★こうなったら読書マラソンしません? 第二戦目

このエントリーをはてなブックマークに追加
1血の滴る剣 5249
書き込みは名前の欄にハンドルと総読破ページ数を記入。

例) 名前:マラソン次朗(5963)[sage] 投稿日:92/13/32 24:28

本文に読んだ本と読んだページ総数を書きましょう。
★漫画はカウントしないでください。
★一冊読み終えた後の書き込みが基本ですが、
読破に時間がかかる本であれば、途中で書き込んで構いません。
★読んだページ数は、大体で構いません。
とりあえずゴールは10000nということでスタート。

10000nのゴールテープを切ったら、総読破ページ数欄に☆を一つ加えて、
ぜひ、もう一度、1nからゴールの10000nをめざして参加して下さい。

☆の使用例) 名前:パンダパン(☆864)[sage] 投稿日:02/10/20 00:27

☆第一戦目レースリザルト(過去スレ)
★こうなったら読書マラソンしません? 
http://book.2ch.net/test/read.cgi/books/1026838198/

>>2 読んだ本の『評価基準・ABCDEF』の例。
2血の滴る剣 5249:03/08/24 06:00
読んだ本の『評価基準・ABCDEF』の例。

第一回戦・『★こうなったら読書マラソンしません? スレッド』より。

A > A「明けの明星の如き作品」(特別な感情を覚える様な傑作)
B > B「抜群。当該分類類書では必読」
C > C「幸せな気分。まあ、読んで良かった」
D > D「どうして、面白そうだと考えて読んだのか?」
E > E「えらいモノをつかまされた。時間を返せ!」

F > F「古本屋でも持て余す産業廃棄物」

↑という様な感じで、実質的な五段階評価と思ってください。
AとかEに該当する作品はそれほど多くないと思うので、特別な作品用にキープ。
実質的にCが中央で、そこからBとDに振り分ける。

Fは、心底頭に来たとか、許し難い構成の小説など、何年に一度のすごい奴、
傾いた家具の下に入れて、高さ合わせに使用するのが相当であるモノ用。

他人に対する読書の目安としての寸評ですので、
多少厳しめぐらいが良いのではないでしょうか。
という事で、楽しんで読書をしましょう。


評価を提案した者ですが、こんな感じでどうでしょうか。
☆の使用例は、最初の10000p完走者の『パンダパン さん』に敬意を表して、
使用いたしました。
3前スレ集計 1/3:03/08/24 06:33
ちょっとズレてますが、大目に見てください。
名前未記入の方と、計算・集計されてない方は除外してあります。

りーす       45093
パンダパン    34176
空谷        32329
白川道       31810
七階冥途     31354
ですな       24785
トビ子      . 24162
B37       _ 17435
額引き      . 17209
トリ        _ 16887
山師        14082
どん       . 13968
みんちー      10947
レッド・マジック  10383
祝♪こえび   . 10013
コウイチ     .. 9160
931        . 8640
みー        _ 7348
ウサギ      .. 6171
4前スレ集計 2/3:03/08/24 06:35
血の滴る剣   _. 5249
目指せ一日一冊 ..5233
初子       _. 5184
獣人        . 5004
北家ケンシロウ  5000
阻止雄真実    4826
みりあ        4424
テタ         4314
BJ         . 3307
メルトン♪    . 3149
割り子      _ 2980
れお       .. 2890
ひのきのぼう  . 2736
富士奇跡    _ 2730
ロイド       . 1973
ムル       . 1555
Karimono    _ 1460
煙         . 1460
すー         1351
メイプル     _. 1215
5前スレ集計 3/3:03/08/24 06:38
かぼす      _ 1011
アプリ伽      . 990
海人         976
グースマン    . 932
きら        . 659
アヴァンギャルド . 617
水化粧      . 602
あかね        574
古典物理学   _ 555
okiro        553
・・・        . 466
キャミー       445
3号        _ 427
もんきち     . 414
虚ろ獅子     . 418
ニャンコ     . 278
座椅子       215
機甲自転車    200
十四       . 170
参事官      .. 120

慌てて集計しましたので、もし間違えや抜けている方
居りましたら、申し訳ないです。
6白川道(☆☆☆2093):03/08/24 20:05
新スレおめでとうございます!
“血の滴る剣”さんスレ立て&集計お疲れ様です。
マラソン参加者の皆さん新スレでも楽しくやっていきましょう。

開高健『パニック・裸の王様』新潮文庫283p【C】
7アズサ(306):03/08/24 22:00
参加します。よろしくm(_ _)m

『ライ麦畑で捕まえて』J.D.サリンジャー/野崎孝 白水社 306P 【B】
子供と大人の間で揺れ動く少年。子供達がかわいい。
 
前スレ途中で脱落しましたが集計に名前を残していただきありがとう。
続きから再挑戦させて下さい。

「ギャングスター」上下 ロレンゾ・カルカテラ 2冊で732p【C】
9血の滴る剣 5580:03/08/25 00:15
集計は私ではありません、って事で3,4,5さんお疲れ様です。あと>>7さん宜しくです。

「5匹の子豚」A・クリスティー 早川ミステリ文庫331P【C】20冊目

16年前の殺人事件の真実に迫るポアロ物。最後の展開に驚かされたけれども、それいじょうにやりきれなさが残る1冊・・・。
10コウイチ(9527):03/08/25 21:11
新スレッド設立、お疲れ様です。
前スレッドに引き続き頑張りたいです。

『蛇行する川のほとり1』 恩田陸 中央公論新社 123P
『蛇行する川のほとり2』 恩田陸 中央公論新社 122P
『蛇行する川のほとり3』 恩田陸 中央公論新社 122P

幼少時代に川のほとりで発見された絞殺死体。
「船着場のある家」に住む香澄さんの家に集まって、
演劇祭で使われる絵を完成させるため合宿します。
その生活の中で過去を解き明かしていくストーリーです。

正直、1を読み終えた時点では期待していたほどではなかったのですが
幻想的な雰囲気と女子高生の溌剌とした様が、よく合っていて
良かったです。
こういったラストへの持っていきかたには弱いです。
久しぶりに、ラストで涙してしまいました。【B】
11アズサ(1760):03/08/25 22:56
乱読…。

グレート・ギャツビー フィツジェラルド/野崎孝 新潮文庫 262P 【B】
筋はなんでもない恋愛小説。細部細部の表現が心地良い。

曹操 −魏の曹一族− 陳舜臣 中央公論社 318p 【C】
他の三国志の書籍とちょっと違うのは
宗教的な部分にやや重点を置いた書き方。

細野真宏の経済のニュースがよくわかる本
日本経済編 286p
世界経済編 336p 小学館 【C】 
金融危機についてのわかりやすさでは類書が無いのでは。
高校生に勧めたい。おおざっぱなのは仕方がないか。

辺境・近境 村上春樹 新潮社 252p 【C】
旅行記。メキシコ、ノモンハン、アメリカ横断、讃岐、神戸、無人島。
作品の題材となった土地などを巡る。
あいかわらずの村上節。アメリカ横断は手抜きじゃないか。
別冊で写真編というのもあって、無人島の写真は、悪くない。
12血の滴る剣 5989:03/08/26 02:56
「有馬温泉殺人事件」吉村 達也 講談社文庫409P【C】21冊目

志垣、和久井の温泉シリーズ第18弾。序盤のコミカルな両人のやりとりが微笑ましい。
志垣の幼馴染の波満子の隠された過去や悲しみが、トリックよりも大きく印象に残る。
13どん(☆4581):03/08/26 21:59
祝!新スレ誕生 というわけで私もお引越しです。皆さん、あらためてよろしく

『ディケンズ短編集』岩波文庫305P
ミステリーやホラー的要素の強い11編。ダークな雰囲気で、ちょっと意外。古い順に
収録されているので、作風の変遷がよく分かる。【C】

『スタインベック短編集』新潮文庫308P
ここ最近読んだ短編集のなかでは一番のヒット。お気に入りは「菊」と「襲撃」。
タイトルはパッとしないけど・・・【C】
14コウイチ(9886):03/08/27 22:29
『悪意』 東野圭吾 講談社文庫 359P

人気作家、日高邦彦が何者かに殺害され、捜査の結果犯人を無事
拘束しましたが、どうしても語ろうとしない犯行動機をお馴染みの
刑事が解き明かしていくストーリー。

ミステリーとしては読み応えありますが、ちょっと複雑に絡みすぎて
現実みがあまり感じられませんでした。でも、読み手の一歩先を見据えて
展開されていく物語は、驚くばかりです。
感情移入できる人がいなくて、面白さに少し欠けてたかな、、【C】

タイムスリップ明治維新・鯨統一郎・講談社ノベル・246p

過去の自作にリンクさせているところが、多少気になるが、
悪くはない。面白い。→【 C 】

オンリー・イエスタディ・景山民夫・角川書店・277p

60年代が舞台の青春(私)小説。この時代を書いたものは、結構良い。
ただし、この作品は、過去のエッセイの焼き直しの感は否めない。→【 C 】
16血の滴る剣 6555:03/08/28 01:08
「書斎の王様」『図書』編集部 岩波新書232P【D】22冊目
せめて自分の好きな作家の書斎論が載っていれば、印象も変わっていたかも。

「幽霊列車」赤川 次郎 文春文庫334P【B】23冊目
赤川次郎のデビュー作が収録されている短編集。私みたいなミステリ初心者には凄く面白く感じる。消えた8もの乗客、晴れの日に雨具を着て死んだ被害者etc・・・。
兎に角その突飛だが魅力ある謎を出される度、ぐいぐい本書に惹かれていった。

17無名草子さん:03/08/28 01:15
ミステリーなんかカウントするなよ
漫画となんら変わらんだろヴォケ
Yesterday Once More ・小林信彦・新潮社・237p
Meet The Beatles ・小林信彦・新潮社・253p

二冊で、正、続、と言う感じなのだが、
何か、物足りない。→【 C 】
19アズサ(1760):03/08/29 21:05
日本文学は読みやすい。

「そこに君はいた」 辻仁成 【D】
子供の頃の友達についてのエッセイ集。

「それから」 夏目漱石 新潮文庫 302p【B】
やっぱり漱石好きだ。

「花ざかりの森・憂国」 三島由紀夫 新潮文庫 286p【B】
三島は初めて。言葉に力がある短編集。

「青の時代」 三島由紀夫 新潮文庫 202p 【C】
この人は、作者の実体験とかに関わりなく、純粋に
「こういう人を描いてみよう」という雰囲気がある。
20アズサ(2550):03/08/29 21:06
カウントし忘れ。
21コウイチ(10328):03/08/29 21:45
『殺人の門』 東野圭吾 角川書店 442P

離れに住む寝たきりの祖母が亡くなり、通夜が終わった後、祖母は
毒を飲まされて殺されたのではないかと、妙な噂が流れはじめます。
裕福だった暮らしが一遍。
家族の崩壊、いじめ etc。理不尽な人生を強いられる羽目になった和幸は
常にその隣にいた男へ殺意が芽生えだします。

いくらなんでも・・・。
心の中では、いつも主人公の行動を非難しながらも、
なぜか同情してしまって、自分が惨めな思いに合っているような
感覚に陥ってしまいます。主人公と同様の敗北感も味わいました。
これほど気分が悪くなり精神を削られた本は初めてです。
39章に入る直前の、ある人のセリフは、なんとなく共感してしまう
自分がとても悔しいです。

腑に落ちない点も幾つか。決してつまらなくはなかったです。【D】
22どん(☆4717):03/08/29 22:37
コウイチさん、やりましたね。おめでとう!

フォークナー『死の床に横たわりて』(『集英社世界文学全集36』より)126P
妻であり、母親である女を故郷に葬る為の旅をする家族の物語を、15人の人物の
のべ59回の内面独白で描写する。(解説文の受け売りで、この数字が正確なのか、確認は
してません)タイトルとは裏腹に、ひどく猥雑でエゴイズムがはびこる作品。
読了直後に私が呟いた一言は、「まったく・・・」【C】
フォークナー『エミリーに薔薇を』(上記に同じ)10P
凄くイイ!タイトルだと思う。中身は・・・グロいっす。【C】
23みんちー(☆1397):03/08/30 01:33
血の滴る剣さん、スレ立て乙です。
コウイチさん、☆ゲットおめでとう。

『弁護』 D.W.バッファ 文春文庫 450p
依頼人が「無実」であるかよりも「無罪」にすること
に重きを置く辣腕弁護士がはまった「法と正義」の罠。
タイトルと本のぶ厚さで、勉強してると思われた。
オチが見え見えでした。【C】
24トビ子(☆☆5174):03/08/31 10:13
血の滴る剣さん、スレ立て乙でした。
2.3.4さん集計乙でした。
コウイチさん、☆ゲットおめでとうございます。

『照柿』 高村薫  講談社 498P
合田雄一郎シリーズの中でもちょっと異色な作品。
容疑者に一目惚れをした警部とその知人(工場の溶融場勤務)
を中心に話が展開する。男女間の痴情とか情欲が恐ろしい。
男と女はかくもこうしてぶつかったり争ったりしながら
その臨界点の狭間に蠢く何かを感じ取るのだろうか。【C】

『驚異の発明家の形見函』アレン・カーズワイル/大島豊(訳) 東京創元社 349P
才能ある時計職人クロード青年をとりまく人間模様と家族、彼らが待ちかまえる運命。
17世紀末のフランスを舞台にした話で、からくり時計の歯車のように次々と
クロードが踏み出す運命などが時代背景と共に楽しめる。
非常に完成度の高い作品だと思う。著者はこれがデビュー作らしい。素晴らしい【C】
ねじまき鳥クロニクル第一章p308
ねじまき鳥クロニクル第二章p356
ねじまき鳥クロニクル第三章p492【D】
いつもと変わらぬ毎日を過ごしてた主人公に、ある夏「謎」に襲いかかる。
彼は次々と個性的な人物達と出会い、しだいに不思議な夏の「謎」を解いていく。 
やはり日常からなる物語なので、深く見入れるところは少なかった。
そんな平坦な場面の後にクライマックスがやってくるのだが、それほどの感動は得られず。
もう一章あればもっと物語的にもピシッと終われたかも。

冬のソナタ上p291
冬のソナタ下p266【D】
BSのドラマを見て感動し、勢いあまって購入。
登校途中に彼と出会い、その彼は転校生だったと少女漫画みたいな出会いから始まるあいりがちな(?)ストーリー。
たった数ページで人を好きになり、ケンかをし、そして仲直り。挙げ句の果てには兄弟だと。
話のスピードに付いていけず、途中混乱して前ページに戻ったりしてしまった。
他人から見れば憧れてしまうような、ただただ純情な物語。そんな恋愛に憧れている人はどうぞ。

コンビニララバイp286【C】
人好しな店長といろいろな客とのいろいろなドラマ。
みゆきマートというコンビニで舞台は一貫してるが、それぞれの章の登場人物が違い、中途半端に独立している短編集みたいなもの。
26ヘヨン(1999):03/08/31 16:58
>>25   4行目誤字。
ある夏「謎」に襲いかかる×
ある夏「謎」が襲いかかる○
27白川道(☆☆☆2628):03/08/31 21:05
コウイチさん、おめでとうございます!

梶井基次郎『檸檬』新潮文庫297p【C】
沢木耕太郎『深夜特急1―香港・マカオ―』新潮文庫238p【C】

あーyonda?のブックチャーム欲しい!
28コウイチ(☆610):03/08/31 21:29
祝福のお言葉どうもありがとうございます。うれしいです。
また、新規参入の皆様よろしくお願いします。

『鏡の中は日曜日』 殊能将之 講談社ノベルス 287P

14年前、法螺貝の形をした奇妙な屋敷”梵貝荘”で起きた殺人事件。
既に解決済みの事件に、幾つか腑に落ちない点があるということで
巌流出版の人から再調査の依頼を受けます。
名探偵、石動戯作が真相解明していくシリーズ第3弾です。

 過去と現在を行ったりきたりする展開は、少し読みにくかったですが、
謎をより深めていく形となって面白かったです。
風情のある描写は心地よく読めました。特にラストの場面が好きです。【C】
29血の滴る剣 6855:03/09/01 07:32
コウイチさん完走おめでとうございます。

「開けっぱなしの密室」岡嶋 二人 講談社文庫300P【C】24冊目

物語の雰囲気は80年代的な、今から見れば歯の浮いたようなあの軽い感じが漂っていて、それがまた今となってはノスタルジックに浸れていいかも。
表題にもなっている開けっぱなしの密室はそのタイトルだけでそそられるし、オチもその期待に負けない程の出来だった。

30どん(☆5319):03/09/03 21:13
オースティン『自負と偏見』新潮文庫602P
ホーム&ラブコメディの定番。『高慢と偏見』という邦題の方が有名かな。
些細で、誰の身にもまとわりつく「日常」というやつが、緻密かつユーモラスに書かれている。
思わずクスリとしてしまうシーンが一杯。ただ、派手な盛り上がりのある作品ではない。
マターリ読書向き。【C】
31トビ子(☆☆5381):03/09/04 00:01
『ミステリーが語る銃の世界 小林宏明のGUN講座』小林宏明 エクスナレッジ 207P
小説や映画などに登場する拳銃を歴史や体系、用途に添って紹介した本。
著者はミステリー翻訳家なので実際現場での苦労話、こぼれ話なども盛り込まれている。
私自身、警察、私立探偵等ミステリー小説大好きな割に拳銃の知識がなくてあらゆる
場面のイメージができずに今まで随分はがゆい思いをしたが、
本書はそんな疑問を氷塊してくれる。買ってよかった。【B】
32トビ子(☆☆5381):03/09/04 00:04
氷塊×
氷解○
誤字ハズカシイ
33ウサギ(7259):03/09/04 23:30
薩摩秀登「チェコとスロヴァキアを知るための56章」320P
内容が広範囲なため、興味のある分野以外は少し退屈だった。
近代の話ばかりなのは仕方ないことか。[C]

ドストエフスキー『罪と罰』下 496P
ただでさえ面白いのに、キリスト教の知識があればもっと深く読めるという。
キリスト教を勉強したくなりました。[A]

鷲田小彌太『哲学がわかった!』272P
一見初心者向けのような装丁やレイアウトなのに、かなりわかりにくい。
本書の半分を割いた哲学史の説明も、項目が多い割に
一つの文章量が少なくてわかりづらく、とにかく眠くなった。[D]

うわー、最近全然読めてない。
34コウイチ(☆1469):03/09/06 02:29
『白夜行』 東野圭吾 集英社文庫 854P

大阪のある雑居ビルで発見された刺殺死体。
当初はすぐに解決するだろうと思われていた事件は、思わぬ形で
捜査打ち切りとなってしまいます。この事件に翻弄されていく
人たちの半生を描いた、執念と悲劇の物語です。

白夜行というタイトルは良いなと思います。
心に傷を負った2人を象徴していて。
ただ、犯人に対して同情できないこともないですが、あまりにも
仕打ちがひど過ぎて納得いきません。物語の構成は素晴らしいとは
思いますが、どうしてもすっきりしない内容でした。
前作の『悪意』と『秘密』を足して2で割ったような印象かな。【C】

(前回の計算が少し間違ってたので修正しています。)
35トビ子(☆☆6109):03/09/06 11:17
『撃て、そして叫べ!』ダグラス・E・ウィンター/金子浩(訳) 講談社文庫 441P
>>31の本をテクストにしながら読んでみました。
銃器販売店勤務のバートンが繰り広げる闇の世界の暗躍。
ギャング小説といったところか。シニカルな一人称語りの展開がいい。
ストーリー展開が早いので飽きないし、当然ながら銃器もドッサリ登場。
思ったより面白かった【C】

『暗い宿』  有栖川有栖  角川書店 287P
助教授火村と小説家有栖川が活躍する短編集。
宿シリーズとして宿泊施設を舞台にしながらのミステリー。
最近自分、残業続きでガックリしてたんでどこか旅に出て宿泊したいなーと
考えながら読みました。ハァ。でも宿先で殺人事件と遭遇するのはやだなあ。【C】
36みんちー(☆1397):03/09/06 13:09
私は週1、2冊ペース・・・。

『有罪答弁〈上〉』 スコット トゥロー 文春文庫 275p
『有罪答弁〈下〉』 スコット トゥロー 文春文庫 334p
560万ドルとともに消えたパートナーの行方を追う、
元警官の中年弁護士。調査を進めるうちに、事務所
内外の意外な事実が現れていく。
弁護士業より調査の才能に優れている主人公の設定
がおもしろい。タイトルから想像するような法廷サ
スペンス物ではないです。【C】
37みんちー(☆2006):03/09/06 13:10
カウント忘れ・・・。
38ですな(☆☆5515):03/09/07 00:40
G.K.チェスタトン「ブラウン神父の秘密」創元推理文庫284p
おもしろいのは確かですが「童心」ほどのインパクトはありません【C】

ニーナ・キリキ ホフマン「マットの魔法の腕輪」創元推理文庫446p
ご都合主義が鼻につきました【D】
39血の滴る剣 7835 :03/09/07 01:32
「2重人格」ドストエフスキー 岩波文庫326P【C】25冊目
テーマは重いが物語りの雰囲気は軽く感じて読みやすい。テーマが普遍的な為に今でも十二分に読む価値を保持していると思う。

「亡国のイージス」福山 晴敏 講談社654P【C】26冊目
どんでん返しの連続で頁数は多いが飽きずに読めきれた。如月にせよ千石にせよ宮津にせよどこか現代人が抱えている問題を背負いこんでおり、そのへん共感できたら更にこの物語の没頭出来るのと思う。

新スレ建て乙です。

司馬遼太郎「胡蝶の夢」2、3巻 435p+405p
司馬の長編小説にしては中だるみがないというか、
常に緊張感が持続してて飽きが来ない。【B】
41トビ子(☆☆6659):03/09/07 12:13
『しゃばけ』  畠中恵  新潮社 250P
筋金入りの坊ちゃんである大店の若だんなと周りを囲う妖怪達。
江戸情緒人情物語。装丁通りの愛らしい妖怪たちがこぞって若だんなの
面倒を見る。みんな若だんなのことが好きなんだなあとほのぼのした
気持ちになります。ライトノベルな雰囲気【C】
42血の滴る剣 8340 :03/09/09 01:04
「点と線」松本清張 新潮社235P【C】27冊目

今のミステリに比べるとトリックは単純に見えるのは否めないが、テンポや流れという点で優れていて読みやすい作品だと思う。

「時計を忘れて森へいこう」光原 百合 創元社270P【C】28冊目

純粋なミステリじゃない上に登場人物や物語の雰囲気が一寸独特なので、人によってかなりの好き嫌いが生じそうな感じがする。
43どん(☆6241):03/09/09 21:28
J・アーヴィング『ホテル・ニューハンプシャー』新潮社 上342P下331P
父親の夢に導かれてホテル経営に乗り出す家族の「おとぎ話」。
死も暴力も苦悩もシモネタも「コミカルさ」に内包するアーヴィング節が全開。
完成度の高い作品なのに、一見するとメチャクチャなのは、凝りまくった
ディティールのせいかなあ。熊が可愛い。【C】

プラトーン『ソークラテースの弁明・クリトーン・パイドーン』新潮文庫249P
刑死に至る際に語られるソクラテスの哲学。強い信念と誇りは死を超越する、という
のが、私なりのまとめ。(本書の内容とは実は違う。私がこの本で得ようとしたのは
思想そのものではなく思想を糧にできる勇気だからだ。只、勇気を与えてくれる思想もまた
存在するのだろう)【C】
44みんちー(☆2403):03/09/13 00:11
『サイレント・ジョー』 T.ジェファーソン パーカー ハヤカワ・ノヴェルズ 397p
顔に硫酸をかけられた傷痕をもつ保安官補・ジョー。
養父・ウィルの殺害事件の真相究明に動き出す。
養父の死に政府のお役人やら財界人やらマフィアやらと
関わってくるのだが、ハッキリいってややこしい。【C】
45白川道(☆☆☆3059):03/09/13 14:16
大江健三郎『ピンチランナー調書』新潮文庫431p【D】
わけわからん(´・ω・`)
松本逸也「幕末漂流」人間と歴史社356p
題名には現れていないが写真が主題で、新聞記者である著者が
主に幕末、明治初期の写真と撮影者たちの足跡を追いかけるという内容。
現代の写真とは一味違ってやたらと存在感が写真にある。
もはや証明のしようがない過去の存在が、
そこだけはかなり明らかにされているところからくるものだろうか。【C】

司馬遼太郎「胡蝶の夢4」新潮文庫412p
この巻で完結。
読み終えての感想としては、特に意識をおいていなかった
幕末医学の変遷の過程をかなりつかめているのがびっくり。【B】

徳川慶朝「徳川慶喜家へようこそ」文春文庫221p
慶喜公に関する話や関しない話を子孫がする。【C】
47ヘヨン(3000):03/09/14 17:28
夏の滴p356【D】
大人達の子供の肉を使った薬の製造の計画に、仲良し3人組が真相を暴く為立ち上がる。
いま会いにゆきますp374【C】
6歳の息子をもつシングルファザーのもとに死別した妻が帰ってくる
記憶を無くしたはずの妻が、夫婦愛・親子愛をだんだんと甦っていく。二人の愛の深さに感動。
そして粛清の扉をp271【B】
現実社会に恨みを持った女教師が教室に立てこもり、生徒を一人一人殺していくという物語
スピーディーな上に落ち着く暇もないほどの容赦ない展開に最後まで目が放せなかった。
でも29人という生徒の多さのせいか、殺されていく生徒の実体がよく分からなかった事が残念。
48コウイチ(☆2121):03/09/14 20:19
『十角館の殺人』 綾辻行人 講談社文庫 366P

孤島の十角館という奇妙な建物で起こる連続殺人事件。
特に可も無く不可もなく。終盤は驚かされますが、
普通のミステリーという感想です。【C】

『仮面山荘殺人事件』 東野圭吾 講談社文庫 286P

今は亡き婚約者の親類の別荘地で銀行強盗に襲われる事件。
こちらは面白かったです。終局はとても印象的。
別荘地だけに場所を限定されていたので、緊迫した雰囲気が
常に伝わってきて、一気に読めてしまいます。【B】
49コウイチ(☆2508):03/09/14 20:55
『まひるの月を追いかけて』 恩田陸 文藝春秋 387P

 仕事の取材中、異母兄弟の兄が失踪たと兄の恋人から聞かされ、
彼が辿った奈良の名所を2人の女性が旅をする孤独な物語。
2人はほとんど面識も無く窮屈な旅。過去の自分を探りながら
旅の本当の目的をやがて知り、恐怖と後悔に駆られます。

 奈良の観光地を巡りながら、ストーリーが進んで行きますが、
その各土地の描写がとても印象に残って、僕も読み終えた後に
少しだけ2人の辿った旅先に行ってみたりしました。
最初から最後まで寂しい話ですが、ぎくしゃくしながらも
観光を楽しんでいた一時の風景が涙を誘います。
少ない登場人物は、逆に物語全体を引き立てていて良かったです。【B】
50血の滴る剣 9466:03/09/15 01:24
「軽井沢マジック」二階堂 黎人 とくま文庫 382P 
水乃サトルシリーズの四作目。ホテル、列車、屋根の上と次々と起こる三つの殺人が一つの線でつながっていくところがスリリングで楽しかった。
列車トリックは不安定要素が強いのでは?とちょっと思ったが、その発想自体は面白い。

「飛鳥のガラスの靴」島田 荘司 光文社文庫 446P
謎解きは勿論、日本古来の因習の問題、民話童話の研究等など単なるミステリで仕上げてない非常にお得感のある作品だった。

「アルプス秘湯推理旅行」斎藤 栄 廣済堂文庫 298P
タロット日美子シリーズの1冊。事件をタロットで占うのはいいにしてもそれを額面通り受け取り物語が進んでいくっていう力技に惚れた。西村、山村、内田、赤川辺り好きな人はいいかもしれない。
51りーす(☆☆☆☆7326):03/09/15 03:02
『知識ゼロからのワイン入門』弘兼憲史(著) (幻冬舎) 193p【C】
島耕作シリーズで有名な弘兼氏の著書。ワインのプロでない分、専門用語等も少なく、
かえってわかりやすい。

『百年の恋』篠田節子(著) (朝日新聞社) 309p【C】
年上のキャリア・ウーマンと結婚した男の物語。内容が『百年の恋』ではないんですけど・・・。

『稲森和夫の哲学』稲森和夫(著) (PHP)213p【C】
人生の成功者は、やはり精神的なものに関心が行くようです。

『稲森和夫の実学』稲森和夫(著) (日本経済新聞社) 206p【C】
経営と会計に関して。京セラ躍進の原点。

『皇位継承』高橋紘、所功(著) (文春新書)213p【C】
皇位継承問題、未だ解決していませんが、一体どうするんでしょう。

『マネー敗戦』吉川元忠(著) (文春新書)206p【B】
長期に亘る不況の元凶に納得。

『史実を歩く』吉村昭(著)(文春新書)214p【C】
歴史小説を執筆するにあたって、これ程までに緻密な取材を積み重ねる事に驚き!
桜田門外の変では、雪が止んだ時間まで調べています!


『日本の大難題』白井久也、安藤博(著) (平凡社新書) 247p【C】
『魚々食紀』川那部浩哉(著) (平凡社新書) 214p【C】
『環境政治学入門』松下和夫(著) (平凡社新書) 218p【C】

鬼のすべて・鯨統一郎・文藝春秋社・217p

奇伝小説でもなく、刑事ものでもなく、中途半端。→【D】
53トビ子(☆☆7478):03/09/15 21:54
『デウスの棄て児』  嶽本野ばら  小学館 174P
天草四郎時貞の新解釈的ストーリー(野ばら流イメージ)な内容。
だが、このページ数では詰め込みすぎの感が否めず、展開がやや
強引なのが気になります【D】

『ぬしさまへ』  畠中恵  新潮社 247P
>>41の第二段。相変わらずカワイイ装丁に描かれた愛らしい妖怪達と
優しい若だんなが活躍する物語。こっちのほうが刃傷系が少ないし
中編でまとまっているので良い。是非シリーズ化してほしい【B】

『月神の浅き夢』  柴田よしき  角川書店 398P
連続刑事猟奇殺人事件を探る刑事、緑子シリーズ第3段。
血腥い事件と男女の情欲とが絡み合って一気に読める。が、
達彦ちゃんも明彦もいるのに、母親も妹も協力してくれているのに
何故麻生と寝たんだよ緑子!と個人的に許せない気持ちになった【D】
54テタ(4855):03/09/16 01:13
『東電OL殺人事件』佐野眞一 新潮文庫 541p
表題の事件のルポルタージュ。事実関係の部分はおもしろく
読めたが、不満も多い。著者は警察が予断をもって捜査したと
批判しているが、著者自身も相当な予断をもって話を展開している。
また無理なこじつけをしてはたびたび「不思議な暗合に戦慄を覚えた」
と言うのは芝居臭くて白けてしまった。【B】
55ウサギ(8021):03/09/16 12:35
平岩米吉『狼−その生態と歴史−』308P[C]
実際に狼を飼育していただけあって、記述が実際的。
狼のことは大体理解できた。

中島義道『「哲学実技」のすすめ』220P[B]
先生と生徒が哲学議論をするさまをそのまま収めた一冊。
面白いという評判通りだった。

乙川優三郎『生きる』234P[A]
時代小説短編3つを収録。
表題通りのテーマで描かれた作品群は心地よいの一言。
特に『安穏河原』がよかった。
56どん(☆6684):03/09/17 21:04
マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』新潮文庫327P
超有名な少年冒険小説。小学生の頃読んだ時とは大分印象が違う。大人の側の人達に
感情移入したのがその理由だな。トムの奔放な振る舞いにムカつく事が多かった。
それは無邪気さからくるものであって、本当に許せない様なことをトムは一度も
していないんだけどね。俺はあの頃よりは大人になったんだな、と確信できた一冊。
(はたしてどの位?それはわからないけど)【C】

ゲーテ『ヘルマンとドロテーア』新潮文庫106P
恋愛叙事詩。ストーリーはなんてことは無いです。明るく健康的な話なんで、疲れた時にでも・・・
説教臭い長台詞に「渡る世間は鬼ばかり」を連想してしまった・・・【C】


「デッドロブスター」 角川書店249P【C】30冊目
馬鹿ミスだがアリバイトリック、ダイイングメッセージ、密室殺人とをお腹一杯エビを絡めたトリック殺人を読ませてくれるのはあり難い。
随所にギャグが挟むんでいるが波長が合った為か個人的には面白く楽しめた。

「七日間の身代金」岡嶋 二人 講談社文庫328P【C】31冊目
話が進むにつれ誘拐物から秘室物に以降していく感じがし、少し違和感を感じる。
フーダニットから証拠探しに奔走したりとやや迷走気味とも取れるものがあるが、秘室トリックは意外で面白かった。
58コウイチ(☆3577):03/09/19 22:28
血の滴る剣さん、完走おめでとうございます!

『名探偵の掟』 東野圭吾 講談社文庫 329P

小説の世界と外側とで生きる名探偵と警部のコミカルな物語。
投げやりな文章とお約束の展開が面白かったですが、
最後の方は、少し飽きてしまいました。【C】

『名探偵の呪縛』 東野圭吾 講談社文庫 288P

「名探偵の掟」シリーズの続編。
作者本人が主人公となり、いくつかの謎を解きながら
ミステリーに対しての想いを綴った作品だと思います。
真摯な気持ちが伝わって、とても感動でした。【B】

『月の裏側』 恩田陸 幻当舎文庫 P.452

九州のある町で老婆3人が連続で忽然と姿を消しそれに
巻き込まれていく人達の物語。
あまりにも謎が漠然としすぎて、真相に迫る緊迫した場面が
少し突拍子もないものに思えて深く入り込めませんでした。
でも作品の世界観は好きです。【C】
59テタ(5035):03/09/20 23:22
『燠火』マンディアルグ 白水uブックス 180p
短編集。
なんかよくわからない。でも雰囲気は好き。【C】
60みんちー(☆2974):03/09/21 01:50
『悪魔の涙』 ジェフリー ディーヴァー 文春文庫 571p
二千万ドルを要求する無差別殺人テロの犯人と対決する筆跡鑑定人キンケイド。
息もつかせぬ展開とどんでん返しの連続に陶酔の逸品。
筆跡鑑定人という耳慣れない職業が存分に活かされている。
後半は多少強引とも思えたが、充分満足。【B】
61みんちー(☆3222):03/09/22 00:02
『熱帯魚』 吉田 修一 文春文庫 248p
若者達の日常(?)が淡々と描かれている短篇。
若者達は常に心の中に「怒り」があって、
それがリアルに感じられました。
この作者の表現や感性好きです。【B】
62七階:03/09/22 00:26
21世紀研究会『人名の世界地図』文春新書272p
武光誠『韓国と日本の歴史地図』青春出版社202p
『徹底図解 陸・海・空自衛隊』成美堂出版175p
小山慶太『科学史年表』中公新書300p
藤森照信『日本の近代建築(上)幕末・明治篇』岩波新書267p
藤森照信『日本の近代建築(下)大正・昭和篇』岩波新書257p
『北朝鮮利権の真相―「コメ支援」「戦後補償」から「媚朝派報道」まで!』宝島社222p
『武装SS全史T「萌芽・台頭編」』学研182p
『武装SS全史U「膨張・壊滅編」』学研182p
大小田八尋『ミグ25事件の真相』学研M文庫261p
鈴木晶『バレエの魔力』講談社現代新書219p
今和次郎『女性服装史』相模書房183p
今和次郎『服装研究』相模書房153p
児島襄『天皇と戦争責任』文春文庫395p

本棚の整理したら加算してない本が結構出てきたんで、いちおう一緒に加算。
だいぶ時間空けちゃったんで、なに読んだかはだいぶあやふやだな〜、どっか間違ってるかも。
あ、血の滴る剣さん☆ゲットおめでとうございます。
63トビ子(☆☆8003) :03/09/24 23:51
血の滴る剣さん、☆ゲットおめでとうございます。

『恐怖の研究』  エラリィ・クイーン 大庭忠男(訳)  早川文庫 220P
1888年。切り裂きジャック犯の解明にシャーロックホームズは乗り出していた!
その未公開手記を手に入れたエラリィは読み進めるうちに真犯人を解き明かす。
ここに登場するホームズとワトスンって夫婦漫才みたいによく喋るし、仲がいい。
ちょっとくだけていて読みやすいし、原作未読でもきっと楽しめる【C】

『津軽』 太宰治  日本図書センター 305P
太宰自身の故郷である津軽の旅行記。旧知の仲間、友人知人宅を転々と訪れ、
そこでのエピソードや景色風景が記してある。
テレ屋で不器用でやたら酒豪で、生きるのにただ一生懸命な著者の姿が
映し出されていて何だかいじましい。「斜陽」「人間失格」に比べると
あまり有名じゃないかもしれないが素晴らしい作品だった【B】
64どん(☆8415):03/09/25 20:12
血の滴る剣様、完走おめでとうございます。

マーク・トウェイン『ハックルベリイ・フィンの冒険』新潮文庫456P
これまた超有名作。黒人問題や父子の相克など、陰影を帯びたテーマを盛り込み
前作よりも評価の高い作品。小学生の時、書き出しの部分をとても気に入りそのスタイル
(作中人物が作者について言及するところ)をマネした作文を書いたことがあった。
今読んでも、素晴らしい。【C】

ジョン・スタインベック『エデンの東 1〜4』ハヤカワ文庫 計1275P
朴訥で善良な男アダム=トラスクを中軸に据えて三世代にわたる兄弟、親子、夫婦の
愛憎を描く長編。迫真性が削がれた代わりに作者の円熟した思想(当時50歳)が強調され
それがまた穏やかで心地よい。ストーリーが軌道に乗り出すのは2巻からというスロースターターな
作品だが名作には違いないと私は思う。ホント言うと失敗してる所は結構ある。
けれど、それはスタインベックが卓越した作家だからこそできるレベルの高い失敗である。【B】




 
65りーす(☆☆☆☆9802):03/09/27 01:20
>血の滴る剣 様
☆ゲット、おめでとうございます。


『マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック』イーサン・M・ラジエル、ポール・N・フリガ(著) (英治出版)286p【C】
マッキンゼーで使われているビジネス理論。チャート等、ツールに関する記述が少なく、
やや消化不良気味なのが残念。もう少し、具体的に説明して欲しかった。

『年収300万円時代を生き抜く経済学』森永卓郎(著) (光文社)205p【C】
『ビンボー主義の生活経済学』森永卓郎(著) (講談社)220p【C】
若いうちはともかく、いつまでも年俸300万では、(少なくとも日本国内では)豊かな
生活なんて、出来ないと思うが・・・。しかも、某経済誌でも批判されていたが、みんな
で低レベルの生活をし、満足する事で経済が縮小するので、政府を維持する為には、税率
を上げるしかないのである。とは言え、この本に影響される人が多くなる事で、ライバル
が減ると考えれば、一長一短かも。少しでも多くの目にふれさせるべく、早速、古本屋に
売りに行って来ます(笑)。

『金持ちの脳みそ』本郷孔洋(著) (実業之日本社) 221p【C】
先の2冊とは逆に、守銭奴になってでも、金持ちになる為の本。ここまであからさまに
やると、見えない所で信用なり、友人関係なりを失っているハズだから、長い目で見たら
マイナスだと思うけど・・・。

『ロミオとロミオは永遠に』恩田陸(著) (早川書房) 485p【D】
リアリティに欠ける、不条理でマンガの様な世界観。お子様には良いかもしれないが、
まともに読むにはちょっとなぁ・・・。

『転職力』和田秀樹、大塚寿(著) (PHP) 187p【C】
『ワインの謎解き』安間宏見(著) (マガジンハウス)279p【C】
『常識破りの飲んで得するワイン案内』田中清高(著) (講談社)229p【C】
『ソムリエールにおまかせ』野田宏子(著) (東京書籍)179p【C】
『ブドウがブドウ酒にかわるとき』後藤昭二(著) (中央法規)185p【C】
66みんちー(☆3816):03/09/27 12:00
>血の滴る剣さん
遅ればせながら、☆ゲットおめでとうございます。

『24時間』 グレッグ アイルズ 講談社文庫 594p
麻酔医ウィルの出張中に五歳の娘が誘拐された。
犯人達の手口の巧妙さ、娘が小児糖尿病を患っている。
など普通の誘拐物と違った面白さ。
娘と犯人グループの一人の交流がジーンときた。【B】
67ウサギ(8628):03/09/29 21:51
藤田宜永『愛の領分』394P[B]
主人公の古い友人が実は物凄い悪い奴なのではないか……と思わせる描写。
これが最後まで読者を引っ張るエサになっている。
ラストでそれは明らかになるが、納得、という感じ。

千代島雅『時間とタイムマシンの哲学』213P[B]
タイムマシンを否定するというスタンスだが、
とにかく時間について考えたくなる一冊。
ただ人間の生き方に言及した章が蛇足という印象。

ここのところつまらない本を掴んで途中で投げ出してばかり……。
血の滴る剣さんおめでとうございます〜。
確か同期だった気が(笑)。
68ですな(☆☆6199):03/09/30 00:41
スティーブン・キング「不眠症」上355p 下329p
老人版「IT」との評価どおり枯れた味わいですな【B】
氏家幹人「大江戸死体考」221P 平凡社新書
江戸時代は現代と違い身近に死体が存在した。
前半、死体の日常性を示し、後半はヒトキリアサエモンの話が中心となる。
アサエモンを知らない人でもきっと面白いはず【C】

ニーチェ「道徳の系譜」216P 岩波文庫
最高の喜悦。
あやうく誘惑に負けそうになってしまうほど。
危ないところだった。【A】

中島義道「働くことがイヤな人ための本」日本経済新聞社 203P
評判が非常に悪い本。読んで納得。
普通に仕事が嫌な人が買っても同感できない内容。
同感できても仕事が嫌だということ自体は何も解決しない。
でももっと根本的なことが書かれている。【A】
70白川道(☆☆☆4110):03/09/30 23:58
レイモンド・カーヴァー「英雄を謳うまい」中央公論新社453p
R・カーヴァーの未発表作品(短篇・詩・書評)を集めたもの。
カーヴァーの短篇・小説に対する考え方がよく現れていて興味深い。【C】

レイモンド・カーヴァー「Carver's Dozen レイモンド・カーヴァー傑作選」中公文庫351p
訳者村上春樹の選ぶカーヴァー・ベスト盤。
カーヴァーの魅力を手軽に楽しめる初心者用。【B】

村上春樹・柴田元幸「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」文春新書247p
訳者村上と柴田がサリンジャーやライ麦についてディープに語る対談集。
村上の小説についての持論や考え方も垣間見えておもしろい。【C】
71血の滴る剣 (☆1269) :03/10/01 04:01
みなさんありがとです。また二万目指して頑張ります。

「密室航路」夏樹 静子 角川文庫359P【C】32冊目 

一寸長めの短編集が4つ集まったという感じの1冊。密室トリックからアリバイトリック。はたまた出生に関する謎を解き明かす死人の出ない謎解きミステリーもあり、ヴァリエーションが豊富で飽きさせない。

「どちらかが彼女を殺した」 講談社文庫359P【C】東野 圭吾 590円 33冊目
容疑者は被害者の親友と彼氏という設定。殺された妹の為に刑事の兄が犯人探しに立つという内容。
容疑者は二人しかいないのだが、刑事とのやり取り等を取り入れる事によりダレずに最後まで読める。
どちらかと言えば文庫版をお勧めしたい。理由は最後まで読むとわかると思います(笑)

「地獄谷温泉殺人事件」吉村達也 講談社文庫 508頁 762円 「C」 34冊目

頁数はかなりあるのだが、ミステリ色はいたって薄い。寓意が強く何処かミステリとしては片手落ちな印象が強い。
お馴染みの刑事も影が薄く、温泉に浸かってもない。別に温泉を組み込まなくても単発物として発表しても良かったのでは?と思わざるえない。



72トビ子(☆☆8991) :03/10/05 00:08
>65 早速、古本屋へ売るとこワラタ

『池袋ウェストゲートパーク』 石田衣良  文春文庫 367P
すっごいカッコイイ。
こんなにカコイイお話やキャラクター満載本ならもっと早くに読んでおけばよかった。
マコトが跳び、加奈が走り、タカシが振り向く。文章が鮮烈でとってもクール【C】

『少年計数機』 池袋ウェストゲートパークU  石田衣良  文藝春秋  303P
前作よりマコトが冴えてる。文章の表現とか発想とか、モノの例え方が新鮮なんだな。
女性よりむしろ男性にモテモテなかんじ。マコトは基本的に世話好きなのね。
表題作がダントツに良い。個性的な脇役も魅力【C】

『骨音』 池袋ウェストゲートパークV  石田衣良  文藝春秋  318P
Uがマコト編だとしたら、Vはタカシ編だろう。あぁウットリ(´Д`;)アハー
地元自治体とヤクザ、ドラッグ売人など、この巻はテーマが良かった【C】

池袋西口公園路上を舞台にストリートに群がるハイティーンを題材にした3部作品。
ドラマのほうが有名になったせいか、読んでいて長瀬や窪塚の顔ばかりが浮かんで
しまうのは仕方ないのか。全部に【C】評価をしたが個人的に一番良かったのは
『少年計数機』かな。なんか一気読みしてしまいました。読書の秋バンザイ。
73どん(☆8897):03/10/05 12:35
トニ・モリスン『青い眼が欲しい』ハヤカワepi文庫317P
黒人女性である作者が黒人達に向けて書いた黒人達の物語。登場人物たちは皆
何らかの抑圧を受けておりその事が背景になって新しい抑圧が生まれるというなんとも
悲しいストーリー。只、この作品を通じて作者が告発したのは悲劇そのものであって人間を
(或いは黒人を)否定してしまう結論は下してはいないので、安心して読める。
驚きなのはこれがデビュー作という所。凄いぞ。【C】

スタインベック『赤い子馬』新潮文庫165P
スタインベック流「少年時代の思い出」。短編連作4編を収録。短い作品ではあるが
後の大作につながるエッセンスが感じられる奥の深い仕上がり。こういう書き方は『赤い子馬』に
対して失礼かな?好きな作家だからこそ、一作一作を切り離して考えられないんだよなあ。【C】





74どん(☆8897):03/10/05 15:52
『赤い子馬』じゃなくて『赤い小馬』だったよ・・・
よりによって作品名を間違えるなんて・・・
75ヘヨン(4217):03/10/05 17:01
ヴィーナスという子p486【D】
家庭の事情で言葉を発せなくなってしまった少女の物語。先生とぶつかり合い、だんだんと少女は心を開いていく。

ノルウェイの森上p267
ノルウェイの森下p258【B】
世界の中心で愛を叫ぶp206【C】
76みんちー(☆4141):03/10/05 23:49
『ボビーZの気怠く優雅な人生』 ドン ウィンズロウ 角川文庫 325p
冴えない泥棒ティム・カーニーは麻薬取締局の要求を受けて、
麻薬組織の帝王・ボビーZの替え玉となった。
ツイてない男の逃避行の先にあるのは・・・。
これまた映画化作品。ジョニー・デップあたりが似合いそう。【C】
「棟居刑事の復讐」森村誠一 角川文庫 324頁 520円 「C」
殺された同僚の復讐を誓う棟据刑事の復讐劇。刑事の弔いを中心に置きながらもしっかりと社会派的な要素もばっちりと入れているところは、話が単調にならないようになって面白かった。

「寝台特急殺人事件」西村京太郎 光文社文庫 370頁 440円 「B」
西村の代名詞ととも言えるトラベルミステリー初期の作品らしいが、今の作品と比べると非常に凝ったトリックを満遍なく降り注いでいるという印象が強い。
今のこじんまりとした物に比べて大胆不敵なトリックであり、良い意味で私の予想を裏切ってくれた。ありえないとありえるかもしれないの微妙なバランスの位置に立って素晴らしいミステリー小説にしあがっている。
解説は今読むと笑ってしまう事が書いてある。

「倒借のロンド」折原一 講談社文庫 339頁 560円 「C」 37冊目
所謂叙述トリック物とわかって読み始めていても、最後の踵返しには驚いてしまう。最後に解説的な部分があるのでこの手のミステリ初心者でも楽しめるかもしれない。というか私でも楽しめたし。
78ひろ氏(1440):03/10/08 00:27
存在の耐えられない軽さ/クンデラ P400 【C】
蠅の王/ゴールディング P360 【C】
ドグラ・マグラ/夢野久作 P680 【C】
79トビ子(☆☆9776) :03/10/08 22:42
『ロード・ジム』 コンラッド 鈴木建三(訳) 講談社文芸文庫   313P
航海士ジムが客船の乗客を置き去りにして救命ボートに乗ってしまった事を
悔いて長い間苦しんでいく。本筋ストーリーより枝葉の話が多くて少々
読みづらいかも【D】

『神様のボート』  江國香織  新潮社   251P
離れた父親を探し続ける母娘の話。思った以上に危険で狂気的なストーリーだと思う。
正直言うとちょっと苦手かも。ラストにも不満【D】

『茶の湯の不思議』  小堀宗実    NHK出版    221P
茶道宗家家元が著者の「茶道における心構えとエッセイ(?)」みたいな感じ。
茶の歴史と文化、お点前のルーツなど。抹茶が飲みたくなった【C】
80どん(☆9141):03/10/08 23:25
サン=テグジュペリ『人間の土地』新潮文庫244P
飛行機乗りという職業体験を通じて得た様々な感慨を綴ったエッセイ集。
エッセイ、と書くと軽く読めそうなイメージが湧くが実際はその逆。
私が今まで出会った本の中で一番「気高さ」を感じた作品である。

モニターの前で唸ってみたものの、どう表現すればいいのか分からない・・・
こう書くことしか出来ません・・・【A】





81コウイチ(☆4064):03/10/09 02:35
 すいません。多少前回の投稿から日数が開いてしまったので、
読了日と一緒に記していきます。

9/22『青の炎』 貴志祐介 角川文庫 487P

 櫛森秀一は、湘南高校の2年生。父は早くに他界し、それでも
母と妹の3人、仲良く幸せに生活を送っていました。ある日、突然
昔に再婚し別れた男、曾根が現れ、今までの生活をめちゃくちゃに
していきます。身の回りにも被害が及ぶと感じた秀一は、
逡巡しながらもついに殺害を決意します。

 秀一の自転車の漕ぐスピードが、秀一のその時の心理状態を
物語っているようで、その描写が、今直面している場面を鮮明に
映し出してくれて、特に、殺害をするその日の出来事はとても伝わって
くるものがありました。
その場面はすごく僕の中では印象に残っています。
こんなに緊張しながら読んだのは、久しぶりです。優秀すぎて大人びた
高校生の秀一に違和感を感じなくもなかったですが、それが霞むほど、
作品は良かったです。
江ノ島の風景の描写もとても良いです。心情的にはAです。【B】

 映画も見ました。映画は残念ながら、その辺りの心理的なものが
上手く描かれていなかったようで、衝動的な殺人に思えてしまいます。
そこが残念です。
ただ、そういうのを映像で表現するのは難しいとは思いますが
その分を、江ノ島の風景などに注いでくれたらなと思いました。
キャストの方は、最初失礼ながらミスキャストだと思っていたのですが、
初々しさが、物語にとても合っていて良かったです。
一応映画の評価も・・・【C】
82コウイチ(☆4835):03/10/09 02:39
9/27『十三番目の人格 ISOLA』 貴志祐介 角川文庫 401P

 人の心を読む事ができる、エンパスの能力を持った加茂由佳里。
被災地で働く彼女は、高校生の森谷千尋と出会います。
話していくうちに彼女の奥底にひそむ、とても恐ろしいISOLAと名乗る
人格を発見し、なんとか助けようと努力していきます。

 序盤は、どう展開していくのか、期待を膨らませてくれて面白く読めたのですが
物語が進んでいくと、主人公の身に危険が晒されることはほとんど無く
周りの人物が襲われていくだけなので、いまいち緊張感が伝わってこなかったです。
最初が良かっただけに、少し残念です。【C】


10/1『道ありき』 三浦綾子 新潮文庫 370P

 著者、三浦綾子の自伝小説。堀田綾子17歳の時代から、13年にも及ぶ闘病生活と
キリスト教への洗礼、そして結婚するまでを描いた波乱万丈の物語です。

 三浦綾子さんの周りの人たちがとても眩しいです。何を信じれば良いのかを
敗戦と闘病生活に次第に自信を失っていきますが、人との出会いによって、
生きる力を見つけだしていく姿に、心を打たれます。
綾子さん自身が作品のなかで一番、信者らしくないところは、逆に好感もてます。
氷点や、後々の代表作となる作品のモチーフなども書かれていて、その辺り
興味深く読めました。
83コウイチ(☆5580):03/10/09 02:51
10/2『この土の器にも』 三浦綾子 新潮文庫 263P

 「道ありき」第2部。本書では、三浦光代さんの夫婦生活から、著者の代表作
「氷点」が朝日新聞社の懸賞小説に入選するところまでを記されています。
その中で直面する人間関係の問題や、夫婦生活の有りかたを説いています。
殺伐とした今の時代だからこそ、お勧めの1冊です。


10/3『光あるうちに』 三浦綾子 新潮文庫 241P

 「道ありき」第三部。一部、二部をふまえて、著者自身が、キリスト教の紹介と、
聖書を読むことについて語った、キリスト教の入門書となっています。
最初の項では、人間の移り変わりの激しさと、弱さを書き、そして次第に
聖書についての解釈や、祈り方、教会への案内となっています。


10/4『錆びる心』 桐野夏生 新潮文庫 241P

 表題作を含む6篇の短編集。心の奥底に潜む、心理をテーマに
描いているような作品です。その中で、自分にとっては重大な問題であっても、
他人から見ればちっぽけなものであるかを描いているように思えます。

一番面白かったのは、「月下の楽園」。作品の雰囲気を通して主人公のセリフ、
コンナニナッチャッテは、とても笑えました。【B】
84コウイチ(☆6301):03/10/09 03:06
10/8『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫 文藝春秋 421P

 悠木和雅は、群馬の地方紙、北関東新聞社に勤める社会部の記者。
販売部に所属する安西耿一郎が作った「登ろう会」を通じて彼と知り合い、
衝立岩に挑戦する約束をします。その前日、1985年8月12日。帰り支度をはじめ、
安西と合流しようと思ったその時、のべ520人もの犠牲者を出した日航ジャンボ機墜落事故の
情報が社内に飛び交います。社内は騒然とし、悠木は局長の命令により全権デスクを任せられ、
衝立岩の登山は断念せざる終えなくなります。忙しさに蹲りながらも、安西の事が気がかりでした。

あれから17年。悠木は今、安西と果たすことの出来なかった衝立岩登攀に、安西の息子、
燐太郎と一緒に登り始めるところでした。安西と最後に交わした言葉、
「山は下りるために登るんだ」
と言う言葉が、悠木の頭を過ぎります。

すごく面白いです。今年購入した新刊のなかで一番です。【B】


10/8『ふたり』 赤川次郎 新潮文庫 300P

他界した姉の意識が、妹の美加に乗り移り、姉の助言とともに成長し、
道を切り開いていく感動の物語です。
展開の移り変わりがとても速く、多少付いていけなくなったところも
ありました。それと軽い雰囲気でありながら直面する問題が、結構
悲惨なものが多いのに違和感を感じました。それでも、ラストはなかなか
感動する内容でした。【D】
85ですな(☆☆7718):03/10/10 21:21
秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏」その4電撃文庫331p
広がりすぎた物語をなんとかそれなりにまとめ上げています【C】

トーマス・マン「魔の山」岩波文庫上598p下690p
おもしろいが教養の無駄遣いですな【C】
86みんちー(☆4640):03/10/11 01:02
『ボトムズ』 ジョー・R. ランズデール ハヤカワ・ノヴェルズ 303p
暗い森に迷い込んだ11歳のハリーと妹は、
夜の闇の中で何物とも知れぬ影に追い回される。
ようやくたどり着いた河岸で二人が目にしたのは…。
グッとくるストーリー展開ながら、陳腐な終わり方にガッカリ。【C】

『日曜日たち』 吉田修一 講談社 196p
実際に東京のどこかで起こっていそうな、
時として交錯する5つのストーリー。
何でも無いありふれた日常が作者の手にかかると、
心を惹きつけて離さない。【C】
87MJ(190):03/10/12 00:26
参戦です。宜しくお願いします。

スーザン・フロンバーグ・シェーファー『黒猫フーディーニの生活と意見』
(新潮社)190P
『我輩は・・・』のように、猫の一人称は人間社会の風刺にたびたび使われるが、
本作の語り手フーディーニは、一方で猫らしい馬鹿なことも頻繁にやる。
数ある猫本の中でも、猫等身大の魅力、すなわち
「かわいくない可愛さ」を描けている点では一番ではないかと思う。【評価B】
88MJ(1400):03/10/12 00:42
フラナリー・オコナー『賢い血』(ちくま文庫)250P
神をテーマにした深そうな話だが、
正直キリスト教の知識と習慣に乏しいので、よくわからない。【C】

『モーパッサン傑作選』(ハルキ文庫)280P
初めて読んだ。
こんな判りやすい話とは知らなかった。まあまあ。【C】

『血の雨(T.コラゲッサン・ボイル傑作選)』(東京創元社)260P
短編は年代順に並んでいるので、作者の成長ぶりがよく判る。
トンデモ系の短編よりも、最後の『外套U』などが好きだ。【C】

スタンリー・ハイランド『国会議事堂の死体』(国書刊行会)420P
歴史ミステリ。読み応えはあったけど疲れた。【C】
89ですな(☆☆8119):03/10/13 11:20
アン・パチェット「ベル・カント」早川書房401p
ストックホルム症候群の至福の日々は残酷に終わり
それでも歌唱だけは残る【B】

90トビ子(☆☆10493):03/10/13 22:27
MJ様、新規参戦宜しくお願いします。

『巷説百物語』  京極夏彦   角川書店  511P
江戸時代。諸国を歩き妖怪関係の文献や民話を編纂する百介という若者を
巻き込みながら展開する百物語。仕置き人風情な又市、おぎん、治平などの
キャラクターがまた良し。
コメディお江戸でござる(NHK)の妖怪絡みというとちょっと語弊があるか・・・?
刃傷、あやかしだけじゃない。言葉遣いや間合いの取り方、さりげない人情なんかが
いいなと思う。【B】

『数寄者日記』  小林恭二   淡交社  206P
茶道未経験の著者が弟子入りから勉強を経て、主人となり茶事の接待をするまでの
2年間のエッセイ。著者の不器用さや挙動不審さなどは先程まで京極を読んでいた
せいか関口某作家を連想させた。いろいろやらかしたようだけど結果的には
良い経験をしたんじゃないかなあ。【C】

おかげさまで3つめの☆ゲット。うれしいです
91テタ(5277):03/10/14 01:04
『新釈雨月物語 新釈春雨物語』石川淳 ちくま文庫 272p
上田秋成『雨月物語』、『春雨物語』の現代語訳。
『雨月物語』は『聊齋志異』を思わせるものがある。【C】
92MJ(1830):03/10/14 19:54
デイヴィッド・グターソン『死よ光よ』(講談社文庫)430P
末期ガンの老医師が自殺の旅に出て生の希望を取り戻すというロード・ノベル。
細部の丁寧な描写、メリハリのない展開は、長所なのか短所なのか・・・【C】

>>90
トビ子様、こちらこそよろしくお願い致します。
93どん(☆9682):03/10/14 21:21
トビ子さんおめでとう! 早いッスね・・・

ジョン・スタインベック『アメリカとアメリカ人』平凡社ライブラリー219P
文明論的エッセイ。アメリカについて書かれた文章だが、日本という国にも共通する
箇所も多々有り。アメリカがいかにつかみどころの無い国なのかがよく分かる。【C】

ドストエフスキー『二重人格』岩波文庫322P
小心者の小役人の前に、自分とそっくりな奴が現れた!という話。TVドラマ「世にも奇妙な物語」を
イメージしてもらうといいかも。悲惨なストーリーを明るく描く所なんかよく似てる。
序盤はタルいがそこを乗り越えると一気に読める。【C】
94ヘヨン(5610):03/10/15 19:50
 「クロスロード」鎌田敏夫p302【D】
同級生の死を機に再会した主人公たち9人は、高校生のとき毎日渡ったこの橋で1年に1度会おうと約束する。
物語上は10年進んでるのだが、橋の上での事しか書かれてないので主人公たちがどう成長しているのかがよくわからなかた。

 「伊豆の踊子」川端康成p154【B】
ノーベル文学賞受賞作家の代表作を4つ集めた作品集。
この中のひとつ『伊豆の踊子』の最後で、船で泣いた主人公の切なさがよ〜く伝わった。
たった40頁しかないのに物語に深く浸ることが出来ました。さすがは文豪。
 
 「デッドエンドの思い出」よしもとばななp227【D】
5つの短編集からなる作者曰く[これが書けたので小説家になってよかったなと思います]という作品。
平凡。平凡。平凡。がこの本のウリなのだがそれ以上何も無し。

 「銀河鉄道の夜」宮沢賢治p312【C】
ご存知に宮沢賢治童話集。『銀河鉄道の夜』目当てで買ったのだが、個人的に『猫の事務所』が気に入りました。

 「求愛の街」阿部牧郎p398【C】
出会い系サイトを通じて人妻に出会った主人公・大学生が人妻に振られた事をきっかけにストーカーと化していく。
近代社会の問題になっている出会い系サイトが舞台なので、この本を読んでより一層出会い系サイトへの警戒心が強まったような気がします。
95MJ(2090):03/10/15 21:52
ナイオ・マーシュ『ヴァルカン劇場の夜』(ポケミス)260P
クリスティーと同時期に活躍した女流本格作家の作品。
クラシック・ミステリの味わい。【C】

二段組みのポケミスは不利だということに今気づいた。
同じ作品があったらハヤカワ文庫で読もうw
96コウイチ(☆7226):03/10/15 22:26
『ひつじが丘』 三浦綾子 講談社文庫 339P

牧師の家庭に育った奈緒実の結婚生活を描いた苦労と愛の物語。
「愛とはゆるすことだよ」という父、耕作の言葉がとても深く、
考えさせられました。物語としては普通でした。【C】

 ―  ―  ―  ―  ―

『果て遠き丘』 三浦綾子 集英社文庫 586P

自分よりも美しい、自分よりも幸のあるものに嫉妬と憎悪を抱き
破壊しようとするエゴイズムの家庭を描いたストーリ。
かなり酷い事を行いますが、あまりにも破天荒すぎる主人公の香也子が
逆に物語全体に活気を与えているようで、臨場感のあるほのぼのとした
人間模様も感じられます。面白かったです。【B】
97みんちー(☆4912):03/10/16 00:19
MJさんよろしくお願いします。
トビ子さんおめでとうございます。

『うつくしい子ども』 石田衣良 文芸春秋 272p
十三歳の少年が小学生の女子を絞殺した。
中学二年の兄は、何が弟を駆り立てたのか探り始める。
独りぼっちのW少年AWに迫る問題作。
かわいいカバーイラストのわりに深い内容。
考えさせられるとこまではいかない。【C】
98血の滴る剣 (☆4268):03/10/16 01:37
MJさんよろしくお願いします、トビ子さん完走おめでとうございます。

「第四の扉」ポール・アルテ 早川ポケミス 209頁 1100円 「C」
ツイスト博士シリーズの密室物。密室トリックがメインであるが、メタミスでもある。最後の最後に凄いどんでん返しがあったのが良かった。
合計12325 43冊目 10625円(累計定価価格)

「あした天気にしておくれ」岡嶋二人 講談社文庫 347頁 563円 「C」
競走馬を骨折させてしまいそれを隠蔽しようと東奔西走するところから物語は始まる。物語はスムーズな流れで進むので非常に読みやすい。
競馬のシステムを利用したトリックに思わずニヤリとさせられるが、一番良かったのは誘拐犯へのお金の受け渡しだろう。これは寧ろ競馬を知らない人の方が驚きがあるだと思う。

「わが名はレッド」シェイマス・スミス 早川ミステリ文庫 311頁 680円 「C」
序盤は物語の外堀を埋めるのに注がれていて、少し退屈な感じがするがピカソが出てから急にスピード感が出て読書が楽しくなってくる。
二転三転するストーリー、散りばめられたパズルがじょじょに埋まっていき真相が明らかになっていくプロセスは読んでいて面白かった。
「Xの悲劇」Eクイーン 早川ミステリ文庫 501頁 583円 「B」
言わずとしれたレーン4部作の劈頭を飾る作品。トリックや展開等はありがち気味といわざるえないが、逆に言えばそれだけあらゆる作品に踏襲されたり、それを元に意匠を加えられ使われているからであるからだろう。
レーンの浮世離れしたキャラは少し私にはとっつきにくかった。予備知識としてシェークスピアがあるとそのパロディーや引用でにやりと出きる楽しみが出来たのだと思う。

「三つ首塔」横溝 正史 角川文庫 364頁 552円 「C」
ミステリー小説として評価するとすればかなり微妙な作品。金田一は最初と終わりに少し出てきて、推理を展開させるに活躍を留めている。
何処か取って付けた感があるぐらい、ミステリー小説の要素が希薄である。小説は音ねの頽落ぶりや心理描写にウエイトをかけているので当然だろう。
しかしこの昭和エログロっぷりは私的に結構ツボだったりする。あとこの頽落ぶりが妙にマッチョな視点で書かれているのもミソだろう。この時代の雰囲気が好きなら読んで面白い作品だと思う。

「幽霊園遊会」赤川次郎 文春文庫 234頁 406円 「D」 43冊目
読みやすい、流石赤川次郎!しかし……それだけだったりする。幽霊列車を読んで期待して読んでしまった者としてこの書物は頂けなかった。赤川は初期作品に限るに決っているのだろうか……。
100MJ(2580):03/10/17 20:19
ジョージ・C・チェスブロ『ボーン・マン』(文春文庫)490P
巨大な大腿骨を握り締めた、記憶喪失の謎のホームレス「ボーン」。
浮浪者連続殺人の容疑を着せられた彼は、真相と自分の正体を探っていく。
ページをめくる手が止まらない。後半からの冒険小説の展開も見事。
こんな面白い作家の邦訳が途絶えて久しいとは・・・【B】

トビ子さん、遅ればせながら、☆ゲットおめでとうございます。
みんちーさん、血の滴る剣さん、わざわざありがとうございます。
こちらこそよろしくお願い致します。
1011-100区間読破数集計:03/10/17 21:12

血の滴る剣   _  . 9019  ☆
コウイチ        . 8066  ☆
トビ子          . 6331  ☆☆☆
どん           . 5714  ☆
へヨン          5610
テタ        . 5277
みんちー      . 3965  ☆
ですな       . 3334  ☆☆
七階        . 3270  ☆☆☆
MJ         . 2580
アズサ         . 2550
パンダパン       2469  ☆☆☆
ウサギ        2457
白川道          2300  ☆☆☆
ひろ氏         . 1440
額引き        1230  ☆
B37            732  ☆
102総合ベスト20:03/10/17 21:27

りーす        . 49802   コウイチ        17226
パンダパン  _  . 36645   トリ          16887
七階冥途      . 34624   みんちー      14912
白川道     .. 34110   血の滴る剣    _ 14268
空谷       .. 32329   山師        14082
トビ子      . 30493   レッド・マジック  10383
ですな       28119   祝♪こえび    . 10013
どん       . 19682   931         . 8640
額引き      . 18439   ウサギ        8628
B37          18167   みー           7348
集計乙様です。
新スレになってもうすぐ2ヶ月ですのねー。

浅田次郎「薔薇盗人」新潮文庫 343p
本当に器用なお人。【C】

中島義道「人生を<半分>降りる」新潮oh!文庫 292p
半分だけでもけっこう難しいよ。
俺はいいとこ1/5かな。【C】

氏家幹人「江戸藩邸物語」中公新書 219p
面白い。【C】


ところで
過去ログ読めないのってたまに不便ですよね。
専用ロダでも導入しようかな・・・。
104MJ(2560):03/10/20 00:46
ジェリー・ユルスマン『エリアンダーMの犯罪』(文春文庫)470P
『ボーン・マン』に続いて一気読み。面白い!
第二次世界大戦という「架空の歴史」を詳細に描いた本が発見されて
主人公の祖母エリアンダーが起こした一つの犯罪が浮かび上がる。
アイデアだけで終わらず、サスペンスフルな構成も巧みで
至高の読書時間を過ごしました。【B】
105ヘヨン(7005):03/10/20 17:46
 「ブルー・デビル」司城志朗p326【C】
クライマックス(最後の方)より中盤の方が面白かった。

 「だから、あなたも生きぬいて」大平光代p266【E】
大平さんの波乱な人生を綴った本。どん底からの這い上がり最終的には司法試験に合格するのだが、
この本のタイトル「だからあなたも〜」の『だから』に持っていくのは無理があると思う。
途中から自慢のようにも見えてしまう。
 
 「神の子どもたちはみな踊る」村上春樹p201【C】
1995年の神戸の地震のあとで、全く関係の無い6人の少し不思議な短編集。
村上さんの小説には物語の中に引き込まれそうな不思議な力があるから面白い。

 「人間・失格 〜たとえば ぼくが死んだら〜」野島伸司p333【B】
 「幽霊屋敷の電話番」赤川次郎p269【C】
106りーす(☆☆☆☆☆2063):03/10/21 00:09
『日本の古代道路を探す』中村太一(著) (平凡社新書)253p【C】
遥か昔の日本に、整備された交通網が存在していた事に驚きっ!
サブ・タイトルの「律令国家のアウトバーン」も良い感じ。

『「吾輩は猫である」の謎』長山靖生(著) (文春新書)221p【C】
著作と、漱石を絡めて論評しているのだけれども、「吾輩は猫である」を読んでいない
身としては理解しづらい。先に、著作を読んでおくべき。

『イヌの力』今泉忠明(著) (平凡社新書)215p【C】
人類と同時期に存在していた知的生命体ネアンデルタールが絶滅し、人類が生き延びた
理由として、イヌを飼い慣らしたからではないかと言う大胆な考察が興味深い。

『温泉教授の温泉ゼミナール』松田忠徳(著)(光文社新書)206p【C】
近年の温泉ブームで、「ホンモノ」とは言い難い、自称「温泉」が増殖している事実に
衝撃を受けました。温泉のヌルヌルは、実は他人の皮膚から流れ出た皮脂の滑りかも
知れないなんて・・・。一月に1〜2回しか湯を換えていない温泉や、蒸気に水道水を
当て、「温泉」と称しているところが多々あるらしいです。

『マメな豆の話』吉田よし子(著) (平凡社新書) 263p【C】
世界の豆食文化に関して。

『廃墟巡礼』宇佐美圭司(著) (平凡社新書) 203p【C】
タイ、ベトナム、インド、イラン等の遺跡を巡る旅。

『トヨタとホンダ』塚本潔(著) (光文社新書) 243p【C】
『オウム裁判と日本人』降幡賢一(著)(平凡社新書) 246p【C】
『エイズ・デイズ』宮田一雄(著) (平凡社新書) 202p【C】
『回想 日本の放浪芸』市川捷護(著) (平凡社新書) 209p【C】
107りーす(☆☆☆☆☆4060):03/10/21 00:30
おおっ!アク禁が解除されてるっ!!
パソもHD入れ替えでパワー・アップした事だし、年末に向けて加速しますよ〜♪


『ゲッベルス』平井正(著) (中公新書) 265p【C】
第三帝国の宣伝省。最後までヒトラーを崇拝し、後を追って自決した男、ゲッベルス。
ベルリン包囲時に首相になっていたのは知らなかった。

『狐と踊れ』神林長平(著) (ハヤカワ文庫) 301p【C】
「雪風」、「ラーゼフォン」、「敵は海賊シリーズ」で、今売れ筋の神林長平の初期作品。
敵は海賊シリーズでおなじみのアプロとラテルが初めて登場するのは、これに収められ
ている短編から。

『八月の博物館』瀬名秀明(著) (角川書店) 533p【C】
過去のエジプトと現在、仮想世界と現実世界が交差する話なのだが、時折、
物語から現実に引き戻されるのが興ざめ。ちょっと技巧的になりすぎ。萎える…。

『色彩のヒント』柏木博(著) (平凡社新書) 247p【C】
「色」について、様々な考察がされており、興味深い。

『お骨のゆくえ』 横田睦(著) (平凡社新書) 229p【C】
『イタリアワインをたのしむ本』林茂(著) (講談社) 243p【C】
『酒販流通革命の時代』宮川東一(著) (ダイヤモンド社) 179p【C】

108どん(☆10270):03/10/21 22:07
集計お疲れ様でした 雰囲気出てきましたね

『ベストセレクション 初版グリム童話集』白水社276P
私、グリム童話にまつわる思い出はこれといって無いんです。だからこそ読んでみたんですけど・・・
乗れませんでした・・・【D】

ジョン・スタインベック『チャーリーとの旅』サイマル出版会312P
祖国の真実を探るためにアメリカ一周旅行をした際の旅行記。思索、孤独、闇。暗いだけの作品になるところを
救ってくれたのはなんといっても旅の唯一のお供、愛犬チャーリー!
彼の存在が作品にグッと深みを与えてくれたと思う。(それが作者の計算以上のものだったか
そうでないかはちょっと分からない)【C】
109MJ(3870):03/10/22 18:11
アントニイ・ギルバート『薪小屋の秘密』(国書刊行会)350P
「夫は果たして青ひげなのか」と疑う新妻。
大きなひねりが仕掛けられているのだが、後半そういう展開にするなら、
前半はもっと別の書き方をした方がよいのでは。【C】

スティーヴン・グリーンリーフ『匿名原稿』(ハヤカワミステリ文庫)470P
どうやら実際の冤罪事件が書かれているらしい謎の匿名原稿の作者を追う。
プロットよりも文体に惹かれる。
最後の最後で明らかになる意外な真相には正直「・・・?」【C】

104のページ数計算に誤りがあったので訂正しました。
110無名草子さん:03/10/22 18:12
111みんちー(☆5200):03/10/23 00:30
どんさん、おめでとうございます!

『内なる殺人者』 ジム トンプスン 河出書房新社 288p
"現実味のある異常者"の語りが、狂気の世界へ誘い、逃さない。
犯罪小説史上もっとも危険な暴力の年代記。
読みにくいし、正直なぜ絶賛されてるのか分からない・・・。【D】
112トビ子(☆☆☆895) :03/10/24 00:04
お祝いの言葉をありがとうございます。うれしいです。
どんさん、☆ゲットおめでとうございます。
>101.102さん集計乙カレでした。なんだか、励みになります。
100区間トップの血の滴る剣 さんおめでとうございます。

『狐罠』  北森鴻   講談社    402P
骨董の売買や目利きなど「旗師」という稼業を営む主人公が
とある贋作を掴まされたところから始まるストーリー。
贋作師の作品に対する猛烈な思い入れとか、信用と裏切りが紙一重の古美術界、
鑑定書のあるなしで価格が跳ね上がるからくりとか、全てが興味深い。
実際の業界はどうなのか見当つかないけど、こういう世界もあるんだなって
思いました。美を求め、美を喰らい、その美に囚われる人々。凄い【B】
113SF0000:03/10/24 10:16
自分が一ヶ月にどのくらい読んでるのか試しにちょっと記録しておきたいので
参戦します。

●過ぎ去りし日々の光 アーサー・C・クラーク 上343下331=674p
もしも、どこでも覗き見できる機械があったら社会はどうなるのだろう?

本作品ではワームホールをつかってつくられたワームカムがそれを実現し、
いつでもどこでも他人の秘密を覗き見できるようになってしまった。
このため、インチキ宗教家、政治家の談合や、企業機密など社会の暗部すべてが
明るみにでてしまう。しかし同時に、いつでもどこでも他人の生活を覗き
見することができるため、全ての人間にとってプライバシーそのものが
存在しなくなってしまう。トイレですら覗き見され放題でありそれを
防ぐことができないのだ。

まったくプライバシーの存在しない社会で人間はどうふるまっていくの
か?社会はどう変遷するのか?こうした思弁をつきつめていく過程が
非常に興味深い1作。そして、これ1つが存在するだけで、最後には人類がもの
すごい変貌をとげていくあたりがSF的醍醐味。(評価B)


114MJ(4300):03/10/24 23:43
デイヴ・ペノー『全署緊急手配』(ハヤカワミステリ文庫)430P
警察官の妻が次々殺害される事件を追う「新警察小説」
ホイット・ピンチョンシリーズ第一作。
87分署を意識してるっぽいが、コーンウェル『検屍官』系列の
B級サイコ・サスペンスに過ぎない。
とりあえずページをめくらせる勢いがあるのは買う。【C】
115甲本ヒロヒト(307):03/10/25 05:20
新規で参戦してみます。

『権利のための闘争』イェーリング  岩波文庫 150p
硬いタイトルだが語り口が割とやわらかく、たとえも適切で良い本であった。
「権利のための闘争は、権利者の自分自身に対する義務である」【B】

『デモクラシーの本質と価値』ケルゼン 岩波文庫 157p
内容はともかくちと訳文がこなれてないため読んでて苦痛だった。【D】
116甲本ヒロヒト(2017):03/10/25 05:57
も少し追加。

『リヴァイアサン(一)〜(四)』ホッブズ 岩波文庫 四冊で1405p
ホッブズの思想については高校の授業なんかでもやったりするけど
じゃあどうしてそういう一ヶ所への分割不可権力の考えにいたったのかっていうのが、
三部四部あたりの教会関係の批判なんかを読んで、権力が介入によって
分割されてしまうような時代背景が前提としてあるのかな、と思った。【C】

『哲学者と法学徒の対話』ホッブズ 岩波文庫 305p
上の本の内容と語っていることの核心は大体同じ。
でも例示がイングランド法の知識がないとわかりづらいかもしれない。【C】
117みんちー(☆5445):03/10/25 12:35
『最後の息子』 吉田 修一 文春文庫 245p
オカマと同棲して気楽な日々を過ごす「ぼく」は、
いかにして甘えを克服していったのか。
圧倒的支持を得た第84回文學界新人賞受賞作。
表題作他2編。個人的に最後の「water」の
吉田修一らしからぬ爽やかな話にビックリ。【C】
118コウイチ(☆7987):03/10/25 22:40
『すべてがFになる』 森博嗣 講談社文庫 508P

孤島の研究所の密室で天才科学者は何者かに殺害されてしまい、ちょうど
その時、ゼミ旅行で訪れていた学生と教授が謎を解いていくミステリ。
第1回のメフィスト賞ということで、前々から読みたかった本ですが
意外と普通だなというのが、読んだ最初の印象でした。
少し無理のありそうな設定でしたが面白かったです。【C】

『博士の愛した数式』 小川洋子 新潮社 253P

不慮の事故で80分の記憶しか刻めなくなってしまった、元数論教諭の博士。
母子家庭で家政婦をして家計を賄う”私”と、博士にルートと名づけられた息子
3人の数と愛情に満ち溢れた物語。
心温まる家族がこの物語に描かれています。博士と過ごす時間が
とても儚くて、断片的な出来事がどれも貴重に感じられます。
その全体の雰囲気が淡く描かれていて「私たちが一番好きな夕方だ」という
言葉が、この家族を象徴しているようで一番印象に残っています。
感動しました。【B】
119無名草子さん:03/10/26 02:46
コウイチ、ねたばれしすぎ・・・。【C】
120ウサギ(10091):03/10/26 22:44
集計お疲れ様です。
こんなペースでもランキングに入ってるのか……。
と思ったら念願の☆ゲット。万歳。

市川拓司『恋愛寫眞 もうひとつの物語』269P[C]
ごくふつうの恋愛小説。

東野圭吾『手紙』357P[C]
テーマにやや拒絶反応をしてしまった。
読んだ後少し考えたい作品。

山崎豊子『沈まぬ太陽』1 409P[B]
今ならさっさと会社を辞めてしまうであろう苦境に立たされても
自分を固持し続ける主人公。先が楽しみだ。

大原一三『日本の没落』428P[C]
そろそろ衆院選ということで政治史を読みたかったのだが、
広く浅くで期待していたのとはちょっと違った。
121ですな(☆☆8369):03/10/28 07:11
畠中恵「しゃばけ」新潮社250p
設定もストーリーも悪くないのがかえって文体の粗を目立たせています
作者は元漫画家とのことで納得しました
今後に期待ですな【C】
陰摩羅鬼の瑕・京極夏彦・講談社・749p

大作だが、どうなのか。短編に仕立て直した方が、佳作になる気がするが。
魍魎の匣あたりと比較すると、読了直後なのに数段落ちる印象を持つ。→【 C 】

インド洋航空戦(上)・谷甲州・中央公論社・207p

シリーズもの。下巻が刊行前なので、未評価。
123トビ子(☆☆☆1261) :03/10/28 23:24
ウサギさん、☆ゲットおめでとうございます。

『海を失った男』 シオドア・スタージョン/若島正(編)  晶文社 366P
久しぶりにSF小説を読んでみました。中編が何作品かあるうち、すっごく良いのも
あれば意味の分からないものもある。何気ない言葉の言い回しにハッとさせられる
事もあるし、ストーリーの発想自体に驚いたりもした。ふうむ。【C】
124コウイチ(☆8412):03/10/29 03:33
ウサギさん、完走おめでとうございます。

>119
本当にすいません。僕としてはあらすじと感想を書いていたつもり
だったのですが、行きすぎだったでしょうか。
今後は、ちょっとした感想だけに留めておきたいと思います。


『うまい!日本語を書く12の技術』 野内良三 日本放送出版協会 209P

文章指南書の中では、こちらの本が個人的に一番参考になりました。
特に外国語と日本語を比較し、文章の構造を説いていくところは
明確で、理解しやすかったです。【B】

『ホンモノの日本語を話していますか?』 金田一春 角川書店 216P

〜だろう。と思う。と感じる。と推測ばかりの文章は気になります。また、
うんちくのお話ばかりで、途中から本のタイトルと脱線しているように思います。
求めていた内容と違っていたので、少し残念でした。【D】
125甲本ヒロヒト(2485):03/10/29 15:13

『市民政府論』 ロック 岩波文庫 253p

国家論の前段階とする自然状態について、ホッブズのそれとは考えがわりと異なっている。
導き出される国家像もホッブズを批判するような感じになっていて面白かったです。
最後の方では抵抗権的なことまで書いてあるのに少し驚いた。【C】

『犯罪と刑罰』 ベッカーリア 岩波文庫215p

現代にも通用するような刑法の基礎について。
まっとうなことを書いてあると思うんだけど当時は匿名で発刊なのか〜。
法律の初学者として勉強になったです。【C】
126SF1466:03/10/30 07:24
「アンドリューNDR114」  アシモフ + シルヴァーバーグ 創元SF p379

映画化されたのをテレビでやっていたので、読んでみた。
映画はひたすら感情に訴えかける話だったけど、こっちはどんな
小さな過程にも1つ1つロジックを用いて進めている。たとえば、
アンドリューが自由を求めるシーン。映画ではサーが認めてすぐ
に解決だったけど、原作では法廷闘争にまで発展。
「1・ロボットが自由になったら職を奪われる」労働者組合
「2・ロボットが自由になったら、制限がくわえられ、
   使用できなくなる」 ロボット製造会社
からの相矛盾する主張を同時に論破する必要が生じていた。
また、アンドリューが自身できめること全てについてもロボット
三原則の枠を如何にして回避するかが丁寧に議論されていて
興味深かった。(B+)

「SFバカ本 宇宙チャーハン編」 岬兄悟 大原まりこ編 
           メディアファクトリー p413
表紙の女子高生のちょっとHなイラストに惹かれて手にとってしまった。
基本的に短編集。SFといってもどれもサイエンス・フィクションというよりは、
ギャグ味のスペキュレイティブ・フィクションと言う感じ。2・アンテナおやじで、ただ
電波をキャッチしはじめたオッサンの話とか、8・宇宙親善料理で、ひたすら
宇宙人の料理観とのギャップを描くとか、話自体はストレートなのが多い。
どちらかというと語り口によって読ませているという感じ。ただ、
10・お熱い本はお好き?のビブロスレイブはその設定とか少女の柔肌とかに
ひねりが加えられていて読んでてちょっと興奮した(B)

現在1466
127MJ(5260):03/10/30 17:39
大仏次郎『ごろつき船』(上・下)(徳間文庫)960P

『鞍馬天狗』の作者・大仏次郎(おさらぎじろう)の時代小説。昭和2年作。
松前藩家老と悪徳商人の手によって謀殺された八幡屋の遺児たちが、
10年の時を越えて復讐する姿を描く。
上巻の3分の2までは息をつかせぬ面白さだったが、
主要人物が固めうちで登場する辺りからトーンダウン。
言葉を喋っていた遺児銀之助はともかく、
乳飲み子だった春江が10年経って大人の女になっているのは
いくら江戸時代でも不自然。
そういう全体的な荒っぽさは気になるけれども
リズムのある文体でぐいぐい読ませる力はさすが。【C】
128テタ(5636):03/10/31 00:39
『スペインを追われたユダヤ人』小岸昭 ちくま学芸文庫 359p
1492年スペインからのユダヤ人追放令にかんする調査旅行を軸に
コロンブス、ポルトガル人宣教師アルメイダ、スピノザへと
考察は広がる。【B】
こうなったらってどうなったらなのかよくわからないけど、月どれくらい本読むのか知りたいので参加します。

佐藤正午 「Y」 321P

自分の親友だと言う男から読まさる奇妙な物語を軸に展開する物語。
究極のラブ・ストーリーと書いてあるけど、ラブストーリーか?
文章は巧みで読ませるけど、物語的な面白さはあんまりないなぁ・・・。
もう一冊ぐらい読んでみるか。【C】
130みんちー(☆5778):03/11/02 12:24
『黄色い目の魚』 佐藤 多佳子 新潮社 333p
イヤなことばかり。絵もサッカーも上手くいかない。
でももう逃げない。自分だけのモチーフを見つけたから。
舞台は鎌倉、揺れる2人の16歳を描く長編。
2人の一人称文章が最初抵抗あった。
でも最後には愛着さえ生まれた。
上手く説明できないけど「なんだかいい」作品。【B】
131どん(☆☆2630):03/11/02 12:56
遅ればせながらウサギ様、完走おめでとうございます。

新規参加の方が大勢いらっしゃいますね。よろしくお願いします。

ジョン・アーヴィング『サイダーハウス・ルール』文春文庫 上520P下518P
孤児院兼産科医院で育った主人公ホーマー・ウェルズの成長物語に堕胎という
社会的テーマを絡めた作品。『デイヴィッド・コパフィールド』『ジェイン・エア』等の
古典が作中で重要な役割を果たすのだが、オマージュ倒れに陥ることなく料理されている。
優れた書き手は優れた読み手ってとこかな。【C】

『100人の20世紀』朝日文庫 上466P下469P
朝日新聞の連載企画をまとめたもの。広く浅い(これは誉め言葉)【C】

トルストイ『光あるうち光の中を歩め』新潮文庫115P
どちらかというと思想書に近い小説。つまり説教臭い。薄いんだけどトルストイ入門には
向かないと思う。【C】

サン=テグジュペリ『夜間飛行』新潮文庫270P
表題作『夜間飛行』と処女作『南方郵便機』を収録。二作とも同じ様な舞台設定ではあるが
受ける印象は正反対。一冊の本としてまとめられている事に何か意味を感じるなあ・・・

と言いたいところだがページ数の都合っぽい。だって書名が『夜間飛行・南方郵便機』
或いは『南方郵便機・夜間飛行』じゃないんだもん・・・【B】
132ヘヨン(7628):03/11/02 19:34
「六番目の小夜子」恩田陸p323【D】
学園ミステリー。  中盤では引きつられるところもあったが、
「なんだよこのオチは!」と言いたくなるようなあっけない結末。
この物語の全てを知った上でもう一度読む気にはなれない。

「ふたり」赤川次郎p300【D】
感動した。感動したけれども、このぐらいの感動物の本ならいくらでもある。
133コウイチ(☆8709):03/11/02 19:45

『半落ち』 横山秀夫 講談社 297P

どうしても語ろうとしない空白の2日間に焦点を置いたミステリです。
意外と賛否両論の作品だったと思うんですけど、僕は面白く読めました。
半落ちの理由はともかく、組織との対立や人間模様が緊迫感あって良かったです。
多少クライマーズハイと雰囲気が似ていると感じがしました。【B】
134MJ(5580):03/11/02 22:23
広瀬正『T型フォード殺人事件』(集英社文庫)320P

いまディケンズの某大作の途中なので
とりあえず息抜きで読んだこの一冊を。

時間SFの傑作『マイナス・ゼロ』の作者広瀬正による
本格探偵小説の表題作と、他2編を収録。
150P過ぎるまで事件は起こらないし、
少しミステリとしては素人じみているが
作品全体に仕掛けが施してあったりしてなかなかの佳品。
併録の『殺そうとした』もいい感じのサスペンス。
でもやっぱり広瀬正は時間SFで
60年代(発表当時)から80年代の未来へタイムスリップしてしまう
『立体交差』を読むと、ほっとしてしまう。
80年代の描写はさすがに違和感があるが
「コーラの味は変わってない」など妙なところを抑えている。【C】

遅ればせながらウサギさん、☆ゲットおめでとうございます。
筒井康隆 「家族八景」 新潮文庫 231p

人の心が読めるテレパシスト火田七瀬の目を通して色々な家族を描き出していく短編集。
有名な七瀬シリーズの一作目だけど、まだ七瀬自身にスポットは当たってなくて、
筒井得意のブラック・ユーモアの効いた短編集となっている。
読みやすい。【C】

逢坂剛 「禿鷹の夜」 文藝春秋 357p

信じるものは金と拳、ヤクザにまでたかる悪徳警官禿富鷹秋が恋人を殺した南米マフィアと対決する。
禿富の心理描写が一切ない純粋なハードボイルドで、主人公禿富の突き抜けた悪党ぶりが逆に爽快。
ストーリもそれなりに練れてあって面白い。【B】

136りーす(☆☆☆☆☆6146):03/11/05 02:22
『甦れ!伝説に潜む成功新理論』杉崎仁志(著) (教育メディア)221p【C】 
「竜宮虎書」を得て、人生に成功したという話が、どことなく怪しげ。
これもトンデモ本か・・・。またつまらんモノを読んでしまった(←石川五右衛門風に)

『中世哲学への招待』八木雄二(著) (平凡社新書) 243p【C】
哲学には興味ないのだけれども、かなり楽に読めてしまったのは、哲学そのものではなく、
中世以降の哲学の歴史の流れを踏まえて平易に書かれているからだろうか。

『孤独について』中島義道(著) (文春新書)198p【C】
とにかく、すごい人生を歩んでいます。が、所詮はエリートの苦悩にすぎない気も・・・。

『英国王室と英国人』荒井利明(著) (平凡社新書) 214p【C】
ダイアナ妃を軸に、英国王室について論評している。

『アイヌ歳時記』萱野茂(著)(平凡社新書) 231p【C】
アイヌの文化について。

『今池電波聖ゴミマリア』町井登志夫(著)(角川春樹事務所)494p【C】
どうしようもなく行き詰ってしまった、近未来日本。最近、悲観的な近未来物が増えて
いる気がしますが、先の見えない絶望的な現状を考えると、ある意味、当然と言えるかも。

『僕が最後に言い残したかったこと』青木雄二(著) (小学館) 204p【∀】
『「銭」の教訓』青木雄二(著) (主婦と生活社) 281p【∀】
ある日、たまたま本屋に立ち寄ると、この2冊が目に付いたのですが、知らない間に
亡くなっていたなんて、ちょっとショックでした。「ナニワ金融道」の作者、青木雄二氏が
闘病中に書き遺した言葉。遺作となってしまったので、あえて評価は避けようかと・・・。

二〇〇三年九月五日永眠。享年五十八歳
137MJ(7780):03/11/06 21:38
チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』(全5巻)(岩波文庫)2200P

モーム選「世界十大小説」のひとつで、ディケンズの代表作。
半自伝ということで、序盤は正直退屈するが、登場人物が揃ったのち、絡み合いだしてから面白くなる。
いちいち戯画的だがさすがに脇役のキャラクター造詣が見事だ。
そのせいで主役のコパフィールドが最も目立たなくなっている。
(彼は受動的で、自分からは基本的に何もしないし、だからといって観察力に優れた傍観者でもない、極めて普通の人に思える)
それと登場人物が都合よく死ぬ下りが2箇所あって、強引だなと思っていたらやっぱり解説で指摘されていた。
細かく気になる点はあるものの、さすがに巨匠の作品だけあって感服した。
読んでよかった。
(岩波文庫版は新訳で字も大きく、挿絵も随所に入って読みやすいです)【B】
138ですな(☆☆9747):03/11/07 00:26
眉村卓「消滅の光輪」ハルキ文庫1:322p 2:376p 3:340p
リア厨で読んだときの衝撃的なおもしろさを期待しての再読でしたが
今読むとそれほどでもないですな
こちらがすれてしまったということかもしれません
装丁も軽薄すぎまことに残念ながら【C】

畠中恵「ぬしさまへ」新潮社247p
キャラが立ってきましたな【C】
139MJ(8415):03/11/08 11:18
マイク・レズニック『第二の接触』(ハヤカワSF文庫)400P

部下を射殺した宇宙軍の艦長が、弁護士を立てて
「奴らは宇宙人だったから殺した」と無罪を弁明する。
調査を進める弁護士が陰謀に巻き込まれていくサスペンス。
作者のエンターテイメントの技量には唸った。【C】

ジョン・ボール『夜の熱気の中で』(ハヤカワミステリ文庫)235P

名画『夜の大捜査線』の原作(原題は同じ)。
黒人の名刑事ヴァージル・ティッブスが、訪れた南部の田舎町で捜査を担当、
周囲の冷たい視線を、実力と人柄で覆し、尊敬で勝ち取っていく。
優れたミステリであり、優れたヒューマン・ドラマでありながら
このページ数で収めているのに何より感服する。【B】
140トビ子(☆☆☆2218):03/11/09 23:15
『欺術』 ケビン・ミトニック/ウイリアム・サイモン  岩谷宏(訳)  ソフトバンクパブリッシング 539P
コンピューターハッカーから情報を守るためのその手口と防衛のためのノウハウ。
ハッカーというとてっきり十重二十重のセキュリティウォールを突破するスパイを連想したのに、
実際彼らの手口の殆どが管理者(人間)を舌先三寸で騙し、管理者パスワードを易々と
手に入れ、サイトをすいすい進むというやり方に、あぜんとしました。

ジャンル的にはビジネス書ですが、ハッカーの手口などが対話形式などで書かれていて
ハヤカワミステリを読むような、そんな雰囲気でした。面白かった。【C】

『狐闇』  北森鴻   講談社    418P
>>112の第二段。古美術世界の旗師、バイヤー、学芸員、民俗学者などを
巻き込んだ古代銅鏡の謎に迫る。謎が謎を呼び、騙し騙され、手の内の
切り札をいかに見せるか、どのタイミングを測るのか。
読んでて目が離せない。前作もいいと思ったけど今作品は本当にいい。
陶子が本当に冬狐に見えてきた。こういうタフで強くて頭の回転がいい女性
大好き。憧れてしまうよ。【A】評価にします。
141りーす(☆☆☆☆☆7767) :03/11/10 14:35
『マクドナルドのIT戦略』山口廣太(著) (経林書房)163p【C】
マクドナルド社のチェーン・オペレーションと、緻密に計算されたIT化が興味深い。
チェーンストア志向企業でも、低迷する某D社とは全然違うと納得。ただ、社内で使用
する事を前提としたかの様な、教科書の如き構成の為か、やや読後感が悪い。

『実行力をつける100の方法』宮崎伸治(著) (PHP)251p【C】
やるべき事に対して、実行に移す為のテクニックが書かれています。

『アンデス 食の旅』高野潤(著)(平凡社新書) 237p【C】
聞いた事も無い、南米の食べ物がたくさん出てくる。ちょっと、試食してみたくなった。

『東京ディズニーランド 驚異の経営マジック』小宮和行(著)(講談社文庫) 252p【C】
内容は古いものの、オリエンタルランドの歴史がよくわかります。

『オーストラリア物語』遠藤雅子(著)(平凡社新書) 235p【C】
『江戸の宿』深井甚三(著)(平凡社新書) 252p【C】
『テレビ製作入門』山登義明(著) (平凡社新書) 231p【C】
142無名草子さん:03/11/10 15:34
スレタイが途中で改行されていて

10: ★こうなったら読書マラ

に見えた
143無名草子さん:03/11/10 21:53
age
144コウイチ(☆9470):03/11/11 00:45

『顔に降りかかる雨』 桐野夏生 講談社文庫 P396

村野ミロシリーズ第1弾。知人のノンフィクション作家は恋人から預かった
1億円とともに姿を消し、彼女の行方とその謎を追っていくミステリ作品。
サディズムな痛々しい描写と異様な雰囲気に多少戸惑いましたが
ミステリとしても物語としても満足いく内容でした。【C】

『柔らかな頬』 桐野夏生 講談社 P365

カスミの娘が休暇に訪れた別荘地で行方不明になったことで、
昔に自分が犯した過去を振り返る、彼女の半生を綴った物語。
主人公のカスミと、余命僅かの元刑事の関係は面白いです。
衝撃よりも共感を多く含んだ作品でした。
利己的な一面の中に、現実と折り合えない境遇の人たちの
哀愁漂う姿が目に浮ぶようです。【B】
145MJ(9215):03/11/11 20:58
ミルチャ・エリアーデ『ムントゥリャサ通りで』(法政大学出版局)170P

昔の教え子を訪ねた老校長が、荒唐無稽な話を繰り広げる。
果てしなく拡大する枝葉の物語に対して、士官たちがとる態度は
前のめりになって先をせかすか
「要するに何がいいたいんだ?」と苛立つか、どちらか。
私は後者(残念ながら)。【C】

ジョン・ハットン『偶然の犯罪』(ハヤカワミステリ文庫)360P

ヒッチハイカーの娘が通り魔に殺された。
事件直前に彼女を車に乗せた主人公は、
面倒を避けるため警察に嘘をつき、どんどん窮地に陥っていく。
自己中心的、打算的な主人公がイヤーな人物で
読後感は最悪だが、小説自体は実にうまい。【C】

トレイシー・シャヴァリエ『真珠の耳飾りの少女』(白水社)270P

フェルメールの同名の絵のモデルとなった女中(架空)の視点から
謎の多い大画家の周辺を描く。
主人公がフェルメールに対して抱く恋心が切ない。
この辺は女性の方が深く理解できるかな?【C】
「消えたタンカー」西村京太郎 講談社文庫 430頁 648円 「C」
西村京太郎が未だトラベルミステリ専門作家になる前の作品。世界で五本の指に入る程のタンカーを消してしまうという気宇壮大な計画。
常に犯人を追いかけるという単調な作りにならず犯人との心理戦、タンカー消失の探求等など変化に富んだ展開で読ませていく所は流石西村京太郎。

最後の犯人との論戦とまでは行かないが口論は西村作品としては珍しく映る。そして意外な結末、果たして十津川は勝ったと言えるのだろうか?。

OL捜査網」吉村達也 光文社文庫 366頁 590円 「C」
主人公はOL二人組。その二人が働く会社の社員が次々と殺されてゆく。密室”風”にしたてられ土曜日に殺人が起こるという共通点。犯人に繋がる需要な点であるが何故そのような共通点が生まれざる得ないのかひとつの謎が生まれ、その謎解きが物語の推進力として働いていく。
演出として狙っているのだろうが、劈頭にそのメイントリックを解くきっかけになったエピソードが語られてしまうのだが、私はそれはマイナスの効果だと思う。

「火車」宮部みゆき 新潮文庫 509頁 743円 「C」
主人公は休職中の刑事。遠縁の婚約者が突如失踪した所から物語が始まる。都会の風景に溶け込んでしまった失踪者を数少ない証拠から丹念に調べ上げ検索していく。
どちらかといえば謎解き部分よりもクレジットの砂上の楼閣で、刹那の幸せに身を置き満足感を得ようとしてしまう者の心理描写。それを助長してしまう社会のシステムの批判等の部分は非常に読ませてくれるものがあった。

46冊読了
『死者の奢り・飼育』大江健三郎 新潮社文庫 P270【B】
大江健三郎の芥川賞受賞作である「飼育」を収録した初期短編集。
大江健三郎の作品を初めて読んだが著者の圧倒的な筆力に魅了されました。
殊能将之著 「ハサミ男」 講談社 367P

連続殺人犯「ハサミ男」が自分がやっていない殺人の罪を押し付けられて、犯人探しを開始する。
トリックも驚いたが、それまでの過程が楽しめる作家。メフィスト賞にしてはまとも。【C】

エリック・ガルシア著 「マッチスティック・メン」 ヴィレッジブックス 289P

けちな詐欺師の下に別れた妻の娘がやってくる。
彼女と暮らそうと決めた詐欺師は相棒と共に一世一代の勝負に出るが・・・?
テンポも良いし、最後の捻りも見事に決まってて面白いが、この作家にこんな話は求めてないんだよな・・・。【C】

石田衣良著 「うつくしい子ども」 文藝春秋 285P

自分の妹と同じ歳の小学3年生の女の子が殺される。殺したのは13歳の弟だった。
あの神戸の酒鬼薔事件を元にした小説。
驚かされるのはこの題材を軽く読ませること。殺人犯の少年よりもその兄に焦点当ててハートフルな作品にしている。
著者は「池袋ウエストゲートパーク」で有名だけど、こっちのほうが好み。【C】




149みんちー(☆6443):03/11/14 01:52
『レベル7』 宮部 みゆき 新潮文庫 665p
「Level7まで行ったら戻れない」の言葉を残して失踪する少女。
目覚めると過去の記憶がなく、腕に「Level7」の文字が刻まれていた男女。
2つのストーリーが並行して進められ最後には・・・。
最初SFかと思ってしまいました。
そしてSFだと思ってるうちが一番面白かった・・・。【C】
150白川道(☆☆☆5504):03/11/15 00:11
夏目漱石『硝子戸の中』新潮文庫142P【A】
晩年の漱石の随筆。
死んでいった友や親類・知人のエピソードを書き綴る事で
死・ヒューマニズムについて考えていく。

J・アーヴィング『ガープの世界(上・下)』新潮文庫935P【B】
内田百閨w第一阿房列車』新潮文庫317P【C】
浅田次郎
「プリズンホテル(1〜4)」集英社文庫 315+435+310+403p
「極道放浪記(1,2)」幻冬社アウトロー文庫 213+220p
「天切り松 闇語り(1,2)」275+298p
「勇気凛凛ルリの色」319p
「勇気凛凛ルリの色 満天の星」314p
「鉄道員」298p
「天国までの百マイル」293p
評判が良いから期待していた鉄道員がいまいちだったのでがっくり。
それ以外はそれぞれ中々の出来栄え。
面白すぎてここしばらくの間、他の著者の本が読めなかった。
152ですな(☆☆☆386):03/11/16 00:06
梶尾真治「恐竜ラウレンティスの幻視」ハヤカワ文庫267p
毒のある短編集【C】
名作との評判高い「時尼」も私には萎えでした

トマス・ウォートン「サラマンダー―無限の書」早川書房372p
中国が妙で笑えますな【C】
森博嗣著 「四季・夏」 講談社 262P

シリーズ最新作で、これまでのシリーズを読んできた人にはサービス満点で楽しめる。
この本だけ読むとパンチ不足かも・・・。【C】

乙一著 「君にしか聞こえない」 角川スニーカー文庫 201P

表題作他3編の短編を収録した短編集。量的にも内容的にもあっさりしている。
こんなに人気の出る作家には見えないなぁ・・・。【C】


筒井康隆著 「俺に関する噂」 新潮社 273P

これも短編集。ある日突然平凡なサラリーマンの日常が報道される表題作が面白い。
その他マイホームを買うために節約をする夫婦の顛末を描いた「YAH!」や「通いの軍隊」なども面白い。
筒井康隆の力を実感する。【C】の上。
154どん(☆☆4911):03/11/17 21:44
パンダパン様 ですな様 ☆ゲットおめでとうございます。

ミッチェル『風と共に去りぬ 1〜5』新潮文庫 計1840P
説明不要の超メジャー作品。南北戦争期のアメリカを舞台にしたスカーレット=オハラの一代記。
(って説明してどうする・・・)あ、ドラマとしての面白さは保証します。
(って保証する必要ないよなあ)【B】

ポール・オースター『孤独の発明』新潮文庫 300P
亡き父親の足跡を辿ることで自分自身の足跡を辿る「ペンの旅」。
自伝?詩集?小説?様々なイメージの断片が浮かんでは消える、ポール・オースターの
頭の中を覗きこむかのような不思議な作品。【C】

カミュ『異邦人』新潮文庫141P
変人ムルソーの物語。キャラクターよりも情景の方が印象に残る。【C】
155テタ(5998):03/11/17 23:11
『血の婚礼』ガルシーア・ロルカ 岩波文庫 362p
戯曲。【C】
156コウイチ(☆10003):03/11/18 21:53

『ファイアボール・ブルース』 桐野夏生 文春文庫 289P

神取忍をモデルにした主人公、火渡抄子と付き人で火渡に憧れる
近田ひさ子を描いた女子プロレス界の物語。
全体の殺気づいた雰囲気とは裏腹に、近田さんの冷静でどことなく
呑気な姿がコミカルなタッチで面白いです。
結末は予想された展開でしたが、とても良かったです。【B】

『ファイアボール・ブルース2』 桐野夏生 文春文庫 244P

前作の世界から作られた7つの短編集。ストーリーも時間軸も
特に繋がりはないので、どちからでも先に読めます。
最初の2編のオチがいまいち理解できなかったですが、既に前作で
構築された世界観から描かれる物語。家庭的な雰囲気で癒されます。
苦悩しながら、道を切り開いていく近田さんのラストは感動的でした。【B】
157無名草子さん:03/11/18 23:28
参加してみたいのですが、今まで読んだ本をカウントしてもいいのですか?
それとも今まで読んだ本はナシで、これから読んだ本をカウントするのですか?
158無名草子さん:03/11/19 12:53
本好きちゃんねるにもどうぞ

http://jbbs.shitaraba.com/movie/1973/
159肉球(1400):03/11/19 17:25
始めまして。楽しそうなので僕も参加させてください。

とりあえずこの間読んだのを
『宴の支度』 『宴の始末』 京極夏彦 2つで1400くらい
京極作品は順番に読んできて5作目まで来たけど、
女郎蜘蛛以降おもしろくない。これも2つ合わせて1400ページもあるけど、
そんなにスケールでかい話じゃない。よって【D】

皆さん句読点をどこにうっていいかよく分からない程度の人間ですが
どうぞよろしくお願いします。
160HANA(1375):03/11/19 18:38
面白そうなので参加させてください。

とりあえず
『髑髏島の惨劇』マイケル・スレイド 文春文庫 717ページ
前半はサイコスリラー、後半はゴシック小説みたいな感じ。オカルトに興味ある人は楽しめるかも。

『世間知らずの高枕』山本夏彦 新潮文庫 393ページ
世間で言われている常識ってものに対して疑問を投げかける一冊。
朝日嫌いとか2ちゃんねらーに近いような・・・

『日常茶飯事』山本夏彦 新潮文庫 265ページ
上と大体同じような感想。

こんな感じでいいのでしょうか?
どうかよろしくお願いします。
161トビ子(☆☆☆2972) :03/11/19 23:28
パンダパンさん ですなさん コウイチさん ☆ゲットおめでとうございます。
新規参加者の皆様、こちらこそよろしくお願いします。

『疾走』  重松清   角川書店   492P
海辺の古い町に住む少年とその家族の苦悩を描く。一家離散とか借金とか
兄弟の悩み、いじめ、暴力と性。10代の悩みとして思いつくもの
全てが描かれている。尋常じゃない装丁に似合った内容。
それにしたってあまりの不幸満載で読了後にヘタれる確率100%【C】

『ダレン・シャン\ 夜明けの覇者』ダレンシャン/橋本恵(訳) 小学館 262P
シリーズ最新刊。そして前作を上回る急展開。(大方予想はしていたが)
しかし「こんなのあるかあ」的な展開になり個人的に少々へこむ・゚・(つД`)・゚・【C】
162白川道(☆☆☆5867):03/11/19 23:32
パンダパンさん、ですなさん☆ゲットおめ。
新参加のみなさんよろしくお願いします。

内田百閨w爆撃調査団』ちくま文庫363p【C】

随筆の神様内田百閨A今ひそかにブームなんですかね。
ちくま文庫で集成が12巻くらい出てるのですが、
ジュンク堂では面見せで陳列されてました。
何も面白くないところから面白い随筆を作る技はさすが。
しかし文庫1冊1100円は高いなー。
『激しく倒れよ』沢木耕太郎(著) 文芸春秋 P510【C】
単行本未収録の傑作「儀式」「砂漠の十字架」を含むスポーツ作品の精髄12篇。
かなり読み応えのある本でした。全作品に添えた自筆解説、巻末の書下ろしも良かった。

『停電の夜に』ジュンパ・ラヒリ(著)小川高義(訳) 新潮文庫 P327【B】
夫婦、家族など親しい関係の中に存在する亀裂を、みずみずしい感性と端麗な文章で表す9編。
ピュリツァー賞など著名な文学賞を総なめにしたのも頷ける作品でした。
164MJ(☆325):03/11/20 18:16
ケヴィン・レンコンさん、肉球さん、HANAさん、よろしくお願いします。
パンダパンさん、ですなさん、コウイチさん、☆ゲットおめでとうございます。
私もようやく一里塚を越えました。

ピーター・ストラウブ『ゴースト・ストーリー』(上・下)(ハヤカワNV文庫)835P

古今の幽霊譚を統合・租借して作られた、幽霊譚のための幽霊譚。
スティーブン・キング『IT』と並ぶ記念碑的傑作らしい。
全体像がつかみにくいので、面白いところもあり、退屈するところもあり。
チャウダー協会員の個別の話は面白いんだけどなぁ。【C】

ジャック・フィニイ『マリオンの壁』(角川文庫)275P

映画ファンの主人公の妻に、サイレント時代の女優の霊がのりうつるという話。
ちなみに、その霊と恋に落ちて・・・というような、男に都合のよい展開ではない。
映画史マニアが涎をたらすような場面がてんこもりなので
「『グリード』の全巻が揃ってるだって!?」と興奮できる人におすすめ。【C】

>>157
ためしに、最近読んだ2、3冊を書き込んでみてはいかがでしょう。

>>160
AからEの評価をつけていただくともっとよろしいかと。
おまけみたいなものではありますが。
165OPERA(1251):03/11/20 21:26
初参加です。皆さんよろしくお願いします。
とりあえずここ1週間で読んだ本を。

「ビタミンF / 重松清」 362P 【B】
家族・3、40代の父親という一貫したテーマの短編集です。
「自分の父親もこんな風に感じているのだろうか」などと
短いながらも考えさせられるお話ばかりで、お父さん世代じゃなくても感動できました。


「ダレン・シャン4 バンパイア・マウンテン / ダレン・シャン」 245P 【C】
小中学生向けの児童文学なので2時間で読み終わりました。
1巻からちまちまと読んでいるけど相変わらず面白かったです。
でもだんだんと輝きを失っているのは気のせいか?


「陰陽師 鳳凰ノ巻 / 夢枕獏」 271P 【B】
毎回なのですが、決してハラハラドキドキというような話ではないのにも
かかわらず、思わず引き込まれてしまいます。
1話完結の短編なのでまったり読めるのがこの作品の好きなところです。


「深い河 / 遠藤周作」 373P 【B】
遠藤周作の小説はこれが初めてだったんですが、かなり良かった。
読んでいる途中、何度か目に涙が溜まりました。
でも最後の尻切れトンボな終わり方で興醒めしました。
あの終わり方はなんなの?
166かえるくん(220):03/11/21 23:14
参加します。よろしくお願いします。

「地獄変・偸盗」220P 芥川 龍之介【B】
全部で6篇を収録している。
“地獄変”の絵師良秀や“竜”の蔵人得業恵印など、
学校の授業で登場した人物が出いて少し嬉しかった。
“竜”はラストが違っていたので驚いた。
また、6篇の中で1番お気に入りの“藪の中”は、
すごくおもしろい叙述の仕方だと思った。
167MJ(☆945):03/11/22 14:10
エド・マクベイン『白雪と赤バラ』(ハヤカワミステリ文庫)375P

マシュー・ホープ弁護士シリーズの一冊。
母と医者の陰謀で精神病院に閉じ込められた、という女性がホープを雇う。
依頼人サラのキャラがぶっとんでいてなかなか面白い。
『ミステリ・ベスト201』で、超Aクラスの面白さとされていたが、そこまでじゃないかな。
あと、三人称と一人称のパートは、もっと厳格に分けて欲しかった。【C】

リチャード・ヒューズ『ジャマイカの烈風』(晶文社)245P

著者の代表作で、イギリス文学の傑作中の傑作と言われる。
『ミステリ・ベスト201』で「恐ろしいほどの面白さ」と紹介されていたので読んだ。
ジャマイカ育ちの白人の子供たちが、母国のイギリスに向かうのだが、
海賊船に乗っ取られ、船上での生活を強いられるという話。
性的なほのめかしや、思春期の複雑な心情、残酷さなどにも言及されており
あらすじから想像されるような児童冒険小説ではない。
「子供」というものに対する冷徹な距離感が印象的。
それにしても、マーガレットはなぜ戻ってきたの?【C】
168トビ子(☆☆☆3098) :03/11/22 22:38
MJさん ☆ゲットおめでとうございます。
新規参加者の皆様、よろしくお願いします。

『風姿花伝』  世阿弥/野上豊一郎・西尾実(校訂) ワイド版岩波文庫   126P
室町時代に世阿弥が記した能楽における心得書。明治時代後半まで観世家一子相伝の
秘蔵書だったが、研究書として世に発表された。
能を舞うシテの構えや心掛けなど。学者の研究用にするにはもったいないくらい
良い内容で現代にも十分通じる読み物だと思う。
全て古語で書いてあるのでかなり読みづらい(しかしそれもまたヨシ)【C】
169HANA(2365):03/11/23 13:00
『髑髏城』 ディクスン・カー 創元推理文庫 325ページ
本格ミステリ。
古城、火刑、魔術師という大時代な仕掛けがたまらない人にはお勧め。
探偵同士の推理勝負もあってなかなか楽しめました。【C】

『アイリッシュ・ヴァンパイア』 ボブ・カラン 早川書房 266ページ
アイルランドを舞台にした吸血鬼物語四編が収められています。
載っている作品は全て現在主流のモダンホラーとかからは一番遠いところにある、M・R・ジェイムズ風の怪談です。
個人的にはどんでん返しがある『仕えた女』がよかったです。【C】

『聖別された肉体 オカルト人種論とナチズム』 横山茂雄 書肆風の薔薇 398ページ
19世紀からのオカルト人種学(主に白人至上主義)が、どのようにナチズムに結びついていくかを辿った論考。
現在から考えるとこの本のオカルト人種学は荒唐無稽のように思えるが、似たような考えは世界中のどこにでもあるんだろうな、と考えたりしてました。【B】
170ですな(☆☆☆1011):03/11/23 14:25
ダン・シモンズ「夜の子供たち」角川文庫上334p下291p
女医と神父がルーマニアで見つけた孤児の病の謎を追って闇の中へ
適度なエロ適度なグロに過度のアクションで読ませます【B】
171みんちー(☆7240):03/11/24 02:06
『プラネタリウムのふたご』 いしい しんじ 講談社 452p
ふたごはプラネタリウムで生まれ、一人は手品師、
一人は星の語り部となった。
彼らが生まれながらに定められていた役割とは何か。
大人向けの童話のよう。
後半、結末に向けては目が離せなかった。【C】

『平面いぬ。』 乙一 集英社文庫 345p
ファンタジー・ホラー四編を収録する短編集。
とりあえず、「みにくいあひるの子」みたいな
「BLUE」は良かった。【C】
172甲本ヒロヒト(3070):03/11/25 01:21
『西洋哲学史(上・下)』 シュヴェーグラー 岩波文庫 二冊で585p

結構難しくて読むのに時間がかかってしまった・・・
哲学の通時的な入門書をあまり読んだこと無かったので、
なかなか面白く読めました。ヘーゲルとか読んでみたいけど、
今年一杯は未読本をどんどん潰していかないと収拾がつかないや・・・(汗 【C】
173肉球(1798):03/11/26 06:50
『コックサッカーブルース』村上龍397p

村上龍の小説は当たり外れが大きすぎる。
それだけ濃い作品なんだからそれは才能なんでしょう。
よくわからないことに巻き込まれて、ある女を見つけないと殺される状況になったエロ本編集長
探すといってもそれほどミステリ要素があるわけでもなくただSM描写があるだけ。
結局はなんかよくわからないままに終わっていく。
よって【C】
174かえるくん(626):03/11/27 21:41
「魔術はささやく」406P 宮部 みゆき【B】
宮部サンの作品は、これを入れて3作しか読んでいないのですが、
この人の文章の構成力はすごいと思います。
事件の解明と主人公の心の動き、どちらの面でも楽しめました。
175OPERA(1873):03/11/28 14:10
「坊ちゃん / 夏目漱石」 208P 【C】
主人公のツッコミがおかしくて笑えました。
短いのですごく読みやすかった。


「泥棒日記 / ジャン・ジュネ」 414P 【D】
面白いと聞いたので買ってみたけど全然面白くなかった。
文章が大げさな上に難解で回りくどいので話を理解するのに
前のページを何度も読み返さないといけなかった。
今後フランス文学を読んでみようという気がしなくなりました。
『69 sixty nine』村上龍(著) 集英社文庫 P244【C】
まさに青春って感じでエネルギーにあふれる作品でした。

『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』磯田道史(著) 新潮新書 P222【C】
リストラ、金融破綻、報道被害など今までまったく知らなかった武家社会の一面を知ることができ面白かった。
177テタ(6282):03/11/28 19:51
『十字架とダビデの星』小岸昭 NHKブックス 284p
1492年スペインで改宗を迫られたユダヤ人の足跡を追って、
ブラジル、インド、オランダ、ポルトガルをめぐる旅。【C】
178トビ子(☆☆☆3890) :03/11/28 23:38
『マクベス』  ウィリアム・シェイクスピア/福田恒存(訳) 新潮文庫   162P
ダンカン王を野心から殺害し、その野心に自らが喰い尽くされるかのごとく
次々と血に染まった手で罪を重ねていく。マクベス本人よりマクベス夫人の方が
欲望に忠実だなと思う。自分の印象として。【C】

『姑獲鳥の夏』  京極夏彦  講談社文庫   630P
再読。京極堂シリーズ第一作。由良家(最新刊)に比べると久遠寺家での
こいつらは本当に同一人物かと小一時間(略) 
探偵は探偵っぽいし、小説家はまともだし、新鮮な驚きと共に笑ってしまった【B】
179ですな(☆☆☆2042):03/11/29 09:32
高橋克彦「ドールズ 闇から招く声」角川書店474p
センセーは皆に愛されていますが怜の立場がない
犯人はかなりの大物なので以後の展開が心配です【C】

ドディー・スミス「カサンドラの城」朔北社557p
田園の恋愛模様がさわやかですな【C】
180りーす(☆☆☆☆☆9881):03/11/29 13:09
『私は臓器を提供しない』近藤誠、中野翠、宮崎哲弥、吉本隆明 他(著)(洋泉社新書)220p【C】
臓器移植の恐るべき実態。この本を読んで、考えが変わりました。
とりあえず、自分は提供しないし、もらわない。

『グローバル・メディア産業の未来図』小林雅一(著) (光文社新書)227p【C】
IT化により、急激に変貌しつつあるメディア産業の現状と、今後の展望について。

『インターネット革命』大前研一(著) (プレジデント社) 250p【C】
やや内容が古くなってしまったのが、ちょっと残念。

『ドットコム仕事術』大前研一(著) (小学館)287p【C】
読んでちょっとだけ、頭が柔らかくなった気がします。

『ワイン博士のブドウ・ワイン入門』 山川祥秀(著) (創森社)173p【C】
国内における葡萄栽培の現状と展望。

『E・Shopで1億円儲ける!』賀戸照彦、江藤政親(著) (出版文化社)255p【C】
『インターネットショップ開業のすべて』電子店舗研究会 (同文舘)195p【C】
表には出てこない、見えない部分での設備投資がかなりかかるので、そんなに簡単に
儲かるとはとても思えないのだが・・・。

『旧制高校生の東京敗戦日記』 井上太郎(著) (平凡社新書) 236p【C】
『ソウル都市物語』川村湊(著) (平凡社新書) 271p【C】

181甲本ヒロヒト(4215):03/11/29 16:21
『オブローモフ(上・中・下)』 ゴンチャロフ 岩波文庫 三冊で1037p

気分転換に赤帯の小説でも。
自分が最近わりとダラダラとやっていってるもんで、
主人公と自分を重ねて最後までヒヤヒヤしながら読みました。
背中を冷たい手で「すうっ」とやられるような、感じがする話でした。【B】

『オブローモフ主義とは何か?』 ドブロリューボフ 岩波文庫 198p

上記作品の批評。オブローモフを通じて、
当時のロシアのインテリ気質を批判しています。【C】
182肉球(2100):03/11/30 10:18
異邦の騎士 島田荘司

鏡を見ないで何ヶ月も過ごすのに無理がある。
店に小さい鏡が置いてあったり、夜に窓を見ればうつるし。
基本的に無理がありすぎ。よって【D】
183かえるくん(902):03/11/30 22:52
「砂の女」276P 安部 公房【A】
昆虫採集が趣味の主人公が、砂に埋もれていく部落に閉じこめられ、
様々な方法を試して脱出しようとする話。
20数カ国で翻訳されており、比喩や描写がとても上手い。
読み終えた後、この言葉が頭に響いた。
“罰がなければ、逃げるたのしみもない”
184みんちー(☆7946):03/12/01 00:54
『ぼくの・稲荷山戦記』 たつみや 章 講談社 373p
稲荷山は、ぼくら、ヒト・キツネ同盟が守るんだ!
自然を守ることの大切さを熱く問いかける秀作ファンタジー。
児童書特有のメッセージ色。青臭い。けど悪くはない。【C】

『夜の神話』 たつみや 章 講談社 333p
不思議なサトリまんじゅうを食べたマサミチは、
ツクヨミの神や動植物と会話ができるようになる。
そんな時,パパの原発に異変が!
原子力の説明が出てきたのにはビビりました。
1作目より明らかにパワーアップ。【C】
185MJ(☆910):03/12/02 04:03
ハモンド・イネス『銀塊の海』(ハヤカワNV文庫)300P

冒険小説の巨匠イネスの代表作。
銀塊を積んだ軍船が沈没、船長に対する反逆罪で投獄された主人公は
事故が仕組まれたものであると確信、脱獄して復讐に燃える。
全体的に小粒な印象なのは、ボリュームが不足しているせいだろう。
何しろ脱獄するまでで作品の半分を費やしてしまうのである。【C】

クリストフェール・ディアブル『雨を逃げる女』(角川文庫)

タクシー運転手のコールは、ピストルを持った女を拾い、一夜を共にした。
翌日、女を乗せた近辺で、不良少年の射殺死体が発見される。
サスペンスに溢れているようで、前半の牽引力は薄いが
人物個々の流れがまとまってからは、実に素晴らしい。
総じてミステリーとしては弱いが、ドラマとして秀逸。
作者は純文学系の作家の別名義。さもありなん。【C】
186HANA(4310):03/12/02 21:31
『魔女の隠れ家』 ディクスン・カー 創元推理文庫 p.307
ミステリ。
カー独特のオカルト趣味が全編につまっている。
オカルトとストーリーが無理なく結びついてるのが、どこぞの禿作家とは違うと実感させられた。【C】

『江戸川乱歩全集26 幻影城』 江戸川乱歩 光文社文庫 p.655
評論集。
読んでいて楽しい評論というのは滅多にお目にかかれないが、これはその数少ない例外。全編にミステリに対する愛であふれかえっているような作品。ただしネタばれも多いので注意。
個人的にはホラーが好きなので「怪談入門」が興味深かった。
これからミステリに馴染もうって人には必読の一冊。よって【A】

『闇の果ての光』 ジョン・スキップ&クレイグ・スペクター 文春文庫 p.531
ホラー
吸血鬼ものだがストーリーが弱い。主人公達が退治に赴く必然性が感じられない。
また吸血鬼はえらく弱いし、主人公もすぐ腕力に訴え魅力が感じられない。
吸血鬼と地下鉄ってアイデアをもう少し生かせなかったものか・・・【D】

『夢野久作著作集2 東京人の堕落時代』 夢野久作 葦書房 p.452
関東大震災のレポート
関東大震災直後から一年後までの東京の風俗がまとめられている。
一年後は主に人物風景についてであるが、ここで言われている不良と現代における不良の意味が全く比較にならないのに驚かされる。
この時代の人間が現代来たらどう思うことやら。【C】
187肉球(2455):03/12/03 03:48
『蝿の王』ゴールディング 355p

無人島に不時着した子供達の話。
みんなで力を合わせて頑張って生きていこう的話ではなく、
人間の残酷さを描いた作品。
最初はうまく行っていたけど次第に隙間が出来てきてある瞬間を越えると
もう修正は効かない決定的な亀裂となる。
後はもうただ悲惨なだけ。【B】
188OPERA(2590):03/12/04 17:20
「塩狩峠 / 三浦綾子」 373P 【C】
宗教色がちょっと強くてご都合主義な展開がキリスト教が好きじゃない
自分にとっては腑に落ちない感じだった。

「平面いぬ。 / 乙一」 344P 【B】
面白くて一日で一気に読めた。
石ノ目も捨てがたいけどBLUEが一番面白かった。
189肉球(2768):03/12/06 00:03
『パーフェクトブルー』宮部みゆき 313p

面白かった。
犬が語り手である必要があるのかわからないけど、
とりあえず(調子良すぎるところはあるけど)さすが宮部さんと言いたくなります。【B】
190みんちー(☆8199):03/12/06 12:12
『水の伝説』 たつみや 章 講談社 253p
大雨で水かさの増した川で、カッパらしきものを助けたその夜、
原因不明の高熱におそわれた光太郎の夢に、不思議なメッセージが届けられて…。
たつみや章のファンタジー第三作。
意外に私はこれが一番面白いと思いました。【C】
191テタ(6392):03/12/07 00:55
『人魚の嘆き・魔術師』谷崎潤一郎 中公文庫 110p
時代がかった短編二編。解説に、書かれた当時の
時代背景の説明があってありがたかった。【D】
192HANA(5922):03/12/07 07:08
『現代民話考8』 松谷みよ子 ちくま文庫 442p
ラジオ・テレビ局に伝わる笑いと怪談を集めている。
従来に比べて都市伝説的な内容が薄いのと、戦時中戦後の記事が思想がかっているのが気になる。
現在このネタで集めたら趣が変わるのが出来ると思う【C】

『20世紀日本怪異文学誌 ドッペルゲンガー文学考』 山下武 事業之日本社 391p
大正から戦後のドッペルゲンガーが出る小説を紹介している。
この手の本を読んでいると元の小説も読みたくなるのが多々あるが、入手が難しいものが多い。
幻想文学連載中から愛読していたので、一冊にまとめられたのはありがたい。【C】

『後巷説百物語』 京極夏彦 角川書店 779p
百物語シリーズの三作目。従来とは違い、百介が過去を語るという形で進行していく。相変わらず又市が活躍するのだが、手の届かない場所から語るということで妙に物悲しい。
続巷説百物語のラストもそうだったが、今回のラストはそれに輪をかけて悲しくて趣がある。もう続編出ないんだろうな・・・
厚さを気にせず一気に読了【B】
193肉球(3018):03/12/07 16:07
『白馬山荘殺人事件』 東野圭吾 250
密室と暗号の2つが絡まっていい感じになってる。
でも人物描写がなんて言うか…
人物を掘り下げて書く気なんてさらさらなかったんだろうな。
でも謎解きは楽しかったので【C】

しかし俺にしては本読んでるな
194かえるくん(1087):03/12/07 22:45
「友情」185P 武者小路実篤【B】
友情か恋愛か、いつの時代の青年もぶちあたるであろう壁。
1人の純粋な青年が恋をした。青年はその女性を賛美し、深く愛する。
友情と同時に恋愛についても語ってある。
青春の力強さと清潔さを感じた。
195みんちー(☆8505):03/12/08 01:51
『ある閉ざされた雪の山荘で』 東野 圭吾 講談社文庫 306p
たった1度の大トリック!劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。
劇なのか現実なのか分からなくなる。これは新しい。
でも最後はあっさりな気も・・・。【C】
196かえるくん(1454):03/12/08 23:23
「そして誰もいなくなった」367P アガサ・クリスティー【A】
面白くて一気に読めた。
登場人物の心理状態の移り変わりの描写がとてもよかった。
結末を知ったが、何度でも読み返したくなる1冊。
197トビ子(☆☆☆4360):03/12/08 23:45
『バカの壁』  養老孟司  新潮新書  204P
脳内生理学の話がもっと聞けるかと思ったが、アフォ学生(東大)の愚痴が
延々と続いていて、正直なんでこれがベストセラーなのか分からない。【D】


『ギルガメシュ叙事詩』  矢島文夫(訳)  筑摩書房  266P
アッシリア文明跡から発掘された粘土板にくさび形文字で記された
世界最古の物語。ギルガメシュ王とエンキドゥ、女神イシュタルとの
妙に人間くさいやりとりが、神話であることを忘れさせる。
学術的だけでなく、現代でも十分に楽しめるというのが面白い。

古代文明と失われた文字への知的好奇心を満たすのに最適。【B】
198MJ(☆1815):03/12/08 23:47
イアン・マクドナルド『火星夜想曲』(ハヤカワSF文庫)540P

5〜7Pの短いエピソードをひたすら重ねていくことで
火星に出来た町が栄え、やがて滅びるまでを描く。
SF的にも文学的にも質の高い作品。
中盤で物語がものすごい展開を始めることに関しては
「これはこれでまあいいかな」という印象だが、この部分だけならC。
ラストで元のテイストが戻ってくるので救われる。【B】

マーサ・グライムズ『「禍いの荷を負う男」亭の殺人』(文春文庫)365P

米国人が羨望を込めて書いた英国ミステリを
日本人が読む意義というのが個人的に疑問。
若い貴族と迷惑な叔母のキャラが面白く書けているが
処女作ということもあって、総じて印象は生硬。【C】
199かえるくん(1767):03/12/10 23:22
「むかし僕が死んだ家」313P 東野圭吾【B】
主人公と元カノが彼女の幼い頃の記憶を取り戻すために
異国調の白い小さな家を訪れる。
元カノの記憶が戻っていくにつれ、恐るべき真実を知る。
伏線のはり方が上手すぎだと感じた。ラストのケリの付け方は必見。
もっと他の作品を読みたいと思った。
200みんちー(☆8774):03/12/11 00:26
『東京湾景』 吉田 修一 新潮社 269p
「今度こそ、信じたい」「バカな女になれたらいいのに」-。
東京湾岸を舞台に描かれる、寄せては返す強く儚い想い。
乾いた身体と醒めた心を潤すラブストーリー。
大したことないストーリーなのになぜか心に残る。【C】
201101-200区間読破数集計 :03/12/11 04:59
>>101での集計に幾つか誤りがありました。
今回も念入りに調べましたが間違っていたらすいません。
指摘していただければ直します。(前回と少し趣向を変えてみました)

┏━━━━━━━━━┓ ∧∧  位とページと冊数は
┃101-200 区間・集計 ┃ (゚ー゚*)<.スレッド101-200を対象
┣━┯━┯━━━━━┻○○┯━━━┯━━┯━━┓
┃位│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊数│.x..☆┃
┃--│--│- - - - - - - - - -.│−−−│−−│−−┃
┃ 1│ 1│りーす          │. 10079│  41│   5┃
┃ 2│16│MJ         . │  9235│  25│   1┃
┃ 3│24│HANA        │  5922│  13│    ┃
┃ 4│ 8│どん         │  5229│  . 9│   2┃
┃ 5│ 2│パンダパン       │  4547│  15│   4┃
┃ 6│31│甲本ヒロヒト      │  4215│  15│    ┃
┃ 7│ 7│ですな           │  3923│  . 9│   3┃
┃ 8│ 5│トビ子        │  3867│  11│   3┃
┃ 9│11│みんちー      . │  3862│  11│   1┃
┃10│34│肉球            │  3018│  . 7│    ┃
┃11│ 9│コウイチ      ..│  2777│  . 9│   2┃
┃12│39│OPERA         .│  2590│  . 8│    ┃
┃13│40│伊藤と吉岡    . │  2586│  . 9│    ┃
┃14│21│ヘヨン         │  2018│  . 7│    ┃
┃15│43│かえるくん      │  1767│  . 6│    ┃
┃16│ 3│白川道       .│  1757│  . 3│   3┃
┃17│44│ケヴィン・レンコン    _. │  1573│  . 5│    ┃
┃18│46│SF           │  1466│  . 4│    ┃
┃19│18│ウサギ        │  1463│  . 4│   1┃
┃20│14│血の滴る剣    ..│  1305│  . 3│   1┃
┃21│23│テタ         .│  1115│  . 4│    ┃
┃22│10│額引き        │  . 956│  . 2│   1┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━━┷━━┛
202OPERA(3464):03/12/11 18:44
「死の泉 / 皆川博子」 648P 【B】
暗く重厚な雰囲気がツボにハマった。
皆川博子は文章がすごく上手いと思う。


「西の魔女が死んだ / 梨木香歩」 226P 【D】
文字も大きく文章も簡単なのですごく読みやすかったが、
話があっさりしすぎて何がなんだかわからない。
良いのか悪いのか判断しかねる作品だった。
203ウサギ(☆1386):03/12/11 19:52
ダレン・シャン『ダレン・シャン』8 278P[C]
ダレン・シャン『ダレン・シャン』7 268P[C]
ダレン・シャン『ダレン・シャン』6 230P[B]
ダレン・シャン『ダレン・シャン』5 238P[C]
ちょっと展開が早い気がするが、子供向けだしいいのだろう。
だんだん色気が出てきたシャンくん。
次でいよいよ既刊に追いつく。

私は前回からダレン・シャンしか読んでないのか……。
と思ったらもう一冊ありました。

乙川優三郎『霧の橋』281P[B]
削るところのない、心に響く情景描写は相変わらず素晴らしいの一言。
だがラスト近辺にもう少しページを割いて欲しかった。

>201氏
集計乙です。
いつもおつかれさまです。
204コウイチ(☆☆424):03/12/11 22:17
 少し前回から間隔空いてしまいました。ありがとうございます。
引き続き3万目指して読んでいきたいと思います。

『光源』 桐野夏生 文春文庫 421P

 物語は映研あがりの三蔵が脚本を手がける「ポートレート24」の
映画を作り上げていくストーリです。
解説でも書かれている通り、先の読めない展開なのですが、それぞれの
人物が後顧する思いや、上手く丸め込もうとする心理が、荒涼とした
札幌の舞台とはアンバランスでとても面白かったです。 【B】
205かえるくん(2112):03/12/11 22:26
「平面いぬ。」345P 乙一【C】
乙一という著者を友人にすすめられ読んでみた。
友人は“死にぞこないの青”や“GOTH”といった著書を
読んでいたので、「平面いぬ。」もそれらと似た感じだと思っていた。
読了後、しんみり切なくなったが、どこか爽快であった。
4作収録されていて、この「平面いぬ。」が1番好き。
206HANA(7331):03/12/12 22:08
>>201
乙です。

『鏡花全集4』 泉鏡花 岩波書店 721p
以前買って積読になってたのを改めて読み返してみた。
初期の作品なので怪異譚は少なく人情小説の割合が大きい。人情小説は今日の価値観からすると納得の行きかねるのが多い。時代は流れておりますな。
怪異譚は数少ないものの、小粒ながら気の効いたのが多い。特に『星あかり』は絶品。もう少し怪異譚の割合が多いといいんだけど。【C】

『夜歩く』 ディクスン・カー 創元推理文庫 294p
カー初期の長編。後のものに比べるとオカルト色が薄いような気がする。
主要なトリックがすぐに見破れるというのも問題があると思う。一見密室殺人も蓋を開けてみれば・・・だし。
ただ、様々な仕掛けで面白く読めるのでここは【C】

『定本ラヴクラフト全集1』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 394p
主に初期の小説を中心にまとめている。名作『アウトサイダー』やダンセイニ風の短編が好きな人にはこたえられない。ホラーには廃屋、洞窟といったところを舞台にしたものが多く、後の小説の萌芽を感じさせるものが多い。
ホラーに興味のある人なら必読の作家だが、これは絶版。現在では創元推理文庫の全集が入手しやすい。好きなので贔屓目に見て【B】
207テタ(6646):03/12/13 22:41
『風の呪殺陣』隆慶一郎 徳間文庫 254p
話の展開などが中途半端な感じだと思っていたら、
解説によると著者の死によって完成稿に至らなかったという。合掌。【C】
208かえるくん(2361):03/12/14 22:25
「河童・或阿呆の一生」芥川龍之介 249P【B】
全部で6編収録されている中で、表題でもある『河童』が1番印象に残った。
童話のような雰囲気から、死・不安・宗教など
芥川の心の声が聞こえてくるよに感じる。
芥川を苦しめた“ぼんやりとした不安”が、この本を
読んで少しはわかったような気がする。
『或阿呆の一生』『歯車』を読んで、芥川という人を
知ることができ、とても良かった。
児島襄『ヒトラーの戦い1』
児島襄『ヒトラーの戦い2』
児島襄『ヒトラーの戦い3』
      〜中略〜
〜10』文春文庫 510、526、558、551、510、524、523、462、510、506、計5280
ヒトラーのオジちゃん死んじゃったよー(つд∩)ウエーンウエーンつ・д∩)チラ
ドイツ第三帝国バンじゃ〜ィ(つд∩)ウエーンウエーン(つд∩)ウエーンウエーン、読後はマジこんな印象。
いいのか感想がこんなで(オイ【A】
210MJ(☆2740):03/12/15 19:34
シオドア・スタージョン『人間以上』(ハヤカワSF文庫)370P

白痴(原文ママ)の青年、黒人の双生児、発育不全の赤ん坊など
ひとりひとりは厄介者に過ぎない彼らは
結集してひとりの生き物となる新人類「ホモ・ゲシュタルト」だった。
SFの枠を超えた名作と評価されるが
全体の構成がわかりにくく、いまいち何が言いたいのかよく判らない。
ただしところどころいびつなイメージを喚起する場面があって、
生々しい迫力を持っている。国際幻想文学賞受賞作。【C】

フィリップ・K・ディック『まだ人間じゃない』(ハヤカワSF文庫)305P

人間以上の次は未満である。
11歳に満たない子供は「堕胎」という名のもとに間引きされる
人口超過の未来を描いた表題作を含む短編集。
冒頭の「フヌールとの戦い」は腰砕けの出来だが
やはりディックは、抗うことの出来ない不安を描いた作品が
一番いきいきしているようだ。【B】

住倉博子『ロック・オブ・エイジズUSA』(シンコー・ミュージック)250P

ルイス・シャイナー『グリンプス』のための予習。
アメリカン・ロックの成長と変遷が大変判りやすく解説されている良質の入門書。
姉妹編の『ロック・オブ・エイジズUK』もそうだが
読むだけで基礎知識がすらすらと入ってくる。
ただし87年の版なので、ミクスチャーやオルタナといった
90年代の変遷については別に学ばなくてはならない。
UK編に個人的な思い入れがあり、それに劣らず良かったので評価は甘めの【B】。
211白川道(☆☆☆6301):03/12/16 23:10
内田百閨w間抜けの実在に関する文献』ちくま文庫434p・・・【C】

ふぅー。久しぶりに一冊読み終わった。
漱石門下の森田草平、芥川龍之介らのエピソードを交えた随筆集。

>>201集計お疲れ様です。
212OPERA(4121):03/12/17 07:49
「こころ / 夏目漱石」 268P 【C】
高校の時に習ったのが今さら気になって思わず買ってしまった。
誰も救われない。暗すぎる。でも深い話だった。

「陰陽師 生成り姫 / 夢枕獏」 389P 【C】
陰陽師シリーズ初の長編と思って期待していたら、
前に読んだ短編の加筆修正版だった。
でも、前に読んだことある話でもすごくおもしろかった。
213かえるくん(2623):03/12/17 22:37
「暗いところで待ち合わせ」乙一 262P【C】
殺人の容疑をかけられた男が、盲目の女性の家に逃げ込む。
同じ部屋で2人の奇妙な生活が始まる。
ミステリーの謎解きは少し簡単だったような気がする。
2人を隔てていた壁がなくなる件は好き。
214コワ(317):03/12/18 02:55
参加します。よろしくです。

『新解さんの謎』 赤瀬川源平 317P 【C】
辞書にしてはどこかおかしい、それでいて読んでるうちに
どんどんその世界へ引き込まれる「新明解国語辞典」を
り上げた本。読んでいるうちにホントに引き込まれる。
とにかくおもしろい。
215かえるくん(2988):03/12/18 17:11
「悪意」東野圭吾 365P【B】
この作品は「犯人探し」ではなく「動機」に注目している。
読み進めていくうちに、いい意味で裏切られまくった。
あと、解説を桐野夏生がしていたが、この人の作品も好き。
216無名草子さん:03/12/19 18:01
>>214
コワさん、よろしくお願いします。

ルイス・シャイナー『グリンプス』(創元SF文庫)600P

もし後期ビートルズが、彼らの思ったとおりの録音をしていたら・・・
主人公レイが想像したとき、存在する筈のないテイクがラジオから流れてきた。
彼はこの能力を生かし、当時にタイムスリップして、ロック史上未完に終わったアルバムを完成させる。
ドアーズ、ビーチ・ボーイズ、ジミ・ヘンドリクス。
それは彼自身の、60年代に決着をつけ、不仲だった父との対話に向かう旅だった。
こうしてあらすじを書き出すと、本書の魅力の多くが流れ落ちてしまう。
国際幻想文学賞受賞。【B】
217コウイチ(☆☆894):03/12/19 21:09
僕も桐野さんと東野さん好きです。
「悪意」の解説は分かりやすくて興味深く読んだ記憶あります。

『MAZE』 恩田陸 双葉文庫 254P

アジアの最果て。一面山で囲まれた平地の真ん中に昔からあった
白い迷路のような建物。その中に入った者は幾人も消失してしまった
記録が残っており、その謎を解いていくストーリです。
少し飛躍しすぎた感があり、いまいち物語に溶け込めませんでした。
女性的な男の恵弥はやっぱり女性のような人間に思えたし、登場人物の
個性なども少し違和感ありました。続編も既に買ってしまっているので
続けて読んでいきたいと思います。【D】

『頭がいい人の習慣術』 小泉十三 河出書房新社 216P

前述ではポジティヴな考え、後半はそれプラス行動力。
それを前提として書かれています。
簡単なように語られていて、なかなかハードルは高いですが
雄弁と語られる内容は参考になります。面白かったです。【C】
218ですな(☆☆☆2838):03/12/20 01:12
ニール・スティーブンスン「スノウ・クラッシュ」アスキー471p
サイバーパンクの文体に難渋いたしました
しかしこのように明るく陽気なパンクは珍しいのでは【C】

カレル・チャペック「ポケットから出てきたミステリー」晶文社325p
こちらは鬱ですな【C】
219テタ(6865):03/12/20 10:43
『恐龍が飛んだ日』柴谷篤弘 養老孟司 ちくま文庫 219p
生物学をめぐる対談。こちらに生物学の素養がないので
よくわからないところもあるが、おもしろさは伝わってくる。【C】
220OPERA(4932):03/12/20 18:05
「この闇と光 / 服部まゆみ」 292P 【C】
あからさまに不自然な部分もあるような気がするけど、
なかなか面白かった。最後、2人がその後どうなったのかが気になる。

「月の影 影の海 上」 264P
「月の影 影の海 下 / 小野不由美」 255P 【C】
1年半前に買った文庫本の再読。
2回読むと細かいところまでわかるのがイイ。
アニメと比べながら読むのも面白かった。
221HANA:03/12/20 22:32
>>214
コウさん、今後ともよろしくです。

『定本ラヴクラフト全集2』H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 344p
ホラー小説集。「壁の中の鼠」「忌斎の館」の二編は特に名作の感を強くする。
フーディーニの代作や元ラヴクラフト婦人の回想録なども含まれていて、内容は充実している。【B】

『ザシキワラシの見えるとき 東北の神霊と語り』 川島秀一 三弥井書店 339p
東北についての民俗学書。前半では物語がいかに語られたか、を論じ後半ではその対象ザシキワラシ等について論じている。
大雑把に前半後半に分けたが、むろん両者は切り離せるものではなく渾然一体となっている部分もある。
個人的にこのような話題は好きなので、楽しみながら読み進めれた。【C】

『定本ラヴクラフト全集3』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 398p
ホラーと幻想譚が収められている。全編中の白眉は「クトウルーの呼び声」でこれだけで買った価値はある。
全体的に幻想譚の部分が多く、半分以上はその長編で占められている。
作者のノスタルジック偏愛が強く出ている作品が多い。【B】
222HANA(8412):03/12/20 22:33
すいません。
名前の横にページ数書くの忘れた・・・。
223ですな(☆☆☆3158):03/12/22 00:39
ドロシー・ギルマン「クローゼットの中の修道女」集英社文庫320p
弱気になったときの気分転換に読むべき作品
通常の精神状態ならば【c】
224甲本ヒロヒト(7928):03/12/23 05:23
『三国志(一〜八)』 吉川英治 講談社 八冊で3713p

半月かけて、ようやく読み終わりました。実はこれ中学生の頃に
手を出したんですが、二巻の半ばで挫折・・・キャラがごっちゃになって話が・・・て感じだったのです。でも今回は邪道と言えば邪道だけど横山光輝の三国志を全巻読破してからだったので、人のビジュアルも浮かびすんなり読めました。
正史等との比較とか色々ありますが、一つの小説としてとても楽しかった!
まさに曹操に始まり孔明に終わる壮大な物語ですね。
孔明と司馬懿の才知をかけた対陣なんか、いやもう、結末知っててもハラハラドキドキ・・・w。
横光三国志とあわせて、もっと早くに読んでおけば良かったなぁ・・・【A】
225甲本ヒロヒト(7928):03/12/23 05:24
↑改行ミスごめんなさい
226OPERA(5862):03/12/24 08:37
「夏と花火と私の死体 / 乙一」 223P 【B】
17歳の時に書いたとは思えない程上手い文章だった。
20歳過ぎて書いた作品とも全く劣ってないのが凄い。
切ない系の話よりもこういう感じの話の方が好き。

「風の万里 黎明の空 上巻」 344P
「風の万里 黎明の空 下巻 / 小野不由美」 363P 【B】
引き続き十二国記再読中。
十二国記シリーズの中でこの巻が一番面白いと思う。
あんまり面白くて700ページを1日で読み終わった
227トビ子(☆☆☆5029):03/12/24 12:47
>>224 吉川三国志は私も大好きなシリーズ。

「ライラエル」 ガース・ニクス/原田勝(訳) 主婦の友社 669p
去年刊行された「サブリエル」の続刊。古王国を舞台にした
コンプレックスを持つ王子と、種族の中で孤独感を募らせる少女の
同時進行ストーリー。ファンタジー小説なのに暗く残酷な描写が多いが
読了後は何故か切ない爽やかさがある【B】
228コウイチ(☆☆1305):03/12/24 18:35

『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野晶午 411P

最近は、テレビドラマでも「トリック」のようなバラエティ性の
強いミステリは人気ありますね。読み始めるときはシリアスなものを
想像していたのですが、全く違っていて何回か笑ってしまいました。
ミステリとしても良かったですし、楽しく読めました。【B】
229ヨサリアン大尉(706):03/12/24 23:14
面白そうなので参加させてください。あんまり読むのは速くないですが。

「ポオ小説全集1」  E. A. ポー  創元推理文庫  415p

表題の通りポーの作品集だが、実質的に短編集となっている。
サイコホラーの原形とも言える「ベレニス」、ユーモアや風刺を
交えつつもなお幻想的な「鐘楼の悪魔」などが素晴らしい。その
他、SF、怪奇小説、ゴシック風の物語、古典のパロディ、論文風の
エッセイ…何でも書けるな、この人は。【C】

*

言壺  神林長平  中公文庫  291p

冒頭の『私を生んだのは姉だった』という衝撃的な一文で始まる
現実世界の崩壊。いや、崩壊したのは現実の世界ではなかったのか…。
舞台も登場人物も異なる短編で全体が構成されているが、言語と
言語の作り出す世界というモチーフは貫かれており、全体として
ひとつのストーリーを構成している。まあ面白いんだけど昔読んだ
「言葉使い師」ほどの衝撃は無かったかな。【C】
230トビ子(☆☆☆6153):03/12/25 00:00
禿しく亀レスですが>201さん集計乙ですた。いつもありがとうございます。
>229 ヨサリアン大尉様、よろしくお願いします。

『後巷説百物語』  京極夏彦  角川書店  779P
諸国漫遊していた百介が数十年後老人となって、かつての出来事を語り口調で
進めていく。孫みたいな若者達と話しながら、又市を遠くから近くから手繰るように
表現する所などは、とても苦しく切なく、でもどこか懐かしく愛おしい。
正直、京極作品でこんな気持ちになるとは思わなかったさ【C】

『平面いぬ』  乙一  集英社文庫  345P
スレ読んでて、つられて自分も読んでしまった。中短編4作品。
BLUEを読んでいてじわっと涙が出そうになった。トイ・ストーリーみたい【C】
231HANA(9853):03/12/25 12:32
『江戸川乱歩全集12 悪魔の紋章』 江戸川乱歩 光文社文庫 771p
『少年探偵団』『妖怪博士』『悪魔の紋章』の三篇を収める。
少年探偵団、妖怪博士は小学生の頃、親戚の部屋で見つけ読書するきっかけになっただけに懐かしさもひとしお。
えらく懐かしい気分で読み進めれた。評価はその分甘めなので・・・【B】

『黒のトリビア』 新潮社事件取材班 新潮社文庫 236p
「夫を煮込んで犬に食わせ続けた主婦がいる」「腐乱死体六つと共同生活を営んでいた男女がいる」「警視庁にはチアガールがいる」「金玉がりっぱな死体は腹内が出血している」「殺意を持って殺人を成し遂げても殺人罪とならず、「殺人未遂」ですむケースがある」
( ・∀・)ノ∩へーへーへーへーへー    【C】

『定本ラヴクラフト全集4』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 434p
「異次元の色彩」「ダンウィッチの怪」の二編が白眉。
両方とも、この世のものならざるものによって引き起こされる怪異を書いている。最近のモダンホラーのように、怪異は人間の努力と勇気によって打ち勝つことができるという薄っぺらな思想がなくて大いに満足する。
たとえ勝つにしても、それは一時的なものに終わるわけであるし・・・【B】
232かえるくん(3510):03/12/25 19:03
「すべてがFになる」森博嗣 522P【B】
S&Mシリーズ第一作目。
理系ミステリーと聞いていて、文系人の俺でも楽しめるかどうか
少し心配だったが、それほど違和感無く読めた。
あと残りの9作も読んでみたい。
233テタ(7040):03/12/26 20:29
『花の大江戸風俗案内』菊地ひと美 ちくま文庫 175p
時代小説を読むときに便利そう。
もっと体系的にまとめてくれたらもっと便利だったんだけど。
【C】
234コワ(603):03/12/27 00:03
『神様のボート』 江國香織 286P 【C】
江國香織は初めて読んだけどなかなか良かった。
ただ、最後がなんか微妙。
235OPERA(6321):03/12/27 11:12
「朗読者 / ベルンハルト・シュリンク・松永美穂」 258P 【C】
感動作のわりに非常に淡々とした話の進み方だった。
淡々とし過ぎて全然感動できなかった。

「きみにしか聞こえない-Calling you- / 乙一」 201P 【C】
乙一作品の中ではあまり好きじゃないかも。
ライトノベルなので挿絵が激しく邪魔だった。
236コウイチ(☆☆1633):03/12/27 20:17

『影踏み』 横山秀夫 祥伝社 328P

 在宅中にも関わらず泥棒する、ノビ師が主人公の短編集、7編。
短編ですがストーリーはそれぞれ微妙に繋がっており、一つの物語として
読めます。意識のなかにだけ存在する双子の弟と対峙していく様子が
面白いところです。個人的には無理に短編にしなくて一つの長編として
読みたいと思うのが正直な気持ちです。あと、いくら正義感を描いても
主人公は泥棒ですので、一喜一憂できないです。ラストは感動しました。【C】
237トビ子(☆☆☆6377):03/12/27 21:43
『桜宵』  北森鴻  講談社  224P
ビアバーのマスターである工藤を中心にして彼の出す抜群にうまい料理を
肴にしながら客同士の事件やハプニングを扱っていく。
この本の栞、本書に出てきた御衣黄と同じ色なのは果たして偶然か。【C】
238みんちー(☆9169):03/12/28 02:41
『スナーク狩り』 宮部 みゆき 光文社文庫 395p
タイトルに惹かれ、いつかは読もうと思っていた作品。
スナークとは何か。
それが分かった時、この作品の奥深さを感じました。【C】
239ですな(☆☆☆3773):03/12/28 09:49
ロバート・ゴダード「秘められた伝言」講談社文庫 上299p 下316p
日本が出てくるというだけで特にどうということもなし【C】
240コワ(781):03/12/28 21:35
『家族シネマ』 柳美里 178P 【C】
表題作の他「真夏」、「潮合い」を併録。
いじめをテーマにした「潮合い」が一番良かった。
「家族シネマ」は芥川賞受賞作。
241みんちー(☆9428):03/12/28 23:40
『きみのためにできること』 村山 由佳 集英社 259p
未熟な音声技師・俊太郎が恋と夢を追い、時を駆ける。
ほろ苦く、過激にせつない、清冽な青春小説。
「どんなに思いのたけをつづった手紙でも、
相手が三十秒抱きしめてくれる温かさにはかなわない」
今年最後にいい本に出会えました。【B】

日にち的に年内最後となりそうです。
来年もよろしくお願いします。
今年の1は参加する前に読んだ、大崎善生の「将棋の子」です。
それでは良いお年を。
242肉球(3619):03/12/29 01:14
二週間の出張からやっとこさ帰ってきました。疲れた…

『長い長い殺人』宮部みゆき398p
うーんあんまり面白くなかったな…
なんでだろ?【C】

『五分後の世界』村上龍303p
多分面白い作品なんだろうけど、短く感じてしまいました。
もう少し長くして重量感のある作品にしてほしかったな【B】

>>201
めちゃくちゃお疲れさんです。
243えり(859):03/12/30 02:32
参加させてください。宜しくお願いします。
とりあえずここ三日で読んだ本です。


『カルプス・アルピス』 嶽本野ばら 小学館 131 p

同じ著者の他の本が面白かったので、作家読みしようと読んだ作品。
田仲容子さんという画家の絵が使われていて
後書きには絵のイメージから作品を作ったとあった。
絵のように美しい場面もあり、独特の文章が不思議な雰囲気の絵に合っていた。
が、絵からのイメージだけが先走りしすぎている感じがして
ストーリーに昇華出来ていない感が強く、展開に無理があるような気がした。【C】

『永遠。』 村山由佳  講談社 116 p

1ページあたりの文字数が少なくすぐ読めた。
なんか、話自体はいい話を書いてるんだろうな、と思うけど
描写のせいか、話の短さのせいか、読んだあとほとんど心に残らなかった。
「卒業」という映画のサイドストーリーとあったので、それと合わせて
読めば面白いのかもしれない。【C】

244えり(859):03/12/30 02:33
続きです

『デウスの棄て児』 嶽本野ばら 小学館 174 p

天草四郎の新解釈の話。
歴史的なことは詳しく分からないので、出来事の正確さ関しては
コメントできないけど、楽しくは読めた。【C】

『バトル・ロワイアル II 鎮魂歌』 杉江松恋 太田出版 438 p

Iが結構面白いと思ったのと、友人がたまたま貸してくれるというので
読んだ本。つまらなくて途中で長い間放ったらかしになっていたのを
やっと読み終えた。Tの続編としては正直、最悪だと思う。
登場人物の設定が薄っぺら過ぎるし、その他もろもろ。
作者が変わっているのが致命的なのかもしれない。
しかし、展開にはかなり無理があるものの
バトロワだと思わなければ普通程度にはおもしろいと思う。【D】
245かえるくん(3661):03/12/30 10:10
「蜘蛛の糸・杜子春」芥川龍之介 151P【B】
子供向けの作品が多く、素直に楽しめた。
“杜子春”や“白”はラストがとても好き。
『河童・或阿呆の一生』を読んだ後で、こういう作風も
あるんだなと少し驚きもあった。
“猿蟹合戦”の風刺に思わず笑ってしまった。
246肉球(4149):03/12/30 15:18
『ひまわりの祝祭』藤原伊織530p
つまんね。ながい。
もう一枚のひまわりって話は楽しそうだけど、
ぜんぜん活かされてない。【E】
247トビ子(☆☆☆6734):03/12/31 14:04
>>242 「五分後の世界」の続編に「ヒュウガ・ウイルス」というのがあります。

『おらんだ左近』  柴田練三郎  集英社文庫  357P
オランダ帰りの医師、左近がまだ日本には登場しない幌馬車を颯爽と操って
参上。その磊落さと緻密な計算高さ、剣が強くて情に厚くちょっとニヒルな
イケメンっぷりに(血筋も良かったりする)夜盗の平次、孤児少年の春太が従う。
ストーリー展開は分かりやすく、いい意味で予想に反した作品。面白い【C】

このスレの皆様、よいお年をお迎え下さい。
248コウイチ(☆☆2191):04/01/02 01:51
 あけましておめでとうございます。
今年はもう少し幅広く本を読んでいけたらなと思っております。
どうぞよろしくお願いします。

『母』 三浦綾子 角川文庫 224P

 貧しい労働者を救うために出版した「蟹工船」や共産主義運動
などが原因で警察から拷問を受け亡くなった小林多喜二。
物語は小林多喜二の生涯を、多喜二の母の視点から綴られた内容です。
貧しくても真摯に生きる幸せな家族が描かれていて感情移入できます。
兄弟の仲むつまじい所は、思わず拓一と耕作(泥流地帯)の姿を
思い出してしまって泣きました。【C】

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 新潮社 334P

 連続放火事件の犯人を探るため、仲の良い兄弟とその父が
一生懸命に突き止めようとしていくお話です。このミス3位。
個人的に仲の良い兄弟の話は、すぐに惹かれてしまうようでして
最初の展開から没頭することができました。
少しだけダラダラと感じましたが、終盤への移行は感動ものです。【C】


 昨年読んだなかで一番良かったのは三浦綾子さんの「続泥流地帯」です。
 2003年度のものですと恩田陸さんの「まひるの月を追いかけて」でした。
249ざき(304):04/01/02 03:12
始めまして。元日の今日からこのスレに参加させて頂きます。
あんまり読むの早く無いですが、みなさん宜しくお願いします。

『結婚願望』 山本文緒 角川文庫 190P
 離婚歴ありの筆者が、結婚について記したエッセイ集。納得出来る部分と解せない部分と半々か。
結婚ってとても現実的なものなのね、と齢二十歳にして思ってみたり。ま、軽く読み流した感じ。【C】

『前へ、前へ』 一志治夫 幻冬舎 214P
 飛行機の墜落事故で急逝したTVジャーナリスト、入江敏彦氏の半生についてのドキュメンタリー。
何だかあまりにも前向きで一日一日を充実して生きていた入江さんと比べて、自分の人生の実に薄っぺらな
事か…なんて考えてしまった。亡くなった後、奥さんが亡骸と対面するシーンでは、ベタなシーンだと
思いつつも、少し目が潤んでしまった。【C】
250かいん(701):04/01/02 20:23
お初です(^^)読書マラソンに参加します。感想・・・書くの難しいな

『シャーロックホームズの冒険』 コナンドイル 延原謙訳 新潮文庫 393P
探偵小説の正統派の作品。
一話完結の短編集(10編)なので、事件の「発端〜推理〜結末」がテンポ良く進む。
与えられた謎や、物語の落としどころを考えつつ読み進めて行くが、
良い意味で「期待を裏切る」作品が多かった。
(名作と言われるだけある作品であると認識できた)
年明け早々に良い作品に出会えた。
【C】

『日本語必勝講座』 清水義範 講談社文庫 308P
「馬鹿なことまじめにやってるな(笑)」の一言に尽きる。
日本語のおもしろい(誤)使用方法を取り上げ、解説している。
例)本の表紙に使われてる、「猫の缶詰あります」等
ちょっとした時間の気分転換に良い一冊。
【C】
251えり(1288):04/01/02 20:57
あけましておめでとうございます。
まだ、参加し始めたばかりですが今年も宜しくお願いします

『嵐が丘』 E.ブロンテ(著) 大和資雄(訳) 筑摩書房 429 p

名作なのであらすじの説明は無しで。
おもしろくて、寝るのを忘れるほどだった。
二世代に渡って、愛故の復讐が描かれているが
親と子の行動や考え方の根底に重なる部分があるように読み取れて
それが、この話をよりいっそう面白く悲しくしているように思った。【B】
252HANA(☆1091):04/01/02 21:22
あけましておめでとうござます。
今年もよろしくお願いします。

初参加の皆さん、これからよろしくです。

『松田修著作集4』 松田修 右文書院 762p
「日本逃亡幻譚」「非在への架橋」の二本を収める。あと、座談集。
逃亡幻譚は、古代から近世までの日本脱出を夢見た人々のことが書かれている。副題が補陀落世界への旅、だが補陀落に限られていない。あるいは逃亡先を補陀落に例えているのか?
非在への架橋は書評集。前半は坂口、太宰を除いてほとんど知らない作家なので楽しめなかったが、後半はまあ新しい発見があった。【C】

『定本ラヴクラフト全集5』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 476p
「闇に囁くもの」「狂気山脈」「インズマスの影」の三大中篇を収める。
宇宙年代史ものがそろっているが、個人的には「インズマス」が一番好き。「狂気山脈」は、ただただスケールの大きさに圧倒されてしまう。学術論文の部分もあるが、一読の価値はあり。最後に作品の覚書もあり、どういうように話を発展させていったのかも良くわかる。【B】
253さま(967):04/01/02 23:40
今年から参加させていただきます。
よろしくお願いします。

『海の都の物語 上下』 塩野七生 新潮社 計967
ヴェネツィア共和国の興亡を1000年というスケールで描いた作品です。
読み終われば暫くいいやと思いながら、時間がたつとまた手にとってしまう塩野七海。
技術・制度の説明が物語としてのテンポを奪うのが気にかかりますが、
本人がヴェネツィアに触れる為の道具として必要と考えているのでしょうか。
【C】
254OPERA(7294):04/01/03 14:19
「帰らざる夏 / 加賀乙彦」 637P 【C】
最初は天皇を本気で神と信じきってる主人公達に同情を覚えながら
読んでいたけど、読んでいくうちに今まで考えていた太平洋戦争観が変わった。
儚くて美しい話だった。

「鏡の影 / 佐藤亜紀」 336P 【C】
淡々とした文体には最初苦戦したけど、慣れたら非常に読みやすかった。
中盤までは凄く面白かった。でも私に読解力がないのか、
終盤の展開が理解できなくてラストが全く腑に落ちない。
というか、わけがわからない。もう1度読み直さないとダメかもしれない。

255(・Д。)(587):04/01/04 03:15
今日から参加、失礼します。
読書の楽しさに目覚めたのが去年の夏と言う若輩物ですが、
先輩方、どうぞ宜しく御願いします。

「十九、二十」 原田宗典 新潮文庫 254P
大人と青年の狭間を描いた作品。
見るべきは主人公より、それを取り巻く大人たちかな、と思った。
大人は強い。多くの意味で。【C】

「グミ・チョコレート・パイン パイン編」 大槻ケンヂ 角川書店 333P
無為の日々 自己嫌悪 孤独 自慰行為 燻り 自分だけは違う 
このワードの中で、二つ以上当てはまる学生の方には特にお勧め。
前作のグミ編、チョコ編もご一緒に、是非。【B】
256MJ(☆5705):04/01/04 13:04
あけましておめでとうございます。
初参加のみなさまよろしくお願いします。
今さら何ですが>>216は自分でした。

リチャード・アダムズ『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち(上・下)』(評論社)725P

児童書。人間による開発工事が近づいていると本能的に判断したうさぎの兄弟が、
仲間たちをひきつれて(うさぎの)村を脱走、新天地を目指す。
SFっぽい手法で、神話や伝承もあるうさぎ文化が構築されている。
単純なキャラづけだが深い。物語の底力。【B】

ダン・シモンズ『ハイペリオン(上・下)』(ハヤカワSF文庫)905P

ありとあらゆるSFの要素を詰め込んだSF史上屈指の傑作、らしい。
宇宙蛮族アウスターの侵略が迫るなか、7人の男女はシュライク教の巡礼として
惑星ハイペリオンを目指す。
なぜハイペリオンへ行きたいのかを7人が語る、これが枠内の物語なのだが
「いろんな趣向を凝らした連作短編集」と何が違うというのか。
60人と10人の村の話、一年ずつ若返っていく娘の話などは面白い。【C】

マーガレット・ミラー『ミランダ殺し』(創元推理文庫)385P

変人ばかりが集まっているビーチ・クラブでの事件。
毒のあるユーモア描写がメインで、まあこれはこれでたまには面白いかという感じ。
ミラー作品でこれを最初に読んだ人は相当誤解しそうだ。【C】

アーサー・C・クラーク『都市と星』(ハヤカワSF文庫)350P

外には何があるのだろう、という好奇心を抱いて
「永遠の楽園」都市ダイアスパーから出奔する若者の物語。
ずいぶんゆるやかでメリハリのない構成は時代を感じさせる。
まあ、人類を俯瞰的に描写するクラークの作風にはあっているかもしれない。【C】
257テタ(7504):04/01/04 19:42
『人工生命』スティーブン・レビ 朝日新聞社 464p
人工生命とはコンピュータの中で生命を発生させる、あるいは
生命現象のシミュレートすること。このような考え方がどのように
生まれてきたかのドキュメント。グリック『カオス』の続編のような感じ。
【B】
258HANA(☆1835):04/01/04 22:22
☆取ったのに誰も祝ってくれない(´・ω・`)
さま様、(・Д。)様、よろしくです。

『連続殺人事件』 ディクスン・カー 創元推理文庫 291p
推理小説。
他のカーの作品に比べて、いささか怪奇性が薄いように感じられる。(幽霊が出る必然性が感じられないからなぁ)それ以外は及第点。
あと、スコットランドの駄洒落を日本人が理解するのは無理っぽい・・・【C】

『現代民話考9』 松谷みよ子 ちくま文庫 453p
木と蛇に関する現代民話を収める。
これを読んでいると、つい最近まで木や蛇には神が宿っていたことに気付かされる。
現在、それらの神はどこに行ったのかと考えると、ふと寂しくなる。
現代人が神を失ったのは、幸か不幸かわかりませんな。【C】
259ざき(794):04/01/05 05:02
HANAさん、☆おめでとうございます。皆さんの読書ペースの速さに圧倒されて
おります。早く☆に辿りつきたい・・・。

『秘密屋 赤』 清流院流水 講談社ノベルス 134P
フォークロアをテーマにした小説、と言うアイデアは面白いと思う。子供の頃に
聞いた様な都市伝説が多々出てくる為、興味深く読み進めさせてもらった。
しかし、問題の「秘密屋」が登場してからがどうにも…。素人でもオチがある程度
想像出来てしまったし、そこからの一ひねりも強引過ぎて何だかなぁ・・・。【C】

『秘密屋 白』 清流院流水 講談社ノベルス 134P
時間軸としては「赤」の直後の話となっている。一応「赤」と「白」で
対になっているのだが、いまいちその関連性が弱い気がする。
対話と一人語りを交互に展開させたり、文の構成を工夫したりと言った試みが、
読みづらくする結果になってしまった様に思う。
この人の他の作品を読むべきか否か…。迷います。【D】

『微妙ハンター』 ラーメンズ ぴあ株式会社 222P
ラーメンズのコラム。小林さんのネタの発想の仕方や、片桐さんのカオティックな
脳の仕組みを垣間見れる一冊。ファン以外にはそこまでの面白みを感じられないかも。
1300円は高いし。【C】

260どん(☆☆6795):04/01/05 21:42
皆々様、あけましておめでとうございます。
書き込みをサボってたら、読書ペースまで落っこっちゃいました。

ポール・オースター『偶然の音楽』新潮文庫325P
小粋な会話と閉塞的なストーリー展開。ページが進むにつれ(´・ω・`)ショボーン
となるんだけどつまらないからではないんだよなあ。【C】

『最後の物たちの国で』白水社223P
ヘビーな内容ではあるが、こちらの作品からは明るさを感じる・・・【B】

カミュ『ペスト』新潮文庫379P
伝染病に絶対悪の観念を仮託し、それに立ち向かう人々を描く。
『異邦人』は???だったがこちらはイイ!P152の6行目の台詞がツボ。【B】

ヒルティ『眠られぬ夜のために 第一部 』岩波文庫380P
信仰を持たない人間でも、読める。【C】

ユーゴー『死刑囚最後の日』岩波文庫167P【C】
大江健三郎『ヒロシマ・ノート』岩波新書180P【C】
加藤尚武『ジョークの哲学』講談社現代新書230P【C】
 



261さま(2709):04/01/05 21:54
冬休みだからまとまって読めるのだが、
明々後日から大学で、一月の下旬には試験が始まる…

「楽毅(一〜四)/宮城谷昌光」 1742P

史記等で楽毅の記述は読んだはずなんですが、中山の人だったとはつゆ知らず。
楽毅の生き様に爽快感と儚さを感じました。
【B】
262かいん(879):04/01/05 22:06
HANAさん、☆getおめでとうございます(^^)

『緋色の研究』 コナンドイル 阿部知二訳 創元推理文庫 178P 【C】
シャーロックホームズシリーズの第一作目。
名作なので詳細は割愛します(^^;;

それではつまらないので、個人的に気になったところを書きます。

本文で使われてる文字フォントは、1978年にJISで規定された字体か
それよりも前の字体を使っているみたいですね(本の初版は1960年)。

現在の一般的な1983年(1990年)規格の字体と異なるので、萌え萌えです<馬鹿者

本を読みつつ、漢字に萌えてました(^^)
263肉球(4327):04/01/05 22:23
>>247
おー!ありがとうございます。読んでみよう。
でも正月実家帰ったときに古本屋さん巡りして二、三十冊くらい買っちまって、
読まなければいけない本が山ほど。

『蛍川』宮本輝178P
いい作品なんだと思います。
でも23歳の僕には早すぎました。
中年になってから読んでみようと思います。【C】

HANAさん。
☆ゲットおめでとうございます。
僕なんてまだ半分にも行かないです。
これからも目を悪くしない程度に読書に励んでください。
ところでここのみんなの視力ってやっぱ悪いのかな?
僕はいまどき珍しい裸眼です。
両目で0.8だから眼鏡がけっぷちですけど。
264トビ子(☆☆☆7733):04/01/05 22:55
HANAさん、☆ゲットおめでとうございます。
新規参加者の皆様、宜しくお願いします。

『アヒルと鴨のコインロッカー』  伊坂幸太郎  東京創元社  331P
大学生の主人公がアパートの奇妙な隣人に乗せられ、強盗を働くのだが、
それは本屋で広辞苑を盗むことだった(ボブ・ディランを口ずさむことが条件)
段落ごとに別々の物語が展開し、ラストにはそれらが符合していく話。
スタイリッシュなストーリー展開が魅力。しかし読めば読むほど村上春樹を
連想してしまうのは。テーマや世界観のせいかなあ。
正直意外な出版社から意外な作品が出たなと思いました。【B】

『電子の星』 池袋ウェストゲートパークW  石田衣良  文藝春秋  268P
おなじみの池袋WGP第4段。「東口ラーメンライン」は大至急ラーメンが
喰いたくなる小説。池袋の立地、流行、風俗、若者の感性などが鮮やかにまとまっていて
以前のGボーイズ系より現実味のある内容。【C】

『シャーロック・ホームズ ワトスンの災厄』  アン・ペリー他/日暮雅道(訳)  原書房  400P
このシリーズも4冊目。普通ではお目にかかれない風変わりなパスティーシュが
揃っている。でも決して奇を狙ったりではなくカッチリした正統派の中であるから
安心して読める。ダニエル・スタシャワーのは楽しかった。【C】
265白(1372):04/01/05 22:58
初参加です。よろしくお願いいたします。
「氷点」 上  三浦綾子 【C】344P
「氷点」 下  三浦綾子 【B】348P
「氷点 続」上 三浦綾子 【B】328P
「氷点 続」下 三浦綾子 【B】352P
人間の「原罪」とは何か、をテーマにした小説らしいですが
最後までストーリーのほうに夢中でした。
純粋な陽子が色々な出来事を通して悩み、成長していく姿が興味深かったです。
266かえるくん(4083):04/01/05 23:24
「冷たい密室と博士たち」森博嗣 422P【C】
S&Mシリーズ第二作目。
少し途中でダラダラした感があったのが残念。
しかし読了後は第一作目よりはすっきりした。
やはり文系人だからだろうか。

>>HANAさん
☆(σ>д)σgets おめでとうございます。
>>肉球さん
俺も裸眼ですが、悪くなってきて心配です。
267(・Д。)(1300):04/01/06 22:13
「代議士秘書 永田町、笑っちゃうけどホントの話」 飯島勲 講談社文庫 285P
政治システム知りたい所、痒い所に手が届く良作。読後感スッキリ。
心の底から笑っちゃうような話から、冷静に考えれば笑えない話まで、様々。
机の上じだけじゃ分からない事を教えてくれると思います。
文章力は、まぁ、プロの作家さんじゃ無いんで。悪くは無かったけど。【B】

「ファザーファッカー」 内田春菊 文春文庫 206P
著者の若い頃の性体験、もとい、トラウマを綴った作品。読後感ネットリ(´Д`;)
人によっては吐き気を催すかも知れません。マヂで。
文章自体は難しい言葉もあまり無く、悩まずに読み進める事ができるのでは無いかと。
ただ、内容のエグさに途中で止まる可能性は、あるかも知れません。
トラウマの吐露を「自己満足だ!」と思わない方には【C】評価、そうで無い方は、【D】で。

「痴漢「冤罪裁判」男にバンザイ通勤させる気か!」 池上正樹 小学館文庫 222P

痴漢冤罪と戦う男たちのドキュメント。痴漢冤罪で苦しみ人たちにとって役立つ資料アリ。
だが、それ以上でもそれ以下でも無い。読後感はよい意味で最悪。
ただ、警察が完全な悪役扱いな点と、金と人望があるケースに限定している所が、物凄く気になりました。
会社で殆ど誰とも会話しないけどマジメに頑張ってるような人種はどうなるんだろう。

余談ですが、痴漢n疑いをかけられた時、「俺二次元じゃ無いとダメなんです!」とか
「俺ホモだからそんな事頼まれたってやりません!」とか言ったらどうなるのか、ちょっと気になります。
268かいん(1204):04/01/06 22:33
『汝の症候を楽しめ ハリウッドvsラカン』 スラヴォイ・ジジェク 鈴木晶 訳 筑摩書房 325P 【C】

全5章の構成で、各章の構成は次の通り。
・章の前半は「精神分析学」や「哲学」を用いた映画論
・章の後半は映画を題材として「精神分析学」や「哲学」の解説

精神分析家「ジャック・ラカン」の基本概念を元に展開される文章は切れ味が非常に鋭い。
一文一文に重みと奥深さ感じた。

チャップリンやヒチコック、ロベルトロッセリーニの作品に関する映画論として、
また、精神分析学や哲学の解説書として楽しめる一冊である。
(内容は非常に難解ではあるが、一読の価値は十分ある)

私は精神分析学や哲学の解説部分の知識が浅いので、
他の解説書等で知識を得てからもう一度読みたい書籍である。
(脱構築に対するシニカルな表現が幾つかあり、思わずニヤリとしてしまった)
269白川道(☆☆☆7351):04/01/06 22:36
新年明けましておめでとうございます。
☆ゲットのみなさんおめでとうございます。
新規参加の皆さんよろしくお願いします。


ヘミングウェイ『蝶々と戦車・何を見ても何かを思い出す――ヘミングウェイ全短篇B――』新潮文庫702p
ちょっとした短篇ブームの昨今。
長編小説で有名なヘミングウェイに注目するのも面白い。
ヘミングウェイは自分の体験・知っていることのすべてを短篇に叩き込む。
事物の細かいディテイルに拘りながらも歯切れのよいシンプルな文体。
表題作「蝶々と戦車」がお気に入りです。【A】

カミュ『異邦人』新潮文庫140p【C】
夏目漱石『坊っちゃん』新潮文庫208p【C】
270えり(1577):04/01/06 23:35
前に読んだのが良かったので、今回は厳しめになってるかも

『野生の風』 村上由佳 集英社 269p

染織家の主人公は旅行先にて動物だけを撮り続ける写真家の男と出会う。
一度は離れ離れになったものの、それが運命の出会いとなり
二人は再びアフリカで出逢い・・・。あらすじはこんなかんじ。
最初のほう(主人公の仕事にまつわる話など)は結構すらすら読めたんですが
題名からしてもメインのはずのアフリカ旅行の、背景描写が冗長に感じた。
ストーリー自体もおもしろいと感じなかったし、読み終わってからも
だからなんだったんだろう・・・というかんじだった。【D】
271ヨサリアン大尉(1255):04/01/06 23:52
あけましておめでとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。

閉鎖病棟 帚木蓬生 新潮文庫 357p
精神病院に入院している患者たちの生い立ちと現在の日常が淡々と
つづられている。殺人事件はオマケ。筆者は現役の精神科医であり、
同情し過ぎず、見下しもしないという姿勢は本当に素晴らしいと
思う…のだが、読んでいてどうも物足りない。こんなに平和な精神
病院があるのだろうか?現実に患者の家族の立場になったとき、
ここに出てくる家族のように振る舞わないだろうか?自分が精神病
患者になった場合は…。読後は感動するどころか不安で一杯になり
ました。いろいろと考えさせてくれる小説です。【C】

若きドン・ジュアンの冒険 G. アポリネール 角川文庫 192p
詩人、シュルレアリストとして知られるアポリネールだが、これは
紛れようもないエロ小説。主人公の「僕」は田舎に移り住んだのを
いいことに、下女、姉妹…と何人もの女性と関係してしまう。
最後は三人を妊娠までさせてしまうという、粗筋だけ書くとフランス
なんとか文庫の世界だが、陰湿な感じはまるでなく、なんとも
あっけらかんとした読み口である。そこに著者の性に対するおおらかさ
を見るのは穿ち過ぎですね。【C-】
272ですな(☆☆☆4301):04/01/07 00:54
グレアム・スウィフト「ウォーターランド」新潮社528P
狙ったのでしょうが陰気で湿気た物語
いかにもブッカー賞らしい英文学の秀作【D】

素人は「ナイン・テイラーズ」でも読んでなさいってことですかな
273白(1690):04/01/07 20:02
>269
お願いします。
「石ころのうた」 三浦綾子 【D】 318P
作者の自伝で、戦中の教師をしていた時代のことが書かれていましたが
たいして心に残るようなことはありませんでした。
ただ愛国主義からがらっと考え方が変化したのは印象に残りました。
274かえるくん(4557):04/01/07 23:13
「失踪HOLIDAY」乙一 238P【B】
“しあわせは子猫のかたち”“失踪HOLIDAY”の2作を収録。
“しあわせ〜”は幽霊と同居する大学生の話。
久しぶりに、読了後に胸キュンした。
“失踪〜”は大金持ちの娘の家出話。
ちょっとした家出のつもりが…。書き方がうまいと思った。

「黒のトリビア」新潮社事件取材班 236P【C】
へぇ〜、フーン、げっ、の繰り返し。時間つぶしにはいいかな。
275コウイチ(☆☆2612):04/01/08 02:19
HANAさん、完走おめでとうございます。

『ツ、イ、ラ、ク』 姫野カオルコ 角川書店 421P

 世間では恋愛小説が流行しているということで読みました。
物語は主人公のジュンコを中心に小学生から中学生に至る恋愛の話と
その後が描かれています。
読み始めは、登場人物が多いのと1文が長くて読みづらく感じましたが
物語の核心に迫るにつれ、隼子に感情移入することができ面白く読めました。
少し濃い内容だったのには驚きましたが。【B】
276かいん(1521):04/01/08 21:46
『OK?ひきこもりOK!』 斎藤環 マガジンハウス 317P 【C】

著者はラカン派精神科医であり、引きこもり治療の第一人者。

前半は斎藤環と、大学教授・哲学者・精神科医(計5人))との対談集。
引きこもりの背景、発生原因、対処法、臨床内容、時代背景、社会とのかかわりかた、そして、若者文化について多角的に討論している。
引きもこりのジェンダー差については、非常に興味深かった。
後半は新聞各紙に連載していた、思春期や社会を巡るエッセイ。

斎藤環の「引きこもりOK」というは決して甘やかしではないと、補足しておく。
277コワ(1249):04/01/08 23:31
『死ぬ瞬間 死とその過程について』 E・キューブラー・ロス 【B】
200人以上の末期患者にインタビューをし、そこから死に至る人間の
心の変容を研究した本。今まで死について、特に自分が死ぬことに
ついてはあまり考ることはなかったが、いろいろと考えさせられた。
いろいろな人に読んでもらいたい一冊。
278MJ(☆7395):04/01/09 00:35
>>252
見逃しました、すいません。
遅ればせながら、HANAさん、☆獲得おめでとうございます。

司馬遼太郎『燃えよ剣』(上・下)(新潮文庫)計955P

武士になりたい、という時流に遅れた功名心で行動する新選組が
近代的な組織だった、とする解釈が興味深い。
土方歳三を主役に据えた意図が見事に成功しているし
何より小説として抜群の面白さ。感服。【A】

ジューン・トムスン『時のかたみ』(創元推理文庫)340P

トムスン女史は優れたホームズ贋作譚作者だが
本来はこのフィンチ警部シリーズで評価されていて、初お目見えとなる。
謎の魅力がうすく、かったるい前半が、緻密な解決シーンで救われている。
ただし、少なくとも最初に紹介するならば
こういうシリーズ過渡期の作品がセレクトされるべきではなかった。【C】

ジャイルズ・ブラント『凍りつく眼』(扶桑社ミステリー)395P

説得力の薄い殺人シーンばかり描いていた貧乏画家が
奇妙な小男の予言に従い、数々の死を目撃、成功の道を歩んでいくが・・・。
意外性がのうすいストーリーながら、描写と演出が確かで、のめり込んだ。
「ありがちでも面白い本」が好きな人にはお勧め。【B】(←あまめ)
279HANA(2639):04/01/09 11:58
皆様、ありがとうございました。
もう一個☆狙って突き進みたいです。

『眼球譚』 G・バタイユ 河出文庫 170p
「僕」の性遍歴による一編。性遍歴としてはサドのほうがずっと上。
全編に小便と目玉と金玉のイメージがまとわりつく。
何を目的として読むのか。によって違うだろうけど、個人的にはサドの方がよかった。【D】

『ラヴクラフト全集6』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 443p
小説編。
「魔女屋敷で見た夢」「闇の跳梁者」が面白かった。
「超時間の影」はイメージは面白いけど趣味に合わない部分があるし、「銀の秘鑰の門を越えて」は思弁小説みたいになってる。(ただし原作よりは面白い)【B】

幻想文学18 幻想文学出版局 191p
雑誌。特集は日本幻想文学史1明治篇。
明治というと鴎外とか二葉亭四迷なんかの堅苦しいだけと思っていたものの、これだけ豊かな世界が広がっているとは思わなかった。
明治期のSF(秀吉が明を征服してヨーロッパどころか地獄まで攻め入る「豊臣再興記」、妻子に逃げられた男が復讐のため東京を滅ぼす「亡国星」、ハガードやウェルズの翻訳)やミステリ(涙香他登場人物を日本人にした奴)とかはあまりにも楽しい。
欲をいえばページ数の関係か復刻が一ページばかりの妙訳なので、一本に絞って全部読ませて欲しかった。【B】
280OPERA(8345):04/01/09 17:19
「花の旅夜の旅 / 皆川博子」 483P 【B】
聖女の島はイマイチ、だけど花の旅夜の旅がおしっこちびるぐらい素晴らしかった。
皆川博子作品を読むのは2回目だけど、今回も皆川博子の文章の上手さ、
話の運び方の上手さに驚いた。

「アナスタシア〜消えた皇女 / ジェイムズ・B・ラヴェル」 568P 【C】
ロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世の末娘、アナスタシアの波乱万丈の人生を記録したもの。
ロシア革命あたりから展開があまりにも波乱万丈過ぎて、途中でめまいがした。
人の人生にケチつけるのもなんだけど、裏切り・また裏切・アナスタシアの神経衰弱のくり返しで
途中タルかった。
281コワ(1576):04/01/09 21:53
『ゼロ時間へ』 アガサ・クリスティー 327P 【C】
最初の方で犯行の計画が語られ、犯行の瞬間へと物語が進行する。
構成としてはさほど奇抜ではないが、綺麗にまとまっている。しかし
オードリーはあれで良いのか…
282かいん(1962):04/01/10 11:26
『シャーロックホームズの冒険』 コナンドイル 阿部知二訳 創元推理文庫 441P【C】

先日、新潮文庫版の同小説を読破したが、ホームズファンの友人から創元推理文庫版のこの訳者の作品がおもしろいと進められたので、再度読破した。
単語や表現方法が微妙に異なり、創元推理文庫の方法がハードボイルドっぽい感じを受けた。
283ですな(☆☆☆5135):04/01/10 12:17
ドロシー・セイヤーズ「ナイン・テイラーズ」集英社文庫501P
全体的にはやるせない話ですが
登場人物の「正義を基準鐘としてついてゆけば転座を恐れることは無い」という信念に救われます
ピーター卿シリーズの白眉【B】

ジューン・トムスン「シャーロック・ホームズのジャーナル」333P
MJ殿の>278で言及されたとおり良く出来ておりますな
これは急いで「秘密ファイル」も読まねばなりません【B】


284みんちー(☆9681):04/01/10 15:56
大分遅いですが、明けましておめでとうございます。
HANAさん、☆GETおめでとうございます。

『博士の愛した数式』 小川 洋子 新潮社 253p
記憶が80分しか持続しない天才数学者は、
通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、
世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。
普段気にも留めない身の回りの数字が素敵に思えてきます。【C】
285白(2550):04/01/10 19:00
「白夜行」 東野圭吾 【A】 860P
ここがダメだ、というところのないくらい完成度が高い本でした。
ストーリーがとにかく面白いのではまるとどんどん読めます。
286えり(2049):04/01/10 23:07
今日はちょっと甘めです。

『ウエハースの椅子』 江國香織 角川春樹事務所 205p

絶望がストーリーの底にある作品。
雰囲気はよかったけど、もう少しストーリーに起伏が欲しかった。【C】

『音符』 三浦恵 河出書房新社 133p

高校3年生の恋愛とか進路の悩みが描かれていた。
この人の作品は初めて読んだから分からないけど、こういう作風なのかな。
主人公が語り部に徹していて、主人公の心理描写が全く無かった。
描写は綺麗なんだけど、同じ単語がたくさん使われているのが気になった。【C】

『王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―』 よしもとばなな 新潮社 134p

今まで読んだこの人の作品はあんまり好きじゃなかったけど、この作品はおもしろかった。
ストーリーはおもしろかったし、描写もきれいだったし。
続きが出たら、それも読もうと思う。【B】
287白川道(☆☆☆7836):04/01/11 00:05
ヘミングウェイ『日はまた昇る』新潮文庫485p【C】

これは大人になって読み返すと違った面白さがあるって誰かが言ってたな。
ヘミングウェイの処女長編。
楽しいヴァカンスのなかにも殺伐とした緊張感があります。
288かいん(2383):04/01/11 00:59
『瑠璃の海』 小池真理子 集英社 421P【C】

バス事故で夫を失ったヒロインと、幼い娘を失った作家との悲劇の恋愛物語。似たような傷をもつ二人が出会いそして結ばれ終末へ。

帯の「この男の中で壊れてしまいたい」のフレーズにひかれて購入。
愛する者を失った者同氏のアクティングアウトを期待したのだが、物語の終盤に差しかかるまで退廃的な印象はなかった。
ゆえに、お互いに悲劇の終末を向かえる必要はなかったのでは?とも感じてしまう。

今日の昼間に購入して、一気に読破した。ちょっと暗い気分になるかもしれないけど、恋愛物語として楽しめた。
289白(3013):04/01/11 23:16
「分身」 東野圭吾 【C】 463P
顔がそっくりな二人の少女が交互に話を展開していき最後に出会う。
クローンについて少し考えさせられました。
290みんちー(☆☆12):04/01/11 23:23
『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂 幸太郎 東京創元社 331p
「一緒に本屋を襲わないか」
引っ越してきた途端、悪魔めいた長身の美青年から強盗計画を持ち掛けられた僕。
標的は…たった一冊の広辞苑!? 清冽なミステリ。
過去と現在を結び付けるストーリー構成が凄い。
魅力的なキャラクター達が凄い。驚いた。【B】
291コウイチ(☆☆3289):04/01/12 01:53
 みんちーさん、2度目の完走おめでとうございます。

 『トキオ』 東野圭吾 講談社 414P

 主人公の宮元拓実と、その息子トキオ君の時代を超えた
血と感動の物語です。
読み始めて、僅か10ページ目で後の展開を勝手に想像してしまい
泣いてしまいました。多分最短です。序章を読んだところで
誰もが容易に想像できる展開なんですが、それを裏切る事はせず
約束された感動を与えてくれた印象を受けます。最後の拓実さんの
セリフは2度感動しました。良かったです。それにしても東野圭吾
さんの本はすごく読みやすいと改めて思いました。【B】

 『クレオパトラの夢』 恩田陸 双葉社 263P

 「MAZE」の続編という位置付けですが、その作品に登場した
人物に関わるストーリなだけで、特に関連性はありませんでした。
なぜ函館市が最後までH市なのか、すごく疑問なんですが、この
作品もまた、読んだあとに名所を観光してみたくなるお話しでした。
だけど、謎は最初からあるのですが、どこに期待を持って読めば
良かったのか今でもわかりません。読まされている感じでした。【D】
292(・Д。)(2937):04/01/12 20:59
二回に分けて〜
「オーケンののほほんと熱い国へ行く」 大槻ケンヂ 新潮文庫 233P
大槻ケンヂがインドとタイを旅した話。
熱い国旅行の出来事と出会いが中心に書かれていて、
特に、麻薬の話が面白かったように思える。interestingの意味で。
旅行記として見るよりも、エッセイとして見た方がいいかも知れない。【D】
オーケンファンは【B】で。
「食わせろ!」景山民夫+山藤章二 講談社文庫 317P
景山民夫の軽快な毒舌(?)の冴える一冊。
この本で景山民夫さんのファンになった。
読んでいて思ったが、世間に対して文句を言うのはとても楽しい。
ましてや、その一言一言にに毒が篭っていたりするから最高だ。
スラスラ読めるし。【B】
293(・Д。)(2937):04/01/12 20:59
「昭和御前試合」 清水義範 光文社文庫 284P
清水義範のパロディ小説。
好きな人にはタマラナイんだろうとは思いつつも、読んだ本の数が少ない僕には
ネタが半分も分からなかったのでは無いかと心配になる。
それでも面白かったから、文句は無いですけど。【C】
「ボクはこんなことを考えている」 大槻ケンヂ 角川文庫 267P
純粋培養な大槻ケンヂエッセイ。考えている事をそのまま書き連ねているだけなので、
ファンとそうで無い人では大きく評価が分かれると思う。
ただ、思春期のうちに読んでおければ凄いイイ経験になるとは思う。【C】
「聖書の呪い」 山内雅夫 光文社カッパブックス 233P
こういった類の、宗教や神話に興味がある人間なら是非読むべきだと思う。
オカルトを信奉する人間なら興味深く読めるし、
そうでない人間でも「まさかぁ〜」と笑いながら読めるのでは無いだろうか。
ボクは前者なので【B】評価をつけたいと思う。
後者の方は買わなくてもいいかも。
「安部公房全作品1」 安部公房 新潮社 303P
収録作品は「終りし道の標に」「牧草」「異端者の告発」「名も無き夜のために」
「虚構」「薄明の彷徨」「デンドロカカリヤ」「夢の逃亡」「唖むすめ」を収録。
全体的に、メインテーマを超現実と言う名の薄皮で包み調理した、
「ギョウザ」のような作風だと思った。(変な例えだけど)
赤い繭で安部公房に興味を持ったせいか、
個人的にはデンドロカカリヤが気に入った。
ただ、今の僕には、まだ難しかった。【C】

すんませんご迷惑お掛けしました、以上でつ。
『緋色の研究』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P205【B】
『四つの署名』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P196【B】
『シャーロック・ホームズの冒険』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P394【B】
『シャーロック・ホームズの思い出』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P350【B】
『バスカヴィル家の犬』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P268【B】
『シャーロック・ホームズの帰還』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P388【B】
『恐怖の谷』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P258【B】
『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P276【B】
『シャーロック・ホームズの事件簿』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P333【B】
『シャーロック・ホームズの叡智』コナン・ドイル(著)延原謙(訳)新潮文庫 P271【B】
ミステリの古典といえばホームズ。
295肉球(4634):04/01/13 21:32
『展望塔の殺人』307p島田宗司
こういう話を読むと55年生まれの僕の頭の中は、
てれれれれ〜てれれれれ〜と世にも奇妙な物語の音楽が流れます。
死聴率は日テレの事件の後に読むとすごいです。
島田スレでも話題になったことでしょう。【B】
296白(3316):04/01/13 21:33
「あの頃ぼくらはアホでした」 東野圭吾 【C】 303P
作者の少年時代についての本で、爆笑できるエピソードがたくさんありました。
大学時代に呑まされまくったのはかわいそうでしたが・・・
297テタ(7804):04/01/13 22:57
『江戸川乱歩傑作選』江戸川乱歩 新潮文庫 300p
おどろおどろしくも牧歌的な雰囲気が楽しめた。【C】
298コウイチ(☆☆3654):04/01/14 01:45

 『あかね空』 山本一力 文藝春秋 365P

 江戸時代後期。京都の名門のお豆腐屋で修行を積んだ永吉が、
新天地の江戸でお店を構えるお話です。第126回直木賞受賞作。
第1部は永吉中心。第2部では永吉の息子たちが活躍します。
物語のテーマは義理と人情だと思うのですが、お豆腐屋さんが
軌道にのりはじめてからは、家庭問題へと発展していき、少し
残念に思いました。できれば息子たちが永吉の後を継いで立派に
お豆腐を作る描写がもっと見たかったです。それでも、この時代の
華やかな風景や活気ある登場人物がとても良かったです。【B】
299トビ子(☆☆☆8388):04/01/14 06:17
みんちーさん、☆ゲットおめでとうございます。

『緋友禅』  北森鴻  文藝春秋  260P
冬狐堂シリーズ短編。なのに長編のようにストーリーがぎっしり詰まっていて
飽きさせない。古美術界の光と影、人間の欲望やエゴをくっきり見せるキャラクター
陶子の存在が一番光ってる。このシリーズ大好きなので評価も甘く【B】

『13ヶ月と13週と13日と満月の夜』 アレックス・シアラー/金原瑞人(訳)  求龍堂 395P
年寄りの魔女に騙されて12歳の女の子が85歳老女の体に入ってしまう。
設定は「スキップ」(北村薫・新潮社)に似ているがこっちの視点はあくまでも
子供(少女)なのでストーリーのあちこちに子供特有の残酷な描写が多く、
ちょっと正視に耐えない。ぐいぐい読ませる展開なのでこの本がベストセラー棚に
並んでいるのも理解はできるが老人虐待に似た描写はつらい・・・【D】
300HANA(☆3486):04/01/14 10:10
みんちーさん、☆おめでとうございます。

『夜窓鬼談』 石川鴻斎 春風社 533p
明治の奇談集。原作は漢文だが、しっかりと訳されている。
ハーンや澁澤龍彦の元ネタもあり。
ハーンの無間の鐘の話(完全版)があるが、ラストはやはりわからないままの方が幸せかも・・・
最後に力尽きて落とし噺ばかりになっているのが何とも・・・【C】

『定本ラヴクラフト全集7−T』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 314p
エッセイ、評論集。
目玉はなんといっても「文学と超自然的恐怖」。
ゴシック小説からラヴクラフトの時代までの恐怖小説が、網羅されている。
これを読めば、大体の恐怖小説の流れはつかめると思う。初心者から上級者までお勧め。
読んでいて、いくつも読みたいのが出てきた。【B】
301コワ(1860):04/01/14 18:41
『幻奇島』 西村京太郎 284P 【C】
石垣島の更に南南東、香港、ハワイ等とほぼ同じ緯度に位置する
架空の島、”御神島”を舞台にした話。衝撃の結末。
302どん(☆☆7647):04/01/14 22:13
みんちー様 おめでとうございます。

ジィド『世界文学全集18』千趣会460P
文庫も出ている『狭き門』『田園交響楽』と大作『贋金つかい』の三作品。
理想だとかモラルに縛られ結局はそれらに押しつぶされる人々を繰り返し描いている。【C】

サン=テグジュペリ『愛蔵版 星の王子さま』岩波書店142P
児童書のスタイルをとった大人向けの作品。【C】

 同著      『戦う操縦士』みすず書房250P
弾幕と敵機に囲まれたなかで、作者の心は戦場ではなく作者自身にむかっていた・・・
郵便飛行機乗りから戦闘機乗りへその身を移しても変わらないものが確かに存在した。【B】

303201-300区間読破数集計:04/01/14 22:29
┏━━━━━━━━━┓ ∧∧   「位」「ページ」「冊数」は
┃201-300 区間・集計 ┃ (゚ー゚*) < 201から300を対象
┣━┯━┯━━━━━┻○○┯━━━┯━━┯━━┓
┃位│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊数│ ☆ ┃
┃--│--│- - - - - - - - - -.│−−−│−−│−−┃
┃ 1│17│HANA        │  7564│  18│ * 1┃
┃ 2│22│OPERA         .│  5755│  16│    ┃
┃ 3│13│MJ          .│  5580│  14│.   1┃
┃ 4│ 3│七階冥途        │  5180│  10│.   3┃
┃ 5│ 4│トビ子        │  4028│  10│.   3┃
┃ 6│23│甲本ヒロヒト      │  3713│  . 8│    ┃
┃ 7│ 9│コウイチ         .│  3651│  11│.   2┃
┃ 8│36│白           .│  3316│  . 8│    ┃
┃ 9│ 6│ですな        .│  3093│  . 8│.   3┃
┃10│34│ケヴィン・レンコン   ....│  2939│  10│    ┃
┃11│40│(・Д。)        │  2937│  11│    ┃
┃12│33│かえるくん      │  2790│  . 9│    ┃
┃13│44│さま         .│  2709│  . 6│    ┃
┃14│47│かいん        │  2382│  . 7│    ┃
┃15│48│えり            │  2049│  . 9│    ┃
┃16│ 5│白川道       .│  1969│  . 5│.   3┃
┃17│ 8│どん         │  1884│  . 7│.   2┃
┃18│32│肉球         .│  1716│  . 5│    ┃
┃19│50│コワ           .│  1576│  . 5│    ┃
┃20│24│テタ            │  1412│  . 5│    ┃
┃21│18│ウサギ        │  1295│  . 5│.   1┃
┃22│57│ヨサリアン大尉  ....│  1255│  . 4│    ┃
┃23│11│みんちー       ...│  1238│  . 4│ * 2┃
┃24│63│ざき           .│  . 794│  . 5│    ┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━━┷━━┛

* 上下巻などの場合でも冊数のカウントは1冊づつ集計しています。
304鳥崎(298):04/01/15 00:39
参加させていただきます。よろしくお願いします。

『書と文字は面白い』石川九楊 新潮文庫 298p

紙に筆で文字を書く方の書と文字についてのコラム集。
1つのコラムに1つの写真がつき、写されている書、文字に
書道家の作者が書道的な分析を加えている。
ナンバープレート、漫画のフキダシ、さんご礁の落書きまでも
「書」のような分析をしていて、特別書道に興味がなくても楽しめた。【B】
305甲本ヒロヒト(8564):04/01/15 02:53
遅ればせながら、あけましておめでとうございます〜。
>>303 いつもおつかれさまです・・・

『市民の国について(上・下)』 ヒューム 岩波文庫 二冊で636p

イギリス経験論者ヒュームの政治・経済に関するエッセイ集。
なかでも「政治支配の起源について」「芸術および学問の生成と進展とについて」
辺りが面白かったです。名誉革命やイギリス政治党派の話の所は、
世界史的な知識がないのでどうも・・・その辺の知識をつけないとな・・・
あとホッブズも重版されることになったんだし、その流れで
ヒュームの『人性論』も重版してほしいな(というかそっちが読みたかったです汗)。【B】
306白(3560):04/01/15 21:29
>303
ありがとうございます。
「レイクサイド」 東野圭吾 【C】 244P
犯人が最後まで謎なのが面白い。
中学受験の実態が少しわかったような気がしました。
307ヨサリアン大尉(1672):04/01/15 22:36
みんちー様、おめでとうございます。
>>303
集計お疲れさまです。なんかここはほのぼのしていていいですね。

雁 森鴎外 新潮文庫 140p
医学生岡田と、裕福な商人の妾お玉との言葉なき交流、そしてすれ
違いが、岡田の友人「僕」を通して回想という形で綴られる。当時の
町の風景や家の中の調度品に到るまで細かく描写されており、リアルな
映像としてこちらに伝わってくる。もちろん登場人物の心理描写も
素晴らしいのだが、不思議とウェットな感じがせず、理路整然とした
スタイルなのが面白い。しかし…いくらなんでも末造の妻お常の心の
うちまで「僕」が知るのは無理だろう。なぜ回想形式にこだわっている
のかいまひとつわからない。【C】

さざなみ軍記 ジョン万次郎漂流記 井伏鱒二 新潮文庫 277p
ジョン万次郎…は子供の頃読んだという人も多いと思うが、江戸
末期の土佐の漁師の漂流譚 (ほぼ実話)。ジョン万がアメリカの
捕鯨船に拾われて本国に行き、そこで教育を受け、さらに維新以降
活躍する話はなかなか痛快。さざなみ軍記は平家物語風の架空戦記。
いずれも読んでいるうちは面白いのだけど、全体の構成がどうも
しっくりこない。たとえばジョン万の最後の方のロシア人が…という
エピソードは蛇足だと思うし、さざなみ…のキャラクター、特に
覚丹のそれは全編を通して微妙に変化しているように思えて仕方が
ない。でもまあ面白い。【C】
308肉球(5268):04/01/17 01:13
『ホワイトアウト』新保裕一637p
なんかこうぐっとこないんだよね。
多分よくかけてるんだろうけどさ。
面白いか面白くないかで言ったら面白いんだけどさーでもなーって感じの作品【B】

>>303
すげーお疲れ。
309かいん(2711):04/01/17 01:52
『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂 幸太郎 東京創元社 331p 【C】
物語は全く接点のない二人の主人公の時間軸で展開される。
一人は大学生の主人公。隣人にそそのかれて書店を襲撃する。目標は「広辞苑」。そこから主人公の奇妙な物語が始まる。
一人はペットショップで働く女の子。動物虐待事件の犯人に付け回され、事件に巻き込まれていく。
各時間軸の残滓を通して、登場人物が接触する時、物語全体の象徴的秩序が回復し一つの大きな物語が露呈して物語は結末へと向かう。

各時間軸の展開、絶妙な残滓。一つの物語の成立過程が全く想定できず、終盤の終盤まで物語りの結末が全く予想できなかった。意外な展開に驚かされた。
310コウイチ(☆☆3898):04/01/17 04:35

 『レイクサイド』 東野圭吾 実業之日本社 244P

 息子の勉強合宿のために別荘地へと集まる親たちの集い。
そこへ初めて足を運ぶ主人公を発端に思いもよらない展開へ進みます。
結末は事件の真相と物語を賑わす家族問題がうまく重なりあって
満足のいく内容でした。今年、この作品の映画が上映されるそうですが、
映像化するのにも適しているように思います。
著者原作のg@meも好評を博しましたし、こちらも楽しみです。
不満を挙げるとするなら、少し最初の方が淡々としているので、
序盤に物語のあらましのようなものがほしかったです。【C】
311ですな(☆☆☆6190):04/01/17 10:00
京極夏彦「狂骨の夢」講談社ノベルス578P
前二作に比べてトリックは平凡ですな
逆に受け入れられやすいのかもしれません【C】

ジュール・ヴェルヌ「地底旅行」岩波文庫477P
ヴェルヌにしては陽気で夢想的な方です【C】

区間読破数集計殿いつもお世話になります
312ざき(2473):04/01/17 14:27
>>303
集計お疲れ様です。何か自分の名前が載ってるのって感慨深いですね。

「天使の卵」 村山由佳 集英社文庫 214P 【D】
村山由佳のデビュー作。全体的に少女漫画的(=古臭い)な表現が目立った気がする。
ラスト30ページ程で一気に話が急転したのも何だかなぁ…。

「テレビ消灯時間@」 文春文庫 222P 【C】
「テレビ消灯時間A」 文春文庫 214P 【C】
説明不要の氏のエッセイ集。TVについて、軽い口調でいながらも、学問の域に入るレベルの批評
を繰り広げている。今更ながら本当に惜しい人を亡くしたんだな、と思う。

「ビタミンF」 重松清 新潮文庫 362P 【B】
真面目に、まっすぐに生きてきた主人公達が、生活の中に生じた綻びと対峙し、乗り越えて
行く。話の中に大きな波がある訳ではないけれど、自分の身にもありうる事をテーマにして
あるので身につまされる部分多し。「こんな人生だけど、生きていこう」とか思ってみたり。

「舞姫通信」 重松清 新潮文庫 365P 【C】
自殺した双子の兄の、その恋人に叶わない恋心を抱きつづける主人公の姿が切ない。「死と生」と
言うありきたりで重いテーマながら、簡単に読み進める事が出来た。

「ALONE AGAIN」 双葉文庫 302P 【C】
これもまた「死と生」をテーマにした作品。長編作品だが、いくつかの短編小説を内包した様な内容。
もっと現実的な話だと思ってたら主人公が「能力者」って設定だったので少し驚いた。同作家の
「MISSING」よりは劣るかな、と。
313ざき(2473):04/01/17 14:41
すいません、一番下の作品名、「ALONE TOGETHER」でした。
著者名は「本多孝好」です。あと「テレビ消灯時間」の著者はナンシー関です。
嗚呼恥ずかしい…。今度からはもっときちんと確認してから書き込みます。すいません。
314えり(2814):04/01/17 21:36
>>303
集計お疲れ様です。

『箱男』 安部公房 新潮社 191p

私には読解力がなくて、よく分からない部分もあったけど
描写が上手すぎて、それだけで感動した。
綺麗な描写ばかりじゃなくて、気持ち悪い場面の描写もあるが
とにかく上手いと思った。【B】

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』J.K. ローリング(著) 松岡 佑子(訳) 静山社 574p

箱男が結構難しい感じだったので、息抜きも含めて読んでみた。
やっぱりおもしろく書かれてるなぁ、と思う。
いろいろと言われてるけど、児童文学として見るとすばらしいなぁ、と。
自分が子供の時にこの本に出会ったら楽しめただろうし、今の自分でも結構楽しめる。
でも、個人的にはこの巻は他の2冊と比べるとおもしろくなかったかも。
インパクトの問題なのかもしれないけど。【C】

最近は『リボンの騎士』のバイリンガル版を読んでいました。
絵が可愛くて可愛くて・・・・・・夢中になってたら、
図書館から借りてきた本の期限が迫っていました。
ほとんど読んでない・・・・・・
315白(4065):04/01/17 22:06
「さびしい王様」 北杜夫 【B】 505P
おとなと子供の童話らしく、読みやすかった。
これも爆笑できるところがふんだんにあります。
316白(4065):04/01/17 22:08
それから>304よろしくお願いします。
317鳥崎(1156):04/01/17 22:58
『バカの壁』養老孟司 新潮新書 204p
脳と理解についての評論集。本題については簡潔で分かりやすかった。
しかし脳とは関係のないところまで批判が及んでいるようで、
筆者の独特なものの見方は面白かったけれど蛇足のような気がした。【C】

『日本語がもっと面白くなるパズルの本』清水義範 光文社文庫 279p
パズルの本ではない。略語、固有名詞、言い換え、漢字などの
クイズの本。回答の後の解説、こぼれ話が面白いが空白が多く、
情報量は少ない。【C】

『日本語のこころ』日本エッセイストクラブ編 文春文庫 375p
2000年度に発表されたエッセイの選集。全体的に死別と病苦の話題が目立つ。
憂鬱になったが、老人世代に関するエッセイには明るい話題が多く、
その対比が面白い。「道具のはなし」、「小便所ニ入ル」、
「電気泥棒同盟」がマイベスト3。【C】
318303:04/01/18 00:48

 ありがとうございます。
皆さんのお役に立てているようで光栄です。
当初は読書促進になればなと思いながら集計しておりました。

ときに、次第に読書マラソンスレッドの進行も早まっております。
1-100の時に集計した頃は、緩やかでしたので2ヶ月ほど間隔がありました。
ですが、今回集計させていただいた201-300では約1ヶ月での消化でした。
たぶん次の301-400では1ヶ月も経たないうちに過ぎてしまうんじゃないかなと
思われます。そこで、月ごとのページ数を知りたいという方も居られましたし
2004年とキリも良く、1月ごと区切って集計していこうかなと思っております。

これからもよろしくお願いします。
ついでに色んな板の関連スレッドもまとめてみました。結構面白いです。


※現在進行中のマラソン関連スレッドです

■読書系
・洋書でマラソン!レッツラゴー! 「ENGLISH板」
 http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/english/1058268598/

■こうなったら系
・こうなったら勉強マラソンしません? 14時限目 「大学生活板」
 http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/campus/1071472220/
・こうなったら勉強マラソンしません?その4 「大学受験板」
 http://school2.2ch.net/test/read.cgi/kouri/1071695265/
・こうなったら勉強マラソンしません?@English板 「ENGLISH板」
 http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/english/1060450733/
・こうなったらゲームマラソンしませんか? 1面 「ゲームサロン」
 http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1056881116/
319303:04/01/18 00:52

■自慰行為系
・【目指せ】オナ禁マラソン十一周目【夢精】 「ラウンジ」
 http://ex.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1071835204/
・禁煙ならぬ、禁オナニーマラソンしません? Part26 「独身男性板」
 http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1072453089/
・【毎年】年越し48時間耐久マラソン勉強【恒例】 「大学受験板」
 http://school2.2ch.net/test/read.cgi/kouri/1072244715/
・■禁オナニーマラソン続けましょう パート13■ 「身体・健康板」
 http://etc.2ch.net/test/read.cgi/body/1071851684/
・禁オナニーマラソン in 美容板 3周目 「美容板」
 http://life3.2ch.net/test/read.cgi/diet/1074302442/
・ハゲ・ズラ板禁オナニーマラソンしません?16 「ハゲ・ズラ板」
 http://life.2ch.net/test/read.cgi/hage/1071660681/
・【やりません】禁オナニーマラソンPart2【合格までは】 「司法試験板」
 http://school.2ch.net/test/read.cgi/shihou/1073033350/
・◆禁オナニーマラソン in 同性愛板◆ 「同性愛板」
 http://love.2ch.net/test/read.cgi/gay/1068716736/
・(受験生)禁オナマラソンしませんか?In資格板 「資格板」
 http://school2.2ch.net/test/read.cgi/lic/1073627076/
320303:04/01/18 00:52

■我慢系

・禁煙マラソンしよう! 「無職・だめ板」
 http://human.2ch.net/test/read.cgi/dame/1073212831/
・■禁煙マラソンをしましょう!■ 「ハゲ・ズラ板」
 http://life.2ch.net/test/read.cgi/hage/1035305471/
・【明日への】禁スロマラソン 3km【匍匐前進】 「パチスロ板」
 http://gamble2.2ch.net/test/read.cgi/slot/1065883302/
・2004年夫婦喧嘩しないマラソン 「家庭板」
 http://life3.2ch.net/test/read.cgi/live/1072884210/


■その他

・みんなで音読マラソンやろうよ!3 「ENGLISH板」
 http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/english/1060538348/
・【あと】センター対策!早起きマラソン【一ヶ月】 「大学受験板」
 http://school2.2ch.net/test/read.cgi/kouri/1071668624/
・【筋肉】 ボディビルダー養成マラソン 【鍛錬】 「スポーツ板」
 http://sports.2ch.net/test/read.cgi/sports/1073984786/
・【ウエスト&下腹痩せマラソンlV】 「美容板」
 http://life3.2ch.net/test/read.cgi/diet/1063657503/
・【睡眠】生活サイクルマラソンスレ2【昼夜逆転】 「身体・健康板」
 http://etc.2ch.net/test/read.cgi/body/1067315675/
・【習慣】早朝10分間清掃マラソン【習慣】 「のほほんダメ板」
 http://human.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1073483922/
321コワ(2225):04/01/18 11:44
>>303,>>318-320
お疲れ様です。マラソン系ってこんなにあったんですね。

『もの食う人びと』 辺見庸 365P 【C】
世界中の「食」の様子が衝撃的。
こういった世界の「現実」があるということは認識しておくべき
なのだろう。それで何をするというわけではないけど。
322テタ(8162):04/01/18 19:13
『江戸忍法帖』山田風太郎 角川文庫 358p
やっぱり風太郎はいい。【B】
323HANA(☆4662):04/01/18 21:39
>>303
いつもありがとうございます。全くもって感謝の極み。
しかし自慰系が妙に多い^^;
>>304 これからよろしくお願いします。

『幻想文学25』 幻想文学出版局 191p
雑誌 特集はファンタスティックマガジン。
この雑誌以前に出た幻想文学系の雑誌を紹介している。
読んでいるうちに「牧神」が欲しくなったので、ネットで捜してみたら36000円もした・・・。
しかし幻想関係の流れは、地下水脈の如く続いているなあ。【C】

『定本ラヴクラフト全集7−U』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 396p
詩が収められている。
初期詩篇は主にプロヴィディンスへの愛惜をつづったものが多いが、時代を経るにしたがって怪奇趣味が濃厚になっていく。
「ヨゴス星より」が傑作なのは当たり前であるが、「サイコポンポス」の中世風味もなかなか捨てがたかった。【B】

『江戸川乱歩全集14 新宝島』 江戸川乱歩 光文社文庫 589p
「新宝島」「知恵の一太郎」「偉大なる夢」の三篇を収める。
前二つは子供向けのもの、「新宝島」はいわゆるロビンソンクルーソー物で童心に帰ることができる。
「知恵の一太郎」は化学の仕組みなどを紹介する形になっている。子供向けなので、我々の年代が読むとどうも・・・
「偉大なる夢」は戦時中の作品だけあって、スパイを扱うもの。このトリックだけを独立しえたらなあ。と強く思う。【C】
324コワ(2758):04/01/19 17:57
『ダイヤモンド・エイジ』 ニール・スティーブンスン 533P 【C】
世界観、キャラクター、プライマーの概念等はとてもおもしろいものだが、
期待しすぎたせいか物語自体はそれほどおもしろいとは思わなかった。
325かいん(3117):04/01/19 23:10
『斜めから見る 大衆文化を通してラカン理論へ』 スラヴォイ・ジジェク 鈴木晶 訳 青土社 346P 【C】

大衆文化(小説や映画)のワンシーンを例題に上げ精神分析家・ラカンの基本概念を斜めから解説している。
題材に上げられてるのは、小説や映画等、合計100作品を越える(コナンドイルやらアガザクリスティ、ヒッチコックやら、B級物までいろいろ)
小説や映画のシーンとラカンの基本概念とを対比し、作品論を鋭く展開し、かつ基本概念を分かりやすく説明してくれている。
ラカンの基本概念を理解していなくても、作品論として十分に読み応えのある作品論である。無論、基本概念を理解していればもっと楽しめるだろう。
326(・Д。)(3596):04/01/19 23:58
>>303,>>318-320
お疲れ様です。こうやって形になって眼前に現れると、
マラソンの経過にしても、スレの数にしても、感慨深いものがあります。
>>304
宜しく御願いします。

極楽TV 景山民夫 新潮文庫 305P
景山民夫の痛快エッセイ。時代的にはもう10年以上前の話だが、
今のテレビ相手にも十分通用する強い毒性に、惹かれた。
…ただ、僕はあんまりテレビ見ないんだよなぁ。【B】

ラヴクラフト全集6 HPラヴクラフト 創元推理文庫 354P
収録作品は「白い帆船」「ウルタールの猫」「蕃神」「セレファイス」「ランドルフ・カーターの陳述」
「名状しがたいもの」「銀の鍵」「銀の鍵の門を越えて」「未知なるカダスを夢に求めて」
構成としては、最初の8作品が「未知なる〜」を構成する要素として理解するのに
向いているので、結構お勧めです。
クトゥルフ神話を読み解く上での下地と考えると【A】評価でも大丈夫ではないかと。
327白(4394):04/01/20 01:10
>318-320
マラソンスレ総出演ですか・・・すごい。
夫婦喧嘩しないマラソンにワラタ
「さびしい乞食」 北杜夫 【B】 329P
舞台がいきなりアメリカに移ったりと急展開の多さが面白かった。
もちろん笑える部分もたくさんあります。
328MJ(☆8240):04/01/20 01:40
ジョン・ボール『白尾ウサギは死んだ』(ハヤカワ文庫)240P

映画『夜の大走査線』でシドニー・ポワチエが演じた
黒人名刑事ヴァージル・ティッブスシリーズ第二弾。
なかなか綺麗にまとまっているが前作ほどではないと思う。【C】

サマセット・モーム『月と六ペンス』(新潮文庫)360P

作家の一人称を使って、小説らしくなく仕上げられている。
画家になるまでのストリックランドが全然想像つかない。
果たしてそれはモームの意図に沿ったものかどうか。【C】

リチャード・スターク『悪党パーカー・人狩り』(ハヤカワ文庫)245P

メル・ギブソンの映画『ペイバック』の原作。
もともと一回こっきりの設定で創造されながら
人気が出たので「悪党パーカー」としてシリーズ化、20冊近く続いた。
話は単純だが、パーカーの非凡さがにじみ出ていてよい。【C】
329えり(3374):04/01/21 00:15
『下妻物語』 嶽本野ばら 小学館 301p

下妻で過ごす、ロリータファッションの少女と古風なヤンキー少女の物語。
シリアスかと思っていたら、かなり軽い感じの小説で驚いた。
ギャグも笑えたし、自分の筋を通している登場人物にも惹かれ
ストーリーもなかなかおもしろかった。
服についての描写が多く、その部分は分からない人はまったく分からないと思うけど
それを差し引いても、エンターテイメントとして楽しめた。
個人的な好みで行けばAだけど、一般的には【BかC】

『きみのためにできること』 村山由佳 集英社 259p

音に拘って音響に関する仕事をしている主人公が
故郷に恋人がいるにも関わらず、仕事で一緒になった女優に惹かれていって・・・という話。
主人公の行動に疑問は残るものの、全体的にはよかった。
何冊か読んで思ったことなんだけど
この著者は、仕事に関する描写が上手だなぁ、と思った。【C】
330ですな(☆☆☆6465):04/01/21 01:17
シュティフター「森の小径」沖積舎275P
古めかしい漢字を用いた翻訳が情景をシャープにしています
収録作品のなかではやはり「水晶」が出色の出来ですな【B】
331(・Д。)(4513):04/01/21 21:31
怪物の世界 種村季弘のネオ・ラビリントス 種村季弘 河出書房 433P
著者さんの怪奇趣味的雑学の中から「怪物について」を選りすぐった一冊。
話題の広さはユニコーンからゴーレム、ホムンクルス、
マンドラゴラ、キングコングなど多岐に渡り、それらの知識の範疇より一歩踏み出した、
神話や怪物の成り立ちの解釈にまで及ぶ。
魔術に興味のある人間にはB評価でお勧めしたいが、読者層の狭さを考えると
せいぜい、DやEどまり、かも知れない。【D】

あの頃ぼくらはアホでした 東野圭吾 集英社文庫 303P
>>296 白さんの仰る通り、爆笑エピソードに溢れる一作。
等身大の作者の少年時代が…とか書くと小難しい感じがするが、
なんとなく流し呼んで「アハハ」と笑えればそれでいいような気も、してくる。
現に、コレはそういう作品であると思う。【C】

不思議の国のアリス ルイス・キャロル 新潮文庫 181P
有名な作品なので、あえて多くは語るまい。

一見して滅茶苦茶な会話内容は論理性に溢れる言葉のパズルのように見えたが
「論理学の教授ルイス・キャロル」として作者を見てしまった場合の
ハロー効果でしか無いのであろうか。
斜めより見たストーリーの解釈と言う楽しみ方もあるが、
そういう楽しみ方をしないのであれば【D】位であろうか。
332かいん(3301):04/01/21 23:30
『四人の署名』 コナン・ドイル 阿部知二 訳 創元推理文庫社 184P 【C】
シャーロックホームズシリーズの2作目・・・細かい感想は割愛します。
トビー(犬)がかわいいなぁなんて思ってしまった。
333白(4702):04/01/22 00:10
「さびしい姫君」 北杜夫 【B】 328P
三部作のラストで、まあ普通のハッピーエンドみたいな感じでした。
ほのぼの感が最後まで続いていてよかった。
334どん(☆☆8440):04/01/22 21:38
303様 いつもいつもお疲れ様です。

ルドルフ・ヘス『アウシュヴィッツ収容所』講談社学術文庫458P
アウシュヴィッツ強制収容所所長ルドルフ・ヘス。その実像は
勤勉で理性的な仕事人間だった。たった一人の人間に悪意であれ希望であれ
過剰な思いを託す事はよくないと思った。【C】

レマルク『西部戦線異常なし』新潮文庫335P
反戦を謳ったメッセージ的作品かと思いきや、そうでもない。
主人公と戦友達との絆は戦争を種にして生まれたからだ。
人間は不完全な存在だから戦争をやらかす。でも完全な地獄を創る事も出来ない。【C】
335甲本ヒロヒト(☆751):04/01/22 23:44
『織田信長(一〜五)』 山岡荘八 講談社 五冊で2187p

言わずと知れた戦国の覇王信長の小説。
ある程度の、歴史の流れや史実は知っている訳なんですが、
あの事件はどうやって書かれているのか?あの戦にはなぜ勝てたのか?
など、グイグイ先へ先へと読まされて、気づいたときには読了していた。【A】
336コウイチ(☆☆4698):04/01/23 01:57
 甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。

 『麦の海に沈む果実』 恩田陸 講談社文庫 493P

 北の地、一面群青色の丘に建てられた学園で主人公の少女は
生活していきます。その学校は3月以外に入ってくると破滅を
モタらすという言い伝えがありました。
読んでいく内に著者の妄想の世界へ誘われていくような感覚でした。
ある部分では残酷でもあり、都合良くあり、女性が想像しそうな
世界観だなという印象です。なんだか主人公以外の人たちは
皆、将棋の駒みたいに思えました。それが良かったです。【B】

 『黒い仏』 殊能将之 講談社文庫 307P

 九世紀中ごろに嵐によって沈没し失った僧侶の宝を探すため、
名探偵の石動戯作が雇われます。シリーズ第2弾。
ラストをオマケだと考えれば気になりませんでした。それよりも
主人公のキャラが変わってしまったことの方が謎でした。
また、憶測ですがラジオを書きたいがために、物語の日付を
合わせたのだと思うのですが、その辺は面白かったです。【C】
337コワ(3300):04/01/23 21:46
『サロメの乳母の話』 塩野七生 229P 【C】
歴史上の人物の側にいた無名の人物が歴史の裏側を語る、という短編集。
一般的な通説を知らないとおもしろくない。

『精神集中剤』 眉村卓 313P 【C】
表題作他7篇を収録した短編集。
「分裂作戦」と「必死の奇策」以外はあまりおもしろくなかった。
338白(4940):04/01/24 01:06
「いつか逢える日に」 木根尚登 【C】 238P
白夜行みたいに色々な話が重なりあっているタイプの小説でした。
少し恐いところがあった。
339鳥崎(1724):04/01/24 14:58

>>335
☆おめでとうございます。

『レトリックの記号論』 佐藤信彦 講談社学術文庫 284p
言語表現に関する記号論集。誰もがうすうす感じているようなことが
改めて論理的に書いてあるような印象。多様な文体を駆使する筆者の器用さ
と、目の付け所のユニークさには恐れ入った。記号論を全く知らなくても
用語の分かりやすい説明が冒頭にあり、それなりに理解できるのがありがたい【B】

『山椒魚・遥拝隊長他七編』 井伏鱒二 岩波文庫 157p
短編集といって良いと思う。表題2編はテーマがやや重苦しいので
「他七編」の方が面白く感じた。特に『「槌ッツァ」と「九郎治ツァン」は
けんかして私は用語について煩悶すること』は傑作だった。
筆者の田舎の話で、呼称の問題に終始するのかと思ったら
オチまであって、まるで落語だと思った。【B】
340白(4940):04/01/24 18:22
甲本ヒロヒト氏、完走おめでとうございます。
341肉球(5842):04/01/25 02:27
『RPG』宮部みゆき
つまんない。
宮部さんにはこんなかっこつけた作品じゃなくて、
もっと事件の詳細を追っていって犯人まで行く緻密さを期待したい。【D】

『こころ』夏目漱石
わかんない。どこが楽しいのか。古い本で字小さいし。
高校の教科書に載ってた我輩は猫であるはたのしかったのに。
もう少し読書経験積んだり、年取ったらわかるようになるのかな
それともただたんに今の時代にあってないだけ?【D】


甲本ヒロヒトさん完走おめでとうございます。
次からは真島マサトロにされてはいかがでしょうか。
342HANA(☆6473):04/01/25 17:59
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます

『殺人全書』 岩川隆 徳間文庫 845p
現代に起こった殺人を解説したもの。
本を開けるなりバラバラ殺人、しかもバラバラ死体を撒き散らしながら歩いた古屋栄雄の話でつかみはOK。
他にも何人殺したか自分でもわからない高橋正彦、別の人間を殺して保険金を騙し取ったはいいが失った戸籍に復讐された小笠原康光など殺人者列伝みたいな様相を呈している。
下手なホラー読むより読み応えがある。【B】

『赤後家の殺人』 カーター・ディクスン 創元推理文庫 398p
本格推理小説。
一人で入ったら必ず死ぬという伝説を持つ部屋、フランス革命時の首切り役人の一族、ギロチンの間。
様々なオカルティックな小道具が散りばめられ、しかも全て必然的に備え付けられている。推理小説としては一級品。
個人的にはオカルティックなのが好きなので大いに気に入った。【C】

『風眼抄』 山田風太郎 中公文庫 262p
エッセイ集。
自身の思い出、小説を書く時の作法、趣味の話、乱歩始め作家の思い出などを綴っている。
明治期の名古屋事件の犯人の名前(大島渚)や当時の結社(車会党)などはいらないトリビアとして身につけたい。
また外出先で漏らした話などは抱腹絶倒。【C】

『プレーグ・コートの殺人』 カーター・ディクスン ハヤカワ文庫 306p
本格推理小説。
幽霊が出ると噂の家で、交霊会中の霊媒が殺された。しかも状況は密室。
本格推理とオカルティズムの融合は相変わらずお見事。
この手のモノが好きなら是非読むべき。【C】
343さま(4932):04/01/25 22:51
2度目です。
試験直前なので、手短に。

『春秋の名君』 宮城谷昌光 講談社文庫 229p
春秋の名君を数人上げて解説+雑誌等に寄稿した短い文章
【D】

『孟嘗君』 1〜5 宮城谷昌光 講談社文庫 計1669p
田文の出番短いかな。
とくに、最後をもっと!
【B】

『「歴史の終わり」を超えて』 浅田彰 中公文庫 325p
ジジェクとの対話が一番よかった
【C】

344ヨサリアン大尉(2297):04/01/25 23:59
甲本ヒロヒト様、おめでとうございます。
>>318
月単位の集計、多いに賛成です。というかよろしくお願いします。

ほらふき男爵の冒険 ビュルガー編 岩波文庫 252p
ほら吹き男爵…の成立は思いの外複雑で、完全に著者の創作という
わけではないようだ。このあたりは解説に詳しい。よく知られている
トルコの大サルタンから財宝をかっさらって凱旋する話までは、
当時民衆の間で語られたようなホラ話に基づくらしく、それだけに
磨き抜かれていて面白い。それ以外の海の冒険などはやや切れ味に
欠け、教会に対する風刺なども少し嫌味。【C-】

悲しいだけ 欣求浄土 藤枝静男 講談社文芸文庫 318p
裏表紙の惹句によると「私小説の極北」だそうだが…もう私小説は
お腹いっぱい。老人の繰り言のように執拗に繰り返されるエピソード、
揚げ句の果ては「俺はこんな私小説しか書けない。でも書きたいから
書いているんだ」と開き直りのモノローグ…。これじゃ二、三ページ
飛ばして読んでも気づかないよ。一家団欒はちょっと面白かった
けどね。【D】
345甲本ヒロヒト(☆1016):04/01/26 03:25
皆さんありがとうございます。二回目の完走を目指して頑張っていきたいです。

『本を読む本』 M・Jアドラー&C・V・ドーレン 講談社学術文庫 265p

完走したということで、初心に返って・・・。

読書の目的は何なのか?良書を知的・積極的に読むにはどうすれば?
読書を四つのレベルに分け、順次規則化し解説してゆく。理想の読書とは何なのか。
文学についても少しは記述がありますが、論文や実用書の読み方の本ですな。

漠然と文章を処理するだけでなく、本の内容の点検・分析・考察等キッチリしていくことが
大事だと改めて思った。
読書の規則というと面倒そうだが、著者が明確化するためにそうしているだけで、
こういうことを規則として意識せず習慣にするよう、心がけなくちゃいけないんだなぁ・・・【B】
346OPERA(9891):04/01/26 12:14
すごく久しぶりの書き込み。☆ゲットまであともう一息。


「さみしさの周波数 / 乙一」 205P 【C】
「未来予報」はちょっとイマイチ。「フィルムの中の少女」と「失はれた物語」が良かった。
乙一のライトノベル作品ではこれが一番好き。

「失踪HOLIDAY / 乙一」 238P 【C】
何かあまり面白くなかった。「失踪HOLIDAY」はまあまあ。

「花闇 / 皆川博子」 348P 【C】
漢字が多くてバカな私にはあんまり良さが理解できなかった・・・。
悪くはなかったけど難しかった。

「1809 ナポレオン暗殺 / 佐藤亜紀」 334P 【B】
前に読んだ「鏡の影」よりもずっと解りやすく、凄く面白かった。
エンターテインメント小説と紹介されている割には佐藤亜紀らしく
ものすごく淡々とした文章だったが…。

「霊応ゲーム / パトリック・レイモンド」 421P 【B】
さすがにイギリス本国でベストセラーになっただけあって、文句なしに面白かった。
じわじわと来るような恐さがあった。パブリックスクールとかが好きな人だったら
絶対におもしろいと思う。
347かいん(3400):04/01/26 22:40
『いまだ妖怪は徘徊している!』 スラヴォイ・ジジェク 長原豊 訳 情況出版 99P 【C】

「共産主義者宣言(マルクス+エンゲルス)」の刊行150周年記念に書かれた論文なのだが、(精神分析学な話は理解できても)資本主義、マルクスの話はほとんど理解出来なかった。
文章はジジェク風味の「味のある」内容なので、読んでいて楽しいのだが・・・理解が追いつきませんでした。

・・・内容が難しすぎる・・・もう一度後で読み直そう。
348ウサギ(☆2419):04/01/27 01:05
また間が空いてしまいました。
遅ればせながら今年も宜しくお願いします。
年末は沢山本を借りたのに読めずに返してしまいました。。
昨年の自分が読んだベストは、乙川優三郎 『生きる』

村山由佳 『星々の舟』 389P [C]
デビューから読んでいた身としては、
村山さんも上手くなったなあ……と感慨深げ。
一人一人を描いて「家族」が構築されていくのは見事だが、
直木賞かなぁ? という気もする。

デイル・ドーデン 『仕事は楽しいかね?』 181P [D]
予想と違って今の自分には全く必要のない本だった。
アイディアを出しまくってバリバリ仕事をしたい、という人向けの本。

黒川康正 『できる人の朝の時間の使い方』 187P [C]
かなり立ち読みして買ったのだが、ちょっと失敗だった。
要は「早起きして朝色々やれ」の一言で済んでしまう本。

ダレン・シャン 『ダレン・シャン』9  276P [B]
7巻辺りからちぐはぐな構成が増えてきたが、
読ませる力は相変わらず。
ラストは間違いなくシリーズ最大の頂きだろう。

東野さん率高いですね〜。
349某ヌレの389(103):04/01/27 20:29
>>All
初めまして。今日から参加させてもらいます。

武者小路実篤「愛と死」103P[D]
純愛物は初めて読んだけど、どうも自分には合わない事が発覚しました。

大滝俊一「医薬品業界 知りたいことがスグわかる!!」239P [C]
将来はこういう関係の仕事に就くので、図書館で借りて読んでみた。
結構ためにはなったが、ただ最新版と言いながらも2001年に発行した物なのが悲しい。
350某ヌレの389(342):04/01/27 20:30
連続でスマソ。足すのを忘れてました_| ̄|○
351(・Д。)(4884):04/01/28 21:20
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。
某ヌレの389さん、初めまして、宜しくお願いします。

変身 カフカ 新潮文庫 121P
もし自分がいきなり虫になったら「周りは」どう出るか、に目を向けた作品。
虫になってしまった主人公の葛藤や悩みよりも、
周囲の動きの方が目立っているのが印象的だった。
そして、逆にそれが恐ろしかった。【C】

仮面の告白 三島由紀夫 新潮文庫 250P
字面のみを捉えて要約すると、ホモが悩み続ける話。
だが、多分もっと深い意味があるのだろう。根源的な。【B】

後少しで折り返し地点だぁ…
352MJ(☆☆475):04/01/28 21:24
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。
私も2つ目の☆ゲットです。

某ヌレの389さん、よろしくお願いします。

デズモンド・バグリイ『砂漠の侵略者』(ハヤカワ文庫)485P

冒険小説の巨匠バグリイの作品。
麻薬中毒で息子を失った映画王のバックアップで
麻薬医者が私設軍隊を結成、シンジケート撲滅のため中東へとぶ。
悪くはないが、この設定ならもう少し面白くなるはず。【C】

ロジャー・ゼラズニイ『ロードマークス』(サンリオSF文庫)295P

マラトンの戦いでギリシア軍を勝利させるため、
レッドは大量の武器を車に積み込み、時空をつらぬく「道」を逆走する。
彼自身若くなりながら。
殺人ゲームの標的として、十人の殺し屋たちがレッドを襲う。
時空列がわざとばらばらに配置され、歴史上の有名人がカメオのように通り過ぎる。
もしかしたらすごい傑作かも?【c】
353MJ(☆☆475):04/01/28 21:40
ディーン・R・クーンツ『マンハッタン魔の北壁』(角川ホラー文庫)360P

クーンツがブレイク前、ブライアン・コフィ名義で発表した作品。
転落事故で透視能力を身に着けた登山家が、切り裂き魔に追われるサスペンス・ホラー。
わかりやすい伏線が予想通りの位置におさまるものの
場面場面での演出は丁寧で、なかなか楽しく読める。【C】

ロバート・A・ハインライン『異星の客』(創元SF文庫)770P

火星探査船の生き残りだった両親の間に生まれた「火星人」マイケル・スミスは
莫大な財産を相続し、異星の秩序を普及させていく。
フリーラブ、カニバリズムなどのタブーに大胆に踏み込んだ力作。
60年代ヒッピーたちの聖典とされたが、執筆は何と40年代で
あまりにも過激な内容なので発表が見合わされていたという。【B】

小池真理子『墓地を見おろす家』(角川ホラー文庫)325P

墓地に囲まれた格安のマンションに越してきた一家を襲う怪現象。
これは怖い!【B】
354えり(4626):04/01/28 23:56

『白鳥異伝』 荻原規子 福武書店 670p

日本の神話を題材にしたファンタジー。
三部作の二作目。
児童文学に分類されているが、大人が普通に読んでも楽しめると思う。
ストーリーも作りこまれていて、面白く書かれている。【B】


『ひな菊の人生』 吉本ばなな ロッキングオン 140p

イラスト本とセットになってます。
ページ数は小説のほうだけのもの。
ページの構成の関係でかなり読みにくい・・・と思ったけど
普通にいい話。ばなならしい作品だと思った。【C】

『夜明けまで1マイル―somebody loves you』 村山由佳  集英社 289p

大学生の主人公の、大学の講師との不倫とバンド仲間と人間関係が描かれていた。
これもまた普通に村山さんらしい作品というかんじ。
特に、これがいいとか悪いというところもなかった。
いつも主人公の性格が同じようなかんじ、というのが引っかかるといえば引っかかる。【C】

『リトル・バイ・リトル』 島本 理生  集英社 155p

最近、若い作家が活躍してるなぁ、と思いながら読んだ作品。
他の若い作家はピンとこなかったけど、この人の作品はまさに等身大で書かれている
というかんじで好感が持てた。
小説としてはまだまだな点も多く淡々とした作品だったが、描写や文章は綺麗だった。
個人的にいくと、かなり評価高いんだけど、一般的にというと【C】
355OPERA(☆547):04/01/29 12:17
「破線のマリス / 野沢尚」 391P 【B】
「龍時」しか読んだことがなかったので、野沢さんのミステリー系の
作品を読んだのは初めて。新鮮だったし良かった。
ホラー小説じゃないのに何故か背筋が凍るような感覚があった。

「黒冷水 / 羽田圭介」 265P 【C】
本屋で気になったので思わず買ってきた。
文章の拙さはそんなに感じなかった。一気に読めました。
18歳でここまで書けるのは凄い。
356かえるくん(5251):04/01/29 13:46
「TVピープル」村上春樹 210P【B】
やはりこの人の書く文章は好きだ。
でも俺の語彙力や表現力では、この人の作品
の感想を書くのは難しい。読んだ後、消化しきれてなくて
読み返すこともしばしば。
“音”の描写がおもしろい。

「笑わない数学者」森博嗣 484P【C】
S&Mシリーズ3作目。
う〜ん、“オリオン像”のトリックはすぐ解ったけど、
登場人物たちがなかなか解らないってとこに少しイライラ。
終盤からラスト、結構好き。
357白(5298):04/01/29 21:51
某ヌレの389さんよろしくです。
MJさん☆ゲットおめでとうございます。
「三毛猫ホームズの推理」 赤川次郎 358P
有名なシリーズらしいですが、読み始めると止まらないですね。
ミステリーは好きなのでこれからも読んでいこう。
358かいん(3622):04/01/30 00:11
『ラブストーリー』 クァク・ジェヨン 人見葉子 訳 日本テレビ出版 222P 【B】

映画「ラブストーリー」のノベライズ。
物語は「舞台は現代、ヒロインと先輩との恋愛話」と「舞台は35年前、ヒロインの母親と男性の恋愛話」の二つの時間軸で展開される。
この物語は「二つの時間軸が交わる瞬間、「母の恋が娘の恋に奇跡を起こす」感動の物語」と評判だが、
「娘の恋が母親の(実ることのなかった)恋に奇跡を起こす感動の物語」だと言いたい。

長文すみません・・・この作品、本も映画も大好きなんです。

物語はヒロインが「母親の大切にしている昔の日記や手紙」を手に取る事で始まる。手紙や日記には見知らぬ男性(彼)との初恋が綴られていた。
母親と彼は幸せで純情な恋愛をしていた。・・・母親と見知らぬ男性との恋愛話・・・「絶対に実らぬ恋」。
「実らぬ恋」という染みが、幸せな物語を価値転倒させ、悲壮な物語として反転させる。

ヒロインにはあこがれの先輩がいるが、気後れしてアタック出来ず、遠くから見てるだけな状態である。
こんな不器用なヒロインに感情移入し、「幸せな恋愛をしてほしい」と切望するが、実際に(物語で)見せつけられるのは「母親の恋愛物語」である。
(恋愛話を望むほど、悲壮な恋愛話を見せつけられるのだ!目を背けたくなるほどの幸せなシーンを!)

ネタばれなのであまり詳しく書けない・・・

(続く)
359かいん(3622):04/01/30 00:11
(続き)
精神分析家ラカンのテーゼ「手紙はかならず宛て先に届く」を用いて解説する。

母親が彼に託した「ペンダント」は、母親の手元に戻らずに終了する。
「手紙が届いた時、物語は完結する」と措定するなら、ヒロインのハッピーエンド(ペンダントの受け取り)を受けて、母親の物語は完結する。
ペンダントの受取人は、彼ではなく、ヒロインだったのだ。

母親が幸せの思い出として男性に支払った「ペンダント」が、時を経てヒロインの元に届く時、ヒロインは永遠に続く(と思われる)幸せを手にいれるのだ。
そう、我々が切望していた、今まで抑圧されていた「幸せな恋愛物語」が、母親のペンダントが宛て先に届いた瞬間、見ることが出来るのだ。

ヒロインがあこがれの先輩と楽しく過ごすシーンは、母親と彼のシーンとオーバーラップする。
ヒロインの幸せな恋愛を通して、母親と彼の恋愛を思い出として昇華できるようになる。
この時、「娘の恋が母親の(実ることのなかった)恋に奇跡を起こす」といえるだろう。
360コワ(3982):04/01/30 02:38
『魔法使いとリリス』 シャロン・シン 288P 【B】
哀しく切ないファンタジー。とにかく素晴らしい。
余韻がいつまでも残ります。

『ドリーム・マシン』 クリストファー・プリースト 394P 【C】
現実と投射世界が重なり合い、曖昧になっていく様の描写が素晴らしい。
361鳥崎(1938):04/01/30 21:29
>>349
よろしくお願いいたします
>>353,>>355
☆おめでとうございます


『ものの見方について』 笠信太郎 角川文庫 p214

近現代の政治の移り変わりから日独英仏国民のものの見方、
考え方のクセを見出そうとする試み。具体的事例から
抽象的思想をひねり出す技術が素晴らしいが、
日本に関しては、細かいところに目をやりすぎていて、
他の三国とのバランスが取れていないように思えたのが残念。【C】
362ですな(☆☆☆6693):04/01/31 12:12
ディーノ・ブッツァーティ「石の幻影」河出書房新社228p
短編集
表題作が一番読み応えがありますが翻訳が妙ですな
363どん(☆☆☆3):04/01/31 14:44
ロジェ・マルタン・デュ・ガール『チボー家の人々1〜7』白水Uブックス
合計1573P
20世紀初頭のフランス。二つのブルジョワ家庭の若者たちを中心に描く大長編。
その前半部分のみ読了。ここまでの各巻の中身はほんの短い時間を切り取ったもので
長編というよりは中編連作群という感じ。第一次世界大戦が勃発する後半ではカラーが
大分変わるみたい。現時点での評価は【C】。


某ヌレの389さん これからよろしくお願いします
甲本ヒロヒトさん MJさん OPERAさん おめでとうございます
私も☆もらっときますね・・・


364白(5646):04/01/31 18:04
>357に訂正。「三毛猫ホームズの推理」の評価【C】でした。
「三毛猫ホームズの追跡」 【C】 348P
やはり一度手に取ると終わりまで一気に読んでしまいました。
舞台も現代で面白い。殺人の描写が恐かったですが・・・
365白(5646):04/01/31 18:05
今度は作者を忘れていました。すみません
「三毛猫ホームズの追跡」 赤川次郎 【C】 348P
です。
366コウイチ(☆☆5095):04/01/31 21:12
 某ヌレの389さんよろしくお願いします。
MJさん、OPERAさん、どんさん完走おめでとうございます。

 『ナイフ』 重松清 新潮文庫 397P

 いじめをテーマにした短編集4つ。
どれも目を逸らしたくなるような状況に陥る人たちばかりで、
手を震わせながら読みました。不条理な問題だけど、それまでの
経緯はなんとなく納得する部分もあるので、尚更はがゆくなります。
収録されている中で評判の良い「エビスくん」は最も嫌悪しました。【C】


 本当は今月中に東野圭吾さんの最新作を読みきる予定でしたが
間に合いませんでした。まだ半分くらい。
367コワ(4523):04/01/31 23:39
『夏と花火と私の死体』 乙一 223P 【C】
乙一の作品は始めて読んだが、なかなかおもしろい。
ただ、ラストに至るまでの構成、描写などは良いのに、
オチがいまいちなのが残念。そういう作風なのか?

『ダレン・シャン1』 ダレン・シャン 318P 【C】
今更読み始めてみた。スリルあり、涙ありでおもしろい。
続きが早く読みたくてしょうがなくなるような作品でした。
368某ヌレの389(1198):04/02/01 22:51
>>351さん、MJさん、白さん、コウイチさん、島崎さん、どんさん
私も☆目指して頑張ります…あと約9000Pかぁ。

『怪笑小説』 東野圭吾 集英社文庫 279P【C】
短編小説が9つ入ってて、暇な時間に気軽に読めてイイ!!
内容は「世にも奇妙な物語」にそのまま使えそうな感じでした。
その1つの「超たぬき理論」には、いつの間にか私も納得して読んでしまってたのですがオチにやられました。

『あの頃ぼくらはアホでした』 東野圭吾 集英社文庫 289P【C】
東野氏のエッセイです。これはかなり面白かったです。昔はスゴイなぁとしみじみ。
これを読む時は部屋で1人で読む事をオススメします。

『名探偵の呪縛』 東野圭吾 講談社文庫 288P【D】
まぁ…ハズレですね。謎の部分は予想通りの展開ばかりでした。
369白川道(☆☆☆8343):04/02/02 01:27
☆げっとの方々、おめでとうございます。
新規参加の皆さん、よろしくお願いします。

スティーブン・キング『ゴールデンボーイ』新潮文庫507p【C】

「刑務所のリタ・ヘイワース」と「ゴールデンボーイ」の2篇収録。
両方映画化されている。映画では前者は「ショーシャンクの空」というタイトル。
この人の作品は映画で見たほうが面白いかな。
370コウイチ(☆☆5619):04/02/02 23:40
 『幻夜』 東野圭吾 集英社 524P

 阪神淡路大震災を発端に、闇の社会へ歩み寄る2人の物語です。
「白夜行」と言えばスーパーマリオですが、今回も幾つかの有名な
時事を絡ませて進んでいきます。その辺りの時代の動きを感じながら
登場人物の姿を描かれていく展開は面白いです。
「殺人の門」や「悪意」はやり切れない思いで一杯でしたが、幻夜では
感情移入できなかったためか、凄惨な物語のわりに普通に読めました。
その分、ページ数のわりに読了後の余韻も少し薄かったりします。
すごく面白かったですけど。【C】
3711月の集計:04/02/03 02:58
┏━━━━━━━━━┓ ∧∧   「総」は読書マラソン
┃1月の読破数集計   ┃ (゚ー゚*) < スレッド全体の累計
┣━┯━┯━━━━━┻○○┯━━━┯━━┯━━┓
┃位│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊数│ ☆ ┃
┃--│--│- - - - - - - - - -.│−−−│−−│−−┃
┃ 1│10│MJ          .│  7135│  18│ * 2┃
┃ 2│15│HANA        │  6620│  16│ * 1┃
┃ 3│28│白           .│  5646│  15│    ┃
┃ 4│ 8│どん         │  5102│  19│ * 2┃
┃ 5│34│さま         .│  4932│  13│    ┃
┃ 6│35│(・Д。)        │  4884│  18│    ┃
┃ 7│20│OPERA         .│  4226│  11│ * 1┃
┃ 8│37│えり            │  3749│  13│    ┃
┃ 9│38│コワ           .│  3742│  11│    ┃
┃10│41│かいん        │  3556│  12│    ┃
┃11│ 9│コウイチ         .│  3462│  10│.   2┃
┃12│19│甲本ヒロヒト      │  3088│  . 8│ * 1┃
┃13│39│ケヴィン・レンコン   ....│  2939│  10│    ┃
┃14│ 6│ですな        .│  2920│  . 7│.   3┃
┃15│50│ざき           .│  2473│  11│    ┃
┃16│53│鳥崎            │  1811│  . 7│    ┃
┃17│27│肉球         .│  1696│  . 5│    ┃
┃18│ 4│トビ子        │  1654│  . 5│.   3┃
┃19│29│かえるくん      │  1590│  . 5│    ┃
┃20│51│ヨサリアン大尉  ....│  1536│  . 6│    ┃
┃21│ 5│白川道       .│  1535│  . 4│.   3┃
┃22│24│テタ            │  1122│  . 3│    ┃
┃23│18│ウサギ        │  1033│  . 4│.   1┃
┃24│11│みんちー       ...│  . 584│  . 2│ * 2┃
┃25│76│某ヌレの389      │  . 342│  . 2│    ┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━━┷━━┛
* 上下巻などの場合も冊数は1冊づつカウントしています。
372白川道(☆☆☆8669):04/02/03 05:02
>>371
集計いつもご苦労様です。

山田風太郎『甲賀忍法帖』角川文庫326p【B】

アッパーズで連載中の漫画『バジリスク』の原作。
漫画にはまって次の号を待つもどかしさに耐えかねて原作買っちゃいました。
伊賀と甲賀の愛憎入り乱れる忍法対決は最高です。
373(・Д。)(4884):04/02/03 18:21
>>371
集計乙様です(´∀`)ノ旦

澁澤龍彦全集 2巻 澁澤龍彦 河出書房 560P
収録作品は「黒魔術の手帖」「神聖受胎」の二点と1960〜61年の補遺。
やっぱりボクはこの人の作品が大好きらしく、時間こそかかったものの、
楽しく読むことが出来た。
裁判記録もこれから役に立ちそうでいい感じ。
ただ、作風が作風だけに、やっぱり人を選ぶのは仕方ない所でしょうか
個人的にはA評価なんだけど。【C】
つまり何なんだ 景山民夫 新潮文庫 309P
これぞ痛快エッセイとでも言うか。
目に付く「なんか変だな?」に文句をぶつけまくる名作エッセイ。
自身が小市民なせいか、彼の意見には勇気付けられる事多数。【B】

>>353さん、>>355さん
☆おめでとうございます(´∀`)ノ旦旦
374(・Д。)(5753):04/02/03 18:22
…あ、ページ数足し忘れしてました。しょんぼり。
375白川道(☆☆☆8859):04/02/03 21:32
『二時間目国語』監修小川義男 宝島社190P 【C】

小学校から高校までの国語の教科書に取り上げられる作品を収録。
「スーホの白い馬」や「スイミー」など。
ノスタルジーにひたれる。
376MJ(☆1335):04/02/03 21:42
OPERAさん、どんさん、☆ゲットおめでとうございます。
>>371さん、集計おつかれさまです。

ベルトラン・ピュアール『夜の音楽』(集英社文庫)310P

ロンドンで独身女性が連続で襲われる事件があった。
犯人が死体に施した奇妙な工作の意味は?
タイトルは象徴ではなく、実際に「音楽」が深く関わってくる。
ただし60年代の英国ロック、それも極めて限定されたものなので
「音楽ファンだというから話してみたら、偏狭的なロックマニアだった」
というような、嫌なイメージが残る。
流行歌の引用は、作品の印象を安くするだけではないか。【D】

『日本児童文学体系20 山中峯太郎・高垣眸集』(ほるぷ出版)550P

昭和一桁代の少年冒険小説、
山中峯太郎『亜細亜の曙』と高垣眸『銀蛇の巌(いわや)』を収録。
我ながら相当アンタイムリーだなあと思いきや
後者には新選組が登場、主人公たちと芹沢鴨を討つシーンが含まれる。
偶然。【C】
377MJ:04/02/04 00:32
>>376に念のため補足
ロックだったのが嫌なんじゃなくて
「音楽」という総括的な単語を使っていながら、狭いロック一辺倒だったのが
ひっかかったってことです。
378たけぺー:04/02/04 03:23
はじめましてです。
何だか楽しそうなので私も参加させてください。
昨日読み終わったのからカウントしても良いですか?
『イルカの島』アーサー・C・クラーク 229P
30年前に書かれたとは思えないくらい新鮮でした。
SF慣れしてないからかな〜?
379たけぺー229:04/02/04 03:25
・・・すみません書き込みにも慣れてないもので・・・
【C】かな?
380HANA(☆7826):04/02/04 21:13
OPERAさま、どんさま、☆おめでとうございます。
たけぺーさま、よろしくです。

『怪異学の技法』 東アジア怪異学会編 臨川書店 497p
歴史上に見える怪異をまとめている。主に平安から江戸期までが中心となっている。
東アジアと銘打っているわりには中国が三篇収められている以外は、ほとんど日本のものであった。
予備知識がないと理解しづらいのもあり、評価としては【C】

『サイコトパス』 山田正紀 光文社 351p
ミステリ?
刑務所に収容されている人物の依頼を受けて、バラバラ殺人?の調査に乗り出す主人公の周りで、体の一部を名前に持つ人々が暗躍する。
ミステリとして読んでしまったので肩透かしを食らわされたが、SFもしくはホラーとして読んだら及第点。最後の部分に不満が残ったかな【C】

『「超」怖い話Γ』 平山夢明 竹書房文庫 225p
Γはガンマです。念のため。
怪談集。夜中に読んだので、なかなか嫌な気分になれた。こういうのは雰囲気が大事ですな。
凡百の怪談話が多い中で、これと新耳袋のシリーズはなかなか読ませることができると思う。
好みは人によって分かれるだろうが・・・【C】

『亜智一郎の恐慌』 泡坂妻夫 創元推理文庫 280p
本格ミステリ。
これは先に同じ作者の『亜愛一郎』シリーズを読んでいるか、で評価が分かれると思う。
舞台は江戸、隠密方雲見番が将軍の密命を受けて様々な事件を解決する。
事件事態は将軍が暗殺されかけたり、洒落になってないのが多いのだが(いろんな意味で)のほほんとした筆使いがそれを感じさせない。
個人的にはこの筆遣いは好き【C】
381白川道(☆☆☆9182):04/02/04 21:48
内田百閨wノラや』ちくま文庫323P 【C】

内田百闖W成9。気難しそうな顔をしたアノ百關謳カが、家で飼っていた
猫がいなくなったので大混乱する。そんな意外な一面を見せる百關謳カに
惚れ直しました。
382某ヌレの389(1570):04/02/04 22:23
>>371
集計乙です。

>>たけぺーさん
新参者同士☆を目指して頑張りましょう。


『分身』東野圭吾 集英社 372P【B】

これからの時代はこれが現実になるかも知れないなぁと思い考えさせられた。
発生生物学を学ぶ人には強くオススメしたい一冊。
この後、主人公の2人がどういう人生を歩む事になったのかが気になるところですね。

てか93年に書かれた事に一番驚きました。
383ヨサリアン大尉(3175):04/02/04 23:06
>>371
集計お疲れさまです。
☆ゲットのみなさま、おめでとうございます。
某ヌレの389さん、たけぺーさん、よろしくお願いします。

封印再度 森博嗣 講談社文庫 564p
犀川&萌絵シリーズの第五弾。トリックは少し無理があるものの
かなり面白い。しかし五作目にして犀川先生もずいぶん変わって
きたような…。また第一作「すべてがFになる」では警察関係者は
全て無能のように書かれていたが、本作品ではやや持ち上げぎみに
書かれている。著者も人間が丸くなってきたということでしょうか。
【C】

棠陰比事 桂万栄 岩波文庫 297p
宋代にまとめられた中国古典判例集。合計百四十四の事件と判例が
収められている。田畑をかすめ取ったり、役人が不正をしたり、
工人の手抜き工事…あれ、いまとあまり変わらないような。しかし
多くの事件で拷問と冤罪が繰り返されていることを考えると、少しは
人間も進歩したのかな。中国ならではのオカルト的解決方法も面白い。
訳は駒田信二。【C】
384たけぺー517:04/02/04 23:53
HANAさん・某ヌレの389さん・ヨサリアン大尉さん
もちろん他の皆さんもよろしくお願いします^^
昨夜あの後読み終わったのが
ちょっと前にコワさんが読んでいた
『魔法使いとリリス』シャロン・シン 288p。
ハッピーエンドながらも淡々とした最後が
かえって余韻を誘っているような?
じわじわと鳥肌が立ちました。

浅田次郎ならラストシーンであと10pは稼ぐのではないかと^^
嫌いじゃないんですけど♪【C】
385日暮(1089):04/02/05 12:49
マラソン初参加よろしくお願いします。

しろばんば 井上靖 新潮文庫 531P
名作。登場人物の変化に特に感動。【B】

まほろ市の殺人 春 無節操な死人  倉知淳 152P
やや薄め。ミステリとしては軽い。【C】

魔術はささやく 宮部みゆき 新潮文庫 406P
周りの評価は高めだけど、自分としてそれほどでもなかった。
込み入ったミステリの読みすぎだろうか。
ミステリとしても、心情モノとしても中途半端なように感じられた。【C】
386(・Д。)(6399):04/02/05 19:43
たけぺーさん、日暮さん、宜しくお願いします(´∀`)ノ旦旦

ステーシー少女ゾンビ再殺談 大槻ケンヂ 角川ホラー文庫 191P
鋭利でも無ければ、粘着質でもない、ただの塊となった狂気が襲い掛かってくる一作。
まだ読んで無い作品も一杯あるけど、ボクはこの本が一番「らしく」て好きだ。
話の内容は考えると不条理極まりなく、ナンセンスとしか言いようが無い。
なんとなく無視される世界背景。それ以上でもそれ以下でも無い筆力。
欠点を探せば、それこそいくらでも出てくるだろう。
だが、それを補って余りある、彼の潜在能力(?)にただただ圧倒された。
マジお勧め。【A】

メタモルフォセス群島 筒井康隆 新潮文庫 291P
収録作品はどれも彼の十八番が満遍なく発揮されていて、面白い。
特に「走る取的」これは最高だと思った。
文章のみを辿っていくと他の作品(メタモルフォセス群島とか)のが面白いが、
この作品の情景描写を頭の中に思い描いてみると…あまりにもシュールで。【B】

シッダールタ ヘッセ 新潮文庫 164P
それなり。申し訳無いがそれなり。
ずいぶん淡々とした一代記だなぁ、と思いつつも。
西洋的価値観から見たシッダールタの話でありました。心なしか二元論的。
シッダールタの会話が殆ど二名のみで行われる部分とか。
でも、好きな人は好きなんじゃないでしょうか。【C】

今回はいつもの三割増し位で良作揃いでした。嬉しい。
387コウイチ(☆☆5973):04/02/05 21:52
 たけぺーさん、日暮さん、よろしくお願いします。

 『ビタミンF』 重松清 新潮文庫 354P

 家庭を持つ中年男性をテーマにした短編集7つ。
家庭の問題に対し、昔を回顧したり、父親としての妥協や後悔の念を
つづった物語です。それは今のお父さんの姿であるようですが、
自分の中では作り物のお父さんであるように思えてならないです。
それは著者のあとがきにも書かれてあるのですけれど。
それにしても、ぞんざいに扱われるお父さんが不憫でなりません。
現代の父親も本当にそういう境遇なのでしょうか。【C】
戦争と平和 I〜III・トルストイ・訳:原卓也 集英社世界文学全集47〜49・計 1565p

翻訳の差が、これほど出るとは思わなかった。 敬意を表して   →【 A 】
以前読んだ(挫折)のと、あまりにも印象が違うので、図書館から、
かつて手にした訳者の本を借りてきて比較した。

・・・あまりの差に愕然。挫折本は小説になってない感じだった。
訳文がこなれてないと言うより、
『ああ、中学生の頃のテストの英訳の答えってこんな感じだったかな』
という連想が、ふと頭をよぎるほど、論理的思考の記述部分は、まさに最低だった。
また、このへぼ訳を、よくも二巻の途中まで読んだなと、過去の自分の忍耐強さに感心した。

今回読んだ本の訳者、原卓也氏(東京外語大の教授)の『戦争と平和』は、
200年の時間と空間を超越して、ナポレオン戦争時代の空気を感じさせてくれた。
*新刊での入手は困難か。

インド洋航空戦(下)・谷甲州・中央公論社・209p
シリーズもの。淡々としていて展開が遅い。→【 C 】

A君(17)の戦争 6 ・豪屋大介・富士見ファンタジア・419p
シリーズ第6弾。今回のニイタカヤマノボレは、
なかなか良かった。刊行時期(12月)も一つの狙いだったか。→【 C 】
389テタ(8915):04/02/06 00:23
『不気味な話1 江戸川乱歩』江戸川乱歩 河出文庫 367p
江戸川乱歩のアンソロジー。探偵の出てこない短編を集めたもの。【C】

『中谷宇吉郎随筆集』中谷宇吉郎 岩波文庫 386p
寺田寅彦が読みたくなった。【C】
390たけぺー(878):04/02/06 01:47
日暮さん・(・Д。)さん・コウイチさん
よろしくお願いします^^
『閉鎖病棟』帚木蓬生 新潮文庫
某所でかなり話題になっていたので気になっていた1冊。
精神科医の先生が病院の話を書いているので
てっきりドキュメンタリーかと思いきや全然違いました。ただの思い込み。
途中ちょっと辛いかな〜と思いましたが
最後にどっと来てさらっと救ってもらった〜。【B】

それにしても皆さん読むの早いですね。

391OPERA(☆1311):04/02/06 12:54
「バルタザールの遍歴 / 佐藤亜紀」 346P 【C】
佐藤亜紀のデビュー作。
この人の本を読むのは3回目だけど、この人の書く話はどれも
「ダメ男(主人公)・謎めいた美女・主人公を振り回す不敵な男」
という構図に思えてきた。

「慟哭 / 貫井徳郎」 418P 【C】
犯人と警察の視点の同時進行だと途中までずーっと勘違いしながら読んでた。
最後の最後まで騙された。新興宗教のくあたりが面白い。


392白(5946):04/02/07 00:08
>371の方集計乙です。たけぺー氏、日暮氏よろしくです。
「三毛猫ホームズの世紀末」 赤川次郎 【C】 300P
話が結構ごちゃごちゃしていました。
詩人というのはやはり変わっているのかな、と思いました。
393えり(5651):04/02/07 00:25
『青のフェルマータ』 村山由佳  集英社 253p

トラウマで声が出なくなった主人公の、イルカとチェロに触れて過ごす生活を綴った小説。
私が今まで読んだ、この人の作品とはちょっと違う題材だった。
雰囲気は一緒なんだけど。
主人公の性格に関する描写が少なく、主人公の像は結びにくいものの
ストーリーは面白かったし、イルカによる心のセラピーに関する記述は興味深く読めた。【C】

『受難』 姫野カオルコ  文芸春秋 219p

この人の作品は一度読んでみたいと思ってたんだけど、どれを読めばいいのか・・・と
迷って、とりあえず代表作を読んでみた。
内容はかなりギャグっぽかったけど、恋愛、付き合うということをかなり客観的に分析している
シーンはすごく鋭いと思った。
主人公がかなりいい人なので、最後に幸せになれてよかったなぁ・・・【C】


『翼―cry for the moon』 村山由佳  集英社 553p

親子関係でトラウマを持った主人公が、恋人が残した子供と共にアリゾナで
インディアン(この作品の内容を踏まえて敢えてこの言葉を使います)の
伝統的な生活、生き方に触れていくという作品。
『青の〜』と主人公の設定は似てるかんじ(直前に読んだから余計そう感じるのかも)
で、やっぱり主人公の性格の描写はかなり少なくて、捉えどころはないけど
主人公を取り巻く環境や人の設定が面白かった。
感情移入とか、共感はしにくいけど、設定の面白さで読むかんじでした。【C】
394甲本ヒロヒト(☆1707):04/02/07 03:46
>>371さん毎回ありがとうございます!

『自由論』 J・S・ミル 岩波文庫 288p

個人の、社会に対する社会的自由とは何か。
社会の、個人に対する正当な権力の本質とは。
「言論の自由に対する抑圧は世論に従って行使される場合にも、
世論に反対して行使せられる場合と同様に、あるいはそれ以上に有害である。」
「大衆に変わって思想しつつあるのは、新聞紙を通じて時の弾みで大衆に呼びかけたり、
大衆の名において語っているところの、大衆に酷使している人々に異ならないのである。」
「その国の主なる能力者を全て統治団体の内に吸収することは、
遅かれ早かれ、統治団体そのものの精神的能動性と進歩性とにとって致命的となる」
等、現代への批判としてもなんら問題ない、良い内容だった。【B】

『真の独立への道』 M・K・ガーンディー 岩波文庫 177p

個別の論に関しては、日本の尊皇攘夷あたりの思想もこんなんかなぁ、という感じ。
もちろんガンジーは暴力を手段に用いないわけですが・・・
非暴力主義は大きな「理想」。もちろん「現実」がありそれに対応しなければ
ならないことも多いわけであるが、その行動の根底には理想、信念が
無くてはならない。それを持たずに現実に妥協した時ニヒリズムが生じる。
そしてガンジーはそれを持ち、貫き通した。【C】

『射駒タケシのパチスロ日記 TAKE IT EASY』 射駒タケシ 辰巳出版 266p

雑誌に連載されていたパチスロ日記。月ごとの連載だし細かく書いていないから、
あまり立ち回りに役立つ・・・とかじゃないんだけど、僕はこの人の文章が
わりかし好きなので読んでて楽しいです。01/1〜02/12と期間も長いので、
色々な台が取り扱われているために、時代の趨勢がわかってその辺もイイ【C】

395かいん(3993):04/02/07 12:17
>371
集計乙華麗様です。

『シャーロックホームズの事件簿』コナン・ドイル 深町真理子 訳 創元推理文庫487p【C】

後期ホームズの短編集(全12話)一風変わった作品が多い

その中の1編から。
「ガリデブが三人」(ガリデブという名の奴を3人集めたら遺産を貰える)
という作品は「赤髪連盟」(赤い髪の奴には簡単で高給な仕事ができる)
のトリックや犯人のねらい(*無意味な事*にあたかも意味をもたせて、
本当の目的を隠匿する形式)を応用した構成だった。
これはホームズが常日頃語る「様々な事件には共通点がある」を
証明したような作品で大変興味深い。
396某ヌレの389(1984):04/02/08 00:25
『トキオ』東野圭吾 講談社 414P【B】

東野作品で初めて感動しました。
内容は書くと長くなるので省いてしまうが、本当に素晴らしい作品だと思う。
どうでもいいけどトキオと聞いて、本当の由来(終章に記載)の方を思いついた私は古い人間なんだろうなぁ。
397HANA(☆8918):04/02/08 07:07
前のレスに書き忘れた(TT
>>371 お疲れ様であります。いつも感謝しております。
MJ様☆おめでとうございます。

『稲垣足穂全集4』 稲垣足穂 筑摩書房 458p
「少年愛の美学」及びそれに関する作品を集めている。
少年愛を詩のレベルまで高めていると感じた。
無論これは観念のレベルで、現実は違うと認識しないといけないけど。
全編に漂う文章の雰囲気は実にいいと思う。【C】

『白い僧院の殺人』 カーター・ディクスン 創元推理文庫 354p
本格ミステリ。いわゆる『雪の密室』がテーマ。
詳しく書くとネタバレになるから書けないけど、コロンブスの卵を思い出した。
登場人物のドタバタの方が気になったなあ。【C】

『生田耕作評論集成T』 生田耕作 サバト館 280p
主にシュールレアリズムに関する評論を取り扱う。
といってもシュールレアリズム自体ではなく、それに関する作家とかに対する論評。
攻撃的でなかなか面白い。いわゆる時代と踊ってる方々を断罪しておりますな。
後半は美術と翻訳について。【C】
398鳥崎(3057):04/02/08 21:44
>371 集計ありがとうございます。

『風の博物誌(上・下)』ライアル・ワトソン
木村和枝=訳 河出文庫 p557(332,225)

天気、空気、大気など、風に関するあらゆることについて書かれている。
宇宙と地球の大気の境界の話、火山の大噴火と世界的天候不順との関係、
イオンと生体電気の話など興味深い話が多く、有意義だった。
科学的な話が多いが、風に関する文学、音楽にも言及が行き届いている【B】

『近藤勇白書』池波正太郎 角川文庫 p562

新撰組の話。新撰組内でも登場人物がかなり絞られているので
少し物足りない。近藤の次に永倉新八がよく登場し、彼と
近藤、及び他の新撰組隊員との人間関係が面白かった。【C】
399(・Д。)(7496):04/02/08 22:41
武装島田倉庫 椎名誠 新潮文庫 214p
名作。混沌とした世界での「生活」に焦点が絞られているのか、
その世界を動かす重大な事件もあまり起こさず、
「日常生活の中の変わった事件」程度のレベルで色々な事象を書ききっている気がする。
どう言えばいいのかは分からないが(失礼!)面白かった。長さも丁度いいし。【B】

深い河 遠藤周作 新潮文庫 373p
超名作。すぐに読み終えるのが勿体無い気がしてゆっくり読んでいたが、
一人一人の人間的背景、「主要人物以外も皆苦労している」を基本としたインド、
それぞれの交錯する思い、全てがとても気に入った。
最初は難しそうだと思って敬遠していたが、そう難しい文章って訳でも無かったし。
ただ、ちょっと宗教色が強いかな、って思う人も、居るかも知れない。【A】

どすこい(安) 京極夏彦 集英社 510p
でぶパロディ。自分の体型を引き合いにだしちゃうとあまり笑えないが、
つい笑ってしまった。元ネタを知らないが、つい笑ってしまった。
そう面白いギャグ連発!って訳では無いが、つい笑ってしまって、
つい読み耽ってしまって、つい510pを一日で読み終えてしまった。【C】
400たけぺー(1399):04/02/09 16:51
あなたの人生の物語 テッド・チャン 521p
賞もたくさん取ってるし設定とかは解るんだけど(多分)
悲しいかな私には合いませんでした。
何だかガラスの向こうでコトが進んでるって感じ?
こういうときは読み進むのに時間がかかります・・・
【D】すいません
401かえるくん(5725):04/02/09 21:07
「きみにしか聞こえない」乙一 201P【C】
表題作の他に2篇収録。
切なさなら、前読んだ『幸せは〜』の方が強かったかな。
アイデア良かったと思う。

「怪しい人びと」東野圭吾 273P【B】
この人の短編を始めて読んだ。
大がかりなトリックは無いけど、短編ならではの
おもしろさがあった。やっぱこの人の作品は好き。
402某ヌレの389(2251):04/02/10 02:55
『おれは非情勤』東野圭吾 集英社 267P【C】

平仮名が多いなぁと思いながら読んでたのですが…小学生向けだったのねw
そのせいかトリックもイマイチだったので、ミステリーとしては【E】でしょうね。
ただ、これは社会性を重視して書かれた物だと思うのでこの評価。
最近の小学生は変わったなぁとしみじみ思ってしまう。
403日暮(1276):04/02/10 08:45
みなさんよろしくです。個別レスできなくてすみません。

夢十夜 他二篇 夏目漱石 岩波文庫 187p
難しかった。わかるのも中にはあったけど・・・。
本を読む力がもうちょっとついたらまた読み返したい。【C】
404日暮(1629):04/02/10 23:30
アクロイド殺し アガサ・クリスティ ハヤカワ文庫 353p
有名ミステリ小説。トリックがわかっていたのでやや残念だったけど、
やはり面白かった。エルキュール・ポアロの登場シーンにワラタ。
あと、最後の一行もワラタ。【A】
405日暮(1629):04/02/10 23:33
またsage忘れた・・・鬱・・・
406たけぺー(1901):04/02/11 03:28
「勇気の木」ダイアン・チェンバレン 文春文庫 502p
作者が心理療法士を経験しているだけあって
とても気遣いのあるセリフの一つ一つに感動&感心。
そういう意味でも何だか勉強になる1冊でした。
内容は二人の母親がそれぞれの愛娘を助けるために戦う物語?
いや〜良いお話でした【B】。
407かえるくん(5948):04/02/11 15:09
「夏と花火と私の死体」乙一 223P【C】
表題作の他1編を収録。
『私の死体』の1人称で語られている。それがすごく不思議な感じ。
構成や描写もよかったが、こんな小学生いたら怖いなと、ふと思った。
408(・Д。)(7866):04/02/13 00:40
筒井康隆全集2 筒井康隆 新潮社 370P

収録長編の、48億の妄想が面白かった。
長編なだけあって随分とペースはゆったりだが、
開戦直後からいきなりペースがあがり、振り落とされそうになる。
この文章の疾走感がたまらない。
言葉で言い表すのは難しいけど、ただ面白かった。【B】
409テタ(9215):04/02/13 22:54
『癒しとカルトの大地』海野弘 グリーンアロー出版社 300p
明るいカリフォルニアのもうひとつの一面、カルトのふるさとであることを
指摘している。事実の羅列が多いので深みに欠ける。【C】
410ヨサリアン大尉(3948):04/02/14 09:12
美味礼賛 上・下 ブリア=サヴァラン 岩波文庫 553p
元祖グルマン親父であるブリア=サヴァランによる「味覚の生理学」。
その内容は冒頭の「新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって、
天体の発見以上のものである」という箴言に集約される。「こんな
蘊蓄オヤジと一緒に食事をしたくない」という向きも少なからず
あるようだが、それは誤解だろう。旨いもののためには金に糸目を
つけないような下品な路線とは一線を画し、王侯貴族でも庶民でも、
それぞれちょっと工夫をすると食事はこんなに楽しくなりますよと
いうメッセージが全編を通じて感じられて好ましい。著者の亡命時の
エピソードからも人柄が感じられる。【C】

白蛇抄 水上勉 集英社文庫 204p
仏教界の病根を、蛇性の女、うた女 (ね) の愛憎劇を借りてつまび
らかにしている。京都・丹後の情景も豊かでまあ面白く読めるの
だけど、時間の経過が上手く表現されていないような…。同じ
テーマなら、ずっと昔に書かれた「雁の寺」の方が凝縮感とテンポが
あって面白いと思う。内容とは関係ないが小柳ルミ子の表紙はちょと
つらい。【C-】
411ですな(☆☆☆7396):04/02/14 15:47
高木彬光「邪馬台国の秘密」角川文庫368P
前人未踏のアプローチ【B】
高木彬光「古代天皇の秘密」角川文庫335P
かなり煩雑で読みにくいうえキャラが弱すぎですな【D】
本棚探偵の冒険・喜国雅彦・双葉社刊・上製(タイトバック),帯,函,月報付・396p

蔵書・古本等に関する爆笑必至エッセイ集。
この本を手にする始まりは、ある本(前スレでAを付けた『死都日本』)に函を作ろうと思い立ち
ネット検索していると、函の作り方と共に、この本を紹介しているページに行き当たった。
漫画家・喜国雅彦氏の作品は、以前から知ってはいたが、
これほどの蔵書家だとは知らなかった。この本自体も、非常に凝った作りで、
タイトバック製本(本を開いた時に、綴じと背の間に隙間が出来ない形式)で
作られている。
「買った本はちゃんと読みましょう」には頷かせられた。→【 B 】
413かいん(4223):04/02/14 23:08
『全体主義観念の(誤)使用について』スラヴォイ・ジジェク 中山徹+清水知子訳 青土社 330p【C】
難解でした。もう一度読み直ししたい。
部分的には理解できても全体的な理解が追いつきませんでした。
414たけぺー(2365):04/02/14 23:16
『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎 新潮文庫464p
江戸時代から鎖国になっている島の不思議なお話。
「第五回新潮ミステリー倶楽部賞」を取っているんですが
私の持っている「ミステリー」の印象とはちょっと違うお話です。
(謎解き不得意なもんで普段はかなり敬遠しがち)
現実の中にちょっと紛れ込んだファンタジーかな?
こういうのかなり弱いんです^^【B】
415鳥崎(3693):04/02/15 15:11
『ただ栄光のためだけに 堀内恒夫物語』 海老沢泰久 文春文庫 p360

現巨人軍監督の、主に現役時代の伝記。現在の風貌からは
イメージしにくい20代半ばまでの破天荒な私生活と、登板の多さに驚く。
筆者の言い切り型の語り口が小気味よい。【C】

『粋で野暮天』 出久根達郎 文春文庫 p276

古書店店主でもある筆者の、本に関するエッセイ集。
筆者の回顧録、交遊録でもある。5ペーシぐらいのエッセイが多かった
が、彼はもう少し短いものの方が真価を発揮するような気がする。
引用が多いのを親切と取れば許せる範囲ではある。
徳川慶喜家と、串間努氏の著作に興味を持つ。【C】
416某ヌレの389(2972):04/02/15 20:10
『放課後』東野圭吾 講談社 346P【C】
江戸川乱歩賞を受賞し、デビューのきっかけになった作品です。
ストーリーはなかなかだと思います。でも密室トリックは期待してた程のモノでは無かったですね。

『毒笑小説』東野圭吾 集英社 308P【D】
内容は『怪笑小説』と似た感じで、短編が12作品収められてます。
ただ『怪笑小説』よりも恐さは減ってしまってたのが残念。

『サンタのおばさん』東野圭吾&杉田比呂美 文芸春秋 67P【C】
なんと言うか…絵本ですね。
東野氏お得意?の社会風刺を交えて書かれてます。
417どん(☆☆☆1829):04/02/15 20:38
ロジェ・マルタン・デュ・ガール『チボー家の人々 8〜13』白水Uブックス
合計1826P
やっとこさ読み終えた・・・
物語の後半部分は、サラエボ事件から大戦勃発に至る緊迫した情勢を背景に
主人公の一人ジャック・チボーの戦いをどっぷり描く『一九一四年夏』と『エピローグ』の
二編で構成されている。平和の時代を描いた前半部分と見事な対称を成している。
ところで、この作品の執筆期間は二つの世界大戦の間のおよそ20年間である。
著者は自作によって過去を思いながらまた同じ事が繰り返されようとしていた世界を
どう生きていたのだろう?【B】

うーん、なんだか堅苦しいレスばっかりしてるような・・・まあいいか
418日暮(2775):04/02/15 23:39
『緋色の囁き』綾辻行人 講談社文庫 471p
ややグロ。ホラータッチで物語は進むが、最後はやはり綾辻。
まぁまぁ。【C】

『それから』夏目漱石 角川文庫 335p
三四郎、門との3部作の2つめ。
門→三四郎と読んできて、門では詳しく書かれなかった2人の結ばれるところが
わかってよかった。おもしろかった。【B】

『ひらいたトランプ』アガサクリスティ 340p
ブリッジのゲームを通じて容疑者の心理状態を推理し、犯人に迫る―。
どんでん返しな内容も○。ポアロかこいい。【C】
419テタ(9500):04/02/16 00:12
『駆け出し数学者ドイツへ行く』高山幸秀 文芸社 285p
Web上で公開されていた留学日記。【C】
420MJ(☆☆3145):04/02/16 00:41
たけべーさん、日暮さん、よろしくお願いします。

>>たけべーさん
私もテッド・チャンは苦手です。グレッグ・イーガンも。
カードも微妙だし、80年代以降のSFは総じて相性が・・・。
グレッグ・ベアなんかはすごくいいんですが。

F.W.クロフツ『マギル卿最後の旅』(創元推理文庫)380P

『樽』で有名なアリバイ崩しの巨匠・クロフツの代表作。
凡人型探偵の試行錯誤、集団ではないだけで、後代の警察小説のテイスト。
タイトルがすごく好き。【C】

アーネスト・ヘミングウェイ『武器よさらば』(新潮文庫)490P

純愛とはいってもけっこう冷めてるように見えてしまうが・・・
読者のせいか。時代のせいか、作者のせいか、訳者のせいか。【C】
421MJ(☆☆3145):04/02/16 00:46
コルネーリア・フンケ『魔法の声』(WAVE出版)630P

ドイツの児童小説。
本を朗読して、中に書かれたものを外へ出すことが出来る親娘の話。
何となくジョナサン・キャロル『死者の書』を連想させる。
本好き万歳のような内容でいて、後半はそういう人生に結構辛らつなのがいい。
キャラクターを制御しきれてないような気がするが、クライマックス以降はよかった。【C】

ナイオ・マーシュ『死の序曲』(ハヤカワポケミス)

クリスティーと同時期に活躍した英国の女流作家(豪州出身)。
素人芝居の劇場で起こった、ピアノ奏者の射殺。
捜査シーンよりも演劇の練習風景が楽しい。
作者自身演劇畑の人間だからか、活き活きとかかれていて
「ああこういうやつ、いるいる」と嬉しくなってしまう。【C】
422たけぺー(2543):04/02/17 00:18
>MJさんよろしくお願いします^^
テッド・チャン苦手ですか♪仲間が居ると嬉しいです。
翻訳物はどうしても訳者が介在している都合上「本当にこういう話であったのか?

という疑問が常にありますね。
特に楽しんで読めなかった時とか・・・
ついでにつまらないことですみませんがワタクシ「Takepe−」なんです。
。ネット上の『パピプペポ』と『バビブベボ』は判別つきにくいんで私にもなんとも言えないのですが^^

で、「タイムスリップ・コンビナート」笙野頼子 178p
辛かったです・・・芥川賞?
アヤシイ世界という意味では川上弘美と同じくくりだとでも言うのでしょうか??
うーん解らない。
要するに言葉遊びがしたかっただけなんだろうと解釈しよう。
お好きな人が居たらすみませんが【E】

ここ半年くらい良い本ばっかりに出会えていたので
「ひょっとしたら本ってみーんな面白いのかも?!」と
よく考えないで手にしたのが失敗でした。
やっぱり吟味して買うことにします。
423コワ(4825):04/02/17 09:57
『ダレン・シャンU 若きバンパイア』 ダレン・シャン 302P 【C】
一巻よりもおもしろい。クレプスリーがだんだんと良い人になってきた。
ダレンがこれから悩みながらどんな道をたどっていくのか楽しみ。
424OPERA(☆2713):04/02/17 10:10
「一八八八切り裂きジャック / 服部まゆみ」 781P 【C】
クライマックスは怒涛の展開だったのでスラスラ読めたけど、
そこに行き着くまでがあまりにも長い。
無駄に長すぎるような気がした。でも一応全部話に繋がっているから
端折ったらどこか物足りなくなるんだろうけど・・・

「総統の子ら / 皆川博子」 621P 【B】
戦闘のシーンが長くて途中辛かったけどそれでも面白くて一気に読めた。
戦争は負ければその時点で悪なんだよな・・・ラストがやりきれなかった。
ナチス関連には誤情報が多そうだから調べてみようかな。
425HANA(☆9887):04/02/17 22:21
『死時計』 ディクスン・カー 創元推理文庫 382p
本格ミステリ。
今までカーの有名どころばかり読んでいたので、それに比べるとしょうしょうイマイチの気がしないでもない。
前半、登場人物のほとんどがアレというのも気になった一面【C】

『定本ラヴクラフト全集8』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 406p
エッセイ集。
小説と違って作者の思想が生で出ている。
政治問題とかは同意しかねるものが多いが、紀行文は自然等の美しさを詠ったものが多く良かった。
英語が苦手なので文学論は良くわからなかった。【C】

『季刊幻想文学21』 幻想文学出版会 191p
雑誌。特集はロシア東欧幻想文学。
ロシアはともかく東欧は妙に旅情をかきたてられる地名が多い。
プラハ・キエフ・トランシルヴァニアetc
しかしこの地の幻想文学はなじみが薄いので、実に興味深く読めた。
しかし共産主義が崩壊した今、どのようになっているか気になるところでもある。【B】
426たけぺー(2795):04/02/17 22:25
「浜田広介 童話集」講談社文庫 252p
初心に還って。物心ついてはじめて読んだのがきっとこの人の本でした。
今読み返しても新鮮に心に響きます。
「泣いた赤おに」とかご存知の方も多いと思います。
アンデルセンも翻訳手がけていたようです。
あ〜いい話だ〜【A】
427ですな(☆☆☆7821):04/02/18 00:19
クリストファー・プリースト「逆転世界」創元SF文庫425P
アイディアは秀逸ですがどことなく歯切れが悪いですな
甘めに【B】
428日暮(3916):04/02/18 02:05
『予告殺人』 アガサクリスティ ハヤカワ 417p
伏線の張り方が良かった。何て自分は愚かなんだろうと思う。
犯人は分かったけど。【B】

『ハサミ男』 殊能将之 講談社 511p
どぎつい。あと2、3遍読まなきゃこの話を噛み締められなそう。
わかっていたけど混乱した。【A】

『ラヴレター』 岩井俊二 角川 213p
映画の小説版。淡々と読み進めてしまった。
自分がダメなのか、この本がダメなのか(゜Д゜;【D】
429かえるくん(7246):04/02/18 10:15
「イリヤの空、UFOの夏 その1」秋山瑞人 304P【B】
「イリヤの空、UFOの夏 その2」秋山瑞人 321P【B】
「イリヤの空、UFOの夏 その3」秋山瑞人 304P【A】
「イリヤの空、UFOの夏 その4」秋山瑞人 333P【A】
この本を読むまで、ライトノベルに偏見があったけど、
ほんの少しだけ弱まったと思う。
その3から少し読むのがつらく(いい意味で)なったけど、
結末はあれで良かったと思いたい。
430たけぺー(3097):04/02/18 23:40
『ダックスフントのワープ』藤原伊織 文春文庫 302p
表題作何だか尻つぼみで残念。作中話も中途半端でもどかしいし〜
最後の「ユーレイ」はちょっと良かったけど
あそこで扉を開けなければ帰って来る可能性は残されていたんじゃないか?!
・・・てな感じで待ち続けて欲しかったな〜。
不完全燃焼なので【D】
431コワ(5104):04/02/18 23:45
『外車十二景』 高斎正 279P 【D】
外車を題材にした十二の短編。どれもこれもいまいちなものばかりだった。がっかり。
432MJ(☆4200):04/02/19 01:53
>>たけぺーさん
大変失礼しました・・・お詫び致します。

ベルナール・ウェルベル『蟻』(角川文庫)385P

蟻と人間の文明の接触を書いた、ファーストコンタクトもの。
サイエンスホラーなのは悪くないが、エドモン博士以下、
主要登場人物が安く見えて残念。【C】

ジョン・ヴァーリィ『へびつかい座ホットライン』(ハヤカワSF文庫)350P

地球がインベーダーに制圧された未来世界。
へびつかい座から送られてくる謎の通信には、人智を超える技術のヒントが。
・・・誰が何のために?
クローンが大量に出てくるプロットは複雑だが、イメージは結構詩的【C】

マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『蒸発した男』(角川文庫)320P

警察小説の名作、マルティン・ベックシリーズ2冊目。
失踪したジャーナリストを追って、ベックがスウェーデンを離れ
単身ブダペストへ侵入、捜査を開始する。
ハンガリー動乱からソ連色に染まるまでの微妙な時期の街を活写。
なじみが薄くて評価が難しいが、作風は嫌いではない。【C】
433コウイチ(☆☆7144):04/02/19 03:09
 『奪取(上)』 真保裕一 講談社文庫 495P
 『奪取(下)』       〃        471P

 無二の親友から保証人にされた主人公は闇金業者から1週間以内に
1260万もの額を支払うように恐喝される。支払い能力のない親友と
主人公の道朗は偽札作りに着手していく。
物語の見どころは偽札作りです。それに情熱をかける人たちが1万円札作成に
至るまでの工程の精緻な描写から、充分に伝わってきます。
ただ印刷関係の単語に意味がわからないものが多く、想像しきれませんでした。
そこが少し残念です。これは読み手(自分自身)の問題ですが。
それでもストーリの壮大さは否応なしに感じました。【C】

 『かなり気がかりな日本語』 野口恵子 集英社 205P

 著者はじめての本とのことですが、とても参考になり、かつ面白かったです。
今、巷で使われているおかしな日本語をピックアップして、それらを
論理的に解説していき、どのように対処していくべきかを書いています。
やぱり、外国語を学んでいる人は日本語に対しての考え方も巧緻です。
また、今の現状を手本を示さない大人の責任であると結論にしているところは
すごいですね。これからは自分も気を付けていきたいなと思います。【B】
434OPERA(☆3297):04/02/19 12:40
「暗いところで待ち合わせ / 乙一」 262P 【C】
面白いと評判だったので前から気になってたけど、
そんなに大したことなかったような・・・。
ライトノベルみたいな内容だった。
この人の書く話の主人公は皆引き篭もり臭がする。

「時のアラベスク / 服部まゆみ」 322P 【C】
服部まゆみのデビュー作。
「一八八八切り裂きジャック」に少し似た感じの雰囲気だった。
「名探偵コナン」を少し上等にしたような印象を受けました。
なかなか面白かった。
435ですな(☆☆☆8073):04/02/20 00:18
シャリーン・マクラム「暗黒太陽の浮気娘」ミステリアス・プレス文庫252P
ミステリとしてはつまりませんが
かつての自分と似た厨房達を見てヲタクから足を洗った幸福を噛み締める
脇役キャラはあからさまに作者の投影らしくておもしろいですな【C】

リアル鬼ごっこ・山田悠介・文芸社・331p

まいった。どこかの書評等で見た記憶があったため、買ってしまった。

内容は題名から判ると思うが、たとえるならば、
「月刊少年ジャンプ」の新人32p読み切り程度の出来だと思う。
最初の2ページだけでも、ちゃんと立ち読みしていればと後悔。
よく最後まで読み通した。自分をほめて上げたい。      →【 E 】
437OPERA(☆4083):04/02/20 21:34
「OUT 上」 446P
「OUT 下 / 桐野夏生」 340P 【B】
読んでる間中ずっとドキドキしっぱなしで、読み進めるのが恐くなるぐらいスリルがあった。
この人の他の作品ももっと読んでみたくなった。
438某ヌレの389(3281):04/02/20 21:52
『悪意』東野圭吾 双葉社 309P【C】
彼のファンサイトではなかなか好評のこの作品。
読んでみたら、あっけなく序盤で犯人は捕まり「なにコレ?」と思った。
しかし読み進めていく内に、犯人の狙いは別にあったと…最後の真実の章にはやられました。
439コウイチ(☆☆7475):04/02/21 00:28
 『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎 東京創元社 331P

 当スレッドの感想を読み、とても面白そうだったので僕も読みました。
登場人物は皆個性豊かで、物語の世界観が鮮明に伝わってきますね。
読みやすいですし、笑える部分もあって今風の小説って感じがします。
過去と現在と別々の主人公のストーリから次第に結びついていく
謎もびっくりです。終盤、そして結末と胸が一杯になりました。【B】
440ウサギ(☆3182):04/02/21 14:17
石田衣良 『4TEEN』 251P [C]
子供に密接に関係してくる「地元」。
半分は地理的なものから面白さを感じた。

萩本欽一 『快話術』 303P [B]
「いい会話」という概念が自分の中にも生まれた。
会話の術というよりはいい人間関係を築こうという本。

高嶌幸広 『聞き上手になる本』 209P [D]
マニュアル的で説得力が弱く、同じ話の繰り返し。

今月は全然読めていない……。
441白川道(☆☆☆9392):04/02/21 15:41
井伏鱒二『川釣り』岩波文庫210P【B】

昭和27年。著者が川釣りの世界をノスタルジックに語る。
随筆や小説など10篇を集めた短編集である。
川釣りには精神的に奥深いものがあると感じた。
著者の実直さをうかがわせるストーリーも好き。
442たけぺー(3757):04/02/22 00:56
>MJさん
どういたしまして^^
細かいこと言ってごめんなさい。

>コウイチさん
面白そうですね〜伊坂幸太郎は今まで2冊しか読んでませんが
両方とも面白かったからな〜

で、『午後の行商人』船戸与一 講談社文庫 660p
メキシコに留学した日本人が民族解放運動真っ只中に巻き込まれていくお話?
背景に事実が盛り込まれている(らしい)だけあって
厚みのあるどっしりとした1冊でした。
知人の蔵書から無造作に借りて読んだのですが
これはアタリでしたね。【C】
443HANA(☆☆1016):04/02/22 12:31
ジョーカーを読みきった額引き様に敬礼。

『江戸川乱歩全集15 三角館の恐怖』 江戸川乱歩 光文社文庫 695p
青銅の魔神、虎の牙、断崖、三角館の恐怖の四作品を収める。
長編三つは小学生の時に読んだので、ほとんど記憶の確認作業。ノスタルジアに襲われる。
それにしても十五年以上昔に読んだのに、イメージだけはしっかりと残っているのに我ながら驚く。
後、今回再読して気がついたのに、三角館は四角だったというのがありますな。【B】

『家守奇譚』 梨木香歩 新潮社 155p
明治の作家の日常を綴った長編。
庭先にマリアが出たり、池に人魚が住みついたり、河童を飼い犬が送って言ったり、といった飄々たる日常を描いている。
こう書くと荒唐無稽のようにも思えるが、作者の筆使いがそれを感じさせない。【B】

『妊娠するロボット 1920年代の科学と幻想』 吉田司雄他 春風社 279p
副題の通り、1920年代をロボット、メトロポリス、心霊学、レズビアンといったものを手がかりに読み解いていく作品。
何故かあの渾然一体となった時代にシンパシーを感じる。
学問の各分野がきっちりと仕分けされた現代では、この本に書かれているようなことは起きないんだろうな、と、ふと寂しくなったり。【C】
444MJ(☆☆5285):04/02/22 21:16
スティーブン・キング他『死霊たちの宴』(上)(創元文庫)350P

ゾンビ小説集。原題は「Book of the the dead」。
近代ゾンビものの発祥である、ジョージ・A・ロメロの映画三部作が
「〜of the dead」で統一されているのに準じたと思われる。
邦題に統一感はない。って映画の話かよ。【C】

ビル・プロンジーニ編『エドガー賞全集』(上)(ハヤカワ文庫)480P

全米のミステリ賞、短編小説部門受賞作を年度順に収録。
40年代中盤からだが、この頃の短編はシリーズ探偵が皆無に等しく
ダールなどの「奇妙な味」系などを初めとする
謎を中核にしていない作品も目立つ。【C】

ヘイク・タルボット『魔の淵』(ポケミス)255P

専門家がセレクトした海外密室長編歴代2位。
ディクスン・カー並みの怪奇・不可能犯罪趣味。
トリックは小技の連続で、読後「あっ」というタイプではない。【C】
445日暮(5255):04/02/23 07:47
『変身』 カフカ 岩波文庫 108p
時折爆笑をはさみつつも最後は涙が出そうになった。
この世界が好きだ。【B】

『道草』 夏目漱石 新潮文庫 283p
漱石にしては読みやすかった。
人が入れ替わり立ち代わり金を求めるお話。
漱石の苦悩が伺える。【C】

『Pの密室』 島田荘司 講談社 285p
初島荘。人気の高さがわかったような気がしました。
もっと他の作品も読みたい。ラストで涙。【B】

『ふたり』 赤川次郎 新潮文庫 305p
サラっと読み終えてしまった。
まぁ、こんなもんかあという程度。
自分にはあまり感動はなかった。【C】

『三毛猫ホームズの推理』 赤川次郎 角川文庫 358p
三毛猫ホームズシリーズ第1作。
大味な感じが否めない。【B】
446みんちー(☆☆1062):04/02/24 00:41
ひさびさの書き込みです。
☆ゲットの方々おめでとうございます。
新規の方々よろしくお願いします。
集計乙。
横着してごめんなさい。

『終戦のローレライ 上』 福井 晴敏 講談社 453p
『終戦のローレライ 上』 福井 晴敏 講談社 597p
1945年夏。敗け方を知らなかった日本。
「現代日本はどこで道を間違えたのか」を真正面から問い直す。
新世代だからこそ描けた太平洋戦争。渾身の書き下ろし。
えーと、ひたすら疲れた・・・。【C】


447OPERA(☆4952):04/02/24 13:23
「悪童日記」 301P
「ふたりの証拠」 302P
「第三の嘘 / アゴタ・クリストフ」 266P 【C】
アゴタ・クリストフの3部作。
これまで読んだことのない種類の小説だったので新鮮な感じがした。
読み手によって解釈が大きく変わりそうな作品。
448りーす(☆☆☆☆☆☆1589):04/02/24 16:35
う〜む、年末からネット・ゲームにハマってしまい、ずいぶんとサボってしまいましたが、
またよろしくお願いします。新規参加のみなさまも、よろしくお願いします。


『ビジネス・ウエポン』大前研一(著) (小学館)253p【C】
これからの時代を生き抜くには、論理的思考スキルを磨く事が重要。
途中から、著者が手がけるビジネス・スクールの宣伝っぽくなってくるのが、やや難。

『パラドックス系』 リチャード・ファースン(著) (早川書房)254p【C】
行動心理学理論。有名人が絶賛する程には、感銘を受けなかったです。

『漬け物大全』小泉武夫(著)(平凡社新書)257p【B】
たかが漬け物・・・ と思っていたのですが、なかなか奥が深く、かなり影響を
うけてしまった。思わず、デパ地下で京野菜の漬け物買い込んでしまったし・・・。

『「邪馬台国」と日本人』小路田泰直(著)(平凡社新書)190p【D】
題名に騙されました。ちょっとも邪馬台国関連な話ではなくて、ただの「日本歴史学史」
といった内容の本。売れそうなキーワードで釣るのはやめようよ・・・。

『日本の国立公園』加藤則芳(著)(平凡社新書)268p【C】
国立公園を題材とした、環境保護問題の現状と展望について。

『ブロードバンドで学ぶ英語』ジョナサン・ルイス(著)(光文社新書)238p【C】
インターネット・ラジオで外国語を学ぶ方法について。
ちょっと、ネット・ラジオを聞いてみたくなった。

『日本人はカレーライスがなぜ好きなのか』井上宏生(著)(平凡社新書)230p【C】
カレーライスをここまで熱く語れるなんて、ある意味スゴイ。
まさに、日本カレーライス史といった感じ。
449りーす(☆☆☆☆☆☆3222):04/02/24 16:40
『英語・日本人の致命傷』大内博(著) (光文社新書)205p【C】
日本語と英語の、微妙なニュアンスの違いで意味が通じなくなるのが難しい。
日本語に引きずられて用法を誤る事例が多い事がよく分かる。

『図で考える人は仕事ができる』 久恒啓一(著) (日本経済新聞社)220p【C】
この類の売れ筋本は、中身の薄い物が多いので、敬遠していたが、読んでみたら意外に興味深い内容。

『中年男に恋はできるか』小浜逸郎、佐藤幹夫(著)(洋泉社新書)214p【C】
恋愛論ではなく、ただの対談集でした。

『これからの「勝ち組」「負け組」』落合信彦(著) (ザ・マサダ)210p【C】
この人も、スゴイ人生を歩んでいます。

『「きっかけ」のつくり方』浅野八郎(著) (PHP文庫)216p【C】
『プラス発想の視点』船井幸雄(著) (PHP文庫)224p【C】
『18時間で学ぶ文章講座』岳真也(著) (PHP文庫)344p【C】
450たけぺー(4035):04/02/24 21:32
『春画』 椎名誠 集英社文庫 278p
昔『岳物語』とかにはまっていたので久し振りに。
「私小説」にしては私にとって本当に読みやすいですこの人。
【C】
SFバカ本・宇宙チャーハン篇・アンソロジー・メディアフアクトリー・413p
与太話は、こうでないと。安心して笑えるし、読める。→【 C 】

*ことばあそびうた・谷川俊太郎・福音館書店・32p
たまさか手に入れたが、マスターピース。小学校以来久々読んだが→【 A 】

*ことばあそびうた*また・谷川俊太郎・福音館書店・32p
こちらは7年後に作られた続編だが、前作に遠く及ばない。→【 C 】
*絵本のため、参考。加算せず。

>443HANA様に、答礼。
>449りーす様「☆」五つで、今度は何か別の記号一つに置き換えるのは、如何でしょうか?
私は五つ星には、当分たどり着けそうにありませんが、
何か良い記号の案があったらお願いします。
452MJ:04/02/25 17:56
>>451
「5☆〜」などという表示はいかがでしょう。
453どん(☆☆☆3277):04/02/25 22:36
オールコット『若草物語』新潮文庫462P
少女文学の定番。お説教っぽいところが気になるなあ。【C】

スコット・タロー『ハーヴァード・ロースクール』ハヤカワ文庫388P
全米から集まった秀才がもれなくヘコまされる名門法律学校の体験記。
勉強のし過ぎで人格が歪むという現実がここに。【C】

フォークナー『響きと怒り』講談社文芸文庫598P
フォークナー三大作品の一つ。(元)名家の家庭崩壊を複数の視点で描く。
人物の「意識の流れ」を紙とペンで完璧に表現した前半の二章はスゴイの一言。
あ、後半はなんか普通の小説っぽいです・・・【B】
454ヨサリアン大尉(4025):04/02/25 23:09
エロチック街道 筒井康隆 新潮文庫 287p
一番脂が乗っている頃 (と私が勝手に思っている) の短編集。
表題「エロチック街道」も「寝る方法」もよいけど、それより
「遠い座敷」がいいなあ。夢の世界というよりは、寝入りばなの
夢うつつ状態でぼんやり頭に浮かぶイメージのような、「100% の
嘘」ではない世界。著者のジャズへの愛が感じられる「ジャズ大名」
も楽しい。あ、「遍在」もいいな。【C+】

狂風記 上・下 石川淳 集英社文庫 859p
初石川淳!最初は読み通せるかなと心配でしたが、なんのなんの
面白かったです。最初の数ページを読んで、これは講談だと思った。
イメージは力強いが表現は簡素。ひと癖もふた癖もある登場人物が
怒濤のように現れて風のように過ぎ去っていく。執筆し始めたとき
には石川淳は七十二歳だったというから、そのパワーには恐れ入って
しまう。【C+】
455たけぺー(4151):04/02/26 01:02
『チップス先生さようなら』ジェイムズ・ヒルトン 新潮文庫 116p
充分予想できる結末だったのにうっかり電車の中で読んでしまい
朝から泣いてるちょっと変な人だったかも。
こんな風に歳を取りたいもんですね。
【C】
456コウイチ(☆☆7696):04/02/27 23:05
>たけぺーさん
とても面白かったですよ。
僕も著者の作品で読んでいるのは2作品(もうひとつは重力ピエロ)なのですが、
他の作品も読みたくなりました。
オーデュボンの祈りも読んでみたいと思います。

 『残虐記』 桐野夏生 新潮社 221P

 16歳のときに暴力的な性を描いた「泥のごとく」でデビューした
主人公の小海鳴海は、35になって過去の事実を手記に残して失踪します。
その手記は、彼女自身が過去に少女監禁事件の被害者であったことを
明かしたものであり、今までの心の葛藤を綴った内容のものでした。
昨日発売された著者の最新作です。
少し見方を変えれば変態の人たちの物語にも読みとれますが、その中に
描きだされた主人公の歪んだ心理と隠された真実は、衝撃を受けました。
それにしても著者の作品の登場人物はサディズムの人たちばかりのような【C】
457たけぺー(4676):04/02/28 00:09
>コウイチさん
本日購入してきてしまいましたよ『アヒル〜』!!
とっても楽しみです♪
ちなみに私のもう一冊は『陽気なギャングが地球を回す』です。
もちろんそちらもお勧めですよ〜

『夜の果てまで』 盛田隆二 角川文庫 525p
解説が佐藤正午だったのに引かれて購入。
途中なんとなく辛かったのですが最後の盛り上がり・・・というより
読み終わってからじわじわと心に入り込んでくるような
そんな物語でした。
ストーリーそのものというより作者の「どこを語るか」の視点に
やられてしまったという感じでしたね。
佐藤正午の解説も良い味だしてました。
こんな恋愛もちょっと憧れちゃいますね^^
458たけぺー(4676):04/02/28 00:30
すみません忘れてました
【B】
459コワ(5458):04/02/28 00:38
『リトル・トリー』 フォレスト・カーター 354P 【A】
著者がチェロキー・インディアンの祖父母に育てられた幼い日々の回想録。
もう、本当に感動した。読んでる途中も読んだ後も、感動しっぱなし。
当分心から離れなそう。挿絵も素敵でした。
460鳥崎(4495):04/02/28 12:57

『文人の流儀』 井伏鱒二 ランティエ叢書 p312
吟行、将棋、川釣りなど主に著者の趣味に関する記述の選集。
観察眼の細かさと推理力の鋭さを感じさせる文章が多かった。
ただ将棋の観戦記は盤を頭に浮かべられないので、挫折した。【C】

『硝子戸の中』 夏目漱石 新潮文庫 p142
晩年の随筆。筆者はこれを執筆していたころ、長く病に苦しめ
られていた状態にあって、心が弱っていたためか、死が絡んで
くる話題が多い。全体的に雰囲気が暗いが来客とのやり取りの部分は
面白かった。【C】

『プロレス至近距離の真実レフェリーだけが知っている裏と表』
ミスター高橋 講談社+α文庫 p348
題名にレフェリー云々とあるわりには筆者がプロレス興行に関する
あらゆる仕事をこなしていた人物であるため、レフェリーの視点で
述べている部分が少ない。裁定の事例を豊富にして、レフェリー
についてもう少し詳しく述べて欲しいと思った。【C】
461トビ子(☆☆☆9201):04/02/28 15:19
久々に失礼します。宜しくお願いします。

『魔女は夜ささやく』(上巻)ロバート・R・マキャモン/二宮 磬(訳) 文藝春秋 422P
『魔女は夜ささやく』(下巻)ロバート・R・マキャモン/二宮 磬(訳) 文藝春秋 391P
16世紀末、開拓時代アメリカを舞台に呪われた街の魔女を裁判にかける
為に呼ばれた判事と書記。その書記であるマシューを主役に話が展開していく。
魔女であるという疑いを最後まで疑問に思いながら真実のみを追究していく所が
ストーリーの醍醐味です。この手の話は超常現象などで片付けてしまう場合が
多いけど、あくまで真実に沿って、それでいて一気に読めるストーリーが秀逸でした。
思いがけない展開、感動的なラストです。良かった【B】
462テタ(9694):04/02/28 22:45
『かたちのパノラマ』宮崎興二 丸善 194p
いろいろなかたちの名前から、性質、歴史的な由来までの話。
正確無比なことから胡散臭いことまで混ざっているのが楽しい。
ただ後半の作図の話はほとんど経験がないだけに難しかった。【C】
463えり(7426):04/02/29 04:57
お久しぶりです。書き込みをサボってました。かなり本がたまってしまいました。
いっぺんに沢山書こうとすると大変だし、ページ数の計算も面倒ですね。
今度からはマメに来ようと思います。
いくつかに分けて書き込みます。

『ハネムーン』 吉本ばなな 中央公論社 166p

ぶらぶらと過ごしている幼馴染二人があることから
二人で旅行に行くことになり、結婚をすることに決める。
こう書くと、割と普通の物語みたいですが、読むと設定の突飛さに驚きます。
全体的にはまったりとした文章なんですが、ときどきかなり鋭い文章があって
そういうところがこの人のすごいところだと思います。
テーマは死とか生という重いものですが、綺麗な物語です。
表面だけ綺麗なわけじゃなくて、ところどころにグロテスクな描写もあるけど
深いところまで澄み渡った物語でした。【B】


『すべての雲は銀の…』 村山由佳  講談社 483p

恋人を兄に奪われた主人公はしばらく東京を離れようと
友達の紹介で信州のペンションでバイトをすることに決める。
そこでさまざまな心に傷を持つ人たちと出会う。
退屈な部分もあったけど、面白く読めた。
作風は今までの彼女の作品とあんまり変わらなかったです。
やはり登場人物に共感するというよりは設定の面白さで読ませる話でした。【C】

464えり(7426):04/02/29 04:58
『ナナイロノコイ―恋愛小説』 アンソロジーなので著者省略 角川春樹事務所 193p

7人の作家の恋愛小説だけを集めたアンソロジーです。
私は江國さん目当てで読んだんですが、彼女の作品はイマイチでした。
他の作品も取り立てていいものはなく
普段、手に取らないような人の作品も読めたからそういう意味ではよかった。【D】

『江國香織とっておきの作品集』 江國香織  マガジンハウス  208p

江國香織さんの今までの単行本に収録されなかった作品を集めたもの。
絵本のような作品や父親である江國滋さんの書いた、香織さんの成長の記録なども収録されています。
「409ラドクリフ」が好きだった。全体的にはいい出来だったと思います。【C】

『真実一路(新潮文庫)』 新潮社 379p

それぞれ自分の真実を生きようとする家族の物語です。
平仮名が多く、簡単目の感じにもルビが振ってあるのでかなり読みやすいです。
自分の真実を貫こうとするゆえに、すれ違ってしまう夫婦や親子
誰が正しいとか悪いというわけでもないのに、関係がどんどん破綻していってしまう。
続きが気になってすぐに読めてしまいました。かなり切ない作品です。
個人的には救われてほしかったのですが、救われたのかどうなのかよくわからないラストでした。【B】
465えり(7426):04/02/29 04:58

『トランス』 鴻上尚史  白水社 154p

演劇台本です。登場人物は3人。あらすじ説明はかなり難しいです。
一度、高校演劇で演じられたのを見たんですが台本を読んでみたくなって読みました。
かなりの出来です。さすが、と思います。
笑いの要素も大いにあり、泣けるところもあり。ラスト周辺の台詞回しが特にすばらしいです。
鴻上さんの台本は難解なものが多いですが、これはかなり分かりやすいです。
久しぶりに本を読んで泣きました。【A】

『ファントム・ペイン』 鴻上尚史  白水社 192p

同じく演劇台本です。
『スナフキンの手紙』という台本の続編になっています。
が、私は『スナフキンの手紙』の内容を詳しく覚えていなかったので
ほとんど訳が分からず。
しかし、笑いの要素もたくさん有り鴻上さんらしい台本で
それなりには楽しめました。
ちょっともったいなかったなと思います。【C】
466鳥崎(5485):04/02/29 14:36

『明治人物夜話』森銑三 岩波文庫 p447

明治を生きた文化人の評伝。文化史的に重要な人物を取り上げている
わけではなく、著者が好意を持っている人物を有名無名を問わず
取り上げている。新聞記事や取り上げている人物本人の著作を
引用している部分が多く、新しい発見が多かった。【B】

『悪口学校』シェリダン 菅泰男訳 p194

戯曲。偽善者の兄と放蕩者の弟を主人公とした18世紀のイギリスの貴族社会
の話。一人の娘を兄弟で取り合っている間にインドから叔父が
帰国してその娘の結婚相手としてどちらがふさわしいか見極めようと画策する。
偽善の兄が陥れようとしている人物が次々と部屋に入ってくるシーンが
印象的で、そのタイミングの良さ(悪さ)が非常に面白かった。【B】

『誕生日のアップルパイ '89年版ベストエッセイ集』
日本エッセイストクラブ編 文春文庫 p349

裏表紙に「88年」とあるが、どちらが正解か分からない。ともかく
そのあたりのエッセイ集。2000年版に比べて、無邪気で軽妙なものが多く
、死別ものに関してもあっけらかんとしている印象を受けた。
「女子大生亡国論なんて古い古い」、「『笑い』で『事件』をシャレにする」
「むかし大掃除というものがあった」が面白かった。【C】
名誉の戦場・ジャン,ルオー・新潮社・192p

仏ゴンクール賞受賞作品。純文学。題名に「戦場」とあるが、
内容は、字義そのものの戦場ではなく、「人生」を婉曲表現したものか。
訳者は世紀の傑作だと言うが、私は凡庸な小説に感じた。 →【 D 】
468えり(7903):04/02/29 20:17

『太宰治(ちくま日本文学全集)』 筑摩書房 477p

太宰治の全集です。
津軽抄や、親友交歓などのエッセイが好きだったかな。
少しの作品しか収録されていなかったので、他の作品もまた読んでみたい。【B】
469OPERA(☆6191):04/02/29 22:40
「皆川博子作品精華 迷宮ミステリー編 / 皆川博子」 397P 【B】
日の目を見なかった過去の作品の短編集。
多少古臭さを感じさせるものもあったけど、
それでもこの人の書く文章はすごいと思った。
ただ、似たような雰囲気の短編の寄せ集めだったから
ちょっと読むのに疲れた。個人的に「漕げよマイケル」と
「春の滅び」と「化粧坂」が好き。

「国境 / 黒川博行」 842P 【C】
北朝鮮の内部事情はここ1、2年で暴かれまくってるので
悲惨さは今さらという感じがした。800ページはさすがに疲れました。
細かいところだけど「パーマデブ」という呼び方にウケた。
470たけぺー(5007):04/02/29 22:42
『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎 331p
かなり切なかった・・・でもちょっと悲しいけど
続きがありそうな余韻を残しているのは救いが有ってよかった。
この人の言い回しが何だかとっても好きです。
どの登場人物も実際会ってみたいもんです。
あ〜読み終わっちゃったのがもったいない・・・
【B】
471どん(☆☆☆3541):04/02/29 22:44
フォークナー『熊 他三篇』岩波文庫264P
狩猟にまつわる四作品。表題作『熊』は自然との一体化を果たし成長して行く少年を
描く中編。先に読んだ『響きと怒り』に感じた難解さや鬱屈したものはこの本には
無くて大変読みやすい。中身はいいのにタイトルで相当損してると思う。【C】





472303:04/03/01 01:25
既に2月分の集計は終えていますが、もし2月分に読み終えた本があって
そちらへカウントしてほしい場合は、その旨を書いてくだされば
そのように集計いたしますよ。
また、集計は先月と同じく3日ころに投稿しますね。
473某ヌレの389(3660):04/03/01 21:34
『片想い』東野圭吾 文芸春秋 379P【D】

男と女について少し考えさせられた。この辺の内容は良かったと思う。
あと以前読んだ「サンタのおばさん」が文中に出てきたのは驚いた。
でも結末は違うようになってましたが…。
474MJ(☆☆7275):04/03/02 01:42
メルヴィル『白鯨』(上・下)(講談社学術文庫)1260P

グレゴリー・ペック主演の『白鯨』(56年)は観たことがないが
こんな分厚い小説を、あの時間で映像化は無茶だと思っていた。
しかし、マニアックな捕鯨の説明や、鯨に関するエッセイを省くと
物語は4分の1以下に・・・
鯨油を絞ったら小さくなる、ということですかな。
こんなに長いのに、実にあっさりと終わること・・・【C】

ボッカッチョ『デカメロン』(上・下)(講談社学術文庫)730P

10人の男女が1人1日1話ずつ10日続けて100話を語る。
説話は好きなので面白かった。
全訳ではなく、何日分かはカットされているのが残念。

そういえば「デカメロン伝説」という曲で
「十日間だけじゃ語れやしない」という歌詩があったっけ。【B】
475コウイチ(☆☆8849):04/03/02 21:15
 >たけぺーさん
 悲しい話ですけど良いですよね。今でも作品の余韻が僕も残っています。
あとオーデュボンと陽気なギャング買いましたので近々読みたいなと
思っております。

 『姑獲鳥の夏』 京極夏彦 講談社文庫 621P

 著者の作品は初めて読みました。とても面白かったです。
でも内容が難しくて、一回読んだだけでは全体像を把握することが
僕にはできませんでした。また、次のシリーズも読んでいきたいなと
思います。【C】

 『灰の迷宮』 島田荘司 光文社文庫 333P

 殊能将之著の美濃牛にオマージュとして出ていたので読みました。
個人的には御手洗シリーズより、吉敷さんの登場する方が好みです。
今では皮肉的な扱いをされる本格推理小説だと思いますけど、そういった
お約束的な展開だからこそ読みやすくて面白さを感じました。
あと通子さんが登場しないので少し物足りないですね。【C】

 『女は35歳からもっときれいになる』 山下あゆみ 日本放送出版協会 199P

 これは特に女性に限った問題ではないと思います。コミュニケーションを
図るうえで外見にも気を使うことは大切だと思いますし。だからこそ性別問わない
内容にしてほしかったですね。でも色々と参考になる部分はあって面白かったです。
476(・Д。)(9358):04/03/02 21:38
久々の書き込み…。ゲーセン三昧の自分の身体に喝を入れねば。
二回に分けて失礼します。

エイジ 重松清 朝日文庫 409P

面白かった。確かに面白かった。読後感もすっきりしてるし、
中学生の日常がある程度ありのままに書かれている。
ただ、なんとなく中学生の心情を追うのは甘酸っぱいようで結構古傷に響く(´Д`;)【C】

イルカの恋、カンガルーの友情 景山民夫 角川文庫 244P

やっぱり俺この人好きです。
基本的には、笑いながら毒づく話、と笑いながらあったかくなる話がメイン。
面白いエピソードがお話し口調の文章でサラリと纏まっていて好感触。
テレパシーとか霊能力とか、「おや?」と首をかしげてしまう内容も多少見受けられるが、
そこも彼の色と言うか持ち味なのでご愛嬌。【B】

だから何なんだ 景山民夫 新潮文庫 324P
同氏の著書、つまり何なんだ、と比べると、味は無いがキレが良い気がする。
こちらは、勇気付けられる、と言うか身に染みる感じ。
余談ですが、解説が大槻ケンヂ氏でした。個人的に嬉しい。
477(・Д。)(9358):04/03/02 21:39
くるぐる使い 大槻ケンヂ 早川書房 233P
その大槻ケンヂ氏によるSF恋愛〈?〉短編集(でいいのかな)
UFOや冷媒等のカルト的要素を物語の要に置いた作品で、
この着眼点は結構好きだ。収録作品の中でも、のの子の復讐ジグジグは
相当ぶっ飛んでていい感じ。文章は決して上手くは無いけど、表現が生々しくてグッド。【B】

清水義範 虚構市立不条理中学校 徳間書店 282P

自身が中学生なせいもあってか、読んでいて楽しかった。
基本的に教師の主張も間違っては居ないが、
ツッコミどころが核心をついていて良かった。
まぁ、全ては理解した上での、当然の問題であり当然の話なんですが。
正直、笑い飛ばして読めればそれが一番楽しいかも。
分かり易い名前もなんか好き。【B】
4782月の集計:04/03/03 00:46
┏━━━━━━━━━┓ ∧∧    * はその期間内で
┃ 2月の読破数集計  ┃ (゚ー゚*) < ☆が増えた参加者
┣━┯━┯━━━━━┻○○┯━━━┯━━┯━━┓
┃位│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊数│ ☆ ┃
┃--│--│- - - - - - - - - -.│−−−│−−│−−┃
┃ 1│16│OPERA         .│  5644│  13│.   1┃
┃ 2│34│日暮            │  5255│  16│    ┃
┃ 3│37│たけぺー        .│  5007│  14│    ┃
┃ 4│10│MJ          .│  4810│  12│.   2┃
┃ 5│13│HANA        │  4553│  13│ * 2┃
┃ 6│ 7│どん         │  3538│  10│.   3┃
┃ 7│32│鳥崎            │  3547│  11│    ┃
┃ 8│11│額引き        │  3525│  10│ * 2┃
┃ 9│ 1│りーす          │  3323│  14│ * 6┃
┃10│25│えり            │  3277│  11│    ┃
┃11│26│(・Д。)        │  2982│  . 9│    ┃
┃12│47│某ヌレの389      │  2939│  10│    ┃
┃13│45│ヨサリアン大尉  ....│  2764│  . 7│    ┃
┃14│ 9│コウイチ         .│  2601│  . 7│.   2┃
┃15│29│かえるくん      │  1959│  . 7│    ┃
┃16│ 4│白川道       .│  1556│  . 5│.   3┃
┃17│23│テタ            │  1532│  . 5│    ┃
┃18│ 6│ですな        .│  1380│  . 4│.   3┃
┃19│12│みんちー       ...│  1050│  . 2│ * 2┃
┃20│33│コワ           .│  . 935│  . 3│    ┃
┃21│44│かいん        │  . 817│  . 2│    ┃
┃22│ 5│トビ子        │  . 813│  . 2│.   3┃
┃23│19│ウサギ        │  . 763│  . 3│.   1┃
┃24│20│甲本ヒロヒト      │  . 731│  . 3│.   1┃
┃25│30│白           .│  . 300│  . 1│    ┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━━┷━━┛
(上下巻などの場合は、それぞれ1冊づつとして集計しております)
479丹波(366):04/03/03 20:13
新参者ですが宜しく(・∀・)

項羽と劉邦(中) 司馬遼太郎 新潮文庫 366P
上巻も既に読んでるんですが中巻からカキコします。漢文の授業で
習った場面もチョコチョコ出てきて面白かった。韓信が治粟都夷に
任命される所や剣の舞の場面なんかは印象的。いつか再現ドラマ
をNHKがやってたね∀
480某ヌレの389(3942):04/03/03 20:20
『私が彼を殺した』東野圭吾 講談社 282P【C】

犯人の書いていない推理小説。実はこの手の物を初めて読みました。
一応自分なりに推理してみたので、ネタバレしてるサイトを見てこようと思います。
なかなか楽しませてくれた一冊だった。


>>478さん
集計乙です。
481OPERA(☆6881):04/03/04 12:37
「白い薔薇の淵まで / 中山可穂」 237P 【B】
女同士の恋愛小説というのが珍しかったので買ってみた。
ドロドロとしていて昼メロのようだったけど、一気に読めた。
意外と恋愛小説も面白いものなのかもしれない。

「贋作『坊ちゃん』殺人事件 / 柳広司」 205P 【C】
夏目漱石の「坊ちゃん」を元に殺人事件を創作するという
ユニークな作品。登場人物は同じでも、やはり漱石の書いた
「坊ちゃん」の文体と違うので違和感を覚えた。
アイディアは面白いが、推理ものとしては2流から3流の間ぐらいのレベル。

「クリス・クロス〜混沌の魔王〜 / 高畑京一郎」 248P 【C】
小学生の時に友達に借りて読んだのを思い出し、懐かしくて買ってみた。
ワクワクしながら読んでた当時のことを思い出しながら読んだ。
オタク向けRPGをやっているような感覚がイイ。
ライトノベルだけど完成度が高い作品だと思う。
482トビ子(☆☆☆9971):04/03/04 22:32
>>478さん
集計乙です。いつもありがとうございます。励みになります。

『クォーレ』E・デ・アミーチス/和田忠彦(訳) 新潮文庫 508P
私事ですが最近イタリア旅行に行きまして、その時に連れていった本。
少年エンリーコが毎日の学校生活を書いた日記と、先生のお話が9話。
その中にマルコ少年が登場する「母をたずねて三千里」も含まれている。
カトリック教独特の親子情愛が作品全体のテーマ。現地で読むと【B】
日本で読むと説教臭さと閉塞感があって【D】

『冷静と情熱のあいだ』 辻仁成  角川文庫 262P
上記に同じ。フィレンツェが舞台の恋愛小説。
主人公男性は数年前に別れた女性を今も忘れることができずに日々を過ごす。
それはかつて交わした他愛もない約束「クーポラの上で待ち合わせをすること」
に集約していく。
全てに中途半端なこの男性、自分の好みではない。この作品を好きな読者には
申し訳ないが全然魅力を感じない【D】
483HANA(☆☆3371):04/03/05 08:02
集計いつもありがとうございます。非常に励みになってます。
丹波さん、これからよろしくお願いしますね。

『現代民話考10』 松谷みよ子 ちくま文庫 438p
狼、猫に関する現代民話を集めている。
送り狼、踊る猫が大半を占めており、日本での猫、狼がどのように考えられていたかという、一片を知ることが出来るように思う。
ねこ大好き。【C】

『鏡花全集 巻五』 泉鏡花 岩波書店 725p
多数作品が収められているけど、高野聖は特別だと確認させられた一巻でありました。
個人的に人情話より幻想文学に重きを置いているんだけど、そろそろ幻想関係が増えてきてうれしい限り。
それにしても鏡花の人情話を読むと、明治と現在のあまりの性格の格差に驚かされるばかり。【B】

『贋作吾輩は猫である』 内田百閨@ちくま文庫 300p
傑作。
例によって独特の論理と、幻想的な話が一冊のうちに収まっているのは素晴らしい。
文章の上手さが借金取りの話を読むと際立って感じられる。
饂飩を食べている横での虫の話や蛆田百減には笑わせていただきました。
全集買おうかな・・・【B+】

『古琉球』 伊波普猷 岩波文庫 487p
琉球について主に言語学の視点からまとめたもの。
おもに「おもろ」を取り上げているが、神話とか日本との関係などについて取り上げられていて興味深い。
しかし「おもろ」。訳がついていないと全くわからない・・・響きは好きなんだけど【C】

『定本ラヴクラフト全集9』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 405p
書簡集。
ラヴクラフトの思想や夢(夜見るほう)が書かれていて、小説などで推敲されたのとは別の一面を見せている。
特にローマ人の夢や、その続きは作品にされていたらと思うと残念でしょうがない。【C】
484丹波(625):04/03/05 17:32
『凶夢など30』 星新一 新潮文庫 259P
SFだけでなく、不思議で怪奇なオカルト(?)的な要素も含んだ作風
でした。「深い仲」、「鬼が」、「多角経営」、「凶夢」あたりが読みどころだった。
ころころと金平糖みたいに転がしながら読み進めることが出来る
ショートショートっていいですよね。【C】
485鳥崎(6331):04/03/05 19:21
>466 『悪口学校』は岩波文庫です。

>478 集計お疲れ様です。ええと、細かいですが、私の順位は
ページ数を見ると6位なのですが・・・。

>479 丹波さんよろしくお願いいたします。

『朝茶と一冊』出久根達郎 文春文庫 p290
古書店店主でもある著者の、書籍を解説しながら語るエッセイ。
エロ、映画、歌、演劇、笑いというような娯楽に関する本が多かった。
基本的に本をほめる方針であるのに酷評に徹していた「おみやげのない本」
と自分にも当てはまる点が多いと思った「面白がる」が印象深い。【C】

『津軽 失われた風景を探して』アラン・ブース 柴田京子訳 新潮文庫
p270
『津軽』の太宰治と同じ経路で青函トンネル開通直後の津軽を旅する紀行文。
描写が細かい。指差されたり、ののしられたりしながらも、現地の人や
宿泊者に話しかける果敢さに、筆者の日本文化を知ろうとする意欲の高さを
感じる。津軽三味線、海、祭りなどの日本文化論も鋭い。【B】

『中国任侠伝』陳舜臣 文春文庫 p286
『史記』に見られる戦国時代から前漢にかけての食客、遊侠の短編集。
戦国時代の食客と、「戦国の四君」といわれる宰相たちとの独特な関係が
描かれている「孟嘗君の客」「虎符を盗んで」「首がとぶ」が面白い。
戦国時代では三国時代などよりか人材を重宝がっている印象を持った。【C】
486かいん(5316):04/03/05 19:26
集計乙華麗(・∀・)

『シャーロックホームズの素敵な冒険』ニコラス・メイヤー 田中融二 訳 扶桑社ミステリー321p【B】

前半の大麻中毒治療のまったり感、後半の機関車アクションのスピード感とめりはりのある作品。
フロイトとホームズが協力して事件を解決する下りは、もう萌え(^^;です。

『バスカヴィル家の犬』コナン・ドイル 阿部知二 訳 創元推理文庫 254p【D】
先に読んだの「〜の素敵な冒険」の世界ののりがよすぎて、(本家なのに)うーん、って感じです。
もう一度、読んだら印象が変わるかな?

『猟奇的な彼女』キム・ホシク 根本理恵 訳 日本テレビ出版 518p【B】
2003年に公開された同名映画の原作。映画とは異なるストーリー、エンディングなので、映画ファンでも楽しめる
吐くまで食う、お酒三杯で昏睡する、人のことをすぐ殴る等のちょっとかわった彼女との面白おかしい恋愛話。
487478:04/03/05 19:39
ほ、ほんとですね。
大変申し訳ないです。間違えないように注意していたのですが
順番を並べるときに、少し気が緩んでしまいました。
ほかに間違いもひとつ自分で発見して、修正しようと考えたのですが
よく見ると当スレッドの容量も既に半分越してしまっていますね。

ですので、無駄に容量の食ってしまう集計表を再投稿するのも
皆様の迷惑になるかと思いますから、来月からは、もっと目を光らせて
集計していきたいと思います。
488コワ(5744):04/03/05 23:02
>>478
集計乙カレーです。最近本読むペース落ちてるな・・・

『ダレン・シャン3』 ダレン・シャン 286P 【C】
ますます仲の良くなるダレン・シャンとクレプスリー。
いろいろと謎が解き明かされて、まだまだこれからが楽しみ。
489テタ(☆349):04/03/06 00:50
『悪魔のいる文学史』澁澤龍彦 中公文庫 308p
19世紀フランスの神秘主義者の人物伝。なじみのない人物ばかり
だったので最初は取っ付きにくかった。【C】

『伊賀忍法帖』山田風太郎 時代小説文庫 347p
【C】
490コウイチ(☆☆9454):04/03/06 00:52
 『ビッグボーナス』 ハセベバクシンオー 宝島社 279P

 第2回「このミス」優秀賞の作品。パチスロの攻略情報を扱う会社に
勤める主人公。その情報はほとんどがデタラメのもの。ある日、ひとつの
情報を発端に同じ業者とトラブルに巻き込まていきます。
昔から著者のお父さんのファンだったので、選考のときから注目していました。
パチスロについて全く知らないのですが、特にその辺りは物語の流れと
関係ないので問題ありませんでした。むしろ、騙され続けても攻略情報を
求めるギャンブル中毒者と、そんな人たちを騙してお金をせしめる人たちとの
やり取りが可笑しくて良いですね。面白かったことは面白かったです。【C】

 『パーフェクト・プラン』 柳原慧 宝島社 326P

 第2回「このミス」大賞を受賞。投資会社を利用して大金を生み出そうとする
enigmaの組織。その始終をネットから盗み見て悪さをするクラッカー。
物語はenigmaの一人が投資会社の社長の子供を誘拐する場面からはじまります。
ビッグボーナスもそうでしたが、某有名掲示板についての話題があったりして
その辺に、目新しさを感じます。ただ、とても面白いお話だったのですが
現実味があまり感じられなくて、少し物足りなかったですね。【C】
491みんちー(☆☆1583):04/03/06 14:31
『シービスケット―あるアメリカ競走馬の伝説』
ローラ・ヒレンブランド ソニーマガジンズ 521p
世界恐慌に苦しむ1938年、マスコミを最も賑わせたのは
脚の曲がった小さな競走馬・シービスケットだった…。
悲運の名馬と男達の奇跡の物語。
競馬はあまり詳しくありませんが、入り込めました。
クライマックスのレースシーンは圧巻。【B】
492日暮(7012):04/03/06 23:06
集計人さま、ありがとうございます。

『真田太平記(一)』 池波正太郎 新潮文庫 474p
面白かった。すらすらと読める文章。
武田信玄を惜しみながら読みました。【B】

『オリエント急行の殺人』 アガサ・クリスティ ハヤカワ文庫 330p 【C】
『ABC殺人事件』 342p 【B】
『葬儀を終えて』 356p 【D】
やっぱりアガサ。

『走れメロス』 太宰治 新潮文庫 255p
太宰のマゾっぷりが良かった。【B】
493無名草子さん:04/03/07 06:29
494みんちー(☆☆1764):04/03/07 12:38
集計様ありがとうございます。

『姉飼』 遠藤 徹 角川書店 181p
蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜、
小学生だった僕は縁日で初めて「姉」を見る。
姉はからだを串刺しにされ、伸び放題の髪と
爪を振り回しながら凶暴にうめき叫んでいた。
第10回日本ホラー小説大賞受賞作他全4編収録。
大賞に選ぶ選考委員も選考委員だが、
読んでる私も私だな・・・。【C】
495かいん(6145):04/03/07 17:00
『女は存在しない』中沢新一 せり書房 460p【c】
「女は存在しない」とは精神分析家ジャック・ラカンの言葉(女一般(同じ女)は存在しない、だから女は存在しない)。
映画や音楽、文芸一般を、宗教や精神分析学、哲学の角度から解説するエッセイ。
みじかな話題(映画ゴジラ、風習等)を解説しており、
(なんでもないことを)まじめに分析することは好きなので、読み応えのある本でした。

『ある父親』シビル・ラカン 永田千奈 訳 晶文社 115p【c】
精神分析家ジャック・ラカンの三番目の子供である彼女の手記。
幼少のころの苦しみ(愛情不足や父の浮気現場目撃)を乗り越え、昇華するまでが語られている。
「精神分析家」と「だらし無いダメオヤジ」が同じコインの裏と表のようにあったなんて、ちょっと親しみを感じてしまう。
読みながら
「普通、自分の娘の精神カウンセリングに愛人の女医を紹介するか?」
と、突っ込みをいれてました(^^;

『初体験物語』姫野カオルコ 朝日新聞社 254p【c】
初めてXXXしちゃいました、その時の感想は〜
の形態でかかれたエッセイ。
XXXには、何処何処に行きました、何何を食べました、いたずら電話を受けました等など。
かなり身近な話題を取り扱ってるので、よんでて楽しかった(^^)
496トビ子(☆☆☆10314):04/03/07 21:39
『赤・黒(ルージュ・ノワール)池袋ウェストゲートパーク外伝』 石田衣良  徳間文庫 343P
池袋WGP外伝というかサル伝。暴力団幹事のサルこと斉藤と映像ディレクターで
バクチ好きの小峰が池袋を巡り裏社会を暗躍する。赤・黒はルーレットの色。
ラストの大博打が面白い。キングがちょっとだけ出てる【C】

おかげさまで4コ目の☆GET出来ました。
497丹波(925):04/03/08 17:16
『静かな街の夕暮れに』 赤川次郎 講談社文庫 300P
とある田舎の町と東京を舞台にした青春サスペンス。そんなにドロドロ
した印象もなく、寧ろさわやかに仕上がったものだと思う。プロローグ
で緊張した雰囲気を醸しだし、最後は何だかんだでハッピーエンドの
リボンを結ぶ。。。赤川次郎のパターンの一つですね。
大まかな設定は田舎の町にドラマのロケが来て、主人公の母と
俳優が深い仲になっていくというもの。
498OPERA(☆7826):04/03/08 18:45
「インストール / 綿矢りさ」 120P 【D】
話題になってるから買ってみたけど・・・正直言ってこの内容で
1000円は高すぎる。100円ぐらいで十分。
これだったら趣味でネットに小説載せてる中高生と同じレベル。
激しく金の無駄だった。この人の本は2度と読まない。
Eをつけたいところだがお情けでD。

「死にぞこないの青 / 乙一」 212P 【C】
数ある乙一作品の中でもかなり気に入った本。
主人公の苛められ具合が切ないを通り越して痛い。
小学生の時に似たようなことを経験したことがあるから尚更。

「バーティミアス〜サマルカンドの秘宝〜 / ジョナサン・ストラウド」 613P 【C】
あちこちに貼ってあるポスターが気になって買ってみた。
訳者によるとハリー・ポッターの対抗馬らしいが、主人公が人間じゃない
というのが少し感情移入しにくく、魔術という複雑な内容もとっつき難い
感じがして対抗馬にしてはちょっと弱いんじゃないかと思った。
ストーリーはまあまあだったけど、自分としてはハリー・ポッターや
ダレン・シャンの方がわかりやすくて面白いと思った。
499コウイチ(☆☆9763):04/03/08 21:13
 『黄昏の百合の骨』 恩田陸 講談社 309P

 祖母の遺書によってイギリスから急遽、日本に戻ってきた
水野理瀬が、魔女の家と噂されるその町で過ごす半年間の物語。
麦の海に沈む果実の続編らしいです。
恩田陸さんの作品はすごく好きです。装丁も素晴らしいですし
著者の世界観はなにより、洗練されていて容易に浸れます。
あまり面白いと思ったことはないですけれど、自分の書きたいものを
書いているって感じが伝わってきて、悪い気しないです。丁寧に
作られていますし。心情的にはBです【C】

テタさん、トビ子さん完走おめでとうございます。
手塚治虫COVER[タナトス篇]アンソロジー・徳間デュアル文庫・248p

手塚治虫の作品に対するオマージュ短編集。    →【 C 】
単行本ほぼ未収録のCOM版の火の鳥望郷編(連載2回で中断)も掲載されている。
(上記ページ数からは、スレッドの趣旨に沿って減らしてあります)

俺は日本兵(台湾人・簡茂松の「祖国」)・浜崎紘一・新潮社・227p

BC級戦犯として、オーストラリアで収監され、戦後は、
東京でタクシー運転手をしていた、簡氏の半生をドキュメント風に記した作品。
ノンフィクションとしては中途半端な感じの印象で、
「一人の元軍属の半生を追ってみました」というだけ。
もう少し何とかできなかったか。          →【 C 】
501HANA(☆☆4229):04/03/09 13:24
テタ様>☆おめでとうございます

『ちいさな桃源郷』 池内紀 編 幻戯書房 267p
アルプに掲載された文章のアンソロジー。
山への想いを語ったもの、風景描写などいろいろあって楽しめる。
個人的には本自体の瀟洒な作りが気に入った。【C】

『飯待つ間』 正岡子規 岩波文庫 212p
随筆集。いろいろ載っているが、なかでも「死後」は全編中の白眉。
やはり病床で書かれたものが多く、「煩悶」などは読んでいて実に痛々しい。
しかし文章の上手さには感心の一言のみですな。【B】

『黒い黙示録』 カール・ジャコビ 国書刊行会 379p
恐怖小説集。
このようなものを読んでいると、最近のモダンホラーは読むに耐えない。
っていうか、あれホラーじゃないでしょ。
SFがかったのもあるけど、久しぶりに純ホラーを読んで気持ちが良かった。
後、新刊なのに表紙がボロボロなのはどうしたものやら・・・【C】
502無名草子さん:04/03/10 17:59
読書マラソンの過去スレが半年以上経過したにも関わらず未だに
見ることの出来ない状況です。ですので、html化してくださるスレッド様に
お願いして、閲覧可能にしていただきました。

http://ruku.qp.tc/dat2ch/0403/10/1026838198.html
503OPERA(☆8719):04/03/10 20:13
「炎のように鳥のように / 皆川博子」 357P 【B】
皆川博子が児童文学を書いていたと知って少し驚いた。
児童文学にしては少し内容が難しいのではないかと思ったが、
皆川博子らしく完成度が高く耽美な歴史ロマンだった。
個人的に江戸時代や戦国時代と違って奈良時代はあまり馴染みがないので
時代背景がよく理解できなかったのが残念。

「邪馬台国はどこですか? / 鯨統一郎」 316P 【B】
かなり大胆な切り口の歴史解釈が本当に面白い。
そして今までに読んだことのない新鮮な作品。
過去の「このミス」で上位にランクインしているのを見て読んでみようと思ったけど、
この作品は果たしてミステリーなのかどうか…

「パン屋再襲撃 / 村上春樹」 221P 【D】
つまんない。初めて村上春樹の本を読んだが、何を言いたいのかサッパリわからん。
話のオチもわからない。今後彼の本を読んでやろうという気がすっかり失せました。
504丹波(1388):04/03/11 16:23
『これからの出来事』 星新一 新潮文庫 188P
「ある古風な物語」はニヤリとさせられた。めでたしめでたしで締め
くくる話もよく考えたら全然目出度くないという内容。「森での出来事」
「能力と仕事」の他、表題作もなかなか乙。【B】

『若草色のポシェット』 赤川次郎 光文社文庫 275P
毎年、同じ登場人物設定で一人の少女の成長を描く連続長編の
第一作目。赤川次郎にとって初めての試みだったらしい。相変わらず
テンポ良く読める。【D】

次はもうすこしレベルの高い小説を読んでみよと(・∀・)/

505丹波(1388) :04/03/11 16:24
『これからの出来事』 星新一 新潮文庫 188P
「ある古風な物語」はニヤリとさせられた。めでたしめでたしで締め
くくる話もよく考えたら全然目出度くないという内容。「森での出来事」
「能力と仕事」の他、表題作もなかなか乙。【B】

『若草色のポシェット』 赤川次郎 光文社文庫 275P
毎年、同じ登場人物設定で一人の少女の成長を描く連続長編の
第一作目。赤川次郎にとって初めての試みだったらしい。相変わらず
テンポ良く読める。【D】

次はもうすこしレベルの高い小説を読んでみよと(・∀・)/
506MJ(☆☆8180):04/03/11 19:10
テタ様、完走おめでとうございます。
>>502様、ありがとうございます。

ギ・デ・カール『破戒法廷』(創元推理文庫)345P

フランスの法廷小説。
目が見えず、耳が聞こえず、口が聞けない男が殺人を犯した?
状況証拠は彼に全く不利であり、本人も裁かれることを望んでいるという。
老獪な弁護士は彼をどう弁護するのか。
障害者とその周辺の人々の心理に容赦なく切り込み
美醜をあますところなく描いている。傑作。
高木彬光『破戒裁判』はここまで踏み込んでいなかった。【B】

レイ・ブラッドベリ『たんぽぽのお酒』(晶文社)345P

12歳の少年ダグラスのひと夏に起こる出来事を描いた児童文学。
生と死、若さ、老い、時間などに対する短い物語が積み重ねられており
「幸福マシーン」のエピソードなどはSFの詩人の面目躍如だろう。
イアン・マクドナルド『火星夜想曲』の元ネタも散見され
『火星年代記』だけが下敷きにされたわけでないことを知る。【C】

ヤニス・クサンスリス『さくらんぼのお酒』(講談社)215P

実はジャネット・ウィンターソン『さくらんぼの性は』と間違えて
ブラッドベリとお酒つながりになってしまった。
ぼくと双子の弟フォティスは、13歳の姉ラルーと秘密の結婚式を挙げた。
1957年から59年暮れまでの2年間の少年成長物語。
ギリシャの小説。ヨーロッパ映画的なイメージが横溢している。
映像化はたやすそうだが、性的な場面が多いのでR指定だろうなぁ。
読んだ経緯はどうあれ、よい小説だったので結果オーライ。【C】
507白川道(☆☆☆9866):04/03/11 21:02
>>503
村上春樹の短篇にわかりやすいオチはないですよ。
ミステリ系とは一線を画する。。。かもしれない。
これが現代の純文学のメインストリームか。


池波正太郎『真田太平記(二)』新潮文庫 474p 【C】

多数登場する武将や草の者にそれぞれ個性付けされているところがいいですねー。
楽しく読めます。
戦国15大合戦の真相・鈴木眞哉・平凡社新書・252p

この本だけを鵜呑みにするのはどうかと思うが、
戦術的な考察などは、なかなか興味深い。 →【 C 】
509コウイチ(☆☆10264):04/03/12 21:37
 『四日間の奇蹟』 浅倉卓弥 宝島社文庫 501P

 指を失ったピアニストがその指を失う原因となった、脳に障害のある
少女との感動の物語。その子がピアノを発表しながら各地を巡っていて、
とある診療所を訪れたときに起きた奇蹟の4日間を中心に描いています。
第1回このミステリーがすごい大賞の作品です。

内容は素晴らしいと思うのですが、登場する人物みな1から10
自分の想いを語りはじめるので、すごく不自然です。
なので一人の台詞が冗長とも思え、リアリティに乏しく感じました。
ですが、終盤はそれを払拭するほど感動の展開でした。泣きました。【C】
510鳥崎(6856):04/03/12 23:14

『ホントの話 誰も語らなかった現代社会学』呉智英 小学館文庫 p243
ゆがめられて使われている言葉の本当の意味を歴史を紐解いて調べ上げ、
現在の論争の不毛さを笑うのが基本形式の評論集。一見とんでもない
主張もあるが、筋は通っている。人権と国家権力の関係が興味深い。【B】

『蒙古の槍 孤島物語』白石一郎 文春文庫 p282
種子島、小笠原諸島といった島が舞台の歴史短編集。歴史的出来事を
細かく記述したものもあれば、エンターテイメント色の濃いものもあり、
バラエティに富んでいる。大崎下島の遊郭を舞台とした「三十人目の女」
の後半の畳み掛けが特に面白かった。【C】
511ですな(☆☆☆8468):04/03/13 01:07
エドワード・D・ホック他
「シャーロック・ホームズ ベイカー街の殺人」原書房395P
玉石混交のアンソロジー【D】
512みんちー(☆☆2166):04/03/13 02:02
テタさん、トビ子さん完走おめでとうございます。
>>502さん、ありがとうございます。

『箱の女』 G・K・ウオリ 早川書房 402p
三日間もの間、事故で箱に閉じ込められたエレン。
箱の中で起きた悪夢が彼女の人生を狂わせていく。
文章が読みにくく、なかなか頭に入ってこない。
読後に何の感慨も湧かない。【D】
513みんちー(☆☆2166):04/03/13 02:06
コウイチさん、3周目完走おめでとうございます。
514丹波(1519):04/03/13 10:26
『友情』 武者小路実篤 新潮文庫 131P
健全な恋愛小説。素直な心情描写が繰り返され、主人公に共感できる
部分が多い。基本あらすじは夏目漱石の「こころ」の先生の手紙の部分や
氷室冴子の「海がきこえる」によく似てる。短い小説だけど読了感
たっぷり(・ー・)【B】
ミラー・ダンス(上)ロイス・マクマスター・ビジョルド・創元SF文庫・433p
ミラー・ダンス(下)ロイス・マクマスター・ビジョルド・創元SF文庫・405p

ヴォルコシガン・シリーズ。作者自身が最高傑作と言うだけの事はある。
ローカス賞とヒューゴー賞(長編)三度目の受賞作である事に納得できる。
三度の長編賞受賞は、ハインラインに次ぐ、単独2位。    →【 A 】
516うんこ太郎(207):04/03/13 16:41
初めましてです 学生時代に積ん読だった本を消化しようと思ってここに来ました。
一ヶ月に1冊くらいしか読めないけど・・・。よろしくです。

天児慧(あまこ さとし)著『中華人民共和国史』岩波新書207P
中国のことよく知らないので買ってみた。戦後中国についてちょびっと詳しくなれたのでヨカタ
でも難しい('A`) 中国人の名前似てるし、場所とか良くわかんねーし('A`) 読むのにすげぇ時間かかった。
自分のアホさを痛感しつつ、ちょっとだけ中国様について詳しくなれたので【B】で。
517金太郎飴(808):04/03/13 17:36
初参戦させていただきます

顔に降りかかる雨 桐野夏生 講談社文庫
p396
今まで知らなかった新宿二丁目の世界を垣間見ることができました。
ミステリーとしてもぐいぐいと読まされました。【B】

人斬り以蔵 司馬遼太郎 新潮文庫
p412
幕末の殺し屋、岡田以蔵の人生を書いた表題作を含めた
全8編を収録した短編集。
その当時の事をあまり知らない私には新鮮だった。【C】 
518ですな(☆☆☆9117):04/03/14 09:42
ジャレド・ダイヤモンド「銃・病原菌・鉄」草思社
上317P下332P
明快な論理性
二十一世紀の必読書【A】
519OPERA(☆9873):04/03/14 22:01
「むかし僕が死んだ家 / 東野圭吾」 313P 【B】
彼の本は初めてだけど、かなり気に入った。
謎の明かし方が上手いなぁと思った。
ハラハラドキドキというよりじわじわくる面白さといった感じ。

「おしまいの時間 / 狗飼恭子」 221P 【C】
こういう無駄に自虐的で無気力な話は好きじゃない…。
途中読んでて眠くなりました。

「死の棘 / 島尾敏雄」 620P 【C】
こちらも同様無駄に長くてドロドロした話はあまり好きじゃない。
キ●ガイ振りに読んでて気が滅入りました。胃がもたれる。
520某ヌレの389(3942):04/03/15 03:16
『嘘をもうひとつだけ』東野圭吾 講談社 250P【D】
短編が5作品収録されてました。
時間潰しにはいいでしょうが、物足りないのでこの評価。

『名探偵の掟』東野圭吾 講談社 347P【B】
ミステリーを読むうえで、読者の在り方を考えさせられてしまいました。
もう少し考えて読まないといけないなぁと痛感。

『塩狩峠』三浦綾子 新潮文庫 383P【C】
某スレで紹介されていた本。最近東野ばっかり読んでたので気分転換に読んでみました。
宗教、死、純愛、偏見などを深く考えさせられる1冊。
しかし聖書の部分を読み取るのは大変だった。
521某ヌレの389(4922):04/03/15 03:17
足し忘れますた。スマソ
522丹波(1812):04/03/15 20:36
『美蝶狩り』 山口香 廣済堂文庫 293P
今月1日に書き下ろし出版された官能小説。エロい課長が女遊び
を続ける連続短編。最後は腹上死でエンドかと思ったがそうではない。
前戯ばっかりで同じような描写が延々と続く。期待して買ったのに・・・
(゜△゜)<D
523(・Д。)(9809):04/03/16 01:00
集計様、いつもありがとうございます。
新規ランナーの皆様、これから宜しくお願いします。

一般人名語録 永六輔 講談社文庫 207P
一般の人の名語録を集めた一冊。
誰かの名言や毒舌を聞くのは基本的に楽しいが、
その発言者が境遇や年齢を隠して「一般人」として引用されているのが逆に心地良い。
だが、内容的には物足りないかも。しょうがないけど。【C】
ホンキイ・トンク 筒井康隆 角川文庫 244P
ご存知筒井康隆。
この作品のみならず、彼は全体的に調律の狂った登場人物や
調律の狂った世界観を引き合いに出してる気がするから、面白い。
この単行本の中での個人的お気に入りは「ワイド仇討」
今までに読んだ筒井作品と比較してみれば…【C】くらいかな。

…さあ、ゴールテープが見えて参りましたが。息切れ気味。
524鳥崎(7399):04/03/16 07:51
うんこ太郎さん、金太郎飴さんよろしくお願いいたします。

『死体は語る』上野正彦 文春文庫 p243
監察医である著者の語る解剖についてのノンフィクション。解剖によって
巧妙に隠された殺人を暴き、罰せられるべき人が罰せられる様は痛快だが、
法学、医学の専門用語が多いので、やや読みづらい。【C】

『ドーミエ諷刺画の世界』喜安朗(編) 岩波文庫 p300
主に19世紀のフランスを諷刺したリトグラフ(石版画)と、その解説。
殺伐とした時代を滑稽かつほのぼのとしたタッチで描くドーミエの諷刺画は
おもしろい。解説は的を得たものもあるが、過解説気味な気がする。【C】
525かいん(6392):04/03/16 21:01
『恐怖の谷』コナン・ドイル 創元推理文庫 247p【c】
ホームズシリーズ最後の長編。おもしろかった(・∀・)
殺人事件とその痕跡達の不審さ。そいつが犯人か!という快感。
事件を追って行くホームズパートと、犯人たちに関連する過去のパートの構成。
どちらのパートも推理小説としてなかなか楽しめました。
526かえるくん(9221):04/03/16 21:55
「夏と冬の奏鳴曲」麻耶雄嵩 717P【A】
後半の展開に度肝を抜かれっぱなし。ある事実には
かなりの衝撃を受けましたが、読む人によっては
不快に感じるかもしれません。

「詩的私的ジャック」森博嗣 472P【C】
S&Mシリーズ第4作目。
今回はなかなかテンポも良かったし、犀川も
優秀だったので、読みやすかった。

「OUT 上・下」桐野夏生 合わせて786P【C】
他にぴったりな文字があるかもしれない
けど、『狂』の1文字だと思う。
じわじわとくる怖さがあった。
527トビ子(☆☆☆☆895):04/03/16 22:30
テタさん、コウイチさん完走おめでとうございます。
502様、集計ありがとうございます。前スレが懐かしいです。
うんこ太郎さん、金太郎飴さんよろしくお願いします。
(・Д。)さん、あと少しですね。

『蛇にピアス』 金原ひとみ  集英社 124P
芥川賞ミーハー読み。
舌ピで、先端を切断する蛇舌がタイトルの由来。それだけにボディピアスの
描写はかなり痛々しい。SMめいた展開も多分にあるけど、主役の女の子は
あくまで愛を根底に行動しているので思ったほど苦い展開はなく、むしろ読了後は
爽やか・・・かも?【C】

『蹴りたい背中』 綿谷りさ  河出書房新社 140P
蹴りたいのはにな川の背中じゃなく、絹代の背中だろうと読了後、即ツッコミ
いれたくなったんですけどね。学校のクラスメイト以上、友達未満の関係って
なんだか十代の頃のにがしょっぱい思い出というか、何というか。臨場感あります。
でも彼を蹴りたい気持ちがよくわからないので【D】

『旧約聖書を知っていますか』 阿刀田高  新潮文庫 317P
旧約聖書とオヤジギャグの華麗なるコラボレーション( ´_ゝ`)
判読しにくい旧約聖書をカナリ解りやすく解説してあるが
氷点下ギャグに耐えねばならない。神への道は遠いということか【C】
528日暮(9423):04/03/17 00:15
読みためてました・・・。

『すべてがFになる』 森博嗣 講談社 369p
ちょっと煩雑すぎる感があったのは自分の読書力のなさか。
一番驚いたのが本編的にはしょうもないことだった。
本編のほうに気をとられすぎてて、そこに1本取られた。【B】

『砂の器』 松本清張 光文社 478p
現在ドラマでも放映中。ドラマとはちょっと違いますがほぼ同じ。
刑事モノってたゆまぬ努力が実を結ぶというモノが多いですが、
その何たる偶然の多いことか・・・。【C】

『孫子』 孫子 岩波文庫 164p
あまり良く理解できず・・・。【D】

『どんどん橋、落ちた』 綾辻行人 講談社文庫 428p
綾辻文章は軽いのだが、それを補ってあまりある力がありますね。
その手腕に脱帽でした。【A】

『蜘蛛の糸・杜子春』 芥川龍之介 新潮文庫 151p
子供向けでもあるので読みやすいが、内容にはぐっと胸を打たれる。
感動した。【B】

『羽衣伝説の記憶』 島田荘司 南雲堂 261p
吉敷のサイドストーリー的なものだが、ミステリとしてもパワーのある部分も持たせている。【C】

『養老孟司の〈逆さメガネ〉』 養老孟司 PHP新書 205p
なんか養老さんの本ってどれも同じこと書いているっぽいような・・・。【C】

『獄門島』 横溝正史 角川文庫 355p
奇麗だった。横溝正史の文章は結構好き。
でも、金田一どもりすぎ(笑)【B】
529テタ(☆652):04/03/17 22:21
『甲賀忍法帖』山田風太郎 角川文庫 303p
忍法帖シリーズの第一弾。【C】
530(・Д。)(☆132):04/03/18 01:39
将軍が目醒めた時 筒井康隆 新潮文庫 323P
面白かった作品は乗り越し駅の刑罰。
いや、読後感は正直言って最悪だと思いますが。(誉め言葉)
…それでも、筒井さんの文庫の中では、当たり、では無いと思います…【C】

とりあえずゴール。
まだまだ、この世に本がある限り、走りつづける気でおります。
例え選考漏れしようとも、ハイ。
531丹波(2138):04/03/18 12:28
『それから』 夏目漱石 角川文庫 326P
いつか絶対読むぞ!と決意してた本です。やっと読み終わりました。
奥深い人間関係をえぐり出すように書いた名作。読んだあとの達成感
もありますね。【A】

532OPERA(☆☆796):04/03/18 23:56
「キャッチャー・イン・ザ・ライ / J.D.サリンジャー・村上春樹訳」 353P  【C】
春樹デビューしようと思って買った2冊目の本だったのに…
やっぱり私は春樹の文章と相性が相当悪い。
他の訳は読んだことがないので比べることは出来ませんが、
名作も駄作に感じてしまいました。
つーか、何でこの人の文章はわけのわからない部分まで強調しているのかがわからん。

「弱法師 / 中山可穂」 293P 【B】
胸が締め付けられるような本当に切なくて儚い恋愛小説。
私は恋愛小説が苦手だけどこの人の本なら苦もなく読める。

「ネバーランド / 恩田陸」 277P 【B】
以前買った本の再読。ちょっと少年というものに幻想を抱きすぎのような気が
しないでもないけど、これを読むと高校生に戻りたくなる。
そういえば昔ジャニーズでドラマ化されてたけど、アレはダメだったと思う。
533えり(8693):04/03/19 00:29
『N・P』 吉本ばなな 角川書店 235p

ある小説の98話目から始まるお話。
ストーリーはまぁまぁだけど、やっぱり表現力がある。【C】

『エミリー』 嶽本野ばら 集英社 196p

3つの短編、中篇が入った本です。
題名にもなってるエミリーは物語の途中までは「おもしろそう」と引き込まれたけど
オチはイマイチでした。
全体的には悪くも無く特に良いわけでもない普通の短編集でした。【C】

『リレイヤー3』 鴻上尚史  小学館 190p

ある劇団が舞台の演劇台本。
この台本も鴻上さんにしては分かりやすかった。【C】

『朝日のような夕日を連れて』 鴻上尚史 弓立社 169p

この台本はかなり分かりにくいというか難しかった。【C】
534金太郎飴(1714):04/03/19 21:27
「幻色江戸ごよみ」 宮部みゆき 新潮文庫
p324
短編の時代物が12編。
江戸の怪異にテーマをおいているが
怪異がメインというよりも
登場人物の人生に怪異がからんでいき
それによって登場人物が翻弄されていく。
読後にじわりとくる感じ。【C】

「新耳袋B」 中山市朗、木原浩勝 角川文庫
p296
本で行なう百物語のようなもの。
ただし九十九話までしか掲載されていない。
「身近」で「ささやか」な怖さが興味深い。【C】

「新耳袋C」 中山市朗、木原浩勝 角川文庫
p286
上記の続編。これも面白い。ただし続けて読んだので
満腹を感じてしまった。【C】
535無名草子さん:04/03/19 22:15
堺屋太一「平成三十年」
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/7553/

「油断!」    →オイルショックを予測し、的中
「団塊の世代」 →90年代の中高年のリストラ、財政赤字の急拡大などを予測し、的中

・・・そして堺屋氏は、また新たに長期の未来予測を描いた問題小説を世に放った・・・

――平成三十年(2018年)に一体何が起こるのか?――
536ですな(☆☆☆9670):04/03/20 00:12
ニール・スティーヴンスン「ダイヤモンド・エイジ」早川書房553P
アイディアはすごいのですがストーリーが尻切れ蜻蛉ですな
どうせならディケンズ調のメロドラマにすれば良いものを
前作はスピード感で救われていましたがそれもなし【D】
537MJ(☆☆☆1170):04/03/20 13:01
うんこ太郎さん、金太郎飴さん、初めまして。
コウイチさん、(・Д。)さん、OPERAさん、完走おめでとうございます。

ピーター・ワトスン『まやかしの風景画』(早川ミステリアスプレス)500P

絵の中に隠された財宝の謎を追う男女。
問題の絵も挿入されていて、読者はそれを参照しながら読んでいける。
図像学的解釈がメインで冒険色は薄い。【C】

ローレンス・ブロック『八百万の死にざま』(ハヤカワ文庫)495P

アル中探偵マット・スカダーシリーズで、現代ミステリを代表する名編。
訳者みずから最後のオチを解説でばらさないで!【B】

デレック・スミス『悪魔を呼び起こせ』(国書刊行会)335P

密室ミステリマニアが書いた不可能犯罪。
小説の出来自体は平凡だが、密室トリックのレベルはかなり高い。【C】

アン・ペリー『見知らぬ顔』(創元推理文庫)515P

19世紀ロンドンを舞台にした時代ミステリ。
主人公の警部が記憶喪失で、周囲に隠し続けるのは珍しいパターン。
大英帝国の闇。がらがらと崩れる貴族の虚栄。【B】
538MJ(☆☆☆1170):04/03/20 13:11
引き続き海外ミステリ三昧。

レオ・ブルース『リングとロープの事件』(国書刊行会)300P

首を吊ったボクサーの記事を見、勝手に殺人と断定して乗り込む探偵ビーフ。
定型の探偵小説のパロディだが、ミステリとしてもうまく落としてくれる。
なるほどアントニイ・バークリーに作風が似ているかも。【C】

ジェーン・デンティンガー『誰も批評家を愛せない』(創元推理文庫)315P

ニューヨークいち有名な演劇批評家が毒殺される。完成度は普通。
大胆な邦題がよい(原題FIRST HIT OF THE SEASON)。【C】

ジェイムズ・リー・バーク『ブラック・チェリー・ブルース』(角川文庫)530P

文学性の高い文体と南部の自然描写。
何が物語を引っ張っているのか不明瞭で、全然乗っていけない。【D】

信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス・宇月原清明・新潮社・323p

半分程までは、よくある奇伝小説のパターンかと思いながら読んでいたが、
予想を上回る出来だった。99年度日本ファンタジーノベル大賞受賞作。→【 C 】
540はちこ(213):04/03/21 22:09
はじめまして。はちこと申します。参加させていただきます<(_ _)>

「マリア様がみてる レディ、GO!」ISBN:4086003376(P213)
体育祭のお話。学生時代の体育祭を思い出してしまいました。
541コワ(6107):04/03/22 02:54
『筒井康隆全集4』 筒井康隆 363P 【C】
「時をかける少女」などジュブナイル小説9編と童話4編が収録。
「超能力ア・ゴーゴー」と「闇につげる声」がなかなか。
542丹波(2886):04/03/22 19:19
『ここに地終わり海始まる』(上下) 宮本輝 講談社文庫
上巻;294P、下巻;272P
宮本輝って好きな作家の一人。各種新聞に10年ちょっと前に210回の
連載小説として書かれたもので、解説はかなり深読みした内容だった。
俺はあそこまで考えて読まなかったな・・・【B】

『ノックの音が』 星新一 新潮文庫 182P
これも新聞連載の文庫化らしい。全ての話がノックの音で始まる。
SFというより、コメディーに近かった。【C】

『諸葛孔明(上・下)』 陳舜臣 中公文庫 二冊で810p

この前吉川三国志を読んだので、関連図書として。
ゲームやってても小説や漫画読んでても、基本的にどこかの勢力の視点から
乱世の話を見るので、序盤の、戦乱とあまり関係ない地方民衆の視点で
黄巾のあたりの話を読むのはまた別の面白さでした。
好きな徐庶もわりと前半、出ずっぱりだったんで良かったです( ´∀`)【B】

『道徳感情論(上・下)』 アダム・スミス 岩波文庫 二冊で922p

経済以外にもこんなの書いてるんだと思って手に取りました。。
上巻の、人間の道徳的感情の基盤について書いてあるところはちょっと退屈
でしたが(訳もちとこなれてない)、下巻に入ったあたりからは、比較文化論的な
内容や、哲学史的観点、社会学的な話も多く、面白かったです。【C】

『人生の短さについて』 セネカ 岩波文庫 229p

感想を書くより序盤の一文を。
「・・・しかし、我々は短い時間を持っているのではなく、実はその多くを
浪費しているのである。人生は十分に長く、その全体が有効に費やされるならば、
もっとも偉大なことをも完成できるほど豊富に与えられている。
けれども放蕩や怠惰の中に消えてなくなるとか、どんな善いことのためにも使われないならば、
結局最後になって否応なしに気付かされることは、今まで消え去っているとは思わなかった人生が
最早すでに過ぎ去っていることである。」【A】
544金太郎飴(2254):04/03/22 22:59
「ローズガーデン」 桐野夏生 講談社文庫 
 p273
「顔に降りかかる雨」の主人公である「村野ミロ」のシリーズの短編集。
「村野ミロ」の内面が知れて面白かった。
ただ、ミステリーとして読むのには物足りない気がした。【C】

「陰陽師 鳳凰の巻」 夢枕獏 文春文庫
p267
映画の陰陽師の原作のシリーズ。
言い回しというか書き方というか、文体のクセが強い。【C】
 
545トビ子(☆☆☆☆1247):04/03/23 06:21
(・Д。)さん、OPERAさん、MJさん完走おめでとうございます。
はちこさんよろしくお願いします。

『フォア・フォーズの素数』 竹本健治  角川書店 352P
表題含めた短編集。表題は、4の数字を4つ並べて1から100の整数を
導き出すという数式をテーマにした作品で今まで読んだことがない異色作。
「非時の香の木の実」エロスとグロとSFとミステリーがごちゃまぜになってて
読んでて不快なんだけど、何故か頭から離れない短編【B】
546(・Д。)(☆1200):04/03/24 19:17
テタさん、コウイチさん、トビ子さん、OPERAさん、MJさん、完走おめでとうございます(遅
…一応上から見直してみましたけど…挨拶が抜けてたらホントに申し訳無い。
はちこさん、よろしくお願いします。

ハックルベリー・フレンズ 景山民夫 ブロンズ新社 277P

景山民夫さんの著書の中では、なんか毒が薄いと言うか、
口当たりがまろやかと言うか。少々物足りなかった気がする。
でも、この本全体に溢れる、別の著書とは違う彼の「優しさ」は好きだなぁ〜。【B】

大人の雑学〜いまさら他人に聞けないムダ知識665〜
日本雑学研究会 幻冬舎文庫 579P

身の上話で恐縮ですが、クイズに嵌っておりまして、それ用の知識吸収のために
購入した一冊。確かに、ムダ知識だらけで、読んでいて楽しかった。
だがしかし、量も多く、時間もかかった割には、読後の達成感が薄かった気も、する。
読んでる時は「へぇ〜」の連続だったんだけどなぁ…【D】

死にぞこないの青 乙一 幻冬舎文庫 212P

このスレでよく御名前を見かけるので気になっていたが、ようやく文庫で発見。
こういう本が、読みたかった。休憩無しで全部読んだのも、ステーシー以来で、
とても久々だ。あそこまで酷い情況では無いものの、主人公とは体型、境遇が被るので、
すんなりと感情移入も出来た。(それもどうかと思うが)
いずれ他の著書も読んでみたいと思う。【A】
547OPERA(☆☆1774):04/03/24 19:43
「後宮小説 / 酒見賢一」 303P 【C】
去年買った本の再読。
相変わらずオタクに受けそうなエロさ加減だった。
まぁそこが面白いんだけど。

「東の海神 西の滄海 / 小野不由美」 313P 【B】
12月以来止まってた十二国記の再読を再開。
やっぱり十二国記はハズレがない。面白い。

「笑い姫 / 皆川博子」 362P 【C】
前に読んだ「花闇」と同じでこの人の書く江戸時代ものはすごく難しく感じる。
読み進めるのが結構つらかった。
548はちこ(435):04/03/24 21:45
「意識とはなにか」 茂木健一郎 ISBN:4480061347 (P222)
とてもわかりやすい文章でした。いろいろ考える材料になりました。
ある日、バチッとニューロンが繋がりそうな予感がします。

>トビ子さん
竹本健治の読後感はなんとも言えません。
いつも狐につままれた様な感じです。
数学的なことがよくわからないので、詩的な雰囲気に流されようという力が働きます。

>OPERAさん
十二国記は最も続きが読みたい本の一つです。
549テタ(☆899):04/03/25 21:58
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『読書家の新技術』呉智英 朝日文庫 247p
もろもろの技術よりもその周辺のお話のほうがおもしろい。
【C】
550(・Д。)(☆1710):04/03/25 23:57
まじめ半分 阿刀田高 角川文庫 242p

なんか、全体的に平坦だった気がします。
ブラックユーモアがそこかしこに見える訳でも無く。
読んで損した、って訳じゃ無いですが、なんとなく不足感が否めない。
この人の神話関連の著書は肌に合いそうなんだけどなぁ…【C】

秘湯中の秘湯 清水義範 新潮文庫 268p
相変わらずまぁこの人は、言葉を弄ぶのがお上手です。
これもまぁ…深く考えず笑い飛ばせば
それが一番いいんじゃないでしょうか。【C】
551鳥崎(7961) :04/03/26 00:10
完走された方々、おめでとうございました。
はちこさんよろしくお願いいたします。

『エクリチュールの零度』 ロラン・バルド
/森本和夫、林好雄訳註 ちくま学芸文庫 276p

エクリチュールとは社会への影響力みたいなものか。
理解しづらかった。ある程度ヨーロッパ文学を読んでいないと
わかりやすく出しているのであろう例示すらわからない。
参考書を当たってから再読してみようかと。【D】

『最後の将軍』 司馬遼太郎 文春文庫 286p

徳川慶喜の話。慶喜に対しては、頭脳明晰で行動力があるが、
人からどう見られるかをあまり意識しなかったので
周りから誤解され、結果、人から信頼されない人物と
いう印象を持った。幕府の権力が失われつつある時期の
将軍としては不適当だったのだろう。【B】
552ですな(☆☆☆9903):04/03/26 23:35
ジョセフィン・テイ「ロウソクのために一シリングを」
主人公のハンサムで優雅な物腰なるグラント警部という奴が鼻持ちなりません
彼奴は骨折で入院しているくらいがお似合いなのです
トリックらしいトリックもなく犯人の動機もくだらない
ミステリというよりもキャラ萌え小説という雰囲気ですな【D】
553ですな(☆☆☆9903):04/03/26 23:55
223Pでした
554かえるくん(☆269):04/03/27 11:13
「黄泉がえり」梶尾真治 476P【C】
映画・黄泉がえりの原作。
観たいと思っていた映画なのですが、観る
機会を逃してしまってたので、先に原作を読んでみました。
死んだ人が黄泉がえる、怖いことだけど,俺の大切な
人が死んでしまうと黄泉がえって欲しいと願うと思う。

「封印再度」森博嗣 572P【B】
S&Mシリーズ第5作目。
今回はパズルが中心にある。小・中学生の時の
理科の授業や実験を思い出した。
犀川と萌絵の仲が少し進展したかな。
555HANA(☆☆4709):04/03/27 21:55
初めての方よろしくお願いします。
完走された方、おめでとうございます。

『ナンシー関大コラム テレビ芸能人編』 ナンシー関 世界文化社 317p
我々が胸の中に持っている、テレビや芸能人に対するもやもやした想いをはっきり言葉にできるのがこの人だと思う。
90年代初めのコラムも混ざっており、中には「あの人は今」みたいな趣になっているのもある。
しかし、この人のヤワラちゃん結婚式のコラム。読んでみたかったなあ。【C】

『現代民話考11』 松谷みよ子 ちくま文庫 424p
狸とむじなに関する現代民話を収録。
全体的に和やかな話が多いのが、狐とかとの違いか。
狸が化けるもののイメージが全国共通なのが気になる。どういう伝播の仕方をしたのか・・・【C】

『山屋敷秘図』 山田風太郎 徳間文庫 597p
切支丹関係の小説を収録している。
全体的に江戸期の弾圧が背景となっているが、単純に切支丹=被害者となっているのではなく、その奥まで書き込んでいるのが凄いところだと思う。
基本的に人間に対する悲しみと、皮肉が作者の背景にあると思う。【B】

『 東京カウボーイ 』矢作俊彦・新潮社・281p

タイトル同名の連作及び短編集。
92年初版の作品なので、その時代背景を考えながら読んだ。→【 C 】

提案です。
私はいわゆる「2ちゃんねるブラウザー」使用なので苦になりませんが、
200前後に下がったら、レース参戦を歓迎する意味を込めて、
マラソンの書き込み時に(『空あげ』はしないで)アゲ書き込みでお願いします。
557MJ(☆☆☆3340):04/03/27 22:12
はちこ様、よろしくお願いします。
かえるくん様、完走おめでとうございます。

レイモンド・チャンドラー『大いなる眠り』(創元推理文庫)275P

全然良さがわからず。【D】

マーガレット・ミラー『見知らぬ者の墓』(創元推理文庫)485P

自分の名が刻まれた墓を見つけるという、奇妙な夢を見た女性。
作者の代表作の一つだが、『これよりさき怪物領域』の方が上だと思うし
同趣向ではジョナサン・キャロル『炎の眠り』に劣ると思う。【C】

ロス・トーマス『女刑事の死』(早川ミステリアスプレス)475P

刑事だった妹が爆弾で殺され、兄が真相を追う。政治色強し。
兄の感情描写があっさりしているが、
かえって妹への深い愛情が伝わってくる。【C】
558MJ(☆☆☆3340):04/03/27 22:17
ジョン・ハーヴェイ『ロンリー・ハート』(現代教養文庫)515P

イギリスの地方都市ノッティンガムを舞台にした警察小説。
連続殺人鬼ものなのに、残虐描写は控えめ。
個性的な刑事たち。主人公が飼っている三匹の猫。【B】

フィリップ・マクドナルド『迷路』(ポケミス)170P

未解決の殺人事件の裁判記録が、ゲスリン大佐のもとに送られる。
読者には探偵と同じ情報が与えられる、読者への挑戦の一変形。
真相にトリックが絡んでこないので小粒の出来だが、趣向はよい。【C】

スタンリイ・エリン『鏡よ、鏡』(早川書房)250P

ラストのどんでん返しで有名な作品。枠組みは幻想小説。
かねてから読みたかったのだが、まさかこんなエロ話とは。【C】

『 皇国の守護者・8 』佐藤大輔・中央公論新社・228p

シリーズ第8作。独立したエピソードとして、ページが不足。
続刊は、いつなのか不明のため、→【 C 】

『 本土決戦 』ディヴィット・ウェストハイマー・早川書房(単行本)438p

思わず本家アマゾンで確認した。(日本人が書いた物かと疑った。)
原子爆弾が完成しなかったら、行われたであろう日本上陸作戦を、
現実に立案された「オリンピック作戦」を念頭において書かれた小説であるが、
この本の優れている部分は、日米双方の心理描写と時代背景の考察の深さにある。
日本では文庫にもならず絶版になっているが、理解に苦しむ。(昭和46年刊) →【 A 】

『Death Is Lighter Than a Feather』David Westheimer 
刊:University of North Texas Press
原書は日本のアマゾンでも購入可。本家では数ページのレビューが可能。
著者は、二次大戦に航空機関士として欧州戦線に参戦している。
561金太郎飴(2928):04/03/29 21:58
『華の下にて』 内田康夫 講談社文庫
p446
華道界の家元制度にまつわる話。
ありきたりかと思ったがそうではなかった。
華道と聞いてカリヤザキショーゴしか浮かばなかった・・・【C】

『砂の女』 安部公房 新潮文庫
p268
砂穴の一軒家に閉じ込められた男が脱出を試みようとするが・・・
ラストにびっくりした。【B】
562丹波(3108):04/03/30 12:05
『男たちのかいた絵』 筒井康隆 新潮文庫 222P
ヤクザ小説だけど、かなりグロテスクな内容。同性愛や多重人格など
ひねくれたネタが多い。最後の解説・・・・あれいらない。┐(´△`)┌
【D】
563日暮(☆73):04/03/30 16:21
『真田太平記 (二)』 池波正太郎 新潮文庫 484p
歴史小説。相変わらず読みやすい。科白が多いからかな。【B】

『人間失格』 太宰治 新潮文庫 166p
太宰の手記的日記。太宰相変わらずのダメダメっぷりを発揮・・・。【C】

3月に入って忙しくなり、読むペースが遅くなってしまいましたが、
何とかゴールです。これからもどんどん本読むぞ〜。
564(・Д。)(☆2159):04/03/30 19:39
日暮さん、ゴールおめでとうございます〜

夏と花火と私の死体 乙一 集英社文庫 223P
乙一、気にいっちゃいました。「優子」も収録。こっちよりも「夏と〜」のが好きだけど。
夏の匂いの漂う作品の中に長々と漂いつづける異物感がいい按配。【B】
緑姉さんの描写なんか、若さの溢れる感じがあっていいなぁ。
白いメリーさん 中島らも 講談社文庫 226P
短編集。中々どうしていい感じです。全体的に。
ジャンルも満遍なく、それぞれの質も高い。
確実に。どれか一つは気に入るはず。【B】
>>563☆ゲットおめです。

池波正太郎『真田太平記(三)』新潮文庫 537p 【C】
池波正太郎『真田太平記(四)』新潮文庫 540p 【C】
池波正太郎『真田太平記(五)』新潮文庫 486p 【C】
池波正太郎『真田太平記(六)』新潮文庫 498p 【C】

六文銭のTシャツほしい
『 千年紀末古事記伝 ONOGORO 』鯨統一郎・ハルキ文庫・357p

古事記を別角度からリライトした小説。
目新しいかというと、そうでもない。  →【 C 】
567くろねこ(1632):04/03/31 13:01
参加させていただきますm(_ _)m
取り敢えずここ一週間で読んだ本を。

『レベル7』
宮部みゆき 新潮文庫 657p

宮部みゆきさんの本はいろいろ読ませていただきましたが、
これは可もなく不可もなくという感じでした。
一気に読み通せてしまうあたりは凄いけれど、
日付ごとに章分けした意義があまり感じられなかった。


『燃えよ剣(上・下)』
司馬遼太郎 新潮文庫 495+471p

時代小説にはじめて挑戦。
日本史ほとんど知らないけれどどうにか読めました。
もうちょっと日本史勉強してみたいと思った一冊。
568OPERA(☆☆2540):04/03/31 22:46
「光の廃墟 / 皆川博子」 336P 【C】
ミステリー色は弱く幻想色が強い。
半分ぐらいまでは眠くて読み進めるのが辛かったが、後半やっと面白くなってくれた。
それと、ユダヤが好意的に扱われている!w

「南総里見八犬伝 1巻 / 滝沢馬琴・浜たかや」 231P
「南総里見八犬伝 2巻 / 滝沢馬琴・浜たかや」 199P 【B】
日本にもこんなに面白いファンタジーがあったかという感じ。
まだあと2冊残ってるけど先が気になる。
話の雰囲気は「聞くも涙語るも涙」系。テレビの時代劇見てるみたい。
山本タカトの挿絵が良い。画集買うぞ。
569鳥崎(8506):04/03/31 23:33
くろねこさんよろしくお願いいたします。

『不思議図書館』寺山修司 角川文庫 293p

ヒゲ女、ゴリラのシャンソン、だまし絵などのの不思議なものに関する
本を紹介するエッセイ集。テーマと文献と選び方がユニーク。また、
その解釈が社会、精神、文化の批判につながっているのが面白い。
絵、写真の抜粋が多い。【C】

『流血の魔術最強の演技 全てのプロレスはショーである』
ミスター高橋 講談社+α文庫 252p

プロレスの裏事情について。プロレス=格闘技という意見を徹底批判し、
エンターテイメントとして生き残っていく道を提案する。試合展開が
結構細かく決まっていることに驚く。この本で、なぜ毎日のように
プロレス興業ができるのかと言う疑問が完全に解けたように思った。【B】
570MJ(☆☆☆4020):04/04/01 10:24
日暮様、完走おめでとうございます。
くろねこ様、よろしくお願いします。

レックス・スタウト『料理長が多すぎる』(ハヤカワ文庫)320P

タイトルは「船頭多くして船山に登る」という意味の諺の一部。
しかし、10人以上出てくるので実際に多い。把握が大変。【C】

ジョセフィン・テイ『魔性の馬』(小学館)360P

行方不明の貴族になりすました少年。その顛末は。
善人が多くさわやかな印象だが、人が褒めるほど面白くは・・・。【C】

3月はこれにて打ち止め。
571丹波(3499):04/04/01 15:07
『晩夏』 赤川次郎 新潮文庫 391P
H14年の8月発行。赤川次郎の小説ってテレビ局や編集の仕事の
描写が上手い。特にあのラストの締めくくり方は印象的だった。
本を閉じた後良い意味でため息が出た。
青年層に人気のある作家だけどその理由が分るような気がする・・・
自分も青年ですが^^
572日暮(☆307):04/04/02 13:36
(・Д。)さん、白川道さん、MJさんありがとうございます。
くろねこさんよろしくです。

『女は男のどこを見ているか』 岩月謙司 ちくま新書 234p
後ろに進むにつれてだんだんと題名から話がそれていく。
この手の本にはよくあることなのだけど。
人生に迷っている人がいたら読んでみてください。【C】
573無名草子さん:04/04/02 19:16
ありがとうございます。
既に3月の集計は終えておりますが、もし3月に読み終えた本があって
それを3月の方へカウントする場合は、その旨を言ってくだされば、
そのように集計いたしますよ。
MJさんの570の投稿日は4月となっておりますが、3月の方に集計しました。
また、集計の投稿は先月と同じく3日にしたいと思っております。
今後ともよろしくお願いします。
>573 こちらこそ、宜しくお願いします。

『 カムナビ 』上下・梅原克文・角川書店・343p+477p

細かい描写などが、昔の翻訳小説調なのが若干気になるが、
アイディアやプロットは面白かった。
ジャンルとしては奇伝小説+少々のSFと言う感じ。→【 B 】
575コウイチ(☆☆☆785):04/04/02 23:46
 『シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説』 ソニーマガジンズ
            ローラ・ヒレンブランド/著 奥田祐士/訳 521P

 外国の本はどうしても苦手で読了するまでに結構日数がかかってしまいました。
 物語は、歴史的名馬マンノウォーの血を引くシービスケット。1930年代大恐慌の
のアメリカを舞台に、国中を賑わせたその馬に携わる3人の物語でした。
見所はレースシーンですが、すごく臨場感が伝わってきて迫力ありました。
そして何よりもシービスケットに精魂を傾ける馬主と調教師、騎手の3人が格好良いです。
巻頭にある3人の写真は読み終えてから再度見るとこみ上げてくるものがありましたね。
だけど、少し自分では外国のものは想像しずらいので難でした。
ちょうど先週、中京競馬場で行われた今年2度目のGIレース、高松宮記念では
そのマンノウォーの子孫であるサニングデールが優勝し、因縁めいたものを感じました。【C】

 みんちーさん、トビ子さんありがとうございます。引き続き4目指して頑張りたいです。
 (・Д。)さん、OPERAさん、MJさん、かえるくんさん、日暮さん、白川道さん、
完走おめでとうございます。うんこ太郎さん、金太郎飴さん、はちこさん、
くろねこさん、どうぞよろしくお願いします。
576HANA(☆☆6253):04/04/03 08:00
>>573様 申し訳ありませんが以下の本を三月分に加えていただけませんでしょうか?
お手間かけさせて申し訳ありませんが・・・

『続あなたの隣の怖い噂』 宇佐和通 学研 283p
いわゆる都市伝説を集め、考証している。
既出な話が多いが、海外の都市伝説との対比は楽しめた。
「赤いクレヨン」は怖かったなあ・・・・【C】

『定本ラヴクラフト全集10』 H・P・ラヴクラフト 国書刊行会 385p
書簡集その2。
全ての書簡は無理だろうから、アーカムハウスから出ている書簡選集だけでも翻訳されないかなあ。
仲間との交渉や、旅の記録も含まれていてラヴクラフトの肉声に接する想い。
最後の手紙は妙に物悲しい。【B】

『明治断頭台』 山田風太郎 ちくま文庫 441p
明治を舞台にした推理小説集。
当時でしかなしえなかったような機械的トリックがもの沢山である。
この話、エスメラルダを登場させる意味はなかったのではないかとも思う。
ラストはなんだかなあ・・・【C】

『現代民話考12 写真の怪・文明開化』 松谷みよ子 ちくま文庫 435p
写真の怪は当然というか、ほとんど全て心霊写真関係。
海から出る手だとか、兵士が写るだとかは都市伝説をかじっていたら既出。
そういえば前見た明治時代の心霊写真、霊がポートレートのように写っておりました。
文明開化は新しい機器に接した際の笑い話中心。
現代もコンピューター相手にしたおっさんとか見ていると、人間の本質は変わらないなあ。と実感できる。【C】
『 歩兵型戦闘車両ダブルオー 』坂本康宏・徳間書店・331p

題名から想像できる事態が、現代を舞台に展開されるSF小説。
皮肉や揶揄もたっぷり散りばめられていて、なかなか楽しめる。
第三回日本SF新人賞佳作。             →【 C 】
578(・Д。)(☆2838):04/04/03 18:53
くろねこさん、よろしくお願いします
白川道さん、☆ゲットおめでとうございます。

嘘ばっか 佐野洋子 講談社文庫 221P

選び抜かれたトラウマのエリート、それが昔話。かちかち山とかマジ恐怖です。
昔話のパロディには前々から興味があったが。
内容的にはそう悪くも無いはずなので、挿絵と、作者特有の文体さえ体に合えば、
多分面白く読めると思う。僕は…あんまし合わなかった。【D】

泉麻人のコラム缶 泉麻人 新潮文庫 458P

いやぁ、ここまで多くのコラムが並ぶと、壮観と言うかなんと言うか。
内容は、良くも悪くも玉石混合。ジャンルを以って玉と見るか、時代を以って玉と見るか。
個人的には、昔の食べ物、お菓子や玩具等に関してのコラムが多いに楽しめた。
その時代を生きてきた人は、多分ボクとは違う感想を持つんだろうなぁ。【C】
579丹波(3652):04/04/03 19:48
『みずうみ』 川端康成 新潮文庫 153P
マニアックな作品なんですかねぇ。国語の便覧でもほとんど紹介されて
いない。始まりがいきなりソープランドで始まってる地点で異色。
事実多くの議論を呼んだといわれてるらしいです。あんまり読み返し
たくなるような内容ではない。【C】
580テタ(☆1097):04/04/03 20:14
『砂時計の七不思議』田口善弘 中公新書 198p
砂に代表される粉粒体と呼ばれるものの、固体とも液体とも
違う性質の話。その意外性が面白い。【B】
581無名草子さん:04/04/03 20:20
ぜんぜん手間はかかりませんので、また来月もそういうのありましたら
気軽に仰ってください。集計いつまで続けていけられるかわかりませんが。
それとお粗末ではありますが、まとめサイト作りました。
http://books.fc2web.com/
582無名草子さん:04/04/03 20:21
┏━━━━━━━━━┓ ∧∧    * はその区間内で
┃ 3月の読破数集計  ┃ (゚ー゚*) < ☆が増えた参加者
┣━┯━┯━━━━━┻○○┯━━━┯━━┯━━┓
┃位│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊数│ ☆ ┃
┠─┼─┼────────┼───┼──┼──┨
┃ 1│ 7│MJ          .│  8735│  22│ * 3┃
┃ 2│13│OPERA         .│  6350│  21│ * 2┃
┃ 3│11│HANA        │  6095│  15│.   2┃
┃ 4│25│日暮            │  4818│  15│ * 1┃
┃ 5│21│(・Д。)        │  4295│  15│ * 1┃
┃ 6│12│額引き        │  3192│  10│.   2┃
┃ 7│49│丹波            │  3108│  12│    ┃
┃ 8│24│かえるくん      │  3023│.   6│ * 1┃
┃ 9│29│鳥崎            │  3021│  11│    ┃
┃10│51│金太郎飴        │  2928│.   9│    ┃
┃11│10│コウイチ         .│  2568│.   7│ * 3┃
┃12│ 2│白川道       .│  2535│.   5│ * 4┃
┃13│32│かいん        │  2169│.   7│    ┃
┃14│ 3│トビ子        │  2046│.   7│ * 4┃
┃15│19│甲本ヒロヒト      │  1961│.   5│.   1┃
┃16│ 6│ですな        .│  1820│.   5│.   3┃
┃17│42│某ヌレの389      │  1641│.   5│    ┃
┃18│59│くろねこ        │  1632│.   3│    ┃
┃19│22│テタ            │  1205│.   4│ * 1┃
┃20│14│みんちー       ...│  1104│.   3│.   2┃
┃21│27│えり            │.   790│.   4│    ┃
┃22│33│コワ           .│.   649│.   2│    ┃
┃23│79│はちこ        .│.   435│.   2│    ┃
┃24│85│うんこ太郎      .│.   207│.   1│    ┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━━┷━━┛
(上下巻などの場合は、それぞれ1冊づつとして集計しております)
583はちこ(880):04/04/04 17:08
「創るモノは夜空にきらめく星の数ほど無限にある 海洋堂物語」ISBN:4062118734(445P)
なんて気持ちの良い会社だろうと思いました。理想のある会社は面白いです。

>日暮さん
ナイスファイトです!おめでとうございます。

>くろねこさん
よろしくお願いいたします。

>無名草子さん
まとめサイト&集計お疲れ様です。
さっぱりしたデザインで素敵です!
584(・Д。)(☆3322):04/04/05 00:22
イスタンブールから船に乗って 澁澤幸子 新潮文庫 283P

お兄様のファンなので、その絡みで購入。
幸子様萌え。
トルコに行きたくなりました。
こういう本がもっと売れてれば、日韓Wカップの時の
フジテレビの悲劇は起こらなかっただろうになぁ…。
それはともかく。
見ていて「その国に行きたい!」って思わせるような旅行本に出会ったことが嬉しい【B】

恐怖 筒井康隆 文春文庫 201P
筒井康隆の「最近の」作品を買うのは、実はコレがはじめてでありまして。
初期の勢いこそ無いものの、熟練、老練、洗練された文体は、
読みやすく、そして現代的になっていて良い感じ。
読み始めの興奮と比べると、ちっと尻すぼみな気もしますが、
これも彼のの手腕と言う事で一つ。【B】
>>581-582
いつも有難う御座います。
しかも立派なまとめサイトまでおつくりになられて…ビックリです。
585うんこ太郎(412):04/04/05 01:15
完走された方、おめでとうございます。
>>581-582
素晴らしいです。びっくりしました。

渋沢栄一著 『論語講義(一)』講談社学術文庫205P
全部旧仮名遣いだったので読みづらかった('A`) 全部は理解できなかった・・・_| ̄|○
論語そのものは普通に道徳っぽいことが書いてありました。親を大切にしろ、とか…
それより論語にかこつけて渋沢栄一が長々と書いてる自分の生い立ちや
当時(江戸末期〜大正くらい)の世相に対する考えのほうが興味深かったです。
そこそこ面白かったけど、全体的に眠かったので【C】で。
586日暮(☆749):04/04/05 11:23
『六枚のとんかつ』 蘇部健一 講談社文庫 442p 【C】
バカミス短編集。様々な種類のバカが試みられている。
展開が読めてしまうものも多々あり。意外性は低い。
まぁこんなのもあるんだな、程度で。

>>はちこさん
ありがとうございます。☆を目指して一緒に頑張りましょう。

>>無名草子さん
すごすぎです!感動しました。無名草子さんはこのスレの神ですね!

新学期が始まってますます本が読めなくなりそう(泣
教科書を読んで我慢しよう。。。
587日暮(☆749):04/04/05 11:26
さげ忘れ鬱・・・

しかも無名草子って読書板の名無しの名称では・・・
激鬱・・・
588日暮(☆990):04/04/05 20:02
『しあわせの書』 泡坂妻夫 新潮文庫 241p 【C】
ちょっと期待しすぎてしまった。
肩の力を抜いて読んだほうが良かったかも。
589むらかみ:04/04/06 00:49
フィネガンズ・ウェイク(柳瀬尚紀訳と原書参考)で参加してもいいですか?
5度目のチャレンジなんですが、ここに参加したら頑張れるかもって思ったのです。
うう……(泣
590丹波(3895):04/04/06 13:19
『避暑地の猫』 宮本輝 講談社文庫 243P
宮本輝の作品の中では異色の作風。純文学というよりもサスペンスに
限りなく近いものだったような感じだが、読み返す価値もあると思う。
ドロドロしたどうしようもない内容なのに読み終えた後、なぜか
別の意味で爽やかになった気もする。面白い。【A】
591(・Д。)(☆3804):04/04/06 15:41
春休みラストスパート。

のほほんだけじゃダメかしら? 大槻ケンヂ 集英社文庫 247P
変わった女の子と大槻ケンヂさんがひたすら対談。
やっぱり、オーケントークは生のが冴える。
内容的には、やっぱり良くも悪くも彼らしいと言うか。ファンなら買い。【C】
わたくしだから改 大槻ケンヂ 集英社文庫 235P
改訂済とは言えど、躁鬱の差が文章として所々に表れている。
見てて一緒に辛くなる人も、
「パイパニック!」は、ある意味で大槻氏のロックの集大成なので、
是非読んでおくことをお勧めしたい。【B】
592MJ(☆☆☆5090):04/04/06 22:06
>581様
いつもありがとうございます。
これからも頑張ります。娯楽小説ばっかりですけど。

>HANA様
『明治断頭台』のラストは私も「どうよ?」と思いました。
「すごい!」という人の気持ちは理解できますが、好きではないかな。

>むらかみ様
どうぞ。
企画が後押しになればいいですね。
593MJ(☆☆☆5090):04/04/06 22:28
リリアン・J・ブラウン『猫は手がかりを読む』(ハヤカワ文庫)280P

シャム猫ココが探偵役をつとめる人気シリーズ第一作。
(日本版の第一作『〜殺しをかぎつける』は4番目)
三毛猫ホームズ同様、謎めいた行動で真相を示唆する。
謎や手がかりの提示などはまだ硬く
第一作目ということ以上の価値は見出しにくい。【C】

アイザック・アシモフ『宇宙気流』(ハヤカワSF文庫)360P

アシモフはミステリ指向の作家で、本来の領域であるSF作品でも
謎の論理的解明とカタルシスをしっかり盛り込んでいる。
『鋼鉄都市』ほどではないが、犯人の正体は意外性たっぷりだ。
ただし、階級闘争などの構造的な部分が単純で
レトロSFという点を差し引いても随分子供っぽい印象。
そこは逆に「わかりやすい」という長所でもあるのだが。
スピルバーグの映画みたいに。【C】

スティーブ・ラスニック・テム『深き霧の底より』(創元推理文庫)430P

水没した筈の故郷から、死んだ父が電話をかけてくる。
ピーター・ストラウブのような、じわじわ雰囲気系のホラー。
『ゴースト・ストーリー』が退屈だった私にはつらい。
熊の視点による記述は必要ないのではないか。【C】
594OPERA(☆☆3481):04/04/06 23:35
「泣ける2ちゃんねる」 239P 【A】
読み始めて5分で号泣、最初から最後まで泣き通しでした。
文学ではないですけど、全部実話だからこそ深く感動・共感できました。
マジでおすすめです。

「五年の梅 / 乙川優三郎」 305P 【C】
大きな感動は全然ありませんが、読み終わった後「何か良いなぁ」と
思える作品でした。すごく優しい作品集でした。

「ライオンハート / 恩田陸」 397P 【C】
ラブストーリーというよりある意味ファンタジー。
描かれる時代がバラバラなもんで前後が混乱してしまいました。
胸が締め付けられるような切なさではなく、後からじわじわ来る切なさ。
595ウニイクラ丼(781):04/04/08 03:49
自分も参加させてください。
最近読書の面白さに目覚めました(・∀・)

(ここ数日の分)
「東大生はなぜバカになったか」 立花隆 文春文庫 378p 【C】
疑問を持つ部分も多々あり。
教養の定義についての部分は興味深かった。

「孤独について」 中島義道 文春新書 198p 【C】
アイスクリームに飛びつけない子供のくだりに激しく共感。

「思いのままに生きて」 宇野千代 集英社文庫 205p 【C】
宇野千代って一回で変換できるんだ…。
谷崎潤一郎のエピソードが印象深い。
「食べ物の他に、お前なぞに踏み込ませる世界があってたまるものか」
596丹波(4098):04/04/08 15:22
『盗賊会社』 星新一 新潮文庫 203P
36本のショートショート。S60年の夏に日経新聞の日曜版に連載した
もの。数十年後にこの小説を手にした人の目にはこれらの話はどう映る
んだろうとニヤニヤしながら読みました。案外現在と同じ雰囲気で
楽しく読まれるんでしょうか?【B】
597(・Д。)(☆4083):04/04/08 21:18
ウニイクラ丼さん、こんごともヨロシクお願いします〜。
…そういや腹減ってきたな。

タウンページのなぞときたい 丸谷馨 朝日文庫 279P

タウンページで気になった店、場所に行ってみてレポートを書いてくると言う
「ちょっとだけ」異色作。
筆力、構成力等についての特筆すべき点は無いが(失礼
作品全体を通して、肌寒い不況の中のあたたかさのようなモノを感じた気がした。
挿絵も人柄が伝わっていい感じ。
598(・Д。)(☆4083):04/04/08 21:19
おっと、評価書き忘れ申し訳無い。【C】です。
599トビ子(☆☆☆☆2166) :04/04/08 22:55
かえるくんさん、日暮さん、白川道さん完走おめでとうございます。
>>581-582さん、いつも有難う御座います。サイトも素晴らしいです。

『少年時代』上巻 ロバート・R・マキャモン/二宮 磬(訳)  文春文庫 425P
『少年時代』下巻 ロバート・R・マキャモン/二宮 磬(訳)  文春文庫 494P
読了してもうすぐ1週間たつのに、まだこの本のこと考えてる。
アメリカ60年代、片田舎に住むコーリー少年の美しくも輝く一年と
その町の人々。田舎町で起こった殺人事件を土台にストーリーが展開していく。
平凡なタイトルなのに、内容が本当に素晴らしく、誰しも体験した子供時代の
感情が書き連ねてあって、同意したり苦しんだり、読んでいて楽しかった。
コーリーの両親、愛犬、個性的なクラスメイト、密造酒を造るギャング、医師、
床屋、あることないことわめく牧師、不思議な力を持つ黒人老女、すっぱだかの
資産家息子(いつも裸で歩き回っている)個性的なキャラクターが満載で
かなりこの作品の虜です。あぁつい長文になってしまった。
いまのところ今年読んだ中でベストです。【A】

『老年について』キケロ 岩波文庫 131p
年は食ったがまだまだヌルいことやってる若いもんには負けねーぞー。
って内容。別に今の本としても全く違和感ないです。
ローマの昔からこういう内容の本があるってトコが面白いねw【C】

『世論(上・下)』W・リップマン 岩波文庫 二冊で567p
世論の起源、形成、影響、等の視点から書かれた政治学の本。
人間の意見がいかにステレオタイプに影響されているか、
そしてその意見が政治の場に持ち込まれた時どうなるかなど、
とてもわかりやすく述べられています。
意識しなければステレオタイプはある意味それがアプリオリの如くに動き、
結果我々は理性を働かすことが出来ない。
また序盤で合衆国州憲法について取り扱っている部分は
今の日本の憲法問題にそのまま当てはまる。
これが50年以上前に書かれた本だってのが驚きです。【B】


『嗚呼!花の予備校講師』鳥脇章宏 太陽企画出版 221p
僕の受験時代にはすでに2chがあり、jbbsの代ゼミ板も出来た時だったので
わりとこの手の裏話は知っているのですが、実際の講師が
こうやって本にして出すと、また生々しい話だ(汗 【C】

『逆説の日本史11戦国乱世編』井沢元彦 小学館 449p
信長編に引き続き、戦国話です。あまり一般には知られていない、
秀吉の指の話や対織田、対徳川の話などが多く面白かった。
でもあんまり「逆説」じゃなくなってきてるよーな・・・?
次回の徳川編に期待です。【C】


601HANA(☆☆7845):04/04/09 22:59
>>582 いつもありがとうございます。励みになっておりますです。
うにいくら丼様 これからよろしくなのです。
MJ様、やっぱりエスメラルダはいりませんよね。
むらかみ様、本屋で見て諦めた私の分まで頑張ってください。

『江戸川乱歩全集27 続幻影城』 江戸川乱歩 光文社文庫 707p
ミステリを語る上で避けては通れない一冊。
名高い類別トリック集成が含まれており、それだけでも読む価値あり。
全体的に海外のミステリ中心だが、一部日本のミステリの歴史が書かれているところもあり、それはそれで面白い。【B】

『読者は踊る』 斉藤美奈子 文春文庫 411p
読んでいて痛快な気分になる評論集。
今までもどかしい思いにさせられていた感情を言葉にしたようなもの。
その点においてはナンシー関に通じるものがありますな。
おかしいものをおかしいと言い切ることができないのが今日の衰退を招いたのではないかと、独り言【C】

『真田太平記1』 池波正太郎 新潮文庫 474p
真田家の興亡を描いた大河小説。
一巻は武田家滅亡から本能寺の変まで。
忍者の活躍に重きを置いているせいか、全体的にスローペース。
面白く一気に読ませる力がありますな。【C】
602HANA(☆☆8662):04/04/09 23:04
『剣の天地 上・下』 池波正太郎 新潮文庫 817p(上下で)
上泉伊勢守の一生を書いた歴史小説。
人物は魅力的に書かれているものの、武将時代に比べて放浪時代がやや見劣りがするように感じられる。
やっぱり文献にほとんど残っていないものを作り出すのは難しいのかも。
あと、敵役が要らないようにも思える。
ただし、一気に読ませる力はありますです。【C】
603むらかみ(1p):04/04/10 04:09
HANAさん、ありがとうございます。頑張ります。

週末だし、集中して読めました。
とりあえずなんとか1ページ……。

みなさんがすごい読んでるから悔しいので
「フィネガンズ」以外のもいちおうカウントなしで書き込みさせて下さい。

『千年医師物語U シャーマンの教え』 ノア・ゴードン著(上下)角川
 再読。個人的にはTが一番面白かったです。【C】
 
『暗いところで待ち合わせ』乙一著 幻冬文庫 【B】
『死にぞこないの青』    同上      【D】
『平面犬』                 【作品によってはB】

『魔法の眼鏡』 ジェイムズ・P・ブレイロック著 ハヤカワ
 子供向けとも大人向けとも判じきれずに、物語にも乗り切れませんでした。
 ということで【D】

うわお、4時過ぎてる……。
おやすみなさーい♪
604テタ(☆1194):04/04/10 19:30
『つながりの科学』小田垣孝 裳華房 97p
いろいろな現象に現れる「つながり」をモデル化する話。
本当にお話だけ。【D】
605コウイチ(☆☆☆1501):04/04/10 22:59
『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎 新潮文庫 456P

どうしても、アヒルと鴨のコインロッカーを読んでしまっているため
この物語のうりと思われる新鮮さや斬新なところが感じられなかったです。
それでも田舎調ののんびりとした雰囲気が出てて面白かったです。【C】

『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎 祥伝社  260P

人の嘘を何でも見破ってしまう主人公のリーダーを筆頭に、4人組の
陽気な仲間たちが銀行強盗をするストーリ。2004このミス6位。
コミカルな展開と、仲間たちのやりとりがこの作品の面白いところですが、
著者の登場人物は役回りが割とハッキリしているので、展開が微妙に読めました。
そのために、それほど驚くこともなく単調に終わってしまった印象です。
あと、辛辣に描かれる悪役の人たちは、もう少しだけ労りの部分があっても
良いのではないかと思います。ところで、この作品でようやく著者の作品が
微妙にリンクしていることに気がつきました。【C】
606みんちー(☆☆2848):04/04/11 02:02
完走された方、おめでとうございます。
新規の方、よろしくお願いします。
集計の方、ありがとうございます。
まとめサイトすげー。

『探偵沖田総司』 加野 厚志 毎日新聞社 283p
幕末史最大の謎、坂本竜馬暗殺犯は誰なのか?
新選組に掛けられた嫌疑を晴らすため、総司の
剣と推理が真犯人を追い詰める。
タイトルからしてバカにしていたら、
大まじめで信憑性もある。侮れない。【C】

『甘美なる来世へ』 T・R・ピアソン みすず書房 399p
こんな小説、見たことないのに、なぜかとても懐かしい・・・。
アメリカ南部の田舎町、ニーリーで巻き起こる、笑いと脱線と
戦慄の物語。
本編と関係の無い、まるでどうでもいいエピソードを否応無しに
読まされる。文章に区切りが無い。
そして、それほど面白くない・・・。【D】
607MJ(☆☆☆5710):04/04/11 10:26
うにいくら丼様、よろしくお願いします。

田中光代『爆笑夫婦問題』(幻冬社文庫)195P

著者は爆笑問題太田光の妻であり、所属事務所タイタンの社長が
二人の夫婦生活を描く。エッセイ風。
これはこれでいいがドキュメントっぽい方が良かったなぁ。【C】

ジェレマイア・ヒーリイ『少年の荒野』(ポケミス)180P【C】
『消された眠り』(同)245P【C】

私立探偵ジョン・カディシリーズ第1作、第3作。
第2作『つながれた山羊』は傑作。他もなかなか面白い。
608MJ:04/04/11 18:47
>>607
日本語になっていないな…

「著者は爆笑問題・太田光の妻で、所属事務所タイタンの社長。
その彼女が二人の夫婦生活をエッセイ風に描く。」
609日暮(☆1140):04/04/11 22:58
>>599
ありがとうございます。2周目目指して頑張りますです!

『盲導犬クイールの一生』 石黒謙吾 文藝春秋 150p
図書館のカウンターの目の前にあったので読んでみたら、子供向けだった・・・。
写真も多く掲載されているが、エピソードの1つに過ぎない。【D】
610かえるくん(☆811):04/04/12 18:13
「死にぞこないの青」乙一 212P【B】
友達が絶賛してた本。
このスレでも何度か出てきてるし、期待して読んだ。
こういうテンションの乙一作品も好き。

「風の歌を聴け」村上春樹 155P【B】
再読。
主人公も好きやけど、鼠はもっと好き。
たくさん批判されてるけど、やっぱこの人の本は好き。

「1973年のピンボール」村上春樹 175P【A】
再読。
↑の続編。やっぱ鼠、いいな〜。
双子の女の子もいい感じ。評価が甘いのは
ご愛嬌ってことで、、、
611無名草子さん:04/04/12 19:02
いろいろ忙しかったので久しぶりの書き込みです。
582さんありがとうございます。

『三姉妹、初めてのおつかい  三姉妹探偵団17』 
 赤川次郎 講談社文庫 p297
シリーズ第17弾。赤川次郎はさらりと読めるのがいい。【C】

『これからの出来事』 星新一 新潮文庫
p181
ショートショートが21編。短い中で話が展開していくところに
ショートショートの魅力があると思う。【B】

『箱男』 阿部公房 新潮文庫
p212
よくわからん。読めば読むほどわけがわかんなくなってしまった。
というわけで  【判定不能】
612金太郎飴(3618):04/04/12 19:04
611は私です。
名前を入れ忘れた、、、はぁ。
613丹波(4662):04/04/12 22:38
『影に恋して』 赤川次郎 集英社文庫 311P
一人の女子高生の成長物語。ほろ苦くもあり、サスペンス的な内容も
含む。内容設定がいかにも赤川作品らしい。ドラマの脚本を小説化した
ようなタンタンとした文章だから快調なペースで読み終わった。【C】

『薬菜飯店』 筒井康隆 新潮文庫 253P
短編小説集。なんか妙にグロい内容の話が多かった。不思議な場面設定
の上で登場人物をダンスさせるような雰囲気を感じる。股裂きや
流血スプラッタ、睾丸を潰すなど想像しただけで気を失いそうな
描写が続く。。。。読み応えはあったけど。【B】
614むらかみ(1114):04/04/12 23:41
やっぱりカウントしたくなりました(苦笑)

『シャドウランド』(上下)ピーター・ストラウブ著 創元推理文庫 367・372P 
ホラー作家。マジック・寄宿学校・少年。
ストラウブとは相性が悪いのか、「ミスターX」でもあんまりのれませんでした。
申し訳ないんですが【C】

『今夜はパラシュート博物館へ』森博嗣著 講談社文庫 374P
短編集。
森さん初体験でしたが、シュールな短編もあってとても楽しめました。
推理小説に食傷ぎみでしたが、こういう「ミステリ」ならいいかも。
しばらく追っかけてみます【B】
615鳥崎(9007):04/04/13 00:57
>581
集計お疲れ様です。まとめサイトありがたいです。

初参加の方よろしくお願いいたします。

『絶望の書/ですぺら』 辻潤 講談社文芸文庫 279p
日本で初めてダダイストを自称した著者のエッセイ集。
文章はわかりやすいが、所々で内容が矛盾している。
自伝と愚痴のようなものがほとんどだが、思想履歴と生き様が特異で
脱線、蘊蓄が多く、それが面白かった。【C】

『水滸伝 虚構の中の史実』 宮崎市定 中公新書 222p
水滸伝の作者はどのような史実を元にして登場人物や作中の
事件を作っていったかを検証する。梁山泊の無頼漢よりも
敵役の考察に重きを置いている。実際の政争、内乱、外圧の
方が作中の事件より複雑でめまぐるしく、シビアなのが面白い。【B】
616日暮(☆1488):04/04/13 01:13
『三幕の殺人』 アガサクリスティ ハヤカワ文庫 348p
幕が上がる、第一幕、第二幕、第三幕、そして幕が下りる。
演劇的な不可解殺人の謎をポアロが解く!【C】
617HANA(☆☆9932):04/04/13 22:49
『真田太平記 二』 池波正太郎 新潮文庫 484p
賤ヶ岳から上田攻め前夜まで。
正史に現れた武将より忍者の活躍の方が面白い。
しかし、忍者がこれほど活躍したのだろうか??【C】

『真田太平記 三』 池波正太郎 新潮文庫 538p
上田攻めから北条の滅亡まで。
歴史の進みが速いと、躍動感があって面白い。
完全なフィクションだけもいいけど、史実を追う面白さもあるわけで・・・【C】

『真ク・リトル・リトル神話大系1』 国書刊行会 248p
クトゥルー神話のアンソロジー。
この手の話が大好きな人にはたまらない、と思われる。
クトゥルー神話に興味のある人、パルプフィクションが大好きな人は必読の書。
ただし絶版なんだよなあ・・・
618MJ(☆☆☆6450):04/04/14 00:02
鳥崎様、HANA様、リーチですね。

ジェレマイア・ヒーリイ『死の跳躍』『ニュースが死んだ街』(ポケミス)230+230P

タフな知性派探偵ジョン・カディシリーズ。
愛妻家だったのは良いが、亡妻と墓前でトークしたり
そっくりな女性と出会ったりするのはちとやり過ぎ。
2作とも出来は良い。この作者はアベレージ・ヒッターだな。【C】

アート・バーゴー『誘惑者ピーター』(ポケミス)280P

フィラデルフィアの女性連続殺人。犯人と思われる謎の青年ピーター。
意外な真相と緻密に張り巡らされた伏線。
非常に出来のいいサイコ・サスペンス。自信を持ってお勧め。【B】
619脱落した人:04/04/14 04:21
まだこのスレ続いてるんですね。
仕事忙しくなったり、勉強始めたりして脱落しちゃいました。
スレ初期から始めて今も継続されてる方もチラホラいますね。
皆さんがんばってください。
620りーす:04/04/14 10:19
あぁ、またサボり気味・・・。
新規のみなさま、よろしくお願いします。
集計サイト、力作で感動っ!

☆マーク、大変なので、6☆〜で表記しようかと・・・。
ページ数6桁目指して、頑張ります。
621りーす(6☆5567):04/04/14 10:20
『こんな英語ありですか?』鈴木寛次(著)(平凡社新書)196p【C】
一見、デタラメに見える英文から、歴史的変遷もふまえて、法則を導き出そうとしている。

『墓をめぐる家族論』井上治代(著)(平凡社新書)222p【C】
少子化、核家族化が進み、社会構造が従来の大家族から急激に変質する中、
「墓」そのものにも変化が生じている現状を論じている。

『永井美奈子のベランダでワイン』永井美奈子(著)(主婦と生活社)170p【C】
う〜む、永井美奈子はきれいだけど、内容としてはたいした事ない様な・・・・。

『ワイン上手』田崎真也(著) (新潮選書)178p【C】
『ワイン生活』田崎真也(著) (新潮選書)174p【C】
さすが、新潮選書だけあって、他の田崎本のような、軽い感じがない。
初心者向きではないけれども。

『「朝」の達人』小石雄一(著) (PHP文庫)185p【C】
朝の活用と効用について。とは言え、寝るのが遅いと、朝型は無理・・・・。

『ゆらぎの不思議』佐治晴夫(著) (PHP文庫)212p【C】
宇宙を題材にした、サイエンス・エッセイ。

『金融開国』益田安良(著) (平凡社新書)248p【C】
『サウンド・エシックス』小沼純一(著) (平凡社新書)277p【C】
『かつら・スカーフ・半ズボン』群ようこ(著)(ちくま文庫)246p【C】
『本取り虫』群ようこ(著)(ちくま文庫)237p【C】
622無名草子さん:04/04/14 20:24
619さんも、そんなこと言わずにまた復帰してくださいな。
623HANA(☆☆1188):04/04/14 21:02
真ク・リトル・リトル神話大系は【B】でお願いしまつ。

『妖怪博士ジョン・サイレンス』 アルジャノン・ブラックウッド 角川ホラー文庫 494p
ホラー小説集。
20世紀初頭の神智学やオカルトの知識があると面白さが倍増する。
「いにしえの魔術」は評判の通り。
難点は主人公であるジョン・サイレンスのキャラがイマイチ掴みにくいところか。【C】

『「弩」怖い話 螺旋怪談』 加藤一 竹書房文庫 222p
実録怪談集?
オカルト板の「死ぬほど洒落にならない話を集めてみない?」スレからもいくつか転載されている。
そういえばそのスレ、本にまとめようって動きもあったのどうしたんだろう。
なかなか怖い話もありますので、オカ板で覗いて見ることをお勧めします
【C】

『真田太平記 四』 池波正太郎 新潮文庫 540p
朝鮮出兵から動かず。
今巻は忍者の動きを中心にまとめられている。
しかし史実に残っている武将より忍者を描いているほうが面白いな・・・【C】
624HANA(☆☆☆1188):04/04/14 21:07
書き忘れた・・・

>>619さんも復帰されてはどうでしょう。
暇な時に読む。の積み重ねでも参加は十分可能だと思いますよ。
人数は多いほうが楽しいですし。

集計されてる方は大変でしょうが^^;
625はちこ(1319):04/04/14 23:45
「書きあぐねている人のための小説入門」保坂和志ISBN:4794212542(218P)
面白かったです。もう一回読みます。いつか小説を書いてみよう…。【A】

「ヘンな本あります ぼくはオンライン古本屋のおやじさん 2」北尾トロ(221P)
楽しそうで素敵。古本屋は一度やってみないとなー。【A】

>むらかみさん
燃えますねぇ。フィネガンズ・ウェイクとはどんな本なのか…妄想が広がります。

>ウニイクラ丼さん
「孤独について」は読んでみたいです。メモメモ。
アイスクリームに飛びつけない子供にひっかかりました。


すみません!評価のアルファベットを付け忘れておりました。
私は面白くない本は読むのをやめてしまうので、【A】以外はたぶんありません。
リチャード・ベン・サピア「遺骨」青山出版社413p
謎は興味深いのに謎解きが詰まりませんな
色恋沙汰も47年後の終幕も無用でした
翻訳もよろしくありません【D】
627テタ(☆1671):04/04/15 22:41
『雑談にっぽん色里誌』小沢昭一 徳間文庫 477p
明治生まれの噺家の昔話は今やほとんど歴史のかなた。【C】
628トビ子(☆☆☆☆2815):04/04/16 23:57
ですなさん完走おめでとうございます。

『トゥルー・ストーリーズ』  ポール・オースター/柴田元幸(訳)  新潮社 268P
タイトル通り、本当にあった話集。オースター自身の半生と、彼と関わった
人間達が体験したウソのようなホントの話とに分けられている。
柴田氏の相変わらずな名訳に唸りながら、人間の人生って文字通り
小説より奇なり、なのだろうなと考える【C】

『キッチン・コンフィデンシャル ワールド・エディション 世界を食いつくせ!』 
アンソニー・ボーディン/野中邦子(訳)  新潮社 381P
NYの仏料理店総料理長の著者が、世界主要都市を巡って
美味いモノを喰い尽くしたエッセイ。前作にも興奮したが今作品も
全くひけをとらない。ロッケンローな言動と好奇心の固まりで
それでも日本の納豆には心底怯えるところが良し。一気に読めて
かいつまんでの再読も楽しい。ベトナム料理が食いたくなる【B】
629ウニイクラ丼(1866):04/04/17 14:33
完走された方、おめでとうございます。こちらも励みになります。
はちこさん、あのエピソードは印象深かったです。ぜひ。

「海のある奈良に死す」 有栖川有栖 角川文庫 402p
有栖川初読。
ところどころ納得いかないトリックもありつつ、
それでもキャラクターのとっつきやすさなど、いい意味で読みやすく面白かった。【C】

「砂の女」 阿部公房 新潮文庫 276p
こ、こわいよー。ガクガクブルブル。
みごとに主人公に感情移入し、読み進めながら怒ったりがっかりしたり。
ラストに近づくにつれ、人間ってこういうものなのかなあと思った。
冷静に読み直せば、どちらの気持ちもわかるような、わからないような…。
土地に定着する、ということは人にとってどういう意味をもつのか。【B】
630ウニイクラ丼(1866):04/04/17 14:34
「海と毒薬」 遠藤周作 新潮文庫 174p
大作家に向かっていうことではないけれど、もうほんと凄い。
読後久しぶりの興奮を味わいました。
人間を押し流すのが運命という自然の力なら、そこから「自由」にしてくれるのが神の存在。
倫理的、宗教的な制約と引き換えに、自由を与えるのが神。
以上は解説からの要約だが、ならばその神不在の日本で、
宗教的な制約のない日本人の罪の意識はどこにあるのか?
運命の力というのは原罪思想に基づいている?
大きな選択(罪を犯すか犯さないか)を迫られたとき、運命の力が迫ってきたとき、
日本人に限らず自由にしてくれる神を待たない者は必ずしも犯罪の側に流れていくと言えるのか?
そうではないなら、それはなぜか。なにがそうさせるのか?
そもそも罪とはなにか?
もう疑問符だらけです。冷静になってもう一度じっくり読み返したい。未読作品も全部読もうと思った。【A】

「二度のお別れ」 黒川博行 創元推理文庫 233p
以前読んだ同作者の「国境」が面白かったので、デビュー作を読んでみました。
やっぱり大阪弁が違和感なく読める。すごい。
デビュー作らしく荒削り&甘い感じは否めないけど、面白く読みました【C】
631丹波(5142):04/04/17 21:26
『うつむいた人形』 赤川次郎 新潮文庫 289P
タイトルの意味はラストの数行で明らかになった。やっぱり
赤川次郎は読みやすい。とり合えず新潮文庫の作品の読破を
目指して頑張ってます!【C】

『放課後の音符』 山田詠美 角川文庫 191P
10年ちょい前に出た女主体の恋愛小説。一人の女の子の成長を
描くというよりも他人の恋愛を傍観するエッセイみたいな
雰囲気があった。20ページ程の短編を8本収録。解説は氷室冴子。
【C】
632鳥崎(9560):04/04/18 00:49
『二葉亭四迷の明治四十一年』 関川夏央 文春文庫 334p
二葉亭四迷の評伝。二葉亭の作品に関する評論は全くと
言っていいほどないが、樋口一葉、夏目漱石、国木田独歩、
明治時代の貧民街、日露関係、出版業界と作家との関係、
文壇の成立など二葉亭が関わったあらゆる事に関する記述が細かい。【C】

『ロゴスの名はロゴス』 呉智英 双葉文庫 219p
言葉と論理に関するエッセイ集。言葉の語源を調べ、誤った使用法
を指摘する。よく使われている文章から誤った使用法を見つけ出す
能力に舌を巻く。挿絵の一コマ漫画がエッセイの内容を補完している。【C】


J.P.ホーガン「量子宇宙干渉機」創元文庫561p
出来は「創世記機械」に及びませんな
悪役の登場人物の改心が印象的ですが
無理にそれを押し込んだために全体のバランスが狂っています【C】
634MJ(☆☆☆7440):04/04/18 21:04
HANA様、ですな様、完走おめでとうございます。
>>HANA様
『「弩」怖い話』が洒落怖の本ですね。
著作権や文章の訂正問題なんかを詰めていましたが、もう出ましたか。
自分の出した怪談も候補作に挙げられてました。買ってこよ。

ジェシー・ダグラス・ケルーシュ『不死の怪物』(文春文庫)390P

一族に代々伝わる謎の怪物話。「ミステリ・ホラーの幻の傑作」。
オカルト的ガジェットが好きな人はどうぞ。
そういう知識抜きの恐怖譚や活劇を期待してたんですが。【C】

リチャード・バウカー『約束の土地』(創元推理文庫)410P

限定核戦争後の米国で、私立探偵を目指す青年。
(「約束の土地」とは戦火を免れたイギリスのこと)
SF的設定ながら、ほろ苦い青春ハードボイルド。
ドン・ウィンズロウ『ストリート・キッズ』を連想してみたり。【C】

ジョゼフ・ハンセン『死はつぐないを求める』(ポケミス)190P

保険調査員が主人公のゲイ・ハードボイルド。出来は普通。【C】
635うんこ太郎(581):04/04/19 15:48
完走された方、おめでとうございます。

夏目漱石著『私の個人主義』講談社学術文庫169p
朝日新聞の関西講演と、学習院大学で行った漱石の講演を文字におこしたもの。
自分の考えとは違うところもあったけど、読みやすくて興味深く読めました。
特に学習院で講演した表題の『私の個人主義』は、漱石の人生と苦悩が書かれていて良かったです。
それにしても、前回読んだ『論語講義』とほぼ同じ時期に書かれたみたいなのに、あっちは文語文、
こっちは口語文で全然時代が違う本みたいだった・・・漱石は論語の理想主義についても批判してたし。
なんかそういう意味でも興味深かったです。そんなわけで【B】
636かいん(6905):04/04/19 19:43
『現象学は思考の原理である』  竹田青嗣  ちくま新書 264P
現象学を「平易な文で」解説している(非常に分かりやすく読みやすい)。
現象学とは何か?という解説から始まり、いまだその手法が有効だということを、
言語学、脱構築、構造主義、ポスト構造主義の手法や概念の矛盾を
現象学の視点から指摘し、解説している。
何度でも読み返したい一冊(既に3回読み返してるが)
【B】

『ユリイカ 詩と批評 4月号』    青土社 249P
「(イノセンス公開に関連して)押井守特集」イノセンスや押井作品に関する
識者(批評者、精神科医、哲学者、建築学者などなど)の私論が掲載されている。
読み応えがある一冊だった。
【C】
637コウイチ(☆☆☆1914):04/04/20 01:24
HANAさん、ですなさん完走おめでとうございます。

『禁じられた楽園』 恩田陸 徳間書店 413P

世界的に有名な美術アーティストの烏山響一に翻弄されていく
人たちのストーリです。
帯には幻想ホラーと紹介されていましたが、まるで現実感がなく
怖さは感じられませんでした。序盤から暗めの雰囲気で面白そうな
感じだったのですが、中盤あたりからこれで収拾がつくのかなと
不安になって、そしてそのまま終わってしまった印象を受けます。
もう少し物語の舞台となる、熊野や白浜の情緒ある描写があれば
良かったんですけれど。【D】
638HANA(☆☆☆2294):04/04/20 10:50
コウイチさん、うんこ太郎さん、ウニイクラ丼さん、MJさんありがとうございます。
MJさんが、どんな話出したかが酷く気になります。

『韓国の激情・日本の無情』 渡辺昇一・呉善花 徳間書店 222p
日韓にの問題点について話し合う対談集。
正直ハン板の方が詳しい部分も多い。ワールドカップだとか古代史論争だとか・・・
あと発言の前に見出しをつけるのは鬱陶しいから止めて欲しい。【D】

『日本の驕慢・韓国の傲慢』 渡辺昇一・呉善花 徳間書店 225p
上の前作に当たる対談集。
やっぱりこの手の本だと反日が主題になるなあ。親日罪も成立したし、ウリ党も勝ったし韓国ウオッチャーとしては面白いの一言に限りますな。
あと見出しは鬱陶しい。【D】

『真ク・リトル・リトル神話大系2』 国書刊行会 277+37p
Cthulhu神話のアンソロジー。
「ヨゴス星より」はラヴクラフト全集の方が読みやすかったなあ。
ラヴクラフトがモデルの人物が殺される「妖蛆の秘密」とかダニッチ後日談「開かずの部屋」とか古き良きホラーがめいっぱい詰まっております。
ただ「ネクロノミコン断章」は興ざめ。【B】

『夜鳥』 モーリス・ルヴェル 創元推理文庫 345p
短編小説(コント)集。
人生における皮肉というものが実に良く出ている。
妻の産んだ児が自分の児でないのでは?と疑う父親の行動「生さぬ児」
医者の診断が間違っていた時、男が取ったある行動を描く「誤診」
など必読。
翻訳も戦前のものであり、これまた味わい深い。【B】
639トビ子(☆☆☆☆3102):04/04/21 06:34
HANAさん完走おめでとうございます。

『簡単な生活』 松尾清貴  小学館 287P
旧き良き大正時代の生活と、クラウス曲線理論の後半。
読んでて疲れた。タイトルと装丁もちぐはぐだし【D】
640かえるくん(☆2275):04/04/21 09:39
「羊をめぐる冒険 上・下」村上春樹 合わせて476P【B】
再読。
主人公の「僕」と美しい耳の女の子と共に、羊を探しにいく話。
『風の歌〜』『1973年の〜』そして本作の三部作。
「僕」よりも鼠の方が主人公っぽいけど、やっぱ鼠が好き。

「ダンス・ダンス・ダンス 上・下」村上春樹 合わせて738P【A】
再読。↑の三部作の続編。
春樹の作品の中では1番好き。
いろんなものを失った「僕」。
流れに身を任せながらも、上手くステップを踏む「僕」。
「僕」にとっての出口、救い、があって良かった。

「天帝妖狐」乙一 250P【C】
2作収録。
表題作は手紙と回想が交互に展開される。こういう形式は好き。
また、もう一方の作品は、トイレの落書きが発端となって、
事件が起こる話。謎解きは簡単やったかな。
641日暮(☆1761):04/04/21 17:01
完走された方々、おめでとうございます。
これからも頑張っていきましょう!

『怪しい人々』 東野圭吾 光文社文庫 273p
短編集。初東野でした。読みやすい。
意外性があるもちょっとアンフェア気味?に自分には感じられました。
エロネタ含有。【C】
642丹波(5627):04/04/21 19:10
『あるいは酒でいっぱいの海』 筒井康隆 集英社文庫 190P
筒井氏の初期のショートショート。さっぱりした内容のものから
哲学的な内容の話までバラエティーに富んでいる。が、一つ一つの
小噺にかなり重みがあった。思いっきり筒井康隆のクセというか
作風を感じる。【B】

『ひとにぎりの未来』 星新一 新潮文庫 295P
今回はSSを連続で読んでみました。スマートな文体で現代を
鋭く風刺する星新一文学ってたまりませんね☆【C】
643テタ(☆1914):04/04/22 22:30
『十月の旅人』レイ・ブラッドベリ 新潮文庫 243p
なんだかよくわからなかった。【D】
644(・Д。)(☆5503):04/04/23 00:55
やふーBB解除っ…
そして分け書き失礼します…

ノストラダムス大予言の極秘真相 アポカリプス21研究会 廣済堂文庫 240P

今更ノストラダムス関連の本を読むと、どうもまぁ、郷愁にかられます。
とは言ったものの、別に、今更読むべき内容でもなぁ…
ただ、予言に関する考え方を改めるための一冊としては、人を選ぶ迷著。【D】

ZOO 乙一 集英社 333P

乙一の短編が一杯詰まっててお得な一冊。
全体的に「それ」のにおいが漂い、
見るものの期待を良い意味で裏切ってくれる。
こう裏切るか、と考えていた「二の手」までも回避される素晴らしさ。
なのに、どうも、何故かこの人の文体はサラサラ読める。【B】

カルタゴ●消えた商人の帝国● 服部伸六 現代教養文庫 265P

カルタゴ入門にお勧めしたい一冊。
…まぁ、僕もコレがはじめての世界史になる訳ですが…
帝国の滅亡と最後の抵抗について、ちょっと涙腺が緩んだのは年の証拠か。
見直してみると、そんなイイ話って訳でも無いんだけどなぁ。ノンフィクションだからか?
カルタゴに興味のある人間の少なさからと、
なんとなく掘り出し物な気がしたから【B】で。 
645(・Д。)(☆5503):04/04/23 00:56
二回目〜
インストール 綿矢りさ 河出書房新社 120P
短くて読みやすくて、単純明快。多分これから伸びるタイプ。
作品の中身自体は、それこそ「流れるように読める」感じ。
「流し読み」とも言うかも知れないけど…。

蹴りたい背中を読もうとは思わなかったものの、
世間の酷評ほどは悪く無いんじゃない気分。【C】

澁澤龍彦全集3 澁澤龍彦 河出書房新社 452p
やってくれました、またやってくれましたよ澁澤兄貴。
エピクロスの肋骨等に比べて、比較的読みやすい「マドンナの真珠」等の作品を擁する
この「全集3巻」。澁澤さんに興味がある方には、まずコレがお勧めです。
エッセイならもっと別の全集とか文庫だけど…。
相変わらず好き嫌いは分かれそうですが、全集の中でも出来は良い方に
分類されるんじゃ無いか、と思います。四巻以降は読んでませんが。【B】
646(・Д。)(☆6011):04/04/23 01:05
半落ち 横山秀夫 講談社 297P

正直、あんまり期待せずに読んでたけど…
そう、世間の評価ほど悪く無いんじゃないかなぁ。
推理小説として見ると、落ちがルール違反。
ハードボイルドにしては、主人公が弱い。
…なんと言えばいいのか、帯の見出しほどでは無いにしろ「良い」んじゃないかなぁ…【C】

楽しむ四字熟語 奥平卓 和田武司 岩波ジュニア新書 211P

教科書みたい。ジュニア新書だから仕方無いのかなぁ…【D】
647むらかみ(3692):04/04/23 01:34
>トビ子さん オースター新刊出てたの知らなかった。さっそく注文しないと。
>かえるくん 「世界の終り(以下略)」とかはどうです?
>(・Д。)さん 澁澤さんがお好きということは種村さんとかもお好きですか?

『すべてがFになる』森博嗣 講談社文庫 508P
1996年メフィスト賞作品。すばらしい。
無機質なミステリというか、ミステリファンに戻ってしまいそう。【A】

『今はもうない』 森博嗣 講談社文庫 528P
密室殺人もの。森教授の著作にはまってしまいそうと思いましたが、ハマっています。【B】

『秘密の花園』バーネット著 新潮社文庫 407P
再読。いつ読んでも幸せな気分にさせてくれます。
同じバーネットでも「小公女」や「小公子」よりも好きだなぁ。【A】

『永遠への飛翔 グイン・サーガ94巻』(カウント無)
もう読むのやめようと思っているのに
新刊が出るととりあえず買ってしまうのね、的私……。
昔はワクワクしていたのだけど、今は「活字の浪費」にしか見えない。【F】

『幻の特装本』 ジョン・ダニング ハヤカワ文庫 594P
稀覯本をめぐるミステリでシリーズ2作目。
元警官、現在古本屋店主の主人公。
アーロン・エルキンスの「スケルトン探偵」シリーズもそうですが
PD役の職種がまったく違う分野の専門家だというパターンに弱いですね、私。【A】

『死の蔵書』 ジョン・ダニング ハヤカワ文庫 541P
「特装本」のシリーズ1作目で、主人公はまだ警官現役です。【B】



648HANA(☆☆☆3351):04/04/23 10:19
トビ子さん、ありがとうございます。
むらかみさん、 「世界の終り(以下略)」はアマゾンとかのレビューち読むほうが楽しそうです^^;

『真ク・リトル・リトル神話大系3』 国書刊行会 297p
「メデューサの呪い」「断章」が傑作。
ほかには魔法使い二人組みの凸凹珍道中といった「魔術師の挽歌」が楽しい。
それにしてもコモリウム神話、どこかの出版社が一冊にまとめてくれないかなあ・・・【B】

『真ク・リトル・リトル神話大系4』 国書刊行会 286p
この巻はいまいちだったかな。
E・A・ポーが増殖する「ポーの末裔」
パルプ感丸出しの「夜歩く石像」
とかなかなか楽しいのはそろっているんだけど・・・【C】

『殺しの四人』 池波正太郎 講談社文庫 282p
仕掛人藤枝梅安シリーズの1。
裏家業がテーマだが殺される方も悪役ばかりなのでカタルシスが得られる。
これを善人も殺すのならとんでもないピカレスク小説が出来ただろうに・・
時代小説の限界かな。【C】

『幻想文学5』 幻想文学出版局 192p
特集は伝奇ロマン。
半村良、山田風太郎、松田修といった今は亡き方々の原稿が乗ってるよぉ。
それぞれ内容は素晴らしいの一言。ただし五木寛之のは、共産主義が滅んだ今となっては酷く虚しい。
ブックガイドを読んでいて欲しい本がいくつも出来る。
とりあえず神州纐纈城から探してみるか。【B】
649MJ(☆☆☆8315):04/04/24 21:26
>>HANA様
私が出したのは体験系ではないので多分載ってないでしょう。

ゲシュタポ絡みの小説を2編。

ドナルド・ハミルトン『裏切り者の顔』(創元推理文庫)315P
「レジスタンスの仲間をゲシュタポに売ったかもしれない」という
記憶喪失の美女とのロマンス。
逃亡劇なのだがもっとわかりやすさとスピード感が欲しい。【D】

ロバート・ハリス『ファーザーランド』(文春文庫)560P
ナチスドイツが勝利した世界。
老人の水死事件を調査していた刑事マルヒは、歴史に隠れた秘密に辿りつき・・・
綿密な調査に裏打ちされており、SF的飛躍は少ないが
男女間の駆け引きもわかりやすくていい。ほろ苦いエンディングも○。【B】
650かえるくん(☆2883):04/04/25 20:31
「流転の海」宮本輝 403P【B】
父と子、母と子を関係を軸に…とあるが、父・母が
中心となって展開する(子が1歳ちょっとやから仕方ないかな)
パワフルな父と、小さな頃から苦労してきた母。
ぐっと惹きつけられた。何部作かになってるので、次のも読みたい。

「さみしさの周波数」乙一 205P【B】
4篇収録。
切ないもの、ホラーもの、推理ものなど、いろいろな
乙一が読める。初めて乙一読む人なんかにいいと思う。
もちろん、初めてじゃない人も。

>>むらかみさん
「世界の終り(略」は前半部や、シャフリングという
主人公の能力にたくさんの?が出ましたが、
徐々に読み込んでいける作品でした。
651(・Д。)(☆6283):04/04/25 22:53
ジョークでさらば21世紀 落合信彦 青春出版社 272P

読んでいてとっても幸せな気分。
落合さんの職業柄か、文体も読みやすくて好印象だった。
しかし、なんと言っても、文章の間のジョークで笑わせてくれるのはとてもありがたい。
やっぱり、笑いって大切ですなぁ【C】
>>647
種村さん!勿論読みたいとは思ってますよ〜。
…ただ、どうにも澁澤さんの全集だけで時間が足りなくなってしまいまして…
恥ずかしながら、全集の一巻を読んだまでに留まっております…。
652みんちー(☆☆3080):04/04/26 00:27
>ですなさん、HANAさん
完走おめでとうございます。

『ロリヰタ。』 嶽本 野ばら 新潮社 232p
君がいくつでもかまわない。君が君である限り。
僕は狂おしく君を求めていた。
僕達の想いをつないでくれるのは携帯メールだけだった…。
スキャンダラスな純愛小説。
切ない。短篇「はね」がまた切ない。【C】
653はちこ(2375):04/04/26 00:27
「カンバセイション・ピース」保坂和志ISBN:4103982047(410P)
面白かったです。
でも、野球が苦手なもので、野球の部分だけ飛ばし読みしてしまいました…。
【B】

「易」本田済ISBN:4022590106(646P)
易の解説本。
占い方と、でた掛についての解説が載っています。【B】
654額引き(☆☆8167p) ◆dT3GaKVXKY :04/04/26 22:01
『世界銃砲史(上下)』 岩堂憲人・国書刊行会・904p

火器の誕生から近代に至る銃砲史を著述した大作。
内容自体には、文句も無いが、二万八千円を越える価格を考えると、

1)図版や図面が、白黒のサムネイル程度であること。
2)参考文献の一覧はあるが、注釈による説明が無いこと。
など、出版の形式や編集に若干の不満が残る。それを差し引いても→【 A 】
655MJ(☆☆☆9680):04/04/27 00:56
岡本綺堂『半七捕物帳(一)』(光文社時代文庫)445P
捕物帳ものの元祖、三河町の半七事件簿。
ページ数の都合もあろうか、本格ミステリとしてはあっさりしすぎ。
だが扇情的な要素を煽らない引きの文章はすごく上手い。【B】

横溝正史『夜歩く』『人面瘡』(角川文庫)330+345P
差別的表現が「含まれる」どころの騒ぎではない2冊。
乱歩はそうでもないが横溝が暴走していると痛々しい。
たぶん乱歩長篇とは違ってプロットと技術の作家だからだと思う。【C】

いかりや長介『だめだこりゃ』(新潮文庫)245P
いかりや長介の自伝。
ドリフの心臓であり頭脳だった彼の笑いの哲学が知りたかった。
その点は十分とはいえない(本人も認めている)が
クレージーとの関係やドリフ成立のなりゆきなど
志村けん前史の部分に読み応えがあった。改めて合掌。【B】
656ウニイクラ丼(2178):04/04/27 01:12
「枯木灘」 中上健次 河出文庫 312p
閉鎖的な土地と血をめぐる若者の生、そして愛憎。
初中上だったのですが、ずっぷりハマりこみそうな予感…【A】
657コウイチ(☆☆☆3539):04/04/27 01:21
『魍魎の匣』 京極夏彦 講談社文庫 1048P

これだけ入り乱れた複雑なストーリーを終盤でちゃんと完結されているところは
本当に衝撃的でした。収拾つかないだろうなと思いながら読んでいただけに
その度合いも大きかったです。ただ、序盤と終盤は本当に面白い内容でしたが
中盤辺りが少し冗長かなと感じてしまいました。登場人物もそんなに多く
必要ないと思いますし。
あと、これだけ分厚いと文庫本の意味を為していないですね。
携帯性が皆無なので手軽に読めなかったのは残念です。【B】

『超・殺人事件』 東野圭吾 新潮文庫 301P

皮肉交じりの面白い短編集8編。
著者はこういった類の作品は何作か出していますが、この作品が
一番笑えました。特に長編小説殺人事件は良かったです。【C】

『上手な文章を書きたい!』 後藤禎典 光文社新書 276P

内容は小学・中学の国語の授業で習うものが大半です。
当たり前のように使っている文章も、こうして一から書かれていると、
如何に自分が適当に文を書いてるか再認識します。
ただ、ちょっと説明がくどいところありますね。【C】
658たけぺー(5927):04/04/27 01:54
ご無沙汰しております。パソコンが壊れまして
ようやく復活できました。
今更全部カウントもなんなので良かったものをいくつか・・・

「重力ピエロ」伊坂幸太郎 337p
お父さんに感動〜この2ヶ月間何度読み返したことか。
今のところ今年のベストかなぁ〜【A】

「遊動亭円木」辻原登 文春文庫 317p
「飛べ麒麟」以来久々の文庫化で購入。
なんというんでしょうか・・・いい物を見せていただいたような
そんな気分です。【B】

「ラッシュライフ」伊坂幸太郎 新潮社 266p
これで全部読んだ〜かな?
最初何がなんだかわからなくて???でしたが
最後になるにつれてナルホドな感じでした。
でもやっぱ「重力ピエロ」が一番だな^^

では今後ともよろしくお願いいたします。

『産業者の教理問答』 サン=シモン 岩波文庫 357p

労働者の身分を一番上に置き、国の運営を任せろという主張。
階級対立を闘争でなく穏健に解決すべきってのは難い事だけど真実ですな。
後、イギリスの成功に対しての分析と批判が中々興味深い。
一緒に載ってた「新キリスト教」も結構面白かったです。
強引な論のもっていきかたが結構ありますが、空想的社会主義と言われる所以か。
でも解説を読むと最近はそういう分類のされ方はあまり無いそうですね。ふむ。。。【C】


『信長の夢「安土城」発掘』 NHK出版 247p

信長の思想や行動の意味を色々と推理する本は多いですが、
これは建物の形状・設計から信長の思想を明らかにしようとする視点が
中々新鮮で面白いです。放映されたやつ、見たかったなぁ。【C】
660(・Д。)(☆6489):04/04/27 23:40
世界の中心で、愛を叫ぶ 片山恭一 小学館 206P

とーっても青臭い。
この青臭さを心地良さと見るか、気持ち悪さと見るかは人それぞれだと思う。
ボクは…こういう青さは、あんまし好きじゃないんだよなぁ…
あんまり期待せずに読み始めたんですが…
まぁ、そういう意味では期待通りの作品かと。【D】
661たけぺー(6652):04/04/28 01:04
「幻の終わり」キース・ピータースン 創元推理文庫 369p
『伊坂幸太郎推薦』のオビを見てつい・・・でしたが
期待を裏切ることなくあっという間に読み進んでしまいました。
この面白さには翻訳者もきっとかなり貢献してるんじゃないかな〜
何作かあるようなのでほかも読んで見よっと♪
【C】

「写楽百面相」泡坂妻夫 新潮文庫 356p
すいません写楽が謎の人物だったなんて知りませんでした。
この中でも結局ははっきりしないまんま終わってはしまうんですが
判らないままなところがたまらない?!
【B】
662りーす(6☆7659):04/04/28 14:50
『イヤなやつほど成功する!マキャヴェリに学ぶ出世術』スタンリー・ビング(著) (草思社)213p【C】
こんな本が売れてしまうあたり、いかにも今の日本らしい。内容は・・・・、
支配者となるべくして産まれた方以外には、全く役に立たないです。むしろ、実践するのは自殺行為。
それにしても、草思社は売り方が上手いっ!

『20世紀の精神』多木浩二(著)(平凡社新書)211p【C】
フロイト、ソシュール、カール・シュミットなどを題材としている割には、初心者でも読みやすい。

『蝦夷の古代史』工藤雅樹(著) (平凡社新書)254p【C】
厳密に言えば、内容的には、大和朝廷から見た蝦夷の歴史なのだが、まぁ、資料も無いし、仕方がないか。

『ニーチェって何?』榎並重行(著) (洋泉社新書)238p【C】
なんだか、妙に語り口調なのが、気になる。

『老いを生きるヒント』荊木裕(著) (平凡社新書)222p【C】
『朗読 声の贈り物』松丸春生(著) (平凡社新書)252p【C】
『「健康」の日本史』北澤一利(著)(平凡社新書)235p【C】
『いまを生きるための歎異抄入門』佐々木正(著)(平凡社新書)255p【C】
『サーフィン型学校が子どもを救う!』永山彦三郎(著)(平凡社新書)212p【C】
663丹波(6085):04/04/28 18:45
『羅生門・鼻』 芥川龍之介 新潮文庫 234P
今昔物語を題材にした各種の名作を収録。初めは難しい内容なのかな
と思ってたけど実際はセンスのいいユーモアが沢山含まれた古典
文学だった!羅生門は高校1年の時教科書で読んだことがあるけど
再び読んで別の印象を持つことができた。夏目漱石の絶賛を受けた
といわれる「鼻」も傑作だ。【A】

『咲・いもうと物語』 松田圭、しだれ桜他2名 パラダイム(株)発行
                            224P
「いもうと」をテーマにした官能小説4篇。オイオイお前らヤバイだろ
と思わずツッコミを入れたくなる内容。「妹が欲しい」とか言ってる
人々には最高の一冊なんでしょうかねぇ。ふふふ(・∀・)【D】
664むらかみ:04/04/29 01:24
『冷たい密室と博士たち』森博嗣 講談社文庫【C】
『笑わない数学者』   森博嗣 講談社文庫【B】
『詩的私的ジャック』  森博嗣 講談社文庫【C】
『封印再度』森博嗣   森博嗣 講談社文庫【B】
『翻訳夜話』村上春樹 柴田元幸 文春新書【B】再読

森博嗣さんにはまりまくりですが……(苦笑)。
「翻訳夜話」は、なんとなく読み返してしまいました。
オースターの「孤独の発明」(その他)を訳された柴田さんと、村上春樹さんのフォーラムを
メインにした“翻訳”への愛があふれた一冊です。
>かえるくん
「風の歌を聴け」からの3部作では、私も「ダンス・ダンス・ダンス」が一番好きです。
でも、どうしても80年代を感じてしまって、今読み返すと「うわお……」と思ってしまいます。
「世界の終り」は年代を感じさせないので、かえるくんの感想ってどうかなーと。
少し興味関心がありましたのです。
ちなみに私は「世界の終り」でキュウリのサンドイッチを、
「ダンス・ダンス・ダンス」で本物のハンバーガー(今だめぐり合ったことなし)を
大好きになったのした。
ところで「アンダーグラウンド」はどう思われました?(再度質問かよ!)
>(・Д。)さん
いいなぁ、澁澤さんの全集持ってないし……。
手元にあるのを再読したくなりました♪
あ、あと「世界の中心で…」への感想はとても同意してしまった。
私も【D】。売れてる理由はやっぱり「営業」と「メディア」なのかな。
ちなみに題名がパクリなのも少々嫌いです。
>HANAさん
「狂ったアラビア人」の書いた本とか読んでみたいって思いません?

P数またあとで。連休はジョイス読みます(頑張る)。
665むらかみ:04/04/29 01:28
大好きになったのしたって……。
「のでした」に変換してください。
しかも改行制限が出たから読みにくいし。
頭悪いな……、私。
666OPERA(☆☆4868):04/04/29 11:29
「生ける屍の死」 / 山口雅也」 667P 【C】
死体が生き返るというアイディアは面白い。
でも長すぎ。

「新興宗教オモイデ教 / 大槻ケンヂ」 221P 【C】
ものすごいトンデモ本。これは新興宗教というよりただの黒魔術では…
短いし全然難しい内容じゃなかったので半日で読み終えました。

「麦の海に沈む果実 / 恩田陸」 499P 【B】
今まで読んだ恩田陸の作品の中でこれが一番好きです。
隔離された学園という設定だけでわくわくします。


先月、先々月とハイペースで読んでいたので今月は少し息抜きです。
667みんちー(☆☆3310):04/04/29 20:20
『日傘のお兄さん』 豊島 ミホ 新潮社 230p
からっとしてるけどせつない、明るくて可愛いけど哀し
い。そんな女の子の心を描く短編集。
タイトル作より断然「猫のように」が良い。【C】
668鳥崎(☆474):04/04/29 22:35
『新撰組全史・幕末京都編/戊辰箱館編』 中村彰彦 角川文庫
346p+332p

新撰組の史伝。参照資料の多さと合理的な取捨選択が良い。
>>398以外に、『燃えよ剣』や『新撰組血風録』などの新撰組関連の
歴史小説を読んだことがあるが、その中で本当であるかのように
語られている話が作り話だったと言うことに驚く。子母沢寛の
「取材」とされる記述に関する暴露の部分が一番興味深かった。【B】

『速読法と記憶法 情報処理能力を高める技術』 栗田昌裕 
ベスト新書 236p

速読と記憶の能力を向上させるための心構えと訓練法について。
記憶に関しては頷ける内容が多いが、速読に関しては
はぐらかされたような感じがする。無意味な訓練を延々と
やらなけれればいけないようなので興味が薄れた。【D】

完走ありがとうございました。
669たけぺー(7469):04/04/29 23:12
鳥崎さん完走おめでとうございます。

「クリスマスのフロスト」R・Dウイングフィールド 東京創元社 534p
訳者が「幻の終わり」と一緒だったので。
読みやすかったので速いペースでした。
刑事コロンボのイギリス版て感じでしょうか?
芋づる式にひとつの事件から色々な事件が表面化・そして解決していくお話。
【C】

「ミミズクとオリーブ」芦原すなお 東京創元社 283p
うーん絵に描いたような理想的な奥様。
ちょっと悔しいのはうらやましいからに違いない。です。
【C】
670コウイチ(☆☆☆3783):04/04/30 00:33
鳥崎さん、完走おめでとうございます。
たけぺーさん、オーデュボンと陽気なギャング読みましたよ。
後者では椎名君の伯母さん登場してたりして、統一された世界観が
良いですね。ラッシュライフは、文庫化したら読もうかなと思います。

『私の嫌いな10の言葉』 中島義道 新潮文庫 244P

言葉だけが気持ちを表現する手段ではないと思うんです。
態度にしても手紙にしても言葉以外にもたくさんの伝達方法が、あると
思うんですよね。だから、この本に書かれている内容をすべて鵜呑みに
するのは危険だなと思いました。
共感する部分はあるんですけれど、主観の多い辛辣な文章は読んでいて
少し辛いです。【D】
671(・Д。)(☆6938):04/04/30 02:11
鳥崎さん、完走おめでとうございます。

澁澤龍彦全集四巻 澁澤龍彦 河出書房 449P
全集3巻と比べると、ちょっと見劣りするかも。
世界悪女物語は質も長さも丁度良く、澁澤入門に適したテキストかも知れないとは思った。
…今回も、満足して読み終わりました、ハイ。
ただ、やっぱり一般受けを考えると、個人的にはAでも、
必然的に厳しい採点になっちゃうんだよなぁ【C】

>>664
まぁ、そこらへんは完全に趣味の領域なので…
図書館なんか利用すれば、読むだけならなんとかなりそうな感じ。
営業とメディアの力、凄いですよね。
一杯のかけそばみたいにこの話がまた日本中を駆け巡るのかと思うと、今からもう戦々恐々です。
…悪事千里を走る、て言うと、ちょっと使い方ずれるかな(汗
672かいん(7265):04/04/30 21:23
『回想のシャーロックホームズ』コナン・ドイル 阿部知二訳 創元推理文庫 360P
「最後の事件」の後味はさっぱりしつつも、失踪は仕組まれた物とも深読みしてしまう。
彼なら必ず生きて帰って来てくれるだろう。
【C】
673たけぺー(7811):04/04/30 23:37
>コウイチさん
お読みになりましたか♪
そうそう!いつも必ず誰かが出てくるのでそれも楽しみでした^^
もちろんラッシュライフにも出てきますよ〜しかも二人も!!
私も文庫になるのを待とうかと思っていたんですが
・・・待ちきれませんでした。

で、「しゃばけ」畠中恵 新潮文庫 342p
舞台は江戸時代。主人公は薬問屋の若旦那。
もう当たり前のように周りには妖怪が・・・って
決して怖い話ではないのです。とっても楽しいです。
【B】
674トビ子(☆☆☆☆3402):04/04/30 23:59
島崎さん完走おめでとうございます。
>むらかみさん オースターの新作、なかなか良かったですよ。

『卒業』 重松清  新潮社 300P
薄々感付いてはいたが、自分の涙腺直撃ポイントは家族モノであることに
気付かされた。中編4作品全て泣けるってどういうこっちゃ。
不登校女児を不動の愛と共に母親が励ます「まゆみのマーチ」に号泣
母の日万歳【B】
>>668
完走おめでとうございます。

中島義道『哲学の教科書』講談社学術文庫 365p 【C】

筆者が哲学科に進むくだりが面白いな。
やっぱいいよね、哲学って。


カポーティ『ティファニーで朝食を』新潮文庫 266p【C】
池波正太郎『真田太平記(七)』新潮文庫 467p 【C】
池波正太郎『真田太平記(八)』新潮文庫 575p 【C】
池波正太郎『真田太平記(九)』新潮文庫 498p 【C】
池波正太郎『真田太平記(十)』新潮文庫 510p 【C】
676MJ(☆☆☆☆545):04/05/01 22:54
鳥崎さん完走おめでとうございます。
自分も☆ゲットしましたが、ミステリばかりで恥ずかしい限りです。

アレックス・アトキンスン『チャーリー退場』(創元推理文庫)370P
絶版だった本格ミステリが文庫で復活。
劇上演中に主演男優が毒殺される。犯人は誰か?
けれん味がなく地味だがなかなか面白い。【C】

スタニスワフ・レム『捜査』(ハヤカワSF文庫)265P
ロンドンで死体が動いたり、消失したりする事件が頻発する。
捜査を勧めるうち、グレゴリイ警部補は迷宮に落ち込んでいく。
SFの巨匠によるメタ・ミステリの傑作。【B】

パトリシア・モイーズ『死の会議録』(ポケミス)230P
国際麻薬対策会議で起こった殺人事件。
こともあろうに、ヘンリ・ティベット警部が容疑者にされてしまった。
クリスティの系譜に連なるスパイ+スリラーもので、読ませる。【B】

4月はこれで打ち止め。
677たけぺー(8123):04/05/02 01:10
「暗闇の終わり」キース・ピータースン 東京創元社 312p
読む順番が前後しましたがシリーズ第二弾「幻の終わり」が
面白かったので。
それにしても主人公のジョン・ウェルズ新聞記者なのにけんか強いな〜^^
【C】
678HANA(☆☆☆4766):04/05/02 09:30
みんちー様>ありがとうございます。
鳥崎様>完走おめでとうございます。
むらかみ様>本物だったら読んでみたいけど、付録についていたのは単なる黒魔術のガイドブックみたいな感じだったので・・・

『曲がった蝶番』 ディクスン・カー 創元推理文庫 342p
ミステリ。
悪魔禮拝、自動人形といった小道具がお好きな人にはたまらないと思う。
犯人の関係にクリスティの某作品を思い出した。
それにしても話の進め方が上手い。【C】

『透明怪人 江戸川乱歩全集16』 江戸川乱歩 光文社文庫 638p
「透明怪人」「怪奇四十面相」「宇宙怪人」他二編を収める。
このシリーズどうしても二十面相の方に共感を覚えてしまう。
「怪奇四十面相」の中で小林少年を助ける場面や、「宇宙怪人」の動機などかっこいいの一言に尽きますな。
そういや小学校の頃「ゆんで」という単語を覚えたのもこの作品だったなあ。
ノスタルジックな気分に浸れる一冊でした。【B】

『異界の記憶』 久野昭 三省堂 435p
日本人の異界観について考察した一冊。
二部構成になっているが異界について触れているのは一部の方。黄泉や浄土、竜宮といったものについて考察している。
二部は言葉や風についての考察。
論文というよりエッセイ的に読めた。【C】
『マイナス・ゼロ』広瀬正・集英社文庫・436p
多重タイムトラベルもの。日本SF黎明期の作品。→【 B 】

『鏡の国のアリス』広瀬正・集英社文庫・354p
表題作は鏡像世界に紛れ込んだ男の話。第三回星雲賞受賞作品。→【 B 】

作者は1972年に没している。今回、文庫を手に入れて読んだのは、
『鏡の国のアリス』の「私家版」を手に入れたのがきっかけ。
現在は著作が軒並み絶版状態にあるのは残念。

『ねじの回転』恩田陸・集英社・444p

歴史改変型のSF作品。第三者の介入による歴史改変では無く、当事者に
自分の「事件」を再現させるアイディアは毛並みが変わっていて面白かった。→【 C 】
681鳥崎(☆973):04/05/03 11:46
完走された皆様おめでとうございます。

『プロレス影の仕掛け人 レスラーの生かし方と殺し方』
ミスター高橋 講談社+α文庫 261p

プロレスのマッチメーカーとしての具体的な仕事、交渉について。
前書『流血の魔術…』で書かれていたことの具体的事例を
小説形式で再現している。実名は伏せてあるがほとんど
挙げていると同じぐらい詳しく書かれている。マッチメーカーには
脚本家の才能も必要なように思った。【C】

『戦後短篇小説再発見15 笑いの源泉』講談社文芸文庫 238p

文章でしかできない笑いを表現した作品の選集。
全体的な雰囲気でニヤリとさせられるものが多かった。
個々の作品がそれぞれ個性的で違った面白みがあるが、
作品ごとの文体の違いに少しとまどった。
「狸の腹鼓」、「カンチク先生」、「ユーモレスク」
が特に面白かった。【B】
682某ヌレの389(6386) :04/05/03 16:07
引っ越したためパソを使えなくなってました。なので4月分にカウントしてもらえると助かります。
で帰省ので書き込みを…次回の書き込みは夏休み頃になりそうです。

『箱男』安部公房 新潮文庫 219P【C】
作者が本当に箱の中に入った事があるのかと思う程にリアルに書いてあった。
『砂の女』みたいに人間ってやはり環境に適応していく生き物なんだなぁと思う。

『燃えつきた地図』安部公房 新潮文庫 401P【B】
某スレの住人に薦められたので買ってみた。
読み終えた後に自分の存在について深く考えたら新生活早々、鬱になりかけた。
自分の存在を証明するモノって何だろう…。

『人間そっくり』安部公房 新潮文庫 183P【C】
自称火星人の男が現れるSF物です。
↑の2冊と比べると劣りますが【D】ではないと思ったのでこの評価。

『私は変温動物』山田詠美 212P【E】
なんとなく買ってみたら…彼女の愚痴ばかりの1冊。
素直に評判の良いAtoZ買っておけよと自分に小一時間問い詰めたい。

『パラレルワールド・ラブストーリー』東野圭吾 講談社 449P【B】
安部公房ばかり読んでて鬱になってたので気分転換に読みました。
切ない恋愛物です。ちょっと感動した。
683情け人:04/05/03 22:15
初めて参加させていただきます情け人です、よろしくお願いします。
得意分野は戦争関係の書籍です。
では早速今日読んだ本を
「真相・戦艦大和ノ最後」228p 【A】原勝洋
 戦艦大和が好きなので買ってみました。
 今まで語られてきた定説を覆す内容で少々驚きましたが
 戦後五十五年以上たった今でも新しい事実が出てくる事がすごいですね。
 個人的に初めてみる大和の写真が八十ページもあったので大満足です。
684無名草子さん:04/05/03 23:34
情け人さん、どうぞよろしくお願いします。
それではMJさんの676の投稿と、某ヌレの389さんの682の投稿を4月の方で
集計いたしました。今月はちょっと見難いかもしれませんが、
少し無駄を省いて投稿したいと思います。総ページ数の横のカッコで
括られた数字は冊数になります。

4月の読破数集計
1 HANA 7098 (19)      14 鳥崎 1968 (7)
2 MJ 6280 (20)        ...15 はちこ 1940 (5)
3 りーす 4437 (20)        16 日暮 1688 (6)
4 (・Д。) 4769 (17)      17 某ヌレの389 1465(5)
5 むらかみ 3692 (8)    ...18 OPERA 1387 (3)
6 コウイチ 3519 (8)     .19 みんちー 1144 (4)
7 丹波 2977 (12)       .20
テタ 1015 (4)
8 かえるくん 2614 (9)     .21 ですな 974 (2)
9 たけぺー 2804 (8)       22 OPERA 941 (3)
10 ウニイクラ丼 2178 (8)   23 かいん 873 (3)
11 トビ子 2155 (6)      24 金太郎飴 690 (3)
12 額引き 2055(5)       ..25 うんこ太郎 374 (2)
13 甲本ヒロヒト 1972 (7)

読書マラソンスレのまとめ
http://books.fc2web.com/
685(・Д。)(☆7436):04/05/04 00:36
MJさん、完走おめでとうございます。
>>684さん
いつも乙カレー様です&ありがとうございます。

新興宗教オモイデ教 大槻ケンヂ 角川書店 275P

これで大槻ケンヂさんの小説は7割〜8割方制覇したはず。そう思いたい。
しかしまぁ、オモイデ教、いいっすね。若い衝動に溢れている。
物語全体は「とりとめの無い」話ではあるが…なんだろう。
青春の裏がえしのようなモノを感じます。【B】

新文芸読本澁澤龍彦 河出書房新社 223P

澁澤龍彦さんについて色々書かれた一冊。
今なら養老先生とかの寄稿も読める。ファンなら買い。【C】
686木(1374):04/05/04 02:13
はじめまして。
僕も参加させてください。
早速ここ数日間で読み終えた本から・・

『救急精神病棟』野村進 講談社 377p
自分も似たような所に勤めているから、身につまされて面白かった。広く読まれるべきだと思う。
日本の入院患者のおよそ四人に一人が精神科に入院してるって、知ってました?【B】

『秘話 陸軍登戸研究所の青春』新田昭二 講談社文庫 289p
戦中から戦後、理系の一市民の一代記。他人の人生は面白い。
共感できる部分と出来ない部分、尊敬できる部分とできない部分があり、逆にそこから作者の人間味が伝わってくる。
作者はどう思うか知らないが、イデオロギッシュに読まれてしまってはこの本が不幸だと思う。【C】

『朝霧』北村薫 創元推理文庫 260p
しみじみと良い本。作者のまなざしの向け方が優しい。
本を読み続ければ、いつか僕もこんなまなざしを持てるのだろうか
・・でも、「私」のような女の子っているんだろうか。これって新本格派が人間を描けないってこと?(w【B】

『幽霊人命救助隊』高野和明 文芸春秋 448p
「こういうジャンル」の本としては非の打ち所がない。
ちょっと突飛な出だしから、笑わせ、泣かせ、感動させ、ラストへ。いい仕事してますねぇ、って感じ。
比較的金を掛けた2時間ドラマになる(開局○○周年記念ドラマとか)。間違いない。一万円までなら金を掛けても良い。【C】
687テタ(☆2160):04/05/04 12:41
『ヤポニカ・タペストリー』久間十義 河出文庫 246p
宗教家、超能力者などが自分の居場所を求めて満州を舞台に暗躍する、
いや、暗躍しながらも時代に飲まれて歴史の中に消えていってしまう。
【B】

>>684
いつもありがとうございます。
ところで、4月の読破数集計でOPERAさんがだぶってますよ。
『張形と江戸をんな』田中優子・洋泉社新書・186p

1999年出版の『張形−江戸をんなの性(河出書房新社刊)』を加筆した新書。
江戸と明治の間に生じた、西洋文明の流入による「価値観」の変遷を考える上で、
様々な示唆に富んだ良書。近世文化初心者向きではない。 →【 B 】

『A君(17)の戦争 7 』豪屋大介・富士見ファンタジア・262p

シリーズも佳境に入り、「戦闘」から題名通りに「戦争」を描く局面に。 →【 C 】
・・・ライノベだが、地図・図版の類を加えてほしい。
689無名草子さん:04/05/04 20:48
>テタさん
ほ、本当ですね。すいませんでした。ご指摘ありがとうございます。
さっそく修正いたしました。

4月の読破数集計
1 HANA 7098 (19)      13 甲本ヒロヒト 1972 (7)
2 MJ 6280 (20)        ...14 鳥崎 1968 (7)
3 りーす 4437 (20)        15 はちこ 1940 (5)
4 (・Д。) 4769 (17)     16 日暮 1688 (6)
5 むらかみ 3692 (8)    ...17 某ヌレの389 1465 (5)
6 コウイチ 3519 (8)     .18 OPERA 1387 (3)
7 丹波 2977 (12)       .19 みんちー 1144 (4)
8 かえるくん 2614 (9)     .20 テタ 1015 (4)
9 たけぺー 2804 (8)       21 ですな 974 (2)
10 ウニイクラ丼 2178 (8)   22 かいん 873 (3)
11 トビ子 2155 (6)      23 金太郎飴 690 (3)
12 額引き 2055 (5)      ..24 うんこ太郎 374 (2)
690むらかみ(8841):04/05/04 23:44
集計作業、お疲れさまです。

『幻惑の死と使途』森博嗣 講談社文庫 564P 【C】
『夏のレプリカ』 森博嗣 講談社文庫 506P 【C】
『数奇にして模型』森博嗣 講談社文庫 700P 【C】
『有限と微小のパン』森博嗣 講談社文庫 860P 【B】
『まどろみ消去』 森博嗣 講談社文庫 376P 【C】

S&Mシリーズと呼ばれているシリーズの第一期を読了。やはり『すべてはF』と共通の重要な人物が登場する『有限と微小』が秀逸。久しぶりに時間を忘れてミステリィを楽しむことが出来たので著者に感謝。

皆さんの書き込みを見ていたら、読み返したいなぁと思う本が多くなってきたので、しばらくは再読になりそうです。(池波さんとか、ラブクラフトとか、オースターとか……あぁ早く本届かないかな)
「フィネガンズ」はページ数まとまったら書き込むようにします。

で、P数は前回カウントしてなかった分が+2143、それに今回分のカウントとなっておりますのでご了承下さい。
(さっそく『空腹の技法(オースター)』を読みます♪)
691OPERA:04/05/05 14:31
>>689
集計お疲れ様です。4月の集計結果なのですが、
>>594の分が集計されていないみたいなので訂正をお願いできますでしょうか?
692丹波(6602):04/05/05 14:38
『めざめ』 赤川次郎 新潮文庫 264P
芸能関係の仕事への批判めいたものを感じる作品。ネタがいかにも
赤川次郎らしい。こんなに柔軟な発想力があればこれからも
膨大な量を書き続けるんだろうな・・・・【C】

『門』 夏目漱石 角川文庫 253P
三四郎、それから、に続く恋愛論を描いた長編小説。睦まじい仲の
夫婦を深い描写で語る。やっぱり純文学の良書って読んだあとの
あの達成感がいいんだよね。【B】
ジョアン・ハリス「ラズベリー・ワイン」角川書店351P
陳腐で安易な魔法【D】
694HANA(☆☆☆6233):04/05/05 20:10
>>684様、四月もありがとうございます。
情け人様、木様、これからよろしくなのです。

『日影丈吉全集4』 日影丈吉 国書刊行会 668p
「咬まれた手」「地獄時計」「夕潮」「黄カク楼」「ハイカラ右京探偵譚」を収める。
「夕潮」は素晴らしい。作者最晩年の作品だがそれを感じさせない筆力が凄い。
「地獄時計」は隠れキリシタンというところから舞台を九州と勝手に想像していたのだが、東京なので何か違和感。神学論争が良くわからず。
「ハイカラ」はこういうのは大好き。続きを書いてもらいたかった・・・【B】

『忙中謝客』 内田百閨@ちくま文庫 297p
家に関する随筆を集めている。
日没閉門で門を乗り越えた出前と喧嘩するのは笑った。
ただし近所にいられると困るだろうなあ、こういう爺さん。
226事件当時を書いているのからは、当時の様子が良くわかる。というか、一般人には何が起こってるのか良くわからなかったんだろうなあ。【B】

『社会派くんがゆく』 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト 231p
『社会派くんがゆく 死闘編』 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト 271p
この二作に関してはHPを見てもらった方が良くわかるかも。
http://www.shakaihakun.com/data/
少し毒が薄いような気もするものの・・・【C】

京都の古本市で散財したため、積読が増えてしまった・・・
腰を据えて読まねば・・・
695(・Д。)(☆8155):04/05/05 21:49
情け人さん、木さん、今後ともよろしくお願いします。

オーケンののほほん日記ソリッド 大槻ケンヂ 新潮社文庫 344P
コレは玄人向け。僕にはちっと早すぎたかも知れない。
この本においての彼は、まるでうつ病の増幅器のようです。
…ファンなら買い、それも、コアな。
そうで無い人は【D】

ドン・キホーテ セルバンテス作 牛島信明編訳 岩波少年文庫 375P

たまには名作でも読んでみよう、とこの板のスレを適当に散策していたら見つけた本。
元より興味があったので、これを機会に読んでみたが、
やはり狂人の話と言うものは、作内でも作外でも一般大衆の興味を惹かれるモノで、
日数こそ多少かかったものの、ずいぶん楽しく読み終えることが出来た感あり。
…でも、原版はもっと面白いんだろうなぁ。
無駄と思って訳をカットした部分こそ、こういう物語のスパイスだと思うんだけど…
まぁ、少年文庫だからあまり文句は言えないかも。【C】
696たけぺー(8617):04/05/05 23:45
>684さん集計ありがとうございます。
>情け人」さん・木さんよろしくです^^

「半身」サラ・ウォーターズ 創元推理文庫 494p
『このミス海外1位』の帯につられてつい・・・
あ、サマセット・モーム賞も獲ってるんだ?
なんと言うんでしょうか〜確かに最後のどんでん返しは
ミステリーでしたが
どうやら私好みではありませんでした。
哀しい〜哀しすぎる〜【D】
697無名草子さん:04/05/06 02:17
>OPERAさん
重ね重ね本当にすいませんでした。
いつもは月末いっぺんに集計するのですが、今月はちょっとづつ計算
していったもので、それで間違いが多くなってしまったと思います。
これからは間違いのないよう精進したいです。

4月の集計
1 HANA 7098 (19)      13 額引き 2055 (5)
2 MJ 6280 (20)        ...14 甲本ヒロヒト 1972 (7)
3 むらかみ 5835 (13)   ....15 鳥崎 1968 (7)
4 りーす 4437 (20)        16 はちこ 1940 (5)
5 (・Д。) 4769 (17)      17 日暮 1688 (6)
6 コウイチ 3519 (8)     .18 某ヌレの389 1465 (5)
7 丹波 2977 (12)       .19 みんちー 1144 (4)
8 かえるくん 2614 (9)     .20 テタ 1015 (4)
9 たけぺー 2804 (8)       21 ですな 974 (2)
10 OPERA 2328 (6)       22 かいん 873 (3)
11 ウニイクラ丼 2178 (8)   .23 金太郎飴 690 (3)
12 トビ子 2155 (6)      ...24 うんこ太郎 374 (2)
698OPERA(☆☆5739):04/05/07 00:10
「猫背の王子 / 中山可穂」 222P 【C】
中山可穂のデビュー作。
あの表紙で微妙に買いにくかったです。

「瀧夜叉 / 皆川博子」 443P 【B】
皆川博子らしい歴史ロマンでした。
話が進むにつれてタイトルになってる瀧夜叉とか夜叉とかは
全然関係なくなっていってますが。

「世界の中心で、愛をさけぶ / 片山恭一」 206P 【C】
不覚にもラストで泣いてしまいました。
話は使い古したネタかもしれませんが、それでも良かったです。
699(・Д。)(☆8450):04/05/08 00:17
新約聖書を知っていますか 阿刀田高 新潮文庫 295P

まじめ半分、はそんな面白くなかったけど(暴言)
これは素直に、少しでも興味をそそられる人間には面白いと思う。
新約聖書入門書として、個人的にお勧めしたい一冊。【B】
700コウイチ(☆☆☆4276):04/05/08 08:23
>たけぺーさん
今月の20日に伊坂幸太郎さんの新刊チルドレンが講談社より出るみたいですよ。
短編集みたいです。今月は読む本が無かったので読んでみようかなと
思っております。楽しみです^^

『硝子のハンマー』 貴志祐介 角川書店 493P

来年に上場を控えた介護会社の社長が自室で殺され、密室の犯行を
解明していくミステリー小説です。
前半部はありきたりな展開だったので、少し期待が薄くなってしまったのですが
後半からは真保祐一さんの小説のような迫力のある展開で面白かったです。
中盤〜終盤は一気に読めました。ただ、最初といいますか1部の方、もう少し
コンパクトにまとめてほしかったなと思います。【C】
701テタ(☆2382):04/05/08 12:29
『好物漫遊記』種村季弘 ちくま文庫 222p
やたらに知らない人名ばかり出てきたので
片っ端からググってみた。だからどうなったというわけではないけれど。
【C】
702たけぺー(9143):04/05/09 01:20
>コウイチさん
えっそうなんですか!知りませんでした。ありがとうございます♪
楽しみだな〜^^

>OPERAさん
「猫背の王子」私も以前読みました〜
あの表紙って中山可穂本人のようなんですが・・・そうですよね?

「逃亡作法」東山彰良 宝島社文庫 526p
あ〜また『このミス第一回大賞』のオビでつい^^
裏表紙の言葉通り確かにクール。
私の好みはもう少ししっとりしてる方が?
これ読んで映画の「溺れる魚」とだぶりました。って
そんな奴はそうそういないでしょうがトーンがそんな感じでした。
【C】
703(・Д。)(☆8974):04/05/09 23:16
ギリシア神話を知っていますか 阿刀田高 新潮文庫 241P

いやぁ、同年代の友人たちの間では神話知識に長けている方だと思ってたのですが、
上には上が居ると言うか、とてもためになったと言うか。
…ただ、興味の無い方にとっては、「絶対に」辛い本だと思います。
逆に、ちょっとでも興味があれば、それなりに楽しめること請け合い。

パンドラの箱の説明は世相を反映していて、思わず苦笑。
出版当時も今も、大して変わらないもんなんですなぁ【C】

大人になったのび太少年 木全公彦 林公一 283P

企画先行型書籍の悪い例。
コンセプトはすばらしいと思うのだが、いかんせん、内容が…
同じ精神分析にしても、どこかしら中途半端で面白くない。
遊び精神にあふれているのは感じ取れるのだが…
かと言って、文章が極端に悪い訳では無い。(上手くも無いが)
将来像のチョイスと語り口調あたりを間違えたのかなぁ…【D】
704たけぺー(9418):04/05/10 00:23
「天国の本屋」松久淳+田中渉 新潮文庫 169p
職場に読みかけを忘れてきてしまい帰りの電車用に購入。
6月から映画公開される原作らしいです。
いい意味でも悪い意味でも期待通りだったかな?
おとぎばなし的なストーリーです。
作中で引用される本が「泣いたあかおに」な所がヤラレタ!って
感じでした。
【C】
705HANA(☆☆☆7015):04/05/10 08:10
テタ様の書名が「奸物漫遊記」って見えた・・・疲れてるのかな・・・

『死に逝く街の怖い話』 平山夢明 竹書房文庫 239p
怪談集。超常現象ではなく人間の心理の恐ろしさを中心にしている。
これを読むと東京が病んでいるように感じられるが、実際は田舎も病んでいると田舎に住む身としては思う。
結局どこに行っても逃げ場がないような・・・
あとダッチワイフが爆発した話が気に入った。【C】

『百鬼園俳句帖』 内田百閨@ちくま文庫 244p
百鬼園先生の俳句やそれに関する随筆を集めている。
随筆はいつものように面白いものの、俳句は詳しくないのでどれがいいものやらわからず。
いいと思うものはあるんだけど、それがいい俳句か悪い俳句かの判断はできませなんだ。
俳句に興味ある人は楽しめると思う。【C】

『真ク・リトル・リトル神話大系5』 国書刊行会 299p
一冊丸ごとラヴクラフト。
この間全集読んだのであまり感銘は受けなかった。
しかし「ナイアルラトホテップ」と「クトゥルーの呼び声」は入れられるべきだと思うんだけどなあ。
夢幻境関連はやっぱりヴィジョンが素晴らしい。
全部以前読んでいたので評価は【C】
706うんこ太郎(801):04/05/10 15:48
>>697
乙華麗様です

中尾俊夫著『英語の歴史』講談社現代新書220p
古英語期(西暦400年くらい?)から現代までの英語の流れを書いたもの。
アクセントの位置もかつてはほぼ機械的に決まっていたこと、従属節の語順はかつては
日本と同じSOVの語順だったこと、単語から造語された時代が少し見えること・・・など、
(´・∀・`)ヘー って思うところも多かったです。・・・が、やっぱり文法的なところとかは
すごく眠かったし、よく分かんないところも結構ありました。そんなわけで【C】で。
707丹波(7050):04/05/10 21:52
『ダイソー文学シリーズ・24 梶井基次郎』 梶井基次郎 大創出版
223P
前々から読んでみたかった梶井氏の作品集。代表作「檸檬」ってなんか
共感できると言うかナルホドと思える内容。文体はシンプルで
何気ない出来事や事象も細かく描写しているのが素晴らしい。【B】

『ひめゆりの塔』 石野径一郎 講談社文庫 225P
太平洋戦争末期の沖縄の惨状を描く悲しい話。末期というだけあって
もう沖縄本島は酷い状態だったことがわかる。家族・朋友・文化財が
ことごとく破壊される沖縄。今後二度とこんな悲しい戦争は起こって
欲しくない。争いが生むものは悲惨なものばかりだと再度、判らせられた
作品でした。【B】
『大江戸死体考』氏家幹人・平凡社新書・227p
著者は、あとがきで自画自賛しているが、
平易な万人向けとはいえ、おざなりの内容には、がっかり。→【 C 】

『妖しい花園』梶山季之・集英社・278p
著者の直筆署名と落款が初版(1972年刊)に押してあると言う企画だけがウリの本か。
期待してなかったが、予想通り、内容は週刊誌小説の並みと言うところ。→【 C 】

>>684
「まとめ」をありがとうございました。「Aの作品一覧」等、参照させていただきます。
709MJ(☆☆☆☆3645):04/05/11 18:54
情け人さん、木さん、初めまして。
額引きさん、完走おめでとうございます。
>>687さんいつもありがとうございます。

山下勝利『ハナ肇とクレージー・キャッツ物語』(朝日新聞社)195P

ハナ肇、植木等、谷啓の生い立ちを中心に、クレージー・キャッツを語る。
有名になってからは「その後の活躍はご存じの通り・・・」とはしょられてしまう。
80年代の本だからだが、以後こうしたクレージー関係の本はない。
喜劇史の面から、誰かまたこのグループを語り直さないだろうか。【C】

ジョセフィン・テイ『時の娘』(ハヤカワ文庫)285P

真実は時の娘・・・リチャード三世は実は善人だった。
ミステリ古典の傑作。歴史推理の金字塔。【B】

エラリイ・クイーン『災厄の町』(ハヤカワ文庫)390P

「悩める探偵像の模索」というのは
探偵クイーンの立場から見た縦糸の評価である。
それよりも、ひとつの小説としての完成度がすばらしい。
ドラマ、サスペンス、ロジックのバランスが見事。【B】
710MJ(☆☆☆☆3645):04/05/11 19:00
ジャン・ヴォートラン『パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない』(草思社)270P

ミステリと銘打ったグランドホテル式エロ・ファース?【C】

小池滋『英国らしさを知る事典』(東京堂出版)330P

英国に関する項目がアイウエオ順にならべられており
それぞれのテーマについて考察されている。
あまり学術的なものではないので気楽に読める。
「英語では、動物とその肉をなぜ別名詞にするか」にはへぇー×16。【C】

ジェイムズ・エルロイ『ブラック・ダリア』(文春文庫)565P

凄惨なバイオレンス描写で知られる作者の代表作。
そんなに凄いだろうか?【C】
711MJ(☆☆☆☆3645):04/05/11 19:12
プロンジーニ&マルツバーグ『裁くのは誰か?』(創元推理文庫)345P

ミステリが好きなら一度は読んでおくべきだ。
これほど凄まじい真相は、ちょっと他には思いつかない。【E】

マックス・アフォード『魔法人形』(国書刊行会)330P

これぞ黄金時代の古典ミステリ。
「オーストラリアのカー」と解説されているが、怪奇趣味は表層に留まる。
作者の本質はクイーンばりの巧みなロジックにあるだろう。【B】

エドガー・ライス・バローズ『ターザン』(創元SF文庫)390P

「映画のせいで、ターザンは間違ったイメージで捉えられている」という。
でも読んでも印象は変わらない。内容は普通に面白い。【C】
712たけぺー(9814):04/05/12 00:30
「ハードボイルド・エッグ」荻原浩 双葉文庫 396p
面白かったのは確かなんだけど裏表紙の読む時の注意点

1・笑いじわに気をつけること 
2・ぼろぼろ泣けるから人のいる所では読まないこと

というのは適当ではありませんでした。
期待してたんだけど・・・
【C】
713金太郎飴(5671):04/05/12 00:49
『ショートショートの広場14』 阿刀田高編 講談社文庫
P261
一般人のショートショート集。
うーん、こういう驚きを売りにする作品を読むときは
ある程度インターバルをおいたほうがいいと実感。【C】

『新耳袋1』木原浩勝、中山市朗 角川文庫
P297
百物語のシリーズ第一弾。
地味でそれでいてじわじわとくる怖さがいい。【C】

『水の眠り 灰の夢』桐野夏生 文春文庫
P468
昭和38年の東京で連続爆弾魔の取材をしていた週刊誌記者が
殺人事件の容疑者となってしまい、その事件の真相を求めていく。
ミステリーでもあり、孤独なトップ屋の魂の遍歴が描かれる。
作者の別の作品の登場人物である「村野ミロ」の父親の話となっている。【B】

『新耳袋2』木原浩勝、中山市朗 角川文庫
P267
シリーズ第2弾。筆者がTV関係の人なのでそれにまつわる話が多い。
特別怖くてたまらないという訳では無いが、いかにも「作りました」という
感じがまるで無いのがいい。【C】

『砂の器上、下』松本清張 新潮文庫
上P367 下P393
臨場感のある文体や、一つの事件を執念深く捜査していく刑事の姿がいい。
ただ、ハンセン病の取り扱いかたに疑問をおぼえた。時代、年代がはっきりと
現れたところだとと思う。【C】

、、、うーん、溜めすぎ(笑
714有耶無耶な迅姫(802):04/05/12 01:52
こんばんわ。
最近本を読むようになって、ここ1、2週間風邪で寝込みつついくつか本を読んだので参加します。
読むの遅い上に間欠的に読んだり読まなくなったりしますが、よろしくお願いします。

『1973年のピンボール』村上春樹 175P 【C】
村上さんの小説は読みかけから一気に読んだんですがちょっとしんどかった。
でもおもしろい。ちょっと読むの疲れるけど文体が楽しめる。
内容は主人公の僕と奇妙な双子との共同生活と、もう一人の主人公鼠男とバーのマスタージェイの物語。
連作ということなので後続の作品を読んだらまた読もうと思う。一度じゃ消化し切れなかった感あり。

『アッシュベイビー』金原ひとみ P190 【D】
彼女らしい内容ですこし前作より危険度が増してる印象。
キャバクラ嬢のアヤと異常な性欲を持つホクト、無機質な人格の村野さんを中心とした物語。
ちょっとついていけない感じがした。

『渋谷ルシファー』花村萬月 P285 【A】
短篇4つの連作。渋谷にあるルシファーというバーのマスターの桜町と、桜町の昔の彼女の娘映子の物語。
登場人物一人一人の人柄や心情がうまく描かれていてグッときた。
どことなく寂しげなブルースをテーマにしてるだけあって切ない。

『限りなく透明に近いブルー』村上龍 P152 【C】
村上龍初挑戦。ふむふむ、こういうのが村上ドラゴンさんなのね、と思いつつ読んでいった。
たまに読めない漢字があってアタフタ・・・。
どうやらまだ理解力が乏しいようで結末がよくわからなかった。
おもしろい文章だったのでいずれまた読み返してみようかなと思った。
715かえるくん☆(3627):04/05/12 01:58
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上・下」村上春樹
合わせて744P【B】

再読。
2回目だからか、すごくすんなり入ってきた。
『ああ、だからそうなのか」と再発見することがあった。
「僕」もいいけど「私」も割りと好き。

>>むらかみさん
遅レスなのに申し訳で無いですが、
「アンダーグラウンド」は読んだことないですm(_ _)m
716無名草子さん:04/05/12 09:57
tesuto
717テタ(☆2590):04/05/12 19:13
『人間椅子』江戸川乱歩 春陽文庫 208p
最近、江戸川乱歩の短編をいくつか読んだ流れで。【C】
718トビ子(☆☆☆☆4038) :04/05/12 23:14
>684さん
集計乙です。まとめサイトも素晴らしいです。Aに推された本の一覧が参考になります。
額引きさん、完走おめでとうございます

『シャーロック・ホームズの失われた冒険』 ジャムヤン・ノルブ/東山あかね(訳)  河出書房新社 384P
ライヘンバッハの滝から空白の2年間。シャーロックホームズはチベットに滞在していた。という
聖典からリンクしたパスティーシュ。ストーリー的にあまり期待してなかったのに、けっこう
面白かった。著者がチベットの生活、風俗、精神や宗教観に明るいこともあって
ヒマラヤを抱いた旅情的なストーリー展開が自然で無理が無く美しい。
訳注の聖典との引き合いがウザイのと、本文ラストが気にくわなかった点を除けば【C】

『嗤う闇』 乃南アサ  新潮社 252P
警視庁警官、音道貴子シリーズ第3段。前作読んだのがカナリ昔だから細かい設定を
殆ど忘れてしまったのが我ながら情けない。レイプ未遂のこともうろ覚え。
スタイリッシュでキレのある女性警官です【C】
719かえるくん☆(3910):04/05/13 00:23
「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」佐藤友哉 283P【B】

友達オススメの本で、その友達から借りて読んでみた。
友達も言っていたが、読む人によっては非常に不快に感じると思う。
登場人物はどいつもこいつも狂ってて、読んでるとだんだん腹立ってくる。
好みにハマれば、かなりハマると思う。俺はハマりそうだ。
でも、誰かに「読んでみて」とは言えないなぁ。すすめたいが、すすめにくい作品。
720コウイチ(☆☆☆4509):04/05/13 22:04
額引きさん完走おめでとうございます。

『しあわせの書』 泡坂妻夫 新潮文庫 233P

某スレッドで評判の良いミステリとして紹介されていたので読みました。
結構古い作品ですけれど、真新しい感じがして楽しく読めました。
こういった作品なら少しくらい長くても良いと思うんですが、良かったです。【C】

関係ないですが、今話題の世界の中心で、愛をさけぶの映画を観てきました。
平井堅の瞳をとじてがすごく良くて観てた人皆、スタッフロールが終わるまで
席を立たず見入っていましたよ。本はちょうど1年前に読んだのですが僕も
どちらも好きですね。
721たけぺー(☆290):04/05/14 01:42
>額引きさん完走おめでとうございます^^
私もようやく辿り着きましたぁ♪
しかし10290って税込み表示みたい・・・

「ある日どこかで」リチャード・マシスン 創元推理文庫 476p
『時空を越えて恋人に会いに行く』というモチーフは
決して珍しい物ではないはずでしたがこれにはしてやられました!
いや〜どう書いてもネタバレになってしまいそうなので控えますが
これは良かった〜♪
【B】

有耶無耶な迅姫さんよろしくお願いします^^


722HANA(☆☆☆8021):04/05/14 20:30
有耶無耶な迅姫様、これからよろしくです。

『真ク・リトル・リトル神話大系6−T』 国書刊行会 219p
現代作家による神話を集めている。
目玉はやはりS・キングの「クラウチエンドの怪」。
何のかんの言ってキングはやっぱり巧いと思う。
ロングの作品は少々食い足りなかった。【C】

『真ク・リトル・リトル神話大系6−U』 国書刊行会 182p
同じく現代作家による神話集。
「角笛を持つ影」が実に哀愁漂って良かった。
「アルソフォカルの書」は神話というより夢幻境シリーズみたいであった。【C】

『忘れられた明治人』 都新聞愛読者会 柏書房 251p
明治期に発行されていた都新聞の中から珍妙な記事を抜粋したもの。
夫婦喧嘩が新聞に載るとは随分のんびりした時代であったような気がする。
その一方で出歯亀や仕立て屋銀二といった大物の記事もある。
人間のやることは何時の時代でも同じだなと少し陳腐な感想。しかし間抜けな記事が多いな・・・【C】

『マッドサイエンティスト』 S・D・シフ編 創元SF文庫 354p
マッドサイエンティストがテーマのアンソロジー集。
なかなか粒よりの名作がそろっているように思う。
気に入ったのは「ノーク博士の謎の島」「自分を探して」「ティンダロスの猟犬」「サルサバリラの匂い」等。
「冷気」は読むの5,6回目なので自分の中で評価は低め。
テーマ内で幅広く集めていて面白かった。【B】
723(・Д。)(☆9422):04/05/14 22:30
額引きさん、たけぺーさん、完走おめでとうございます。
有耶無耶な迅姫さん、今後ともよろしくお願いします。

澁澤龍彦全集5 澁澤龍彦 河出書房新社 448P

サド侯爵の生涯、収録。サディストの語源、までしか知らなかった僕にとって、
この本の内容はまさに「目からウロコ」。
心なしか、他の著書と比べても、筆が生き生きしている気がしました。【B】
アルトゥーロ・ペレス・レベルテ「サンタ・クルスの真珠」集英社371P
主語を明確にしないスペイン語の性質によるものか
非常に読み難い日本語に翻訳されております
主人公より脇役の三悪が魅力的ですな【C】
725有耶無耶な迅姫(1195):04/05/15 01:12
>>721
>>722
>>723
どうも、みなさんよろしくお願いします。

『Twelve Y.O.』 福井晴敏 P393 【B】
自衛隊の存在理由や沖縄、ひいては日本とアメリカの諸問題を描いた軍事モノ。
江戸川乱歩賞受賞と帯に書いてあり、表紙も気に入ったので江戸川乱歩受賞作に挑戦してみました。
いつものように読み途中だったこの本をなんとなく読み始めました。
軍隊用語等が頻繁に出てきたり、少し難しい漢字が出てきたりで最初はあまりのめりこみませんでしたが、
一旦ハマってしまうと一気に読めてしまいました。
慇懃無礼、闊達、膾炙、といった知らない漢字を電子辞書で調べては単語登録しているうちに、単語帳いっぱいになってしまいました・・・。
(早めにノートか何かにうつして単語帳空けておかないと・・・)
自分の語彙の少なさに打ちひしがれながらも読み進めていくうちに止まらなくなりました。
いつのまにか手に汗かいて読み進んでいて、紙がちょっとヨレヨレになってしまったけど・・・。
最後にはどんでん返し、ラストもジワリと涙が滲みます。
そのテの話が好きで文章の感じも違和感なければ楽しめると思います。
726丹波(7332):04/05/15 20:56
『おせっかいな神々』 星新一 新潮文庫 282P
星新一氏のショートショートの3原則として解説では
1、セックスネタを扱わない。
2、時事ネタを扱わない。
3、残酷ネタを扱わない。
と紹介してました。星新一の作品はこの3つを見事に満たしたもの
ばかり。でもどこかピリッとした味があるのがいいんですよね〜。
一度はまるとなかなか抜け出せません。話が短いので少し空いた
時間や通学電車の中で読むのがイイ。20歳になるまで全部読破
したいと思ってます。(・∀・)【B】
727鳥崎(☆2239) :04/05/15 22:59
情け人さん、木さん、有耶無耶な迅姫さん
よろしくお願いいたします

『北方謙三三国志(十〜十三)』 ハルキ文庫
320p、310p、315p、321p
今年に入って読んだ分。北方謙三がアレンジした三国志。
三国時代を生きた英雄達の、男としての生き様、死に様を
描く。呂布、張飛、馬超、諸葛亮についてとくに詳しく書かれている。
長いが、三国時代についてはあまり詳しく書かれていない。
張飛の豚料理など細部がこっているのは好きだが、どこまで
時代考証がされているかは疑わしい。【C】
728OPERA(☆☆7009):04/05/16 00:55
「三月は深き紅の淵を / 恩田陸」 436P 【C】
「麦の海に沈む果実」のようなワクワク感はあまり受けなかった。
それぞれの章によって「三月は深き紅の淵を」の扱いが違ったので
ちょっと混乱しました。最後の4章で更に混乱。

「真珠夫人 / 菊池寛」 588P 【B】
明治・大正・昭和初期の文学はすごく文章がわかりずらい印象があったんですが
この作品はそんなことは感じませんでした。読みやすかったです。
気がついたら一日で読み終わってました。
面白すぎてTV版にもちょっと興味が沸きました。

「猫舌男爵 / 皆川博子」 244P 【C】
皆川博子の新刊。短編集でした。
表題作の「猫舌男爵」と「太陽馬」が好き。
特に「猫舌男爵」はちょっとギャグっぽくて笑いました。


>>たけぺーさん
あの表紙は有名な写真(絵かもしれないけど)だそうですよ。
わかりずらいですけどよく顔を見たら白人っぽいです。
729有耶無耶な迅姫(1314):04/05/16 02:31
>>727
どうもよろしくです。

『変身』 フランツ・カフカ P119 【B】
ある朝、目が覚めたら巨大なイモ虫になっていた。という有名な小説。
外国の作品は翻訳とかの関係も絡んでくるし、何より外国人に感情移入できるかどうか不安だったので敬遠していました。
でも読んでみると意外にもすんなりと受け入れられました。
巻末のカフカの生い立ちについても興味深く、今度は『城』に挑戦してみようかな、というところです。その後の物語の解説は少し混乱しましたけど・・・。

この本を読みながら少し意識して速く読もうとしてみました。
いわゆる速読というのを自己流でトライしてみたんですが、なかなかうまくいかなかったです。
読むのが遅いっていうのが多少コンプレックスなのでなんとか克服したいなぁと思うんですが、
たくさん読めば次第に速くなるもんなんでしょうか?
それともやはり意識して速く読んだほうがいいのかしらん。
じっくり文章を追うと遅くなり、速く読むと理解が浅くなる・・・葛藤・・・。
エドマンド・クリスピン「永久の別れのために」原書房293P
>>724の後なので余計に読み易く感じますが
また軽く感じてしまうのも致し方ないですな【C】
731テタ(☆2873):04/05/16 20:45
『他界への冒険』小松和彦 立松和平 光文社文庫 283p
二人の対談。いままで小松和彦ってオカルト系の人だと思ってたんですが
まともな事をやってたんですね。民話の分析がおもしろい。
【C】
732白川道(☆☆☆☆6377):04/05/16 21:16
池波正太郎『真田太平記(十一)』新潮文庫518p 【C】
池波正太郎『真田太平記(十二)』新潮文庫523p 【C】

大長編読了。


色川武大『いずれ我が身も』中公文庫210P 【C】
ベルンハルト・シュリンク『朗読者』新潮文庫258P 【C】
内田百閨w残夢三昧』ちくま文庫260P 【C】

残夢三昧はおかしな夢を見た!ということを随筆調で書いていくという趣向。
もともとおかしな話を書く百關謳カだからますますワケノワカラン話になってます(w
733MJ(☆☆☆☆5045):04/05/16 21:55
たけぺーさん、完走おめでとうございます。
有耶無耶な迅姫さん、よろしくお願いします。

イアン・ランキン『滝』(ポケミス)545P

リーバス警部が主人公の、スコットランドの警察小説。
女性刑事が多く、彼女たちの内面の葛藤がうまく書けている。
ストーリーはまわりくどくて冗長。【C】

ヘレン・マクロイ『割れたひづめ』(国書刊行会)315P

凡作・・・。【D】

シェリイ・スミス『午後の死』(ポケミス)160P

イラン砂漠に不時着した家庭教師が、現地に住む英国人老婆の半生を聞く。
中流家庭の悲劇への転落を丁寧に描く、秀作サスペンス。【B】

バロネス・オルツィ『紅はこべ』(創元推理文庫)380P

「イギリスきっての伊達男、でも愚鈍」というキャラが想像つかず。
ヒロインにも感情移入できず。【D】
734MJ(☆☆☆☆5045):04/05/16 22:47
>>729
日本人の平均読書速度は、1分に600〜800字です。
以下のサイトで計測してみて下さい。

ttp://www.zynas.co.jp/genius/sokudoku/sokutei.html

読書のやり方によってスピードは大幅に変わります。
以下の順に段々はやくなっていきます。
【音読】実際に音声にしている。朗読とたいして速度かわらず。
【黙読】口には出さないが頭の中で音声化している状態。
【視読】文字を視覚情報として直接脳に送る。速読はこれ。

読んでいるとき喉が動いている場合は、音読しています。
読書中にガムを噛んだり、飴を舐めたりすれば、徐々に癖はとれます。
黙読でも慣れによって1000字は越えます。
一般にはこれで十分ではないでしょうか。

速読は、単に速く読もうとするだけでは身につきません。
・一目で見られる文章の量を増やす(視野を広げる)
・眼筋を鍛える(目玉を高速で動かせるようにする)
という、専門のトレーニングを積む必要があります。
音読や黙読の癖が残っていると、音声化に手間取り、ブレーキがかかります。
だから「速く読む=雑」ということになってしまうのです。
(速読は分に数万字レベルですが、その位になると
 何が書いてあるかはわかるけれど、文を読んでいる感覚ではないので
 文学作品を楽しみたいときには不向きだと思います)

ちなみに分速字数は目安です。
書いてある内容、文字の大きさ、密度、情報量に大きく左右されます。
『変身』みたいな小説は、読むのに手間取って当然だと思いますよ。
735たけぺー(☆649):04/05/17 00:32
>(・Д。)さん・MJさんありがとうございます♪

>OPERAさん
ありゃそうでしたか。無知がばれちゃいましたね^^お恥ずかしい〜

>有耶無耶な迅姫さん
私はゆっくり読めるほうが羨ましいですが。
だって楽しい時間も長く味わえるでしょ?
まぁここに書き込むとなると確かにいっぱい読みたくなりますよね♪

さて「夏の稲妻」キース・ピータースン 創元推理文庫 359p
相変わらずかっこいい新聞記者さんです。
ふと気がついたんですがこの作品一連に関しては不思議と
『登場人物の名前が覚えられない〜』ということが無いです。
そういう意味でも計算されているんでしょうか?
【B】
736有耶無耶な迅姫(1314):04/05/17 02:32
>>733
こちらこそです。
>>734
一回目はゆっくりゆっくり読んで400文字ぐらいで、
ニ回目になるべく速く読もうとやってみたら716文字でした。
二回目のは意味が取れるギリギリの早さだったんですけど、長時間はつづかなそうです・・・。
最初はききかじりの視読っていうのを試してみたんですが、全く内容が掴めず断念しました・・・。
黙読で1000文字超えられるぐらいにがんばります。
>>735
うん、ゆっくり読むのもいいんですけどね。
でも速く読めないというのが甚だコンプレックスになっていまして・・・。
知人が5ヶ月程で120冊超読んでいて、負けたくないなぁというのもありますけど。
いや、羨望のほうが大きいかなw
737有耶無耶な迅姫(1583):04/05/17 02:40
あぁっと、肝心の読書報告を忘れていた。

『萌える都市アキハバラ 趣都の誕生』 森川嘉一郎 P269 【C】
ブックオフで半額だったので買ってみた。
急激に様変わりした秋葉原を色々な角度から考察しています。
建築デザインの学者さんらしく、建築学的見地からの考察がたくさん出てきます。
途中、オウムのサティアンや飛行機についてのお話もあっておもしろかったのですが、
それらに興味が出ない人はこの辺で嫌になってしまうかもしれません。
最終的には全て繋がっているので大変いい勉強になりました。
738たけぺー(☆649):04/05/18 01:59
>有耶無耶な迅姫さん
5ヶ月で120冊とは・・・確かに凄い。
張り合うこと無いって^^(自分にも言い聞かせてます)
でもやっぱりそれが全部面白い本だったんなら羨ましいなぁ〜

「裁きの街」 キース・ピータースン 創元推理文庫 390p
いや〜今回も手に汗握ってしまいました。
本の厚さの90%を過ぎてもまだ真相が明らかにされない!
それどころか主人公ジョン・ウエルズは追い込まれる一方・・・
あ〜本読んで久しぶりにどきどきしちゃったかも。
これで連作は打ち止めかぁ〜
【B】
739うんこ太郎(1048):04/05/18 12:38
完走された方、おめでとうございます。
初めましての方、よろしくお願いします。速読できる人ってすごいですよね。

保坂弘司著 『レポート・小論文・卒論の書き方』講談社学術文庫247p
高校生が入試対策の小論の参考にするならまだしも、大学生には
どうかな、と思った。資料探しのところなんて、図書館のこの分類のとこ探せ、
くらいで終わってるし…。卒論のところもいくつかの例の章題とかを紹介しただけ。
小論も論が浅いのが多い気がしたけど、それは仕方無いのかな。。
そんな訳で【D】。当たり前かも知んないけど、普通に参考書買ったほうがずっといい。
740(・Д。)(☆9638):04/05/18 23:00
反乱 鈴木宗男 ぶんか社 216P

この本に書いてある事全てが真実か、とか、
この本で全てを語っているのか、とかは置いといて、
政局について考えているつもりでも情報を鵜呑みにしていた自分に気づき、
ちょっと恥ずかしくなった。

とりあえず、辻本田中に対して恨みも何も無い、ってのは言い過ぎのように思えた。
ほんとにうらんで無かったら尊敬…
内容はまぁ、認識を改める糸口位は掴めたかなぁ、と。【C】

…あ、総読書数が黒沢になった。
741かえるくん☆(5017):04/05/18 23:15
「ブギーポップは笑わない」上遠野浩平 283P【C】
「ブギーポップリターンズ VSイマジネーター Part1」同上 248P【C】
「ブギーポップリターンズ VSイマジネーター Part2」同上 275P【B】
「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」」同上 301P【B】

「パンドラ」について。
ある「才能」を持った6人の少年・少女たちが、
文字通り世界を救うために戦う。
青春ものが好きな人におすすめ。ライトノベルやけど。
ラストはすごく爽やかでぐっときた。
742トビ子(☆☆☆☆4783) :04/05/18 23:25
たけぺーさん、完走おめでとうございます
>734 読書スピードテスト面白いですね。トビ子は811文字/分でした。

『硝子のハンマー』 貴志祐介  角川書店 493P
密室で行われた社長の撲殺事件。専務の無実を証明したい弁護士と
防犯グッズを扱う店長(探偵)とのトンデモ推理合戦が何故か名探偵コナンを
連想させる。後半の展望が開ける場面は貴志祐介節というか、息もつかせぬ
ラストスパート。殺人を行う者に僅かに残った人間の良心を脳裏に垣間見せる
手法が素晴らしい【C】

『マリア様がみてる』 今野諸雪  集英社コバルトシリーズ 252P
一部の読者に絶大な人気を誇る作品。女子校の生徒会役員が紅薔薇、白薔薇、黄薔薇
に分かれていてそれらの下には薔薇のつぼみと言われる妹たちが控えていて
さらに下にも小さい妹・・・まあ、美少女満載です。でもストーリー展開は単純ながらも
設定が固まっているせいか、けっこう面白い。祥子お姉さま普通に萌え【C】
743有耶無耶な迅姫(1799):04/05/19 00:03
『地下室の手記』フョードル・ドストエフスキー P216 【C】
ロシア文学のドフトさんに挑戦。
地下室で暮らす主人公が自分の思想やら哲学なんかを書き綴っていくのが第一部。
その後の過去にあった出来事を書き綴る。
ロシア人は人名が複雑で覚えずらかった。
哲学や思想が混じった本は大変難しくてうまく読めなかったかな。
文章自体はおもしろかった。ドフトってこういうのなんだと思いつつ。
744HANA(☆☆☆9216):04/05/19 20:05
前書き忘れたので・・・
たけぺー様、完走おめでとうございます。

『真ク・リトル・リトル神話大系7』 国書刊行会 238p
7と8は研究編。
ここではラグクラフトが『発見』されてから、どのように受容されていたか、という論文が多い。
それにしても人の評価とは棺を蓋って初めてわかるものでありますな。
純文学畑からの論文もあるが、何故純文学が衰退したのかというのが良くわかります。
このへんは日本もアメリカも変わらない。【C】

『真ク・リトル・リトル神話大系8』 国書刊行会 280p
8ではラヴクラフトや神話に関しての研究が中心とされている。
主に作品の研究が主になっているが、友人の思い出もありこれらも人物像を知る上での手がかりとなっている。
巻末の画像集が楽しい。【C】

『魔の眼に魅されて メスメタリズムと文学の研究』 マリア・タタール 国書刊行会 298+36p
メスメタリズムが文学に及ぼした影響を考察している。
第一章でメスメタリズムの発生から発展。二章でそれが心理学につながっている様子を書いているので、メスメタリズムがわかってなくても安心して読める。
文学との係わり合いはホフマン、バルザック、ホーソン等から考察している。
作品を読んでいないとわからない部分も多々あり。【C】

『十字屋敷のピエロ』 東野圭吾 講談社文庫 333p
国産でこうした正統派のミステリを読むのは久しぶりな気がする。
少し昔のでないと、こういった国産ミステリを読めないのが悲しいなあ。キャラ萌えがつまらない原因なのかなあ。
トリックは大したことないものの、人形のピエロの視点から書かれている文章があるので誤魔化されやすい。
一種の著述トリックだな。【B】
745テタ(☆2987):04/05/19 20:20
『カオス 流転する自然』森肇 岩波科学ライブラリー 114p
混沌の中から生成される秩序について。【C】
746(・Д。)(☆☆51):04/05/19 21:25
人口楽園 ボードレール 角川文庫 213P

正直に言うと、僕にはまだ難しすぎた気がする。旧字体読みにくい…。
理解できた、と言う気は全く無いが、アシーシュについての叙述とかに関する
彼の筆力には舌を巻いた。
難しい文章ではあるが、キレイだった。【C】

世界の紛争地ジョーク集 早坂隆 中央公論新社 200P

世界のジョークで激しくワラタ。
やっぱり、笑いを「嗜む」余裕だけは失いたくないもんですな。【B】

うほっ、二週目…と。
747むらかみ(9782):04/05/20 00:38
『二つの王冠』クリスチャン・ジャック 角川文庫 381P
『燃えあがる剣』クリスチャン・ジャック 角川文庫 372P

「自由の王妃 アアヘテプ物語」の2、3巻。
エジプトとヒクソスの戦いを描く三部作。
「太陽の王ラムセス」と「光の石」シリーズはワクワクして読みましたが
アアヘテプは今ひとつ乗り切れない感じでした。【C】

『蛍・納屋を焼く・その他の短編』村上春樹 新潮文庫 188P

再読。初版が昭和59年って……。計算するのヤメ(苦笑)。 【C】

ちょっとここにカウントするのさぼってたので、何日かに分けていこうと思います。
748たけぺー(☆649):04/05/20 01:13
>トビ子さん・HANAさんありがとうございます^^

>(・Д。)さん完走おめでとうございます♪

「機関車先生」 伊集院静 講談社文庫 243p
まぁ外さないだろうなと思ってましたが普通・・・でした。
「アフリカの王」の方が好きだな〜ほかには読んだこと無いんだけど。
【C】
749むらかみ(☆1384):04/05/20 22:37
『孤独の発明』ポール・オースター 新潮社 285P

再読。オースターの作品の中ではもっとも好きです。何度読み返したか分からないです。【A】

『空腹の技法』ポール・オースター 新潮社 338P

再読。どうしてオースターが好きなのかと問われるとはっきりとは言葉に出来ないんだけど。【B】

『辞書はジョイスフル』柳瀬尚紀 新潮文庫 273P

再読。フィネガンズの訳者でもある柳瀬先生の著書。辞書が「読みたく」なります♪【B】

『秘密』 文春文庫 東野圭吾 440P

これくらいの文章の感じなら1600文字/分くらいで読めるので楽です。【C】

『大貴族・殺人者・前衛作曲家 ドン・カルロ・ジェズアルド』水原冬美 草思社 266P

再読。16世紀の作曲家、ジェズアルドの研究書+伝記。
彼の残した音楽(宗教音楽で声楽です)は半音階と不協和音を多用し、現代の耳で聴いても
ぞくっとするような響きを持っています。深とした真っ暗な夜にぜひ一聴を。【B】
たけぺーさん、ありがとうございます。
むらかみさん、☆ゲッツおめでとうございます。

民夫くんと文夫くん あのころ君はバカだった 角川文庫 232P

ラジオで喋った事を文章におこしたの…かな?
素早く読める点については良いと思ったが、なんか物足りない。
まぁ、「アハハ、バカだなぁ」で終わればそれで万事OKかも知れず。
見所は最後の談志さんの解説。【C】
751たけぺー(☆978):04/05/21 00:14
むらかみさんおめでとうございます〜^^

「銀座幽霊」大阪圭吉 創元推理文庫 329p
ちょっと古典を。
江戸川乱歩言う所の『日本探偵小説第二期』の第一人者(だと思う)
昭和初期の作品ですがだいたい現代仮名遣いに変えてあるので読みやすくて助かりました。
解説を読むと賛否両論なのですが
回りくどくなく淡々と謎が解明されていくのは結構さっぱりしてていいもんでした。
短編なんだもんしょうがないと思うんだけど・・・
【C】
最近創元推理文庫ばっかり^^
752鳥崎(☆2756):04/05/21 00:57
完走された皆様おめでとうございました。

『床屋コックスの日記・馬丁粋語録』サッカレ/平井呈一・訳 
岩波文庫 220p
床屋が貴族になる話と、馬丁が語る主人の話。話自体は大して
面白いわけではないが、訳が絶妙。べらんめえ口調で語られているのに
ぎこちないと言うことがほとんど無い。罵りあい、口げんかなどが
テンポが良く、読んでいて楽しい。【A】

『よくわからないねじ』宮沢章夫 新潮文庫 297p
エッセイ集。どうでもいいことや文章のどうでも良い部分について。
どうでも良いことだが共感ができる題材を選んでいるのに感心する。
くだらない題材を真剣に追求している姿勢が面白い。
「」の使い方がユニークで、その後に続く一文で笑わせられる。【B】
753丹波(7730):04/05/21 18:18
『雪国』 川端康成 新潮文庫 179P
川端康成の不朽の名作。細かい情景描写が印象的だった。・・・けど
内容がイマイチ掴めなかった部分があるのでしばらくしてから
再読しようと思う。【C】

『ちょっとおかしいぞ、日本人』 千葉敦子 新潮文庫 219P
昭和63年頃に出版された欧米視点の日本人批評エッセイ。ひと昔前に
書かれたものだけど現在の日本人に当てはまることばかり。
辛口な文体で鋭く日本を見つめている。エッセイを書く人ってなんか
傲慢な物言いが多いから個人的にはあまり好きではないけれど
偶にはこういうの読んで日頃の自分を見直すクスリにするのは
良いんじゃないかと思った。うんうん(・・)【A】
754かいん(7901):04/05/21 20:04
最近、読書スピードが落ちつつあります・・・

『哲学は何の役に立つのか』西研+佐藤幹夫 洋泉社 238P
我々が内に秘める身近な社会問題(学校、引きこもり、自分の存在、仕事)の
何が問題で、何が答えか?
問題と答えを導き出し、その答えが正しいと確信するのに哲学的思考が
不可欠だと(再)認識させられた。
【C】

『プチ哲学』佐藤雅彦 中公文庫 154P
ごく身近に存在するささいな(ふだんなら見落としてしまうような)事を
取り上げ、解説してくれる。
ふだん見てるものでも、視点を変えるとこんなに深い世界なんだと再認識した
【C】

『ソシュール 構造主義の原点』G・ムーナン 福井芳男、伊藤晃、丸山圭三郎訳 大修館書店 244P
ソシュールの言語学及び記号論を非常に分かりやすく解説している。
この一冊があれば、ソシュールの言語学の基本は学べると感じた。
古本屋で見かけた30年前の本。
前所有者が本に書き込みや線引きをしていて、それが読書の助けになった。
初めて、本の前所有者に感謝した(まけじと自分も書き込みながら読みました)

【A】


755かいん(8153):04/05/21 20:17
『マリア様がみてる』 今野諸雪  集英社コバルトシリーズ 252P
高校生というだれでも一度は体験する体系の、
しかし決して体験できない(お嬢な)世界で
展開される学園生活を描いた作品。
登場人物たちに憧れつつ、ドキドキしながら一気に読みました。

#蓬莱学園をおもいだしちまったよ。
[C]
756たけぺー(☆1267):04/05/22 00:43
>鳥崎さんありがとうございます^^
「よくわからないねじ」読んだんですね〜♪
私も読んだ事ありますがあれは面白かった!
ひょっとして松尾スズキとかも読んでますか?

「チルドレン」伊坂幸太郎 講談社 289p
昨日発売だったのをすっかり忘れてしまって本日あわてて購入。
独特の世界は健在です。短編集ですが繋がっていてひとつのお話ともいえます。
伊坂幸太郎って『自信』が服着て歩いているような友達を持つ主人公が多いですよね。
そんでもって当の主人公はなんかたじたじなの^^
この組み合わせの距離感がすきなんだよな〜♪
【A'】位かな〜「重力ピエロ」にはちょっと及ばない・・・
757りーす(6☆8992):04/05/22 01:44
新規のみなさま、よろしくです。
最近、疲れて寝てしまうので、読書量激減状態・・・。

読書速度計測サイト、やってみました。
1回目 3385  2回目7033  3回目5510  4回目5482  平均して5000位みたい。
そんな速度で小説読んでも、感情移入出来ないので、ちっとも面白くないけど。
それ以前に、忙しすぎてビジネス書などしか読めない・・・。
おそらく、普通に読んだ場合には2000位かと。

『実学入門 儲けるための会計』田中靖浩(著) (日本経済新聞社)205p【A】
マクドナルドの100円バーガー等、具体的な事例を挙げて平易に説明しており、
非常にわかりやすい。実は、帯に書かれている問題に惹かれて購入してしまいました。
もう、目から鱗ポロポロ状態にっ。ちなみに、下記が帯の問題。

Q.原価10万円の商品を9万円で売ると・・・
a.1万円の損
b.2万円の儲け

『五感を使って独自化しろ!』藤村正宏(著) (ぜんにち)254p【C】
差別化ではなく、独自化する事により、競争する事なくビジネスを展開する為の指針が
具体例等を踏まえて平易に書かれている。

『流通革命への破天荒な挑戦!』安田隆夫(著) (広美 出版事業部)225p【C】
ドン・キホーテ社長の著書。実は、97年に執筆されたものだが、長らく本棚の肥やしに
なっていたものを、ようやく読んだので、データが古くなっている。当時は、まだ首都圏
の一部にしか、店舗が存在しなかったのだが、今では関西にまで進出して来ているのが凄い!

『大リーグと都市の物語』宇佐見陽(著) (平凡社新書)233p【C】
『IT文明論』玉置彰宏、浜田淳司(著) (平凡社新書)197p【C】
『フォト・ジャーナリズム』徳山善雄(著) (平凡社新書)219p【C】
758コウイチ(☆☆☆4798):04/05/22 06:33
たけぺーさん、(・Д。)さん、完走おめでとうございます。
有耶無耶な迅姫さん、どうぞよろしくお願いします。

『チルドレン』 伊坂幸太郎 講談社 289P

たけぺーさんが既に読み終えられたのを知って、僕も先ほど急いで読み終えました。
とても良かったです。特に僕は最後の2編すごく好きですね。
「チルドレン2」はちょっと予想していたのとラストが違っていて、
明君の言葉に思わず涙してしまいました。
「イン」は、ノドカな時間の流れがすごく伝わってきて、心地良く感じました。
それとは対照的に忙しなく登場する主人公に笑ってしまいます。【B】
759トビ子(☆☆☆☆5347) :04/05/22 10:06
(・Д。)さん完走おめでとうございます
むらかみさん完走おめでとうございます

『百万の手』 畠中恵  東京創元社 343P
放火で亡くなってしまった親友の無念を晴らすために夏貴は事件解明へと
乗り出していくが、産婦人科に隠されたクローン技術を隠匿する影の力に
翻弄されていく。先に貴志祐介読了してしまったのが悪かったかもしれない。
ストーリーが雑で展開が突然で、なにもかもがよくわからない。疲れた【D】

『残虐記』 桐野夏生  新潮社 221P
小学4年の頃、男に誘拐1年間監禁されたことのある現在30代の女性が
当時の記憶を辿っていく。展開の生々しさと近所の好奇な視線、警察の尋問に
苦しむ様子が描かれる。タイトルからは流血じみた印象を受けるが、本中には
血の表現よりむしろ、人間の業の深さによる心の痛みが表現されている。
週間アスキー連載というのが痛いというかなんというか・・・【B】
760有耶無耶な迅姫(1799):04/05/22 20:51
>>758
どうもどうもです。

『LOVERS』江國香織、唯川恵、ほか7名。 P260 【C】
直木賞獲った江國香織てどんなもんだろうと思って書店で名前が載ってたので買ってみた。
10人の作家による短篇集。
それぞれの個性が見て取れてなかなかおもしろかった。

『日出る国の工場』村上春樹 P241 【C】
村上春樹のエッセイはいつもおもしろいなぁと思いつつ読んだ。
人体標本だとか消しゴム工場だとかを見学して、そのことを書いてるんだけど
なかなか視点がおもしろい。

『希望の国のエクソダス』村上龍 P422 【C】
友人に勧められて買ってみた。
中学生が集団不登校を始め、ネットビジネスで色々する話。
専門的な経済の話しがたくさん出てくるので少しうんざりした。
最終的に経済の話によって常識ではまずありえない物語にリアリティを出しているんだけど。
ちょっと疲れちゃったな。
761有耶無耶な迅姫(2722):04/05/22 20:53
ページ数カウントするの忘れてた・・・
762みんちー(☆☆4104):04/05/22 21:59
完走の方おめでとうございます。
新規の方よろしくお願いします。
集計さん、いつもありがとうございます。

『硝子のハンマー』 貴志 祐介 角川書店 493p
エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。
厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。凶器は?
殺害方法は? 弁護士純子は、逮捕された専務の無実を信じ、
防犯コンサルタント榎本のもとを訪れるが・・・。
後半やっと貴志祐介作品を読んでると実感した。【C】

『失はれる物語』 乙一 角川書店 301p
少年や少女だった日のひりひりするような魂を上質の文章力
と定評のあるストーリーテリングで描く傑作短編集。
登場人物達と同じように思ったり感じていることがあり、
心が痛くなった。【B】
763HANA(☆☆☆☆537):04/05/22 22:28
(・Д。)さん、むらかみさん、完走おめでとうございます。

『真ク・リトル・リトル神話大系9』 国書刊行会 243p
パルプ作家編。現代までのクトゥルー神話を集めている。
2,3見るものはあるが、どうも似たようなパターンが多い・・・。
本当にラヴクラフトは偉大だと思った。【C】

『江戸川乱歩全集11 緑衣の鬼』 江戸川乱歩 光文社文庫 717p
緑衣の鬼、幽霊塔の二作品を収める。
本格ミステリとゴシック小説の二本が同時に楽しめて実にお得。
両作品とも小学生の時分に読んでいるが、ほとんど忘れていた。あたりまえか。
ただ水族館のシーンだけは覚えていて、我ながら凄いと思った。【B】

『かげろう忍法帖』 山田風太郎 ちくま文庫 361p
忍法帖の短編集。
忍者明智十兵衛や忍者本多佐渡守、忍者服部半蔵といった実際の人物をモデルにしたものが多い。
一番面白かったのは忍者本多佐渡守。特に派手な忍法は出てこないんだけど、実に面白い。
シリーズで出るので、続きが楽しみ。【B】
764コウイチ(☆☆☆5020):04/05/23 02:42
むらかみさん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『ホンモノの敬語』 柴田武 角川新書 222P

敬語に関する事から言葉のちょっとしたニュアンスなど、日本語に関する
事柄が幅広い視点で書かれています。
日本語は他の言語と比べてどこが難解でどこが簡単なのか、その辺は参考になります。
後半は敬語についてから少し逸れてしまっているので残念でした。
ですが、中身はとても面白かったです。とても80歳を過ぎた方が
書かれた本だとは思えないほど、若々しい内容のものでした。【C】
765テタ(☆3077):04/05/23 19:55
『乱流の不思議なふるまい』木田重雄 丸善 90p
カオスについて読んだ続き。
それにしても短い。【C】
コウイチさん、トビ子さん、HANAさん、ありがとうございます。
HANAさん、完走おめでとうございます。

マリア様がみてる ウァレンティーヌスの贈り物(前編) 今野緒雪 コバルト文庫 247P
このスレのブーム(?)に便乗して。
感情で読み耽ったため、理性で評価不可能なので、良かった、とだけ。
今まで読んだこのシリーズの中では…
【C】かなぁ。
英雄辞典 山北篤監修 新紀元社 413P
英和辞典と間違えて買いました。というのは冗談で。
多面的に神話や歴史を解釈する上では、中々良い仕上がりじゃないかなぁ、と。
後半数10Pの絵無しコーナーも要チェック。ちょっとでも興味のある人にはにお薦め。【B】
澁澤龍彦全集6 渋澤龍彦 河出書房新社 595P
22分の6。まだ先は遠い。
快楽主義の哲学、エロスの解剖、秘密結社の手帖、を収録。
渋澤龍彦入門書として、6巻をお薦めしたい。
快楽主義の哲学は、内容こそ浅く広いものの、これから
澁澤龍彦を読むつもりの方々に対して、目次のような感覚でお薦めできる気がする。

とても私的な部分だが、秘密結社の手帖は名著。
黒魔術の手帖、毒薬の手帖と合わせて、お薦めしたい。【B】
767OPERA(☆☆8332):04/05/23 23:07
「プラチナ・ビーズ / 五條瑛」 765P 【B】
鉱物シリーズ第1作。初めて五条瑛の作品を読みました。
ちょっとだけ扱ってる題材が福井晴敏と似ている気がする…。
あっちは米軍じゃなくて自衛隊だけど。

「天帝妖狐 / 乙一」 250P 【C】
「A MASKED BALL」「天帝妖狐」どちらも不気味で怖かったです…。

「平家物語 / 角川書店編」 318P 【B】
角川書店のビギナーズ・クラシックというシリーズで出ている文庫です。
初心者向けに編集してあるだけじゃなく、全章段のストーリーを把握できる
内容ですごく楽しめました。ただ同じような名前が沢山出てくるので、
途中で出てきた人物を忘れてしまうことが多かったです。
勉強してから読むともっと楽しめるかもしれない。
768たけぺー(☆1648):04/05/24 23:16
「川の名前」川端裕人 早川書房 381p
小学校5年生の夏休みの出来事。
『子供が主人公』というだけがウリのお話があまり好きでないのですが
これは面白かった〜^^
この人の本は私にとって外れが無いのが有難いです。
【B】
恐るべき子供たち ジャン・コクトー 角川文庫 174P

ちょっとこれも僕には敷居が高かったっ…。
子供ほど残酷な生物は居ない、とは良く言ったものだが、これはまぁ、子供怖い。
作品の底に流れるテーマを見つけることが出来なかった自分を、心から恥じる。【C】

一千一秒物語 稲垣足穂 新潮文庫 370P

表題作の他に、弥勒、チョコレット、美のはかなさ、A感覚とV感覚、等を収録。
一千一秒物語に溢れる、月夜の、星空の、幻想のイメージ。
純文学とかそういう肩書きを抜きにしても、お薦めできる。
てか、一千一秒物語の部分だけの立ち読みでもいいから、お薦め。
他の作品の完成度も高い。
(美のはかなさ、は哲学かじってないと難しいかも…)【B】
770有耶無耶な迅姫(4023):04/05/27 00:32
『亡国のイージス(上・下)』福井晴敏 552+559 P1111 【A】
トゥエルブY.O,で福井さんのファンになったのでお次は亡国のイージス読んでみた。
1000ページ超を突貫で読んだのは流石に疲れたけど、泣ける。
海上自衛隊のクーデターみたいな話。
軽くトゥエルブY.O.と絡んで来るので先によんでおくといいかもしれないです。

『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』藤谷治 P190 【C】
刺青女と読書家男とその取り巻きの話。
さらりと読める。
1300円はちょっと高いかな、と思ったりもしたけど。
771丹波(8043):04/05/27 19:36
『変身』 カフカ 新潮文庫 92P
非現実的な出来事を淡々とした報告調の文体で描くドイツ文学。
100ページもない薄い短編ですが、読み応えがありました〜。【B】

『学校のナイショ話・ウラ話』 素朴な疑問探求会著 KAWADE夢文庫
                           221P
幼稚園から大学までの教育機関の裏事情やトリビアを記した雑学書。
教師って身近な存在には違いないけど実は灯台下暗しで、言われてみ
れば「?」なことが多い。そんな疑問が盛りだくさんで、高速で読めた。
教育は奥が深い・・・【A】
772有耶無耶な迅姫(4023):04/05/28 00:58
『ZOKU』森博嗣 P316 【C】
悪戯組織ZOKUと対抗組織TAIの物語。
短篇が5つ入ってます。
なかなかまったりしたカンジでおもしろい。
森博嗣初挑戦でした。
コウイチさん、(・Д。)さん、感謝の極み。

『二度のお別れ』 黒川博行 創元推理文庫 233p
作者のデビュー作。
誘拐犯と大阪府警の知恵比べ物、身代金を受け取る手順が面白い。
あと、大阪弁が地に付いているように思う。なかなか笑えた。
ただし、最後の謎解きがああいう形式はちょっと納得いかない。ここでネタばらしは出来ないけど、もう少し違った形にはならなかったものだろうか?【C】

『稲生モノノケ大全』 東雅夫 編 毎日新聞社 765p
稲生物怪録をテーマにしたアンソロジー。
現代語訳から小説、漫画、紀行文、原文、随筆と何でもありな様相を呈している。
巧いのはやはり稲垣足穂と泉鏡花。あと講談も面白かった。
蝶の乱舞、星が吹き込んでくるエピソードが何故か心に残っている。【B】

『真ク・リトル・リトル神話大系10』 国書刊行会 275p
パルプ作家編その2。
「探キ書房」(キは糸偏に奇)などは本がテーマなのでここの住人の趣味に合いそう。
月に飛ぶ人は月光の中で飛翔するイメージがいい。
真ク・リトル・リトルシリーズ、全巻読了。【C】
774トビ子(☆☆☆☆6167) :04/05/28 19:39
HANAさん、完走おめでとうございます。

『おひさまのかけら』 川崎洋(編)  中央公論新社 296P
読売新聞連載「こどもの詩」の精選集。連載が20年近く続いているだけあって
どの詩も素晴らしい。選者もどれを掲載するか迷いまくったことだろう。
子供の詩は繊細で大胆で、我々大人には思いもつかないトコを突いたりして
ハッとさせられたり笑っちゃったりホロリときちゃったりで楽しかった【B】

『幻夜』 東野圭吾  集英社 524P
阪神大震災の混乱に叔父を殺害した雅也は美冬と出会う。
全ての混乱から逃げるように二人で東京へ出てから彼女の影となり力となって
美冬の計画に乗っていくのだが・・・なんかラストで脱力。こうなることすら
美冬の予想範疇内だとしたら悪女を通り越したベツモノっぽい。
完璧すぎる悪女というのもかえって魅力がないんだな。ううむ【C】
775かいん(8592):04/05/28 23:06
『貨幣論』 岩井克人  ちくま学芸文庫 237P
マルクスの「資本論」を軸に、貨幣とはなにか?
なぜ貨幣が金の象徴として成立しているのか?
無価値な紙がなぜ貨幣として価値を持つのか?
という貨幣の神秘を丁寧にわかりやすく読み解く一冊。
【B】

『SOS支援費制度』 伊藤周平・井上泰司・塩見洋介著 かもがわ出版 P100
支援費制度の使い方や制度上の問題点を解説。
制度を利用する人向けではなく、識者が関係者に向けて書いた論文集。
仕事で介護保険関係をやってて、最近、支援費関係に手を出したので参考に読んだ。
【D】

『疑問あり!介護保険統合論』 井上泰司・伊藤周平著 かもがわ出版 P102
(平成18年4月に統合されるかもしれないといわれてる)
介護保険と支援費それぞれの制度を比較・解説してる。
それぞれの制度が統合されることによって、どれだけ利用者に不利益を
もたらすかが述べられていた。具体的な解決策も提示されずに。
制度を利用する人向けではなく、識者が関係者に向けて書いた論文集。
仕事で介護保険関係をやってて、最近、支援費関係に手を出したので参考に読んだ。
【D】
776鳥崎(☆3275):04/05/29 01:25
HANAさん完走おめでとうございます。

>756 たけぺーさん
松尾スズキはテレビに出ていたので知ってますけど、読んだことは
ないですね。宮沢章夫が劇作家だって事も『よくわからないねじ』を
読んで初めて知ったぐらいでして。今度探して、いつか読もうと思います。

『渤海国』 上田雄 講談社学術文庫 p316

9世紀ごろに中国東北部、朝鮮半島北部にあった国家、渤海について書かれて
いるが、渤海国本土については資料が少ない上に中国では唐の属国という
認識なので研究が進んでいないらしく、渤海使の記述がほとんど。
日本政府の渤海使に対する扱いの気まぐれ具合が面白い。【C】

『パスカル科学論文集』 松波信三郎・訳 岩波文庫 p203

真空と流体についての論文集。中学校で習うようなあたりまえのこと
でも証明するのは難しいと思った。内容のせいか訳のせいかは
わからないが文章は読みづらく、おもしろさは見いだせなかった。【D】
皆さん頑張ってますね〜・・・

『法における常識』 P.G.ヴィノグラドフ 岩波文庫 261p

20世紀頭に書かれた法学入門書。
内容は論理的且つ具体的で、本質的なところは古くなっていません。
述べられる事例もローマ時代のものから中世のものなど幅広く、
とても面白いです。法律を勉強しようとしてる人なら、
読んでおいて損は無いと思います。【B】


『フランス革命についての省察(上・下)』 岩波文庫 二冊で556p

フランス革命について、革命政府の矛盾、政策の過ち、暴力的性質、
民主主義による圧制等への辛辣な批判と、今後の予測について述べられた本。
革命が起こって間もないこの時期(ゆえに、幾許かの誤認や偏見も含まれているのだが)
にこれだけの見通しを立て、公表出来たことは凄いと思います。
保守とは何かという問にバークなりの答えを出しているような内容でした。【A】
↑著者名抜けてますね(汗
『フランス革命についての省察』 エドマンド・バーク著 です
779りーす(7☆1947):04/05/29 13:59
『殺人ウイルス』金子隆一(著)(二見書房) 294p【C】
くしゃみで感染し、致死率50%の「ラッサ熱」や、体細胞がが壊死してしまう
「人食いバクテリア」(致死率70%)など、怖い話がいっぱい。

『明治犯科帳』中嶋繁雄(著) (平凡社新書)262p【C】
今も昔も事件は多いけど、動機が違っていると感じた。明治の犯罪は、政治的な動機や、
金に困っての犯罪が多いが、現代は自らの快楽の為に人を殺している。

『中国の権力システム』矢吹晋(著) (平凡社新書)234p【C】
役職名、人名、政府機関名と、ことごとく漢字なので、非常に読みづらい。

『反・太閤記 壱』〜『反・太閤記 六』桐野作人(著) (学研)計1290p【C】
秀吉の大返しが2日遅れたら?という仮定で、光秀が天下人となる架空小説。

『戦国大逆転戦記』桐野作人(著) (勁文社)213p【C】
『自由と国家』樋口陽一(著) (岩波新書)216p【C】
『アメリカのジャーナリズム』藤田博司(著)(岩波新書)234p【C】
『平和憲法』杉原泰雄(著) (岩波新書)212p【C】
780りーす(7☆5243):04/05/29 14:12
『銀河英雄伝説1 黎明篇』〜『銀河英雄伝説10 落日篇』田中芳樹(著) (徳間書店)計2399p【A】
銀河を二分する、銀河帝国VS自由惑星同盟の戦い。常勝の天才ラインハルトと不敗の魔術師ヤンの戦いが見物。
田中芳樹は、この頃の作品が一番良かった気がする。時間に追われつつ、また読んでしまった。


『地震・プレート・陸と海』深尾良夫(著) (岩波ジュニア新書)228p【C】
はるか昔、授業のテキストとして購入させられたんだけど、懐かしくて、思わず読みこんでしまった。

『オーパーツの謎』南山宏(著)(二見書房)249p【C】
黄金シャトル、水晶ドクロ、恐竜土偶など、古代文明が残した謎の遺産がいっぱいで、
結構おもしろい。

『失われた文明の記憶』光瀬龍(著) (青春出版社)235p【C】
『宇宙のかたちをさぐる』池内了(著)(岩波ジュニア新書)185p【C】
781金太郎飴(6182):04/05/29 15:18
『梟の城』 司馬遼太郎 新潮文庫
p511
伊賀忍者の生き残りが秀吉を狙う。
なんつーか、面白い!!
のめりこんでしまった。【A】
782ウニイクラ丼(3018):04/05/29 16:52
ひさしぶりに書き込みます。
完走された方、おめでとうございます。

「博士の愛した数式」 小川洋子 新潮社 253p
一定時間しか記憶のもたない数学博士と、家政婦とその息子の物語。
本屋大賞受賞作ということで、普段はあまり買わないハードカバーを購入。
面白いというよりは読後ほっこりする話。
登場人物がみな優しいので、疲れているときでも安心して読める。
終盤でうっかり泣いてしまった…。
数学不得手な自分でも、話中の数学話は面白く読めました。
数学好きな人はこういう感覚で数学が好きになるのかなあ【C】

「マレー鉄道の謎」 有栖川有栖 講談社ノベルス 353p【C】
序盤の、主人公と探偵役の助教授の犯罪についての議論(?)に
少し違和感。唐突な感じがする。
シリーズ作品の順番をふっとばして読んだからかも。
助教授のトラウマ?がよくわからない…。

「若者はなぜ決められないか」 長山靖生 ちくま新書 234p
「労働(仕事)観を切り口に、『決められない』若者たちの気分を探る」というテーマ。
うーん、現状フリーターをしている人の中には
好きでフリーターをしている人ばかりでもないのでは。
仕事と恋愛したい若者が、天職を求めてフリーター化するというのは
なんとなくわかる気もする。
耳の痛い部分も多々ありつつ、納得できない部分もありつつ。【C】

今月は全然読めなかった…。積読本が増えていく。
783うんこ太郎(1309):04/05/29 17:35
完走された方、おめでとうございます。

平山輝男著『日本の方言』講談社現代新書261p
方言の大家、平山輝男先生の本。色々な方言が網羅されていて面白かった。
絶海の孤島のように書かれた青ヶ島に興味を引かれて、しばらくネットでも
調べてしまった。青ヶ島面白い・・・
でも方言や言語学について初めて触れる人には少し不親切な気がした。
この本、最初の行で「カ゜」(鼻濁音)が、なんの説明も無く出てくるし。
(その後も説明は無し)最後の音韻についてとかも結構難しいかも('A`)
途中で昔習った先生の名前が出てきて、酷い態度とってた事思い出して('A`)
まぁそんなことはどうでもいいんですが【B】で。
784OPERA(☆☆9378):04/05/29 18:02
「黄昏の岸 暁の天 / 小野不由美」 444P 【B】
十二国記シリーズの再読。
この本が出てから3年ぐらい経ってるけど新刊はまだだろうか…

「陰陽師 / 夢枕獏」 333P 【B】
これも再読。初めてこの人の本を読んだときは独特の文章についていくのが
精一杯であまり内容に集中できなかったんですが、
慣れてから改めて読むと新たに面白さが発見できました。

「星界の紋章T−帝国の王女− / 森岡浩之」 269P 【B】
またも再読。約2年半前に買って以来放置していました。
WOWOWでやっていたアニメがきっかけで読み始めたんですが、
SF的(科学的?)な専門用語がいまいちわからないにもかかわらず
すごくハマって、今では十二国記シリーズと同様続きが気になる作品のひとつです。


最近は再読ばかりだ…月末は本を買うお金がない。
785むらかみ(☆1872):04/05/29 21:57
2週目もよろしくお願いします。

『永遠の森 博物館惑星』 管浩江 ハヤカワ文庫 443P

やられてしまいました。
星雲賞国内長編部門1位、ベストSF2000国内編1位。
日本推理作家協会賞までとってます。
読み終えた後の余韻が気持ちよくて、次の本に手がのびません。
読後(まさに今ですが)純粋に「綺麗だな」という気持ちで音楽や絵画を楽しんでいた時代を
思い出してしまいました。今度の休みには美術館にでも行こう!  【A】

その他の分はまた寝る前にでも。
さて次を読もうっと。
786たけぺー(☆2026):04/05/29 23:31
>HANAさん
今更ですがおめでとうございます!

>鳥崎さん
疲れたときに頭をほぐすには持って来いですよ^^

>ウニイクラ丼さん
「博士の愛した数式」読んだんですね〜私も気になっていたんですよ!
いいな〜読後にほっこり・・・
私も読んでみようかな。

「宿命」東野圭吾 講談社文庫 378p
初めての東野圭吾。もっとミステリー色が濃いのかと思ってましたが
そうでもないので安心?
楽しく読み終え、次の1冊も購入してきました。
解説に引用されている作者の意気込み&本当に書くのが楽しそうな
感じが嬉しかったですね。
【C】
787テタ(☆3406):04/05/30 20:08
『幕末百話』篠田鉱造 岩波文庫 329p
市井の老人たちの幕末回顧談。
実体験だけに面白い。別世界のよう。【B】
788むらかみ(☆3775):04/05/30 22:16
『虚構市立不条理中学校(全)』 清水義範 徳間文庫 508P

再読(のはず)。「教育」へのパステォーシュ小説。
清水センセの作品では「源内万華鏡」とか「発言者たち」が特に好きだな。【C】

『カエサルを撃て』 佐藤賢一 中公文庫 478P

佐藤さんの著作も好きです。いつ読んでもワクワクする。【C】

『奇術師』クリストファー・プリースト ハヤカワ文庫 579P

世界幻想文学大賞受賞作。
昔奇術が大好きで、奇術書なんかも買いあさったものでした。
そんなのを少し思い出しつつ、でも小説自体はまぁまぁ。【D】

『暗黒童話』乙一 集英社文庫 338P

まぁまぁ。
あとがきが面白かったです(苦笑)。【D】
789白川道(☆☆☆☆6807):04/05/30 23:04
小浜逸郎『なぜ人を殺してはいけないのか』洋泉社 235p【B】


この新書では表題の問い以外にも死刑制度の是非や自殺は許されるか否かなど、
現代の倫理問題に対してマジに考えていく。
問いの答えを考える前に、なぜその問いが発せられたのか考える。
単に考える以前にいろいろなことをしなくちゃならないんだなあと素直に感心しました。



川端康成『伊豆の踊り子』新潮文庫 195p【C】
『舞踏会へ向かう三人の農夫』リチャード・パワーズ・みずず書房・415p

三つの物語が交互に絡み合う構造の小説。             →【 B 】
それぞれの物語は複雑でもないのだが、読むのには時間がかかった。
書き下ろしならではの面白い構成の本だとおもったが、
版元のみすず書房は、雑誌で連載して紹介したと、あとがきにあり、少々驚く。
腰を落ち着けて読む事を推奨します。日本で出版されたのは2000年だが、原著は85年。

以前、評等を読んで購入したものの、読むのがのびのびになっていた本でした。

読書マラソンスレのまとめ
http://books.fc2web.com/
★読書マラソンスレのまとめ > Aの作品一覧 を参考にしました。
791たけぺー(☆2444):04/05/31 22:25
>額引きさん
凄い!凄いです。ありがとうございます。
前から有ったんですか?知らなかった・・・
お蔭様で楽しさ倍増です^^

「慟哭」貫井徳郎 創元推理文庫 418p
かなりの話題作なので今更なんですけどミステリー初級者なので。
それにしても読んでてこれほどびっくりしたのは初めてかも。
好みかと言われるとなんとも言えませんが
読んでおいてヨカッタ1冊でした。
【B】
村上春樹『羊をめぐる冒険(上)・(下)』講談社文庫 476p 【B】

元気の出ないときは好きな小説を読むに限りますね。
羊をめぐる冒険、2年ぶりに再読。
十二滝部落の成り立ちなど「歴史」と「今」がリンクしていくくだりが好きです。
793むらかみ(☆4624):04/05/31 23:19
『魂の駆動体』神林長平 ハヤカワ文庫 477P

久しぶりの神林作品。なかなかに楽しめました。【C】

『ロボット21世紀』 瀬名秀明 文春新書 312P

立ち読みで済ませてたんですが古本で見かけたので購入。
アトム誕生まであと3年!という時期に発刊、
日本のロボテックスの現状と、これからどこへ向かうべきなのか、
そんな感じ。とても楽しくワクワクして読めました【C】

794コウイチ(☆☆☆5881):04/05/31 23:59
『パラサイト・イヴ』 瀬名秀明 角川文庫 458P

最近、暑くなってきたのでホラーを読みたくなりました。
怖くなかったことと、いまいち目的がハッキリしなかった
ところに面白さが感じられませんでした。あと少し下品だったかな・・【D】

『食う寝る坐る 永平寺修行記』 野々村馨 新潮文庫 403P

著者が福井県の永平寺に出家した体験を下に描かれた作品です。
これは面白かったですね。特に主人公が社会に疲れ出家に至るまでの
動機から、修行までの心の動きが良く描かれていました。
自分も感情移入して、身が引き締まる思いで読みました。【B】
795OPERA(☆☆☆365):04/06/01 00:05
「星界の紋章Uささやかな戦い / 森岡浩之」 287P
「星界の紋章V異郷への帰還 / 森岡浩之」 270P 【B】
星界の紋章3部作読破。世界観はもちろんのこと、
強烈なキャラと作者独特の言い回しが大好きです。

「南総里見八犬伝1 妖刀村雨丸 / 滝沢馬琴・浜たかや」 231P
「南総里見八犬伝2 五犬士走る / 滝沢馬琴・浜たかや」 199P 【B】
最近になってようやく3巻と4巻を買ったので、内容を把握するために読み返しました。
続きは明日から読みます。



日付が変わりましたが、5月分に集計してください。
お願いします。
796無名草子さん:04/06/01 00:39
>OPERAさん
了解です。5月分に集計いたしますね。本スレッドでは今の段階で480Kと
そろそろ限界が近づいているようなので、こちらでの発表は控えますね。
(聞くところによると、500Kくらいで容量一杯で書き込みできなくなるとか)
またよろしければ、次のスレッドから投稿させていただけたらなと思います。
それとまた、5月分にカウントされる方はその旨を書いてくだされば
そのように集計いたしますので、そちらもよろしくお願いいたします。

>額引きさん
いつもありがとうございます^^
797日暮(☆4913)
最近全然時間がなくてテンパってます。
このスレにも久々にきました。

以下の本は5月分に集計してください。
よろしくお願いします>集計人さん

『ゲームの名は誘拐』 東野圭吾 光文社 301p
ちょっとありきたり?展開が予想できてしまったような・・・【C】

『占星術殺人事件』 島田荘司 講談社 469p
トリックは知っていたけれども面白かった。島荘はやはり文章が巧いと思う。【B】

『コズミック 流』
『ジョーカー 清』
『ジョーカー 涼』
『コズミック 水』 
清涼院流水 講談社 4冊で1888p
いろんなところで批判されてるアレですが・・・
まじめに読むと確かにものすごく疲れそう。
肩の力を抜いて6割くらいで読むと良さげ。【C】

『超「熟睡短眠」法』 藤本憲幸 三笠書房 249p
『短く深く眠る法』 藤本憲幸 三笠書房 245p
上記2冊はほとんど同じことが書かれています。
何度となく実践を試みているのですが、なかなかうまくいきません。【A】