`)さん、いつもいつもありがとうございます。
『書物の王国9 両性具有』 国書刊行会 220p
所謂アンドロギュノス自体をテーマにしたものは意外と多くなく、男装の麗人とかカストラート、女形が中心。
内容的に良かったのは谷崎潤一郎「魔術師」ホーフマンスタール「ルツィドール」等。
やはりこういうのは西洋が本場ですね。【C】
『黒魔術のアメリカ』 アーサー・ライアンズ 徳間書店 286p
アメリカにおけるサタン信仰とかについて書かれている。
前半は黒ミサとかについての概説で目新しいものはないが、後半アメリカの黒魔術で俄然面白くなる。
実際ある悪魔教団から都市伝説、ロックと幅広い。
面白いのは反対派が対象に己が心を投影している辺かな。【C】
『叛旗兵』 山田風太郎 サンケイ新聞社出版局 366p
戦国末期を舞台に直江兼次や前田慶次らが大活躍。
忍法帖のように人間離れしたのは出てこないけど、大名相手に知略の限りを尽くす爽快感がたまらない。
やはり山田風太郎は素晴らしい。【B】
参加します。とりあえず5月に読んだ本をあげます。
★「むかし僕が死んだ家」東野圭吾・・・p313【B】
異国風の廃墟での謎を解く物語。
前の住民の生活を匂わす小道具達がイイ。特に祐介少年の日記
★「定刻発車」水戸祐子・新潮文庫・・・p404【E】
日本の電車はなぜ発車時刻がこれほどまでに正確なのか。についての本
用語ばかりでよくワカンネ
★「レイクサイド」東野圭吾・・・p278【C】
★「私が彼を殺した」東野圭吾・・・p431【D】
『フィーヴァードリーム(上・下)』 ジョージ・R・R・マーティン 創元推理文庫 310+316p
1800年代アメリカ、ミシシッピー川に蒸気船が往来していた時代。二人の男の友情と戦いを描いた作品。
船が誕生してから奪われるまで、そしてラストまで一台の船が完全に主役を食っている。
上下巻一気に読みきってしまいました。【B】
『無限の世界観 華厳』 鎌田茂雄・上山春平 角川文庫 338p
華厳経についての解説と思って買ったら華厳宗の解説だった。
それでも融通無礙とか十地品といった基本的なことや、中国仏教での位置付けなどはわかるようになっている。
入法界品をもっと詳しく解説して欲しいものである。【C】
『宮本常一著作集16 屋久島民俗誌』 宮本常一 未来社 309p
屋久島における生活の様式等を調べている。
昔の日本は年中行事がえらく多かったのであるな。
戦前のことで今ではここに書かれているほとんどはなくなっていると思われる。
昔は良かった、などとありきたりの慨嘆をするわけではないけれどね。【C】
('A`)さん、集計ご苦労様です。
青の炎/貴志祐介:角川文庫,495p
高校までの知識で完全犯罪(に近いこと)を実行した少年の明晰さと裏腹に
ケアレスミスや偶然が重なりすぎて、なんだか冷めた。だからドラマティックな演出ができるのかもだけど。
思いやりのある少年が家族を守るために残された道は殺人しかなかったのか。やるせない。【C】
ストレンジ・デイズ/村上龍:講談社文庫,393p
はっきりしたテーマや結末はないです。だらだらとした序盤だったのに途中から文章がすごくて恍惚としてしまった。
曖昧さや調和とかつくられたリアルに亀裂が入り自分の輪郭・虫を認識すると無機的なコンビニや巨大ビルは一転してリアルにみえてくる。【B】
ほかのも読みたい。
ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト/上遠野浩平:電撃文庫,291p
アンバランスだからこそ倒れないように努力する、みたいなフレーズいいなあ。
ラストで奥田民生のイージュー☆ライダーが聴こえたw
ビートのディシプリンSIDE1/上遠野浩平:電撃文庫,349p
統和機構の敵となる組織の存在、あいまいな立場にいる合成人間と輪郭がはっきりして楽しくなってきました。
ビートと朝倉、ふたりの将来はもっと過激な試練となりそう。
魚さん、カプチーノさん、水無月さん、HANAさん、かえるくんさん、有難うございます。
水無月さん、HANAさん、かえるくんさん、カプチーノさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん集計お疲れさまです。 金になる男さん、よろしくお願いします。
『ローワンと黄金の谷の謎』エミリー・ロッダ(著)(あすなろ書房)227p【C】
長らく友好関係にあった旅の人がリンの村を訪れた時、村人達が眠り病に罹ってしまう。
当初は敵対するゼバックの策略かと思われたが……。全体的に暗めのファンタジーなのは前作と変わらず。
『東の太陽 西の鷲1』〜『東の太陽 西の鷲10』中里融司(著)(学研)計2464p【C】
第二次大戦の架空戦記物。当初はソ連が、後に大英帝国が枢軸になるという有り得なさすぎる展開。
『英国式人生のススメ』入江敦彦(著)(洋泉社新書)197p【C】
日本人が英国人のように優雅に暮らすのは不可能に近いような気がするが、エッセイとしては優れている。
『創造の方法学』高根正昭(著)(講談社現代新書)198p【C】
『恥の文化再考』作田啓一(著)(筑摩書房)282p【C】
『精神史的考察』藤田省三(著)(みすず書房)333p【C】
『都市ヨコハマをつくる』田村明(著)(中公新書)241p【C】
『スウェーデンの歴史』I・アンデション、J・ヴェイブル(著)(文眞堂)89p【C】
『アレクサンドリア』E・M・フォースター(著)(晶文社)221p【C】
カプチーノさん[゚д゚]ゞオメデトウダリマス
「神狩り」山田正紀(ハヤカワ文庫)P255【B】
神に対する言語学的アプローチ…だけど荒削り。
最初の内は神の言葉というのを専門用語も使って丁寧に
解説しているのですが、中盤辺りからよくわからないコンピュータで
ゴニョゴニョ…になってしまっています。
着想は面白いだけに残念です。でもパワーはあると思いますよ。
「悪夢制御装置」篠田真由美 他(角川スニーカー文庫)P222【C】
普通のホラー短編集。
「後巷説百物語」京極夏彦(角川書店)P779【A】
京極夏彦の著作の中では、このシリーズが一番好きです。
三部作で完結のようです。ちょっと残念。
「太平記 二」(新潮日本古典集成)P494【B】
「ハイペリオン」ダン・シモンズ(早川書房)P532【A】
面白い。ていうか絶賛。
410 :
テタ(☆☆☆☆9635):2006/05/17(水) 20:36:45
カプチーノさん、目薬さん、完走おめでとうございます。
『塩の像』L・ルゴーネス 国書刊行会 145p
短編集。SF的というのか神話的というのか、そのようなものが
集められている。【C】
司馬遼太郎「大盗禅師」文春文庫525p
酔うとんのか我【E】
鯨統一郎「北京原人の日」講談社文庫519p
綺麗にまとめた結末ががかえって魅力を損なっているようです【C】
りーすさん、目薬さん、テタさんありがとうございます。
目薬さん完走おめでとうございます。
比較宗教への途〈3〉人間の文化と神秘主義 比較宗教への途(3)/頼住光子,新免光比呂,吉村均,保坂俊司:北樹出版,225p
あらゆる宗教には神秘主義的要素を含むという共通点があって、面白かった。中でもチベット仏教の思想は近年世界に広まったわけだが
時代的に神秘主義の再認識が必要だと思う。あらゆる宗教の神の捉えられ方という初歩的なことから書いてあるので、割ととっつきやすいです。【C】
変身/東野圭吾:講談社文庫,382p
臓器の中でも脳は特別な感情を抱くものです。脳移植によって人格が変わっていく崩壊していく、その微妙な変化はうまいこと書いてあります。
しかし平凡な印象に終わりました。まあ宮崎アニメ然りこういう危険信号的な作品もなきゃいけないとは思う。
実際に脳移植やエヴァや攻殻機動隊のような電脳の時代はくるのだろうか。【D】
ライトノベル「超」入門 ソフトバンク新書/新城カズマ:ソフトバンククリエイティブ,296p
ライトノベルの概要がわかりやすく脱線しつつ書かれています。
あくまでライトノベル作者からの視点なので、データによる裏打ち、証拠、根拠などがないとスッキリしない方には向きません。
しかし相当いろいろな本を読んでいそうな方なのでラノベ以外の本、その他の文化についても知識が得られます。【B】
涼宮ハルヒの憂鬱 角川スニーカー文庫/谷川流,いとうのいぢ:角川書店,307p
涼宮ハルヒの溜息 角川スニーカー文庫/谷川流,いとうのいぢ:角川書店,278p
アニメの方がテンポ良いです。一人称視点のぼやき形式で語彙が豊富で飽きさせない。のは凄いと思いますが
メリハリのきれいさみたいなのがないです。とはいえアマゾンでは巻が進むごとに評価が高まっているので、このまま読み続けてみたいと思います。【B】
ジンクス・ショップへようこそ―ブギーポップ・スタッカート 電撃文庫/上遠野浩平, 緒方剛志:メディアワークス,295p
機構の根源に触れ、次回以降に大きく関わってきそうな話です。今回は運命の交錯もさることながら運命が断ち切られる様が美しく、ドキッとします。
ですなさん('A`)ゞオメス
「華氏451度」レイ・ブラッドベリ(早川文庫)P288【C】
古い物になりつつあるけど、そのテーマは色褪せない。
「岬」中上健次(文春文庫)P267【C】
以前読んだ「枯木灘」の一部を成しているようです。
「よもつひらさか」今邑彩(集英社)P317【B】
表題作は特に秀逸だと思う。
「血」大原まり子他(早川文庫)P286【B】
吸血鬼を主題としたアンソロジー。こういう短編集が好き。
カプチーノさん、目薬さん、ですなさん、完走おめでとうございます。
金になる男さん、これからよろしくです。
『ミステリ百科事典』 間羊太郎 文春文庫 757p
ミステリ+妖怪の百科事典、というかエッセイ。
人体なら血、首。生物なら猫、犬というようにテーマ別に収録されている。
いまさらながらにミステリの奥深さに気付かされるのと同時に、読みたい本が増えて困る。
とりあえず手元ので内容忘れてるのから読み直そうかなあ。【B】
『鏡花と怪異』 田中貴子 平凡社 268p
鏡花作品中の怪異について論じたもの。
百物語、海、茸、異界、東京といったテーマを中心にして、とても興味が持てた。
論じている作品はどれも有名で大体内容を知っているため、論考もわかりやすい。【C】
『新輯内田百闡S集 第十一巻』 内田百閨@福武書店 466p
収録作は「戻り道」「新方丈記」「贋作我輩は猫である」。
いつもの味の「戻り道」戦争で焼け出された日々を書いた「新方丈記」もいいが、白眉はなんといっても「贋作我輩は猫である」。
なんともいえぬ楽しい交遊録の記録を読んでいるよう。
南條竹則「あくび猫」もそうだが、こういう作風は文体が楽しめると思う。【B】
『日本怪奇集成 江戸時代篇』 富岡直方 宝文館出版 337p
江戸時代の随筆から怪異を描いたものを現代語訳したもの。
幽霊といったものより、奇怪な動物、妖怪などの記事が多い。
なかには怪異と呼べないようななんとも長閑な話も混じっていて、それも実にいい味を出している。
全体的に悲惨な話は少なめで、不思議を嬉々として語っている。【C】
『魔法使いの弟子』 ロード・ダンセイニ ちくま文庫 364p
城の財政を救うために魔法使いに弟子入りした男の奮闘。
舞台はスペインだけどダンセイニ風のイメージは随所に見受けられる。
特にラストの物悲しさはペガーナの神々を思わせる出来。
それにしても主人公の妹の最初の婚約者は悲惨すぎますな。【C】
『悪夢百一夜』 花輪莞爾 ウチヤマ出版 1335p
短編をこれだけ連続で読むと流石に堪えるなぁ・・・。
作品はまさに玉石混交といったもの。油断していると「海が呑む」などのとんでもない作品に出会う。
悪夢とついているが内容は純文学、ノンフィクションが中心で幻想的なのは一割といった風。
エッセイ風の作品にわりと面白いのが多かったように思う。【C】
★劫尽童女・恩田陸・・・p352【C】
ユキオとの章はおもしろかったのに・・後半ウダウダ
★放課後・東野圭吾・・・p346【C】
トリックは計算しつくされてるのに、殺す動機がショボすぎる
★目からウロコ!日本地図の謎・・・p310【D】
地元のことがあまり載ってませんでした泣
417 :
ですな(☆☆☆☆☆☆☆552):2006/05/28(日) 00:20:34
新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー」ハヤカワ文庫
(1)316P(2)323P
SF者の胸をえぐる郷愁に満ちておりますな
のたうちまわりながら読了いたしました【C】
小川一水「老ヴォールの惑星」ハヤカワ文庫379p
4作品いずれも読み応えあり
特配課を読んだ際の先入観で他の作品を読んでこなかったことが悔やまれます【B】
418 :
ですな(☆☆☆☆☆☆☆1570):2006/05/28(日) 00:22:32
加算を失念いたしておりました
目薬さん、ですなさん、おめでとうございます。
『ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店』嶽本野ばら(著)(小学館)252p【C】
なんだか無理やりな続編。前作だけで完結していたのに、これなら要らない……。
『そういうことなんだ。』五味太郎(著)(青春出版社)108p【C】
ちょっと風刺っぽい大人の絵本という感じで良い。
『夏と花火と私の死体』乙一(著)(集英社文庫)223p【C】
16歳でこれを執筆しているのが凄い。本人死亡のまま「私」の一人称で物語が進むのが斬新。
しかも、幽霊としての視点ではなく、「神」視点での一人称というのは他に見当たらないのでは?
『ラスト・シーン』干刈あがた(著)(河出書房新社)147p【C】
『コンビニエンスロゴス』高野亘(著)(講談社)191p【C】
『君は僕をスキになる』田村章(著)(太田出版)206p【C】
HANAさんありがとうございます。
ですなさん完走おめでとうございます。
キノの旅〈8〉the Beautiful World/時雨沢 恵一:メディアワークス,225p
いきなり8巻から読みましたが、問題なく読めました。
多く語らない所や、主人公が淡々としている所、皮肉っぽいストーリーが逆に話を強く印象づけます。
大人も十分に楽しめます。【B】
七つの黒い夢/乙一,恩田陸,北村薫,誉田哲也,西澤保彦,桜坂洋,岩井志麻子:新潮社,208p
黒い夢とあるのでどろどろかな話だと思ってましたが、ほとんどが割とさっぱりしてました。不思議な感じの話が多いです。
桜坂さんの話はストーリーも暗示的な物も含めて、あっさりなのに気持ちが悪くてタイトルと合致していたかな。【C】
「かわいい」論/四方田犬彦:筑摩書房,208p
「かわいい」という言葉は思い起こせば意味もなく使っていましたが、じゃあ「かわいい」ってなんだろう?そんな疑問に答えてくれます。
「かわいい」についての書物は結構ありますが著者は漫画、映画の研究者なのでそっち方面からのアプローチも面白いです。【B】
灼眼のシャナ/高橋弥七郎:メディアワークス,293p
王道な感じがします。
いとうのいぢの描く絵はキャラの魅力を最大限にひきだすと思う。【B】
421 :
テタ(☆☆☆☆☆0):2006/05/29(月) 22:04:15
ですなさん、完走おめでとうございます。
『新しい高校地学の教科書』杵島正洋 松本直記 左巻健男 講談社ブルーバックス 365p
地球科学、天文学の概観。そうだったのかということが多数あり。
山脈を構成する頂上の高さがほぼ一定なのはなぜか、
西日本で縄文文化があまり発達しなかったのはなぜか、など。
【B】
('A`)さん、いつも集計&実況有難うございます。
バンカーさん、魚さん、りーすさん有難うございます。
カプチーノさん、目薬さん、ですなさん、テタさん、完走おめでとうございます。
もう31日だ。あたふた。今月分アップしなくっちゃ。
「青チョークの男」 フレッド・ヴァルガス 創元推理文庫 p259 【C】
仏ミステリって捻りのためにロジックを無視する傾向はありますがやはりその捻りが美味しいのです。
「殺しの仮面」 上・下 ヴァル・マクダーミド 集英社文庫 p301+p310 【B】
3作目でどっか行っちゃいそうだったシリーズの方向がこの4作目で元に戻りました。よかった。
「花崗岩の街」 スチュアート・マクブライド 早川書房 p445 【B】
著者デビュー作。イアン・ランキンに初遭遇した時よりも大物の予感。
「少年のはるかな海」 ヘニング・マイケル 偕成社 p262 【C】
へニング・マイケルはミステリよりこっちの少年小説の方が私的には好みかも。
「カモ少年と謎のペンフレンド」 ダニエル・ペナック 白水社 p141 【B】
文学刑事サーズディの出番だっ!と叫びたくなるさすがペナック、ミステリ風味児童小説。
「バーティミアス」 ジョナサン・ストラウド 理論社 p600 【C】
「山火事」 ネヴァダ・バー 小学館 p315 【C】
「ブルー・ブラッド」 デイヴィッド・ハンドラー 講談社文庫 p500 【C】
「獣と肉」 イアン・ランキン 早川書房 p444 【C】
「愚者は怖れず」 マイケル・ギルバート 論創社 p315 【C】
「背の眼」 道尾秀介 幻冬社 p385 【C】
「ライト・グッドバイ」 東直己 早川書房 p301 【C】
「モナリザの微笑」 斎藤純 新潮社 p246 【C】
「そして名探偵は生まれた」 歌野晶午 祥伝社 p339 【C】
「六とん2」 磯部健一 講談社 p192 【C】
「まことに残念ですが・・・不朽の名作への「不採用通知」160選」 アンドレ・バーナード 徳間文庫 p196 【C】
「古典教養そこつ講座」 夏目房之介 文春文庫 p252 【C】
「しおんのしをり」 三浦しをん 新潮文庫 p231 【C】
テタさん完走おめでとうございます。
『宮田登日本を語る4 俗信の世界』 宮田登 吉川弘文館 231p
先年亡くなった民俗学者から単行本未収録の作品を収めている。
今回は俗信に関連することばかり。
興味のある分野につき面白く読めた。特に後半の都市論や怪異論が面白い。
論文より軽い感じで書いてあるのが多く、わかりやすいことも特徴。【B】
『血は冷たく流れる』 ロバート・ブロック 早川書房 300p
ホラー短編集。
超常現象、クトゥルー神話ではなく、サイコ風な人間の心をモチーフにした作品が中心となっている。
ハリウッド関連の作品だとそれが顕著に現れるなあ。
面白かった作品としては「治療」「最後の演技」「針」。【C】
『りら荘事件』 鮎川哲也 創元推理文庫 426p
久しぶりに良質なミステリを読むとほっとする。
ミステリを読むというのは結局どう騙されるか、に尽きるわけだから上手く騙された時は本当に嬉しい。
いろいろ考えて読んだけど、結局最後まで間違った犯人を推測してた。【B】
『益田勝実の仕事4』 益田勝実 ちくま学芸文庫 591p
「秘儀の島」と神話についての論文を収録。
「火山列島の思想」の神話の部分をより深くしたような印象を受ける。
神と人との関わり方、常世についてが面白く読めた。【C】
失礼、ページ数を間違えました。
テタさん、HANAさん完走おめでとうございます。
>>420でページを足し忘れておりました。
カプチーノさん、目薬さん、ですなさん、テタさん、完走おめでとうございます。
『佐賀のがばいばあちゃん』 島田洋七 徳間文庫 233P 【B】
『がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!』 島田洋七 徳間文庫 205P 【C】
『がばいばあちゃんの幸せのトランク』 島田洋七 徳間文庫 276P 【C】
第1巻だけ読めば十分。好きな人は2巻、3巻とどうぞ。来月には映画化されるとか。
ばあちゃんの生き方は最高です。励まされます。
『金閣寺』 三島由紀夫 新潮文庫 375P 【B】
青年がいかにして金閣を焼くことになったか、彼の心の葛藤が読んでいてすごく伝わってきた。
やはり、三島由紀夫はいいと再認識。
テタさんHANAさん[゚д゚]ゞオメダリマス
太平記('A`)アキタ
あとフォークナーが難解なのは句読点が少なすぎる所為だと思います(`A')
「吸血鬼」(国書刊行会)P242【C】
ポリドリの吸血鬼がどんなのか読みたかった。
でもポオの詩を吸血鬼として載せるのは無理があると思います。
寺山修司の室内楽を読んで高校時代が懐かしくなりました。どんな高校時代だ。
「覘き小平次」京極夏彦(中央公論新社)P413【B】
嗤う伊右衛門にしてもそうなんだけど、
ズルズルと引きずるようないやらしいホラーというか、
日本特有の湿度の高いホラーという感じ。落語?
「苦悩のオレンジ、狂気のブルー」デイヴィド・マレル(柏櫓社)P546【B】
ランボーの原作者らしいけど、この作品はホラー短編集。
ダリのべちゃっとしたタッチの糸杉や歪んだ太陽に狂気を感じる人向け。
「ダーク」桐野夏生(講談社)P519【C】
桐野夏生らしい作品だと思う。突っ走ってる感じ。
「太平記 三」(新潮社)P509【C】
完走のみなさん。おめでとうございます。
月末はやはり書き込みが集中しますね(笑)
(今月分はこれで全部だったかな・・・)とあわてて読了本を探してしまいます。
三島由紀夫『永すぎた春』新潮文庫240p・・・【B】
愛し合う若者と少女が就学中に結婚し、卒業を待って結婚する約束をします。
結婚式を挙げるまでの婚約期間が「永すぎた春」なのですが、二人の間や周囲で
おこる波乱がはらはらさせます。
吉行淳之介『吉行淳之介全集1』講談社341p・・・【B】
近所の古本屋のご主人に全8巻探してもらって購入。
「原色の街」、「薔薇販売人」、「驟雨」などの初期作品を収録しています。
吉行淳之介編『酒中日記』中公文庫219p・・・【D】
昔の雑誌に掲載された「酒中日記」というコーナーを編集しているので、
吉行以外にも色川武大、開高健、山田風太郎、半村良ら多数の作家が
酒にまつわる話を披露します。みなさんそれぞれ自分だけのコーナーでは
ないのでなんだか余所行きみたいな文章が多く、もうひとつ物足りませんでした。
吉行淳之介『淳之介養生訓』中公文庫241p・・・【B】
著者の闘病体験について書かれたエッセイです。あまり病気にかからない健康な
躯(吉行はカラダには必ずこっちの字を当てる)だと気付かない考えなどもあったりで、
面白いです。
5月1日〜5月31日のページ数を集計しました。
1位…HANA選手(7220P)【2/29 位】
2位…目薬選手(6537P)【16/29 位】
3位…水無月選手(6006P)【5/29 位】
4位…りーす選手(5379P)【1/29 位】
5位…カプチーノ選手(5211P)【18/29 位】
6位…金になる男選手(P)【27/29 位】
7位…白川道選手(2105P)【6/29 位】
8位…ですな選手(2062P)【7/29 位】
9位…バンカー選手(1089P)【17/29 位】
10位…テタ選手(927P)【9/29 位】
11位…魚選手(418P)【15/29 位】
雨の多い5月でした('A`)
(*'A`)<「HANA」選手が19回目の完走です!
(*'A`)<「ですな」選手が7回目の完走です!
(*'A`)<「テタ」選手が5回目の完走です!
(*'A`)<「目薬」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「カプチーノ」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が6位から5位に順位を上げました!
(*'A`)<「ですな」選手が8位から7位に順位を上げました!
(*'A`)<「目薬」選手が22位から16位に順位を上げました!
(*'A`)<「カプチーノ」選手が21位から18位に順位を上げました!
(*'A`)<「金になる男」選手が圏外から27位に順位を上げました!
>>429 金になる男さんのページ数が抜けてました。すいません。
2434Pです。
432 :
神盾艦(☆43):2006/06/04(日) 21:10:10
以前、光政
>>54と名乗っていたものです。
最近また読み出したので書き込みます。またお世話になります。
今野緒雪『マリア様がみてる―ウァレンティーヌスの贈り物〈前編・後編〉』 コバルト文庫計 p【B】
それぞれの姉妹のバレンタインへの思いが交錯する様子がせつない。
クレフェルト,マーチン・ファン 『補給戦―何が勝敗を決定するのか 中公文庫BIBLIO』422 p 【B】
ついに復刊された名著。なかなか兵站に焦点を当てた本はないですから。
テタさん、HANAさん、おめでとうございます。
神盾艦さん、おめでとうございます&お帰りなさい。
('A`)さん、いつも集計有難うございます。
『AMEBIC』金原ひとみ(著)(集英社)170p【D】
だんだん酷くなるな。「蛇にピアス」だけで才能が枯渇したのか?
精神錯乱気味の摂食障害女(でも美人というご都合主義設定)が主役の、山無し落ち無し恋愛小説。
技巧的な事は、もっと内容で読者を引っ張れるようになってから挑戦したほうが良いと思う。
『失踪HOLIDAY』乙一(著)(角川スニーカー文庫)238p【B】
「しあわせは猫のかたち」は殺害されてからも家に留まる少女と、新たに下宿人となった男の、せつない系物語。
「失踪HOLIDAY」は家出したはずの金持ち娘が使用人の住む離れに潜み、狂言強盗を思いつく。
これもラストにヒネリがあって良い。
『昭和30年代のTVガイド』週間TVガイド編集部(編)(ごま書房)282p【C】
群ようこのエッセイで紹介されていたから借りてみた。TV黎明期の事情がよくわかる。
『ボクの瞳に映るのはキミときどきユーレイ』歩川友紀(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)251p【D】
中学生がネット上で書いてる痛い小説みたいだ。擬音使いすぎ。
『姉の結婚』群ようこ(著)(集英社文庫)214p【C】
エッセイかと思ったら小説だった。「地雷」な女がたくさん出てくる。
『しにがみのバラッド。』ハセガワケイスケ(著)(電撃文庫)315p【C】
死神が主役にして脇役。人間が主体で死神は傍観者にすぎない。各話が独立した短編になっている。
詩的な文章が多いので好き嫌い分かれそう。
『日本人の技術はどこから来たか』石井威望(著)(PHP新書)204p【C】
『聖書と「甘え」』土居健郎(著)(PHP新書)202p【C】
『綺羅星』大野季楽、他(幻冬舎)94p【C】
『自分発見テスト』桂戴作(著)(講談社文庫)200p【C】
『ダレン・シャン\ 夜明けの覇者』ダレン・シャン(著)(小学館)262p【B】
なんだか凄い展開になってきた。重要キャラが……。うぅ(涙)。
敵ボスが、違うと思わせといて、やはり当初予想した通りだったという衝撃の事実も!
『ダレン・シャン] 精霊の湖』ダレン・シャン(著)(小学館)326p【B】
ミスター・タイニーによって死体から造られたリトル・ピープルである仲間、ハーキャットの正体が明らかに!
そういう仕掛けだろうとは思ったけど、正体は予想とは違いました。
『バイトでウィザード 流れよ光、と魔女は言った』椎野美由貴(著)(角川スニーカー文庫)280p【C】
デビュー作だからストーリーは並だけど、キャラクター小説としては魅力的。
『オテルモル』栗田有起(著)(集英社)180p【C】
最高の眠りを提供するために造られた、地下十三階建てのホテル、オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン。
ちょっと主人公はダメっぽい人だけど、有りえないホテルの設定は面白かった。
『最期のことば』ジョナサン・グリーン(著)(現代教養文庫)379p【C】
世界の著名人や犯罪者が最期に遺した言葉を集めたもの。
『滅びのマヤウェル』岡崎裕信(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)271p【C】
『めぞんdeぎゃらくしぃ』夢幻(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)204p【C】
『蘭堂家の人々』嬉野秋彦(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)287p【C】
『帝王の落日』江川冒(著)(毎日新聞社)255p【C】
『新しい世界史の見方』謝世輝(著)(講談社現代新書)218p【C】
435 :
ドローイングヴュー(239):2006/06/11(日) 23:03:29
私、参加させていただきます。
『ファイトクラブ』チャック・パラニューク/239P【B】
ぶっ飛んでいて面白かったです。
従ってるだけじゃ、生きているとはいえないんじゃないか、
自分の人生を考えさせられました。
りーすさん完走[゚д゚]ゞオメダリマス ドローイングヴューさん、宜しくです。
「ハイペリオンの没落上・下」ダン・シモンズ(早川書房)P476+P574【B】
いやーSFって本当にいい物ですねー。
「顔に降りかかる雨」桐野夏生(講談社)P404【C】
「なんて孤独なんでしょう」という台詞が、芝居がかった言い方で、と形容されては
いたが、それはこの台詞の明らかに浮いた雰囲気をごまかすのに役立っていないように 思われ、印象に残ると同時に、戸惑いを覚えました。
「天使に見放された夜」桐野夏生(講談社)P420【C】
続編の「ダーク」を読んだ際に、この著者は村野ミロという主人公が嫌いなのかなと
思ったのだけど、HPを見て解釈した限りではその推測は当たっているようだった。
村野ミロ=桐野夏生という安易な考え方をされてしまったのが嫌だったとか。
そりゃ小説ってのは人生体験って奴が物を言う面もあるから、一面ではそうなのだろう
けど、私小説といい、何でそういう失礼な考え方しかできないのだろう。いやだいやだ。
「夜明けのヴァンパイア」アン・ライス(早川書房)P554【C】
やっぱり吸血鬼ってのは哀しい生き物なんだなと思った。
人を殺さなければ生きては行けない。そして殺す対象には恋人さえ含まれている。
それが嫌なら、塵に還るか、口から鼠の尻尾を垂らす事になる。儚い事で。
こんにちは。
自分は同じ本を何度も読む癖があるのですが、
例えば、5回連続で読んだ場合、
ページ数×5のページ数としてよいのですか?
>>437さん
こんにちは。
その場合、×5してもいいと思います^^
「ねじまき鳥クロニクル 1〜3」村上春樹 合わせて1184P【B】
「神の子どもたちはみな踊る」同上 238P【B】
「失踪HOLIDAY」乙一 238P【B】
「晩年」太宰治 341P【C】
面白いのと、つまらないのがはっきりでたなぁ。
『葉』は特に面白い。
440 :
テタ(☆☆☆☆☆901):2006/06/18(日) 19:51:18
('A`)さん、集計ありがとうございます。
HANAさん、神盾艦さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
『ニコラス・クインの静かな世界』コリン・デクスター ハヤカワ文庫 345p
ミステリー。いまいち結論に納得できないんだけどなあ。【C】
『ナペルス枢機卿』G・マイリンク 国書刊行会 103p
短編集。現実の世界とそれに巣食う死者の世界の相克をモチーフにしている。
【C】
『文芸漫談』いとうせいこう 奥泉光 集英社 253p
漫談で文学入門をしようという企画。結構まじめ。客の前で本当にやっているらしい。
【B】
『気になる部分』岸本佐知子 白水社 200p
エッセイ。【C】
441 :
ドローイングヴュー(873):2006/06/18(日) 23:19:17
目薬さん、どうぞよろしくお願いします。
って、こっちから言うべきですよね。すみません。
皆さんよろしくお願いします。
『サバイバー』チャック・パラニューク/324P【B】
面白かったです。章、ページと逆から始まったのには驚きました。
1ページ目開いたら324ページなんですもん。
『チョーク!』チャック・パラニューク/310P【A】
官能小説的(読んだことないので分からないですが)な描写を
もうちょっと控えてくれたら友達にすすめられたのに。
ただ、後半につれて明らかになっていく事実は鳥肌ものでした。
登場人物同士の会話も面白いです。
('A`)さん、集計ありがとうございます。
カプチーノさん、目薬さん、白川道さん、りーすさん、テタさん、ありがとうございます。
神盾艦さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
ドローイングヴューさん、神盾艦さん、これからよろしくです。
>>437さん、私も再読した場合加えているので、×5してもいいと思いますが。
『ジョン・ランプリエールの辞書(上・下)』 ローレンス・ノーフォーク 創元推理文庫 480+470p
世界史を情報で再構築する。こういった手のものは「フーコーの振り子」以来大好きです。
この本もギリシア神話をなぞった殺人、ロンドン地下での秘密結社、東インド会社、ユグノー弾圧、と美味しい所総取りといった感じで満足した。
それにしてもジョン・ランプリエールが実在の人物とは知らなかったなあ・・・。【B】
『幻想と怪奇12』 歳月社 121p
こないだの古本市でこの雑誌が大量にあったので纏め買いしてしまった。
特集はウィアード・テールズ。
主に小説だが六編ではこの雑誌の魅力を伝えるのは難しいと思った。やっぱページ数の関係もあるんだろうけど・・・。
それでも小説はブラッドベリからロバート・E・ハワードまで粒揃い。
一番この雑誌に抱いているイメージに近かったのは「呪いの系譜」だったけど。【C】
『日本怪奇集成 明治大正昭和篇』 富岡直方 宝文館出版 341p
江戸時代篇に続いて近代の怪奇事件を主に新聞から集めている。
新聞から集めたせいか、風俗誌的な意味合いが強いようにも感じられる。
見出しも「女装の変態男が売淫で処刑された珍判決」「女房を荒縄で縛り箱詰にして実家へ帰す」とか。
当時の生活の様子などが垣間見えて面白かった。【B】
『幻想文学、近代の魔界へ』 一柳廣孝、吉田司雄・編 青弓社 274p
ナイトメア叢書の二冊目。
一冊目がアレだったため今回は不安を抱きながら注文したのだが、今回は安心して読めた。
後妻打ちとかカリガリ博士といった興味がある分野の論文の他、東雅夫のインタビュー、一番興味深かった日本のドッペルゲンガー年表など読み応えがあった。
欲を言えばレビューが澁澤とかいったほぼ古典化しているものより、最近のあまり知られていない本を取り上げて欲しいと思った。【C】
『松田修著作集3』 松田修 右文書院 686p
「闇のユートピア」「蔭の文化史」と対談を収録。
日本文化を異端、美というもので捉えなおすとこういうことになるのかと考えられた。
殉死を男色の愛から捉えなおしていたり、切腹と情念の関係など非常に刺激的。
読めば日本文化への見方が変わると思う。【B】
『『新輯内田百闡S集 第十二巻』 内田百閨@福武書店 478p
「随筆億劫帳」「鬼園の琴」を収録。
「随筆億劫帳」では戦争の記録が多く多少食傷気味になってくるが、だんだんといつもの随筆に戻ってくる。
「鬼園の琴」目玉は「贋作我輩は猫である」の続編。まさか続編が書かれていたとは思わなかった。
完結しなかったのがつくづく惜しまれる。【B】
『江戸の性愛術』 渡辺信一郎 新潮選書 218p
第一章は「おさめかまいじょう」という女郎屋の秘伝書の解説。
新入りの検分法から男性のアレの扱い方各種、いろいろな道具を使っての方法が書かれている。
第二章からは女性の後ろとか張形、性薬各種の解説。おもわず薬の材料買ってやろうかと思った。
江戸時代の文化はこういうところでも実に深いものであるな。
それにしても「ぬか六」とか普通に死ぬと思う。【C】
444 :
干瓢(☆☆☆39898):2006/06/19(月) 17:35:23
実に7ヶ月ぶりの書き込みですが、どうかまたよろしくお願い致します。
『有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER』森博嗣 講談社文庫 868p 【C】
『博士の愛した数式』小川洋子 新潮文庫 291p 【B】
やっぱり整数論って素敵。
『スカイ・クロラ』森博嗣 中公文庫 333p【C】
『悪意』東野圭吾 講談社文庫 365p【C】
『世にも美しい数学入門』藤原正彦、小川洋子 ちくまプリマー新書 173p【C】
『城塞』上中下巻 司馬遼太郎 新潮文庫 601+588+583=1772p【C】
『坂の上の雲』全八巻 司馬遼太郎 350+413+361+414+413+375+365+397=3088p【A】
内容が史実とあっているという議論は別として、小説としては一級品。感動。
『風林火山』井上靖 新潮文庫 337p【C】
『黒猫の三角 Delta in the Darkness』森博嗣 講談社文庫 456p【C】
『人形式モナリザ Shape of Things Human』森博嗣 講談社文庫 403p【C】
干瓢さんよろしくです。
いやー暑くなってまいりましたな。腋の下が臭くて臭くて、思わず弟にヘッドロックです。
「冒険の国」桐野夏生(新潮社)P166【C】
今自分の中で「桐野"夏"生フェア」が開催中。
「ジオラマ」桐野夏生(新潮社)P294【B】
短編集。この人は社会からはぐれた人達を書くのが上手いと思う。
というか多分それがテーマなんだろうね。
「ローズ・ガーデン」桐野夏生(講談社)P279【C】
村野ミロという女の過去。
なんか他のシリーズと比べると少し浮いてるような気がする。
若い頃だからってこんな性格だったのかなぁ…。
「錆びる心」桐野夏生(文芸春秋)P227【A】
この本も短編集なんだけど、「虫卵の配列」が特に好きだ。
ストーカー女の話がメタ小説みたいになっていて面白い。
こういう真に迫った妄想は、何処から生まれてくるのだろう。
「風よ。龍に届いているか」ベニー松山(宝島社)P522【C】
小学生の頃、雑誌に連載されていた小説が、ふと懐かしくなったので読んだ。
ウィザードリィというゲームのノベライズ。
「競売ナンバー49の叫び」トマス・ピンチョン(筑摩書房)P329【B】
ピンチョンの小説の中では比較的わかりやすいそうなのだけれど、難解。
あれも伏線、これも伏線。世界がどんどん外に広がっていくのでメモは必須。
トライステロは日本で言えばラッパのマークの正露丸に違いない。
『鞄に本だけつめこんで』群ようこ 新潮文庫 306p
作者が読んだ24冊の本について解説。大部分が自身の過去やエピソード、考え方を語り、それから本に入るという形は
個人的には好きになれなかった。本の紹介というより、群ようこの紹介というかんじ。
あとはこの作者のパーソナリティをどれだけ「好き」「嫌い」かだと思う。本の紹介そのものは凄くいいとおもう。
巻末の原田宗則氏の解説がやはり良い。解説でランクがひとつ上昇。
群ようこ氏はちょっと人を選ぶキャラクターかもしれない。【C】
『女性判事』(上)(下)ナンシー・テイラー・ローゼンバーグ/吉野美耶子 訳
上巻350p 下巻327p 講談社文庫
こういう話は初めてだったのですこし期待して読む。主人公の女性判事ラーラの、判事のとしてのジレンマが現れる
序盤、事件が起こってく中盤、甥のジョシュとのふれあいを描きながらストーリーがすすむ。
裁判官や弁護士、警察官、検察官という、法の番人たちがキャラクターのかなりの部分を占めるためか、
圧倒されたりいまいちわかりにくかったりする部分があるのが残念だが、左程気にならないと思う。
主人公がすぐに激昂したり、関係が可笑しくなったと思ったらなんでもなかったかのように修復されたり、
その点がすこし気になった。
事件の真相が二転三転するので最後までサッと読める。ただ途中で犯人の目星が付いてしまった。【C】
完走された方々おめでとうございます!
新規の方々よろしくおねがいいたします。
ビートのディシプリンSIDE2/上遠野浩平:電撃文庫,347p
機械仕掛けの蛇奇使い/上遠野浩平:電撃文庫,347p
舞台は遠い遠い未来です。あまりにもファンタジーの世界でついていけなかった。キャラの印象も薄い。【D】
ビートのディシプリンSIDE3/上遠野浩平:電撃文庫,335p
ロスト・メビウス―ブギーポップ・バウンディング/上遠野浩平:電撃文庫,313p
いままでで一番理解に苦しんだ作品。
ビートのディシプリンSIDE4/上遠野浩平:電撃文庫,331p
ビートシリーズ完結。ブギーは出てこないので外伝と思われそうですが機構について一番語られていたような気がする。
必読だと思います。このシリーズのキャラものちに本編に登場絡んでくるでしょう。【B】
オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス/上遠野浩平:電撃文庫,273p【B】
久々にブギーぽくてよかった。キャラや戦闘シーンではなく、人物描写に徹しているため物語としてシンプル。
こういうのが好きでブギー読んでるだと再確認。複線としてキャラや戦闘も書かなければならないのでしょうが、それだけだと深みがなく後に何も残らない…。
君へ。―つたえたい気持ち三十七話/オムニバス:ダ・ヴィンチブックス,232p
37人の豪華な作家たちが会話や電話やメールの、ちょっとほっとするようなエピソードを綴っています。
それぞれの個性がはっきり出ていておもしろい。【C】
『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』ジェフリー・ユージェニデス 佐々田雅子 訳
早川書房 329p
末っ子のセシリアの自殺が「成功」してから、ゆっくりと崩壊を始めたリズボン家の様子を、当時姉妹達に興味深深だった
「僕達」の回想の形で綴る。厳格な母親と若い性を何処に発散すればいいのかわからない姉妹達、発言力のない父親。
「ただの厳しい家庭」だったころの姉妹達も輝いていたが、家が崩壊していくに連れ、さらに怪しく儚げに輝いていく。
「僕達」は姉妹達をなんとか助けようとするが、お構いなしにリズボン家はますます壊れていく。
『だって先生は13歳の女の子だったことはないでしょ』序盤のセシリアの言葉が印象的だった。
すこし読みにくいのが残念。しかしいかにも翻訳という漢字の文章ではないと思う。【B】
『その時、殺しの手が動く』 「新潮45」編集部編 新潮社 317p
殺意とはなんなのだろう。どうしようもないほどに壊れてしまった関係から殺意が実行に移されるケースが多いが、
未だに原因のわからないものもある。
生きたままの女子大生に火をつける、虐待された母がわが子を殺してしまう、騒音と言う「悪魔」に取り付かれる、
悲惨な出来事は多いが、原因は実にさまざまであるように思う。解説で中村うさぎ氏が、「殺意とは、孤独」であるとひとつの
答えを述べているが、何が狂っていくのかわからない事件も多かった。【C】
『できそこないの出来事』原田宗則 集英社文庫 226p
この世の中の殆どのものは「できそこない」か「どうでもいい」もので出来ている。
そんな日常生活の「できそこない」のなかでも、特にオタオタ度の高いものを収録したのが本書。
九月はボーリングが最適であるとか、1月はとりあえず温泉であるとか、「ダメ男はダメ女が作ってるんだよう」とか、
大学時代の海水浴で友達を砂に埋めて遊んでいたら運悪く生ゴミの捨て場所だったとか、ビンゴはリーチばっかりでちっ
とも当たらないとか、「神様がいるかいないのかわからないのに神様論議するってのはな、つまり殺人があったかどうかも
わからないのに犯人推理してるようなもんだ」とか、しょうもないことや強引なことを軽快な筆致で語る。
相変わらずこの人のエッセイは面白いが、そのうちどれがどれかわからなくなるんだろうなぁ…【B】
449 :
テタ(☆☆☆☆☆1231):2006/06/25(日) 19:23:23
『坑夫』夏目漱石 新潮文庫 229p
漱石作品の中では異色作になるらしい。青年の出奔から坑夫になるまでの
経緯を回想のかたちで綴る。【C】
『代書人バートルビー』H・メルヴィル 国書刊行会 101p
雇われながら仕事を丁重に断り事務所に居座り続ける不可解な人物。
なんだかユーモラスでもある。【B】
ふと時計を見るとゾロ目になっているのは何故なんでしょう。
確率的に言っても多すぎると思うんですよ。
心理学的にいうなら珍しい時間なので印象に残るだけ、となるのでしょうが…。
本文が長すぎます!と言われました(´・ω・`)
「呪われた町(上・下)」スティーブン・キング(集英社) P362+P369【B】
主人公ベンの恋人が殺された辺りで、ブラム・ストーカーのコピーっぽいものだと気付いた。
そのことは訳者あとがきにも書いてあったが、それでもあっちより面白いと思う。
「俺としては、奴が帽子にうんこしてそれを後ろ向きに被ろうと知ったこっちゃないね」
という台詞がやたら気に入ったので、冗談半分にぐぐってみたら、松岡正剛の千夜一夜が
引っ掛かってびっくりした。ウィリアム・ブレイクの詩の一説だというのでさらにびっくりした。
さらにそのコラムの中でキングについても言及されていたのでも一つおまけにびっくりした。
アメリカ人は皆この一行を見てにやにやしていたに違いない。
浄めの文句の「死の影の谷〜」のくだりでどこかで見たようなと思ったらダビデの詩だった。
聖書や創世記の一節には、キリスト教徒でない私でさえ時として戦慄を覚えるというのに、彼らは
一体どう感じるのだろうか。霊感のようなものを得るのだろうか。ちょっと疎外感を覚える。
「グロテスク」桐野夏生(文芸春秋)P536【C】
娼婦ってのはどんな気分なのか想像も付かないけれど、多少理解できたような気もする。
人間は誰でも怪物になる可能性を秘めていると自分は思うけれど、
本当は一握りの天才だけがなれるのかも知れない。
「白蛇教異端審問」桐野夏生(文芸春秋)P286【B】
小説の主人公と著者を同一視する流れについての考察は、
私小説への言及という点も含めて、自分が「ダーク」の時に抱いた感想と
良く似た結論だと思って嬉しくなったが、それは文学を取り巻く環境は
明らかに不幸である、という考えを後押しするものでもあるので悲しくなった。
後半の、キチガイ批評家との闘いは読んでいてますます悲しくなった。
なんで批評家ってのは勘違いしてる人間が多いのだろう。
私個人としての評価は 作家>>編集者>>越えられない壁>>批評家 で、
正直批評家は直ちにこの世から消え去って頂きたいレベルの存在だと思う。
何も創り出せないのに他人の作品を虚仮にして金を掠め取ろうなんざ虫が良すぎる。
それを後押しするマスコミも頭が悪い。右翼団体からの脅迫、週刊誌での誹謗中傷、
本を出版させない、賞をとらせない、他作家への根回し、etc...
不幸というか、日本の文学を取り巻く環境は「終わっている」としか表現できないような気がする。
「西の魔女が死んだ」梨木香歩(新潮社)P226【C】
西の魔女ってなんだろう。そう思って読んでみた。
中世ヨーロッパの魔女みたいなおばあちゃんと、社会に馴染めなかった娘の話。
「ロートレック荘事件」筒井康隆(新潮社)P222【C】
こんなトリック気付かないよー。
「ウォー・ゲーム」フィリップ・K・ディック(筑摩社)P315【B】
「探検隊はおれたちだ」がヤバい。SFというよりホラーに近いと思う。
452 :
(7☆3632:2006/06/28(水) 00:50:39
イアン・コールドウェル&ダスティン・トマスン「フランチェスコの暗号」
新潮文庫上349p下337【D】
大学生活描写が多すぎるため元の暗号の魅力が伝わりにくいと感じました
貴志祐介「十三番目の人格―ISOLA―」角川ホラー文庫401p【C】
後味悪い結末は上手ですが濡れ場は余計だったのではないでしょうか
エドモント・ハミルトン「虚空の遺産」早川文庫SF294p【C】
子供の頃「鳴門秘帖」を読んだときの虚脱感を想い出しました
エドモント・ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」河出書房新社357p【C】
枯れた味わいの短編集
ブリジット・オベール「マーチ博士の四人の息子」ハヤカワ文庫324p【C】
無国籍な雰囲気が映画的で独特ですな
>>452は名前欄が誤っております
失礼いたしました
目薬さん完走おめでとうございます!
お留守バンシー/小河正岳:電撃文庫,252p
妖精、騎士、お城、ご主人様…な割りにライトな読み心地です。
バトルがしょぼく(いい意味でまったり)、キャラと舞台設定はしっかりしてるのに、もったいない。【C】
耳そぎ饅頭/町田康:講談社文庫,281p
町田康はこれがはじめてですが、いいですね。インドアーでネガティブなところに共感しました。
文語調かつ文法無視、ときどきシャウトなエッセイなので好き嫌いわかれそうですが、少しズレたとこががツボでした。
気張らずに読めます。【B】
半分の月がのぼる空/橋本紡:電撃文庫,228p
バトルや能力、萌えといった要素が大半を占めるライトノベルの中で、こういったシンプルな青春ストーリーは新鮮でした。
恋、友情、景色、思い出、おじいちゃん。懐かしくて切ないです。【C】
干瓢さん、改めてよろしくなのです。
目薬さん、完走おめでとうございます。
『季刊幻想文学28』 幻想文学出版局 207p
特集は吸血鬼。
各国の吸血鬼小説から、映画演劇に至るまで網羅されている。これ一冊あれば吸血鬼の基礎知識は身につくと思う。
小説以外の土俗的な吸血鬼にはあまり触れられていないが、それを言い出すとページがいくつあっても足りない。
「吸血鬼入門必携」「世界吸血鬼名鑑」は本当に役に立つ。【B】
『影が行く』 ディック、クーンツ他 創元SF文庫 521p
ホラーSF傑作集。
上の幻想文学でふれられていた「吸血機伝説」がいきなりあった。
その他にも「遊星からの物体X」の原作「影が行く」、「群体」、「ヨー・ヴォムビスの地下墓地」などが面白く読めた。
それにしてもホラーってSFともミステリとも相性がいいなあ。【C】
『宮田登日本を語る3 はやり神と民衆宗教』 宮田登 吉川弘文館 232p
シャーマニズム、民衆宗教、はやり神についての論文を集めている。
民衆宗教については掲載された本の性格か、えらく系統だっているので基礎から教えられる。
面白く読めたのは興味があるはやり神の部分。しかし本当に日本って多神教の風土なんだなあ。【C】
『幽 vol.5』 メディアファクトリー 384p
特集はぬこ。今までのような作家特集は止めたのかなあ。
巻頭の猫写真は異常に癒される。ああ、猫・・・。
例によって実話怪談の部分が異様に充実している。【C】
『不思議島』 多島斗志之 創元推理文庫 247p
瀬戸内海を舞台にヒロインが過去の謎に立ち向かうミステリ。
恋愛と過去の謎が絡まっているのは、海外ミステリを思わせる部分がある。
それにしてもこのメイントリック、現実でもあるのかなあ。【C】
『廣末保著作集第八巻 四谷怪談』 廣末保 影書房 406p
四谷怪談と南北劇について論じている。
四谷怪談の中心であるお岩の祟りより、それ以外の部分。赤子の泣き声だとか地獄宿についての考証が目立つ。
それ以外では南北論「下郎の袖介」「南北色彩考」等が興味深かった。【C】
『ホラー・ジャパネスク読本』 東雅夫・編 双葉文庫 335p
現代の各ホラー作家との対談集。各作家のスタンスの違いが面白い。
加門七海だとフィールドワーク、岩井志麻子だと土俗だとか。
巻末の三津田信三は舞台裏話みたいだな。【C】
457 :
水無月(8☆7783):2006/06/30(金) 09:32:54
さっき6月読書分まとめて投稿しようとしたら、2chに全然行けない。
1時間ほどで直っててよかった。焦りました。
りーすさん、目薬さん、完走おめでとうございます。
ドローイングヴューさん、神盾艦さん、いらっしゃいませ。よろしくお願いします。
「悪霊がいっぱい!?」 小野不由美 講談社X文庫 p243 【C】
「悪霊がホントにいっぱい!」 小野不由美 講談社X文庫 P239 【C】
「悪霊がいっぱいで眠れない」 小野不由美 講談社X文庫 p250 【C】
「悪霊はひとりぼっち」 小野不由美 講談社X文庫 p247 【C】
「悪霊になりたくない!」 小野不由美 講談社X文庫 p301 【C】
「悪霊とよばないで」 小野不由美 講談社X文庫 p271 【C】
「悪霊だってヘイキ!」上下小野不由美 講談社X文庫 p224+p207 【C】
「悪夢の棲む家」 上下 小野不由美 講談社X文庫 p228+p248 【B】
悪霊シリーズ、何回目の再読になるのかなあ? 初版時の悪霊ファンの中高生も今や30代。
ナルと麻衣のラブストーリーの続きコールも「悪霊の棲む家」でシリーズ再開時とは異なってきてるはず。
著者の書きたい方向で続き書いて受け入れられる時節到来してるのでは?と言ってみる。続編切望。
458 :
水無月(8☆7783):2006/06/30(金) 09:33:47
「ヒーローの二つの世界」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p283 【B】
「地下水脈系」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p255 【B】
「紙人形のぼうけん」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p124 【C】
「悪者は夜やってくる」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p179 【C】
「魔法使いのチョコレート・ケーキ」 マーガレット・マーヒー p168 福音館書店 【B】
まだ5冊目ですがマーヒーに嵌るかもしれない予感。短編は散文詩みたいな美しさ。
幼年向けは、奇麗事の砂糖衣で覆わない結構辛辣な描写もしてるんだけど、お話はあくまで陽気で愉快。
ヤングアダルト向けは、話の舞台の風景描写が魅力的な登場人物級にストーリーをぐいぐい引っ張る感じ。
この力強く生き生きしてる風景を背景にして、やはり力強くて生き生きと描写される登場人物が動き回る。
ストーリーが面白いとか登場人物に共感とかいうのとはちょっと違って、読んでる感覚が「快感」なんです。
459 :
水無月(8☆7783):2006/06/30(金) 09:36:09
「巷説百物語」 京極夏彦 角川文庫 p506 【C】
「続巷説百物語」 京極夏彦 角川文庫 p755 【C】
「制服捜査」 佐々木譲 新潮社 p338 【C】
「週末の日」 ジョン・ピール 偕成社 p210 【C】
「殺され急ぐ女たち」 エマ・ダーシー 集英社文庫 p409 【C】
「モンキーズ・レインコート」 R・クレイス 新潮文庫 p351 【C】
「追いつめられた天使」 R・クレイス 新潮文庫 p302 【C】
「木乃伊男」 蘇部健一 講談社文庫 p281 【C】
「エレキ源内殺しからくり」 米村圭伍 集英社 p275 【C】
「隠居の日々」 杉浦日向子 新潮社 p160 【C】
「不肖の孫」 夏目房之介 筑摩書房 p232 【C】
「飛びすぎる教室」 清水義範 講談社 p246 【C】
「お言葉ですが4 猿も休暇の巻」 高島俊夫 文藝春秋 p277 【C】
「お言葉ですが5 キライなことば勢揃い」 高島俊夫 文藝春秋 p266 【C】
「ヴァカンスの季節」 松本侑子 新潮社 p189 【C】
「群ようこ対談集 解体新書」 群ようこ 新潮社 p261 【C】
「群ようこ 本とり虫」 群ようこ 筑摩書房 p213 【C】
「恥ずかしい読書」 永江朗 ポプラ社 p220 【C】
「本の話 何でもあり屋」 井家上隆幸 リブリオ出版 p237 【C】
「ぎりぎり合格への論文マニュアル」 山内志郎 平凡社新書 p205 【C】
「さいえんす?」 東野圭吾 角川文庫 p180 【C】
「都市の穴」 木原浩勝 双葉文庫 p300 【C】
「ペット探偵シャーロック・ボーンズ」 ジョン・キーン ハヤカワ文庫 p340 【C】
「ダーウィン賞!」 ウェンディー・ノースカット 講談社 p338 【C】
★星々の舟・村上由佳・・・p431【E】
近親相姦・従軍慰安婦・浮気の短編集?ヨクワカンネ
★グロテスク・桐野夏生・・・p536【B】
和恵の劣等感から出る痛々しい行動がよかった。
グロいというかキモいw
★スプートニクの恋人・村上春樹・・・p318【D】
★東京奇譚集・村上春樹・・・p210【D】
★海辺のカフカ(上下)・村上春樹・・・p486+528【C】
良スレハケーン(・∀・)
ビジネス書とか実用書しか読まない俺でも参加おk?
最終日は書き込みが激増しますなー。
>>461さん (・∀・)イイ!
水無月さん[゚д゚]ゞオメダリマス!
「残虐記」桐野夏生(新潮社)P221【C】
事件の真実や当事者しか知らない事は沢山ある。
物事を画一的に見る事しかできないマスコミではそれを伝える事はできないし、するべきでないと思う。
あらゆる物は多面体で出来ているのだから、一方向からだけ見ても何もわからない。
「リアルワールド」桐野夏生(集英社)P260【C】
じょしこーせーをバカにしたらいかんなぁ、とおもいました。
おじさんにはわからない世界です。
「ねじまき鳥クロニクル 第一部・泥棒カササギ編 第二部・予言する鳥編 第三部・鳥刺し男編」
村上春樹(新潮社)P312+P361+P509【A】
次に読むのは村上春樹にしよう、そう思って買ってきたのがこの本。タイトルがいい。
どうしよう、感想が書けない。
「ノルウェイの森 上・下」村上春樹(講談社)P302+P293【B】
この人は恐ろしく賢いんだなぁ…。どうしようもない決定的なものを持ってると思う。
自分に同情するな、という言葉に頭をガツンとやられた。
上巻の裏には喪失と再生を描き、と書いてあるけど喪失ばかりじゃないか。
お酒は大嫌いなのに飲みたくなりました。支離滅裂な感想。
「ドラキュラ戦記」キム・ニューマン(創元社)P605【C】
ジュヌヴィエーヴの出番が無い!ショック!いや知ってたけどね。
続編の崩御には出てくるらしいけれど、中古でも高いしなぁ…。
ちょっと怠けてるとすぐたまって行きます……いろいろと。
『オルファクトグラム』井上夢人 講談社文庫 (上)594p (下)471p【A】
SF的要素を取り入れたサスペンス。
緻密にディテールにこだわり、地に足がついているところはさすが。
今まで読んだ中では井上夢人の最高傑作。
余談ですが、小説で書かれた超嗅覚世界が映画、ラジオドラマに
展開されたというのも面白いところ。
『大きな前庭』クリフォード・D・シマック ハヤカワSF文庫 318p【C】
50年代の古き良きオールドSF。
『四次元の殺人』石川喬司編 光文社文庫 512p【C】
SFミステリー傑作選。本格ミステリを期待していたのですが、
謎めいた雰囲気のSFとか、近未来や宇宙船内を舞台にしたサスペンス等が多くてやや期待外れ。
現代作家よりも乱歩、海野十三などの方がはるかに面白いというのは良いんでしょうか。
ベストは半村良「夢の底から来た男」。
元本は1977年なので全体的に古いのですが、今このテーマで組んだものも読んでみたいです。
『面接の達人2007 バイブル版 』中谷彰宏 ダイヤモンド社 279p【C】
面接の心得、社会的常識、マナー。
「模範解答は書かれていません」が、NG回答の例が豊富で参考になります。
>>461さん、ぜんぜん問題ないと思うです。引き返せない世界へいらっしゃいw
『幻想と怪奇2』 歳月社 254p
特集は吸血鬼。
特集に三つ吸血鬼が取られているが純粋な吸血鬼小説は「魅入られた家族」くらいか。
それにしても「白い巫女」は吸血鬼物ではないように思うが・・・面白いけど。
「運命」「街はずれの家」は両方とも水準以上の出来。【C】
『珍作ビデオのたのしみ』 カルトビデオ冒険談 青弓社 188p
古今の妙なビデオを解説・・・といいたいがえらくメジャーなのも混じっている。「カリガリ博士」とかは基本でしょう。
解説者の中では倉阪鬼一郎の文体が光っている。
曰く「クズ映画にも古典はある」「ドブ川から百円玉をすくいとるようにクズ映画からバクハツシーンを発掘する」
しかしアレな作品のほうが面白そうに感じるというのはどうも・・・【C】
>>462>>464 それでは参加しまっす
参加した日からの記録?
それとも過去に読んだやつも数える?
みなさんどうしてます?
とりあえず今日読んだ本
『起業家の条件〜ベンチャー企業23の成功物語』平凡社 236p
起業物語集。得るものは少なかったけどまぁまぁ面白かった。【C】
よし、今日から一日一冊読もっと。
すいませーん6月でカウントしてください。
吉行淳之介『吉行淳之介全集2』講談社318p・・・【B】
「焔の中」など、著者の青春時代(=戦中・戦後体験)を描いた作品を多く収録。
三島由紀夫『音楽』新潮文庫234p・・・【B】
臨床心理学者の手記という形式で若く美しい女性患者の心理と性について推理する
サスペンスもの。敢えて大衆の娯楽作品を狙ったようで、おもしろかった。
三島由紀夫『女神』新潮文庫346p・・・【B】
短編集。表題作もいいが、「朝の純愛」が気に入った。
宮本輝『青が散る』文春文庫478p・・・【A】
新設大学の硬式テニス部に入部した燎平と、その仲間たちの4年間を描いた青春小説。
スポ魂あり、恋愛あり、失恋あり、挫折あり、友人の死あり、というべたべた展開だが、
泣かせる作品です。夜10時くらいに「寝る前にちょっと・・・」のつもりで読み始めたら、
止まらなくなって朝6時くらいまでかかって全部読んでしまい、その日会社に行って死にそうになりました。
467 :
バンカー(☆6227):2006/07/01(土) 21:12:16
気が付いたら6月が終わっていたのか
6月扱いでお願いします
『人を動かす』 D・カーネギー 創元社 346P 【A】
『道は開ける』 D・カーネギー 創元社 442P 【A】
最高の自己啓発書だと思います
『生き残りのディーリング』 矢口新 パンローリング 361P 【B】
仕事柄必要な本でした。株やらない人には不要な一冊ですが
『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫 文春文庫 471P 【A】
『第三の時効』 横山秀夫 集英社文庫 419P 【B】
『陰の季節』 横山秀夫 文春文庫 247P 【C】
『動機』 横山秀夫 文春文庫 312P 【C】
クライマーズハイは横山作品の中では抜きん出て面白かったです
群馬のネタが多くてよかった
468 :
キキジイ:2006/07/02(日) 17:18:47
おらも、今月から参加させてください。
目薬さん、テタさん、HANAさん、水無月さん、有難うございます。
ドローイングヴューさん、Kさん、キキジイさん、よろしくお願いします。
目薬さん、水無月さん、おめでとうございます。
『アメリカのジャーナリズム』藤田博司(著)(岩波新書)234p【C】
『金利の知識』翁邦雄(著)(日経文庫)207p【C】
『新しい地球観』上田誠也(著)(岩波新書)197p【C】
『JRの光と影』立山学(著)(岩波新書)196p【C】
『人生に「ロスタイム」をつくるな!』宮野澄(著)(三笠書房)229p【C】
『入門の経済 外国為替のしくみ』小口幸伸(著)(日本実業出版社)219p【C】
『もう逢えないかもしれない』倉本由布(著)(角川スニーカー文庫)256p【C】
『いとしき男たちよ』小池真理子(著)(集英社文庫)256p【C】
『銀河の謎にいどむ』ドナルド・ゴールドスミス(著)(講談社ブルーバックス)281p【C】
『第二の地球はあるか』磯辺e三(著)(講談社ブルーバックス)212p【C】
『時間の不思議』都筑卓司 (著) (講談社ブルーバックス)233p【C】
『モノポール』広瀬立成(著)(講談社ブルーバックス)220p【C】
『物理講義』湯川秀樹(著)(講談社学術文庫)218p【C】
『目に見えないもの』湯川秀樹(著)(講談社学術文庫)163p【C】
『物理学の歴史』竹内均(著)(講談社学術文庫)254p【C】
470 :
ききじい:2006/07/03(月) 19:35:41
リースさん、みなさん、こんばんわ。
みんなの読書量すんげえ多いな。びっくり。
いま、読んでる本、あと200pで読了。
おれ、読むスピード遅いの?
471 :
K(825):2006/07/03(月) 22:16:54
『成功者の告白』 神田昌典 【B】 315p
こ れ は 感 動 し た 心が浄化された気分になった。
読み物として感動できる上、色々なノウハウがぎっしりつまってる。
でも経営とか興味ない人にとってはつまんないかも
『口コミ伝染病』 神田昌典 【B】274p
どうすれば人は口コミをしようと思うのか?
どうすればさせることができるのか?などの疑問をすっきり解決してくれます
472 :
キキジイ(656):2006/07/05(水) 19:48:59
「8月の光」フォークナー【A】
ひさしぶりで、そう、30年ぶりで世界の名作ブンガクと呼ばれる
小説を読んだ。
世界の名作って字が一杯詰まってるんだね。
この作品、文字の数も凄かったけど中身も濃かった。アメリカ南部の
空気の濃さを感じさせてくれた作品。
『砂漠』伊坂幸太郎(著)(実業之日本社)410p【B】
ミステリーではなくて、青春小説。最近の作品の中では一番良いと思う。
『隣のドッペルさん』砂浦俊一(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)257p【C】
ドッペルゲンガーは出てくるが、それは味付けで、異形のモノが戦う話。
『鏡よカガミ!?』丘野ゆうじ(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)263p【D】
文章が軽薄だし最大の伏線を拾わないまま終わるし、良くない。
『ヒトクイ』御堂彰彦(著)(電撃文庫)340p【D】
ヒトクイ同士の内ゲバに終始しているのがちょっとなぁ……。
『夢界異邦人 眠り姫の卵』水落晴美(著)(電撃文庫)324p【C】
他人の精神世界へ侵入するという設定は目新しく無いが、読めないでもない。
『あした天使の翼をかりて……』大倉らいた(著)(富士見ミステリー文庫)273p【C】
父の遺品となった小説に導かれた少女が天才シェフと出逢い、身近な事件を解決する。
『世界漫遊記』加藤周一(著)(講談社学術文庫)222p【C】
『魔術から数学へ』森毅(著)(講談社学術文庫)227p【C】
『語られざる哲学』三木清(著)(講談社学術文庫)118p【C】
474 :
テタ(☆☆☆☆☆1506):2006/07/07(金) 17:47:38
目薬さん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『出来事としての読むこと』小森陽一 東京大学出版 275p
漱石の『坑夫』を題材に読むという行為を論じている。
『坑夫』の書き出し「さつきから松原を通つてるんだが、松原と云ふものは絵で見たよりも
余つ程長いもんだ。」から読み込みが始まる。【B】
475 :
干瓢(☆☆☆☆2192):2006/07/07(金) 21:17:24
目薬さん、水無月さん、完走おめでとうございますー!
『壬生義士伝』上下巻 浅田次郎 文春文庫 463+454=917p
やっぱ浅田次郎。泣けます。【B】
『ダ・ヴィンチ・コード』上中下巻 ダン・ブラウン 角川文庫 296+284+278=858p
キリスト教の知識とかは全然なくても普通に読めました。結構お茶の間向けな感じ。
でも評判通りかなり大作。【B】
『真田太平記(一) 天魔の夏』 池波正太郎 新潮文庫 519p
武田の滅亡から本能寺の変まで。とても読みやすく、面白い。
476 :
ドローイングヴュー(1529):2006/07/08(土) 10:08:07
『ララバイ』チャック・パラニューク/281P【A】
本当に面白い。途中、アレッと思うものも計算済みだったんだなー。
『ハイデガー 存在の謎について考える』北川 東子/110P【C】
哲学は僕には早すぎました。ナルホドな、
と思うとこもいくつかありましたが、まわりくどい!!
『ZOO 1』乙一/265P【B】
枠にとらわれてないですね。
とても面白く、驚いてしまうラストではあったんですが、
話自体をしっかり読みたいとは思えなかったです。
干瓢さん、完走おめでとうございます。
『ドリームバスター3』宮部みゆき(著)(徳間書店)411p【B】
別世界へ逃亡した凶悪犯も残すところ15人となり、そろそろ佳境かと思いきや……。展開が変わってきた。
時間鉱山という場所へ飛び、盛り上がったところで中途半端に終わっている。続きが気になる。
『わくらば日記』朱川湊人(著)(角川書店)286p【B】
人や物の記憶が見える姉と、その妹の物語。朱川湊人は初めて読んだけど上手いと思う。
『世界中が雨だったら』市川拓司(著)(新潮社)253p【C】
殺人を題材にした3編。他の長編と比べて夢が無くて読後感が良くない。
『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』熊谷雅人(著)(メディアファクトリー)257p【C】
最初からネタバレ状態だけど、それは意図したものかと。
マインドコントロールっぽく主人公の性格が変わっていくのが良い。
『明日、恋する貴方に』つかこうへい(著)(光文社)193p【C】
『幽霊屋敷のコトン』井辻朱美(著)(講談社X文庫)201p【C】
『ペルシャ猫は微笑む――マイ・リトル・タウン』小沢淳(著)(講談社X文庫)184p【C】
478 :
K(☆3083):2006/07/10(月) 16:24:56
今年に入ってから読んだ本集計しました
↓以下は先週読んだ本
『最強の勉強法』 吉田たかよし 【C】
『最強の勉強法 究極の鉄則編』 吉田たかよし 【C】
試してみないとなんとも言えない情報が多かった
『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』 池谷祐二 189p 【B】
某サイトの書評で、高校生の受験だけじゃなく資格勉強などにも使えるとの事だったので買ってみた。
復習するタイミングや満腹の時よりお腹が空いてる時のほうが勉強に向いているなど
科学的根拠と共に書いてあった。
勉強法ってよりは記憶法的な本だったかも。
『わらし仙人の30倍速読術』 わらし仙人 161p【C】
速読初心者には向いてるかな?
ただこの本を読んで速読をマスターできるとは思えない。
『お金と英語の非常識な関係上』 243p 神田昌典 【C】
『間違いだらけの自己投資』 206p 【C】
『週末起業』 206p【C】
『地獄の在宅ワーク』 203p 【E】
ネットで拾える情報ばっかり
キキジイさん、Kさん、これからよろしくです。
干瓢さん、完走おめでとうございます。
『新輯内田百闡S集 第十三巻』 内田百閨@福武書店 453p
「実説艸平記」「無伴奏」を収録。
「無伴奏」には燕燕訓シリーズ、摩阿陀会とか東京駅一日駅長とかが描かれていて、ひどく楽しそう。
「実説艸平記」の方のサラサーテの盤などの雰囲気とあわせると百鬼園先生の両面が堪能できる。【B】
『ナサニエル』 ジョン・ソール 創元推理文庫 479p
田舎の閉鎖的な雰囲気の中で追い詰められていく少年が実に怖い。
登場人物のほとんどがアレな人ばかりで、救いのないラストも実に素敵。
田舎に住んでると、こういった田舎の閉鎖的な雰囲気がよくわかるのです。ああ、いやだいやだ。【C】
『益田勝実の仕事1』 益田勝実 ちくま学芸文庫 591p
「説話文学と絵巻」を中心とした説話の論文と民俗学の論文を収録。
説話の中に文学を見つけるという事を主題にしているけど、文学の定義ってやはり難しい。人間が書けてる=文学ってわけでもないだろうし。
民俗学のほうは柳田國男や南方折口という人物の思想を読み解いている風。
柳田民俗学と現在の民俗学の違いがすっきり定義してあった。【C】
『新輯内田百闡S集 第十四巻』 内田百閨@福武書店 346p
収録作は「阿房列車・上」。いよいよ汽車の旅が始まりました。
今巻で行くのは大阪、伊豆、東北、新潟。
観光目的の紀行文とは違い読んでいてゆったりした気分になれるのは流石ですね。【A】
『韓国の暴走』 呉善花 小学館文庫 253p
最近の韓国の親北を分析している。
親北心理の裏面まで踏み込んでいるのは面白い。最近の韓国が何か浮いてるという実感は本当だったんですね。
ただし本の中で一般市民の反日は拡散気味というのは間違いだと思う。連中ますます反日に凝り固まってます。【B】
『宮田登日本を語る5 暮らしと年中行事』 宮田登 吉川弘文館 216p
年中行事、主に正月と盆に関して述べている。
日本の年中行事と神や仏を迎える事はやはり不可分なんですね。
面白いのはクリスマスとトシワスレを関連付けている所。【C】
『マドモワゼルB』 モーリス・ポンス 早川書房 248p
田舎暮らしの一人の作家が、マドモワゼルBと呼ばれる女性に興味を持ち・・・。
結局最後までマドモワゼルBが何だったのかよくわからない。あらゆることは風説の域を出ないし、本人がしゃべったのは一言だけ。
最後に全ての正体が暴かれる最近のモダンホラーよりこっちのほうがずっといいと思う。【C】
遅くなってすいません('A`)
6月1日〜6月30日のページ数を集計しました。(白川道さんとバンカーさんは7月1日まで入れてます)
1位…水無月選手(10314P)【5/31 位】
2位…目薬選手(9424P)【15/31 位】
3位…干瓢選手(8086P)【12/31 位】
4位…HANA選手(5842P)【2/31 位】
5位…りーす選手(4832P)【1/31 位】
6位…カプチーノ選手(2939P)【18/31 位】
7位…バンカー選手(2598P)【17/31 位】
8位…金になる男選手(2509P)【25/31 位】
9位…真空選手(2174P)【14/31 位】
10位…ですな選手(2062P)【7/31 位】
11位…かえるくん選手(2001P)【4/31 位】
12位…紅の静香選手(1865P)【24/31 位】
13位…白川道選手(1376P)【6/31 位】
14位…テタ選手(1231P)【9/31 位】
15位…神盾艦選手(881P)【20/31 位】
16位…ドローイングヴュー選手(873P)【29/31 位】
17位…K選手(236P)【31/31 位】
じめじめと蒸し暑いですね('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が20回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が8回目の完走です!
(*'A`)<「目薬」選手が2回目の完走です!
(*'A`)<「神盾艦」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「目薬」選手が16位から15位に順位を上げました!
(*'A`)<「紅の静香」選手が26位から24位に順位を上げました!
(*'A`)<「金になる男」選手が27位から25位に順位を上げました!
(*'A`)<「ドローイングヴュー」選手が圏外から29位に順位を上げました!
(*'A`)<「K」選手が圏外から31位に順位を上げました!
483 :
キキジイ(941):2006/07/14(金) 20:35:30
バカはなおせる」久保田 競著 アスキー[A]P.285
ジョギングしたり歌ったり踊ったり旅行いたりすると
ぼけないそうです。
みなさん、楽しく行きましょう。
ちょっと、遠いところへ遊びに行っていて読書が
おろそかになってしまいました。
484 :
テタ(☆☆☆☆☆1969):2006/07/14(金) 21:49:19
干瓢さん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
『死者たちの礼拝』コリン・デクスター ハヤカワ文庫 354p
教会を舞台に次々に人が死んでゆく。ミステリー。【C】
『季節のしっぽ』武田花 角川春樹事務所 109p
フォト・エッセイ。【C】
マシュー・パール「ダンテ・クラブ」新潮社383p
推理小説としてはさほどの出来でもありませんが
ロングフェローを読んでみたいという気になりました【c】
グレッグ・イーガン「ディアスポラ」早川書房519p
作者には申し訳ありませんが私の読み手としての能力が不十分で
折角の作品の素晴らしさがよく理解できませんでした【D】
>>481−482
いつも集計をありがとうございます
励みになります
486 :
無名草子さん:2006/07/15(土) 04:56:54
487 :
無名草子さん:2006/07/15(土) 04:57:50
488 :
無名草子さん:2006/07/15(土) 04:58:33
>>1 何考えてんだ!こんなときに!
いますぐテレビつけて被害状況確認しろ!
不謹慎だぞ!
490 :
無名草子さん:2006/07/15(土) 04:58:44
なんて不謹慎なんだwセdrftgyふじこlp;@:「
492 :
キキジイ(1288):2006/07/17(月) 16:28:55
「おそめ」石井妙子著 洋泉社 P347 【B】
終戦直後から昭和40年代にかけて
京都と銀座で活躍したバーのマダムの伝記。
歴史上の有名人がたくさん登場します。
伝記、面白いですね。
これからも、読んで行きたいと思います。でも、
昔の社長さん達って皆さんお金持ちだったんですねえ。
おひさしぶりです。
現在、ネット環境の無い状況にいる為、挨拶などは割愛し、
今までに読んだ本と、簡単な感想だけで失礼いたします。
『さみしさの周波数』乙一 角川スニーカー文庫 199p
あらすじからは想像したのとは、だいぶイメージが違う上に、
オチが納得いかないと思うものがあったのが残念でした。【D】
『グイン・サーガ1 豹頭の仮面』栗本薫 早川文庫 274p
『グイン・サーガ2 荒野の戦士』栗本薫 早川文庫 272p
『グイン・サーガ3 ノスフェラスの戦い』栗本薫 早川文庫 274p
現在108巻まで発行されている、前代未聞と超大作ファンタジーです。
興味に駆られて1巻を読んでしまい、面白かったので古本屋で何とか買い集めて、
最新刊まで追いつきたいと思います。【B】
『群青色の羽毛布』山本文緒 幻冬舎文庫 335p
この本を読んで、私は家族ものに弱いんだと実感しました。
中身は恋愛ものに見せかけた、謎の多い家族と、
その家族の娘の恋人を巻き込んだミステリーのような感じです。【B】
『夕方らせん』銀色夏生 新潮文庫 267p
銀色夏生の物語集です。短編集にしては、オチが弱く、
短すぎる所為か、現実味の薄い世界観のまま終わってしまうものが多いような気がしました。
一つ一つの作品をもっと掘り下げて書いてくれていたら、
もっと面白いものになっていたのではないかと思います。【C】
『僕の心臓を盗まないで』テス・ジェリッツェン 角川文庫 488p
厳密にはサスペンスなのかミステリーなのか、
区別するのが難しい所ですが、作品の解説に書いてあるように
医療サスペンスと言い表すのが、いちばんしっくりくる気がします。
まさしく、タイトル通りの内容でした。【C】
『こんなにも恋はせつない』唯川恵・選 光文社文庫 329p
唯川恵が選ぶ、せつない恋物語を集めたものですが、
一つの話が終わるたびに、雰囲気がガラリと変わるので、
それに付いていくのが大変でした。
やっぱり、こういうアンソロジーものは肌に合わないと痛感しました。【D】
『きらきら星をあげよう』山本文緒 集英社文庫 232p
もともとはコバルト文庫で発行されたものを、
改めて集英社文庫で再発行したもののようです。
それを聞くと、確かに内容は中高生の少女向けかなとも思いますが、
まあまあ楽しんで読むことができました。【C】
『ぼっけえ、きょうてえ』岩井志麻子 角川ホラー文庫 204p
タイトル通りに「すごく、怖い」短編集ですが、
確かに怖いのは怖いけれど、怖いだけで終わってしまっているのが勿体なく、
どの作品のどの人物にも共感できないのがイマイチでした。【D】
『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』江國香織 集英社文庫 213p
タイトルと内容がいまいち合っていなくて、
どの話も登場人物や主人公が似たりよったりで、正直面白いとは言えませんでした。【D】
『忘れないからね』狗飼恭子 幻冬舎文庫 278p
物語の進みかたや、場面の切り替わりかたは面白いんですが、
最後まで当初の目的は果されず、不完全燃焼のまま終わってしまうのがいまいち納得いきませんでした。【C】
『落下流水』山本文緒 集英社文庫 253p
一人の女性の人生を半世紀に渡って描かれた連作。
ですが、主人公にもその他の女性にも全く共感することができずに、
作品中、どうしてそういう行動を取ったのか理解に苦しむ場面が多過ぎたように思います。【D】
『ちーちゃんは悠久の向こう』日日日 新風舎文庫 278p
一風変わった、ファンタジーともミステリーとも表現し難いライトノベルです。
読みやすく、先の読めない展開に惹き付けられますが、
オチがいまいちよくわかりづらく、納得のいかないものだったのが残念でした。【C】
『青が散る』宮本輝 文春文庫 466p
甘酸っぱい青春そのものを表したといっても過言ではない作品。
ですが、何故か言い表しようのない物足りなさを感じました。【C】
『みんないってしまう』山本文緒 角川文庫 222p
人の力ではもうどうしようもない時の流れや、既に失ってしまったものをテーマにした短編集。
それぞれに違った視点や味わいがあって、楽しんで読むことができました。【B】
『平面いぬ。』乙一 集英社文庫 336p
乙一の作品にしては、途中でオチが読めてしまったり、
いまいち納得のいかない終わり方をするものが多かったような気がします。【C】
496 :
テタ(☆☆☆☆☆2484):2006/07/22(土) 21:37:50
魚さん、完走おめでとうございます。
『古書法楽』出来根達郎 新泉社 262p
エッセイ。退屈。夏向けではなかったか。【D】
『高丘親王航海記』澁澤龍彦 文春文庫 253p
天竺へ向かう高丘親王の幻想譚。【C】
初めまして。そんなに本を読む方ではないのですが、
このスレを見て読書欲(?)が湧いたので、
これを機にいろいろ読んでみようと思います。みなさん、よろしくお願いします。
『文明の衝突と21世紀の日本』サミュエル・ハンチントン 集英社新書 205p
西欧文明、仏教文明などさまざまな文明が今あるなかで、
「日本」も一つの文明であると言われている事を初めて知って少し驚きました。
個人的には賛同しかねる部分はあるものの、とても面白く読めました。【B】
『ドグラ・マグラ(上・下)』 夢野久作 角川文庫 324p,382p
上巻の途中で作中に出てくる博士の論文などを読むのが少し辛かったけれど、
正しくエロ、グロ、ナンセンスの傑作でした。【A】
498 :
ドローイングヴュー(2361):2006/07/23(日) 13:27:25
最近、読書する時間が減ってきましたよ。忙しいってのは言い訳ですが。
『ZOO 2』乙一/233P【B】
Closetが好みです。こういうのもいいですが、
ショートショートらしさを楽しみたかったら
僕は星進一の方がいいと思います。
『スバラ式世界』原田 宗典/232P【C】
友達にすすめられて読みました。
面白かったけど、内容がほとんど思い出せない。
バイクの話は興味がなかったです。
『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティー/367P【A】
題名は知ってても読んだことはなかった本です。
10人が島に集められ、童謡になぞられ人が死んでいくという
なんともワクワクさせられるお話。
ここまで面白いとは思ってもみなかった。
魚さん、完走おめでとうございます。
ひつじさん、よろしくお願いします。
『作家の条件』森村誠一(著)(講談社)302p【C】
タイトルに偽りあり。作家の条件に該当するのは始めのほうだけ。
『さよなら、いもうと。』新井輝(著)(富士見ミステリー文庫)299p【C】
ミステリー文庫から出てるけど、ちっともミステリーじゃない。
冒頭から妹が死んでしまっていて、結局生き返らないし……。
『あらしのよるに』きむらゆういち(著)(小学館)286p【C】
衝撃のラストとか書いてるから、喰われるのかと思ってドキドキした。
映画や絵本とは結末が異なるらしい。
『漂流自衛隊 太平洋戦争激突編』砧大蔵(著)(コスミック文庫)494p【E】
「戦国自衛隊」や「ジパング」に似ているが、過去に飛ばされる海上自衛隊が好戦的すぎる。
過去を改変してしまう事に対する葛藤など微塵も無く突っ走り、最新鋭ヘリ空母やイージス艦を駆使してミッドウェイ海戦を勝利に導く。
最後に近未来からFBIがやってきて記憶を消され、全てが無かったことに!
夢オチに匹敵する結末に、読んだ時間と労力を返せ! と言いたい。
『友がみな我よりえらく見える日は』上原隆(著)(幻冬舎アウトロー文庫)228p【C】
『落ち込んだときの魔法の対処法』植西聰(著)(KAWADE夢新書)216p【C】
『ひきこもる小さな哲学者たちへ』小柳春生(著)(NHK生活人新書)197p【C】
500 :
キキジイ(1691):2006/07/24(月) 16:24:31
「幸運は誰に(下)」P.493 ハイアセン著 扶桑社
コメディタッチの犯罪小説。
面白い話。
ある黒人女性が宝くじの当たりくじを、白人のならず者二人に
奪われる。
それを白人の新聞記者と組んで取り返そうとする話。【A】
結果は分かってるんだけど最後まで読んじゃうんだよね。
501 :
干瓢(☆☆☆☆4259):2006/07/25(火) 22:45:28
りーすさん、HANAさん、テタさん、ありがとうございますー!
魚さん、りーすさん、完走おめでとうございます!
『播磨灘物語』全四巻 司馬遼太郎 講談社文庫 367+381+388+402=1538p
黒田官兵衛を主人公とした小説。
とにかく官兵衛がかっこよすぎます。天才って憧れます。【A】
『真田太平記(二) 秘密』 池波正太郎 新潮文庫 526p
502 :
テタ(☆☆☆☆☆3130):2006/07/28(金) 20:20:06
りーすさん、完走おめでとうございます。
『ケプラー予想』ジョージ・G・スピーロ 新潮社 413p
四世紀のあいだ未解決だったケプラー予想をめぐる苦闘、そして解決。
解決にあったてはコンピュータが大きな役割を果たしている。しかし、カタルシスがあまりない。
「フェルマー予想の証明がトルストイの『戦争と平和』なら、ケプラー予想の証明は
電話帳のようななものだ」が的を射ているようだ。
【C】
『オーケンののほほんと熱い国へ行く』大槻ケンヂ 新潮文庫 233p
インド、タイ道中記。【C】
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
魚さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
ひつじさん、これからよろしくです。
『あやし うらめし あなかなし』 浅田次郎 双葉社 300p
ホラー短編集。
怖いではなく何となくやさしい気持ちになる話が多いのはこの作者故かな。
気に入ったのは「遠別離」「骨の来歴」。【C】
『黒髪に恨みは深く』 東雅夫・編 角川ホラー文庫 347p
黒髪をテーマにしたホラー集。
小説では伊藤人誉を選んでいるのが目につく。
それ以外では宮田登、澤田瑞穂などの論文等を選んでいるのがポイント高い。
相変わらずいい仕事してるなあ。【B】
『怖い本6』 平山夢明 ハルキホラー文庫 206p
実話怪談集。
嫌さという点では「東京伝説」や「超怖い話」シリーズの方が上のような気もするが、それでも十分レベルが高い。
現代の最先端から民話系まで幅広く収録されている。【C】
『シュルツ全小説』 ブルーノ・シュルツ 平凡社 488p
現実が一瞬にして超現実に変わるのはカフカとかを思わせるものがある。
が・・・とにかく文体が馴染みにくい。
例えば「春」などは冒頭部分の文体で最後まで突っ走っているため、読みながら頭がぐらぐらしてきた。
落ち着いて読まないとどうもならないな・・・【C】
『川端康成集 片腕』 東雅夫・編 ちくま文庫 380p
川端康成というと「雪国」とかのイメージが強かったせいか恋愛小説家と思っていたが、心霊小説を大量に書いていて驚かされた。
心霊主義に沿った作品が多く昨今のホラーとは一味違った部分で楽しめた。
「抒情歌」他しみじみとした作品が多く、川端を改めて読んでみようという気にさせられた。【B】
『ピースサイン』 福澤徹三 双葉社 296p
先にあげた「あやし うらめし あなかなし」とは対照的に前面に嫌さを打ち出している。
怪奇は表には出ず、どうしようもない人間が自滅する際の幻覚とも取れる書き方をされている。
なんとなく「ねじの回転」を思い出した。【C】
『新輯内田百闡S集 第十五巻』 内田百閨@福武書店 382p
収録作は阿房列車の続き。
九州、房総、四国、松江百鬼園先生の御召列車は今日も行く。
ヒマラヤ山系氏との掛け合いも熱が入ってきたような気がする。
それにしてもこういった無目的に列車に乗るっていうのは最高の贅沢なように思われるです。【A】
505 :
キキジイ(2091):2006/07/29(土) 19:24:18
「ムンクを追え」ドルニック著 光文社 p.400
盗まれた名画を囮捜査で取り戻す英国の警察官の話。実話のようです。
世の中には大金持ちがたくさんいるんだねえ。
絵画に使う金の100分の1でいいから、俺にくれい。【B】
鮎川哲也「下り“はつかり”」創元推理文庫604p
達也に嗤われました【B】
セシル・スコット・フォレスター「トルコ沖の砲煙」ハヤカワ文庫390p
ネルソンの柩船が浸水
ドイツの王子とその侍従が配属されるなど本筋以外の場面も愉快でした【B】
久しぶりの報告。
『成功の心理学』 p205 【A】
『SADAKATA!』p189【B】
『ネット社会のデジタル仕事術』 p233 【C】
『「潜在能力」であらゆる問題が解決できる―あなたの才能を目覚めさせる「ナチュラル・ブリリアンス・モデル』 301p 【C】
『アキバ系商売のしくみ』 p206【E】
『面白いほどよくわかる世界の哲学・思想』 p279【C】
『図解雑学 哲学』 p274【C】
『視力回復!超速読術』 p263【D】
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
Kさん、キキジイさん、ひつじさん、いらっしゃいませ、よろしくお願いします。
りーすさん、テタさん、干瓢さん有難うございます。
干瓢さん、魚さん、HANAさん、完走おめでとうございます。
月末はやはり書き込み多いですねー。
白川道さん、私もシェイマス・スミスの新作を買った日、
本を手元から離しがたく「枕元に置いて寝る 」だけのつもりが、
つい「ちょっとだけ最初の1ページだけ眺めるだけ♪」と開いてしまい、
はっと我に返った時は既に明け方で読了してた経験ありますです。
「足音がやってくる」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p224 【C】
「めざめれば魔女」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p377 【B】
「クリスマスの魔女」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p412 【B】
「ゆがめられた記憶」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p389 【A】
マーヒーは、凡庸な作家だったらやたら深刻ぶって気障にカッコつけて、
紙芝居的絵空事にしちゃうテーマを、現実的に描ける稀有な作家なんだとつくづくと。
お話はジャンル的にはファンタジーなんだけど登場する人間がリアルなんです。
「きゅうりの王さまやっつけろ」 ネストリンガー 岩波書店 p207 【B】
ネストリンガーも同じ。ファンタジーなんだけど現実的なトラブル、現実的な登場人物。
「魔女ジェニファーとわたし」 E・L・カニグズバーグ 岩波書店 p180 【B】
このお話読んでこんな解釈する?と絶句ものの後書だったー。
誤訳で問題になった方もいたし、この方には誤訳はなくても、カニグズバーグ訳者に恵まれないなー。
「名なし鳥飛んだ」 土井行夫 文春文庫 p274 【C】
かって戦後という時代があったという読後感。
敗戦直後の世相を描いた小説的には面白かったけどミステリとしてはねーどうもねー。
「幽霊屋敷」 友成純一 角川ホラー文庫 p283 【C】
河童伝説にクトゥルー神話を絡めての紹介文に惹かれたんだけど素材が生煮えで今ひとつ。
「黒焦げ美人」 岩井志麻子 文春文庫 p193 【C】
この著者「女学校」読んだ時も思ったんですが大正浪漫書かせると巧いなあ。
でも岩井版「冷血」ってカバーのコピーはナイでしょう。全然違うよ。
「遠い約束」 光原百合 創元推理文庫 p259 【B】
「首輪物語」 清水義範 集英社 p225 【C】
「死人にグチなし」 黒崎緑 東京創元社 p279 【C】
「呪われた街 上下」 スティーヴン・キング 集英社文庫 p352+p358 【B】
「フアントム 上下」 ディーン・R・クーンツ ハヤカワ文庫 p341+p358 【C】
「マレー半島すちゃらか紀行」 若竹七海 加門七海 高野亘李 新潮文庫 p315 【C】
「ピーターとペーターの狭間で」 青山南 ちくま文庫 p253 【C】
「ネットと戦争」 青山南 岩波新書 p208 【C】
「マジックの心理的トリック」 吉村達也 p216 【C】
「世界の博物館謎の収集」 井出洋一郎 青春出版社 p174 【C】
「悪魔のほくろ」 ロルフ・ヴィルヘルム・ブレードニヒ 白水社 p214 【C】
「ジャンボジェットのネズミ」 ロルフ・ヴィルヘルム・ブレードニヒ 白水社 p162 【C】
「金なら返せん 地の巻」 大川豊 ぴあ p188 【C】
「かんこのミニミニ世界児童文学史」 赤木かん子 図書館流通センター p192 【C】
「かんこのミニミニヤング・アダルト入門パート1」 赤木かん子 リビリオ出版 p192 【C】
「かんこのミニミニヤング・アダルト入門パート2」 赤木かん子 リビリオ出版 p218 【C】
★世界の日本人ジョーク集・早坂隆・・・p238【B】
ジョークだけではなく、解説もあるのでわかりやすかったです。
★ドミノ・恩田陸・・・p383【C】
今月は忙しくて2冊しか読めませんでした。
今月は時間がなかったので控え目に。
完走した方おめでとうございます。
「光源」桐野夏生(文芸春秋)P358【C】
他の作品と比べてややパワー不足だと思う。怪物が出て来ないのが原因か。
「I'm sorry,mama」桐野夏生(集英社)P268【A】
実在の事件を題材にした小説を書かせたら、(当代では)この人の右に出る者はいないと思う。
「柔らかな頬」桐野夏生(講談社)P365【B】
救いの無い結末。
「蛍・納屋を焼く・そのほかの短編」村上春樹(新潮社)P177【C】
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 上下巻」村上春樹(新潮社)P397+P347【A】
一見繋がりの無い二つの物語を並行して進めていくと、やがて接点が発見されるといういつものパターン。
「石の目」乙一(集英社)P333【B】
短編を得意とする作家が増えてきているのは良い事だ。
「ZOO」乙一(集英社)P301【B】
"なんだこれは"と言う程ぶっ飛んではいないと思う。
「失はれる物語」乙一(角川書店)P301【B】
ZOOよりこっちの方が好き。
「目を擦る女」小林泰三(早川書房)P287【A】
一級のホラー短編集。表題作は酔歩する男以来の衝撃的作品だと思う。
「海を見る人」小林泰三(早川書房)P389【B】
こっちは打って変わってSF短編集。
「ヴァンパイア・レスタト 上」アン・ライス(扶桑社)P505【D】
この小説はいわゆるお耽美系なんでしょうか。
「ヴァンパイア・コレクション」ピーター・ヘイニング編(角川書店)P588【C】
可もなく不可もなく。
諸事情で読む時間がなくなってきました。うう……
『夜ごとの誘惑』クロア・デラクロワ ハーレクイン・ヒストリカル文庫 372p【D】
初ハーレクイン。魔法使いが登場して安っぽいメルヘンになります。残念。
恋は盲目なのでしょうが、周辺があまりになおざりにされ過ぎて眩暈すら覚えました。
『ツヴァイク短編集』シュテファン・ツヴァイク 平原社 362p【C】
悲観的で暗い話が多いです。主人公の期待は裏切られ、運命は絶望に一直線。
人間の暗部、人生の没落がひたすら書き込まれた作品集。まとめて読むと鬱になれます。
これが百年前のウィーンなのか……。青年の心理が鮮やかな「猩紅熱」がベスト。
『魔術師』クリストファー・プリースト ハヤカワ文庫FT 587p【B】
幻想小説とSFとミステリの鮮やかな融合。
『シンデレラの罠』セバスチアン・ジャプリゾ 創元推理文庫 220p【C】
今読むとトリックは古いですが、雰囲気は良いです。
『博物誌』ルナール 新潮文庫 224p【B】
秀逸
513 :
キキジイ(2091):2006/08/01(火) 05:16:45
「英雄先生」東 直己著 角川書店 P.355 【B】
デキの悪い先生と生徒、元生徒、それにタウン誌の記者の
4人が、新興宗教の教団に拉致された少女を救う話。
514 :
バンカー(☆7313):2006/08/01(火) 21:59:38
また延滞してしまってすいませんが7月扱いでお願いします
『青年社長』 高杉良 角川文庫 423P+427P 【B】
ワタミ社長、渡邉美樹のサクセスストーリー。
細部までの描写が詳しく書かれており非常に楽しめた。
『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一 236P 【D】
文庫になっていたので読んでみたが、期待はずれでした。
りーすさん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『フェルマーの最終定理』 サイモン・シン 新潮文庫 495p
数学の完全さ、その美しさを実感できた一冊。
数学が苦手な私でもすんなりと読むことができました。【B】
『江戸川乱歩傑作選』 江戸川乱歩 新潮文庫 300p
楽しんで読めるものから背筋がゾクゾクさせられるものまでその幅の広さに感嘆。【B】
『まぶた』 小川洋子 新潮文庫 221p
この人の老いた者の描写にはとても心に響くものがあります。【C】
『人類は進歩してきたのか』 佐伯啓思 PHP新書 269p【C】
『私家版・ユダヤ文化論』 内田樹 文春新書 241p【C】
ジョン・グリシャム「路上の弁護士」新潮文庫上352p下308p
わかりやすいヒューマニズム【C】
山田正紀「神狩り」ハヤカワ文庫251p
時代を超越したスタイルああその早さ強さ冷たさ【B】
517 :
キキジイ(2331):2006/08/05(土) 06:36:59
ウエッブ進化論 梅田望夫著 ちくま新書【B】
これからは、インターネットの向こう側の時代だとか。
なんか、聞いたことのない言葉が一杯出てきました。もっと
勉強します。
518 :
キキジイ(2561):2006/08/06(日) 07:01:20
橘川幸夫「やきそばパンの逆襲」河出書房新社 P.230 【C】
やきそばパンとは何の比喩なのか最後までわからなかった。現代日本の危うい部分
を小説風にまとめた本。
「やきそばパン」は戦後の日本の麗しき伝統文化のことで、米英型の生活スタイル
が日本社会を征服してしまい、「やきそばパン」どこかへ行ってしまった。
しかし、いまもう一度「やきそばパン」を復活させるべきだ。というようなことが
書いてありました。
519 :
キキジイ(2858):2006/08/07(月) 19:44:38
「帰りたくない 神楽坂下書店員フーテン日記」茶木則雄著 光文社 【B】
書評家の茶木則雄のエッセイ。
ほんとに、フリーで仕事をするというのは色々な面で大変なんですねえ。私なども
若いときからずっと勤め人なので時間的に自由にみえる自営業などの人を時々羨まし
く思えることもありますが、実態はなかなか・・・ね。
7月1日〜7月31日のページ数を集計しました。
1位…K選手(14797P)【19/33 位】
2位…りーす選手(9616P)【1/33 位】
3位…水無月選手(7143P)【4/33 位】
4位…HANA選手(4935P)【2/33 位】
5位…魚選手(4920P)【16/33 位】
6位…目薬選手(4616P)【15/33 位】
7位…干瓢選手(4358P)【11/33 位】
8位…キキジイ選手(2091P)【31/33 位】
9位…ですな選手(1905P)【6/33 位】
10位…テタ選手(1899P)【9/33 位】
11位…真空選手(1765P)【14/33 位】
12位…ドローイングヴュー選手(1488P)【30/33 位】
13位…バンカー選手(1086P)【17/33 位】
14位…ひつじ選手(911P)【32/33 位】
15位…金になる男選手(521P)【25/33 位】
海、川などの水の事故には気を付けましょう('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が21回目の完走です!
(*'A`)<「HANA」選手が20回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が9回目の完走です!
(*'A`)<「干瓢」選手が4回目の完走です!
(*'A`)<「魚」選手が2回目の完走です!
(*'A`)<「K」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が5位から4位に順位を上げました!
(*'A`)<「ですな」選手が7位から6位に順位を上げました!
(*'A`)<「干瓢」選手が12位から11位に順位を上げました!
(*'A`)<「K」選手が31から19位に順位を上げました!
(*'A`)<「キキジイ」選手が圏外から31位に順位を上げました!
(*'A`)<「ひつじ」選手が圏外から32位に順位を上げました!
522 :
キキジイ(3180):2006/08/10(木) 19:23:19
「11の物語」ハイスミス著 ハヤカワ文庫 P.322 【A】
怪しく、暗く、恐ろしい11の物語
523 :
キキジイ(3472):2006/08/11(金) 17:25:34
梶山季之「せどり男爵数奇譚」ちくま文庫 P.292【A】
古書に狂った人々が巻き起こす事件を描くミステリー。
524 :
キキジイ(3680):2006/08/12(土) 08:16:26
柳生九兵衛「東京必食の激安極うま店」実業の日本社 【B】P.208
タイトルどおりのガイドブック。
柳生さんは、この道では相当有名な方だそうです。
525 :
テタ(☆☆☆☆☆3865):2006/08/12(土) 08:16:41
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
『オックスフォド運河の殺人』コリン・デクスター ハヤカワ文庫 288p
ミステリー。100年前の殺人事件を推理するので安楽椅子探偵のようになっている。
【C】
『不知火軍記』山田風太郎 集英社文庫 271p
短編集。【C】
『この数学書がおもしろい』数学書房編集部 数学書房 176p
似たようなタイトルの本がありますが、それの数学版なのでしょうか。
【C】
>>520集計ありがとうございます
飛鳥部 勝則「ヴェロニカの鍵」文藝春秋349p
終末へ終末へと追い込まれる感覚がよい【c】
セシル・スコット・フォレスター「パナマの死闘」ハヤカワ文庫318p
シリーズ中盤ですが発表順には第一作
これは据え膳ですな【c】
527 :
キキジイ(4123):2006/08/14(月) 17:48:36
スティーブン・ギャガン「トラフィック」新潮文庫 P.257【c】
普通の推理小説かと思って購入したら映画の脚本でした。
アメリカがいかに麻薬に侵されているかがわかる本でした。
リチャード・ジェサップ「シンシナティ・キッド」扶桑社ミステリー
P.186 【A】
1965年に映画化されたスティーブ・マックイーン主演の同名作品の原作。
遥か昔にテレビで映画は見たことがありました。ポーカーのルールが良く分か
らなくて、映画自体あまり深く理解できなかったのですが、今回、主人公のキッ
ドがプレイするスタッド・ポーカーのルールを頭に入れてから小説を読んだとこ
ろ、登場人物たちの心の動きがある程度理解できました。
この小説は今時のミステリーのようにぐだぐだ余計なことが語られてなく、
作者の意図がストレートに伝わってくる爽快な作品でした。
('A`)さん、集計乙です。
『道は開ける』p442【A】
『SADAKATA!BIBLE』p239【B】
『成功ノート』p103【B】
『和魂米才の発想法』p302【C】
『10年後の日本』p234【C】
『裏会計学 なぜ社長のベンツは4ドアなのか?』p193【C】
『仕事は、かけ算』p235【C】
『独立コンサルタントでメシを食う技術』p200【C】
『メイド喫茶開業マニュアル』p166【C】
『渋谷で働く社長の告白』p308【C】
『新米コンサルタント奮闘中!』p194【C】
『一発合格の勉強術』p199【C】
『図解雑学 心理学』p230【C】
『面白いほどよくわかる 会社のしくみ』p237【C】
529 :
キキジイ(4371):2006/08/15(火) 19:16:56
渡辺 保 「名女形雀右衛門」新潮社 P.249 【B】
はっきり言って、なにも分かりませんでした。ただ、歌舞伎の演目が紹介されていて、中には、実演を見てみたいようなものもありました。
歌舞伎を全く知らない私のような者にとっては、ちょっときつい1冊。
('A`)さん、いつもありがとうございます。
水無月さん、目薬さん、ありがとうございます。
水無月さん、完走おめでとうございます。
『幽霊の書』 ジャン・レイ 国書刊行会 194p
ホラー短編集。
個人的には大上段に構えたモダンホラーよりも、このような淡々とした作品集のほうが好き。
気に入ったのは幽霊屋敷譚の「売家」従弟の帰郷で引き起こされる事件「徒弟パスルゥ」エッセイ風の「通り」等。
久しぶりに味のある短編集だった。【C】
『血のアラベスク』 須永朝彦 ペヨトル工房 205p
吸血鬼に関する概論書。
前半は吸血鬼の定義や行動といったもので特に目新しいものはない。
面白くなるのは後半からで、吸血鬼の活躍する小説をはじめ映画、演劇まで踏み込んでいる。
巻末の文献表を見ていると欲しい本が増えて困るなあ。【C】
『腐ってゆく魔術師』 アポリネール 青銅社 122p
所謂、長編散文詩。
登場人物の台詞全てが衒学的に過ぎて、内容を汲み取ることが厄介。
結局理解出来たのは一部であった。【D】
『下町の迷宮、昭和の幻』 倉坂鬼一郎 実業之日本社 266p
前に読んだ「紫の館の幻惑」があまりにアレだったので、ちょっと躊躇したがなかなか良かった。
銭湯、紙芝居、漫談といったレトロなものを書かせたらこの作者上手いと思う。
しみじみとした話は、意外とホラーと相性がいいのかもしれない。【C】
『幻想と怪奇9』 歳月社 114p
特集は「暗黒の領域」と銘打ってオカルト特集。
収録作はリットン「ザノニ」、イェイツ「錬金術の薔薇」等。
ザノニは以前より一度読みたかったが、期待していたよりいまいち。ガードナーの「魔女祭式」は実際の魔術師が書いたものであるが、儀式の進行の仕方が書いてあるだけでひたすら退屈。
それにしても新刊のところに森開社や創土社が載っているのが時代を感じさせるなあ。【B】
『柳田國男全集3』 柳田國男 筑摩書房 847p
収録作は「海南小記」「山の人生」「雪国の春」他。
読んでいて一番趣味に合ったのはやはり「山の人生」。このままこの路線を民俗学に定着させていたらもっと面白くなっただろうに。
「雪国の春」も以前行った東北の風土が懐かしく思い出される出来。
「赤子塚の話」「神を助けた話」は伝説集として面白く読めた。【B】
532 :
テタ(☆☆☆☆☆4121):2006/08/17(木) 08:00:24
『ブルバキ』M・マシャル シュプリンガー・フェアラーク東京 257p
フランスの数学者のグループ。その功罪を論じている。
【C】
533 :
キキジイ(4521):2006/08/17(木) 20:51:40
アダムス「銀河ヒッチハイクガイド」河出書房 P.150
SFの名作らしいですが半分読んでギブアップ。
よって、評価もしません。わかんんええよ。
534 :
ドローイングヴュー(3648):2006/08/18(金) 00:28:00
『アクロイド殺し』アガサ・クリスティー/445P【A】
ラストは予想は出来たもののトリックの説明はつかず。
クリスティーさんは素晴らしい方です。鮮やか!!
『緋色の研究シャーロックホームズシリーズ』コナン・ドイル/205P【B】
外国の探偵物って面白い。
『四つの署名シャーロックホームズシリーズ』コナン・ドイル/196P【B】
ホームズは犯人の捕まえ方が見所だと僕は思う。
『マクベス』シェイクスピア/162P【A】
古典のもつ風格に圧倒されました。長さもちょうど良い。
落語に通じるところがある。
『ジョニーは戦争へ行った』ドルトン・トランボ/279P【B】
訳のせいなのか読むのがつらくなってくる。主人公の精神はとても強い。
戦争の残虐さがよくわかる。読んでよかったと思える作品。
【盗作3バカ】のスレに
田口ランディ本人後輪中?! 盗作犯人同士がバトル?!
木村哲也『「忘れられた日本人」の舞台を旅する』河出書房新社256p
忘れられた日本人にまた巡り合えたような懐かしさと心地よさ
昭和を舞台に新名倉談義もあります
もちろん土佐源氏も【B】
ベルナール・ウェルベル「蟻の革命」角川書店799p
相変わらずの読み応えですな【B】
537 :
キキジイ(4907):2006/08/20(日) 17:50:14
大和信夫「ロボットと暮らす」ソフトバンク P.219
そう、遠くない将来、みんなロボットと暮らすようになるんでしょうね【B】
池田清彦「環境問題のウソ」ちくま P.167
環境問題に限らず、どのような問題についても
日本社会においては議論することが少なすぎるのでは 【A】
干瓢さん、テタさん、HANAさん、ひつじさん、有難うございます。
HANAさん、水無月さん、おめでとうございます。
『オーデュポンの祈り』伊坂幸太郎(著)(新潮社)346p【C】
初期作品だけに荒削りで、伊坂作品の中ではいまいち。
『しゃばけ』畠中恵(著)(新潮社)250p【C】
廻船問屋の若旦那が江戸の町中で起こった事件に出くわす。
妖怪変化は主役ではないけれども楽しい。
『タツモリ家の食卓 超生命襲来!!』古橋秀之(著)(電撃文庫)235p【C】
『タツモリ家の食卓2 星間協定調印』古橋秀之(著)(電撃文庫)206p【C】
『タツモリ家の食卓3 対エイリアン部隊』古橋秀之(著)(電撃文庫)204p【C】
ノリとテンポは良いのだが、途中で終わっており、恐らくもう続編は出ないのが難点。
『飛ぶ夢をしばらく見ない』山田太一(著)(新潮文庫)279p【C】
『概説 現代政治の理論』阿部斉(著)(東京大学出版会)243p【C】
『光のスピードに迫る―粒子加速器の話』冨家和雄(著)(裳華房)111p【C】
『シャーマニズムの世界』佐々木宏幹(著)(講談社)306p【C】
『ストレスと自己コントロール』平井富雄(著)(講談社))301p【C】
『直観でわかる数学』畑村洋太郎(著)(岩波書店)197p【C】
『続直観でわかる数学』畑村洋太郎(著)(岩波書店)286p【C】
あまり数式を使わずに説明しているので文系でも理解しやすい。
『平成マシンガンズ』三並夏(著)(河出書房新社)110p【C】
中学生が文藝賞受賞という話題性で売っている気がする。内容は薄い。
『夜のピクニック』恩田陸(著)(新潮社)342p【C】
淡々とした一本調子な展開はいつも通りだが、普通の青春小説な分、他のよりは読める。
『マルコの夢』栗田有起(著)(集英社)132p【C】
マルコって人間だと思っていたらキノコだった。ちょっと意外な内容。
『ストレイト・ストーリー』村上龍(著)(集英社)81p【C】
遠く離れた地に住む兄を見舞うために、芝刈り機にトレーラーを繋げて公道を走る老人の物語。
挿絵も良い感じ。
『ストラヴァガンザ 仮面の都』メアリ・ホフマン(著)(小学館)501p【C】
悪性腫瘍で苦しむ少年がパラレルワールドに迷い込む。
そこは自分の世界と少しだけ違う歴史を持つ世界で、健康体として活躍出来るのだ。
悪性腫瘍←この設定ゆえに、ある意味衝撃の結末が待っていた……。
『国際化の意識革命』真鍋俊二(著)(法律文化社)183p【C】
『トポロジカル宇宙』根上生也(著)(日本評論社)197p【C】
『宇宙をあやつるダークマター』池内了(著)(岩波書店)115p【C】
『小惑星がやってくる』向井正(著)(岩波書店)118p【C】
りーすさん、ありがとうございます。
今回は悪魔でまとめてみました。
『悪魔の霊酒(上・下)』 ホフマン ちくま文庫 380+373p
聖アントニウスの誘惑に用いられた酒を飲んだ修道士の遍歴を描いている。
霊酒というキーワードからLSDみたいなのを想像してたけど、酒に酔った描写はほとんどなし。
女性によって救われるという点から、なんとなくファウストを連想させられた。【C】
『悪魔礼拝』 種村季弘 桃源社 262p
悪魔の変遷の歴史を論じている一冊。
西洋にとってキリスト教がいかに重圧であったかというのが、今更ながら理解できた。
悪魔礼拝がキリスト教の裏返しみたいな部分が一番気になる。かつては独立した神格だったのに。
個人的には「失楽園」のサタンが一番素晴らしいと思う。【C】
『黒ミサ異聞』 J.K.ユイスマンス 北宋社 197p
目次見て興味惹かれて買ったけど、「彼方」の妙訳だった・・・orz
文庫で出ているのを倍近い値段を出して、しかも全訳でないのを何故買った、俺。
上の「悪魔礼拝」の「彼方」論確認したので、少しは元を取り返したことにしておく。【D】
541 :
テタ(☆☆☆☆☆4496):2006/08/23(水) 08:54:57
『牧野植物図鑑の謎』俵浩三 平凡社新書 182p
牧野植物図鑑には、今は忘れられた競争相手がいた、という視点はおもしろいが、
調査不足というのか、意余って力足りずというのか。残念。
【C】
『死んでいるかしら』柴田元幸 新書館 193p
エッセイ。【B】
『きみにしか聞こえないCALLING YOU』乙一(著)(角川スニーカー文庫)201p【B】
短編集。頭の中で想像した携帯に電話がかかってくる話、傷を移動させる特殊能力のある少年の話、
自殺した少女そっくりの人面花が咲く話の3編。
『さみしさの周波数』乙一(著)(角川スニーカー文庫)205p【B】
これも短編集で、せつない系が多い。トンネル内部で撮影したビデオに後姿の少女が映り、
見直す度に、少しずつ振り返ってくる話は途中までホラーっぽいけど。
『ZOO』乙一(著)(集英社)333p【B】
面白いけどグロ描写が多いので読後感は爽やかじゃない。
『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎(著)(講談社)274p【B】
意味不明で不条理な世界観に絡めとられる。が、きちんとした小説を読みたい人には全く不向き。
『ぶらんでぃっしゅ?』清涼院流水(著)(幻冬舎)405p【C】
バカボンに出てくるはじめちゃんみたいな表紙に釣られて……。
『中世の奇蹟と幻想』渡邊昌美(著)(岩波新書)220p【C】
『宝石は語る―地下からの手紙―』砂川一郎(著)(岩波新書)232p【C】
『ディズニーランドという聖地』能登路雅子(著)(岩波新書)245p【C】
543 :
キキジイ(5036):2006/08/26(土) 08:17:27
「北村薫のミステリー館」新潮文庫 P.515【B】
北村薫が選んだ傑作短編集。
見たけど盗作で賞金500万円とったんだって!
↓
【盗作3バカ】のスレに
田口ランディ本人後輪中?! 盗作犯人同士がバトル?!
『ホテル・アイリス』 小川洋子 幻冬舎p249
やっぱりこの人の老いた者の描写は秀逸。
男と少女の逢瀬は読みながらドキドキしました。【B】
『方舟さくら丸』 安部公房 新潮文庫p379
地下の核シェルターの中で繰り広げられるとても奇妙な人間模様。
最後までどうなるんだろうとハラハラさせられました。【C】
『世界の中心で愛を叫んだけもの』 ハーラン・エリスン ハヤカワ文庫p428
SF短編集。表題作は難解でネットで解釈を読んでやっと意味が分かりました。
でもとても面白かったです。【B】
『外套・鼻』 ゴーゴリ 新潮文庫p140【C】
『日本共産党』 筆坂秀世 新潮文庫p191【C】
『美しい国へ』 安倍晋三 新潮文庫p232【C】
『マックス・ウェーバー』 牧野雅彦p210【C】
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
ひつじさん、HANAさん、りーすさん、有難うございます。
地球は温暖化しつつありと得心しながら夏バテ中です。
●「魔法の森ヘックスウッド」 D・W・ジョーンズ 小学館 p487 【C】
FTと言うよりはSFかな?ストーリーはわかりにくくはないのだけれど、
手が込んだ手法で書かれていて、これ児童書で出したの間違いでは?
●「錬金術」 マーガレット・マーヒー 岩波書店 p307 【C】
マーヒーにしては今ひとつ。でも「ゆがめられた記憶」の後だから期待値が上がり過ぎていたせいかも。
●「古城の幽霊ボガード」 スーザン・クーパー 岩波書店 p279 【B】
妖精では日本の子供になじみが薄いだろうからあえて幽霊と訳しましたって、なんだか。
DQ以後の子供は妖精という言葉にもかなりなじみがあるんじゃないかな?
1999年出版なんだし。お話は抜群によかった。
●「ザ・ダーク・ホース」 マーカス・セジウィック 理論社 p256 【B】
これはよかった。好みにぴたりと嵌りました。競馬本じゃないよ。
●「ドスコイ警備保障」 室積光 アーティスト・ハウス p292 【C】
登場人物皆善人のめでたしめでたし人情物語。笑えて泣けてストレス解消にもってこい。
でもこの手の小説って続けて2冊3冊と読むとかえってストレス貯まるんだー。
●「Vヴィレッジの殺人」 柴田よしき 祥伝社文庫 p152 【C】
不可能犯罪の謎の構成はGJなのです。でも犯行の動機があまりにも強引で。
●「英国中世ブンガク入門」 桜井俊彰 勉誠出版 p193 【B】
こんな本を待っていたんだ!小説はやっぱ舞台の時代的背景がわかってないと楽しめない部分がある。
●「三四郎はそれから門を出た」 三浦しをん ポプラ社 p298 【C】
私の場合しをんさんが面白いという本に殆ど外れ無し。
「ことっとスタート」 ロアルド・ダール 評論社 p79 【C】
「ウィルキンズの歯と呪いの魔法」 D・W・ジョーンズ 早川書房 p253 【C】
「ふしぎな家の番人たち」 ルーシー・M・ボストン p100 【C】
「しずくの首飾り」 ジョーン・エイキン 岩波書店 p140 【C】
「ネス湖の怪獣とボガード」 スーザン・クーパー 岩波書店 p250 【C】
「あなたのネコもアクマかもしれない」 C・ネストリンガー さ・え・ら書房 p132 【C】
「魔女が丘」 マーカス・セジウィック 理論社 p247 【C】
「まぼろしのすむ館」 アイリーン・ダンロップ 福武書店 p265 【B】
「だれかがドアをノックする」 アン・メリック 徳間書店 p237 【C】
「レッド・ドラゴン 上・下」 トマス・ハリス ハヤカワ文庫 p302+p302 【C】
「死と踊る乙女 上・下」 スティーヴン・ブース 創元推理文庫 p339+p329 【C】
「追跡 上・下」 ジョン・カッツェンバック 講談社文庫 p346+p371 【C】
「魔犬召喚」 朝松健 ハルキ文庫 p332 【C】
「凶獣幻野」 朝松健 ハルキ文庫 p307 【C】
「天外魔艦」 朝松健 ハルキ文庫 p270 【C】
「屍食回廊」 朝松健 ハルキ文庫 p301 【C】
「翻訳家という楽天家たち」 青山南 ちくま文庫 p276 【C】
「極め道」 三浦しをん 知恵の森文庫 p215 【C】
548 :
テタ(☆☆☆☆☆4673):2006/08/29(火) 20:15:46
水無月さん、完走おめでとうございます。
『パラケルススの薔薇』J・L・ボルヘス 国書刊行会 177p
短編集とインタヴュー。【C】
みなさんお久しぶりです。
就職活動やらなんやらで、読書の時間がとれませんでした。
ようやく生活が落ち着いてきたので、マラソンを再開したいと思います。
これからも宜しくおねがいします。カウンターはゼロから始めます。
『マイ・ロスト・シティー』 フィッツジェラルド(訳 村上春樹) 中央公論新社 260p 【B】
1920年代のニューヨークでの饗宴、その後の世界恐慌。この時系列を踏まえた作品群は
読むものの傷心を誘う。収録されている最後の短編、マイ・ロスト・シティーが秀逸で、
読了後に表紙の写真を眺めたら目頭が熱くなった。おすすめ。
『金閣寺』 三島由紀夫 新潮文庫 330p 【C】
小説の形式をとった論文。至言に満ちている魅力的な書物かもしれないが、
文体が自分には合わなかった。息苦しい。
550 :
キキジイ(5596):2006/08/31(木) 05:25:53
浅田次郎「オー・マイ・ガアッ」集英社 P.562 【A】
この世に絶対ありえない話。
ラスベガスのスロットで3人の男女がJ.Bを当てたことから
はじまる騒動。3人は同時にJ.Bを当てること自体変なはなしでしょ。
そんなことからも、この小説のおかしさが感じられると思います。
水無月さん、完走おめでとうございます。
ねこまんまさん、改めてよろしくです。
『風車祭(カジマヤー)』 池上永一 文春文庫 771p
97歳の誕生日の祭り(風車祭)を迎えようとするオバアを中心に、マブイの抜けた少年、マブイの少女、六本足の豚などが大騒動を引き起こす。
先島諸島のいいところだけを抽出した内容で、読んでいて実に楽しい。
こういう神々や妖怪と人間が共存しているのは好みであった。【B】
『新輯内田百闡S集 第十六巻』 内田百閨@福武書店 428p
収録作は「禁客寺」「いささ村竹」「鬼苑漫筆」。
「禁客寺」は摩阿陀会や御慶の会が中心。「いささ村竹」は日常のこと、「鬼苑漫筆」は思い出等とバランスが取れている。
「鬼苑漫筆」は連載とあって、今までのと内容がかぶる部分が多少ある。
「彼は猫である」、ノラとの出会いはその後の事を知ってしまっているため、複雑な気分で読んだ。【B】
『恐るべきさぬきうどん』 麺通団 ホットカプセル 237p
映画「UDON」公開記念で本屋に平積みになってた。
ほとんど人に知られていなかった小さな店を中心に紹介、ただそんな店の方が旨い場合が多いのでさぬきうどん、あなどれないなあ。
今は載っているほとんどの店が有名になったような気がする。
読んでいて店を回りたくなった。【B】
『廣末保著作集第六巻 悪場所の発想』 廣末保 影書房 397p
歌舞伎や遊里を考察した一冊。
全編が遊行と定住の対立という面で捉えられている。
歌舞伎とかの内容を考察したのは面白かったが、現代演劇等に入ると僕自身が暗いためほとんどわからなかった。【C】
『廃屋の幽霊』 福澤徹三 双葉文庫 300p
ホラー小説集。
例によって心霊現象は付け足しで、人間の暗い面を覗き込むような内容が中心になっている。
本人の追い詰められ狂っていく様子を克明に描写した「庭の音」、人形が象徴として扱われている「市松人形」がお勧め。【C】
『澁澤龍彦全集10』 澁澤龍彦 河出書房新社 575p
収録作は「澁澤龍彦集成 第Z巻」「妖人奇人館」「暗黒のメルヘン」「黄金時代」他。
一般向けの「妖人奇人館」もわかりやすくていいけど、この時点までの澁澤集大成「澁澤龍彦集成」が一番面白い。
内容もユートピア、空中庭園から評論、映画論と多岐に渡っている。
虫太郎、久作の評論が多いのが70年代初頭らしい。【B】
『イレズミの世界』 山本芳美 河出書房新社 383p
現代のタトゥー事情、沖縄・台湾の刺青が滅んだわけ、刺青を入れた人、等を中心に書かれている。
興味深いのは刺青の時代背景の変遷。江戸時代から現代のファッションとしての刺青にいたる移り変わりが興味深い。
それにしても口絵の刺青見ていると綺麗だということがわかる。【C】
『恐るべきさぬきうどんA』 麺通団 ホットカプセル 221p
鯉にうどんをやれる店、深夜営業のうどん屋、昼食時にうどん注文の回覧板が回る役所。
様々な小ネタを含みつつ、今回も美味しいうどん屋を紹介してます。
しかし本当に安くて旨そうだなあ、今度回るかなあ。【B】
このスレ凄い。盗作で500万円詐欺だと。佐藤って奴
盗作本がバルタザールの遍歴
↓
【盗作3バカ】田口/ 佐藤亜紀 /篠原
本人後輪中?! 盗作犯人同士がバトル?!
三島由紀夫『鏡子の家』新潮文庫p572・・・【A】
鏡子の家に集まる4人の男が、歩みだした自分の人生はあまりにも輝かしく哀しかった。
特に人間くさくて愛しいのは母親想いの収だな。
近所の図書館でヘミングウェイの「誰が為に鐘は鳴る」を借りようとしたらありませんでした。
へーほーそうですかそうですか。なんかなー
完走した方おめでとうございます。それと('A`)さん集計乙です。
「グレート・ギャッツビー」S・フィッツジェラルド(新潮社)P262【B】
この程度の娘に夢中になってしまったギャッツビー(´・ω・)カワイソス
「惚れたが悪いか」と太宰治も申しておりました。
教養も知恵もあるニックの、それでも東部に順応する事が出来ない様子や、
ギャッツビー氏の悲しい運命、そしてトムやディズィの腐った性格、
とてもうまく描写されていたと思います。
「世界文学全集33」魯迅等(集英社)P523【C】
狂人日記も阿Q正伝もどちらかと言えば短編に近い。
阿Queiと読むらしいですよ。
「世界文学全集59」チェホフ(集英社)P465【A】
寺山修司の詩の中にチェホフ祭と題されたものがあったので気になっていました。
資本主義社会の導入による貴族の没落やおバカなインテリゲンツァと農民の目覚め、
そういったものを主題としているように感じました。喜劇だそうですが割と悲劇的な
終幕の作品が多いと思います。
本文が長すぎます!と怒られました(´・ω・`)
「海辺のカフカ上・下」村上春樹(新潮社)P486+P528【B】
村上春樹がこれだけ世間に受け入れられているのが不思議。
読みやすいからというのもあるかも知れない。
「象工場のハッピーエンド」村上春樹(新潮社)P174【C】
村上春樹の不思議な文章と安西水丸の不思議な絵が、良い意味でマッチしていない不思議な作品。
「回転木馬のデッド・ヒート」村上春樹(講談社)P214【C】
色々な人々から聞いた不思議な話を作品にした、という体裁の短編集。
こういう体験をした人が、きっと世の中にはいくらでもいる。
でもそういうのを言葉や文章にするのはとても大変なことなのだ。
「カンガルー日和」村上春樹(講談社)P251【A】
珠玉の短編集だと思う。
「風の歌を聴け」村上春樹(講談社)P160【B】
「1973年のピンボール」村上春樹(講談社)P183【B】
「羊をめぐる冒険上・下」村上春樹(講談社)P257+268【A】
青春三部作と呼ばれているらしいのですが、そうなると続きのダンス・ダンス・ダンスはどうなるんでしょうかね?
「スプートニクの恋人」村上春樹(講談社)P318【B】
隕石のようにゴゴゴゴゴ
「レキシントンの幽霊」村上春樹(文芸春秋)P210【B】
「パン屋再襲撃」村上春樹(文芸春秋)P221【B】
「TVピープル」村上春樹(文芸春秋)P213【B】
いずれも短編集。短編集大好き。
8月1日〜8月31日のページ数を集計しました。
1位…水無月選手(7657P)【4/33 位】
2位…りーす選手(6858P)【1/33 位】
3位…HANA選手(6271P)【2/33 位】
4位…目薬選手(4733P)【14/33 位】
5位…キキジイ選手(3505P)【25/33 位】
6位…ひつじ選手(3355P)【29/33 位】
7位…K選手(3282P)【17/33 位】
8位…ですな選手(2624P)【6/33 位】
9位…テタ選手(1543P)【9/33 位】
10位…ドローイングヴュー選手(1287P)【30/33 位】
11位…ねこまんま選手(590P)【32/33 位】
12位…白川道選手(572P)【7/33 位】
残暑厳しいですが、読書の秋に向かって走りましょう('A`)
(*'A`)<「水無月」選手が10回目の完走です!(※史上4人目!)
(*'A`)<「目薬」選手が3回目の完走です!
(*'A`)<「目薬」選手が15位から14位に順位を上げました!
(*'A`)<「K」選手が19位から17位に順位を上げました!
(*'A`)<「キキジイ」選手が31位から25位に順位を上げました!
(*'A`)<「ひつじ」選手が32位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<「ねこまんま」選手が圏外(※リスタート)から32位に順位を上げました!
>>('A`)さん
集計乙です
「がるぐる!(上・下)」成田良悟 285P+441P【B】
「オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス」上遠野浩平 273P【C】
「カンガルー日和」村上春樹 251P【B】
「好き好き大好き超愛してる」舞城王太郎 275P【C】
「木島日記 乞丐相」大塚英志 300P【C】
「絡新婦の理」京極夏彦 1389P【A】
「失はれる物語」乙一 381P【B】
「魔剣天翔」森博嗣 436P【C】
初参加です。よろしくお願いします。
最悪 奥田英朗 講談社【C】397P
伊良部シリーズの印象が強かったのですがクライム系もなかなか、面白かったです。
ママの狙撃銃 荻原浩 双葉社355P 【C】
ごく普通の家庭の主婦がスナイパーていう話だか他にもありそうな感じな気がしました。
ロバート・ゴダード「悠久の窓」講談社文庫上312p下385p
ステンドグラスの窓をめぐる怪事件
後半飛ばしすぎのような気もしますが楽しく読めました【c】
563 :
テタ(☆☆☆☆☆5106):2006/09/07(木) 19:53:12
目薬さん、完走おめでとうございます。
『アポロンの眼』G・K・チェスタトン 国書刊行会 199p
短編集。ブラウン神父ものを含む。【C】
『ネットワークのソフィストたち』市川伸一 日本評論社 234p
パソコン通信での討論を本にまとめたもの。
編集されているので、かえって読みづらい。【C】
阿佐田哲也麻雀小説自薦集 文春文庫734P【C】
麻雀の好きなかたにはお薦めです。
松本坊主 松本人志271P【D】
ダウンタウンの松本人志の語りおろし自伝
「遺書」や「松本」を読んだら、進んで読む必要はないかと思います。
ララピポ 奥田英朗 幻冬舎 286P【C】
市井の人々をHにコミカルに描いた作品
久々に爆笑しました AVの撮影現場で娘と鉢合わせになる主婦の話は傑作でした。
ただ気になるのは、カバーの向うの絵なんですけど・・・
買った人はぜひチェックしてみて下さい。
565 :
キキジイ(6201):2006/09/08(金) 06:32:14
フェアスタイン「殺意」P.605 ハヤカワミステリ 【A】
知らないうちに1枚のコインをめぐるサスペンスドラマに発展していた。
水無月さん、完走おめでとうございます。
千の天使がバスケするさん、よろしくお願いします。
('A`)さん、集計乙です。
『ダレン・シャン]T 闇の帝王』ダレン・シャン(著)(小学館)278p【B】
故郷の町で、再び敵と遭遇するダレン。クライマックスへ向けて盛り上がる。
『ダレン・シャン]U 運命の息子』ダレン・シャン(著)(小学館)281p【B】
いよいよラスト。衝撃? の結末へ。
『ダレン・シャン外伝』ダレン・シャン(著)(小学館)181p【C】
外伝というよりも、ショートストーリーとファンブックの融合体。
『笑わない数学者』森博嗣(著)(講談社)344p【C】
S&Mシリーズ三作目。今回は仕掛けがわかった。
『つめたいよるに』江國香織(著)(理論社) 150p【C】
児童書だが内容は大人向けっぽい。
『伝染る「怖い話」』別冊宝島編集部(編)(宝島社文庫)413p【C】
都市伝説や幽霊話が形成される経緯を考察する。
怖い話を集めただけの物では無いのでホラーを読みたい人には不向き。
沖縄にとろける 下川裕治 双葉社 235P【C】
スパム、ゴーヤチャンプル、ビーチパーティー、泡盛、オトーリ等
沖縄の文化を紹介したエッセイ。やっぱり食の話題がメインになるんですね。肥満が増えるのもわかる気がしました。
だれか、沖縄版スーパーサイズミーか沖縄の大衆食堂の全メニューを食べ尽くす奴みたいなのをやってほすぃ。
疾走 重松清 角川書店(492P)
評価はパスさせていただきます。かなり重いストーリーです。
最近の少年による殺人事件とかと重ね合わさる部分が多くて、帯に書いてあった比類なき感動よりも後味の悪さが残りました。
作者も、今の世相を想像してなかったと思います。(初出は、2000〜2002)
569 :
無名草子さん:2006/09/10(日) 04:27:45
少年犯罪は増えてない・・と突っ込みを入れたいのは俺だけか
じっくりゆっくり行きましょう。豚のように。豚?
「ダンス・ダンス・ダンス上・下」村上春樹(講談社)P415+408【B】
「羊をめぐる冒険」の続き。ハッピーエンドっぽくなって良かった。
「遠い太鼓」村上春樹(講談社)P570【C】
イタリアのヘタレっぷりには呆れました。そんな旅行記。
>>554 見た。えらく面白いスレ。盗作で500万円詐欺した佐藤亜紀てのが
「赤裸々告白」してる。 盗作本「バルタザールの遍歴
↓
【盗作3バカ】田口ランディ/ 佐藤亜紀 /篠原
本人後輪中。盗作犯人同士がバトル?!
『本を読む本』モーティマー・J. アドラー /265P【E】
あっそうですか、といった感じ。やっぱり本は読みたいように読むべき。
『どんどん変に…―エドワード・ゴーリーインタビュー集成』カレン・ウィルキン/267P【B】
ゴーリーの作品も素晴らしいが、ゴーリー自身に興味を引かれる。
そんな人はこの本でとても素敵な時間がすごせるはずです。
『罪と罰 上・下』ドストエフスキー/488・485P【A】
ラスコーリニコフの生き様は「人間失格」を思わせたが、ラスコーリニコフには希望がある
この本には人間の苦悩が詰め込まれている。とても面白く、挑戦してみてよかった。
『きみに読む物語』ニコラス・スパークス/249P【D】
ぐだぐだをロマンチックにまとめた作品。
573 :
キキジイ(6534):2006/09/12(火) 19:06:33
完本「美空ひばり」竹中 労著 P.333 ちくま 【A】
はっきり言って、感動しました。
ナポレンをコーラで割って呑むような人生を
私も送りたい。
574 :
キキジイ(6534):2006/09/12(火) 19:10:33
訂正
「ナポレオンをコーラで割って呑むような人生を私も送りたい」
('A`)さん、集計ありがとうございます。
千の天使がバスケするさん、これからよろしくです。
目薬さん、完走おめでとうです。
『森鴎外集 鼠坂』 東雅夫・編 ちくま文庫 398p
創作と翻訳を交互に入れるという変則的な作りになっている。
創作の方には「魔睡」「蛇」等、心理的な恐怖を描いたものがほとんど。近年のサイコホラーのような印象を受けた。
翻訳ではエーヴェルスが読めたのが大きい。もっと先の時代かと思っていたけど、年代的には同じなんですね。
それにしても「刺絡」何度読んでもいいなあ。【C】
『恐るべきさぬきうどんB』 麺通団 ホットカプセル 251p
相変わらず濃い店が目白押し。
本当に香川ってうどんと生活が密着している。そういう地方でないとこのような企画も生まれなかっただろうし。
紹介されている所片っ端から行きたくなる危険も。【B】
『宮田登日本を語る7 霊魂と旅のフォークロア』 宮田登 吉川弘文館 232p
霊魂と葬制、旅について語っている。
霊魂では日本人の霊魂観がわかりやすく語りおろされている。タマヨバイとか基本的なのはこれで押さえられそう。
葬制は両墓制といった特殊なものを中心に、旅は日本における旅の意味と伊勢講、四国遍路などが論じられている。
基本的なことから説かれているので、わかりやすい。【B】
灰色のピーターパン池袋ウエストゲートパークIV 石田衣良 (255)【B】
やっぱりドラマよりも原作がおもしろいです。
オール読物に連載中なので興味ある人はぜひ。最新掲載作は中学生による放火事件がテーマです。
炎と氷 新堂冬樹 (463)【C】
暴力で債務者を追い込む世羅、理詰めで追い込む若瀬。
闇金のトップにのし上がった幼なじみ二人が一人の債務者を巡り激しい対立を繰り広げる。
新堂作品で闇金物となると「無間地獄」と比較してしまうのでインパクトに欠けてしまう気がします。
いろんな意味で黒新堂初心者にお薦め。
『黒い玉』 トーマス・オーウェン 創元推理文庫 233p
ベルギー幻想派の短編集。
薄気味の悪い話が揃っていて実に気に入る。特に気に入ったのは表題作「黒い玉」、「蝋人形」、「旅の男」等。
以前のジャン・レイもそうだけど、ベルギー幻想派をまとめて紹介してくれる奇特な出版社はないものか。【C】
『新輯内田百闡S集 第十七巻』 内田百閨@福武書店 481p
収録作は「ノラや」「東海道刈谷駅」。両方とも親しいものとの別離がテーマになってる。
「ノラや」は飼い猫のノラが行方不明になってからの話。百鬼園先生が珍しく感情をストレートに出している。猫好きなら必読かなあ。
「東海道刈谷駅」は宮城道雄の遭難を描いた一編。
この時期百鬼園先生、身近な人を亡くしていたのですね。【B】
『恐るべきさぬきうどんC』 麺通団 ホットカプセル 285p
四巻目になってもネタ切れせずにうどん屋の紹介は続く。
店の場所、おばちゃんのトーク、読んでるだけで行きたくなってくるなあ。
とりあえずスイスのうどん屋は別として・・・。【C】
『恐るべきさぬきうどんD』 麺通団 ホットカプセル 339p
わりとネタの占める割合が多くなってきたけど、それでもうどん屋の紹介は健在。
うどん王コンテストなんてのもあって、讃岐うどんブームだったのがはっきり現れている。
で、それに出ているクイズ。
現在讃岐うどんに使われているオーストラリアのもっともポピュラーな小麦の種類は、次のうちどれでしょう。
@ASA AASW BAWS
多分これでも簡単な部類。【C】
底なし沼 新堂冬樹 新潮社【D】
新堂作品の十八番である闇金物。出来損ないのVシネマみたいで新堂作品でなければE付けてます。
唯一よかったと言えば拷問シーンが笑えたこと。
東京物語 奥田英朗 集英社 (347P)【C】
1980年代を舞台にした作者の自伝的青春小説。自分の幼かった頃、こんな事があったんだとゆう驚きが強かったです。
みんな昔は子供だった永田優子 水橋文美江 角川書店(293P)【C】
山村留学の子供達の交流を描いたドラマのノベルライズ本
機会があったら、ドラマのDVD借りてきます。
お久しぶりです。
『江戸川乱歩全短編2 本格推理II』江戸川乱歩 ちくま文庫 565p【B】
本格ミステリのお手本のような中編集。
当時の日本作家でここまで古典ミステリ的な端正なパズラーを
書いていたのかと、作家乱歩の偉大さを再確認させられました。
『妖精写真』スティーヴ・シラジー 早川書房 285p【B】
悪夢的幻想小説。悲劇に至る錯乱心理描写が良いです。
『ヨギ ガンジーの妖術』泡坂妻夫 新潮文庫 324p【C】
ミステリ短編集。泡坂妻夫のシリーズ探偵ではヨギガンジーが一番好きです。
『黙の部屋』折原一 文藝春秋 411p【C】
謎めいた画家の正体に迫る前半部はスリリング。
後半は平凡なミステリ。
『弓弦城殺人事件』カーター・ディクスン ハヤカワ・ミステリ文庫 298p【D】
カーター名義の初作品。というくらいしか見るところがないような。
というわけで、3週目完走しました(゚∀゚)
581 :
テタ(☆☆☆☆☆5296):2006/09/17(日) 18:52:49
HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。
『もうおうちへかえりましょう』穂村弘 小学館 190p
エッセイ。小太りな文体など。【C】
582 :
キキジイ(6837):2006/09/18(月) 14:23:16
「あなたに不利な証拠として」ドラモンド著 ハヤカワポケットミステリ P.303【B】
適度に緊張感があり、テンポもあり、一つ一つの作品は粒ぞろいという感じはするが、
同じような話がこれだけ並ぶと、ちょっと・・・・・。
水無月さん、目薬さん、HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。
ねこまんまさん、千の天使がバスケするさん、宜しくお願いしますね。
そして('A`)さん、集計ありがとうございます。
『イエス巡礼』 遠藤周作 文芸春秋社 p204
カラーでの名画と共にイエスの生涯を分かりやすく解説。【C】
『人間としてみたブッダとキリスト』 山本七平 原書房 p250
様々な学者との対談集。中々面白かったです。【C】
『ツァラトゥストラはこう言った(上・下)』 ニーチェ 岩波書店 p275+p365
とても詩的な哲学書。読んでいる時はすごく気分が高揚しました。
すごく力を持った本。【A】
『密室』 安部公房 新潮社 p213
評価はDですが、私の読解力では理解できない難しい話だったからで、
話自体が悪いとかそういうことじゃないです。【D】
584 :
テタ(☆☆☆☆☆5483):2006/09/19(火) 21:35:14
『イギリスの道』山本睦 松柏社 187p
イギリスの道の写真を通して、あるいはそれを肴に
イギリスを語る。【C】
585 :
キキジイ(7337):2006/09/20(水) 19:07:32
「検死官」コーンウエル著 講談社 P.500 【A】
16年前にこんなにおもしろい作品が出ていたんですね。
携帯電話が全く登場しない推理小説。この時代は
ポケベルがモバイル通信の主役だったんですね。
586 :
キキジイ(7563):2006/09/21(木) 19:13:56
「なぜかいい町一泊旅行」池内紀著 光文社 P.226【B】
こんな贅沢な旅をしてみたい。
知らない街を初めて訪れる時は、その町の神社へ行ってみると
良いそうです。
587 :
千の天使がバスケする(4911):2006/09/21(木) 21:23:27
SPEED 金城一紀 角川書店(298)【C】
映画にもなったフライダディー・フライの続編。
平凡な女子高生とハチャメチャな男子高校生三人組「ゾンビーズ」が、家庭教師の謎の死を追っていく青春小説。
金城さんの作品はスピード感あふれる作品で一気に読ませてもらいました。
588 :
キキジイ(8015):2006/09/22(金) 19:29:25
「ヒトラーコード」エーベルレ著 講談社 【C】P.452
いやあ、2ヶ月前から少しづつ読んで、なんとか読了。さして
新しい情報はないような。
欧米を震撼させるような新発見の事実は何処?
このスレ凄い。盗作で賞金500万円泥棒だと!佐藤亜紀って奴
盗作本「バルタザールの遍歴」
ここ
↓
【盗作3バカ】田口ランディ/ 佐藤亜紀 /篠原
本人後輪中?! 盗作同士が激バトル?!
もっとも虚しい仕事 戸梶圭太 光文社 (221)【C】
売れっ子俳優宅に強盗に入る計画がきっかけで、過去の仲間の不始末が発覚する。
しかも、アシの付きやすい拳銃を乱発してるとゆう。
報酬は刑務所行きを免れる事。後始末とゆう虚しい仕事をめぐるギャング小説。
戸梶はクライム系がやっぱり面白いです。これからも、このギャングシリーズは書いて欲しいです。
お笑い路線は、エンタの神様並につまらないので他に譲ったほうが・・・
591 :
キキジイ(8236):2006/09/23(土) 15:48:18
「美少女と女教師」吉野純雄著 二見書房 P221【A】
レズヴィアーン、トレヴィアーン。
('A`)さん乙です。
陽気なギャングの日常と襲撃。伊坂幸太郎 祥伝社(273)【C】
スカイハイ 高橋ツトム 小川智子 集英社(303)【C】
陽気な・・・は映画の原作、スカイハイはマンガの小説版です。
('A`)さん、お疲れ様です。
テタさん、ひつじさん、ありがとうございます。
真空さん、完走おめでとうございます。
『荒神とミサキ 岡山県の民間信仰』 三浦秀宥 名著出版 506p
岡山県の様々な民間信仰を荒神、ミサキ信仰を中心にまとめている。
ミサキは七人ミサキとかから祟り神のイメージが強かったけど、複雑な性格を持っていることがわかっただけでも収穫であった。
でも一番興味深く読んだのはツキノワ、ナメラスジ等、怪異の所。【C】
『日本の奇祭』 合田一道 青弓社 222p
日本全国で開催される変な祭りを紹介している。
こう見てみると日本って地方ごとにバラエティに富んでいるなと思う。
上の本で紹介されていた「護法飛び」の詳しい手順が載っていたのはタイムリー。
あと「ちんこ祭り」もありました。【C】
『修験道の精神宇宙』 内藤正敏 青弓社 260p
出羽三山の諸儀礼を論じている。
歴史、地理、即身仏と様々な点から論じられていて興味深い。
特に即身仏と一揆の関係などは興味深く読めた。【C】
『日本夢文学志』 堀切直人 沖積社 387p
明治から戦後まで、漱石から島尾敏雄まで夢というキーワードで捉えなおした評論。
文学を「夢魔の森」「始原の森」というものに分割し、前者を悪、後者を善とするような二元論には疑問が残る。
あと作風を幼年期のトラウマに求めすぎているように思う。
そんな単純なものではないだろうと思うけど。【D】
『責苦の庭』 オクターヴ・ミルボー 牧神社 217p
クララ萌え。
以前どこかで読んでいた紹介から、サドの作品みたいなのを想像していたが描写事態はほとんど出ず。
むしろ静謐な感じさえ受けた。
ポオの「アルンハイムの地所」みたいな庭園文学を連想させられた。【C】
『べろべろの、母ちゃんは…』 宇能鴻一郎 出版芸術社 250p
性にまつわる短編集。
どれもSMやフェチといったいわゆる「まともでない」とされる性を扱っている。
「柘榴」「菜人記」「べろべろの、母ちゃんは…」といったこの世の地獄を描いた作品が気に入った。【B】
『ドグラ・マグラ 月蝕版』 高取英 沖積社 161p
ドグラ・マグラの演劇版。
あれほどの作品をよくまとめあげたものだ。
祭文とか論文とかの醸し出す怪しい空気はなくなってしまっているが、代わりに狐面とか様々な場所で雰囲気を出すのに成功しているように思う。【C】
『悪徳』 エルヴェ・ギベール ペヨトル工房 157p
前半は「エーテルマスク」「死児のダゲレオ写真」身近にあるもの
後半は「幼児の墓地」「聖遺物の部屋」場所に関係したものを記した断章集。
悪趣味なものが集められているが、妙にそそられるものがあります。【C】
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
目薬さん、HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。
テタさん、HANAさん、りーすさん、ひつじさん、ありがとうございます。
ねこまんまさん、お帰りなさい。
千の天使がバスケする さん、始めまして。どうぞよろしく。
最近の読書傾向として児童文学が多いです。
●「ハリー・ポッターと謎のプリンス」 上下 J・K・ローリング p488+p500 【B】
いかにも大団円に向かいつつあるというお話の盛り上がり感が今回ぐっと出てた。
比べると「炎のゴブレット」「不死鳥の騎士団」はちょっと中弛みしてたよな気がする。
ところで。いくら、要は悪の親玉だからって、一人称「俺様」はないでしょう。
ハリ・ポタの一番面白いところは登場人物がステレオタイプな善玉・悪玉じゃないところだと思うんだけど、
この訳者、スネイプしかりダンブルドアしかり、著者の人物造形とはかけ離れた安っぽい、
ステレオタイプの役割語を登場人物に安直に割り振り過ぎっ。
●「第九軍団のワシ」 ローズマリ・サトクリフ 岩波書店 p368 【A】
今年一番の収穫本。小説とはかくあるべき。読了後1日経過してまだボーとしたまま。
●「バビロンまでは何マイル」上下 D・W・ジョーンズ 東京創元社 p330+p325 【B】
「花の魔法、白のドラゴン」前日譚。独立して読んで全然差し支えないけど、
「花の魔法、白のドラゴン」も再読したくなった。ニール君にまた会いたい。
D・W・ジョーンズはやはり全部手元に揃えておくべきかも。
●「海辺の王国」 ロバート・ウェストール 徳間書店 p250 【B】
衝撃狙いの意外性結末じゃなくて、なるべくしてなる結末だってわかるのだけれど、
でもお約束結末をつい予想して読んじゃってると現実的ってある意味衝撃なんだよね。
「運命の騎士」 ローズマリ・サトクリフ 岩波書店 p380 【B】
「星空から来た犬」 D・W・ジョーンズ 早川書房 p360 【B】
「バウンダーズ」 D・W・ジョーンズ PHP p338 【C】
「影の王」 スーザン・クーパー 偕成社 p280 【B】
「銀の腕のオットー」 ハワード・パイル 偕成社文庫 p195 【C】
「ぬすまれた湖」 ジョーン・エイキン 富山書房 p433 【C】
「空白の日記」 ケーテ・レヒアス 福音館日曜日文庫 p535 【B】
「クラバート」 プロイスラー 偕成社 p365 【C】
「ヴァン・ゴッホ・カフェ」 シンシア・ラインライト 偕成社 p91 【C】
「おぞましい二人」 エドワード・ゴーリー 河出書房新社 p30 【B】
「弟の戦争」 ロバート・ウェストール 徳間書店 p159 【B】
「クリスマスの幽霊」 ロバート・ウェストール 徳間書店 p105 【B】
「十五少年漂流記」 ヴェルヌ 旺文社文庫(金子訳)・角川文庫(石川訳)
新潮文庫(波多野訳) p202+p266+p249 【C】【C】【B】
「二年間の休暇」上下 J・ヴェルヌ 福音館書店 p304+p221 【B】
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」 上下 J・K・ローリング p656+p692 【C】
「隣のマフィア」 トニーノ・ブナキスタ 文春文庫 p337 【B】
「肝盗村鬼譚」 朝松健 角川ホラー文庫 p324 【C】
「邪神帝国」 朝松健 ハヤカワ文庫 p352 【C】
「元禄霊異伝」 朝松健 光文社時代小説文庫 p313 【C】
「元禄百足盗」 朝松健 光文社時代小説文庫 p327 【C】
「妖臣伝」 朝松健 光文社時代小説文庫 p717 【C】
「棘の街」 堂場瞬一 幻冬舎 p440 【C】
「イノチガケ【安吾探偵控え】」 野崎六助 東京創元社 p326 【C】
「おまけのこ」 畠中恵 新潮社 p244 【C】
「白菊」 藤岡真 創元推理文庫 p296 【C】
「ぶぶ漬け伝説の謎」 北森鴻 光文社 p223 【C】
本文が長過ぎると叱られたのでここでいったん切ります。
「仁義無き英国タブロイド伝説」 山本浩 新潮新書 p205 【C】
「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」 北尾トロ 文春文庫 p311 【C】
「続弾・問題な日本語」 北原保雄編著 大修館書店 p164 【C】
「短歌はプロに訊け!」 穂村弘×東直子÷澤田康彦 本の雑誌社 p305 【C】
「匿名座談会」 本の雑誌編集部編 本の雑誌社 p233 【B】
「新匿名座談会」 本の雑誌編集部編 本の雑誌社 p246 【C】
「叩かれる女たち」 長谷川清美 廣済堂出版 p235 【B】
「お姫様とジェンダー」 若桑みどり ちくま新書 p198 【C】
「だからどうしたというわけではないが」 目黒考二 本の雑誌社 p152 【C】
「この本読んだ?覚えている?」 あかぎかんこ フェリシモ出版 p118 【C】
「この本読んだ?覚えている?2」 あかぎかんこ フェリシモ出版 p110 【C】
「ページをめくる指」 金井美恵子 河出書房新社 p144 【B】
「うさぎ・邦正の人生バラ色相談所」 中村うさぎ・山崎邦正 大和書房 p160 【D】
ろくでなし 新堂冬樹幻冬舎(上下巻666)【A】
黒木は、聖夜の夜に、婚約者をレイプした
男を追い詰めるが惨殺体で発見されそして、黒木に関わる人間が次々と不幸に見舞われる。
闇金業者、麻薬の密売人、ジャンキーろくでなし共の激しいバトルが繰り広げられる。
デビュー三作目でここまで強烈な暗黒小説を書いていたとは新堂冬樹はやっぱりすごいです。
でも本物のろくでなしは、毎回想像を絶するようなグロシーンを描く作者かと・・・
『クリスマスカロル』ディケンズ/149P【A】
心温まる話。こういう本って心が洗われます。
『クロイツェルソナタ/悪魔』トルストイ/264P【B】
性欲がなければ素敵な人生が送れていたのに、という話。この考え方は素晴らしい。
『魔術師 イリュージョニスト』ジェフリー・ディーヴァー/505P【B】
天才魔術師VS鑑識班。ワクワクするストーリー、しかし長い。
602 :
キキジイ(8604):2006/09/27(水) 06:24:14
「失われた男」トンプソン著 P.378 扶桑社 【A】
戦争で、肉体的に男でなくなってしまった男の話。
暗い、暗いけど面白いミステリ。
>>589 見た! 本人後輪中! 盗作同士が激バトル!?!
盗作で500万円詐欺佐藤亜紀が
田口ランディに叩きつぶされ涙のAA荒らし…ORZ
,ここ
、 ↓
【盗作3バカ】田口ランディ/ 佐藤亜紀 /篠原
604 :
テタ(☆☆☆☆☆6017):2006/09/27(水) 20:14:43
水無月さん、完走おめでとうございます。
『クリスマスのフロスト』R・D・ウィングフィールド 創元推理文庫 534p
ミステリー。主人公の警部はへまなのか、切れ者なのか。
【C】
水無月さん、完走おめでとうございます。
水無月さん、ありがとうございます。
『「超」怖い話Θ』 平山夢明 竹書房文庫 229p
心霊系の話が中心。サイコ系は東京伝説にまとめてるんでしょうね。
人形の首を引き抜く仕事、毎晩やってくる焼け焦げた隣の親父、追ってくるつぶれた人間。
描写の上手さが、他の実話系との格差だと思った。【C】
『邪魅の雫』 京極夏彦 講談社ノベルズ 817p
例のシリーズ最新作。
一読して思ったことは、セカイ系に対するアンチテーゼだなと。僕もセカイ系嫌いなんで、妙に同調することが出来た。
ミス板とかだと絡新婦に対比しているのが多そうに見えたけど、
魍魎のバラバラ実行犯が少女=自分の所有物を(メル欄)=セカイに閉じ込めようとしたのに対して(ネタバレにならないよね)こちらは初めからセカイから出ようとしていない。
そういった意味でやはり魍魎に近いような気がした。作者は何とも対比するつもりはなかったのかもしれないけど。
今回は妖怪の気配が希薄でそれが多少気にかかる。あと作中で書評に対する愚痴はどうかと。
しかし相変わらず読ますの上手いな。【B】
『新輯内田百闡S集 第十八巻』 内田百閨@福武書店 410p
収録作は「つわぶきの花」「戦中日記」「俳句全作品季題別総覧」。
「つわぶきの花」は宮城道雄、漱石といった故人の思い出を中心にまとめたもの。全体的に昔の思い出で寂しい作品が多い。
それにしても「文芸家協会に入会しようか」は、その後の芸術院会員辞退を思い出してにんやりさせられる。
「戦中日記」で戦火の下で酒の心配をするのが何となくおかしい。【B】
テタさん、HANAさん、ありがとうございます。
HANAさん、早々と「邪魅の雫」読まれたんですね。昨日アマゾンから届いたところです。読むのが楽しみ。
「福家警部補の挨拶」 大倉崇裕 東京創元社 p248 【C】
福家警部は和製コロンボ警部です。刑事コロンボのノベライズ本って、英語のノベライズ本の翻訳ではなくて、
脚本から日本オリジナルのノベライズを作っていたんですね。
著者の大倉崇裕はその日本オリジナル・ノベライズを手がけていただけあって、コロンボファン必読の仕上がり。
「殺してしまえば判らない」 射逆裕二 角川書店 268 【C】
探偵のキャラクターは奇矯で面白いんだけど、周囲の普通人のキャラクターから浮き過ぎで、
トリックは奇想天外なのに、事件はシリアスな新聞の社会面風でミスマッチ、トリックが浮いちゃってバカっぽい。
「情けは人の死を招く」 射逆裕二 角川書店 p282 【B】
探偵のキャラとトリックが違和感なくぴったり嵌め込める舞台装置が用意されています。
四角四面の本格好き社会派好きには向きません。クレイグ・ライスのファン向けです。
「贋作『坊ちゃん』殺人事件」 柳広司 朝日新聞社 p201 【C】
「雪蛍」 堂場瞬一 中央公論社 p281 【C】
HANAさん、真空さん、水無月さん、完走おめでとうございます。
『シルバーチャイルド1 ミロと6人の守り手』クリフ・マクニッシュ(著)(理論社)252p【C】
突如変異し始めた子供たちが荒れ果てた地コールドハーバーに集結。
三部作らしいが、まだ導入部分なので不明な点だらけ。
『ぼくとひかりと園庭で』石田衣良(著)(徳間書店)77p【D】
石田衣良は初めてだけど、かなり微妙作。ちょっと読む気が萎えてきた。
『絲的メイソウ』絲山秋子(著)(講談社)211p【C】
初エッセイ。個人的にはいまいち。
『十角館の殺人』綾辻行人(著)(講談社文庫) 375p【B】
苦手だから推理物はあまり読まないのだが、これは上手く出来ていると思う。
『たたかうニカラグア』岡部広治(著)(新日本出版社)155p【C】
『妖精の島の物語』藤川桂介(著)(集英社)251p【C】
『狼狽する資本主義』アラン・コッタ(著)(法政大学出版局)148p【C】
『路上のボールペン』山田太一(著)(新潮文庫)259p【C】
『感染爆発 鳥インフルエンザの脅威』マイク・デイヴィス(著)(紀伊国屋書店)246p【C】
感染したら3人に2人は死ぬと言われるだけに、人事ではありません。
いつもは後手後手に回る無為無策な日本政府も、これに関しては対策が米国より進んでいる模様。
『赤々煉恋』朱川湊人(著)(東京創元社)307p【B】
朱川湊人の最新作。最初の話だけは後味が悪かったけど、後はせつなくサッパリ風味。
「アタシの、いちばん、ほしいもの」が一番好き。
『少女は踊る暗い腹の中踊る』岡崎隼人(著)(講談社)461p【C】
第34回メフィスト賞受賞作。いきなり足を切断された赤ちゃんの死体を原付のメットインに突っ込まれたり、
一家全員が首を切断されたりと、グロ描写多すぎ。苦手な人は読まないほうが良いかもしれない。
『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男(著)(文藝春秋)344p【C】
大戦末期からソ連邦崩壊辺りまでを描いた壮大な物語。犬達の物語なので、ノラクロみたいに
擬人化していない以上、どうしても説明口調になってしまうので読みづらい。
第133回直木賞候補作。
『銃とチョコレート』乙一(著)(講談社)374p【C】
童話だから従来とは少し作風が異なるが、やはり上手いと思う。
作者の言葉遊びがキーワード。
『さよならなんてこわくない』桐島洋子(著)(角川文庫)204p【C】
『春一番が吹くまで』川西蘭(著)(河出書房文庫)227p【C】
『文明のなかの科学』村上陽一郎(著)(青土社)251p【C】
『ドキュメント超新星爆発』野本陽代(著)(岩波書店)210p【C】
『ノンちゃんの冒険』柴田翔(著)(新潮文庫)168p【C】
『ポップコーンLOVE』岬兄悟(著)(角川文庫)302p【C】
609 :
バンカー(☆8971):2006/09/30(土) 19:57:32
『農で起業する』 杉山経昌 築地書館 249P 【B】
『金融広告を読め』 吉本佳生 光文社新書 501P 【C】
『99.9%は仮説』 竹内薫 光文社新書 254P 【C】
『ローマ人の物語 賢帝の世紀24・25・26』 塩野七生 新潮文庫 290P+184P+180P 【B】
水無月さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
『見つめ直す日本人の宗教心』 加藤智見 原書房 p255【C】
『日本人はなぜ無宗教でいられるのか』 片山文彦 原書房 p238【C】
日本人独特の宗教観について。個人的には加藤の方が面白かった。
どちらの本にも言えることだが、もう少し日本仏教について触れてほしかった。
『私と出会うための西田幾多郎』 中岡成文 出窓社 p197【B】
とても分かりやすい西田幾多郎の解説書。難解な西田哲学の入門書としておすすめな一冊。
『連合赤軍「あさま山荘」事件』 佐々淳行 文芸春秋社 p349【C】
『妊娠カレンダー』 小川洋子 文芸春秋社 p202【B】
611 :
キキジイ(8981):2006/10/01(日) 06:53:22
「荒ぶる地」ブレイク 文春文庫 P.377 【A】
人がいっぱい殺される小説。メキシコ革命について
勉強したくなりました。
ワイルドソウル 垣根涼介 幻冬舎(525)【B】
戦後の南米棄民政策への復讐を描くクライムノベル。
ラテン系の乗りが暗い感じを吹き飛ばし後味もスッキリしててよかったです。
脇役のテレビウーマンもいい感じ。
金正日の私生活 藤本健二 扶桑社(211) 【C】
報道番組でも話題となった金正日の料理番だった作者の、見た独裁者素顔を綴った作品。「私がもっとも恐れているのは、まだ金正日将軍に『自分の歴史』がないことである。
植民地であったのを取り返した父親の金正成に比すれば、金正日には、そうした自ら築いた『神話』がない。
それを敢えてつくろうとするときが怖いと思っている。」この作者の言葉が北朝鮮の恐ろしさを実感させた。
男女七人ネット心中マリアはなぜ死んだのか 渋井哲也 新紀元社(237)【C】
2004年T−BOLANのメンバーの元妻であるマリアが計画して起こした、ネット心中。
この計画を知らされていた著者が「ネット心中」の背景に迫ったルポ
「自殺はいけない。自殺サイトを規制すればいい。」だけは、片付けられない闇の深さ を改めて実感した。
昭和は遠くになりにけり 爆笑問題 幻冬舎(213)【C】
しょうがねぇじやん俺生きてるし松本創河出書房新社(207)【C】
うちのネコが訴えられました!? 実録ネコ裁判 角川書店(318)【C】
「なんでだろう」から仕事は始まる!小倉昌男 講談社 【C】
三億を護れ! 新堂冬樹 徳間書店 (469)【B】
だめ馬鹿男に三億円が大当たり!それを巡って詐欺師がうじゃうじゃ果たして三億の行方は!?
新堂冬樹スレでも大反響のナッキーがいなかったらBはつけてないです。
ナッキーだけでおなかいっぱいです。(w
9月1日〜9月30日のページ数を集計しました。
1位…水無月選手(15882P)【3/34 位】
2位…りーす選手(6469P)【1/34 位】
3位…千の天使がバスケする選手(6374P)【27/34 位】
4位…HANA選手(5835P)【2/34 位】
5位…かえるくん選手(4131P)【5/34 位】
6位…キキジイ選手(3008P)【22/34 位】
7位…ドローイングヴュー選手(2672P)【28/34 位】
8位…ひつじ選手(2548P)【26/34 位】
9位…真空選手(1883P)【15/34 位】
10位…バンカー選手(1658P)【17/34 位】
11位…目薬選手(1393P)【14/34 位】
12位…テタ選手(1344P)【9/34 位】
13位…ですな選手(697P)【6/34 位】
読書の秋に突入です('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が22回目の完走です!
(*'A`)<「HANA」選手が21回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が11回目の完走です!
(*'A`)<「真空」選手が3回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が4位から3位に順位を上げました!トップ3入りです!
(*'A`)<「バンカー」選手が18位から17位に順位を上げました!
(*'A`)<「キキジイ」選手が25位から22位に順位を上げました!
(*'A`)<「ひつじ」選手が29位から26位に順位を上げました!
(*'A`)<「千の天使がバスケする」選手が圏外から27位に順位を上げました!
(*'A`)<「ドローイングヴュー」選手が30位から28位に順位を上げました!
618 :
キキジイ(9322):2006/10/07(土) 09:57:50
「水滸伝6」北方謙三 集英社【C】P341
昨年の暮れから読み始めました。全巻何冊?
619 :
キキジイ(9322):2006/10/07(土) 10:17:45
6ではなく5の間違いでした。
『ボーン・コレクター』ジェフリー・ディーヴァー/471P【C】
殺人犯とそれを追う者のVS形式は読んでいてはらはらする。
そんな種類の本の中でもよく練られていて、素晴らしい。
『ロートレック荘事件』筒井康隆/202P【C】
なかなかよく出来ていたが、ちょっとフェアじゃないかなと思った。
それでもなるほどと納得させられてしまった。
『コフィン・ダンサー』ジェフリー・ディーヴァー/454P【C】
これもまたよく出来ている。二転三転するのが読んでいてドキドキする。
621 :
キキジイ(9569):2006/10/09(月) 15:03:07
「小沢征爾・日本人と西洋音楽」遠藤浩一 PHP新書【C】239P
日本人は自分が日本人だということを忘れないでクラシック音楽を聴きま
しょう。
正しい意見だと思います。
622 :
テタ(☆☆☆☆☆6783):2006/10/09(月) 17:14:11
('A`)さん、集計ありがとうございます。
『イギリス パブの看板物語』森護 NHK出版 140p
タイトルのとおり、パブの看板の紹介。【C】
『統計学を拓いた異才たち』デイヴィッド・サルツブルグ 日本経済新聞 437p
この一世紀の統計学の発展を、それに貢献した統計学者のエピソードを軸に
まとめたもの。著者はそれを統計革命と呼んでいる。【C】
『ほんじょの虫干』本上まなみ 新潮文庫 189p
エッセイ。【D】
インストール 綿矢りさ 河出書房新社 (120)【C】
映画のほうが良かったかな?いつもは逆の評価が多いんですけど。
獄窓記 山本譲司 ポプラ社 (391)【A】
秘書給与事件で服役した作者が見た、獄中の真実を描いた作品。
これを読んでメディアで伝えられる刑務所がものすごい綺麗事に感じられた。
山谷崖っぷち日記 大山史朗 TBSブリタニカ 【B】(184)
山谷の労働者である作者から見た、山谷の姿を書いた、異色のノンフィクション。
港町食堂 奥田英朗 新潮社 【C】(237)
船旅で小さな港町の食堂やスナックを訪ねる旅行記。
小説家のメニュー 開高健 TBSブリタニカ 【C】(164)
ねずみからみつまめまで作者が、世界で食べてきたものを語るエッセー。
フリーター漂流 松宮健一 旬報社 【C】
最後のは204ページです。
「塗仏の宴―宴の支度」京極夏彦 981P【B】
「塗仏の宴―宴の始末」京極夏彦 1070P【B】
「今夜はパラシュート博物館へ」森博嗣 383P【C】
「恋恋蓮歩の演習」同上 445P【B】
「六人の超音波科学者」同上 413P【B】
「熊の場所」舞城王太郎 185P【A】
「池袋ウエストゲートパーク 1〜3」石田衣良 合わせて1083P【B】
627 :
キキジイ(9810):2006/10/14(土) 08:19:57
「競艇に勝つプロの手口とヨミ方」桧村健一 241P 三恵書房【C】
なあんだ、競艇の番組の仕組みってこうなってたんだ。
なんか、これからは、当たりそう。
ひつじさん、ありがとうございます。
('A`)さん、集計ありがとうございます。
『冬至草』石黒達昌(著)(早川書房)305p【C】
知識に裏打ちされた心地良い理系小説。探しても見つからないと思ったら、
芥川賞候補作がハヤカワに入っているなんて!
『たったひとつのプレゼント』藤沢さとみ(著)(幻冬舎)302p【D】
性同一性障害者の話だが、日記レベルで小説としては微妙。
『BH85』森青花(著)(新潮社)226p【C】
育毛剤として開発されたハズの物が変異して世界を滅ぼす。
世界が終わってしまう物語だが、設定が馬鹿っぽくて笑える。
『銀の弦』平谷美樹(著)(中央公論社)317p【C】
突然異世界に紛れ込み、ドッペルゲンガーと化した男がパラレルワールドの自分を殺す。
途中までは良いのだが、風呂敷広げすぎで後半が良くない。
『お縫い子テルミー』栗田有起(著)(集英社)179p【C】
テルミーって何かと思ったら人名だった。テルミーのキャラが面白い。
第129回芥川賞候補作。
『パートタイムプリンセス』神代創(著)(メディアファクトリー)261p【C】
異世界転移モノだが、精神だけが飛ばされてしまうという手法が新鮮。
精神だけが異世界の姫に入ってしまう。
『パートタイムプリンセス2 ダブルソルジャー』神代創(著)(メディアファクトリー)261p【C】
続編は、異世界のヘナチョコ貴族(男)に入ってしまう。姫じゃないのでちょっとガッカリ。
『パートタイムプリンセス3 トリプルラヴァーズ』神代創(著)(メディアファクトリー)243p【C】
完結編? 今度は敵大将のジジイと身体交換で、さらに萎える展開。
物語も現実世界まで巻き込みながらも、なんだかトーンダウンです。
『沖で待つ』絲山秋子(著)(文藝春秋)108p【C】
同僚が死ぬんだけど、最後のほうで幽霊になって普通に出てくるから一気に萎えた。
芥川賞受賞しているけど、個人的にはイマイチ。
『夏休み』中村航(著)(河出書房新社)203p【C】
離婚するかどうかをスマッシュブラザーズというゲームの勝負で決めるのには笑った。
ルパンの消息 横山秀夫 光文社 (331)【B】
横山秀夫の幻のデビュー作。
三億円事件とのからみや、時効までの
息を尽かせない展開がよかったです。
ぼくだけの☆アイドル 新堂冬樹 光文社(239)【E】
ラブコメとしても、青春物としても、中途半端。忘れ雪に次ぐ駄作。
聖殺人者 新堂冬樹 光文社 (401)【C】
やっぱり黒新堂が個人的に好きです。何度読んでもガルシアカッコイイ!!
悪の華に続くイタリアマフィアシリーズ
だだラストが・・・マイケルとの直接対決をを描いた続編を早く書いて欲しい。
結構、一万ページって長いですね。
631 :
夜香木(507):2006/10/14(土) 23:18:16
新規参戦させてください。
よろしく〜
『ゴールデンボーイ』 スティーブン・キング 新潮文庫 p507 【C】
『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ/589P【A】
読み終わったあと心の中がずっと笑顔になってしまう。
嫌なことも前向きにとらえられる気持ちが持てるようになるかもしれない。
633 :
テタ(☆☆☆☆☆7060):2006/10/15(日) 17:00:36
かえるくんさん、千の天使がバスケするさん、完走おめでとうございます。
『二人の平成』橋本治 中野翠 ちくま文庫 277p
対談。うーん、よく分からない。【C】
('A`)さん、集計ありがとうございます。
かえるくんさん、千の天使がバスケするさん、完走おめでとうございます。
夜香木さん、これからよろしくです。
水無月さん、邪魅はいかがですか?読み終えられた感想を聞かせていただきたいものです。
『凶鳥の如き忌むもの』 三津田信三 講談社ノベルズ 382p
伝奇ミステリ。
作品全体の雰囲気としては、ホラーよりもミステリに比重がかかっている感じ。
厭魅の方が雰囲気的にはよかったような・・・
トリックに関しては二三言いたい事もあるけど、
あのシチュエーションであれを持ってきたのは実によかったと思います。(ネタバレになるんでこんな書き方しか)【C】
『異神(上・下)』 山本ひろ子 ちくま学芸文庫 441+448p
新羅明神、摩多羅神、宇賀神、牛頭天王といった異国からもたらされた神についての論考。
摩多羅神は常行堂の守護神としたイメージしかもっていなかったので大変勉強になった。
ほとんどの異神が比叡山と密接な関係を持っているのに驚かされる。
やっぱり中世の比叡山は当時の精神文化に非常に影響を与えていたと再確認。【C】
『「超」怖い話 超ー1怪コレクション』 加藤一・編 竹書房文庫 267p
「超」怖い話読者参加型で作られた一冊。
玉石混交で石が多い感じ。
しかし実話怪談の文体は似てくる傾向にあるのかなあ。参加者のほとんどが似た文体であった。【D】
『現代民俗論の課題』 宮田登 未来社 338p
民俗学を現代にどう適応させるかという論考が中心。
農村や漁村のみを調査の対象とする従来の姿勢に異議を唱えるのには大いに同感させられた。
祭りや女子供の習俗、ケ・ハレを現代の都市に応用する点が非常に興味深く感じられる。【B】
『蕨野行』 村田喜代子 文春文庫 236p
六十を過ぎると野山で一年を過ごすという習俗を設定し、嫁姑の交流を描いている。
姥捨て山というと哀愁漂う一編を想像するけど、老人たちのたくましさを感じられるためそのような感傷は抱かせない。
遠野物語の一挿話を読むような心持がする。【B】
『亡びざるもの』 バルベー・ドールヴィイ 国書刊行会 364p
要約するとDQNができちゃった婚したにも拘らず、前の女も妊娠していてさあ大変って話。
これを読んでいて何故自分が恋愛小説嫌いなのか判った気がする。
登場人物の全てが自意識肥大で、自分の赴くままに行動している点とかが妙に気に障る。
文章が大時代なせいで余計にそう感じたのかも。
あ、これって昨今のセカイ系に共通する部分があるような・・・。
物語は莫迦と付き合うなという教訓話でした。【E】
『催眠術の日本近代』 一柳廣孝 青弓社 213p
明治以来、日本がどのように催眠術を受容してきたのかが説かれている。
ブームからアカデミズムや国家による干渉、衰退という流れは他の様々なものにあてはめれそうな気がする。
催眠術や心霊というアヤシげなものに対する興味は、今も昔も大して変わらないものですね。【C】
636 :
キキジイ(☆165):2006/10/16(月) 19:13:14
宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」創元推理文庫 355ページ【C】
犬が主人犬のミステリー。
おれも、もっと老けたら犬を飼います。番犬を。
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
りーすさん、かえるくんさん、千の天使がバスケするさん、完走おめでとうございます。
りーすさん、ひつじさん、有難うございます。
夜香木さん、始めまして、よろしくお願いします。
あいかわらず児童書というかファンタジーというかが占める割合が多いです。
でも1作目でよほど外さない限りシリーズものは全部読みたいし。
シリーズものは2作目までは読まないと外したかどうかわからないことも多いし。
でも「イルムア年代記」と「崖の国物語」は1作目しか読んでないけど外したような気がします。
2作目まで読む価値あるかどうか迷っているところです。
「タランと角の王」 ロイド・アレグザンダー 評論社 p249 【C】
「タランと黒い魔法の釜」 ロイド・アレグザンダー 評論社 p263 【C】
「タランとリールの城」 ロイド・アレグザンダー 評論社 p230 【C】
「旅人タラン」 ロイド・アレグザンダー 評論社 p297 【B】
「タラン・新しき王者」 ロイド・アレグザンダー 評論社 p337 【B】
「ペギー・スー 魔法の瞳の少女」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p269 【B】
「ペギー・スー 蜃気楼の国へ飛ぶ」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p239 【C】
「ペギー・スー 幸福を運ぶ魔法の蝶」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p283 【C】
「ペギー・スー 魔法にかけられた動物園」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p259 【C】
「ペギー・スー 黒い城の恐ろしい謎」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p248 【C】
「ペギー・スー 宇宙の果ての惑星怪物」 セルジュ・ブリュソロ 角川書店 p348 【C】
「ローワンと魔法の地図」 エミリー・ロッダ あすなろ書房 p207 【B】
「ローワンと黄金の谷の謎」 エミリー・ロッダ あすなろ書房 p219 【C】
「ローワンと伝説の水晶」 エミリー・ロッダ あすなろ書房 p239 【C】
「ローワンとゼバックの黒い影」 エミリー・ロッダ あすなろ書房 p253 【C】
「イルムア年代記1 襲われた魔都ダリッチ」 ディヴィッド・L・ ストーン ソニー・マガジンズ p322 【D】
「崖の国物語1 深森をこえて」 ポール・スチュアート ポプラ社 p379
【D】
「邪魅の雫」 京極夏彦 講談社 p812 【B】
著者は邪魅を絡新婦と対比させながら書いているような気がします。
絡新婦の事件も邪魅の事件もどちらも見かけと真相が違うわけだけど(まあミステリは皆そうなんだけど)、
その見かけが邪魅ではメ欄1なものに見え、絡新婦ではメ欄2なものに見えていて、
真相は邪魅ではメ欄2なものであるに対して、絡新婦ではメ欄1なものだから。
京極堂が出たら事件は解決(なんたって何もかもお見通しの主役)
だからと言って京極堂を登場させずに事件を進めると今度は登場の切っ掛け作りが難しい。
今回はちょっと唐突・強引な感じがしました。
京極堂への依頼者視点の2〜3章があってもよかったのでは。
榎木津が見たら事件は解決(と言っていいのか?)
だからいかにして榎木津に見られるのを遅らせるか。
陰摩羅鬼の手口は一回しか使えないだろうし。
と思っていたら今回は榎木津のお見合い話とは。なるほど。
これなら本人には伏せたまま、周辺の人間だけで話が進んでもおかしくないから。
主役と探偵を出すのをぎりぎりまで遅らせながらも存在感を損なわせずに、
尚且つミステリとして読ませるための工夫が窺えるのが読んでて面白かった。
犯人は今回も割りと早々と見当がついたし、辻褄が怪しいところがあったような気がしないでもない。
でもそれがあまり減点にならないのが京極堂シリーズだと思ってます。
今回一番ミステリ小説していた部分は本筋とはあまり関係がない帝銀事件を巡る推理部分かもしれない。
みなさんありがとうございます。
巷の美食家 開高健 角川春樹事務所(242) 【C】
開高氏が食物を描くと、どれも食べたくなります。
でも、セキフェは絶対食べたくないです。
見るだけでもやだ・・・勇気のある方はメール欄を。
休みの国 中島らも 講談社(214)【C】
いろんな記念日についてのエッセー。
今夜すべてのバーで 中島らも 講談社(269)【C】
酒を飲むシーンがほとんどないのに、酔った気分になれる不思議な小説。
●「ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎海噺2」 田中啓文 集英社 p317 【C】
日常の謎系の謎解きはありますがミステリと呼ぶには少し弱いような気がします。
俺は落語家になるんだ、なりたいんだ青春小説と言った方がたぶん正しい。
●「漆黒泉」 森福都 文藝春秋 p347 【B】
幼な心に一目で恋した婚約者を殺されてしまったヒロインが、純愛変わらぬまま成長し、
婚約者の遺志を果たそうとして、犯人探しもすることになるお話。
中国活劇小説なんだけど、こちらは意外とミステリしてるし、女心がよく描けてます。
●「腕貫探偵 市民サーヴィス出張所事件簿」 西澤保彦 実業之日本社 p250 【B】
安楽椅子探偵ニュー・タイプ。コミカルというかホラーというかシュールというかリアルというか。
腕貫氏は「事件を解決する」んじゃなくて「依頼人自らに解決させる」探偵なんだよねー。
でも腕貫氏の存在が無ければお話は山葵抜きで食べるお刺身みたいになると思います。
「シートン探偵動物記」 柳広司 p288 【C】
「あきらめのよい相談者」 剣持鷹士 創元推理文庫 p266 【C】
「時計を忘れて森へいこう」 光原百合 創元推理文庫 p310 【C】
「破弾」 堂場瞬一 中央公論社 p301 【C】
「熱欲」 堂場瞬一 中央公論社 p281 【C】
『サウスバウンド』奥田英朗/534P【C】
面白い。ハラハラしたりほのぼのとした気持ちになった。
考えさせられる台詞もいくつかあった。
『黄色い目の魚』佐藤多佳子/330P【F】
中学生の雑談より酷い。
『わかることはかわること』養老孟子、佐治晴夫/205P【D】
興味深い話はいくつかあったけど、あまり興味をそそらないものも多かった。
てのひらの迷路 石田衣良 講談社 (260)【B】
ショートショートで構成された私小説あり、ファンタジーあり、
ホラーありと楽しめる作品集。
個人的にお薦めは、ウェイトレスの天才。
てのひらの迷路 石田衣良 講談社 (260)【B】
恋愛、小説の事などを詰め込んだショートショート集。
お薦めは、ウェイトレスの天才。実際にこんな子がいたら、
自分も食事をおごってあげたくなるかも。
オートフィクション 金原ひとみ 集英社 【C】
新婚ほやほやの女性作家がオートフィクション(自伝的小説)を
書くこととなり、葬り去りたい過去の男性遍歴を回想していく。
パチスロ好きの男との同棲生活は、実際の作者の体験かな?
後、満子って何回でてくるんだ?この作品(稿
すんまそ。書き込みが反映されて無いとおもって重複させました。
死日記 桂望実 株式会社エクスナレッジ (285)【C】
県庁の星の原作者のデビュー作。
殺人事件に巻き込まれた少年の日記から事件の背景をさぐる、小説。
明るいイメージの作品の印象が強い分、意外な感じがした。
機関車先生 伊集院静 講談社 (233)【C】
おけら先生もとい、伊集院先生の作品は、ギャンブル物しか読んだ事が
無かったのですが感動物もいいです。
口のきけない先生と島の学校の生徒達との交流の物語。
646 :
夜香木(1139):2006/10/22(日) 16:35:14
『魔術はささやく』 宮部みゆき 新潮文庫 p406 【B】
火車や理由のように新聞記事を読んでいるような現実感はありませんが、それはそれで心地よかった。
主人公・守の葛藤が見所。
『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 新潮文庫 p226 【C】
ライトノベルみたいだった。
おもろいスレ見た。本人後輪中!
盗作で賞泥棒中年女・佐藤亜紀てのが(盗作本バルタザールの遍歴)
田口ランディに叩きのめされ狂いまわって「うんこ」と自称してるw
,ここ ↓
【盗作3バカ】田口ランディ/ 佐藤亜紀 /篠原一 盗作同士激バトル?!
介護入門 モブ・ノリオ 文芸春秋(105) 【C】
YO 朋輩(稿
夢を与える 綿矢りさ文芸 冬号より(146)【C】
子役少女とその家族の物語。
主人公の少女がなんとなく、急に有名になって、
戸惑う作者にだぶる気がしました。
タクシーストーリー 大平安夫 新風社 【B】
札幌のタクシードライバーが書いた、ショートショート集。
なんとなく癒される話が中心でいいです。
ならずもの 中島らも イースト・プレス (215)【C】
遺作対談集。
M 馳星周 文芸春秋(307)【C】
エログロ短篇集。新堂のグロとは違う、精神的なグロさがありました。
『シャーロック・ホームズの履歴書』(206p)
講談社現代新書 河村幹夫
様々な観点からホームズが何者であったか、今何処に居るのかを紐解く。
小説のキャラクターを作るとき、作者はまず履歴書を作るという話を何処かで聞いたが、本書は単なる歴所に留まらず
ファンなら押さえて欲しいところはしっかりと押さえてくれている。
個人的にはワトスンがホームズの奇行に苦労というくだりを書いてくれたのと原作者触れてくれているのが高得点。
【C】
『遺留品』(507p)
講談社文庫 パトリシア・コーンウェル
パトリシア・コーンウェルの「検屍官」シリーズ3作目。一作目に登場したキャラクターが再登場したり、中々登場人物が
豪華。
カップルが行方不明の末殺される事件が頻発し、とうとう時期副大統領と目される大物女性政治家の娘が姿を消す。
一年後に白骨死体で見つかったカップルは連続殺人犯によって殺されたと推測するなか、
二人を殺したのはCIAの人間であるという疑惑が飛び出す―と、以前よりもエンターテイメント性が増している印象。
中々豪快に人が死ぬので注意が必要ですが、最後までどんでん返しと悲劇が続くのが面白い。
【C】
『真犯人』(532p)
講談社文庫 パトリシア・コーンウェル
検死官モノ第4作目。
冒頭からかなり主人公ケイの状況が変化しているのは、一巻で全て解決していたこれまでのスタイルが変わり、
これから数作にわたって同じキーワードが登場し続けることの現れか。のっけから死んでいる人間もいたり。
「私を殺しても`けだもの`は死なない」と言って処刑された死刑囚の言葉。
それが実現したかのように、死刑囚の死んだ日に殺された少年。その事件現場からは死刑囚の指紋。
果たして処刑されたのは本当にあの黒人死刑囚なのか?別の誰かなのか?
そして本策では主人公ケイに犯人の疑惑が集まる。スピード感が増している印象。
【C】
ファンタジー業界でハリー・ポッターってやはり偉大なんだと改めて思いました。
ハリー・ポッターの原点になる作品とか、ハリー・ポッターの著者の愛読したシリーズとか、
ついに出たハリー・ポッターの正統な後継作だとか、ハリー・ポッターを見出した編集者が次に見出した著者だとか、
ハリー・ポッター絡みのコピーが溢れてます。
「ライオンボーイ 消えた両親の謎」 ジズー・コーダー PHP p448 【B】
「ライオンボーイU 奇跡の翼」 ジズー・コーダー PHP p443 【B】
「ライオンボーイV カリブの決闘」 ジズー・コーダー PHP p394 【B】
ファンタジーと言ってもいいけどSFと言った方が相応しいかも。小説世界も異世界じゃなくて近未来だし。
ジズー・コーダーはシングルマザー+その11歳の娘のペン・ネームで、
いかにも安普請奇抜装飾まやかし効果狙いの宣伝っぽい組み合わせなんだけど、
お話の出来栄えは、大人も楽しめる骨格のしっかりした近未来世界SFに、
子供心がわくわくする冒険物語ガジェット盛りだくさんという理想的な組み合わせ。
「フェリックスと異界の伝説1 羽根に宿る力」 エリザベス・ケイ あすなろ書房 p384 【C】
「フェリックスと異界の伝説2 世にも危険なパズル」 エリザベス・ケイ あすなろ書房 p460 【C】
「フェリックスと異界の伝説3 禁断の呪文」 エリザベス・ケイ あすなろ書房 p425 【C】
人間と科学が伝説で、妖精や魔物と魔法が現実という異世界が「売り」みたいなファンタジーなんだけど。
電気だけが科学と思ってませんか、この作者。
荷車で物運ぶのだって松明に灯をともすのだって原始的な科学なんだし、
おおよそ文明があるところで科学を全て伝説にしちゃうのは無理がある。
数学フリークのグリフィンとか今時の娘してるグリフィンとか、
登場人(?)物が個性豊かで生き生きしてて、話の筋もメリハリあって悪くない。
でも世界観を理詰めで構築しようとしてる割に、初期設定をざっぱでいい加減なままごりごり進めちゃってるから、
世界観もストーリーも詰めが甘いままで散漫な印象になっている。惜しいです。
「ジョニー・ディクソン ミイラと遺書と地下聖堂」 ジョン・ベレアーズ 集英社 p186 【C】
「ジョニー・ディクソン どくろの呪い」 ジョン・ベレアーズ 集英社 p185 【C】
「ジョニー・ディクソン 魔術師の復讐」 ジョン・ベレアーズ 集英社 p143 【C】
ジュブナイルだけどゴシック小説で、不気味さとユーモアのバランスが絶妙。
それにアメリカン・ゴシックって作品の空気がヨーロッパ産とどこか違ってるとこが嬉しい。
主役を張るのが邦訳3作目ではジョニーでなくて、
このシリーズには魅力的な脇役が主役を務めてくれる巻がまだあるのではないかしら。
邦訳されてない作品がまだまだあるので期待してます。
「ローワンと白い魔物」 エミリー・ロッダ あすなろ書房 p341 【C】
「盗神伝T ハミアテスの約束」 M・W・ターナー あかね書房 p372 【C】
「盗神伝U アトリアの女王ー復讐」 M・W・ターナー あかね書房 p320 【B】
「盗神伝V アトリアの女王ー告白」 M・W・ターナー あかね書房 p291 【B】
「オーディンとのろわれた語り部」 スーザン・プライス 徳間書店 p112 【C】
「アドリア海の奇跡」 J・M・ジズベルト 徳間書店 p193 【C】
「ベラスケスの十字の謎」 エリアセル・カンシーノ 徳間書店 p193 【C】
「猫の帰還」 ロバート・ウェストール 徳間書店 p246 【B】
「ぼくの心の闇の声」 ロバート・コーミア 徳間書店 p126 【B】
「幽霊派遣会社」 エヴァ・イボットソン 偕成社 p235 【B】
「虎の弟子」 ローレンス・イェップ あすなろ書房 p254 【C】
水無月さん、完走おめでとうございます。
『ラヴクラフトの世界』 スコット・デイヴィッド・アニオロフスキ・編 青心社 543p
ラヴクラフトの世界、アーカムとかプロヴィデンスを舞台にしたアンソロジー。
地名をそこから借りただけの物がほとんど。
普通のホラー短編集でした。【C】
『宮田登日本を語る9 都市の民俗学』 宮田登 吉川弘文館 226p
第一部問題提起には、先ほど読んだ「現代民俗学の課題」と被る部分が結構ある。
後半からは江戸時代のフォークロアとか習俗が中心。
一番興味深かったのが、都市伝説や東京の境界、怪異などを扱った部分。
現代の東京と江戸は密接につながりあっていると改めて感じた。【C】
『火の粉』 雫井脩介 幻冬舎 577p
無罪にした男が隣人になった裁判官の恐怖を描くサスペンス。
「ケープフィアー」や「種子まく男」みたいに、誰かによって日常が壊されていく恐怖を描いている。
それが善意と思い込みによって引き起こされているというのは新しいと思う。
後半の正体に気付いてからの追い込みは圧巻でありました。【B】
『新輯内田百闡S集 第十九巻』 内田百閨@福武書店 497p
「けぶりか波か」「クルやお前か」を収録。
前者には故人の思い出を綴ったものが多い。「空中分解」の最後の一行など百鬼園先生の嘆きが直接聞こえてきそう。
後者は飼い猫の死、船上座談会の思い出を綴ったものが多い。しみじみとした作品が多いなあ。
摩阿陀会、御慶の会はいつもどおり収録されております。【B】
『裸のランチ』 ウィリアム・バロウズ 河出文庫 373p
ビートニクの作品を読むのは初めてであるが、イメージの奔流に圧倒されて筋はわからずじまいであった。
なんだか「黒死館」読んだ時もこんなだったなあ。
技法を使ってない部分はよくわかるんですけどね・・・。【C】
『国枝史郎伝奇短編小説集成 第一巻』 国枝史郎 作品社 550p
大正十年から昭和二年までの全集未収録短編集を収録。
短編という性質上、長編のような破天荒な展開はないけど、その分すっきりまとまっている。
長編といっても読んだの「八ヶ岳の魔人」くらいですが。
「権太梟」や「駕籠の怪」「運命屋敷」といった長編に通じるイメージを持ったものが多いのも嬉しい。【B】
『香山滋全集13』 香山滋 三一書房 478p
「悪魔の星」「タンガニーカの砦」といったジュブナイルを収録。
特に「タンガニーカの砦」は香山独特の怪生物が出てきて楽しい。
昔はこういった血湧き肉踊る冒険をよく読んだなあ、とふとノスタルジー。【C】
書き落としてた^^;
キキジイさん、完走おめでとうございます。
たびを 花村萬月 実業之日本社 (1005)【C】
はっきり言って長すぎ(w
カブで日本一周旅行をする少年の、
成長と出会いを描いた長編。(もちろん花村エロスもあるよ)
各地の名物などの取材に関しても、秀悦。
子供たち怒る怒る怒る 佐藤友哉 新潮社 【A】
今まで読んだ中で一番恐かったです。でも、ページをめくる手が止まらなかったです。
水無月さん、キキジイさん、HANAさん完走おめでとうございます。
最後のは267Pです。
659 :
ですな(7☆9522):2006/10/28(土) 10:09:35
フィリップ・マクドナルド「フライアーズ・パードン館の謎」原書房330p
どうということもなし【C】
森雅裕「モーツァルトは子守唄を歌わない」ブッキング334p
やや小ぶり
探偵役ベートーベンの独白体が愉快ですな【B】
『クリック?クラック!』エドウィージ・ダンティカ/253P【B】
短編集。力強く、悲しい物語が多い。
『NHKにようこそ!』滝本竜彦/269【C】
面白いが、ちょっとドラマチックすぎ。
『沈黙の春』レイチェル・カーソン/309P【B】
専門的なことは自分にはどうしようもない。自分には理解できない部分もあった。
しかし、起こっていることを知り、考えて行動することは出来る。
それを怠けることは自然破壊にもつながることを肝に銘じなければならない。
傲慢な私たち人間は自然に生かされているんだ。ということを分からなければならない。
完走なされた方、おめでとうございます。
夜香木さん、これから宜しくお願いしますね。
『山月記・李陵 他九篇』 中島敦 岩波書店 421p
どのお話も目に見えない人々の悩みや苦しみと目に見える現実との混ざり具合が絶妙だと思う。
「山月記」は高校生の時に教科書で読んで以来だけれど、やっぱり良かった。【A】
『罪と罰(上・下)』 ドストエフスキー 新潮社 488p,502p
読んでいる時は本当に精神力を消耗させられた。
結末がああなるとは予想もしなかった。
この本には今も尚(もしかしたら今だからこそ)、とてつもない力を持って訴えかけるものがある。【A】
『桜の園』 チェーホフ 岩波書店 173p
ラネーフスカヤ夫人やその家族のあまりのお花畑的な言動にとてもイライラしていたが、
けれど解説を読み終えてから本にもう一度目を通すと、彼等の悲しさが伝わり切なくなった。
自分にはまだまだ読解力が足りないと感じさせられた。【B】
『狂人日記 他二篇』 ゴーゴリ 岩波書店 224p
表題作である「狂人日記」は主人公の精神がおかしくなっていく過程が
日記という形式を使うことによって、リアルに感じられた。【B】
『ぐうたら交遊録』 遠藤周作 講談社 228p
「類は友を呼ぶ」という言葉を実感したような本。
変人と彼の友人である面白い変人達の話。【C】
『幸福な死』 カミュ 新潮社 295p 【C】
『酔生夢死か、起死回生か。』 阿川弘之、北杜夫 新潮社 188p 【C】
『祖国とは国語』 藤原正彦 新潮社 236p 【C】
『オイディプス王』 ソポクレス 岩波書店 160p 【A】
『旧約聖書の思想』 関根清三 講談社 355p 【C】
『なぜ宗教は平和を妨げるのか』 町田宗鳳 講談社 216p
『ジーキル博士とハイド氏』スティーブンソン/130P【B】
精神的ホラーだと思った。面白い。
10000ページ読むって結構達成感ありますね。
キキジイさん、HANAさん、ひつじさん、ドローイングヴューさん、完走おめでとうございます。
HANAさん、千の天使がバスケするさん、ひつじさん、ありがとうございます。
「盗神伝W 新しき王ー孤立」 M・W・ターナー あかね書房 p310 【A】
「盗神伝X 新しき王ー栄光」 M・W・ターナー あかね書房 p290 【A】
「盗神伝」は、Tの「ハミアテスの約束」は恋愛のレの字も入ってない冒険ファンタジーなんだけれど、
UとVの「アトリアの女王」は、児童書っていうよりはむしろ、
子供が読んでどこまで面白さがわかるかしら?の恋愛小説になっています。
いや勿論、活劇も陰謀もあるハラハラドキドキ冒険物語でもあるんだけれどー。
U・Vに関しては児童書コーナーに置いちゃ駄目って言いたいくらいです。
読まずに死ねるか!本リストに乙女編があれば確実に入ると断言していい。
W・Xの「新しき王」はラブ・ストーリー色は薄れて、権謀・術策のサスペンス。
「氷と炎の歌」と「チャーリー・マフィン」を足して割ったような大人向けファンタジーの仕上がりです。
もう一つ、「盗神伝」はファンタジーであってミステリではありません。
でも、Tの「ハミアテスの約束」には、ラストにどんでん返しがあります。
ファンタジーだと思って読んでいるところににどんでん返しが来るので、
人によっては(特に今時のミステリを読み慣れていないと)アンフェア感がするみたいです。
ミステリーだったら今更アンフェア論議の対象になどならないトリックなんですが。
でもT読んでどんでん返しにめげそうになった人、めげないでU・Vの「アトリアの女王」まで進んでください。
T読まないとU・Vに進めませんし、W・Xにも進めませんし、しり上りに面白くなっていくシリーズです。
読者対象年齢も上げてある感じがしますね。
またU・Vまで読み進めばTのトリックの必要性ももっとよくわかります。
U・Vにもどんでん返しが仕掛けてあってTの後だからこその快感を堪能できますから。
最初はトリックに引っ掛かるために次にトリックを味わうために2度読むべき小説でもあります。
どうかY・Zと、[・\と、どんどん続けて出してください、M・W・ターナー様。一生ついていきますから。
「神は日本を憎んでる」 ダグラス・クープランド 角川書店 p264 【B】
90年代にバブル崩壊、大震災、地下鉄サリンがあったのなら、
60年代には水俣病、ベトナム戦争、浅間山荘、爆弾テロとかあっただろうと思うけど。
「センチメンタルな殺し屋」 ルイス・セプルベダ 現代企画室 p158 【B】
チャーミングで皮肉の利いている文体、リズム感のある展開、洒落た会話、
繊細で透明感のある非情さ、抑制の効いた哀感。まさに極上のエンターテインメント小説。
「白薔薇と鎖」 ポール・ドハテイ 早川書房 p254 【B】
ヘンリー8世の頃16世紀が舞台ですから、
役者が派手で時代も華やかなところでして、本筋以外のところも読み応えがあり。
「毒杯の囀り」 ポール・ドハティー 創元推理文庫 p299 【C】
作中のリチャード2世にせよ摂政ジョン・オブ・ゴーントにせよ私のイメージ通りに描かれていて大満足。
一部トリックがやや強引過ぎるきらいもありますが。
「殺人者の放物線」 アンドレア・H・ジャップ 創元推理文庫 p339 【C】
そんな数学理論でそこまで具体的に犯人判明するわけないと肝心要のところが説得力不足でした。
「血の協会」上下 マイケル・グルーバー 創元推理文庫 p412+p386 【B】
前作の「夜の回帰線」と比べるとオカルト要素はぐっと控えめ。1作目より格段に面白いです。
事件の影に窺える国家的規模の謀略がサスペンスを盛り上げてます。
「ケルベロス第五の首」 ジーン・ウルフ 国書刊行会 p314 【C】
「風の影」 上下 カルロス・ルイス・サフォン 集英社文庫 p404+p408 【B】
「ザ・ポエット」上下 マイクル・コナリー 扶鍬社文庫 p409+p389 【C】
「天使と罪の街」上下 マイクル・コナリー 講談社文庫 p330+p322 【C】
「幸福な自殺者」 ジョン・T・レスノア ハヤカワ文庫 p480 【C】
「愛の年代記」 塩野七生 新潮社 p226 【C】
「サイキック・マフィア」 M・ラマー・キーン 大田出版 p210 【C】
「「大人」がいない・・・」 清水義範 ちくま新書 p197 【C】
「貧相ですが、何か?」 土屋賢二 文藝春秋 p192 【C】
人間・失格 野島神司 幻冬舎(333)【C】
末期ガンになったIT社長からの手紙 藤田憲一 幻冬舎(213)【C】
ダブルアップ ハセベバクシンオー 宝島社 【B】
個人的に注目の作家。闇金の新堂冬樹、ギャンブルのバクシンオーって感じかな?
歌舞伎町のゲーム喫茶に持ち込まれた1キロのシャブ。それがきっかけで強盗に襲撃される。
真相を知っていくうちに歌舞伎町のビル火災と歌舞伎町浄化作戦の裏で進む陰謀を知る。
デビュー作から、かなり進化したと思います。
666 :
テタ(☆☆☆☆☆7780):2006/10/30(月) 21:20:13
キキジイさん、水無月さん、HANAさん、ひつじさん、ドローイングヴューさん、完走おめでとうございます。
『英国パブの誘惑』前田己治子 双葉社 111p
パブの基本的な知識をまとめたもの。【C】
『パブは愉しい』白井哲也 千早書房 141p
上の本よりもパブ周辺の人物に焦点を持ってきている。【C】
『SYNC』スティーブン・ストロガッツ 早川書房 468p
バラバラに明滅していたホタルが自律的に明滅のタイミングを合わせ、
ついには何キロにもわたり一斉に明滅するという現象に代表される同期現象を
扱っている。量子論のレベルからネットワークまでさまざまな対象を考察している。
後半部分はまだできあがっていない発展途上ではあるが。【C】
水無月さん、ありがとうございます。
夜香木さん、よろしくお願いします。
千の天使がバスケするさん、キキジイさん、水無月さん、HANAさん、
ひつじさん、ドローイングヴューさん、完走おめでとうございます。
『世界の中心で愛を叫んだけもの』ハーラン・エリスン(著)(ハヤカワ文庫)428p【C】
題名パクリ作品であるセカチューに触発されて読んでみたが、想像したものとかけ離れていた。
表題となった作品よりも、超能力犬が出てくる話や体内に太陽爆弾を埋め込まれた男の話のほうが面白い。
『人喰い病』石黒達昌(著)(角川春樹事務所)203p【C】
全身に潰瘍が発生して死に至る奇病を題材にした話。実在しそうなリアルさが怖い。
『夏の名残の薔薇』恩田陸(著)(文藝春秋)384p【D】
恩田作品の中では「ロミオとロミオは永遠に」の次に面白くなかった。
『リレキショ』中村航(著)(河出書房新社)204p【C】
ほのぼのとした独特の文体が良い。登場人物が全員、少しずつ変で、良い味出している。
『冗談』橘基緒(著)(文芸社)117p【E】
15歳という年齢だけでウリにしないで欲しい。文章作法を無視しているし、文章自体も踊らされている。
自らの血肉として紡ぎ出された文章ではなく、無理やり背伸びしている感じを拭えない。
この程度なら、ネット小説投稿板にいくらでも転がっている。
読破ページ数、ちょっと狙ってみました。
『博士の愛した数式』小川洋子(著)(新潮社)253p【B】
事故の後遺症で記憶が80分しか持たない博士と雇われ家政婦、そして家政婦の息子の物語。
『ふりむいてはいけない』平山夢明(著)(ハルキ・ホラー文庫)221p【D】
イラストだけは怖いけど、話自体はウソっぽいのが多くて……。
『逢魔が時物語』結城伸夫(著)(小学館文庫)250p【C】
これも作り物っぽい話が多い。中途半端でオチもない。
『空の中』有川浩(著)(メディアワークス)477p【B】
すでにラノベの域を超越しているので、キャラ絵に頼らない空の風景が表紙に相応しい。
これを電撃文庫ではなくハードカバーで出したのは慧眼だと思う。
『あやふやな季節』泉麻人(著)(角川書店)213p【C】
『冴子の東京物語』氷室冴子(著)(集英社文庫)259p【C】
『法学入門』末川博(編)(有斐閣)259p【C】
千の天使がバスケするさん、ひつじさん、水無月さん、テタさん、りーすさん、
ありがとうございます。
ひつじさん、ドローイングヴューさん、りーすさん、完走おめでとうございます。
『新輯内田百闡S集 第二十巻』 内田百閨@福武書店 472p
収録作は「波のうねうね」「馬は丸顔」。
摩阿陀会、御慶の会を始め、故人の思い出、食事など多岐に渡っている。
岡山の思い出を語ったものにしみじみとしていいのが多かったように感じられた。
特に「遍照金剛」のラストは下手なホラーより遥かに怖い。【B】
『京都の不思議』 黒田正子 ランダムハウス講談社 271p
京都に関する雑学集。
「清水の舞台から飛び降りた人は本当にいる?」「京の七野って、わからはりますか」
といった重箱の隅のようなのが77編収められていて楽しい。
こういうの読んでいると、また住みたくなるから不思議。【C】
HANAさん真空さんひつじさん水無月さんキキジイさんりーすさん
ドローイングヴューさん千の天使がバスケするさん完走おめでとうです。
みなさん読むペース早いっすねー。
あと夜香木さんよろしくっす。
「時をかける少女<新装版>」筒井康隆(角川書店)P238【C】
元々中学生向けの本に連載されていた作品だったせいか平仮名が多用されており、
少々読みにくく感じました。
「敵」筒井康隆(新潮社)P311【C】
段々ボケていく爺さんの話。自分ではボケを認識できない、という事の恐ろしさが
よくわかりました。
「脱走と追跡のサンバ・おれに関する噂」筒井康隆(新潮社)P384【C】
脱走と〜の方は読み難く、然程面白いとは思いませんでした。
おれに〜や他に収録されていた短編の方が個人的には好きです。
「村上朝日堂はいほー!」村上春樹(新潮社)P182【C】
「うずまき猫のみつけかた」村上春樹(新潮社)P255【C】
二冊ともエッセイ。
「妖怪文芸巻之壱 モノノケ大合戦」東雅夫編(小学館)P377【C】
ページ数稼ぎのどうでもいい話が多いような気がします。
「西行・山家集」井上靖(学習研究社)P180【C】
短歌とか俳句はよくわからんです。
「日本古典文学全集48」上田秋成他(小学館)P645【B】
雨月物語、春雨物語、英草紙、西山物語の四冊を収録。
10月1日〜10月31日のページ数を集計しました。
1位…水無月選手(20158P)【3/35 位】
2位…千の天使がバスケする(9185P)【20/35 位】
3位…HANA選手(6676P)【2/35 位】
4位…りーす選手(5673P)【1/35 位】
5位…かえるくん選手(4560P)【5/35 位】
6位…ドローイングヴュー選手(3746P)【24/35 位】
7位…ひつじ選手(3486P)【22/35 位】
8位…目薬選手(2572P)【13/35 位】
9位…テタ選手(1763P)【9/35 位】
10位…キキジイ選手(1561P)【23/35 位】
11位…紅の静香選手(1245P)【29/35 位】
12位…夜香木選手(1139P)【33/35 位】
13位…ですな選手(664P)【6/35 位】
今年は暖冬らしいです('A`)
(*'A`)<「りーす」選手が23回目の完走です!
(*'A`)<「HANA」選手が22回目の完走です!
(*'A`)<「水無月」選手が13回目の完走です!
(*'A`)<「かえるくん」選手が10回目の完走です!(※史上5人目!)
(*'A`)<「千の天使がバスケする」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「ひつじ」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「キキジイ」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「ドローイングヴュー!」選手が1回目の完走です!
(*'A`)<「目薬」選手が14位から13位に順位を上げました!
(*'A`)<「千の天使がバスケする」選手が27位から20位に順位を上げました!
(*'A`)<「ひつじ」選手が26位から22位に順位を上げました!
(*'A`)<「ドローイングヴュー」選手が28位から24位に順位を上げました!
(*'A`)<「紅の静香」選手が30位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<「夜香木」選手が圏外から33位に順位を上げました!
673 :
夜香木(2043):2006/11/03(金) 05:01:02
『空の境界 上』 奈須 きのこ 講談社 p431 【B】
『空の境界 下』 奈須 きのこ 講談社 p473 【B】
説明だらけだったけど、こういうの割と好きかも。
('A`)さんありがとうございます。公式のほうもすいません。
天皇ごっこ 見沢知廉新潮文庫【C】(420)
「非日常」の視点から天皇を見たらという小説。 天皇や皇室について改めて考えさせられた。
囚人狂時代 見沢知廉 株式会社 ザ・マサダ (318)【C】
七号病室 見沢知廉 作品社 (184)【C】
囚人・・・は獄中生活とそこで会った人々を綴ったノンフィクション
七号病室は医師から視点から見た囚人を描いた表題作と他一編。
りーすさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
『ドン・キホーテの独り言』木村榮一 岩波書店 219p
セルバンテスの生地にある大学で客員教授をしていたときのエッセイ。
【C】
りーすさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。
『帝都東京 殺しの万華鏡 昭和モダンノンフィクション事件編』新潮文庫編集部編 新潮文庫 p333
昭和におこった事件を実際に担当した刑事が振り返って書く、というスタイル。いくつかは記者と裁判官や監察医の対談
形式もある。
ひとつに犯罪と言っても、随分時代性というものがあると感じた。中にはこれがノンフィクションであるということが信じられない
ようなものもあったり…
それにしても刑事たちは実に饒舌で達筆。取調調書が一人前に書けるようになれば作家になれるというのもあながち
嘘ではないかも知れない。
心に残ったのは「母殺し涙の裁判」。【B】
『読書力』 斉藤孝 岩波新書 210p
すすめられて読んでみる。読書についてのちょしゃの考え方は確かに納得蒸させられるところもあるが、
個人的には三色ボールペン法というのはきつい。本は綺麗なまま読みたいかも……
巻末についているオススメ本の一覧は中々便利。【D】
『狭山事件』 下田雄一郎 新風社文庫 206p
戦後未解決事件に名を連ね、不可解な部分を残したまま次々と関係者が死んでいったという狭山事件。
これまでは「犯人」とされてきた容疑者の無罪証明本が多かったため、より客観的な証拠を集めたと筆者が述べている。
なので狭山事件に初めて触れる人も、推理をしたい人にもオススメできると思う。
自分も少し考えてみたが、考えれば考えるほどに不可解な事件……
解決する日は来るのだろうかというのが正直な感想。【C】
「新日本古典文学大系26」(岩波書店)P422【C】
堤中納言物語ととりかへばや物語の2作。
平安時代の作品と言えどお堅い文学とは限らないのですね。
「エンガッツィオ司令塔」筒井康隆(文藝春秋)P249【C】
相変わらず飛ばしてるなー。
あ、('A`)さん集計乙です
次スレdat落ち(´・ω・)カナシス
('A`)さんいつもいつも有難うございます。
テタさん、りーすさん、目薬さん有難うございます。
りーす(23☆0000)さん、読破ページの数字、
狙ってもなかなか取れる数字じゃないですよ、凄い!&完走おめでとうございます。
さすがにファンタジーはやや食傷して参りました。
「サークル・オブ・マジック 魔法の学校」 D・ドイル&J・D・マクドナルド 小学館 p357 【C】
「サークル・オブ・マジック 邪悪の彫像/王様の劇場」 D・ドイル&J・D・マクドナルド 小学館 p357 【C】
「サークル・オブ・マジック ブレスランドの平和」 D・ドイル&J・D・マクドナルド 小学館 p355 【C】
「サークル・オブ・マジック 魔法学校再訪/氷の国の宮殿」 D・ドイル&J・D・マクドナルド 小学館 p272 【C】
「光の六つのしるし 闇の戦い1」 スーザン・クーパー 評論社 p306 【C】
「みどりの老婆 闇の戦い2」 スーザン・クーパー 評論社 p294 【C】
「孤宿の人」上下 宮部みゆき 新人物往来社 p399+p418 【C】
「孤宿の人」読んだのをきっかけに宮部みゆきの時代ものを再読しました。
「孤宿の人」は今までの宮部みゆきの時代ものと比べると、
ミステリ色・ホラー色ともに非常に薄いです。
また今までの宮部みゆきの時代ものは市井の人々中心の話だったのに、
「孤宿の人」は武士階級にかなりスポットライト当ててますね。
宮部みゆきの時代ものとしては異色作と言っていいだろうと思います。
「本所深川ふしぎ草紙」 宮部みゆき 新潮文庫 p246 【C】
「初ものがたり」 宮部みゆき 新潮文庫 p261 【C】
「かまいたち」 宮部みゆき 新潮文庫 p255 【C】
「幻色江戸ごよみ」 宮部みゆき 新潮文庫 p316 【C】
「堪忍箱」 宮部みゆき 新潮文庫 p230 【C】
「あやし」 宮部みゆき 角川文庫 p291 【C】
「震える岩 霊験お初捕物控」 宮部みゆき 講談社文庫 p394 【C】
「天狗風 霊験お初捕物控(二)」 宮部みゆき 講談社文庫 p558 【C】
「ぼんくら」上下 宮部みゆき 講談社文庫 p316+p283 【C】
「ストームブレイカー」 アンソニー・ホロヴィッツ 集英社 p259 【C】
「ポイントブランク」 アンソニー・ホロヴィッツ 集英社 p258 【C】
「スケルトンキー」 アンソニー・ホロヴィッツ 集英社 p292 【C】
「イーグルストライク」 アンソニー・ホロヴィッツ 集英社 p286 【B】
「なんと14歳の少年が女王陛下のスパイに!」のお話です。
でも荒唐無稽度は低いです。ダブル・オー・セヴンと同程度くらいです。
勿論、拳銃は不携帯です。主人公が子供ですから。
濡れ場も出てきません。読者が子供ですから。
毎回任務遂行の手助けにと秘密アイテムを渡されますが、それが楽しい。
14才の少年の所持品として不自然でないもの、
例えば「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のハード・カバー本に仕掛けられている、とか。
1巻よりも2巻、2巻よりも3巻、3巻より4巻とやはりしり上がりに面白くなってくるシリーズ。
ところが図書館で5巻がずっと貸し出し中。今借りてる人、どうか早く返して。
「小さな村の大きな郵便事件」 K・コルドン 大日本図書 p170 【C】
善意と隣人愛が傲慢と結びつくか、献身と結びつくか。紙一重のその怖さ。
「一方通行」 K・コルドン さ・え・ら書房 p164 【B】
青少年の麻薬問題ってこういうものなのかと実感。
「時計はとまらない」 フィリップ・プルマン 偕成社 p127 【C】
E・T・A・ホフマン風のどこか滑稽な不気味さがあります。
「空から兵隊がふってきた」 ベン・ライス アーティスト・ハウス p90 【C】
ラストが衝撃的・でも読後感はさわやかを狙ってるけど、狙い過ぎがちょっとあざとい感じ。
「ヒストリアン」上下 エリザベス・コストヴァ NHK出版 p489+p493 【C】
上下合わせて約1000ページくらいは乗れる小説なら一気に行きますが、
題材的には好み(歴史ミステリ+吸血鬼談)であるにもかかわらず、「ヒストリアン」はやや辛かった。
「ラビリンス」上下 ケイト・モス ソフトバンク・クリエイティブ p421+p440 【C】
ミステリ、ではないなあ。事件の推移が描いてあるだけで推理が全然ないから。
でも現代と中世を交互に描いて半々くらいだから中世歴史小説でもない。
ファンタジーの要素もあるけれど、これっぱかしじゃファンタジーとも呼べないし。
「さよならを告げた夜」 マイケル・コリーダ 早川書房 p353 【C】
実人生ではなく映画や小説から知った知識で書かれた小説。著者21歳。でも面白い。