■アラン・ロブ=グリエ■

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1吾輩は名無しである
って、みんな読む?
文庫では講談社文芸文庫から、『迷路の中で』『覗く人』が
出ています。
ヌーボーロマンといわれていますが、ヌーボーテアトルと比較すれば
かなり難解だよね。
みなさんはどう読んでいますか?
2吾輩は名無しである:2001/06/27(水) 18:51
「スナップショット〜新しい小説のために」は作家志望の人は
必読の小説論ですな。文庫にしてほしい。
ブランショの「文学空間」も文庫にしてほしい。
3吾輩は名無しである:2001/06/28(木) 18:16
学生時代、「消しゴム」(白水社)という小説を読んだ時
目からウロコだった。こんな発想で小説を書く人がいるなんて
と、ものすごく感動した事を覚えている。
4吾輩は名無しである:2001/06/28(木) 18:43
>>3
今「消しゴム」って文庫化されてる?
「消しゴム」でいいんだよな?
"Les Gommes"だっけ?フランス語は。
5吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 07:41
>>4
私が読んだのは単行本。もう15年くらい前の事。
文庫では、出版されていないかも。
6吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 08:32
消しゴムは文庫になってないでしょ?
7吾輩は名無しである:2001/06/30(土) 00:26
最高だね。この人の映画も好き。唯物論とはまさにこの人のためにある
言葉。しかし、こんなの今読んでる人いるんだね。
「去年、マリエンバートで」を観て、しばらくの間、痙攣のようなもの
を覚えたなあ。
8ixion:2001/06/30(土) 08:35
『去年、マリエンバードで』はものすごくつまらない(失礼!!)映画なのだが、
なぜそれがつまらないのか、と内省した途端に強烈な意義を持ちはじめる映画だ。
ロブ=グリエが言うところの「人間と世界との新しい関係の表現(または創出)」
に興味を持たず、自分がいかに古い表現としてのプロットなりキャラクターなり
に束縛されているか、またそうした「鋳型のあらかじめ用意された」なかでの
取捨選択に慣れきった自分が、実は表現の創出に対していかに狭量であるのか
ということを、ハッキリと分からせてくれる。

オルガ・ベルナールの『ロブ=グリエ論』の一節を引くと:

「われわれは文学によって一つの人間的な時間というものに慣れ親しみ、そこに
いれば安全であると感じられる隙間の無い物語に慣れ親しんできた。ロブ=
グリエの物語の構造につきまとっている空無は、絶えずそして至る所に裂け目
を作り出し、そして絶えず崩壊する一つの現実、その表現のためには最も
反ベルグソン的な隠喩(メタフォール)を必要とする現実に、我々を委ねる」

わけで、当たり前のことだが人間と世界は「充実」したり「連続」したりしない
ところで関係を結んでいることに、ロブ=グリエの読み手・観客は気付かされる。
これに気付くこと・意識を向けることが必ずしも「面白い」ものではないのは
確かで、それは厳然として存在する浜辺の砂粒が必ずしも「面白い」ものでない
のと同じだろう。しかし、「書く」ことは砂の上にすぐ消える文字を残す/さ
ないこととは同義ではなく、実はその砂粒を観察し、並べていくことと似ている
のではないだろうか。
9:2001/06/30(土) 17:49
>>ixionさん
レスありがとうございます。蓮実重彦も「鏡を怖れるナルシス」で似たようなこと
を書いていましたよね。映画とは、世界を消す危険な行為だとか…云々独特のレト
リックで。
10JPB:2001/06/30(土) 20:43
『ニューヨーク革命計画』は面白い。
11吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 02:12
「嫉妬」は読むの辛かった。けど、ムカデが潰されるとこ、妙に残っている。
12SAKANA:2001/07/01(日) 23:58
初めて「LES GOMMES」を読んだ時の衝撃は忘れられない
言葉って物質なんだなって納得させられた
13JPB:2001/07/02(月) 00:14
最近は、20歳前後に読んだ本を読み返すことが多いのですが、
『ニューヨーク革命計画』は、少女と関わる「わたし」と「私」、
部屋に侵入しようとする私、逃走しようとする私、革命計画する
スパイの私、ローラを犯すシーンを見つめる私、など、一連のシ
ーンに接続する視点さえ掴めば、一つの世界として読むこともでき
ます。
それぞれのシーンにある色彩や音、図形などに注意を向けて読むと
シーン間の類似と相違が見極められます。そして、その繰り返しが
終わる(読み終わる)と、全体としてある印象が浮かび上がってくる
そんな仕掛けになってます。
そういうのも結構楽しいですよ。
私はいつも人生論的(「危機」の表現として)に読んでしまいます
が(^^
14吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 23:35
『覗く人』はどう?
あんまよく分からなかったんだけどなあ。
15吾輩は名無しである:2001/07/04(水) 00:36
よんだけど、おもろかった。
16吾輩は名無しである:2001/07/08(日) 01:20
消しゴムはどこの出版社からでてる?
17吾輩は名無しである:2001/07/12(木) 01:40
ageちゃいます
18吾輩は名無しである:2001/07/13(金) 00:57
「マリエンバードで」は退屈が映画だったな。
19吾輩は名無しである:2001/07/14(土) 01:59
ロブグリエは小説より評論の方がよい。
20おたく、名無しさん?:2001/07/18(水) 01:01
「嫉妬」を読んだとき、初めて、小説を読んで頭を殴られたような衝撃を。

ところで、ロブ=グリエって今でも生きてるの?インターネットで検索してもわか
らなかった。クロード・シモンはわりと最近氏んだらしいけど。
21吾輩は名無しである:2001/07/18(水) 01:28
え、クロード・シモンは氏んでないんじゃないの?
22吾輩は名無しである:2001/07/18(水) 02:20
シモンの新作このまえ新宿のふらんす図書で見たよ。
ttp://www.ilyfunet.com/ovni/479/html/livres.html
23吾輩は名無しである:2001/08/07(火) 23:55
講談社文芸文庫で新刊でないのage
24吾輩は名無しである:2001/08/25(土) 19:34
彼の映画作品のビデオとかないのかな。
25吾輩は名無しである:2001/08/25(土) 19:37
あるよ。ツタヤで買ったよ。
26吾輩は名無しである:2001/08/25(土) 19:40
>>25
そうですか。ありがとうございます。
27吾輩は名無しである:01/08/29 00:44 ID:PgFWkGzg
フランス語の文法教科書通りに話が進んでゆくやつって何でしたっけ?
章によって時制や登場人物の性が変わったりとかいう・・・。
原題ご存知の方教えてたもれ。
28でゅらじあ:01/08/29 01:01 ID:H0oKVsO.
>>27
『ジーン』じゃないの?僕は読んでないけど(^^;
『ジーン』はそういう小説だって話を聞いたことがあります。

『迷路のなかで』あげ
2927:01/08/29 01:30 ID:PgFWkGzg
>>28
おお、即レス多謝。アマゾンで検索したら、
"Djinn " un livre scolaire destine a l'enseignement du francaisってあった。
これのようです。どうもありがとう。
30吾輩は名無しである
「快楽の漸進的横滑り」ってタイトル、カッチョイー。