【盗作猿】ランディの日記を先取り予想だ!【パクルな】2
193 :
「アガリクス」:
加藤は駆け出しの弁護士。比較的早期に司法試験に合格し、大手法律事務所で
働いている。事務所は、放漫経営で倒産した百貨店の管財人など、
同業者に後ろ指を差されるような仕事を引き受けることが多く、加藤は
疑問を感じながらも与えられた仕事をこなしていた。
そんな加藤には、一人の姉がいた。加藤が有名私立大学に在学中、彼女は失踪し
未だに戻ってこない。
とりあえずここで、合コンしたスチュワーデスあたりとのセクースシーン。
194 :
無名草子さん:02/10/06 10:03
加藤はボスから依頼人を紹介される。田口という作家である。
開口一番「名誉毀損なんです!」と叫んだかと思うと、訳のわからないことを
怒鳴り続け、途中「癒しなんだ!ニュピなんだ!」などの妄言を挟みつつ、
延々4時間半にわたって喋り続けた。要するに、自分の盗作を検証する本が
出るので出版を差し止めたいということらしい。
「明日にでも連絡する」と言ってやっと帰らせたが、その際に田口は「30分五千円の
相談料だが、あんたが喋ったのは実質30分だから五千円しか払わない」と言った。
これが本当に自分のやりたかった仕事なのかと考え込む加藤。
その夜、失踪した姉が夢の中に現われた。姉は「トウサクザル、イッテヨシ」と
謎の言葉を吐いて消えた。
汗びっしょりで目覚めた加藤。時計は午前三時。仕方ないのでオナーニ。
195 :
無名草子さん:02/10/06 10:04
翌朝、事務所で資料を調べる加藤の開いた口は塞がらなかった。
田口の小説は盗作の山、山、山、であった。しかも自分で認めたものが二件。
何の根拠もなく社会通念にも反する依頼人の言い分を聞くのが弁護士の仕事とは
いえ、これでは検証本出版差止どころの話ではない。
加藤はボスにこの仕事を断ることを進言したが、返事は素っ気無いものだった。
「敗訴確実でも提訴は可能なんだ。本人がやりたいと言ってるなら
やらせりゃいいんだ。それが弁護士の仕事だ」
これでいいのかと思いながら夜遅くまで資料を読む加藤。
検証本の元になるというインターネットの掲示板も閲覧してみたが、
どう見ても田口本人が書いたとしか思えない荒らしレスばかりだ。
膨大な資料とストレスで、加藤はトランス状態だ。またしても姉が現われる。
姉は「古代シュメール文明は、宇宙人がもたらした」「ヒトラーは生きている」
「アガリクスでみるみるガンが治る」などといった世界の真理を教えてくれた。
196 :
無名草子さん:02/10/06 10:05
加藤が気づくと、病院のベッドの上だった。一泊だけして、退院した。
加藤は、検証本作成スタッフが田口の家を突然訪問したことと、娘の保育園に
現われたことだけにつき、今後このようなことがないように注意する文書を
作成し、内容証明郵便で送った。
そして、田口に電話をかけて、内容証明のこと、匿名掲示板荒らしをやめるべき
ことを伝えた。田口は出版差止請求についてキティガイじみた早口でまくしたて
はじめたが、加藤はそれをさえぎって言った。
「盗作猿、逝ってよし」
受話器からは喚き声が聞こえてきたが、加藤は電話を切った。
綺麗に片付けられたデスクの上には辞表が載っていた。
姉が喜んでいるのがわかった。姉は今この瞬間の為に失踪したんだ。
加藤は、なぜかわからないけど、そう思った。