山岡荘八の小説は無頼に面白いので、みんなも読もう
って俺徳川家康と織田信長と伊達政宗しか読んでないが、まあいいや
徳川家康を爽やかに描ける作家は山岡荘八だけ
ところで山岡荘八って、あまり語られてないよね
何でだろ
伊達政宗読んだが、あまりにも人を食った描写が延々と続くので。途中で嫌になって投げた。
この人って毛利元就も書いてたっけ?
毛利にも間諜?の夫婦が出てて、女房の方の描写がウザくて挫折しそうになった。
あんまり出てこないんで読了出来たが、伊達政宗はダメだった。
あー、単独スレだ。
新春の総集編放送見て、政宗ぽつりぽつり読んでる。
>あまりにも人を食った描写
少々多いな。
主人公だからしょうがないかなーと思いながら読んでるけど。
次は徳川家康行ってみようとおもうんですが、
みなさんだいたいどれくらいの期間で読み終わりましたか?
>>4 この人の代表作なんでしょうが、読んでませんw
>>3にも書いたように
毛利元就、面白かったけど女間諜がうざい。
伊達政宗、途中までは面白かった。鎌倉?へ行ったあたりでもう満腹、イラナイ
って感じだったんで、徳川さん読むの怖くて、、w
読むなら一気に全部買って読みたいし、もしそれで伊達の二の舞になったらと思うと、、
ブックオフで買っても全巻で5,000円以上するしね。
>>4 まだ読み終わってないと言うか、読み終える気がないというか
おもしろそうなところだけポツポツと読むのがいいような気はする
>>5に追加。
そういえば、高杉晋作も、、、、
この人って主人公に悪意でもあるんだろうかw
ちょっと誇張しすぎって言うか辟易しますね。
それにしても人少ない。
このスレって何人いるんだろう、、、、
「春の坂道」が一番おもしろかった
山岡氏はかなり読んだが、
自分では千葉周作と、意外に日蓮が良かった
駄目なのも幾つかあるな…
水戸光圀とか
今日、「歴史が動いた」で、伊達、毛利、島津が取り上げられてたけど
伊達に時間割きすぎ。
ガカーリだた・・
>>1 にこりとも
しなかった女だったが
熟した柿になって
女の魅力にきづいたとよ。
信長が股間に手をふれさせるとか。
相変わらず貧ズレだなw
次は吉田松陰読んでみるかな。
13 :
無名草子さん:04/03/10 16:53
学研 歴史群像シリーズの毛利元就戦記を手に入れた。
これを読んで&地図みながら、毛利元就を読み返してみよう。
違った味わいがあるはず。
しかし特別付録が切り取られてた、、、_| ̄|●
14 :
無名草子さん:04/03/16 21:22
また〜りし過ぎですね。
ちとageてみるか。
無駄だろうけどw
身はたとえ
武蔵の野辺に朽ちぬとも
とどめおかまし大和魂
われ日にわが身を三省す
17 :
無名草子さん:04/03/17 23:02
独り言も結構つかれるなぁ、、、
18 :
無名草子さん:04/03/22 07:37
経営トラの巻
22 :
無名草子さん:04/03/25 01:50
>>19-21 せめて一言でも書いてくれ、、
おっ!書き込みが♪と思ったのに、、、
せめて
やっぱ私本・太平洋戦争記だろ。
徳川家康は政治家連中が一杯読んでたらしいよ。それで、総理大臣クラスの政治家が、山岡氏の自宅にも行って、弟子のように接していたらしてたらしい
ここには山岡荘八が好きな人間はいないのか!
ラノベばっかり見てる暇があったら、徳川家康の1ページでも読んでみろ!
28 :
無名草子さん:04/03/26 17:16
徳川家康かぁ、、、
あんだけ長いとちょっと尻込みするな。
伊達政宗風味で書かれてたら半分も読まないうちに満腹になるだろうな。
30 :
無名草子さん:04/03/27 09:56
31 :
無名草子さん:04/03/27 10:42
家康ってどういう風に書かれてるの?
たぬきおやじ風?
>>27 ラノベって何ですか?
>>31 ライトノベル(ラノベ)…比較的若い読者、具体的には小学校高学年から20代くら
いの人向けの文庫やノベルズから出ている小説の総称。またレベルの低い小説に対す
る蔑称の意味もある。
家康はむしろ人徳の武将として描かれており、もちろん汚い部分の描写もありますが、
基本的には聖人君子に近いかたちとなっています。
それが嫌だという人もいるみたいですが、悪人・家康という描かれ方が多いだけに、
この作品の価値は高いものではないでしょうか?
33 :
無名草子さん:04/03/28 13:07
>>32 サンクス
漏れ的には悪人家康のほうが良かったかな。
ラノベって例えば、赤川次郎とか西村京太郎とか山村美佐とかかな?
おこられたりしてw
この人の作品では「織田信長(全5巻)」が最高だと思った。
数百以上ある信長小説の中でもこれはトップクラス。特に濃姫と信長のかけあいが良い。
光秀との確執も無理なく描かれているし、これこそ山岡荘八の代表作!
ちょっと信長が善人に描かれすぎてるのが気になるが、まあ名作ではあるな。
しかし徳川家康と同時期にこっちも書いてた事を考えると、荘八は凄いよ。
腹が立つからこのスレにはもうこない。
ったく・・・うるせェよッオレは別に山岡荘八の徳川家康と織田信長と伊達政宗なんて興味なかったんだ。こんなのバカの読むものだゼ・・・・つまんねェ中日新聞の小説だな・・・・
山岡荘八カスだゼ・・・・まあいいや・・・・・ともかく場数を(ばすう)とか読んでるバカはすっこんでな。邪魔だから。
・・・何それ?それに変なアクセント・・・三河弁!?・・・オレ母親が死んだ幽霊をもつ子供と三河弁嫌いなんだよ。
邪魔だから・・・・・
>>36え?何それ!?何の事!?ハハハオマエバカにされてんだよじゃんだらりんを
怒れよなーーーーーーーーーーっ
良くわからんなぁ、、
取り敢えず
>>37は俺が書いたんだが、、、
41 :
無名草子さん:04/04/10 21:14
毛利元就は何故あんな中途半端?
42 :
無名草子さん:04/05/10 16:55
山岡荘八ね〜。
根底にある天皇マンセー臭が鼻につき過ぎるのが難点。
家康の生涯だけで単行本26巻、1万数千枚もの原稿を費やす粘着ぶりは
さすが越後人というべきか。
柳生宗矩と徳川家光、楽しめましたよ。
やっぱり『小説太平洋戦争』だ。でも読んでないけど・・
45 :
無名草子さん:04/05/10 21:03
オヤジ(当時65〜6歳)が吉川英治を読んでて、つられて
俺も『新平家』を読んだら、これにはまりまくって、つられて
荘八の『伊達政宗』を読んだら、これがもう古臭くて
古臭くて閉口したね。なんか1巻の途中で放棄したよ。
隆慶一郎なんかを読んじゃうと荘八って全然だめね。
その点、吉川英治は時代を越えて凄いと思ったっす。
吉川英治は上杉謙信で挫折して以来避けて通ってるんだが、他は面白いのか?
長篇で挫折したってのならともかく……いや、上杉謙信は読んだことないからなんともいえない。
つまらなかったんか?
吉川スレは別にあるけれど、マジ『新平家物語』の完成度は
凄いと思う。一人一人の登場人物が丹念に書きこまれている。
法皇(上皇)から下賎の民まで千差万別。是非、お薦めします。
荘八とは関係なかったね。
49 :
無名草子さん:04/05/12 12:35
政宗は家康の続編、家光へのツナギだからクソです。
たしか一巻のおわりには秀吉がでてきたはず。
初読のとき「まだあと7巻あるのに
この先なにで話を引っ張るんだ?」と思ったものです。
50 :
無名草子さん:04/05/12 22:12
ロードオブザリングは壮大な歴史だなんていっている奴・・笑っちゃうよ
徳川家康は実在したんだよ。指輪なんかファンタジーじゃん。
51 :
無名草子さん:04/05/12 22:12
今、「徳川家康」の23巻を読書中なのだが15巻辺りから山岡荘八氏の小説の読み解き方が解かってきた。
その前に「徳川家光」全4巻を読破したのだが、これと「家康」の15巻まで読むのに約3年半近くかかった。
正直、カナーリ辛かった。
15巻以降は、作者の虚無的な思想の煌びやかさに気付いたから感心できる箇所もちらほら発見できるようになった。
52 :
無名草子さん:04/05/18 01:34
私、家康9ヶ月で読みました。だいたい18巻の関ヶ原までが読みどころかな
あとはちょっと家康が聖人君子過ぎてつらいかも。
でも女性をいろいろ書き分ける能力がすごいと思う。
53 :
無名草子さん:04/05/30 22:59
>>33 > サンクス
> 漏れ的には悪人家康のほうが良かったかな。
司馬遼太郎の覇王の家あたりかな
あれも結構読むのが辛いけど
爽快感のかけらもないな
渡邉恒雄=徳川家康説を唱えてみたくなった
54 :
無名草子さん:04/05/31 12:48
>53
むしろ
川上哲治=徳川家康
55 :
無名草子さん:04/07/07 17:24
「織田信長」
「豊臣秀吉」
「徳川家康」(経営虎の巻)
「伊達政宗」
どれかが登場人物がどの作品にもリンクしそうだけど。
(信長とか家康とか秀吉なんかは同時代を生きてきたから)
人物設定の肉付けは難しかったんじゃなかろうか
太平洋戦争もこのひとだね
56 :
無名草子さん:04/08/29 01:41
山岡先生の徳川家康は実に壮大です
たぶん僕みたいな二十代には読む人読める人は少ないでしょうが読み終えた後、満足感が残ります
最後の見せ場だと思われる伊達政宗を説くところはジーンときました
聖人君子でありすぎる家康ですが何だか小さな希望を持たせてくれる良い家康です
57 :
無名草子さん:04/09/03 22:46
>>56 私も20代前半の大学生だった頃に読みました。現在32歳w
実社会で応用できる策略とか、考え方とか参考になりましたね
若い時にこの小説と出会って良かったとおもってるよw
成人してからの家康の描写も優れているけど、家康の少年期が印象的です
家康は狡賢いというよりも、忍耐のイメージが強いのですが読まれた方はどう思いますか?
58 :
無名草子さん:04/09/06 02:21
信康を切腹させるあたりなんかはまさに忍耐ですね
運命の戦国の辛い仕打ちを恨み耐える家康の悲哀が読む方も辛くさせる
それと長坂血槍九郎と植村新六郎の喧嘩のシーンですね
長坂の犬になって今川の足軽に尻尾振ってやるって台詞が実に忍を感じます
59 :
無名草子さん:04/09/06 02:34
子供の頃は山岡の信長が好きだったけど、大人になった今では
なんだか、登場人物の考えがおめでた過ぎて読む気がしなくなった。
今は司馬遼太郎が好きだな。、登場人物皆が人間であり、色々なことを
考えただろうという前提にたち、暗い面も捕らえた作家の方が好きだ。
60 :
無名草子さん:04/09/06 02:53
50 名前:無名草子さん :04/05/12 22:12
ロードオブザリングは壮大な歴史だなんていっている奴・・笑っちゃうよ
徳川家康は実在したんだよ。指輪なんかファンタジーじゃん。
痛い奴だな。
61 :
無名草子さん:04/09/07 03:22
たしかにめでたいのが山岡
でもそれがいい
62 :
無名草子さん:04/09/11 14:25:46
あげ
63 :
無名草子さん:04/09/28 22:35:38
「おお!ここが山岡荘八スレか!」
「ようやく見つけたのう!」
「おう!・・・しかし、ちと過疎スレではないのか・・・?」
「なんの!これからわしらが盛り上げていけばよいのじゃ!」
「そのとおり!・・・名無しの苦しみはスレッドの苦しみ
スレッドの苦しみは名無しの苦しみ・・・
2ちゃんねるとはそのようなものなのじゃ!
これから皆で盛り上げていこうぞ!」
「おおう!」
私は厨三の15歳なんですが、政宗は確かに辛かったです。
三巻くらい読んで挫折してしまいました。
個人的には司馬遼太郎のが一番読みやすいです
65 :
無名草子さん:04/10/07 14:08:24
うーん・・・人がいない・・・
今、小説太平洋戦争読んでます。やっと4巻目。
ガダルカナル、ニューギニアでの日本軍の苦境に涙が。
私も今、小説太平洋戦争読んでおります。
こちらは6巻を読み始めたところです。
1巻では日本側が望む望まざるに関わらず開戦せざるを得なかった経緯と苦悩を。
2〜3巻途中までは快進撃を続ける日本軍という感じで興味深く読み進めていけまし
たが、それ以降は正直言って読んでて辛い。電車通勤の合間に読んでいますが、
公衆の面前にも関わらず涙が出そうになり読書中断になることもしばし。
長編小説は苦手なほうなのですが、最後まできちんと読了しようと思ってます。
67 :
無名草子さん:04/11/02 12:53:40
太平洋戦争面白そうですね。
むかし小説岸信介を古本で買ったけどまだ読んでない。
>>34 今更読んでるのだが同意。濃をここまで掘り下げたのは山岡だけじゃなかろうか。
70 :
無名草子さん:04/12/05 19:16:19
昨日ブックオフを何軒かまわって、105円コーナーで徳川家康全26巻をそろえました。
来年読もうと思います。次は豊臣秀吉を105円コーナーでそろえようと思います。
71 :
無名草子さん:04/12/08 06:33:31
すばらしい収集ですね。
「このスレはやはりさびれているなぁ。そう思わないか」
「はい…いいえ…」
73 :
無名草子さん:04/12/08 23:39:16
家康のキレイすぎるのもなんだが
まぁ家康は臆病と貶しまくり島津義弘ひたすらマンセーの盗作爺さんよりマシか
74 :
無名草子さん:04/12/09 03:14:05
いま家康22巻で停滞ぎみ。だって長安がなぜか好きになれない。
>>70 おまえか!俺が狙ってた獲物を掻っ攫ったのは!
俺は今すぐ読みたいんだ。まだ読まないなら、貸せ!!!!!!!!
小説太平洋戦争、先々週に読みオワタ。
感想というのとはちょっと違うかも知れないが、日本人として生まれて良かったと思った。
本が溜まるのが嫌で図書館から借りて読んでたのだが、ブックオフで3冊500円セールを
やっていた時に3〜9巻があったのでまとめて買ってもうた。その後別の店で1・2巻を買った。
あとは第3巻をゲットできればコンプです。
歴史小説とかは興味無いので、氏の他の作品は読むことはないかも。。。
77 :
無名草子さん:04/12/21 12:26:27
この作者の欠点は
台詞が回りくどすぎる
戦争よサヨウナラ!
・・・orz 先生・・・再び大陸から軍靴の音が聞こえてきました・・・
家康6巻まで読んだ。
服部半蔵は出ないとですか?
80 :
無名草子さん:05/02/14 22:54:08
ここの住人は横山光輝氏が漫画化したものは読まないのですか?
私は読みました。とても良いです。
そして原作たる小説はまだy(ry
>>79 いいんだよ長安は好きにならなくても。
どーせ悪役だから。(俺も嫌いだった)
82 :
無名草子さん:05/02/26 17:45:58
全集で柳生石舟斎を図書館で借りてきて読む。
相変わらず禅の説法を聞かされて身が引き締まる思い。
精神の深みが魅力であり欠点であり。
この全集、なにげに津本の付録が面白かったりする。
太平洋戦争中は
なんか、軍について兵役みたいな文章をかくひとだったの?
84 :
無名草子さん:2005/04/17(日) 00:29:06
伊達政宗、ラスト巻読んでる途中で電車に置き忘れる・・・
「背筋がゾゾー」
「だまらっしゃい!いかさっしゃい!」
宇宙とすぐに繋がれる人間観は好き。
85 :
無名草子さん:2005/04/17(日) 00:31:19
太平洋戦争は、今まで教え込まれたあの戦争感を、裏づけのある形で覆してくれた。が、でも、冷静に見つめることがなお大事。
中国も韓国も北朝鮮も泰平のありがたさを忘れておる
坂の上の雲より、小説太平洋戦争の方が良かった。
>>87 その2作に共通点が感じられないんだが、なぜ較べてるの?
>88
日本史上の2大戦争を舞台としてることと、ある程度実録ノンフィクションなことでない?
単純に比較はできないと思うのは同意だけど。まあ、あまり目くじら立てなさんな。
ちなみに私は昨年小説太平洋戦争を読んで、今坂の上の雲最終巻を読んでおります。
90 :
無名草子さん:2005/06/05(日) 18:57:32
山岡荘八こそ、わが国出版業界をつらぬく神意仏心を体現する太陽のような存在!
このことを思った時私は「山岡先生の本を読みます」
「待たっしゃい!」
といわれた。ゾーッとした。
91 :
無名草子さん:2005/06/07(火) 01:36:46
二言目には麒麟児麒麟児っていうけど、なんのことなの?
92 :
無名草子さん:2005/06/07(火) 12:17:10
ブッコフで26冊とも105円で購入
>>92 そのブクオフの店員さんはさぞかし喜ばれたことだろう。
94 :
無名草子さん:2005/06/12(日) 00:06:55
「小説太平洋戦争」を買おうか迷っています。
山岡荘八は、従軍記者だったそうなので、自らの体験や主観が中心なのでしょうか?
片寄ることなく、真実を伝えようとしている内容なのでしょうか?
読んだ方の意見を聞かせてください。
話は作ってます
>94 小説太平洋戦争
近くに図書館等があれば置いてあるはずだから、買わなくかいもいいから読め。
もちろん買って読んでも後悔はしないと思う。
てか、俺は最初図書館で借りて読んでて、その後ブクオフで買い集めたのだけどね。
(あぁ、石投げないで)
個人的な読後の感想は、、、日本人に生まれてよかった。
です。
97 :
無名草子さん:2005/06/21(火) 01:26:22
図書館で「家康(関が原終わった所まで)」「秀吉」「正宗(長安が出てきた所)」
借りて読んだのだけど、微妙にリンクしてないな。
「正宗」の三成や淀君って単なるアホだ・・・
99 :
無名草子さん:2005/06/24(金) 15:56:05
話が違ってスマンが
俺、ビジネス書を読みあさっていた時期があったんだ
安易なハウツー書ばかりね。
で、山岡荘八の徳川家康読み始めてから、
語彙が増えたり、表現力が豊かになったり
良い事づくめ。歴史小説ありがとうよ。
100 :
無名草子さん:2005/07/26(火) 00:21:15
一ヶ月も書き込みが無いとはすごいねこのスレ。
いま家康の26巻を読んでるんだが、寧々が国松の血しぶき見て
イッっちゃってるのに激しくワロタ。
他にも結構変な所がありそうなので探してみようと思う。
101 :
無名草子さん:2005/07/26(火) 00:22:37
一ヶ月も書き込みが無いとはすごいねこのスレ。
いま家康の26巻を読んでるんだが、寧々が国松の血しぶき見て
イッっちゃってるのに激しくワロタ。
他にも結構変な所がありそうなので探してみようと思う。
102 :
無名草子さん:2005/11/04(金) 07:39:15
「織田信長」で信長が浅井の髑髏で酒を飲むシーンあったっけ?
103 :
無名草子さん:2005/12/04(日) 16:13:29
26巻を一冊にまとめた愛蔵版がでればいいのに。
もちろんおおきさは文庫本。
というかこういう本こそ電子書籍が役に立ちそう
104 :
無名草子さん:2006/02/03(金) 04:03:12
age
105 :
無名草子さん:2006/03/22(水) 01:43:57
あ
106 :
名無し募集中。。。:2006/03/22(水) 17:34:18
107 :
無名草子さん:2006/03/22(水) 17:56:35
荘八っつあんは家康、政宗、信長までを読んだんだけど、台詞の言い回しが
劇がかりすぎてて、どうも鼻につくなあ。
「物語る」力量は確かにあると思うんですけどね。
深さなら司馬遼、とっつきやすさと読みやすさなら山岡荘八、というのが
個人的な評価ですな。
108 :
無名草子さん:2006/05/05(金) 22:24:39
荘八読む人は司馬も読んでる人多いのね。
好き嫌いは別として
109 :
無名草子さん:2006/05/11(木) 20:20:17
司馬と山岡荘八を比べる事自体が間違い
司馬遼太郎は己を歴史家と言う観点から掘り返して小説を書いている作家
山岡荘八は歴史を丁寧に書く作家
根本的に違う、比べてるやつが意味分からん
そもそも司馬遼太郎の作品も所詮は主人公の良い所しか書かない作家だよ。
信長の書き方なんか今風に言ったらチョイ悪親父程度。本当の信長は急進的
なだけじゃなくかなりの極悪人だと思うよ
秀吉だって司馬良太郎に書かせたらかなりのヒーローで善人だし。
坂本竜馬は革命の旗手になってるけど本当は旗手ってほどではないし。
「峠」は面白かったけど
それを考えたら山岡荘八はかなり小説と割り切って歴史の英雄を書いてきたと思うよ。
だから時にウザイくらいなんだと思うが・・・
それよりも山岡荘八の一番の名作は「小説太平洋戦争」だから呼んだ事ない
なら即読んだ方が良いよ。
あえて比べるなら
>>87の言うように「坂の上の雲より」も面白いと思うが
でも家康いい人に書きすぎやん。
111 :
無名草子さん:2006/05/16(火) 22:52:06
小説太平洋戦争を読み終えれば、大著徳川家康に込められたものがよく解る。
それが汲み取れれば、史実から各々が如何に感じようと、山岡家康像はあれで善しだと認識できるはず。
112 :
無名草子さん:2006/06/04(日) 14:09:52
今、太平洋戦争読んでるよ
伊達政宗3巻まで読んだ。この人を食った感じが好きだw
114 :
無名草子さん:2006/06/27(火) 00:20:35
書き込みないね
115 :
長州ファンA:2006/07/05(水) 21:46:44
「高杉晋作」は結構楽しませてもらった。
最近は「太平洋戦争」1巻読んでる。
お勧めあったら宜しく。
「吉田松陰」はどう?
116 :
無名草子さん:2006/07/07(金) 19:31:25
徳川家康を読み始めたけど、信元、於大、波太郎の話ばかり…。もういい加減に竹千代に登場してほしい。
吉田松陰はおもしろかったよ!
117 :
長州ファンA:2006/07/11(火) 23:10:16
>116
よくあんな長いの読もうと思えますね。
脱帽。
昭和時代のベストセラーだったらしいが・・・
118 :
112:2006/07/14(金) 21:47:59
やっと小説太平洋戦争読み終えた。最終巻が1番読みにくかった。
家康12巻まで読んだ。もう疲れた…
120 :
無名草子さん:2006/08/08(火) 15:54:05
山岡荘八歴史文庫全巻制覇!記念カキコ!ちなみに1年ほどかかったか。
横山光輝の家康信長秀吉政宗繰り返し読んで原文読みたくなった派
漫画繰り返し読んで無かったら、すぐ投げ出していただろな
初めは辛い面もあるが。やはり文章が上手いと思う、なんかグイグイ引き込まれる。
ほかの歴史本読んでも感じない感覚だ。
天皇論はマンセーと呼ばれようが日本人に生まれてきて良かったと思うよ。
「我が身の物など心だけ・・・」「名誉も金も命も惜しまぬ者ほど御しがたい人間はいない、が、そういった人間が大事をなす」
作品内の言葉や伝えたかった事の意味をずっと考える。仕事しながら考えたりして歩きながら考えたりして・・・・使えきれない物を学んだなあ。
121 :
無名草子さん:2006/08/12(土) 22:21:10
織田信長は読みやすいかな
122 :
無名草子さん:2006/09/05(火) 16:59:39
123 :
無名草子さん:2006/09/21(木) 00:57:17
いよいよ岸信介の孫である安倍政権誕生。
政治家の安倍には期待していないが、
便乗で小説岸信介の復刊されればいいな。
ついでに笹川も。
両方とも読んだことはないが、
小説太平洋戦争でのヨイショっぷりからして、
得意の力技の持ち上げで苦笑混じりに楽しませてくれるんだろう。きっと。
「徳川家康」読みきったー!
きねんかきこ
『伊達政宗』三巻まで読了。一巻は実にさくさく読めたんだが、二巻の半ばを過ぎた辺りから読みづらくなってきた。まぁ、伊達好きなので絶対に最後まで読むけどな。
126 :
無名草子さん:2006/10/22(日) 23:54:10
家康読むのにどれくらいかかった?
息抜きに他の小説挟んだりしながら読んでたから3年ww
128 :
無名草子さん:2006/10/29(日) 23:15:10
伊達政宗つまんないのかなあ?
織田信長は自分的にはすごくおもしろかったんだけど・・・・
129 :
無名草子さん:2006/11/02(木) 11:24:19
山岡荘八は、自分の歴史観・思想を前面に出しているから
一つが面白ければ、他が肌に合わないなんてことはないはず。
ただし、どの作品も同じに見えてくることもある。
130 :
無名草子さん:2006/11/18(土) 14:36:41
豊臣秀吉と織田信長はどちらがおもしろい?
131 :
無名草子さん:2006/11/19(日) 15:29:08
132 :
無名草子さん:2006/11/23(木) 23:31:33
133 :
無名草子さん:2006/12/09(土) 12:58:57
今家康6巻目なんだが、築山の章に入ると吐き気がするようになった。
134 :
無名草子さん:2006/12/10(日) 22:21:04
age
山岡作品なら毛利元就が好きだな
マイナーな所で柳生宗矩が好き
137 :
名無し募集中。。。 ◆sLWj8/CsMg :2007/01/12(金) 23:36:20
折角ブックオフで18巻まで100円で売ってたのに1〜4巻が無いゆー(>_<)
138 :
128:2007/01/20(土) 13:04:08
伊達政宗読み始めた
読み終わったら感想文投下するんだ
140 :
無名草子さん:2007/02/05(月) 18:01:22
初めまして。山岡壮八の作品は普通に好きですね。
私は伊達政宗の虎哉の熱いときは寒いといい云々のくだりが気に入ってます。
政宗のポジティブさの原点だと思います。それと彼のひとを食った性格は
彼なりの人のおろかさに対した試問じゃないでしょうか。
私の特に気に入ってるのは、徳川慶喜、太平洋戦争、織田信長、柳生宗矩ですね。
取り上げられないですが慶喜はかなり面白いですよ。
山岡作品は奥が深い気がします。何度も読み返すと伊達政宗や徳川家康の後半、幕末系統に味が出てきましたし。
141 :
140:2007/02/05(月) 18:06:16
荘の字間違えました
マイナーキャラだけど、「徳川家康」に出てくる
築山殿と密通している武田の間諜、減敬が好きだ。
どこまでも情けなく死んでいくことで己の誇りを全うさせようというその生き様が。
初めて読んだの小学生の時だけど、ずっと印象に残ってるなあ。
>>142 小学生とはやるなお主
俺は中学入ってすぐにはまりましたな。
好きな奴は平凡に本田重次だった。
今はむしろ山岡並みに女描ける人が他にいないからおふうとかが好きですな。
司馬さん歴史はともかく女描くのはど下手である。
なんで明治天皇なのに明治天皇が出てこないんだ・・・
保守です
柳生宗矩第4巻、家光がお濠に落とされる事件の後描いてた絵って、
手足達磨 = 十兵衛
みみずく = 家光
でよいの?
なんの描写なのか、読んですぐには分らんかったよ。
小6で吉川の宮本武蔵を、
中1で家康のハードカバー6巻まで読んだ。
なんで読むのを止めたんだろ?
たくさんの作品を遺した著者ですが、どういう順番で書かれたかご存じの方いますか。
講談社の山岡荘八歴史文庫の目録の順番とは違いますよね?
149 :
無名草子さん:2007/05/09(水) 17:24:10
>>144 出てるといえば出てるが、何であそこまでなんだろうな。随想に戊辰を会津贔屓で書くつもり、とあったが・・・。
昔の徳川家康にはあとがきがあって、一巻には、これは理想小説である、みたいに書いてあったらしい。そこら辺は省かんでほしいと思った。
徳川家康は結局どれくらい売れたんだろうな。一千万部記念があったってのはどっかでみたが。
最近、信長読み始めた
おもしろい!
意外と台詞が多くて読みやすいね
刺客の酒宴の席にふすまを蹴破って敦盛を舞いながらあらわれるシーンに大笑い
桃太郎侍かよ
今、3巻読んでるとこ
このスレで絶賛の太平洋戦争も読むよ
151 :
無名草子さん:2007/05/27(日) 14:52:57
age
152 :
無名草子さん:2007/06/02(土) 00:01:14
信長読み始めた
無茶苦茶信長寄りに見える
>>152 作者が信長寄りってことか?
織田信長はまだ読んでないが徳川家康を読んでるとき自分も、山岡荘八って信長好きなんだろうなと思ったぞ。
154 :
無名草子さん:2007/06/02(土) 03:01:50
そういう意味
155 :
無名草子さん:2007/06/03(日) 03:01:19
太平洋戦争3巻目を読んでますが、
自分の読書暦の中でも殿堂入りの名作になる事確実です。
156 :
無名草子さん:2007/06/03(日) 10:22:12
確かに山岡荘八の歴史は面白い! 織田信長や徳川家康を読んだら司馬遼太郎の覇王の家や国取り物語を読んで見てみて。 違った意味で面白い。
>>156 覇王の家面白かったな。
国取りは前半まで…つうか道三の話までは面白かったが
家康信長は腐るほど読んだけど秀吉は読む気になぜかならなかった若い頃…
>>155 太平洋戦争は神…左に偏ってるもの読まされてた世代だから右に多少偏ってるのも良かった。
どうでもいいけど核を広島や長崎に落としたのは長州出身者に対するプレッシャーだったのかなと思ってる今日この頃
薩摩藩出身者に対しては沖縄攻め落とせば次は薩摩だと言うので十分だし…
158 :
無名草子さん:2007/06/03(日) 12:11:31
国取り物語は後半は明智光秀が主体だからね。 家康シリーズは好きだよ。
159 :
無名草子さん:2007/06/03(日) 13:20:26
けど山岡荘八の小説は歴史小説の基本だよね。 まず山岡荘八から入ったし、大河ドラマも出してるし横山光輝の原作になってるしね。
160 :
無名草子さん:2007/06/04(月) 20:31:25
初心者向きかな。
161 :
無名草子さん:2007/06/05(火) 02:21:49
信長3巻目突入
器の違いを鮮明にするのが好きだね、この作者
そのわかりやすさが心地いい
162 :
無名草子さん:2007/06/05(火) 22:24:27
だね
信長の越前攻め@徳川家康5巻、読み終わってみればお市の小豆のエピソードは
描かれてなかったな。
織田信長全5巻の方ではどうなの?
164 :
無名草子さん:2007/06/09(土) 01:23:50
まだ3巻目の後半じゃ
お市はやっと軽く登場したところなので、あとちょっと?待っててね
166 :
無名草子さん:2007/06/16(土) 07:58:28
まだ?
167 :
無名草子さん:2007/06/22(金) 13:05:01
もうすぐ
おぉ・・・ wktkっす。
家康@8巻、ついに信長が消えました。
太平記は読んだ人いないのかな…確か、書いてましたよね。
このスレをひと通り見てみたけど誰もカキコしてないから…
いやさ、今、吉川「太平記」読んでて、読破後山岡版も読んでみようかなぁ、と。
読んだ方、参考までに感想を聞きたいです。
170 :
無名草子さん:2007/06/25(月) 00:10:26
朝飯はいつもパンか、お茶漬けだったんだが
山岡さんの小説読んでからは
1:1の白米:玄米の湯漬けと、味噌汁になった。
湯漬け美味いぞ〜
玄米のこりこり感がまた最高〜
おもしろいところで影響受けるんだなw
全ての日本男児は小説太平洋戦争を読むといいのになぁ
まさに人生のバイブル
>>170 自分的には正成、尊氏、高師直あたりの人間性の対比がいい感じだったぞ
>>172 最近の世評の流れ的にはもっと日の目見ていい作品だよな。昭和37年にあれを書いたんだから恐れ入る。
伊達政宗で政宗が人を食いすぎとか家康押しすぎ、みたいな評価をちらほら見たが、私的にはあれは天才だけど未熟な政宗の成長譚だから別にかまわないと思った。
それより一巻の虎哉がかなりいいな。この人随風、沢庵といい宗教がらみでいい味出すな。
保守
175 :
無名草子さん:2007/07/24(火) 10:52:11
保守
横入りだが、一応こたえると市姫のはない。浅井の使者が来て、信長が笑って表面上相手にしない。
保守
そして今日のトリップ
俺も家康聖人に書きすぎだろwww、とか思ってたんだが、家康を調べてたらそこまで笑うべきじゃないかもしれないと思った。むしろ、従来の家康観の方がいやになる。
山岡作品読む人は同著随想徳川家康、家康の周囲あたりも読んでみるといいと思う。
178 :
無名草子さん:2007/09/09(日) 17:49:16
ま、待たっしゃい。ハハハ、宇宙と大地をつらぬくわが皇国2600年の一貫した原理は愛情であり、山岡の登場人物はすぐに宇宙と繋がれるんだぞ。私はゾーッとした
すいません小説ではなく横山光輝さんのマンガで家康を読んでいるのですが、
竹之内波太郎の妹・於国の話は本当のことでしょうか
可哀想すぎて眠れなくなりました
180 :
無名草子さん:2007/10/03(水) 20:38:18
山岡が宇宙と繋がるのは禅やってるからだろうな。
戦前の人ってのもあるだろう。
作中で人は皆一体みたいなこと言ってた気がしないでもない。
>>179 波太郎自体が創作キャラだった気がす。
妹がいたのか。もう随分読んでないんだな。
逃亡中の辻〜んを
援助してたのはガイシュツ?
kwsk
183 :
179:2007/10/04(木) 19:54:35
>>180 波太郎自体が創作でしたか
さすがに無名の女性の細かいとこまでは歴史書に書いてないだろうと思ってたのですが
ちょっと気が晴れました。
でてくる女性ほとんど悲惨で気が滅入ります・・・
>>183 俺としてはおふうが印象的だったかな。短編も読んだ上で語ってるが。
女性の悲惨さは山岡荘八が書きたがってた戦争と平和の戦争の部分だろうね。
あと、老婆心ながら語らせてもらうと、
山岡荘八が資料を調べてないとは言えないが、
歴史小説とは歴史と小説という矛盾したものをくっつけており、
家康の生涯に仮託して作者が理想を語っているにすぎない、
みたいなことを本人が言っているように
基本全てフィクションとして見た方がいいと思う。
というか、信じすぎず疑いすぎず意識しないのがベター。
特に家康は真逆な評価が多いし。
前はそうでもなかったが最近千葉周作がおもしろい。
特に後半。いいキャラが多い。
あと、暴れ公子も最近おもしろい。
同じ題材の徳川家光よりおもしろく感じた。
185 :
無名草子さん:2007/10/12(金) 17:50:24
山岡荘八は、徹底的な反戦主義者。その考えを反映して超理想的な人間に
仕立てたのが家康。異常なまでの立派な人格者となっている。家康の実像
は、大河ドラマの葵三代の津川が演じた家康に一番近い。所かまわずツバを
吐き、爪を噛み、せっかちな性格。
ただし、異常なまでの人格者に書いたから、企業経営者のバイブル扱いの
本の一つとなっているわけだが。
なんていうか人間に求める人だよな。
家康は言うまでもないとして、信長、秀吉、政宗信者でもあるし。
どんな脇役にでも何かしら人間らしさを持たせようとしている。
まあ、本人も家康が完璧な人かと問われれば否と答えるといってるし、
戦争にも携わってきたからただの甘ちゃんてわけではないんだろうな。
187 :
無名草子さん:2007/10/28(日) 13:25:00
わろす
家康の後書きで、人間革命がなんたらうんたら書いてるのを見て
「この人創価?」と思ったんだが、実際のところどうなんだろう?
なんか皇国史観の権化みたいな扱いも受けてるみたいだけども。
189 :
無名草子さん:2007/11/02(金) 20:25:53
f
190 :
無名草子さん:2007/11/03(土) 00:35:34
霊友会か立正佼成会のどっちかだったと思う
>>188 聞かんなあ。日蓮系の知識もたまにだすが、禅に近い感がある。
戦後の空気の中で書いたんだろうし、精神とか重視する人ってぐらいじゃないか?
>>190 kwsk
192 :
無名草子さん:2007/11/16(金) 20:36:48
主人公がすぐに宇宙と結び付く理由がわかりましたよ
宇宙の真実を表そうとするのが禅だからな。
宇宙と結び付くのは禅に深い山岡らしい。
宇宙をロケットで行く場所と考えがちな現代人が聞くと何か違和感を感じるが。
宇宙とは世界を表すことばなのだが、自然と置き換えた方がわかりよいのかもしれん。
195 :
無名草子さん:2007/11/22(木) 00:39:13
犬作が少年雑誌の編集長の時、山岡は原稿を書いていて、
その縁で犬作は聖教新聞用の小説を頼んだようだ。
正直、ファンとしてあんまやばいとこいってないでほしい。
徳川家康、とりあえず最初の一二巻を読んでの感想は
「これは(いい意味で)普通の小説だ」ということ。
カラマーゾフの兄弟のような人物関係の錯綜もなければ、
戦争と平和のような極端な物語の広がりもない、
イリアスやオデュッセイアのような詩情もなければ
神曲や聖書のようなメタファーの塊でもない、
それでいて完璧に「小説」というジャンルの規範に則りつつ
物理的に史上最大最高レベルの物語を展開する。
もしこのまま極端な質落ち(グイン・サーガみたいな)や
病気落ち(非現実の王国みたいな)がないんなら・・・
脱帽です・・・
ちなみに、ギネス認定の世界最長小説は「失われた時を求めて(プルースト)」だそうです。
徳川家康が認定されないのは、一冊の本になったことがないからだそうな。(講談社さん頑張れ!)
つか、第三書館から大菩薩峠の全一巻がすでに(ry
198 :
無名草子さん:2007/11/30(金) 23:34:30
>>197 約400ページ×26冊ってどんだけ分厚いんだよw
徳川家康が時代小説じゃなかったらどういう評価だったんだろうか。
神算鬼謀や聖人君子はラノベとかの方が相性いい気がする。
無論元があったからこそできた作品でもあるが。
西洋文学もラノベ扱いですか・・・さすがですね。
たぶん、時代小説という枠組み自体が
世界的な評価を温存しているのではなでしょうか。
黒澤明だけであれだけの評価なんだから、
その裏にある脚本小説に立ち入るのは
外国人なんかにとっちゃ化物密教の領域じゃないんすか?
その領域に踏み込んでる貴方たちも・・・
>>200 ああ、そういうつもりでいったんじゃない。
徳川家康とのギャップがダメって人結構いるから。
時代小説にありがちなデメリットつうのかな。
俺的には全然ありだが。
時代小説のデメリットってなんだろう?
読者層がおっさんジジババなこと?
言い回しが古臭いこと?
歴史解釈を読者に迫ること?
どれも読者の側の勝手な事情だと思う。
もし読者の側に少しでも時代小説に対する“帰依”の気持ちがあったなら
これほど順当な文章と人との関わりはないが
が、しかし、
時代小説は聖書ではない!
人間のあり方を時代小説のような“反省文”によってではなく、
聖書のような“空手形”によって決めつけようとするところに
西洋的価値観に振り回される現代社会の誤りがある!
長広舌失礼いたしました・・・
>>202 読者の勝手な事情つっても自分にとっての評価は結局自分で決めるもんじゃないか?
歴史好きは自分の歴史観持ってる奴多いし、どこかで違和感感じまったとしても仕方ないだろう。
それに他の時代小説に強い思い入れある人とかもいるんだし。
山岡荘八は家康の人生を借りて自分の好きなこと書かせてもらったって言っててて、
俺も時代小説とはそんなもんだとは思うけどさ。
あと、読者層は完全にデメリットだろ。
若者は自分から手をつける奴自体が少ないんだからどうしようもない。
あいつら食わず嫌いに近いんだからむしろ布教手伝ってくれよ。
信長辺りは普通にうけると思うんだがなあ。
山岡荘八が天皇信者であることを否定する人はいないと思うけど、
実際にどんな天皇観を持っていたんだろうか。
新太平記に
>-こなたは仏どころか、黄金ですらないのだぞ。中身はただの銅ではないか」
そう罵っても鍍金の輝きを誇り顔に笑っているし、
「南無釈迦牟尼仏……」
と、拝跪してみても別段おごった油断も見せなかった。
つまらぬ銅の小像でもあり、偶像でもあり、そして、信ずる者には仏でもあり宇宙でもあった。
(いったいこれはどうしたことであろうか……?)
徴笑を誘われながら小首を傾げて見入つているうちに、
正成は自分の心の隅々に充満はしていた迷いの霧が、
す−っときれいに霽れわたってゆくのを覚えた。
一個の銅塊でもよし、つまらぬ彫刻であってもよい。
釈尊の偶像と見てもよし、メッキの玩具と見るもあながち誤りではあるまい。
しかし、その裏に一つの知恵の輝きが加わると、それは仏教の真髄も示現すれば、
宇宙と人間の徴妙な関係も語りだす……
という描写がある。
徳川家康のあとがきは、人間の欲に対して土地にせよなんにせよ足らなすぎる、
だから、物事に対しての受けとめ方を変える工夫をするしかない、
という顔ショクの故事に近い意味で人間革命が必要と書いたのだと思う。
(ちなみに人間革命を語ってるのはたぶん池田大作より山岡荘八の方が先。
むしろ、池田が出版社の時、仕事上の関係で影響受けついると思う。
調べたら池田のブログに近いことが書いてあった)
また柳生宗矩で「心は自由である」と語らせている。
三島由紀夫はイリュージョンのために死んでもいいと語っていたが、
山岡荘八も似たような人生観をもっていたんじゃないだろうか。
長文失礼。
イリュージョンで26巻は長すぎる。
三島のやれなかったことを山岡がやったのだと思う。
日本の世界超え。
政宗読破。
小説を読み、楽しむ、と言うよりも、人生の指南本を読んで、勉強しているような、錯覚を覚えた。
若いせいか実感出来ない事もあったし、山岡思想に染まりきる事は決して無いが、確実に影響はあるだろう、と思う。
礼儀を知らん若造め。
>>197 ギネス認定基準を満たしてなくても、分量だけなら世界最長小説になる?
あるいは日本限定なら最長?
長いだけならグイン・サーガがある。
でもあれは途中からラノベになると聞いている。
「世界最長のプロ級小説」だと思われ。
山岡ファンだが徳川家康だけは絶対友達にすすめられんね。長すぎ。
てか、筆者本人ですら試し読みしてくれといえる代物じゃないと自覚している。
>>206 山岡に趣味を聞いたら説教と返ってきたそうだ。
212 :
無名草子さん:2008/02/05(火) 13:25:55
Wikipediaのベストセラーの項では、
徳川家康シリーズ作品に分類されてるけど
一個の作品ですよね? 苦情言わないと。
史実に基づいた家康を知りたいので、お勧めの書籍があったら教えて
214 :
無名草子さん:2008/03/05(水) 22:22:01
>>213 基本としては北島正元、中村孝也あたりじゃないかな。
笠谷和比古とか読んでみるのもいいかもしれん。
215 :
無名草子さん:2008/03/08(土) 22:23:59
山岡作品の(ちゅーか大衆文学全般の)唯一の欠点は、面白すぎるっつーとこかな?
こんなに面白いと、本気で研究するのがバカらしくなる。故に学界では無視。
仮に学術的な価値があったとしても無視される。江戸期の浮世絵みたく。
哲学でいやショーペンハウアーとかがこの部類に入る。
学術は必ずしも本質的価値を捉えられないことの証左。
×学術は必ずしも本質的価値を捉えられないことの証左。
○学界は必ずしも本質的価値を捉えられないことの証左。
家康が10代の時にやたら賢く落ち着きがあるのが気になる。
実際には、不安で右往左往、判断ミス、感情の暴走などがあっただろうに
そんな頼りない日本人が蔓延し出したのは近代に入ってから。
戦国の、しかも武家の上層に位置する人間に
現代の常識が通用すると思ったら大間違い。
逆にそんな時代だったからこそ、脱糞事件も不問に処されたわけ。
(日々の精神的緊張の程が察知されるからこそ、
脱糞ごときで責める訳にはいかないという論理)
>>218 いやいやw
同時期に若気の至りでやっちゃった人とか致命的なミスで
逝っちゃった人とか普通におりますがな。さらに言えば、
『徳川家康』の今川氏真(若)とかまさに君のいう『そんな
頼りない日本人』そのものですから。
「当時の日本人は〜」とか法螺吹くよりは山岡さんはそう
いう家康を書きたかったんだよ、で良いと思うよ。
確かに「あの若造がこんなにねえ…」という感慨は話の筋
としては成り上がり系なのに少ない作品だよね、家康は。
『伊達政宗』も完璧超人だけど、この作品では老成の過程
を上手く書けてると思う。
220 :
無名草子さん:2008/03/11(火) 01:55:46
“そういう家康を書きたかった山岡さん”が、
26巻にも上るプロ級小説で書きたいことを書き尽くせたこと自体が
あの時代の精神的緊張感を物語る何よりの証拠なんだよ。
そもそも書けないから。フランス革命やロシア革命程度じゃ。
戦争と平和なんか読んでも、軍規に逆らって将兵追いかけてく小兵とか
(゚Д゚)ハァ?って感じ。兵士なら先に軍規を守れってのw
全体の緊張感が段違いに違う。父も母も義父も殺された相手(秀吉)に
嫁いでいく女(茶々姫)とか、そもそもの話の作りの深刻さがずれている。
>>219おまえみたいな自我の発散の塊みたいな文章を書ける今の時代に感謝しな!
“当時の日本人は”、おまえみたいな上からものを見るような
衒学的な姿勢をとる前にはもうすでに切腹してたんだよ!!!www
>>220が何を言ってるのか本気でわからないが、とりあえず他人のレスに
『上から物を見るような奴が〜』とか言ってる本人が一番上から目線と
いう恥ずかしい人なのは理解した。
別に“上からものを見るような”姿勢を
“恥ずかしい”とか何とか批判したつもりはありませんが?
いまの時代はそういう時代なんだから、いいじゃありやせんかw
これからも他人を見下げていい気分になっていましょうや。お互いに。
223 :
無名草子さん:2008/03/11(火) 15:57:47
ときに、山岡先生の「徳川家康」全集ハードケース入り古書・昭和40年発行第二刷・講談社って
誰か欲しいひといる?引っ越しのときの大掃除で発見したんだが…古本屋で売れるのかなぁこれ。
徳川家康読んでて、端整な日本語が使われてる中で
ところどころ「戦車」とか「ベルト」とか「ゴム風船」とか「ポーズ」とか
当時にない概念や外来語が使われてるのが非常に気になる。
めったに使われず、ごくごくたまに使われるからこそより以上に。
やっぱり戦後の作品なんだなーって感じ入る。
だいたい大般若経(世界最長のお経)と同じぐらいの分量なんだよな>徳川家康
むこうは漢文でこっちは現代文だから、訳せばたぶんむこうのほうが長くなる。
世界はまだまだ広いってこと。とはいえインドに負けるのはそんなに悪い気はしない。
東洋社会の兄貴分だから。同じ兄貴分でも中国のほうはあの体たらくですが。
とりあえず山岡信者が司馬信者より
実社会において痛い奴であることは十分理解した
>>223 ハードケース入りって、一巻に文庫本(〜の巻)
1.5巻分が収められているやつ(所謂愛蔵版)?
それだと残念ながらそう高くは売れない。発行部数が相当なもんだから。
それにところどころ(出版社側による)誤字脱字も見受けられる。
最新刊ではこれらの誤字脱字はほぼすべて訂正されている。
装丁は市販本としては屈指のものだから、二束三文で売るよりは
将来の高騰を待つがよいと思われ。置き場がないんなら仕方なし。
司馬は作品よりも本人名で売れてる気がする。吉川も若干。
対極(本人名よりも作品)にいるのが山岡。間が池波とか山本って感じ。
229 :
無名草子さん:2008/03/23(日) 00:39:01
山岡さんの作品の登場人物はみなさん礼節に秀でてますね。
セリフの場面が始まるたびごとに几帳面な挨拶が繰り返される。
その挨拶がこれまた礼儀正しいことこの上ない。
山岡さんの脚色を断罪すべきなのか、それとも現代人の無礼を断罪すべきなのか、
戦国時代にまでさかのぼって判断するのは無理にしても、
皇室とか寺社とか伝統芸能みたいな、昔の日本のあり方を残す風習から
判断材料を読み取ることもできないはずはないのだが・・・
山岡作品の主人公は基本完璧超人が多いけど、たぶんそういう作風なんだろうな。
徳川家康では人間としての弱さに悩み苦しむのを書いたらどうかという意見も結構もらってたらしいね。
個人的には完璧超人より脇役や徳川家光みたいなある意味不完全な主人公のほうが好きだ。いい味してる脇役は多いと思う。
231 :
無名草子さん:2008/03/24(月) 13:33:45
戦国武将に人間の弱さを代弁させるのもいかがなものか?
中でもその、勝ち組中の勝ち組の家康が弱々しく描かれるんじゃ
いったい誰を力強く描けばいいんだ?ってことになる。
世の中人間の弱さを描いた作品なんて吐いて捨てるほどある。
そんな中で、あくまでも人間の強さを描こうとする山岡の作風は却って読んでてせいせいする。
>>231 ちょっと言い換えるか。弱さってよりは未熟さやある種の汚さのこと。
人間ってのは悪魔と神の間を上下する不完全な動物だろ?
徳川家康が聖人すぎると鼻に付く人は多いと思うね。
ちなみに俺もこの作品から感じる清々しさは好きだぜ。
徳川慶喜も司馬のより山岡の方が芯があって好みだ。
千葉周作二巻目突入。こういうほのぼのしたのもいいな。
233 :
無名草子さん:2008/03/24(月) 23:18:40
>>232 人間が(たとえ英雄であろうと)神と悪魔の下で右往左往するというのは西洋の発想。
東洋では、人間は時に神になり悪魔になる。実際家康も日光で神として祀られている。
これは人間を超越化させるというよりは、孔子の「鬼神を尊び、これを遠ざく」という
言及などにもちなむ東洋独特の現実的世界観がもたらした所産であるといえる。
虚構の塊であるにも拘らず、その情緒的衝撃性から尊ばれる西洋の超越神から比べれば
山岡作品における人間の超人的描写は、十分に現実性を伴っているといえる。
「歴史小説なんだからそんなことは当然だ」と言われるかもしれないが、
あくまでも超越神の虚構に囚われない範囲内で、神や悪魔にも紛う人間を
描こうとするのは、敗戦直後の日本において山岡自身が賭けた東洋の威信ではなかったか?
たとえ原子爆弾や大空襲のような未曾有の絶望的破壊に苛まれたとて、
日本人はキリストやゼウスのような虚構ではなく、家康のような現実のほうを採るという。
>>233 どう受け取ったのかはよくわからんが、悪魔と神の間を上下するってのはその後者の方ね。
人間は悪魔にも神にも成り切れない、とも思ってるけど。
家康が神としてまつられてるから、と言われても何か引っ掛かる気がする。それとこれは別のような。
でも、山岡の天皇観は実際そんな感じじゃないかね。西洋の超越神との比較は徳川慶喜で語ってた。
確かに家康を完璧超人として書いてるのもそれが理由かもな。
235 :
無名草子さん:2008/03/25(火) 00:32:14
>>234 そもそも西洋的虚構に基づいた超越神や超越悪魔(?)など、
この世界に存在しないだろうということ。
もちろんそれらが実際に存在するか否か、現代の思想科学では覚束ない。
それでもあくまでそれらの存在を定立しようとする西洋の側に対し、
あくまでもそれらの存在を反定立しようとする東洋の側の布陣の急先鋒、
それが山岡荘八の、聖書の三倍以上にも上る分量の「徳川家康」という作品だったように思う。
個々人の信仰不信仰は別として、果たしてその真偽やいかに・・・?
236 :
無名草子さん:2008/05/11(日) 21:31:20
家康を読んでいると現代用語が頻出するのだが、連載の締め切り時間に追われてチェックする時間がなかったのかな?
現代用語以前に外国語使ってますから。
(キリシタンとか当時にもあったものだけでなく)
「秀吉の心はゴム風船のように膨らんでいた」みたいな。
大衆文学のいい加減さとも言えるし、大らかさとも言える。
(浅田次郎あたりを併読してるとどうでもよくなる)
新潮社から出てる「考える人」ちゅー季刊誌の春号で、
「海外の長篇小説ベスト100」ちゅー特集があったんだが、
海外長篇文学との比較の対象として日本の「源氏物語」なんかが引き合いに出されるのに、
「徳川家康」は愚か、「宮本武蔵」のミの字も、「真田太平記」のサの字も出てこなかった。
一貫して無視されちょった(→時代小説)。
まるで両津がプラモデル作ってる最中に、
中川と麗子が全世界の国賓を集めた宮廷晩餐会を開いているようだった(→こち亀)。
信長は光秀に対して「おい、ハゲ」を連発しているけど、当時こんな言葉はあったの?
俗説らしいよ。
信長が光秀のはげ頭を人差し指でグリグリするくだりにはワロタw
他にも具足をカチャカチャ言わせながら「ワーワー」「ダダダーン ダダダーン」て、
高級文学の忌み嫌う擬声語使いまくり(実際は西洋に日本語ほど擬声語がないだけで、
今の日本の高級文学家がその西洋の文学表現にあやかってるだけ)。登場人物の
死にざま殺しざまもあまりにも潔すぎて、ただ信教故に自殺を拒んだだけの
ガラシャ夫人ですらかすんで見える。こんなの海外文学と比較できるわきゃないわな。
司馬や吉川と比べると山岡荘八は流行小説の面が強いな、と感じる。
だんだん埋もれていくと思うと少し寂しいな
司馬や吉川は正統な“時代”小説家。山岡はむしろ“歴史”小説家。
そのぶん創作性に欠けるのは確か。評価の仕方を変えないと。
そうか?
山岡のある種理想的な主人公の魅せ方はむしろ創作と言えると思うが。歴史的事実を淡々と書いてる訳じゃないだろ?
それに時代小説はそれなりに書いてるぜ。千葉周作とか、越後騒動とか、柳生系とか
むしろそういう取っつきやすさが流行小説たるゆえんじゃないか?
あれ(山岡小説)が理想的だのなんだのとほざいてる連中の
現実生活での卑俗さのお里が知れる。
切腹も拷問も磔も「ワーワー」「ダダダーン ダダダーン」も当たり前。
むしろ自分自身(日本人)の活きていた世界の本来の姿(崇高なる野蛮)に
気付かせてくれた、山岡の戦後ながらの奮闘に感謝して余りある。
翻れば、山岡小説ごときで本来の“大和魂(ただしこれはあくまでも現代用語)”
に触れたぐらいで、辟易するような日本人の多さ自体に、また辟易せざるをえない。
>>244 辟易してるような奴の大半はなんだかんだで自分の家康像とのギャップだろ。
贔屓がすぎる、と。
それに対して山岡が書きたいことを書いてる理想小説たがら、って言ってるだけって話。
>>245 贔屓であることを完全に否定する気はないが、あの時代(敗戦後)に山岡が
家康を徹底的に描くことには、極めて戦略的な目的があったように思う。
原爆や空襲のような民間人虐殺によってまで日本を屈服させ、
“身長差の見せつけ
ttp://homepage3.nifty.com/time-trek/img/mac-hirohito.jpg”
なんていう、極めて俗悪な手口で日本人のプライドをズタボロに切り裂いた、
あちらの側の国の“将軍”に対して、こちら側の“大将軍”で対抗しようという。
山岡は家康を書く直前に「原子爆弾」なんて短編も書いてる。たぶん確信犯。
明らかな贔屓といえるのは、頼朝や尊氏ではなく、家康のほうを選んだことか。
>>246 極めて戦略的、なんて固く書くまでもなくあったろ、そういう考えは。
所々漏らしてる。
てか、小説太平洋戦争書いたり、特攻隊の社説書いたりもしてる。
ちなみに徳川家康選んだのはむしろあまり好きな人物じゃなかったからだった気がするが。
むしろ好きなのは信長じゃないかな。
原子爆弾なんて書いてたってのは知らんかったな。山岡作品は結構読んでるんだが。
贔屓の理由になる「作品の長さ」自体が、「家康」もすでに「グイン・サーガ」
はおろか、「人間革命」にすら抜かれてしまっている(どうせ代筆だろうが)。
「家康」も史実上の家康も、「人間革命」や犬作よりゃマシってことで、許してくだちい♪
そも「小説」という表現媒体自体が、東洋ではより高尚な文筆である「大説」の対応概念でしかなく、
小説などのほうを主要な評価基準とする西洋文明の風習に合わせて、あえてこちら側がレベルを下げて
あげているところがあるわけで、そういう意味でもあんまり難解さや、精神的葛藤などにはこだわらず、
面白さの追求に終始した山岡の表現姿勢は、なまじ純文学などを目指すよりも正攻法ではなかったか?
現代の倫理問題に真剣に対峙し過ぎたあまり、本当に切腹してしまった三島さんなどは、作品の内容も
それはそれは深刻だが、所詮それも小説でしかないのであって、真剣さそのものが“銃刀法違反”の
様相を呈する現代社会の不真面目さには、擬声語使いまくりの山岡小説あたりのほうがお似合いだろ?
関ヶ原に、お馬さんに乗って“トコトコ”と向かう家康公。
おぬしの作戦プランを申してみよ
融通無碍
山岡荘八文庫を順番に伊達政宗まで読破しましたー。
山岡さんとは波長が合うと、どれも苦もなく楽しく読めると思いますが、
ここまでのマイベスト3は、1位家康、2位信長、3位政宗です。
ところでレス見てると、明治天皇の作品評価が無いですが、
読破された方ぜひ感想ください。
253 :
無名草子さん:2008/05/27(火) 14:45:04
>>252 山岡荘八の明治ものは別に嫌いじゃないんだが、あんまり薦められん。
山岡ファンなら読んでもいいんじゃね、ってレベル。
有名どころがあまり活躍しないから感情移入がしにくいかもしれん。
明治天皇は6巻あるが、内容は孝明天皇についてで、孝明天皇が死ぬと終わり。
それ以降も書くつもりはあったと思うがなんかあったんだろ。
やはり幕末と戦国とはノリが違うから、そこは読んでみないと正直わからない。
明治ものなら個人的には
徳川慶喜>吉田松陰>高杉晋作>明治天皇≧坂本龍馬
徳川家康手をつけ始めたけどまだ1巻の100ページくらいだから
家康の影も形も見えません、いつ出てくるんだ
>>254 家康主体で読みたいなら、三巻まで待て。三巻でやっと桶狭間だ
一応一巻でも竹千代はでてくるが
まあ、本当に家康が活躍し始めるのは、
信長も秀吉もいなくなる15巻以降なわけだが。
家康と共に忍従の日々を味わう意味での前14巻。
経過期間は約55年。ちゃんと話は繋がっている。
決してシリーズ物などではなく。
257 :
254:2008/05/31(土) 09:02:50
そうか…先が長いなあ、でもまあ長く楽しめるって思って頑張るよ
しかし1巻半ばですでに登場人物が覚えられなくて四苦八苦してるww
巻数が巻数だから、ベストセラーつってもそんなに読者数が多いわけじゃない。
しかも全体の発行部数でも吉川「宮本武蔵」の4分の1程度。
世界的ベストセラーの中では、さらに下の下。
まだまだ「秘密兵器」の類→家康。
ようやく徳川家康3巻なんだけど、山岡先生って家康よか信長のが
好きなんじゃないかと感じるなあ、信長サイドがえらい生き生きしてる
260 :
無名草子さん:2008/06/14(土) 00:39:11
もともと山岡は信長好きだぞ
信長五巻もノリノリで書いたんだろうな
あ、やっぱりそうなんだ<信長好き
家康はなんとなく動かしづらそうに感じるんだよ
創作エピソードの部分ををもっと短くしておけば全体がもっと短くなるのにと思ってしまう。
築山御前と弥四郎の話は退屈なうえに長杉!
逆に三ヶ原はもう少し長くてもよかったのではと思う
ぎゃっ
大賀某は確か実際にのこ引きにされてなかったか
てかあの家康自体創作だろ
家康は読めば読むほど、史実を知りたくなってしまう
家康は、運命を左右した人間の数が
信長や秀吉などとは桁外れだから。
飾り立てるにしても貶めるにしても、
「それは違う」っていう反論が続出する。
尊敬にしろ怨念にしろ切実なんだ。
多くの日本人にとって。
分かりすぎるほど分かっているからこそ
分析しようとすると却って分からなくなる。
日本人の身の丈の代表。それが家康。
「運命を左右した」っていうよりは、「運命を預けた」っていったほうがいいな。
別に海賊や南蛮人、紅毛人のように一方的侵略を行ったわけではないから。
むしろ海賊や外地侵略は取り締まった側だ。
船も小さくしたし、外交も縮小した(抹消したわけではない)。
全ては内地の平定のために。半ば自家中毒が過ぎるほどに。
日本人の身の丈の代表であるどころか、身の丈の制定者ですらある。
のほほんと暮らさせ過ぎたせいで、ずいぶん縮んだ&伸びなかった。
戦国期の平均身長は南蛮人や紅毛人とも大差なかったというのに。
日本人を甘やかした張本人と言えないこともない。まったく。
>>267 まあ統治者としては当然でね?
家康は元は貿易拡大論者だけど、銀の流出もひどかったし、キリスト教の問題もあったし。
制限し始めたのは大坂の陣前か。
信長は造船業を拡大しようとしたし、秀吉の朝鮮出兵は言わずもがな。
他にも銃保有とか貴重鉱物濫用とか、いま世界の支配層がやってること
(イギリスの海外侵略、アメリカの武装、ユダヤのダイヤ)と全く同じことを
当時としては世界最大級に試みた上で、結局はどれにも執着することなく、
天下平定こそを最優先したのは、偏に家康特有の業績であるといえる。
今でも日本人には、深いレベルで刻み込まれている。
「信長の野望」と「秀吉の欲求」を超克した、「家康の選択」が。
居城の派手さまでも犠牲にする堅実さが。(安土桃山≧大坂≫江戸)
270 :
無名草子さん:2008/06/21(土) 20:30:39
age
石川数正は家康のために秀吉のもとへくだっていったことにしてあるが、
実際のところはどうなんだろう?
>>271 数説ある。山岡は最初推測で書いている。
後に、松本城から是の字の瓦が見つかったことと、岡崎に数正の墓があったことを、信憑性の足しにしている。
是というのは、清康縁の字。日の下、即ち天下。清康が夢で不思議な老人から是の字を掌に乗せてもらったので、占わせたところ、天下人が当家からでる証と言われた。
それに喜んで清康がよく調度品に使った縁起物、だそうだ。詳しくは知らん。
武田、豊臣で太鼓持ちをしていた大久保長安が
家康の下に推挙されて、本人の前で「世のため人のため、
平和のために尽くさせて頂きたく候」みたく大風呂敷を広げれば
「わしはわしのために働いてくれる者こそを探しとる」と水を差す。
言葉を飾ることを、例え真の理想に満ちたものであっても許さぬ。
真の理想は現実によってこそ叶えられよ。
太鼓叩きや大風呂敷は豊家の代で終わりじゃと。
信長、秀吉、家康の三人で括るよりは
信長、光秀、秀吉の三人で括って
家康は番外扱いしたほうがいいかも。
三成(三つで成る)を許さなかったから。家康は。
275 :
無名草子さん:2008/07/17(木) 08:27:46
この人の徳川家康、家康が一番何考えてるかわからん
>>275 ほんの一瞬(三日とか)でも、天下に手を付けた四人。
順番は信長→光秀→秀吉→家康。
年齢は光秀>信長>秀吉>家康。
実は光秀のほうが信長よりも長生きしてたりする。
三つ巴のような均衡をあえて破綻させることで見えてくる歴史もある。
秀吉がハイリスクゼロリターンの朝鮮出兵に踏み切った本当の理由がワカラン。
本の中でも、日を追うごとに強くなる秀吉の強行論と説得に失敗した反対派という形が延々と続くだけで
核心的理由は終始曖昧なままだし
こけおどし
ただいま16巻、どうにか年内に全巻達成できそうだ。
しかし家康をはじめとする武将たちが現代用語を口にするのはカンベンして欲しい
戦国無双じゃないか
283 :
無名草子さん:2008/08/12(火) 23:57:30
★中国:山岡版「徳川家康」がブーム…戦国ゲームきっかけ
山岡荘八の小説「徳川家康」の中国語版(南海出版社刊)が北京市の書店に
ずらりと並べられている。400年以上前の将軍が中国人の人気を呼んでいる
のには、ゲームソフトの影響があるようだ。
故宮に近い大手書店「北京図書大厦」を訪れた。中国人客が「徳川家康」を
手に取り本の帯の説明を熱心に読んでいた。「(北宋の司馬光が編さんした
歴史書)『資治通鑑』や『三国志』に匹敵する」「21世紀必読の宝典」。大絶
賛だ。全13巻のうち、これまで発刊されたのは9巻。売り上げは計100万部
を超える。中国新聞出版報によると、6月の文学類販売ランキングで19位に
入った。
なぜ家康が受けるのか。同書店販売管理センター副主任の張崢さんは「中国と
日本は文化的な基礎が似ていて、中国人読者にも読みやすいからだろう」と
分析する。だが、それだけではなさそうだ。
初巻を手に取って見ていた大学生の雷暘さん(25)は「武術に興味があり、
日本の戦国時代が気になっていた」と話す。ところが、より詳しく知りたいと
思ったのは、関ケ原を舞台とする日本の戦国ゲームで遊んだのがきっかけ
という。ネットでも「ゲームで家康に興味を持った」という書き込みが目立つ。
中国でも今や、ゲームソフト人気が本のベストセラーの行方を左右しているようだ。
>>>
http://mainichi.jp/select/world/news/20080812k0000e030053000c.html
>>280 あくまで“俗書”ではある。どれぐらいかっつたら、
西洋文学や宗教書と同等ぐらいに。
本当に高尚な書物は仏書や儒書、史書など以上。
定義的には聖書すら俗書である。書名とは裏腹に。
凝縮集約されている精神性の度量が違いすぎる、東洋の書物と西洋の書物じゃ。
にもかかわらず、若干大人気ないながらも、東洋級の濃密な精神性を西洋級の
通俗的な表現で著したら、これほどの分量になってしまったってところがある。
さらに、日本人が西洋級の希薄な精神性をそのまま西洋級に通俗表現した
結果が「グイン・サーガ」だったりする。すごすぎてもはやどうでもいい領域。
せっかく取り上げられたのにここは相変わらず過疎だな
だってどうやって盛り上げたら
まあ確かに。住人と呼べる人がいるかも微妙だし。
個人的には、中国で受けた理由としてイメージが白紙ってのがでかいと思う。山岡作品に関しては。
一応今回の中国ので色々とググってみたけど、発起人は台湾ぽい。
台湾の方はもうピークが過ぎてるみたいだけど、陳水扁も徳川家康に政治の心構えを見た、とかなんとか。
中国アマゾンの売り文句は中曽根元首相や松下幸之助の評価を引用して、必読の書という感じ。
あとは現代の三国史演義、とも。
あっちで売ってる山岡作品はアマゾンみる限り三傑のみ。小説太平洋戦争とかはさすがに売れんだろうし、司馬や吉川の作品も一、二冊しかないからたぶんそんなもん。
レビューは信長が70、秀吉が50、家康の三巻が最も多くて110。評価平均は4〜。
二割のレビューは発送や在庫、値段関係。
秀吉や信長は翻訳不満も多い。
山岡はくどいって言われ勝ちだが、あっちだと描写が細かく美しいって評価が結構目につく。
所詮アマゾンレビューではあるが。
ただ、家康はさすがに読むのが疲れたってのはいくつかあった。あっちじゃ十三巻らしいが、それでも長いんだろう。
一巻が一ヶ月ごとに発売ってのが丁度いいってのもみたけど。
世界最長のお経「大般若経」が、漢文で「家康」と同程度の文字数だから。
漢訳で分量が半分になるってことなら、大般若経の半分の分量だってこと。
もっとも般若経自体、同じような内容の繰り返しだし、単一の書物ではないし、
著者も決して一人ではない。グイン・サーガの上にペリー・ローダンがあるようなもの。
「孤軍奮闘」で世界最高峰の半分程度までいく。エベレストに対する富士山、日本人。
家康やっと14巻、まだ折り返しただけか…なげえなあ
しかし先生もよくこんな長いもん書いたもんだ。
この家康はなんつーか漬物石みたいだね。
関が原以降は退屈かと思ったが、長安なる新キャラが色々と盛り上げてくれた
三成ファンに山岡は糞とか言われてて腹たった…
焼き味噌じゃ!
>>292 三成贔屓は基本アンチ家康になるから。
でも、家康聖人過ぎ、長い、くどい、天皇信者、辺りの言い分はわからんでもない。
人物描写が薄っぺらいってのだけは納得できないが
比較的ライトな信長から入って抵抗感消せるか否で、山岡が合う合わないが決まる気がする。
294 :
233:2008/10/02(木) 21:12:10
×232
○231
山岡家康は、関ヶ原含む有事の話をふんだんに盛り込んだ上で
平時に世の中が移っていく姿を描く。一方で吉川武蔵なんかは
関ヶ原以降の平時にわざわざ有事のごとき殺し合いを続ける剣豪の姿を描く。
でも、吉川武蔵のほうが大戦中に本当に兵士の士気向上のために読まれて、
山岡家康のほうが戦後に書かれて大ブームになっている。あべこべだっての。
もし、山岡家康のほうが戦時中に書かれて、吉川武蔵のほうが戦後に
書かれていれば、日本戦争に勝ってたかもな。そのほうが精神的には正しい。
もっともその場合、家康も武蔵もブームにならなかった可能性もあるが。
上で「山岡は禅の影響が濃い」みたいなこと言われてるが、
やっぱり日蓮系や、法華経の影響が一番強いと思うぜ。
家康でも伝通院が血を混ぜた墨で観音経写経してたり、
日蓮宗徒の本阿弥光悦が生き生きと描かれてたりする。
「人間革命」の他にも「立正佼成」なんて言葉も使われてる。
今の日蓮系教団がやり過ぎだからって、「坊主憎けりゃ〜」
じゃあな。現代の英語も使われてたりするからお互い様。
>>296 影響は受けてるんじゃない。少なくとも悪い印象は持ってないはず。
日蓮書いてるし、光國もいるし。
ただそれ言ったら禅の柳生や沢庵、虎哉、政宗だって生き生きしてる。
家康は浄土だし、神道も延々と語る。
そういう人だろ
法華や日蓮はな、信じてるか信じてないかで全然違うんだよ。
独特の“華”やかさに恍惚となって、他が霞んで見える。
大乗経典を武士の刀に見立てるなら、
般若経は見事な大刀であり、浄土経はちょうどいい長さの脇差であり、
法華経は華やかな装飾の施された拵えだ。見える部分を全部覆っちまう。
一応純正の仏教ではあるんで、キリスト教なんかよりは相性が良い。
ソードやレイピアの鞘に日本刀は納まらない。
信仰してなくたってマシであることぐらいは分かる。
自分は信じない。でも鞘としてならおkだ。鞘なら。
創価には大作ファミリーが、霊友会には都知事がいる。
佼成会にはウチの曾ばあちゃんもいた。どれも在家向けなんで
差を付けたけりゃ正宗あたりで。篤姫も入ってた。
「『毒を以って毒を制す』は子供の策じゃ」と山岡家康公は仰る。自分でもそう思う。
でもだからこそ子供っぽい相手にはちょうどいい。子供を以って子供を制す。
堅気でない奴ら、病人、婦女子、ドンと来いってな。大作どんも待っておるよ。
山岡の宗教に対するスタンスは、新太平記の誕生仏の笑み、の件で理解していいと思う。
この仏像は、ただの銅塊でもよし、玩具でもよし。つまらぬ彫刻でもただの偶像でもよい。しかしそれは宇宙の真理でもよい。受け手によって千変万化
また受け手自体も千変万化
まあ日蓮ネタはともかく草加ネタは面倒なので個人的には話題にしてほしくない
確か天理ネタも扱ってたが正直なところ、なんだかなあって感じた。
キリスト教は高山右近やガラシャ、政宗で関わるがあんま突っ込まんね
大衆文学作家が特定の宗教に傾いた姿勢をとらないのは当然ちゃあ当然だけれども。
ただ26巻も一人の人物について書き尽くすような、日本人離れしたバイタリティは
突出した個人プレイを容認する日蓮系の神経だと思うって話。普通の日本人は良くも悪しくも
そういう突出は嫌うから。日本人にしちゃ珍しい芸能的ギネス的精神の源。
実際に芸能人にも日蓮宗徒は多い。
いま「オタク」とか呼ばれてる日本人も、とんでもない技術力とか持ってたりするがな。
バカウマなアニメとか、プラモとか、ゲームとか、ある程度は評価されてる。だけども
アニメとかプラモとかゲームとかは、本とか美術とかマネーゲームみたいな
社会的に第一線とされる分野からは、それら自体がある程度退いてるもんだから、
どんなに技術力発揮したところで所詮はアニメ、所詮はプラモ、所詮はゲームって
扱いを受ける。ちょうど日本の企業が車や新幹線は作らせてもらえても、航空機や
宇宙開発はなかなかやらせてもらえないのと同じように(軍需面での問題もある)、
一つ一つの分野から引き摺り下ろされて、最大級の突出ができやしないっていう
戦後の日本人の成れの果てがオタクだったりするから。未だに突出した活躍を続ける
日蓮系の宗教団体なんかがオタクと敵対したりするのもそんな理由があったりする。
強固な感情的信仰の功罪は日本であれば日蓮系を見れば分かる。そして本当に
社会的に突出した活躍をしようと思うなら、日蓮を信仰するとまではいかずとも、
日蓮宗的なものを容認しなければならない。たとえ虫酸が走るほど厭な感じでもだ。
徳川家康はむしろ戦国群像劇的な感じがするんだが
主軸が家康なだけで、26巻のうちに様々な人間を取り上げたというか
>304
それなら「戦国記」とかの題名で出しゃあいいじゃん。
叙述範囲も家康の生誕から死去までなんかでなく、
応仁の乱から冬の陣までとかにしとけばよかった。
でもそれじゃあ日本史の戦国版にしかなんないから、
家康という個人に重点を置いて書いたんだろう。
叙述形式自体が個人の突出を目的としている、もし
これが本物の宗教になると人間革命になっちまう。
宗教家ではなく作家の道を選んだ大作ってことさ。
作家かつ政治家なら都知事とかな。日蓮の弟子達。
山岡が日蓮系だと思うもう一つの理由:
真宗色が全くといっていいほどない。
「私なんかこんなもんですよ」っていう、半分イジケ気味の謙遜なんかが全くない。
清濁併せ呑む度量の広さとは真逆の、何もかもをハッキリと断ずる清廉潔白。
恍惚的な破邪顕正。厭離穢土欣求浄土を旗印に掲げた家康自身と方向性は
同じでも攻撃性が遥かに強い。
攻防一体の禅、防御の浄土(真宗含む)、攻撃の法華。
「家康」がリーダーの教科書扱いされたのにもそんな理由が。
だから大作ネタは控えろと
>>306 山岡はロマンチストだと思うが、未熟さと哀れを書くのもなかなかと思うぞ。
本当に清廉潔癖と言うほど激しく割りきってるか?
あまり否定を使用とする人じゃないだろ。
第一家康の浄土は人間の限界があると知った上での南無阿弥陀仏。
それと一番影響受けたのが禅てのは確か本人の言だぞ
禅も浄土も神道も入ってるのは確かだって。
武田信玄が座禅して沈思黙考してる描写なんかにはしびれたね。
ただ、禅や浄土は原理主義的ではないから、
あくまで自省第一であって外向は二の次、
それらだけじゃ表に出てこない、一般の域を出ない。
出て行く時、露出される時には法華、日蓮的な強烈さが必要になる。
有無を言わさず“折伏”させる情熱がいる。
それがあったからこそ書かれただろうし、
なかったら書かれなかったんだ、「家康」もたぶん。
未曾有の大業を敢行する機縁をもたらすんだ。
>>307 同じ浄土でも浄土宗と浄土真宗は違うから。
お話にならないような無様さでも受け入れるのが真宗。
程度が低い代わりに、確かにそれで浄土信仰は完成する。
同じことは臨済禅に対する曹洞禅なんかに関しても言える。
本質的に不立文字であるところをあえて書かれた正法眼蔵、
書いた時点で程度は低くなってるんだが、必要ではあること。
兄貴分の法然と栄西、弟分の親鸞と道元ってな具合。
鎌倉新仏教以前の八宗なんかはまだ上にある。
法華は男が信仰するとやり過ぎになる。
「家康」の分量や、大作や都知事を見てのとおり。
だから、女性の芸能人あたりが活力源として信仰して、
伴侶となる男は、冷徹な般若や実用的な浄土を貴ぶのが一番。
そんな都合のいい例は滅多にないが、ちょうど伝通院と家康や、
徳川家と篤姫の関係なんかがそれに近い。
徳川という本身を陰に陽にかばい護るちょうどいい鞘になるわけだ。
法華の女が。
日本の国家主義の源流も日蓮だ。
基本的にいつも内政(内省)第一であって、
外交(外向)は二の次だった日本史の中で、数少ない外交経歴、
聖徳太子=小野妹子による遣隋使、菅原道真の遣唐使、
北条執権下における元寇、秀吉による朝鮮出兵、どれを見ても
相手にケチ付けたり、派遣やめたり、使節を斬り殺したり、
内政をNo.2(家康)に任せっきりだったりと、消極的だったり
不完全だったり片手落ちだったりする、そういうあんまり
意識的でない国家主義から、日本全体が意識的な国家主義に
転じたのが明治維新だったわけだけど、じゃあ明治維新が
日本の積極的な国家主義の源流なのかというと、違うんだ。
元寇の直前に、国難に対する十分な備えを促すために
日蓮が幕府に上程した立正安国論こそが、日本人が明確に
国家主義を打ち出した一番最初の事例なんだ。
もちろん立正安国論の内容は、法華経ばかりを持ち上げて
他宗派を貶めたりする、極めて宗教的原理主義的なものでは
あったけれども、国体を体系的な思想の内側で捉えることを
初めて日本人が敢行したのも、やっぱりこれなんだ。
おそらく聖徳太子なんかもある程度は考えていた国体護持、
思想ではなく政治からそれは見受けられる、しかも思想の
部分では聖徳太子も法華経を重視していたりする。
決して法華経と国家主義を結びつけて考えるのが日蓮の
オリジナルなのではない。聖徳太子の政治思想の代弁者が
日蓮だったのだと考えたほうがいい。だから結局、西洋流の
立憲主義国家の枠組みを受け入れて、その内側で戦って負けた
近代の日本が、日蓮の立場からすれば必然的だったと言える。
日本人の本来の国家主義である所の、日蓮や法華に基づいて
山岡が家康を書いたのなら、こちらのほうがむしろ戦前の
国家主義などよりも正統であるのだということがいえるわけだ。
日蓮の幕府に対する上程は棄却され、強硬な姿勢を押し通した北条は
辛うじて元寇は撃退できたものの、戦い抜いた御家人への恩賞不足や
徳政令の打ち出し過ぎでもって、鎌倉幕府は没落の一途を辿った。
この時からもう日本は、国家主義との歯車の食い違いを始めている。
山間地域の多さによる可住地の分断や、国土の細長さなどでもって
「一つの世界」として平定することはできても、国としてまとまることが叶わない。
だからこそ天皇も「多くの国を統治する」という、皇帝としての意義を持っている。
じゃあ日本を一つの国として捉える、国家主義的な日蓮の考え方は
どんな意義を持っていたのかって、国家としての日本の価値を十分に
捉えるという、島国としてはなかなか難しい視点を醸成させることにあった。
徳川家康なんていう、大部分の日本人にとっては語ることも恐れ多い
大支配者を、辛うじてでも外面的に捉えられるような客観性、今の日蓮宗徒
を見ても分かるように、多少は(というかかなり)一般社会からは浮いてしまう
ような極端な理想主義を、実験的ではあっても保存しておいたわけだ。
日本のナショナリストの鑑扱いされてる三島も、仏教を全面的に批判する上、
創価学会の活動は名指しで批判している(「行動学入門」参照)。
決して仏教がまったく分かっていなかったわけではなく、「豊饒の海」しかり、
「金閣寺」でも臨済録からの引用が重要なキーワードとして使われている。
他にも岡倉天心による法隆寺の秘仏の強硬な公開とか、
漱石の「こころ」における日蓮や伝通院の描写とか、ある程度は仏教への
接近を試みた上で、結局は仏教によっては救われないのだという結論が
近現代の学者文学者によってなされる。でもそれは結局、国体の護持という
彼らの思想哲学の要となっていた部分を、日本の国家主義の源流である
日蓮ではなく、西洋に依存してたという、彼ら自身の誤りが原因だったのだ。
仏教の側は、顕密禅に浄土日蓮、日本という国を根こそぎ護り通す要素を
全て始めから用意していた。だけどそれを学術的に研究する学者の側が
必要もない不純物に目を囚われて、仏教のほうにも十分な目が届かない
「二兎を得ようとして一兎も得ず」の様相を呈してしまっていた、自業自得。
山岡のような大衆文学作家、国政を強烈に批判する都知事、そして大作、
主流の学界からすれば異端にあたるような連中ばかりがむしろ輝いている。
無駄なものに目を向けずに、国家主義から日本古来である法華日蓮を選択
している人々こそが、実は正しかったんだ、必要な一兎だけを追ってたんだ。
日本全体が国家としてまとまるんなら、仏教に任せりゃいい。
代わりに天皇が全世界の皇帝に繰り上げ。一段階ずつ上げる。
個別の国家の利益も全世界の利益も中途半端にしか考えない
グローバリズム(国際主義)に引導を渡させていただきましょう。
事実、日蓮宗徒は下劣だ。
なりふり構わず感情を発露する開けっ広げさが、
顕密禅とも浄土とも相容れない。はっきり言って下層階級のもんだ。
でも顕密の主な檀家だった公家や、禅の武家、浄土の農家、
どれも拝金主義的な現代社会では、貶められることはあっても尊ばれることはない。
野心を超えた美学が評価されないってんなら、野心第一の日蓮や
その信者である連中ばかりが活躍するに決まってるんだ。
でも、宗派としての日蓮宗はともかく、日蓮宗の根本経典である法華経は
日本の大乗仏教の中では最高級の部類に入る天台宗も貴んでるから
てっぺんから下っ端まで包括する法華の魔力を、一度は味わってみては如何?
時代が下劣の正当化を求めている。
「下劣であってもいいじゃないか」っていう消極的な主張と
抱き合わせで積極的な下劣までも裏で正当化しようとする。
酒と同時に麻薬を、合法と同時に違法を服用させようとする時代、
最低限、下劣さや煩悩に対しては消極的でなければならないという
仏陀の本意が汲み取られない以上、大作のような下劣の塊としてしか
釈迦や日蓮も一般社会に打って出ることは叶わない。最悪の仏陀。
時代の映し鏡、時代が替われば仏陀ももうちょっとマシな形で現れうる。
大作よりは都知事、都知事よりは山岡、いくらでも上はいるから。
韓国人の嘗糞がよくネット上でバカにされたりするが、
「家康」で秀吉の侍医も病中の秀勝の糞なめて病状を慮ってんな。
しかもかなり重厚な描写だったりする。医学が未発達な時代の本気の療治として。
発達したから、もうやらないんだ。糞なめなくても分かるから。
理論的な医学によって糞なめなくて済むようになった。
糞なめなきゃならなかった拙い医学が、精巧な医学に淘汰された。
あくまで理論は理論的な拙さを避けるために、糞なめを避けるために使われなきゃならん。
もう必要もないのに糞なめを余計に煽るような理論はむしろ、
人類を退化させていることに気付け。
319 :
無名草子さん:2008/11/21(金) 14:40:09
同じ時代を何回も書いてるから、人物を何通りも書いてるのだけど
三成なんか頭の回転がとにかく良いけど、プライドが高すぎるし、激情を押さえられないし
妥協もできないキャラで最後は家康と戦う事で、歴史に行き方を刻むとまで悟って死んでいくのだが。
「徳川家康」では関ヶ原で増田に送った手紙が、人間として成長してようやく人に愚痴を言えるようになったと書いてるのに
同じ手紙が「柳生宗矩」では、誰も信じられない猜疑地獄の人となっている、などと書かれてるのが笑えた
山岡の歴史小説家としての遊びが見えると言ったあたりか
「徳川家康」の16,7巻あたりの三成と言う人間の苦悩というか苦労というか描き方が、創作なんだろうけどの小説としてよいね
お袖が三成に殉じてしまうのが泣ける。
三成の最期についても老後の元忠と光悦には逆のこと言わせてんだよな
どっちも作内では一級の人間的扱いなのに見方が違う
山岡荘八は信長や政宗を達人として鮮やかに描くけど、個人的には三成や忠長みたいな1.5級、才能と人間的な弱さをもつキャラが好きだな
織田長益(有楽斎)のダメっぷりと躁気味ののぼせ上がりが哀愁を誘う。
兄・信長の出来損ない。七光り除けば最低レベルの武将だが
今の日本人にはああいうタイプが多い。むしろ典型的な日本人男性。
欧米文化の尻に敷かれてちっさくなってる。さながら欧米が信長。
誰かが光秀になって信長を殺さなきゃならない。しかも自分も死ぬ。
直後に秀吉が天下統一して、その後にやっと家康が天下を取る。
本能寺の変はいつぞや?
家康も、それこそ親の代から忍耐の限りを尽くした、
義元に、信長に、秀吉に、譲って譲って譲り通して、やっと手に入れた天下、
スタンドプレイよりも大事なものを守り通すことで、
後の世に身をもって模範となる道を選んだ。
まだまだ敵いはしない。
これしきのことで。
323 :
無名草子さん:2008/12/07(日) 20:58:16
277 名前:おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2008/12/07(日) 14:23:43 ID:/2huP7l9
うちの甥も「この小説家語彙ねぇよ『うさぎにつの』って言葉ですぎ
なんかのたとえなんだろうが意味わかんねぇし」って
伊達政宗読みながら言ってたけど
そりゃ「兎に角(とにかく)」じゃないの?って突っ込みいれたことがある
当時小6だったし最近は平仮名で書くから仕方なかったんだろうけど
オノマトペの使い方とか現代語の流用とか、稚拙な部分は確かにある。
でもそんなことがどうでもよくなるぐらいの勢いがあって、だから読める。
戦艦大和とかガンダムとかのノリ。壊れてなんぼな軍事兵器のような作文。
そういうものが必要な時代であるのも確かであって、問題は書いてることが
良性か悪性かで、良性なんでこれが勝てば善良さも勝つというついでごと。
戦国武将を描くにはそれぐらいの適当さでいいんだ。源氏物語じゃあるまいし。
毒をもって毒を制すの、制すほうの毒。山岡家康公自身も幼稚だと言ってたぞ。
325 :
無名草子さん:2009/02/08(日) 05:54:36
中国のチベット侵略に人権侵害を否定しないのが
日本の左翼に人権活動家だし
日本人は過去の侵略と人権侵害について真面目に考えてるのは少ないだろうな
326 :
無名草子さん:2009/04/14(火) 05:13:30
山岡荘八ファンがあげます
327 :
無名草子さん:2009/04/14(火) 05:26:16
ちなみに家康と太平洋戦争は読破しました。
新太平記を読んだ
なんとも半端な終わり方だなぁと思ったが嫌いになれない
主要人物の対比が良いね
329 :
無名草子さん:2009/04/29(水) 09:41:12
山岡荘八は大好きなんだが、今は読む人少ないのかな
330 :
無名草子さん:2009/05/11(月) 23:24:16
全然書き込みないな
331 :
無名草子さん:2009/05/22(金) 08:25:16
ないねえ
332 :
無名草子さん:2009/05/29(金) 19:39:21
今、家康3週目だwww
これは完全に俺のバイブだ!
333 :
無名草子さん:2009/05/30(土) 14:41:31
バイブルだろw
高杉晋作なんかは中学と高校で読むとまた違うな。
高杉の自分は何をすればいいのかという漠然とした焦りがより身近に感じる
中国のアマゾンで結構評価されてるんだが、コメントの大半が値下がり云々を占めていやがる
もうちょっと生な感想が見たいぜ
史実にも基づいて、家康公が「貞観政要」を愛読しているという描写があったが、
それに倣って読んでみようかなと思ったら、途中で秀頼も読み始めるんだよな。
どうも小人が読むと思い上がって失敗してしまう書物のようだ。貞観政要は。
真の支配者に値する君子のみが、実践するにも値する帝王学のようだ。
335 :
無名草子さん:2009/06/15(月) 23:59:32
やっぱり「家康」を読むあたり、山岡氏自身は本阿弥光悦あたりに
感情移入してたんだろうなあーと思う。
家康という稀代の名刀を研ぎ出す、職人としての血が燃えたんだろう。
それに反して徳川幕府は、商工業を抑えて武勲や農業を重視する
儒家教学の頒布に腐心していったわけだが、そこは軽視せざるを得なかっただろう。
文芸家という自らの職分上、町衆文化を推進ではなく黙認の対象とする
武家社会の支配者としての家康の諦念にまでは、踏み入れなかっただろう。
そこにまで踏み入ったらこんな長大小説は出現しえなかったんだから、
「そうでないほうがよかった」だなんて無責任発言もできない。
元特攻隊の従軍記者という、自らの身分なりには最善を尽くした方への
相応の敬意を捧げる。全てをやり直して余りある正しさと共に。
336 :
無名草子さん:2009/06/20(土) 21:56:52
>>177 うん、うん
あの時代の戦国武将を全て纏め上げたんだからな
陰険な陰謀家なんていう見方こそおかしいんだよ
337 :
無名草子さん:2009/06/21(日) 09:30:10
ハードカバーの「家康」がブックオフで100円で売ってたので買ってきら、
格言めいた良いことが書いてある行に赤線がビッシリと引いてあってワロタ
でも赤線引きたくなる気持ちわかるわ
ホントに良い事が書いてある
338 :
無名草子さん:2009/08/02(日) 21:59:47
スペインからやってきたセバスチャン・ビスカイノ将軍が、六尺六寸(約190cm)
の大男で、不用意に近づいた秀頼が舐められたという話(「徳川家康」より)。
権現さまの家康は遠ざけて何とか難を逃れたというが、今ではさほど大きくない
スペインやポルトガルの人間がやたら大きくて、いま平均身長世界一なオランダや
イギリスの人間は、戦国期の日本人とも体格的な差があまりなかったそうな。
時はちょうど、スペインの無敵艦隊がイギリスに敗れて没落の予兆を見せ始め、
逆にイギリスやオランダは遅ればせながらの大航海へと乗り出した瞬間。
いかに自国外の侵略や植民が、自国民の栄養状態を底上げするかということ。
アラブにもインドにも中国にもそんなにでかい人間はいない。たまーにいるぐらいで、
平均値は日本人と同等かそれ以下。そこら中に大男大女がいるのなんて欧米だけ。
世界人口の大部分を占めるアジアや、外界侵略を豊臣滅亡で防いだ日本は
食料含む資源調達を適度に抑えているんだが、欧米はあらん限りに貪っている。
人民の体格が身長から大きくなってしまうほどにも、資源を独占しまくっている。
日本も戦国期に欧州並みかそれ以上に、外界侵略を本格化させられる選択肢が
あったのに、あえて選択しなかった。豊臣滅亡と江戸幕府開府によって国内の
泰平を優先させた。そのせいで日本人はやたらと萎んじまったが、外界を侵略する
罪悪の積み重ねを排した、重畳な時代をもたらした。結果的にはそれでよかった。
悪いことしてでも利益を稼ぐぐらいだったら、まだ何もしないほうがよかった。
感謝してし過ぎることのない、400年前の家康公の英断だ。ありがたやありがたや。
339 :
無名草子さん:2009/08/31(月) 00:28:44
大河ドラマの家康があんまりなので気分直しに読もうと思います
今、織田信長読んでるけど濃姫と岩室が可愛すぎる
司馬遼太郎の国盗り物語から太閤記、関ヶ原の流れで読む予定だったが
こちらの織田信長から読んでみますかね
ネットで探ってみないとわからないもんだね〜
いろんな作家が信長を書いてるけど、山岡荘八がかっこよさ1だと思う。
>>342 激しく同意
あと女の人の表現がたまらなく良い
本能寺で最期に濃姫が倒れつつも信長を目で追うシーン、たまらないよね。
実際にはあの時、濃と信長は一緒に本能寺にいたんだっけかな?
345 :
無名草子さん:2009/09/05(土) 00:23:21
濃姫は名前以外はほとんど謎の存在
346 :
無名草子さん:2009/09/05(土) 01:59:47
女は謎が多いほど美しくなるってばっちゃが言ってた
347 :
無名草子さん:2009/09/06(日) 20:33:20
「徳川家康」で高台院のねねが国松の処刑を見に出かけて
死ぬのを見た瞬間にイキそうになるのは何を表していたんだろう?
348 :
無名草子さん:2009/09/14(月) 12:09:10
織田信長読み終わった
信長はカッコイイなぁ…
でも俺は豊臣秀吉の下で働きたい
349 :
無名草子さん:2009/09/17(木) 02:26:19
豊臣秀吉が面白すぎて寝れない…
山岡荘八さんは天才だな
この人のお互いの腹の読み合いしながらの会話シーンは凄い
351 :
無名草子さん:2009/09/18(金) 03:14:08
世間的には司馬さんと山岡さんどっちがすごいのかな?
352 :
無名草子さん:2009/09/18(金) 14:00:18
世間的には司馬遼太郎のほうが人気があるでしょ
本屋の文庫版の棚をみればわかる
俺の中では山岡荘八のほうが好きだが
353 :
無名草子さん:2009/09/18(金) 21:53:11
そうかぁ…残念だなぁ…
俺も山岡荘八さんのほうが好きだ
司馬は「覇王の家」で家康を否定的に描いたり、幕府を打倒した龍馬を英雄的に描いたり
したことで、三つ葉葵を退場させることでこそ成立した現体制の支持も受けて、担がれている。
逆に山岡は家康を史上最長の歴史小説で偉大に描き、龍馬はむしろ普通の人間として描いた、
あまり今の体制にとっては好ましくないスタンスを取っている。とはいえ現政府と同じ桐紋を用いた
信長や秀吉もそれなりに描いていて、決して「反体制」とまではいかない、中正的な立場を保つ。
征夷大将軍という、武家の棟梁として莫大な権力を振るうものの、朝廷からの官位の叙位を
全ての武家に禁じた幕藩体制は、今で言えば地方分権主義みたいなもので、永田町霞ヶ関に
全権が集中する今よりも、随分と謙ったものだった。それを司馬は「日本人矮小化の原因」と
非難したが、平和という観点でいえば明らかに現体制よりも抜きん出ており、米軍の駐留や
核の持ち込みを黙認しつつ平和を訴える今の日本などよりも、遥かに本気で平和を考えている。
特攻隊記者だった経歴からして、モノホンの反戦非戦主義であり、だからこそ戦争の描き方も真摯
である。最大限に描きぬいた乱世と泰平の対比によってこそ、泰平の価値が数段上であることを
如実に表してくれた、それが山岡荘八という作家であり、まだまだその評価は見くびられたままだ。
>>354 >米軍の駐留や核の持ち込みを黙認しつつ平和を訴える今の日本などよりも、遥かに本気で平和を考えている。
国家権力によって全体の統制が可能な国内の平和と
そうでない国際社会における平和を同列に扱うのはどうかと
企業経営者に好きな歴史上の人物のアンケートを取ると
家康がダントツ一位で、そのイメージする人物像が山岡荘八さんの小説そのままで、
もちろん愛読書も「徳川家康」なんだそうだ
責任をもって物事を判断して決断しなければならない立場の人にとっては
山岡荘八さんの「徳川家康」は相当ヒントが詰まっている小説なんじゃないのかな
357 :
無名草子さん:2009/09/22(火) 02:27:57
まじか
個人的には豊臣秀吉の周囲に気が利いて誰からも好かれる姿が良いかと考えてたよ
晩年は無しだけどな
「徳川家康」は対立するより、「自分から一歩、歩み寄ってみな」って視点で貫かれてるから好きだ
360 :
無名草子さん:2009/09/23(水) 23:08:56
俺は豊臣秀吉を見習って女の人に「俺と寝ないか!?」って言ってみるよ!!
問題は俺に秀吉ほどカリスマが無いんだよなぁ…
361 :
無名草子さん:2009/09/23(水) 23:15:59
そんなに良いのであれば他の会社から出せばいい
362 :
無名草子さん:2009/09/23(水) 23:38:36
誤爆か?
363 :
無名草子さん:2009/09/24(木) 00:35:32
豊臣秀吉も書いてるの?
364 :
無名草子さん:2009/09/24(木) 00:55:08
書いてるよ
そのくらいは知ってからスレに来ようぜ
365 :
無名草子さん:2009/10/04(日) 16:28:32
確実に名作なのにあまり知られてないのが悲しいな
366 :
無名草子さん:2009/10/07(水) 23:19:45
坂本龍馬は大老井伊の暗殺までの若き龍馬を描いた作品だが
(江戸剣術修行〜脱藩以前 土佐に帰省まで )
その後の龍馬の日々千変万化の生き方と比し
面白くないんだよねーーーー
侍にとって、謀殺は不名誉以外の何物でもないから。
無駄に悲喜劇を煽るより、武士の本懐を通したんでは。
368 :
無名草子さん:2009/10/15(木) 15:32:24
山岡荘八の著作を読んだ人に質問なんだけど
オススメの本ってある?歴史小説は山岡荘八しか読んでないんだ
369 :
無名草子さん:2009/10/15(木) 15:50:58
山岡荘八の著書でオススメを探しているのか、それ以外の作家の著書でもいいのか。
もし山岡に限らないけれど、大長編を読んでみたいなら手当たり次第、
第1巻だけ読んでみて自分に合わないと思ったならそこで読むのを止めるといい。
自分の読んだ限りでは、だんだん調子が狂ってくる作品はあっても、尻上がりに良く
なる作品ってないから。
初めから合わない本を読み続けてもどんどん苦痛が増すだけ。
370 :
無名草子さん:2009/10/15(木) 18:07:48
山岡作品は好きで読んでるんだ
でも歴史小説は山岡さん以外は詳しくないからオススメはあるかなって思ったんだ
371 :
無名草子さん:2009/10/15(木) 18:25:05
吉川英治の「新書太閤記」とかが無難かな。
山岡好きだと、あんまり不愉快な表現があるものは読みたくないのかなとか
勝手に思っちゃうんだけど。
372 :
無名草子さん:2009/10/15(木) 19:24:29
話逸れるが、2007年のときに生誕100周年記念として、新太平記を
大河ドラマでやって欲しかった…。
徳川家康は長いのに何処を読んでも面白くて好きだ
特に大賀弥四郎の陰謀と石川数正、本多作左衛門の腹の読み合いが好きだ
374 :
無名草子さん:2009/10/26(月) 15:00:15
市立図書館になぜか中国語版の徳川家康が置いてあった。
読み易そうな文章に訳されてたけど
さて日本語版の本家とどちらを先に読もうかな。
375 :
無名草子さん:2009/10/28(水) 03:39:43
面白いから良いんだけど出てくる人物が多すぎ、名前変わりすぎて
読むのが少しずつしか進まないや
377 :
無名草子さん:2009/11/19(木) 16:54:16
今年、中国で人気というニュースを聞いたからそれの影響じゃない
山岡以外だと剣客商売が好き
中国人は自国の歴史に相当なプライドがあるから、他国の歴史なんかに興味ないと思ったのになあ
その壁を乗り越えた「徳川家康」はすごいなあ
中国が女真族によって支配された清王朝の時代に、立派な泰平の世の中を
朱子学や浄土教に基づいて日本で築き上げた張本人だから。
中国が没落していったここ1000年ぐらいに、逆に日本は隆盛していったんだ。元寇も撃退したし。
共に東洋史を盛り立ててきた間柄としてうまくいけばいいと思うが、それでもベタベタの友好なんかは
決して望むべきでなく、あくまで緊張感の伴った外交が相応しい。聖徳太子の日の出外交のように。
「頼朝」読んだ人、面白い?
381 :
無名草子さん:2009/11/30(月) 13:44:45
この人、三国志以外の中国史も書いて欲しかったなぁ
あと、平将門の時代とかも…
徳川家康以外は図書館でも揃えが悪い
もっと読みたいんだが
初・山岡作品として毛利元就を読んだんだけど、
1巻でギブアップ…くどすぎる。
元就がだめなだけ?家康は皆の言うとおり名作なのか?
青年特攻隊員たちの無念を全て文章にしようとした人の作品だから。
どんな説教よりも覚悟して聞くべき説教であるのかもしれないよ?
「柳生の金魚」
これは柳生友矩の話
柳生一族の剣客たちについてのアンソロジー「柳生一族」「柳生の剣、八番勝負」
どっちにも入ってる
どっちの本も友矩を題材に山岡荘八、新宮正春、隆慶一郎が書いてて、
それぞれの個性が出て面白い
山岡荘八の場合は剣客小説という趣ではなく、
失意の底に沈んだ友矩の心情を実に丁寧に描いたもので、
読んでいてひたすら苦しくなる
山岡荘八の歴史小説はもう文学と呼びたくなる
心情描写が実に身に迫ってくる
この人が書く女の人はみんな魅力的だと思う
濃姫とか可愛すぎる
濃姫は奥さんがモデルなんだとか
賢妻(濃姫、寧々)を書かせても、恐妻(築山、淀殿)を書かせても確かに上手いと思うね
人の成長過程を書くのも上手いと思う
秀吉、信長、政宗しか読んでないけどさ
何故一番の傑作である徳川家康が無いw
まあ長いから読むのに覚悟がいるけどね
家康は、大坂の陣の手前でほうりっぱなし。
ここから先はアメリカ崩壊後(もしくは崩壊中)に読む。
特攻隊員たちの無念もそれでこそ浮かばれるから。
ことさら「平和」とかに留意しなくても普通に面白く読めたけどなあ
知って読めば更に深く理解出来るのかも知れないが
けれん味たっぷりで恐ろしく長いからな。ペース見誤ると爆死する。
>>384 読むなら信長かな
軽すぎると言われると山岡作品はそれで終わりだが
>>391 うちの家族は長さでみんな挫折したから
時間をかけて読破してやろうと楽しみにとってるんだ
396 :
無名草子さん:2010/01/11(月) 12:33:15
旧名、金子賢次。藤野家の婿となって藤野賢次となる。義父の山岡荘八(本名は藤野庄蔵)の秘書として、
作品の管理などに務めたとされる。
山岡賢次はその発言が多々話題になる国会議員の一人として知られている。
また、本来の名から「藤野賢二」へ、さらに「山岡賢次」へと頻繁に姓名を変更する点や、「私らはアイヌ人の血を引く蛮族だ」
との発言から、日本人とアイヌ人は蛮族だというのかという反感がネット上をさわがせた点、
また、在日朝鮮人など永住外国人への地方参政権付与にたいへん積極的な点、等々から、『山岡賢次とはどんな人物なのだ』という
議論が以前からインターネット上でも盛んになされている。
山岡賢次は、婿養子となった先の義父山岡荘八の秘書を務めたと自称している。賢次は荘八の養子(荘八の後妻の娘の夫)であるため、
荘八の血を引く血族とは言えない。[1]。
現在、賢次が山岡姓を名乗ることができるのは、自ら家庭裁判所での裁定を求めた結果であり、政治活動のために、知名度の高い荘八
にちなんで同姓を名乗っているものと考えられる。ちなみに義父山岡荘八はペンネームであり、本名は山岡ではない。
自由党時代、小沢一郎側近の中で自自連立に最後まで反対したことでも知られている。「小沢の知恵袋」と言われた平野貞夫が議員引退した後、
小沢の最側近議員として頭角を現した。 2007年11月まで健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟の会長として活躍。
現在は同党の藤井裕久に会長職を譲り、顧問として活動している。
2007年8月から国会対策委員長に就任したが「私の国対で、両党協議など存在しない」と語るように強気の運営が持ち味だが、
後述の国対委員長に就任以降の公の場における発言が度々問題となることが多い。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E5%B2%A1%E8%B3%A2%E6%AC%A1
397 :
無名草子さん:2010/01/29(金) 17:51:15
司馬の最後の将軍、篤姫、勝海舟を読み、慶喜の賊将と孝明天皇の無知ぶり
により幕府瓦解の根源と観ていたが
山岡の徳川慶喜を読み、特に5.6巻には慶喜に敬服
自身の慶喜イメージが払拭した
維新の最大の功労者が慶喜であることを認識!
まあどちらも小説だからね
慶喜が無能なんてことは絶対にないと思うが
女は器量
400 :
無名草子さん:2010/02/25(木) 23:41:55
長編小説「徳川家康」で知られる魚沼市出身の作家、山岡荘八の業績をたたえようと、
徳川宗家18代当主による「山岡荘八生誕之地」の書がこのほど、
同市の市民グループ「山岡荘八顕彰会」に届いた。会は書をもとに石碑を建立する予定で「活動に弾みがつく」と歓迎。28日に同市で開く講演会で披露する。
書は昨年6月に長岡市で開かれた「藩校サミット」に出席した徳川恒孝さん(70)=東京都渋谷区=に依頼し、引き受けてもらった。
縦138センチ、横 35センチで力強い筆致。
徳川さんは「平和な江戸時代を苦労して築いた人物として、徳川家康を評価してくれた。感謝の気持ちで書いた」と話した。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/9246.html
「徳川さん」って、妙な響きだな。
全国の最高権力者であるために、新しく拵えられた苗字に「さん」付け。
子孫も松平姓に戻したりしないのか。
家光は面白かった?どうなの?
個人的には同じ家光でも暴れ公子が好きなんで徳川家光の印象があまりない。
山岡好きなら買っていいんじゃない。
内容としては如何に泰平を確固たるものとするか、というのに尽きる
ただ、家光が生まれながらの将軍という立場であり、明確な対立軸が見えないって理由で余裕みたいなものを感じる。
決して嫌いじゃないんだけど、緊迫感や躍動感は欠けるかもしれない。
イメージとしては柳生宗矩や伊達政宗の最後らへんに近い。
404 :
無名草子さん:2010/04/08(木) 02:34:27
司馬遼太郎と山岡荘八の家康は対照的で面白いね
司馬家康は卑怯で頑固なおっさん
山岡家康は思慮深く忍耐強い
って感じで
405 :
無名草子さん:2010/04/10(土) 11:59:53
つーか作風が違いすぎる
徳川慶喜でも同様
山岡家康もクドクドといやらしい所は出てると思うけどね。
「巷の英雄像からはかけ離れた男」という司馬の家康評も当たってなくはない。
「巧言令色少なきは仁なり(論語)」を地で行ってるから。
407 :
無名草子さん:2010/04/11(日) 03:21:31
山岡、司馬の他に面白い時代小説書いてる人って誰よ?
408 :
無名草子さん:2010/04/17(土) 14:27:21
>>407 やはり吉川氏じゃないだろうか。時代を超えた面白さがある。
あと、ジャンルが違うかもしれないが、藤沢周平も結構好きだ。
今日、横山版家康を読み終わったんだが、いくつか質問。
前半の家康が生まれる前からかなり丁寧に描かれていて、最初は期待したんだが…
読み進めていくと、かなり省略されてしまっているエピソードが多いのでは?と思った。
・人質時代の孕石主水との話
・三河一向一揆の際の「寺を元通り」ぶち壊し話
・天正壬午の乱
・第一次、第二次上田合戦
などなど、本作にまったく取り上げられてない話が多いような気がする。
それに、家康があまりにも神がかり過ぎて、
四天王を始めとする家臣の活躍がほとんど描かれていない感じがした。
面白かったが、物足りなさも感じるのが正直な感想。
原作でも上記のようなのか?
409 :
無名草子さん:2010/05/13(木) 00:13:53
小説太平洋戦争おもしろいよ
410 :
無名草子さん:2010/05/24(月) 18:56:03
>>80 今年の1月から毎月2巻ずつ新装版が出ていたので、買って読みました。
おもしろいですね。しかも奥の深い部分もあって、たいへん勉強になりました。
1冊が分厚いですが、没頭して1日で読み終えてしまいました。
411 :
無名草子さん:2010/05/25(火) 08:48:37
初心者丸出しの質問ですみません。
太平記は山岡氏のものと吉川氏のものではどっちが評価が高いの?
一般的な評でも皆さんの個人的な考えでも何でもいいので聞かせてください。
家康公は後家好み
山岡の太平記はなんというか、如何に後醍醐をスルーするかに限ると思う
天皇贔屓が激しい山岡にアクの強い後醍醐を書かせるとか、聖人家康以上の難物が生まれても不思議じゃない
楠木正成とか他の人物はいい感じなんだけどなあ
414 :
無名草子さん:2010/06/16(水) 02:32:58
「私は引き続き国対委員長に留任できるのしょうな」
「副党首への左遷です」
宇宙を愛情で貫くわが国対を明らかにしてきた報いがこれか!と、賢次はゾーッとした
>400
魚沼市出身なら、家康に逆らった同市出身の直江兼続の事も書いてやれば良かったのにorz
とにかく名誉市民の追贈、おめでとうございます。
山岡荘八歴史文庫全100巻読破した。
ベスト3は、
1. 小説太平洋戦争
2. 織田信長
3. 徳川家康
山岡版「織田信長」っておもしろいのか
「徳川家康」でかなりいいキャラだったからなあ
今度読んでみよう
>>416 すげえ!!!
昨年4月に大河「徳川家康」を見て感銘を受け、
今年の3月から小説「徳川家康」を読み始めて、今、第8巻。
ちなみに横山光輝画の漫画版「徳川家康」「織田信長」は読了。
漫画でもかなりタメになる。
それがしも100巻読破をめざしているでござるよ。
司馬史観より山岡史観だな。
age
420 :
無名草子さん:2010/07/26(月) 13:15:49
山岡荘八は、中国などの海外関係に全く手を出してないんだよな。
世界的な視点から英雄のあり方を考察し、世の中に対して多大なる利害を同時にもたらす
英雄的な要素が全く欠けている徳川家康を、泰平の礎となったことも認めつつ批判する
司馬史観への代替的な史観が、山岡本人の筆から十分には察知できない。
世界よりも日本、全体よりも個人に主眼を置いての創作活動であったため、
その方面においては究極を言ってるが(一人の男の一生を描くために文庫本26巻!)、
全世界の全体性などに関しては、山岡文学とはまた別の勉強が必要になると思う。
もちろん、それが司馬史観であるなどとは言わない。それならまだ「史記」でも読んだほうがいい。
>全世界の全体性
・・・・
422 :
無名草子さん:2010/07/26(月) 21:31:06
未だに版を重ねている超ロングセラーになっているのと、
お隣中国で受け入れられているのを考えると、
>>420のような意見はなるほどと思える部分もないわけではないが、
やはり少数派なのだろう。もちろん多数決で何かを決めるというわけではないけど。
個人的には、文学的にどうかというより、当時の経営者の虎の巻とされるほどに
大ヒットしたという事実を重く見たい。
自演くさ
424 :
無名草子さん:2010/07/27(火) 10:08:01
ぶっちゃけ、特攻隊員たちと同じだろう。山岡史観なるものは。
片道ぶんの燃料だけを積んで米艦隊に突入していった
特攻隊員の青年たちと同じ心境で、「徳川家康」も書かれたのだろう。
書き終わった原稿を空中観音にお供えしたともいうし。
全命運をかけて事を成す、執念のすさまじさは特筆に価するが、
その反面大局的な視野は欠けており、善くも悪しくも
全体を俯瞰してものを言うような嫌らしさが皆無。
それでも「リーダー虎の巻」などと評価されるのは、
描写した相手が「徳川家康」だったから。最終勝利者であり、
謀将中の謀将でもあった家康を、特攻隊従軍記者だった山岡が描いた。
司馬などにとって、徳川家康の腹黒さが鼻に付くのは、司馬自身もまた
家康のような腹黒さを少なからず持っていたからで、本人自身は純朴
だった山岡だからこそ、徳川家康なる人物を描ききることができた。
下手に登場人物に感情移入したりせず、司馬遷のようないち記録者に
徹しているという点では、むしろ司馬遼よりも山岡のほうが司馬遷寄りであり、
そこに独特の史観なるものはないのであり、もしも独特さを感じるのなら、
それは登場人物の意見なのであり、山岡の意見というわけではない。
425 :
無名草子さん:2010/07/28(水) 07:57:37
>>424さんのレスは山岡文庫100巻を全部読んでの感想ですか?
それとも一部を読んで?あるいは周囲の評判を見てですか?
特攻隊員の心境って具体的に何?
426 :
無名草子さん:2010/08/01(日) 23:27:45
山岡史観が最高
家康を全巻読んだけど、この人の書く家康はきれいな家康だな
狸じじいのイメージはまったくなかったわ
そうか?
ネチネチと説教臭い感じは十分に出てたと思うが。
「及ばざるは過ぎたるより優れり(by家康)」
武勇では信長に及ばず、富貴では秀吉に及ばなかった自分を
「及ばざる者」とした上で擁護する、一癖も二癖もある言行の数々。
むしろ、その発言にてんてこ舞いさせられている若手の
家臣あたりのほうが、作者自身も感情移入しているように思う。
決して家康自身に作者の意見を代弁させているのではなく、
歴史上の家康を復元して浮かび上がらせる、模型感覚で描かれている。
史記や日本書紀のような正史を読むと、このような人物の描き方
のほうが、かえって歴史書として正統な描き方であることが分かる。
429 :
無名草子さん:2010/08/02(月) 14:44:43
少なくとも家康を「陰湿な性格」とか個人的な好みで決めつける司馬よりはずっといいね。
実在上の家康を忠実に再現するように努めた結果、
さほど陰湿でもないように思われたのならそうだろうし、
やっぱり腹黒いと思うのならそうだろう。
人間ってのは多面的な生き物で、
いち小説家の偏見などで説明しきれるものではないから。
俺も司馬版家康より、山岡版家康のほうが好きだよ
司馬は最初に家康=陰険と頭から決め付けて、それぞれのイベントで
「こう考え、行動した。なぜなら陰険だから」という進行の仕方だけど
山岡の家康はそれぞれのイベントで家康自身が考えて行動している
その集積で家康の人物像が浮かび上がってくる
関が原までの家康はすごい人物なんだと思うんだが、その後の大阪の陣のやり方を見たら、なんとか豊臣家を一大名として家名を残してあげる方法はなかったかなと思う
秀吉は主家の織田家の家名は残してるから、どうしても比べてしまう
天下人として圧倒的な権力・権威があったんだから、豊臣方に不満があっても強引に転封してそこから力をそぐようにしていく方法は無理だったのかな?
433 :
無名草子さん:2010/08/03(火) 21:33:06
あくまでも小説だという事をお忘れなく
435 :
無名草子さん:2010/08/04(水) 08:03:53
436 :
無名草子さん:2010/08/07(土) 22:27:21
日本一の歴史小説家=山岡荘八
日本一の時代小説家=池波正太郎
日本一の歴史時代小説家=吉川英治
437 :
無名草子さん:2010/08/08(日) 17:53:37
司馬は?
藤沢は?
440 :
無名草子さん:2010/08/08(日) 20:05:22
『徳川家康』によく出てくる表現
・小手をかざして
・小首を傾げた
・ポンと膝を叩いた
・虚空を睨んだ/つかんだ
・乳色
小説太平洋戦争
黄色い少年達が横暴な白人に何ちゃらとか
気色悪い表現がありすぎて
2巻で挫折したわ
442 :
無名草子さん:2010/08/11(水) 18:14:34
>>392 遅レスだけど、それはどういう意味ですか?
本人が史実に拘らぬ小説家って言ってんだから、史観だ歴史だなんて言うのはお門違いだろう。
家康を徹底的に善人にしたのもこれはこれって態度を取っている。作中で人の視点の自由さを何べんも語っているぐらいだから、小説は変に拘らず気楽に読め。
敢えて山岡の作風を述べるなら、人物から距離を置いて中立を気取ることなく、むしろ一人一人の内面に近づこうとすることで、一片の真実を見出だそうとするって感じだが。徳川斉昭をただの夷人嫌いにしないのも珍しい。
歴史小説ってのは、時代小説ほどにはフィクションを踏まえることなく
史実に忠実である小説のことだが。山岡は歴史小説家で、その文庫は歴史文庫。
445 :
無名草子さん:2010/08/20(金) 01:52:50
民主党随一の麒麟児山岡賢次は今でこそ副代表であるが、宇宙の原理を貫くわが国体を表す国体委員長として復帰が求められると、タルトコはゾーッとした
史実に無ければ書けない、という訳ではないのが歴史小説家と言ってるだけだ。
史実の隙間にフィクションを巡らせている。その史実とフィクションの混合体を、極端に肯定する必要も否定する必要もないだろう。所詮は小説。ただ好きか嫌いかでいい。
歴史なんてものはただでさえ通説が揺らいでいるんだから切りがない。
447 :
無名草子さん:2010/08/21(土) 10:00:34
山岡が歴史文庫で書いてるのは主に、誰でも知ってるような最高権力者などの、誰しもの認識が一致している範囲内の史実だ。
「本能寺の変は秀吉か家康の陰謀だった」などというような憶測もあえて踏まえずに、最大公約数的な歴史のみを描いている。
その中に多少は創作の小話も踏まえることで、小説ではない完全な歴史書よりは多少読みやすくなるように便宜を図っている。
憶測と真実の入り混じる陰謀論などは、中国にも倣って、「日本書紀」から「徳川実紀」までの正史を編纂してきた日本などにおいて、
全く存在しないことはないにしても、その勢力の占める割合が極めて小さい。だいたい正史99:陰謀1程度の割合。
これが西洋史だと正史50:陰謀50ぐらいになって、その西洋史を含む世界史全体における陰謀論の占める割合も未だ大きいが、
ことに中国や日本などの、正史によって国全体の歴史を詳らかにして、権力犯罪者の陰謀を総力を挙げて排除してきた社会
においては、陰謀が全く存在しないとまではいかないにしろ、暴対法で締め出すヤクザほどにも、十分に村八分が行き届いている。
その「正史立国」である日本の、最大公約数的な歴史のみを小説化した山岡の歴史文庫にも、不埒な憶測などは一切なく、
それでも十分に読んで面白い。それどころか、作者の憶測などをまじえる場合以上にも遥かに面白い。実際の社会を責任を持って
営んできた実在の権力者の最善策のほうが、書斎で適当な妄想を膨らませてるだけの小説家の小細工などよりも、
実際の社会に適用してよりよい結果が得られるのはもちろんのこと、小説として読む上でも変な遊びがなくて、より面白い。
「義経が落ち延びてチンギスハーンになった」とか、「弘法大師はまだ生きている」とか、
誰も本気で信じてない範囲での憶測は、日本史にも結構ある。
でも、「近代初期のヨーロッパを本当に操っていたのはゲーテやトルストイで、
ナポレオンなどは傀儡に過ぎない」などとなると、冗談にもならないところがある。
大っぴらに公表できない「史実上の陰謀」が多すぎて、正史を書くどころの話じゃない。
449 :
無名草子さん:2010/08/21(土) 10:50:25
何が言いたいかよく分からんが、取りあえず異本太閤記の光秀生存、伊達政宗のスペイン援軍を最大公約数とするのもいかがなものか。
家康だってかつての固定概念からすれば中々異色な部類だし、そもそもこの小説の目的は本人曰く理想小説だろ。そんな正史だとか真実だとかを全面に押し出したものじゃないって
何が言いたいのかも分からないのに、反論するな。
451 :
無名草子さん:2010/08/21(土) 11:40:00
家康への悪評も、統幕によって政権を握った、元反幕勢力の薩長によって拵えられたものじゃないか。
その、明治から戦前にかけての反幕プロパガンダが解けたから、元の評価に戻っただけの話。
小説の「徳川家康」における家康の言行も、大筋のところは「徳川実紀」の東照宮御実紀にほぼそのまま即している。
史実からすら目を背けたプロパガンダが横行しているのは、まだ正史も書かれていない近代以降だけのことだ。
こんなことを論ずる以前に、相手の話をろくに理解もせずに、自分の意見だけを述べ立てること自体が
物事の論じ方として誤っている。たとえ自分の意見のほうが正しくて、相手の意見のほうが間違っていようとも。
分からないことが多いから疑問を呈しているんだが
自分の意見ばかりというが、歴史のみを小説化とか突飛すぎで簡単に受け取れるか。雑多な掲示板なんだから適当に語らせろ
小説家山岡荘八は、時にいくつもの疑問を歴史の中にフィクションや空想を持ち込む事で問いかけようとしているし、一方で光秀が実は生きていてフィクサーになると言った娯楽色の強い話も書く。
作風の違いや知識の差はあるだろうが、他の作家と土台が違うとは思わない。誰もそういう作品でない限り、敢えて歴史の根幹を歪めようとはしないだろう。
家康の評価は確かに江戸明治にマルクス史観を加えて何転もしている。
ただ、それを誰しもの認識が一致している範囲内での史実というのは言い切りすぎだっただろ。
徳川家康の感想で家康が善人過ぎるという声は少なくないし、春の坂道では役者達に大坂の陣の背景を説明するので苦労している。
作者からして、テーマを仮託するために家康を選んだだけで、全貌を書き出すに程遠いのは家康に申し訳無いとしているんだから、最大公約数なんて表現は遠い様に思う。
相手の言ってることを十分に消化もしきらないままに自分の意見ばっか述べ立てるんじゃ、
同意も訂正の余地もありゃしない。初めから進展の見込みのない議論のための議論、
ディベートのためのディベートに溺れてることを宣言して憚らないんじゃ、その議論には微塵の価値もない。
454 :
無名草子さん:2010/08/21(土) 18:29:34
仮に、相手の言ってる10のことのうちの3が分かって、残りの7が分からなかったとしよう。
そのクセして自分が分かる3つのことに、10も20もの反論を加えたとする。
そしたら相手はまた1つのことに対して10の答えを返す。10×10〜20=100〜200で、
10のうちですら3しか分からなかったところに、さらに100も200もの意見が返される、
そんなものを絶対に理解できるわけがなく、相手の言うことがほとんど何も分からないままに、
ただ自分のほうで適当な論弁を捏造して、相手への反論としても空振りに終わるようになる。
相手が10のことを言ったなら、自分もそれを全て理解した上で、相手が言った1つのことに対して
1つの応答をするようにする。そしたら相手への応答は10に対して10になり、議論が無闇に
肥大化して、意見の応酬が空振りし始めたりすることもない。もしも10の意見に対して10の応答を
するのが億劫だったとしても、応答をするのなら相手が言った10のことを全て理解しておくべきで、
その上で1つや2つのことに対して、1つや2つ程度の応答をせねばならない。10のうち3のことしか
理解できなくて、3のことだけに対して応答したとしても、残りの7にそれらへの解答は用意されて
いたりする。だから相手の言うことを10のうち10まで理解できないのなら、1つだって応答すべきでない。
455 :
無名草子さん:2010/08/21(土) 18:49:44
相手の言うことも分からないままに議論なんかしようとしたら、その議論は必ず「ハウリング」する。
分からないところにさらに自己意見を加えて、さらにさらに分からなくなる。
答えを欲するどころか、疑問の増大を欲している。まさに自分自身の自業自得によって。
どう考えたって、糞喰らいだ。
徳川家康も林羅山に講義させていた「論語」の公冶長第五では、
孔子の弟子の中でも最も優秀とされた顔回が「一を聞いて十を知る」とされ、
それに対して別の弟子の子貢が「私などは一を聞いて二を知る程度です」と謙遜するエピソードがある。
一を聞いて十や二を知るのなら、十を聞けば百や二十をも知るだろう。
別に不世出の天才といわれた顔回のように百までをも知らずとも、
二十を知るだけの子貢でも十分に優れている。
顔回の凄さばかりが取り沙汰されるエピソードだが、
十を聞いて三も知れないようなままに議論を行おうとする現代の世情からすれば、
この話全体が「人の話はよく聞いて消化しなければならない」という教訓になっている。
山岡の小説と同じでよくわからん遣り取りだな
山岡の構文は、善くも悪しくもガチガチだからな。
あの文体で私小説なんかを書けば、地方の町おこし文学賞だって通らんよ。