【盗作】小説家になろう【晒すスレ】その71

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800この名無しがすごい!
本スレから誘導されました
商業作品からの盗作と思えるのを見つけたので判断してもらえたら幸い
翼の帰る処は好きな作品なので正直あまり客観的に見れる自信がない
82話は全体、123話は後半、125話は中盤が盗用に思えた

【盗作】作品名/黄昏をとどめて
作者名、作者ID/溝部 成、194400
盗作部分の初掲載日時/ 82話:2012年 01月 29日
123話:2012年 07月 08日
125話: 2012年 07月 15日
Nコード/n6875y
URL http://ncode.syosetu.com/n6875y/82/
http://ncode.syosetu.com/n6875y/125/
http://ncode.syosetu.com/n6875y/127/
盗作より引用
82話
> 息を吐いて、意識を透明にする。
> ――来た。
> 光の筋が届き、水面に淡く輝きが満ちた。水の前には、先ほど知らせを持ってきた副官のナギがいる。
> 彼の先、水に輝く光を拾い、時を手繰り寄せる。水を扉に見立て、時と空間を開け放つ。
> ナギの姿が間近になり、その肩越しに男が見える。
> 黒い髪にフードを被った見たこともない年配の男だ。
>「断る、と?」
>「そうです」
> 間違いない。
> ナギが追い払った使者だと確認して、ヒオウはさらに時を巻き戻した。
> 使者が歩いて行く。後ろへ。馬に乗り、邸を遠ざかっていく。後ろを向いたまま、旅籠に入った。荷物を持ち、また出ていく。
> 使者の辿った時間を、ヒオウはさらに速度をあげて巻き戻し続けた。彼は、迷路のような建物へと突き進んでいく。皇宮の最奥だ。そして、辿りついた。
>「後悔するわ、お前。きっとよ」
> 見知った声に、ぎょっとして時が止まった。


【被害作】作品名/翼の帰る処
作者名/妹尾ゆふ子
被害部分の初掲載日時/翼の帰る処 2 鏡の中の空下巻:2009年8月刊
翼の帰る処 3 歌われぬ約束(上・下):2010年7月・2011年8月刊
被害作より引用
「翼の帰る処 2 鏡の中の空下巻」p224から
>そのまま眼を閉じ、鏡の向こうに神を思う。
>息を吐いて、自分を器にする。空にする。
>――ほら来た。
>光の筋が届いた。廃墟となった神殿から来るのだろう、以前より微弱なことは否めないが、やはり独力で使うよりずっといい。頭痛が吹き飛び、意識が明晰になる。
>――さあ、視せてくれ。
>扉の前に立つファルバーンを念じ、あの時をたぐり寄せる。と同時に、自分を飛ばした――鏡の反射に想いをかさね、時だけでなく、空間をも飛んだ。
>遠かったファルバーンの姿が間近になり、その肩越しに男が見えた。黒い髪に布を巻いた、年配の南方人だ。不満げに尋ねている。
>「特別な薬だと?」
>「そうだ」
>よし、間違いない。ファルバーンに追い返された医師だと確認して、ヤエトはさらに時を戻した。
>医師が歩いていく。後ろへ移動する。迷路のような建物を、脇目もふらず後ずさる。後ろを向いたまま部屋に入る。荷物を置き、また出て行く。
>――さあ、どこだ?
>かつて、彼の先祖が皇帝の暗殺をたくらんだ者を追ったように――返り討ちにされた暗殺者が依頼を受けるところまで、さらにその背後に控える存在まで時を戻して見届けたように、ヤエトは時間を戻っていった。
>自分がいる場所の過去しか見られないという制限は、今は無意味だ。竜種の力は距離を飛ぶ。古王国の恩寵は時間を飛ぶ。契約によって結びついたふたつの力は、双方を飛び越す。
>それを外へ押し出すために必要だったのが、鏡なのだ。古来、鏡は呪具であった。異界を覗くための窓であると同時に、呪を跳ね返すためにも、力を集める道具としても使われた――ヤエトはいろいろな例を知っている。自分が使うことになるとは、思いもよらなかったが。
>荷物を置いて身軽になった医師の辿った時間を、ヤエトはさらに速度を上げて巻き戻しつづけた。医師は砦の奥へと戻る。そして、ついに辿り着いた。
>「後悔すると思うわよ、あなた」
>皇妹の声に、ぎょっとして時が止まった。
801つづき:2012/11/06(火) 22:19:23.74 ID:ro7s5RoX
【盗作】82話つづき
> 皇宮の神殿だ。人影は使者をのぞいて、2つ。帝の姉であるアサヒナと、見知らぬ貴族だ。
> ヒオウはさらに時を戻して、自分を留め、気配を消す。
> これで、会話が聞こえる。
>「あの時に、始末すべきだったのでは」
> 使者の声だ。
> 彼も人が変わって見えた。背をのばし、顔をあげる様子からは、ナギに追い払われたときとは印象が全く違う。
>「西の手は、さっぱり読めぬ。白虎は沈黙したまま、我らが使いを無視している」
>「古き時代より、彼らが皇家へ絶対の忠誠を誓ったことがあったかしら」
> 皇姉は赤い唇を引き上げる。
>
> 貴族は、首を振りながら、鬱陶しげに自分の頭をかき抱いた。
> その目はなぜか、焦点を失っている。
>「ああ、……頭が、」
> 頭が割れる。
> 苦しい、苦しい、苦しい、苦しい、苦しい、
> 男は狂ったようにそう、呻いた。
>「かわいそうに」
> 言葉とは裏腹に、冷淡な色を浮かべて皇姉は、貴族の耳元へ囁いた。
>「この男はもうもたないわね。ねえ、自分のしていることが分かっているの、お前」
> 目元は虚ろなまま、貴族の口だけが動く。何かに、縛られたかのように。
> 声は若い男のもので、ヒオウは背筋を凍らせた。
>「ええ、もちろん。これはちょっとした試みなのです」
>「陛下は、」
>「うすうす察しておられるのでは」
>「お前は畏れていないのね」
>「畏れる?」
> 貴族の眼は何も映してはいない。なのに、声は一層豊かに響く。
> ――誰だ?
> 誰かが、貴族の口を借りている。

【被害作】p225から
>医師が戻った部屋の中にいる人影は、彼を含めて三人。皇妹と、右将軍だ。
>――もっとだ。
>ヤエトはさらに時を戻し、そこに自分を引っ掛け。過去へ遡るための力を鈎《かぎ》にしてその場所に掛け、固定してから時の流れを正常な方向に、普通の速度でで押しやった感じだ。これで、会話が聞ける。
>「あの預言者を始末すべきだったな」
>医師の声だ。医師も人が変わって見える。背を伸ばし、顔を上げてゆったりと室内を歩く姿は、ファルバーンに追い返されたときとは印象がまったく違う。若い男が、ちょっとした化粧と所作で変装していたというのか……それにしても、見事な変身だ。
>「左将軍も余分なものを拾って来おって」
>「あれは生粋の武人だもの、難しいことを考えるおつむはないわ」
>「わたしは武人ではないと?」
>問い返した右将軍に、皇妹はやわらかに微笑んで答えた。
>「賢い男と愚かな男だったら、わたしがどちらを好きか、わかっているでしょう?」
>答になっていなかったが、右将軍はその話題をそれ以上つづける気はなかったらしい。ああ、と鬱陶しげに自分の顔の前で手をふった。
>「うるさい、……うるさい」
>「かわいそうな人」
>言葉とは裏腹に軽蔑の色を浮かべ、皇妹は右将軍の耳元でささやいた。
>「この男はもうもたないわよ。三日もすれば壊れるわ。自分のしていることがわかっているの、おまえ」
>右将軍の口が、動いた。顔面の、それ以外の部分とは無関係に、口だけが動いた……そんな印象だ。
>「もちろん。これは実験です」
>「陛下が疑っておいでなのは?」
>「もとより」
>右将軍の眼はなにも映していないようだ。なのに、声はゆたかに響く。
>――誰だ?
>誰かが右将軍の口を借りている。
802この名無しがすごい!:2012/11/06(火) 22:25:18.93 ID:ro7s5RoX
【盗作】82話つづき
>「まさか。これに流れる血は実に具合が良く、こんなにわたしを楽しませてくれるのに、ですか? 皇家に近く異能にも恵まれた血、……ろくな訓練を受けていない。神官より、よほど使い勝手がいいでしょう? これほど面白き玩具もありませんよ」
>「神から与えられた恩寵の力を皇家に集中させているのも、考えものね」
> ため息をついて、皇姉は立ちあがった。使者に向き直り、睥睨する。
>「青龍はどうなっているの、」
>「わたしは何も存じません」
>「あら、そう? 彼の長男が消えたというのは? いかにも、そなたの手口だけれど……。彼の娘も、帝都へ向かっていたところを、賊に襲われて行方不明だそうね」
>「生まれたばかりの嫡子がいらっしゃるでしょう、ならば青家は安泰。それに、殿下も……青家を嫌っておいでではなかったですか、」
> 皇姉は眉根をひそめる。
>
> それには返事をしない。ただ、再び貴族に問うた。
>「お前は、あの男を使う気でいるの、」
>「青龍ですか? そもそも、はじめに声をかけてきたのは、あちらです。だから応えた。応え方が少し彼の思惑と違っていても、仕方がないではありませんか」
>「彼は、自分より偉かったり強かったりする者が嫌いだわ。自分より弱くて卑屈な人間も。長年の付き合いで、知っていると思っていたわ」
>「自分のことしか興味がない? なら、わたしと同じですね」
> 皇姉はそれには声をあげて笑った。
>「駄目よ、お前。それでは駄目」
>「何がでしょう、」
>「まず、青龍は愛を知っている。彼は自身を愛しているし、家族のこともそう。彼なりの基準ではあっても、家を大事にしている。脅しのためとはいえ、息子に手を出したのは高くつくわ」
>「脅してなんて、いませんが」
>「お前は愛を知らない。だから、彼を理解できないわね。守るものを持つ者の、強さを」
> 皇姉の声は冷たく、容赦がなかった。
> 彼女の口からこぼれる言葉が、こんなに冷酷に響いたのを聞いたことがあっただろうか。
>「大きな差よ……父にも、母にも愛されたことがない、あわれな子」
>「わたしが青龍に後れをとるとでも?」
> 皇姉はいつもの優しげな口調に戻って答えた。
>「聡いけれど賢くない、お前。でも、わたくしの可愛い甥に違いない」
> 甥。

【被害作】p227から
>「《銀鷲公》の血筋は、実に便利です。竜気が強いのに、ろくな訓練を受けていない。伝達官などより、ずっと簡単に入り込める」
>「恩寵の力を皇家が独占するのも考えものね」
>ため息をついて、皇妹は身を起した。医師を演じていた南方人に向き直り、遠慮なく尋ねる。
>「《金獅子公》はどうなっているの?」
>「わたしはなにも存じません」
>「あら、そうなの? 彼の息子が、原因不明の病に倒れたと聞いたわ。いかにも、そなたの手口だけれど……なんでも、夜になると暗いところから呼ばれるのですって。名前をね」
>「ご長男はお元気なのですから、《金獅子公》のお家は安泰。それに、殿下も……ご長男さえご無事でいらっしゃれば、とお望みなのでは?」
>皇妹はかすかに眉をひそめたが、その問いには答えず、ふたたび右将軍に尋ねた。
>「あの男を使えると思ったの?」
>「《金獅子公》ですか? それは順番が違う。向こうがこちらに声をかけた。だから応えてやった。応えかたが少しばかり彼の思惑と違っていても、仕方のないことではありませんか」
>「彼は、自分より偉かったり強かったりする者は嫌い。自分より弱くて卑屈な人間も嫌い」
>「自分のことしか好きでない? なら、わたしと同じですね」
>皇妹は声をあげて笑った。
>「駄目よおまえ、それは間違っているわ」
>「どこがでしょう」
>「たくさんよ。まず、彼は愛を知っている男よ。自分のことは愛しているし、自分の分身としての家族も愛しているわ。脅しのためとはいえ、息子に手を出したのは、高くつくでしょう」
>「脅しだなんて」
>「おまえは愛を知らない、だから、彼とは違う……」
>皇妹の声は冷たく、容赦がなかった。
>彼女の口からこぼれる言葉が、こんなに冷酷に響いたのを聞いたことがあっただろうか。
>「重要な差よ、かわいい子。おまえは自分自身をすら愛していない。だから、愛を理解できない」
>「それがなにかの障害になりますか?」
>皇妹はいつものやさしげな口調に戻って答えた。
(中略)
>「いいのよ、かわいい甥が少し口下手なくらい、許してあげるわ」
>――甥。
803この名無しがすごい!:2012/11/06(火) 22:31:49.78 ID:ro7s5RoX
【盗作】82話つづき
> 彼女の甥は5人いる。彼は、神官よりも楽に扱えると言った。ならば神殿に関係の深い、異能に優れた皇家の息子だろう。ならば――。
> 四宮(シミヤ)か。
> ヒオウは、組み合せた両手を握りしめた。
> ひるみそうになりながら、水鏡をのぞく。
> 感情の揺れは危険だ、場に留まる力を失う。だが、過去の情景は遠ざかることもなく、遅滞することもなく、ゆったりと目の前にあらわれ続けた。
>「今なら戻れるわ。雨音(ウオン)をお渡しなさい、」
>「何のことでしょう? 伯母上。おっしゃる意味が分かりませんが」
>「紅派は、お前に賛同していたじゃないの」
> それで十分なのではなくて?
> アサヒナの声が殊更やさしげに、諭した。
> だが、返された言葉は冷たさを孕んでいる。
>「女は頼りになりません」
>「それは、お前の母親のこと? 或いは、タルヒのことかしら? ねえ、お前。わたくしの言うことを聞けば、欲しいものは手に入るのよ」
> 道を誤る、その前に。
> 皇姉は儚げな微笑みを浮かべ、貴族の頬に触れた。彼は、ぶるりと震えた。
> しばらく、沈黙が場を支配した。
>「……最後に勝つのはわたしです」
>「それではきっと、青龍は協力しない」
>「青龍がわたしの名をもらせば、次に、赤子の次男が死ぬでしょう。どんなに隠しても、護衛で固めても、無駄です。愛を知っているというのは不便なことですね、伯母上」
>「あわれで残酷ね」
>「子が親の野望のために殺されることがですか?」
>「愛を知らぬことが、よ。お前が殺すと言っている赤子は、お前の血の従弟でもあるのを忘れたの?」
> 貴族から身を離した皇姉に、使者が答えた。
>「なればこそ。殿下のお力添えをお願いしたいのです」
> 皇姉は首を振った。
>「無理よ。わたくしは、神殿に生きる身。皇籍はすでに、抹消しているの」
>「ですが、『御言持ち』であらせられます。我が主の血の伯母君なれば――、」
>「だからこそ、わたくしを巻き込まないで」
>「お命を頂戴することも、できるのですが」
>「お前も死ぬわよ」
> 答えるなり、皇姉は数歩の距離を縮めて、使者の胸に手を当てた。
> わずかにたじろいだ男の顔に反対の手で触れ、彼女は囁く。柔らかな美しい声音で。

【被害作】p229から
>彼女の甥は七人いる。その内の誰か、まだ名指しされていないが、もはや特定されたも同然だ。
>伝達官よりも楽に入り込めるといった。手下として使っている南方人の顔にも、見覚えがある。その上、協力を申し出たと《金獅子公》の名まで出た。
>――第三皇子か。
>ヤエトは皇女の手を握り直した。皇女がひるんだら、この場に留まれないかもしれない。だが、過去の情景は遠ざかることなく、遅滞することもなく、忠実にできごとをなぞって進んだ。
>「このあわれな男と《金獅子公》が繋がるように手引きしてやったのね?」
>「偉いと嫌い……なのでしょうね。《銀鷲公》と彼が支持している第二皇子を追い落とすための手蔓があると教えたら、すぐに乗って来ましたから」
>「何度か接触させて、既成事実を作って……でもいいの? 《金獅子公》といるところを誰かに見られたそうじゃない」
>「多少の危険は覚悟の上です」
>「ほんとうに危険なことですよ、おまえ」
>「《金獅子公》がわたしの名を出せば、次男が死にます。どんな砦の奥に隠して、護衛の兵で十重二十重に囲もうとも、彼のかわいい息子は死ぬ。愛を知っているというのは不便なことですね、叔母上」
>「あわれで残酷なことね」
>「子が親の野望のために殺されることがですか?」
>「愛を知らぬということがよ。……それで、二の君の名前はわかったの?」
>右将軍から身を離した皇妹に、南方人が答えた。
>「殿下からお聞きできるかと思ったのですが」
>皇妹は笑った。
>「無理よ。そなたとは取引しないわ」
>「皇子殿下とは?」
>「さっきもいったでしょう。賢い男と愚かな男、わたしがどちらを好きだと思うの? わたしをこんなことに巻き込まないで」
>「お命を頂戴することもできるのですが」
>「そなたも死ぬわよ」
>答えるなり、皇妹は数歩の距離を一気に詰めて、南方人の胸に手を当てた。わずかにたじろいだ男の顔に顔を寄せ、彼女はささやいた。やわらかな声で、微笑さえ浮かべて。
804この名無しがすごい!:2012/11/06(火) 22:41:24.79 ID:QbMger9f
あー……ちょっと遅かったというかタイミング悪かったか
とりあえず色々時間無いんで、主観全開山内まとめと考察もどきが、中途半端だが出来たんで砂場に投下しといた
垢無いと新規作成出来ないらしいってのもだけど、主観が入りまくってるって自覚もあるから
意見というか良い反論お願いしますわー……特に工房径辺り

じゃ、寝ます
805この名無しがすごい!:2012/11/06(火) 22:42:26.60 ID:ro7s5RoX
【盗作】82話つづき
>「お前が今わたくしを殺す方法は、1つか2つ。けれど、わたくしがお前を殺す方法は無限よ。どれか、試してみましょうか」
>「そこからでは、わたしにまで異能は通じませんよ。せいぜい、この男を殺すくらいだ」
> 皇姉の背後で、貴族がゆらりと立ちあがった。
> だが、押し殺した悲鳴が貴族の口から洩れ、部屋に響きわたる。
>「――ッ。伯母上、おやめ下さい!!」
>「まさか、わたくしの力を見くびっていたのではないでしょうね」
> 本当に力が通じないと思っているの、可愛いお前。
> ねっとりとした声が、貴族の身を縛りつける。
>「うぅ……、」
> 許しを乞うような声がもれた。
> がたん、と椅子が倒れる。ふらりと、貴族が倒れた。操りの糸が切れた人形のような動きだった。
> 使者は怯えたように立ち上がり、荒い息をつきながら、言った。
>「殿下の名は、秘されていない」
>「そうよ、何を躊躇っているの。わたくしの名を支配できるというのなら、やってご覧なさい。お前は、それを甥に命じられて来たのでしょう、」
>「わたしは、……いえ。我らは、殿下のご援助を必要としているのです」
>「面白いことを言うわね。青家を敵に回して? 青龍も馬鹿ではないわよ。それにわたくしも。青家の子どもたちはね、わたくしのちょっとした気晴らしだったの。後悔するわよ、お前。きっとよ」
> 最後の言葉が、使者に向けられたものか、それとも貴族か、或いはその口を借りていた四宮に向けられたものなのか、分からなかった。

【被害作】p230から
>「そなたがわたしを殺す方法はひとつかふたつ。けれど、わたしがそなたを殺す方法は無限にあるの。どれか試してみたい?」
>「恩寵の力は通じませんよ」
>皇妹の背後で、右将軍が立ち上がった。押し殺した悲鳴のような声が、部屋に響く。
>「……叔母上!」
(中略)
>がたん、と椅子が動いた。右将軍が座ったのだ。あやつりの糸が切れた人形のような動きだった。
>「……叔母上、おやめください。その男は、まだ使いようがある」
>「たとえばわたしを呪うとか?」
>南方人は荒い息を吐きながら告げた。
>「あなたの名は隠されていない」
>「そうよ。奪えるものなら奪ってご覧なさい。なにを怯えているの? 人に恐れられる呪われた存在がまるで風にふるえる蝶のようね。あわれだこと」
>「……後悔するぞ」
>「楽しいことをほざくじゃないの。わたしを呪う? それとも、支配してみる? 名告ってあげる、わたしはラキニーよ」
(中略)
>皇妹は微笑んで、うなずいた。そのまま扉へ向かい、そこでふり返ると告げた。
>「後悔すると思うわよ、あなた」
>その言葉が右将軍に向けられてものか、それとも南方人か、あるいは右将軍の口を借りていた――おそらく第三皇子とおぼしき人物に向けられているのかは、わからなかった。
806この名無しがすごい!:2012/11/06(火) 22:48:31.11 ID:ro7s5RoX
【盗作】82話つづき
> ヒオウは慌てて、手繰り寄せていた時間にかける力を、解放した。途端に、反動に襲われる。
> 水面が揺れ、自分がもう少しで落ちそうになっていることに気づく。前のめりになった彼の手を握っているのは、ナギだ。
>「ヒオウ様、お気を確かに。力を使いすぎています」
> 一瞬、意識が飛ぶ。まだだ。まだ、いけない。
> まだ、倒れるわけにはいかない。唇を舐めて、震える声を絞り出した。
>「……フシを移らねば……、すぐに……」
>「分かっています」
>「四宮が、……手を……、」
> 薄寒い部屋の中、握られるナギの手が酷く温かい。
> 手先が痺れている。しばらく目を閉じた。額を伝う冷汗が落ちるのが分かる。
>「――中央神殿へ伝言を……、」
>「猊下に、お報せいたします」
>「聖都の、……鏡を、……使え」
> 少し眠ってください、というナギの声が耳に落ちた。
> ああ、とヒオウは薄く目を開き、頷いた。
>「もう少しだけ、――」
> エンジュ……、
> 言葉にならないまま、ヒオウは意識を失った。

【被害作】p234から
>ヤエトはたぐり寄せていた時間を、特定の過去にひっかけていた力を、解放した。
>とたん、反動に襲われた。
>鏡が揺れ、自分が寝台から落ちそうになっていることに気づく。前のめりになった彼の手を握っている皇女の顔も蒼白だ。
>「終わった、手を貸せ!」
>一瞬、意識が飛んだ。
>――まだ駄目だ。
>まだ倒れるわけにはいかない。皇女が今の光景を正確に理解しているか、確認しなければ。
(中略)
>「二の君に、お報せせねば」
>「都においてある伝達官を使う」
>「……お信じくだされば、よいのですが」
>「信頼を、押し売りしてやる。そなたは少し眠れ。……よく頑張ったな、ヤエト」
>王も、と答えたつもりで言葉にならないまま、ヤエトは意識を失った。

以上が82話の盗作かと思われる部分
長くなってしまって申し訳ない

123話と125話も同様に対比して投下したほうがいいかな
個人的には82話だけでも真っ黒に見えるんだけど、どうだろう