みどりさん、よろしくお願いします。
『憧れの魔法使い』 さくらももこ 新潮文庫 153p
さくらももこのエッセイは笑いながらも感心させられてしまう。【C】
『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一 小学館 206p
今更感が否めないが…映画もドラマも見ずに、初セカチュー。
ぐっと来る場面もあったけど、やはりありきたり過ぎ。サク暗過ぎ。【D】
新井千裕「恋するスターダスト」講談社214p
引きこもりの青年が難病の美少女と携帯メールで交流する物語ですが
鉄棒と逆上がりを崇める新興宗教
料理する猿とオカマ男の闘いなどが登場するのは
前衛的な純文学を目指して書いたのかネタなのか
この作家の方向性に興味を感じます【C】
J.R.R.トールキン「指輪物語 王の帰還」上評論社286P
メリー君とピピン君の描き分けは難しいですな
「御殿女中」 三田村鳶魚 中公文庫(鳶魚江戸文庫)462P
江戸時代の考証本。
「大奥」を見て「はて?」と思って読んでみました。
扱ってる年代が違いました……【C】
700 :
りーす(12☆7682):2005/04/18(月) 02:40:13
みどりさん、よろしくお願いします。
『シャングリラ病原体(上)』ブライアン・フリーマントル(著)(新潮文庫)382p【C】
『シャングリラ病原体(下)』ブライアン・フリーマントル(著)(新潮文庫)386p【C】
温暖化で、氷河に埋もれていた病原菌(人類に急激な老化と死をもたらす)
が解き放たれるというバイオハザード物だけど、どうもいまいちだった。
登場人物の描き方が陳腐。
『火車』宮部みゆき(著)(双葉社)358p【B】
文字通り。消費社会の落とし穴、破産を題材としたミステリー。山本周五郎賞受賞。
『お寿司、地球を廻る』松本紘宇(著)(光文社新書)211p【C】
『星のピッカル すてきなプレゼント』ケイ漆原(著)(サンナホル出版)48p【C】
『毛糸に恋した』群ようこ(著)(幻冬舎文庫)254p【C】
はんぺんさん、みどりさん、これからよろしくお願いします。
『死霊鉱山』 草野唯雄 光文社文庫 315p
ホラーミステリ。
いわゆるクローズドサークル物だが、少々食べたりない。高校時分から設定を聞いて期待していたのだけど。
こういうのはもう少し人数を多くして、幽霊役も直接姿を見せないようにした方が面白かったのではないだろうか。
最後の部分ももう少し上手く料理して欲しかった。
設定はいいので悔やまれる限りである。期待が大きすぎたかな。【D】
『江戸の怪異譚 地下水脈の系譜』 堤邦彦 ぺりかん社 412p
江戸時代の怪異譚がどのように変化しているか、を論じた一冊。
唱導との係わり合いや、怪異に対するそれ以前の見方との対比など見るべきものは多い。
鴛鴦沼や火車などここの事例を論じた部分、経済との係わり合いを論じた部分が特に興味深く読めた。
江戸時代の怪異に興味がある方にはお勧めできる。【C】
『アリゾナ無宿』 逢坂剛 新潮文庫 388p
西部劇風の冒険小説。
予想とは違いアクションの部分が少なくて少々拍子抜け。
西部劇や冒険小説の魅力の一端は強大な悪役にあると思うのだが、この場合悪役が妙に小物。
エピソードの細切れにせず、完全な長編にした方が面白かっただろうに。【D】
丹波さん、ありがとうございます。
『夢の舌』 種村季弘 北栄社 251p
作家についての評論集。
例によって読んだことのない作家はほとんどわからないが、読んだ作家に関しては興味深く読める。
香山滋などは普段論じられる事が少ないのでうれしい限り。
それにしても乱歩はこの人に限らず、ほとんどの人のエッセイなどで幼いころの思い出とともに語られているなあ。
ノスタルジアを喚起させる何かがあるのかも。【C】
『絞首台の謎』 ディクスン・カー 創元推理文庫 318p
カー初期の長編。
どこにもない街、絞首台の影、死人の運転するリムジン、死刑人ジャック・ケッチと、
後期のものよりも怪奇趣味が強く出ている。
個人的には強ければ強いほど好きだけど・・・。
超自然的な謎が上手く解かれた時のカタルシスを感じる事ができた。【C】
はんぺんさん、みどりさん、よろしくお願いします。
秋の日本 ピエール・ロチ 角川文庫 254P
同じ日本のはずなのに異国探訪物語と勘違いしてしまうのは
ロチの筆がいいからなのか今の日本が西洋化されているからなのか。
多分両方だろう。【C】
テレビの21世紀 岡村黎明 岩波新書 236P
テレビの未来を考えている。こういう楽観論でもなく、真っ向否定でもないテレビ論は嬉しいね。
21世紀はメディアだパソコンだでテレビ無視し過ぎだと思ってた俺は嬉しい。
僕は別にテレビっ子ってわけじゃないけどサ。
最後の年表も嬉しい。【C】
食わせろ!!(再読) 景山民夫+山藤章二 317P
いい組み合わせだ。
気を抜いて読みたい時に最適。
この本の景山さんは変に考えすぎてないで好きだ。面白いし。【B】
極楽TV(再読) 景山民夫 305P
この本で注意されてた事はほとんど治ってないテレビ。
サラリといい事いっぱい言ってる。
見かけの毒に惑わされずじっくり読めばいい薬。
見かけの毒を全部受け入れればいい麻薬。【B】
みだれ撃ち涜書ノート 筒井康隆 313P
こういうガツガツした書評って嬉しい。
いや、書評というか読書ノートか。
本の背景、作者の背景をを優しく説明してくれたりと、正直なところそこらへんの書評より優しく丁寧。
あと、こういう濫読系の書評の方が見る目が公平っぽくて読みやすい。【B】
704 :
りーす(12☆8955):2005/04/20(水) 20:36:40
(・Д。)さん、おめでとうございます。
『ちびくろ・さんぼ』ヘレン・バンナーマン(著)(瑞雲舎)30p【A】
まさか、復刊するなんて!思わず買ってしまいましたよ。
『ガンダム「一年戦争」』円道祥之(著)(宝島社)229p【C】
一年戦争を史実と仮定した場合の後付け的な蘊蓄と説明。
『アマゾンの秘密』松本晃一(著)(ダイヤモンド社)215p【C】
熱帯雨林にある川じゃなくて、世界最大の書籍オンラインストアです。日本への参入に関する話。
『暗いところで待ち合わせ』乙一(著)(幻冬舎)262p【B】
視力を失った女性の家へ逃げ込んだ、殺人犯として追われる男。
乙一が「せつない系」とか言われている理由がよくわかりました。
これ、いいね。
『別人「群ようこ」のできるまで』群ようこ(著)(文春文庫)270p【C】
『下駄ばきでスキップ』群ようこ(著)(文春文庫)267p【C】
はんぺんさん、みどりさん、よろしくお願いします。
(・Д。)さん、おめでとうございます。
潜水艦隊 井浦祥二郎 学習研究社 452p
いかに日本海軍が潜水艦を使った通商破壊を
真剣に考えていなかったがよく分かる。【C】
世界ファシスト列伝 長谷川 公昭 中央公論新社 301p
これだけ世界中にファシストやそれに近い政党、団体があったとは
全く知らなかった。【C】
敗北を抱きしめて増補版上・下 ジョン・ダワー 岩波書店 計843p
まずこれだけ日本の戦後について詳しく調べてあることに驚いた。
とくに当時の人々の“生”の声に耳を傾けているのがよかった。【B】
(・Д。)さん、おめでとうございます。
白川道『朽ちた花びら−病葉流れてU−』小学館427p【B】
白川道『崩れる日なにおもう−病葉流れてV−』小学館598p【B】
ギャンブル小説『病葉流れて』の続編です。
寡作だった白川はこの一年で長編を量産しました。
中原中也『中原中也全詩歌集(上)』466p【B】
詩にも手を出してみました。詩の形をとった言葉の表現も良いですね。
「汚れつちまつた悲しみに・・・」などの代表作も収録してあります。
りーすさん、光政さん、白川道さん、ありがとうございます。
異邦人 カミュ 新潮文庫 146P
前半がやや冗長だが、
後半の主人公が殺人を犯したあとからが面白くなる。
いわゆる一つの人間の側面。カフカの変身と比較されるキモチも分かる。【C】
にぎやかな未来 筒井康隆 角川文庫 259P
傑作短編集。その名にたがわない傑作が揃っている。
と言いたいところだがやっぱり筒井さんのは中長編のが好きだな。
そして筒井さんを掘り当ててきた江戸川乱歩先生をさらに尊敬。
星新一さんの解説が実に正鵠を射ていて気持ちが良い。【C】
一度は食べたい地魚、旬と産地 成瀬宇平 西ノ宮信一 本山賢司 388P
魚を読むだけでこんなに面白いなんて。辞典読み目指そうかしら。
魚図鑑としては中途半端、料理本としても中途半端で
読み応えが妙に足りなかった。鮮度が落ちているのかも知れない。【C】
おひさしぶりです。ぼちぼち読書を再開しました。
『海辺のカフカ』 村上春樹 新潮文庫 (上)486P(下)528P
『スプートニクの恋人』を読んだ時は過去の作品の縮小再生産みたいで
失望したのですが、これは楽しく読めました。
少年のパートはいつもの村上春樹風ですが、老人のパートは今までにない作風を
感じさせられ、印象に残る場面も多かったです。
明確な解決こそないものの、ミステリ風のお膳立ても好みでした。【C】
『こころ』 夏目漱石 新潮文庫 371P
有名な遺書の章ももちろん素晴らしかったのですが、前半の先生の描き方に
大人の色気を感じました。
エゴイズムが主題にも関わらず、どこか夢見がちな少年の視線を感じさせるのが
大きな魅力になっていますね。
(有名すぎて感想を書きづらいです)【B】
709 :
みんちー(☆☆☆5941):2005/04/23(土) 11:29:47
またまた1ヶ月振りです。
完走の方おめでとうございます。
新規の方よろしくお願いします。
『王狼たちの戦旗〈上〉―氷と炎の歌〈2〉』
ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 201p(途中まで)
『七王国の玉座』の続編なんですが、
もうどーでもいいや。ということで途中で断念。【D】
710 :
テタ(☆☆☆87):2005/04/23(土) 19:44:01
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
『妖説太閤記 上下』山田風太郎 講談社大衆文学館 442p+445p
太閤記を換骨奪胎し、秀吉の真の目的を前面に押し出した
妖説版。
【A】
完走された方おめでとうございます。
新規参加の方よろしくお願いします。
「悪魔のミカタA〜F」うえお久光 合わせて1689P【C】
「金田一少年の事件簿@」天樹征丸 302P【C】
「ギャングスターウォーカーズ」吉川良太郎 267P【C】
「幻惑の死と使途」森博嗣 572P【C】
「空の境界 上・下」奈須きのこ 合わせて904P【C】
うーん、文体やら構成は確かに独特だけど、
全体的に重たい感じで少々冗長。
それぞれの物語の締めくくり方はなかなかだけど…。
「デュラララ!!×2」成田良悟 356P【B】
展開がかなり良い方向に向かっている(はず)
前作よりも力強さを感じるし、キャラクター性もいい。
まだ語られていない、あのキャラ達が次回作以降で
語られるとしたら、どうなるかかなり楽しみ。
712 :
テタ(☆☆☆414):2005/04/24(日) 18:45:48
『新・世界の七不思議』鯨統一郎 創元推理文庫 327p
連作短編集。シリーズ前作に比べていまひとつ。
【C】
(・Д。)さん、テタさん、完走おめでとうございます。
『近代日本心霊文学誌』 一柳廣孝・安藤恭子・奥山文幸・共編 つちのこ書房 266p
近代日本における心霊学の影響を被った作品のアンソロジー。
一つ一つの作品に丁寧な解説がついて実に良心的。
わりと有名な作品が多く何度も読んだのもあるが、また違った見方ができるようになった。
コラムも面白い。【B】
『大東亜科学綺譚』 荒俣博 ちくま文庫 436p
学天側の生みの親、火星の土地を売った男、戦中の生物学者たち、昭和天皇、ラストエンペラー。
戦前から戦中にかけての規格外の科学者たちを扱った一冊。
現在の科学者とは、また違ったスケールの大きさを感じさせられる。【C】
『両性具有迷宮』 西澤保彦 双葉文庫 500p
ミステリと思って買ってしまった・・・
内容に関してはまあ殺人事件が起きるんですが、本筋はそれではないですね。
とりあえず作家たちの会話は面白かった。【D】
『ぼくは勉強ができない』 山田詠美 新潮社 249p
良かった。主人公とその家族が、自分をしっかり持っていて良いね。
哲学的なものがある。【B】
『野ブタ。をプロデュース』 白岩玄 河出書房新社 186p
スイスイ読めるし面白いけど、どうも漫画っぽい感じ。アイデアはいい。
ただ(笑)を使うのは勘弁。【C】
(・Д。)さん、テタさん、HANAさん完走おめでとうございます。
「あくび猫」 南條竹則 文藝春秋 329P
アクビ先生の飼猫、チビちゃんの目を通した愉快な仲間と世界。
ほのぼのして暢気な笑いあり、美味しい食べ物あり(中華が多い)
先生の友達が個性的で楽しい。ほのぼのです【B】
「反自殺クラブ」池袋WGP-V 石田衣良 文藝春秋 254P
集団練炭自殺の邪魔をして、死を思いとどまらせようとする集団、反自殺クラブ。
マコトが関わりながらも事件に巻き込まれます。いつもながらカコイイです。
キングが段々「雪女」みたいになってる気がするが・・・気のせいだろう【B】
テタさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
日本の喜劇人 小林信彦 新潮文庫 328P
戦争については授業で沢山習うが
同じ時期のこういった事については
こういった本でないと学べない。
ちょっと懐古趣味過ぎるかもと思ったがそれが味なのだろう。【C】
テレビ消灯時間 ナンシー関 文春文庫 222P
面白かった。こういった鋭い観察眼がテレビに
適用される例もあんまり多くないから少し新鮮。
同じような人は多いが代用は効くまい。【C】
鏡の国の孫悟空 菫若雨 東洋文庫 264P
ココまでメチャクチャにやられると
僕はもういう事がありません。傑作。
ただ頭ワルイ僕としては現代語訳が欲しかったなぁ…【B】
717 :
テタ(☆☆☆633):2005/04/27(水) 20:47:59
HANAさん、トビ子さん、(・Д。)さん、ありがとうがざいます。
『私の旧約聖書』色川武大 中公文庫 219p
素養がないので、よく分からなかった。【D】
718 :
干瓢(☆☆7171):2005/04/27(水) 23:49:00
(・Д。)さん、テタさん、HANAさん、おめでとうございます!
みどりさん、これからもよろしくお願いします〜
『坑夫』夏目漱石 新潮文庫 283p
自分の体験を小説にして欲しい、という依頼のもと書かれた小説。
非常に読みやすく、洗練された文章はさすがです。
内容も面白いが、読むことそのものを楽しめる作品。【C】
『武器よさらば』アーネスト・ヘミングウェイ 大久保康雄訳 新潮文庫 494p
最後が重いです。読後は暫く何もできませんでした。【C】
『ぼんくら』宮部みゆき 講談社文庫 326p+297p=623p
登場人物がとても生き生きしていていいですね。
宮部さんの「こういうのが書きたいんだ!」って気持ちが伝わってくる気がします。【C】
719 :
りーす(13☆0051):2005/04/29(金) 14:56:09
テタさん、HANAさん完走おめでとうございます。
『大人のための文章教室』清水義範(著)(講談社現代新書)207p【C】
文章の書き方を習いたくて・・・・・・。
『「せつなさ」の心理』加藤諦三(著)(PHP文庫)205p【C】
『愛を後悔している人の心理』加藤諦三(著)(PHP文庫)221p【C】
なんだか具体例でイタイ人たちがたくさん出てくる。
『孤独か、それに等しいもの』大崎善生(著)(角川書店)222p【C】
短編集だが、気分が滅入るような話が多い。
『真夏の犬』宮本輝(著)(文藝春秋)213p【C】
『だれにだって ゆめはある』バークリ・ブレスエット(著)(ブックローン出版)28p【C】
(・Д。)さん、トビ子さん、テタさん、干瓢さん、りーすさん、ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。
『終戦のローレライ T〜W』 福井晴敏 講談社文庫 255+479+459+515
三日ばかりかけて一気に読了。
戦闘シーンの上手さもさることながら、随所に身震いするほどのシーンが多々出てくる。
特に三巻のラストの絹見の言葉、海軍五省のシーン、各乗組員のシーンは素晴らしい。
映画では省かれていたらしい、終章が一番感動的だったのは皮肉だな。
いろいろ考えさせられる事も多かったが、それに倍する面白さであった。【A】
P.G.ウッドハウス「比類なきジーヴス」国書刊行会305p
軽にして妙
洒脱さ比類なし【B】
ロバート・ファン・ヒューリック「真珠の首飾り」
ハヤカワ・ポケット・ミステリ166P
シノワズリですな
もっと伝奇色が欲しいところ【C】
J.R.R.トールキン「指輪物語 王の帰還」下評論社263P
ホビット庄の掃討あたりは完全に記憶から消されていたので大きな驚きを感じました
また10年ほどして再読するべきですな【B】
稲見一良「ダック・コール」ハヤカワ文庫374P
豊饒【B】
井沢元彦「修道士の首」講談社文庫253P
探偵たる織田信長のカリスマ性とトリックの平凡さに落差があります【C】
722 :
りーす(13☆1309):2005/04/30(土) 12:19:20
HANAさん有難うございます。
『考える技術』大前研一(著)(講談社)271p【C】
新時代の乗り越え方。
『ダレン・シャンU 若きバンパイア』ダレン・シャン(著)(小学館)302p【B】
またしてもダークな展開に。従来のファンタジーと比べて明らかに異質な存在だ。
『チョコレート戦争』大石真(著)(理論社フォア文庫)164p【A】
本の整理をしていたら出てきたので、思わず再読。今読んでも面白い。
『酒ビッグバンの衝撃』吉田豊(著)(商業界)262p【C】
『超酒類流通革命』吉田豊(著)(商業界)259p【C】
初めまして、おいらも参加させてください。よろしくお願いします。
『吾輩は猫である(上)(下)』夏目漱石 明治図書中学生文庫 566p
猫の視点から人間の姿・行動・言動・社会をバッサリ切り捨てるのは
ユーモラスでもあり非常に痛快です。
ラストはイライラする世の中は変えることはできないという
現代にも向けられたメッセージがあり心に響きます。【C】
『破裂』 久坂部 羊 幻冬舎 450P
現代版・「白い巨塔」だそうですが、巨塔を読んだ時の様な、充実感は無し。
医療裁判とか、教授選とか、衝撃の?高齢化対策とかの話が盛り込んであるけど、
う〜ん、それぞれが中途半端な印象でした。 【C】
『ミッキーマウスの憂鬱』 松岡圭裕 新潮社 251P
ディズニーランドの裏側物語って感じでしょうか。途中まで主人公が気に入らなくて
イマイチだったんだけど、後半好きになりました。 【C】
『ミステリなふたり』 太田忠司 幻冬舎文庫 367P
刑事の奥さんと、イラストレーターのダンナ(年下)のお話。
特に何があるわけでもないけど、楽しく読めました。 【C】
『新・世界の七不思議』 鯨統一郎 創元推理文庫 317P
「邪馬台国はどこですか」の姉妹編。邪馬台国にハマッタので待ってましたの一冊。
歴史って楽しいなと素直に思えるし、何より面白い。大笑いしながら読みました。 【C】
『熱球』 重松清 徳間書店 332P
不祥事が原因で、あと一歩で甲子園行きを逃してしまった、元高校球児の中年男性の話。
重松さんの本はいつも泣きのツボを押してくるので、この本も途中から涙々。
高校球児をこよなく愛し、「ようがんばった」と声援を送り続ける、ザワ爺がとにかく泣ける。
小学生の頃から、高校野球大好き人間なので、野球小説には、非常に弱いです。 【B】
725 :
にゃ〜(854):2005/05/07(土) 13:12:06
『こころ』夏目漱石 集英社文庫ヤング・スタンダード 288p
私と先生の出会い、両親と私、先生と遺書に分かれてて
有名な先生の遺書以外の章も読んでこその小説だと思いました。
自由と独立と己れとに満ちた現代の犠牲としてみんな淋しさを
味わわなければならないという先生の言葉に現代社会の孤独性をも
考えされられます。 【B】
726 :
りーす(13☆2746):2005/05/07(土) 16:22:42
にゃ〜さん、よろしくお願いします。
『チルドレン』伊坂幸太郎(著)(講談社)289p【B】
一見、短編のようでありながら、少しずつ繋がる物語。
『介護入門』モブ・ノリオ(著)(文藝春秋)106p【C】
芥川賞受賞作だが、何がいいのかちっとも理解できない。
『作家デビュー完全必勝講座』若桜木虔(著)(文芸社)350p【C】
この作家、かなり叩かれまくってるよなぁ。
『平和のための戦争学』松村劭(著)(PHP研究所)213p【C】
この国のタブーとなっている、戦力による抑止力について考察している。
『無印良女』群ようこ(著)(角川文庫)244p【C】
『無印失恋物語』群ようこ(著)(角川文庫)235p【C】
参戦致します。よろしくお願いします。
『霊応ゲーム』 パトリック・レドモンド 早川書房 421p
ホラーです。すっごい怖いです。
ただしタイトルからイメージされる類の「ホラー」ではありません。
結局描かれるのは人間なのです。
そういった意味では「黒い家」と似てなくもないかも。
しかし絶版。がんばれ早川。 【B】
りーすさん、完走おめでとうございます。
にゃーさん、麦丼さん、今後ともよろしくお願いします。
猫の首 小松左京 集英社文庫 232p
動物がかわいそうなめにあう作品は苦手です。
やっぱり面白かった。内容が濃い。【C】
私設博物誌 筒井康隆 新潮文庫 314p
こういう読み物も書けるんだなぁ(詠嘆)。
紹介が面白いかどうか、ってのは素材だけじゃなくて
その人の技量にもかかわるんですね。【C】
漱石ゴシップ 長尾剛 文春文庫 248p
今鎌倉文学館で漱石特集やってますねそういえば。
漱石作品の予習に最適。【C】
文鳥・夢十夜 夏目漱石 新潮文庫 262p
漱石先生は、なんでもできる。
夢十夜はただの夢語りではなく、
夢に着想を得た名短編集だと思う。【B】
極楽TV 景山民夫 新潮文庫 305p
死んじゃったのが惜しまれる。
幸福の科学にはまったのが惜しまれる。
景山さんが今のテレビをどう考えるのかを知りたかったなぁ。【C】
『宇宙戦争』 ウエルズ ハヤカワSF 303p
映画化記念ということで読んでみたのですが…ちょっとガッカリ。
まぁパニック映画にしたら映えそうな作品ではありました。
ところでクラークが序文書いてるんですが、
モロにネタばらししてるので未読の方はご注意。 【D】
『ロマンス小説の七日間』 三浦しをん 角川文庫 283p
最近話題な三浦しをんの恋愛小説。
あとがきが一番面白かったです。あとがきだけなら【B】なのですが…。
やっぱりこの人はエッセイストですね。 【D】
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします。
しばらく人大杉で書き込めなかった・・・
『稲垣足穂全集7』 稲垣足穂 筑摩書房 465p
明石帰省から最後の上京時までの自伝が中心。
自伝というものがあのタルホをして、ここまで重いものになるとは・・・
読んでいくうちにだんだんと鬱になるが、「弥勒」などではそこを突き抜けた境地まで至っている。
いつもの作品に比べ、格段に重かった。【C】
『民俗空間の近代 若者・戦争・災厄・他界のフォークロア』 川村邦光 情況出版 317p
全体で三部構成され、第一部は明治維新以後、民俗風習がどのように変化していったかを考察。
個人的に興味があるところなので面白く読めた。
第二部は阪神大震災やオウムとの関わり合い。第三部はそれ以後のことだが、妙にイデオロギー入っているような気もする。
地獄を失った不幸については全くの同感。【C】
『崇徳院怨霊の研究』 山田雄司 思文閣出版 293p
崇徳院が祟るようになった理由や、その変質の過程について考察している。
今鏡では後世の崇りの様子が伺えない点や、後鳥羽上皇との関わり合いで怨霊像が作り上げられた点など面白く読めた。
しかしやっぱり自分の中では、白峰とかの影響が強いなあ。【C】
『江戸川乱歩全集第五巻 押絵と旅する男』 江戸川乱歩 光文社文庫 672p
収録作は「押絵と旅する男」「蟲」「蜘蛛男」「盲獣」。
ほとんど読んだことがあるが、読み返してもまあ面白く読めた。
以外にも一番面白かったのは「盲獣」。
そういえば知人に子供の英才教育のために「蜘蛛男」を使うとか言ってたのいるが大丈夫かな・・・
特に漬物樽の所とか・・・【B】
『淋しい場所』 オーガスト・ダーレス 国書刊行会 254p
ホラー短編集。
意外にもクトゥルー神話物は一切出てこず、子供時代のノスタルジックな怪異が中心。
子供の時の想像に大きくなってから復讐されるというパターンが多い。
ノスタルジックな作品に弱いので、実に面白かった。【B】
『なめくじに聞いてみろ』 都築道夫 扶桑社文庫 531p
殺し屋達と次々に対峙するのは、ジョジョ第三部を思い出させるな。
主人公がオーソドックスで、相手の能力を暴いて倒すというのも似てるし。
もちろん発表されたのはこちらがずっと先なので、このパターンはある意味一番オーソドックスなのかも。
感想?そんなものはなめくじに聞いてみろ。【C】
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします。
完走された方おめでとうございます。
久しぶりのカキコです。^^
『子子家庭は大当たり!』 赤川次郎 新潮文庫 293P 【C】
『思い出トランプ』 向田邦子 新潮文庫 225P
良質な短編が13本。さすが直木賞の作品だけはある。一話一話かみしめる
ように読みました。【B】
『真夏の犬』 宮本輝 文春文庫 237P
宮本輝の短編集。特に表題作は夏の暑さが文章から感じられるほど描写に
優れる一作だと思う。
昨今、流転の海シリーズの第四部が刊行されたようなので、そちらも
近々読破する予定。【B】
『おまえの不幸には訳がある!』 ビートたけし 新潮文庫 262P
『そのバカがとまらない』 ビートたけし 新潮文庫 263P
ビートたけしが毒舌を振りまくシリーズ。毒舌と言っても一昔前のエッセイ
と較べると口調は穏やか。共に【B】
『坊ちゃん』 夏目漱石 新潮文庫 216P
夏目漱石の文学で一番読みやすいのが「坊ちゃん」だと個人的に思ってます。
ふと思い立って読み返してみました。文字通り快作ですね!【A】
『海がきこえる』 氷室冴子 徳間文庫 302P
高知と東京を舞台に繰り広げられる一昔前の青春劇。何気にスタジオジブリ
によってアニメ化されてます。視聴率も良かったらしい。【C】
りーすさん、麦丼さん、(・Д。)さん、HANAさん、丹波さん、よろしくです。
完走された方お(・∀・)め(・∀・)で(・∀・)と(・∀・)う!
『坊ちゃん』 夏目漱石 角川文庫 136P
「坊ちゃん」「マドンナ」「赤シャツ」「野だいこ」「山嵐」「うらなりくん」「狸」
忘れられないニックネームに特徴あるキャラと印象深いエピソード
100頁あまりの話とは思えない充実度は驚異です。
坊ちゃん団子の由来もわかりました。【A】
『坊ちゃん殺人事件』 角川文庫 275P
坊ちゃんを読んでから大分前に読んだのを再読
本歌取りだけあって『坊ちゃん』を読んだ後だと(・∀・)ニヤニヤとできる箇所あり
他の部分は…【C】
作者名抜けてました。
『坊ちゃん殺人事件』 内田康夫 角川文庫 275P
735 :
干瓢(☆☆8713):2005/05/11(水) 05:35:14
りーすさん、完走おめでとうございます。
にゃ〜さん、麦丼さん、これからよろしくお願いします。
『留学』遠藤周作 新潮文庫 318p
日本とヨーロッパの文化の違いに押しつぶされ、挫折していく三人の青年の苦悩を描いた作品。【B】
『梟の城』司馬遼太郎 新潮文庫 517p
二人の伊賀忍者の話。戦闘シーンがかっこいいです。【C】
『数奇にして模型 NUMERICAL MODELS』森博嗣 講談社文庫 707p
途中の犀川と国枝桃子のやり取りが面白かったです。【C】
736 :
テタ(☆☆☆1287):2005/05/12(木) 21:30:50
りーすさん、完走おめでとうございます。
『あなたに似た人』ロアルド・ダール ハヤカワ・ミステリ文庫 443p
短編集。それぞれにひねりを効かしているが、賭けに常軌を逸するのを描いたものが
数編。有名な「南から来た男」は以前読んだことがある。
【C】
『ストレス知らずの対話術』齋藤孝 PHP新書 211p
【C】
りーすさん、完走おめでとうございます
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします
ローマ人の物語1〜5 塩野七生 新潮文庫 計1026p
高校の世界史でも習ったのだがローマ史がこんなに
面白いものだとは知らなかった。全巻読みたいです。 【B】
ムッソリーニ ロマノ・ヴルピッタ 中央公論新社 323p
ファシズムの開祖なのにヒトラーと比べて存在が薄い人だけど
なかなか人間味がある人物なんだなあ。ていうか愛人多すぎ。 【C】
アルフレッドTマハン 訳者麻田貞雄 研究社 313p
海外膨張主義を唱えたマハンの書簡と解説。 【C】
吾輩は猫である 夏目漱石 新潮文庫 492p
能動的で好きです。迷亭先生かっこいい。
長いのでゆっくり読みたい。【B】
牛への道 宮沢章夫 新潮文庫 268p
日常がシュールへ、とあるが
最近のお笑いによくある「あるある」ネタ。
でも質が高いから面白い。【C】
明和電気 魚器図鑑 NTT出版 253p
面白いものを見たい人向け。
機械の美学。魚だけど。【D】
夜のコント冬のコント 筒井康隆 293p
筒井康隆はなんでもできる。
断筆直前の作品。いよいよドタバタ以外の作品も円熟。
でもやっぱり人情劇よりドタバタSFのが好きです。僕は。【C】
ぐうたら好奇学 遠藤周作 講談社文庫 296p
色々できて面白い人。のはずなのに
日常生活関連では極めてジミ。
この余韻を楽しむのだろうか。
笑いの質は高い。【B】
ポケットに名言を 寺山修司 角川文庫 174p
名言集は色々出ている。
この本もその一環である。名言の種類が古今東西で、
寺山修司である必要性を感じないと謂ったらうそになるが。【C】
739 :
とんとん(511):2005/05/15(日) 17:02:45
みなさん、こんにちわ。
よろしく、おねがいします。
「ガラスの村」 クイーン ハヤカワミステリ P.309 【A】
ニューイングランドの片田舎に住む老人殺しの話。
単なる謎解きの本格モノミステリーではないところが素晴らしい。
「ヴェジタリアンの健康学」 蒲原 聖可 丸善ライブラリー P.202 【B】
ヴェジタリアンというのは、穀物や野菜だけを食べるだけの人々では
ないということが分かる本。
安易に食生活を菜食に切り替えることの危険性が分かりやすく
書かれている。
麦丼さん、よろしくお願いします。
(・Д。)さん、干瓢さん、テタさん、光政さん、ありがとうございます。
『僕と先輩のマジカル・ライフ』はやみねかおる(著)(角川書店)297p【B】
主人公の少年、井上怪人は超常現象を認めず、科学によってそれを解き明かそうとする人物。
幼なじみの川村春奈は本物の霊能力者。その二人が大学に入学し、オカルトに傾倒した
アヤシゲな先輩と出会って……。
『姉飼』遠藤徹(著)(角川書店)181p【B】
第10回日本ホラー小説大賞受賞。怖くはないけど、かなり気色悪い話。
『蹴りたい背中』綿矢りさ(著)(河出書房新社)140p【B】
第130回芥川賞受賞。自分の居場所が無い高校生のやるせなさがよく出ている。
『クール・ムーンライト 月の輝く庭で』アンジェラ・ジョンソン(著)(あかね書房)142p【C】
色素性乾皮症の為に太陽の下で生きていけない少女の物語。
『恥の文化再考』作田啓一(著)(筑摩書房)282p【C】
『哲学の現在』中村雄二郎(著)(岩波書店)216p【C】
『大誘拐』 天藤真 創元推理文庫 444P
読み始めて2ページで、「柳川とし子刀自」が好きになってました。とし子刀自の言う事なら、
何でも信じる、元メイドのくうちゃんも魅力的。楽しかった。 【C】
『ネバーランド』 恩田陸 集英社文庫 268P
昔ドラマ化されてましたね、そういえば。 【C】
『バッテリーV』 あさのあつこ 角川文庫 270P
読むのが勿体無いので、取って置いたんだけど、ついに読んでしまった。
読んでると、景色や匂いや風を感じる事のできる、本を読む喜びのぎっしり詰まった1冊。
切なくて、もどかしくて、胸が痛くなるような、キラキラとした小説です。【A】
『カレーライフ』 竹内真 集英社文庫 758P
読み終わった日に、カレーを作りました、翌日に残りをカレーうどんにしました。【C】
『北京原人の日』 鯨統一郎 講談社文庫 509P
バカミスってわけじゃあないんだよね。 【D】
『川の深さは』 福井春敏 講談社文庫 391P
物語の途中に書かれる、本人の社会への思いの様な部分に疲れた。 【D】
漱石の代表3作も読んだので文藝賞受賞作を読んでいこうと思います(・∀・)
『魔女の息子』 伏見憲明 河出書房新社 165P
ゲイ小説。文藝賞じゃなきゃ絶対読んでいないジャンルだけに…。【D】
【タイトル】77歳の老母を魔女とするにはいくら恋に狂うとしてもちと弱いと思う。△
【冒頭】いきなり絡みシーンは気持ち悪いがしょうがないか。セリフで始まるのは安易。×
【会話】そこそこ立体的。母親の手紙などの工夫も良い。○
【説明過多】ライターだけあってそのあたりのミスは少ない。○
【近接の原理】仕事仲間の女性ライター、おかまバーのママとなかなか個性的。○
【外面描写】女性ライターは自分のことしゃべりすぎだがそれ以外は自然。△
【他人】女性活動家の反戦演説が主人公および読者に訴えかける。△
兄の娘が大人びすぎていて怖い。不自然すぎ。×
【ラスト】ホモの片想いを行動に移そうとした心理変化に終わる。△
とんとんさん>これからよろしくです。
『異界が覗く市街図』 小松和彦他 青弓社 278p
連続講演会の筆記録。小松和彦や宮田登などえらく豪華なメンバーが揃っている。
このような講演だとそれぞれの主張することがわかりやすくていい。
赤坂憲雄だと境界、宮田登だと魔所というようにテーマもそれぞれの主要研究テーマだし。
しかし鎌田東二だけは、あいかわらずあっちの世界に片足突っ込んだような話。【C】
『百鬼園座談』 内田百閨@論創社 314p
百鬼園先生の座談集。
お金の話やら酒の話等が中心だが、それにとどまらず話があちこちに飛ぶ。
面白かったのは教え子との対話。いたずらばっかり。【B】
『書物の王国1 架空の町』 東雅夫編 国書刊行会 224p
架空の町を題材としたアンソロジー。
前半は全くの架空の世界、後半は街中の異界をテーマとしている。後半の方が面白く感じられた。
シュオブ「眠れる町」、マッケン「N」、ジャン・レイ「闇の路地」など現在では入手が難しい作品が読めるのはうれしい限り。【B】
頁数足すの忘れてた…・。とんとんさんよろしくノシ
745 :
テタ(☆☆☆1660):2005/05/16(月) 21:37:41
『進化しすぎた脳』池谷裕二 朝日出版社 373p
脳について、高校生に対しての授業形式という形で語っている。
分かりやすくまとめられている。
【B】
レスくれた皆さん、どうもありがとうございます。
とんとんさん、よろしくお願いします。
『ハムレット』 シェイクスピア 岩波文庫赤 208p 【C】
思ったよりは読みやすかったです。
ストーリー展開は普通すぎてちょっとガッカリでしたが、
リズミカルな台詞は大変素晴らしい。
『ガダラの豚』 中島らも 実業之日本社 598p 【B】
死ぬほど面白くて眠れなくなります。危険です。
テスト前や、大事な会議が控えている夜などに読んではいけません。
しかし評価は【B】。終わり方と、あと伏線回収が……。
エンターテイメントとしては超一級なだけに、非常に勿体無いです。