【控訴】ホテルジャンキーズクラブ・村瀬千文【37】
■自分が好きな時間を「作る」
ホテルライフにいいところは、自分の好きなものに囲まれて、好き勝手に過ごせる
ことである。眺めもインテリアも好みにぴったりのホテルを選ぶことができたら、
さらに快適にすごすために、もうひと努力、必要だ。ホテルの部屋は、チェックインした
瞬間はまだまだヨソの部屋にすぎない。これを「マイルーム」に変えるのである。
まず、出かける前に「同行するモノ」たちの準備。自分が好きな時間を演出するために
必要な小道具をそろえる。好きな音楽を聴きながらすごしたい方は、CDやテープの
準備を。映画三昧をした方は、ビデオを。客室に備え付けのものでなくてもCDプレイヤー
やビデオデッキはリクエストすれば貸してくれるホテルが多いので、事前にリクエスト
しておくこと。ビデオも貸し出しているホテルもある。なお、ホテルによっては有料の
ところもあるので確認を忘れずに。
また、写真立て、目覚まし時計、お気に入りのグラスなど、いつも自分の身の回りに
置いてあるものを持っていってホテルの部屋に置くと、これだけでそれまで他人の顔を
していたホテルが「マイルーム」化して、ぐっと落ち着くものだ。
そして、ぜひおすすめしたいのが、チェックイン直後にカバンから荷物をすべて出して
空にすること。どうせ一泊しかしないからと、ついついめんどうでカバンから下着や洋服を
その都度引き出したりする方が多いが、すべて出して、クローゼットや引き出しなどに
おさめるのだ。ひげ剃りやローション、歯ブラシなども、ポーチから出してバスルームの
シンクの上に並べる。一見、めんどうなことだが、こうした作業のひとつひとつを通して、
ヨソの部屋が自分のなじみのある部屋に変わってゆく。