【控訴】ホテルジャンキーズクラブ・村瀬千文【37】

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■ひとりだからこそ、いい眺めのホテルを選ぶ
 さて、まず直面するのがホテル選び。仕事で泊まる時はそれなりの制約があるし、
女性と泊まる時であれば、見栄もはったりもあるだろう。しかし、ひとり泊まりの時は、
ほんとうに自分が好きなホテルが選べる。逆に、自分にぴったりのホテル選びこそが、
実のある滞在のために必要である。
 まず、自分が好きな時間はどんな時間か考えていただきたい。そうは言われても、
別にこれといって思いつかないという方は、どんどん時間をさかのぼって、少年の頃、
好きだったこと、どんな時が楽しかったかを思い出していただきたい。山に大きな夕陽が
沈むのをじっと立ち止まって眺めていた時のこと、浜辺の波打ち際で潮風を受けながら
飽きずに波の音を聞いていたこと、時刻表片手に通り過ぎる電車に目を輝かせていたこと……。
実は、今、首都圏のホテルではこれらの全てのことが可能である。
「眺め」ひとつとっても、いろいろ選べる。高層ビルの夜景が代表するシティービュー、
オーシャンビューに港ビュー、リバービューにマウンテンビュー。ひとり泊まりの時は特に
「眺め」にこだわってホテル選びをしたい。ベッドに寝転がってふと窓の外に目をやった時、
大好きな眺めがあってほしいものだ。そのためには、予約の時から「○△側の、高層階
(あるいは低層階)の部屋」というふうに、リクエストを入れよう。最近は渋谷にオープンした
セルリアンタワー東急ホテルのように、あらかじめ部屋指定をできるホテルも出てきたが、
まだまだリクエストベース。しかし、予約時から強い希望を伝えてリクエストを重ねていけば、
好みの部屋に泊まれる可能性は高まる。なお、予約段階のリクエストがチェックインの
担当者に必ずしも通っているとは限らないので、チェックインの際にもう一度ダメ押しして
みること。