【控訴】ホテルジャンキーズクラブ・村瀬千文【37】
■違いがわかる男は部屋タイプを使い分ける
ホテルの予約の際、「シングルルーム一つをお願いします」。コレだけで済ませては
いないだろうか?こう言うと出てくるのは、スタンダードタイプのシングルルームだ。
レストランで言えば、ランチタイムにとりあえずオーダーする「ランチ」のようなものだ。
では、いったいどんな部屋タイプ選びができるのか? まず、ひとりだからこそ
ゆったりすごしたい方には、ダブルルーム、あるいはツインルームのシングルユース
(ひとり利用)をすすめたい。もし予算が合えば、スイートルームまで行かなくても、
ジュニアスイート(ベッドルームとリビングルームが二室に分かれてはいないけれど、
リビングスペースがある部屋のこと)であれば、よりくつろぎ度は高い。
もっと懐[ふところ]に余裕がある方のひとり泊まりにすすめたいのは、"クラブフロア"
"エグゼクティブフロア"などと呼ばれる、特別フロアの部屋。料金はふつうのスタンダード
ルームに比べると3000円から1万円くらい高いが、ひとり泊まりにあるとうれしい、
いろいろな付加価値がついている。まず、専用ラウンジ。特別フロアの宿泊客だけが
使えるリビングルームのようなもので、専従のスタッフがセクレタリーのようにあれこれと
世話をやいてくれたりもする。ひとり泊まりでなんとなく人恋しくなった時、あるいは同じ
客室にずっといることに疲れたときなどにいい。ラウンジではたいてい日中はコーヒー、
紅茶、ジュースなどのソフトドリンク類は無料で、夜はアルコールサービスをするところも
多い。また、ホテルによっては朝食をはじめ、軽食、アフタヌーンティーセットなどの
ミールサービスやをするところもある。雑誌や新聞、本やビデオ等をそろえているところも
多いので便利だ。
さらに、ホテルによっては同じ料金でもぐっと付加価値が高い部屋があるので、
これもチェックしたい。たとえば、コーナールーム、つまり角部屋。ふつうの部屋だと
窓が一面にしかないのが、二面に窓があったり、バスルームが窓付きだったりする。
また、バルコニー付きの部屋かどうかも、すごし方にちがいが出てくる。同じ海に
面した部屋でも、バルコニーがあるのとないのとでは大違い。潮風を受けながら
朝食を食べたり、デッキチェアで本を読んだり、あるいは夜風に吹かれながら
冷たいシャンパンを飲んだりしたい方はバルコニー付きの部屋を探すといい。