漫画化された日本文学

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1吾輩は名無しである
漫画化された日本文学作品について語りましょう。
漫画板よりも文学板の方が、原作との違いや、表現手段を移し
替えたことで見えて来る「何か」等、一歩踏み込んだ話ができ
るかと思い、こちらで立てました。
小説の漫画化だけではなく、実在の作家を扱った漫画もOKです。
できれば漫画家名・原作となった作品名(漫画と原作のタイト
ルが違う場合)・原作者名なども書いていただけると有り難い
です(判る範囲で構いません)。
2吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 14:58
内田百ケン「山高帽子」を山本直樹が漫画化してるらしい。
3吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 15:43
「あさきゆめみし」とか受験生のときに読んだよ。
4吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 18:04
石川賢が芥川の「羅生門」「鼻」「トロツコ」を漫画化してる。
「羅生門」には若干オリジナル要素が入ってるけど、あとの二編は原作に
忠実な仕上がり。
5吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 18:21
池上僚一が「地獄変」とか幾つか漫画化して単行本にしてるよね。
6吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 22:16
夏目漱石も漫画家されてるね。
けっこうよかった。
7吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 00:00
>>5
たしか「天守物語」もあったね。
8吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 00:31
何たら云う少女漫画家が天守物語、夜叉が池に海神別荘を
漫画化した作品が最近文庫で出ておりました
9吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 00:57
>>2
「君といつまでも」収録「ねむり姫」光文社コミックス
映画「ツィゴイネルワイゼン」も混ざってるから、つまりは他の内田百
のも混ざってる。
芥川「六の宮の姫君」の解釈漫画「朱雀門」みたいな作品が増えれば、
漫画読みが文学にもっと興味を持つだろうと思う。
一番面白いのは東海林さだおの「漫画文学全集」シリーズかも。
10:2001/08/13(月) 01:05
筒井作品も忘れちゃいかんぜよ。「郵性省」などの作品を永井豪が漫画化しているし、「傷ついたのは誰の心」「アフリカの血」などは作者自身が漫画化しているね。
11吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 01:10
>>10
作者自身が漫画化、といえば、小松左京は漫画家志望で手塚治虫
も一目置く画力だったとか。現物見た事ないのだけど…。
意外な所では、松本清張も結構漫画が上手だったようです。
12吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 01:13
>>9
>芥川「六の宮の姫君」の解釈漫画「朱雀門」
是非読んでみたいです。
これの作者とか出版社を教えて戴けませんか?また入手可能で
しょうか?(検索してもかからなかったので…お願いします)
13吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 01:24
>>12 作者名書き忘れてましたね。「甕のぞき色」収録 山岸涼子 秋田文庫
です。
1412:2001/08/13(月) 01:28
>>13
ありがとうございます!早速読んでみます。
15:2001/08/13(月) 01:29
>>11
荒俣宏も上手いよ。絵だけは手塚治虫バリだね。古いところでは江戸川乱歩も漫画を描いていたが、これはお世辞にも上手いとは言えないな。
16吾輩は名無しである :2001/08/13(月) 01:33
野坂昭如「マッチ売りの少女」
水木しげるバージョンと滝田ゆうバージョンがある。
前者の方が凄惨な感じがする。水木の「かまきり」という漫画は
野坂昭如が主役(!)なんだけど、仲が良かったのかな?
17吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 01:43
高橋葉介が岡本綺堂「白髪鬼」を漫画化(「白髪の女」)して
る…んだが、原作を読んだことがありません。
18吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 02:10
谷崎文学を漫画化してほしいよ
19吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 02:16
喜国雅彦「月光の囁き」読むよろし。>>18
20吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 02:32
ますむらひろしによる宮沢賢治の一連の童話。
登場人物が全部、猫化してる。
『銀河鉄道の夜』がアニメ映画にもなったっけな。
21吾輩は名無しである :2001/08/13(月) 02:59
作家名は失念したが『リアリティー』(集英社)という単行本に
漱石「夢十夜」の「第三夜」(子供をおぶっている話)の漫画化
作品が収録されている。細かいペンタッチが特徴で、一種の恐怖
漫画に仕上がっている。
22coppelia:2001/08/13(月) 03:04
>>8
波津彬子(はつ あきこ)だね。「夜叉ヶ池」「天守物語」は
昔、新書館からも漫画が出てた。山岸涼子監修で。(本人の絵じゃないのが残念)
あと、世界文化社から「マンガ世界の文学」、中央公論社から「マンガ日本の古典」
というのが一連のシリーズで出てます。
他には、暁教育図書というとこからもシリーズで出てるみたいだけどすでに絶版。
谷口ジローも鴎外のものを描いてなかったっけ?
23吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 03:15
>>22
谷口ジローというと『坊ちゃんの時代』シリーズが思い浮かぶけど、
もしかすると小説自体の漫画化作品もあるのかな。
とりあえず『坊ちゃんの時代』の中に「秋の舞姫」という、鴎外と
エリーゼ(作中では小説にならってエリスで通してたと思う)の話
を扱ってました。
24coppelia:2001/08/13(月) 04:05
>>23
わたしが見たのは、たぶんその「秋の舞姫」だと思う。
鴎外本人の話でしたか。
25吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 04:11
谷口ジローは石川啄木もやってなかった?(文学作品じゃないけど

確かあれで知ったと思うんだけど、今の金額で2億円くらいの借金が
あったんだってね。
26名無しさんは故郷をめざす:2001/08/13(月) 06:40
筒井の『家族八景』は赤塚不二夫がマガジンにて漫画化。
『ハウスジャックナナちゃん』というタイトルで
七瀬がとても可愛かった。エプロンドレスに萌えた。
『澱の呪縛』『日曜画家』『亡母渇仰』の3編。
赤塚はその後、遠藤周作の『おバカさん』も描いた。
27吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 11:34
作家が登場する漫画なら、上村一夫「菊坂ホテル」。
竹久夢二、谷崎潤一郎、佐藤春夫、菊池寛、芥川龍之介、斎藤茂吉等が
次々登場します。
28高野聖:2001/08/14(火) 22:43
あまりにもメジャーなんで書くの躊躇ってしまう宮本武蔵→「ヴァカボンド」


「おヴァカさん」赤塚が描いたガストン君、是非とも観てみたい。
古本屋へ行って来ます
29吾輩は名無しである:2001/08/15(水) 00:19
村上もとかが荷風・太宰・安吾・梶井を主人公にした連作短編漫画を
描いて単行本にしてたね。
30吾輩は名無しである:2001/08/15(水) 00:26
望月三起也が芥川の「河童」「薮の中」を漫画化。
特に後者はこの漫画家らしくワイルドな味わい。
31吾輩は名無しである:2001/08/15(水) 00:37
「ヴァカボンド」の向こうをはって?
永井豪が「神州天馬侠」を原作にした「戦群」を描いてますな。
32吾輩は名無しである:2001/08/15(水) 10:37
これも作家が登場する話だけど上村一夫の「焦土の塔」。三島、織田作、
太宰などが出てきます。ところで27さん。「菊坂ホテル」は現在入手でき
ますか?
3327:2001/08/15(水) 12:54
>>32さん
「菊坂ホテル」は文庫(笠倉出版、1995年刊行)で出ていますよ。
BOOK OFFにも時々並んでいます。
「焦土の塔」読みたいのですが、こちらの方が入手が難しそうな
気がして悲しいです…。

上村一夫には樋口一葉が主人公の漫画もありましたね。
34吾輩は名無しである:2001/08/15(水) 14:02
片山愁とかいう少女漫画家が銀河鉄道やセロ弾きなど宮沢作品を漫画化してた。
3532です:2001/08/16(木) 00:14
>>33さん
ありがとうです。「焦土の塔」は、ちくま文庫の上村一夫「ヘイ、マスター」
に収録されてます。確か去年あたりに出たと思うので比較的入手しやすいですよ。
36吾輩は名無しである:2001/08/17(金) 01:05
石森章太郎「家畜人ヤプー」。続編を弟子のシュガー佐藤が担当。
37吾輩は名無しである:2001/08/17(金) 01:50
さそうあきらが花村萬月の小説を漫画化してたね。
38高野聖:2001/08/17(金) 09:51
>37  犬犬犬

ダークなマンガ。読みふけってます
39吾輩は名無しである:2001/08/17(金) 14:17
平井和正の「ウルフガイ」、坂口尚とか高橋留美子とかが描いてる。
劇画系の誰か描いてた気もする。
「死霊狩り」は桑田二郎と組んだ漫画が先だけど、小説版が最近漫画
化された。
大衆小説系は漫画になりやすいのかもね。
最近の「新宿鮫」とか、昔だと上村一夫の「木枯らし紋次郎」とか…。
40吾輩は名無しである:2001/08/17(金) 14:20
「ガダラの豚」「バトルロワイアル」も漫画になってる。
「リング」「らせん」「死国」もなってるけど、小説の漫画化
というよりは映画の漫画化って気がしないでもない。
41吾輩は名無しである:2001/08/21(火) 00:32
筒井は「筒井漫画讀本」「筒井康隆全漫画」以外にも、「パプリカ」「富豪刑事」
が漫画化されてた。富豪刑事は読んでないけど、パプリカは妙に詰め込みすぎて、絵も
イマイチで、元々漫画に向いてなかったせいか駄目マン。
42coppelia:2001/08/21(火) 03:24
そういえば、わりと最近創刊されたコミックバンチで「眠狂四郎」連載してるね。
小説の方を読んだことないせいか、田村正和のイメージが強すぎて
長髪の眠狂四郎は違和感ありまくり。
43吾輩は名無しである:2001/08/21(火) 07:30
>18
谷崎潤一郎だと「鍵」があります。
小池書院 画 畑中純ってひと。
表紙はなかなかイイけど……画はものすごく不味いよ。
44吾輩は名無しである:2001/08/23(木) 11:59
紫門ふみがマンガ化した向田邦子。
最悪!
45吾輩は名無しである:2001/08/23(木) 13:23
>41
「讀本」でなく冒涜の「涜本」。売のところは正字のシ賣だが字が出ない。
46我が輩は名無しである:2001/08/23(木) 14:42
>>45
そのくらいの漢字がでないようなPCで
どうやって原稿かくの???
47我輩は名無しである:2001/08/23(木) 18:08
角川ホラー文庫で乱歩の「白髪鬼」を横山光輝が、「地獄風景」を桑田二郎が、
「陰獣」を古賀新一が漫画化したものがまとめられて出てる。
横山光輝はさすがなんだけど、あとの2つはちょっと。
「地獄風景」は原作が原作だし。
48吾輩は名無しである:2001/08/25(土) 10:39
古賀新一といえば乱歩の「人でなしの恋」も漫画化してた。
49吾輩は名無しである:01/08/26 21:45 ID:rYlYj.LY
芥川の「歯車」を漫画化した「愛の輪舞」(武智鉄二)。
古本屋で12000円とかついてるんで読んだことはないんですが。
50吾輩は名無しである:01/08/26 22:16 ID:qL7xhjfo
フランスではプルーストの「スワン」が漫画化されてましたね。
驚きです。でもかなり美しい本に仕上がっています。
5150:01/08/26 23:02 ID:qL7xhjfo
あっ。日本文学でしたね。スマソ。
52吾輩は名無しである:01/08/28 00:42 ID:6Qp1DYU.
谷口ジロー&関川夏央のコンビで、たしか4作(5作かな)書いていると思います。
漱石、鴎外、啄木、あと誰だっけ。>>25
53 :01/09/05 00:11 ID:PmViF7g2
隆慶一郎「影武者徳川家康」集英社ジャンプコミック 漫画 原哲夫

これの姉妹作で「花の慶次」「左近SAKON」があるけど、隆慶一郎の原作とは
かなり違うらしく、原作者の他に脚本家の名前もクレジットされている。
5453:01/09/05 00:24 ID:PmViF7g2
>>5 >>7
池上遼一 「近代日本文学名作選」 小学館 ですな。
ちなみに収録作品は
地獄変 原作:芥川 龍之介
お勢登場 原作:江戸川 乱歩
籐十郎の恋 原作:菊池 寛
松風の門 原作:山本周五郎
天守物語 原作:泉 鏡花
http://shopping.yahoo.co.jp/shop?d=jb&id=07026064
55>42:01/09/05 00:44 ID:7eKkcCaY
「眠狂四郎」、あの絵じゃやだよー
56吾輩は名無しである:01/09/05 01:17 ID:JgqDykc6
>>52
一巻:漱石
二巻:鴎外とセリス
三巻:啄木
四巻:幸徳秋水
五巻:漱石の死

源一郎の「日本文学盛衰史」や「恋愛小説家」はこの漫画に影響を
受けて書かれたもの。
57吾輩は名無しである:01/09/17 21:08
浅田次郎「鉄道員(ぽっぽや)」を、ながやす巧が漫画化。
映画よりも、原作のイメージに近い。絵も解釈も。
講談社よりコミックスが出ていると思います。
ながやす巧は、昔なつかしい「愛と誠」の作者です。
58吾輩は名無しである:01/09/17 21:10
>>56
>源一郎の「日本文学盛衰史」や「恋愛小説家」はこの漫画に影響を
>受けて書かれたもの。

「坊ちゃんの時代」自体は風太郎の明治モノに影響を受けているようです。
59吾輩は名無しである:01/09/17 21:14
え、明治とか大正の文豪作品だとかなり漫画化されちゃてるでしょ?
60吾輩は名無しである:01/10/14 04:31
デカルトの「方法序説」をだれか漫画化してくれ、、、。
頼む、、、、。
61吾輩は名無しである:01/10/14 04:44
なぜ今頃デカルト?
62(;゚Д゚)y―〜:01/10/23 15:15
>>41 「亭主調理法」、全然ダメ。
やっぱり小説の方が(゚Д゚)ウマー
63吾輩は名無しである:01/12/01 19:22
もうネタない?
64coppelia:01/12/02 04:14
このスレまだ生きてたのか…。
 「含羞(はぢらひ)」曽根 富美子(講談社)
  小林秀雄と中原中也の話
 「夜叉ケ池」わたなべまさこ(双葉社)
  表題作ほか「蒲団」「高野聖」収録、とあるけど「蒲団」が花袋のかどうかは不明。
  ↑夜叉ヶ池、買ったつもりだったけど中身まったく覚えてないってことは買ってないらしい。
   鏡花モノは絨毯攻撃かけてるハズなのに…。というワケで>>54さん有りがとうございました。m(__)m
65吾輩は名無しである:01/12/05 16:09
良スレやからageるよぅ
66mimesis:01/12/05 16:28
>>60
心臓と血液循環の話しのところは絵にするとわかりやすくなる
だろうね。デカルトは解析幾可学を創始した人でもあって
視覚化の有効性は「方法序説」に説かれている。

視覚の学問である解剖学の養老孟司がいろんなところで
デカルトについて好意的に書いている。

てゆ〜かデカルトって全然日本文学じゃないじゃん。スレ違い。
67吾輩は名無しである:01/12/07 10:13
既出だけど、池上遼一の近代日本文学傑作選は素晴らしい。
原作より好きな話もあるくらい。
68:01/12/07 12:40
貴重な情報、ありがとうございます。>all
スレタイに「日本文学」とありますが、海外の文学作品の漫画化や
作者自身がイラストを付けているもの、などの話題も歓迎です。
69吾輩は名無しである :01/12/07 18:46
上村一夫「一葉裏日記」(小学館文庫)。
樋口一葉の身の回りで起こる奇妙な事件の数々を描く、耽美的なムード
の漫画。
70吾輩は名無しである
「ヒットラー」水木しげるで、久々にage。
少女漫画スレが結構面白かったから、こっちもね。
斉藤なずなを知ってる人いないかな?
太宰、与謝野他、純文作家の恋愛シリーズを色々描いていて面白いよ。