1 :
吾輩は名無しである:
最近講談社文芸文庫で「うるわしき日々」発売されたけど
実績の割にあまりにも少なくないですか。
第三の新人では安岡と並ぶ現役作家小島信夫を語ろう。
私は「女流」が好き。なんか空虚で不気味。
他の恋愛小説には感じられない感覚がある。
ない
2 :
吾輩は名無しである:2001/06/14(木) 06:45
「アメリカン・スクール」は素晴らしいですね。
他にどんな作品がおすすめですか?
3 :
吾輩は名無しである:2001/06/14(木) 10:26
「抱擁家族」は戦後日本文学最高傑作の一つ。
4 :
吾輩は名無しである:2001/06/14(木) 10:38
「別れる理由」通読できた方っていますか?
5 :
吾輩は名無しである:2001/06/15(金) 15:30
>>4 読んでみたいが、なかなか見つからない。神保町では高い。
6 :
吾輩は名無しである:2001/06/15(金) 16:17
短編も良いの多いよね。
大長編も短編も巧い貴重な人。
7 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 02:53
蓮実が二流って書いてたな。
8 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 03:03
二流ねぇ。『抱擁家族』を書いた作家に対してそれはないだろう。
そんな事言ったら、第三の新人は全員二流になると思うのだが…
9 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 03:08
>>8 同意。「抱擁家族」と「海辺の光景」第三の新人の最高傑作でしょ。
蓮実は誰か上げるのに、必ず誰か落とすからね。
10 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 17:17
第三の新人は俺昔好きだったけど
でもやっぱ2流だよ。
11 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 18:30
一流→古井・後藤・中上・大江
二流→吉行・小島・安岡・庄野
と云うことなのかな? 確かに第三の新人群の問題を言語的側面からも
乗り越えたような気がするが、その事が安易な格付の論拠になるんだろうか?
12 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 19:18
>>10 第三の新人はみんな二流ってことなの?
江藤淳が書いてたように「母子密着型の中学生的感性」
で書いてるからみんな二流って事?
13 :
JPB:2001/06/16(土) 19:49
いや、その「小島が二流」っていう蓮実発言は、『男流文学論』の話
をしていたときに、蓮実が「この本でとりあげられてる作家で、谷崎だけ
が一流、小島がまあ二流、あとは全部三流じゃないか・・・云々」と
コメントしたやつですよね。それは単に軽率な戯れ言に過ぎないでしょう。
小島も安岡も、いい小説かいてますよ・・・
14 :
11:2001/06/16(土) 20:55
>>13=JPBさん
なるほど、良く分かりました。
ありがとうございました。
15 :
吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 21:28
>>13 そうですよね。
あと11さんになんですが、最近「平安」という小島の短編集を
面白く読んだのですが、後藤明生って、小島に近いと思いました。
16 :
実習生さん:2001/06/17(日) 00:39
別れる理由文庫化してくれー
たのむから
17 :
吾輩は名無しである:2001/06/17(日) 06:01
age
18 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 00:56
>>16 実際問題として何でまったく文庫化されないんだろう。
戦後文学史上最大の問題作という評価だけ一人歩きしてる気がする。
誰も読んでないのでは?
19 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 01:27
小島信夫もそろそろ寿命なのでは…
20 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 02:55
図書館で借りてきて読むという訳にいかないからなぁ…>「別れる理由」
21 :
実習生さん:2001/06/18(月) 03:14
図書館で借りて読んだよ>「別れる理由」
延滞したけど
22 :
実習生さん:2001/06/18(月) 03:34
しかし、第三の新人って、ほんと、上と下の世代にはさまれて、
あまり目立たなくなってしまったような気がする。
それぞれにいい小説を書いているんだけど、扱う問題が近すぎたりして。
自分はそれが好きではあるんだけどね。
今読むと、物語を構築していくようなタイプが多いわけでもないし、
文学外での活動が活発と言うわけでもないし。
間違ってたら訂正お願い。
23 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 05:51
第三の新人ていうのは、
自分を表象する便利なスローガンを持っていないでしょ
持ってる奴には負けがちなんだよね
作品の善し悪しとは関係ないけどね
つーかあまり読んでいないので自信なし
24 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 11:14
第三の新人は戦後派の知識人的な部分に対して批判的に出てきたからね。
スローガンも持たず理念を提唱したりせず、日常的なものの中から
人間の何か不気味なものを描いたのが面白かった。
次の大江、開高の世代みたいな戦後民主主義賛も激烈な批判もない。
だからなんとなく地味だけど実は一番タフな世代では。
小島、安岡、庄野、いまだ現役だからね。あの年で。
あと文学外の活動は確か安岡が一時期差別問題にかかわってたけど、
あとは確かにあんまり活発じゃないように思う。
というより、次の世代が活発すぎ。
25 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 21:24
26 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 23:34
遠藤、吉行、安岡以外は文庫化少ないね、第三の新人。
みんな代表作だけ。
27 :
吾輩は名無しである:2001/06/18(月) 23:57
野間宏あたりとやってたね、安岡は>差別問題
けど、柄谷行人も書いている通り、野間宏と安岡章太郎の
差別問題へのスタンスは違うところがある。柄谷の意見では、
野間宏は純粋に正義感に駆られて、と言うところがあるが、
安岡は氏の文学的停滞を打破するため
だそうな。
安岡の本領はエッセイと思うな。
確かに傑作も書いてはいるけど。あのとぼけた感じのエッセイが
最近読んでみて、面白かった。
28 :
吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 01:58
確かに安岡のエッセイは面白い。
とぼけた中に説教臭くない批評性がある。
小島も「実感・女性論」とか面白いエッセイ書いてるけど
安岡のものと比べると抽象的で一般的には流通しにくそうだ。
29 :
吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 13:57
小島のエッセイは素晴らしいけど、今、まったく読めないよ。
後藤が「大いなる矛盾」で小島のエッセイは自分の参考書だと書いてた。
選集でよいから文庫化希望。
30 :
吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 22:21
ixionの感想期待 age。
31 :
吾輩は名無しである:2001/06/19(火) 23:22
漏れも期待age。
32 :
吾輩は名無しである:2001/06/21(木) 00:48
小島の文章は飛躍や省略がやたらあって、解り難いところがある。
「女流」とか、ホント読みにくい。
33 :
吾輩は名無しである:2001/06/22(金) 02:01
>>32 別に難解な作家ではないんだよね。
そこが逆に厄介だよ。
34 :
吾輩は名無しである:2001/06/23(土) 03:06
ageとく。
35 :
吾輩は名無しである:2001/06/23(土) 04:49
高度経済成長期下における家族装置についてなんてネタ振りをしたいのだが、
初期短編と「抱擁家族」くらいしか読んでないので出来ません(力量の問題もあるが)
36 :
吾輩は名無しである:2001/06/23(土) 06:43
筒井康隆の文芸時評を集めた文庫か何かで
えらく誉められてたな。なにかは忘れた。
そういえば、講談社文芸文庫では
Sherwood AndersonのWinesburg, Ohioを翻訳してたよね。
Andersonの短編が、安岡章太郎の短編と似てるとか言ってた気がするけど。
37 :
吾輩は名無しである:2001/06/26(火) 22:30
日本の家族の変容を描きつづけた人という印象があるな。
38 :
JPB:2001/06/27(水) 01:47
>>27さん
『差別 その根源を問う』という対談で差別に関して安岡は言及してますね。これ、
小島スレだからアレですが、流離譚なんかの印象から、土佐の郷士差別と部落差別の
二重性の風土に惹きつけられている感じがします。
>>35さん&
>>37さん
小島の「家族」は、「家族」として調和しようという力とそれが歪んでいく力の混交
として読めるような気もしますね。
しかし、この時期に「家族」の居心地の悪さみたいなものに触れたのは凄いと思います。
何年でしたっけ「抱擁家族」。
39 :
吾輩は名無しである:2001/06/27(水) 03:46
>>38 「抱擁家族」昭和40年ですね。
小島は初期の短編から一貫して家族扱ってますね、「馬」とか。
経済的に繁栄していく中で「家族」が男にとっていつしか
居心地の悪い人工的な創りものになっていく、しかしそれを
守ることでしか、関係を維持はできない。
そんな戦後日本の光景を小島は描いてきた人だと思います。
40 :
JPB:2001/06/28(木) 00:46
>>39さん
ありがとうございます。高度経済成長下の家族と小島という問いに惹かれて
何かネタ振りしようと思ったのですが、いかんせんまとまりません。
で、『美濃』(平凡社)は小島の作品の中でも、みょ〜な味の小説ですよね。
ルーツにさかのぼるかと思えば、何か別の話題を自分でふって、自分で納得し
たりしてるし。この読者をおいていっちゃう語り口が、味ですねえ。
これは文庫化希望っす。
41 :
吾輩は名無しである:2001/06/28(木) 20:15
いろいろあるよなあ〜。初期の長編『島』『裁判』,短編集『チャペルのある学校』最高に面白いけど。
42 :
吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 00:49
>>41 へー、全然読んでないなあ。
これから発掘されてく作家なのかな。
俺は「女流」「抱擁家族」しか知らないよ。
43 :
吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 04:23
とにかく、点数を増やして全体像を見渡せるようにしないと判断が下せない。
ちくま辺りが「神聖喜劇」ノリで「別れる理由」の文庫化を断行してくれないものか。
44 :
吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 13:51
>>43 同意。全体像がつかめない作家となってしまってるよね。
長編たくさん書いてるんだよね。
40さんのほかにも感想聞きたい。
45 :
JPB:2001/06/29(金) 14:07
あと単行本といったら何だろう?
『菅野満子の手紙』『寓話』か?
これらは読んだことないのです・・・
46 :
吾輩は名無しである:2001/06/30(土) 22:57
あげ
47 :
吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 22:04
Age
48 :
吾輩は名無しである:2001/07/07(土) 15:19
あげ
49 :
吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 04:18
仙台の古本市で『小説家の日々』買いました。1200円で。
面白いエッセイですね。
50 :
吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 21:26
>>45 『寓話』は小島しか書けないって意味で,代表作と言っていいのでは?
フィクションなんだかノンフィクションなんだか区別すること自体,ほとんど無意味という奇怪な作品です。
『墓碑銘』っていう作品が下敷きになってます。いやあ変な作家!!
51 :
吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 23:00
とにかく文庫化望みます
52 :
吾輩は名無しである:2001/07/12(木) 23:55
ageru
53 :
吾輩は名無しである:2001/07/17(火) 01:04
面白いけど、実際、文庫にしても売れんでしょ。
小島の面白さはわかりにくい気がする。50さんの言うとおり
変な作家だよ。
54 :
吾輩は名無しである:2001/07/23(月) 03:27
age
55 :
吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 00:15
ageru
56 :
吾輩は名無しである:2001/08/09(木) 06:12
age
57 :
吾輩は名無しである:2001/08/09(木) 06:56
レス1000につき
文庫化2つ
レートはこれでどうですか?
58 :
吾輩は名無しである:2001/08/09(木) 07:12
1点につき1000部ということか。
採算とれるかな。
59 :
吾輩は名無しである:2001/08/09(木) 12:23
きつそうだな。
文庫化への道は険しい。
60 :
吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 19:26
『女流』の文庫本をブックオフでGET(100円だった)
めちゃくちゃ面白い。
61 :
吾輩は名無しである:2001/08/14(火) 12:42
最近の作品はエッセイ風ですけどなんでですかね?うるわしき日々からですかね?
62 :
吾輩は名無しである:01/08/28 20:00 ID:0sPIcK0A
今日ブックオフに行った所「別れる理由V」が100円で売ってました。
当然購入しました。
やはりブックオフはこまめにチェックを入れるべきです。
とんでもない掘り出し物が低価格で出ていますから。
63 :
吾輩は名無しである:01/09/16 23:58
文庫の新刊も全て100円くらいではないと売れないな。
小島信夫だとそれでも買う人が少ないかもしれない。
64 :
吾輩は名無しである:
ageておく