940 :
無名草子さん:04/09/09 08:57
寝たバレと思う人は読まなければ良いだけじゃないか?
まあ読んだ人はなんて書いてあるか想像つくけどね。
941 :
無名草子さん:04/09/09 09:51
>938
是非、お願いします。
一応ミステリ板とかでもネタバレは最低限メル欄だし、ここに書くのは
嫌でも目についちゃうから控えた方がいいような気もするけどなぁ。
個人サイトとかでやるべきものなのでは。
うーん、悩むところだけど、スペース行あければいいのでは?
もうこれで2回目だよね。延々ループになりそうだし。
たしかに要約があるとわかりいいのは確かだ。
そして俺も翻訳希望
10〜15行空欄あければ<スペース行
スレ終盤だしいいんでは?
これからも訳してくれってレスあるだろうし。
じゃあ950も近いことだし次スレもう立てちゃって、
残りのレス消費としてやったらどう?
できれば次スレにはそのまま持ち込まないでほしいな。
ネタバレ
ネタバレ内容
・・・てのがよくあるパターンだよね。
める欄でもいいと思うけど2chブラウザ系使ってる人はまんま見えちゃったりするし。
何も考えずに今朝書きましたがそういえば未読の人には読んで欲しくないネタバレですね。
おもさげながんす。
要約ではなく翻訳なので、かなりの長文になるため、読みたくない人は無理して読まないかな、
とも思いますが。
>>946さんのいうように、スペースをあけつつ、レス消化としてかきこみます。
しかし、次スレの立て方がわかりません。
>>949 ありがとう!
では、大野次郎右衛門の手紙、行きます。
■以下、「壬生義士伝」のネタバレになります。■
■未読の方は読まないようにしてください!! ■
↓ ↓ ↓ ↓
寒さ厳しいなか、お家の皆様が揃って益々ご健康でいらっしゃること、大変お慶び申し上げます。
大阪に在勤の頃より長らくご無沙汰をし、恐れ入ります。
突然のお手紙にてこのような重大なお願いをしますこと、恐れ多いことであると思っております。
ご無礼は重ね重ね承知しておりますが、ここは私の一生の頼みごととして何卒お聞き届けくださいますよう、
首を垂れ、合掌して、お願い申し上げます。
この度奥州騒動の一件、耳にされてさぞご心配頂いているかと思います。
はなはだ不本意ながら、戦の件はとりあえず落ち着き、私は主君に背いた者の長としての大罪をこうむり、
目下盛岡城下の寺にて処分を待つ身でございます。
この手紙があなたさまの許に届きます頃には既に処分が下された後でしょうから、
これを私の遺書と思って何卒ご無理ご無礼を聞き入れていただきたくお願い申し上げます。
さて、この手紙を持参した者は名を佐助と申し、私の家で永らく勤めた中間でございます。
見た目はいかつい男ですが、この度の騒ぎにおいても常に私の馬口取りを務めた忠義者ですので、
ご安心ください。
お願い事というのは、寒中盛岡より佐助に同行した少年のことでございます。
この者は我が藩の縁故の者のご子息ではなく、むろん私の縁者でもなく、
ただ私の組付配下の足軽の息子でございます。
主君の縁故のご子息もさておき、いわんや自分の家族さえもさておいて、
足軽の息子をあなた様に委ねる理由を聞いていただかねばなりません。
この者の父の姓名は吉村貫一郎と申しまして、既に鳥羽伏見の戦いで討ち死にしております。
文久2年に盛岡を脱藩した時、この者の母は決死の覚悟をした夫が帰らないことを察し、
まだ生まれていなかったこの子に貫一郎の同名を与えたのです。
よってこの者は姓名を吉村貫一郎と申します。
重ねてお願いいたします、あなた様がゆくゆくこの者の姓名を変えないようご配慮、ご養育くだされば、
この上ない幸せと存じます。
それではこのようなおおごとを申し上げ、さらなるご無理をお願いする理由を詳しくご説明申し上げます。
この者の父は、誠の南部武士でございました。
義士でございました。
身代わずか二駄二人扶持の身分でございますが、その人格は律儀で誠実、志は高く潔癖で賤しいところのない、
まさにこの国の武士道の模範でございます。
さる天保5年、盛岡城下の上田組丁同心屋敷で生まれて以来、日々怠らずに勉学にいそしみ、
剣術に励み、ついに藩校の講学助教兼剣術教授方の大任を務めました。
その知識と技は藩士の中においても群を抜いておりました為、出世するのが当然なのですが、
なにぶん足軽の出でございましたのでそれもかなわず、
あわせて藩政が窮乏しており、とくに給金などを与えることもできず、
代々のわずかな禄高で妻子を養っておりました。
それでも生来の性質で身の程をわきまえ、無理に富を欲せず、道を得て貧しさや身分の低さを憎まず、
また、同輩の窮状を思いやって私を始めとする上司の情けにも頼らず、
赤貧を洗うがごとき貧しく苦しい日々を過ごしておりました。
重ねて申し上げます。
この者の父は、誠の南部武士でございました。
義士でございました。
天保の年より、百姓領民が飢え凍える惨状を察していたため、この者の父は己ひとりの栄達を潔しとせず
嘘偽りのない仁慈の心から、貧賤に甘んじていたのです。
よくよく考えてみても学識や技術が優れたのはひとえに各人の努力・精進のたまものであり、
それを評価してやれなかったのは、組頭である私の不徳の致すところでございます。面目ないと思っております。
藩の勘定方差配のお役目をおおせつかってからというもの、長年努力を重ね奮闘してきましたが、
このように藩財政を立て直すことができず、百姓領民を苦しみから救ってやることもできず、
藩士の生計も言うに及ばず、
ついには吉村を始めとする立派な人物を脱藩させてしまいました。
これらの罪はことごとく勘定方である私一人の身にあります。
それゆえに私は、生きていてはならない賊であり、天子様の処分をお待ち申し上げる身であります。
けれども、錦旗に弓を引いたことについてはわずかも後悔しておりません。
ただただお役目の到らなかったことが、万死に値する大罪とのみ思っております。
そして近々の斬首の場に臨んでは、私の非力のために窮状から救えなかった百姓領民足軽同輩の方々に向けて、
心よりお詫び申し上げようと思っております。
そもそも私の家は代々四百万石の大禄を賜り、組付足軽を三十余りも預かる身にもかかわらず、
ひたすら藩政の安泰に粉骨し、御殿様の御家名を汚さぬことにのみ奔走しておりましたことが
大きな過ちであったと思っております。
恐れ多くもこの度の幕府の失態は、私の過ちと同様に百姓領民足軽郎党の苦難をわずかも斟酌せず、
長年幕府の安泰と家名の保持に執心してきたことが原因であると考えます。
このようなことは忠義ではなく、ただただ己の保身なのでございます。
愚かなことに、私も忠義の言葉をかりて知らず知らずに保身をはかっていたのでございます。
そのように考えれば、幕府の転覆も公家様方の災難も、これはすべて天誅であります。
私の四百万石の禄は民の脂、幕府の八百万石もまた民の汗、民の血でございます。
そしてこれによって武士は武士という長年の優位を保ってきたのです。
士農工商の分別などは笑止千万であり、勝手な理屈にほかならず、
ゆえに天誅が下り、武士は相討ちすることとなったのです。
黒船の来航以来、攘夷論が世を席巻した経緯はまったくの幻でございました。
幕府が始まって以来260年あまり、将軍家は世襲を重ね、代を重ねてその士道を失い、
保身に汲々とする獣に成り下がったのです。
しかしながら、蛮勇無能の獣の中でただ一人、立派な武士の模範がおりました。
重ねてお願い申し上げます。
この者はまだ少年でございますが、この者の父は誠の南部武士でございました。
義士でございました。
ご家老の楢山佐渡様を始め、ご重臣の方々を動かし、
天子様の朝廷に対して戦を起こしましたのは、ただただこうした理由にほかなりません。
この者の父吉村は、命を惜しまず妻子の為に戦いました。
それを考えのない卑しい行いという者も多々おりますが、
私のよくよく考えますところ、この行いはまさに男子の本懐であり、
士道の真髄であると思い至ったのでございます。
そして私は、吉村貫一郎という武士の魂を南部一国と引き換えに致しました。
無茶な行い、狂気の沙汰というそしりは重々覚悟の上でございます。
ですが、今後もしも、めでたくご一新が行われ、天下統一の皇国がすべて実現したにもかかわらず
男子が妻子をさておいて滅私奉国するのを義となす世に万が一なったとしたならば、
この国は必ずや破れ、外国の奴隷と成り下がるだろうと私は信じております。
この日本国は、古来より義を最上の徳としてきました。
しかしながら、昔の人の思うところにより義の一字の意味がねじ曲げられ、
義道すなわち忠義と定められたことは愚かなことです。
このような詭弁は大きな過ちでございます。
義の本当の意味とは正義にほかならず、人道の正義のことなのです。
義がひとたび失われれば、必ずや人心は荒れ、文化文明が栄えようとも国は危うくなるのです。
人道正義の道をさておいて、何の繁栄や喜びがありましょうか。
日本男子が命を惜しまず妻子に尽くすことは断じて賤しいことではなく、まさしく義挙というべきものです。
そのため私は後世の万民の為と思い、そう信じて、母国南部を、父祖の地盛岡を、ふるさとの山河すべてを、
御殿様を始めご家門や同輩を、級友の皆々様を、むろん私の一族郎党の命を、
ご一新の皇国に捧げたのでございます。
さいわい城下が焼け落ちるのは免れましたが、今後領地替えや減封の罰は免れられません。
また、幸いに死を免れることができても、皆々様は賊の汚名をこうむり
辛酸をなめることは決まりきったことでざいます。
しかしながら、南部武士の魂の一滴が苦難の後に残るとしたら、
その一滴は北上の大河となってご一新の皇国を必ずや正道に導くことでしょう。
吉村貫一郎の常々申していた事には、
南部の桜は岩を割って咲く と。
私はこの一言を肝に銘じて非力ながら身の丈に合わぬ精進を成し遂げました。
振り返ってみるとこのような結果、私の力が及ばなかったためでございます。
しかしそうした努力精進のひとつひとつには一片の心残りもございません。
岩を割る桜の春はまだ来ませんが、死力を尽くせたことは士道冥利であると思っております。
尊敬する友人、吉村貫一郎君の最期は誠に見事でございました。
死に臨んで五体を残らず妻子に捧げつくしたそのなきがらは、
血の一滴すら残らず、わずかに死に顔に一筋の涙を留めておりました。
何度言っても足りません。
この者の父は、誠の南部武士でございました。
義士でございました。
願わくば、この少年をあなたさまの御身近くに留め置いてご配慮ご養育してくださいますよう、
伏して合掌し、心よりお願い申し上げます。
義士の血がいつの日にか岩を砕き、満開の花を咲かせることを夢に見て、筆を置きます。
明治二年二月八日 大野次郎右衛門
江藤彦左衛門殿
以上です。
昔の言葉ならではの重みが現代口語では出せなかったので
大野さんのイメージが崩れてしまったらごめんなさい。
小説には漢文調で書いてあってよかったなあと思います。
ここ違うよ!ていうのがあれば教えてくれると嬉しいです。
>939 >942 >947
>938氏 は、誠の2ch武士でございました。
義士でございました。
身代わずか2CPU 2G Memoryの身分でございますが、その人格は律儀で誠実、
志は高く潔癖で賤しいところのない、
まさに2ch武士道の模範でございます。
つうか訳すほどの文でもなかろうに。
平均以上の知能があれば普通に読める
>>938 おつかれ〜。
久しぶりに内容を思い出してじーんときたよ。
また本編読み返そうかな。
>>962 とっても、2ch住人らしいコメントだねw
まあスレ終盤にはちょうど良かったかもね。
個人的には
>>961と同意見w
でも乙。
965 :
無名草子さん:04/09/10 17:30:48
ありがとうございました。
だいたい、こんな感じかなとは思っていたけど、
ところどころわからない箇所があったので、私はすごく助かりました。
ああ、こういう意味だったのね。・・・
平均以上の知能がない私にとっては、すごく嬉しい訳文でした。
訳しても訳さなくても、熱くて綺麗な文章なんですね。
漢文調の文章(読み下し文)でも、概ね理解できましたが、
長文なので、読み飛ばしてた所も在り、
一層、壬生義士伝に嵌りました。
俺は文系三流大学出身だから、浅田次郎氏の作品には、
嵌るタイプだと思う(w
私もところどころわからないままなんとなく理解してた箇所があったので、なるほどという感じ。
まとまった訳文を読めたおかげで、次回読み返す時はすっと漢文調を読み進められそうです。
うわー!知能以前に集中力なくて漢文は全文目で追ったこともなかったから
すごく嬉しいです。乙!GJ!
970 :
無名草子さん:04/09/12 01:07:15
>訳した人
こういう訳、いつか出るだろうと思っていたが、
ここまですると浅田次郎も作者冥利に尽きるだろうな。
多分、本人の耳にも入ると思うよ。
この農家、モデルはあるけど全然関係ないからイマイチ、せっかく訳してもつまらないんだよな。
ごめん、否定じゃなくて訳した文を見て空しさを感じた。
訳した文なら発売当時にあちこちに転がっていたぞ
2chでも見かけたしな
938です。長い訳を読んでいただいてありがとう。
読むの3度目でも最後の手紙の部分に来ると、
意味はわかるのに漢文調の文を目で追うのに時間かかっちゃうんです。
それまでの文と同じペースで読みたいのに、と思って試しにまとめて訳してみました。
おかげでちょっと早く読めるようになった気が・・・
同じように役立ててくれた人もいたみたいでよかったです。
本人(浅田次郎)見かけたことあるんだけど
死にそうに疲れた顔してて声かけられなかったw
ちょっと体が心配です。
オレばかだから
また泣けてきたよ
974 :
無名草子さん:04/09/14 21:01:13
おれなんか口語訳のおかげで号泣しちゃったから白痴だな。
975 :
無名草子さん:04/09/14 22:29:18
『蒼穹の昴』では最後の方で、会津出身の青年に外国人記者が「お前は俺より英語が上手くなった」
って言うシーンが感動した。
蒼穹の昴、友達に貸したら、数年経っても返ってこない。没法子…
>>975 おまえの名前が書いてある蒼穹の昴、ブックオフで売ってたぞ
ブクオフって蒼穹の昴が100円なんだよな。
ブクオフで100円の蒼穹、欲しいな……。
500円ぐらいのしか見たことない
ハードカバーじゃまくさいからいらない
早く文庫で出して欲しい
980 :
無名草子さん:04/09/17 10:51:08
文庫化はしないって話が上のほうであったような気がするが。
>>980 文庫が出るって話も、上の方で出てるんだが
982 :
無名草子さん:04/09/17 20:48:05
上、上って言うから天井見上げちゃったよ。そしたら天井に変なm
983 :
無名草子さん:04/09/18 03:32:03
王妃の館っておもしろいの?
立ち読みしたがイマイチ。
おお、(2ちゃんでいう)釣り?とは思ったが、そういう感じで釣られる現実感がなかった。
ウソ臭いって感じ。
王妃の館ってカイジみたいなもんだよ
うそ臭さをエンターティメントとして楽しまないとな
985 :
無名草子さん:04/09/18 04:54:52
>>936 新撰組だなんて、現代に伝わっている話そのものの原点が
ずっと演じられてきた演劇の脚本だってんだろ。
新撰組自体が創作だよ。
幕末関連資料本をせめて50冊は読んでから語れ。
937 >>
新撰組なんか実際より美化されがちな小説とかで墓参りに行く
ファンなんか出てくるわけだから
墓参りするファンの多くは、
プロも青ざめる程の資料を読みあさった幕末事情通や小説書きの卵が多い。
大河にわかファンと一緒にするな。
所詮歴史は物語でしょ
これだからヲタクは・・・