1 :
無名草子さん:
カフカオンザショア!
2 :
無名草子さん:05/03/01 21:09:24
とりあえず明日買いに行くよ
3 :
無名草子さん:05/03/01 22:57:40
やーっと出たか。
今日書店寄ったら、平積みにしてたよ。
浅田次郎の「蒼穹の昴」も、なかなか文庫が出ないで頭にきてたんだが、
これも時間かかったねえ。
次は「ダビンチ・コード」文庫化待ち。
4 :
無名草子さん:05/03/02 13:05:51
やっとかよ
5 :
無名草子さん:05/03/02 17:24:09
6 :
無名草子さん:05/03/02 17:50:21
少年カフカは文庫じゃ出ない?
出ないとしたら単行本で買おうと思うんだが、、、。
7 :
無名草子さん:05/03/02 21:13:52
前の文字のサイズだと
もっと薄くて値段も安くなるのにね
文庫で並べたら、ねじまき三巻と厚さ変わんないじゃん
一作品の文庫化ごときでいちいちスレ立てるな。
これだから春樹信者は気持ち悪いんだよ。
9 :
無名草子さん:05/03/02 23:54:49
うんにゃ。文庫だからこそ文字はでかいほうがいい。
もっとでかい活字使って、15行/1ページに
してもらいたかったくらいだ。
10 :
無名草子さん:05/03/03 00:28:31
こんなもん、ただのオナニーの勧めじゃねーか !!!
くだらん!!!
11 :
無名草子さん:05/03/04 00:57:40
そうなのか!!
さっそく買いに行こう。
12 :
無名草子さん:05/03/04 01:00:14
アフターダークの文庫化マダー?
あと2年くらい寝て待とう
村上春樹のエッセイは好きなのだが、小説は(特に長篇)は
拒絶反応が強くて、食わず嫌いだっだが、カフカが文庫化されたと
聞いて、上巻だけ買ってみたよ。
今はカフカが高知に行く場面。
けっこう、この小説はスムーズに物語り世界に入っていけた。
この先、どう物語が展開するかちょっと楽しみ。
海辺のカフカ。面白いね。
今はナカタさんがジョニーウォーカーの猫殺しを目撃している場面。
春樹氏がノーベル賞を狙っていると噂は本当だったんだなぁ。
今までの近代化された都会に住む人間の、ディスコミュニケーションな心象風景じみた小説から、打って変わり
意識してポリティカルな領域の問題提起をしているように感じた。
一言で言うなら、世の中に満ちている大小様々な「理不尽な暴力性」に
ついて書こうとしていると、今まで読んできた範囲では、受け取った。
果たして、ナカタ氏は暴力に対して暴力で対抗するのか。
それとも、別の解決法が提起されるのか。
下巻も買ってみようと思う。
全く白紙の状態で読んでいるから、既出な事を書いているんだろうな。自分。
まあ、ここは人がいなさそうなのでチラシの裏にでも書いておけば良いような感想をぐだぐだ書かさせてもらおう。
結局、ナカタさんは暴力には暴力で応じる道を選んでしまったのね。
イノセントで汚れ無き存在のナカタさんに「人殺し」の烙印を押してしまった春樹氏は、どうやってナカタさんを救済するのか。
それともしないのか。
ジョニーウォーカーはメフィストなのか?
アダムとイブに智慧の実を与えて失楽園させた蛇の生まれ代わりか?
カフカ少年は図書館の一部となる。
新しい暴力の影。
「父親殺し」かあぁぁ!!
春樹。欲張り過ぎだよ。春樹。
この一冊に勝負をかけているのは分かるが、詰め込み過ぎじゃないの。
「エディプスコンプレックス」な訳ね。
男の子は成長過程で精神的に「父親を殺し」、「母親と交わる」。
カフカの家出は精神的な父親殺しともいえるが、「夢の回路」を通じて「この手で本当に父を殺したのかも知れない。」
聞く所によると春樹氏も有名校の校長も勤めた父上とは確執があった由。
「僕が父から受け継いでいるのは遺伝子だけだ。」
という一節は春樹氏の自分の少年時代へのけじめなのか?
またナカタさんの失われた影は、父親によってカフカ少年が損なわれた半身なのか?
ばらばらだった話がつながりだした。
ナカタさんは何やら「裁く者」「見届ける者」としての側面を帯だしたと思うのは穿ち過ぎだろうか。
一身にして男でもあり女でもあるヘテロセクシャルな存在としての大島さんの関与も気になる所。
青春小説としても傑作だな。カフカ。
上巻を読み終わったよ。
なんだか頭が混乱してきたな。
風邪で微熱があって、飲んだ薬の副作用かも知れない。
ボウッとした気分。
話の方向性が見えなくなった。
全ては19才の1969年の佐伯さんの夢の世界の出来事みたいに思えてきたよ。
そう言えば龍にも69とかいう小説があったな。(未読だけども)
W村上世代にとっては69年っていうのは意味のある年なんだろうな。
上巻の後半1/4くらいは春樹氏の「内ゲバで仲間が犬のような死を遂げた」時代への哀切なレクイエムみたい感じたよ。
失われたモノへの限り無い哀悼。
いささかナイーブに流れ過ぎた気もするけど。
今は星野さんがナメナメ入れ入れしている場面。
チェンジオブペースというか、ちょっと箸休めなシークエンスかな。
辻仁成批判 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
若くてあまり売れて無いハンサムじゃない作家と有名女優の結婚を手酷く非難する春樹さんってス・テ・キ。
「やれやれ、こんなすげぇの、まったく初めてだぜ。」
ふと疑問に思ったのだが、「やれやれ」って英語に訳すとどうなるんだろうか。
ふつうに"God"か?
調べてみたら”heigh-ho"ていうのがあった。
日本語の感じに近いのは"well"とかかな。
しかし、春樹氏はよっぽど「やれやれ」がお好きらしい。
ほとんど自動筆記状態で「やれやれ」を使っているな。
やれやれ、ちょっと話の流れが難しくなってきたな。
最後まで読み切らないと春樹氏の本当に言いたい事が理解できなくなったっぽい。
今はカフカ少年が(夢の世界の?)佐伯さんとセクースして、
その翌日に現実世界の佐伯さんに
「僕のお母さんですか?」
と訊ねたシーン。
しかしカフカ少年と佐伯さんのセクースを見て、「君、君」言っているのは誰の視点なんだ?
カラスと呼ばれる少年か?
ひょっとしてカフカ少年って多重人格者なのか?
春樹さん、それは余りに安易過ぎじゃないすか。
父親に精神的な虐待を受けた挙げ句に、逃避人格として別の人格を作ってしまった少年って・・・
何だか読み疲れたよ。
ナカタさんの話の筋の方は面白いんだけど。
カーネルおじさんと星野ちゃんの会話とか。
カフカ少年のほうは今の所、父親の精神的な虐待を受けて家出してきた少年が、
たまたま家出先で知り合った魅力的な中年女性をさしたる根拠も無しに「お母さん」呼ばわりしている上に、
妄想を承知で「ぼくと寝てくれませんか?」なんて言ってしまう、
ちょっと思春期の性的な妄想がムンムンかなと思われる展開になっている。
このカフカ少年の方の流れを解くカギは「僕」と「君」の分裂にあると思うのだが、今の自分には分からない。
カーネルおじさん面白いな。
資本主義のイコンとしてカーネルおじさんが適切かどうかは別として。
そもそも、カーネルおじさんは日本発祥らしいし。
今や世界のどの街角にもあるらしいが。
(偶像を嫌うイスラム圏以外。イスラム圏にKFCがあるかどうかは知らないけども。)
日本型資本主義というか、一種のヲタク趣味としての資本主義的なイコン。
なかなか、カーネルおじさん。春樹氏の代弁者として啓示的な事を言ってくれる。
「神様は人の意識の中にか存在しない。」とか
「神様とは融通無碍なものだ。」とか
原理主義化して宗教回帰色を強めているアメリカ人の読者が見たらどう思うか興味がある一節だ。
今の世界は東西のイデオロギーに変わって、宗教対立色が強まっているのは事実だし、
誰がどの神を信じるかなんて、日本人はあまり関心ない世界だろうが、
事実として神と神の対立はある。
正確には信徒と信徒の対立だろうけど。
宗教の対立が無ければ戦争の理由の2割ぐらいは減るかも知れない。
そんな世界に向かって、神とは人間の都合で如何様にもなる存在だと軽く言ってしまう春樹。
>必然性というのは、自立した概念なんだ。それはロジックやモラルや 意味性とはべつの成り立ちをしたものだ。
>あくまで役割としての機能が集約されたものだ。
>役割として必然なものはそこに存在すべきだ。
ロジックやモラルや意味性はそのもの自体にではなく、関連性の中に生じる。
>「入り口の石」自体には意味がない。状況にとって何かが必要であって、それがたまたまこの石だったのだ。
>そこには神聖性などというものはない。
春樹。すげーな。
ある意味において、小説作者はロジックや世間的なモラルや意味性を、自分の小説内においては持つ必要性は無いと宣言している。
逆に言えば、世間的なモラルでいえば神聖とされる「神社に安置されている神石」も、小説世界を作っている作者の「小道具」にしか過ぎんと言ってるわけだ。
小説に出てくる「小道具」「大道具」は全て小説のコントローラーである作者の支配下にあり、小説作者は小説世界をよりうまく構築するために吟味せよという訳か。
25 :
無名草子さん:05/03/09 23:00:02
つーか、3年も辛抱して、文庫で盛り上がってる藻前らに拍手してやりたい。
「少年カフカ」もちゃんと嫁よ。
やれやれ、sage進行でこっそり書いていたのにな。
まあ人生というのは”Kiss your ass myself"と言いたくなる瞬間もあるということか。
>「少年カフカ」もちゃんと嫁よ.
御忠告痛みいります。
それで?
春樹氏と読者の往復メールを読んだら何かいい事がありますか?
27 :
無名草子さん:05/03/09 23:54:25
>>26 そもそも読書していて「何かいいこと」なんてあるんですか
28 :
無名草子さん:05/03/10 02:15:13
読ませる小説ではあると思うけど
どうしてこんなに安直な構造の物語を書くようになっちゃったのかなあって
残念になることも多々ある
29 :
無名草子さん:05/03/10 05:51:13
>そもそも読書していて「何かいいこと」なんてあるんですか
いいことがるかどうかなんて考えて本を読んだことは無いなあ。
読んでるうちに作家の世界に巻き込まれていく感じかな。
世の中には本を読む人と読まない人がいる。読まない人は徹底して読まないよね。
そういう、自分に利益があるとかないとかって言う世界から抜け出すために読書ってあるんじゃないの?
そもそも読書していて「何かいいこと」なんてあるんですか
27番の黒のビショップが虚空から叫んだ。
「ふむ。それはなかなか興味深い質問だね。」
薬局の前のサトちゃん人形がつぶやく。
そう、君も知っているあのピンク色の象だ。
ピンク色の象に何やら形而学上の意味を見い出そうとするかも知れない。例えばpink elephant。
でもピンクの象はピンクの象でそれ以下でもそれ以上でも無い。
メタファーな存在でも無い。
「僕にとって本を読むということは、いいこととか悪いこととか考えることすらない現象だな。」
サトちゃんは隣のナショナル坊やに同意を求めた。
「そう、僕は小便をする。君もするだろう。」
ナショナル坊やは露骨に嫌な顔をした。
「小便をすることにいいも悪いもない。小便をする事でささやかな快感はある。それだけだ。」
サトちゃん人形に性器はあるのだろうか?
その疑問は口に出せなかった。
春樹氏の長篇を系統だって読んでいる訳ではないので微妙だが、
春樹氏の短編を読んでる範囲での印象だと、
春樹氏はもっと読者の理解を拒絶するというか
「分るもんなら、理解してみろ」的なクールな挑発精神があった気がする。
カフカは、何やら「語り過ぎている」。
そこまで書かなくても、読者は想像できるだろうと思う所まで書いている。
現在は、カフカは高知の森に警察から逃げて潜伏。ナカタさんと星野ちゃんはカーネルおじさんのマンションに潜伏中。
ここまで語られている内容は自分としては、春樹氏が「新しい地平」を切り開いているという印象は無い。
皆、どこか過去の小説、マンガ、映画の類いで語り尽くされた物語のような気がする。
一冊にこれだけ詰め込んだ力量は感心するが。
不遜な言い方だが、世界の文学の最前線って、こんな物なんだろうか?
海辺のカフカは全世界で絶賛中と仄聞しているので、少し混乱ぎみ。
全体の5分の3ほどを読み終わって、肩透かし感をやや感じている。
これから、物語は思わぬ収束を迎えるのか?
>>32 その段階で物足りなさを感じてるとしたら、ガッカリするかも。
物語が重層的に展開する割にページが少ない。もう少し掘り下げて欲しかった
ってのがオレの読後の感想。
>僕らがみんな滅び、失われていくのは、世界の仕組みそのものが滅びと喪失の上に成り立っているからだ。僕らの存在はその原理の影絵のようなものに過ぎない。
>風は物体ではない。それは空気の移動の総称にすぎない。
この辺りに書かれている事は「色即是空 空即是色」の思想だよね。
見えている物は全て仮象であり、万物は生々流転するがゆえに仮象もまた実像である。
根っからの日本人である俺には気付きにくいが、この小説にちりばめられた
東洋的なBuddhism思想が西欧諸国で評価されているのだろうか。
思うところあってユング心理学の入門書を読んでみた。
春樹氏は地下鉄サリン事件や阪神大震災の後で
ユング心理学者の河合隼雄氏との対話を通じて何かを
得ようとしてきた事は知っている。
海辺のカフカもユング心理学の理論の影響が非常に
強いと感じられた。
人間の無意識。共有される無意識。同時性。
まだ読み終わっていないので確かな事は言えないが、
大島さんのカフカ少年に向けての
「迷路とは体の中にある腸を原形としている。体の中に内包されている腸は君を取り巻く迷宮のメタファーだ」
みたいな台詞が非常に引っ掛かっている。
カフカ少年に起こっている出来事は、ユングの言う所の同時性としての、
この世の中に起こっている出来事のメタファーなのか?
そしてカフカ少年とナカタさん星野ちゃんの行動が
「この世の中に起きている出来事」に対する春樹流の「対処」の仕方の解答になるのだろか。
春樹氏がこの世の中の「理不尽な暴力性」について書いているのではなかという
印象は変わらない。
春樹氏は「理不尽な暴力性」に「対処」する解答を与えてくれるのあろうか。
カフカ少年とナカタさんを取り巻く「理不尽な暴力性」は
カフカ少年でいえば幼少からの父親からの精神的虐待であり、思春期特有の体内部からの自分では抑えきれない性的衝動が暴力性の具体的な形であろう。
ナカタさんの場合は15人の学友の中でただ一人不思議な事故によって知的な障害を負ってしまったという事。
キノコ取りを引率していた女性教師との些細な行き違いによって女性教師から体罰を受けたこと。
育ったインテリ家庭内での隠微な形での幼児虐待を受けていたこと。
老後の生活資金を騙し取られた事。
そして「からっぽ」な精神をジョニーウォーカーに乗っ取られる形で殺人を犯したこと。
ナカタさんの、自分は「からっぽ」だから精神を乗っ取られて殺人を犯したのだ。
だから普通のナカタさんに戻りたいのだ。
という反省の台詞は色々なイメージを自分に想起させた。
ひとつは宮崎駿の「千と千尋の神隠し」に出てきたカオナシのイメージ。
カオナシも空っぽで自分を持たない、いつも笑っているような仮面をつけた
妖怪のような存在として描かれいた。
映画中盤ではネガティブな感情に支配されて、周りの物を全て見境なく飲み込み
禍いをもたらす悪神としての側面をむき出しにしていた。
しかし、千尋の「導き」によって体の中に飲み込んだ「悪の心」を吐き出し
再び「からっぽ」の存在に戻った。
「からっぽ」のイメージは善にも悪にも傾きうる不安定なイメージとして春樹氏は捉えているように思われる。
そして、もう1つのイメージはオウム信者のイメージだ。
世間で、くり返し分析されている様にオウム信者は基本的に「からっぽ」だった。
春樹氏のイメージしている意味での「からっぽ」だったと思われる。
「からっぽ」の精神に麻原が憑依し乗っ取る事で様々な「絶対悪」としか言い様がない殺人事件は起きた。
ナカタさんとジョニーウォーカーのやり取りは、
麻原とオウム信者の関係性をメタファーしているように感じた。
本来、ナカタさんもオウム信者も暴力性に巻き込まれる必然性は無かったはずだ。
しかし「絶対悪」的な存在から提示された「暴力性」を乗り越えるために、「暴力」を振るうように誘導された。
ナカタさんの場合は猫ちゃんを救うため人殺しをした。
オウム信者の場合は自分の霊的な格を上げるためには殺人を犯す事も厭うべきではないという狂った思想、
ポアすることはポアされる人の救済にもなるという思想に殉じて人殺しをした。
自分が自分で在り続けるために人を殺すという逆説性。
この物語は非常に「神話」的な気がする。
「始まりの物語」であるというイメージを強く受けた。
カフカ少年の物語に通底している「エディプス王」の話もそうだし
星野ちゃんが「入り口の石」をひっくり返すシーンは
天の岩戸の場面を、自分は想起した。
天照大御神が御隠れになって、力自慢の神が力ずくで天の岩戸をこじ開けた
という古事記の一場面だ。
イメージのフラグメントが整理されないまま溜まっていく感じ。
39 :
無名草子さん:05/03/14 00:37:57
これって、ただのオナニーの勧めだろ?
ばからしい。
40 :
無名草子さん:05/03/14 03:34:34
キノコ取りにいった先生はこの先生きのこれたのだろうか?
>>39の海辺のカフカがオナニーの勧めにしか過ぎないと言う意見は
非常に興味深い。
ユングの説によると、神経症状とは自分には意識されない無意識の層に
たまった「抑圧」の意識によって起こるそうだ。
彼はまた、神経症状を改善させるためには無意識の層にある「抑圧」を意識上に
登らせる必要があると説く。
つまり「たまったものを出す」必要があるのだ。
世界を取り巻く「神経症状的な状況」が無意識下にたまった「抑圧」によって
起こっているのなら、オナニーによって「意識」上に出された物は何なのか?
39はばからしいと切って捨てているが、自分には非常に興味がある。
42 :
無名草子さん:05/03/14 23:41:08
何となく、最後の一章は読まない方がよかった・・・orz
43 :
無名草子さん:05/03/20 14:11:25
辻なにがし批判って、何章?
44 :
無名草子さん:2005/03/21(月) 15:03:57
カーネル3ダース=中田さん、っていう解釈は正解ですか?
45 :
無名草子さん:2005/03/24(木) 10:02:24
やっと読み終わった。
サブテキストとして「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」なんかを
読んだり、他の本を読んだりしていたから時間がかかってしまった。
まだ整理できていない部分が多いが、読後感はかなりほろ苦い。
結局、村上氏はこの世の中が「銃剣で刺した後は横にひねらなければならない」世界
であるという認識を受け入れざる得ないということを提示した。
戦争という極限状態を設定すれば、望むと望まざるとに関わらず、
殺されたくなければ殺すしか無い「現実」があるという認識から出発せざるえないのだ、と主張する。
戦争という極限状態を設定しなくても、この世の中は大小の暴力に満ちており
暴力を打ち破るためには暴力で対抗しなくてはならない場面もある
ちょうどナカタさんが、絶対悪の象徴であるジョニー・ウォーカーを殺したように
その認識は正しい。と自分も思う。
問題は、そういう世界でどうやって生き延びていくかだ。
カフカ少年のように内面の迷宮に深く入り込むか
ナカタさんホシノくんのように実力行使するか
とある個人的な体験があって、大江健三郎に胡散臭さを感じ
その後まったく彼の本は読まなくなってしまったために
独断と偏見で語るが
彼の文学のキーワードには「四国山脈の森」というのがあった気がする。
森は「神」なる存在として描かれ、そして救いと癒しをもたらすものとして描かれていたように記憶する
間違っていたらスマンが。
少なくともネガティブな存在としては描かれて無かったと思う。
カフカでは、村上氏は「森」をむしろ人間に危害を加える存在。
迷宮のような存在として描いているように感じた。
何度も書かれている、森が監視しているような感覚の描写と
「井戸」の底みたいな森の中に開いた草原でカフカ少年がリラックスする描写の対比が、その感を強める
村上氏は大江の「森」のイメージに真っ向からNOを突き付けたのではないだろうか。それはカフカ少年が迷い込み、脱出することになる森の奥の街のシークエンスにも色濃く出ている気がした。
どうでもいいことだけど、なぜ大島さんは香川弁(何弁というのか
知らない)ではないのだろう・・本人のイメージに合わせたのか?
>>48 香川弁、讃岐弁・・・
そんなことはともかく、村上春樹の小説に方言が出てきたのってあるっけ?
村上春樹は神戸生まれ・・・・・ではなく
京都府伏見区生まれ。
52 :
無名草子さん:2005/03/30(水) 20:18:12
作者は池沼
哲学に浸るのは良いが
一般人から見れば頭足りない糞だよ
哲学は考える事で今から逃げてんだよ
池沼とまで言い切るのはどうかな
新聞勧誘員を断るために池沼の振りはしているらしいけど
まあ哲学者のある種の人間は限りなく現実逃避している人もいるけど
村上氏は現実とコミットメントしようと試行錯誤していると感じるよ
その試行錯誤が
>>52さんの気に入るものかどうかは、分らないが
小説家なんて失礼を承知で言わしてもらえれば、どこか社会不適合者で糞な部分が
あるのはしょうがないさ
村上氏が、この前の日曜日の読売新聞に出ていたな
どこかで、みんなが繋がっているような小説を書きたいみたいなことを言っていた
うろおぼえだけれども
カフカもひとりひとりが、それぞれの事情を抱えながらも
無意識の領域で世界を共有しているような小説だった
55 :
無名草子さん:2005/04/02(土) 13:44:11
ダヴィンチコードの文庫化まだー?
ダヴィはまだまだしないだろ。
この小説の中でホシノさんに一番魅力を感じました。
自身の回りに起るさまざまな出来事をありのまま受け止め、
取り乱しもせず、深く悩みもせず、
ひょうひょうと自分のすべきことをこなし、
そういう人に私はなりたい。
>>57 そんな宣言をこんなところに、書いてるうちはダメだな。
>>58 別にいいんじゃねーの
ホシノさんに魅力を感じたというのも文学の力だよ
素直に感想を言い合うのは好感が持てるよ
60 :
無名草子さん:2005/04/07(木) 15:13:01
ほしゅ
61 :
無名草子さん:2005/04/08(金) 21:55:29
ほしゅ
62 :
無名草子さん:2005/04/08(金) 22:56:40
なんで最新刊のアフターダークはあんまり騒がれないのに
一年以上前の海辺のカフカばかりに話題が集るのだ。
今日文庫版カフカ買ったよ/
63 :
無名草子さん:2005/04/08(金) 23:56:48
読んでたら、うんち、ちびりますた・・・(´・ω・`) ショボーン
64 :
無名草子さん:2005/04/09(土) 20:12:07
上巻読んだ。
カワシマさん…・゚・(ノД`)゚・。
65 :
64:2005/04/10(日) 00:03:19
カワシマじゃなかった…
カワムラさんorz
誰だよ、それ…
ダチョウクラブのひとかなw
読み終わったよ。面白かったよ。
カワムラさんはにゃんこでつ
71 :
吾輩は名無しである:2005/04/20(水) 12:57:10
lo
72 :
吾輩は名無しである:2005/05/05(木) 12:55:24
i
73 :
無名草子さん:2005/05/12(木) 18:52:08
猫の置き物が激しく欲しい
アフターダークはカフカより優れた作品だと思う?
もちろん。ブランコがすべり台より優れているようにね。
>>75 ブランコがすべり台より優れているという点も含めて、
詳しく
アフターダークは
春樹の奥さんが書いた説。
な、
なんだってーー!?
80 :
吾輩は名無しである:2005/05/24(火) 11:48:42
u7
81 :
無名草子さん:2005/05/24(火) 19:36:59
ナカタには難しすぎてわかりません。
82 :
無名草子さん:2005/06/01(水) 03:36:05
84 :
無名草子さん:2005/06/05(日) 05:24:55
難解すぎてわかりません。
なぜ、二つの話が平行しているのですか????
85 :
無名草子さん:2005/06/05(日) 08:13:50
大島さん萌え。な女多いんだろうな♪
猫の置き物が激しく欲しい
87 :
無名草子さん:2005/06/07(火) 09:29:34
難解すぎてわかりません。
なぜ、二つの話が平行しているのですか????
オナニー小説勃起age
89 :
無名草子さん:2005/06/08(水) 05:13:16
ただのエロ小説だろ!!!小説としての価値はゼロ!!!
ばかものが!!!
91 :
無名草子さん:2005/06/08(水) 16:27:14
やるなナカタさん
93 :
吾輩は名無しである:2005/06/24(金) 11:56:31
t
94 :
無名草子さん:2005/06/25(土) 02:54:30
95 :
無名草子さん:2005/06/25(土) 11:52:49
バカな出版社
96 :
吾輩は名無しである:2005/07/10(日) 11:15:50
8
あと残り1/4。
どのような結末を迎えるのか楽しみ。
氏の作品は初めてだが、寓話的な人物の登場があまりなければもっと読みたくなるかも。
本日読了。
1回読んだくらいじゃ分からんな。
氏の作品全てを読んで、物語性の変容を辿らないといけない予感がする。
最も分からないのは、父親のJWであるが、これはやはりカフカと対の存在なのだろうか。
そういうわけで、ブクオフから「少年カフカ」発掘してきた。
100 :
吾輩は名無しである:2005/07/23(土) 11:44:50
9
101 :
無名草子さん:2005/07/25(月) 02:40:44
だから、こいつはただのエロ作家だ!!!
エロ作家ってほど性描写は上手くないよ。
本人も物語の必然性だけで描写してるという感じだな。
103 :
無名草子さん:2005/07/25(月) 22:26:11
なあ・・・なんでこんな愚者がもてはやされる?
正直、おれのが文体は上手い。
さて、『百万塔陀羅尼』にも似た『少年カフカ』だが、メール50件程度読んでもあまり突っ込んだ議論はしてないね。
音楽における対位法を思わせるような物語の構造性(あくまでオレ的解釈)の解読を試みるような読者の発言に出会えるかどうか。
でも読破した人いるの、これ。
ちなみに氏の著作はまるで読んでいないのだが、他の著作に通じていることを窺わせるようなキーワードが随所にありそうな予感がする。
それはとりもなおさず著者が扱うテーマが同じであり、かつ深化していることを示しているのかも知れない。
一部で批判されていると覚しき性描写も、何らかの意味合いの純化があるのではあるまいか。
自分としては単なる神話的類型ととるのには抵抗を感じる。
107 :
無名草子さん:2005/08/17(水) 20:40:47
__
<\‖/>
;ヘ<
;ヘヘ |
;ヘヘヘ|
;ヘヘヘヘ| ________
;ヘヘヘヘ) /
(´∀` )ソノ< めっきしゃちほこですコンニチワ
丿ノノ ヽヾ\ \
~~~ ~~~~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
108 :
オレンジペコ ◆pEKo/21Poo :2005/08/17(水) 20:48:06
海辺のカフカで読書感想文を書こうと考えているんですが、
どうやって書けばいいでしょうかねぇ?
因みに自分は高校生です。5枚書かなきゃいけないんですよね・・・
109 :
某省事務官:2005/08/17(水) 22:23:09
>>108 参考にはならないかもしれないけれど、読んで思ったままを書けばいいのではないでしょうか。
「どうしてこの本を読みたいと思ったか」とか「こんな表現を読んでどう感じたか」とか……。
登場人物が濃い人ばかりだから、誰か一人orコンビに焦点を当てて書いてみるのもいいかもね。
メタフォリカルニね
112 :
無名草子さん:2005/09/01(木) 11:13:27
oi
>>108 >>110に同意ー。ナカタさんに焦点を当てて書くと書きやすいと思う。
因みに俺が春樹作品で読書感想文書くとしたら風の歌を聴けを選ぶなぁ。
114 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/10(土) 12:25:00
全面的に胴衣
115 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 11:56:54
h
116 :
無名草子さん:2005/10/03(月) 00:59:04
age
117 :
無名草子さん:2005/10/17(月) 11:33:42
k
活字が大きいですね。
なんか意味あるのかな?
厚くして長編っぽくしたかったから
新潮は文庫の字を大きくしてるからでしょ。
古いのもどんどん大きくしていってる最中。
121 :
無名草子さん:2005/10/21(金) 02:44:21
ジェラルミン
キノコ
122 :
無名草子さん:2005/10/25(火) 12:50:20
確かにその気になれば『世界の終わり〜』くらいに圧縮できそう
幅取るし、文庫の文字が大きいと間抜けだから戻して欲しいな
123 :
無名草子さん:2005/10/31(月) 12:53:08
カフカで論文を書こうと考えているのだが・・・
ポイントとして持ってくるのなら、
何を一番ポイントにしたらいいと思うか聞かせてほしい。
メタファー
生と死の対比
エディプスコンプレックスとその克服。
人格形成に於ける父性と母性の果たす役割について。
ミミちゃんに、しばかれたい・・・
やっと百万ドルトリオの大公ゲットした。
春樹さんとのメール交換で俺に薦めてくれた演奏(ビルスマのやつ)はとっくに持ってたんだけど。
129 :
無名草子さん:2005/11/25(金) 02:17:26
>>123 自分探しの過程における、不安定な14,5歳の残酷さや、
人との関わりなどは?
>>120 ページ数を多くして、値段も釣り上がってゆく手法かな。
300円台の文庫がどんどん減って行くのだろうね。
130 :
無名草子さん:2005/11/26(土) 20:58:02
ウォーク・ドント・ラン」(村上龍 vs 村上春樹/講談社)絶版
→村上龍27歳、村上春樹30歳のときの対談本。
復刊ドットコムで復刊希望が出されるも作者が復刊をこばんだという伝説あり。
これを読んだらその理由がわかる。消したいよねこれは過去の汚点だから。
読書量&人生経験を身長にたとえたら、まわりがみんな背が高い(文壇!)なかで
チビのふたりが必死になって背を高く見せようとしている、そんな対談。
気のきいたことを言おう言おうとどちらも汗がでまくりなのがよくわかる。
僕、文芸誌なんて読んだことないです、僕もですその感性わかります……。
ふたりの話はまったくかみあわない。
どっちかが何かを言う、「それわかります」と引き取り、別の話をはじめるというループ。
この本をぜひ「13歳のハローワーク」「海辺のカフカ」を
手にしている中学生やOLに読んでいただきたい。
対談のはじめは「田舎者コンプレックス」の告白(龍も春樹も!)。
読みながら「痛いなぁ」と赤面したり吹き出したりもうたいへんなトンデモ本。
内容を一部紹介。
龍、僕小説を書けなくなったら貯めた印税があるから
ハワイで気楽にサーファー屋でもやろうかと思っているんです。
いまはアルマーニを着て美食をあさる龍。
僕ククレカレー毎日食べています、女房が食事を作ってくれないから、
でもククレカレーおいしいです、僕中産階級だから。
春樹、僕頭を下げるのって大嫌いなんです、だから作家になったのかもしれません。
春樹、誰とでも寝る女の子が大好きなんです、横にいると癒されるから。
これ以外にも笑えるところは数知れず。読むべき。龍や春樹の実像がよくわかるから。
読了して思ったこと。人間ってふしぎな生き物。
こんなありふれた兄(あん)ちゃんふたりも、本が売れてまわりから天才扱いされると、
ちゃんとそれに見合った演技をできるようになるんだなぁ……。
131 :
無名草子さん:2005/11/26(土) 23:55:27
ウォークドントラン前に学校と図書館から借りて読んだけど、ただ若いころ
に言ったことと、今は考えが違うから復刊しないだけじゃないの!?
演技とかじゃなしにさぁ
最近この作品を読みました。疑問が1つあります。
カラスに攻撃されていたジョニー・ウォーカーと、ホシノさんが
やっつけた白い物体は同一人物(!?)なのでしょうか。「入り口」
は兵隊のいた森にあるはずなのに、白い物体が石に向かっていたのも
よくわかりません。
ジョニー・ウォーカーの進み具合を白い物体があらわしていたと
考えてよいのでしょうか。
白い物体は宅間守
134 :
無名草子さん:2005/12/16(金) 03:47:40
一人称と三人称で書くと視点の問題があるよね
俺はすごい違和感があったんだけど
だよなぁ
136 :
無名草子さん:2006/02/06(月) 19:19:13
あ
137 :
無名草子さん:2006/02/09(木) 15:58:23
げ
ジョニー・ウォーカーも白い物体も
象徴しての悪ということだろうな。
再読、といってもナカタさんの章だけ読んだ。
初めて読んだ時は、どうしてもカフカ少年の方に比重がいく。
ナカタさんの部分はハルキが楽しんで書いている感じがあるな、