【控訴】ホテルジャンキーズクラブ・村瀬千文【41】

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432無名草子さん
http://homepage2.nifty.com/play_fellow/report0030.htm より

インターネット格闘記 The report of fight in internet


   小松崎 松平 by Matsuhei Komatsuzaki

第30回


インターネットと著作権


 4月15日、インターネット掲示板の匿名発言に著作権を認める
判決が東京地裁(飯村敏明裁判長)で出た。日頃、様々なインターネ
ット掲示板に書き込みをしている者として、歓迎すべき判決であっ
た。
 東京や名古屋の男女11人が、国内外のホテルに関する情報をイ
ンターネット掲示板に書き込みをした。それを無断で本に引用され
たとして、前出の11人が、光文社などにその本の出版禁止や262
万円の損害賠償を求めた。飯村裁判長は、インターネット掲示板へ
の書き込みについて「著作権法で保護される著作物にあたる」との
判断を示し、本の出版・販売の禁止と約114万円の支払いなどを
命じる判決を言い渡した。判決でインターネット掲示板での発言に
著作権を認めたのは、今回が初めてである。

 その判決によると、昨年6月に光文社文庫から出版された『世界
極上ホテル術』の中に、ホテル愛好者のホームページ「ホテル・ジ
ャンキーズ」の掲示板に書かれた一部の書き込みを投稿者に無断で
転載、編集した部分があった。その本は、掲示板を管理している株
式会社森拓之事務所と、同社取締役でホテルジャーナリストの村瀬
千文さんが執筆、作成した。
 これに対して、「ホテル・ジャンキーズ」の掲示板に書き込みを
した東京都の松野志保さんら原告10人(後に1人追加)が著作権侵
害にあたるとして、昨年7月に出版の差し止めと損害賠償を求めて
東京地裁に提訴した。昨年9月には、出版差し止めの仮処分が出て
いた。
 ことの発端は、「ホテル・ジャンキーズ」の掲示板で、村瀬千文
さんが昨年5月下旬に、『世界極上ホテル術』という本が出ること
を知らせたことから始まっている。すると、6月3日、掲示板で「(
同掲示板の)規約部分に、投稿者の発言はホテル・ジャンキーズ誌
に掲載または村瀬さんの書籍に掲載される可能性があると一筆入れ
た方が良い」と指摘された。その後、同掲示板で「無断転載」につ
いての書き込みが日ごとに多くなっていった。
 6月8日、村瀬さんが正式回答を掲示板に発表した。その内容は
、「掲載されている発言は、その発言者に権利があると弁護士が判
断した」とした上で、「これまでの業界の慣行でこの手のものは発
言者に許可を取らずに掲載できると認識していた」という。それで
「今後は事前に了解を取るようにする」と村瀬さんは主張していた