「塩狩峠」読書感想文を書いて下さい    

このエントリーをはてなブックマークに追加
68ピーター・ファンデンホーヘンバント
>>66
そうよ。でも少し違うわ。
>「無宗教の人間には自己犠牲はできない」という傲慢さを……
のくだりは私の意見を超えてるわね。そこまでは思っていないの。
ただね、自己犠牲の美徳っていう、ある意味誰にも否定できないものとキリスト教を、
これぞとばかり結びつけるところがなんだか小賢しい感じがして嫌なの。
で、このことはキリスト教を「愛の宗教」とも思わないというところにもかかってくるの。
というのも、神父とかシスターとか、カトリックに限った話じゃないと思うけど、
そういう連中が称揚してる「慈善主義」みたいのは、別にキリスト教徒じゃなくても十分できることで、
あんなの社会に居場所を持つための方便みたいなものよ。むしろそうであって欲しいわ。
確かに聖書の章句のうち、慈善行為につながるような部分はあると思うわ。
でも、福音書に見るイエスの行動は既存の形骸化した道徳に対する暴力闘争よ。
私はそこを「本来のキリスト教」と言ったの。別に宗派云々の知識は私には乏しいの。
で、イエスの切実さは暴力闘争にこそ読み取れるものよ。
でも連中や三浦綾子は世間受けする下らない道徳話にキリスト教を貶めてるじゃない。
そこも含めて『塩狩峠』にがっかりということよ。