448 :
無名草子さん:
あまんきみこ 「きつねのおきゃくさま」
はらぺこのきつねが、森でやせたひよことうさぎとあひるを
拾い、太らせてから食べるつもりで甘言を聾してうちへ連れ帰り
親切に面倒を見てやる振りをしながら暮していた。
ひよこ達は優しいきつねに心から感謝して楽しくすごし、きつねも
慕われることが快感になっていく。そんなある日、おおかみがやってきて
皆を食べようと襲い掛かってきた。きつねはひよこたちを守るために
命がけで戦い、ついにおおかみを追い払うが、瀕死の重傷を負い
結局その夜に死んでしまう。
「そのよ きつねは はずかしそうに わらってしんだ」
きつねが「恥ずかしそう」に笑うところがとってもつぼで
泣きました。単純に「正義に殉じた」話ではないところが
とても気に入っています。