村瀬千文ホテルジャンキーズクラブ無断転載【23】

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527gli【1】
お待たせしましたー! グリ3月号 村瀬千文のホテルな生活No.12
「不思議な幸せパワーと癒しのエネルギーに満ちた楽園リゾート ホテル・ボラボラ」より

◆予告編のアイスクリームの記述。何かと思いますよね?実は海の説明なのでした。
アイスクリームを食べちゃったクリームソーダっつか、要するにメロンソーダ色なのね。
今回の村瀬先生は、これでもか!というような過剰な装飾語&形容詞を駆使しています。
肝心な主役がなんだか判らないので最後までしっかり読みましょう(わら

>まるでアイスクリームだけ先に食べてしまったメロン色のクリームソーダのよう。飛行機
>の上から下界を眺めると、存在そのものが浮き世離れした、珊瑚礁に浮かぶ島、ボラボラ
>島が見える。
>タヒチ本島のパペーテから小型機で四十五分あまり。空港が環礁の小島にあるため、飛行
>機から降り立っても、まだまだ本当にボラボラという島に着くのかどうか半信半疑のまま
>でいると、ホテル・ボラボラのスタッフたちが妙にのんびりした様子で、バラバラとこち
>らに向かってやってくる。

◆「どこまでも〜海の色」「いったい〜山並み」
一体全体何の話なのやら、ホーントにわからんのですわぁ。

>空港から他の島々へ渡るには、船でラグーンを行くのだが、ホテル・ボラボラだけは専用
>のクルーザーがある。目にしみるような白いクッションに、ラグーンのエメラルド色が反
>射している。どこまでもくっきりと底抜けに明るく透明度が高い海の色に対して、いった
>いどうしてこんな形になってしまったんだろう、と思う不思議な形状をした山並みは、
>この世のものとは思えない。
528gli【2】:02/01/31 16:50
◆さて、皆さんお待ちかねの「男」の登場でーす!
ガバッと起き上がり、すっとんきょうな声を上げる、というベタな登場をした男。
しかも麻のスーツにネクタイ締めてるよ!
さあ、コイツのセリフに笑ってやってください!

>さっきからクルーザーの後ろの座席をひとりで占領し、パナマ帽を顔にかぶせて寝ていた
>男が、突然ガバッと起き上がると、辺りを見回し、すっとんきょうな声を上げた。
>「あれ?俺、来る所間違えちゃったみたい!」
>いつ見てもニコニコ笑っているスタッフが丸太のような太い腕をニュッと差し出したと思
>ったら、冷たいミネラルウォーターのボトルを渡された。とりあえず水を飲みながら、
>まだ呆然としている男に聞いてみた。
>「ねえ、あなた、いったいどこへ行くつもりだったの?」
>Tシャツにバミューダパンツ姿がユニフォームのような船の中で、ひとり生成り色の麻の
>スーツをきちんと着て、この暑いのにネクタイまで締めた男が、深い眠りから覚めたばか
>りでまだうまく口がまわらない様子で言った。
>「この世の、地球の、楽園……」
>「『この世』も『地球』も『楽園』も合っていると思うけれど……」
>「だって、ココ、地球じゃないだろう?」
529gli【3】:02/01/31 16:51
◆お願いです!「あーら、よーこそっ!」という感じのナヨナヨしたフランス語って
どーゆーのですか?教えてください!一応フランス語は習ってたんです!でもわかりません!
それからサモアのラグビー選手って要するにデブの事ですか?
色鮮やかな植物たちって、ボラボラにはどんな植物が生えているんですか?わかりません!

>珊瑚礁に突き出した岬にポリネシアン・スタイルのバンガローが五十四軒。タヒチ名物の
>オーバーウォーターバンガローが海上に並んでいる。どう聞いても、「あーら、よーこそ
>っ!」という感じのナヨナヨしたフランス語を話しながら、近づくと重いスーツケースを
>サッと軽々と持ち上げたのは、サモアのラグビー選手そっくりの肉付きのいいベルボーイ
>……。とはいっても、上半身ハダカで腰にパレオを巻き付けているだけだが。あたりを見
>わたせば、この世のものとは思えないほど育ちがよく、色鮮やかな植物たち。
>まだ呆然としたままのさっきの男が案内されて行くのは、オーバーウォーター・バンガロ
>ー。海の上に建てられたバンガローである。
530gli【4】:02/01/31 16:52
◆先生、ゴーギャンがここを楽園だと感じた理由の一つに「恋人」の存在があると
思うんですが、その辺りはどのようにお考えなんですか?確か少女でしたよねっ?

>一九六一年、今から四十年前にオープンしたこのホテルは、長い間、この世の楽園、タヒ
>チの中でもとりわけ楽園度が高いボラボラ島の、そのまた別格の楽園と言われてきたホテ
>ルである。
>「ゴーギャンが帰れなくなってしまった訳がよくわかるよ」
>とは、このホテルを訪れた人々が三日もすると口にする言葉である。そして、一九八九年
>にアマンリゾーツの経営となり、インテリアがすっかりあか抜け、アマン風に洗練された。
>おかげで、私が個人的には好きだった往年の、洗練とは言い難いけれど、タヒチでまっす
>ぐに育った品の良さを感じさせる雰囲気は薄れてしまった。が、まだホテル・ボラボラの
>どっしりした存在感は残っている。

◆先生、先生っ!確か先生は暖炉の炎を見ていても「身も心もじんわりと温まる」んじゃ
ありませんでしたっけ?先生ってあちこちでじんわり暖まる人なんですね!

>夜、海上バンガローのサンデッキで月光浴。目をつぶって銀色の月の光を浴びていると、
>身も心もじんわりと温かくなってくる。開け放した窓から部屋の中に風が吹き込み、ベッ
>ドの白いキャノピーが揺れている。時折、バシャッ、バシャッと魚が飛び跳ねる音がする
>以外は物音ひとつしない、静かな夜だ、と思っていると、誰かの話し声……、否、ひとり言、
>否、詩か何かを口ずさんでいるようだ。韻を踏んだ響きが美しい。
531gli【5】:02/01/31 16:53
◆先生、男との思い出はこれだけなんですか?
この楽園で、月の光の中で、プラトニックで終わっちゃうなんてそんなヴァカな!
一夜限りのアバンチュールなんてロマンティックでステキではありませんか。
翌日の朝にはもう他人の二人♪ナンチャッテ。先生の大好きなハーレクインっぽいのになあ。
それとも宇宙人に見えたから振られちゃったんですか?
あ、それから先生はやっぱりフランスパンを抱えるのが好きなんですよね。
アグネスホテル&アパートでフランス人が多いという話を読んだ時にピンときました。
しかし、楽園と癒しの話だと思ってたら宇宙人のお話だったなんて、
先生ってストーリーテラーですね。脱帽しました。
(最後の方はサロンの影響を受けまくった解説になってしまいました。スマソです。)

>海の中から男が、手を挙げて合図した。
>「やあ。キミの言った通りだ。ここは、楽園だ。」
>「あら、でも、どうやってここが地球だってわかったの?違うかもよ」
>「そうするとキミは宇宙人か?」
>「そう……かもね」
>「サヨナラ、もしかしたら宇宙人!」
>彼は笑いながら手を振って海の中に消え、しばらくすると、はるか向こうに浮かび上がった。
>翌日の昼過ぎ、六キロほど離れたヴァイタペの村まで散歩に出かけ、スーパーマーケット
>で買った、焼きたてのフランスパンを抱えて帰って来ると、昨晩の男がレストランのテラ
>ス席でメニューを広げ、ランチに何を食べようか真剣に思案しているところだった。
>「ねえ、宇宙人。何かお勧めはあるかい?」
>「マグロのタルタル。ライムをダブルでもらってたっぷり絞り、お醤油をちょっぴりたらし,
>きゅうりにのせて食べる。コレ、宇宙人の食べ方」
>「ありがとう、僕もそろそろ宇宙人化が始まっている」