【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part70【変な女】

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1この名無しがすごい!
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・前スレ
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part69【変な女】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1357289928/
・佐々木とくっくっ避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8130/
・佐々木とくっくっ避難所(携帯用)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/movie/8130/

・佐々木SSの保管庫
Part1-10まで ttp://blog.goo.ne.jp/sasaki_ss
Part11以降  ttp://www10.atwiki.jp/sasaki_ss/

・涼宮ハルヒシリーズに登場するキャラクター、佐々木を愛でるスレです
 佐々木 = 例の変な女
 自称「キョンの親友」、中学時代はキョンの自転車に二人乗りで週二回、塾に行く間柄
 キョンとは学校内でつるむ回数がクラスメイトの誰よりも多かった
 キョンは否定するも傍からみるとどう考えても...
 古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる、実に魅力的な女性」
 恐るべきことに名実共にハルヒと対になる神的存在であることが明らかに!?

・次スレは>>970が立ててくれたまえ。立てられない時は遠慮せずに言うといい。
 このスレの住人は快くキミの代役に名乗り出てくれるだろう、くっくっ

・このスレは基本sage進行だ、間違えてageるならまだしも
 意図的にageるような行為は慎んでくれたまえ。
2この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 02:35:09.32 ID:DInRcm4r
・リンクを貼るときは直リンは禁止してくれると僕も助かるよ。
・スレタイは佐々木とくっつくではないのであしからず。
・荒らし、それに反応する人への対応は無視するのが一番と昔から決まっているんだ。
・キャラクターを貶めるような書き込みは、荒らし行為なので謹んでくれ。
・どうしてもそういった発言がしたい時は、専用のスレッドを立てて、そこで行うといい。
・妙な書き込みが多数あるときは、書き込み日時の右にあるIDを確認すれば、
同一人物による荒らしかどうかの判断の基準にできるだろう。

・次スレは立候補した人が責任を持って立ててくれたまえ。
 ただし、無理な場合はその所信表明を行い、次なる立候補者を集うべきだね。
・次スレへの誘導リンクが貼られるまでは今まで通り書き込みは控えるのが最良の手立てと僕は思う。

あと、SS保管庫の中の人からこんなコメントをいただいている。
判断はみんなに任せるよ。くれぐれもこれで争うことの無いようにしてくれたまえ。
201    wiki [ sage ]  2007/08/26(日) 09:33:29 ID:lc10YmQU
 どーもwikiの中の人です。
 タイトルにSSってつける件ですが、個人的にはなくても無問題です。
 SSかどうかはみればわかるし。
 今までどおりでOK。
 それよりも、SSにはタイトル(名前欄でも文中でも)と長編なら通し番号をつけてもらえるとありがたいです。
 あと、未完成ならそれがわかるようにしてもらえるとなおよし。
.        , -‐- 、. , -‐-ー .、
.       ,'. /  ト、 ヽ   ヽヾ
        i. ((从ソ 从〉,ハハバゝ
.       l. (|┳ ┳i!i| ─ ─i! 
..      ,ハNiヘ'' ー.''ノiハ、. - ノ’ 
.         〈ヾ/゙ノi  /〈にづ┓___
        _.ノUUZゝぐ___,/__||卅]
        ~,'(_,(ソ__//゙> .> /ヾ⌒ヾ
        (--(ニ二__(ン゙/.(--○<)
.        ゞ/__彡' ¨゚¨    ゞ/__彡'
3この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 02:41:59.02 ID:DInRcm4r
このスレッドは文芸キャラ板(http://uni.2ch.net/litechara/)への移転が議論されています。
この板に次のスレッドが無い場合は、まず>>1の保管庫や避難所、及び文芸キャラ板を確認することをお勧めします。

                         , -‐-ー.、
  ;;`ヽ.     ー ‐‐ ―‐ ―――   〃   ヽヾ
   ⌒) ‐‐ ―‐ ズザー ―――‐ i ハハバハ>  以上!
  )  ;;;`ヽ⌒`)⌒.. _ _ __  (`;.、_イ(! ─ ─|!
  ⌒;;)´⌒;;)⌒;:); ). __ ___ と:こ仁につ - ノ’つ   , -‐- 、
             .                    ,'. /  ト、 ヽ
             ;;`ヽ     ー ‐‐ ―‐ ―――  i. ((从ソ 从〉  テンプレ終了だね
              ⌒) ‐‐ ―‐ ツルー―――   l. (|┳ ┳i!l
             )  ;;;`ヽ⌒`)⌒. . _ _ _ (`;ヘハNiヘ '' ヮ''ノハ!
             ⌒;;)´⌒;;)⌒;);; )._ ___ (_《:_:__,{_i'づニソつ
4この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 03:24:17.95 ID:xO/qPx5n
>>1
乙。

前スレでSS投稿しまくって、容量オーバーさせた主犯は私です。お手数をお掛けして申し訳ありません。
5この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 03:32:45.85 ID:IPSMDO0I
>>1
容量オーバーによくぞ気づいてくれた

>>4
有意義なひと時を過ごさせてもらってるんだ
気に病む必要はないでしょう
6この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 06:19:20.27 ID:d4qbe59k
要領オーバーか

SS投下されたら、もっと大勢が短い感想を書かないと要領オーバーになりやすいね
7『ファンタジーな佐々キョン』※死にネタ注意:2013/02/17(日) 06:25:49.64 ID:xO/qPx5n
水の神殿のクリスタルは砕けてはいたが、輝きは失っていなかった。
奥の水の洞窟に入り、佐々木が洞窟にかけられた封印を解く。
「行くわよ。」
ハルヒが先陣を切り、俺は最後列から奇襲を警戒する。
「キョン。」
佐々木が声をかけてきた。
「僕は、水のクリスタルの巫女だと言ったよね。それが定めだとも。
クリスタルが輝きを取り戻し、世界が元に戻ったら、僕はお役御免になるはずだ。その時は……」
「ああ。またウルに来い。長門も待っている。」
「…………そうだね。」
やはり、俺はとことん不器用に出来ているな……。

水のクリスタルの間に入り、佐々木が祈りを捧げる。水のクリスタルは輝きを取り戻した。
「…………。」
ハルヒは面白くなさそうだが、何をこいつはそんなに怒っているのかね。肩を竦めたその瞬間。

「キョン!危ない!」

佐々木が俺を突き飛ばした。慌てて振り返ると……

胸を矢に刺し貫かれた佐々木の姿があった。

ハルヒの目が驚愕に揺れ、朝比奈さんの目が潤む。古泉が目を見開き、長門の目が危険な光を帯びた。
ストップモーションのように、いや、実際は一瞬だったのだろう。佐々木が倒れた。
「佐々木……」
「…………キョン…………」
佐々木が奥を指差した。指差した方角から、怪物が姿を現す。
「光の戦士すら殺す、呪いの矢を避けるとは運の良い奴め。」
ぎり、と口唇を噛み締める。呪いの矢?殺す?つまり……佐々木は助からない……?
「俺はザンデ様からの命を受けたクラーケン。お前達を抹殺に来た。死ねい!」
「返り討ちにしてやるわ、この外道!」
ハルヒが激昂し、剣を構える。
「……待て。」
どこから、こんな声が出たかはわからない。ただ、ハルヒ達が、俺をまるで化け物を見るような目で見ていた。
俺は佐々木を出来るだけ安楽な姿勢を取らせた。すまん。少しだけ待っていろ、佐々木。
「俺がやる。」
こいつだけは、この手で殺さないと気がすまない。
8『ファンタジーな佐々キョン』※死にネタ注意:2013/02/17(日) 06:32:14.10 ID:xO/qPx5n
「みくるちゃん!回復を!」
あたしは、佐々木さんに刺さった矢を抜いた。矢は心臓に達しているけど、みくるちゃんのケアルラなら……
「…………っ!」
傷は塞がっても、また同じ箇所に傷が出来、血が噴き出す。
「有希……古泉くん……」
すがるように二人を見るが……二人も絶望の表情を浮かべるだけだ。
みくるちゃんが必死に回復をしているけど、もう長くは持たない。それは明らかだ。
キョンの絶叫が聞こえる。シーフでは、火力も守備力も足りない。キョンも殺されかけていた。
佐々木さんの口唇が動く。
「私より……キョンを……助けて……」
……自分の命の瀬戸際にも、キョンを思う佐々木さん。……敵わない。あたしは……口唇を噛み締め、キングスソードを握り締めた。有希も氷の杖を握り締めている。
「死ねい!」
クラーケンが触手をキョンに叩きつけようとした瞬間。考えるより早く身体が動いた。
「いぎっ!」
キョンを庇い、被弾する。痛すぎるわよ、これじゃ……!でも、こうしないといてもたってもいられない。
「みくるちゃん!キョンの回復を!」
「は、はいぃ〜っ!」
古泉くんがキョンを避難させ、あたしと有希で立ち向かう。キングスソードが一閃し、クラーケンの触手を落とす。
「離れて。……ブリザガ。」
有希が早口で魔法を詠唱した。足元から氷柱が刺さり、クラーケンが悶絶する。
「程よく冷めたところで、次は電気ショックを味わって頂きましょう。サンダラ!」
古泉くんのサンダラが、クラーケンの足元の氷に直撃する。貫かれた部分から通電し、普段より高いダメージを与えたようだ。
あたしはキングスソードでクラーケンの胸を斬りつけた。心臓が剥き出しになった。もう一撃を食らわせようとしたあたしに、クラーケンの触手が直撃する。
鎧がなければ、即死していたであろう一撃。あたしは壁に叩きつけられ……なかった。
回復を終えたキョンが、あたしを受け止めたのだ。
キョンはみくるちゃんにあたしを回復するように言うと、クラーケンに飛びかかった。
古泉くんが、有希が、触手を叩きつけられ、地面に倒れる。大ダメージを受けたようで、二人はなかなか立ち上がれない。
キョンは触手に絡め取られ、キョンがクラーケンの口に運ばれる。
「キョン!」
このままじゃ、全滅する……。あたしの心が絶望に塗り潰されようとした。キョンが手に持つのは……『ボムの右腕』?
「俺の奢りだ。たらふく食いな。」
クラーケンの口元にキョンはボムの右腕を投げた。
大爆発。クラーケンが仰け反った後、クラーケンは反射的にキョンを離した。キョンは返す刀で、クラーケンの心臓にナイフを突き立てた。
「こんなもので死ぬとでも……!?」
クラーケンはナイフを抜く。先端には……あの矢尻……
9『ファンタジーな佐々キョン』※死にネタ注意:2013/02/17(日) 06:36:48.84 ID:xO/qPx5n
「こ、これは……!」
クラーケンが狼狽する。
「お前自身が言った、自慢の呪いだ。精々堪能しやがれ、クズが。」
血を噴き出し、クラーケンが悶絶する。クラーケンが自分で言っていたように、クラーケンが助かる見込みはないのだろう。
「い、嫌だ!死にたくない!死にたくない!」
目に見えて衰弱するクラーケン。キョンは一瞥すると……
「くたばれ。」
とだけ言い、背を向けた。クラーケンが、何度か痙攣し、やがて動かなくなる。あたし達は、勝ったのだ……。
みくるちゃんの回復の中、緊張の糸が切れたあたしは意識を失った。

戦いは終わった。古泉達は、少し離れたところにいる。気遣いのつもりなのだろうか。
「……佐々木……」
佐々木は俺の手を握った。体温を殆ど感じさせない手。もう程無く佐々木は……
「……水のクリスタルの祝福を……」
水のクリスタルが輝き、俺達に光が降り注ぐ。その輝きは、まるで佐々木の最期の命の輝きのようだった。輝きの中、佐々木は俺に言った。
「キョン……世界にまた光を取り戻して。僕は……いつでもキミのそばにいる。…いつだって…キミの………いして……」
輝きが消え、佐々木がゆっくりと目を閉じる。その顔は穏やかだった。
「……佐々木?死ぬな!死ぬなぁ!佐々木ーっ!」
佐々木の目から涙が伝う。……次の瞬間……

佐々木の全身が弛緩した。

「…………」
長門が俺の肩に手を置き、首を振る。
「…………っ!」
冷たくなっていく佐々木を抱き締め、俺はただ泣いた。気持ちを告げれば良かった。少しの勇気があれば良かったのに。
朝比奈さんが、古泉が……長門が泣いた。
ハルヒは意識を失ったままだったが、それは幸いだったと思う。あいつは根が優しい奴だ。佐々木の最期を看取ったら、きっと佐々木に辛く当たった自分を責めるだろうから。

大地震が起きる。
「!」
大きな地震だ。揺れは次第に大きくなり、俺達は壁に叩きつけられる。
「がっ!」
昏倒した俺達は、海に投げ出された。そして目覚めた時……そこは、あるべき世界があった……。
目覚めた後、佐々木の遺体を探したが、どこを探しても見つからなかった。
海洋生物に食べられてしまったのだろうか。
10『ファンタジーな佐々キョン』※死にネタ注意:2013/02/17(日) 06:38:30.24 ID:xO/qPx5n
―エピローグ―
魔王ザンデを倒した俺達だったが、俺達はザンデが呼び出した暗闇の雲に、全員殺された。

ドーガとウネが俺達に魂を分け与え、俺達は甦る事が出来たんだが……
ハルヒ達は、ドーガとウネの声が聞こえたという。
しかし、俺の聞こえた声は違った。

『言っただろう?僕はいつだってキミのそばにいる、と。』

きっと、あの水の巫女。俺の魂は、あの水の巫女が分け与えたに違いない。

暗闇の雲を振り払い、世界に夜明けが訪れる。飛空挺で故郷に帰り、俺は一人で村外れに行く。
魔王ザンデの願い。それは世界の破滅だったが……壊すのは簡単でも、無くしたら戻らないんだぜ?
虚無感に苛まされ、俺は空を見た。哀しい位に美しい朝焼けだ。

「くっくっ。」

幻聴だろう。そう思いながら振り返ると……そこにいたのは……
「クリスタルも、粋な事をしてくれる。水の巫女は、人材不足らしくてね。
どうやら、僕は甦る事が出来たらしい。」
絶対に叶わない願い。壊れて元に戻らなかったもの。それが、目の前にある。

「やあ、キョン。」

俺は、その存在を抱き締めた。二度と離さないよう、強く。
「佐々木。」
「なんだい?」
伝えよう。勇気が無かったばかりに伝えられなかった言葉を。後悔しないように。

「俺はお前が――――」
「僕もだよ。」

END

死にネタ&リバース。
FF3の水の巫女のエリアをモチーフにした佐々キョンでした。
書いていてキツかったので、リバースやりました。やっぱりハッピーエンドが一番。
ゲームやってないと分からない箇所盛り沢山ですが、そこはご愛嬌という事で……。
11この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 07:40:29.38 ID:8+H+NgV9
乙&GJぅ
流れを知ってるだけに途中泣きそうになったよ、涙の跡があるのは欠伸のせいなんだからねっ!
古泉の赤魔にはちょっと笑ったwシリーズでも屈指の起用貧乏ww

>>1も容量限界察知とスレ立てGJ!
12この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 12:08:28.64 ID:wLaSI2KA
>>1
スレ立て乙&GJ

>>10
乙。予想はできてたけどやっぱり指チリ・口カラ・目熱モノやった…。救いがあるのはいいな。
ファンタジーモノのキョンは正統派な戦士よりも口先や知恵や工夫で敵を翻弄させる系が似合っていると
前から思っている。最近は特に。
余談だけど、今回の話らへんに流れる期間限定のBGMは名曲。
13 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/17(日) 12:22:47.33 ID:+TKeeAdr
>>1
14この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 13:11:42.96 ID:i7O9fImr
寝ているあいだにスレが移行していた・・・・・・容量オーバーとは・・・・・・すいません
。少し投稿しすぎました。>>1の方に感謝します。
 >>4 あなたの投稿する作品は、いろいろな切り口が見られて素晴らしいです。
いつも楽しみにしています。
15この名無しがすごい!:2013/02/17(日) 23:29:07.17 ID:8+H+NgV9
日曜日も終わるね
おやすみ佐々木さん
16いじめは駄目だよね4 (お互いの距離感):2013/02/18(月) 01:26:25.37 ID:4sHZOhnH
ハルヒ「おかしい。あんた達、友達だって言ったよね。何で手を繋いでんのよ!!」
キョン「おかしいのはお前の頭だろ」
佐々木「いやあながち間違いでは無いよキョン。僕達は親友だ、親密度なら手を繋ぐ位では足らないのかもしれないよ」

などと空いた手でキョンの腕をギュ〜〜と

キョン「うん、しっくりするな」
ハルヒ「ゴルァァァア。腕抱いてんぢゃねーってんだよこんちくしょー」
キョン「友達だって手ぐらい繋ぐだろ。なぁ長門」
長門「そう……。私の場合、袖を摘んでいたが歩きにくいと要望が有った為、この様に現在は手を繋いでいる」ギュ

当然の様に恋人繋ぎ

キョン「ほら普通だろ」
佐々木「普通だね」
ハルヒ「おかしい、おかしいです〜〜〜〜。みくるちゃん、あんたはどうなのよ!」
みくる「ひぇぇー。わ、私のスタイルはこうやって後ろを歩いて服を摘んでいるんです。で、恥ずかしくて俯いて歩いていて
 キョン君が立ち止まったのに気づかなくて背中に打つかって」

遠慮なく背中からハグ

みくる「こうなっちゃいます」
キョン「よくあるよなぁ」
佐々木「それは仕方ないね」
長門「突発的な事故」
ハルヒ「無い無い、ありえなーい」

妹「私はねー。キョン君の足にしがみ付いてそのまま歩いてるもらうの。ロボットみたいー」
キョン「何時までも甘えるんじゃありません」
シャミセン「ニャー」
キョン「こら、頭に乗るな」
鶴屋「あはははははははは」
ハルヒ「げげっ、鶴屋さん何時の間にキョンの肩車に」

鶴屋「ふふっ、ハルにゃん。これには深い訳が有るっさ」
ハルヒ「深い訳とは」ゴクリ

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・










鶴屋「その場のノリっさ」ドヤッ

おわれ

●「ところで僕の出番は何時ですか?」

真おわれ
17いじめは駄目だよね4 (お互いの距離感):2013/02/18(月) 01:31:35.67 ID:4sHZOhnH
いぢめ?????イク無い
リア重圧死しろ
名前入れるのめんどくてー
18 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/18(月) 08:12:17.96 ID:S8SKbJTK
おはよう
19この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 12:31:49.79 ID:PQqclPlE
ワラタwww
想像したらみくるの頭が鶴屋さんのお尻に当たりそうだが良いのだろうか
良いのだろうね
20この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 19:50:49.12 ID:wmC2eQ/+
前スレでのネタ拾いの発情佐々木→キョン、エロパロに上げます。
どうしたって、ひとりえっ……うわなにをするやめ(ry

単発IFのFF3モチーフの配役。
サラ→森さん
シド、ドーガ、ウネ、じいさん達→当該者なし
ディッシュ→谷口
サリーナ→国木田……まぁ色々すまん。九曜が寝込む姿が浮かばない。
アルス→朝倉(『ちゃん』仕様)

暇な時間に煮詰めて、仕上がったらどこかの無料HPに書くかもです。
SOS団の話になりますので、ここじゃ書きませんが。
しかしお知らせをここに書くという事は、オチは勿論ここに上げた佐々キョンですw
21この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 21:18:37.64 ID:PQqclPlE
了解っす
サリーナが誰か暫くわからんかった、デッシュの嫁かw
221/2:2013/02/18(月) 22:50:10.74 ID:o6AAI62m
    ,.-、/⌒ヽ                       ,< ̄ ̄ ̄:.:.:`:. 、           ,.-、
    { |   j                       :.‘:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:..:.:.:` 、      (⌒ /
    ヽ  /                  /.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.‘:      `ヽ/
.      }/                  /:/.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:ヽ:.:.:.:.:ヽ:.:.::.:.:.:.ヽ
        r 、       /       ./:/::.:.:.:.:.,'::.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:‘.:.:.ヽ:.\:.:.:.:.:.:‘
        }ニ!  ヽ/ '′  ヽ       /:.':.:.:.:.:/.:i:.:.:.:.:.:/.:.:.:∧.:.:.:.:.:‘..:.‘..:.:.:ヽ.:.:.:.:.:‘
        ノ i_  ‘ー   _       '.:.:!.:.:.:.:':.:.:|:.:.:.:.::!:.:.:.:.{ ヽ:.:.:.:.:‘:.::|:.:.:.:.:‘.:.:.:.:.:.:!
        _   ゝ     '     .|:.:.|:.:.:.:.|:.:.::!:.:.:.:.:|:.::.:.,'__‘._ヽ:.:.‘:!.:.:.:.:..:.∧.:.:.:|
         (   ー    /     .|:.:.!.:.:.._!_:}.:.:.:.:.!:'´/    ヽ!、.:.:,'.:.:.|、.:.:.:.:.!.:.:.:!
         -,   十    ヽ    ト:..:.:.:.::.|:.:.:/!:.::/´}/ ィ、―   Y:.:.:.:.! i:.:.:.:.:|.:.:.i
        r,)   と_   ―,    .|:.\ヽ∧:.{-∨ '   ,ィ芹苡テ|:.:.:.:.i !:.:.:.:.|:.:.:|
        i  ̄               |.:.:.:.:ヽ:.:.:.:「芹_      乂ソ !:.:.:./ /:.:.:.:.:.:.:.::!
        レヘ,             |.:.:.:.:.:.:.:`ヽ{ _弋j     ::¨´::/.:.:/´:.,:.:.:,:.:.:.:∧!
        十 い      ,.-、      i:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:∧::::::::.'    / ∠:,イ:..:/:.:./!:.:.:,' `
        ! 二     (⌒ /.     |:.i、:.:.:.ヽ:.:.i:.:.>o。ー ´   / レ' !/ }/
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        , -‐ 、                   /!´. . ̄/´ニ、  ' ,r―-  _>!. .ヽ、
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           o                  /. .}//            _{. . . ./. . . !
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    \|        fY´)          /. .``.< .><´  ̄ヽ \< !.、. ./ . . . . .! fY´)
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  \                      i. . . . . . . . . . . '. . . . . . . . . . . . .‘ '. . . . . .! . . . .,’
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     ` 、   /            ヽ. . . . . . . ..::. . . . . . . . . . .... .. .. ... .. . ./ . . .,'
       ` ー{       !        ` 、. . . . :..:. . . . . . . . .. . . . . .. . . . . ,'. . . .,’
       (_) ` ー-イ             `iヽ:.:. . . . . . . . . . . . . . . . . . . /. . . .∧
         O     ヽ.           | .〉. . . . . . . . .. ... . . . /::::_. 〉. . _/ /
232/2:2013/02/18(月) 22:52:32.18 ID:o6AAI62m
    -――- 、       ー        !∧. . . . . . .. . ._. . _._. ´二/. . .'_ . 〉
/ / ,     `ヽ     /          / . ヽ. . . . . . . ._ . .-. .´ . . . .`ヽ-_ , !
 /,  /    ,ィ ,  \    !        / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .∨./
Y、 ,イ 、、 ><_,//| !  、!   \     ,' . . . . . . .. . . . . . . . . . .. . . . . . . . .∨
.|rト{ !、{ ヾ:、 '´  、!i_|_!  !ヽ   !     ! . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..ヽ
.ゝ|/ | ' ' `   ヾ:、 !  } .!     \   / . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .‘
∧iヽ{  ヽ_,   , ,  !/イ | =3    \/ `>= 、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ._._ィ∧
>,、 \r-、`ー'   | |  i    _  〈 /// `77T>,=―r-―r<´、 ̄\\∧
    /ヽ _ !.、__ノ / ,ィ |   _´_ _` 、 =<\ // !/   \\ / / \\./ _>=.<
, -/   /<¨r、-レ'´}/ '´/‘=’ニ ‘=’u‘.三三三≧===- =≦≦_/__ -=ニ≦三‘
. '   , '   r' !      i  └‐' ー'  u‘三三三三三三三三三三三三三三 三 ‘
   /   / /       ヽ         !三三三三三三三三三三三三三三 三 ‘

涼宮ハルヒの憂鬱より佐々木とやる夫


同じく佐々木単体

    -――- 、
/ / ,     `ヽ
 /,  /    ,ィ ,  \
Y、 ,イ 、、 ><_,//| !  、!
.|rト{ !、{ ヾ:、 '´  、!i_|_!  !ヽ
.ゝ|/ | ' ' `   ヾ:、 !  } .!
∧iヽ{  ヽ_,   , ,  !/イ |
>,、 \r-、`ー'   | |  i
    /ヽ _ !.、__ノ / ,ィ |
, -/   /<¨r、-レ'´}/ '´
. '   , '   r' !
   /   / /

以上、やる夫板より◆epQIcZm15cさんの作品の転載です。
>>22-23
24この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 23:00:40.38 ID:Tma1I2HG
佐々木かわいいよ佐々木
25この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 23:05:30.02 ID:PQqclPlE
>>22
佐々木さん、詰めもの入れ過ぎですよw
26この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 23:28:06.59 ID:Auq3jf3d
これのネタ元のやる夫スレは鬱展開だったからなあ
佐々木さんにはいつでも幸せになって欲しい俺にはちょっとキツかったよ
27この名無しがすごい!:2013/02/18(月) 23:38:22.09 ID:wmC2eQ/+
エロパロに『空』というタイトルで、一本上げてます。
28佐々木さんのキョンな日常:2013/02/19(火) 01:43:42.21 ID:rbbMA4AH
      佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その1

 空気が一段と冷えてきたな、と感じていたら、暦は12月。初冬に入っていたのだ。
 晩秋のさみしさが過ぎ、気温は下がり出すのとは対称的に、街の中は華やいでくる。
 ビルや街路樹、あるいは公園や住宅地にも、イルミネ-ションが現れ、凍てつく闇夜の中に光の幻想を浮かばせるのだ。
 そして、☆*::*:☆MerryXmas☆:*::*☆。
 心躍る冬のファンタジーが、人々の心に魔法をかけるのだ。

 今日でバイトは終わりだった。臨時にいれたバイトだったが、実入りはよく、目標を大分上回ることができた。
 「いや〜、今時珍しいくらいよく働いてくれた。君のおかげで随分はかどったよ。もし、その気があるなら続けて欲し
い位くらいだ」
 そんなお褒めの言葉をいただきながら、俺はバイト代を手渡され、お礼を言うと、その足ですぐにある店に向かった。
 
 「いらっしゃいませ」
 若い女性店員がにこやかに出迎える。あれはあるだろうか。
 ”あった!”
 中河に頼まれて朝倉を紹介した日に、佐々木といろいろ服を見て回った時に見つけた白いポンチョ。帽子付きでとても
暖かそうで、試しに佐々木に着せてみると、すごく似合っていた。まるで雪の妖精のようだった。
 ただ、その時は持ち合わせもそんなになく、値段も高くてとても手が出なかった。
 今の俺には充分な資金がある。しかも嬉しいことに売り出し期間中で、値段が下がっていて、思ったよりはるかに安く
手に入れることができた。
 「彼女さんへのプレゼントですか?」
 ラッピングを頼んだとき、店員にそう尋ねられたとき、俺は「はい」と思わず答えていた。

 思ったより安く手に入れることができたので、文芸部の仲間たちにもちょっとした物を買うことにした。
 廃部寸前の部を復活させるために佐々木と入部し、長門や朝倉、国木田とともに文芸部誌(そういえば、SOS団にも手伝
ってもらったな。あいつらにも感謝だ)を作り学園祭で発行したこと。それに伴い、いろいろなことがあった。
 入学してあっという間に月日は過ぎ、気がつけば新しい年がやってくる。
 
 そして、その間にはいつも佐々木がそばにいてくれた。

 ”彼女さんへのプレゼントですか?”
 そばにいてくれる、俺にとってかけがいのない、大切な存在。
 いろいろな気持ちを込めて、このプレゼントを渡そう。
 そんなことを考えながら、俺は街中を歩いていた。

 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------

 「SOS団との合同クリスマス?」
 「ああ。涼宮さんがこの話を持ち込んできたんだ。発端は鶴屋さんと国木田君らしいが」
 成程、あの二人か。しかし、鶴屋さんは賑やかなことが好きらしい。夏休みの旅行と言い、よく俺たちに声をかけてくれる。
 だが、まあ、余計な世話ではあるが、どうせなら国木田と二人で過ごせばいいのでは、と思ったりもするのだが(口には
出さないが、鶴屋さんは相当国木田を気に入っているのはわかる)。
 「それと、どうやら今回は谷口君と彼の彼女である周防さん、それと中河君にも声をかけているそうだよ」
 谷口が参加するかはともかく、相変わらず太っ腹な人だ。中河は朝倉絡みか。多分来るだろうな。

 「ああ、それから古泉君の友人の橘さんも招待するとか言っていたよ」
 
29 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/19(火) 07:26:49.30 ID:kMg2o1/L
おはよう
30この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 08:01:59.32 ID:j65XFOem
>「彼女さんへのプレゼントですか?」→「はい」と思わず答えていた。
でニヤニヤしてたのが、

>「ああ、それから古泉君の友人の橘さんも招待するとか言っていたよ」
一瞬にして修羅場の気配!((;゚Д゚))

少し怯えながら支援
31この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 08:40:52.01 ID:qq+d5lU/
>>27
リク拾いサンクス。ギリギリかなと思ったらどストレート行きましたか。サーセンした。
中身は最高でした。

>>28
乙。もう12月の話なんだな…。何か事件の予感?

AAの元絵の投下先のまとめ見たけど、確かに鬱いね。
でもだからこそ上のAAみたいな支援絵や救済を求めたやる夫スレができているのを見つけた。
やる夫板の佐々木さんはささきーという女優かスターシステムキャラみたいな風に捉えている。
口調や性格が他の僕っ娘と違うのをよく理解しているなと感心する。
佐々キョン成分は望むべくもないが(実はわずかにはある)、佐々木さん単体としてはイケるんじゃないかと思ったりする。
32この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 09:18:20.13 ID:PNrbbsMz
>>31
コーナーを攻めるより、どストレートにした理由は、エロパロに記載です(コーナー攻めてもフラクラしか思い浮かばなかったという事情もありますが)。
楽しんでやりました。また何かあればお願いします。
33この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 12:54:01.98 ID:c+kR4D/f
>>3
次から板名変更で

このスレッドは小説・ライトノベルキャラ板(http://uni.2ch.net/litechara/)への移転が議論されています。
この板に次のスレッドが無い場合は、まず>>1の保管庫や避難所、及び小説・ライトノベルキャラ板を確認することをお勧めします。
34この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 16:26:55.76 ID:Xsgf5E2t
>>22
やる夫を見直した
35『未視感』:2013/02/19(火) 17:15:53.35 ID:PNrbbsMz
『from キョン
title 無題
本文
こないだはすまん。恋愛禁止のSOS団の手前、本心を話すわけにはいかなかった。
メールで伝えるのは失礼に当たるので、次の日曜に誘わせて貰えるか?
そこで俺からお前に気持ちを伝えさせて欲しい。』

キョンに気持ちを告げられ、私達は世間一般にいうカップルになった。
カップルとはいっても、相手はあの唐変木。私達は端から見たら何の変わりのない生活を過ごしている。
……周りが言うには、男は直ぐにでも襲い掛かるらしいのだが。
迎撃の準備は万全。備えあれば憂いはない。
しかし。今日も彼はキスで終わる。
「今日も楽しかったぜ。」
「僕もだよ。」
……この疼く身体はどうしてくれる。そういう恨み節も少し込めながら。

「……全く、付き合ったら付き合ったで、こんなに思考にノイズが増えるとはね。」
一人身体を慰め、一息つく。付き合う前と違い、彼の温もりを思い出しながら。
「(妙にデジャヴがあるのよね。キスした時も。)」
初めてしたキスは、まるで久し振りのような感覚だった。
この感覚を何故か『知って』いた。
「(涼宮さんの話の、あの終わらない夏休み……あれで私とキスしていたのかしら?)」
どちらにせよ、自分には何の記憶もない。初めてじゃないのに初めてのような感覚、初めてなのに初めてじゃない感覚。
「(ジャメヴとデジャヴか。)」
そのいずれかだとしても、何か悔しい。
ジャメヴなら、初めてを憶えていない事が。デジャヴなら、それが何かわからない事が。
夏休みに何か幸せな夢を見て、それから自分を慰める頻度が上がったが、それも関係しているのだろうか。何れにせよ、証明する手段がない以上何も出来ない。
「(パラノイックね。)」
人に言っても、精神科に担ぎ込まれるのがオチ。私は気分を替えて休む事にした。

今日も彼と勉強をする。
元々の頭は悪くないだけに、最近は成績の飛躍が著しいらしい。こうした努力は、必要最小限にしたいのが彼のようだが。

「基本的に怠惰なんだよ。だが、やるからには成果を出したい。」
「武田信玄か、キミは。」

勉強が一段落し、彼の部屋で二人で抱き合う。こんな幸せな時間。
「……ん……」
キスをし、吐息を感じあう。そんな時間も幸せなものだ。
「……佐々木……触ってもいいか?」
答える代わりにキスをする。
キョンの手が髪を撫でる。……的確に私の気持ちよいところを探る手。相当に慣れているのではないだろうか……
やはり涼宮さんなのだろうか。それとも長門さん?何れにせよ、宝物に手垢をつけられた気分だ。
「……ねぇ。キョンは初めて?」
私の問いにキョンは真っ赤になり、吹き出した。
「当たり前だろうが!」
……うん。その反応で十分だよ。キミは嘘をつく時は優しいからね。
36『未視感』:2013/02/19(火) 17:19:23.92 ID:PNrbbsMz
「ただ、なんとなくこの辺りが気持ちいいんじゃないか、って分かるんだよ。経験ない分際でな。」
……既視感か。しかし驚いた。何もかもそっくりじゃない。
「お前もそうだったのか?」
「そうだよ。デジャヴとジャメヴが合わさり、精神科の受診を考えた位だ。」
二人で頭を抱える。
「……確実に、あの馬鹿絡みだな。」
「……だね……」
確認する手段は、やはり長門さんなのだが……さすがに聞きにくい。しかし。意を決したキョンは、長門さんに電話をした。

結論を言おう。
私達は、去年の夏に既に何度か抱き合ったパターンが存在しているようだ。
そして例外なくそのパターンは消去された。だが、肉体的な記憶情報は残っているのではないか、というのが長門さんの話だ。
無論、私達は処女と童貞……情報はあれど、肉体的な損傷はないという。

「泡沫夢幻かよ……」
「夢幻泡影だね……」

二人で頭を抱える。こうした実体なく儚い記憶。もし仮に涼宮さんが故意的に残していたとしたら、性格が悪いなんてものではない。
まぁ、その可能性は極めて低いが。彼女の性格上、彼女は極めてストレートに行くはずだ。これは偶発的な事故のようなものだろう。だが。一言言わせて頂く!

「「なんてこった……!」」

勘違いが勘違いを呼び、誤解を生んだ。長門さんが居なかったら、お互いがお互いを勘違いしていたところだ。
顔を見合わせ、爆笑する。道理で去年の夏休みから自分を慰める頻度が増え、かつ気持ちよく寂しかったわけだ。
「俺もだよ。……ったく、傍迷惑な。」
「くっくっ。」
キョンもまた、私を抱く想像をしていたのか。そう考えると実に嬉しく、そして愛しい。
「キョン。……好きだよ。」
「ああ。佐々木。好きだ。」
ツン、と目頭が熱くなる。
「……ごめん。もう私が我慢出来ないわ。」
キョンに抱かれたい。キョンを身体中に感じ、幸せな気分に浸り眠りたい。
キョンの首筋を舐め、思い切り吸い付く。そこに出来るキスマーク。
「お前な……」
「マーキングだよ。くっくっ。」
ちょっとした仕返し。そして私の『宣戦布告』。
味覚で彼を味わい、嗅覚で彼の匂いを感じ、触覚で彼の温もりを感じ、視覚で彼の存在を感じ、聴覚で彼の声を感じる。
五感を使いキョンを感じる事は、私のみに許された『特権』。そう涼宮さんに伝える為だ。
37『未視感』:2013/02/19(火) 17:30:36.10 ID:PNrbbsMz
結局は、彼に抱かれる事なく今日は終わった。しかし、今日は色々とスッキリした一日だった。

既視感も未視感もない。何よりも、彼に愛され、彼を愛して作られたものがある。それがただ嬉しかった。

「大好きだよ、キョン。」

私達が、皆に付き合っているという少し前のお話し――――

END

『夢幻泡影』の続きとでも。
βのエロありは、エロパロに上げます。
書いていたら、エロ抜きでも話が成立しましたので、こちらにαを置きます。
38この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 19:09:28.00 ID:j65XFOem
おつおつ
たった数回のシーケンスでの記憶がここまで残るってことは、それだけ強烈だったからかね

>>3>>33
LRに問題が無い以上移転する必要も必然性も無いから、もうその部分無くてもいい気がする
39この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 19:51:37.10 ID:PNrbbsMz
エロパロに『既視感』のβ、『鐘の音』を上げました。
例により、キャッキャウフフ。たいしてエロくもないです。
40佐々木さんのキョンな日常:2013/02/19(火) 20:45:06.21 ID:rbbMA4AH
佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その2

 しかし橘を呼ぶとはな。佐々木も鶴屋さんも、橘が古泉の婚約者だとは知らない。それを知っているのは、俺と長門だけだ。
  ただ、佐々木は橘が古泉のただの友人でないことは感づいている。そして、古泉が涼宮に想いを寄せていることは、涼宮
以外は知っている。
 「会場は鶴屋さんのお屋敷か?」
 「いや、会場は鶴屋さんの会社のホテル『ジュラブリーク』だそうだ。当日、鶴屋企業グル-プの忘年会があって、貸切状態
になるそうなんだが、鶴屋さんの厚意で、一会場をSOS団と文芸部の合同クリスマス会にタダで貸し出してくれるそうだよ。し
料理付きの持ち込みありだそうだ」
 そいつは楽しくなりそうだな。鶴屋さんには本当に感謝である。

 ただ、橘が来ることにはやはり一抹の不安を感じざるを得ない。
 しかし、学園祭の時に、橘が見せた態度は大人の対応だった。俺は気を回しすぎなのかもしれない。
 この前、古泉は答えは必ず出すといった。その言葉は誠実なものだった。
 それならば、俺はあの二人を信じればいいだけじゃないのか?何も心配することもあるまい。

 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 それからあっという間に日にちは過ぎて、冬休みに入り、文芸部とSOS団との合同クリスマスの日を迎えた。
 3時に、鶴屋さんのお屋敷に集合する約束をしているが、その前に佐々木と二人で出かけることにした。もちろんクリスマスプレゼン
トを渡すためだ。
 11時に佐々木がうちに来る約束だったが、それよりも少し早く佐々木はやって来た。
 「少し早いとは思ったのだが、心が落ち着かなくてね。こんな気分になるのは久しぶりだよ」
 俺もだ。今日は楽しみだな。

 家を出るとき、妹が付いて来たがっていたが、お前はミヨキチと遊びに行く予定だったろうが。
 ただ、俺と佐々木から、妹にはクリスマスプレゼントを渡し、ケ-キも買ってやっていたので、一応はおとなしくなった。
 まあ、いつか機会があったなら、妹を連れて行ってやってもいいかな。

 街中は人の熱気に溢れていた。
 クリスマスソングが流れ、買い物する人で店は混み合っている。
 華やいだ街を見るのは好きだ。心躍る冬のファンタジーに、俺もとらわれるのだ。
 一軒のイタリアレストランに入る。夜にたくさん食べる予定だから、今は軽めに行こうという佐々木の提案に従い、パスタセットを
頼んだ。
 俺達が座った席は、窓側の席で、外の通りを歩く人の波がよく見える。
 「今年一年、いろいろあったね・・・・・・」
 外の景色を眺めながら、佐々木がそう呟く。
 「キョン。去年の今頃は、受験の最後の追い込みに入っていて、どんな未来が待ち受けているのか、期待と不安が会った。心理的には
あまり余裕も無くなりつつあったけど・・・・・・今、こうして君と二人でここに居ると随分昔のことのように感じるけど、わずか一年前なんだ
よね」
 確かにな。一年経つのは早い。北高に入学してからはさらに早くなったような気がする。
 「僕もそう思うよ。でも、今更なんだけど、僕は北高に来てよかったよ。君とこうして過ごせるのはとても充実した時間だよ」
 それは俺も同じだ。お前が北高に来てくれたおかげで俺は変われたし、楽しい学生生活を送れているのだから。

 「そうだ、佐々木。そのお前に感謝を込めて、少し早いかもしれんが、プレゼントを渡すよ。ほかの連中が一緒のところだと、どうもうる
さい気がするんでな」
 そう言って、俺はラッピングされたあのプレゼントを佐々木に渡した。
 「ありがとう、キョン、いつもいつも・・・・・・」
 受け取ったプレゼントをギュっと佐々木は胸にだく。
 「キョン、中身を見ていいかい?本来なら家に帰って開けるべきなんだが、今の僕は見たくてしょうがないんだ」
 構わないさ。お前のものなんだから。
 それでも佐々木は丁寧に包装を外し、中身を取り出す。
 「キョン、これ・・・・・・」
 佐々木の表情にあの輝くような笑顔が浮かぶ。
 「高かっただろうに・・・・・・キョン、無理したんじゃないよね?」
 少し臨時のバイトはしたが、それ自体はあの時に比べ、値段は下がっていたしな。気に入ってくれたかな?
 「もちろんだよ。早速今日のパーテイに着させてもらうよ」
 そういう佐々木の顔は子供のように無邪気で、眩しいほど綺麗な笑顔だった。

 
41この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 21:00:08.26 ID:j65XFOem
支援
惨劇?は次の次のもう一つ次くらいかな
服は予め渡してくれて一安心、でないと勝手にプレゼント交換用に紛れさせられたりしそうだし
42この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 21:14:58.42 ID:FO+1/Pam
sienn
43この名無しがすごい!:2013/02/19(火) 22:49:48.99 ID:PNrbbsMz
最近、こうして佐々キョンを書いているのがいいのか、感性が若返っているような気がする。
趣味でも違う発想が出たり、仕事でも違った着眼点が出たり。
ものを読むのは無論、想像を形に起こす事は良い事だな、と。
何が言いたいか、それは私の駄文を書けるこのスレと、受け入れて頂き、読んで下さる皆様に感謝ということなのです。
44 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/20(水) 01:01:19.25 ID:AZIkPxjG
支援
45佐々木さんのキョンな日常:2013/02/20(水) 19:10:40.83 ID:D0rHGMEE
佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その3

それから一旦家に戻り、クリスマス会用の荷物をまとめ、鶴屋さんのお屋敷に行くことにした。
 すでに文芸部、SOS団のみんなは揃っていたが、その中に古泉の姿はなかった。
 「古泉君は後で橘さんと来る、と連絡があったさ」
 その代わりではなかろうが、谷口と周防、そして中河の姿があった。
 「お前がくるとはな」
 谷口に声をかけると、「俺は周防と二人で過ごしたかったんだが、周防が参加してみたいと言ったんでな」
とこぼした。
 「まあまあ、谷口。みんなで楽しめばいいじゃない」
 国木田が慰めたが、しかし谷口のやつ、よほど周防に惚れているようだ。

 クリスマス会と言っても、文芸部とSOS団だけだから、そこまで気を張る必要はないだろうと考えていたのだが、
どうやらそれは間違いで、「みんな、バシッと着飾っていくよ、気合入れるっさ!」という鶴屋さんの一言で、全員
いわゆるドレスコードではないにせよ、男も女も着飾っていくことになった。
 着るものはすべて鶴屋さんのお家が貸してくれることになった。しかもスタイリスト付きときた。
 「なあ、キョン。お前と朝倉さん達はいつもこんなことをしているのか?」
 スタイリストに指導を受けながら、すこし戸惑い気味の中河が聞いてくる。
 「キョン達は、いつでもではないよ。ただ、朝比奈先輩は鶴屋さんの着せ替え人形と化しているね。僕も一緒に出か
けるときは鶴屋さんが選んでくれるけど」
 さらっと国木田が答えたが、お前、それはかなり羨ましい状況じゃないのか?

 「ほんじゃ、ご対面〜」
 明るいノリの鶴屋さんの声がして、着替えに使っていた部屋をでると、そこには着替えてメイクまで完璧に決めた女性
陣の姿があった。
 「どうよ、男性諸君、美人過ぎて声もでるまい」
 いや、鶴屋さんの言うとおりである。
 もともと美人ぞろいなのだが、それが完璧に決めると、美人度はさらにアップする。
 普段地味な印象のある長門ですら、抑えた感じは残っているものの、華やいで見える。
 「いい感じでしょう、キョン」
 涼宮が誇らしげに言う。元々超美人の部類に(おとなしくしていれば)入る涼宮だ。メイクもしてある上、大人っぽい
衣装で着飾れば、イチコロになる男は数知れずだ。
 「よく似合っているな、涼宮」
 褒められて嬉しかったのか、涼宮は腰に手を当て胸を張った。

 
46佐々木さんのキョンな日常:2013/02/20(水) 19:11:43.75 ID:D0rHGMEE
「僕はどうだい、キョン」
 佐々木は俺が選んだ白いポンチョを活かしながらも、さらに大人びて人目を引くコーディネートで、まさに雪の妖精である。
 「佐々っちのは自分で持ってきたのが良かったんで、それをそのまま生かしたっさ。そのケ-プポンチョはまさに今の時期に
ぴったりなもんだわ。センスがいいね!」
 
 「これはクリスマスのプレゼントに、キョンが私に選んで買ってくれたものなんです」

 佐々木の言葉に、何故か一瞬、その場に沈黙が降りる。

 「・・・・・・キョンよ、やはりお前は、なんと言おうと佐々木のことを一番よくわかっているのだな」
 中河、何だ、そのすべて承知です、みたいな言い方は。
 
 「へえ〜、キョン、もう佐々木さんにプレゼントをあげたわけ?少し早いんじゃないの」
 何故か涼宮の口がペリカン口である。
 「早くもないさ。今日はクリスマスイブだろう?多分今日は忙しいと思ったから、先に渡したのさ」
 それにその服を着て歩く佐々木の姿を見てみたい気持ちもあったからな。
 「それと、みんなにも大したもんじゃないが、プレゼントを買ってきた。受け取ってくれるか?」
 「え、あたしにもあるの?」
 涼宮の表情がパッと明るい表情になる。
 「もちろん。お前だけじゃなく、SOS団にも文芸部の皆にもあるよ。後でバスの中で渡すよ」

 「キョン、お前、本当に気がきくな。俺なんか周防の分しか買わなかったぜ」
 谷口がそう囁く。
 いいんじゃないか。お前は幽霊部員なんだし。周防を大事にしろよ。あんな美人がお前と付き合うことなんて、この先ないと
思うからな。

 とりあえず準備が出来、俺達は鶴屋家が用意してくれたマイクロバスに乗り込む。
 「皆さん、お元気でしたか?」
 運転手は、あの夏休みの合同旅行でも俺たちを乗せてくれた新川さんだった。
 今日の新川さんの格好は、なんと燕尾服である。
 「私も参加させていただきますので」
 渋いロマンスグレ―の運転手はこれまた大人の渋い笑顔を見せた。
47この名無しがすごい!:2013/02/20(水) 20:03:12.88 ID:X3PUtnZV
しえしえ
まずは佐々木さんからの牽制入りましたね〜
48この名無しがすごい!:2013/02/20(水) 21:52:45.26 ID:0m6oivCL
佐々木かわいいよ佐々木
49この名無しがすごい!:2013/02/20(水) 22:33:32.92 ID:X3PUtnZV
乾燥してますね佐々木さん、風呂の換気扇30分でもう乾いてる
昨日は1時間でもまだまだだったのに
50 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/20(水) 23:27:12.89 ID:AZIkPxjG
佐々木さん、おやすみ
51この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 11:33:41.47 ID:xfnGMGWA
今日明日はバタバタになるので、週末恒例のネタ拾いを今からやっときます。

先着二名様で
読まれたいシチュエーションと、二人の関係をオナシャス!
52この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 12:33:34.18 ID:4RYNI6dh
>>51
いつもありがとう

ネタはホワイトデーのお返しに向けて今から計画を立てるキョン、ほのぼので
53この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 12:41:34.94 ID:tB6C6PMZ
>>51
佐々木が中学の同級生ではなくもっと昔からの幼馴染であるシーケンスを
関係も友達以上恋人未満で
54この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 14:09:35.10 ID:xfnGMGWA
>>52
把握。それとありがとう!

>>53
把握。すこし冗長になるかも。
55この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 21:32:25.17 ID:3Z1aMcDT
>>46
56佐々木さんのキョンな日常:2013/02/21(木) 22:05:31.46 ID:gZPD5Gb2
佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その4

 文芸部とSOS団の部員、団員へのプレゼントと言っても、そこまで大したのではない。ただ、皆喜んで
くれたのはよかった。
 ちなみになにをプレゼントしたかを いえば、国木田&鶴屋さんを始めとするカップル組にはペアのマ
グカップを、朝比奈さんにはエプロン、涼宮には手袋、そして長門には帽子をプレゼントした。

 俺たちを載せたマイクロバスは、賑わう街中を走り、やがて一軒の大きなホテルへついた。
 ホテル「ジュラ―ブリク」(ロシア語で鶴を意味するらしい)は、格式ある大型高層ホテルで、鶴屋
グル-プが持つホテルのなかでも、1,2位を争う規模だそうだ。
 ホテルの入口に衛兵すがたのドアボ-イが立っているのも、高級車が続々と入ってくるのも、このホテ
ルの格の高さが伺える。
 ”本当に俺達が来てよかったのかな”
 そんなことを考えていると、見覚えのある、赤いスバルBRZが入ってきた。

 中から降りてきたのは、K大学で見かけた時よりもさらに決まっている古泉、そして大人っぽい橘。
 橘をエスコートするように古泉が手を取り、入口へ向かう。
 「古泉」
 声をかけると、いつもの爽やかスマイルでこちらへ顔を向ける。
 「皆さんお揃いで。それにしても艶やかですね。男性陣も決めていますね」
 お前にはかなわないがね。それにしても、お前の連れもバッチリじゃないか。うちの女性陣と全く遜色
ないぞ。
 「褒めてくれてありがとうございます。一樹さんのパートナーとしてきていますので、恥ずかしくない
格好をしないと」
 ”一樹さん”ときたか。どうやら、この場には婚約者としての立場で来たらしいな。

 「古泉君も決めているわね。あれ、アンタは学園祭の時の、古泉君の友達の・・・・・・」
 「ええ。お久しぶりです、涼宮さん。一樹さんの友人の橘京子です」
 にこやかに、誇らしげに笑顔を浮かべて橘は名乗りを上げ、さりげなく、しかしあきらかに見せつけるよ
うに古泉の腕に自らの腕ををからめる。
 それは涼宮にだけではなく、俺たち全員に橘と古泉の関係を印象づけるような行動だった。

 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 合同クリスマスが始まる前に、鶴屋さんと国木田は、鶴屋グル-プの忘年会に顔を出すことになっていた。
 「一族のひとりとして顔を出さなければいかんのだわ」
 鶴屋さんも大変である。が、なぜ国木田が一緒なのか?
 「国木田くんは付き添いだね。お姉さんをエスコートしてくれよ」
 鶴屋さんにも学校内には男女問わず、ファンが多いのだが、そいつらから見れば、国木田は羨ましい限りだろう。
 その忘年会は、鶴屋グル-プと深い関わりがある会社のお偉方とかも出席するらしい。
 「僕も出ますよ」
 そういったのは、古泉である。どうやら、古泉の父親の代理で出るようだ。合同クリスマスだけで来たわけではなかっ
たようだ。言うまでもなく、橘も一緒に出るわけだ。
 「キョン君も佐々っちと一緒に来てみてはどうだい?大人の世界、見てみるのもいいかもよ」
 そう言われて、少し考えたのだが、佐々木が「面白そうだ」と言ったので、結局二人で行くことにした。

 「さっさっと切り上げて来なさいよ。皆合同クリスマス会楽しみできたんだから」
 いささか無礼な発言の主は、言うまでもなく涼宮ハルヒ。
 会場をタダで貸してもらって、おまけに料理まで出してもらっているんだ。少しぐらい待ってろ。鶴屋さんにも立場と
いうものがあるんだから、そこは尊重しろ。
 俺がそうたしなめると、「まあ、キョンの言うとおりね。でも、なるべく早く来なさいよ。全員揃ってからクリスマス
会を始めると決めているんだから」と言って、あっさりおとなしくなった。

 「案外君の言うことは涼宮さんは聞くんだね」
 佐々木はそう言って笑っていたが、、単なる気まぐれだろう。涼宮に振り回されている古泉を見ているとそう思うのだが。
 
 忘年会会場に行く途中、佐々木は、橘が古泉にしたみたいに、俺の腕に自分の腕を絡ませた。
 「僕も君にしっかりエスコートしてもらうよ、キョン」
 
57この名無しがすごい!:2013/02/21(木) 22:52:43.80 ID:4RYNI6dh
しえん
なんだかこの改変で一番得してるのは国木田な気がしてきた
58 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/21(木) 23:20:41.89 ID:WxY1WFLP
しえん
59 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/22(金) 04:48:56.52 ID:Tuh+QmIL
おやすみ
60この名無しがすごい!:2013/02/22(金) 12:25:45.45 ID:z03eIOnO
なんだか今年は体の調子が良いですよ佐々木さん
厚手のセーターは2〜3回しか必要としなかったし、花粉症の症状もさほど出てないし
61この名無しがすごい!:2013/02/22(金) 20:35:36.89 ID:h6ag5fUI
佐々木さん、こんばんは
62『白と黒』:2013/02/22(金) 21:33:42.84 ID:MibE9YfK
佐々木から貰ったチョコレート。あの悪夢のリップスティックチョコレートだったわけだが……
SOS団の団室。俺はハルヒ達と『お返し』について話していた。
「受けた恩は、倍返し。受けた仇は三倍返しだよな。」
俺から相談を受けたハルヒ達は、興味津々といった感じだ。
「男の夢を叶えた、出来た彼女じゃない。」
「叶えたというよりは、はめられたというべきか。」
長門がポツリと言う。
「ナニを?」
「いや、そりゃハメ……って、やかましい!」
全員が、手を叩いて笑う。
「ま、製菓会社の陰謀に乗るなら、キャンディやマシュマロがお返しとしては適当じゃない?」
「捻りがないな。」
「ジュエルリングとかはどうですかぁ?あの指輪飴。可愛いですよ?」
ハルヒが朝比奈さんの手を取る。
「みくるちゃん、給料三ヶ月分です、受け取ってください……」
「やっすッ!給料安ッ!仕入値なら月給12円かよ!」
思わず突っ込み、全員が笑う。
「古泉くんは、お返し決めたの?」
「ええ。……ホワイトデーですし、ね?」
ニヤリと笑う古泉。
「「「「うわぁ……」」」」
皆が引く。エロ笑いはやめろ、古泉。
「こんな鬼畜エロは放っておくとして、キョンくんどうします?手作りするなら手伝いますよぉ?」
ありがとうございます、朝比奈さん。
「手作りするなら呼んで欲しい。失敗作は私が食べる。」
そっちかい、長門!
「なら、あたし達へのお返しはあんたの手作り!で、あたし達が有希の家で手伝う、と。
佐々木さんには、別口で作ってあげなさい。」
なるほど。お前にしては名案だな、ハルヒ。
「では僕は皆さんに……」
「あ、ルイヴィトンのスハリのお財布がいいですぅ。」
「あたしエルメスのトートバッグ!ガーデンファイル!あれ便利だし!」
「……昔の学術書……」
……PCで調べると、全てとんでもない額だ。古泉が唖然としている……。すまん。力にはなれん。頑張れ、古泉。
今日もまたSOS団は平和だ。

「あなたはね!」

END

佐々キョンのSOS団話。敢えて佐々木が出てこないという、変化球にしてみました。
63この名無しがすごい!:2013/02/22(金) 21:58:03.60 ID:z03eIOnO
>>62ワラタGJ!
なにげにみくるが訂正みくるまでも黒いのが多少気にはなるが、みんな原作より人間味があってキョンも毎日が楽しそうだ

一人を除いてw
64佐々木さんのキョンな日常:2013/02/22(金) 22:35:29.22 ID:TjexFuaO
佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その5

 鶴屋グループの忘年会は、このホテル最大の第一ホールを使用しているのだが、それでも入りきれないほどの人
がいた。
 「取引とかの付き合いがいかに多いかだね」
 佐々木が感心したようにつぶやいたが、それには俺も同意する。将来、鶴屋さんはこの鶴屋グループの当主になる
かもしれないのだ。
 その時に、その横にいるのが国木田なのかどうかわからないが、今二人で並ぶ姿を見てると、そんな未来を想像さ
せられる。
 それにしても、周囲が大人ばかりで、その中に高校生の俺達が居るのは、正直違和感はある。いくら大人ぶっても
、まだ大人と俺たちでは、大きな壁が存在するのだ。
 いつかはこういうところに自然に溶け込める様になるのだろう。その時が来るまでは、俺達はさまざまな経験を積み
、学んで行かなければならないのだ。いつまでもガキのままではいられないし、いるべきではないのだから。

 ”ん?あれは……”
 たくさんの招待客の中に、俺は良く見知った顔を見つけた。
 ”あれは佐々木の母親じゃないか”
 佐々木と良く似た清楚な感じのする、美人の母親は、いかにも大人の雰囲気を漂わせていて、キャリアウーマンとい
う言葉がピッタリ似合う素敵な女性だ。佐々木が大人になれば、こういう風になるのだろうと想像させられる。
 その母親の隣には、紳士という言葉が良く似合いそうな男性がいて何か言葉を交わしている。おそらく会社の同僚と
観た。
 「おい、佐々木」
 俺が声を掛け、そちらの方を指差して佐々木も気付いたようだ。
 「母親の会社も鶴屋さんの所と会社と取引していたとはね。世間は意外なところで繋がっているんだね。そういえば、
今日は会社関係の会合があるとは話していたけど」
 どうする、声を掛けるか?
 「いや、いいよ。どうも外で会うのは、ましてやこんなところで顔を会わせるのも気恥かしいのでね」
 まあ、佐々木の気持ちは良く分かる。俺も同じ状況だったら、親とは顔を合わせたくはないものだ。
 とりあえず、俺達は乾杯が終わってから、この場を去ることに決めた。

 
 後から思えば、この時の事は、俺と佐々木の関係の一つの分岐点に繋がっていたのだが、俺も佐々木もこの時は、全く
そんなことには気付いていなかった。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

「遅いわね、まだ終わらないのかしら」
 あたしは少し退屈だった。
 鶴屋さんのホテルの小ホールに、SOS団の団員と文芸部の部員達とその連れ。
 すでに準備は整っている。後はキョンや古泉君、鶴屋さん達が来るのを待つばかりだ。

 「ねえねえ、長門さん、キョン君は何をプレゼントしてくれたの?」
 朝倉が優希に尋ねている。
 キョンが朝倉達カップル組にプレゼントしたのはペアのマグカップ。全員別々でデザインもいいものだった。
 あたしには手袋、みくるちゃんにはエプロン。あたしの手袋は布地の肌触りが良くて、両手を寒さから守ってくれる
機能性とデザインを両立させたものだった。
 キョンの、皆に対する思いやりが感じられる。その事があたしには素直にうれしかった。
 この室内に飾られたクリスマスツリーを見ると、学園祭の事を思い出す。クラスの出し物の宣伝をしていたあたしに、
風邪をひくぞ、と言って、サンタの衣装を着せてくれたこと。
 キョンにとっては、何気ないことなんだろうけど、あたしには大切な思い出。
 キョンがくれた手袋のように、あたしの心を温かさで包み込んでいた。
65この名無しがすごい!:2013/02/22(金) 22:47:42.90 ID:z03eIOnO
支援ー
分岐点てことは、挨拶しといた方が良かったの……か?ちびっと不安
66『おさななじみ』:2013/02/23(土) 01:12:17.97 ID:JNOaJlZw
「キョンは、昔から変な子が好きだからね。」
高校生活。どうやら変わらずに国木田とは仲良く過ごせそうだ。
「変な子?それって女か?」
「うん。佐々木さんって人で、キョンの……」
慌てて口を塞ぎ、俺は国木田に耳打ちした。
「……何を言うつもりだ。」
「ん?『嫁』って。」
谷口が立ち上がる。
「よ、嫁?!まさかお前……」
「中学公認カップルだったしね。いや、小学校同じ人からしたら、幼稚園かららしいけど。」
……ったく。
「佐々木とは付き合ってもいないし、婚姻関係を結んだ覚えはない。」
中学から言われ続けた事だし、今更目くじらも立てんがな。
……後ろから安堵の溜め息がしたのは気のせいだろうか。
「まぁいいや。それはそうと、お前随分可愛い弁当だな。」
谷口の声に、俺は弁当を見る。このラブリーな絵柄の弁当箱は……
「……ちっ。あいつ間違えやがったな。佐々木の弁当箱じゃねぇか。」
とても足りんが、仕方なかろう。俺は箸をそのまま使い、食べる。
「……き、気にならんのか?異性の箸……」
「今更気にならん。」
好き嫌い多いからな、あいつは。昔からしょっちゅうあいつの残飯処理をやっていたんだ。別に気になりもせん。
……後ろの席のダウナーさが増す。気分悪いな、全く。

「へ、閉鎖空間が!」

「……あら?間違ったのかしら。」
昼休み。弁当を見た私は、それがキョンのドカベンだと気付く。
「(共通のバッグもこまりものね。)」
同じ中学の子が、弁当をのぞきこむ。
「佐々木さん、こんな食べたっけ?」
「いや、多分間違い。これはキョンの弁当だわ。」
「えー?キョンって?」
違う中学の子が、同じ中学の子に尋ねる。
「ああ、佐々木さんの旦那。」
やれやれ。またか。
「キョンとは付き合ってもいないし、婚姻関係を結んだ覚えはないわ。」

「薄桃色の閉鎖空間は、居心地最高なのです!……安らぎ過ぎて目的すら忘れそうなのです……ぐぅ……」
67佐々木さんのキョンな日常:2013/02/23(土) 04:11:19.52 ID:6wpWmUYY
    佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その6

 キョン君――彼は皆の分のクリスマスプレゼントを用意してくれていた。
 「長門さん、その中身気になるわね。開けて見てみようよ」
 朝倉さん達へのプレゼントは、ペアのマグカップだった。くまもんとかいうキャラが描かれたカップは、おそらく中河
君をイメージして買ってきたのだろう。
 涼宮さんに彼が買ってきたのは手袋だった。私には何を買ってくれたのだろうか?
 本当は家に帰ってから開けようかと思っていたけど、私も観て見たいと思い、プレゼントを開けてみることにした。
 
 「え、それ、いいじゃないの!うらやましい〜」
 彼が私にプレゼントしてくれたものは、おしゃれなベレー帽子。水色と紫を基調とした明るい色のウール使用の、暖かい
帽子。左側に子猫の刺繍があるのがアクセントになっている。
 「キョン君は長門さんの事を気にかけているよね。明らかに私達とは扱いが違うような気がする」
 朝倉さんは少し膨れ面だ。
 その言葉が当たっているかどうかはわからないけど、もしそうだとしたら本当に嬉しい。
 佐々木さんみたいに、彼の”特別”にはなれないけど、彼が気にかけてくれる存在であるだけで、私は満足だ。
 「あ、朝倉さん。実は自分から朝倉さんにプレゼントがありまして……後ほどお渡ししますが、受け取っていただけま
すか?」
 突然中河君に言われて、朝倉さんはキョトンとしたような顔をして、それから顔が真っ赤になった。
 その様子がおかしくて、思わず私は口元を押さえて笑っていた。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 挨拶もおわり、全員が合同クリスマス会の会場である小ホールに勢ぞろいする。
 料理や飲み物、デザートが運ばれており、すでに準備万端だ。
 「そんじゃ、皆の衆、SOS団と文芸部、その仲間達の友情と絆に乾杯するにょろ。そしてメリークリスマス!!」
 鶴屋さんの音頭で、飲み物が入ったグラスが高々と上げられ乾杯して、グラスを合わせる。
 クラッカーの音が響き、楽しいパーティの幕開けである。

 さすがは一流ホテルの料理は一味違う。どれもこれも美味しい。どうやったらこんな料理が作れるんだ?
 涼宮がガツガツとむさぼる様に食っている。少しゆっくり食えよ。料理はいっぱいあるんだから。
 しかし、育ちの違いと言うか、喰い方にそれぞれの特徴と言うのが見えるな。
 「どれも美味しいね。本当に鶴屋さんには感謝してもしきれないくらいだ」
 後で、全員で鶴屋さんにお礼を言わなければならないな。あの人のおかげで、こんな楽しい時間を過ごせるのだから。
 「それだけではないよ、キョン。キミにも感謝だ。キミが皆に気遣ってくれるから、僕らは楽しく過ごせるんだ」
 そうかな。俺はそんな大したことはしていないんだが。
 「謙遜しなくていいよ、キョン。それにね、僕は君とこんな素敵な時間を共に過ごせることが、楽しくてしかたないんだ」
 佐々木が俺の眼をまっすぐ見ながらそう言った。

 
68佐々木さんのキョンな日常:2013/02/23(土) 04:12:09.70 ID:6wpWmUYY
「キョン、僕にとって何よりも大事なものは、君と共に過ごす時間だよ。それこそが僕に君が与えてくれる最高のプレゼント
なんだ」
 何気ない日常の中にある幸せな時間。共に過ごす暖かな時間。かけがえのない、どんなイルミネーションよりも輝いている心の
宝石。大切な人を思う心。
 「キョン。僕は……私は……」

 「何あんた達二人で世界をつくっているのよ!!」
 良い雰囲気を破壊神の如くぶち壊してくれたのは、涼宮ハルヒだった。
 何か顔が赤いが、うん?息もアル……まさか、こいつ!
 「おい、涼宮、お前、何飲んだんだ!」
 床に転がっているワイン瓶、シャンパンにいわゆるアルコール飲料の数々。
 「誰が持ち込んだんだ!」
 「のりょ〜ん。私なんだな、これが!」
 陽気な鶴屋さんが更に陽気で悪乗りしすぎている。
 気がつくと、室内はカオスと化しており、まともなのは俺と佐々木、長門に古泉だけだった。谷口の馬鹿は既に潰れている。
 「これはまずい。古泉、とりあえずこれ以上アルコール類を飲ませるな。片付けるぞ」
 「確かにあなたのいうとおりですね。早速……うわっ!?」
 「逃しませんよ、一樹さん」
 表情が朱色に染まっている橘が、古泉の頭を掴み、自分の顔を近づける。こいつも相当入っているようだ。
 「貴方を涼宮さんなんかに渡しませんからね」
 そう言って、橘は皆の眼の前で、古泉とキスをした。

 ……もはや無茶苦茶である。この状態はその後、一時間程続いた。
69この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 08:42:24.36 ID:t+ue/Pau
乙&支援
>>66
そっけない態度をとりながら、内心嬉しい佐々木さんかわいいw
薄桃閉鎖空間に長居するきょこたんに悪戯するなら今のうち?

>>67-68
ハルヒの割り込みさえなければに尽きますなー
アルコールもどうやら阿鼻叫喚の嵐とまではいかなそうでほっと一息
70『おさななじみ』:2013/02/23(土) 08:47:18.06 ID:JNOaJlZw
涼宮の巻き起こす珍妙な事件に巻き込まれ……

「私は対(ry」
「未来(ry」
「(ry」って、僕だけ扱い酷くないですか?!

という、不可思議な状況になった。

「へぇ。不可思議だね。」
今日も佐々木と勉強しながら、ゆっくりと話す。佐々木は深く興味をそそられているようだ。
「あいつらの世迷い言が本当か嘘かはわからん。眉唾物なんだが、俺は実際に朝倉に襲われ、未来の朝比奈さんを見て、涼宮の作る閉鎖空間を見たからなぁ。」
「ふむ……。では次の放課後に僕も北高にお邪魔しようかな。何かの部活の使いという事で。
すまないけど、放課後に校門にいてくれないかい?」
こうした場合の佐々木は、何を言っても聞きはしない。結局、次の日の放課後、佐々木は北高にやって来た。
「やぁ、キョン。」
「おう。行くか。」
俺は佐々木の手を引く。そういや、こうして二人で学校を歩くのは中学以来か。途中、谷口と国木田に会う。
「やぁ、国木田くん。卒業以来だね。」
「佐々木さんもお元気そうで、何より。」
また皆で遊びに行こうという話をし、二人と別れた。谷口は唖然としていたが、何かおかしかったか?

「……あんまり自然に手を繋いでいるから、理解出来なかったぜ……」
「言ったろ?佐々木さんはキョンの嫁、キョンは佐々木さんの旦那って呼ばれていた、って。」

文芸部室に入る。皆、何故か一斉に目を丸くしている。
「ち、ちょっとキョン!その人誰?!」
ああ、こいつは……
「「幼馴染み。」」
声がハモる。
「か、彼女じゃなくて?」
全く。こいつもほざくか。思わず肩を竦める。佐々木も同じリアクションをしているが、まぁこのクセは佐々木譲りだしな。
「「親友。」」
……涼宮は、ますます疑惑を強めたらしい。
71 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/23(土) 09:05:18.39 ID:9rnneMli
ほしゅ
72『おさななじみ』:2013/02/23(土) 10:05:00.70 ID:JNOaJlZw
結局普通の団活をしたわけだが……
古泉と将棋をしていると、涼宮が佐々木にカードで勝負を挑んでいた。
「涼宮、やめとけ。」
「何で?」
「ブラフとイカサマが凄まじく上手いぞ。佐々木は。こないだも巻き上げられて、スタバ奢らされた。」
「くっくっくっくっ。キミに仕込まれた手練手管さ。」
「……面白いじゃない!佐々木さん、勝負!イカサマもあたしが見抜けばいいだけだわ!」

ポーカー。イカサマ対神様。
勝敗は、佐々木の7勝8敗。長門、古泉に言わせると、涼宮に土をつけ、かつイカサマを読ませなかった事自体が凄いそうだが。
「強いね、涼宮さん。」
「やっぱりイカサマしたの?」
「したわよ?ヒラで打って勝てたのは、二回だけ。あとは全部イカサマとブラフ。
あなたが賢い人でよかった。警戒しているからこそ、かえってやりやすかったわ。」
佐々木の手口は、ボトムディールと呼ばれる仕込みと、ブラフ。
偶発的な事故を装いカードをわざと見せたり、カードに傷を法則性があるようにつけたり、表情で演技したり。涼宮が佐々木をよく観察していないと出来ない手口だ。
「見事に逆手に取られたってわけね、この女狐……!」
涼宮にすると、見事にしてやられた、というところか。
まぁこれをきっかけに、二人が仲良くなるんだから、女ってわからねぇな。
佐々木はSOS団の準団員となり、土曜日は不思議探索に関わっている。
古泉は、最近涼宮の閉鎖空間がカラーになり、危険性がなくなりつつあると言う。佐々木と仲良くなり、満ち足りたからか?
まぁ、俺も佐々木といられるのは嬉しいんだが。
「キョン、行くわよ!佐々木さんも!いちゃつくのは後!」
「おう。」
「くっくっ。」
まぁ、平和が一番だ。涼宮達の背中を、俺と佐々木は手を繋いで追い掛けた。

「め、目に痛い位のピンク色なのです!居ると、それだけでロマンチックが止まらないのです!」
どこかの超能力者が七転八倒しているのは、また別の話だ。

END
73この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 11:53:54.19 ID:+uYf0cr5
otu
74この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 14:47:59.25 ID:BtcFeQGF
>>72
乙です
75この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 16:19:21.23 ID:t+ue/Pau
続いてたのね乙乙
この佐々木さん空間は、放っといちゃいけないんだろうか?やっぱり世界を侵食してしまうのかな
76この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 16:50:02.99 ID:JNOaJlZw
>>75
その後の解釈はそれぞれです。
世界を侵食して、愛溢れるピンクな世界になるか…
そこに固着し、幸せパワースポット的な扱いになるか…
嫉妬に狂ったきょこたんが、佐々木奪還を目指したきょっこ団を結成するか…
私は3が楽しそうだと思いますので、3の解釈をしていますw
77この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 17:26:15.87 ID:t+ue/Pau
>>76把握っす
安価ネタ拾い次第では続編来そうな気配ですぬ
78佐々木さんのキョンな日常:2013/02/23(土) 20:50:29.37 ID:gCFNe3j0
  佐々木さんのキョンな日常 白銀の二人その7

「ちょっとやりすぎたかね」
 鶴屋さんが笑いながらそう言ったが、少しどころか大分ハメを外した気がする。
 古泉は橘のキス攻撃にお手上げ、国木田、谷口、中河は撃沈、朝比奈さんに朝倉も同様、涼宮はワイン瓶抱えて
眠り込んでいる。かろうじて俺と佐々木と長門がまともだった。
 それと意外だったのが周防で、相当酒に強いのか、ケロッとした表情でいて谷口を介抱していた。
 「とりあえず、酔い潰れているのは我が家に運ぶとするかね。泊まってもらうことにするよ。キョン君達も泊ま
るかい?」
 いや、俺達は帰りますよ。そこまで世話になるのも申し訳ないですし。
 「僕も戻ります。森さんに怒られそうですが」
 橘は古泉にもたれ掛かって眠っている。
 「わかった。んじゃ、新川さん達に手伝ってもらって、ここを出るとしようかね。あ、バスは裏口に回してもらっ
たがいいね」

 マイクロバスの横を、赤いスバルBRZが走り抜けていく。
 古泉は橘を背負ってBRZまで運んでいたが、その様子は妹をいたわる兄のようにも見えた。
 宴の後で、バス内は静かだった。酔っ払い共を運ぶのは苦労したが、新川さんやホテルのスタッフが手伝ってくれた
ので、どうにかできた。
 なお、谷口は周防がタクシーを呼んで、一緒に乗って帰った。
 「果てさて、真っ直ぐ帰ったのかね?」
 鶴屋さんがしれっとそんなことを言っていたが。

 俺と佐々木、長門と朝倉は長門たちのマンションの前で降ろしてもらった。朝倉がある程度回復して、歩ける程度には
なったのでそうしたのだ。
 「それじゃ、キョン君。おねーさんは今日はとても楽しかったよ。みんなに感謝するっさ」
 いえいえ、お礼を言うのはこちらの方です。散々世話になり、大分迷惑をかけてしまって。
 「気にしなくていいよ。私はね、キョン君。SOS団と文芸部のみんなには感謝しているんだわ。こんな楽しい学生生活
を送れることにね。今だけの、仲間と共に過ごす時間は、何物にも変えられない大切な宝物なんだよ」
 笑顔の中にある真剣な言葉。鶴屋家次期当主としての自覚を、あのグル-プのパーティで鶴屋さんは感じたのかもしれない。
 いつか人は大人になる。他人や世の中に頼る存在から、世の中や他人を支える存在へと人は成長するのだ。
 「それじゃ、みんなお疲れさん。そしてもう一度、☆*::*:☆MerryXmas☆:*::*☆!」
 
 「キョン君、今日はありがとう。こんないいプレゼントまでもらって」
 「私たちも皆の分を用意していたんだけど、あのバカ騒ぎで渡せなかったから、また今度ね」
 朝倉は少し寝ぼけた感じでそう言った。
 「でも、朝倉さん、ちゃんと中河君から何かもらっていたよね」
 「え、み、見てたの?」
 中河め、酔っ払っていても、大事なことはしっかり忘れてはいなかったようだ。
 「それじゃ、おやすみなさい」
 「ああ、お休み」
  
 
79佐々木さんのキョンな日常:2013/02/23(土) 20:51:49.00 ID:gCFNe3j0
俺と佐々木は佐々木の自宅へ向けて歩き出す。
 「キョン、見てごらんよ」
 いつの間にか雪がちらつき始めていた。
 「ホワイト・クリスマスになるのかな」
 だとすればロマンチックだ。
 歩く人々の口から、歓声が上がっている。
 佐々木が雪に手を伸ばす。白い雪の妖精の様に。
 「そういえば、キョン。僕も君にプレゼントするものがあったんだ。あの騒ぎのなかじゃとても渡せなかったから、今渡す
よ。受け取ってくれ。キョン」
 佐々木はそう言って、バックの中から紙袋を取り出す。
 「開けていいか」
 「どうぞ、遠慮なく」
 開けてみると、中に入っていたのは、とても暖かそうな、白いマフラーだった。
 「本当は手編みをあげたかったんだけど、そんな技術は持っていないんで」
 これで十分すぎるくらいだよ。ありがとう、佐々木。
 「そうだ、キョン。今、君の首にそれを巻いて見たいのだが、ちょっといいかな?」
 お願いしますよ。
 俺は身をかがめる。

 「もう一つ、プレゼントがあるんだ」

 マフラーを俺の首に巻きつけながら佐々木はそう囁いた。そして――

 俺の唇に佐々木に唇が重なっていた。

 柔らかい唇の感触が残っていた。
 「キョン。僕の心を、君を大切に思い、異性として好きだという僕の心を受け取って欲しい」
 口調はいつものとおり。でも、顔は朱色に染まっている。身体が少し震えている。
 佐々木が勇気を振り絞って、俺に気持ちを伝えてくれた。

 俺は佐々木をそっと抱きしめる。今度は俺から佐々木にキスをする。
 「ありがとう、佐々木。受け取らせてもらうよ、お前の気持ち」
 佐々木が俺の体を抱きしめ返す。
 雪が少し強く降ってきて、世界が白銀の色に染まっていく。
 その中で、俺達はお互いのぬくもりを感じていた。
 
80この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 21:16:15.12 ID:t+ue/Pau
何処からかホイットニー・ヒューストンが聞こえて来ますわあ〜
漸く、漸く此処まで辿り着いた二人に一時の幸せを!
81この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 22:26:25.42 ID:JNOaJlZw
読んだ後に、ついついビートルズの『something』を聴いてしまった。
自分が書いたヤツだと、どうしたって感情移入しずらいので、人様が書く佐々キョンの幸せ話を読むと幸せな気分になる……。
82この名無しがすごい!:2013/02/23(土) 22:58:19.23 ID:+uYf0cr5
佐々木さんの声優はベテラン実力派声優にして欲しい
83この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 00:19:32.31 ID:xNjvJB4P
>>79
乙です
84 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/24(日) 03:29:39.50 ID:Y/YdPoMt
おつおつ
85この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 09:07:09.60 ID:5Iqkmy/v
この日常シリーズはホントに甘々で面白いな。
本編なんか、意味不明な用語やダラダラした理屈のオンパレードで
適当に読み進んだが。
86『佐々キョンで『間』を考えよう』:2013/02/24(日) 13:28:59.13 ID:OHrJuG3h
部誌を書いていて、俺の話には『間』がなく単調だ、と佐々木から指摘を受けた。
「うむ……」
なかなかに難しい。
「まぁ、間を詰めて、テンポよくやる手法もあるけどね。」
「大体が、恋愛小説なんて畑違いもいいところだ。」
話のモデルが佐々木なだけにな。
「会話の間は、登場人物の感情や情景を表すのに、一番大切だよ。」
「そんなもんかね。」
「このヒロインが、包丁で指を切ってしまって、主役が止血するシーンなんて、ここは勿体無い。
ここで間を置くと、実に良い感じに主役にアプローチしている風になる。」
ほう。矢鱈と具体的だな。

『「痛っ!」
咲樹が指を切る。
「何やってんだ?ったく。」
とりあえずは何も拭くものがなかったので、口で舐めて止血した。
「どうだい?僕の血は甘かったかい?」
ニヤリと笑う咲樹。俺は咲樹に一言言った。
「バーカ。」』

「この小節は、『咲樹』視点ならこうなると思うよ。」

『包丁で指を切ってしまったら、京が近付いてきた。何をするのかと思ったら、京は私の手を取る。
「何やってんだ?ったく。」
深く切ってはいないが、指先は神経の塊だ。やはり痛い。伝う血を拭かなくてはと思っていたら、京は私の指先を口に含んだ。
一瞬頭が真っ白になったが、すぐに考え直す。彼は善意でしてくれているのだ。
しかし、私の指先に触れる彼の口唇、舌の感触は、私の指先から脳へとダイレクトに刺激を送る。

――これじゃ、指先に嫉妬してしまいそうだ。

止血を終え、京が離れる。口唇の感触が、指先から離れない。
私は絆創膏越しに、指先に口唇を寄せた。
「……どうだい?僕の血は。

…………甘かったかい?」

真っ赤になった彼の頬を見て、私はつい笑みが溢れた。
「バーカ。」
ぶっきらぼうに、京が後ろを向いて歩き去った。
……クラスの皆に囃し立てられる。こんなのも、あなたとなら悪くない。』

「どうだい?」
どうでもいいが、お前顔真っ赤だぞ。
しかし格段に良くなった。流石は佐々木だ。よし、なら主役も意識しながらやっていた、と書き直してみるか。
87『佐々キョンで『間』を考えよう』:2013/02/24(日) 14:11:42.68 ID:OHrJuG3h
それからも佐々木監修で、俺の小説は続いた。
俺一人では、とても書けなかった世界だ。ありがとう、佐々木。やはり持つべきは親友だ!
部誌でハルヒにどやされなくて済む!

俺は喜び勇んで部誌を提出した。

「誰が官能小説書けって言ったぁーッ!このエロキョンがぁーッ!」

ハルヒが真っ赤になり叫び、長門が気持ち頬を染める。朝比奈さんは真っ赤、古泉までもが顔が赤い。

何故だ?!

キョン校訂ver
『調理実習。今日は咲樹達と同じグループだ。白魚のような、と表現される手だが、そこは同感だ。
咲樹の手が包丁を握り、野菜の皮を剥く。俺は片付けだ。
「痛ッ!」
短い叫び。咲樹を見ると、咲樹は指先から血を流していた。
「何やってんだ?全く。」
包丁で切ってしまったようだ。俺は咲樹の手を取った。
……白と赤のコントラスト。流れる赤い血は、透き通った赤でなく、生命の赤。

それは、好奇心だったのかも知れない。俺はその生命の雫を口に含んだ。

口唇に指先を感じ…舌で咲樹の生命を味わう。鉄臭い味の中にある、『咲樹』の味。それは形容のしようのない味だ。
甘い、のかも知れない。

咲樹を食べているような感覚に陥る。――――我ながら危険思考だ。

止血を確認し、絆創膏を貼る。咲樹は指先を口唇に持っていくと、ニヤリと笑う。
「どうだい?僕の血は。」
どうも何も。突飛な行動に出たのは悪かった。咲樹は俺の肩に手を置き、耳許で囁く。

「…………甘かったかい?」

それだけ言うと、咲樹は身を離した。
「バーカ。」
……クラスの連中が囃し立てる声がしたような気がする。
どうやら俺は咲樹を意識しているようだ……』

「……実際にこうあれば苦労してないんだけどね。」
「き、貴様、一事が万事この内容を『モデルあり』として現地人に書かせ、涼宮ハルヒに読ませたのか?!」
「あ、悪魔なのです……!」
「――官――能――――」
「ちょっとした『間』と遊び心さ。」

END
88この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 16:28:17.78 ID:4lZuCe1C
おつ
ふふふ、この程度で官能小説に見えるとはどうやらSOSの面々は皆相当に妄想力が豊かのようじゃw



ところで作内の登場人物の名前といい関係といい、某アニメを想像させるのですが…
89 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/24(日) 16:30:36.88 ID:Y/YdPoMt
おつ
90この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 16:53:50.44 ID:OHrJuG3h
>>88
咲-saki-ですね。言われてみると似てますw

実際には
佐々木→咲樹(さき)
キョン→京(きょう)
と変えただけという。

直接的なエロよりは、こうした雰囲気的なエロスが大好物です。
全年齢対象ですし、多少加減しましたw
91この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 18:17:38.78 ID:xNjvJB4P
>>90
なるほど
92この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 18:50:22.97 ID:4lZuCe1C
>>90
京咲スレはみんなキョンと佐々木さんに置き換えて読んでます
このスレにはそんな人が多かったりするのでせうか
93この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 18:58:47.63 ID:h3zlIFaj
他作品のファンからするとそんな読まれ方されるのは心外だろうし、それ以上はやめたまえ
94この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 19:44:05.55 ID:OHrJuG3h
>>92
楽しみ方は、それぞれです。

こういうちょっとエロチックなものを書くと、エロいの書きたくなりますね。
ギリギリ全年齢対象、エロい佐々キョンを、今日明日に一本上げようと思います。
95 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/24(日) 21:36:18.61 ID:Y/YdPoMt
>>92
さすがに、それはない
96この名無しがすごい!:2013/02/24(日) 21:40:49.88 ID:4cxvPuzQ
初期のハルヒはともかく最近のハルヒはウブになってきたって感じなんだよね。

逆に佐々木さんはキョンと話しているときは時折きわどいこと言ってくる。
調子に乗ってセクハラかますと手痛い反撃なり制裁受けそうだけどね。
97『ホラーな話』:2013/02/24(日) 23:37:38.95 ID:OHrJuG3h
何かと話題のホラー。
「マカロニホラーかい?全く、キミらしい。」
「うるせぇ。」
ホラーが苦手な妹は当然避難。こうしたホラーは部屋を薄暗くして見るに限る。
佐々木はおやつに、ディップを持ってきている。最近は蜂蜜につけて食べるのが好きらしい。『チーズも捨てがたい』との本人の弁だ。

血と臓物が飛び散るマカロニホラー。婦女子の裸体にかかる血が艶かしい。

「ねぇ、キョン。」
「ん?」
佐々木が俺に寄り掛かる。
「こうした血糊って、インクなのかしら?」
「さぁな。」
インクなら後が大変そうだが。
「インクだとしたら、さらりとし過ぎだと思うが。もっと粘っこいもんじゃねぇか?ゼラチンとか。」
「ふむ。意外とハチミツだったり?」
かも知れんな。タイムリーに、そこにハチミツがある。お前が試しに身体に塗ってみろ。
「くっくっ。お肌には良さそうだが、遠慮しておくよ。」
ディップにハチミツをつける佐々木。どうでもいいが、よくホラー見ながら食えるな。
「キミも食べたまえ。」
佐々木が、ディップを渡してきた。
物語が佳境に入る。女の子が追い詰められ、血塗れになるグロテスクなシーン。
シーンに集中していると、ハチミツが手に零れてしまった。
そこに、佐々木の口唇が寄る。ぬめり、とした感触と共に感じる佐々木の体温。
「……どうしたんだい?画面に集中したまえよ。」
こ、こいつ……!
佐々木は俺のTシャツを捲り、画面の女の子が刺された腹にハチミツを垂らした。
「お、おい!」
そこに寄る、佐々木の口唇……。な、何か変な気分になっちまう……。
「画面に集中したまえ、と言ったはずだよ?」
とは言えど、気もそぞろだ。佐々木の指先についたハチミツが、胸をなぞる。
「……声から察するに、一番良いシーンだろう?」
ゾンビに食べられる女の子。こうしたエグいシーンもマカロニホラーの魅力ではある。
胸を千切られ、臓物を引き摺り出され……

佐々木が俺を引き倒した。佐々木の口唇が胸を這う。まるで俺自身が画面にいるような錯覚……

血の泥沼に沈む女の子が、ゾンビに食べられる。ぐちゃぐちゃの内臓を弄られ、溢れる血……

ああ、やべぇ……すっげぇ気持ち良さそう……

俺は佐々木の一部に手を伸ばした。既に熱く湿ったそこは、どこまでも画面の感触に近く……

――――危険だな――――我ながら――――

そんな事を思いながら、深く、深く佐々木に沈んでいった……。
98『ホラーな話』:2013/02/24(日) 23:53:29.88 ID:OHrJuG3h
「……ったく、もうホラーは見ないからな。」
結局、殆ど内容なんて覚えてもいない。佐々木は、くっくっと含み笑いをしている。
「いいじゃないか、ヒロインとゾンビ、両方を味わえて。」
「言うな、アホ!それに食い物粗末にすんな!」
匂いがするので、窓を開ける。妹に感付かれたらどうしてくれる!
「くっくっ。さて、次は何を見る?」
こ、コノヤロウ……!となりゃ……お前にとってホラーより怖いものを見せてやる。

「お前の大好きな、ラブロマンスだ。」

俺の言葉に佐々木の顔がひきつった。
「あ、アクションにしないかい?」
「聞こえんな。」
こいつはラブロマンスが『痒くなる』と言って、大の苦手だからなぁ。いい気味だ。

「さて、カップル御用達の作品を借りるか。妹やミヨキチも誘うかね。さ、行くぞ佐々木。」
「いやぁあぁぁぁぁあ!」

ホラーより恐ろしきは、人の怨み、とな。

END

全年齢対象、エロ攻め佐々木でした。
キョンのモノローグを、なるだけキモくさせないように頑張ってみましたw
99 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/25(月) 04:04:34.18 ID:o6LTNwDp
おつ
100この名無しがすごい!:2013/02/25(月) 07:21:08.76 ID:D3bAKnv5
>>92
気持ち悪い
101この名無しがすごい!:2013/02/25(月) 12:28:57.08 ID:HJkK1H7D
おつおつ
正直この前のよりよっぽどエロいw
102この名無しがすごい!:2013/02/25(月) 22:00:20.44 ID:in21su/G
佐々木さん今晩は
103この名無しがすごい!:2013/02/25(月) 22:06:46.88 ID:HJkK1H7D
佐々木さんに相応しいオノマトペを探してるが、なかなか見つからない
104佐々木さんのキョンな日常:2013/02/25(月) 23:42:03.11 ID:v7rHMJvH
     佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその1

 大晦日の夕方5時。玄関前にて。
 「少し早くないかな?」
 「そうでもないさ。今から行かないと行列に並ぶハメになるからな。それに今回はコイツがついてくるし」
 俺の後ろには、妹の姿があった。
 「いつも連れて行け、てうるさいからな。今日は連れて行ってやるさ」

 既に今年も残すところ、あと一日。一年を締めくくる大晦日の夕方に俺と佐々木は、年越し蕎麦を食べに行
くことにした。最近評判の「多丸蕎麦」という、兄弟で営業している蕎麦屋の記事を佐々木が見つけ出して、
ここに行ってみようと言いだしたのだ。
 ただ、昔、俺は大晦日に蕎麦屋に家族と行き、えらく待たされた経験があるので、それを踏まえて早めに行
くことにしたのだ。

 俺は白いマフラーを首に巻き、佐々木は白いポンチョに帽子――すなわち、二人ともお互いにクリスマスに
もらったプレゼントを着てきたわけである。
 別に申し合わせた訳ではなく、単なる偶然だが、俺達はお互いが大切な存在であることを、あの日認識し合い、
今までの関係より、少し前へと進んだ。とは言っても、まだ佐々木を「恋人」だと公言するのは照れが残っている。
 じゃあ、どういうふうに紹介するかと問われたら、「俺にとって、一番大事な存在」と答えようと考えているが。
 妹を真ん中に、俺と佐々木と三人で手をつないで歩いているのだが、こうやっているとまるで俺達三人が家族の
様に思えてくる。
 こんな暖かい時間が続いて欲しい、と俺はそう思った。

 俺の読み通り、蕎麦屋はまだ開店したばかりのようで、客はそんなに多くなかった。
 店員は俺たちを置くの座敷席に案内してくれた。
 「いい感じだね」
 趣のある座敷席に座り、お品書きを開く。
 「佐々木、なにを食べたい?」
 「そうだね。外は冷えるから、ここは鴨南蛮蕎麦を行こうかな。キョンは何にする?」
 「俺は衣笠蕎麦にしようかな。ついでにササミの信州揚げとやらも頼んでみるか」
 「妹ちゃんはなんにする?」
 「あたしは天ぷら蕎麦!」
 そうやって賑やかにやっていると、店員が他のお客を座敷席に案内しながら、注文を取りに来た。
 
 「あれ。」
 「おや、こんなところで」
 店員が連れてきた客は、古泉と橘だった。
 「奇遇ですね。あなたがたも年越しの良き風習を味わいに?」
 その通りだ。お前たちもか。
 「ええ。とりあえず、正月には実家に顔を出すことにしましたので、その前に京子と二人で蕎麦を、と思いまして」
 「まあ、顔を出すだけなんですけどね。一樹さん、本当は今年も帰らないつもりだったんですよ。私が説得したから
何とか承知してくれたんですけど」
 おせち料理とか食べないのかよ。
 「こちらの家に京子と作った分がありますから。よかったら、食べに来ませんか。夕方には戻ってきますので」
 
 そんなやりとりを興味深そうに見守っていた妹が古泉たちに話しかける。
 「お兄さんとお姉さんて、結婚しているの?」
 「いいえ。まだ結婚はしていませんよ」
 「そうなの?じゃあ、同棲しているの?」
 ・・・・・・妹よ、どこでそんな言葉を覚えてきた?
 「今は学校が休みだから、一樹さんのおうちに泊まっていますけどね」
 「へえ、お姉ちゃんたち、すごいんだ!」
 何がすごいのかさっぱりわからん。

 「ねえねえ、キョン君も佐々木お姉ちゃんと一緒に住めばいいんだよ。そしたら、いつでも三人で遊びに行けるよ」

 「それは魅力的な提案だね。どうだい、キョン?君の家にしばらく下宿しても構わないかい?」
 ・・・・・・おい、佐々木。妹に悪乗りするなよ。だいたい、俺の家に部屋の余裕はないぞ。
 「ならば、僕の家にするかい?うちなら部屋は空いているよ」
 そう言いながら、佐々木は楽しそうに笑っていた。
105この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 12:24:18.85 ID:qSPvGuPI
支援だー
キョンの部屋で一緒にと言わなかったあたり、まだ照れがあるようだw
106『限界破裂』:2013/02/26(火) 13:29:09.79 ID:aOorttD/
キミを見ていると胸が痛い。
「やぁ、キョン。」
「よう、佐々木。……ああ、嫌だ嫌だ……また近くにテストかよ。」
「どうしようもない人だねぇ、全く。」
守ってあげなくちゃ、壊れちゃうから。
「ほら、教科書を開けたまえ。僕が解説してやろう。」
「うう……」
キミは知らないけれど
「ここは、ここの用法を使うんだよ。」
「……ほう。」
キミは僕の『薬』さ。
「成る程。応用的にはこうなるのか?……ん?違ったか?佐々木。」
「……いや、そうなるよ。すまない、盲点でね。そこは考えつかなかった。」
呑み込んでしまえるのは、僕だけだろう。

「……ん?メール?ハルヒかよ。」

あの子かわいそうで胸が痛い。
いたずらに美しさ安売りしてる。
「…………」
もっと早くにキミと僕が
「……はぁ?!夕方から全員集合だと?!」
出会えていたなら、こんな風にね
「……テスト前に何を考えとるんだ、あいつは……」
傷つけやしないだろう。泣かせたりしないだろう。
「……すまんな。佐々木。」
「いや、構わないよ。……僕も部外者として着いていこうか?」
キミを見ていると胸が痛い。
「やめてくれ。ハルヒの機嫌が悪くなると、古泉が大変な事になる。」
崩れ落ちていくキミは、とても素敵に見える。
「ああ、全く大変だね。」
ここで見ているから、さぁ笑ってごらん。
「ここまでハルヒに気を回す事自体が、おかしな話だがな。」
「くっくっ。」

セラピー。これはセラピー。ただのセラピー。
107『限界破裂』:2013/02/26(火) 13:31:59.59 ID:aOorttD/
僕の上で君が君じゃなくなる。
「んっ……」
どうしようもなく悲しくて淋しい戯れ。
「……何やってんだろうな、俺ら。」
これは悪夢なのさ。
「全く……。」
これはあなたなのさ。
「……やれやれだね、キョン。」
何の意味などないのさ。
キミが汚されちゃうから。
「まだ時間はあるが……」
キミが望む全てを
「さあ、何して欲しい?」
「もう一度するか、佐々木。」
「くっくっ。このエロキョンが。」
誰もいない所で。
「あっ……」
このままキミと限界破裂。

セラピー。これはセラピー。僕のセラピー。

「身体を合わせても、いまだと淋しいだけだな。」
「このままいっちゃおうよ……ね、キョン……」

「……さて、行かないといけねぇな。」
ずっと僕だけ見ててくれりゃ、きっとキミにも良かったのにね。
「行ってらっしゃい。」
全て与えたはずさ、キミに。
「僕はキミを思って、涙に枕を濡らすとするよ。」
「あいつらとは、こういう関係にない。」
全てあなたのためさ。

「……やっぱり、テスト前だしな。断わりのメールを送るか。」
いとしの僕の『不安定』。
「それはよくない。約束は守るべきさ。」
もう離さない。
「また、テスト明けにでも会おう。」
「……そうするか。」
キミを、キミをこのまま閉じ込めて永遠に。
「じゃあ、また今度。」
「ああ。」
キミの傍にいて、ずっとずっと話しかけるよ。

セラピー。これはセラピー。僕のセラピー。
108『限界破裂』:2013/02/26(火) 13:33:35.08 ID:aOorttD/
「さて、テストも終わったね。出来はどうだい?」
「おかげさまで、だな。」
誰にも会わずに
「今日は何をして過ごす?」
ここで過ごそう。
「そうだな。お礼に買い物にでも行くか?」
ガラス細工の時を
「そうだね。では何か小物が良いな。こないだ、ガラス細工の栗鼠を見つけてね。」
「値段次第だ。」
「くっくっ。」
二人過ごそう。
「帰ってから、二人で過ごすかい?」
「お泊まりはヤバいだろうが。監視の目もある。」
過ぎた夜の数を
「最も、こうした気遣い自体がバカらしいんだが。」
「全くだね。」
数えずに過ごそう。
「それだって、俺はハルヒ達を守らないといけないんだがな。」
「だからこそキミ自身が無防備なんだよ。」
「そこはお前が守ってくれているんだろ?」
「言っていたまえ。」
キミと集中治療を、続けていこう。

そして。


キミは僕の『クスリ』になる。

END

想像力次第の実験。散文SS。
hideの『限界破裂』をテーマにし、モノローグ排除でやってみました。
読みようによっては、悲恋にもヤンデレにもなり、先に救いがあるように見えるようにも。
そこいらは、書き手が言及するのは不粋ですので、皆様の想像にお任せしますw
109この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 16:47:31.96 ID:+14I5FVD
あからさまな引用で、好きな曲だけに一行目でイラときた
謝る気は無い
荒れても謝らない
110この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 16:57:26.67 ID:aOorttD/
>>109
ごめんなさい。
111この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 18:26:48.40 ID:qSPvGuPI
ならば元ネタ知らない俺が乙しとこう、だからメゲないでくれ>>110
ついでにジャスラックから電話来ないよう祈ってる
112この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 18:28:48.40 ID:7+PQdm/G
>>97
ディップにハチミツ? 何のディップなんだろう?
微エロが続くね 高校生スゲー

>>109
謝る必要はないけどもう書き込むのは止めたほうがいいね
わざわざ多くの人の気分を害する言い方でしか書けないのなら止めるべきだ
荒れるの承知でそういう事書くのは迷惑な『荒らし行為』以外の何物でもないからさ
君の言い分はただの事故中心的な子供のワガママだよ
それと、曲の引用にイラつくと言うのならここにはもう来ない方がいい
ここはそんなSSが大量にある所だからさ 君には向いてないよ

そろそろ新規で訪れる人が増える時期なんだろうね
新しい人が増えるのは嬉しいことなんだけどねぇ……
113この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 18:39:40.29 ID:7+PQdm/G
あれ?文字化け(?)した
なんだよ事故中心って
念のためとってたコピー見ても「自己中心」ってなってるのに……携帯がおかしいのか?

はやくPCの規制解除にならないかな 打ち込みにくいよ
114この名無しがすごい!:2013/02/26(火) 23:21:04.97 ID:0ov+8AoX
まとめwikiのデザインが変わっててびっくりした。
@wikiは全部それっぽい。
115佐々木さんのキョンな日常:2013/02/27(水) 00:05:04.53 ID:p1b8DtQo
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその2

 各自頼んだ蕎麦が来て、そのあと、直ぐに古泉達の蕎麦も来て、それをすすりながら、色々な事を話した。
 「来年はどんな年になるんでしょうかね」
 さあてな。ただ、良い年であることを願うよ。俺にとってもお前にとってもな。
 ほぼ同時に蕎麦を食べ終えると、俺達はサッと店を出ることにした。次の客を待たせない様にしないとな。
 「成程、”粋”というわけですか」
 すでに店の前には人が並んでいた。

 「それじゃ、良いお年を」
 古泉達と別れて、俺達は一旦俺の家に戻ることにしていたが、その前に妹がケーキを食べたいとか言い出し
たので、洋菓子店による事にした。
 大晦日で通常より早く閉まるのだが、ぎりぎり間に合った。
 「何にしようか?」
 「あたし、イチゴのショートがいい!」
 んじゃ、俺はエクレア五種セットだな。佐々木はなにがいい?
 「そうだね。チョコレートムース・ミルフィーユ重ねにしよう」
 思い思いのケーキを買い、俺達は家への道を急いだ。
 
 家に戻った後、三人で近くの温泉センターに行き、今年最後の垢落としをやった。佐々木と一緒にお風呂に入れて
妹は喜んでいた。
 風呂から帰ってきて、俺達三人は俺の部屋に集まった。
 俺の自室に小さな炬燵とテレビとストーブが置いてあるが、その炬燵の上に蜜柑とケーキ、飲料水が並べ
れれた。
 「大晦日は紅白だよね!」
 妹の一言で、俺と佐々木は紅白歌合戦につきあわされることになった。
 「ところで、キョン。古泉君と橘さんだが……彼らは幼馴染で相当親しい関係だと思っていたんだが、どうやら
僕の予想していたよりもまだ親しい関係のようだね」
 そうか、佐々木は知らなかったな。橘は親同士が決めた古泉の婚約者だ。古泉はそのことが原因で家を出てこちら
に転功してきたらしい。橘は16歳になったので古泉を追い掛けて来たというわけだ。
 「なるほど。法的には女性は結婚出来る年齢になったというわけだ。しかし、たしか古泉君は……」
 涼宮のことだろう。確かにあいつは涼宮も好きなんだが、橘の事も大事に思ってはいる。迷いがあるのは事実さ。
だけど、いずれ自分で決断するとは言っていたからな。
 「どちらも魅力的な女性だからね。古泉君も迷うだろうね」

 色々なことを話しているうちに、時間は過ぎ、気がつくと時計の針は10時半を過ぎていた。
 「もうそろそろ休んだほうがいいね」
 妹は半分眠りかけていて、佐々木にそう言われ、お休みと言って、自分の部屋に戻った。
 チャンネルを切り替えたが、あまり面白い番組もなく、俺は電源を切った。だいたいくだらない番組を見るくらい
なら、佐々木と話していた方が、よほど面白いし為になる。それは俺達が中学生の時から変わらない事実だ。
 それから色々話しているうちに時計の針は11時45分を指していた。
 ぼちぼち出掛けるとするか。
 俺達は神社に初もうでに行く事にしていたのだ。
 「風邪引かない様にしないとね」
 俺と佐々木はばっちり防寒対策をして、家を出た。
116佐々木さんのキョンな日常 :2013/02/27(水) 05:46:28.97 ID:kE3TsUm8
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその3

 除夜の鐘が聞こえるなか、俺達は神社へ向かった。
 この町一番の神社で、土地の守り神でもある廣神大社は、すでに初詣に来た参拝者で夜中にもかかわらず賑わっていた。
 参道の横に並ぶお店や屋台からは威勢のいい掛け声が聞こえ、人々が新年を迎えた喜びを胸に抱き、神様に挨拶に来て
いた。
 人並みにはぐれない様に、俺達は手をつなぎ、鳥居をくぐり、本殿へ向かう。
 佐々木と並んで賽銭を投げ、鈴を鳴らし、柏手を打つ。
 何を祈ったかは二人だけの秘密だ。

 「おい、キョン、キョンじゃないか!」
 参拝を済ませた後、参道を歩いている途中、俺のあだ名を呼ぶ声に俺達は足をとめた。
 「やっぱりそうだ。それと佐々木さんも」
 俺達を呼び止めたのは、俺たちと同じように二人連れだった。
 「須藤、それに岡本」
 中学時代のクラスメートで、岡本は新体操をやっていて、その流れで女子高に行き、須藤は北高とは別の学校に行った。
 「久しぶりだな、キョン。卒業以来か」
 だな。同じ市内に住んでいる割には会わないものだな。
 「確かにな。まあ、学校が違うとなかなか会う機会がないからな。北高には大分同級生が通っているとは聞いていたんだが、
そいつらともあっていないし」
 「私も女子高だから、同じ中学出身者は少ないのよね」
 なるほど、しかし、その二人が何故一緒にいるんだ?
 「ァ、その……まあ、なんだ、実はだな……」
 「あたし達、今つき合っているの」
 口ごもった須藤に変わり、岡本があっけらかんとそう言った。

 岡本は美人と評判で、同級生の人気も高かった。須藤の奴も、岡本にあこがれていたらしい。
 結局、須藤は思いを伝えることが出来ず、卒業したわけだが、夏休み頃に偶然再会し、交流が復活し、秋頃からつきあう様に
なったそうだ。良かったじゃないか、須藤。
 「ああ。まさか想いが通じるとは思ってはいなかったが、玉砕覚悟だったんだ。でも良かったよ、告白して。仮に振られたと
しても、何もしないよりは後悔する事もない、と考えていたからな。結果も良かったし」
 中河が似たようなことを言っていたな。あいつも朝倉と仲良くやっているし。
 「それにしても、キョン君と佐々木さん、やっぱり一緒にいたのね。まあ、中学時代から公認みたいなものだったから」
 岡本の言葉に、少し照れくさい気分になる。
 「ああ、そうだ。キョン。実は3月ぐらいに同窓会をやろうかと考えているんだ。俺達と隣のクラスの合同でな」
 それはおもしろいかもしれないな。
 「そういえば、さっき国木田君の姿をみかけたわ。すごい美人と一緒だったけど。二人で仲良さそうに話していたけど」
 たぶん鶴屋さんだな。今回は朝比奈さんが付いていないようだな。国木田め、新年早々やるな。
 「キョン、まだ本決まりじゃないんだが、一応頭に入れておいてもらえないか。正式に後で連絡はするが」
 わかった。俺も皆と会えるのは楽しみだ。

 「それじゃ、佐々木さん、キョン君、元気でね。また、ね」
 岡本と須藤は手を振って、去って行った。
 「須藤も幸せそうだったね」
 そうだな。好きな人に自分の思いが通じたんだからな。
 「それは僕にも言えることなんだよ、キョン。君に想いが届いたことは、すごく幸福に感じるよ」

 参道を、しっかり手を繋ぎながら俺達は歩く。お互いの温もりを感じながら、気持ちを繋ぎながら。
 今年一年も、佐々木と共に歩めるようにと祈りながら。

 だが、俺達の日常の終わりは、俺達の知らないうちに近づいていたのだ。
 この時の俺達は、そんなことを全く考えていなかった。
117 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/02/27(水) 08:20:02.65 ID:co/BaxEh
おつ
118この名無しがすごい!:2013/02/27(水) 12:32:09.06 ID:6rjZ6N10
おつー

最後の2行で(´;ω;`)
119この名無しがすごい!:2013/02/27(水) 21:28:34.32 ID:6rjZ6N10
佐々木さんの「理性と知性を以て成る」の初出は何スレ目だったっけ?
一桁だとは思うんだけど
120この名無しがすごい!:2013/02/28(木) 09:36:44.38 ID:4jGPIOkQ
佐々木みたいな彼女ほしいお
121この名無しがすごい!:2013/02/28(木) 15:14:43.04 ID:7ohqZR5o
そろそろ週末なので、恒例のネタ拾いをさせてもらうのです。

先着二名様で
見たいシチュエーション、二人の関係をご記入下さい。
122佐々木さんのキョンな日常:2013/02/28(木) 16:17:17.95 ID:OJqhBpbV
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその4

  新しい年も開けて、それからあっという間に冬休みも過ぎて、新学期が始まった。
最初のテストで、ついに俺は佐々木と並んで校内一位の成績になった。
 「すごいな、キョンは。どんどん伸びているじゃないか。塾の成績もよくなっているしね」
 今回は三位だった国木田に褒められ、俺はまんざらでもない気分になる。まあ、佐々木が一緒に勉強してくれるおかげだが。
 「そうでもないよ、キョン。最近の君は僕の教え方じゃなくて自分の力で伸びているからね。実力が飛躍的に向上しているのさ」
 今回のテストで意外だったのは、谷口が成績を伸ばしたことだ。底辺から真ん中より少し下ぐらいに上がってきたのである。
 「周防に最近教えてもらっているんだ」
 へえ、周防がね。いい彼女を持ったじゃないか。
 「まあ、あんまり俺もだらしないといかんと思い出してな。少しは頑張ることにしたんだ」
 そう言って、谷口は胸を張った。

 成人の日に連休を利用して、俺と佐々木は泊りがけの旅行に行くことにしていた。
 とはいっても、二人で行くのではなく、国木田と鶴屋さんが行くので、ついでに誘われたのだ。
 「スキ-を楽しむっさ!」
 例の如く鶴屋さんの会社が経営するホテルの近くに、スキ-場と温泉があるところがあって、そこに遊びに行くはずだったわけである。
 ところが、佐々木が、母親が何か話があるということで、その日食事に出かけなければならなくなってしまい、とても間に合いそうに
ないということで、この話はおじゃんになった。
 「しょうがない。ここは代わりを連れて行くことにしようかね」
 そう言って、鶴屋さんはとんでもない提案をしてきた。

 その提案とは、佐々木の代わりに、文芸部とSOS団からくじ引きで代わりを選んで連れて行くというものだった。
 「早いもん勝ちっさ、ね」
 誰も来ないだろうと思っていたら、涼宮と長門、朝比奈さんがくじを引くと言い出した。
 「ふたりを邪魔しちゃ悪いかな、と思っていたんですけどキョン君が行くなら邪魔になりませんしね」
 朝比奈さんがこっそり俺に囁いた。成程、朝比奈さんは国木田と鶴屋さんの関係に気を使っていたわけだ。
 鶴屋さんお手製の籤引きが三人の前に置かれ、一二の三で一斉に引かれる。
 「大当たりは誰〜だ」

 当りを引いたのは長門だった。

 「そんじゃ、長門っちに決定!」
 鶴屋さんは軽く言っているが、長門よ、いいのか?
 「うん。どうせ、何も予定なかったから」
 少しはにかんだような表情で長門はそう言った。
 「長門っち、なんももって来なくていいからね。着替えぐらいでいいから、後は身軽でおいで」
 
 この結果に、涼宮は不満顔だった。まあ、SOS団の団員たる鶴屋さんの企画なのに、選ばれたのがSOS団の団員じゃなく、文芸部員じ
ゃな。涼宮の気持ちもわからんでもない。
 「涼宮、お土産を買ってきてやるから、それで勘弁してくれ」
 俺の言葉に、いくらか涼宮は気分を和らげたようで、「必ずよ、忘れたら死刑だからね!」とほざいた。
 「僕にも頼むよ、キョン」
 もちろんだ、佐々木。お前に買い忘れることは、絶対にあり得ないからな。

 「キョン。今回は残念だけど、近いうちに二人だけで旅行しよう」
 皆が帰った後で、佐々木が俺に耳打ちした。
123この名無しがすごい!:2013/02/28(木) 18:40:44.18 ID:F+xwS9J4
>>121
花粉症デビューした佐々木さんに、花粉症ベテランのキョンからアドバイス
ほのぼの〜

>>122
佐々木さん母の話ってのが気になる支援
124佐々木さんのキョンな日常:2013/02/28(木) 22:17:21.01 ID:OJqhBpbV
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその5

 
 白銀の世界と硫黄の香りと湯気の三点セットの冬の温泉地は、スキーやスノボを楽しむ観光客で大賑わいだった。
 俺と長門、国木田と鶴屋さんは、スキー場のゲレンテの上で、大いに楽しんだ。
 「長門っち、上手いね」
 「何度かやったことがあるので」
 成程、それでか。手馴れているように見えたのは気のせいじゃなかったわけだ。
 国木田は初めてだったが、鶴屋さんの指導のおかげで、1時間もするとコツを掴んで滑れるようになった。
 俺も昔滑った事が有り、身体が覚えていたため、短時間の内に感を取り戻し、滑れるようになった。
 「楽しいね」
 笑顔で楽しむ長門や国木田の顔を見ながら、俺はいつか佐々木と来てみようと思っていた。

 夕食前に、冷えた体を温めるために俺達は温泉に入ることにした。
 少し熱めの温泉が体を温め、疲れをとっていく。
 「キョン、楽しかったかい」
 国木田の言葉に俺は頷く。
 「佐々木さんが来れなかったのは残念だったね」
 仕方がないさ。母親の用事があるんだから。それに長門やお前たちが一緒だから、多いに楽しんだよ。それに
しても、俺達が付いてきても良かったのかよ。朝比奈さんがおじゃましちゃ悪いかな、なんて言っていたから。
 湯気のせいだけで国木田の顔が赤くなっていたわけではないことを断言しておく。
 「実を言うとね、キョン。皆にはまだ黙ってて欲しいんだけど・・・・・・僕等、付き合い始めたんだ」
 
 ・・・・・・いつの間にか先の段階に進んでいたんだな、国木田。つーか、いつからだよ。
 「クリスマスの日。これは絶対に他の人には言わないで。合同クリスマスの日、僕等、涼宮さんと鶴屋さんに
お酒飲まされたじゃない。で、鶴屋さんの家に泊まったんだけど、酔いが何とか覚めて鶴屋さんにお礼を言いに
行った時、『クリスマスプレゼントをあげるね』とか言われて、その・・・・・・鶴屋さんにキスされてね、『お姉さん
の心、受け取ってくれるかい、国木田君』とか言われて・・・・・・」
 何となく、俺と佐々木の状況と似ているような・・・・・・
 「僕も鶴屋さんのことが好きだったし、でも、もう少し自分がしっかりした人間になってから告白しようと考え
ていたから、正直少し迷ったんだけど、嬉しかったから『はい』て返事したんだ。それからさ。付き合うようになっ
たのは」
 成程な。しかし、それだったら、隠す必要はないんじゃないか?
 「僕の希望なんだよ。鶴屋さんのそばにいて恥ずかしくないような人間にならなきゃいけない、と思っているから
ね。自分が納得できるまでは、まだ公表するつもりはないよ」
 男らしいな、国木田。
 「キョンだって、そういう考えだったんだろう。今のキョンは、佐々木さんの横にいるのがふさわしい存在になった
と僕は思うよ」
 褒めてくれてありがとうよ、国木田。それとおめでとう。よかったな。お前の言うように皆にはまだ黙っておくさ。
 「ありがとう、キョン」

 
 二日間をかけて、冬山を思う存分楽しんだ俺達は、次の日、仲間たちへのお土産を手に登校してきた。
 とりあえず、土産物を各部室へ放り込み、俺は教室へ急ぐ。今日は国木田の家に寄ったので、佐々木は先に来ていた。
 「おはよう、佐々木」
 「おはよう、キョン」
 ”?”
 笑顔で挨拶を返してくれた佐々木だが、何故かいつもと表情が違う。どことなく元気がない。
 「佐々木、どこか具合が悪いのか?」
 「え、そんな風に見えるかい?」
 「ああ。少し元気がないように見えるが」
 ちょうどその時、担任の岡部が入ってきたので、そこで会話は中断になった。
 HRが終わったあと、佐々木が小さな声で俺に囁いた。
 「キョン、今日の放課後、話があるんだ。二人だけで話したいことが」
125この名無しがすごい!:2013/02/28(木) 23:14:33.56 ID:F+xwS9J4
支援
やっぱり母親の話はアレなんだろうなあ…
126『晴れ時々涙』:2013/03/01(金) 00:41:41.56 ID:wlv8UWMq
春先になると、マスクマンが増える。それは私の親友も例外でなく。
「……」ズルリ
「風邪かい?くっくっ。」
私には一生無縁だと考えていた、花粉症。しかし。

「お前、花粉症って誰でも羅患する可能性があるからな。なってみたらわかるぜ、この辛さは。」

神様というのは存外残酷な存在だ。

「…………」ズルリ
風邪だ。そうに違いない。
本日何回目か分からないティッシュペーパーの消費。きっと鼻風邪を引いたに違いない。
私としたことが、自己管理を怠るとは。
「……くしゅんっ!」
きっと鼻風邪なんだ。朝に会うキョンに風邪を移しても悪いな。マスクをしないと。

「咳に鼻水に涙目。花粉症だな。ざまぁ。」
「…………」ズルリ

やれやれ、親友。僕がそんなやわなわけはないだろう?ただの鼻風邪さ。
「春の間続く鼻風邪はねぇよ。試しにマスク外してみろ。咳が止まらないだろ。」
「…………」
…百歩譲って、花粉症と認めよう。それにしてはキミは去年に較べて、随分症状が緩和しているようだが?
「マスクと眼鏡と薬だ。」
ほう。それは良い事を。
「早速試してみるか。」ズルリ

キョンと別れ、病院に行く。マスクと眼鏡と薬を貰い、学校へ。
症状は緩和しているが、やはり辛い。何人も同じような格好だ。やっぱり辛いよね。同病相憐れむというところだよ。
そんな中、元気なのは橘さん。
「うーん、空気が澱んでいるのです。」
窓に近寄る橘さん。……まさか……。橘さんは窓を全開にし、風を堪能しだした。

「うわぁ、いい風。」

春風に靡く彼女の金髪。美しいね。心の底から憎いよ、風を堪能出来る神経が。殺気立ったクラスの皆が、橘さんを囲む。
「どうしたのですか?」
にっこり笑う橘さん。今なら憎しみで人を殺せる気がするよ。
……橘さんの運命はわかるよね。クラスの花粉症の皆から袋叩きさ。
127『晴れ時々涙』:2013/03/01(金) 01:24:05.22 ID:wlv8UWMq
「わ、私が何をしたというのです……」
「花粉症デビューしたの。眼球を外して冷水で洗いたいと考えている人間に、春風は毒なのよ。」
「へー……」
いまいち緊張感のない返事だ。まぁ、なればわかるさ。

学校帰り、キョンと会う。塾は自主休だ。花粉症がつらい。
「お前も、橘と全く同じ事やったけどな。」
それは失敬。二度とやらないとこの場に誓うよ。しかし眠い……
「薬の副作用だな。……寝とけ。多分夜になったら鼻水の海で溺死しちまうぞ。」
そうか……。お言葉に甘えるかな?……ん?
「…………」
「…………これは何の真似かな?親友。」
私は、キョンに後ろから抱き着かれる形になっていた。
「人間カイロだな。暖かくて気持ちいい。」
「やれやれ。」
普段もこの位積極的だと助かるが。少し嬉しくて泣けたが、目がシパシパしたからという言い訳をしておくよ。
晴れた空が眩しい。明日も花粉が舞うんだろうな。

晴れ時々涙。

キョンの温もりを背中に感じ、私は目を閉じた。
……たまにはこんなのも悪くないよね。

「くしゅんっ!」
「うわっ!鼻水が!」

前言撤回。やっぱり健康が一番ね。

END
128この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 07:50:08.13 ID:lTQDw8lQ
おつおつ
実は昨夜ちょっと黄色く霞んだ見を延々進んでた夢を見たばっかです、あれは実際体験したくない(´;ω;`)
ネタ拾いありがとう
129 【大吉】 :2013/03/01(金) 18:02:25.48 ID:lTQDw8lQ
佐々木さんに大吉を!
130 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/01(金) 18:38:00.81 ID:ZL1NbPiZ
大吉なら佐々木さんとデート
131 【ぴょん吉】 :2013/03/01(金) 18:38:36.02 ID:ZL1NbPiZ
間違えた
132佐々木さんのキョンな日常:2013/03/01(金) 20:20:53.81 ID:fnVV651W
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその6

 昼休み、俺は長門の教室に行った。
 「長門、すまないが、今日の部活には顔を出せそうにない。悪いけど、朝倉と2人で作業を進めてもらってていいか?」
 今、文芸部は図書委員会と共同で、蔵書の貸し出し増を図ろうと、いくつかのイベントを計画していた。大したもので
はないが、「文芸部が選ぶお勧めの百冊」企画はかなり好評で、今度は俺達はそれぞれのジャンルにおけるお勧め本の選定
に取り掛かっていた。
 「わかった。今日は図書委員会側も人手を出せるとか言っていたから、2人で大丈夫だと思う」
 「すまない。この埋め合わせは必ずするから」
 そう言って、俺は長門に頭を下げた。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 彼――キョン君の表情がいつもとは違っていた。少し不安げな様子だった。
 ”何かあったのかな”
 私も少し心配になる。彼の幸せそうな顔が一番好きだから、あんな表情は見たくはない。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 2人で入ったその喫茶店は、店の奥が個室になっていて、そこに入れば、外部からは姿は見えない。
 そこで話したいと言ったのは佐々木だった。そのことだけで、言い様のない不安に囚われる。
 メニュ−を前にしても、佐々木は黙って下を向いたままだった。
 「キャラメルマキア−トとカフェオレ一つずつ」
 俺が注文して、佐々木はようやく顔をあげた。
 「何があったんだ、佐々木。おまえがそんな風に元気がないなんて、初めての事だ。心配でたまらないんだ、俺は」

 「キョン、実は……」

 佐々木の話をまとめると、次の通りだった。
 昨日、佐々木はあるホテル内のレストランへ、母親と食事に行った。ただし、2人だけでではなく、もう一人同席者が
いたのだ。
 それは俺達がクリスマス会の時、ホテルの大宴会場で見かけた、佐々木の母親の傍らにいた、紳士然としたあの男性だった。
 佐々木の母親の勤め先の同期であり、上司であり、佐々木の母親が色々と苦労した時期も支えてくれた、信頼できる友人だ
った。本人は一度も結婚した事がないそうだ。
 佐々木自身も話してみて、かなり好印象を抱いた。3人で楽しい時間を過ごしたのだが、食事が終わり、その帰り道だった。
 佐々木は、母親がその男性からプロポ−ズを受けている事を聞かされた。

 さらに、その男性と母親は、3月をめどに、経済発展著しいインドネシアに支社長として派遣されることが決まっていた。
 男性は二年間はインドネシアに長期滞在をするらしい。母親は男性を補佐する立場として、何度も行き来する事になって
いたのだが、それならば、結婚して一緒にいく方が望ましい、と考えたらしかった。
 
 「僕は母親を祝福してあげたい。中学生の時から、今まで女一人の手で僕を育ててくれた母親には感謝しているんだ。でも
……」
 母親はさすがに今度は長期滞在になるので、今までみたいに佐々木を一人で置いておかず、プロポ−ズを受けたなら、佐々木
も一緒に連れて行くつもりらしかった。

 「……佐々木、二年たったら、ここに戻ってくるのか?」
 やっと搾り出せた言葉が、震えているのが自分でも判った。
 佐々木は首を横に振った。
 「その人は、実家はこことは別の所なんだよ。ご両親も亡くなられていて、日本に帰ってきたら、本社の重要ポストに迎えら
れることが既定路線でね。本社にそちらの方が近いから、結婚したら、母親もそちらに移るつもりなんだ。今の僕らが住んでい
る家は、人に貸すか売却するつもりらしい」
 俺達の間に沈黙が降りる。

 「ご注文のお品、お持ちしました」
 店員が持って来たコ−ヒ−に、俺達が手を付ける事は無かった。
133この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 20:47:40.28 ID:lTQDw8lQ
(´;ω;`)
134この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 22:15:38.37 ID:LNGDKYac
ほしゅ
135『ポンジーいじめ〜未来日記〜』:2013/03/01(金) 23:15:44.06 ID:wlv8UWMq
日曜日。何故か僕は佐々木に呼び出された。
「最近、『未来日記』を見てね。」
「ほう。」
あの過去にあったTVのヤラセ番組か。
「未来の『規定事項』通りにやるなら、なかなか楽しくないかい?」
ほう。ついに僕の重要性に気付いたか。まぁ禁則にかからない限りは協力しないでもないぞ。
「ああ。なら、携帯を用意してくれ。僕にはキョンの行動が更新されるものを。」
……そっちの『未来日記』か。用意してやるから、消火器やナイフ、日本刀に斧は仕舞え。佐々木。
「くっくっ。失礼。」

用意した携帯を佐々木が、ニヤニヤしながら見ている。……そっと覗いてみると、携帯を渡された。
「お礼にパシリをしてやろう。何か食べ物とジュースでも買ってくるよ。」
殊勝な事だ。では頼む。

『14:30
キョンが僕を思っているみたいだ。』
ほう。佐々木も、なかなかすみに置けんな。
『14:32
涼宮さんからメールみたいだ。内容はツンデレメール。キョンは興味なさそうだ。』
……悪趣味だが、こうした行動の観察もなかなか楽しいな。第三者的には楽しいが、当事者ならたまったもんではないが。
『14:35
長門さんにバレた。』
ん?
『僕に手を出すと、キョンに嫌われる可能性があると踏んだみたいだ。
だから嫌われる可能性のない、そして元凶の未来人にお仕置きするつもりらしい。逃げて、未来人。』
え?!
「パーソナルネーム、○○○○○を敵性と判定。当該対象の仕置きを行う。」
背後から、声が冷たく響く。ま、まさか……

『14:36
携帯壊されちゃったよ。ゲームオーバー。』

「お待たせ……って、何してるの?長門さん。藤原くんは?」
「帰った。……佐々木○○。彼のログなら、私の家にある。それを見るべき。直接の監視は負担が大きく、推奨しない。」
……手を取り合い、帰るインターフェースと佐々木……。ふくくっ……踏んだり蹴ったりとは、まさにこれだ……。

ん?電話?現地人?何?今から機関の男に谷口達とゲーセンに遊びに?ふくくっ。断わる理由はない。

「今日は楽しかったな。」
「んっふ。男同士で親睦を深めるのも悪くないですね。」
「たまにはな。」

……何故自分達を誘わなかったかと、何故か僕が佐々木達にリンチされたのは、また別の話だ。

END
136この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 23:18:43.70 ID:mhOE6b0P
未来日記?
そんな漫画があったような気がする
137この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 23:26:31.35 ID:lTQDw8lQ
あはれ(;∀;)ふじわら
138この名無しがすごい!:2013/03/01(金) 23:34:28.27 ID:wlv8UWMq
>>136
ありますよ。
ヒロインが強烈に歪んでます。
139この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 02:27:01.77 ID:WyvFrDVG
例のポーズで、
「大丈夫。キョンはこの僕が守ってあげるから」
ってやつかい。
140この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 07:23:13.59 ID:T4CTDGFe
>>138
片目の女の方がヒロインっぽかったなー
主人公が恋愛相手ではなかったけど
141この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 10:12:14.51 ID:BEakMe+/
佐々木が由乃だと『驚愕』で能力簒奪した後に、ひとりひとり順番に順番に皆殺しする展開しか浮かばないw

クライマックスは、皆殺しにされた皆の前でキョンが泣きながら
「おかしいだろ!何でこうなっちまうんだ!」
と叫び、佐々木が
「おかしいのは、キョンと僕が結ばれない……この世界のほうだよ!」
と叫び、世界再改変ですかねw
興味深いテーマではありますが、シリアルキラー+ヤンデレ+ストーカーの三重苦を背負い、歪んだ佐々木なんて書きたくないですw
142この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 17:07:22.20 ID:cEGz0bcs
説明だけで((;゚Д゚))コワイ…
143佐々木さんのキョンな日常:2013/03/02(土) 18:12:05.35 ID:lOJ7jCsd
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその7


  店を出てからも、俺と佐々木は無言だった。ただ、お互いの手はしっかりと握りしめていた。
 どういう風に歩いたのかは、覚えていなかったが、気がつくと、俺達は北高の校門の前にいた。
 周囲は既に夜の闇に包まれ、街灯がぼんやりとあたりを照らしていた。

 春の入学式の日、俺は少し憂鬱な気分でいた。そして、佐々木のことを思い出していたのだ。
 別々の道を歩むんだな、と考え、校舎の門をくぐったとき、俺は佐々木に再開した。
 そこから俺と佐々木の北高での物語は始まったのだ。
 文芸部、SOS団、七夕、夏休みの旅行、体育祭、学園祭、そしてクリスマスのあの日。
 雪が舞う白銀の世界で、俺達は想いを伝え合い、キスをした。
 物語はまだまだ続くと、そう思っていた。

 「キョン・・・・・・」
 佐々木の眼から、涙が溢れていた。
 「佐々木・・・・・・」
 佐々木が俺の胸に飛び込み、号泣した。
 俺はしっかりと佐々木を抱きしめてやることしか出来なかった。

 
 涙は流せるだけ流したほうがいいと、昔誰からか教わった気がする。
 キョンの胸で、私は泣けるだけ泣いた。彼の逞しさと温かさを感じながら。
 彼は私をしっかり抱きしめてくれた。いつまでもそうしていたかった。キョンを間近に感じていたかった。

 「キョン」
 佐々木が顔を上げて、俺の名を呼ぶ。
 「キョン。二年間、僕は君の傍を離れる。けれど、二年経ったら日本に戻ってくる。二年の間に、色んな事
があるかもしれない。お互いに変化があるかもしれない。でも、もし、二年後もお互いの気持ちが今のままで
いられたなら、3月の卒業式の日に、ここで待ち合わせをしよう。そして、もう一度、気持ちを伝え合おう。君
が僕を、僕が君を想う心を、伝え合おう」
 俺と佐々木の未来への約束。
 俺は無言で、それでも強く頷いた。

 お互いを強く抱きしめた。そして、キスをした。
 二年後の俺達への約束の印。
 俺たちの物語は、これで終わりじゃない。新しい物語がここから始まるのだ。
 
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

 佐々木が去るまでの二ヶ月の時間、俺達はどんな小さなイベントでも心から楽しむことにした。
 バレンタイン・デーはSOS団と合同で、チョコレ-ト作りに挑戦したのはいいが、誰かさんが大失敗をやらかし、結局
、俺と古泉と国木田でチョコを作り直す羽目になり、何も知らない中河は朝倉から手作りをもらったと、感激していた。
 まあ。真実は時には知らない方がいいこともある。
 ひな祭りは鶴屋さん家で梅桃鑑賞を兼ねて、例のごとくどんちゃん騒ぎだった。
 涼宮と鶴屋さんのアルコ-ル持ち込みは俺と古泉によって何とか不正だがな。
 一緒に勉強して、一緒に遊び、一緒に出かける。
 何気ない時間が、どれだけ大切なものだったか、俺達はあらためて知ることになった。

 そうして時間は過ぎていき、佐々木が日本を経つまで、あと一週間という日になった。
144この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 18:22:12.75 ID:cEGz0bcs
まだ……まだ泣かないっ!
145この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 20:52:59.60 ID:BEakMe+/
まだネタ拾い受け付けているのですよー……
146この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 21:09:02.51 ID:cEGz0bcs
>>145
じゃあ、無人島でのサバイバルには何を持って行くべきかで議論する二人
花粉症デビューも拾って貰ったから、締め切りまでに他の案が出たら辞退
147この名無しがすごい!:2013/03/02(土) 23:32:20.07 ID:AgvH0X/I
アクセス数を見て思うわけですよ
長編でほのぼの作品は良く読まれてるのねん
電波ばっかり書いてちゃ駄目だよね
書く気もないし書けないけどねんww

日常シーリーズ応援してます。
続きが待ち遠しいです。
148この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 00:22:56.25 ID:Uo4MVloW
>>147
下手くそな文書を読んでいただきありがとうございます。日常シリーズはこの
章と”古泉の決断”、そして”世界の真相〜新生”で完結します。誤字脱字が多くて
すいません。
 
149この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 00:24:05.82 ID:gosvgIY1
シーリーズてなんだよorz
棒いっぽんの誤字きっつーw
150この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 00:35:20.88 ID:gosvgIY1
うはw、またレス書いてる中にレス

>>148
わくわくしてます。
こちらとしてもカリ城とかネタ拾いさせて貰ってる口なので申し訳ないです。
151 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/03(日) 03:12:38.69 ID:Hgq4Yp8C
こんばんは諸君
152この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 05:43:30.17 ID:4NCupKTw
1月分のまとめ作業終了…。
こんな時間になってしまった。

詳細は避難所にメモっときます。
153この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 06:11:36.39 ID:4NCupKTw
それと作業中にまとめに直接投下されていた方、乙です。
154この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 08:19:49.89 ID:KwVvz0vC
>>148
いつも楽しみにしてますですよ
佐々木スレ始まって以来の大長編になりそうな予感

>>152-153乙乙
まとめに直接の作品はきょこたんのですかね?
155佐々木さんのキョンな日常:2013/03/03(日) 10:01:42.48 ID:Dot+Kvvd
>>152
まとめ作業お疲れ様です。感謝しています。

>>154 読んで頂きありがとうございます。正直ここまで長く
なるとは思いませんでした。「普通の青春」は、文章にすると、難しいですね。
プロの方々の力量を感じさせられます。
156『サバイバル』:2013/03/03(日) 19:43:35.53 ID:8ZzmMpyx
喫茶店で佐々木と話をしていて、無人島のサバイバルの話になった。そこに何を持っていくか。そういうテーマだが……
「長門。」
即答だ。佐々木はリンゴジュースを飲みながら溜め息をつく。
「キミねぇ。長門さんはドラえもんじゃないんだよ?自力で生きないと。」
「となれば、ナイフか?嫌な思い出の象徴ではあるが。」
「護身か。確かに必要だね。」
コーヒーを飲みながら一息つく。
「僕は他に持っていくなら、ビニール袋かな?」
「ビニール袋?」
「ああ。飲み水があるとは限らないからね。」
佐々木が図を書く。穴を掘り、太陽の放射熱と地熱を利用し、水滴を集めるのだという。
「成る程。理に叶う。なら、それで飲み水は確保したとして、次に必要なのは火か。ライターも必要だ。」
「ああ、そうだね。摩擦熱で熾火するのは流石に。虫眼鏡でもいいね。」
こうした『身も蓋もない議題』を、真剣に話し合う。
佐々木が『変な女』と呼ばれる所以であり、俺が佐々木と話していて楽しいところだ。
「変な話していいか?」
「なんだい?」
「中河から貰った、なんとも言えん画像でな…………」
佐々木が携帯を覗く。

キャラクターが、池からターミネーターばりに全裸で登場するシーン。
佐々木は爆笑を堪えている。筋肉隆々の角刈りの『女性』が、シュワルツェネッガーばりの登場、しかも名前が『鯖井 春』。
「ダダッダッダッダッ」
「……くっ……ふっ!や、やめたまえ……!」
携帯を次の画面に切り替えさせた。
内容が内容だけに省略するが……佐々木は足をバタバタさせてもがいている。
「酷い……酷すぎる……!なにが『この中で、幾多の猛者が果てていった。お前のがこの中で生き残る事が出来たら、立派に役に立つものになるだろう』だい……!」
「『さぁ来い!挑みかかれ!』」
「やめたまえっ……!」
笑いを我慢しすぎ、涙を浮かべながら佐々木が携帯を見る。無論。次の画像は更に酷かった。
最後のオチで、背後に戦闘機が飛ぶシーンを見た時が佐々木の限界だった。店内で大爆笑。二人揃って、陽気なカップルというヤツだ。
157『サバイバル』:2013/03/03(日) 20:17:58.95 ID:8ZzmMpyx
「向こう半年分は笑ったな。」
「くっくっくっくっ。」
時々、こんな具合に茶々を入れて。
「週末にキャンプに行く話から、何でまたこんなシュールな画像だい。」
「脱線させるのは主に俺だが。」
インドア派二人なだけに、アウトドアなんか似合わないんだがな。
「さて、本当にさっき言っていたものを用意するかい?」
「だなぁ。」
もう少し議題を深めよう。

「…ダダッダッダッダッ」
「やめろ。」
「アーオ!ンダッ!ダッ!」
「よく聞けば、マイケルかよ!」

議題を深めた結果、欲しいものはいくつもあり、それを『持って行く』よりは環境を活かす『知識と技術』が大事だという結論になった。
「週末のキャンプ、楽しみにしているよ。」
「ああ。いくつか実際に試すか。食べられる野草とか。」
「鈴蘭食べたら死ねるよ。あと、イヌホウズキもなかなか効く。」
「おいッ!」

そして週末。楽しいキャンプだ。駅で佐々木と合流したあと気配がしたので後ろを見ると……
そこにいたのは、長門。
「素人判断は、とても危険……。あなたたち二人でサバイバルさせると、致死的な事態に陥る可能性が3%あり、私という個体はそれを望まない。」
……そ、その手一杯の荷物は……
「私もついて行く。許可を。」

こうして、楽しいはずのキャンプは…長門監修のサバイバルに成り果てた。

「……長門さん。サバイバルの話を知っているって、監視していたのかい?」
「回答は、ツキヨダケを食べたら返す。」

女の戦いがあったらしいが、それは俺の知る由のない話だ。

やれやれ、余計疲れちまいそうだ……

END

アウトドアに明るくないので、少し無理くりです。
158この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 21:13:27.08 ID:Rf3i7FFb
おつ
159この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 21:54:27.76 ID:KwVvz0vC
おつおつ&拾いさんくす
鯖井春をぐぐってサムネだけ確認したが、確かにこりゃ酷いwwあんなのに出くわしたら護身用ナイフ必須になりますな
160この名無しがすごい!:2013/03/03(日) 22:26:13.07 ID:8ZzmMpyx
>>158
乙あざっす!

>>159
リクあざっす!
鯖井春登場の単行本持ってます。自宅に来た友人達の会話のネタ担当なんですがw
エロマンガ自体、殆ど読みませんが…単行本にチェック入れる唯一の例外が、にったじゅん(「童貞が許され(ry」の人)ですw
161佐々木さんのキョンな日常:2013/03/03(日) 22:39:44.36 ID:Uo4MVloW
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその8


 「そろそろ行くか」
 俺と佐々木は立ち上がり、玄関へ向かう。
 ドアを開け、外に出ると、佐々木が振り向いて俺の家を見上げる。
 「しばらく君の家とお別れだね」
 佐々木が外国に行くと聞いて、妹は泣いていた。佐々木はお姉さんみたいなものであり、佐々木も妹を可愛
がってくれたからだ。母親も残念がった。
 ”時々は帰ってくるよ、それに二年経てば、日本に戻ってくるから”
 それは妹に向けられた言葉でもあり、俺に向けられた言葉でもあった。

 寒い日もあるが、3月になり、暖かい日が続くようになった。
 鶴屋さんの家で観た梅は綺麗だったが、もう少しすれば桜も花開くだろう。ただ、その時は佐々木は日本に
はいないが。
 「桜の美しさが見れないのは残念だけどね。満開の桜、そしてそれが散る様は、本当に綺麗だから」
 季節とともに変化していく風景。それは俺たちの成長する時間の中に組み込まれ、思い出を飾るモノになっ
ていくのだ。
 そして、今日は同窓会。

 中学三年の時の俺達のクラスメ-トと国木田のクラスメ-トが集まり旧交を温め合うことになっている。
 と、同時に、佐々木の送別会も兼ねることになってしまった。
 佐々木が外国へ行く話は、中河や国木田、それに北高に来ている他の旧クラスメ-トによって、あっと言う
間に広まってしまった。
 須藤と岡本からもすぐに俺に連絡があった。
 「「絶対佐々木さんを連れてきてね(連れてこいよ)!!」」
 言われなくてもそのつもりだった。この時期に同窓会を企画してくれた二人に感謝したい気持ちでいっぱい
だった。

 佐々木が着ている、春らしい、桜色と若草色、それと淡いブル-を基調とした組み合わせの洋服は、この前佐
々木と出かけたときに、俺と佐々木で選んだ、季節を感じさせるファッションだ。今日の暖かい陽気にはピッタ
リの選択と言える。そして、俺も佐々木が選んでくれた春物を着てきた。
 会場は元クラスメ-トの親戚が経営するというイタリアンレストランで、今日は特別に貸切にしてもらっていた
。ちょっと高級そうだが、気軽に利用できると評判の店なので、俺たちもそれに合わせたカジュアルな服装にして
みたのだ。

 「おう、待っていたぞ、キョン、そして佐々木」
 今日の同窓会の企画者兼幹事の須藤が両手を広げて俺たちを迎える。イタリア人か、お前は。
 「よく来てくれた二人とも。今日の主役はお前たちだからな」
 一年前にそれぞれの道を歩みだした元のクラスメ-トと同級生達。北高に来たものも多いが、今日が久しぶりの
再会だというのも多い。
 この一年で、皆それぞれに成長している。特に女子達は変化が著しい。女性の方が早熟で成長が早いんだよ、と
昔佐々木が言っていたことがあるが、それは正しいのかもしれない。
 その中でも、佐々木は特に綺麗に、「女」としての美しさが増している様に思う。

 「佐々木さん、久しぶり。すごく綺麗になったね」
 下のクラスメ-トの女子から、何度もそう言われた。
 中学時代、自分の「女らしさ」を私は忌避していた。「女」であることを煩わしいとまでは言わないが、何と
なくその手の話題を避けていたのだ。
 キョンに出会い、キョンと一緒の時間を過ごし、キョンを好きになって、私は「女」であることを嬉しいと思っ
た。
 「キョン君のおかげかな、やっぱり。国木田くんに聞いたけど、いつも二人で仲良くしてるそうじゃない」
 「その服もキョン君が選んでくれたの?」
 やれやれ。飛んだ尋問会になってしまった。

 「でも、佐々木さん。これからどうするの?」
162佐々木さんのキョンな日常:2013/03/04(月) 00:17:17.72 ID:k02zmsp4
佐々木さんのキョンな日常 日常の終わりその9


  ふと気づくと、周囲の女子が興味深かそうに私を見ていた。
 そうだ。もうすぐ私は日本を経ち、キョンと離れ離れになる。時々は日本に戻ってくるけれど、この土地
には戻ってこない。今まで住んでいた家は、私の新しい父になる人(言い忘れていたが、新しい父の名字も
佐々木という。私の母とは入籍だけして、二年後に披露宴をすることになっている。私はだから名前が変わる
ことはなかった。そのことは私を少し安堵させた。キョンに呼ばれるのは慣れた『佐々木』の名前がよかった
からだ)の部下が借りることが決まった。
 「それは――」
 どう答えていいか、少し戸惑う。

 「二年間離れるだけだ。また佐々木は戻ってくるよ。それまで俺が待っている。約束したからな」
 キョンがそう言って、私の横に並ぶ。
 冬のあの日に交わした、二年後の僕たちに向けた、約束のキス。
 そうだった。私はさっき、キョンの家でキョンと妹ちゃんに言ったじゃないか。二年経ったら戻ってくるよ、て。
 「戻ってくる。キョンのところへ。皆のいるところへ」
 キョンと二人で頷いた時、皆の間から、拍手が湧き上がっていた。

 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 『ジャカルタ行きガルダー航空、725便。15時発登場手続きの方、36番ゲ-トにお集まりください』
 
 いよいよ、佐々木が日本を経つ日が来た。
 国際空港のロビ-に、文芸部、SOS団、クラスメ-トに同級生が見送りに来てくれた。
 「皆ありがとう、見送りに来てくれて」
 佐々木と俺はみんなに頭を下げた。
 「佐々木さんはともかく、何でアンタまで頭下げているのよ?」
  涼宮よ、皆が佐々木のために来てくれたんだから、俺も下げるのは当然だろう。
 「キョンは私の大事な人だから。だから、私のためにお礼を言ってくれたの」
 「ふう〜ん。まあ、佐々木さんがいない間は、我がSOS団がキョンと文芸部の面倒は見といてあげるからね」
 何故か勝ち誇ったように涼宮がそう言った。できれば、ごめん被りたい。古泉みたいにこき使われそうな気がする
からな。
 涼宮の言葉に佐々木も苦笑する。
 
 「まあ、でもキョンとの連絡は『連ver4』で取れるしね。長門さんと朝倉さんのご両親に感謝しなきゃね」
長門たちの両親の会社『統合C-NET』が新たに開発した無料通信アプリ「連ver4」は、動画も高速で送れる最新型で、
これで佐々木と連絡を取り合うことにした。
 側に佐々木がいない寂しさは、どうしても拭えないが、離れていても、声や映像で(料金を気にせず)お互いを確認
出来る。いい時代になったものだ。
 「それじゃ、そろそろ行くよ。皆元気で。今度会えるのは夏休みぐらいかな」
 その時は家に泊まりに来いよ。二週間ぐらい泊めてやるからな。
 「君の部屋にとめてくれるの?」
 おいおい、佐々木、みんなの前でその手の冗談はきついぞ!

 
163佐々木さんのキョンな日常日常:2013/03/04(月) 00:18:43.94 ID:k02zmsp4
 涼宮が不機嫌印のペリカン口で、何故か、朝比奈さんがオロオロしており、鶴屋さんと国木田は笑っていて、古泉はいつもの
さわやかスマイルが、少し引きつっていた。長門は顔を赤らめ、朝倉は中河とあさっての方向をみていた。
 「それじゃ、キョン、元気で。向こうについたなら連絡するよ」
 フォローをせず、佐々木は皆に手を振り、登場手続き口へ向かう。俺を見る皆の目つきがいつもと少し違うような・・・・・・
 「そうだ、大事な忘れ物をしていた」
 佐々木が引き返して来て、俺に顔を近づける。

 佐々木の柔らかい唇が重ねられた。

 「!!」
 
 その後、何も言わず、ただ、俺が大好きな輝く笑顔を浮かべて、佐々木は俺達のもとから去った。

 「な、な、な、」
 涼宮が驚きのあまり、声が出ないようだ。
 さっさとこの場を離れたほうが良さそうだ。
 俺は早足で歩き出していた。

 佐々木。二年後の約束の日、必ず北高の校門で会おう。
 飛行機が離陸していく空を見上げながら、俺はそう呟いていた。
164この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 00:52:51.32 ID:EHfJSwMS
。゜。゜(ノД`)゜。゜
行ってらっしゃい。佐々木さん。
165『Wanderin' Destiny』:2013/03/04(月) 02:02:18.48 ID:GZmawY9A
『The time of the oath』2

夕闇の中を渡橋は歩いていた。公園に差し掛かり、ベンチに座る。
「…………いるんでしょ?あんた。」
背後を振り向かず、告げる。その口調は普段と違いがらっぱちなものである。
「ああ。気付いていたのか?」
背後から声がする。
「何年一緒にいたと思ってるのよ。」
「まぁな。」
渡橋は溜め息をつき、首を振る。
「子どもってこんなもんかしらね。あたし、もう少し自分が大人だと思ってたわ。」
「そりゃそうだろ。俺だって同じさ。」
影が笑う。
「あんたは、いつもあたしの側にいてくれる。」
渡橋は、決して後ろを振り返らない。
「お前の贈り物、受け取ったぜ。回りくどいんだよ、バカが。」
「ふふっ。」
影から手が伸びる。手は渡橋の肩を抱いた。渡橋は愛しそうに手を頬に持って行く。
「俺はこの時を全く覚えちゃいねぇ。でも……お前の心に染みが一つ残っていることだけは分かっている。」
「ええ。……あんたも、みくるちゃんも、有希も……あたしの自己満足に巻き込んで本当に悪いと思っているわ。」
「お前が勝手なのは、今に始まった事じゃねぇよ。」
影の手が、優しく渡橋の髪を撫でた。
「お前は、ヤツらの側にいてやれ。俺は俺で、少しやる事がある。」
「何をやるの?」
「み……朝比奈さんを説得すんのさ。あの人は優し過ぎる人だからな。お前が泣く姿なんて、どの世界線でも見たくないんだと。
その為に、被らなくていい泥までかぶっちまう。
ま、その前に会わなきゃいけないヤツがいるが、会いたくねぇなぁ……。多分ブン殴られるだろうし。」
影の心底嫌そうな声に、渡橋は吹き出した。
「多分、こうしてあたし達が話すの、これが最初で最期よね。」
「……そうだな。」
渡橋は、頬の手を離す。

「ありがとう。そしてごめんなさい。愛しているわ、あたしの――――」
166『Wanderin' Destiny』:2013/03/04(月) 02:44:17.54 ID:GZmawY9A
「どのツラさげて来やがりましたか?親友。」
グーで二、三発影を殴ったあと、悪意120%の視線を投げかけながら藤原が影を見る。
「悪い悪い。お茶をTPDDにこぼしちまってな。」
「嘘つけ!……ったく。」
藤原は影にお茶を出す。何だかんだといって来訪が嬉しいようだ。
「一応の確認だが、お前は佐々木を覚えてはいないんだよな?」
「写真も見たが、さっぱりだ。」
お茶を啜る。みくるの入れたお茶のほうが美味しいなどと宣い、影は再度殴られたが。
「つまりは、お前は記憶を封じられた後のお前か。」
「どうだろうな。もしかすると、その佐々木とやらが存在しない世界線かも知れんし。そこは神のみぞ知るってヤツだな。」
「とんだ我が儘女神に愛されたもんだな、親友。」
影が肩をすくめる。
「お前の行動は、あの女神の願いか?」
「……どうなんだろうな。多分違うと思うぜ。お前もあいつの性格は知ってるだろ。
あいつが本気で願ったんなら、俺は佐々木とやらを思い出しているはずだ。
それをせずに、こうした回りくどいメッセージを残すという事は、あいつは願いを叶えて欲しいよりは、助けて欲しいという事だろ。」
「むう……。流石は長年連れ添っただけはある、か。」
影はお茶を飲む。藤原は急須からお茶を注いだ。
「問題は姉さんか。」
「だよな。……何故こんなに怒るのか、意味がわからん。」
……みくるがこの場にいない事は、二人にとって幸運だった。

女神の願いにより時を越えた存在と、女神の願いにより生き長らえた存在。そのふたつの恩義。
みくるが何故佐々木に辛く当たるか。理由はそれだ。
どんな理由があるにせよ、影達の行動は『裏切り行為』以外何物でもない。

そして。影達が思い付かない、もうひとつの理由。
それは――――

To Be Continued 『The time of the oath』3
167この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 05:57:53.39 ID:ina5O2HB
おつ
168この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 12:42:39.13 ID:6bLFvG3D
どっちも支援!

>>163
もう次が5年後で二人の結婚式とかでもかまわん!でもまだ伏線たくさんあるしそう簡単には行かないんだろうなあ…

>>166
いろんな世界線が絡み合ってるみたいやね
どう紐解いて行くのか見物だ
169『Wanderin' Destiny』:2013/03/04(月) 15:03:13.49 ID:GZmawY9A
『The time of the oath』3

「閉鎖空間は現れず。……どうやら、渡橋さんの説得が効いているみたいですね。」
機関の執務室で古泉が溜め息をつく。
「長門さんの力で、機関が彼の情報をジャミングされているのは痛いですね。まぁ、連絡をしたらいいだけですか。」
キョンにしても、他のSOS団の団員にしても、皆がハルヒを心底思っている。大切な絆として。
「……幸せな方です。本当に。」
ソファの上で、古泉が横になる。日頃の疲れもあり、大あくびをした後に目を閉じた。
いつしか眠った古泉に、森がそっと毛布をかける。

「……あんたが何考えているか、あたしは知ってるわよ。」

仮に、ハルヒが世界に愛想を尽かし、佐々木とキョンを消し去ろうとしたら。
この子は、文字通り命懸けでそれを止めようとするだろう。
例え、何を擲ってでも。

髪を鋤いてやる。古泉はくすぐったそうに目を閉じている。

「一蓮托生よ。……あんたが命を懸けるなら、あたしも賭けてあげるわ。」

その声は、古泉に届いたかどうかは分からない。古泉は規則正しく寝息を立て、眠るばかりだった。

同時刻。
佐々木は膝を抱えてベッドに座っていた。

怖い。

その思いだ。
未来を壊し、ハルヒの思いを否定し、消される。こんな理不尽あってたまるか。
その怒りも、次第に醒めていくに従い…一時の感情に流されていた自分に気付く。
しかし、それを否定する事も出来ない。ハルヒに対する不信感は、寧ろ増している。
あくまでもキョンを取るなら、それはそれでいい。ただ、こんなアンフェアな形など願い下げだ。
キョンは彼女の人形ではないし、自分も彼女の人形などではない。
こうした事も、彼女の『願望』かも知れないが。
「私は、私の思うやり方であなたに逆らう。」
自分に言い聞かせるように。もとから叶うなんて考えてなかった恋だ。
こうして数日とはいえ、思い出を作れたらそれでいい。
そう思っている、つもりだが……流れる涙がそれを否定した。

嫌だ。キョンの手を離したくない。
しかし自分に何が出来る?神に等しい存在に、手も足も出ずに消されるのがオチ。
どうせ同じく消されるなら、せめて一矢報いてやりたい。

佐々木は、完全にハルヒを信用出来ず、視野狭窄の状態に陥っていた。
奇しくもそれは。彼女が言った『正常な判断』の外にある。それにすら気付けない。
たった一言。少しだけ素直になればいい。しかし。それをするには、彼女はあまりに素直でなかったのだ。
170『Wanderin' Destiny』:2013/03/04(月) 15:05:04.39 ID:GZmawY9A
リミットまであと二日――――

橘京子は、駆けずり回っていた。
『機関』の協力は仰げない。『未来』の協力など絶望的だろう。それでも。歩みだけは止めない。
佐々木と接触する可能性のある、そして佐々木を好ましく思わない人種。それは。

「お前なのですーっ!」
「いひゃあぁああ!!」

ふとましく育ったバストが憎いのか、腰を掴むはずがバストを握っていた。
「みくるに何をすんだい、この痴女!」
「みぎゃ!」
鶴屋に叩き伏せられ、橘は地面を舐めた。
みくるは橘に『後でお話は伺います』と言うと、そそくさと鶴屋の後をついて走る。
「……やれやれ。あまり手を煩わせないで欲しいものですねぇ。」
古泉は、橘を猫掴みすると車に乗せた。

「拷問と自白、どちらがお好みですか?」
「自白なのです。」
「それは重畳。」
運転席には、森。森は古泉にノートを渡す。古泉はノートに文字を書いていく。
『適当な受け答えを。機関により車は盗聴されていますので。
あと、僕達は味方です。但し、彼の味方ですが。』
汚い字だ、と思いながら、橘は古泉を見た。
「現在の組織の状況をお教え頂きましょうか。」
「黙秘権を使うのです。」
「石を抱きたいですか?」
『長門さんの独自行動により、我々も連携が取れるとは言い難い状態です。』
「抱くなら抱き枕がいいのです。」
『私は、佐々木さんをそそのかした黒幕を探しているのです。』
「森さん、ペンチと針と電極を。」
『そちら、御説明願えますか?』
「自白するのです。」
『はい。待っていてください。』

橘京子の自白。それは……
「組織が機関に最終決戦の自爆テロを行うのです!」
という(嘘と分かっていても)見過ごせるものでなかった。
それもたっぷりの嘘に若干のリアリティーを混ぜる手法。嘘だと前文に聞いていなければ、森ですら信じていたかも知れない。
『組織は消滅してるのです。なので、佐々木さんに接触した方がわかりません。私の情報を渡す代わりに、あなた達が知る情報を渡して貰いたいのです。』
「では、日時を。」
「2日後なのです。死にたくないなら、機関の守りを固めるのですね。」
『役者になれますよ、あなた。』
『女は皆、役者なのです。』
「わかりました。あなたを機関の名に於いて拘束します。」
森が手錠をカラ鳴らしする。
『機関、私の私室でなら、監視はありません。そこでゆっくり話をしましょう。』
橘は頷く。そして。一言だけ返答した。

「どんな苦難があっても、私は佐々木さんを守るのです。」

組織の一員としてなどではない。一人の友人、一人の仲間として。佐々木を守りたい。
そう、力強く。彼女は宣言した。

To Be Continued 『The time of the oath』4
171この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 18:53:25.31 ID:6bLFvG3D
支援
きょこたんは重苦しい展開を潤す清涼剤だね
佐々木さん改め物語全体のハッピーエンドは彼女の双肩に懸かっている!……のかもしれない
172この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 18:56:00.19 ID:ina5O2HB
しえん
173この名無しがすごい!:2013/03/04(月) 21:08:23.90 ID:hGMhef7e
本編でないところですまないが、古泉の設定が出てきたのがニクいと思った。
174佐々木さんのキョンな日常:2013/03/04(月) 23:00:26.73 ID:7Ru1OHWC
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その1

 
 佐々木が日本を経ち、戻ってくるまでの二年間、時はあっという間に過ぎ、それぞれに大きな変化があった。
 二年生になり、クラス替えがあり、俺と長門、古泉、涼宮、国木田、朝倉は進学強化クラスに編成された二年
5組になった。なお、谷口は隣の6組である。
 文芸部は春先に新入部員を募集したが、入部希望者は無く、同好会に格下げの危機を迎えたが、元のクラスメ
ートで図書委員だった阪中が入部してくれたのと、結局涼宮がSOS団を文芸部に合流させることにより、数だ
けは、一年前より増えた形となった。(ついでに書けば、その時点で涼宮は谷口をお払い箱にした。酷い奴だ。)
 
 俺は塾に通う回数を増やし、佐々木がいなくなって成績が悪くなったと言われない様に努力した。その結果、俺
は国木田と共に、学年のみならず、全国模試でも成績を競う様になり、俺の学力は更に伸びていった。
 「日本に帰ってくるのが楽しみだね。君とどこの大学に行こうかな?」
 一日一回、佐々木と連絡を取りながら、近況を報告し合った。

 鶴屋さんと朝比奈さんは3年生になり、進路を決める為にいろいろと忙しくなっていたが、それでも出来る限り
文芸部兼SOS団の活動に参加してくれて、俺達は充実した学園生活を満喫していた。
 それでも、やはり俺にとって、佐々木がその場にいない淋しさはどうしてもあった。
 そんな俺を、皆気遣ってくれて、特に長門は力になってくれた。涼宮も、持ち前の力強さで俺を引っぱってくれた。

 生徒会の人事交替の時期を迎え、投票の結果、会長に立候補していた国木田が当選し、朝倉が書記になり、新体制が
スタートした。国木田の応援は鶴屋さんが行い、朝倉の応援は喜緑さんがやってくれた。まあ、朝倉の場合は、自分の
後釜に立候補するようにと、喜緑さんが頼み込んだから、当然と言えば当然だった。
 「SOS団兼文芸部から生徒会役員が出るなんていい感じね。この調子で、北高に勢力を広げるわよ!」
 変なラノベの読み過ぎじゃないか?俺はそう突っ込んだが、涼宮は意気揚々としていた。

 充実して、楽しい事も大変な事も多い学園生活だったが、途中で悲しい事もあった。
 それは古泉が二学期が始まる前に転校していったことだ。
 古泉も俺の大事な友人となっていたから、佐々木の時と同様、俺は悲しかった。
 ”転校しても、僕はみなさんの仲間です”
 古泉は別れ際にそう言って、転校していった。
 
 夏のある日、古泉の父親が倒れ(幸い発見が早くて治療が迅速に行われた為、大した後遺症も残らずに済んだそう
だが、)このことがあり、古泉は家族と話し合った結果、実家に戻ることを決めた。
 転校する前に、古泉は涼宮と二人だけで何か話しをしたようだ。何を話し合ったかは知らなかったが、涼宮に自分の思い
を伝えたのかどうかは分からなかった(後日、古泉の実家に遊びに行った時、古泉が話してくれたが)
 ただ、古泉が転校すると同時に、光陽にいた橘も転校していった。そのことは、谷口を通じて周防が教えてくれた。
 古泉は、涼宮ではなく、橘を選んだのだ、と俺は気付いた。

 これから話すことは、古泉の実家に遊びに行った時、古泉が俺に聞かせてくれたことだ。
 「僕を友人といってくれたあなたにはきちんと話しておこうかと思いまして」
 古泉の実家は俺達の住むところから、急行電車で一時間半程の、でかい屋敷が集まっているところだった。
 鶴屋さんの家にはかなわないが、格式のある家だった。
 「お久しぶりです、キョンさん」
 その家の応接室で、橘が入れてくれたお茶を飲みながら、俺は古泉の話に耳を傾けた。
175佐々木さんのキョンな日常:2013/03/04(月) 23:12:21.79 ID:7Ru1OHWC
文章間違い 
何を話し合ったかは知らなかったが、涼宮に自分の思い
を伝えたのかどうかは分からなかった⇒何を話し合ったのかは聞かなかったが、
涼宮に自分の思い を伝えたのかどうかも分からなかった
です。間違い多くてすいません
176 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/04(月) 23:55:11.79 ID:TQzikRVb
佐々木かわいいよ佐々木
177佐々木さんのキョンな日常:2013/03/05(火) 03:16:04.19 ID:gdq5vubd
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その2

 庭の木々が木蔭をつくり、直接強い日差しが室内に入って来るのを防いでくれているのだが、それでも夏の
暑さはこの身にまとわりついてくる。
 「そういう時はクーラーに限ります」
 洋間のソファの上で横になり、アイスを咥えながら、京子はリモコンで温度を調節している。
 「朝からこんなに暑いと何もする気がおきません」
 「課題ぐらいは取り掛かっておかないと、夏休みの終わりに泣くことになりますよ」
 夏休みに入ってから、京子は実家に帰る事なく、僕の家に泊まっている。まあ、冬休みも春休みもそうだった
ので、いまさらどうのこうのいうことでもない。
 幼いころから一緒に育ち、いつも一緒にいた。居なかったのは中学二年の途中から、去年の秋ぐらいまでで、
今はまた昔の様な感覚に戻っている。
 ただ、あの頃と違うのは、お互いそれぞれ心身共に成長しているということだ。

 なんとか今日の分の課題を済ませると、時計の針はお昼近くになっていた。
 二年生になり、将来に向けての受験勉強にも取り組まなければならない時期が近付いている。何処に行くか、
まだはっきりとは決めていないが、去年京子と一緒に、父親の使いとして挨拶にいった、国立K大は興味があ
る。僕の友人である”彼”も、候補の一つだと言っていた。
 「一樹さん、お昼は何を食べます?」
 「そうですね……たまには外にでも食べに行きますか?まあ、あなたがこの暑さのなか、歩き回るのが嫌だ
と言うのなら、やめておきますが」
 「いえ、行きましょう。今の言葉で元気が出ました!」

 強い日差しを避ける為に、京子のトレードマークのツインテールが隠れるくらいに鍔が広い空色の帽子をか
ぶせ、二人で外に出る。
 夏真っ盛りの街中を歩きながら、ふと去年の夏休みの旅行の事を思い出す。
 ”今年も皆でどこかいくわよ!”
 夏休みに入る直前、涼宮さんが部室で、勝手に計画を立てていたが、”彼”は彼の恋人の佐々木さんが一時
帰国するのに合わせて行きたい、と言いだし、涼宮さんは不機嫌になった。
 涼宮さんは”彼”に想いを寄せている。だけど、僕の想いが涼宮さんに届かない様に、彼女の想いもまた”彼
”には届かない。

 結局、お昼は鰻を食べることにした。これは昔から京子の好物で、季節に関係なく、よく食べていた。
 「夏バテにはこれですね」
 京子は嬉々として、座敷席に座り、二人で鰻重が出て来るのを待つ。
 「お待たせいたしました」
 店員が重箱に詰められた鰻重を二人の前に並べた。
 「いただきます」
 
 「実に美味しかったです」
 京子は満足した様子でそう言った。 
 「元気が出ました。一樹さん、このまま何処か遊びに行きましょう」
 朝のバテた具合はどこへやら、僕は苦笑した。
 代金を払って店を出た時だった。
 スマートフォンが、着信音を鳴らした。
 ”この音は……”

 「もしもし、森さんですか」
 
178 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/05(火) 04:57:13.36 ID:JHsSu5mN
こんばんは
179『Wanderin' Destiny』:2013/03/05(火) 04:59:53.84 ID:8t81khae
『The time of the oath』4

長門は、同期先から送られた天蓋領域のプロトコルの解析を行っていた。
解析中に思う事。それは。
同期先のシーケンス。

天蓋領域に手も足も出ず、ひとり、またひとり、戦闘不能に追いやられていく。
古泉が、みくるが、そして、彼が。

佐々木の改変が成功し、天蓋領域は去っていく。戦闘の継続は無意味だと判断した天蓋領域のインターフェース。
自分は迷いなくその首を捩切った。

『エラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラー』

この感情に、名前をつけるとしたら。それは、激しい怒り、そして哀しみ。
天蓋領域のインターフェースを灰塵に帰し、自分は彼の家に向かう。
そこにあったのは、彼の脱け殻。そして罪悪感に泣く佐々木の姿。
佐々木を迷いなく戦闘不能にし、自分は言った。

『あなたを殺さない。代わりに。
……あなたがしたように、あなたの中の彼に、死を与える。』

佐々木の目が絶望に染まる。

絶望に彩られた絶叫。
やがて動かなくなる佐々木。次に目を覚ました時、彼女は彼を完全に忘れている。

情報操作をし、あの春の事件は橘、藤原、周防がハルヒの力を狙った事に摩り替えた。

『キョンが記憶喪失ですって?』
彼を一番甲斐甲斐しく介護したのは、ハルヒ。
『有希、そんなもんはね、なけりゃ新しいもんで埋めればいいのよ!』
その言葉通り、彼は再び『彼』に戻った。そして、彼はハルヒの手を取った。
それは、ハルヒの願望などでなく彼自身の意思で。

彼女のささやかな抵抗は、結局何の意味も成さない無意味なものに過ぎなかったのだ。

しかし、何故同期先の自分は、このシーケンスパターンを送ったのか。

対策としては、時期の引き延ばしなどがあるが、全て気休めだろう。
プロトコルの解析があり、自分がキョンの監視を行うのは不可能だ。
また、佐々木とキョンが接触しない可能性などそれこそ万にひとつもない。
未来、機関を深く関わり合わせては、最悪で古泉、みくるを殺害される可能性が出る。
それ故の独自行動である。
それに天蓋領域が関わる以上、これは情報統合思念体で解決すべき問題だ。
だが、独自行動の結果、このシーケンスパターンにならない可能性。再修正の確率は、0.00001%。
痛し痒しという念に駆られるが、それでも長門は可能性を探るしかなかった。

「……私は、彼を守る。今度こそ。」

To Be Continued 『HIDE & SEEK』
180この名無しがすごい!:2013/03/05(火) 05:18:18.77 ID:8t81khae
中書き。

引き延ばしするのもなんですし、今から展開は少し早めになります。

『The time of the oath』の意味は、宣言です。

ギャグ要員としても活躍してくれる、きょこたん可愛いよきょこたん。
181この名無しがすごい!:2013/03/05(火) 12:34:55.63 ID:uo9uR75T
今ちょっと時間とれないから支援だけ
夕方以降にちゃんと読みます
182この名無しがすごい!:2013/03/05(火) 19:07:18.69 ID:uo9uR75T
>>174>>177
佐々木さんの帰還が切実に待たれる中、きょこたんだけマイペースw

>>179
考えうる最悪の展開…回避の道筋は何処に
183 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/05(火) 22:17:33.07 ID:ag1JYo40
佐々木かわいいよ佐々木
184この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 02:04:20.92 ID:LLgnPlMR
こんばんは
185佐々木さんのキョンな日常  :2013/03/06(水) 02:23:50.96 ID:c6JDMPgr
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その3


 森さんからの電話をうけたあと、僕等は急いで僕の家に引き返した。
 耳の奥に、森さんの冷静ながらあまり感情のこもっていない口調――そんな喋り方をする時ほど、重大な事が
起こっているということを、僕は経験上知っている。
 「一樹さん、大丈夫ですか?顔色が悪いですよ」
 京子が心配そうに僕の顔を覗き込んでいるのを見て、僕は我に返っていた。
 
 一時間後、僕の家の前に、赤いスバルBRZが横付けされる。運転席にいるのは、もちろん森さんだ。
 「二人とも、すぐに乗りなさい。このまま、病院に直行します」
 僕は助手席に、京子は後ろの席へ座った。シ-トベルトを締めると、車は急発進する。
 「状況は先ほど説明したとおりです。幸いにも、側におられたのが お父さんのご友人のお医者さんだったので、
すぐに病院に搬送されました。つい1時間半前のことです。診断は脳梗塞。治療は開始されているそうです。現時点
で分かっているのはここまでです」
 森さんの言葉を聞いて、少し安心する。脳梗塞の治療は、発症3時間以内が最も後遺症を少なくし生存率を高くする
境目だと、昔親戚筋の医者から聞言いたことがある。診断と対応は早ければ早いほどいいのだ。
 「搬送先の病院の名前は?」
 「富坂脳神経外科病院。その友人のお医者さんの知り合いだそうよ」
 京子がスマートフォンに情報を映し出す。なるほど、父は幸運だったようだ。脳関係の症状では、かなり実績のある
病院だそうだ。

 母親と顔を合わせるのは、春休み以来だった。なるべくなら実家には寄りたくないからであるが、事態が事態だけに、
そんなことは言ってられない。
 「おばさま、おじさまの様子は大丈夫なんですか?」
 京子が母親に声をかける。
 「今のところは。治療は終わったそうよ。良くはわからないけど、血管内カテーテル挿入t-PA投与と毛細血栓レーザー
照射破砕治療を実施した、と言われたわ」
 後でわかったのだが、どちらも最新鋭の脳梗塞治療法だった。
 「すると、おじさまは今、どこにいるの?」
 「術後ICU(集中治療室)で管理だそうよ。でも、先生の話では早めに治療したから、回復は早いだろう、て・・・・・・」
 そこまで言って、母親の体がふらついたように見えた。
 
 「・・・・・・大丈夫、少し気が抜けただけだから」
 僕と京子に支えられ、母親はとりあえず、病院の椅子に腰掛けた。
 「お父さんには私がついているから、一樹と京子さんは、一度家に戻って。それから一樹、森さんと家政婦さんに手伝
ってもらって、今からいうものを病院に持ってきて頂戴」
 「わかりました」
 母親の言葉に素直に頷いて、とりあえず、京子と一緒に実家へ戻ることにした。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 早期の治療が功を奏したのか、父親はその日のうちに意識を取り戻し、五日後には退院していた。
 懸念していた後遺症もなく、正直医学の進歩には驚嘆せざるを得ない。
 「おじさま、良かったですね」
 娘のように可愛がっている京子に言われ、普段いかめしい表情をしている父親も相合を崩した。
 「無事で良かったですよ」
 それは僕の偽らざる気持ちだった。
 こちらの意思も聞かず、勝手に京子を婚約者に決めたり、人の人生を決めつけたがる親で、はっきりいえばいい感情は
あまり持っていないのだが、やはり自分の親が倒れるのは嫌なものだ。
 とりあえず、後一週間程はここに残ることを決めた。

 それから三日後。僕は父に話があると言われ、父の部屋に呼ばれた。

 
 
186『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 06:17:58.98 ID:kj07fj5y
『HIDE & SEEK』1

ハルヒは久々に学校を休んだ。
理由は至ってシンプル。腹を出したまま寝てしまい、見事にお腹を壊したからだ。
己の迂闊さに舌打ちしながら、母親作製のレモネードをちびちびと飲む。
失恋。
ほんの少し素直になれば……とも思うが、それ以上に思うのは、これまで自分と一緒にいてくれたキョンに対する感謝だ。
思いを噛み砕き、整理していく作業に終始するのに、この休みは良いのかも知れない。

それなら最初に言ってくれよ、という思いも否定はしない。
あんな冴えないのに、あんな綺麗な人が友人……いや、想いに気付かないだけの人がいるなんて思いもしなかったし、当然の如くフリーだと思っていたわけだ。
思い出を反芻する事により、出てくるのはやはり、自分のキョンへの好意。
「……やーっぱ、やめた。」
ハルヒは口唇を持ち上げる。
気持ちに嘘をついて全部無かった事になんて、やっぱり出来やしない。

「好き、って気持ちを見付けた以上、隠すのは無理よね。
あたしはあたしに出来る事をやるだけよ!」

例え振り向かなくてもいい(無論それに越したことはない)。自分の願いは、あの『夕日の約束』なのだ。

同じ頃。全く同様の理由で学校を休む佐々木。
「…………」
考えれば考えるだけ、ネガティブな思いしか浮かばない。
恋の成就の先に待ち構えていた、まさかの困難。人は神たり得ないが、神に等しい能力を持った少女が恋敵。
その気になれば、全てを破壊してしまえる『破壊神』が相手なのだ。
彼女の恐ろしさは、春の事件でよくよく知っている。世界を真っ二つに割れる存在なんていう物騒な存在。そして。
彼女が知らないうちに相手を『存在ごと葬り去る』力の持ち主だという事。
どんな理由があるにせよ、藤原が戻って来たのはそれこそ奇跡だろう。
第一が、ここまで彼女に気を使わないといけない理由は何だろうか。それに。彼女にしてみると全て『無自覚』。
『無自覚』に自分やキョンを消し去る事も可能。だからこそ人は彼女を崇め、恐れる。

アンフェア過ぎる。それこそ狂った世界じゃないか。結論ありきの世界で、自分は何をせよと?

「うまく隠しているつもりなら、それを見付けて突き付けてやるだけさ。」

一寸の虫にも五分の魂。虫けらにも虫けらの意地がある。

例え敵わなくても。儚く叩き潰されるのが運命でも。せめて一矢報いてやる。それがこの『Virtual Insanity』に対する、報復だ。
187『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 06:19:30.36 ID:kj07fj5y
「キョンくん、お茶です。」
「すみません、朝比奈さん。」
本日は、ハルヒが病欠。そして古泉も長門も欠席だ。
団室では朝比奈さんと二人きりという、神に感謝したくなる僥幸を味わっていた。
オセロをしながら時間を潰す。相談したくても、朝比奈さんの未来の事情を知るから、それが出来ないんだよな……。
朝比奈さんは、俺の視線に気付いたのか、笑顔を見せてくれた。
屈託ない微笑み。天使とはこの人の事だろうな……うん、すまん、佐々木。
「今日の朝、橘さんが来てましたよ。」
「橘が?」
珍しい来客もあるものだ。
「ええ。いきなり『お前なのですー!』って言いながら、私の胸をがばー、っと……。」
「が、がばー、ですか……」
な、なんとうらやまけしからん!同性だからといって、そこまでオープンなんだろうか。
というよりは、あいつレズの気でもあるんじゃないか?佐々木に付きまとってるし、その上で朝比奈さんの特盛を鷲掴みとは。

「レズじゃないのです!古泉さんもガチホモじゃないのですよ!」
「確かにその通りですが、唐突にどうしました?」
「いえ、何だかディスられた気がするので。」

ハルヒから電話が入る。明日の土曜日は、不思議探索をするらしい。
『あんたは佐々木さんを連れてくること!おーばー。』
「おーばー、じゃねぇよ馬鹿!佐々木にも佐々木の都合が……って、おい!」
ったく、お構い無しは変わらんな!こっちは日曜日に佐々木が起こす行動が恐ろしくて敵わんというのに。
「ふふ。何だか嬉しいですね。」
「何がですか?」
朝比奈さんは、安心したように微笑む。
「涼宮さんとキョンくん。なんだかんだといって、いつも通りじゃないですか。」
「……ハルヒが気を使っているんですよ。」
これは、本心。
あいつはなんだかんだいっても、根はまとも……かどうかはわからん……ん?メール?
『閉鎖空間が発生するようなモノローグは避けてください。』
……きょうびはモノローグまで監視されるのか?

「あいつは、こっちにいらない気を回されたくないんでしょうね。
それに、佐々木と付き合っているからといって、何もSOS団関連を拒否する理由はない。だから、俺はあいつに対する態度は変えませんよ。
これからも腐れ縁として、あいつとは続いていくんでしょうが。」
「……私も、皆といつまでも一緒に居られたらいいと思いますよ。」
「……そう、ですよね……」

一人だけ時間の流れが違う人。朝比奈さんは、それだ。
……ただ、あの唐変木ならそんなもんねじ曲げて、無理矢理見つけ出しそうな気もする。
いずれにせよ、今の問題は佐々木だ。
あいつにしても、すぐに隠れちまうからな。探して見つけてやらねぇと。

こうして小さな違和感を残し、団活は終わった。

To Be Continued 『HIDE & SEEK』2
188この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 09:42:03.86 ID:XkADqHxD
pcがずっと規制に巻き込まれて書き込めない
携帯だと面倒です佐々木さん
こんなんでSS書いてる人スゲー
189この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 12:34:55.33 ID:IqZCBaLm
しえしえ
どっちでも相変わらずきょこたんは緩衝材w

>>186でハルヒと佐々木さんの考え方のズレが、仕方ないけど怖い
190『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 14:54:49.39 ID:kj07fj5y
『HIDE & SEEK』2

『みくるちゃんが死んじゃうの?』
『らしいな。藤原の話が正しいならば、だが。』
『みくるちゃんは、未来の人なのよね?』
『ああ。さっき説明した通りさ。』
『……うん。あんた助けに行きなさい!』
『はぁ?!』
『人類初の『前世の記憶のある人間』!そしてみくるちゃんを救う王子様!あんたが死ぬまで、みくるちゃんは死ねないわよ?
何せ目を離すとすぐに他の女のフラグ立てちゃうんだから!』
『アホか!取り消せ馬鹿!』
『で、次は有希!あんた達二人が、ずっとSOS団を語り継いでいくの!』
『うわぁ。長門大迷惑……』
『そんな事ないわよ!こないだ会った時に有希にこの話したら、有希は『待ってる。』って笑顔を浮かべたのよ?!あの有希がよ!?』
『案外笑うぞ、長門は!お前が気付かんだけだ!それか呆れたんじゃねぇのか?』
『なんですって、このバカ―――』

墓標の前。佇む影。

「……ったく。良い身分だな、くそったれ。」
墓標の前に、酒が置かれる。墓標の主が生前に好きだったのであろう。影はショットグラスに注ぎ、墓標に供えた。
影は胸のポケットから古い、アンティークの宝石を出す。
「このちっぽけな石ころに何の意味があるかは知らんが、お前は絶対に無意味な真似はしなかったな。」
蒼紫の宝石。
――タンザナイト――
「お前が望めば、全て変わったわけだが。お前はそうしない、出来ない理由があった。しかし、それはお前の心に消えない染みを残した。
そんなもんがあれば、お前は成仏出来んよな。…………分かりづらいだけで、誰より優しいからな。お前は。」
石は影がかつて存在していた時代のものだ。
「―――。」
影が墓標の主に話し掛ける。

「お前の心残りが何かはわからん。だが。」

影は墓標に言った。

「お前の心残りは、俺が晴らしてやる。

――――ジョン・スミスとしてな。」

「私は絶対に反対です。」
影の後ろから、みくるが顔を出した。
191『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 15:03:22.99 ID:kj07fj5y
「わかっていますか?それがどんな重大な結果を招くか。」
みくるは、お茶を墓標に捧げた。
「よくわかっていますよ。」
影はみくるに笑いかける。
「あいつは『望んで』いない。ただ、『思っている』だけ。それですよね。」
「そう。その通り。それが全てです。私達に出来る事はありません。」
みくるは、そう言うと話を切る。
「そういうわけにもいきませんでね。」
「……何故?はっきり言いますが、これは時間犯罪になりますよ?
『自発的な過去への干渉』。
あなたの親友である弟が、それを行い大変な目に遭ったのは御存知のはずです。」
口論をする二人の前に、一人の影が現れる。

「すべての責任は、私にある。」

液体ヘリウムのように冷涼とした目。そして。未だに変わらぬ県立北高校のセーラー服。
「あなたは……」
みくるが、その人物を見て表情を歪めた。
「朝比奈みくる。あなたは三年の春の騒動を覚えている?そして、佐々木○○という存在を。」
「覚えていますよ。キョンくんの中学時代の同級生ですよね?確かあの時以来、関わりには……」
セーラー服の影は、みくるに手を伸ばす。
「では、あなたの弟が何故そこにいたか。」
「確か、違う世界線の私を救う為、ですよね。」
「その世界線とは?そしてその収束先は?」
「私の、死亡……」
そこまで言ったみくるが、はっ、と顔を上げる。
「そう。しかし。私に同期してきた個体のデータによると、あなたが死亡する時期は彼がいう時よりもずっと長い。
これは彼女の『願望』による結果だと思われる。収束先をウイルスと仮定すると、そのワクチンとなったものが彼。」
みくるが影を見る。
「……だからこそ、ですよ。俺はあいつの『染み』を消してやりたい。でないと、いつまでもあいつを引き摺る事になる。
見つけないと良かったんですが、見つけてしまった以上、俺は叶えてやりたい。」
影の言葉に、みくるは激昂した。
「ふざけないで!つまり、それは彼女が泣く未来を作り出す事じゃない!
それは傲慢です!エゴイズム以外に何がありますか!」
セーラー服の影は、言葉を紡ぐ。
「あの時代には、もうひとつの分岐があった。その分岐をもとから消したのは、私。」
「…………?」
「彼の記憶を奪った佐々木○○から命を奪う代わりに、佐々木○○から彼に関する記憶を全て奪い、情報操作を施し、意図的に彼の人生から遠ざけた。
だが、それは間違いだった。それがもとで彼女は苦しみ、彼女の『染み』となった。」
みくるが下を見る。
いつだってあの太陽のような少女は、正々堂々と正面から向かい合い、戦い奪っていく事こそが真骨頂だった。
それだけに『勝ちを譲られた勝利』が我慢ならなかったのだろう。
192『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 15:05:47.57 ID:kj07fj5y
「なら、尚更反対ですね。」
みくるの目は、怒り心頭である。
「お二人には悪いですが、私はこの世界線を死守する方向で行きます。」
「朝比奈みくる。」
「彼女を泣かせる世界線なんて、絶対、絶対、ぜぇ〜ったい認めません!」
色気たっぷりのスーツを着ているはずのみくるだが、二人の目には、かつての彼女がうつっていた。
大人になり、なるだけ地が出ないように心掛けているようだが、やはり地は変わっていないのだ。
SOS団の聖母。その包容力で何度救われたか。
「……わかりました。では、俺も独自に行動します。行くぞ、――。」
「了解した。」
二人の後ろ姿に、みくるはありったけの声で叫んだ。

「バカ!―――くんは今日は夕飯抜きですから!―――くんと――さんのバーカ!」

あまりに可愛い罵声。
影は苦笑を、セーラー服の影は若干の微笑みを浮かべ、その罵声を背に受けた。

「……妬いちゃうんだから。」

――――――――――――――――

「で、貴様困ったら僕頼みか?!」
「まぁまぁ。いいだろ?ほら、情報操作でお前の罪はただの軽犯罪扱いになったんだし。」
「イジメか?!イジメだろ!!端から見たら『シスコンの弟が、例え平行世界でも姉が死ぬのが許せずに過去に行き、現地民に叩きのめされて帰ってきた』扱いじゃないか!
って、なんだ、インターフェース!小首を傾げて何がしたい!可愛いからやめろ!」
セーラー服の影は、藤原を見ながら言った。

「あまり差異を感じない。」

影は、手を叩いて笑い……藤原はテーブルに突っ伏すした。
ちくしょう、ちくしょう。いまに見てやがれ、ぶっ殺してやる。
古典映画の悪役のセリフを頭で反芻しながら、藤原は不快な回想をやめた。

「あと、二日間か。」

姉につくか、親友につくか。
姉からは「お姉ちゃんよね?あなたは私の味方だもんね?」と涙目で懇願され……
親友からは「お前の思うようにすればいい。」と冷たく突き放された。
どちらにせよ。
「見落としが多すぎるんだよ。……まぁあいつは佐々木を覚えていないから仕方無いし、姉さんも佐々木を知るわけではないからな。」
現段階ではどちらにもつけない。今日明日中に色々と探す必要があるからだ。

「……そういえば橘は何をしているんだろう。規定事項では、今頃佐々木の家を追い出されて泣いているはずだが。
まぁ、いてもいなくても影響はないが。」

色々とズレが生じてきている未来。
それが良いか悪いかは、藤原には判断がつかないところである。

To Be Continued 『HIDE & SEEK』3
193この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 18:14:47.62 ID:IqZCBaLm
支援
シリアス路線真っ只中のはずが、藤原まで萌えキャラにw
194佐々木さんのキョンな日常日常:2013/03/06(水) 19:10:49.71 ID:c6JDMPgr
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その4


 正面から父親と話すのも久しぶりだ。病み上がりのせいかどうかわからないが、少し痩せたように思う。いかつい
顔はかわらないが。この顔を受け継がなくて、そのあたりは母親に感謝したい。
 「心配をかけたな」
 「いえ・・・・・・無事に回復してよかったですよ」
 「これからは少し節制しないとな。今まで通りにはいかんだろうから」
 大病をして、少しは反省をした様子だ。豪放さが父の売りだが、それも落ち着くだろう。
 「話というのはだ、実はお前と京子の婚約を解消することにした」

 一瞬、父の言った言葉に、自分の耳を疑った。
 「京子本人から申し入れがあった。お前との婚約を白紙に戻して欲しいとな」
 「待ってください、一体どういうことです?」
 お互いの両親達により、僕等は婚約者とされた。こちらの意見も聞かず、勝手に話を決めたことに、僕は反発して
家を出た。
 「京子から言われたよ。『おじさまたちの気持ちはわかりますが、一樹さんの未来は一樹さんの意思により決めら
れるべきです。一樹さんの意思を尊重してあげてください』、とな」
 「京子がそんなことを・・・・・・」
 「京子はお前のことを本当に大事に思っているんだな。親よりも余程しっかりとお前のことを見ている」
 小さい頃より一緒に育った仲だ。お互いのことはよく知っていると思っていた。
 でも、京子がそこまではっきりと物を言うとは思わなかった。

 日が沈み、ようやく暑さが衰えてきた黄昏時、庭に虫の鳴く音が響いていた。
 縁側に腰掛け、その音を聞きながら、ぼんやりと昼間の父の言葉を思い返していた。
 「古泉」
 森さんが僕を呼ぶ声で、僕は回想を破られた。
 「ちょっと一緒に来なさい」
 「どこへ行くんですか?」
 「いいから付いてきなさい」
 言葉に有無を言わさぬ迫力がある。年齢不詳の美人だが、こういう時の森さんは少し怖い。
 「少しドライブするわよ」

 BRZに乗るたびに思うのは、この車が森さんにピッタリあっているということだ。自分の手足のようにこの車を使
いこなしている。
 「話は聞いたわよ。橘さんも思い切ったことをしたわね」
 父の優秀な秘書としての顔ではなく、森園生というひとりの女性として、森さんは微笑みながらそう言った。
 「あなたの婚約者に決まった時、誰よりも喜んでいたのはあの娘だったわ。光陽に転入するとき、『一樹さんの傍
に行けるので嬉しいです』なんて言っていたのを覚えているわ」
 「今じゃ休みの度に僕の家でくつろいでいますよ」
 「でも、そのことは嫌じゃないんでしょう?」
 確かに森さんの言う通りだ。昔みたいに京子が側にいるのが当たり前のような、そんな気さえしている。

 開けた車窓から入ってくる、海から吹く夜の浜風はかなり心地よかった。この時期は海岸でいちゃつくカップルの姿
が目立つが、今日はほとんど姿が見えない。
 「古泉。自分の未来は自分の意思でもって決めなさい。橘さんがあなたのくびきを取り払ったのだから、あなたがこ
れから先どうするか、よく考えて行動しなさい」
 森さんの言う通りだった。京子は僕と両親の間の緩衝材になってくれたのだ。

 それから四日後、僕は京子と一緒に自分の家に戻った。
 
195この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 19:31:49.80 ID:IqZCBaLm
きょこたん(´Д`)ええ娘やあ…
196この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 20:42:32.86 ID:IyrGjVYx
今日はなんか2作ほど話が進んでいっているな。
197『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 21:50:42.62 ID:kj07fj5y
『HIDE & SEEK』3

機関では古泉と橘がコーヒーをすすっていた。
「成る程。キョンさんの記憶を、佐々木さんが消す。猶予は明日一日ですか。」
森は盛大な溜め息をついた。
「私達としては願ったり叶ったりなのですが……あなたはそうはいかないんでしょう?」
「無論なのです。」
森と古泉が溜め息をつく。
「しかし、打つ手が現実にありませんからね……出来るのは対症療法位なもので。」
「それを考えるのが機関なのです!」
橘が、ビシッと指を差す。
「……あなたね、自分の立場を弁えなさい。」
「ぴいッ!」
森の殺人的な視線を浴び、橘は小さくなった。
「未来も、朝比奈さんは味方ですが……指令をする人間は、決してそうでない。こちらも骨ですよ。」
「……指令を叩こうにも、方法無しですか……」
佐々木に接触したであろう人物は、特定出来た。しかし。肝心な人物を叩く事は不可能。
重い溜め息をつく橘。

「でも、諦めるにはまだ早いのです!」

橘は立ち上がると、足早に駆け出した。
「どちらへ?」
古泉の声に、橘が叫んだ。
「佐々木さんの家なのです!」
……嵐のように去る橘。以前なら、それは冷笑で終わっていただろう。しかし。今は違う。
この子は、本気で佐々木が大事なのだ。自分達SOS団が、ハルヒを大切に思うように。

橘が去ったあと。森の私室に静寂が訪れる。
「…………」
「…………」
なんとなく気まずい沈黙。ここのところ、こんな話ばかりなので当てられてしまったのか。
「……コーヒー、おかわりはいかが?」
「あ、お、お願いします。」
森が立ち上がる。特に意識していなかったが、森の私室に入るなど久々だ。
こざっぱりとして、機能的な部屋。シンプルながらも所々にある人形や花などが、女性の部屋であると認識させられる。
「…………」
コーヒーを差し向かい、二人が座る。

もし仮に。ここで自分が相手に手を伸ばしたら。
果たして今までの関係に戻れるのだろうか。

相手の暖かさに触れたら。
自分は戻れるのだろうか。

「(思春期の娘みたい)。」
「(……いけませんね、こんな。)」

赤く染まったお互いに、お互いが吹き出す。……ゆっくりとお互いの顔が近付き……

ゆっくりと重なった。

「……森さん。」
「…………ん?」
古泉は、赤くなり俯く森に言った。
「今回の件が終わったら、映画にでも行きませんか?」
森は、少し笑うと……

「返事が聞きたいなら、ちゃんと帰って来なさい。」
と言い、部屋を出た。
198『Wanderin' Destiny』:2013/03/06(水) 21:52:34.95 ID:kj07fj5y
佐々木の部屋。
影は佐々木の家に侵入していた。
「(防護シールドと、不可視フィールドと、消音フィールドは展開しているだろうな?)」
「(問題ない。)」
立派な犯罪。変質者の謗りは免れない事態だ。
「(勘弁してくれよな……)」
影は、セーラー服の影を睨む。もしみくるに見付かれば。いや、知られたら。

「(死ぬ。間違いなく死ぬ。殺される。)」

影がここにいる理由。それは。CTUのジャック・バウアーや、007のようなかっこいい理由からではない。
仮にこの部屋において、改変が行われた場合の警報の取り付けだ。
セーラー服の影のみが行っては、天蓋領域に発見された場合に交戦になるからだ。
交戦になったとしても負けないが、自分が戦うわけには絶対にいかない。重大なパラドックスが生じ、二人揃ってブタ箱だと言われては、影も従わざるを得ない。
「(何が悲しくて、こんな変態の真似事を……)」
そっとドアを開ける。佐々木はベッドに休んでいた。
「…………」

この子が、佐々木。
やはり覚えはない。

セーラー服の影は警報を取り付け、不可視フィールドを警報に展開させた。
「(長居は無用。)」
「(ああ。)」
もうこんな空間になど、一秒でもいたくない。
何が悲しくてこんな不幸を。ああ、不幸だと作品が違うような事を思いつつ、影はドアを開けようとした。
が。勢いよく開けられたドアに、影は強かに顔面を打ち付けた。

「佐々木さん!具合はどうなのですか?!」
「(テメェ橘!お詫びも無しか?!)」
「(落ち着いて。彼女達には私達が視認出来ない。速やかに帰投を。)」
ここでTPDDを作動は出来ない。それこそ天蓋領域に正面切って喧嘩を売る事になる。
足早に去ろうとした影達だが、橘がドアを閉めた。

「(こ、このクソバカ……)」
「(……ユニーク。)」

結果のみを見たら。未来人、しかも天蓋領域のインターフェースにとって有益な情報を沢山持った連中を捕獲した事になる。
だが。現実は。幸運な偶然。影達にしてみたら、たまたま不幸とエンカウントしただけだ。
「(さ、最悪じゃねぇか……!)」
「(落ち着いて。私達もまずは腹ごしらえを。橘京子が持っているお菓子に情報操作を……)」
「(お前こそが落ち着け!)」
佐々木が首を捻る。
「えらく騒がしい気がするよ。」
「そうですか?」
生涯最悪のかくれんぼ。影はそう思いつつ、適当な所に腰をかけた。
「(…………)」
不満そうに影を見つめる、セーラー服の影。
「(わかった。帰ったら好きなだけカレー食わせてやるから。)」
その言葉に、セーラー服の影は頷いた。

To Be Continued 『HIDE & SEEK』4
199この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 22:08:30.22 ID:kj07fj5y
シリアス展開ばかりでは、書いていて本当に泣きそうになるので、ギャグを散りばめて気を紛らせているのですよ……

この『HIDE & SEEK(かくれんぼ)』で、中盤折り返しなのです。中盤以降は少し急ぎ足になるかも知れません。
200この名無しがすごい!:2013/03/06(水) 22:21:04.01 ID:IqZCBaLm
支援支援
この古泉なんでいきなり浮気してんだと一瞬思ってしまった、注意してないとこんがらがるぅ〜
201 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/07(木) 02:44:12.86 ID:PHyOGRcx
しえん
202 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/07(木) 17:34:01.69 ID:QZFv+ENA
支援
203この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 18:02:56.50 ID:D8/6iejW
空が霞んでますよ佐々木さん
204佐々木さんのキョンな日常:2013/03/07(木) 19:53:12.95 ID:PBKPu5Nb
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その5


  文芸部(SOS団)の今年の旅行は、去年と違い、今年は山へ出かける事になった。メンバ−は文芸部とSOS団
の部員(団員)、中河君に”彼”の妹さん、お払い箱になったはずの谷口君(”彼”が誘い、鶴屋さんがOKを出した
)とその彼女の周防さん、そして京子。それからもう一人は言うまでもなく、”彼”の恋人、佐々木さん。
 夏休みに入り、佐々木さんはインドネシアから帰ってきて、”彼”の家に二週間滞在するとのことだった。
 「本当はキョンの家に夏休みの間全部いたいのだけど、そういうわけにもいかないから」
 もちろん、旅行先でも、彼の横は佐々木さんの指定席だった。

 「ちょっと、佐々木さん。少しひっつきすぎじゃないの?」
 多いに不満顔の涼宮さん。
 「そうかしら、でも、最近部室ではキョンの横はいつも涼宮さんが座っていると聞いているけど」
 「べ、別にいつも、てわけじゃないわよ。優希が隣に座っていることだって多いんだから!」
 2人のやり取りをきいて、全員苦笑する。
 ”彼”は少し困った顔をしている。
 「お家でも、佐々木のお姉ちゃんはいつもキョン君の部屋にいるもんね。寝ている時ぐらいだよね、別々にいるのは
。あ、でも、朝にキョン君を起こしにいくのは佐々木のお姉ちゃんか」
 妹さんは無邪気に爆弾を投下した。

 「古泉君、楽しんでいるかい?」
 高原の風が吹く山のホテルの中庭でくつろいでいると、鶴屋さんが声をかけてきた」
 「はい、おかげさまで。すいません、いつもいろいろお世話になりまして。今回は京子までお世話になりまして、
ありがとうございました」
 「あの娘は古泉君の幼馴染かい?かなり仲がよさそうだったが」
 「はい。親同士が親友で、京子とは小さいときから一緒に育ちました」
 「ふうん。そうかい、良い娘さんだね、あの子は」
 「はい。僕もそう思います」

 「ねえ、古泉君。もうすぐ私もみくるも北高を卒業するっさ。卒業したら、みんな別々の道を進むかもしれないし、
同じ道を進むかもしれない。それでも北高で出会えた仲間たちは、一生の宝物だと思うんだな。だからこそ、私は皆と
楽しみたいのさ。もしかしたら、将来、共に力を合わせて行動する日がくるかもしれない。そういう時がきたら、これ
程心強い仲間はいないよ」
 「国木田君のようにですか?」
 鶴屋さんの表情がほんのり朱色に染まる。
 「国木田君は、私が共に同じ道を歩きたいと思った男性さ。私の為に、私の横に並ぶのにふさわしい人間になりたい
と言ってくれる。そこまで言ってくれて、行動してくれるのは国木田君しかいないのさ。小さいころから国木田君は私
だけを見てくれた。これから先も私が一緒に居たいと思うのは国木田君だけだね」
 クリスマス会の時、鶴屋さんはおそらく次期当主としての決意を固めていたのではないか。だからこそ、国木田君を
公の場に同伴させたのではなかろうか。
 誇らしそうに国木田君への思いを語る鶴屋さんの横顔が、眩しく輝いて見えた。

 二泊三日の旅行を終えて家に戻ってきた後、僕は実家に連絡を入れ、京子と共に戻った。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 実家に戻った後、僕は改めて京子と婚約をした。今度は親が決めたのではなく、自分の意思で京子と婚約をした。
 「京子の伴侶としてふさわしい男になるように、これから精進していくつもりです」
 京子の両親に僕は頭を下げて誓った。
 そして、もうひとつ。僕は決めた事があった。
 それは北高を去り、実家に戻り、後継者としての修業を積む事だった。
 
205 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/07(木) 20:29:15.34 ID:PHyOGRcx
支援
206この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 20:35:04.23 ID:D8/6iejW
ここでそう来るか支援
にしてもカップリングできすぎやね
207この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 20:37:05.16 ID:NhbM4Fv7
『HIDE & SEEK』4

「佐々木さん。単刀直入に言うのです。」
「あなたも大概にしつこいのね、橘さん。」
繰り事と、物別れ。感極まった橘が泣き、罪悪感に駆られる佐々木が橘をなだめすかして追い返す。
この二日間のルーチンワークだ。
「佐々木さんに接触して、いらない事を吹き込んだのは未来人なのですね?」
が。本日は、何か違うようだ。
「いや?あの人には、丁重にお引き取り願ったわ。」
くそったれ。そうと伝えた。だが。彼女の言葉が軛になっているのは事実だ。
その言葉を言った事で、橘には肯定の意味にしか取らないだろうが。
「接触はあったのですね?」
「言葉の通りよ。」
「(…………)」
橘は言葉を紡ぐ。
「佐々木さん。キョンさんは、佐々木さんを守ると言っているのです。」
「守る、ね。」
果たしてどういう手段で?ハルヒを振った事により、キョンの立場自体が相当に危ないのに?
「では、橘さんは私達二人が心中するのが良いのかしら?
涼宮さんが『望めば』私もキョンも消滅。私は嫌よ。一人で消えるのも、二人で消えるのも。
とあれば、私が消えてしまえば涼宮さんは、キョンを消す事はなくなる。」
「(…………)」
「それに。彼女が『望む未来』に成り立つ未来がある。その結果が、あの未来人。私の望む未来から生み出される未来って、何かしら。」
「(あのバカは、危険性のみをあげつらい、その観点のみで見ると絶対に危険な奴ではあるな。)」
「(そこは反論出来ない。)」
「(ま、こいつが怖がっている事はひとつさ。)」
「(…………?)」
「私にしてみると、キョン程に彼女を信用出来ない。寧ろこないだの件を考えると、不信感を強めたといっていい。
世界を守る為に、皆が彼女に捧げないといけないものって何かしら?」
演説を打つ佐々木に、影は影は防音シールドを切ると一言だけ言った。

「お前が怖いのは、ハルヒじゃない。自分の変化だ。」

佐々木達は、何かと部屋を見渡すが誰もいない。
「だ、誰?!」
セーラー服の影は、ドアを開ける。そして影を引きずり出す。
影は、去り際に

「ジョン・スミス。」

とだけ言うと、セーラー服の影に引きずられて去っていった。
208『Wanderin' Destiny』:2013/03/07(木) 20:39:20.59 ID:NhbM4Fv7
「……何だったのかしら。」
「キョンさんそっくりの声でしたよね……」
侵入者が去った佐々木の部屋。
押し問答の末、佐々木は橘に「あなた刑事か検察官が向いているわ。」と言い、渋々ながら自分の気持ちを吐露した。

「……正直、怖い。私はキョンを好きになりすぎている。」

それだけに、マイナスのイメージが強くなり、誰かを思うだけでこうして眠れない日を過ごす。
こうした悶々とした感情と、その爆発。それがこの結果でないか。
「物分かりよく、諦めてしまえば楽になる。春はそう思ったんだけど……」
思いが通じ、膨らんでいくに従い。独占欲が頭を占め出し、その『独占』すら許されないと分かると。
彼を思う人間が、自分一人でない。そう理解すると。

「自分がなんだか、分からなくなってしまうの。」

こんなものは、自分のキャラクターではない。
彼の中の自分を守る為に、必死にやって、でも出来なくて。

「……よくは分からないのですが……私は、キョンさんと向かい合うのが一番だと思うのです!
キョンさんは、どんな佐々木さんだってそのまま受け入れてくれるのです!」
根拠なんてない。しかし、何故か自信がある。そう言いたげに、橘は胸を張った。

「……そうあれば、いいんだけどね。」

変わり者の自分でなく、『仮面』のない自分。それを受け入れてくれるとは限らない。
『諦念』とは。『傷付きたくない』事にも繋がる。仮面を被るのも、その『痛み』からの防衛だろう。
傷を恐れない強さ。そこに憧れ。

同じだけ恐れた。

キョンから佐々木にメールが入る。明日の不思議探索とやらに招待されたらしい。
行く旨を伝え、携帯を閉じる。

早く見つけて。
見つけて。ここにいるから。

意気揚々と帰る橘を見送り、佐々木は一人、溜め息を溢した。

To Be Continued 『Cross Road』
209この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 22:06:54.07 ID:D8/6iejW
頑張れ負けるな佐々木さん
全てを有りのまま受け入れるのがキョンなのだから
210この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 22:33:13.11 ID:zA17wew4
YA4月号、長門有希ちゃんの消失、最近、佐々木&キョン漫画にもなっているけど、
今月号は波乱の展開。キョン、どうする?あと、谷口と九曜は笑えます。眼鏡九曜、
あれ、眼鏡長門の対抗?
211この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 23:14:41.62 ID:NhbM4Fv7
読みたい気もするけど、長門有希ちゃんの消失は、もう読めない(ノд<。)゜。

『佐々木ちゃんの驚愕』って感じの佐々キョンスピンアウトが連載されたら、雑誌、コミックス各3部ずつ買ってやるw
212この名無しがすごい!:2013/03/07(木) 23:32:14.69 ID:PHyOGRcx
こんばんは
213佐々木さんのキョンな日常:2013/03/08(金) 00:56:52.06 ID:8fK040y4
佐々木さんのキョンな日常  古泉の決断 その6


 「お前が夏休みが終わる前に、転校すると聞いたときは、さすがに驚いたんだが・・・・・・俺たちと旅行に行った時、
既に決めていたのか?」
 「ええ。いろいろありましたが、京子の行動、鶴屋さんの言葉、いろいろ考えて、最終的に自分でそう決めました
。僕が進むべき未来、やらなければならない事、自分の責任において選択した道でした」
 「そうか・・・・・・」
 京子が入れてくれたお茶を飲んで、”彼”はしばらく沈黙した。

 「正直、北高の皆さんと別れるのは寂しかったですが、でも、あなたと涼宮さんが僕に言ってくれたように、僕が
皆さんに言ったように、どこにいても、僕は仲間ですから」
 「そうだな。お前の言う通りだよ。俺達はずっと仲間だよ」
 ”彼”は笑顔で頷いた。

 --------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 北高を去る一日前、僕は涼宮さんと二人だけで、遊びに出かけた。
 いつも、SOS団(文芸部)で出かけことが多くなっていて、二人だけで外出するのは久しぶりだった。
 中学二年生の時、僕は東中に転校して、そこで涼宮さんと出会った。
 そのころの涼宮さんは「変な女」として扱われていた。美人だったので、言い寄ってくる男子生徒はいたが、取り
あえず付き合ってはみるものの、全部振ったということでかなり有名だった。あの谷口君も振られた一人で、噂による
と、5分で振られたという話だ。
 そんな涼宮さんだったが、真っ先に僕に声をかけてくれて、クラスに溶け込めるようにしてくれたのは彼女だった。
 僕は彼女と友人となり、やがて彼女に心惹かれた。
 僕の心が彼女に届くことはなかったけど、今はそれも良い思い出だ。彼女を好きになったことを僕は誇りに思う。
 
 「古泉君、たとえ離れても、私達はSOS団の仲間で、そして古泉君は私にとって、最も信頼出来る親友だから」
 その言葉だけで、僕は充分だった。終わった過去の思いを伝える必要はもうない。
 
 ”さようなら、涼宮さん”
 
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

 「そうか、結局、お前は涼宮に想いを伝えなかったんだな」
 「ええ。京子と自分の意思で婚約した時、既に涼宮さんに対する気持ちは過去のものでした。今の僕には思い出の一
コマです」
 「橘との未来か・・・・・・」
 「あなたと佐々木さんとの未来も楽しみですね」
 僕の切り返しに”彼”は苦笑した。

 「ところで、あなたは進路はどうされるおつもりですか?」
 「そうだな。いろいろ考えているんだが、国立K大、あそこは教養課程が充実しているだろう?入学後はまず、すべ
ての学生は教養過程を履修して、それから専門課程に進むそうだが、その途中で進路変更が出来ると聞いた。可能性を
広げるためにな。俺はK大を受けてみようと思っている」
 「佐々木さんはどうされるんです?」
 「佐々木も受けてみたいと言っていたな。まあ、あいつは東大でもハーバートでも通るとは思うがね。ただ、K大は、
理数系に関しては東大を上回る学部も多いからな。長門も受けてみたいとか言っていたな。前に一緒に行った時、設
備が整っているのに感激していたしな。下手すりゃ涼宮や国木田も受けるかもな」
 長門さんは”彼”に対する気持ちもあるのだろう。佐々木さんが日本にいない今、”彼”が最も信頼している友人は
長門さんで、彼女も”彼”のことを大いに信頼している。
 単純な男女の恋愛感情だけでなく、”彼”と佐々木さんとの繋がりとはまた違った結びつき。
 人の繋がりは、いろいろな形があるのだ。

 ”それにしても・・・・・・”
 もし、彼らがK大に行くのであれば、僕はまた皆と一緒に学ぶことになるかもしれない。
 より強い、新しい絆の糸が、僕等の間に再び結びつきますように。
 そんなことを心の中で僕は思った。
214この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 01:33:28.89 ID:3AmaPGSA
日常シリーズの登場人物って
良い男・良い女揃いで現実が辛くなるwww
なんてカタルシスw
215この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 07:37:44.68 ID:KWLe5a1D
そろそろ週末なので、恒例のネタ拾いを始めるのです。

先着二名様で。
見たいシチュエーションと二人の関係を。
216 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/08(金) 08:36:13.30 ID:pxi/XkIf
おはよう
217この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 12:29:09.12 ID:ZIA40qbN
支援ん

>>214
だが中河と国木田は認めない!認めないったら認めない!(´;ω;`)

>>215
雛人形を片付け『ない』気満々な妹ちゃんVSキョンを狙う面々
いつぞやの血染めチョコレートの悪夢は御免なのでほのぼので
218この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 20:00:53.36 ID:ZIA40qbN
自宅で「暑い」と感じるのは久々ですよ佐々木さん
219佐々木さんのキョンな日常  :2013/03/08(金) 21:05:57.28 ID:FuUm/Pbt
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生 プロロ−グ

 ”時はきた。次元固定因子最後の発生座標は、20XXの3月。全ての始まりにして終わりの日。未来と過去
は固定される。改変時空の修正は現時点において64%。不胎介入エネルギ−の開放にて、修正時空の歪みは消
失する。天蓋領域生命体・識別個体名『周防九曜』の自律進化の観察により、『鍵』の影響する割合は……”
 ”力の保持者である『扉』に対する干渉勢力は、現時点において動きは見られずも、時空固定因子発生時に
出現する事は規程事項。その動きにより、開闢最大の改変がおこる。我等が消失をもって、自律進化の果てと
結論すべし”

 ついにこの時が来た。あの日、みじめに逃げ出した私の前に現れた”彼女”により、私は全てを知った。
 ”彼女”が、その後ろにいる勢力が何を考えて、あのような”契約”を持ちだしたのか。
 今はおぼろけながら分かる。
 長門優希。涼宮ハルヒ、そして――
 改編と呼ぶべきか修正と呼ぶべきか。それを結論づけるのは”鍵”と呼ばれる、”彼”の選択にかかって
いる。
 ある選択をすれば、おそらく何も起こらないだろう。歪みを歪みと気付かぬまま、世界は続く。
 だが、もし、もうひとつの選択をした場合、”彼ら”はその姿を現す。その動きを止める為に。
 世界を守る為に。
 
                 ”笑わせるな”

 怒りと悲しみ。”力”を行使させた理由。
 なるほど、私達は釈迦の掌で踊る孫悟空か。自らの意思でなく、選ばされた未来。
 そんなものを守る為に相手は全力をかけるのか。哀れといえば、哀れだ。
 いいだろう。私が自ら選んだ道だ。
 何が起ころうとも、私は守る。譲りたくないものを、私が手に入れたかったものを。
220 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/08(金) 21:19:50.51 ID:lTDWZ1EM
しえん
221この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 22:32:51.67 ID:ZIA40qbN
おおお遂に最終章か
支援
222『Wanderin' Destiny』:2013/03/08(金) 23:13:47.37 ID:KWLe5a1D
『Cross Road』1

「体調を崩したという事を聞いてな。見舞いに来たぞ。」
「いらない。帰りなよ、未来人。」
「…………」
お前まで僕をいじめるのか、という言葉を飲み込みつつ。藤原は見舞いのフルーツを置いた。
「明日は不思議探索とやらに行く予定らしいな。」
「まぁね。気は進まないが、キョンの誘いだしね。」
「ふむ。最期の思い出作りか。」
藤原は、確認を取る。
「いや?最期とは限らないさ。」
「(おや?)」
規定事項では、佐々木は肯定するはずだが。
「橘はどうした?お前に会うといっていたが。」
「実りある話をしたよ。」
藤原は、こめかみに指を当てる。橘が辿ったであろう運命を考えると、涙を禁じ得ない
「そうか。あんまり泣かしてやるな。あいつもお前を思って……」
「意気揚々と帰っていったけど……」
お互いに顔を見合わせる。
「え?」
「え?」
……規定事項にズレが発生したようだ。
「ジョン・スミスという来客があってね。」
「(あんにゃろう。)」
お前が佐々木と接触しては、真っ先に消されるぞ。そう考えた藤原だが……
「来客といっても、姿すら見えなかったし、その名前すら定かでないんだ。」
「…………」
TPDDに、そんな機能はない。恐らくはあのインターフェースが一緒にいるのだろう。
「(本気で姉さんと事を構えるつもりか。)」
黙って幸せになっておけばいいものを。つくづく報われない男だ。
「(そんなバカだからこそ、こうしたお節介を焼いているんだがな。)」

いくつか確認しておくべき事項があった。だが、それは全て解決しており、自分が骨を折る必要すらなかった。しかし。
「(だからこそ、ダークサイドが必要になる。)」
分岐する道。それもここから分岐するならば、『自分』は、佐々木達に会う事は二度となくなる。
「(ふくくっ。まぁそれもいい。)」
どうせ一度はそうなった身だ。

全てを選ぶのは、佐々木自身だ。

「未来を犠牲にする、という事は考えるな。」
「…………?」

「僕は既に一度は消えた身。大勢に影響などはない。選択の積み重ねが未来であり、選択の結果が未来だ。その選択をする権利は、未来にはない。
ただ、忘れるな。『僕は存在している』。それが全ての答えだ。」

To Be Continued 『Cross Road』2
223この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 23:20:15.84 ID:KWLe5a1D
>>217
把握。
あれは変化球を投げて大失敗したという(Тωヽ)
野球から目を離せなくてもうね……
224この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 23:43:10.86 ID:ZIA40qbN
こっちも大詰めかな支援

>>223
只今10回裏1アウト1・2塁
怖い不安
225この名無しがすごい!:2013/03/08(金) 23:57:34.70 ID:neyqTAzL
 
         ∬
           , -‐- 、 ∬ 9回から入ってるけれど、
.        ∫__ ,'. /  ト、 ヽ  いいかげん 終わったかな
       ,.._,/ /i. ((从ソ u从〉∫__
      ./// //l. (|┳ 〜i!l―::ァ /|
      /// //''ハNiヘ.''' r ''ノハ! / / .|
    .///_//    "''''"'''"'" ./ /  |
   //_《_》′─────‐ ' /  ./
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  /
    |                 .| ./
    |__________|/
226この名無しがすごい!:2013/03/09(土) 00:52:23.30 ID:yqsoncON
>>225
            .lニl  i|ヽ
          ..l|i_|__|>   ヽl|
           (__),   ー
           (_____)`ー    
           (__)    -
           (___)  __,.--
            | | l|i ̄
         ・   .| | ;
          .゚;・li|;|;。; ・
           , -‐- 、 ∬ 
.        ∫__ ,'. /  ト、 ヽ  
       ,.._,/ /i. ((从ソ u从〉∫__
      ./// //l. (|::;:::::;:i!l―::ァ /|
      /// //''ハNiヘ.''' 0 ''ノハ! / / |
    .///_//    "''''"'''"'" ./ /  |
   //_《_》′─────‐ ' /  ./
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  /
    |                 .| ./
    |__________|/
227佐々木さんのキョンな日常:2013/03/09(土) 01:25:45.74 ID:4gi016Nl
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その1 

 「キョン君」
 国立K大の校舎にて、二日間行われたセンター試験は、ようやく終わった。俺も長門も、まずは一息だ。
 「とりあえず、一度塾に戻って答え合わせをしようか」
 「うん。国木田君も来るんでしょう?」
 「ああ。いまからメ-ルを送信しておくよ」
 
 国立K大。
 ここを目標に決めたのは、俺達の仲間では5人。俺、長門、古泉、涼宮、そして佐々木。
 国木田は東大を選んでいた。
 「鶴屋さんとは少しの間離れることになるかもしれないけど、合格したら、しっかり勉強してくるよ」
 鶴屋さんと朝比奈さんは、現在は地元の武甲河女子総合大学で学んでいる。卒業してからも、北高の俺達の部室に
二人で顔を見せてくれる。
 佐々木は、試験のために日本に戻ってきているが、試験会場は新しい親父さんの実家の近くの大学だ。
 お互いに試験に集中するために、ここ一ヶ月はメ-ルを少しやり取りするだけにしているが、それでも、早く佐々木
に会いたい、そう思う。約束のあの日、卒業式の日が待ち遠しい。
 が、今は目の前の試験に集中するべし。前期日程の日時は2月24日から、そして合格発表は3月6日。卒業式は3月1日。
 気が抜けない日が続くが、やはりこの試験には合格したい。そして、佐々木とともに、K大で学びたい。
 
 ”キョン、君と僕の心が変わらなかったら、卒業式の日に、想いを伝え合おう”
 その約束を胸に、佐々木が側にいない2年間、俺は努力してきた。そうすると、勉強の面白さというものがわかるので、
学習意欲というものが出てくる。
 塾や学校で、国木田や長門 、時には涼宮も交えて、良きライバルとして、良き協力者として、俺達は学んで来たのだ。
 
 ちなみに他の仲間や友人達がどういう進路を希望しているかというと、朝倉は鶴屋さんたちと同じ大学、谷口は専門学校
、谷口の彼女の周防はそのまま光陽の大学部に進級するらしい。中河は、スポ-ツ推薦が受けられそうで、また、古泉の婚約
者の橘は、古泉の実家近くにある女子大を希望しているそうだ。
 皆それぞれ(まだ合格もしていないが)、道は分かれて、違った未来を歩んでいくが、古泉が言ったとおり、俺達はどこに
行っても大事な仲間だ。

 「キョン。解答速報を見る限り、君も長門さんも足切りされるような点数ではないことは確かだね」
 「お前もこの点数だったら、まず、第一段階は軽く突破しているんじゃないか?」
 国木田と答え合わせをしてみたが、どうやら第一段階は突破しているようだ。
 そうこうしているうちに、佐々木、涼宮、古泉からメ-ルが立て続けに来た。
 三人とも答え合わせをやったらしいが、どうやら第一段階は俺達と同じく突破したようだ(正式な発表及び平均点発表はまだ
先だが。三日後には中間がでるので、一つの目安にはなる)。
 俺も長門も、とりあえず、ホッとする。落ち着いたら、少し腹が減ってきた。
 「国木田、今からごはん食べに行かないか」
 「あ、ごめん。実はこのあと鶴屋さんと朝比奈さんと食事する約束をしていてね。何でも大学のサ-クルの人たちと一緒らしい
んだけど、僕も同席してどうぞ、て言われたんで」
 ・・・・・・相変わらず、年上の女性にモテるな、国木田。鶴屋さんとの仲が知れ渡っても、国木田は女子人気が高いのだ。
 
 結局、俺は長門と二人で食事に行くことになった。
228この名無しがすごい!:2013/03/09(土) 01:32:36.03 ID:4gi016Nl
 >>224 とりあえず、勝って良かったです。台湾にしろ、オランダ、キュ-バ
どこも強いです。ハラハラドキドキしながら、キョンの部屋で試合を観戦して
いる佐々キョンが想像できますね。
229『Wanderin' Destiny』:2013/03/09(土) 05:04:53.22 ID:lmB56NLa
『Cross Road』2

あの春の騒動。
天蓋領域としては一敗地にまみれたわけではあるが、インターフェースとしてはその限りではなかった。
性能的には情報統合思念体を上回るものであり、そのテストとしては満足いくものであった。
しかし。誤算もまたあった。

『インターフェースの自我の発生』

インターフェース名、周防九曜。
このインターフェースは、春の騒動以来行動を起こすようになった。
それだけに破棄を目論んでいたのだが、手出し出来ない次元に再度このインターフェースは送られた。
理由は不明。理由などないのかも知れない。

だが。これは好機でもある。

情報統合思念体を倒す、そして。神の力をあの少女に移し、自らの影響力を最大に発揮するまたとない機会。
天蓋領域は、現在をそう位置付けた。

一方、情報統合思念体は今回を、情報フレアの観測のチャンスだと位置付けている。
仮に観測されるならば、と思い、インターフェースの申請に従い朝倉涼子を再度送り込んだ。
『未来』のインターフェースも現代に通信し、天蓋領域のプロトコルを送ってきたのも、望外の幸運であった。

インターフェース名『長門有希』。

今暫くは、彼女に全権を与えるのも悪くない。

だが。対策も打っておく。

情報観測の機会は多い程に良い。

情報統合思念体は、そう考えた。

――――――――――――――――

あの春の騒動が発端となった、今回。渡橋は全てを知っている。
自らがどのような力を持ち、どのような手段を用いてどのような結末を辿ったかも。
それは傷となり、一生消えない汚点として彼女の中に残った。

だからこそ、今。『自分はここにいる。』

自分の鎖。それは時を越える位に強い。昨日の夜に会った、愛する人。
彼は『いつでも』自分の側にいてくれる。それは、自分が『望んだ』から。
この汚点は、消してはいけないものだ。だが。

『鎖』を外した未来があってもいいはずだ。

ただ、それは『望み』でなく『たられば』。願ってはいないし、仮にそう望まれないならば、それは自分の汚点だと考えていた部分は思い違いとなる。

そうあって欲しいが、願ってはいない。何故なら。自分の願いは全て、ジョン・スミスが叶えてくれたから。だから、願う事はしない。

時空を越えた今も――――それは絶対に変わらない。
自分はハルヒの側で、彼女の納得いく結末を見届ける。

それが、どのような結末であっても。
230『Wanderin' Destiny』:2013/03/09(土) 05:25:24.71 ID:lmB56NLa
橘京子は、久々に浮き立っていた。
「明日は、もっといい日になりそうなのです!」
佐々木からのメールで、自分も明日は古泉達に会えるようだ。
お風呂に入り、身を清めて何かあってもいいように準備は万全。
財布に近藤さん、そして多少多目の金額を持っていく。
まぁ、これは完全に不測の事態に備えてだ。

「んんっ、もう!ダメなのですよ!」

ここが彼女の自宅、そしてお風呂であった事は幸いであろう。
真っ赤になった彼女は、どこからどう見ても色ボケ以外何者でもないから……。

賢明な読者諸氏は、彼女が辿る運命……いや、未来については御理解されているであろう。

全てが終わったあと。彼女は長門とみくるに尋ねた。

「私が幸せになるシーケンスは存在するのですか……?」

「何をもって幸せとするか、私には判断出来ない。」
「すみません。禁則事項です。」

当然ながら、答えて貰えるわけもなく。
橘は、みくるに迫った。
「ないとは言えないのですよね?!」
「ふええ!こ、古泉くんと幸せになります!」
泣きそうな顔になりながら、みくるが答えた。
「良かったぁ……」
胸を撫で下ろす橘だが……
「朝比奈みくる。あなたは未来に関しての話題で確定した事を話す時は、嘘しか言えない。本当に確定した事は、言葉にならないはず。」
「ふぅえ?!な、長門さん!しーですよ、しー!」
みくるが真っ赤になる。

「あ、あはは…………」

ということは。どう足掻いても絶望。そう言えるだろう。
「すまない。」
橘は、長門の言葉に奈落に落とされた。

「不幸なのです……」

がっくりと肩を落とす橘。
何をもって幸せとするか、判断が難しいのだが……どちらかというと絶対に不幸な方の橘京子であった……。

To Be Continued 『Cross Road』3

きょこたん可愛いよきょこたん。
231この名無しがすごい!:2013/03/09(土) 08:25:03.02 ID:RRKIr21K
支援ー
>>227
国木田の喋り方が固いのは、鶴屋さんの取り巻き達相手用に訓練してるからと解釈してみよう
>>228
ほんと、安心して見てられる試合が1つも無いですよね
某シリーズの影響で佐々木さんがファンのイメージが付いてる、日ハム稲葉が活躍してくれてたらと何度思ったことか

>>230
きょこたん……・゚・(ノ∀`)・゚・。
        ↑
232この名無しがすごい!:2013/03/09(土) 11:20:18.53 ID:4gi016Nl
>>231 正直、各キャラクターの喋り方は特徴があるんで、改変されたこの
世界において、九曜、橘、国木田、長門のセリフは難しいですね。自分の
文章力の無さにも原因があるんですが。国木田の場合、少し男らしく、早く
大人にならなければ、という意識を持つキャラ(この世界では)にしていますので、
なおさらです。よくしゃべる九曜は特に難しいですね。原作でも、谷口相手に猫の
話でよくしゃべったという記述はありますが、どんな感じだったんでしょう。長門
優希は漫画「長門有希ちゃんの消失」のイメ-ジがかなり反映しています。
233この名無しがすごい!:2013/03/09(土) 18:08:51.76 ID:RRKIr21K
>>232
非難してるわけじゃないから思うがままやってくんさい
確かに喋るくーちゃん難しそうやねw
234佐々木さんのキョンな日常:2013/03/09(土) 22:42:43.40 ID:Iyn0rlEo
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その2

「それにしても、入学試験て疲れるよな」
 彼ーーキョン君の言葉に、私も頷いた。
 「模試をやるのとはわけがちがうからな。高校入試の時も疲れたけど、大学入試は百倍くらいの差がある」
 「人生掛かっているようなところがあるからかな」
 「確かにそれは言えるかもな」
 彼と向かい合ってお喋りしながら、注文した料理を待っている。私達を知らない人の眼には、私達はどんな
ふうに見えるのだろう?

 食事の後、店の外に出ると、雪が降り始めていた。
 センター試験の日は雪が降る事が多いと聞くが、昨日も降って今日の朝も降り、街中といえども雪が解けずに
残っていた。
 凍った地面に足を滑らせない様に二人でゆっくり歩く。そんな私達の上に雪は降ってくる。
 降り積もるこの雪の様に、彼への想いも積もり、溶けない雪のように彼への想いが消える事もない。
 「試験、合格すればいいけどな。そしたらまた皆で大学生活を楽しめるな」
 それは私も同じ願い。

 もうすぐ佐々木さんは戻って来る。おそらく彼女はK大に合格するだろう。そして、彼の所へ戻って来る。
 私だけの彼との時間も少なくなっていくだろう。彼女が居ない二年間、彼の側に一番居たのは私。
 本当は傍にいてはいけなかったのかもしれない。でも、後悔はしていない。
 彼に信頼されている私。佐々木さんでもなく、涼宮さんでもない、彼の友人としての私。
 
 ‐‐‐−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ーーーーーーーーーーーーーー
 
 ”優希”。彼から与えられた私。彼に愛され、愛した私の姿。
 この記憶が私に与えるもの。彼への想い。そして誓い。彼の時はもうすぐ近付いている。
 ”未来”が大きく変容している。情報量体の分解・混沌。時空系列のほころび。
 情報統合思念体が”力”の保持者、”鍵”、そして私達を観察し、出した結論は――
 おそらく天蓋領域の出した結論も同じ答え。『周防九曜』、そして『朝倉涼子』。
 異なる情報生命体が同じ進化を遂げるならば、その答えは言うまでもない。
 
 終わりの時、そして始りの時がやってきたのだ。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ーーー
 
 彼は、いつものように、私をマンションまで送ってくれた。
 「それじゃ、長門。今日はお疲れ様」
 「お疲れ様」
 「残りの試験頑張ろうな」
 「うん」
 
 雪の中を帰る彼の姿を、私はしばらく見送っていた。
235佐々木さんのキョンな日常:2013/03/10(日) 02:50:11.75 ID:QJ0bZJEV
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その3

 二次試験二日目。
 K大会場に来たのは、俺、長門、古泉、そして涼宮。
 佐々木は此処の試験会場ではなく、インドネシア国立大学のキャンパスで試験を受けている。
 そこの大学とK大は提携しており、インドネシア・インターナショナル・スクール高等科に在籍した佐々木は、
帰国子女枠での受験が可能だった。高等科で優秀な成績を収めていた佐々木は、特別推薦ももらい、ほぼ、合格
を決めたようなものだった。
 佐々木と同じ学生生活を送るには、今回の二次試験、是が非でも通らねばならない。
 俺は全力を尽くした。

 「たぶん大丈夫と思いますよ。」
 試験終了後、古泉の実家にお邪魔して、採点を行ったのだが、ネット速報も駆使し、二重の確認を行った結果、
とりあえず、俺達4人とも、推定される合格ラインを超えているようだ。
 滑り止めの私立大は、(佐々木も含め)全員合格しているので、とりあえずK大が合格しなくても、浪人するこ
とはないが(あと、後期日程をK大は一部の学部で採用している)やはり行き先はK大一本のみ。
 最後まで何があるかわからないが、とりあえず、一旦は皆で「お疲れさまでした」である。

 「皆さんお疲れさまでした」
 橘のねぎらいの言葉を受けて、俺達は古泉家が用意したご馳走を前に手を合わせる。
 橘は一足早く、女子大に合格していた。俺達は橘におめでとうと、祝福の言葉を掛けた。
 五人でワイワイがやがや楽しくしゃべりながら、俺達は料理に舌包みを打った。
 いま、この場には居ないが、四月から、佐々木が戻ってきて、こんな光景を眼にする事が増えるかもしれない、
と俺は思った。

 古泉の家から俺達の住む町まで、古泉の父親の秘書・森さんがわざわざ俺達を愛車のBRZに乗せて送ってくれた。
 「どうもすみません」
 「いいのよ。気にしなくて。それじゃ、今日はしっかり休んで試験の疲れを取りなさい」
 優しいお姉さんの様に微笑んで、森さんは俺達に手を振ったあと、BRZを発進させた。
 「とりあえず、二人を送って行くよ」
 最初に長門を送り、その後涼宮を送ることにした。
 
 長門と別れたあと、今度は涼宮の家に向かう。
 「すっかり遅くなっちまったな」
 「まあ、どうせ明日休みだから、大丈夫でしょ。それにしても、六日後には卒業式よね」
 涼宮が言うとおり、六日後には卒業式だった。
 「キョン、あんた、ちゃんと卒業式の答辞、考えているの?」
 実を言うと、俺は卒業式で、卒業生代表で答辞を読むことになっていた。本当は生徒会長をした国木田がふさわしい
と思っていたのだが、成績優秀者(確かに、最後の学内試験で国木田を抜いて総合一位にはなったが)として選ばれた
らしかった。
 「ちゃんと考えているよ。少し佐々木に協力してもらっているけどな」
 佐々木は俺が答辞を読むことを伝えると、自分のことのように喜んでくれた。
 
 「もうすぐ佐々木さんが帰ってくるのね」
 「ああ。あっちの卒業式は俺達の二日前に卒業式があるらしい。その足で日本に戻ってくるそうだ」
 すでに荷物はほとんど日本に送ったらしい。親父さんや母親は、少し遅れて帰国するそうだ。
 「佐々木さん、北高の卒業式を見に来るわけ?」
 「そうだよ。二年前、あいつが日本を立つ時、俺と佐々木の間で交わした約束だからな」

 涼宮の足が止まった。
236佐々木さんのキョンな日常:2013/03/10(日) 03:47:48.16 ID:QJ0bZJEV
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その4

 佐々木さんがキョンの側にいない二年間、あたしは随分キョンと仲良くなった。
 文芸部の活動も、SOS団の活動もどちらも面白かった。二年の文化祭の時は、校内バンド大会に皆で参加
して、キョンとのダブルボーカルで多いに盛り上がった。体育祭のペア競争は優希に譲ったけど、ダンスは
キョンと組んで最高の気分だった。
 勉強もしたし、皆で旅行にも言った。二人きりではなかったけど、不思議探しをやったり、遊びにも行った。
 充実した学生生活。私が望んでいたもの。好きな人が傍にいてくれる楽しさ。
 
 佐々木さんに宣戦布告した、一年生の秋。あの日の事は良く覚えている。
 ”人の心は変わるものよ”
 だけど――

 結局、あたしはキョンの心を手に入れることは出来なかった。
 二人の強い絆。離れていても、お互いを思う心。
 優しさと愛する心は別のもの。
 それをあたしは知った。
 そして、もうすぐ佐々木さんは帰ってくるのだ。

 「どうした、涼宮?」
 「あ、な、何でもないわ。でもよかったじゃない。あんたの勇姿を佐々木さんに魅せられて」
 「失敗しない様にしないとな」
 キョンが笑い、あたしもつられて笑う。
 でも、ほんとは少しだけ、泣きたい気分。

 「それじゃな、涼宮」
 キョンは家まで送ってくれて、そう言って来た道を引き返していった。
 自分の部屋に戻り、服を着替える。
 机の上に眼をやると、二年の夏休みに行った旅行の時の写真に気付く。キョンを真ん中に、右にあたし、左に
佐々木さん、後ろに古泉君と優希が写った写真。
 ”皆合格できるといいな”
 試験前にキョンがそんな事を言っていた。
 何となく、私達五人は合格しそうな気がする。そして、4月からは同窓生として、新たな学生生活が始るのだ
ろう。
 「大学では負けないんだからね!」
 写真の中の佐々木さんの姿を見て、あたしは新たな闘志が湧き上がり、思わずそう叫んでいた。
 
237この名無しがすごい!:2013/03/10(日) 08:05:49.27 ID:uMOf/Wh6
おはよう支援、夜中に乙です
キャラクタ一巡りしたし、次あたり佐々木さん帰還かな?それとも試験で一拍置くのか
238この名無しがすごい!:2013/03/10(日) 09:39:38.66 ID:+hj5sxl6
おつ
239『五人囃子』:2013/03/10(日) 16:13:50.53 ID:AZPFGARO
雛祭りから三日。
「そろそろお雛様を片付けるか。」
「片付けなくていいよぉ、あたし、お嫁さんになんか行かないから。キョンくんの側にいるしー。」
お前ら、妹にこんな事言って欲しくないよな?
たまたま不思議探索に佐々木一派がついてきて、昼食の時に皆に相談してみたのだが……
「ふむ。それはいけない。今からすぐに片付けよう。」
「同意する。」
「さっさと片付けさせなさい、バカキョン!」
佐々木、長門が静かに、ハルヒはテーブルを叩かんばかりに叫んだ。
「可愛い妹さんですねぇ〜」
「妹さん、可愛いのです。」
「――愛――らし――――い――」
朝比奈さん、橘はニコニコしている。周防は無表情だが。ひ、他人事だと思いやがって……!
「んっふ。片付けるに越した事はないでしょうが、可愛らしいですねぇ。あなたがお困りなら、僕もお手伝いしますよ。」
顔が近いんだよ、気持ち悪い。
「いかん!今すぐに片付けさせるんだ!これは幾多にわたる禁則事項になる!」
お前、何でそんな必死なんだ?藤原。
「当たり前だ!妹ちゃんは僕の」
妹、いや、幼女について大演説を抜かす藤原を見た皆が引く。俺もだ。さすがにない。
「排除する。」
「――排除――――」
長門と周防が立ち上がり、藤原に迫った。よし、やっちまえ!

「ぬわーッ!」

俺達は、請求書を藤原の胸ポケットに入れると自宅に向かった。

自宅には妹が、お雛様の周りにバリケードらしきものを設置していた。……お前は幾つだ、全く……。
「お茶が入りましたよー。」
朝比奈さん、周防、橘は、心底どうでもいいといった表情だ。手伝ってくれよ、ほとほと困り果ててるんだ……。
一方、妹相手に本気で揉めているのが、ハルヒ。子ども相手にしても変わらない女帝気質は流石だ。
淡々と説明し、妹が眠ってしまったのが長門。……困り果てた表情の長門なんて初めて見たような気がするな。
240『五人囃子』:2013/03/10(日) 17:07:57.00 ID:AZPFGARO
「直したくないなら、それで結構ですが……んっふ。兄妹丼というのも乙な…………な、なにをするんですか!」
森さんお久し振りです。そして橘、何故お前まで機関に協力を?!簀巻きにされた古泉が、森さん、橘と退場してゆく……。
「朝比奈さん、兄妹丼ってどんな食べ物ですか?」
俺の問いに朝比奈さんは赤くなり……
「禁則事項です!えっちなのはいけません!」
とだけ答えた。
臍を曲げた妹に、佐々木は微笑む。
「妹さん。」
「なぁに?」
佐々木は御内裏様を持つと、言った。
「私達は、まだお雛様でないのよ?」
「……え?」
妹の関心を引いたらしい。妹は、佐々木の話を聞き入る。
「女の子は、お雛様に憧れるけどね、お雛様になる前に皆で五人囃子をするのよ。こうして笛太鼓を鳴らしながら。
妹さんはお雛様だけど、私達は五人囃子。御内裏様もお雛様が大好きだから、心配しちゃうのよ。」
「……むー……」
佐々木は穏やかに微笑み、妹の頭を撫でる。
「少し休ませてあげましょ?御内裏様を。……ね、お雛様。」
妹は、納得いかない表情ながらもお雛様を片付ける事に同意した。

お雛様を片付ける途中、ハルヒと長門が佐々木に
「御内裏様は渡さない」
と言っていたが、一体何なのかね?
朝比奈さんはニコニコしながら、少し染みのあるお雛様を感慨深そうに片付けているし。
「アンティーク大好きなんですよ。この時代のものが一番好きです。」
へぇ。因みに朝比奈さんのお雛様って……?
朝比奈さんは、ニコリと笑うと……
「禁則事項です。」
とだけ言った。……未来にいい人がいるんだろうか……。朝比奈さんは俺を満面の笑みで見ている。
「さて、これで最後だね。」
ハルヒ、長門との争奪戦を制した佐々木が御内裏様に封をした。こうして騒動は終わりを告げたのだが……

次の日、包帯だらけで精魂尽き果てミイラになっていた古泉……。森さんがツヤってたが、突っ込むと負けだろう。
俺みたいな非リアからだと羨ましい限りだ。リア充タヒねばいいのに。
一週間後、空腹で行き倒れていた藤原について、語るべきかは俺には分からん。

今はこうして皆で五人囃子しているのが、お似合いかも知れんな。

「「「「フラクラ(だね。)(ですぅ!)(……!)(だわ!)」」」」

END

ほのぼのフラクラにしてみましたw
241この名無しがすごい!:2013/03/10(日) 19:09:32.90 ID:uMOf/Wh6
おつ(´ω`)おつ
説得に参加したら、妹ちゃんが素直に従いそうなみくるが成り行きに任せたのは果して幸だったのか不幸だったのか…
佐々木さん(達)の闘いはこれからだ!w
拾いありがとです〜
242この名無しがすごい!:2013/03/10(日) 20:12:42.57 ID:AZPFGARO
7―0なのです。
ベイスファンとしては、日本が勝ってるのに、何故か自軍が寄ってたかってフルボッコにされているような気分になるのです……。
243この名無しがすごい!:2013/03/10(日) 21:02:07.78 ID:uMOf/Wh6
今大会初の楽勝ペースですね
稲葉選手にもHRが出て、佐々木さんも多少溜飲が下がったでありましょうぞ
244この名無しがすごい!:2013/03/11(月) 16:17:50.54 ID:2DL2SCTz
オランダの一番手ピッチャーはかなりできるが
二番手以降は、レベルが低かったという事か
245佐々木さんのキョンな日常:2013/03/11(月) 17:46:25.58 ID:6SIRAvUc
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その5

  3月1日 北高 卒業式。体育館。
 3年前に、この場所で、俺達は北高の生徒になった。
 別々の道を歩むだろうと思っていた佐々木と、校門で再会して、俺の学園生活が始まった。
 一年間だけ、俺とあいつは北高生としてともに過ごし、そして俺達はお互いが大切な存在だと気づき、想いを
伝えあった。
 だけど、それからしばらくして、あいつは俺のもとから去っていった。今日この日を再会の約束の日として。

 「大隣健一、木村明日香、国木田――」
 卒業生の名前がひとりひとり呼ばれ、壇上にあがり、校長先生から、一人一人卒業証書を渡される。
 「小室直人、佐伯麻美、司希貴遙――」
 その中に、佐々木と古泉の名前がないのは、3年前と違う。
 「涼宮ハルヒ、谷川京雅、長門優希――」
 文芸部、SOS団。俺の仲間たち。同級生。同じ道を行くもの、違う道を行くもの。
 すべての生徒たちに卒業証書が手渡され、そして、卒業生の代表という重責を背負い、俺は答辞を読む。
 全校生徒、教師、卒業生の親たち。それらを前にして、一息吸い込んで、俺は答辞を読み始めた。

 文芸部兼SOS団部室。
 俺達が卒業したら、この部室は空き部室になる。この二年間、いつも新入部員を募集していたのだが、結局阪中
が入ってくれた以外は誰も入らず、今日で持ってここは使われなくなる。
 いつか誰かが文芸部なり新クラブを立ち上げたとき、大切にここを使ってくれることを願う。
 昨日、皆でこの部室を掃除した。色んな備品は国木田と丁寧に梱包して、ここに置いておくことにした。
 文芸部の財産というべき文芸部誌は、阪中の伝手で図書室に保管してもらうことになった。
 「それじゃ、閉めるね」
 文芸部部長・長門優希が部室の鍵を閉めた。

 ついこの前まで寒さに震えていたのに、3月に入ったとたん、ポカポカ陽気である。
 その陽気の下、卒業生たちは最後の思い出作りをしていた。
 写真を撮るもの、定番の告白、部活の後輩たちからの記念品の贈呈、恩師への花束・・・・・・
 北高での日々に別れを告げる最後の時。
 それらを目に焼き付け、俺は校門へと向かった。

 
 もし、本当に人との出会いに運命というものが存在するというのならば、僕は―いや、私は思う。
 「よう、お前もここに来ているのか」
 中学時代、いつもの変わらない日常の、学習塾での何気ない君の―あなたのその一言が新しい世界へ の扉を開く
運命の鍵だったのだと。
 
 ここの場所に立つのは久しぶりだ。
 春のあの日、私はここで彼を待っていた。少し疲れたような彼の顔。でも、私の顔を見ると、彼は驚いた表情をして
いた。その後、二人で急いで体育館へ向かった。
 一年間だけの北高生としての学生生活。そして、悲しい別れ。二年後の今日の日の約束。
 「佐々木〜!!」
 彼が、キョンが走って来る。私のもとへ。
 「キョン!!」
 私も駆け出す。
 そして、私は彼の胸へ飛び込んで行った。
 
246この名無しがすごい!:2013/03/11(月) 19:24:41.45 ID:Me61CDtK
支援!
待ちに待った瞬間、感慨も一入だねぇ

>>244
1回にいきなり2本塁打されてなかったっけ
247この名無しがすごい!:2013/03/11(月) 21:20:03.96 ID:Pxs/Ivkd
>>246
ここで言う「1番手」というのは、キューバ戦で好投した奴の事を言うのでは?
248この名無しがすごい!:2013/03/11(月) 22:06:39.71 ID:Me61CDtK
>>247
なるほど理解した
249 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/12(火) 03:15:39.73 ID:v3PonSpK
佐々木さんこんばんは
250この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 05:54:10.91 ID:eknxprwR
WBC期間なので、ソフトボールをネタに一本プロットを書いてみたら、やたらと長くなった上に展開上TS必須だったので頓挫したのですよ、佐々木さん。
せっかくなので打順ポジションを公開するのです。

6 周防
7 阪中
1 長門
8 ハルヒ
5 鶴屋
2 朝倉
9 古泉
3 みくる
4 きょこたん

控えP 佐々木 控えキャッチャー キョン子 控え内野 国木田、谷口(TS) 控え外野 岡本、ポンジー(TS)
雑用 キョン
監督 森
251佐々木さんのキョンな日常:2013/03/12(火) 08:22:52.50 ID:DsOS9VnE
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その5

キョンと最後にあったのは、去年の夏休みだった。今年の正月は、受験勉強のために会うことは出来なかった。
 半年振りに見るキョンは、また身長が伸びて、体つきも一段と逞しくなっていた。
 彼の胸の中に抱きしめられたとき、その力強さを感じた。
 「ただいま」
 「おかえり、佐々木」
 キョンの笑顔。日本から遠く離れた私を支えてくれた、大好きなキョンの表情。
 「やっと、君の所へ帰ってきたよ」
 「ああ。ずっと待っていた」
 キョンにギュッと力強く抱きしめられる。
 「また綺麗になったな、佐々木」

 二人で北高の校舎の中を歩く。二年ぶりの北高。一年間だけここの生徒だった、でも、私にとって母校とも言え
る、大切な場所。キョンとここで過ごした時間は、胸の中で輝く宝物。
 鍵がかけられた文芸部室。キョンと二人で入部して、中学時代には経験しなかったクラブ活動を楽しんだ。
 体育祭でキョンやクラブの仲間たちと全力で頑張ったグラウンド。文化祭で、ベストペアの特別賞に選ばれ、二
人で着たウエディング衣装。
 思い出がたくさん詰まった北高の校舎。
 担任だった岡部先生に頼んで、特別に入れてもらった体育館で聞いた、キョンが卒業生代表として読んだ答辞は
素晴らしかった。旅たつ希望と決意、北高で過ごした日々への感謝と別れ。同級生、教師、親立ちへの想い。
 3年間で心身ともに成長し、大人になったキョンがそこにいた。

 既に卒業生、在校生ともほとんど下校していて、人影は見当たらない。
 私達は再び校門の前に立っていた。
 「佐々木」
 キョンと私は二人向かい合う。
 「二年前のクリスマス・イブに、お前から俺は大切な物を、お前の言葉と心をもらった。その後、お前が海外に
行くことになった時、『気持ちが変わってなかったら、この場所でお互いの気持ちを伝え合おう』て、約束したな
。あの時の約束、あの時の気持ち。ずっと忘れることはなかったし、気持ちが変わることはなかった。改めてお前
に言うよ。佐々木の事が好きだ。親友としてだけじゃなく、ひとりの女性として、何よりも大切な存在として」

 はじかれたように、私は再び、キョンの腕の中に飛び込んだ。なかなか会うことができなかった二年間の思いを込めて
全身全霊の思いを込めて、彼にぶつかり抱きとめられる。
 知らず知らずの内に両目から涙が溢れている。、
 
 「キョン、君の腕の中にいると、いろんなことが思い出されてくるね。3年前の僕の決断は間違ってはいなかった。
 いま、あらためてそう思うよ。君と同じ北高に来たことは、僕にとって最高の選択だったと」

 キョンと私の視線が重なり、そして、唇が自然と重なり合う。
 「キョン、私はあなたを―――」

 「キョン君、佐々木さんから離れて!」
  
 ”次元固定因子発生、時空融合作動”
252この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 12:34:54.70 ID:pbgTGcnp
あああああああああ満願成就って時にもう・゚・(ノД`)・゚・。



>>250
対戦相手も必要になると考えると、やはりキャラ数的に厳しいものがありますな
にしても(一)昨日の今日でオランダ戦、相手からしたら3連戦はちょっと可哀相な気もしないではないw
253 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/12(火) 16:02:37.99 ID:OtnB5zx2
佐々木かわいいよ佐々木
254この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 17:01:58.38 ID:p93PcBEi
WBCの観戦SSとかは書いてくれないのかなー
255この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 17:58:06.38 ID:+gJfMwTH
>>254
稲葉さんが活躍する度に、嬉しそうに
ピョンピョン跳ねる佐々木さんが目に浮かぶ
256この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 18:11:45.21 ID:pbgTGcnp
選手名に打順、ポジション、今大会及び前シーズンの成績等々必要な情報は多いよ
あのスレのクオリティと較べられるの分かってて、それでもやれるのは本人しか居ないだろうね
257この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 18:23:45.92 ID:eknxprwR
さすがに、野球ネタであのスレと比較されちゃたまんないw
こちらとしては、Jリーグの新潟の奮闘録で胃の粘膜をすり減らす佐々木ならやれるがw
258佐々木さんのキョンな日常  :2013/03/12(火) 20:47:17.53 ID:G7XuMmv8
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その6

 「キョン君、佐々木さんから離れて!」
 その声は良く知っている人の声だ。でも――
 「誰ですか、あなたは」
 反射的に、俺は佐々木を自分の後ろに隠し、その人の前に遮る様に立った。
 声は朝比奈さんにそっくりだ。いや、その容姿も、まるで俺達が良く知る朝比奈さんが大人になったような感じで――
 
 ”朝比奈さん(大)”
 俺の頭の中に、答えが響く。と、同時に俺の頭の中に、膨大な記憶が――としか言いようのない情報が流れこんでくる。
 「キョン!!」
 佐々木の悲鳴にも似た声が聞こえ、俺は自分の体が佐々木に支えられている事に気付いた。
 「だ、大丈夫だ、佐々木」 ”何でここに佐々木がいる?”
 
 そいて、この場にいたのは朝比奈さん(大)だけじゃなかった。

 「キョン!!」
 涼宮――ハルヒ。
 「なぜここに涼宮が?」 ”ハルヒ、一体これは”

 そしてもう一人。
 「時は来た。終わりにして始まりの時。歪空座標の終焉、偽未来の消滅。鍵が動き、扉は開く」
 朗々と、まるで神託を告げるかの如く語りそこに立つのは――
 周防九曜――光陽学園の生徒にして谷口の彼女。 ”天蓋領域の使者”

 二つの答え。どちらも真実。どちらも現実。
 俺が愛した2人の女性。佐々木、ハルヒ。
 この感覚を俺は過去に体験している。二年生の春。佐々木と再会した時より始まった、あの事件。世界が二つに分かれ、
そして融合した。ハルヒを愛した俺の世界の出来事。

 世界の色が変わって行く。この感覚も覚えている。
 閉鎖空間。ただし、これはハルヒのものではない。この世で閉鎖空間を生み出せるのはもう一人だけ。
 すなわち佐々木だ。
 一人を除いて、俺達は閉鎖空間に閉じ込められた。
259この名無しがすごい!:2013/03/12(火) 22:37:23.48 ID:pbgTGcnp
支援
もう一つの世界も原作世界とはちょっと違いそう
260この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 01:52:35.03 ID:G8LfzIas
クライマックスだね
ただ未だに登場しない”長門有希”がどうでるか。
それと”長門優希”の想いにも決着付けてほしいなぁ。
このあたりの伏線回収を願うばかり。
261この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 18:52:01.21 ID:7mGFRxgr
明日はホワイトデーなのです。職場の方達へのお返しを買うのが面倒くさいのです。

個人的に頂いた義理については、お返しに作ったクッキーにチョコを塗布するので再利用するのです。
職場のお……ゲフンゲフン主婦軍団との手作り合戦は楽しいのですよ、佐々木さん。
262この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 18:58:05.39 ID:4r69EEmk
佐々木さんは女子からチョコ貰ってそうだし、お返し大変そうだなあ
263この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 21:33:38.35 ID:/aqyoN9t
佐々木かわいいよ佐々木
264この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 22:23:21.33 ID:4r69EEmk
なんとなく時計見たらゾロ目だったよ佐々木さん
ちょっと嬉しいw
265この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 22:23:39.99 ID:iaSU+srO
>>262
なるほど
266この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 23:10:16.67 ID:7mGFRxgr
明日、ホワイトデーに佐々キョンのラブラブを書くのです。

本日、練習に行ったら馬鹿が
「ホワイトデーだから、【禁則事項】で白に染めて(ry」
とほざいていたので、5キロ以上あるベースで尻を殴っておきました。リア獣爆発しろなのです。
267この名無しがすごい!:2013/03/13(水) 23:52:12.09 ID:4r69EEmk
遠心力を含めるとなかなかの破壊力wGJだわ
268佐々木さんのキョンな日常:2013/03/14(木) 01:36:34.14 ID:OfFz8fR7
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その7

佐々木の閉鎖空間。ここに入るのは二年生になったあの世界、ハルヒを愛した俺がいる世界で、橘と共に入った
時以来だ。ハルヒと違い、佐々木の閉鎖空間は常時存在し、穏やかな世界である。
 閉鎖空間とは”力”の保持者の心が反映したもので、それを生みだすことにより、”力”の保持者たちが無自覚
に生み出すエネルギ-。あるいは情報の奔流を調整している。実はそうでもしないと、”力”の保持者たちが発生さ
せるエネルギ-は溜め込まれて、それが一定の値になると、深刻な影響が出る。
 正直、なぜこんな能力が佐々木とハルヒに存在していたのかがわからない。しかし、それであるが故、二人は妙な
連中を呼び寄せてしまった。すなわち、宇宙人、未来人、そして、超能力者だ。

 閉鎖空間に取り込まれたのは四人。俺、佐々木、朝比奈さん(大)、そして周防九曜。
 ハルヒは”外”にいるらしい。
 「ここなら、ゆっくり話が出来るからね。特に涼宮さんには聞かれたくない話でもね。そうだろう、朝比奈さん?」
 佐々木は笑いながら、しかし目の奥に憎しみと怒りと哀れみの感情を宿しながら、朝比奈さん(大)に視線を向ける。
 「私も涼宮さんもお互いいい場面で邪魔されたんで、少し腹ただしいのだけど、あなたたちの勢力が現れるのはあの
場面だと思ってたから。予想通りね」
 朝比奈さん(大)に対する佐々木の言葉はかなりトゲトゲしさが感じられる。それに対して、朝比奈さん(大)は答え
ない。
 「キョン。君も僕と同じく”二つの記憶”を持っているね。あの場面がどういうものだったか、言わなくてもわかるよ
ね」
 佐々木の言うとおりだった。なぜ、あの場に涼宮が―ハルヒがいたのかは、今ならわかる。
 佐々木を愛した世界、これをα世界として、ハルヒを愛した世界、これをβ世界とすると、β世界の日時はα世界と同
じ北高の卒業式の日。β世界の俺とハルヒがお互いの気持ちを確認し合い、団長と団員の関係を終わらせ、恋人として歩
み始める場面だったのだ。α世界の俺と佐々木が全く同じようにお互いの気持ちを確かめ合っていたように。

 「佐々木さん、あなたがやっていることは、私たちにはとても容認できることではありません。既に時系列及び時空連続
体系に重大な齟齬が生じ初めています。このままでは未来が崩壊する可能性が出てきました。時空改変――あなたがやって
いることは私達にとっては時間犯罪とみなされることだわ」

 「ふざけるな!」

 日頃冷静な佐々木が初めて見せた怒りの言葉と表情。朝比奈さん(大)の言葉に、佐々木の積もりに積もった感情が爆発
した。

 「偽りの時空間の上に存在している者たちがよくもそんなことを言えたものだわ。過去に介入し続け、自然に進むべき時間
系体を捻じ曲げ、自分たちが望む未来を作り上げた人間たちが、他人を犯罪者扱いとは。滑稽極まりないわ!」
 「あなたに何がわかるというの!絶望に喘ぐ人々を救うためにはあの方法しかなかった。その過程で多くの犠牲者が出た。私
もかけがいのない人を失った。その人は二度と戻ってこない。たくさんの犠牲の上に私が生きる世界は存在しているのよ!」
 朝比奈さん(大)の血を吐くような叫びにも、佐々木は全く動じた様子はない。
 
 「そのために、キョンと涼宮さんを結びつけた。それは本来ありえない流れだったのにね。”力”の発動要件と次元固定因子は、
”鍵”と”保持者”との接触により生み出され、やがて時間流を決める大きな要因となる。だからこそ、あなたは中学二年生の涼宮
とキョンを接触させた。それこそ、時間介入じゃなくて?」

 「なぜ、あなたがそのことを・・・・・・」
 朝比奈さん(大)の顔が青ざめていたが、ハッとしたような表情になり、周防の方へ顔を向けた。
269この名無しがすごい!:2013/03/14(木) 12:41:45.99 ID:mvqAEpEt
佐々木さんに援護射撃!
まあみくる(大)も、そうしなきゃならないと刷り込まれた人形みたいなものだしね
270『Runday candy』:2013/03/14(木) 13:01:41.15 ID:HQvVtZQJ
ホワイトデー。
俺には一生無縁だと考えていたのだが、今年は違う。何せ佐々木から本命をもらってしまったからな。
バッグには佐々木に返す、お高いキャンディ。クリスタルの器なんて洒落ているだろ?
「今日は団活を休むからな。」
ハルヒにそう宣言した俺なんだが……
「は?あんた何言ってんの?今日は、『おはようからお休みまであなたの暮らしを見つめるSOS団デー』よ。皆で有希の家に泊まるの。休むなんて許さないわ。」
「いつ決めやがった?」
「今。たった今。」
ハルヒは悪びれずに言った。
「休むからな。」
「却下。どうしても休むなら、あんたのバッグの中にあるものをSOS団に寄贈すること。」
こ、こいつ……!
「あー、飴ちゃん舐めたい。」
「子宝飴でも舐めてろ。」
俺の言葉に、ハルヒが目を細めた。
「……やっぱり絶対に却下。」
「何でだよ!」
身を乗り出した俺に、ハルヒは宣言した。

「佐々木さんに『ホワイトデーは俺の子宝飴だ!』って言って、その粗末なものを突き付けるつもりでしょ!」
「粗末な、って、さも見たかのように抜かすな、馬鹿が!しかも佐々木にお返しするって、何で知ってやがんだテメー!」

クラスから爆笑が起きる……。ああ、なんてこった!
「修学旅行で見たけど、キョンは大きいほうだと思うよ?」
爽やかに止めを入れたのは、国木田……

ざわ…… ざわ… ざわ……

ヤダ、キョンクンスズミヤサント、クニキダクント、ササキサントサンマタ……?
スゴク……オオキイデス
オマエノコトガスキナンダヨ(ハクシン)
アッー
ヨツンヴァイニナルノネ
メンキョショウカエシテクダサイ、オナシャス!
nice boat.

いたたまれねぇ……!さっさと放課後にならねぇかな……。
271『Runday candy』:2013/03/14(木) 13:45:41.85 ID:HQvVtZQJ
昼休み。校舎をぶらつく俺に古泉が声をかけてきた。ハルヒと延々と口喧嘩していたので、喉が嗄れちまっていた俺に、古泉がのど飴を差し出す。
「すまねぇな。」
「いえいえ。たまたまのど飴を持っていましたから。」
善意が嬉しいぜ……。のど飴を口に入れようとしていた俺だが、周囲がざわついている事に気付いた。
「おや?……何か騒がしいですね。」
古泉も怪訝な顔をしている。

ざわ…… ざわ…

ヨンマタ……コイズミクンマデドクガニ……
ゲドウナノネ、キョンクン……フケツナノネ!
ヨカッタノカ、ホイホイツイテキテ

絶句した古泉が、さりげなく俺と距離を置く。……ああ。いい判断だ。
「僕はストレートの、ノーマルです!」
古泉はそう叫ぶと去っていった。すまん。恨むならハルヒと国木田を恨め。

放課後。団室に行かずに逃げようとした俺だが
「な、長門!」
下駄箱に、長門が倒れているのを発見した。助け起こした俺に、長門は言った……。
「体内の糖分の枯渇を確認。低血糖症状になり、私という個体は行動不能になった。」
低血糖症状ならば、冷汗や異常行動がある……いや、枯渇しているならば、行動不能でなく生命の維持自体が不可能だ。
「あなたのバッグの中にある飴を食べたら、私という個体は回復出来るだろう。」
「…………」
俺は無言で長門を手放した。
「待って。」
足にしがみつく長門。行動不能になったんじゃないのか?!
「オーケー、わかった。こうしよう。長門、コンビニまで行くぞ。そこで何か買ってやる。」
「了解した。」
長門が立ち上がる……低血糖症状について説明しとくが、血糖値については常人であれば脾臓から分泌されるインシュリンで、一定の値を保っている。
この分泌が悪かったり、吸収が悪かったりして、血糖値が水準以上に高いものを糖尿病という。
血糖値は高い分には、直ちに命に関わる程、重篤な症状は出ない。長期的には危ないがな。
直ちに命に関わるのは、低いものだ。脳に栄養が行き届かず、死に至る可能性が高くなる。
長門はコンビニスイーツを制覇し、上機嫌に帰っていった……。やれやれ。待ち合わせには間に合いそうだな。
272『Runday candy』:2013/03/14(木) 14:40:36.10 ID:HQvVtZQJ
喫茶店で時間を潰す。
佐々木の行き着けだけあり、佐々木好みのシックな空間だ。
喧騒の中でコーヒーを飲む選択肢は、佐々木の中にはない。
あれはあれで楽しいものなんだがな。谷口、国木田、藤原、古泉とつるんで遊ぶ時なんて、喧騒の中でのコーヒータイムもなかなか盛り上がるもんだが。
かといって、喧騒の中で騒ぐ佐々木も想像つかん。あいつも偏屈だからなぁ。
今日は一日走り回っていた気がするぜ。そんな中、喧騒の中にいたら余計疲れちまうわな。
誰かが喫煙しているらしい。煙草の匂いとコーヒーの香りが混じりあい、店内に流れるジャズが空間を揺らす。なるほど、安らぐ。
物思いに耽るには、ベストといっていいな。

……こうしてあいつを待つ時間も、悪くはない。
俺はあいつにイカれちまってんだろう。全くもって精神病だ。

「待たせたかい?」
「いや?」

口に含むと、儚く消えちまいそうな甘い飴。

甘い時間なんて、まだ過ごせないがな。佐々木の伸ばした指に触れないように、お返しの飴を渡した。

「こんのにぶちん。」

ん?何か言ったか?佐々木。

END

両思いで、賑やかに甘ったるくやってみましたw
タイトルは久保田利伸の曲から『RUNDY CANDY』にしようとしましたが、ドタバタも書きたかったので、『Runday(走る日)』と捩りました。
ラブラブ書くといった割には、甘くもいい感じに距離あり、かなり乙女なキョンになりましたがw

あと、古泉、みくるすまんw
273『女神の舞台』:2013/03/14(木) 18:40:18.93 ID:HQvVtZQJ
※SOS団解散、佐々キョンだけど佐々木の見せ方(見ようによっては嫌な奴)に注意。実験SS。

全てが夢の中のように。あの頃はあっけなく過ぎていった。誰もいない文芸部室。そして何もない本棚。
「僕もそうなりますかね。」
ハルヒは力を無くし、キョンは佐々木と結ばれ、長門、朝比奈はそれぞれの場所に帰った。
「やれやれ。」
キョンとは今でも親しい友人であり、ハルヒもまたキョンとかつての佐々木とのような関係を築いていた。
「言っとくけど、隙あらば奪うわよ!」
そう佐々木に宣言したのは、らしいの一言だ。
「ふふ。こんなエンドロールは、想像もしていませんでしたが。」
機関も解散し、SOS団も解散。そして取り残されたのは自分。
状況が動くのを望んでいたくせに、実際にこうなってしまうと暇をもて余してしまう。自分は本当に仕事人間だったんだな、と考えた。

憧れた女神は、結局自分を見向きしなかった。
自分はその舞台にすら立っていなかったのだ。
自分が得たものは、使いきれない大金、そして喪失感だった。

自宅に帰る途中、佐々木と会った。佐々木は塾の帰りらしい。
「あなたは、古泉くんだったかな?」
「ええ。彼の恋人の佐々木さんですね?」
佐々木は古泉の言葉に苦笑した。
「くっくっ。歓迎されてないね。」
「まぁ、立場上。あなたも同じですよね?」
「申し訳ないね。」
自分達が勝手に舞台を作っただけで、既に役者はシナリオを破ると決めていたのかも知れない。
それは自分の立場からすると納得いかないだけで、こちらのシナリオを演じる義務などない。彼女のシナリオは彼女が決め、そして大円団を迎えた。
「不調法、申し訳ありませんね。たまに彼を連れ出していますが、そちらも重ねて申し訳ありません。」
「いや、それはこちらこそ。キョンにしても、あなたと友情を続けられる事は本懐だろうから。
素直でない男だが、嫌いにならないであげて欲しい。」
杓子定規、テンプレートの会話だ。舞台女優と裏方。舞台には舞台の苦労があり、裏方には裏方の苦労がある。
お互い重なりあわない道だ。彼女を嫌う理由はないが、立場上辛く当たって仕舞わざるを得ない。

佐々木とテンプレートに会話した後に別れ、橘京子に出会った。
橘京子は橘京子で、寂寥に過ぎる生活を過ごしているそうだが、佐々木と本当の意味で友人になれて、それはそれで幸せではあるのだろう。
彼女は舞台に上がれなかった役者だ。それに比較すると、自分は恵まれているのかも知れない。
「舞台が終わっても、また次の舞台があるのです。私達が主役、そして佐々木さん達が端役の舞台。それが今からの舞台だと思うのです。」
橘京子は、自分を見ている。何の意図があるか不明だ。
「お気楽ですね。あなたがヒロインだとコメディですか。観客として楽しみたいです。」
「酷いのです!」
橘京子は、自分を一発叩くと去っていった。……一体何なんだろう。しかし……

「次の舞台、ですか。」

彼の舞台のヒロインは、佐々木とハルヒ。
自分の舞台のヒロインになって欲しいのは――――

「お久し振りです、古泉です。今、時間は宜しいですか?」

――――ハッピーエンドは難しいかも知れないが、これからだろう。
あの女優は、シナリオを自ら決めた。自分にそれが出来ないと誰が言える?

「佐々木。来週、古泉とダブルデートするぞ。」
「へぇ。お相手は誰だい?涼宮さんかい?橘さんかい?」
「ハルヒもついてきやがるそうだがな。あのな、その人は――――」

再び幕を開けた舞台。そして僕はヒーローとして舞台を舞えるように頑張る。かつてのヒーローとヒロインを、舞台裏に乗せて。

END
佐々木の見せ方について、実験がてら古泉視線にしてみました。見ようによっては毒婦。
274この名無しがすごい!:2013/03/14(木) 18:48:40.14 ID:mvqAEpEt
おつ(´ω`)おつ
どうやら北校には発酵が進み過ぎな方が大勢いらっしゃるようでw
キョンは無実?を証明するためにも、佐々木さんとのいちゃつきを見せ付けてやるべき
275この名無しがすごい!:2013/03/14(木) 19:07:25.16 ID:mvqAEpEt
ぎゃあ、スレ開いた時にちょうどごはんが炊けて、いろいろした後にレスしたから変な状態になっちゃった
>>274は当然>>270-272宛てのレスでし

>>273おつおつ
言うほど佐々木さん悪女かな?むしろ冒頭モノローグが古泉のものなら、一人称が全員呼び捨てに今までのは全部演技だったんかー!!とは思った
にしてもきょこたん不憫かわいいw
276 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/14(木) 23:31:22.59 ID:rmiGbApi
おつです
277佐々木さんのキョンな日常:2013/03/15(金) 02:54:39.05 ID:EujZLDB+
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その8

無表情の周防は、先ほど喋った時とは、うって変わってお黙り人形と化していたが、朝比奈さん(大)
に視線を向けられて、薄い微笑を浮かべた。
 「九曜さんが長門さんと同じ属性であるならば、長門さんと同じような事が出来る。異次間同期も可能だ。
彼らは時空改変の影響を受けない事が可能な存在。つまり人類が改変を行おうとも、観察者として”外”から
知る事が可能だから、真実を知る事が出来る」
 そういえば、周防は、β世界で長門有希が起こした時空改変の時、現象の”外側”で観察していたと言ってい
たな。
 しかし、真実とは一体何なんだ?

 「キョン。僕等の世界は未来人によって改変された世界なんだよ。君と涼宮さんが結ばれたのは、君自身の選
択というわけじゃない。仕組まれた選択なんだよ」
 なんだって?どういうことだ?
 朝比奈さん(大)は佐々木の言葉に黙ったままだった。。
 「キョン。君が涼宮さんと最初の接点をもった時間軸はいつだい?」
 北高に入学・・・・・・と言いかけて、それが間違いであることに気付く。
 ハルヒが中学1年の時、俺はジョン・スミスとして、朝比奈さんの手引きで出会っている。ハルヒを変人と認定
させた校庭落書き事件で、俺と出会った事がハルヒを北高に入学させたきっかけであるのは間違いない。
 だが、今冷静に考えると、あれは朝比奈さんがいないと成り立たない出会いだ。中学時代にはハルヒの存在など
俺は知りもしないし、知り合う接点もない。

 「朝比奈さんは、未来の勢力は僕より先に、君と涼宮さんを接触させる必要があったんだよ。涼宮さんや僕が操
れる”力”は、僕等単体じゃその力は作動しないんだ。キョン、君がいて初めて作動するんだよ。君が”鍵”と各
方面から注目されているのはそのためだ。僕と涼宮さんは”力”の扉で、それを開ける鍵が君なんだ。」
 
 にわかには信じがたい話だ。古泉がβ世界で俺のことを調査して、俺のことを平凡な一般人と決め付けていたが。
 「キョン。”鍵”自体には力がないが、”力”を作動させるには必要なものなんだよ。パスワ-ドみたいなものさ。
それ単体の意味は起動装置のスイッチでしかないが、それがないと力全体を起動させることもできない。中学時代の
涼宮さんはエキセントリックなことをやったらしいが、高校時代みたいな不思議現象を巻き起こしたことはないと聞
いている。次元断層を作ったらしいとも聞いたけど、それはあの時、キョンが未来から来て涼宮さんと接触したから
作動した。涼宮さんが求める『不思議なもの』が涼宮さんの前に現れるための布石だったわけだけど」

 朝比奈さん(大)はずっと黙ったままだ。佐々木の言葉を肯定も否定もしない。だが、佐々木の言葉はおそらく真
実だ。
 だが、佐々木よりハルヒを先に接触させる必要がなぜあったのかがまだはっきりとわからない。
 「次元改変能力には、実は表裏一体の能力があるんだよ。次元固定因子能力。改変された世界は、かなり不安定なモノ
で、へたをすれば、消滅する危険性がある。その不安定な世界を固定化させるのが次元因子固定で、それがあるからこそ、
世界改変なんて危なっかしいものが可能になる。未来人――キョン、藤原くんを覚えているかい?」
278 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/15(金) 07:14:40.68 ID:l+ld0bUX
しえん
279この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 11:32:08.36 ID:H7GQeiUZ
>>273
『大円団』……大団円でしょ?
無理してよく知らない漢字を使わない方がいいよ
つーか、最近のPCは『だいえんだん』で『大円団』って出ちゃう変換ソフトがあるのね
結構有名な間違いであるはずなんだけど……皆の変換ソフトはどう?
280この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 12:29:31.53 ID:TBz2LQd5
同じく支援!
281この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 12:48:13.35 ID:lksb6NUH
>>279
ご親切にどうも。
282この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 17:23:12.57 ID:mG3jodx/
279って事故中心の人と同一人物じゃね?
283この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 20:32:28.58 ID:B2EuLz91
しえん
284この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 21:12:42.67 ID:TBz2LQd5
佐々木さん:ホーリーオーダー(女)
キョン:帝国重装歩兵
きょこたん:シティシーフ
藤原:
九曜
285この名無しがすごい!:2013/03/15(金) 23:31:31.26 ID:kEnHv2Ix
>>277
うすうすは感じてたけど、こうして突きつけられると、
この解釈はマジでありだと思わされた。
中1のあのあたりで確かに因果律狂ってるよな。
286佐々木さんのキョンな日常:2013/03/16(土) 00:32:38.36 ID:w7bIDA/h
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その9

 藤原。いけすかない未来人。二年の春の騒動の時、ハルヒの能力を手に入れ、死んだ姉・朝比奈さんを生き返らせよう
と次元改変を試み、さらにハルヒを無きものにしようとした、狂気の未来人。いま、思い出してもむかつく奴だ。眼の前
にいたら、この手でぶちのめしてやりたいほどだ(古泉はやったらしいが)。
 「あの事件の後、藤原くんの未来と僕らの現在とは繋がりが断たれている。それが意味する事は一つ、すなわち変化した
未来、涼宮さんとキョンが結ばれた世界が本流となり、固定されたということだよ。ここにいる朝比奈さんは、以前別次元
の時系列より来たような事を匂わせていたと聞いたが、それをいわず、僕の行動を時間犯罪になると言った。すなわち、彼
女の世界が本流になったと言う事を示しているんだ」

 二年の春の騒動の時、朝比奈さん(大)は藤原に向かってこう言った。
 「未来は帰る事ができるでしょう。そうならない様にすることだって」
 朝比奈さん(大)や藤原の役目は、来るべき未来を固定化させることだと藤原は朝比奈さん(大)との会話の中で明かした。
その為にずっと時間平面をいじり続けて来たと。だが、誰の為の未来を守るのだ?
 答えは一つ。未来人が生きる未来。そうあらなければならない未来。未来人に都合が良い未来。
 朝比奈さん(小)、あるいは(大)と共に、俺自身もいくつか未来の固定作業と思われることを手伝った記憶がある。
 朝比奈さん(大)と藤原が生きている未来世界は、基本的にはそこまで大きな差はない。ただ、朝比奈さん(大)が生きているか、
死んでいるか、朝比奈さん(大)に弟が居るかどうかの違いだろう。たが、大きなところではそこまで差異がないにしても、細かい所
では誤差が数多く存在し、藤原個人にとっては、大きな違いがある世界だろう。

 「次元固定因子。次元を固定し、時間軸の流れを固定化させる能力。キョン。さっきも言った通り、僕らが使える能力は、君の力
がないと発動はしない。不思議なことで、それはたとえ、力が他の人に、例えば長門さんや九曜さんに能力を移しても、君がいない
力は発揮できない。長門さんが世界改変を行った為、藤原君や九曜さんは自分達が涼宮さんから力を奪い、僕や九曜さんに移せば操
れると考えていたみたいだけど、そこは間違いだったわけだ。まあ、それはともかく、未来人勢力は、君と涼宮さんを結びつけ、次元
固定因子を発生させ、未来を固定化させようとしたわけだ。その為にも、僕より先に涼宮さんと君の結びつきを作り、時間を掛けて、
愛を育ませた。あの世界では、君と涼宮さんは良き恋人同士だった。同じ大学に行き、君を優しげな表情で見つめていた未来を、二年の
春の騒動の時、観たそうだね。あれもまた未来勢力の工作。TPDDを作動させ、君を未来にとばし、意識付けさせたのさ。そもそも、
時空を超える力は僕らが操れる力の範囲外だからね」

 俺達は未来人の掌で踊る孫悟空のようだ。佐々木の話を聞いて、少々無力感を感じる。
 「キョン。あの世界で、僕は君と涼宮さんが想いを伝えあうのを聞いて、思わず逃げ出してしまった。同時に自分の愚かさも後悔した
よ。なぜ、中学時代に君に想いを告げなかったのか。自分を罵倒したい気分だった。そんな僕の目の前にあらわれたのが、九曜さんだっ
た」
 佐々木は周防のほうへ視線を向けた。
 「二年の春以来だったから、僕もさすがに驚いたよ。おまけにかなり流暢に喋る様になっていたしね。九曜さんは、僕に世界の真実を
教えてくれた。キョン。僕らが卒業を機に接触が無くなっていた理由は、涼宮さんの力によるモノが大きいんだ。涼宮さんの潜在下の意
識により、初恋の人=ジョン・スミスに近づく最大のライバルを排除したわけさ」
 それもまた、未来人の介入の結果により派生したものか。
 「彼女は僕に契約を持ちかけた。すなわち涼宮さんの力を僕に移し、時空改変――改正というべきだね――を行い、僕と君の歴史の時間
を作る事を。と、同時に、その歴史に自分、そして有る人物たちを参加させる事を持ちかけた」
287佐々木さんのキョンな日常:2013/03/16(土) 03:12:15.49 ID:w7bIDA/h
    佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その10

 ある人物たちとは誰達のことだ?
 「情報統合思念体の端末、長門有希、朝倉涼子、喜緑江美里の三名だよ」
 一体何故?

 「長門有希。彼女の存在が、自律進化した彼女の存在が、天蓋領域の観察の対象となった為」
 答えたのは佐々木ではなく、周防九曜。天蓋領域の端末。
 「人間としての生命と意識を持ち、情報統合思念体の力を秘めた存在へと進化した長門有希に対し、天蓋領域は
非常に興味を持った。情報統合思念体が、涼宮ハルヒに興味を持ったように、自律進化の別の形を具現化した存在
に対し、天蓋領域は彼女を観察の対象にした。その結果、二つの仮説を導き出した。その自律進化は、涼宮ハルヒ
の力によるもの、もうひとつは地球上の生命体との交流により、影響を受けそのような進化を遂げた、というもの
。その仮説を証明する為に、天蓋領域は情報統合思念体側に申し入れを行い、双方了承し、今回の時空改変に力を
貸した。情報統合思念体も、長門有希の自律進化に対して、解を見いだせなかったため、この改変に対し賛意を表
明した」
 神にも匹敵する連中が答えが解らんとは少し意外だ。
 「想定外の現象に関しては、ましてや過去にない出来事に対しては、いかなるレベルの生命体でも、的確な判断
を下すことは不可能。我々も例外ではない」

 この件に関しては多くの疑問があるが、どうしても気になる疑問がある。
 それは、長門の事だ。何故、「長門有希」ではなく、「長門優希」として、α世界で過ごしたのか?
 「彼女が自律進化を遂げた要因、すなわちあなたの存在故」
 どういう意味だ?
 「キョン、君が涼宮さんの世界で愛した女性は、涼宮さんだけではない。男女の恋愛ではないが、君が命を賭け
て守り、信頼し、共に過ごし、愛した存在。それは長門さんだ」
 佐々木が周防の言葉を引き継ぐ。
 「涼宮さんの世界の記憶を思い返してくれないか、キョン。長門さんに関しての。卒業間近の時期のを、だ」

 高校三年生になり、俺とハルヒが親密になり、それにともないハルヒの”力”に関する事件は行らなくなり、
閉鎖空間の発生もなくなり(古泉に言わせるとハルヒの精神が安定し、さらに長門によれば、”力”そのものが
著しく減少しているとのことだった)、穏やかな日々を過ごしていた。
 そんなある日、俺は長門に呼び出され、ある事を告げられた。
 「私はあなたたちと同じ生命体に変化しつつある」
 一瞬、意味が分からなかった。だが、次の瞬間、その意味を悟り、俺は驚愕した。
 長門が人間になる。
 「まだ確実ではないが、私はおそらく人間になる。その事に私は非常に喜びを感じている」
 そう言って、長門は俺に微笑んだ。

 「『優希』という名前は、長門さんの君に対する思いだろうね。君の優しさに触れて、長門さんは人間へと自律
進化して行った。情報統合思念体により生み出された存在ではなく、君により生まれ変わった存在としての『長門
優希』として、僕らの時空時間の中に存在する事を選んだ。僕の世界でも、長門さんは君に愛され、君を愛した。
僕がやきもちを焼くほどにね」
288佐々木さんのキョンな日常:2013/03/16(土) 04:52:33.36 ID:w7bIDA/h
   佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その11

 佐々木、お前にも質問がある。
 「何でも答えるよ。君にはすべてを知っておいて欲しいからね」
 お前と俺が過ごした世界、なぜ涼宮を、ハルヒを北高に入学させた?改変能力ならば、ハルヒを他の高校に通わせる
ことも可能だったはずだ。そう、長門が世界を変えた時のように。
 「君と涼宮さんが結びつく未来は、未来人の介入により創られたものだけど、北高に入学したのは彼女自身の意思な
んだよ。ジョン・スミスの歴史がない世界で何故北高に来たのかは、正直わからないけど、その意志を僕は改変しなか
った。気まぐれと言う事も考えられる。彼女は別に高校はどこでもよさそうに考えていた節があるからね。でも、彼女
が北高に来てくれたおかげで、僕は充実した青春を送る事が出来た。君を涼宮さんに渡すつもりは無かったし、君をめ
ぐる恋愛に関しては正々堂々とやりたかったしね。まあ、これには僕らを取り巻くすべての勢力に関して、見せつけて
やる気持ちもあったんでね。他人に未来をいじくられるのは好きじゃなかったし」
 その言葉に、α世界の古泉、β世界の二年の春先の事件で、朝比奈さん(大)、藤原、周防に対して激しい怒りを見せ
た古泉の姿を思い出した。

 それとまだ、少し疑問が残る事があるんだ。何故未来人は、お前よりハルヒを先に俺に会合させることに固執したんだ
。次元固定因子が原因だと言ったが、その固定された未来て、何なんだ?
 「良い所に気付いたね。さすがはキョンだ。これに関しては朝比奈さんに答えてもらうのが一番いいんだけどね。たぶん
言わないだろうね」
 御定まりの禁則事項なのか?
 「いや、そうじゃないと思うよ。答えは僕が知っているし」
 朝比奈さん(大)の顔が驚愕の表情を見せる。
 「僕らが知った時点で禁則事項は禁則事項で無くなる。だから、朝比奈さんが話しても問題はないけど、僕が答えるよ」
 そういえば、周防が佐々木に未来の事を教えてくれていたんだったな。
 「未来人に関して最も重要な物、君も想像がつくと思う。涼宮さんが『それ』の誕生には多いに関わっている」
 
 「……TPDDか」
 「その通り。涼宮さんがこの件には大きなきっかけを与えている。直接ではないが、彼女がTPDDの発明者に対して
さまざまなヒントを与え、TPDDの完成を早めている。それともう一つ。これこそ本当の禁則事項で、九曜さんが僕に
教えてくれた最大の秘匿事項がある。僕らの世界でもTPDDは発明される。藤原君が使っていたから、当然と言えば、
当然なんだけどね。それに関与するのは、未来の君と僕なんだよ」

 α世界でも、β世界でも、文芸部として文芸部誌を作った。ただ、β世界ではそのことが、未来に大きな影響を与えて
いる。ハルヒが書いた、わけのわからん文章、あれがハルヒの家庭教師先の少年の目に泊まり、TPDDの開発理論に繋
がっているのは、ほぼ間違いない。一方、α世界ではそのような状況は見られていない。
 「僕らの世界では、そのきっかけをつくるのは、大学に入学した僕らなんだ。僕らが開発者に天啓を与え、それがヒントに
になった、と。つまり、二つの世界ではTPDDの完成に関して、時間差がある事になる」
 そこで、佐々木は一息ついた。
 「実はこの事が未来に重大な影響を及ぼしている。それが未来人たちが僕らの時空間に干渉した最大の理由になっているんだ」

 「そこから後のことは私が話します」
 今まで、黙って話を聞いていた朝比奈さん(大)が、重い口を開いた。

 
289 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/16(土) 07:45:22.72 ID:Pn0EuQnp
しえん
290この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 09:27:19.18 ID:h4oUEfmQ
ねんがんのくるまをてにいれたのです。

でもピンクのボディカラーにファンシーな内装。メルヘン(間違ってもメンヘラでないのです)扱いされているのですよ、佐々木さん。
291この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 09:39:29.91 ID:uQ1QEUwg
怒涛の展開支援
過去に向かって力が発揮できないなら、時間断層はどうなってるんだろう?
禁則事項でなかったから、未来側の虚言と解釈すれば大丈夫なのかな
292この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 10:11:51.40 ID:h4oUEfmQ
『日常』シリーズの展開にwktkが隠せない。

「佐々木スレなのにきょこたんいじめに精を出し、挙げ句誤字だと?
パパとママの愛情が足りなかったのか、貴様?」

と軍曹に叱られながらも週末恒例のネタ拾い。

先着二名様で
見たいシチュエーション、二人の関係を明記ください。
293この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 16:31:22.14 ID:uQ1QEUwg
>>292どんまいw
貴方のも非常に楽しく読ませて貰ってますよ〜

ネタは20歳になった記念として、献血デートに臨む佐々木さんとキョン
294この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 20:17:22.21 ID:CYIt+Cax
>>292
佐々木とキョンの中身が入れ替わる
というのはどうでしょう
295この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 20:20:08.68 ID:AYPqRWvG
佐々木は藤岡ハルヒのパクリ?
296佐々木さんのキョンな日常:2013/03/16(土) 21:51:07.74 ID:wCYdVEik
 佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その12

「私達が生きている――あの別世界の未来人と同時並行で存在する未来において、おきた悲劇――彼は愚行と
言ったわね。そう、まさに愚行としか言い様のない、”大崩壊”、あるいは”暗黒時代”として、後に称される
出来事、それによって、人類の文明と生存基盤は危機を迎えました。まさにあの出来事を”大崩壊”と名付けた
のは的を得ています」
 朝比奈さん(大)の顔が青ざめている。それだけで、彼女のいう”大崩壊”とやらが、どんなものだったのか
想像出来る。と、同時にかつて藤原の野郎が俺達に見せていた、侮蔑の感情の底にあったモノ―憎しみの原因が
わかるような気がした。
 「崩壊しかけた世界を救うため、未来の指導者たちは、一つの決断をしました。時間改変、過去を変えることを」

 朝比奈さん(大)の言葉はまさに爆弾以外の何物でもなかった。
 過去を変える?だが、彼女はあの事件の時に、藤原に言ったはずだ。過去を変えることはできないと。
 「過去を変えることはできないのではなく、禁じられているのです。と、同時に、過去を変えることには大変な困
難を伴います。未来は過去の積み重ねの上に成り立ちます。それを変えれば、時間軸そのものが崩壊して、その時空
は消滅する可能性が高いわ。つまり、現実には不可能に近い。それゆえ規定事項として改変は禁則をかけられている
のです」
 その不可能なことに、未来人達は挑もうとしたわけだ。”大崩壊”を防ぐために。
 「過去の改変。超極秘中の極秘とされ、何度もシュミレーションと検討が行われ、綿密な計画の元、作業は開始さ
れました。しかし、なかなか成功しなかった。犠牲者も多く出て、再度計画を立て直し、同時に過去を変えやすくす
るための時間流を作るための研究もおこないました、その結果、あなたたちの時代に、改変ポイントが集中している
ことがわかり、その原因となっている、”力”の存在と調査の為、過去の私が派遣されました」
 
 β世界の朝比奈さん(小)。SOS団のマスコットにして、俺たちの愛すべき先輩。未来からの指示に悩み、戸惑い
ながら、必死に自分の役目を果たそうとしていた。β世界の二年生の終わりに、涙で俺達と別れを告げた、愛らしい
未来人の少女。
 「この世界に改変ポイントが集中していたのは、まさに偶然の発見でした。時間断層の存在、未来の私たちの科学で
も越えられない、時空の壁。しかし、それが実は改変の大きなヒントだった。時間断層は固定化された時間の道標識だ
けど、そのあとの時空は定まらない時間流であることが多く、改変を行える可能性が高いということが判明したの。そ
れと時を同じくして、改変を行うために必要な要素が判明したわ。それがTPDDの開発を早めることだった。」
 なるほど、それで未来人たちがこの時間軸に出現した理由が解った。ここでないと、改変できなかったわけだ。
 しかし、TPDDの開発が遅れただけで、そんなに歴史がかわるのか?
 「実施条件が変化するから、そうなると結果も違ってくるだろうからね。病気の治療と同じさ。早く治療したほうが
治りも早い」
 成程な。佐々木の言葉に、俺は納得した。

 「改変はさらなる犠牲者を出しながらも、ようやく成功しました。人類社会は再び繁栄の時代を迎えました。その一方で
この件に関しては超極秘事項として扱われ、真相をしるものはその改変に関わった者だけとなりました。だけど、やはり歴
史を変えたことにより、いろいろな方面に矛盾や改変、影響が現れ、私達は引き続き、作業に追われました」
 おそらく、その過程で藤原は自分の姉の朝比奈さんを失い、朝比奈さんは自分の大切な人を失った。
 現在に生きる俺達も影響を受け、俺と佐々木は別の道を歩き始め、俺はハルヒと結ばれた。

 「全くやりきれないね」
 佐々木がため息を付いた。
297この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 22:00:36.99 ID:h4oUEfmQ
>>293-294
把握。
浮かんだ順に書き上げます。
298この名無しがすごい!:2013/03/16(土) 22:07:36.51 ID:uQ1QEUwg
過去にタイムスリップしての歴史改変に関しては一家言あるものの、後に触れるかもしれないしスルーして支援
299『Bloody Mary』:2013/03/16(土) 22:55:53.57 ID:h4oUEfmQ
「キョン、喉が渇かないかい?」
「確かに渇いたが。」
大学構内。たまたま休講が被った佐々木と二人で話し込んでいたら、佐々木がこんな事を言い出した。
「学食にでも行くか?お茶ならタダだぞ。」
「くっくっ。僕たちも二十歳だし、ただでジュースを飲む手段はあるよ。」
佐々木はそう言うとニヤリと笑う。
「ほう?」
興味を引かれるな。
「多少の対価は必要になるがね。」
佐々木は俺の手を引くと、献血センターに連れていった……。

「お前、みみっちい真似するなぁ……」
「貧乏学生の知恵だよ。」
佐々木は悪びれずに言った。
「まぁ二月に一度しか出来ないという欠点もあるが。」
「二月に一度……?」
順番待ちの間、佐々木は血について話した。
「女性だと生理があるからね。経血にしても馬鹿にならないんだ。幸いにして僕は軽いほうだが。
貧血になって倒れる人もいるし、相当に大変なものだよ。」
「俺には一生理解出来んな。」
俺の言葉に佐々木がニヤリと笑う。
「興味があるなら、僕の使った後のナプキンでも見るかい?ちょっとしたスプラッタだよ。」
「やめろ。泣くぞ。男は血が嫌いなんだよ。」
「くっくっ。」
二人でこうした他愛ない話をする。やはり佐々木とは手が合うな。
「そういや、血液は本来黄色らしいな。」
「そうだね。紫だと……」
「「ピッコロさぁーん!」」
「「HAHAHAHA!」」
300『Bloody Mary』:2013/03/16(土) 23:55:54.12 ID:h4oUEfmQ
献血の順番になり、佐々木とベッドに横になる。血を抜かれる感覚……やはり好きにはなれんな。
生暖かい感じ。チューブが手にかかり、体温そのものが抜かれる感じがする。
佐々木もそうなのだろうか。献血が終わり、俺達はロビーに出た。

「なかなか洒落が利いてるじゃないか。」
ロビーで受け取ったのは、トマトジュース。似たような色合いのものを抜いたあとにこれかよ。
「少し休んでいくかい?」
「そうだな。」
二人でロビーのソファに腰をかける。
「血にまつわる話をすると、カクテルでも血の名前がついたものもあるみたいだね。」
「ブラッディ・マリーか。ウォッカにトマトジュースだな。」
「そう。あれにしたって、なかなか洒落が利いてる名前だよ。」
確かにな。元々はアメリカの都市伝説を元にしていたんだよな。アメリカなのにロシアの酒とは、確かに頓知が利いている。
「今度飲みに行くか?」
「宅飲みがいい。僕の好みに合う。」
「そうかい。」
古泉に良いバーを聞いているんだがな。
「話は変わるが、僕はドナーカードを持っていてね。」
ほう。
「こんな話を知っているかい?心臓を移植した人間が、移植元の人間の記憶を引き継ぐと。」
ああ。漫画にもあったな。サッカー漫画にもあるはずだ。
301佐々木さんのキョンな日常:2013/03/17(日) 00:00:31.18 ID:wCYdVEik
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その13

  朝比奈さん(大)は、佐々木に視線を向けた。
 「佐々木さん。あなたが今やろうとしている時間改変が、なぜ認められないかわかったでしょう。あなたが改変を
行えば、未来を構成する時間平面は崩壊し、未来社会は存在の可能性がなくなるわ。それは、私達にとって、容認出
来る事ではありません。まだ、次元因子は固定されていない。あなたの時間軸が決まってしまったわけじゃない。今
なら、あなたの世界をなかったことに出来る。あなたが使うその”力”で」
 「そのために、キョンを諦めろと?私に改変を受け入れ、おとなしくしていろと言うわけ?」
 「・・・・・・辛い思いをしているのは、あなただけじゃないわ。たくさんの人が、辛い思いをしているのよ。それでも
皆のために歯を食いしばって耐えている」
 朝比奈さん(大)の目に涙が浮かんでいた。
 「それに、あなたの改変が成功するかどうかも怪しいわ。時間断層の存在を、固定化された次元壁に負荷をかけて
作られたあなたの世界が、果たして持つのかしら。規定事項化されていない、あるいは固定化されていない時空間の
なかでは改変は可能だけど、この世界は時間断層の軛に囚われている」
 
 「時間断層は消すことが出来る。簡単なことだわ。時間断層は、次元の壁は、それを生み出した力により、消滅させる
事が出来る」
 佐々木の発言に、俺も朝比奈さん(大)も、頭をぶん殴られたような衝撃を受けた。
 「朝比奈さん、時間断層が、存在するポイントはどこだろうね。涼宮さんのあの時点、それと二年の春先の事件で生まれ、
藤原くんが出てこれなくなったあの時点。その二箇所になぜ、時間断層が生み出されたのか、考えるまでもないことだね。涼
宮さんの”力”により生み出された。だけど、”力”は生みっぱなしというわけじゃない。生み出した物を消失させることも
可能だ。そうだよね、キョン」
 確かに佐々木の言うとおりだ。β世界のハルヒが映画撮影の時に生み出した変な現象。長門によって随分修復されていたが、
最終的に世界を元に戻したのはハルヒの”力”だ。

 「だけど、まだ時間断層は存在している・・・・・・」
 「私が存在させているの。未来からの過剰な介入を防ぐために。今はまだ時間軸が定まっていないから、まだ、あなたが来れる。
だけど、時間軸が定まってしまえば、新たな時間断層を生み出し、藤原くん同様、あなたも来られなくなる。次元固定因子の力の
一つよ」
 
 その時、俺の背中に、ゾクッとした感触が走った。経験より得られた、俺の第六感とも言うべき、超感覚。危険信号。

 「佐々木さん、これは使いたくなかったけど、使わざるを得ないわね」
 そう言った朝比奈さん(大)の手に握られた、SF映画に出てきそうな物。光線銃かなんかわからんが、未来人の使う武器だろう。
 「パラライザーを使うしかないわね。これであなたを眠らせ、未来に連れて行き、あなたの世界を消失させます。そののち、あな
たの記憶を消失させます」
 「私が眠っている状態で、どうやって、”力”を作動させるの?それに、キョンが”鍵”ということを忘れているんじゃないかし
ら。キョンも未来に連れて行くつもり?」
 そんなご招待はごめん被る。
 「心配しなくても、私達にはこれがあるわ」
302佐々木さんのキョンな日常:2013/03/17(日) 00:02:20.96 ID:rV+TmiNs
 朝比奈さんが取り出した、十センチ程の金属の棒、左右対称の文様が刻まれた物。
 α世界の鶴屋さんのお屋敷で七夕の時、鶴屋さんから見せてもらった、『時非(ときじく)の星刀子(ほしがたな)、β世界では
ハルヒが考えたバレンタインのびっくり企画や、それに絡む事件に伴い鶴屋さんの山から見つかった「おもちゃ」(鶴屋さんの言)。

 「涼宮さんの”力”を分析し、時空間を安定するための研究過程で生み出された、”力”の制御装置。改変作業の途中、突然発生した
時間断層の衝撃により次元の狭間で失われたのだけど、鶴屋さんのご先祖さまが保管してくれたおかげで、こうしてここにある」
 金属棒が鈍く光り、α世界の七夕の祈りの時に感じた、脱力感が俺を襲う。その俺を佐々木が支える。
 一体、何なんだ、その棒は。
 「キョン君の生命遺伝子情報がかきこまれたもの、いわば、擬似キョン君ね。これが、あれば、”力”をある程度コントロ-ル出来る。
最初にこれが発明されたとき、誰も信じなかった。キョン君が”鍵”だという仮説は一蹴されていた。しかし、何人かの同志が、それを
試すために過去へ持ち込んだ。その過程で行方不明になったのだけど、いま、仮説は立証された。これを使い、佐々木さん、あなたを止
める」

 佐々木は顔色一つ変えない。俺を支えながらも、朝比奈さんに向かい合っている。
 くそ、何で力が抜けそうなんだ。
 「キョン、君とあの棒が共鳴現象を起こしているからだ。直に治まると思う」
 それにしても、事態はあまりよくないかもしれない。どうすればいいんだ?
  
 「因果とは不思議なものだね、朝比奈さん。偶然とは言え、世の中は面白いことが起こる」
 佐々木は悠然と朝比奈さん(大)に話しかける。自分の身が危ないのかもしれないのに、大した奴だ。
 「あなたにとっての切り札が、あなたの先祖の家に大切に保管されているというのも、あなたにとって幸運なことだったわね」
 うん?どういう意味だ。佐々木。
 「朝比奈さんはね、国木田君と鶴屋さんの子孫なんだよ」
303この名無しがすごい!:2013/03/17(日) 00:11:54.80 ID:rV+TmiNs
>>298 すいません、自分に構成力がないもんで、矛盾するところが多いと思います
304『Bloody Mary』:2013/03/17(日) 00:13:28.70 ID:EGpPlmGj
「仮に僕が志半ばで逝ってしまい、僕の臓器が誰かに渡った場合、その時……僕の遺志は、臓器を持つ誰かに引き継がれるのかな。」
……そこはわからんな。だがな、佐々木。
「そうなれば、俺はその臓器を持つ人間と親友になるんだろうな。」
俺の言葉に佐々木は
「そうだね。」
とだけ言うと、トマトジュースを飲んだ。無塩のほうが好みだ、と言い多少鼻白みはしたが。

「想像は想像に過ぎないが、お前がいない事は想像したくはない。」
「くっくっ。そりゃどうも。」
「む。」

佐々木が腕にしがみつく。
「僕はブラッディ・マリー(若くして非業の死を遂げた女性、我が子を殺した寡婦)になりたくない。キミがしっかり捕まえていたまえ。」
「そうだな。お前がババァになって、ドナーカードの意味がなくなる位にはな。」
「くっくっ。」

結局、たまに献血に行っては偽善の代償にトマトジュースを貰うデートが追加される事となった。
血を売る代償としてジュース。あまりに安くないかね。あちらとしては血液のストックは多いだけいいだろうが。

「偽善だよなぁ。」
「やらない善より、やる偽善だよ、キョン。」

END
305この名無しがすごい!:2013/03/17(日) 01:57:26.12 ID:lLchufQB
>>282
何の事だと思ったら>>113の事か  残念ながら違うよ

>>303
貴方の考察はなかなか面白いよ
原作でも矛盾じゃないかと言われている箇所は結構あるから気にせずに

>>304
献血すると毎回ヤクルトもらうけどトマトジュースのほうがいいな
旦那も血を見るのが大嫌いらしいが魚をさばくのは得意で、すぐやりたがるのがよー分からん
306この名無しがすごい!:2013/03/17(日) 08:07:30.00 ID:pbcU6+50
>>303
いや、変化した歴史についてってのはドラえもんでもBTTFででも言えることだからあんまり気にしないでくれw支援だ
ちなみにこれ系で一番ブッ飛んでると思うのはサガ3

>>304
軽口叩き合いながらも、お互いが最も大切な人であるとわかる二人の距離感がめっちゃ良いGJ!
307『俺が佐々木で僕がキョンで』:2013/03/17(日) 17:33:53.32 ID:EGpPlmGj
「恐らくは一時的なもの。」
長門は眼前の二人にそう言った。失望に歪むキョンと、コメカミを押さえる佐々木。

「「なんてこった……」」

二人は頭を抱えた。
こんな漫画的SF展開なんてあんまりだ。責任者は誰だ、今すぐ来い。そして分かるように説明しろ。
そう考えつつ、二人は下を向き、これまでを回想した……。

『やぁ、キョン。』
『佐々木か。帰りが遅いんだな。』
『毎日こんなものだよ。キョンは何をしていたんだい?』
『妹のパシリだよ。妹がアイス食べたいって言い出してな。』
『くっくっ。変わらず優しいね。』
『ついでだ。チャリだし送ってやるよ。』
『すまない。助かるよ。』
『……ん?少し育ったか?佐々木。』
『どういう意味かね?体重か?体重だと言いたいのか?!』
『ち、違っ……おい、暴れるな!危な……』
『あ、わっ!……きゃあ!』

がちゃーん。

『痛ってぇー!』
『痛た……』
『佐々木、大丈夫か?』
『おかげで……じゃなくて、キョン!キミは……ん?僕が目の前に?』
『…………あ?え?俺がいる?』
それぞれお互いに顔を触り合い、胸を、股を自分で触る。

『『な、な、なんじゃこりゃああああああ!』』

松田優作風に叫び、慌てふためき長門の家に駆け込んだ。そして冒頭に至るわけなのだが……

「一先ずは、解決策を練る。それまでお互い入れ替わって過ごすしかない。」

という長門の言葉に、また二人は頭を抱えた。
お風呂などはどうしよう……がっくり頭を垂れる。
「目隠しして、お互いの身体を洗うか?」
「どんな羞恥プレイだい、それは。」
「私が洗う。」
「「断る。」」
すったもんだの末、情報操作で身体を綺麗にする事になった。

「「憂鬱だ……」」

何だかんだとお互い息ピッタリな二人であった……。
308『俺が佐々木で僕がキョンで』:2013/03/17(日) 18:09:04.36 ID:EGpPlmGj
SIDE SASAKI(ver,KYON)

女の身体とは、また鬱陶しいもんだな。視界が低くて歩くのもまた遅い。
それに女言葉で話さないといけないというのもまた、罰ゲームだ。
……どうでもいいが、俺、あいつの交友関係なんて数える位しか知らんぞ。
電車に乗り、佐々木の学校に向かう。
「あ、ササッキーおはよう!」
「あ、岡本さん。」
中学の同級生の岡本さんだ。……今でも親交があるんだな。意外といえば意外だが。
「ねぇ、昨日の話の続きだけど、結局キョンくんに告白するの?」
…………はぁ?
「ササッキーがキョンくんを好きだって、中学の同級生だと誰でも知ってる話だしさ、国木田くんも中河も気になってるみたいだよ?」
「お……いや、私がキョンを?!」
岡本さんが目を丸くする。
「だって言ったじゃない?『涼宮ハルヒに負けたくない』って。
まぁ、こういっちゃなんだけど、涼宮ハルヒなんかに取られる位ならねぇ。」
親しく接すれば美点も見えるが、対外的にはクズにしか見えないだろうしなぁ……ハルヒは。そう思われて致し方ないところがあるのだが……
「なんか、って……ハ……涼宮さんだって付き合ってみれば美点のある人よ。」
「優しいねぇ、ササッキー。恋敵だって悪くは言わないか。それだから皆、ササッキーを応援するんだけどさ!」
…………WHAT?
「じゃ、進展あったら教えてね。」
岡本さんは、そう言うと去っていった。…………驚天動地だ。
学校の下駄箱にはラブレター……なんだこりゃ……佐々木モテモテじゃねぇか。
「佐々木さん、おはよう。」
……何なんですか?このイケメンは?

何かムズムズする。ああああ、何だろう、この感覚。嫉妬?!嫉妬なのか?!リア充佐々木への嫉妬なのですか?!
309『俺が佐々木で僕がキョンで』:2013/03/17(日) 18:48:53.27 ID:EGpPlmGj
SIDE KYON(ver,SASAKI)

やれやれ。北高にこうして向かうとはね。しかもキョンの身体。まぁ、彼がどんな生活を送っているか気になるし、そこは見ていくに越した事はないだろう。
私みたいな灰色の生活を過ごしている事はあるまいし、あの天然フラクラ体質だ。どんな女の子が泣かされているか、見てやろう。
「よー、キョン。」
「やぁ、谷口。国木田も。」
親しげに話す二人。どうやら彼に女の子の影は涼宮さん以外無いみたいだ。
「(ライバルは涼宮さんのみか。)」
状況に納得しながら、教室へ向かう。教室ではダウナーな雰囲気の涼宮さんが寝ていた。
「おはよう、ハルヒ。」
声をかけるが、返答はない。どうやら御機嫌斜めらしいね。
放課後になり、帰ろうとすると……涼宮さんから声を掛けられた。
「あんた、団活は!」
「ぐえっ!」
いや、訂正する。首根っこを掴まれた。
「キョンのくせに団活サボろうなんて、一億飛んで二千年早いのよ!」
「そ、それは人類有史を越え……ぐえっ!締まる!締まる!」
こ、こんな扱いを恒常的に受けているのかい?!キョン!
文芸部室に拉致され、6時まで時間を潰す。
……な、何だ?この空間は……。
ねめつけるような古泉くんの視線……全身を舐め回すかのような、いや、視姦されているような……
「どうしました?……今日は積極的ですね。んっふ。」
背筋に氷を入れられたような感触。一気に全身に鳥肌が立った。
慌てて朝比奈さんを見ると……
「ふえ?どうしました?キョンくん。」
笑顔だけど、その笑顔が怖い。お茶に何か入っていないかまで警戒してしまう。
「湯呑みの縁を拭く事を推奨する。」
「…………チッ。」
し、舌打ち!い、一体何をしたんだ?!いや、このカオス空間は一体?!涼宮さんは涼宮さんで、こっちをじっと見ては時々見惚れたように溜め息を吐いてるし……!
針のむしろだ!恒常的にこんな生活を過ごすなんて、精神力が強いなんてレベルではない!
それにライバルが涼宮さんだけでないなど、驚天動地だ!その気になれば、ハーレム……ソドミィまでの?!
日常という名の非日常。まさにそれだ。ああああ、キョン!僕がそんな爛れた生活は絶対にさせないから!
310『俺が佐々木で僕がキョンで』:2013/03/17(日) 19:13:49.43 ID:EGpPlmGj
結局、長門の「同じだけの衝撃を与えたらいい」というベタな発案で、二人は元に戻った。
「……佐々木。お前に言いたい事がある。」
「奇遇だね。僕もだよ。」
二人はガッチリ手を取り合い、宣言しあった。

「「俺(僕)と付き合ってくれ!」」

……次の瞬間。二人は折り重なるように倒れた……。
「(しまった……長門さんか……)」
彼女は、自分がキョンでないと知っていた。だからこそあの空間で第三者的にいられたのだろう。
痛恨の思いに口唇を噛み締める。

「情報操作を施す。この一日の記憶をなかった事にする。」

薄れゆく意識の中、そんな声を聞いたような気がする。が、結局は何も覚えていなかった。

その日の帰り道……

「やぁ、キョン。」
「佐々木か。帰りが遅いんだな。」

ガチャーン イッテェー! イタタ…

ナ、ナ、ナンジャコリャアアアア!

そして長門の家のチャイムが鳴る……。
珍しく長門は驚愕の表情を浮かべ、そしてドアを開けながら呟いた。

「…………ユニーク。」

END

ドタバタのコメディにしてみました。
311この名無しがすごい!:2013/03/17(日) 20:20:26.74 ID:pbcU6+50
おつおつ
まず最初に確認するのはそこだよねーとかみくるが黒い!とかトイレはどうしたんだろう?とか、いろいろツッコミ所満載だけど、なにより欠席という選択に至らなかった勇気に乾杯
312この名無しがすごい!:2013/03/17(日) 21:33:55.91 ID:Bokbaex1
最後のオチは結局元の木阿弥ってことやろw
乙。
313佐々木さんのキョンな日常:2013/03/17(日) 23:57:29.84 ID:rV+TmiNs
  佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その14


 α世界でも、β世界でも国木田は鶴屋さんに思いを寄せていた。そうか、二人は結ばれ、その子孫が朝比奈さんだ
ったのか。そばにいて、鶴屋さんを支える国木田の未来は明るそうだ。最もその子孫によって、あまり望ましくない
状況になっているのは、少し残念な気はするが。

 「佐々木さん、あなたは未来のことを知りすぎてしまった。過去の人間が未来の情報を知るのは、時間軸にとって、
いいことではないわ。あなたは古泉君よりも危険で、涼宮さんと違い”力”のことも理解している。あなたの時空間に
送り込んだ過去の私が、なぜ全く役目を果たせなかったか、わかる気がするわ」
 α世界の朝比奈さん(小)も、未来からの監視要員なのか?
 「そうだよ、最も時間断層に加えて、僕の改変のせいで、彼女はただの僕らの先輩でしかなくなったんで、未来側も
観察がほとんど出来なかっただろうね」
 「くやしいけど、あなたの言うとおり。だからこそ、この時点を未来側は逃すつもりはないのよ。分裂し融合させて、
あなたの世界を固定させようとするこの瞬間を狙っていた」
 朝比奈さん(大)は、銃口を佐々木にむけている。引き金をひけば、この距離で外すことはまずありえない。
 
 「朝比奈さん、一つ聞きたいことがあります。もし、佐々木の世界が消えたら、俺はどうなるんですか?」
 佐々木と朝比奈さん(大)の会話を聞きながら、気になっていたことを俺は口にした。
 「元の世界へ、涼宮さんとの世界に戻ります。佐々木さんの世界は夢幻。存在してはならない世界なの。あなたが生きる
世界は涼宮さんを愛する世界なのよ、キョン君。そして、この世界の記憶は――長門さんや天蓋領域の端末は無理かもしれ
ないけど――記憶を持つ人々の中から消し去るしかありません」

 ”佐々木。俺とお前がここにいることが、そして今までの時間が夢だったなら、俺は現実を拒否するよ”

 α世界の一年生の夏休みの合同旅行。佐々木に語った俺の言葉。佐々木を愛した俺の心。

 「キョン君!?」
 俺は佐々木の体をかばうように隠し、朝比奈さん(大)と改めて対峙する。

 「すいません、朝比奈さん。俺は佐々木を守ります。この世界を、佐々木を愛した世界を守ります」

 「キョン君、自分がなにを言っているかわかっているの?存在してはいけない、既に時間本流から外れる事が規定事項に
なっている世界を守るというの?それに、その選択は、あなたが涼宮さんを捨てる選択と同じ意味なのよ。あの世界で涼宮
さんや私たちと共に生き、愛した世界を捨てるということなのよ」
 意味は十分過ぎるぐらい解っている。この選択にどんな意味があるのかということを、そして、佐々木が何故単純な世界
改変でなく、二つに世界を分裂させて、元の世界を並行して残したのかも。
 佐々木は俺に選ばせたのだ。佐々木と共に生きる世界とハルヒと共に生きる世界のどちらかの世界を。

 二つの世界の俺の気持ち。佐々木を愛した俺、ハルヒを愛した俺。どちらも本物だ。
 不思議なことはないけど、普通に、時々大変なこともあるけど、穏やかに、そして共に努力しながら生きたα世界。
 刺激的な出来事と不思議でスリリングな非日常と日常が混在し、仲間と共に駆け抜けたハルヒの世界。
 二つの時間。どちらも得難い、一生忘れることが出来ない、同じだけど違う、どちらも失いたくはない、北高での大切な日々。
 
 「それでも、俺は佐々木を選びます」
314この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 01:27:00.90 ID:2yKU6CBP
しえん
315 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/18(月) 07:15:49.87 ID:Wi0HD209
316この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 08:05:58.57 ID:JiYASezu
支援
みくるとくっついたっぽいキョンの行方も気になる
あれはどの世界線のキョンなんだろうか
317この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 13:07:39.16 ID:wPffOoWo
可変ゾーンやめやがれなのです、クソ審判!
変なジャッジからピンチ拡大、アウトコースに手を出さざるを得なく凡打、三振。
有休使ってこんなクソ審判見なけりゃいけないなんて、ふざけんじゃねーのですよ!
やけ酒なのです!
318この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 15:46:33.06 ID:wPffOoWo
やけ酒なうなのです。
とりあえず友人が18時に来るらしいので、それまでに場を暖めておくのです。

こういう時だけは、好き勝手出来る立場の独身(5年ぶり二度目)は便利なのです。
319『Wanderin' Destiny』:2013/03/18(月) 17:13:45.35 ID:wPffOoWo
『Cross Road』3

夜。寝付けずに佐々木は外を見た。
気持ちを吐露し、キョンを危険に遭わせる位なら諦めたほうがマシ。そして自分はその思いだけを抱えて生きるのだろうか。
またあの春の日のように。
「(気になって、様子を見に来たらこれかよ。こいつ、あいつと違うベクトルの馬鹿だな。)」
影は、佐々木を見て大仰に溜め息をついた。
「(女って生き物は、皆そうなんだよな。自分で勝手に結論出しちまう。男って生き物は、そいつに振り回される。
良くも悪くも、そんなもんなんだよなぁ。)」
そんなもんだけに、それに後悔しても後戻りしようとしない。何故なら結論を自分で出したから。
影は窓にいる佐々木に言った。

「本当に欲しいのものは自分の手で強引に掴み取れよ。お前の両手はそのためにあるんだぜ。」

それが聞こえたかどうか。そんなものは関係ない。
ただ待つだけの存在にチャンスがある程世の中は甘くないし、思いを理解して貰える程寛容でもない。

良くも悪くも、こいつは昔の自分に似すぎている。
世の中の全部を知ったような気になり、平々凡々と波風なく生きようとしていた、あの頃と。
目を開けば不思議なんて掃いて捨てる位転がってるし、そこを勝手にわかったつもりになっているだけだ。

「現に、今。お前は何一つとしてわからんガキだ。」

物分かりよく諦めるのが大人であるなら、弁護士なんて必要はない。そしてそうした抑圧された子どもなんて、いつか破裂する。
全て終わった後に、自分を見返して泣く羽目になるのだ。

影が去ろうとした時。
影に声をかけた存在がいた。それは、みくるであった。
「朝比奈さん。」
他人行儀の言い方。事が済むまで、区別をつける。そう言いたげな発言にみくるが顔をしかめる。
佐々木に言ったブラフ。それは。女としての嫉妬と言い換えてもいい。
ハルヒと結ばれた未来。そして『自分』がいる未来。佐々木が彼の中に欠片も存在しないはずの世界にも、影響があった。
彼が、欠片も存在しないはずの存在を救おうと奮闘している。彼女の願いでない行動で。
TPDDの私的濫用、情報統合思念体のインターフェースの協力に基づく事実改謬の実行犯。過去との接触により、一度は消されたとはいえ、違う未来を築く時空改変。

一歩間違えたら重犯罪だ。
320『Wanderin' Destiny』:2013/03/18(月) 17:15:36.32 ID:wPffOoWo
その危険を共に背負うパートナーが、自分でない事実。それはみくるにとって、辛い現実だった。
思い止まらせる為に、前以て佐々木に釘を刺したまではよかったが、それでも彼は止まらない。
そんなにも彼女が大事か?自分と築く未来を棒に振ってでも?
「……―――くん。帰りましょう。逃げるのもまた勇気です。」
時間犯罪者となりお尋ね者になるより、ここで止めたほうが絶対にいい。彼が時間犯罪者として生きるのは、ハルヒにとっても本懐でないはずだ。
すがるように影を見るみくる。
「……俺が最期のジョン・スミスにならなければ、あなたが苦しむ。」
「…………」
この『自分達』が存在する未来を築く為には、キョンがハルヒと結ばれ、かつ佐々木の改変を成功させる必要がある。
未来とは不確定であり、不安定なものだ。この『自分達』がいる未来をαとするなら、ここからの分岐はβ。
αはβに『干渉出来ない』だけで、αが『消滅する』わけではない。
それだけにハルヒは、この分岐に自分達を送った。仮にみくるがαを佐々木に選択させた場合。
この次元のハルヒが、また願うだろう。『自分達』が存在し、過去を救う未来を。そして彼は、ジョン・スミスとして過去に向かうだろう。

「……それでも、私は…………涼宮さんが泣くのを見たくないです…………」

「知っています。」
影がみくるを抱き締める。
誰より優しく、愛情深いみくる。仲間を守る為ならば夜叉にでもなるだろう。深い母性と、深い『敵』への排除は表裏一体だ。
「みくる。」
「…………」
みくるが顔を上げる。
「俺が最期のジョン・スミスになるかは、俺が決める事ではない。」
全てはこの世界の皆が決める事だ。

「だからこそ。俺が最期のジョン・スミスになる。……あなたを幸せにする為に、『俺はここにいる。』」

「―――くん…………」
強く抱き合う二人。口唇を合わせようとした二人の前に無粋な乱入者があった。

「時間を越えて受精した赤子がどうなるか……興味深い。」
ゼロ距離にいたセーラー服の影と……
「痴話喧嘩は終わったか?姉さん、親友。」
呆れたように自分達を見ていた藤原であった。

「ひゃああああ!」
「どわああああ!」

佐々木の自宅、いや、御近所の家に一斉に電気がつく。
「迂闊。防音、不可視シールドを展開する。」
「ふえええ!――さん!みんな聞いていたんですか?!」
「――、お前怒ってないか?!目が凄いぞ!」
「怒っていない。」
「こいつらは、全く……!」
佐々木を見ると、佐々木は慌てふためいて窓を閉めている。
「(所詮痴話喧嘩だ。聞かれていても大した影響はなかろう。)」
藤原は佐々木を見ると、盛大に溜め息をついた。

To Be Continued 『Cross Road』4
321佐々木さんのキョンな日常:2013/03/18(月) 18:21:58.90 ID:lMG0Hzkv
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その15

 
 「キョン、ありがとう。私を選んでくれて」
 佐々木をかばうように後ろに回した手に、佐々木が自分の手を重ねる。
 「朝比奈さん、私達の未来は私達のもの。それを決めるのは私達の意思。未来人の意思ではないわ」

 「世界はもうすぐ融合する。選択はなされた。我々の先も、世界の命運も決定された。改変時空固定因子が
発生する」
 周防が全く感情が篭らない、平坦な口調で告げる。

 「私があなたたちを止める!」
 朝比奈さん(大)が、叫びながら、パラライザーの引き金を引いた。

 -----------------------------------------------------------------------------------------------

 私の目の前が、真っ赤に染まり、キョンの体が崩れかかる。
 何が起きているのか、私は解らなかった。
 「そ、そんな・・・・・・」
 引き金を引いた未来人は、呆然として銃を構えたまま、そこに立ち尽くしていた。
 「さ、佐々木」
  私の名前を呼び、私と手をつないだまま、キョンが倒れ込んだ。
 
 --------------------------------------------------------------------------------------------------

 銃の機能はパラライザーモ-ドに固定されていたはず。なのに、何故、レーザーが発射されたの?
 キョン君が血を流して、私の目の前に崩れ落ちる。
 「キョン!キョン!!」
 倒れたキョン君の体に、佐々木さんがすがりつき、半狂乱でキョン君の名前を呼んでいる。
 ”まさか、裏コ-ド指令?!”
 
 あくまで噂でしかないが、私達の任務に関する話で、従事者の間で囁かれている、実態ががよくわからない任務
が存在するという。それが裏コ-ド指令というものだ。その任務は、時間軸の規定項目に対して、極めて危険を及ぼ
す人物、組織を”消去”するという任務で、その指令は従事する本人には、違った指令が下され、道具などに細工
がほどこされ、任務終了(成功でも失敗でも)と同時に、従事者は強制的に”回収”され、その任務に関する記憶
を消去される。これは、その任務に従事する者の精神的負担を減らすために考慮された方法で、それゆえこの任務
が果たして本当に存在するのかどうかわからない。あくまで噂として扱われているのはそのためだ。
 だけど、目の前で起きていることは、その噂が本当であることを示している。同時に、今回の任務の真の目的は、
佐々木さんの”消去”だったのだ。しかし、任務は失敗し、キョン君が私の目の前に倒れている。
 ”ならば、なぜ、私は回収されないの?”
 すぐに答えに気づく。今いる場所は、佐々木さんが生み出した閉鎖空間なのだ。私はここに閉じ込められているのだ。
 未来の技術力をしても、ここには力を及ぼせない、手が出ない牢獄なのだ。
 「あ、あ、」
 私の口から言葉にならない声が漏れる。
 手から銃が落ち、地面に音をたてると同時に、私は意識を失った。
322この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 18:31:35.46 ID:JiYASezu
>>319-320
みくるとくっついたキョンはこれだったかorz
こっちもこっちで大詰めも近そうだ結果かどう転ぶが気になる支援!



>>317-318とのテンションの違いにワラタw野球負けちゃったみたいね、お昼に0−3でリードされてたのは知ってたけど残念
323この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 20:08:13.12 ID:JiYASezu
また変なタイミング(´;ω;`)
しかも>>321、山場も山場だし!どうなるの支援
324この名無しがすごい!:2013/03/18(月) 22:26:09.49 ID:2yKU6CBP
sienn
325この名無しがすごい!:2013/03/19(火) 05:03:24.70 ID:8yd9k1ay
にゃんにゃん
326この名無しがすごい!:2013/03/19(火) 12:16:21.16 ID:5AjcJitq
佐々木「涼宮さんと僕。選ぶなら?」キョン「間違いなく、佐々木」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1363658895/
327この名無しがすごい!:2013/03/19(火) 13:21:39.28 ID:ZjLPgckp
>>326
見れない、、、
328この名無しがすごい!:2013/03/19(火) 18:18:43.06 ID:5AjcJitq
329この名無しがすごい!:2013/03/19(火) 19:21:26.97 ID:8yd9k1ay
はがない
330 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/19(火) 23:58:40.22 ID:kvQpz4l5
こんばんは
331この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 00:32:33.00 ID:wZEIsLWb
落ちちゃったか…。
そこの本編と関係ないけど、最初の方で佐々木さんの太ももサイコーと荒ぶっていた人は同士。
332この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 08:22:59.87 ID:odNVdKVp
あの容姿だもの、一人称を僕にしたくらいじゃ佐々木さんの魅力の1‰もくらませないな
333 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/20(水) 10:18:49.50 ID:StdljwMa
おはよう佐々木さん
334この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 10:59:07.62 ID:A28PO8BG
佐々木が好きになったきっかけは、容姿よりは性質が要因だったな。
ネガティブ方面へ片意地張って突っ走る奴は応援したくなる。

原作での扱いが不遇で、不満だらけだからこそ、二次創作が盛り上がるんだろうな。
当て馬扱いなら原作には出てほしくないけど、このままフェードアウトしてほしくもないという不思議w
335佐々木さんのキョンな日常:2013/03/20(水) 12:00:03.54 ID:xrE8yVeM
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その16

 
  刺激に満ちた、楽しくも大変な日々とも今日でお別れだ。最も、彼が涼宮さんと恋人同士になってからは、閉鎖空間
が発生することはなく、「機関」もその役目を終え、僕は「機関」を解散することにした。
 今、涼宮さんにがあの”力”を発揮することはない。彼女は今や普通の少女――もう少女という言葉は卒業する時期だが―
―でしかない。あの明るさと活発さはそのままだが、不思議な事が起こることももうない。非日常は終わりを告げたのだ。それに
合わせるように、涼宮さんはSOS団の解散を告げた。
 僕は彼女を好きだった。その想いは伝わることはなかった。
 彼は僕の想いを知っていた。彼はなかなか鋭い男だ。それでも、彼は僕を親友だと言ってくれた。彼以上の親友は、これ
から先、そう現れることはないだろう。

 卒業式のあと、元団員や、国木田君、谷口君、それに橘京子も加えて、僕等は卒業記念パーテイを行うことにしていた。
 橘京子。かつて、僕等の”機関”と対立し、彼の”親友”佐々木さんを”神”とした能力者。
 あの事件のあと、彼女の組織は消え、ただの一人の女子高生に戻った橘京子。どういうわけか、その後、紆余曲折を得て、
僕と橘京子は付き合うようになってしまった。世の中おかしなものだ。
 彼女は、彼の親友、佐々木さんとも友人として付き合っていた。
 あの春の事件のあと、佐々木さんは彼女に告白したという彼女の学校の男子生徒と交際したというが、すぐに分かれてしまった
そうだ。その前に同窓会があり、彼と再会したそうだが、おそらくそれが影響しているのだろう。結局、卒業するまで、佐々木さ
んには彼氏はいなかったそうだ。

 正直、僕はいつも疑問に思っている。なぜ、佐々木さんではなく、涼宮さんだったのか?彼から涼宮さんとの馴れ初めを聞いた
事があるが、明らかに未来人の介入による割合が大きすぎるのだ。
 彼ら未来人勢力が過去に、現在の僕らに介入する事に、僕は不快感を持っている。他人の手のひらで踊るのは好きじゃない。

 そんなことを考えながら、集合場所である北高の校門前に向かっていると、一人でいる涼宮さんの姿が目に入った。
 「?」
 何か様子がおかしい。かなり慌てた様子だ。
 「涼宮さん?どうされましたか、彼と一緒じゃないんですか?」
 僕が声をかけると、涼宮さんが振り向いた。その顔が青くなっている。一体何があった?
 「古泉君、キョンが消えたの!」
 「消えた?彼がですか?」
 「そう、いきなり。何が起こったの?ほら、キョンの友達とかいう佐々木さん?。彼女が現れたかと思うと、キョンと一緒に
煙みたいに消えたの、一体、これはどういうこと?」
 かなり涼宮さんは焦っている。それに、どうして、佐々木さんがここに出てくる?

 「!!」
 突然、僕の頭に膨大な情報が流れこんでくる。この感覚は、前に一度味わっている。
 二年の春先。二つに分かれた世界。融合した記憶。そして・・・・・・
 「涼宮さん!」
 突然、目の前で、涼宮さんが倒れる。
 「涼宮さん!」
 慌てて抱き起こすも、涼宮さんが何故か眠っているだけだとわかり、少しホッとする。
 ”誰のしわざだ”
 何者かの、おそらく未来人か宇宙人関係か。流れ込む分裂した世界の情報が彼女に流れ込まないにしたのか。
 と、同時に、僕は目の前にあるモノが存在していることに気づく。
 「閉鎖空間・・・・・・」
 久しぶりの感覚。だが、すぐにそれが少し違う事に気づく。
 ”佐々木さんの閉鎖空間だ”
 もうひとりの”力”の器。神たる存在。
 そして、この中で、何かが起きている。感がそう告げている。だが、僕には確認出来ない。ここに入れるのは、ただ、一人。
 スマートフォンの画面を操作し、一番に登録している名前を表示する。
 「橘さん。古泉です。すぐに集合場所に来てください。緊急事態です!」
336この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 12:45:44.15 ID:odNVdKVp
>>335
中でキョンが瀕死なんだよね
最初からいろんな勢力の介入が無い世界なら、きっと素直にキョンと歩いて行けるだろうに

>>334
何回同じレスしたか覚えてないけど、佐々木さんは思わせぶりな退場をして、物語のエピローグはキョンの隣にいるのが誰かぼかしてくれれば満足
337この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 13:21:41.61 ID:dor2UAwf
>>336
何回同じレスしたか覚えてないけど(ry

スレ違いなのでお望みのスレに移動してくださいね〜
338この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 16:05:13.30 ID:mo5+9FRl
いつになるのかわからないけど、ハルヒ三期があって
アニメで佐々木が登場したときにcvって誰が当てるんだろうね?
339この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 16:28:50.83 ID:odNVdKVp
>>338
白石涼子さんを推してみる
漫画版のおかげで少年役をやれる人にこだわる必要なくなったけど
340この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 16:53:58.28 ID:A28PO8BG
折笠富美子。
341この名無しがすごい!:2013/03/20(水) 17:54:28.44 ID:odNVdKVp
佐々木「涼宮さんと僕。選ぶなら?」キョン「間違いなく、佐々木」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363707358/l50
昨日の落ちたスレ、SS速報に移ったみたいね
342『You're asking me will my love grow.』:2013/03/20(水) 22:11:03.81 ID:A28PO8BG
思いを通じ合わせるという事は、難しい。
それが私の出した結論。
「最初は楽しかったんだけどね。」
知る事と教える事に夢中で。段々溜まっていくわからないこと。お互いに思いを伝え通じ合わせること。それは凄く難しいことだ。
「お前は考えすぎだ。」
「そうかね。思いを通じ合わせるのは凄く難しいよ。こんな関係になってもね。」
半裸になってベッドに睦み合う時間。いつでも私はキョンに甘える。
「人は人だからな。すれ違いなんてあって当たり前だ。」
「シンクロニティとはいかないかね。」
「そりゃそうだ。俺だってお前はわからない事だらけだぞ。」
「くっくっ。」
私はゆっくりとキョンに身を任せた。

「You're asking me will my love grow.」

「Stick around, and it may show.」

恋人同士の行為が終わり、お互いに横になる。
「……やっぱり難しいよ。思いを通じ合わせるのって。」
「お前はお前だからな。お前は俺じゃないし、お前の思いはわからん。」
キョンは、私に優しく口づけた。

「思いを通じ合わせるってよりは、思いを理解していて言っているだろ?お前。」

「くっくっ。」
343『Stick around, and it may show.』:2013/03/20(水) 22:32:42.33 ID:A28PO8BG
思いを通じ合わせるという事は、難しい。
そう佐々木は言う。
「最初は楽しかったんだけどね。」
難しい顔をする佐々木。いつもこいつはこうだ。俺に甘えたい時はいつでもこうしてむくれる。
「お前は考えすぎだ。」
こう言っていつも佐々木を宥める。それが俺の答え。
「そうかね。思いを通じ合わせるのは凄く難しいよ。こんな関係になってもね。」
半裸になってベッドに睦み合う時間。佐々木は俺が佐々木にイカれていると知っていてそう言う。
「人は人だからな。すれ違いなんてあって当たり前だ。」
だからこそ言う『意地悪』だ。
「シンクロニティとはいかないかね。」
こう言うと佐々木はむくれる。
「そりゃそうだ。俺だってお前はわからない事だらけだぞ。」
本当にな。お前の甘えかたなんていつでもそうだ。
「くっくっ。」
そう言い、幸せそうに笑う佐々木を抱き締めた。

「You're asking me will my love grow.」

「Stick around, and it may show.」

恋人同士の行為が終わり、お互いに横になる。
「……やっぱり難しいよ。思いを通じ合わせるのって。」
またこうして甘えかかる。こいつは絶対に俺の思いを理解して言っている。
「お前はお前だからな。お前は俺じゃないし、お前の思いはわからん。」
自分が俺にとっていかに特別かと、分かっていて。

「思いを通じ合わせるってよりは、思いを理解していて言っているだろ?お前。」

「くっくっ。」

全くやれやれだ。

END

佐々木視点とキョン視点。思いを通じ合わせるという必要すらない、ベタ甘のノロケでしたw

二つで一対ですので、前半にはENDなしです。
344佐々木さんのキョンな日常:2013/03/20(水) 23:24:14.91 ID:s4ZJSRZc
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その17

 橘京子はすぐに来た。どうやら近くまで来てはいたらしい。
 「何かあったんですか、一樹さん」
 その呼ばれ方に違和感を感じる。付きあっているとは言え、いつも”古泉さん”と呼ばれ、”一樹さん”と
呼ばれた事は無い。だが、すぐに納得する。あの世界の記憶――僕と京子が幼馴染であり、婚約者である世界
――が彼女にもあるのだ。気のせいか、彼女の、僕を見る目が熱を帯びている様に見える。
 「京子さん、これが何か解りますか」
 あの世界の僕の様に 、京子と呼ぶ事は、まだこの僕には無理だ。二つの記憶がミックスされるというのは、厄介な
ことなのだ。
 京子の顔色が不安なモノに変わる。
 「閉鎖空間……佐々木さんの、でも。変です。こんなに荒れ狂って禍々しいエネルギーを感じるのは初めてです。
中で大変な事が起こっているのかも しれない、急いだ方がいいです!」
 僕の不安は的中したようだ。
 「京子さん、すぐになかへ連れて行って下さい。お願いします」
 僕は彼女の手を握り締める。
 「任せて下さい!」
 何故か嬉しそうに、京子はそう言って、彼女の”能力”を発揮した。

 「きゃああああああ!!!!」
 「うわあああああああああ!!」
 すざましいエネルギーの衝撃波を浴びて、僕らの体がはじき飛ばされる。
 京子の体を掴み、かき抱いて、彼女が地面に叩きつけられる衝撃を、かろうじて和らげる事ができた。
 ”閉鎖空間が破裂した”
 そう表現するのがぴったりくる。溜められていたエネルギーが、一気に解放されたのだ。
 ”なんて、エネルギーだ。神人の比じゃない。まるで世界を破壊しかねない威力だ”
 気を失う寸前、そのエネルギーの中心に、佐々木さん、そして倒れている彼の姿を、僕は視界の隅にとらえていた。

 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

人の体の温かさを、彼のたくましさと優しさを、私は全身で受け止めていた。
 目を開けると、中河君の寝顔が視界に入って来る。普段は男らしいのに、今の寝顔はまるで子供のようだ。思わず、
私は笑みをこぼした。
 卒業式の後、二人で待ち合わせ。夜にある文芸部兼SOS団の卒業パーティまで時間はたっぷりあった。
 いまごろ、キョン君は佐々木さんと校門で再会しているだろう。二年前の約束。離れていても、二人の想いは変わら
なかった。
 嬉しいと思う反面、長門さんの事を思うと、少しだけ悲しい気持ちになる。
 佐々木さんのいない二年間、キョン君の側に一番いたのは長門さん。涼宮さんもキョン君に猛アタックしてしていた
けど、残念ながら、想いは通じなかった。長門さんはキョン君の信頼を得ているけど、あくまでも立場は友人。恋人じ
ゃない。

 ”!!”
 私の頭に情報が流れ込んで来る。膨大な記憶、別の世界の、本来の私の姿。融合する世界。
 ”ああ、そうか。実験は終わったのか”

 自律進化の過程。情報統合思念体、天蓋領域。二つの陣営が興味を持ち、異常な関心を寄せた事例――長門有希の進化
。彼女の変容が、情報生命体の未来に重大な示唆を与えていると考えた彼らは、有る実験――そう表現するしかない――
を行う事を決めた。そして、天蓋領域・周防九曜、情報統合思念体・長門有希、喜緑江美里、そして私、朝倉涼子は、この
世界へ組み込まれた。
 情報生命体でもない、ただの人間、ただの女子高生。その世界で、私達は楽しく、時には切なく、彼らと同じように学生
生活を送り、人を愛したのだ。
 
 だけど、いつかは終わりが来る。この世界にさよならを告げる時が来たようだ。
345この名無しがすごい!:2013/03/21(木) 01:03:29.19 ID:TrLm3UNX
(ノω・、) ウゥ・・・

爆乳大元帥を含む未来人のエゴでみんなの幸せ大崩落
346佐々木さんのキョンな日常:2013/03/21(木) 01:09:54.43 ID:uOA7ImXy
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その18

私はまだ眠っている、中河君の額に手をあてる。
 ”情報操作開始”
 この世界での出来事を、彼の融合した記憶から消して、記憶情報の書き換えを行う。彼は元の世界では、私達
情報生命体にアクセス可能な能力を持っていたらしいが、それは長門さんにより消失させられた。この世界では
私達同様、ただの高校生だ。
 彼が私に一目ぼれをしたのは、本当に偶然の出来事。それ以来、私と彼は交際を始め、今や恋人の仲だ。
 でも、それも今日で終わりだ。世界が完全に融合した時、彼の記憶から、私との思い出は消失している。

 私の目から、涙があふれて来る。
 彼との時間。大切な記憶。人間の女子高生として、友人として、恋人としての時間。かけがえのない想い出。
 男の子の部屋にしてはキレイに整理され、掃除が行き届いた彼の部屋。何度もお邪魔した彼の部屋。
 それらを、そして彼を愛した時の記憶を私は刻み込む。
 
 ”長門さんが呼んでいる”
 緊急事態の呼び出し。何か異常が発生したらしい。ひどく胸騒ぎがする。

 情報操作終了。いよいよ、彼とはお別れだ。”実験”が終了したいま、私自身、また地球上に派遣されるかどうか
も分からない。情報統合思念体に取り込まれ、分析されたまま、そこで終わるかも知れない。私はまだ、長門さんみ
たいに、自律進化したとは言えないからだ。

 ”中河君”
 彼の名前を呼ぶ。そして眠ったままの彼にキスをする。
 
 私はその場から姿を消した。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 「一体何がおこっているの!?」
 非常事態。この場に突然出現した朝倉涼子の問いに、そうとしか答えようがない。
 私――長門有希、喜緑江美里、そして朝倉涼子。三人とも、今の状態には手も足も出せない。
 強烈な破壊と怒り、そして悲しみに満ちた、暴走状態の次元エネルギーの噴出。すでにいくつかの時空間が消滅し、
時間軸が崩壊している。
 未来人による改変、涼宮ハルヒと佐々木による時空改変により、この時間軸には歪んだエネルギーが蓄積し、それは
”不胎介入化(活用されず、蓄積化する事)”し、なんらかの作用が有った場合、一気に活性化し、膨大なエネルギー
奔流をうみだし、時空間に多大な影響をもたらす。
 その危険な状態が、いままさに進行していた。
 そして、その中心にいるのは、”力”の行使者にして”扉”――佐々木と、”鍵”たる彼。
 彼は死にかけていて、彼女は彼の体にすがって泣き叫んでいる。それが、彼女の”力”を暴走させ、次元崩壊を引き起
こしている。
 ”一体、何がおこった?”

 「!!!」
 私達三人の前に、突然、姿を現したのは、天蓋領域の情報端末、周防九曜だった。
347 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/21(木) 02:32:35.08 ID:6/si7SOk
しえん
348佐々木さんのキョンな日常:2013/03/21(木) 04:05:37.09 ID:uOA7ImXy
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その19

周防九曜。自律進化の謎を解く為、我々と共に、佐々木の世界へ送り込まれた、情報生命体。我々と同じように
普通の人間として過ごし、人を愛した。
 その彼女から、我々に情報が送りこまれる。
 「!!」
 彼と佐々木の身に何がおこったのか、瞬時に理解する。改変工作により自らの未来を作り上げた未来人たちは、
その時間軸を守ろうとして、致命的なミスを犯したようだ。おそらく、この時間軸は崩壊する。未来人たちは、
皮肉なことに、未来を守ろうとして、自ら滅びの笛を吹いたようだ。

 「なぜ、彼を助けなかった。彼が死ねば、佐々木を止める力は消滅したも当然。このままでは世界は崩壊する。
我々情報統合思念体も天蓋領域も無事には済むまい。崩壊の軛からは逃れることは出来ない」
 「私には出来ない。私の力の行使に対し、天蓋領域本体より枷が掛けられている。試みたが、行使出来なかった。
あの破壊エネルギーから逃げるのが精一杯だった」
 「天蓋領域は滅びを望むと言うのか」
 「おそらくそうだ。我々を観察し、自律進化を調べていた天蓋領域は、進化の果てが滅びと結論付けた。無限が
有限に代わり、すべてが消失する虚無の定めからは何者も逃れることは出来ない。人と交わることにより、進化を
遂げた者は、人として終わりを迎える。その結果、天蓋領域は滅びの定めを受け入れたようだ。それに伴い、私も消滅
する」
 そう言って、周防は自分の左腕に眼をやり、少し悲しそうな顔をする。
 手首に巻かれた時計。彼女を愛した谷口が彼女に送ったもの。何も言わないが、その時、周防の悲しみが私にも理解
できた。

 天蓋領域側はともかく、情報統合思念体は沈黙したままだ。むざむざ滅びるつもりはないようだが、今の状態では誰も
佐々木の破壊エネルギーに手は出せない。ちかづけば、我々は消滅する可能性がある。彼の命の火は消えつつある。そう
なれば、本当にあらゆる時空間が滅亡する。

 ”!!!!”
 誰かが、破壊エネルギーの中心部に向かって飛んでいく。彼と佐々木がいる所へ。
 「優希!」
 人間としての私。彼に愛され、愛した私が生み出した、自律進化の生命体。あの世界で彼と共に過ごしたもう一人の私。
 彼女は世界が融合した時に、私の中に取り込まれて、バックアップとして保存されていた。その彼女が私の意志より独立
して目覚め、動き出したのだ。

 「優希!やめなさい、あの破壊エネルギーの前ではすべてのものが消滅してしまう!貴方も消えてしまうのよ!」
 「私はどうなってもいい!キョン君を助ける、絶対に!」
 すべての力を振り絞り、優希は破壊エネルギーに抗らいながら、彼のもとへ、近づいて行く。

 キョン君の元にたどり着いた時、私の姿は人間としての形を保てず、情報生命エネルギー体の姿になっていた。
 キョン君の命はまさに尽きようとしていた。
 私のエネルギーも後少しで消えようとしている。急がなければ。早く彼を助けないと。
 ”?”
 その時、私はある物に気付いた。金属の棒。未来人の道具。それにはキョン君の生命情報が刻んであった。
 ”そうだ、これを使って、私のエネルギーを、キョン君の生命情報エネルギーに増幅変換すれば、彼を助けられる”
 彼と共に生きた世界。私が愛した彼が生きた世界。彼の命と共に、私はすべてを守る。
 図書館での出会い、文芸部、シャミセン、夏休み旅行、恋愛小説、体育祭、学園祭、二人で行った大学、彼からもらった
プレゼント、クリスマスの事、色々な思い出、一緒に受験して、四月からは一緒に大学生になる――
 すべての事が一瞬にして蘇ってくる。

 ”さようなら、キョン君。私が大好きな人”
349344:2013/03/21(木) 04:13:17.09 ID:9z2HgWJU
『You're asking me will my love grow,』
俺の愛は育つのかとお前は聞く。

『Stick around, and it may show.』
一緒にいればわかるよ。

という視点二つ、タイトル前半後半に対するQ&Aのつもりでした。
一見すれ違い、実はラブラブというひねくれた話にしたつもりでしたが、もう少し分かりやすく話を作ってみます。
350この名無しがすごい!:2013/03/21(木) 18:16:59.08 ID:zv3TdnNN
昨日疲れて早く眠ったらこんな……!>>348>>349も乙&支援!
351 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/21(木) 19:51:12.65 ID:6/si7SOk
こんばんは
352この名無しがすごい!:2013/03/21(木) 22:33:16.49 ID:zv3TdnNN
今朝と同じく明朝も冷えるそうですね
ちょっと早いけどおやすみ佐々木さん
353 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/21(木) 23:58:59.09 ID:Wdz2gaf7
佐々木かわいいよ佐々木
354この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 12:30:27.09 ID:FiKY6nf8
溜まった有給を消化しているのですが、給料日までお金がなく自宅に引きこもり決定なのですよ。
会社の決算前に有給消化、自宅では朝から酒飲みながら、頼まれた分のベースラインを宅録しつつネット三昧と、インドアライフを満喫中なのです。
誰か私にお昼ご飯作って欲しいのですよ、佐々木さん。

週末恒例のネタ拾い。

先着二名様で
見たいシチュエーション、二人の関係を明記ください。
355この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 16:23:24.52 ID:Y5q5zfJ7
>>349
356この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 18:29:47.72 ID:IxcTlGsy
>>354
金のかからない暇つぶし、図書館なんかお勧めですよ〜

でも時期的にお花見とかしたい気分…てことでネタはキョンと一緒にお花見、他に参加メンバーあるなら御随意に
357 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/22(金) 18:57:37.33 ID:T8TMIsqm
ささき
358『桜満開』:2013/03/22(金) 19:56:01.26 ID:FiKY6nf8
>>356
ありがとうございます。明日にでも行ってみるのです。

SOS団の花見。ドンチャン騒ぎをやらかした後、ハルヒは朝比奈さんと長門に引き摺られながら退場、古泉は森さんに送られて退場していった。
痛飲するにしたって、限度がある。俺はビールを軽く飲んだだけだったが、ハルヒは蟒蛇だしな。
古泉も付き合わされ、本当に可哀想だった。ただ、森さんに抱き付き、車に乗せられたあいつを見ると、本場のザラキを喰らわせたくなったが。

夕闇に包まれる公園。ダメリーマン達が酒盛りで盛り上がっている。
そんな中、意外な奴が桜を見ていた。

「佐々木。」
「やぁ、キョン。」

佐々木だ。佐々木は同級生と花見をしていたらしい。「付き合いは必要だが、不味い酒を飲みたくはないものだね。」そうあいつは笑って答えた。
「流石に、首から下を見続ける連中と飲む酒に辟易していてね。飲み直したいんだが、付き合ってもらえるかい?」
「構わんぞ。」

近場のスーパーで揚げ物に缶ビールにカクテル、いくつかのチーズにチョコレートを買い、公園に戻る。
「乾杯。」
公園で夜桜。なかなかの風情だ。
「ブラックルシアンの缶カクテルがあれば、売れると思わないかい?」
「蟒蛇が。カルーアにウォッカかよ。」
「くっくっ。」
佐々木はカシスソーダを飲んでいる。俺はビール。因みに黒ビールだ。つまみにはチーズ。サラミよりはチーズが好きでな。
「桜の森の満開の下、だな。」
「坂口安吾かい?『近頃は桜の花の下といえば人間がより集って酒をのんで喧嘩していますから陽気でにぎやかだと思いこんでいますが、桜の花の下から人間を取り去ると怖ろしい景色になりますので、
能にも、さる母親が愛児を人さらいにさらわれて子供を探して発狂して桜の花の満開の林の下へ来かかり見渡す花びらの陰に子供の幻を描いて狂い死して花びらに埋まってしまう
(このところ小生の蛇足)という話もあり、桜の林の花の下に人の姿がなければ怖しいばかりです。』とあるね。」
359この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 20:15:54.37 ID:IxcTlGsy
佐々木さんアルコール入ってノッてますな、ノーブレスで語りw支援ー
360『桜満開』:2013/03/22(金) 20:25:42.62 ID:FiKY6nf8
変わらず佐々木は博学だ。
「お前はどちらかというと、寒梅が好きだろう?」
「御名答。くっくっ。」
真冬の寒さの中に立つ、凛とした姿が好きだと言う。
「春の日に咲く、桜については坂口安吾と同意見だね。桜についてはあまり良いイメージがない。」
「それだって花見をしちまうんだからな。人間なんて不思議なもんだ。」
「くっくっ。」
カカオ分が高く、クソ苦いチョコレートを口にする。
「なぁ。こないだ読んだ本なんだが、『夏用の浴衣を買った。夏は過ぎたが勿体無いので、次の夏まで生きようと思った。』
という内容があってな。これに近い感覚なんじゃないか?花見は。」
「太宰治か。……そうだね。あとは散りゆくものに日本人は感覚として儚さを覚えるのかも知れない。」
二本目のビールに突入する。佐々木は身を乗り出しながら話をしてきた。
子どものように目を輝かせ、次々に自分の見解を話す。
「キョン、キミは桜は好きかい?」
「まぁな。お前は桜にマイナスイメージがあるようだがな。桜の染料って何から採れるか知っているか?」
佐々木は首を振る。
「桜の木の皮だよ。」
「……ほう。」
冬の寒い間に耐え、桜は樹皮に桜色を蓄える。寒梅のような凛々しさではないが、花を咲かす為に耐えているという見方も出来るわけだ。
「成る程。興味深い。」
三本目に突入する。次第に酔いは深くなり、佐々木もまた饒舌になる。
「カナダ産のメイプルシロップが、何故美味しいかという理由みたいだね。」
何だそりゃ?
「寒暖の差が激しいから、木は実にコクのある樹液を蓄えるそうだ。」
……おい。やたらと旨そうなんだが……。語る佐々木も物欲しそうな顔だ。
「……何か無性にメイプルシロップ食いたくなるな。」
「……僕も。」
顔を見合せ、大笑い。お互い物欲しそうな顔していたみたいだな、やれやれ。
361『桜満開』:2013/03/22(金) 21:05:30.63 ID:FiKY6nf8
「……さて、あまり遅くなるのもいかんな。送るぜ。」
「助かるよ。ただ、自転車には乗るな。僕も乗らない。」
何故だ?
「自転車でも飲酒運転は適用されるからだ。」
「そ、そうか。」
佐々木はびしり、と指をさす。
「そして途中のコンビニで水を買い、なるだけ遠回りして帰るんだ。いいね?」
「途中でアルコールを少しでも薄める、っていうわけだな。」
水はともかく、歩くと余計回るような。……この時、佐々木が後ろ向いて舌を出していたのは、知るよしもない。

帰り道。佐々木と共に歩く道。
「……酔った上の不埒なんだが……桜が嫌いなのは、僕にとって桜は別れの象徴なものでね。」
ほう。
「……大切な人と離ればなれになる象徴さ。」
桜は満開の桜を見て、切なそうに呟く。
「俺は逆でな。」
「……そうかい。」
俺にとって桜は――――

「中学の卒業式の時に離れちまった奴と、高2の時に再会させてくれた木、そして今、また再会させてくれた木でな。」

佐々木の瞳が揺れる。い、いかん……これでは……高2の時に佐々木が張ったラインを乗り越えてしまう。

「……酔った上の不埒だ。」
「……キミって奴は。」
佐々木はくっくっ、と笑う。どこまでも馬鹿なんだよ、俺はな。
「やれやれ。全部酔った上の不埒にするかい?
……大好きだよ、キョン。キミが大切。キミを愛してる。言葉だけじゃ足りない位。……酔った上の不埒だが。」
「…………」
俺は佐々木を抱き締めた。……ラインを乗り越えたのはお前だからな?

「本気にするからな。」
「酔っ払いが。」

俺は一言もジョークだと言ったつもりもないがな。
「……僕もだよ。」
桃色の喝采が俺達を見詰めている。翌日に何があったか、言う必要はないな?佐々木が桜を好きになった。それが答えだ。

「どうせ私なんか……!」
「笑った?あんた、今あたしを笑ったでしょ?」
花見の席を潰して回る橘とハルヒが出没したのは、また別の話だ。

END
362この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 21:18:07.76 ID:FiKY6nf8
久々の非エロ、久々のハルヒオチw
節分に抜かしていた地獄姉妹ネタも加味してみました。
ガヤを入れると……

ハルヒ、橘「失恋は……最高の暗闇よ……」
長門「佐々木○○に、本場のザラキを……」
みくる「ふええ!胸に風穴開けちゃうんですか?!お、落ち着いてください、長門さんん!」
谷口、藤原「「いいよなぁ。俺らなんか、涙もとっくに枯れ果てた……」」
鶴屋「ゆきっこだけネタが違うっさ!」

ですかねw
363この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 22:19:26.97 ID:IxcTlGsy
乙&GJ!
雰囲気から何からみんな良かった!残された人たちにも幸あれ
364この名無しがすごい!:2013/03/22(金) 23:00:21.74 ID:bIHHHaLA
365この名無しがすごい!:2013/03/23(土) 10:34:09.30 ID:hyCnsdPK
ネタで書いたら無性に坂口安吾が読みたくなったので、図書館に行って来るのです。
私は山本周五郎が特に好きなのですが、この季節なので敢えて薄暗い梶井基次郎も乙なものです。
未完なのですが、下村湖人の次郎物語あたりでもいいのです。
戦前戦後の文学に触れるのは楽しいのですよ、佐々木さん。

まだネタ拾いは受付中なのですよ。特になければ生暖かくスルーでお願いするのです。
366この名無しがすごい!:2013/03/23(土) 11:37:25.62 ID:84esAteT
もうすぐ、自分の書いているSSも終了するので、あつかましいですが、一つリクエスト
お願いします。引き出しの多さ、うらやましいです。良ければ、佐々木さんとキョンが
自分達が題材になったSSを読んでどういう感想をもつのか、そんな状況を。出来ればでお願いします。
367『楽屋裏』:2013/03/23(土) 12:56:20.50 ID:hyCnsdPK
>>366
『日常』シリーズは楽しみにしているだけに、完結間近には寂しいものがあります。
引き出し…いや、切り口やテーマが違うだけで、全部佐々キョンですから(それ以外書くつもりはない)、案外一定なんですよw
見直してみると『桜満開』と『A love eternal』は、作中の雰囲気といいテーマといい、似通っていますしね。

『佐々木とくっくっ』楽屋裏

「しかし、まぁ……俺達のSSも増えたなぁ。」
「悲恋やフラクラ、微エロにそのものズバリ、ラブラブSS……増えているよねぇ。」
ペラペラと、プリントアウトされたSSを見る二人。
「好きなSSについて語ろうか?」
「それは不遜というものだよ、親友。書き手がある以上、書き手の価値観が入り、必ずしも中立的な観点と言い難くなる。
そしてその価値観にそぐわない書き手の否定にもなりかねない。」
「ふむ。なら、何について話す?」
キョンはコーヒーに口をつけた。
「そうだね。僕達二次元のキャラクターの二次創作についてはどうだい?」
佐々木はコーヒーに砂糖を投下する。
「……お前、砂糖入れすぎじゃないか?」
キョンの言葉に、佐々木が手を止める。
「そう。そこだよ、親友。」
「?」
「僕が甘いものが好きだという事に誰がした?砂糖を投下するからと甘いものが好きとは限らない。」
「……お前な。」
キョンがやれやれ、と手を上げる。
「こうした書き手の表現で、ミスリードを誘う手法もあるわけだ。」
「受け取りは、個人の自由というわけだな。」
「その通りだよ、キョン。」

「メタファー発言になるが、原作ありきか原作無視かによっても大分違うよな。」
「うむ。原作に忠実だとここは悲恋、フラクラだらけだ。
言い方は悪いが、原作で有り得なかったものを表現する為にこうした二次創作スレッドはあると思うよ。」
「確かにな。」
368『楽屋裏』:2013/03/23(土) 13:24:19.62 ID:hyCnsdPK
「さて、『日常』シリーズも完結間近なわけだが。こうしたハルヒの力に対する解釈というものも、二次創作スレッドの醍醐味といえるな。」
「確かにね。手前味噌になるが、この書き手もまたそうしたテーマで書いていたね。」
「長編に、エロパロ四部作か。エンドレスエイトもあったな。」
「この書き手については、どうでもいいとして……キャラクター人気というものについて、考えてみないかい?」
「キャラクター人気ねぇ。ネガティブな側面のみ見たら、俺もお前もクズにしかならんぞ。」
「くっくっ。特に嫌われやすいからね、主人公であるキミの立場は。」
「うるせぇ。」
「フラクラ、都合良すぎ、等々…」
「その他のラノベ主人公を敵に回す前に、その発言をやめろ親友。」
「くっくっくっくっ。そうしないと話が立ち行かないのもわかっているさ。
そしてヒロインにしても同じだよ。」
「まぁな。原作公認で空気扱いされているヒロインもいるしな。」
「ああ、イ……」
「そこまでだ、親友。」

「テーマが絞りきれんが、ひとまずはここでやめておくか?」
「そうだね。流石に色々不遜なものも多い。」
「こうしたファンフィクションというものも、書き手次第なわけだ。」
「とりあえずは、また戻るかね。親友。」
「ああ。『演じ手』にな。」

「別に役割を演じなくてもいいんだがね。」
「どういった意味でだよ、親友。」

END

ちょいと内容が不遜になりますので、打ち切ります。
『日常』シリーズの完結、楽しみにしています。
369この名無しがすごい!:2013/03/23(土) 14:57:05.69 ID:cPNboNKJ
乙乙、なにげに楽屋裏ネタは初めてな気にする
役割なんか辞めて、愛の逃避行でもなんでもしてくれたらいいのになー
370この名無しがすごい!:2013/03/23(土) 15:48:56.33 ID:84esAteT
>>367,368 リクエストにこたえて頂きありがとうございます。素晴らしいです。
乙乙です。私の下手な作品を読んで頂き感謝しています。
371『ドラクエ2な三角関係』:2013/03/23(土) 22:01:38.83 ID:hyCnsdPK
「レベル上げて物理で殴れ。」
ザ・脳筋。破壊神を破壊する女。ローレシア王女、ハルヒ。
「ああ、FC版だから役立たずだよ。ザラキ喰らわすぞ。」
ザ・大器晩成。てつのやり(笑)。サマルトリア王子、キョン。
「犬っていうな。」
ザ・魔法少女。リメイク版強すぎ。ムーンブルク王女、佐々木。

この三人で旅をしているわけだが、今は世界なんてどうでもいい。
水の都、ベラヌール。そこの宿でキョンは、ハーゴンの呪いで倒れたのである。
「ざっまぁ見るのです!無意味に佐々木さんのそばにいるからですよ!」
そうハーゴンは叫んだようだが……佐々木にしてみると、ハーゴンなど靴の裏よりどうでもいい。
いかにして国をキョンと再建するか。ハルヒをいかにして出し抜くか。それが佐々木の興味関心事である。
気を引く為に国を滅ぼし、犬になる呪いまでかけたハーゴンが気の毒でならない。
ハーゴンの呪いを解くには、世界樹の葉が必要らしいが……
「あんたが行けば?」
「キミが行きなよ。」
二人はキョンを挟んで睨み合っている。キョンの傍から離れるつもりは毛頭なさそうだ。
「世界樹の葉は、すりつぶして口に含ませる……。私という個体は、そう聞いている……」
精霊ルビスが、やむを得ずに二人に話し掛けた。二人の目が輝く……。
「よし、あたしが行ってくるわ!」
「いや、僕が!」
更なる火種となり……ルビスは溜め息と共に言った。

「ユニーク。」

世界の夜明けは遠そうである……。

END

勢いでやった。今では反省している。
372この名無しがすごい!:2013/03/23(土) 22:34:49.02 ID:cPNboNKJ
おつおつ
ゲームではサマルに妹がいるから、ローレ×サマル妹、サマル×ムーンになるのが一番安定するはずなんだけどねw
世界樹の位置は不明&ハーゴン倒したら呪いも解けると知ってるなら、二人がどう行動するか気になるところだ
373『ドラクエ2な三角関係』2:2013/03/24(日) 00:06:47.50 ID:jrcifSsr
「ひとまず休戦しましょう。」
ハルヒの発言に、佐々木が手を止める。
「世界樹の位置は不明。そんなもんに時間を費やすよりは、ハーゴンぶちのめしたほうが早くない?」
ハルヒの言葉に佐々木が頷く。
「ただ単に行動不能になる呪いみたいだし、確かにそれが手っ取り早いかな?」

脳筋魔法シスターズ爆誕の瞬間であった。

「ご、ごゆっくりぃぃぃぃ!」
「所詮バックアップなのねぇぇぇぇ!」
「みくる姉さぁぁぁぁぁぁあん!」

「……?下が騒がしいのです。」
ハーゴンは下の階がざわついているのが気になった。
「また三人で暴れているのですかね。破壊神の復活を邪魔しようなんて、ふてぇ奴らなのです。」
ハーゴンは祈りを中断し、階段に向かった。

ヒタ… ヒタ…

階下から足音がする。
「だ、誰なのですか!」
……返答はない。
「答えるのです!」
ハーゴンは再度叫ぶが……返ってくるのは足音と沈黙ばかりだ。
「た、谷口さん!朝倉さん!藤原くん!答えて欲しいのです!」

ヒタ… ヒタ…

沈黙、そして足音が近付く恐怖に耐えかね、ハーゴンは部屋に戻った。
施錠し、一安心かと思いきや……

ゴンッ! バキッ! ベリッ!

破壊音がドアから響く。

「あ、あ、あわわ……」

ハーゴンが腰を抜かした時……暴力に耐えかねたドアが、ゆっくりと開く……。

「はじめまして。そしてさようなら。」

そこにいたのは……返り血に染まったハルヒ。

「お仕置きの時間よ。」

ハルヒの後ろから見える、佐々木の妖艶な微笑み……。ハーゴンは、自らの運命を悟った。

キャアアアアアアア……

……こうして世界は夜明けを迎えた……。
374『ドラクエ2な三角関係』2:2013/03/24(日) 00:34:44.76 ID:jrcifSsr
「……な、何か俺……単なる役立たずじゃねぇか……」
ベラヌールの宿屋。キョンはハルヒと佐々木がハーゴンを倒した事について溜め息を洩らした。
「いや?キミには今から大仕事があるが?」
「そうよね、佐々木さん。」
旅で苦楽を共にするうちに、すっかり打ち解けた二人はキョンを見る。
「…………何だかわからんが、猛烈に嫌な予感がするんだが…………」
本能的に危機を察したキョンが、逃げ腰になる。が、長い間横になっていた為に身体は言うことを聞かなかった。

『あは!ぬふっ!しゅ、しゅごい!妊娠確実ッ!』

……という、(彼にとって)悪夢のような出来事があり……
何ヵ月かして故郷に凱旋した時。
「キョンくぅーん、何でハルにゃんと佐々木お姉ちゃんのお腹が大きいのー?」
という妹の問いに、彼は答えられなかった……。

ローレシア、サマルトリアは他の王族が継ぎ、世界を救った三人は、ムーンブルク再興に精を出した。
「な……なんてこった……!」
冒険が終われば、悠々自適のサマルトリアライフを夢見ていたキョンだったが、そうは問屋がおろさなかった。

ムーンブルク王と二人の女王は、ムーンブルクを再興させ、末永く幸せに暮らしましたとさ。

「驚天動地だ。」
「何がよ、このバカキョン。」
「くっくっ。」

END

せっかくなので書いてみましたw
悪霊の神々よりもタチ悪そうな女性陣に乾杯w
375佐々木さんのキョンな日常:2013/03/24(日) 01:06:11.37 ID:TCSHmBNy
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その20

"佐々木・・・佐々木・・・”
 虚無の闇の中で、私を呼ぶ声が聞こえる。
 ”佐々木”
 私の頬に、暖かい手が触れる。彼の感触。私が愛するキョンの手。
 彼の腕が私を抱きしめる。彼の体温と生命の鼓動。私に人を愛する喜びを教えてくれたキョンの体。

 「キョン!!」
 彼の名を叫ぶ。彼が私の目の前にいる。私を守るように、私を全身で感じるように、強く、でも包み込むように
優しく、暖かく、私を抱きしめている。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------

 気がつくと、俺は不思議な空間にいた。
 佐々木の閉鎖空間に似ているが、淡い光子粒に彩られた、乳白色の世界。
 ”確か、俺は・・・・・・”
 朝比奈さん(大)に撃たれ、俺は瀕死の重傷を負った。耳元に佐々木の悲鳴と鳴き声が聞こえ、俺は意識が遠のいて
行くのを感じた。
 自分の体を見ると、傷跡も血流もない。
 ”佐々木”
 自分のすぐ横の地面に、佐々木が眠ったように横になっている。泣き疲れた子供のように、綺麗な顔立ちの頬に涙の
跡が残っている。
 ”心配させて済まなかった”
 しかし、誰が俺を助けてくれたんだ?

 光子粒の中から、小柄な女子生徒の姿が現れる。俺がよく知っている女性。佐々木の世界でも、ハルヒの世界でも、俺が
信頼を寄せた存在――長門。
 メガネをかけていない。ということは長門有希の方だ。
 「あなたたちが無事で良かった」
 平坦ながらも、俺だけにしかわからない、長門の安心したような声。
 「長門、一体この世界は何だ。俺が倒れたあと、何があったんだ」
  
 「あなたが佐々木の世界を選んだことにより、未来人は佐々木を抹殺することを決定した。朝比奈みくるの異次元同位体
は、そのことを知らず、細工が施された銃であなたを撃った。そのことにより、佐々木の次元改変能力が暴走し、元々歪んで
いた時間軸は無理を重ねた反動で一気に崩壊した。現在、私たちがいた時間軸、朝比奈みくるがいた未来社会は、消失している」
 「なんだって?それじゃ朝比奈さんは、どうなるんだ?」
 「まだわからない。現在、この時間軸は再構成されつつある。その時間軸に我々情報生命体ですら存在しているのかどうかも
わからない。天蓋領域、情報統合思念体ですら、この件に関しては無力だった。彼らはこの惑星からの撤退を検討しているようだ」
 
 
376佐々木さんのキョンな日常:2013/03/24(日) 01:07:11.18 ID:TCSHmBNy
長門の言葉に、俺は言葉を失う。時間軸の破壊。過去や未来を含めた時空間の消滅。宇宙勢力ですら手出しできなかった”力”。
 佐々木と俺により発動した”力”は、現在世界を再構築しているという。そこは一体、どんな世界なんだ?
 「全ては佐々木とあなたの選択により生まれる。彼女がどのような世界を望んだか、だ」

 「ところで、俺を助けてくれたのは、長門、お前か?」
 俺の問に、長門は首を横に振った。そして、俺の胸元に視線を向ける。
 ”?”
 俺の制服の胸ポケットに、何か入っている。取り出してみると、それは眼鏡だった。そして、それには見覚えがあった。
 長門優希の眼鏡。あの世界で俺たちと共に生きた人間としての長門。
 「彼女があなたを救った。破壊のエネルギーが渦巻く中、誰も手が出せない状態で、優希は自らを生体エネルギーに変え、あなた
を生き返らせた。すべてを救ったのは彼女。私は何もしていない」
 
 俺の脳裏に、長門優希との思い出が蘇ってくる。少しはにかんだような微笑みを浮かべ、何事にも一生懸命頑張っていた、俺の信頼
出来る存在。
 知らず知らずの内に涙がこぼれて来る。俺を助けて、優希は消えたのか。
 「そうではない。彼女はあなたの命となってあなたと共に存在している。彼女の記憶は私がうけついだ。あなたと私がいる限り、彼女は
私たちの中で存在し続ける」
 そう言って、長門は眼鏡を受け取り、自分の顔にかけた。
 
 

 

 
377この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 02:19:34.21 ID:wcB7HRna
>>361
桜を使った2人の見解が面白い。
同級生にセクハラ野郎がいるとか佐々木さんのアッカンベーがかわいいとか細かいw

>>368
体張るとかしないのにモテたり、難聴だったりする主人公は好みじゃないw
メタネタでもさりげなくアプローチかける佐々木さんイイ!

>>374
橘ハーゴンって時点でフラグ立ってたようなもんだが。
てっきり「クヨーよ、ぐふっ」なオチとばかり思ってたら、まさかのWおめでたENDw

>>376
確か初SS投下だったかと思うんだけど、ここまで長編で終わりが近づくのを惜しいと思うと共に乙と言いたい。
378 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/24(日) 02:45:33.21 ID:2n6lIje8
379この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 06:54:12.33 ID:tAytOKXl
>>374わらたGJw
破壊と創造の力を併せ持つ2柱の女神の前じゃ、破壊神の前座もといオチとして使い易いメンバーごとき相手になりませんwww
なんだかんだみんな幸せそうな世界になりそうで何より
コメント拾ってくれてありがとです〜

>>376
世界が滅び、再生が始まる……
長門を次の世界では……って、下手なことは言わないほうが良さそうだね支援!
380この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 09:49:00.34 ID:bfrMnPGu
>>368
商業作品は別として
SSは本来自己満足共有の世界なんだから設定の勘違い以外は批判とかするものではないんだろうけどさ
2ちゃん全体やまとめサイト見る限り指摘・提案を通り越した批評家が多いからやりにくい
ここは間違い指摘程度にとどめてくれるからショートコントがせいぜいの自分も書きやすい
ところで、公式認定の空気扱いヒロインってどなた?

>>374
呼ばれたのにぼーっとして何もせずに帰っちゃう破壊神九曜オチかと思いきや重婚円満オチだったでござる

>>376
ここまで来たら終わるまで何も言わないでおこう乙
381この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 11:21:18.27 ID:jrcifSsr
九曜を出すより、敢えて空気にしたほうが面白いと思ったのです。
なお、復活が間に合わなかったもよう。

>>380
インなんとかさん(震え声)

楽屋裏の内容については、私の価値観に基づく批評なんぞ、両生類のクソをかき集めたものより価値がない、と考え、メタ内容にした次第です。
382この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 16:15:01.78 ID:avlyTxfW
佐々木かわいいよ佐々木
383この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 17:52:19.84 ID:tAytOKXl
容赦なく全ての試食を摘むハルヒを羨ましがる佐々木さん…
384この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 21:38:34.51 ID:pxp9rZEH
未来日記でキョンが1stで、佐々木が2ndになって
神になる為のサバイバルゲームやったら、果たして二人は生き残れるかどうか?
佐々木が斧やナイフで殺人する、強烈なヤンデレになっちまうが((((;゚Д゚-))))
385この名無しがすごい!:2013/03/24(日) 23:44:01.13 ID:jrcifSsr
>>384
由乃は
『目的(ユッキーを守る)の為なら手段(殺人等の反社会的行為)を選ばない。ただし対価(ユッキー)は頂く。』
佐々木は
『かかる火の粉(キョンや自分に被害を与えるなら)は払う(どんな目に遭っても文句言うな)。』
というスタンスかと。
由乃みたいな直接的な暴力よりは、詰め将棋的にいきそうな感じがしますね。

決め台詞は
「正当防衛だ。悪く思わないでくれたまえ。」
ですかねw
386この名無しがすごい!:2013/03/25(月) 06:52:56.09 ID:gHvl+gXf
かっこいいなヲイw
387この名無しがすごい!:2013/03/25(月) 17:56:02.59 ID:xmE983Yr
『未来日記』ネタを考えてみましたが、由乃のベクトルに歪んだ佐々木は想像出来ませんでしたw
逆説的に由乃型でない方向で『未来日記』をやろうとしたら。
二周目ありなら、『龍騎』風の一周目と『未来日記』風の二周目だと話としては面白いでしょうね。鬱展開ですが。
以下、エンディングのプロット。

自らを刺し、致命傷を負い倒れるキョン。
佐々木「キョン!」
キョン「佐々木……お前は……い、生きろ……」
佐々木「キミこそが生きるんだ!……キョン……死ぬな……死なないでっ!」

キョンの目が閉じる。

佐々木「キョン……起きてぇっ!キョン──っ!」

から二周目。一周目の佐々木が二周目の佐々木を殺害し、二周目のキョンをよりしろに、一周目のキョンを取り戻そうとする。ラストは
佐々木が苦悩に表情を歪めている。携帯の画面の中に一周目のキョンの姿。
佐々木「キョン……」
キョン「佐々木……また繰り返すのか?」
佐々木「キミに……命を与えるために……」
キョン「もう……終わりにしようぜ?な?」
佐々木「僕は……キミを失いたくない……!」
キョンが悲しげに首を横に振る。
佐々木「僕を一人にしないで……!」
キョン「俺はここにいる。お前のそばにいる。新しい命なんかなくても、昔みたいに未来を夢見ていた時みたいに……ただ願えばな。」

携帯の画面からキョンが消え、佐々木の隣にキョンが現れた。

キョン「佐々木……」
佐々木「キョン……」

携帯の画面の中に、佐々木の姿。佐々木、ハルヒ、みくる、藤原、橘、朝倉、谷口、国木田、鶴屋、森、キョンの姿が次々に浮かび、そして消えていく。

無邪気に話をする、一周目の佐々木とキョン。そこへ二周目の佐々木とキョンがやって来て、一緒に話を書き始める。
4人がいるのは、セピア色に囲まれた佐々木の閉鎖空間。
彼らを取り巻く空気は、2人が戦っていたような非日常ではなく、みんなが楽しく暮らしている世界。
楽しげに笑い合い、4人が本を書き続ける。

閉鎖空気が収束した後。
世界を記した二冊の本が残された。その本は、日を追う毎にページを増やしていく。まるで日記のように。

この本を長門が拾い上げ、何もかもがリセットされた三周目が始まる。
キョン「長門、何を読んでいるんだ?」
佐々木「ずっと二冊、同じ本を読んでるよね。私にも貸して欲しいわ。」
長門「……だめ。」
本の中。一周目の佐々木とキョンが、二周目の佐々木とキョンが、幸せな世界を過ごしている……。

といった具合ですかね?エンディングのモチーフになった『龍騎』の色が濃いですがw
388この名無しがすごい!:2013/03/25(月) 18:39:17.68 ID:gHvl+gXf
見てみたいような、怖いような
やっぱ佐々木さんの慟哭じっくり描写されたら辛いだろうなあ
389この名無しがすごい!:2013/03/25(月) 18:47:35.75 ID:N+ltoEEc
のいぢと雑音さん
390佐々木さんのキョンな日常:2013/03/25(月) 21:18:48.31 ID:G91a/MZD
  佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その21

 
 初めてあった時の長門、改編された世界で出会った、俺の袖を引いた少し悲しげな表情の長門、そして長門優希。
 再構成された世界がどのような世界になるのかわからないが、どんな世界になろうとも、長門には存在してとほし
いと思う。
 「あなたに頼みがある」
 俺に出来ることなら、なんでもするさ。
 長門は俺の側によると、俺に抱きつき手を廻した。
 「……あなたに『ゆき』と呼んで欲しい」
 俺はそっと長門を抱きしめ、その名を呼んだ。

 優希が書いた恋愛小説。文芸部誌に書いた小説の続き。彼女だけの物語。少年と少女は、気持ちが通じ合い、共に
同じ道を歩み出す所で終わっていた。彼に恋し、愛した私の分身。彼への思いが生み出した人間としての私。彼を守
り、彼の命となった。
 形は違うけど、彼と優希は結ばれたのだと、私は思いたい。

 長門が俺から離れ、世界は白く輝いて行く。
 「再構築がそろそろ終わる。新しい世界でも、私はあなたにまた会いたいと思っている」
 また直ぐに会えるさ。
 世界は輝きを強くしていき、俺の姿も佐々木の姿も長門の姿も、その光の中に溶け込んでいく。
 姿が見えなくなる直前、長門は俺に向かって微笑んでいた。

 -----------------------------------------------------------------------------------------------------

 「佐々木?」
 私を呼ぶキョンの声に、私はハッと我に返った。
 「大丈夫か?お前らしくないな、ぼ−っとして」
 キョンの腕の中。約束の日。約束の場所。そして2人の約束。
 「ごめんなさい、キョン、僕……私は……駄目だ、君に話す時はどうしても今までどうりになってしまう」
 「いいよ。今まで通りで。慣れた方でいいよ」
 「ありがとう。キョン。僕は嬉しい。本当に君の恋人になれたんだね。二年間、正直不安もあった。心が変わっ
てしまうんじゃないかと。でも君は待っていてくれた。君を好きになって本当によかった」
 再び私はキョンに強く抱きついた。
 「僕を離さないでくれよ、キョン。ずっと君の側にいたい」
 キョンが私をだきしめ、そして唇を重ねてくる。
 「俺からもお願いするよ。それと、俺を好きになってくれてありがとう、佐々木。少しはお前の側にいても恥ず
かしく無い人間になれたかな」
 「君は立派になったよ。君の恋人になれた事は、僕にとって誇りだよ」

 「あんた達いつまでいちゃついているのよ!!」
 
 声の主・涼宮さんがペリカン口の仁王立ちで、いつのまにか私達の側にいた。
 「今日は今から卒業パ−ティなんだから、急ぎなさいよ。古泉君達も来てくれるんだからさ。鶴屋さんもみくる
ちゃんもくるし、朝迄騒ぐわよ」
 「おいおい。歯目を外し過ぎるなよ。卒業しても、3月終わるまでは北高生なんだからな」
 「あんた、有希と同じ事を言うのね。まあいいわ。とにかく2人とも急ぐわよ!」
 涼宮さんは私とキョンの手をとり、一気に駈け出した。
 「おい、無茶するな!」
 涼宮さんの強引な力に引っ張られながら、キョンと顔を見合わせ、2人で苦笑した。
391この名無しがすごい!:2013/03/25(月) 22:08:10.38 ID:gHvl+gXf
座して待つのみ
支援
392 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/25(月) 22:09:33.21 ID:/EvXX7FK
しえん
393この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 00:22:30.24 ID:/kyACD3P
最近佐々キョンものだったかと思うんだが、
もし仮に襲われても僕はキミを嫌いにはならない。ショック受けるだろうけど。
とかいう会話があるSS読んだはずなんなんだが、どこで見た話だったか思い出せない。

SS読み過ぎでちょっとこんがらがり気味。我ながら贅沢な悩みだと思う。
394この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 00:30:59.63 ID:QsJgR9aC
>>393
それ、童帝のロウルートに出てきた悲劇のヒロイン佐々木さんと違うか?
395佐々木さんのキョンな日常:2013/03/26(火) 02:25:03.11 ID:qaJVAv36
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その22

 「パパ、ママ」
 月日の過ぎ去るものは早いもので、北高を卒業してから十年の月日が過ぎていた。
 妻と娘の優希を連れて実家に帰ってきたついでに、散歩がてら懐かしの学び舎によってみることにしたのだ。
 あの日、この校門のところで気持ちを確認しあい、正式に恋人として付き合い始め、同じK大に進学して、卒
業してから三年後、俺達は結婚した。
 妻はK大に設けられた国際物理学会の研究員として日々研究に打ち込みながら、俺と一緒に子育てをしている。
 俺自身は化学素材メ-カ-に就職し、技術者として働いているが、実は大学在学中に応募した小説が新人賞を取り、
それが大当たりして、俺は作家というもう一つの顔を持つことになった。
 
 今日は北高卒業生の同窓会だ。

 このあと、鶴屋さん――今は国木田婦人――のホテルで、同級生たちと顔を合わせるのだが、それとは別に、文芸部
兼SOS団の元部員・団員達と、集まって飲み会をすることになっていた。
 「みんなとはしょっちゅう会っているんだけどね」
 「ああ。おまけに長門は俺の担当だしな」
 長門は出版社に就職したのだが、どういうわけか、俺の担当になり、おかげでいつも顔を会わせているという状況で
、娘の優希も、長門には大変よくなついている。ただ、長門のおかげで、俺は二足のわらじの生活が出来るし、作品を
一緒に練り上げてくれるという点では、極めて有能な編集者なのだ。俺の本が売れているのは、半分は長門のおかげだ。
 
 「古泉君も奥さんと一緒に来るみたいだね」
 「大丈夫なのかね、嫁さんは。確か3人目を妊娠中だったんじゃないか」
 「もう安定期に入っているから、大丈夫だと思うよ。今度は男の子かも、とか言っていたね、奥さんは」
 大学二年の時に橘と結婚した古泉は、卒業するときにはパパとなっていたが、二番目の子供が優希と同級生で、一番上の
子供は、もうすぐ小学生になる。うちに家族で遊びにきたときは、優希を可愛がってくれる。

 朝倉や谷口(今は周防)も、中河や奥さんと一緒に来るそうで、これに涼宮が来るから、また賑やかに楽しめそうだ。
 涼宮は妻とよく二人で食事にいっているのだが、妻の話では、最近、涼宮は妻の研究室の学生と付き合っているらしい。
何でも、むかし涼宮に勉強を教えてもらっていたそうで、涼宮が初恋の人らしい。人生いろいろである。
396 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/26(火) 05:29:16.18 ID:dCkXvFsd
しえん
397この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 07:20:22.46 ID:QnnTjhtH
支援。

『未来日記』ネタについて、ストーリーのプロットはある程度練れましたが……『人』の括りでやるか、『超人』の括りでやるか、迷い中です。
鬱展開てんこ盛りは、どちらも変わりませんが……前者ならばTFEI端末の扱いに困りますね。他は、みねね様を誰にするかもw

始まりとしては、こんな感じに。

セピアがかった世界。民家の一室。どこにでもある高校生の部屋――――
人の気配は何もしない。家の中は、誰一人として居なかった。
――――否。街の形あれど、街に生命体と呼べる者はひとつとして存在していない。
スーパーに展示されている魚も肉も野菜も、いつまでも腐敗せずにその場にある。時間という概念すら存在しているかすら怪しい。

一人の少女が、高校生の部屋に入る。
部屋の学習机の上に置かれた、紫と青色のハードカバーの本。そして二対の携帯電話。
彼女は携帯電話の電源を入れた。

『diary』

8:00

長門が俺の部屋に来た。

青い携帯電話の画面に浮かんだメッセージ。

『diary』

8:00

長門さんが、キョンの部屋に来た。

紫の携帯電話の画面に浮かんだメッセージ。

彼女は画面を見ずに、二冊の本を開いた。青いハードカバーの本に記された記述を確認しているようだ。

佐々木に会えた。

紫色のハードカバーの本に記された記述。

キョンに会えた。

記述を確認し終えた彼女は、二冊の本を閉じ、小脇に抱え…虚空に呟いた。

「また、文芸部室で……。」

ビシリ、と音がし、空間にヒビが入ってゆく。卵の殻を破るように、空間が崩壊した……。

となります。
タイトルも何も決めてませんし、決めたところで内容的に書けなくて、プロット公開で済ませるかも知れませんが。
398この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 08:43:34.87 ID:/kyACD3P
>>394
あー、それっぽい。
どうにもそこの場面と結末のギャップがありすぎて別物と認識してしまってたみたいだ。
どおりで佐々キョンで見つからないわけで。教えてくれてサンクス。

本当に悲劇というのは唐突なもので別れすら告げられないものではあるとは思うのだが(俗にマmry
最初の方で投下されてたエリア佐々木さんなんて悲劇だけど救いも相当にある方やな。
399この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 15:09:58.40 ID:dXB0v35c
未来日記は良いSF漫画だった
最近のだとテンペストも面白い
400佐々木さんのキョンな日常:2013/03/26(火) 15:58:57.54 ID:qaJVAv36
佐々木さんのキョンな日常  最終章 真相〜再生その23


 「みくる姉さん、いい加減に起きなよ。いくら休みとはいえ、もうすぐ昼だよ」
 弟に起こされて、私は夢の世界に少し未練を残しながら、眠い目をこすり、体を伸ばした。
 時空観察局に務める私達姉弟は、昨日まで監視任務についていたが、異常は無し。今日も世界は平和だ。
 この世界の基礎というべき発明をした三人の科学技術者、TPDD開発者、物質変換エネルギ―発明者、人工
物質合成開発者の三人に関する防護任務が最重要任務。過去に送り込んでいる過去の私が現地駐在員として彼
らの警備任務にあたっているが、とりあえずそちらからの報告もない。しばらくはご先祖様の家で働かせて
もらおう。
 それにしても、あの時代の人間の着こなしに関する情熱はすごいものがある。先日過去の私からいくつか
送ってもらって友人にプレゼントしたが、非常に喜んでいた。近いうちに結婚間違いなしだとも言っていた
けど、なんに使ったのだろう?
 とりあえず、なるべく過去の事例に未来人が介入する事態になるのは避けたい。今のところ時空観察局に
そのような緊張した空気はない。ただ、上層部は警戒は怠っていないようだ。
 未来は過去の積み重ねの上にあるが、変化しやすく壊れやすいものなのだ。今ある落ち着いた日常、弟と
二人で暮らす幸せな日常が続くことを私は切に願う。

 -----------------------------------------------------------------------------------------------

 妻が――佐々木が俺とともに選んだ世界、それは俺が佐々木を愛した、本来の流れとなるはずだった世界。
 落ち着いた日常があり、人々が懸命に生きる社会。不思議な非日常はないけれども、暖かい絆がある世界。
 
 俺にはどちらの世界の記憶もある。佐々木を愛する世界、ハルヒを愛した非日常の世界の記憶。
 俺以外、その記憶を持つ者はあと一人だけ、それ以外は誰も非日常世界、俺がβ世界と名づけた世界の記憶は
、佐々木ですら持っていない。ハルヒも同様だ。
 そして、今二人には、世界を震撼させた”力”は存在していない。
 情報生命体の元端末、朝倉涼子、喜緑江美里、周防九曜も、いまじゃ普通の人間だ。
 「情報統合思念体、天蓋領域は既にこの惑星より手を引いた。彼らがこの惑星に関心を持つことはないだろう。
既に滅びの命運より逃れることはないと気づき、自律進化に関する結論が出た以上、もはやこの惑星に関与する
意味はない」
 佐々木と俺の意思もあったが、元端末たちはこの地球上に残った。自律進化した者たちは、有限の生命をこの地
で終えるのだろう。

 俺と長門有希に何故記憶が残っているのか、それはわからない。長門に至ってはその力が残っている節さえ伺え
る。ただ、今の俺たちは人間として生きているわけで、自分たちの仕事にその知識を活かす以外は周囲の人間と変
わりはない。
 異世界人。かつて、ハルヒが会いたいと願った、不思議なもの。宇宙人、未来人、超能力者、異世界人。
 長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹。あと一人かけたピ-ス。
 そう。なんのことはない。すなわち、異世界人とは俺のことだったのだ。違う世界の記憶を持つことになる人間。
いずれハルヒの世界から去っていく存在。
 そのハルヒの世界、あの朝比奈さん(大)が存在した未来の時間軸も既に消滅した。正確に言えば、元から存在
しなかったことになる。時空改変能力は、過去や未来さえもまるごと変換・消失させたのだ。そして、どうやら、
その影響は、ほかの時間軸にもかなりでているようだ。

 これから先、未来はどのようになるのか、それは誰にもわからない。
 ただ一つ言えることがある。自分の未来を決めるのは俺達の意思。自分の選択。それは真理だし、変えてはいけ
ないこと。そして俺達の選択は未来に対しても責任あるものでなければいけない。俺の脳裏に、俺を撃った時の朝
比奈さん(大)の叫びが残っている。彼女が守りたかった未来人の幸せ。それの礎を築いて行く責任は、俺達にも
あるのだ。
 
「そろそろ行こうか、キョン」
 佐々木の――妻の言葉に頷きながら、俺は優希を抱きかかえる。
 家族の幸せ。仲間と共に生きる世界。穏やかな日常が続くことを祈りながら、俺は家族と共に、長い坂を降り始めた。

       Fin
401この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 16:07:10.08 ID:QnnTjhtH
万感の思いを込めて……乙!
402佐々木さんのキョンな日常:2013/03/26(火) 16:09:01.44 ID:qaJVAv36
とりあえず、終了です。ちゃんと完結させられたのでしょうか?書いているときは
それでまとまっているような感じはするんですが、後から考えると、穴だらけ、矛盾
だらけのような気もするんですが・・・・・・初めてSSを書いていくさ中で、いろいろ皆さ
んに教えていただいて感謝しています。ほかの方の作品もとても楽しみです。また、
書けたら書いてみたいです。下手な作品呼んでいただき本当に感謝しています。
 佐々木さんとキョンに幸せあれ。
403この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 18:28:03.32 ID:t1yX5zXl
遂に終わってしまったか……毎日の楽しみがちょっと減っちゃった
だがいつまでもしょげてだかりはいられない、作中の登場人物のように、幸せを求め前を向いていかなければ!
完結お疲れ様でした!!
404この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 22:18:05.46 ID:GEkZZHsJ
お疲れさまです。
序盤のほのぼのと終盤の回答編の盛り上がりがたまらんかった。
無事完結おめでとうございます。
スレ最長SSになりましたね。

>>403
たしかに楽しみ減っちゃった感がすごいw
405この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 22:24:42.55 ID:JfHzBwdj
otu
406この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 22:29:16.73 ID:D1zlnwoL
407この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 22:44:43.91 ID:V0PEaujg
>>402
異世界人=キョン説は定番ながら
ここまでじっくりと堪能できたのは多分初めてです。
佐々木派としては多分もうこれ以上は望めない世界に
思う存分浸ることができた幸いに心より感謝します。
408この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 23:08:18.72 ID:cQ/Y+Sbl
原作とは違う世界での佐々木とキョンの物語、とても切なくて素敵でした!
エピローグに、キョンの妹も出てくれば良かったかなと…。
409この名無しがすごい!:2013/03/26(火) 23:42:48.77 ID:qaJVAv36
>>401,403〜408の方々、読んで頂いた皆様に改めてお礼を言います。ありがとうございました。
キョンの妹のことはすいません、忘れていました。この時点では大学卒業後、就職して、実家で
生活しています。キョンの娘・優希を非常に可愛がっています。ついでに書けば、シャミセンは
まだ生きています。
410この名無しがすごい!:2013/03/27(水) 03:32:56.55 ID:LMzbt+r0
異世界人=キョン説は昔からあるな
411 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/27(水) 07:56:37.22 ID:2nikvqo1
おはよう
412この名無しがすごい!:2013/03/27(水) 12:32:38.88 ID:Rr+XEwNI
シャミセンが猫又になっつる可能性

ありだな
413この名無しがすごい!:2013/03/27(水) 18:17:04.01 ID:Rr+XEwNI
ずいぶん日が長くなりましたね佐々木さん
414この名無しがすごい!:2013/03/27(水) 19:56:34.08 ID:XOsHq8ho
残業が終わったのです。

どうでもいい話なのですが、職場の自販機にキ○ンメッ○があり、買ってしまったのです。
子どもの頃から、何故か○ッツのある自販機ではメ○ツを買ってしまうのです。
たいして好みというわけでもないのですが……謎なのです。
415この名無しがすごい!:2013/03/27(水) 23:15:02.33 ID:Rr+XEwNI
インプリンティング……いや、パブロフの犬的な条件反射?
416この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 12:31:04.66 ID:25vATiOa
>>409
長編お疲れ様でした
ちょっとした本1冊分位になるんじゃないですか?
途中もう一人のSSとごっちゃになったところがあるのでwikiで見直します
ハルヒはハカセ君とですか 珍しいパターンですね
鶴屋さんが国木田婦人ということは国木田が婿養子じゃなくて国木田性になったって事ですかね?

>>414
大丈夫!
私もドンキへ行くたびに別に好きでもないチェリーコーラ買ってしまい旦那から呆れ返られてます!
気にせず開き直った者勝ちです!
417この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 13:29:07.49 ID:Ko5NDQa2
>>415
忘れる位だから、きっと大した理由はないのです。
深く追及したくないのが本音でもあるのですが。
全く旨いとも思わないブラックコーヒーを無理して飲んで、「コーヒーはブラックに限る」と言っていた厨房時代あばばばばばば
今ではブラックコーヒー大好きなのですが。

>>416
私の元嫁は、一緒に住んでいた地方に売ってなかったドクターペッパーを箱買いしていたのです。
フルメタ乙かと思いきや元嫁の地元柄(米軍基地のすぐ近く)、子どもの頃から親しんでいたそうで。
嗜好品の好みもそれぞれなのです。
418この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 18:54:35.19 ID:n0zikNCY
ブラックコーヒーは、お茶と同じ感覚で飲むものだと

佐々木さんは飲める?飲めない?
419この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 21:36:11.13 ID:Ko5NDQa2
>>419
私の中の佐々木さんは砂糖入れる派、キョンはブラック派なのです。

「親友、古来よりコーヒーというものはだね。」
「俺には甘ったるくて飲めねえ。ついでに言うとここは日本だ、親友。」
「大体ブラックのコーヒーなんて日本人だけなのだよ。」
「苦味がいいんだろうが。騙されたと思って飲んでみろ。」
「騙された。」
「まだ口もつけてねぇよ!」

という具合なのですw
420この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 21:56:10.40 ID:hapwle+r
>>416 読んでいただきありがとうございます。鶴屋さんはこだわらない人だから、
どっちでもいいだろうと思ってそうしてみました。その代わり、谷口が周防の婿
養子になりましたが。初めてSSを書いてみましたが、やはり文章を書くというのは
大変です。作家さん達はすごいと思います。ほかの人の書かれるSSもすごく楽しみ
です。
421この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 22:49:50.69 ID:n0zikNCY
>>419
駄々っ子佐々木さんかわいいw
ワタクシも、佐々木さんは砂糖とついでにミルクもたっぷり派だと確信してますですよ

>>420
ずいぶん長いこと楽しく読ませて頂きました
良さ気なネタがあり、かつ気が向いたらまた書いてくださいまし
422この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 23:05:43.71 ID:NrJXhB8Y
コアップガラナが地元に無くなって寂しい思いをしていたが
ドクターペッパーが発売されて「ああ、これこれ」と思ったにもかかわらず
あまり飲まないうちにドクペを扱っている自販機もへりつつあるこのごろ
ググるとチェリーコークも同じ味だと書いてある
あれが好きな奴はわが田舎町にもある程度いると言うことなのか
コアップのあのビンがマイナーっぽくて好きなんだよ
423この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 23:30:35.35 ID:N9hQardQ
>>418
中学時代の佐々木さんはその年特有のアレを患っていたから、
ちょうど>>417みたいに無理してブラック飲んでた派だね、俺は。
でも本当は甘党。

>>420
完結おつ!
分裂一冊でSOS団女子と同等以上の存在感に取り憑かれてしまった自分にとって、
あったかもしれない1年間を通じた話で完結したのは初見かもしれない。
主要なキャラほとんど出して、他ヒロインの見せ場もあったしね。
登場人物リア充ばっかだったな〜。

おそらくここの住人さんで微妙に違う理想の佐々キョン像があることが伺えるので、
特に投下が増えてきた去年のいつ頃あたりからまたこのスレには楽しませてもらってます。
424この名無しがすごい!:2013/03/28(木) 23:54:14.74 ID:/tPMkb3Y
,こんばんは
425この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 00:36:46.47 ID:X/hZFECE
おやすみ
426この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 02:09:17.72 ID:y2Te890e
皆様の話が膨らんで良かったのです。
『日常』さん、完結お疲れ様でした。完結をリアルタイムに見れて良かったです。

週末恒例のネタ拾いを始めたいと思います。

先着二名様で
見たいシチュエーションと二人の関係をご記入お願いします。
427 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/29(金) 08:01:25.50 ID:dnOu9WHs
おはよう
428この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 08:19:20.19 ID:lOX7EeLm
日常シリーズ完結おつです。
次は未来日記inキョン佐々木ですかね。
429この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 12:17:37.65 ID:rQHW+amE
>>426
SOS団の罰ゲームで、キョンが中学校の卒業アルバム拝見されてる所に佐々木さん登場
430この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 16:20:57.98 ID:X/hZFECE
キョンのアルバムは見たい
431この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 17:11:01.00 ID:aZiR6K3d
お知らせ

市原警察署の生活安全課の帰化人創価警官の指導の元、
入学式から2週間ほど、在日の創価学会員を主体とした自称防犯パトロールが、
2週間ほど行われることになりました

生活安全課の指導であることと、パトロールであることは、
絶対に公言してはいけないとの指導も、帰化人創価警官より出ています

期間中は2人組の在日の創価学会員が、頻繁に創価批判者の自宅周辺を、
うろつき回ると思われます
日本人の方は、充分に注意してください
432恋愛出来ない君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS:2013/03/29(金) 19:55:38.44 ID:s8iI6e82
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS プロロ−グ。

 例えばの話。出会った時が少しずれていたなら、君と僕の間には、どんな物語があったのだろう。世界はひとつの選択で
無数の分岐点が生まれて来る。君と僕にも星の数よりも多い物語があるのかもしれないね。
 少し違った世界、少し違った出会い、そこにある君と僕との物語。
 想像してみるのも楽しいね。でも、君と別れる物語は勘弁してほしいね。
 え、俺もそんな物語は嫌だって。嬉しい事を言ってくれるね。でも、それはこの世界の君だから言える言葉。他の世界の
君は……いや、僕もかな。
 違う世界の僕らがどんな物語を紡いでいるのか、少し見てみようか。

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−------------------------------------

 新しい学園生活も、二か月を過ぎてくると、新しい友人が出来たり、その繋がりからまた新しい友人関係を作り出して、
交友関係は広まっていく。そして場合によっては、それは一つの集団になってく。
 光陽学園に通う私のクラスにも、そんな集団があり、その中心にいるのは、渦宮ハルヒ。東中より入学したと言う、まる
で夏の太陽のように輝く美少女だ。
 そして、彼女に寄り添うように、常に側にいる、いつもさわやかスマイルが特徴の古泉一樹。光陽学園一のハンサムで、
女子生徒のファンもかなりいる。
 もう一人は周防九曜。涼宮さんとは対称的に、夜に輝く月を連想させる、あまりしゃべらない、漆黒の長い髪が特徴の美少女。
 彼ら三人は、この学校の創立者の一族である先輩達とサ−クルを作って、色々とやっているらしい。
 名前が奇妙な名前で、SOS団と言うらしいのだけど、「学生生活を多いに楽しむサ−クル」の略とか聞いている。いまいち
良く分からない。
 おもにコンパが活動の中心だとも聞くけど、良くはわからない。正直にいえば、あまり関わりたくはないのだ。

 実を言えば、涼宮さんの事は高校以前から知っている。小学生の時、彼女と一緒の学校だったのだ。そのころから彼女は輝い
ていた。少し憧れを持っていた。
 ただ、中学に入る前に私の両親は離婚して、名前も変わり、中学は別々になったので、彼女は私の事は記憶にも無いはずだ。
 さっき、関わりたくはない、と言ったのは、彼女に関わりたくないと言う意味ではなく、SOS団のやっている事に関わりたく
無いと言う意味だ。
 彼女は私にサ−クル活動に参加しないか、とよく誘いを掛ける。でも、私はその手の事が苦手なのだ。正直にいえば、異性とつき
会うのが苦手なのだ。
433この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 20:03:02.26 ID:y2Te890e
>>429
把握。明日には上げます。

>>432
おお?!新連載開始ですか?
434この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 20:44:25.73 ID:rQHW+amE
>>432
今回は完全にパラレルな別世界ぽい
最初ハルヒの苗字が『渦』宮になってたのが前作の長門『優』希みたいな伏線かと思ったけど、ただの間違いのようなので脳内補完しときますね
ついでに、sageは半角ですよ〜

>>433
期待してまつ(・∀・)ノ
435この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 21:57:47.29 ID:VobFTy6r
>>434 すいません、単なる字の間違いです。友人のパソコンでうちこんだんですが、
操作を間違えました。sageもちゃんとなっていなかったようですね。
436この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 22:21:04.05 ID:y2Te890e
気が向いたら書くかも知れない、魔王佐々木と盗賊キョンシリーズプロット

魔王の侵攻により、滅んだ人間界。
世界なんて靴の裏よりもどうでもいい盗賊キョン。酒場で依頼されて忍び込んだ魔王城で、キョンは大変なものを見てしまいました。
魔王は学校の同級生だった、佐々木だったのです。
夜な夜な密会と依頼を繰り返し、少しずつ結ばれていく二人の、ハートフルコメディファンタジー。

モチーフは、ロマサガ2のジェラール様とキャットw
437『卒業アルバム』:2013/03/29(金) 22:47:37.25 ID:y2Te890e
寄せ書き。

学校は離れるが、ずっと友達でいようぜ!
須藤

また遊ぼうな。
中河

高校でも宜しく!
国木田

キョン
キミと進路は離れるけど
僕達が築いた友情は
高校でスタートする
生活でもきっと続くと信じている。
佐々木

SOS団の罰ゲームで、卒業アルバムを持ってきたわけなんだが、何故か空気が最悪だ。
皆揃ってお通夜の雰囲気なんだが……。

別に至って普通のアルバムだぜ?
オリエンテーリングだって端に少し写っているだけだし、中総体だって中河の応援に行った時に軽く写っているだけだし。
体育祭だって文化祭だって、合唱コンクールだって修学旅行だってそうだ。
こんな普通のアルバムを見て、何故こいつらはこんなに凹むのかね?

「……バイトが入りました……」
古泉が席を立つ。何故お前まで暗いんだ?!

※ここからは第三者視点。
写真。オリエンテーリング。
楽しそうに弁当をつつきあう二人。見ているほうが微笑ましくなる、初々しいカップルのそれだ。

写真。修学旅行。
大部屋の写真にさりげなく映る二人。寝そべり本を読み、まったりと過ごしている。佐々木もキョンも、心底リラックスした様子だ。

写真。中総体。
中河のトライの後ろで、興奮しながら手を繋いでいる二人。

……などなど。
想定はしていた。しかし。ここまでとは予想外だ。
今なら瞬獄殺が出来るかも知れない。いや、獅子咆哮弾も可能だろう。ハルヒはそう思った……。
438『卒業アルバム』:2013/03/29(金) 23:34:28.24 ID:y2Te890e
「おや、キョン。涼宮さん達も。皆さんお揃いで。」
佐々木がハルヒ達に声をかける。
ハルヒは、噛みつきそうな。長門は絶対零度の。みくるは泣き出しそうな視線を佐々木に送る。
「アルバムかい?これはまた懐かしい。」
しれっ、とその視線をかわし、佐々木はキョンの横に座ろうとしたが、長門に引っ張られ、女性が座る席側に引き摺られた。
恨みがましい目で長門を見る佐々木だが、長門はどこ吹く風といった表情である。
端から見ると針のむしろにいるキョンだが、キョンもまた普段と変わりはない。
「佐々木、何か飲むか?」
とまで言う始末である。
鈍感も極めれば罪。キョンの場合は愚鈍というよりはある種、自分を理解していない、といったほうが正しい。
人の事は良く見えて、気配りも出来る。しかし、こと自分の事になるとてんでダメ。そんなタイプだ。
「すまん、少しトイレに行ってくる。」
キョンが席を立ち、トイレに向かう。
キョンがトイレに入ったのを確認し、ハルヒが寄せ書きのページを開けた。

「宣戦布告、でいいのかしら?」
「くっくっ。御随意に。」

キョン
キミと進路は離れるけど
僕達が築いた友情は
高校でスタートする
生活でもきっと続くと信じている。

斜めに記された、佐々木の『宣戦布告』。いや、ハルヒが遅かったのかも知れない。

「彼の個人的な卒業アルバムに、誰が載るか。賭けてみる?」

北高の卒業式。キョンの隣で写真に映るのは――――

END
オチは皆様にお任せする方向で。
「僕と写真ですか?……いえいえ。光栄ですよ。それでは写しますね。
んっふ。いい笑顔です。……流石に言っていて面映ゆいですね……。これからはずっと一緒です。愛してますよ、キョンくん……」
でない事を祈りますw
439恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/03/29(金) 23:37:53.79 ID:VobFTy6r
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その1

 「キョン」
 放課後、図書室へ向かう俺に声をかけてきたのは、北高に入学してからできた友人で、クラスメ-トの谷口だった。
 「お前、まだ帰らないのかよ」
 「ああ。これから図書委員の仕事が残っているんでな。今日は俺と長門が当番なんだよ」
 長門有希は俺のクラスのもうひとりの図書委員で、うちの学校は持ち回りで、放課後の貸出・管理当番がまわって
くるのだ。
 「何だ、奥さんと一緒かよ。まあ、ゆっくりやんな」
 谷口がニヤニヤ笑ってやがる。一発ケリを入れたいところだ。

 「俺に声を掛けてきたのは何か用事でもあるのか?」
 いささか不機嫌な口調で俺は谷口に尋ねる。
 「おお、そうだ。肝心なことを忘れていた。キョンよ、今度の土曜日、合コン行かねえか?」
 また、合コンの話か。俺はその手の話はは苦手なんだよ。前に言わなかったか?
 「それは知っている。だがよ、キョン。俺を助けると思って参加してくれないか?この前知り合った光陽の女子生徒
が俺を気に入ってくれたんだよ。チャンスは失いたくないんだ、な、頼む。人数が足りないんだよ」
 足りないんだったら国木田や藤原に頼んだらどうだ?あいつらの方が相手側も喜ぶと思うんだが」
 国木田は俺の中学時代からの親友、藤原は、生け花をやっている俺の母親がよく利用する花屋の息子で、学校は別だが
昔から知っている俺の友人だ。
 「それでも男のほうが足りないんだよ。女子は阪中と橘を何とか口説いたんだが、男があと一人、な、頼むよ」
 お前は合コン手配人か?だいたい光陽が相手なら、希望者多いんじゃないのか?
 「あそこは進学校でおまけに金持ちとか多いじゃないか。皆怖気づいてるんだよ。相手側は気にしていないんだけどな

 谷口のしつこさに根負けして、とりあえず数合わせでよければという条件で、俺は渋々いくことを承諾した。
 正直なところ、俺は合コンが苦手だ。というより、女性と付き合うとか、そういうことに、一種の拒否反応がある。
 原因はなんとなくだが、俺のトラウマが元だろうと思う。簡単に言えば、失恋が原因だ。
 失恋といっても、相手に好きだといったわけではない。言う前に相手はいなくなってしまい、しばらくの間、大きな
喪失感にとらわれたことがある。
 そのせいで、今でも俺は恋愛が苦手なのだ。

 図書室に来ると既に長門が先に来ていた。
 「すまん、遅くなった」
 「大丈夫。私もさっき来たばかりだから」
 メガネをかけた、物静かなクラスメ-ト。この学校で初めて机を並べることになったのだが、実は長門とは中学時代に
何度か会っている。
 中学時代も俺は図書委員を二年間務めたのだが、うちの県は学校間の交流が盛んで、図書委員は県単位で交流し、活字
文化の振興を図るという取り組みをおこなっている。その会合でよく顔を会わせていたのが長門で、おまけに俺が妹と利用
する県立図書館に長門も来ていたので、その頃から話はしていた。
 北高に入り、同じクラスになり、俺と長門は友人になり、よく話すようになった。普段、長門も喋る方ではないが、俺とは
比較的喋っている。たまに遊びに行ったり(とは言っても、長門の従姉妹で、これまたクラスメ-トで委員長の朝倉涼子が付いて
くるが)、図書館に行ったりすることはある。
 前にその様子をたまたま谷口に見られ、それ以来、谷口はなにを勘違いしたのか、ああいう馬鹿げた発言をしている。

 今日はあまり本を借りる生徒も少なく、俺達は少し早く図書室に鍵をかけ、管理室に鍵を返しに行った。
 校門を出て、北高名物の長い坂を降り、しばらく歩いて、当番の日に時たま寄るカフェに入り、コ-ヒ-を飲み、話に興じる。
 それから長門の家であるマンションの入口まで送り、それから自宅に戻った。
 
440この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 23:59:23.90 ID:VobFTy6r
>>433 またよろしくお願いします。題名は恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS
で統一したいと思います。読んでいただき本当に感謝感謝です。

 今回、物語の都合上、藤原の名前を創作させていただきました。藤原ファンの皆様、すい
ません 。藤原みつるです。前の物語では藤原と朝比奈みくるは終盤以外はたいして出ていない
のですが、今回は彼らは物語のもう一つの核です。
441この名無しがすごい!:2013/03/29(金) 23:59:41.12 ID:0Yq8y2ea
>>432
まさかの新シリーズw
気が向いた時に新作でもと思っていただけにちょっとしたサプライズ。

>>438
他のみんなは不特定多数宛ととれるのに佐々木さんだけ私信やん完全にw
酒入っていたからどこを斜め読みすればいいか数分わからなかったです。
それとこの想像させる終わり方は実は嫌いじゃない。
442ある日曜日、午前中の風景:2013/03/30(土) 01:00:34.88 ID:Bg7yDGf+
爽やかな日曜の朝。 いつもより少し日が高い。
俺は高校・大学を問題なく卒業し、そこそこ有名な企業に就職。
それから数年後に結婚し、研究職の妻と新居(といっても賃貸だが)で二人暮らし。

少し遅めの朝食。 まぁ、昨晩頑張りすぎたからな……何をかは聞かないでくれ。
普段の朝食はご飯なんだが今日はパン食。 俺はちょっと濃い目のブラック、妻はカフェ・ラテ。
妻は元々凝り性でわざわざサイフォン二台とフォームミルクのためのスチーマーを購入しやがった。
うまいコーヒーを入れたいと言って休みの日は近くの喫茶店で勉強しに通っているほどだ。

あいつがコーヒーを入れてる間、調理担当は俺である。
と言っても、ソーセージをボイルし、温野菜を蒸して、スクランブルエッグを作り、パンを焼くだけ。 簡単である。
さて、そろそろ全部仕上がるのだが……
「おい、こっちはもうすぐ出来上がるぞ」
「ああ、僕のはもうちょっとで出来上がるよ。 君の分はもう出来たから飲みながら待っててくれ」

妻は俺と居る時だけ昔と同じ喋り方をする。 こっちもそのほうが気が楽でいい。
ん、これで最後の盛り付けも終わり、と。 それにしても……

「……」モグモグ
「――」モグモグ

「なんでお前らがいるの? なんで出来たそばから食べてるの?」
「……一度にムグ、色々聞かれてもモグモグゴクン、答えられない。 それに今は食事中」
「――食事中の――おしゃべりは――ダメ。 ――行儀が ――悪い」

「ああ、そうね、ごめんなさいねって馬鹿。 よーし、長門に九曜、二人共そこに直れ」

「くっくっ、キョン、朝倉さんも喜緑さんも昨日からいないらしい。 それで遊びに来たんだってさ」
「は? なんで調理担当が二人揃っていないんだ?」
「……眉毛はツインテールと一緒に某バンドのコンサート」
「――ワカメは――未来から遊びに来た乳牛と――にょろ〜んと一緒に――温泉旅行」
「呼び方は突っ込まんぞ。 で、お前らは置いていかれたわけね。 ハルヒは確か……」
「古泉くん・森さんと一緒に社内研修で欧州だっけ。 そして残った近所の友人は僕らだけだった、という訳か」

「はぁ〜……やれやれ、しょうがねぇなあ。 足りないだろ? ほかに何か作ってやるよ」
「……大好き」
「――愛人に――なる?」

「へぇ……二人共そういう事言うようになったんだ」ニコッ
「」
「」

ふーん、気で景色が歪むって本当にあるんだなー
そしてこの日、俺はこの上なく素晴らしい土下座を二つも見ることができた
443この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 01:06:21.12 ID:Bg7yDGf+
>>418からの流れを見て勢いで書いてしまいました 失礼

>>440
新SS! 楽しみがまた出来て嬉しい限りです
444 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/30(土) 04:16:55.45 ID:8NfXXo0S
おつ
445この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 08:21:08.87 ID:A3n1hwfJ
>>437-438GJ!
話し言葉ではない、文字でも『キミ』になってたなにはそんな意味があったのね
時間を跨いで宣戦布告とは凄まじいw

>>439支援ん
行かなきゃ佐々木さんにも会えないからね、行く一択だね

>>442乙乙
新婚生活良いなあ(´ω`)
あんなお邪魔虫が2人も居たら、冷蔵庫の中身速攻消えてしまいそうですがw
446この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 17:01:01.84 ID:A3n1hwfJ
舞い落ちた桜の花びらが道に敷き詰められてて、まるで桜の絨毯だったのですよ佐々木さん
447この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 18:21:38.89 ID:/LmKsM9s
横浜が開幕連勝なのです!私は夢を見ているのですか……。
ばんてふ最高なのです!

まだリクエスト受け付けているのですよ。
448この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 20:13:56.65 ID:A3n1hwfJ
鷹だって綺麗に飛び立ちましたわさ!

既に一つネタ拾って貰ったから自重してるます…
449この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 20:44:04.24 ID:jzbm02vS
ベイ最高だよベイ
450この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 22:30:17.13 ID:6hdO4Thq
4/1ネタがあるじゃないすか。
451この名無しがすごい!:2013/03/30(土) 22:39:38.46 ID:/LmKsM9s
>>448
書き込みから察するに多分、地元はお隣なのです。

>>450
把握。エイプリルフールネタですね。
明日の夜には上げます。
452 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/30(土) 23:44:10.34 ID:WlPKw/tr
明後日がエイプリルフールですね
佐々木さん
453この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 08:01:28.33 ID:xq5toJcy
佐々木氏ね
454この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 08:45:52.84 ID:4B4+/z4e
佐々木さんおはよ
455この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 09:25:34.50 ID:Q06PTrpz
家で引きこもり三昧と思いきや、事務に頼まれて休日出勤ktkrなのですよ。
いきましたーというフガッ
456この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 14:46:04.49 ID:4B4+/z4e
キョン「もちろん佐々木だ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1364707437/

速報にあるのとは別らしい
457『0:00の攻防』:2013/03/31(日) 19:09:05.72 ID:Q06PTrpz
4月1日。快晴。絶好の花見日和。
「佐々木、お前が嫌いだ。」
「悲しいね。僕もそうだから。」
エイプリルフール。だからこそ言える冗談。
「公園に0時に来るなよ?」
「言われなくとも。」
時計は11時。
「じゃ、俺は家に帰るからな。」
「あぁ、キョン。もう会う事はないだろう。」
ニヤケ顔を必死に抑える佐々木。俺も精一杯険しい顔を作る。
「キミの大嫌いなサンドイッチを持っていかないでおくよ。
全くこんな日和じゃ花見なんて出来やしない。」
「全くだ。桜も散ったし、最悪の日和だ。」
フン、とそっぽを向き、歩き出す。
さて。0時に公園、と。佐々木が『大嫌いな』甘いココアでも持って行くかね。

「た、大変な事になったのです……!」
たまたま会った佐々木さん達の不穏な会話なのです……!あくまで私がここにいるのはたまたまなのですよ?
決して、バスケット片手に鼻歌を歌いながら歩いていた佐々木さんの動向が気になって後をつけたのではないのです。
なので警察に通報は勘弁してください。お願いするのです。

「……規定事項にない、不穏当な動きだな。」
僕は公園にいたんだが、桜の美しさにみくる姉さんを重ね合わせていたところに、まさかの不穏当な会話。
佐々木め。あんなに執着していた現地人をどうしたいのだ?理解不能だ。
橘が佐々木をつけているが、僕も後をつけるか。いずれにせよ、真意を質さねばなるまい。
……しかし、橘よ。お前は何故段ボールを被りながら歩いているんだ?

退屈しのぎに、エイプリルフールの反転をしてみたんだけど、なかなか楽しい。
普段絶対に聞けない言葉と、普段見せない態度。キョンの表情は、険しい顔を無理矢理作っていた。全く傑作だね。
さて、一時間どうするかな?キョンが『大嫌いな』あの喫茶店のテイクアウトのコーヒーでも買っていくか。
458『0:00の攻防』:2013/03/31(日) 19:32:48.69 ID:Q06PTrpz
道を歩いていると、好奇の視線に晒されている気がする……
未来人がつけている…たまたま方角が同じだけかも知れないけど…あの不自然極まりない段ボールは何だろう?未来人は、あの段ボールが気になるんだろうか?

あ、暑いのです……狭いのです……暗いのです……

……中腰で、よく佐々木の歩くペースに付き合えるな。佐々木が振り返った瞬間に段ボールを被って……。こいつも腐っても組織の一員というわけか。

……いい加減気持ち悪いな。振り切るか。未来人がいるなら、多分荒事にはならないだろうし。

は、走らないで欲しいのですよ、佐々木さん!走らないで!だ、段ボールが壊れてしまうのです!

……佐々木が走り出した。まぁ当然だろう。段ボールにストーキングされたら、誰だって気持ち悪い。

し、しつこい……まだ振り切れない……

佐々木さん佐々木さん佐々木さん佐々木さん佐々木さん佐々木さん佐々木さん佐々木さん

……段ボールが半壊していて、ツインテールが丸見えだ。しかし佐々木。いくら追い詰められているからとはいえ、友人なんだから気付いてやれ。あ。
橘は、段ボールを踏みつけて地面に派手に転んだ…………。受け身もへったくれもない転び方だ。顔面からダイブか。……見ている僕が痛くなる。
佐々木は、その隙に逃げ出した。

「びゃあああああああああああああああ!」

……こ、子ども泣き……!橘、お前は幾つだ……!

――――――――――――――――
「落ち着いたか?」
「なんとか……」
僕はやむを得ず、橘を近所の喫茶店に連れていった。僕は一言も奢ってやるとは言っていないんだが、橘はランチセットを制覇しやがった。
組織は資金難じゃないのか?僕は奢ってやるとは言っていないからな!
「……どうして佐々木さん達が、あんな喧嘩を……」
……確かにな。女性とは度し難い。しかし橘は本当に佐々木が大切なんだな。見ていて微笑ましい。
佐々木本人には欠片も理解されていないところなんか、特にな。
459 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/03/31(日) 19:55:20.68 ID:1snso1Jg
     , -‐- 、、
.    〃   ; ヽヾ.
    ハミ((メノリ从))
    | i(| ┃ ┃ |!|
    | トリ、'' ヮ''ノl'!|   いつになったら私の登場する三期放送するのですか!?
.   レ゙ {つ旦O リ   ちんぽこぽん
.    とく_/__l_j>
460『0:00の攻防』:2013/03/31(日) 20:04:17.30 ID:Q06PTrpz
「いずれにせよ、何か理由はあるはずだ。佐々木を見失ったというなら、0時に公園に行ってみたらどうだ?現地人がいるかもしれん。」
「……そうするのです。時間はあと15分なのですね!走ればすぐなのです!」
橘は立ち上がると、喫茶店から走って出た。全く嵐のような奴だ。
セットのコーヒーに口をつけ、昼前の時間を優雅に過ごした僕だったが……

「すまん。領収書切ってくれ。これは規定事項だ。」
「甲斐性なしですね、全く。」

私は心肺機能の限界まで走りだしたのです。
佐々木団は(ry
――――――――――――――――
横っ腹が痛いのですよ、佐々木さん…………
――――――――――――――――

0時。
「よう、待ち合わせきっかりだな。」
公園。俺はベンチに座り、歩いてきた佐々木に軽く手を上げた。
「くっくっ。なかなか楽しめたね。たまにはこんな遊びも悪くない。」
佐々木はベンチに座ると、バスケットを開ける。色とりどりのサンドイッチ。
「絶好の花見日和だ。」
「そうだね。キョン、桜が綺麗だね。」
佐々木が桜を見上げる。
「いや、お前のほうが。」
軽口を叩く。
「くっくっ。エイプリルフールは終わったよ。」
そう言いながらも佐々木の頬は桜色に染まっていた。

……そのあとに来た橘から、佐々木共々えらい剣幕で叱られ、その橘が藤原に殴られて引き摺られて行ったんだが、一体何だったのかね?
「さて、来年は何をするかね?」
「くっくっ、気が早い。来年の話をすると鬼が笑うよ、キョン。」

END

きょこたん、ポンジーを絡めてみましたw
461この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 20:38:01.47 ID:HE+0ZJVH
>>456
文章と展開がちょっと……誤字もひどいね 耐え切れなくて閉じてしまった

>>460
きょこたん・ポンジーはいじり甲斐があっていいよね
はた迷惑なバカップル乙
462この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 21:12:57.90 ID:4B4+/z4e
>>460おつおつ
子供っぽい遊びに勝手に振り回された挙げ句、八つ当たりをかますきょこたんは、冷静に事態の収集を図った藤原への褒美という形で退場してもらうのが宜しかろうw

>>461
一応まだ追ってるけど、佐々キョンではなくハルヒsageが主みたいね
閉じたとしても仕方ない
463この名無しがすごい!:2013/03/31(日) 22:28:44.49 ID:bkkxgwh+
>>460
ネタ拾いサンクス。
ドラえもんの「ウソ800」思い出したw
464この名無しがすごい!:2013/04/01(月) 01:38:49.37 ID:zUZUHwQM
とりあえずPart.69分だけまとめWiki更新。
新年度早々リアルで失態するわけにもいかないので、取り急ぎ失礼。
465この名無しがすごい!:2013/04/01(月) 07:17:27.72 ID:xdI7ku8G
>>464
乙です!
466 【中吉】 :2013/04/01(月) 12:19:43.97 ID:fSYXl9rE
4月1日だし、佐々木さんに大凶を!にしようかと思ったけど素直に大吉をー

>>464
乙!
467この名無しがすごい!:2013/04/01(月) 13:29:38.50 ID:2CLqf00D
>>464 ご苦労様です。乙乙!!
468 【だん吉】 :2013/04/01(月) 18:30:04.28 ID:fSYXl9rE
もう一回!
469 【大吉】 :2013/04/01(月) 18:31:56.75 ID:fSYXl9rE
まだまだ!
470 【大吉】 :2013/04/01(月) 19:54:57.40 ID:SgnJBs3z
おみくじ
471恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/01(月) 20:48:34.47 ID:2CLqf00D
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その2
 
 ”……みつるくん……遊ぼう……わた……おねえちゃ…”
 小さいころの夢。ふわふわしたかわいい女の子。僕を呼ぶやさしい声。遠い日の記憶。
 あれは誰だったのだろう。

 土曜日の朝。
 目覚まし時計の音で僕は目を覚ました。
 起きると同時に匂う、色彩々の花の香り。
 自宅が花屋の店舗兼住居である我が家では、常に花の匂いが漂っている。
 土曜日は我が家は店休日で、金曜日の夜に花はかなり売れたので、残っている花はほとんどないのだが、香りは
残り続けているのだ。
 母親はまだ眠っているようだ。うちは金曜の夜は遅くまで営業している。駅前の繁華街に近い為、花束や開店祝
い等の注文が金曜の夜は多くなる為だ。

 とりあえず、起きて顔を洗い、その後朝食の準備をする。自分の分と母親の分の2人分だ。
 僕には父親がいない。自分が生まれて直ぐに亡くなってしまったそうだ。それ以来、母は実家の花屋を継いで、
働きながら僕を育ててくれたのだ。
 週に3回は僕も仕事を手伝う。中学までは祖母がいて母と二人で店を切り盛りしていたのだが、高校に入る直前
に倒れてそのまま亡くなってしまった。
 
 今日は店も休みということで、僕は出かけることにした。まあ、約束があるからなのだが。
 僕が入学した北高のクラスメ−トの谷口から、合コンに誘われたのだ。
 『お前だったら向こうも絶対喜ぶからさ。可愛い子もくるぜ』
 おだてられて、つい行くのを承知してしまった。それに、まあ彼女も欲しいといえば欲しい。出会いは多い方が
いいわけで、目指せ、リア充である。
 待ち合わせの場所にした駅前の広場には谷口とクラスメ−トの国木田、橘と阪中、それと意外な人物がいた。
 「よう、藤原」
 「あんたが来るとは意外だね」

 キョンと言う奇妙なあだ名で呼ばれている僕の友人は、苦笑いを浮かべた。彼とはお前、あんたで呼び合う仲で
ある。竜胆の花が好きだと言う友人は、彼の母親とならんで我が家の常連客である。
 
 「谷口の粘りに負けたんだよ」
 「あんたもこの機会に彼女になる女性でも見つけたらどうだ?」
 「どうかね。こっちは只の人数合わせで来ているんだ。出来るとも思わないがね。」
 思わず僕は笑ってしまった。
 
 「皆揃ったからそろそろ行くか」
 「谷口、会場はどこなんだよ?」
 「時間城て知っているか?最近オ−プンしたアミュ−ズメント施設さ」
 「いや、良く知らん」
 「いって見ればわかるさ」
472 【大凶】 :2013/04/01(月) 21:10:15.45 ID:lRH6QRZl
 
         佐々木。俺たちは友達だよな!
それは       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
どう解釈すればいいんだい?
 ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      , -‐-U       ,. ‐-ー- 、
     ,'. /  ト、 ヽ.     ノ /    ヽ
.     i. ((从ソ 从〉    ノハハハハハ !
     l (|┳ ┳i!l      !|─ ─ ,iリ)!
.    ハNヘ '' ヮ''ノハ!   .  ’ 、 - ,ノル´
        i(とス)         〈i゙|†'|´{'>       ゴゼンチュウ ノ
sage ハ   /ュュュュゝ        i´T `i`    ∧∧   デキゴト デアル
ハンカクデネ 〈__八_,〉 .      〈_,八__〉   (-x- ) )〜
473この名無しがすごい!:2013/04/01(月) 21:24:12.03 ID:IBYedRzP
        , -‐- 、      ,. ‐-ー- 、
       ,'..#  ト、 ヽ.    ノ /    ヽ
   .    i. ((从ソノ从〉   ノハハハハハ !
       l (|;;;;;;;;;;;i!l     !| へ へ iリ)!
  ”;..   ハNヘ  (フ.ノハ! =3  ’ 、 ワ ,ノル´
:・・・≪≫===⊂)"ー=========⊂}゙|Y|´{つ 
 ∴・      /ュュュュゝ .      i´T `i    ∧∧
・”,        〈__八_,〉       〈_,八__〉   (-x- ) )〜
474この名無しがすごい!:2013/04/01(月) 22:28:16.09 ID:fSYXl9rE
>>471支援
まだ序盤も序盤だね

>>472
期待と不安が入り交じる午後になりそうですね佐々木さんw
475この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 19:12:37.18 ID:9ag+AmI7
今日は天気がスッキリしない一日でしたね佐々木さん
476この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 20:57:28.51 ID:DIFp2UUc
近々、出張で神奈川に行くのです。
ベイスのチケットを経費で落としてと頼んだら、経理から大目玉食らったのですよ、佐々木さん。
477この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 21:26:16.41 ID:9ag+AmI7
そらそうでしょうよw
DeNA社員なら、福利厚生の一環として認められたりするのでせうか
478恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/02(火) 21:37:44.48 ID:8GY9AVVR
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その3

 時間城は、平たく言えば、ROUND1とレストラン、大型書店とシネコン、物販等が合体した大型の複合商業・遊戯施設である。
 撤退した百貨店の跡地に開業した施設は、家族連れ、カップル連れ、あるいは気の合う仲間同士の遊び場として、多くの客を集め
ている。ただし、此処に来るのは俺も初めての事だった。
 合コンの会場になったのは、広々としたカラオケパ−ティル−ムで、光陽学園、北高、それと他校の学生が合わせて20人程来て
いた。
 此処のカラオケの売りは、併設のレストランの本格料理を味わえるということで、運ばれてきた料理のレベルはいずれも高い物だ
った。これだけでも、此処に来たもとは取れそうだ。正直、俺に彼女なんて出来るわけがないのだから、他の事で楽しまなきゃな。

 「ようこそ、皆さん、サ−クル・SOSの集まりへようこそ、今日は思いっきり楽しんでくれっさ!」
 司会なのか主催なのかわからん、明るい美人の言葉により、とりあえず合コンは始まった。
 谷口によると、このサ−クルの主催者は、先程挨拶した光陽学園の二年生、鶴屋さんと三年生の森園生さんと言う人だそうだが、
まとめ役は、谷口の東中時代の同級生・涼宮ハルヒという一年生らしい。
 谷口が指さした先に、カチュ−シャを付けた、かなり美人のポ二−テ−ルの女の子がいた。そしてその隣にかなりハンサムな爽
やかスマイルを浮かべた男子生徒。古泉一樹とかいうその男子は、女の子の視線を集めまくっている。うちの橘京子も、目がベタな
ハ−トマ−クになっていた。
 
 「谷口、お前の目的は誰だよ」
 俺がたずねると、谷口は髪の長い、少し小柄な女子生徒を示した。なんとなく、俺の友人・長門有希に感じが似ている様な気がする。
 「周防九曜、て言うんだ。かなり美人だろう」
 しかし、光陽は美男美女が多いのかね。その他の奴らもなかなかのレベルだとは思う。
 こちらだって、橘と阪中はレベルが高いし、藤原もなかなかの男前だし、国木田は別名「ショタ木田」とも影で言われる美少年だ。
まあ、俺と谷口で、レベルを下げているのかも知れんが、しかし谷口は周防という女子生徒とかなり親しく話している。それを考える
と、俺は来なかった方が良かったんじゃないかという気持ちになった。

 場は多いに盛り上がっていて、それぞれ気に入った相手がみつかったらしく、国木田は司会の鶴屋さんと、藤原は何とも愛らしい感
じがする光陽の女子生徒と、橘は他にも女子がいたがハンサム野郎の古泉と、阪中は逆に二人の男子と話していた。
 カラオケやゲ−ムで盛り上がる空気の中、なぜか自分の気持ちが冷めた状態にあるのがわかった。
 ”すこし離れておこう”
 目立たない様に席を移動して、一つ息をつく。いまの気分は傍観者のそれだった。

 「隣、空いているかい」
 その声に、俺は我に返った。
 俺に声をかけて来たのは、おそらく十人中九人は美人だと判断するような、美しい女の子だった。

 「あいてるよ。誰も来ないとは思うが」
 俺の言葉に、その女の子はくっくっくつと、差もおかしいと言うように笑った。
479この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 22:02:01.70 ID:DIFp2UUc
>>477
もしそうなら転職したいのです。地元だと年一回、県営球場に来るかすらどうかなのです。
お隣りなら交流戦があるのですが、せっかくならセ・リーグ同士が見たいのですよ。

せっかくなので、ストックのあるソフトボールネタの短期連載を書くのです。
480この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 22:21:11.61 ID:9ag+AmI7
>>478支援
女子のLvが凄まじく高いなー
カプは前作と同じで固定ぽい?

>>479
軽率な行動はお控え下さいとしか(^_^;
短期連載楽しみにしてますですよぅ
481この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 22:32:02.11 ID:MKtcsiy/
>>480 何人かはおなじ、何人かは別です。
482この名無しがすごい!:2013/04/02(火) 22:51:00.20 ID:9ag+AmI7
>>481
478と同じ人かな?了解です


少し早いけどおやすみなさい
483『バッテリー』:2013/04/02(火) 23:10:11.01 ID:DIFp2UUc
『辞めたい理由』
※キョン子注意。キョンとは双子設定。

県立北高校女子ソフトボール部。同校史上最強と誉れ高いチーム。
これは、そのチームにいる控えピッチャーと、控えキャッチャー。そして控えキャッチャーの双子であるマネージャーの物語。

剛球投手、長門有希。その女房役、朝倉涼子。意外性のファースト、朝比奈みくる。守備職人のセカンド、橘京子。恵体剛打のスラッガー、サード鶴屋。鉄壁のショート、周防九曜。レフトに俊足阪中、センターには5ツールプレーヤー、涼宮ハルヒ。ライトに巧打の喜緑江美里。

「中学でソフトボールは辞めるはずだったのに、どうしてこうなった。」
ポニーテールの少女…キョン子はレガースをつけながら溜め息をついた。
「俺が知るか。というよりは、俺を巻き込むな。」
キョン子の双子であるキョンは、盛大に溜め息をつく。
「愚弟が。どうせハルヒか長門に鼻の下伸ばして入部したんでしょ。」
「それは違うぞ、愚妹。」
この二人。お互いに自分が兄姉といって譲らないのであるが、そこはどうでもいい話だ。
「キョン子、用意はいいかい?」
「ああ、佐々木。今行く。」
レガースをガチャガチャ鳴らし、キョン子がブルペンに走っていく。その後ろ姿を見守りつつ……
「はぁ……仕事すっか。」
キョンは大量にある洗濯物を見て溜め息をついた。
汗まみれのシャツに、靴下。中には下着を出すバカもいる(確信犯だが)中、キョンは洗濯物を洗濯機にぶちこむ。
谷口あたりは「あの美人達の汗にまみれたものを触れるなんて」と羨ましがっていたが、キョンにしてみると代わってやりたかった。
汗や匂いに男女差はあまりない。感覚の違いだ。
「うおっ…!くせぇ!」
匂いフェチには天国だろうが、キョンには地獄以外何物でもない。
さっさと洗い乾かし、とっとと帰りたいキョンであった。
484 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/03(水) 07:22:58.64 ID:WBHztphH
はげ
485『バッテリー』:2013/04/03(水) 09:54:32.77 ID:osjrBx12
投球練習をする佐々木。
それを受けるキョン子。
中学からの恋女房。
この二人がスタメンになれない理由は、長門、朝倉の実力もさることながら、二人の欠点にある。
佐々木は、イップス。
キョン子は、打撃が下手すぎる。
この欠点は、とりわけキョン子が重症だ。
中学時代、通算打率は1割、ホームラン3本。ヒットの半分がホームランという、当たれば飛ぶバッター。因みに他は全て三振。ゴロひとつない。おお、もう……。
キョンが皮肉で
『振り回〜せ キョン子 キョン〜子〜♪
確かに三振多いけれど♪
振り回〜せ キョン子 キョン〜子〜♪
当たればホームラン♪』
と、生稲晃子の『麦わらでダンス』調にうたったところ、それが彼女のヒッティングマーチとして定着。試合で打席に立てば、ベンチからまで歌われるというネタキャラぶりである。
キョン子の名誉の為に言っておくと、キャッチャーとしてであれば、朝倉よりも上手い。
インサイドワーク、リード、どれを取っても非凡であり、手首が強く、肩も強い。ただ打てなく、性格的に扱いづらいだけだ。
「ソフトなんて辞めたいんだが……」
それがキョン子の口癖だ。

佐々木もまた、高校時代は勉強に集中しようと考え、ソフトボールを辞めようとしていたが……
「頼む!佐々木、あたしとバッテリーを組んでくれ!あたしゃ長門の球を受けるのは嫌だ!」
というキョン子の泣きつきに遭った。
「長門さん?ああ、あの有名な剛球ピッチャーか。彼女も北高なのかい?」
キョン子は入学初日に長門に捕まり、長門のマンションで長門に一晩説得されたのだという。
「あなたは私とバッテリーを組むべき。……許可を。」
と、長門に無表情に迫られ、朝倉のにこやかな笑顔に隠れた殺意を向けられ、泣きながら承諾したのだという。
「……どうしようもない奴だね、キミは……。でも、イップスを抱えたピッチャーが、使い物になるのかね?」
「あたしのリードなら、佐々木のイップスだって最小限に抑えきれる!あたしゃあんな球を受けて指を折りたくない!」
と泣き落とされ、渋々承諾し、入ったソフトボール部。入った先は……
「「なんだ、ただの最強チームか。」」
という、何のために自分がソフトボールなんかやるのか、理解出来ない位のチームである。
「いつ辞めてもいい」
という条件を取り付け、二人は入部したが……
「監督ー!ジャーマネ連れて来たんだから!」
「離せコラァーッ!涼宮ぁーッ!」
「ぐ、愚弟……!」
「キョン……!」
……と、退部しようにも出来ない状況になり、今日に至る。
ほっとくと、涼宮ハルヒか長門有希に、キョンが喰われる。それが二人の共通認識だ。
486『バッテリー』:2013/04/03(水) 09:57:45.64 ID:osjrBx12
戦略や技術指導などは、監督である森と、もう一人のマネージャーである古泉一樹の仕事だ。
橘京子は古泉を見て一目惚れしてしまい、諸先輩方を押し退けレギュラーに定着した。呆れた努力家である。
キョンは雑用。お茶汲みから始まり、事務処理や洗濯などを一手に引き受けている。ブツブツ文句言いながらもきちんと役割をこなすのが彼らしい。
フラグ建築士、フラグクラッシャーの技量は健在のようで、ハルヒ、長門のアプローチに対するスルースキルは、最早芸術の領域である。
「ハルヒ、お前動き悪いぞ。あ?筋肉痛?……ったく。横になれ。マッサージしてやる。」
「長門、肩を痛めてないか?アイシングしてやるから、こっちに来い。」
これに味をしめた二人だったが、二匹目のドジョウは無かった。
「キョン!腰揉んで!」
「肩を痛めた。冷やして欲しい。」
「丁度良かった。ほれ、部費でマッサージの機械とアイシングのマットが落ちたんだよ。」
「」
などなど。
こきつかわれるので、後任のマネージャーが入ればすぐにでも辞めたいキョンである。
因みに古泉とは仲が良く、仕事がない時は二人で盛り上がっている。
「今度、谷口、国木田、藤原と遊びに行こうぜ。」
「んっふ。また全敗ナンパですか。そういえば田丸さんに彼女が出来たみたいですよ?」
「マジかよ!はぁーあ、彼女欲しいなぁ。」
「全くです。僕はあなたほどモテませんし。」
「ほざけ、橘や阪中さんなんかお前にベタボレじゃねぇか。モテる奴は言うことが違うぜ。」
「それはないですよ。涼宮さん、長門さん、佐々木さんの三人に好かれているあなたこそモテモテでしょう。」
「ねーよ、馬鹿。」
「こっちも同様ですよ。」

フラグをバッキバキにへし折られた五人が、大地に膝と手をつく。
「ぜ、前途多難っさね!ハルにゃん、ゆきっこ、佐々にゃん、阪中っち、きょこたん!」
「……鈍いって罪よね。あのマネージャー二人、頭かち割って中身覗いてやろうかしら?」
「ふええ!朝倉さん、ナイフはだめです!」
「愚弟が。あたしゃあの中なら藤原がいいかな?古泉じゃ阪中さんと橘に殺されそうだし、国木田だとガキ臭いし。愚弟と谷口は論外で。」
「――面食い――――」

なんだかんだと仲の良いソフトボール部であった。
487この名無しがすごい!:2013/04/03(水) 12:28:42.44 ID:l0UFntE6
つ⌒C
ソフトボールだけにー
488『バッテリー』:2013/04/03(水) 17:01:56.24 ID:osjrBx12
※クロスオーバー注意

練習が早めに終わり、キョンと古泉は谷口、国木田、藤原と合流した。ファミレスでだべり、そこはかとない非リア臭と童貞臭さを漂わせる集団。
ザ・男子高校生の集団である。

ソフトボール部の試合が迫り、相手は石門高校という新設高校らしい。
エースの牧瀬が中心のチームのようだ。データの委細は不明。ただ、微に入り細に入ったデータを駆使しながら戦うらしい。
らしい、というのは、確定したデータが何も無いからである。
いやらしい戦略を立て、勝利を貪欲に目指してくる。それだけが確かな情報だ。何かと顔の広い谷口曰く、この石門高校のマネージャーは男であり、この男が戦略、戦術を組み立てているのだという。
「フゥーハハハって笑い方をするらしいな。確か名前が鳳凰院凶真、だったはずだな。」
高校生にもなって厨二はやばかろう。そう考えるキョンと古泉。
「あー、彼女欲しいよなぁ。」
藤原が机に突っ伏す。
「全くだよ。」
国木田が溜め息をつく。因みにこの二人。見事なハチクロ状態。
キョン子→藤原→鶴屋→国木田→キョン子
どこに手をつけていいのかわからない状態である。
国木田は、キョン子の為だけに北高を受験。中学時代からキョン子を追っている。
高校で藤原と出会ったキョン子は、藤原に恋をした。イケメン、ヘタレ、Sっぽいのに実はどMという、彼女の好みのどストライクだったようだ。
藤原はキョンと古泉と親しくなり、両親の離婚から離れていたみくると再会し、たまたま近くにいた鶴屋に一目惚れ。性格を知り、ますます熱を上げる。
鶴屋は、昔から国木田が好きだという。
では反対は。
キョン子は国木田については、ただの弟の友達。
国木田は鶴屋については、ただの幼なじみ。
藤原はキョン子については、ただの友人の妹。
鶴屋についても同様だ。

谷口?アルバイト先のあきら様と周囲から公認状態だとでも。周防には三日でふられたようだが。

皆が幸せに気付いていないパターン。そして次点を選べば最高の幸せを掴めるというおまけ付きである。

「はぁ……周防……」
「お前、まだ未練あるのかよ……」
「全く……。困ったものです。」

こいつらに関しては、似た者のフラクラ同士だとでも。手遅れになって刺されても知らんぞ、というのが三人の見解だ。
古泉に関しては森、キョンに関しては親戚のお姉さんからの失恋の痛手がまだ残っている、と言い訳をしておこう。
489『バッテリー』:2013/04/03(水) 17:04:20.21 ID:osjrBx12
キョンが自宅に帰ると、ローファーが二つ並んでいた。
「あ、キョンくん。キョンちゃんの部屋に佐々木お姉ちゃん来てるよ。」
「佐々木が?……はぁ。あの愚妹、また俺に送って行かせるつもりだな。」
中学時代から、キョン子は佐々木をキョンに送らせる。キョンにしても特に断わる理由もなく、佐々木と会話するのは楽しいので、それはそれで一向に構わない。
佐々木を送るようにキョン子から言われ、キョンが自転車を用意する。
「そろそろ試合だな。……イップス、克服出来そうか?」
「わからない。」
佐々木は首を振る。
「ゆっくり克服していけ。あいつらは、中学の時の連中じゃないんだ。」
「……すまない、心配をかけて。」
佐々木が寂しそうに笑う。キョンは佐々木の頭を撫でた。
佐々木のイップス。それは、内角球である。
クローズドスタンスのバッターの足に速球をぶつけ、膝を砕いて以来、佐々木はクローズドスタンスのバッターの内角に投げきれなくなった。
キョン子のリードでだましだまし投げてきたが、限界を迎え、キョン子以外の選手達から総すかんを受けた。
これもまたイップスに拍車をかけ、佐々木はついに速球すら投げれなくなってしまい、最後はハルヒ、長門、朝倉を擁する東中を相手に大炎上。コールドゲームで幕を下ろす。
試合は長門の一人舞台であり、完全試合達成直前に、キョン子が長門の剛速球をレフトスタンドに豪快に叩き込み、完全試合を意地で阻止。焼け石に水ではあったが、ほんの僅かに溜飲を下げた。
責任を感じて泣く佐々木をキョン子が慰めるが、他の選手達は白けた雰囲気。
ソフトボールなんか二度とやるもんか。佐々木にも絶対させない。そうキョン子は心に決めていた。が。
長門はキョン子のリードを絶賛し、キョン子とバッテリーを組む為に北高への進学を決めた。朝倉には想定外もいいところだ。
長門に口説かれ(脅迫ともいう)、無理矢理ソフトボールをさせられ佐々木を巻き込み、今日に至る。
イップスの要因である精神的な負荷。これが取り除かれない限り、イップスは治らない。
またはイップスが出ないようなやり方をするか。
後者は、キョン子がやっている。配球を工夫し、イップスが出やすくなる内角を使わないで済むよう、最大限に気を回している。
前者はキョンが協力し、完全防備でクローズドスタンスで打席に立ったりしている。
因みに選手達には協力させない。理由?佐々木がコントロールを乱してどこに球が来るか分からず、物凄く危ないからだ。
490『バッテリー』:2013/04/03(水) 17:06:25.58 ID:osjrBx12
「そうだ、佐々木。少し涼んでいかないか?」
「涼む?お茶でもしていくのかい?」
佐々木の目が輝く。
「ああ。喜緑さんから美味しいコーヒーの店を聞いてだな。」
「くっくっ。それは楽しみだね。」
ソフトボール部不動のライト、喜緑江美里。コーヒーには一家言あり、彼女の紹介するお店にハズレはない。
久々にキョンとゆっくり話せる。佐々木は思わぬ僥幸に微笑んだ。が。
喫茶店に入ると、そこには……非好意的な視線がいくつかあり、助けを求める視線もあった。

「……なんであんた達が二人で来るのよ。」
「私という個体は、佐々木○○の抜け駆けに対して深い憤りを感じている。」
「(キョンくん、助けて……)」
ハルヒ、長門の険しい視線に、朝倉の崩壊しつつある胃の粘膜。

「空気読むのね。」
「全くなのです。」
「(助けて下さい!お願いしますよ!)」

泣きそうな表情を浮かべた古泉と、険悪な橘と阪中……。

「こ、古泉、朝倉、どうだ?お茶を一緒にしないか?」
「そ、そうですね!朝倉さん、ご一緒しましょうか!」
「え、ええ!古泉くん、キョンくん、お茶しましょう!」
慌てふためいた三人が、同じテーブルに固まる。佐々木もキョンのテーブルに移ろうとしたが……長門に引き寄せられ、ハルヒのテーブルに座る破目になった。
結果的に怨みを一身に買う破目になった朝倉は涙目である。

確かにコーヒーは美味しかった。だが、ブラック好きを公言する朝倉、古泉、キョンにしては珍しく、ミルクたっぷりのカフェオレにして飲んでいたが。
乳脂肪は胃の粘膜に優しい。

こうして、ソフトボール部の一日は過ぎていった……。

To Be continued
491この名無しがすごい!:2013/04/03(水) 19:10:16.19 ID:l0UFntE6
支援ー
複雑怪奇な人間模様は、朝倉さんならずとも胃が痛くなりそうだw

キョン子はみくるより打撃悪いのかー
492この名無しがすごい!:2013/04/03(水) 20:29:13.86 ID:uddjdcol
佐々木かわいいよ佐々木
493『バッテリー』:2013/04/03(水) 20:47:42.94 ID:osjrBx12
『抜擢』

石門高校との試合前から、不穏な人影が彷徨くようになった。
小肥りの、いかにもヲタでございますという男だ。
石門高校の制服を着ているから、石門高校の関係者で間違いはなさそうだが。
「気分悪いわねー。」
ハルヒが小肥りの男を睨む。小肥りの男が一年生達に追い出され、練習再開となる。
投球練習をする長門、そして佐々木。
相乗作用で、いつもよりも捗っている。
長門の武器は緩急。剛速球に全く同じフォームからのチェンジアップが武器だ。
佐々木の武器は、多彩な変化球。針の穴を通すようなコントロールと、決め球のライズボールが武器だ。
本格派と技巧派。この二枚看板で行きたい森だが、前述のように佐々木はイップスを抱えている。
また、長門はコントロールが悪く、球数を食ってしまう欠点がある。不器用な為、変化球もチェンジアップ以外は投げきれない。
リード次第では終盤にバテてしまい、滅多打ちに遭う場合もある。
それだけにリードのうまいキョン子を使いたいが、キョン子のバッティングは目を覆わんばかり。びっくり箱は、みくるだけでいい。
朝倉のリードは下手でないが、球威を過信する傾向があり、リードに関しては冷徹に判断を下すキョン子のほうが上手いのだ。
この差があっても朝倉を正捕手に据える理由は、朝倉の打撃の確実性。三番長門、四番ハルヒ、五番鶴屋の重爆クリーンナップから恐怖の六番として確実に仕事をする。
みくるは、最強の9番打者として活躍している。……打つ時は打つが、モチベーションが上がらない場合などは打てないのだ。神憑り的な活躍をしたと思えば、次の試合では空気だったという事も珍しくない。
人は、みくるをファンタジスタと呼ぶ。
朝倉のコンバート案もあるが、朝倉はキャッチャーというポジションに強く拘っており、キョン子に関して
「私の自尊心は、彼女が私より上だとは言わせない。」
と、強いライバル心を剥き出しにしている。
贅沢な悩みを抱えている森である。
佐々木の早急なイップス克服が待たれるところだ。
佐々木が投げる場合、長門をショートに回し、周防をレフトに回せる。
長門が投げる場合、佐々木をセカンドに回せる。
阪中、橘にとっては戦々恐々だが、そうなればチームは確実に底上げとなり、二人にとっても痛し痒しだ。
ただ、ベンチにいれば必然的に古泉の近くに居られる為、そこもまた痛し痒しである。
「石門高校戦、どうせ調べられているなら佐々木さんとキョン子ちゃんが先発でもいいかしら?」
「どうなんでしょうね。長門さんをどちらに回します?」
「阪中さんの足は惜しいし、セカンド……いや、橘さんの守備もお金取れるレベルなのよねぇ……」
監督にとってもまた痛し痒しだが。
494『バッテリー』:2013/04/03(水) 20:49:06.68 ID:osjrBx12
キョンは本日も雑用である。
ロッカーのユニフォーム掛けにあるユニフォームに、背番号を縫い付けていく。
オーダーは
1 佐々木
2 キョン子
3 長門
4 橘
5 ハルヒ
6 周防
7 みくる
8 鶴屋
9 喜緑
10 朝倉
11 阪中
以下略。
5ツールプレイヤーのハルヒが内野、外野に適性があるとは言い難いみくるがレフトというのには、疑問を抱かずを得ない。
打順もまた
1番 周防
2番 橘
3番 長門
4番 ハルヒ
5番 鶴屋
6番 みくる
7番 喜緑
8番 佐々木
9番 キョン子
という不可思議な打順だ。
森にも何か思惑があるのだろうが、その思惑はこのオーダーからは読めない。
しかし。また背番号1番をつけて躍動する佐々木を見られるのは楽しみである。
中三の春にイップスを抱えるまで、佐々木は長門と並び評される逸材であり、キョン子の関連もあり試合を見に行った時、躍動する佐々木を見て胸が高鳴ったのは、キョンだけが覚える事だ。

部室で目につくのは、雑然としたキョン子とハルヒのロッカー。みっともなく出た制服に、羞恥があるのか怪しいレベルに出たシャツ。
そんなにきれい好きというわけでないキョンだが、部室に入る場合はこの二人のロッカーを片付けてやる。

「か、カビたパン……!愚妹、お前は何をしてやがるんだ……!
うげぇ!パンパンに膨らんだ未開封のパックジュース?!ハルヒ、何を考えてやがる!」

因みに。このふたつの品物。カビたパンはキョン子が藤原に貰ったもの、未開封のパックジュースは、ハルヒがキョンに貰ったものだ。
キョンが二人から正座で説教された事だけ明記しておこう。思春期の乙女、恐るべし。

因みに佐々木、長門はジュースのパックのみを保存している。中身は飲まないと悪くなるからだ。
ぴっしりと綺麗に置かれたパックジュースのパック。たまたま部室の掃除をしていたキョンに発見され、リサイクルに流されたのはまた別の話である。
495『バッテリー』:2013/04/03(水) 20:53:33.47 ID:osjrBx12
今日は、キョン、ハルヒ、長門、朝倉、佐々木、キョン子、藤原、国木田、鶴屋で下校。
古泉は居残りで森と戦略を立てている。阪中、橘は居残り練習をするらしい。
みくるはお茶を買う為に早めに帰った。
朝倉の顔面は蒼白だ。
「(い、胃が痛い……)」
キリキリする。
「あー、あたしお腹すいたんだけど?藤原。」
「そうか。公園で水でも飲んでろ。鶴屋さんはどうだ?」
「あたしはお腹はすいてないっさ。国木田くんはどうかな?」
「僕はお腹すいたかな?キョン子、食べに行かない?」
「やだ。公園で水でも飲んでる。」

「あの本、読んだ?」
「ああ。お前SFが好きなんだな。」
「SF?有希らしいわよね。キョン、こんな本はどう?」
「流行りの本かよ。まぁ面白いけどな。」
「くっくっ。この本も悪くはないよ?」
「哲学書かよ。」

最近手放せない牛乳。乳脂肪が胃の粘膜を優しく包み込み、朝倉はひと心地つく。
それを見たキョン子、長門、佐々木は朝倉の均整の取れたプロポーションは、日々の牛乳からと勘違いし、お腹を下す羽目になるが、それはまた別の話だ。

まともな人間はいないのか、と朝倉は思うが……
朝倉自身もナイフの収集が趣味であり、とてもまともだとは言い難い。
和式鍛造、ククリ、スペツナズ、ジャグリング、ボウイ、マルチツール、アンカライト、ペン、ジャンピーヤ、サバイバル、ブッシュ、ハンティング、ブッチャー、登山、キルパン……
彼女の部屋の壁には、所狭しとナイフが並んでいる。朝倉はモテないわけでは決してなく、彼女と付き合って自宅に招かれた彼氏が、怖くて逃げるだけだ。
キョンは一度、長門達と朝倉の自宅に招かれ、ナイフを持つ朝倉を見たが、朝倉の危険で妖艶な美しさに見惚れたものであった。
朝倉と付き合った彼氏達に言える事だが、朝倉と情を通じ合わせる前で幸運だったと言わざるを得ない。
気質的に相手に対する情の深い朝倉。その理由で離れて行かれるとしたら、コレクション達が黙ってはいないだろうから……。

因みに。喜緑はまともな恋愛を謳歌中。みくるは、恋愛に関心はあまりないようだ。
他のソフトボール部のレギュラークラスの面々に、何故彼氏が出来ないか。
それは一般から逸脱した人間が多く、そして彼女らが好きになる人間もまた、変わり者だからだ。

「(石門高校も、オカリン、牧瀬氏をはじめストレンジャーが多いけど、北高の逸脱具合もまた異常だお……)」
背後からつける男は、心からそう思った……。

To Be continued
496この名無しがすごい!:2013/04/03(水) 21:09:42.87 ID:l0UFntE6
支援ん
本編以上にキャラ達が個性的とはこれいかに
497 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/03(水) 23:25:12.07 ID:9RsUGyZ2
支援
498恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/04(木) 00:01:37.44 ID:syE1mk5R
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その4

その女の子は、俺の隣に腰を下ろした。そして、俺と同じように他の参加者たちを見ると、溜息をついた。
「こういう場は疲れるよ」
 ならば何故参加したんだ?
 「人数合わせだよ。それと涼宮さんがしつこく誘ってくるんでね。僕も根負けしたんだ」
 何となく俺の状況と似ているような気がする。しかし、とても人数合わせとは言えないレベルの高さの
美少女である。俺の立場とは天と地程の差がある。
 「そういえば、名前を名乗っていなかった。僕は佐々木。光陽学園の一年生だ」
 俺は――
 「キョン、でいいのかな?」

 初対面の女の子が何故俺の間抜けなあだ名を知っている?たしか自己紹介の時は、本名を名乗り、間抜けな
あだ名は名乗らなかったのだが?
 「そちらの窓口の谷口君かな、うちの周防さんにかなりご執心の彼が教えてくれたんだ」
 谷口め、いらんことを。
 「しかし、キョン、てあだ名はすごくユニ-クだね。一体どういう経緯でそんなあだ名が?」
 話せば少し長くなるが、構わないか?
 「構わない。実に興味がある」

 このあだ名をつけたのは、俺のおばさんだ。俺の名前を文字ってそう呼んだのだが、それを広めたのは俺の
妹である。その顛末を、俺は佐々木に話した。
 女性と長話をするのは、長門を除けば俺はあまり得意ではないのだが、この佐々木には不思議と普通通りに
話せたのである。
 「君の本名からどうやってそんなあだ名に・・・・・・まてよ、ちょっと推理してみたい」
 佐々木はしばらく考えたあと、紙ナプキンの上に、持っていたペンできれいな字で文字を書きつけた。
 「・・・・・・正解だ」
 よく推理したもんだ。ピッタリ合っている。
 「いい名前だね。どことなく高貴で壮大なイメージがあるね」
 褒めてくれてありがとう。
 「でも、僕は君のあだ名も気に入った。君はあまりこのあだ名を気に入っていないようだけど、君をそう呼んで
いいかい?」
 俺が気に入っていないとか、そんなことまでわかるのかよ。
 「名前とあだ名を呼ばれたときに、反応の違いがごく僅かだがあるんでね」
 成程、大した奴だ。

 「君もこの合コンはあまり楽しんでいるようには見えなかったけど、気のせいかな?」
 いや、そのとおりだよ。俺は単に人数合わせでいるだけだからな。そちらが美人ぞろいじゃ気が引けてな。
 「まあ、確かに森さんや鶴屋さん、涼宮さん、周防さんはうちの学校でも上位十本指に入る美人だからね。彼女
達が主催しているから、この合コンは人気がある」
 しかし、そっちも美人だし、さぞかしモテるんだろう?
 「そういうことにあまり興味はないんでね。まあ、正直にいえば、少し苦手なんだよ、付き合うということが」

 しばらく佐々木と話していたが、「少しこの場を出ないか。やっぱり、どうも苦手だ、こういう場は」と言って
きたので、俺達は一時的に外に出ることにした。
 外に出た途端、俺達は大きく背伸びをした。
 「キョン、気分転換に、コ-ヒ-でも飲んで他を回って見ないか?」
 佐々木の提案に俺は大きく頷いた。
 
 
 
 
 
499この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 00:06:54.97 ID:syE1mk5R
>>495 続きが楽しみです。本当に登場人物が個性的ですね。
500この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 01:52:34.48 ID:5l67Frgg
こんばんは、佐々木さん
501この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 09:01:06.01 ID:fCjyXwDu
長門有希ちゃんの消失で佐々木告白キタコレなんだけど
お前らSSにしか興味ないのな
502この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 09:25:56.64 ID:6Oh93oyW
マジか。ちょっとマン喫行ってくる
まあ最近はSS書く人とその感想言う人しか書き込みないね・・・
503この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 12:20:25.26 ID:LEhhVxZb
>>498支援で
展開早いなw
キョンも佐々木さんも、手が早いと言われても仕方ないぞ

>>502
もっとたくさん語ってってほしいのよ
504この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 13:36:56.91 ID:qVQYO8cx
SSがほぼ毎日続くかたちで投下されてるしね。
もうなんかその専用スレという認識でみてますよ
505この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 13:43:59.81 ID:nIlb6n4U
>>501 情報ありがとうございます。毎月読んでいて情報も書きん込んでいるんですが、
今月号はまだ読んでないです。仕事終わったら、速攻で書店に行きます。ついに告白
ですか。
 ぷよ先生、此処はやはり、佐々木さんマンガをお願いします。ツガノ先生の「涼宮
ハルヒの憂鬱」もこの調子じゃ、もうすぐ終了しそうなんで、佐々木さんが出てくる
機会は減るばかり。
506この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 13:56:40.34 ID:MAd3CpmJ
全部谷川が悪いんや!
507この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 15:30:14.29 ID:nIlb6n4U
 谷川先生には次を期待しているんですけど、多分佐々木さん出ないかも…
…ただ、自分でSS書いて思ったのは、前にも書きましたが、一つの作品を
生み出すのは凄く大変なことで、まして売れているシリ−ズの続編なら(世界
同時発売のラノベなんてそうそうないでしょうし)、プレッシャ−もすごい
でしょうから、ある意味仕方ないのでしょうね。
508この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 18:21:48.65 ID:LEhhVxZb
佐々木さん大逆転の展開ないかなー
佐々木さん順当に勝利の方がもっといいけどw
509『バッテリー』:2013/04/04(木) 19:40:08.52 ID:V7fZFCqO
『未知との遭遇』

翌日。試合まであと3日。部室ではミーティングは行われなかった。
この異常事態に色めき立つのは、やはりハルヒである。
「これは事件の予感ね。」
「お決まりの陰謀説かよ。さっさと練習しろ、ハルヒ。掃除が片付かん。」
キョンがハルヒを部室から追い出す。……実際には当たらずも遠からず。情報漏洩が心配である為に、情報はキョンまでで止めてある。
スタメンや、その背番号も現在では部員に公表していない。
どうせ調べられるなら、直前まで情報は公表すべきでない。それが森の意見だ。
「(寧ろ、石門高校を調べろと言われたんだが……どうしろと。ったく。監督にしてもこきつかうだけでなく御褒美をだな。)」

以下、妄想。
「御褒美よ?キョンくん……」
メイド服姿の森が、キョンに迫る。
「我慢出来なくなったら、すぐ出してもいいのよ…………?」
あられもない格好の森。キョンはその口唇に……
以下、現実。

キョン子を抱き締め、キョン子に口唇を寄せるキョン。
佐々木、ハルヒが顔を赤くし、長門が液体ヘリウムのような目で状況を見守る。
「……血迷ったか?愚弟……」
「な゛ぁ?!愚妹!」
キョン子はバットを振り上げると、キョンの頭に落とした。

「キスしたいなら、佐々木、長門、またはハルヒにしろ!こいつらなら如何にお前が愚弟とはいえ、受け入れるだろうよ!」
キョン子が怒り心頭で部室を出る。
「キョン子!待ちたまえ!」
「訂正を求める。」
真っ赤な顔をした佐々木とハルヒが、長門を見る。
「そうよ、有希!」
「そうだ、長門さん!」
長門は心持ち頬を染めながら言った。
「彼のキスを受けるのは私。」
「「違ぁぁう!」」
声が遠ざかる……。
「ふ、不幸だ……」
主人公違いなセリフを呟き、キョンは血涙を流した……。

いずれにせよ、偵察に行かなくてはならない。となればメンバーは選びたい。
キョンより厳選されしメンバーは……
「偵察だと?!規定事項にないぞ!」
藤原である。ついでに、頼まれもしないのについてきたお祭り好き。
「やっぱり陰謀だったのよ!」
ハルヒ。
「くっくっ。007には憧れていてね。」
佐々木。
「愚弟、水臭いじゃない。まぁ、さっきの狼藉は水に流してやろう。」
キョン子。
「帰れ帰れ!お前らが来たら、それこそバレバレだろ!」
キョンが三人を追い払う。
「藤原くん、こわぁ〜い(はぁと)」
ハルヒが猫なで声を出す。
「僕達がついて行くのは規定事項だよね〜?」
佐々木が藤原の腕を握る。慌てて佐々木を見る藤原だが……
510『バッテリー』:2013/04/04(木) 19:41:36.35 ID:V7fZFCqO
「(明日の朝日を拝みたいなら、イエス。涼宮さんから撲殺されたいなら、ノー。好きなほうを答えたまえ。)」
「(き、貴様!貴様がキョンと一緒にいたいだけだろう!)」
「(僕がいつキミに意見を求めた?求めているのは返事だけだ。)」
ハルヒが藤原を見る。
「いいでしょ?ね?」
声色だけは優しいが、表情は……鬼も裸足で逃げ出す程に険しいものだ。
殺される。このままだと死ぬ。ならば逃げようとしたところ……キョン子の微笑みが見えた。
一見優しくニコニコ微笑んでいるだけだが……その笑顔は優しいものでは断じてない。
「き、キョン!こいつらも連れて行こう!これは規定事項だ!」
「うえ……」
キョンは、渋々ながらに承諾したのであった……。
「早く行くべき。石門高校まで、少々距離がある。」
「ああそうだな、長門…………って!」
五人が呆然とした。いつの間にかいた長門が、キョンの隣にいたのだ。
「お、お前、練習は!」
「代役は置いてきた。情報操作は得意。」
ブルペンには、『ながと ゆき』と、無駄に達筆に書かれたピッチングマシーンが置かれてあった。朝倉の肩が震える……。
「あんのクソガキ……!」
『朝倉の胃の粘膜のライフは、もうゼロよ!』
誰かがそう叫んだような気がする。そして。何かが千切れる素敵な音がした。
古泉がブルペンにいる朝倉を見つけ、声をかける。
「ああ、朝倉さん。調子は……ひいいいい!」
そこにいたのは、般若。見まごう事なき般若である。般若は部室に猛ダッシュすると、ロッカーに置いていた愛用のサバイバルナイフを手に校門へと向かった……。

「ここは危険。走るべき。」
長門が皆に声をかける。
「長門さん、どうしたの?」
佐々木が長門に声をかけるが……

「死にたくないなら、急いで。」

との声に、皆が走る。
その後ろから…………

「待てえええええ!」

青鬼が走って来る。
棍棒の代わりに、サバイバルナイフ。角の代わりに愛らしい髪飾りを振りかざし。

「「「「「うわぎゃあああああああ!!!」」」」」
「ユニーク。」

長門以外の全員が叫んだ。
それはそうだ。普段淑やかな女性が刃物片手に、鬼の形相で追って来るのだ。恐怖以外ない。
キョン達は逃げた。
偵察に来ていたダルですら、その形相に負けてキョン達と一緒に逃げた位である。

生涯最悪のおいかけっこは、ドクターペッパーを買いに行っていた岡部を巻き込み……
のんびり屋のまゆりすら、全力で走らせ……
たまたまロードワークをしていたルカ子を、恐怖のドン底に叩き落とし……

石門高校ソフトボール部の部室に駆け込み、朝倉を撒くまで続いたのであった……。

To Be continued
511この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 20:15:28.75 ID:LEhhVxZb
いろいろと酷いwww
512この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 22:17:37.98 ID:syE1mk5R
長門有希ちゃんの消失,読んできました。こりゃキョンも迷うな。長門が好きなんだが、
佐々木さんに心揺らすキョン。恋愛小説の王道ですね。ただし、続きが7月号て・・・・・・
513この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 23:32:05.63 ID:LEhhVxZb
長門有希ちゃんの消失ちゃんと読んだことないけど、佐々木さんエンドになったら買い揃える
514この名無しがすごい!:2013/04/04(木) 23:58:59.60 ID:5l67Frgg
おやすみ
515この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 01:15:19.80 ID:LLZWQcOH
有希ちゃんの消失、そんな展開か!
仕事が遅くなって本屋行けんかった…。

>>507
谷川さんの観測での発言とキョンの驚愕終盤での独白、信じたい方を信じることにしている。
画集の短編、存在だけでも匂わせて欲しいな。

驚愕がなかなか書けなかった理由で、いろんなキャラが話に沿って動いてくれなくなったという話を聞いたことある。
特にキョンが言うこと聞いてくれなかったと言ってたんで、もしかしたら物語の進行に支障が出るレベルで
佐々木さんを優先しかけたんじゃないかなんて妄想している。

>>508
自分の脳内佐々木ルートはまさに大逆転・大勝利な感じ。
ミッシングリンクが多いんでアレだけど。
516この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 01:26:57.50 ID:Bme6BtVS
            , <: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
            ,r : ´: : :/:.:/: : {: r、: : : : : : : : : : ヽ: : \
         / : /: : :!:./: : : :l: ト八: : : : : : : : : : : \: :\
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      ,: i: : : l: : : : 斗―- イ/,j   彳示ヾァ 、: : : : : l: : : :\\
       !: ! : : : : : :´j:/ムメjノ乂     '乂。:::::i '  j: ハ: : !: : : : : :\
       Z : l: : : : : :イ乍:::::ハ         ヾー′ /イ: l: ハ: : : : : : : ヽ
        Y: l乂: :∨:ハ ぅz;リ  ノ       _ノ´/: :i: ! l: : : :l{ : ヽ
        ゝ: : : : : 乂  "                ,: : : : :Y: : : : :ト,: :
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  し ′´∨  l    ,′:.:.l/  { /   イ{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)

やる夫板より◆MapPerVmH.さんの作品の転載です。
517この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 03:15:29.02 ID:ll1X8vhT
>>508
佐々木さん大逆転にするには、キョン始めキャラ壊さないといけないから難しいなー
ユキちゃんみたいに、パラレルワールドなんだ、本編とは別物なんだと割り切れば良いのだろうけど
518この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 09:52:17.32 ID:pdhuEy5A
正直、昭和終わりの漫画ならともかく、原作も二つのちゃんでも佐々木さん勝利は難しいだろうな
原作はハルヒEND、有希ちゃんは長門ENDか消失END、もしくは両作品とも曖昧END
なんか後者で終わりそうな気はする
ハルヒちゃんに至ってはそういう事は論外だろうし
原作で佐々木さんENDになったらそれはそれで話題作になるだろうけどね
やっぱり公式if作品に期待するしかないかな?
519この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 09:52:38.56 ID:+7TEYKbt
『佐々木ちゃんの驚愕』ってタイトルのスピンアウトが、佐々キョンで出るなら絶対買うw
『長門有希ちゃんの消失』のようなヒロイン大正義展開よりは、思いっきり素直でない展開ならなお良し。
悲劇のヒロイン佐々木は、本編だけでお腹いっぱいだよう……(Тωヽ)
520『バッテリー』:2013/04/05(金) 09:55:05.79 ID:+7TEYKbt
『突っ走る男女』※クロスオーバー注意

石門高校ソフトボール部室――――
「ぜぇー……ぜぇー……」
「し、死ぬかと、いや、絶対に死んだと思ったお…………」
「あ、あれは機関の差し向けた刺客か?」
「こ、怖かった……!朝倉さんは、何であんなに怒っていたんだい?」
「あたしは知らないわよ……有希、あんた何かしたの?」
視線が長門に集まる。
「ブルペンに私の代役を置いてきた。朝倉涼子が退屈しないように。」
長門が小首を傾げる。
「代役?」
「部室にあったピッチングマシーン。私の名前を書いておいた。」
長門の言葉に、皆が頷く。そりゃ怒るわ。
「となれば解決法は早いな。」
キョンの言葉に皆が頷く。長門は部室の外に叩き出された。
「入れて。とても危険。私が。」
長門が部室のドアを叩く。暫くすると朝倉の声が響き、引き摺られていく音と共に長門の気配は無くなった……。
長門は、こう見えて悪戯好きだ。喜緑や朝倉から折檻を受け、暫くこの手の悪戯は無くなるが、また別の悪戯をしだす長門である。
被害が朝倉と喜緑とキョンに集中し、朝倉と喜緑の折檻に大体全員が迷惑を被るというオマケはつくが。
『チェシャ猫』。それが朝倉と喜緑からつけられた、長門の別称。悪戯が長門の心からの信頼の裏返しのベタ甘えだと理解はしているが、それと仕置きはまた別の話になるのだろう。

「ううむ……北高に偵察を送ると機関の刺客が来たうえに、北高生徒から我がラボへの侵入を許すとは……。」
白衣を着た石門高校の男。
「おい、顧問が偵察認めていいのか?」
キョン子の言葉に、男が分かりやすく落ち込む……。
「……マネージャーだお。こう見えても、高校二年生だお……」
……唖然とするキョン子達。無精髭を生やしたその姿は、どう見てもうらぶれたオッサンのそれだったからだ。
「ふ……フゥーハハハ!この狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真!17歳だ!」
1コ上で厨二かよ。佐々木、ハルヒ、キョン子、藤原の目が生暖かくなる。
「本名は?」
キョンが小肥りの男に話しかけた。
「岡部倫太郎だお。オカリンと呼ばれているお。僕は橋田至。ダルでいいお。」
「そうか。俺は○○。キョンって呼ばれている。」
演説をする岡部を生暖かく見守る皆。
こいつは真性の厨二病患者だ。そう考えると、このうざいまでのテンションも面白い。
「で、岡部さんとやら。ダルさんを偵察に差し向け、俺達の弱点を暴こうと躍起になっていたわけだな?」
「き、貴様、何故それを……はッ!貴様よもや機関の刺客……」
「ちげーよ。偵察もクソもあんな特徴のあるダルさんが近くにいれば、誰だって怪しむに決まっているだろ。」
キョンがため息をついた。
521『バッテリー』:2013/04/05(金) 09:57:17.78 ID:+7TEYKbt
「ぬう……。今日は貴様らが偵察に来たというわけか。」
「もっと静かに来たかったんだがな……」
ハルヒがグラウンドに出ている。佐々木、キョン子、藤原が止めているが……

「県立北高校ソフトボール部、四番センター涼宮ハルヒ。ただのエースに興味はありません。あたしを抑えられるエースがいたら、あたしの前に来なさい。以上!」

……早速の宣戦布告である。これに色めき立つ石門高校のソフトボール部。
成り行き任せしていた佐々木、キョン子も、流石にこれはまずいとハルヒを引き摺る。
「じょーっとーじゃん?」
ハルヒによく似た声が響く。そこにいたのは、青髪の少女。
「喧嘩売りに来たわけ?いいわよ?お釣りくれてやるわ。」
赤髪の少女が、ずい、と出る。
四面楚歌。ああ、帰りたい。心の底からキョンは思った。トラブルメーカーのハルヒを連れて来れば、こうなるなんぞ理解していたはずだろ、と藤原を睨むが……
藤原も命が大事だ。
ハルヒに逆らい物理的に命を無くすか、佐々木に逆らい社会的生命を無くすか。キョン子にしてみたら、後者が願ったり叶ったりであるが……藤原には笑えない話になる。
「……キチ達の相手、乙。キョンくん、オカリンの奢りだお。」
ダルがキョンにドクターペッパーを差し出す。
「ダルさん……人生って何でしょうね……」
「巻き込まれる立場の、僕達には縁のない話だお……」
「……まずぅっ!」

「フゥーハハハ!我がデータの有用性を確認すべき時が来たか!」
グラウンドでは、ノリノリの岡部。ついでにメンバーの紹介もするのが彼らしい。
赤髪の少女は、牧瀬紅莉栖。エースのようだ。レフトの椎名まゆり。セカンドの漆原るか。センターの阿万音鈴羽。キャッチャーのフェイリス(秋葉留未穂)、サードの桐生萌郁。以上、ラボメンと呼ばれる選手に……
控えピッチャー兼ショートの泉こなた。ファーストの柊かがみ。ライトの日下部みさお。控えメンバーの高良みゆき、柊つかさ、峰岸あやの。岡部の泣き落としに遭い、無理矢理参加させられた被害者達に分けられる。
「(本当に同好会みたいな感じだな。それでもウチと戦おうなんて、何か秘策でもあるのかね……)」
キョンが石門高校の選手達を見る。守備に散る石門高校の選手達。
「三球勝負だ。三球勝負で、ヒット性の当たりを飛ばせたらお前らの勝ち、抑えられたら負けでいい。助手よ、手筈は整っているな?」
「助手ってゆーな。」
少年漫画の王道だよなぁ。キョンはそんな事を思いながら展開を見守った。

結果のみを書く。

渾身のスッポ抜けがハルヒの頭スレスレを通過。怒ったハルヒと牧瀬が乱闘。
巻き込まれたルカ子が失神したところで、ハルヒを引き摺り出したキョンが、皆を連れてダッシュで逃げた。
こうして、何一つ遺恨がなかった両校に、遺恨は出来上がったのであった……。
522『バッテリー』:2013/04/05(金) 10:02:32.15 ID:+7TEYKbt
ハルヒを送り、キョンは佐々木を送る。藤原にキョン子の送りを頼み、二人は帰路についた。
「変わらんな、あいつは!」
キョンが紅葉を貼り付けた頬を擦る。
乱闘からハルヒを引き摺り出す際、胸を掴んだという罪状だ。その実は胸を掴んでいたのはキョン子だったので、とんだとばっちりを受けたわけだが。
「柔らかかったかい?」
「俺は触ってない。」
「どうだか。」
佐々木がむくれる。
「……とりあえず、お前について調べられているかも知れん。長門に関しては丸裸だろう。」
キョンが佐々木を見る。
「……あのシフトかい?」
球を引っ張る、プルヒッターの傾向のあるハルヒ。あからさまにライトに寄った守備は、それを見越してだろう。
「案外、苦戦するかも知れんな。お前まで丸裸にされていたら、多分に危ない。」
隣を歩き、気難しい表情を作るキョン。
「(いつもこんなならいいのにね。)」
真剣な表情の彼も悪くない。
「……ん?すまん、考え事をしていた。」
キョンが佐々木を見るが、佐々木は穏やかに微笑むと
「構わないよ。君の思考にノイズが走らないならそれが一番いい。」
と言った。
それ以降……その日のキョンの思考にノイズが走りまくり、考えも纏まらなくなった事を、佐々木は知らない…。

一方……
「ハルヒって、胸でっかいんだよ!」
キョン子が興奮気味に藤原に語る。
「規定事項じゃないか。今更驚く話でも……」
「朝倉も同じ位かな?朝比奈さんはそれ以上だし、鶴屋さんはハルヒより大きいかな?」
「…………」

「今日も疲れましたね……明日の活力を買って帰りますか。」
古泉が本屋に入ったところ……
ひんぬー系の本を抱えた国木田……『ポニーテールと僕』
僕ッ子の官能小説を抱えたキョン……『ツンデレ僕ッ子の不思議ちゃん』
ロリ系の本を抱えた谷口……『天蓋まで導いて』
巨乳ものの本を抱えた藤原……『めがっさめがっさ』
四人に、古泉は咳払いをしながら自身の目当ての本を見せる。

『年上メイドさんの淫らな調教』

「「「「「友よ!」」」」」

レジの前で抱き合う5人。男達にしか分かり合えない連帯感。性的嗜好についてまで理解し合える親友……そう呼べる人間が、生涯何人と巡り会えるものか。
男達は勇んでレジへ向かった。が。
「18禁だ。あと二、三年経ってから来い。」
と、アルバイトの生徒会長から精算を断わられた。

「ふざけんな、眼鏡叩き割るぞ!」
「彼女ありだからって調子乗んな、リア充!」
「喫煙者!仮面優等生!」
「とんだボンクラ会長ですね!」
「ワカメ野郎が!」

五人の罵詈雑言に、会長は溜め息と共に言った。

「これだから童貞は。」

その日の会長の身に起きた不幸と、翌日に五人の身に起きた不幸については割愛する。
ただ、この五人がワカメを暫く見るのも嫌がった事だけは語っておく。

To Be continued
523この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 10:21:59.07 ID:XUEu5481
 原作を改めて読み直してみて思ったのは、ハルヒがキョンに好意を持つのは、王道パタ−ン
(私を理解してくれる)かなと言う気がするんですけど、逆(キョンがハルヒに好意を持つ)
は、少し無理があるような気がするんですよね。実際、キョンは一度はブチ切れて殴ろうと
したわけだし。
 長門に行為を持つのはこれはありでしょうね。共に色々な事を解決してきた
仲間だし(消失は長門がメインヒロインに昇格した物語だし)。
 佐々木さんはこれこそ王道パタ−ンですよね。小冊子のエピソ−ドを読んでみても、これは
付き合う流れになっているだろう、と思ったのですが、けっこう伏線があり、明らかにハルヒ
の対抗馬でありながら、たいした活躍もなく退場で、何か消化不良……

 長文・駄文すみません。
524この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 12:41:58.40 ID:iQoxKrdD
本来ならガチガチの本命であるはずなのに、不自然な形で一年近く疎遠にさせられてたしなあ
新たな公式ifに期待したい

>>522支援
相変わらず、褒め言葉の酷いが似合うドタバタ加減だわw
525この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 16:49:21.78 ID:+7TEYKbt
週末恒例のネタ拾いをします。
先着一名様で
見たいシチュエーションと二人の関係をご記入願います。
526この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 16:53:58.11 ID:+gLz9DBJ
>>525
花見の席で下戸な佐々木さんなんてどうでしょう
527この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 18:38:26.25 ID:iQoxKrdD
>>525
ちょっと前に野球の話をしてたので、福引きで贔屓じゃないチームの観戦チケットが当たってしまった佐々木さん
528この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 19:29:31.57 ID:vL0OmEKg
>>522
乙乙

原作はハルヒENDで決まりだろうし、むしろそうなって欲しい
でないと、キョンがあっちにフラフラこっちにフラフラ、ハーレムものによくいる
凡百の主人公に成り下がってしまう
529この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 19:44:53.29 ID:ipxCzkP1
>>528 確かにそうですね。正直、女から見ても、男から見ても、ハ-レムモノって
ようは決断できないヘタレでは?と思いますね。そういう男は女性が嫌うタイプで
す(希に好きな人もいますけど)。
530この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 21:25:41.16 ID:+7TEYKbt
>>526-527
把握。明日には上げます。

ソフト短期連載は、童貞の皆様が影の主役ですw
……高校生の頃の実話も含みますので、無駄にリアルな童貞会議をやらかすと思いますw
531この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 21:40:49.45 ID:pdhuEy5A
>>528
そこいら辺の見方は読者で変わるんだよね

原作読む限りキョンに異性として明確な好意を見せてるのってハルヒとミヨキチしかいないでしょ
(そのハルヒでさえキョンを『ジョン』のフィルターを通して見てるだけかもって言えなくもないし)
解釈の仕方によっては、二人以外の女性のキョンに対しての意識はlikeにもloveにもなる
もちろん反論はあるだろうけどね、上記の設定のSSが結構あるのも事実

そういう正反対の解釈が出来なくもないって所が他のハーレム物と違うところなんだよなぁ
532この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 21:53:46.14 ID:vL0OmEKg
>>529
ですね。佐々木さんが好きになった相手なのだから、キョンは筋の通った男であって欲しい

>>530
乙乙です。楽しみにしてます
533この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 22:12:21.51 ID:iQoxKrdD
>>531
佐々木さんはもうLoveに入れても良いような
長門は……Loveと父親への依存心的なのが混じってると解釈してるけどどうなんだろ?
534この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 22:30:58.01 ID:LLZWQcOH
ここで言うのもアレだけど、ハルヒ、佐々木に関してはキョン以外の相手というのが全くピンとこない。
長門に関してはギリ許容出来る相手はいるが。
そもそもキョンは消失の一件以降頼りにしていると同時に過保護になりがち。
一部では父娘みたいとも言われているのを見ている。

キョンって確かSOS団女子にちょっかいかけられるのは気に入らないとか言ってたような。
(ハルヒは例外というかありえないと一蹴)
佐々木さんの告白発言にも動揺していたな。
535この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 23:36:27.47 ID:Pp3zKApB
しかし、佐々木さんの意を決した告白の数分後には、
もうキョンはハルヒへのプレゼントなんにしようかな、と考えてるのが泣ける。

キョンの中でハルヒの存在がおおきすぎて、佐々木さんの入る余地が無いのかと思うとほんとに悲しい。
536この名無しがすごい!:2013/04/05(金) 23:51:13.06 ID:6EpxIGyB
考えてたらキョンに腹立ってきた
つか、谷川ムカつく
ハゲ散らかしてしまえばいいのに
537 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/05(金) 23:59:42.64 ID:Yd4BaFYJ
皆の衆今晩は
538この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 00:16:44.38 ID:ZjF67Qgq
親友ポジションは死守できたからいいじゃない……(´・ω・`)
539恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS:2013/04/06(土) 01:03:48.65 ID:pxkoPrcK
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その5

  時間城の一角にある「カフェ・ロザリアン・ティー&コーヒー 」は、東洋趣味の内装と、お茶とコーヒ
ー、手作りのケーキや軽い食事が取れる喫茶店で、カップル客だけでなく、幅広い層の客がいる。
 俺と佐々木は、外のとおりに面した窓側の席に座った。
 「ジャスミン茶とカフェ・ラテ」
 中国服を着た店員に注文すると、程なくして二つの飲み物が運ばれてきた。
 「どうぞ、ごゆっくり」

 今日顔を合わせて、時間もまだたっていないのに、こんなに話しやすい女性は初めてだ。幅広い見識を
備え、弁も立つし、頭の回転も早い。なにより、話すときに変な緊張感を持たなくて済む、というのは、俺
にとっては驚くべきことだった。

 私が男性と話すとき、男言葉を使う理由。簡単にいえば、私の心の壁。あまり異性として見て欲しくないと
いう意思表示。それくらい、私は男性と話すのが苦手だ。だけど、今、私の目の前にいる、今日知り合ったば
かりの男の子。とても話しやすく、(男言葉だけど)彼と会話するのは、自然体で、楽しい気分でいられる。
 それは私にとって、驚くべきこと。とても不思議な気持ち。

 「君には姉さんか妹さんがいるの?」
 「小学生の妹がいるが」
 「君はとても女性の扱い方に慣れているように思えるんだ。とても話しやすいしね。女性の友人は?」
 「一人いるよ。じつをいうと、俺は女性と話すのはそんなに得意じゃないんだ。その友人は例外だな。
あまり喋らないけど、話しやすい友人ではある」
 「なるほど、それに君はその女性の友人をかなり信用しているようだね。その人のことを語るときは、落ち
着いたような顔をしている」
 そんなことまで分かるのか。この佐々木という女性、つくづくすごい奴だ。

 喫茶店を出たあと、俺達は大型書店にむかい、併設されたDVD・CDショップにも立ち寄りながら、何冊か本を
買った。何冊かは長門がおすすめしてくれたもの、何冊かは佐々木がおすすめしたものだ。
 「君は本がすきなのかい?」
 図書委員をやっているし、本自体読むのは好きだ。
 そんなことを話していると、俺と佐々木のスマフォの呼び出し音が同時に鳴り響く。
 ポケットに入れていたエクスペリアZを取り出す。画面には谷口の名前。
 『キョン、今どこにいる』
 書店にいるが。
 『そろそろ終わるから、一旦戻ってこいよ。誰か一緒にいるのか?いるならその子にも伝えてくれ』
 大丈夫だろ。あちらにも連絡が入ってきた。

 『佐々木さん、外にいるの?一旦戻ってきて。とりあえず、今日はお開きにするから』
 涼宮さんはそう言うと、さっさと通話を切った。
 「やれやれ」
 そう呟いて、私は彼の方へ視線を向ける。
 彼のスマートフォンは私と同じ、黒のエクスペリアZであることに気づいた。
540この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 01:38:06.67 ID:pxkoPrcK
>>535 驚愕(後編)のあの最後の方の場面は、佐々木さんの精一杯の告白だ、という
読書後の感想を見たことがありますけど、確かにそうかも・・・・・・選ばれないことを
分かりながらも伝えたかった気持ち。読んだあとに佐々木さん派として切なくなっ
たのを思い出しましたね。
 
541この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 07:59:48.32 ID:zzQILh7P
>>535
世界全体がグルになって、ハルヒのことをインプリンティングしてんだもん…

>>539支援
まだまだ序盤
542『ふらくら時間2』:2013/04/06(土) 16:48:00.83 ID:Ysk99wPk
SOS団の花見。場所取りに先日の夜から行かされたのだが……暇潰しに佐々木にメールを送っていると、佐々木が差し入れを持って来てくれるという。
持つべきは親友だな、と思いつつ佐々木を待っているわけだが……
夜桜というのもなかなか綺麗なものだな。
長門が差し入れてくれた毛布にくるまり、佐々木を待つ。考えてみたら、夜にあいつと会うのは久々だな。
暫く待っていると、佐々木がやって来た。
「待たせたかな?」
「いや、助かったぜ親友。」
佐々木の差し入れは、ホットパンチにサンドイッチ。冷えきった体には、暖かいお酒というのもありだな。
因みにこのホットパンチ。これは佐々木の母の案らしい。
ワインは匂い付け程度にし、アルコール度数はかなり低いらしい。
「ヨーロッパ風に纏めてみたよ。サンドイッチに工夫してみたんだ。」
「イギリスに敬意を払ったのか?」
俺の軽口に佐々木が笑う。
「くっくっ。その通り。薄切りのハムにレタス、全粒粉入りのパン。イギリス式のサンドイッチだよ。」
ほう。お前が料理とは意外な。
「案外食い道楽でね。安価に食生活に彩りを加えるのは、手作りと知識さ。腕は作っていれば黙っていてもついてくる。」
佐々木は、サンドイッチの端を開ける。そこには何もないパンのみの空間。
「たまにこんな悲しい憂き目にも遭うがね。」
二人で笑う。たまにはこんなのも悪くないな。

「夜桜も乙なものだが、春とはいえ、夜はさすがに寒いね。」
佐々木が身震いする。
「毛布に入るか?」
冗談で言った言葉なのだが……
「ではお言葉に甘えて。」
と来るとは思わなかった。
「…………」
「…………」
一気に無言になっちまう……い、いや、暖かくて甘い匂いがだな。吐息を感じる位に近い距離と、一枚の毛布にくるまっている状況は……
場が持たん。とりあえずはホットパンチを飲もう。
「ぼ、僕も貰おう。」
佐々木がホットパンチを注ぐ。シナモンの香りが桜の香りと混じり……佐々木のコロンの香りと混じり……よ、余計に場が持たん!
夜桜が散る。……佐々木の暖かさと毛布の暖かさが混じり、とてもではないが……こ、これでは理性がだな……!
……佐々木が俺にもたれかかる。こ、これは、も、もうたまりません。
「…………」
佐々木の肩を抱き、俺を振り向かせる。そこには…………
「すう……すう……」
安らかな寝息を立てる佐々木が……。こ、こいつ、アルコールの耐性ゼロなのかよ……!
佐々木の携帯から橘に連絡し、佐々木を迎えに来てもらう。迎えに来た橘は、非好意的な視線を投げ掛けながら言った。
「……根性なし。パッと舞って、ガッとやって、チュッと吸って、はああああああああああん!な状態じゃないですか。」
「さっさと帰れ!」
俺は紳士なんだ!同意ない状態でなど、やるものか!……だが、千載一遇の機会を逃した気もするのは何故だ?!

翌日の花見。ハルヒが佐々木の匂いがする毛布に勘づき、散々な目に遭わされたのは、また別の話だ。

『ふらくら時間〜♪』

END
今回は、お互いにフラクラという事でw
543 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/06(土) 16:49:33.32 ID:685fGj7P
>>536
実際キョンはクズ。あんなのに佐々木さんは勿体無い
544この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 17:14:52.14 ID:foHa9I1y
>>542
ネタ拾いありがとうございました!
個人的に佐々キョンにはお酒が似合う気がします
545この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 17:21:02.81 ID:zzQILh7P
>>542乙乙
定番なのかな?某ラブコメ思い出した
キョンの鉄の意思が恨めしい……何もなかったとモノローグで語りながらも、実はちょっと触ってたりしてw
546『チケット』:2013/04/06(土) 17:36:02.85 ID:Ysk99wPk
野球観戦のチケットが当たった。
「オリックスバファローズ対DeNA……」
第一希望だった、日ハム対阪神は取れなかったようだ……。
「はぁ……。オリックスバファローズもベイスターズも、好きなチームではないんだけどなぁ……」
稲葉さんを見たかった。私は溜め息をつきながら、ペア観戦チケットを見た。
翌日。学校に向かう所を橘さんに止められた。
「佐々木さん、ベイスのチケットが当たったんですよね?!」
彼女の格好は分かりやすくベイスターズ好きだと言っていた。
昔の応援グッズである、ホッシーパンチ……橘さん、本当は10ダブ位しているんじゃないのかな?
まぁ私も日ハムの旧帽子を持っているから人の事は言えないけど。
幼稚園の時の話だけど、私はこの頃から日ハムが好きだったようだ。オレンジ色の旧ユニフォームの帽子。これを後生大事に持っていたようで、両親も呆れていたらしい。
「確かに持っているけど……どうかしたの?」
「私と一緒に見に行きませんか?!」
橘さんの目が輝く。
「あ、いや……その……」
歯切れ悪く答えていると、未来人がやって来た。
「佐々木。僕を野球観戦に連れていけ。これは規定事項だ。」
こいつは何を言うか。
「……まさかと思うけど、目当ては野球観戦でなくてグッズ……なんてないよね?」
未来人が目を反らす……。確かに未来では、美品のグッズは貴重だろう。だが。
「そんな転売行為を認めるとでも?」
そんな事、野球ファンとして認められない。
「せ、生活が苦しいんだ!」
うん、キミには意地でもチケットはやらない。
「橘さん、周防さんか誰かを誘って行ってみたら?私は生憎どちらのチームのファンともいえないし、それよりは喜んで行ってくれる誰かと行ったほうがいいわ。」
「……佐々木さんと見に行きたいのですが……」
私もそうしたいけど、野球観戦はダメ。贔屓チームの人とは特に。
「日ハム対ベイスターズだったら、私も一緒に見に行ったんだけどね。橘さんも、私と日ハム戦には行きたくないでしょ?」
贔屓の贔屓倒しを聞かされるのは、存外退屈なものなのだ。
「私だから嫌、というわけではないのですよね?」
「おかしな橘さん。なら、交流戦の最後あたりのオリックスバファローズ対広島でも一緒に見に行く?」
私の言葉に橘さんの目が輝く。
「はいなのです!」
くっくっ。楽しみだね。野球を純粋に楽しみたいなら、こうした第三者でいられるチームがいい。橘さんも野球好きだし、二人で野球トークも悪くないわ。
未来人?転売屋は放置。
橘さんにチケットを渡し、橘さんと行く交流戦を楽しみに思っていたら、キョンからメールが。
『ファイターズ対タイガースのチケットが当たった。お前、日ハム好きだよな?見に行かないか?』
……まだ楽しみは尽きないみたいだ。私は了承のメールを送り、退屈な日々の先に待つ楽しみを心待ちにした。

「橘、頼む!一緒に行ってくれ!」
「転売屋は、くたばりやがれなのです。」

END
きょこたんと佐々木の仲良し話でした。転売いくない。
547この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 19:10:13.41 ID:zzQILh7P
>>546乙&拾いさんくす!
純粋に試合を楽しむため、贔屓でも嫌いでもないチームの試合を見るとは至言ですな
でも、贔屓チームの試合で一喜一憂するのもまた楽し……難しいところです

とりあえず、絶不調だった鷹が今季初の連勝で嬉しいのですよ佐々木さん
548この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 20:22:23.10 ID:u9MqhvLo
>>542
まさかのフラクラタイム続編w
自分だけじゃないと思うけどこういう風に読んでいる。

>>546
例の野球実況の佐々木さんや〜。
アレ、各球団に一人ずつファンいた設定だったような。
キョンが巨人だったのは覚えているけど…。
549この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 20:23:45.54 ID:zzQILh7P
明日もお出かけには不向きになりそうですね
残念です佐々木さん
550この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 20:58:44.34 ID:BouwIlhG
>>546
551『バッテリー』番外編:2013/04/06(土) 21:52:09.67 ID:Ysk99wPk
『〜童貞達の会議録〜』※下ネタ注意!

生徒会長に暴行を加えた件で、喜緑に制裁を受けた五人。
「ヨツンヴァインにならされて、尻を百叩き……」
「どんな羞恥プレイなんだよ……」
尻を押さえて啜り泣く五人……。寧ろこの五人のやった狼藉を考えると、この程度で済んでラッキーである。
生徒会長を襲撃、財布から免許証を奪い、事情聴取。

『免許証返してください、オナシャス!』
『おう、考えてやるよ(返すとは言ってない)。』
『で、だ。お前は喜緑さんと……』
『……江美里と?』
『……その……お前初めてかここは?力抜けよ、と……ですね……』
『……?』
『だ、だから、会長が、喜緑さんと……』
『だから、お前らは何を……』
『お前が喜緑とンギモッヂイイ!としたのか、と聞いている!』

恋人との情事を根掘り葉掘り聞かれ、かつ、それを逐一自分の口から言わされるという拷問。
当然ながら会長はなかなか口を割らなかった。しかし。この拷問には勝てなかった。

『オーケーわかった。会長が鋼の意志を持っている事は、よく理解した。古泉、会長の携帯を取って差し上げろ。』
『はい。』
『何をする気だ?言っておくが、フォルダには何もないぞ。強いて言うなら江美里の写真、そして動物や風景の写真位だ。』
『喜緑さんとのメールを、お前の美声で高らかに読んで差し上げろ。』
『わかりました。えー、最近の……んふっ。甘いメールですねぇ。えー、『俺も君をあ』』
『やめろおおおおお!』

そして、会長の口から語られた、なんだこれは…たまげたなぁ……なんてことだ……なんてことだ……という内容。
一頻り童貞達に絶望を、そしてあの穏やかな仮面の下には、そんな一面が隠れていたとは、女って怖い、と思わせるに十分な内容であった。

翌日に喜緑にバレ、仕置きを食らったのは、前文の通りだ。

「で、だ。喜緑さんで、お前らの妄想をこれだけ掻き立てるんだ。
……監督や鶴屋さん、朝比奈さんなら……」
「……さすがです。」
「す、周防……うっ!」
「は、早いよ谷口……」
「き、貴様ら皆、前屈み過ぎるぞ!」
テーブルの前に前屈みになる5人。
552『バッテリー』番外編:2013/04/06(土) 21:54:37.23 ID:Ysk99wPk
「あなたはどうです?……佐々木さんや、涼宮さん、長門さん……」
「…………仮にそうだとしたら、あいつらなら…………」

『しちゃったね……。ん?ああ、大丈夫だよ。ただ、こんな事、僕としかしないでね……』
と佐々木は胸に頬寄せて言うに違いない。
『誰でも通う道ではあるわね。ただ、これから他の人となんかしたら、死刑なんだからねッ!』
ハルヒは、顔真っ赤にしてこれだな。
『……だいすき。』
と、長門は俯き加減に言うだろう。

「ぐあああああ!破壊力が高過ぎる!死ぬッ!やめろ!」
「くっ……!これはなかなか……!」
「そ、想像つきすぎて怖いよキョン!」
「こ、これは禁則事項に値する……!キョン、他にはないか!」
「そうだな……周防、朝倉なら……」

「――あなた――浮気――――死ぬ」
と言うだろ。周防は厳しそうだ。朝倉は更に厳しく……
「しちゃったわね。ふふっ。あなたは、あたしのだからね。……ね?そうよね?」
と言って、すっげー危険な目をしてそうな……

「んっふ……!ゾワゾワしますが、たまりませんね……」
「怖い怖い…」
「たまらんな……確かに奴等は厳しそうだ。」
「周防……うっ!」
「俺ばっか言うのもなんだし、古泉何かないか?」
「そうですね。監督、橘さん、阪中さんなら……」

『言っとくけど、浮気したらどうなるかわかってるわよね?』
監督ならこう言うでしょう。橘さんなら
『しちゃったからには、あなたは私のなのです。……離さないでくださいね……』
と言って、顔真っ赤にしていそうですね。阪中さんですと……
『嬉しいのね……想いが通じ合えたのね……』
と言って泣いてそうな感があります。妄想ですが。

「監督やべええええ!」
「さ、阪中さんを見る目が変わりそうだよ……」
「橘ヤバい。あいつからそんな事言われたらたまらんだろ!」
「さ、さすがだ……古泉!では次は俺が、姉さんとキョン子を……」

『ふぇ?あ、な、何かあっという間でした……何かあわくってる間に終わっちゃったっていうか……ふええ!あわわ!あ、あたしたち、こんな関係になっちゃったんですよね?!あわわ!』
と言って、思考がループしてそうな感がある。キョン子の場合は……
『言っとくが、責任取れよ。あたしゃただ食いさせる位、御安くねぇぞ。』
だな。絶対。

「愚妹、言いそうだ……。」
「朝比奈さんも言いそうですよね。」
「二人が言いそうで、ギャップはねぇな。つーかキョン子怖えぇ。」
「うっ!……そうかなー。この位あっていいけど。じゃ、最後鶴屋さん。」

『あ、あはは。しちゃったね……あ、あのさ……ほら!めがっさ恥ずかしいっさ!あんまり見ないで〜……。……ただ、ほら。責任だけは取ってくれないと嫌だよ?』
って感じだね。あの人。

「結構イメージ通りっつーか……ノリだけが軽く、言ってる事はヘヴィだな。」
「軽々しく、そういう関係は結ばないでしょうしね。イメージに合います。」
「浮気したらぶっ殺されそうってのは、皆変わらんよなぁ。」
「うっ!……ふう。さて、そろそろお開きにするか?」
553『バッテリー』番外編:2013/04/06(土) 21:57:20.99 ID:Ysk99wPk
喫茶店から出る2人の男と3人の賢者。
「はぁ。妄想トークを言っていて虚しくなってきた。彼女欲しいな。」
「全くです。会長と喜緑さんの話を聞くと、特にですよね。」
「ふう……まぁ、いつか出来るさ、きっと。」
「ふう……そ。ま、焦らないでいこうよ、皆。」
「ふう……そうだな。焦ってもろくな事はなかろう。」
こいつらは、もっと周囲の空気を読んだほうがいい。
その気になれば、直ぐにでも妄想は現実に変わるのだが。

「あーぁ、彼女欲しいなぁ。」

この集団が童貞を捨て去る日は、当分来なさそうである。

番外編、おわり。

童貞どもの妄想でした。
興味はあれど、躊躇して足踏みして妄想する年代でもあるんですよねw
後で考えたら、こういう無い物ねだりの時が一番楽しかったような気がしますw
554この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 21:58:25.08 ID:zzQILh7P
>>548
ハルヒが阪神なのは確定、妹ちゃんが応援してるチームが優勝した年もあったはずだけど、どこだったかな?
555恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/06(土) 22:24:01.32 ID:pxkoPrcK
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その6

 合コンからの帰り道。
 「キョン、お前もなかなかやるよな。初参加の女の子とよろしくしけこむとはな」
 ・・・・・・谷口、いつの時代の言葉だ。
 「でも、キョン。君が話していた佐々木さん?美人だったよね。今日の光陽の参加者は、すごいレベルが高かった
なあ」
 「国木田、お前もあの鶴屋さんとか言う人とうまく話していたじゃないか」
 「ああ、あの人?すごく興味深い人だね。で、早速メ-ルアドレスと電話番号交換したんだ。今度合う約束も取り付
けたよ」
 笑顔を浮かべて、国木田は愛用のエルーガーXを取り出す。存外手が早いな、国木田。

 「そういや、藤原。お前が話していた女の子もえらく可愛かったな。俺達と同級か?」
 「いや、あの人はああ見えても俺達より一つ上だそうだ。朝比奈みくるさんと言って、鶴屋さんの友人らしい。確
か参加するのは二回目だと言っていたが」
 「ああ。前回から参加しているんだが、すごい人気あるんだよ。競争は激しいぜ。でも、そういえば、今日は藤原
としか話してなかったよな」
 「妙に話があってな。花のことがかなり好きだそうなんで、それで話が盛り上がったんだが」
 「さすが、花屋の息子だな」
 
 「橘が話していた男も相当競争が激しそうだな」
 「古泉か。あいつはモテまくりだからな。何しろあのとおりのハンサム爽やか野郎だし、礼儀正しいし、女に対して
紳士的だしな。おまけに家は金持ちときてるからな。それにあいつのことを悪く言う奴はいないし、まあ、二物三物ど
ころか、モテる条件全て揃えたような男だからな」
 橘の目がハ-トマ-クになったのも、わかるような気がする。しかし、冗談ぬきで橘は苦労するぞ。見た限り、最低5人
は周りにいたからな。
 当の橘は、阪中と楽しそうにおしゃべりをしている。今日の戦果をお互いに話しているようだ。

 「そういや、谷口。お前の方はどうだったんだよ。確か周防とかいう娘(こ)だったよな。お前が気に入っていたのは」
 急に谷口が相好を崩す。
 「キョンよ、俺はみんなに感謝するぜ。今度二人だけで遊びに行くことになったんだよ!デ-トだぜ、デ-ト。生きてて良
かった」
 大げさに感動しているが、まあ余程嬉しいのだろう。リア充の仲間入りだな、谷口。

 俺は、スマフォを取り出す。佐々木と同じ、黒のエクスペリアZ。お互いの電話番号とメ-ルアドレスを、国木田達と同じ
ように交換した。
 『君とはいろいろ話してみたくなったよ。機会があれば、その、また君と会いたいんだが、どうだろう?』
 佐々木の言葉に俺は頷き、そうして俺達はお互いの電話番号とメ-ルアドレスを交換したのだ。
 
 高校生活は序章の段階だったが、この日を境に、俺の生活は大きく変化していくことになった。
 そして、それは、同時に俺達が成長して大人になっていく課程でもあったのだ。
556この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 22:27:56.40 ID:zzQILh7P
今日はよく入れ違いになる日だ

>>553おつー
佐々木さん、ながもん、きょこたんが個人的にストライクだわ
藤パンとみくるは許さん、殴ってでも止める!
557この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 22:37:30.46 ID:pxkoPrcK
>>542,546,551,552,553, 乙×10です!。551〜553大笑い。男は馬鹿で妄想好きな
生き物です。女は呆れて見ている。永遠の真理ですね。
558この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 23:25:25.92 ID:zzQILh7P
またもや入れ違い(´・ω・`)

>>555支援ー
相変わらずカプできまくりですな、でもってこちらも藤原とみくるは許さん!……まあ最初から破局フラグ立ってるから心配ないかw
559この名無しがすごい!:2013/04/06(土) 23:39:19.48 ID:XVTxN6nZ
佐々木かわいいよ佐々木
560この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 03:56:11.47 ID:IJSMVJ+f
3月に投稿されたSSをまとめますた。
やってないのもあるけど、展開が半端なのでGWらへんにでも。

このスレも453KBか…。
1スレ1SS目指してたけど今スレでは厳しそうだ…。サーセン。
561この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 07:28:13.53 ID:5DRjqvqb
おつですー
毎回毎回本当有り難いっす
562この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 12:28:00.11 ID:b7lMalm0
>>560
乙です!いつもありがとうございます!
563この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 13:15:24.25 ID:fT6+u0/T
>>560 お疲れ様です。本当に御苦労さまです。
564この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 13:52:03.37 ID:IJSMVJ+f
そういや4/1って分裂発売した日でもあったんだなとwikipedia見て分かった。

佐々木ファン歴6年か…。
565 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/07(日) 13:54:46.22 ID:TpUKyVP3
もう6年か
566この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 17:34:03.54 ID:b7lMalm0
私はファン歴は半年位なのです。
離婚成立後、実家にリターンし、就職するまで時間が余っていたのでラノベや純文を買い、読み漁っていたら……
いつの間にか佐々木さんにハマっていたのです。
まとめWiki経由でここに流れ着き、SSを書いて今に至るのです。
これからもつまらないSSを書いてお目汚しするかと思いますが、宜しくなのですよ。
567この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 18:27:33.79 ID:5DRjqvqb
アニメから入って、vipSSまとめを読み漁ってる時に佐々木さんを知った
当時はどっかのキャラと重ねてたのか金髪のイメージついてて、最初の頃は佐々木さんの画像にめっちゃ違和感あったw
スレにまで辿り着いたのはパート10か11くらいだったかな
568 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/07(日) 19:34:35.14 ID:xSFWMt57
原作ではハルヒは黒髪で、佐々木は茶髪だな
アニメでは、ハルヒは茶髪になっている
佐々木はどうなるんだろうか
569この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 19:42:57.27 ID:Ii0+Y/DS
>アニメでは、ハルヒは茶髪になっている
えっ?
570この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 21:27:10.67 ID:vgFSq60N
>>555
571この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 21:46:29.65 ID:vgFSq60N
>>555
572この名無しがすごい!:2013/04/07(日) 22:59:40.34 ID:b7lMalm0
おやすみなさいなのです。
月曜日なんて大嫌いなのですよ……
573この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 02:40:01.91 ID:JKKwC2Vq
>>568-569
アニメでもハルヒは黒髪だよ一応。
ちょっと茶色入ることがあるだけ。光の加減か?
原作でもマチマチだし。

最も青髪だろうが緑髪だろうがあっちの世界じゃ黒髪みたいだ。
佐々木さんもビジュアルでは茶髪でも黒髪(=みどりの髪)ということになっているようだし。
574この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 06:25:53.98 ID:SWDotr7J
>>573
普通のアニメでのカラフルな髪色は「黒髪設定だけど、便宜上青とかに色をつけている」だけど

ハルヒの場合は
「普通の人には黒髪に見えるが、わかる人には黒髪でなく見える。人外なのを示す記号」
の設定の気がする
575この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 10:27:03.90 ID:8drmCr46
>>574
そうすると黒髪でないキョン兄妹やモブ達も人外候補になってしまう訳だけど、それは?

奇抜な髪の色はイデオンが原因だけど、今となっちゃ特に違和感ないのがすごいよね
髪の毛は特にいじらなければ限りなく黒に近い茶色になるらしいから佐々木さんもそれで

…別に驚愕の表紙みたいでもいいんですけどね、あの絵は少女漫画チックでどうも…
576この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 12:27:58.64 ID:NFo6APDu
佐々木さんは、染めることに意義を見出だせないとか言いそう
だからきっと黒髪
577この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 13:22:20.99 ID:MgSB0RWN
>>576
でもキョンの髪の好みについての何気ない一言を
美容室に行くたびに思い出して悩んでそう

キョンの好みにしたいけど意識してるのがバレたくない的な感じで
578この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 18:05:50.79 ID:NFo6APDu
なにそれかわいいいいい
579この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 20:27:30.77 ID:JKKwC2Vq
キョンの周りの女子は好みのポニーテール普段はしないな。
とっておきの切り札のつもりなのだろうか。

アニメではクラスメイトにポニーテールの娘いたと思うが、特に反応ないし、
おそらく現状一番立派なポニーテールできる鶴屋さんでもあまり反応しなかったし。
みくるはガン見してたけど。

古典的なネタやな。
580この名無しがすごい!:2013/04/08(月) 21:43:42.01 ID:SWDotr7J
>>575
黒髪と茶髪は普通の髪なんだろ
金髪や赤髪は、白人の血が混じってたら特殊ではない
581恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/08(月) 22:45:42.30 ID:lhieQNtH
 恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その7

 同時刻・森園生のマンション。
「いや〜おつかれさんだったね。今日は大収穫だったさ」
 鶴屋さんはご機嫌だ。
 「そんなにあの国木田て子、気に入ったの?」
 森さんがおかしそうに微笑む。
 「ドストライクだね。大当たりだわ。かわいいし、頭いいし、礼儀正しいし、モロ好みだね。
色々と教え込んでやりたいね」
 最後の方は少し危険なセリフの様な気がしたが……

 「古泉君は相変わらず大モテね。5人?かなりいたよね」
 涼宮さんの言葉に、複雑な思いを抱きながら、僕は曖昧にうなずく。
 「古泉はいつものことだけどね。涼宮さん、誰かいい人いた?」
 森さんがこちらを見ながら涼宮さんに尋ねる。
 「う〜ん。あんまり。あ、でも一人気になった奴はいたかな」
 これは珍しい事だ。と、同時に僕は非常に気になった。あの、涼宮さんが気にかけた男子が
今日の参加者の中にいたとは。
 「ほら、谷口が連れて来た、あんまり目立ったなかったの。妙なあだ名で呼ばれていた」
 「キョン、君だったけ?佐々木さんと話していた」
 「そうそう。それ。何か気になったのよね」

 谷口君は涼宮さんと同じ中学の出身で、3年間同じクラスだったそうだ。昔、涼宮さんを好きだ
ったそうだが、今は周防さんがお気に入りのようだ。このサークル「SOS」の北高側の窓口でも
ある。
 佐々木さんは、今回涼宮さんの少々強引な勧誘により初参加したわけであるが、谷口君が連れて
来た”彼”と馬があった様だ。その彼を、涼宮さんは気に行ったらしい。少し意外な気がする。

 「みくるも何かよろしくやっていたみたいだね」
 鶴屋さんの親友、朝比奈さんは、少し照れた様子を見せた。
 「藤原君、花屋の息子さんなんです。すごく花の事に詳しくて、話が盛り上がったんです」
 朝比奈さんは青山方丈流華道の家元の娘だ。なるほど、確かに話は盛りあがっただろう。

 周防さんと佐々木さんはそれぞれ先に戻っていたので、残りの参加者は我々のたまり場である
森さんのこのマンションに集まり、いろいろ喋りながら、夕食もここで食べ(森さんお手製)、その
後、ようやく解散となった。

 「一樹」
 皆が帰り、この部屋にいるのは、僕と森さんだけとなった。
 
582恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS :2013/04/08(月) 23:46:42.61 ID:lhieQNtH
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 君と僕との出会い その8

 
 人前で森さんが僕の名前を呼ぶことは無い。その名で呼ばれる時は二人きりの時だけだ。
 笑みを、僕にとっては夜叉の微笑みを浮かべながら、森さんは僕に近づいてくる。
 ソファに僕は座っていたが、僕は強い力で押し倒された。
 いつもの事、いつもの儀式、規定事項。僕の頭と感覚は麻痺してしまっている。

 「なかなか涼宮さんに近付けないわね。しかもライバルまで出現した」
 森さんは僕の気持を知っている。涼宮さんを好きだと言う僕の気持を。
 「いい方向ね、青春ぽくって。楽しいわね」
 馬乗りになった森さんの手に力が入る。少し息が苦しい。
 「森さん」
 そう呼んだ途端、僕の頬が軽く叩かれる。
 「二人きりの時は――さん、でしょう」
 僕らの本当の関係。表に出ることは無い、秘密の言葉。その名で呼ぶことを望んでいる。
 狂気の願い。だけど、僕もあの時望んだ事。二つの気持ち。どちらが本当の気持ちなん
だろう。自分でも解らない。心と体がバラバラだ。

 「泊まって行くでしょう?明日休みなんだから。どうせ家に帰ったところで誰もいないで
しょう」
 シャワーを浴びた後、森さんはそう聞いて来た。
 答えは解っているはずだが、これもまた儀式。僕らの間に交わされる束縛の言霊。
 それに彼女の言うとおりだ。無駄にでかい屋敷に、父も母も居ない。仕事で忙しい二人
が家にいる方が珍しい。父に至っては……
 「泊まらせてもらいますよ」
 森さんは満足したような微笑みを浮かべていた。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 今日、私は不思議な男の子に出会った。
 異性と付き合うのが苦手な私の心の壁を、簡単に崩し、楽しい気持ちにさせた、キョンという
男の子。 
 『また君と会いたいんだが、どうだろう?』
 あんなセリフが私の口から出るとは思わなかった。
 彼と同じスマートフォンに登録した、彼の電話番号とメールアドレス。
 次に彼と会うのが待ち遠しい気分になる。
 高校に進学して、新しい生活が始まった。でも、中学時代と大して中身は変わっていなかった。
 彼と出会ったことで、私の高校生活は大きく変化して行く。そんな予感がする。

 この時、私が感じた予感は、のちにその通りになっていった。その過程で、私達は大きく成長
して行く事になった。
583 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/09(火) 07:31:24.46 ID:y/y+QLJb
続く???
584この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 07:33:17.08 ID:6n4NTa7r
>>581-582
支援。
きょこたん早速の茨道(ノ∀`)

今週末は趣味で缶詰になるので、前倒しでネタ拾いを行います。

先着二名様で
見たいシチュエーションと二人の関係を明記下さい。
585この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 11:38:20.21 ID:55zYYB5G
>>583
続きます。今回も長くなりそうです。日常シリーズほどではないですけど・・・・・・
普通の恋愛と厄介な恋愛が同時並行に進んで、お互いに影響するので、ややこしく
なりますね。
 ハ-レムみたいな設定はラノベやゲ-ムではよく見かけますけど、私のよく女子にモテる
友人は、現実には厄介なだけだと断言します。モテないこちらとしては羨ましいのですが
、そうではないようです。今回、古泉には頑張ってもらいましょう。修羅場ドロドロになり
そうです。
586この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 12:23:39.78 ID:JNwdrM7V
>>585支援
古泉羨ましくも不憫なw佐々木さんとキョンの間には邪魔が入りませんように

>>584
ぜひ>>577の佐々木さんを!
587 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/09(火) 13:57:07.08 ID:l5yPRB1r
やはり佐々木さんには失恋が似合う
588この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 14:14:30.09 ID:SRMMlWGK
>>580
それじゃ九曜さんは? 真っ黒やん
大体ハーフとか言ってたら原作の長門さんの髪の色と同じ人だっているよ?
因みに朝倉さんも原作の絵は灰色がかった黒だしね
>>574>>580の理屈で言ったら人外は鶴屋さんと喜緑さんだけになるんじゃない?

>>585
モテる奴は自分が本当に好きな人に限って振り向いてもらえない、ってパターンは現実にもよくありますわな
で、好きな人に別の異性との恋愛を応援される、なんて事もこれまたよくある話で
高校・大学で何人か見たけど、本命でない人達が勝手に修羅場ってると本当にご愁傷様って言いたくなるよ
589この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 16:42:40.92 ID:9EENHdTP
>>587
否定はしない。
590この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 21:55:59.11 ID:JNwdrM7V
ソフバンのiPhoneへの変更キャンペーン、時代に合わせて乗るべきでしょうか佐々木さん
土日が両方雨だったからショップに相談にも行けなかったのですよ
591この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 22:09:54.65 ID:y/y+QLJb
>>588
>>モテる奴は自分が本当に好きな人に限って振り向いてもらえない、ってパターンは現実にもよくありますわな
なるほど
592この名無しがすごい!:2013/04/09(火) 23:33:19.48 ID:Wlv18rGn
600手前でもう512KBが見えてきたか…
593この名無しがすごい!:2013/04/10(水) 10:47:33.35 ID:bqBzLNm4
乾燥肌が酷いので、ボディローションを買いに行くのです。
ノンスメにするか迷い中なのです。
594この名無しがすごい!:2013/04/10(水) 19:07:28.55 ID:Kp1Hi1SP
某漫画にて、泊まりがけの旅行にシャンプーを忘れ、備え付け?のレモンの石鹸で髪を洗ったら夜中眠れなくなったというのを見た記憶がありまする
一概に同じとは言えませんがご参考までに

にしても最近寒いですね佐々木さん、せっかく洗濯して収納してあったマフラーまた引っ張り出す羽目になってますよ
595この名無しがすごい!:2013/04/11(木) 07:26:50.43 ID:rAaEB7Xr
容量落ちしそうか?
596この名無しがすごい!:2013/04/11(木) 18:29:16.91 ID:Va7my6z+
みんな書き込み控えてるんでしょうか佐々木さん
597この名無しがすごい!:2013/04/11(木) 19:25:23.83 ID:JTzDe3fr
容量的にさすがに控えているのです。
598この名無しがすごい!:2013/04/11(木) 19:59:29.99 ID:Va7my6z+
あと40KB強ですねー
せっかくだから、テンプレこうすべきとかの議論で埋めますか
個人的に、文芸キャラ板への移転云々はもう無くしても良いんじゃないかと
599この名無しがすごい!:2013/04/11(木) 23:51:53.57 ID:N5F951yW
一行レスばかりだと、1000まで持つかも
600この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 07:25:25.74 ID:rO8fLcvH
>>592
まだ、467KBだ
601この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 13:39:32.31 ID:fqhVes8X
後どれだけ書き込める?
602この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 14:28:34.39 ID:o/UTUfD8
全角文字1文字で2Bなのです。1KBは1024Bなので、512文字。
多少の差異はあるでしょうが、512×45=23040文字なのです。
603この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 17:32:01.99 ID:fqhVes8X
>>602 教えて頂きありがとうございます。
604 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/12(金) 19:03:48.36 ID:W+N0z06m
>>602
1スレあたり、平均40文字は書き込めるわけか
605この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 21:01:44.05 ID:o/UTUfD8
今晩から明日の夕方まで趣味で缶詰なのですよ。
リクエスト受けた分は書き溜めしているので、新スレになって投下するのです。

差し入れでドクペ持ってきた馬鹿がいるのですよ……。人の好みも色々なのです。
あと、乾燥肌対策にスクワランを購入したのです。やはりノンスメのほうが気分良いのです。
606この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 22:01:00.51 ID:7WN3nKXF
ドクターペッパーって飲んだことないや
味や効能はどんな感じ?
607この名無しがすごい!:2013/04/12(金) 23:54:04.97 ID:HO7+1eOn
佐々しね
608この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 03:14:47.25 ID:QcpmkJdr
デスマーチなうなのです。真夜中で、最高にハイなのですよ。

>>606
外人御用達。時に罰ゲームに使用される事もある、個性的なフレーバーと味わい。
ぶっちゃけオ○ホの臭いで、味はゲロ甘なのです……。
609この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 08:24:56.03 ID:f9YQjw+z
佐々木はホモ
610この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 09:11:41.83 ID:hZ8p65P7
>>605
とりあえず、自分も続きは新スレでやります。3行ぐらいで出来るSS小話を考えていますが、
思いつかず。
611この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 09:37:36.08 ID:r75ygH2I
>>608
なるほど
CMではパワーが出るみたいなこと喧伝してますが、夜中まで勉強のお供には向かないようですね

CMに騙された佐々木さんなんてのも良いかも?
612この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 14:58:50.54 ID:ZBtgk2KF
健康増進といわれていたのはドクペよりガラナじゃないかと思うのだが
元気が出るような気がするのはカフェインのせいじゃないかな
http://slashdot.jp/story/07/07/08/1627236/%E7%82%AD%E9%85%B8%E9%A3%B2%E6%96%99%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%90%AB%E6%9C%89%E9%87%8F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0
ここを読むとカフェイン含有量は マウンテンデューのほうが多い
613この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 15:34:59.84 ID:ThukVX9S
>>611
カフェインと砂糖入ってるから悪くないよ
とはいえ夜中にカフェイン摂取は寝れなくなるからお勧めはしない
614小咄SS:2013/04/13(土) 15:56:18.86 ID:Jf31dh86
 『気になる相手に猛アタック。疲れた心と体に、ドクロべZ。』

 思わず釣られて買ってしまい、飲んでみた次の日、何か気分が悪い。受験対策の手助けにはならなかった。
 部屋で休んでいると、母親の声に続いて、部屋のドアを誰かが叩く。
 「佐々木、大丈夫か?気分が悪くなったと聞いたんで見舞いにきたぞ」
 心配そうな顔をしたキョンの手には、私が好きな洋菓子屋の袋が握られていた。
 「無理はするなよ。受験前だからといって、体を壊したら元も子もないぞ」
 「ありがとう。もう大丈夫だよ、キョン」

 僕の元気の元はやっぱり君だね。

 >>611 ネタありがとうございます。3行では収まらなかったけど、書いてみました。
 
 
 
615小咄:2013/04/13(土) 17:11:13.20 ID:QcpmkJdr
『これで彼もメロメロ、ドクトルソルト』

惚れ薬らしい。こんな怪しいものを通販で買ってみた。料理に混ぜるといいらしいんだけど……
「ま、まずぅ……っ!!」
どうやら味は度外視みたいだね。

『これで彼女もメロメロ、ドクトルソース』

こんな怪しいものを通販で買ってみた。身体に塗るものみたいだな。
「さて、言い訳を聞こうか?」
佐々木はどうやら食い物にかけたらしい。匂いもソースだったからな。やれやれ。

END
怪しい通販佐々キョン3行SSでした。

缶詰完了(*´∀`*)
616この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 19:09:46.97 ID:r75ygH2I
カフェインと勉強効率にはどんな関係があったっけ
興奮作用からあんまり相性良くなさそうではあるが

>>614-615
どっちも乙乙
佐々木さんてば普段なら入念に下調べをしそうなものなのに、恋は盲目とは良く言ったものですなw

ドクロべZにドクトルソルト、ぐぐっても出ない…
617この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 19:29:07.48 ID:ThukVX9S
>>616
脳の血管拡張による血流量増加と
エネルギーとなる糖分の補給が同時に行われるから
勉強する際には非常に有効
618この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 19:38:56.83 ID:r75ygH2I
>>617
マジっすか、知らなかった
今後機会があればコーヒー活用します
619この名無しがすごい!:2013/04/13(土) 23:37:38.42 ID:mxpi13MC
佐々木さん、今晩は
620この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 07:59:32.63 ID:uJy4Pdug
打ち上げでお酒を飲み、酔い潰されて頭が痛いのですよ……

ドクトルソルトもドクトルソースも、適当に作った商品名なのです。
621この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 08:59:15.56 ID:DUtn+7VH
おはようございます、なんだか風が凄く強いのですよ佐々木さん

>>620
酒は百薬の長とはいえ、ほどほどにどうぞ
商品名はやはりですか、肌に塗り込む塩の話をどこで聞いたっけ
622 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/14(日) 11:36:34.84 ID:Ag+PN5Io
かそだな
623小咄:2013/04/14(日) 12:50:52.58 ID:uJy4Pdug
『猫の性別』

「キミは猫を飼っていたんだね。」
「ああ。シャミセンって名前だ。」
「三毛猫だね。雌かい?」
「雄だよ。髭があるだろ?」

『あまいもの』

「甘いものばっか、よく喰えるな。」
「甘いものは好きでね。」
「甘い雰囲気もな。」
「やれやれ。」

END
624この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 15:12:55.96 ID:DUtn+7VH
ちょっと悲しいことがあったのですよ佐々木さん
味覇だと思って買ったのが、よく見たら味龍だったのですよ
見切り品で半額だったのに、期限も充分残ってるの確認したのに、商品名だけ疎かだったのですよ(´;ω;`)
625この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:20:31.25 ID:Wp4P+F10
スレチだったら済まん

佐々木の両親の設定を探しているんだが、全然見つからないんだ。誰か情報くれないか?
626この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:29:56.54 ID:5Ds/GgJO
無いから適当にでっち上げるしか
627この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:30:31.36 ID:uJy4Pdug
全キャラクター、親については言及されていなかったはず。
628この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:36:47.63 ID:uVR47lwP
>>625
強いて言うなら驚愕後で佐々木とキョンが最後に語ったときの独白の中に出てきたことくらい。
具体的にどんな人なのかまでは語られてはいない。
629この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:39:09.39 ID:Wp4P+F10
>>626
>>627
>>628
ありがとう!そうか、やっぱりほとんど言及されていなかったか。おk、適当にでっち上げる。
この間初めてSS書いたんだが、勝手が良くまだ良く分からないんだ。迷惑かけたら済まん。
あと、佐々木可愛いよ佐々木
630この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 20:56:03.35 ID:Wp4P+F10
いきなりsage忘れた。済まん
631この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 22:45:54.53 ID:EzkhSwVS
>>629 SSを書いてくださる方が増えるのは、とても嬉しいです。ぜひ読んでみたいです。
>>615,>>623 上手いですね。乙です。これだけのものをかければいいのですが、なかなか
うまくいきません。羨ましいです。
632この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 23:15:26.32 ID:uJy4Pdug
>>631
ショートショートは、『笑点』を見たり、四コマ漫画を見ると発想しやすいです。
四コマでお薦めは、新井理恵の『×-ペケ-』ですか。私のバイブルですw
633この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 23:51:40.89 ID:jkjOoTHT
佐々木かわいいよ佐々木
634この名無しがすごい!:2013/04/14(日) 23:52:27.35 ID:EI72lpl+
ハルヒは、親が出てこない作品だなー
635この名無しがすごい!:2013/04/15(月) 01:43:38.21 ID:g7c8D+8J
>>631
最近vipでやったやつです。やんでれ ささき でググれば多分出てくるかと。一応R15、くらい……?ここで紹介して良いのだろうか

>>623
面白いですね。特にヒゲw
636 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/15(月) 08:41:32.42 ID:t8oAPerI
シャミセン
637この名無しがすごい!:2013/04/15(月) 11:19:37.22 ID:hxhpDWu8
>>635
読みました。
佐々木が可愛い(*´∀`*)
大丈夫ですよ、私なんてエロパロに上げたSSを告知し、かつ、そっちを読まないと全体が理解出来ないβを上げましたよ(ノд<。)゜。
638この名無しがすごい!:2013/04/15(月) 18:10:01.37 ID:veYcnzI+
>>635
読んでた、もとい支援に参加してたわw向こうでもしてたけど乙ー

>>637
かまへん、かまへんよ
いつも有り難う
639この名無しがすごい!:2013/04/15(月) 20:41:33.15 ID:p7qYhp/F
>>623
髭があるだろう、、、
640 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/16(火) 08:03:58.80 ID:8ibHDB6i
こんばんは
641小咄〜ふらくら時間〜:2013/04/16(火) 11:26:45.97 ID:c6MwaNzd
『キミを見てると』

「キミといると、動悸がする位に脈打つ時があってね。」
「不整脈か?お前心臓弱いんじゃねぇの?」

『マシュマロみたいに』

「ふわふわ柔らかいものを触っていたら、何か変な気持ちになるな。」
「親友、今すぐその僕のほっぺたを触る手を離したまえ。」

『ああ神様お願い』

「佐々木、次の休みに遊びに行くか。」
「くっくっ。デートのお誘いかな?吝かでないよ。」

「遅いじゃない!罰金!」
「「?!」」

おまけ
『生命保険』

「やぁ、親友。涼宮さんとは順調かい?」
「勿論だ。こないだ、一億円の死亡保険に入れられたよ。」
「それは重畳。」
「もしもの時は頼む。」

『ホラー』
ドライブを楽しむ佐々キョン。横にはダッシュババアが。
「なぁ、親友。思うんだが対向車線を走るのって、すげぇ危ないよな?」
「勿論だ。対向車線からトラックが走って来ているが、僕達は何も見ていないよ親友。」

キキーッ!ガシャーン!

『ホラー2』
「今度は歩道側か。懲りないババァだ。」
ガッ!ズササーッ!
「……おや?キョン。ババァが見えないが。」
「排水溝の鉄で滑って、顔面から倒れたぜ。」
「やれやれ。」

END

フラクラ小咄をまとめてみましたw
642この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 12:12:50.68 ID:/Zq3gtNW
マシュマロが一番ダメージでかいw期待させといてからの落差がぁー
643この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 20:53:36.35 ID:6LAkGlfE
>>641
おつ
644この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 21:26:21.24 ID:/Zq3gtNW
佐々木さんの理性の壁を突破できる欲求は何があるだろうか
645この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 22:41:58.73 ID:HHrOBh93
未来から来たキョンと佐々木の子供が
過去の両親と対面するとか、ありがちな話だが見てみたい。
646この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 22:56:35.35 ID:Rgu7Mitq
>>645
こんなんあるよー

佐々木さん、君のパパとママ? の巻
ttp://www10.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/644.html
647この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:07:03.33 ID:/Zq3gtNW
>>646
良いよねこれ
懐く子供に、自然体でお父さんお母さんしてる二人の雰囲気とか
648この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:18:00.94 ID:6nLoWbl1
>>644
キョンの海パン姿…というのは直だから、年賀状ということにしとくか。
きっとテンション上がってたと思う。
649この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:25:00.53 ID:8ibHDB6i
こんばんは
650この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:32:01.91 ID:/Zq3gtNW
>>648
中学卒業してからは唯一にして最初の、キョンとのコンタクトだもんな
さりげなくキョン宅の前を通ってみたり、電話かけてみたりしたんだろうなあ…
651この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:37:53.02 ID:6nLoWbl1
自宅を通ることはあるかもしれないな。

電話はちょっと考えにくい。たまたま一度掛けて留守電orzで挫折じゃない限り、
家族の誰か取次はするだろうし。妹がわざとしなかったら小悪魔すぎるし。


容量480KB也。
652この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:49:16.37 ID:c6MwaNzd
二人の子どもを妄想してみた。

佐々木の知性にキョンの精神力を受け継いだ、外見キョン子の目鼻立ち佐々木。
一級フラグ建築士兼フラグクラッシャー。
性格は甘やかされて育ったので、やや甘えん坊。人見知りしやすく、慣れるまでは冷たい。但し精神力はキョン譲りなので芯が強く、親しくなれば誰より暖かい。
喋り方は、佐々木を柔らかくした感じ。一人称は『僕』。

野郎ならば
キョン譲りの外見に、佐々木譲りの毛質。十人中八人が美少年という佐々木譲りの顔立ち。
性格はキョンそっくりであり、生意気で基本的に怠惰。
本当は父も母も大好きだが、思春期特有のアレを患っているので、両親の前限定で素直でない。
大体何でもやれて要領もいいが、鍛えない為、未完の大器。ただ本人に自覚なし。
喋り方は、モロにキョン。外見的に非常にモテるが、父譲りのヘタレである。

と妄想した。
653この名無しがすごい!:2013/04/16(火) 23:58:15.10 ID:cHFAvPDo
>>646
好きな作品だ〜
この作品にケチを付けるなら子供の問いに佐々木が答える所です。

友人の子供がぼっちである事と育児環境の話を現役保育士の妻を持つ共通の友人に愚痴った話なんですが、
また聞きした保育士嫁の答えは辛辣でした。
子供の問いにすべてに答えてしまうのはよくないそうです。。
それよりも「なんだろね、○○はどう思う?」と創造させる方が良いと言います。
答えを与えしまうと考える力を無くし、共感性を喪質して成果のみを強要してしまうので嫌われやすくなるそうです。
結果、自分の意見を押し通す為にアンケートと取ったりする一見知的だが理詰めするモラハラ気味な子供になっています。
子育てって難しいですよね。

関係ない話になってすんまそん。
654この名無しがすごい!:2013/04/17(水) 08:14:01.77 ID:kTsRGLTn
>>652
双子の兄妹だとなお嬉し

>>653
子供って難しいのねえ
>創造させる方が良いと言います。
誤字だけど、佐々木さんの血を引いてるなら必ずしも誤字ではないかもしれないw
655この名無しがすごい!:2013/04/17(水) 18:33:12.61 ID:kTsRGLTn
vipに女友達が彼女になったやつ来てみたいなスレが立ってる
キョンと佐々木さん両方に見せてやりたい
656この名無しがすごい!:2013/04/17(水) 19:39:46.48 ID:7L7EPkX5
趣味関連で楽器屋に行って、この頃流行りのギターのミニアンプ(ミニレクチ)を鳴らしたのですが、凄く良かったのです。
良い音が作れて、スペースも取らないという素晴らしさ。技術の進歩は凄いのです。
657この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 18:44:23.07 ID:X9rSfnYa
こんにちは
658この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 18:54:07.55 ID:Hb67+EhY
やあ、いらっしゃい。出来ればsageてくれると嬉しいな。
659この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 20:28:07.04 ID:33scg5Io
何KBで次スレ立てる?
660この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 20:57:22.22 ID:Hb67+EhY
何となくだけど500KBくらい?
661この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:11:03.80 ID:wmX4UZ2b
       ,、- ー-.、
.      ン,彡シスミゝ
      バ〈〈゙`"〉〉〉
      イj(厂 厂ル
.      Ni、 −,ノ  これだけは言っておく
.      <'j姉命i〉  スレッドの最大許容量は512kb
        ゙l¨´!゙¨!   だが、500kbを超えた時点で書き込み不可だ
.      〈__八_,〉
662この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:11:31.27 ID:PtsCwzzR
663この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:15:17.26 ID:wmX4UZ2b
     , -‐- 、                         ,,从.ノ巛ミ    彡ミ彡)ミ彡ミ彡ミ彡)ミ彡)'
    ,'. /  ト、 ヽ                  人ノ゙ ⌒ヽ         彡ミ彡)ミ彡)ミ彡)'
.    i. ((从ソ 从〉 ゴオオオオオ    ,,..、;;:〜''"゙゙       )  从    ミ彡ミ彡)ミ彡,,)i
    l. (|┳ ┳i!l  ,,..、;;:〜-:''"゙⌒゙          彡 ,,       ⌒ヽ     ミ彡"
.   ハNiヘ  ロ:::゙:゙                    '"゙             ミ彡)彡''"
       (i'つとi) ``゙⌒`゙"''〜-、:;;,_          >>662     )   彡,,ノ彡〜''"
.     とくュュュュ〉            ゙⌒`゙"''〜-、,,       ,,彡⌒
664この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:16:29.07 ID:Hb67+EhY
>>661
知らなかったよありがと藤ワラ

>>662はキャラ板へのリンクだからみんな騙されないようにね
むしろNG推奨
665この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:21:38.97 ID:7w7M1lRr
>>661 藤原登場。姉命笑いました。次スレの私のSSで大活躍(でも悲惨)する予定
(規定事項)です。よろしく
>>662 ?それ、次スレですか?
666この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:30:33.77 ID:wmX4UZ2b
伝統的な意味での次スレはここになります
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/river/1356991283/
667この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:30:36.01 ID:TrPzd4Ia
>>663
     , -‐- 、
    ,'. /  ト、 ヽ
.    i.(从ノノ 从〉
    l. (| -:::::ニニニ||=====l
.   ハNiヘ!i!ーi!ノハ! 
      (i'つとi)  
     とくュュュュ〉
668この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 21:44:54.14 ID:Hb67+EhY
>>666
伝統なら釣り誘導はダム板かパン板、そしてurlにはriverの文字列
うん、うん
669この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 22:07:25.99 ID:33scg5Io
藤原かぁ……
ソフト短編でくらい幸せにしてやりたいけど、既にどっち向いても地獄の立場だからなぁ……w
670この名無しがすごい!:2013/04/18(木) 22:54:09.78 ID:Hb67+EhY
キョンと結ばせないために、自分でハルヒをガチ口説くって話を驚愕発売以前に構想してたなあ>活躍する藤原
671 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/19(金) 04:24:08.98 ID:/SmC6FV8
       ,、- ー-.、
.      ン,彡シスミゝ
      バ〈〈゙`"〉〉〉
      イj(厂 厂ル
.      Ni、 −,ノ  これだけは言っておく
.      <'j姉命i〉  スレッドの最大許容量は512kb
        ゙l¨´!゙¨!   だが、500kbを超えた時点で書き込み不可だ
.      〈__八_,〉
672この名無しがすごい!:2013/04/19(金) 18:42:15.22 ID:eVzozy4/
容量落ち寸前でも自動で落ちたりする?>>980くらいで自然落ちするみたいに
673この名無しがすごい!:2013/04/19(金) 22:33:25.39 ID:eVzozy4/
皆が控えるばかりでスレが停滞するのは悲しいのです佐々木さん
674 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/04/19(金) 23:51:01.51 ID:MUlOY9gZ
佐々木かわいいよ佐々木
675この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 00:55:31.93 ID:6Muqixb/
>>671
そうだったの?
676この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 09:42:58.64 ID:UYTyQCqv
たしかSSメインのスレは480〜490KBで次スレ立てるルールにしているところもある。
容量オーバーになったスレは経験上1000まで行ったスレより落ちるまで期間あったような。

もし立てれたら次スレ立ててみようと思うがよろしいか?
677この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 09:51:55.44 ID:JPCypWRW
>>676
お願いします
678この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 10:00:12.19 ID:UYTyQCqv
立てれました。

【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part71【変な女】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1366419571/
679この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 11:09:36.60 ID:JPCypWRW
>>678ありがとう
スレ立て乙ですー
680この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 12:34:14.29 ID:X1aItHUi
>>678 ありがとうございます。新スレ乙乙です。
藤原 「ついにこの僕がメインか!」 キョン「ほう、お前のスレが立ったのか」
藤原 「そうだ。場所は>>666が教えてくれた。遠慮なく書き込め」 キョン「・・・・・・」
681この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 12:39:45.06 ID:6Muqixb/
>>678
682この名無しがすごい!:2013/04/20(土) 23:18:59.43 ID:JPCypWRW
佐々木さんおやすみなさい…
683この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 00:04:57.70 ID:00p8m7Ul
>>678
スレ立て乙です

>>680
藤原……もういいんだ……もう……頑張らなくていいんだよ(´;Д;`)
684この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 11:08:31.77 ID:jdrTDST6
藤原 「くそ、どうやら現地人の罠にかけられたようだ。危うくダム板の虚無
空間に飲み込まれるところだった。何?既に新スレに移行している?うぬぬ、何
たることだ。本艦はこのスレとともにあり。わが姉帝国に栄光あれ!」
685この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 14:20:30.03 ID:Em8yvej6
>>678
乙ですー
686この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 14:45:40.89 ID:NtUCns7U
そこで問題だ!このラブラブSSにやられたスレでどうやってあのラブラブ攻撃をかわすか?

3択−一つだけ選びなさい
答え@ハンサムの藤原は突如反撃のアイデアがひらめく
答えA仲間がきて助けてくれる
答えBかわせない。現実は非情である。

僕がマルをつけたいのは答えAだが期待は出来ない…
10分前にこのスレに入った(はずの)橘たちがあと数秒の間にここに都合よくあらわれて、アメリカンコミック・ヒーローのようにジャジャーンと登場して『待ってました!』と間一髪助けてくれるってわけにはいかんだろう……
逆に橘たちもすでに苦戦しているかも知れん……
「さて、どうするかね?」
「さぁな。とりあえず図書館行って、後は……」
「くっくっ。このエロキョン。」
答え−B 答えB 答えB

橘達が藤原を救援に行った時、そこには一握りの砂があった……
「こ…この砂から感じる感覚は!ああ…なんてこったなのですよ…クソッ!
『ぬ け が ら』 『ふ じ わ ら の ぬ け が ら』
『冷 た い 消 滅』 『命 の 消 滅』…」
藤原は風になった―――
橘が無意識のうちにとっていたのは『敬礼』の姿であった――――――
涙は流さなかったが 無言の非リアの詩があった―――
奇妙な友情があった―――

『お約束の非リア〜JOJO篇〜』
687この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 15:48:37.57 ID:Mbw1KKF1
おつー
埋めネタで輝くのは、かつてのポンジー祭を彷彿とさせまする
688 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/21(日) 16:44:59.15 ID:tbEeNxqs
おつ
689この名無しがすごい!:2013/04/21(日) 20:53:14.82 ID:Mbw1KKF1
寒の戻りが厳しいですね
風邪など引いたりしないよう気をつけましょうね佐々木さん
690 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) :2013/04/22(月) 00:40:41.98 ID:zeZbo7Bu
こんばんは
691この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 15:23:57.16 ID:bmxApB9X
佐々木(涼宮ハルヒシリーズ)
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692この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 15:26:40.06 ID:bmxApB9X
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        |::::::::: {ヽ{      ′    /:::::::::::::::::{
        |::::ハ:::::::个:.、  /ヽ一'  .イ:::::::://}∧
       }イ }\ト{ V≧/   ̄}  <}/イ}イ´
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                i    7    \
.          _, r7-/|     ′    \ _rx _
       /   }マr{^ゝ==イ丶  r‐一   r「7  \
         ヽ  マ:ハ     :}       r「7´ / ^ヽ
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     |   /    -=7 ]]]] {′/       /
     |  /         /]]]]]{        }
     | ./         /=ー―――‐={ {      {



どっちかと言ったらこっちのほうが元絵に近いかもしれないけどそんなことはない差分
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     |   /    -=7 ]]]] {′/       /
     |  /         /]]]]]{        }
     | ./         /=ー―――‐={ {      {


以上、やる夫板からの転載でした。
>>691,692
残り3kbくらい。
693この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 18:10:00.80 ID:V8Bsco3B
おつー
かわいいっちゃかわいいけど、関係ないとこでAAだけ貼られたら佐々木さんとわかるかどうか自信ないなあ
色が付いたらまた話は変わってくるかもしれないが
二頭身佐々木さんはカリモフさんの400円のイメージが強い
694この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 18:49:32.36 ID:fD/AeeX4
たぶん>>691のは限定版おまけ冊子にあったぷよのSDキャラだと思うけど、
もう一つのはわかんないなー。
695この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 18:54:49.34 ID:QOPFRmGM
『未来日記in佐々木』のプロット書いていたら、ライダーネタをふんだんに使ってしまい、こんなのが浮かんでしまったw

きょこたん「ダディバガナゴトイッデンダァ!カラダガドロボーニナルド!ヒドォオチョグテルトヴットバスゾ!」
佐々キョン「「ダヅィヴァナザン!!」」
きょこたん「イヤツダナオマエ。アノコロロリソガモドッテキタキガシタ。コンナトコロデ、コドモタチニイワナイ!」
佐々キョン「「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」」

ダディときょこたんの、名字繋がりオンドゥルでしたw
696この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 20:33:26.69 ID:V8Bsco3B
きょこたんネタで前々から見かけながら意味が解らなかったダディヤーナザン?
ライダー由来だったのね
697この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 20:57:57.21 ID:QOPFRmGM
>>696
橘朔也(仮面ライダー剣)です。
あまりの滑舌の悪さと、作中のネタキャラっぷりに愛され続けています。
最弱にして最強のライダーですw

ネタに使うライダーとは、ダディとシリーズが違いますが……平成ライダー屈指の愛されキャラからのセリフの引用をするので、公開が怖いですね。

ヒント
「もう一度求めてみるか…光を。」
698この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 21:22:30.73 ID:V8Bsco3B
長いこと日曜朝はサンデーモーニングなので、ライダー全くの無知にございます
故に、ワタクシに限りましてはネタバレの心配一切無用!……着いていけなくなる心配は多少(´・ω・`)
699この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 21:41:58.43 ID:QOPFRmGM
>>698
未来日記ベース+ライダーのセリフの引用程度に留めますので、原作知らなくても読める話にはなるはずです。
どちらにせよ(NTR的な意味でなく)鬱展開ありですので、そっちのほうが書けるか心配です……
700この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 23:08:54.47 ID:V8Bsco3B
埋まった?
701この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 23:22:16.91 ID:LSvSlFwM
>>692
他人が作ったキャラを糞まみれにする
肥溜から出てきてゴミAAを張るなカス
702この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 23:34:05.45 ID:A3wZUTzQ
703この名無しがすごい!:2013/04/22(月) 23:50:45.91 ID:QOPFRmGM
次スレはこれだ。騙されるなよ、皆w

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/river/1356991283/
704この名無しがすごい!
 
次スレの間には新作が出るな
どんな騒動に巻き込まれるのやら
砂漠の船に乗った気分だぜ

           ,ィ:T'Tシ:::、ィT'Tシ,:::.、
          /三三三ミ::ヾ三三ミi
      .   ソハハハハド'}ソ ヾ.iド:i
          !|─ ─ ,iリ)! ┳ )〉!
          ’ 、 - ,ノル'ニニ彡'ジ  いつの間にか あと一週間だね
 _,,..-'"~,~'' v’.  /i゙|iYソ )./ミ三彡ヽ、  また君たちの武勇伝を聞かせてくれたまえ
{Y"_,.`''~´ {i!  ,.O==(ン゙ ソ ;   ,ゞー',._
  ̄"t;v'   :i!. /<_,<__/'"'(_,(_,ン´   \
    ヾi!   i!' /_"           ヽ.  【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part71【変な女】
     ヽ.  `-' }       _   / ; l  http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1366419571/
        ヽ.__;_},,} ; .   } ; '   イ    |
         l.\..__/ _ .}   _/.ハ   }
        ゛、  }`i' .l"~ ̄{ ,/  ヽ; /
          } l l {   }.〈    { l
          { } 〈; .}  //   ,| l
             | l  l l  //     .i i'       ヨテイドオリ ハツバイ サレレバ
           / }. { } /_〈      ,! 〉    ∧∧    オンノジ デアル
          ,.zk_/ /k._)       '-^'    (-x- ) )〜