風流夢譚について

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1吾輩は名無しである
あの「私」の腕時計ってどんな意味があるんでしょう?
解釈に困りませんか?
2吾輩は名無しである:2001/05/15(火) 18:07
えーと。
過去ログに深沢七郎スレがあるので探して見ましょうね♪
3あへてあげてみる:2001/05/31(木) 21:34
その前に>>1さん、何処で「風流夢譚」読んだんですか?
今では公刊されたもので読むことはできないのに。
4吾輩は名無しである:2001/05/31(木) 22:10
中央公論のバックナンバーでも読めないの?
5吾輩は名無しである:2001/05/31(木) 22:24
古本で読んだのでは?
6日本@名無史さん:2001/05/31(木) 22:38
まとも大学の図書館だったら、『中公』のバックナンバー置いてるだろうに。
しかし、あれが載ってる号の編集後記は意味不明だな。
7Fishman:2001/05/31(木) 22:47
>5
>古本で読んだのでは?
刊行されていないはずです。
8名無しチェケラッチョ♪:2001/05/31(木) 23:07
少し前に文学板で流通しましたよ。僕も持ってます。すごい興奮して読んだらギャグ小説で爆笑したのを憶えてます。
9吾輩は名無しである:2001/05/31(木) 23:26
すってんころころ♪
10吾輩は名無しである:2001/05/31(木) 23:54
腕時計は重いから、している腕のほうに体が傾いてしまう。
11吾輩は名無しである:2001/05/31(木) 23:59
>>1
ずっと金だと思ってた時計が金じゃなかったってやつだよね。
そりゃあ・・・もう言うまでもないじゃん。
12吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 00:12
>>7
そうなん?
発禁以前の問題だな。
中公のバックナンバー探すのも大変そう。
13吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 01:19
>>12

OPACとかNACSISで検索すれば問題ないでしょう。大学に
何らかの形で所属してないと閲覧はちょっと辛いかもし
れないが。

ちなみに「政治少年死す」(大江)も同様の方法で閲覧
出来るよ。友達・知り合いに研究者・学生の居る人は頼
んでコピーしてもらいましょうね。

灯台の人は、サービスしてあげます。

ZA28 昭和35年11月−12月
14吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 02:17
再アップ希望。当方に政治少年死すの用意あり。
15吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 02:25
>>14
ぜひ、うぷキボンヌ! 前別スレでもろたが、
文字化けしてもた。たのむで!
16吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 02:32
ん、政治少年死すのこと?>>15
17吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 05:52
風流夢譚うぷきぼーーーーん!!!!
18悪魔に首を賭けるな:2001/06/01(金) 21:35
よく考えたら、首がころころ転がるわけねーよな。

ハンセン病報道で名前出てた貞明皇太后が「氏ね!クソババア」と
ぶっ飛ばされるのも痛快だ。
19吾輩は名無しである:2001/06/01(金) 21:43
>>13
そうかそうなんですか。
ご親切にどうもありがとう。
探してみます。
20吾輩は名無しである:2001/06/20(水) 23:40
深澤は風流夢譚以前にも天皇家に美智子が入ったことについてのエッセイを書いてる。
天皇家は近親婚を続けて、貴兄だらけになっちゃえばよかったのに残念みたいな、
右翼からも人権さんからも怒られそう内容だった。中央公論のバックナンバーを
探すんならついでに探してみては?
21吾輩は名無しである:2001/07/19(木) 03:04
深沢七郎って、なんとなく竹中労に似てるね。物書きとしての個性が。
22fishman@さぼり中:2001/07/19(木) 10:28
深沢七郎には他にも慰安婦問題などについて一瞬
読むのが止まってしまうようなグロテスクな発言もある。
これがシチロー節と流してしまうべき所なのかも知れないけど。。

彼の言う人間滅亡という考えは実はそんなに単純ではなく、
単純化してしまえば誤解を招き、その考え自体が近代的自我と本質的に
衝突してしまうものであることを風流夢譚事件は象徴していたのかもなぁ。。

あ、「風流夢譚」は図書館で所蔵調査の依頼を出して、
所蔵館にコピー依頼を出せば、時間は掛かるけど手に入れることが
できると思います。まぁ、色んな図書館があるので、
そんな面倒なことやんねぇよって図書館もあるかもしれませんが。。
23吾輩は名無しである:2001/07/26(木) 21:26
中央公論の何年何月号でしゅか?
24吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 12:28
>>23
1960年12月号
検索したら一発で出てくるよ。
25吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 01:07
どこにもupされてない…。
青空文庫とかでupしてくれないかな…?
26吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 01:14
死後50年経たないと著作権切れないよ>>25
27吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 02:28
誰かが言ってたけど、甲州ってのはたまに不思議な人材が
でてくるそうな。
深澤、網野善彦(+中沢新一)、そして中田ヒデ・・・
半分こじつけではあるが、ただ日本人としてはどっか感覚ずれてるな、こいつら。
28吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 09:26
私は別に深沢七郎を研究してる学生でもなんでもないただのオッサンですが、
図書館に問い合わせたり、古本屋めぐりをしたりしてまで読む価値はありますか?
>>読んだ方々
29fishman:2001/07/30(月) 18:03
>28さん
僕の場合で言うと、正直、他の作品に比べて抜きん出ているとは感じなかったです。
どちらかと言うと、一筆書きでさっと書いてしまった気がしますね。ただ、天皇制を
そういう形で扱った(僕の知る限り)唯一の小説ですから、始めて読んだときの驚きは
大きかったです。
3028:2001/07/30(月) 19:45
>>fishmanさん
そうですか。もっと手軽に手に入れば是非読んでみたいんですけどね…。
ダメ元で週末近所の市立図書館行ってみます。
大宅文庫ならあるだろうなあ。行ってみたいな。
31fishman:2001/07/30(月) 20:16
大宅文庫まで言わずとも、最寄りの県立(都立?道立?府立?)図書館まで行けばどうにかなるかと。。
頑張ってみて下さい。
32冒頭:2001/08/01(水) 00:15
 あの晩の夢判断をするには、私の持っている腕時計と私との妙な因果関係を分析しなければならないだろう。私の腕時計は腕に巻いていると時刻は正確にうごくが、腕からはずすと止ってしまうのだ。私は毎晩寝る時は腕からはずして枕許に置くので、針は止って、朝起きて腕につけると針はうごきだすのだ。だから、
「この腕時計は、俺が寝ると俺と一緒に寝てしまうよ」
 と私は言って、なんとなく愛着を感じていたのだった。これは腕時計が故障しているので時計の役目をしないことになるのだが、それでも私は不便は感じなかった。私と同居しているミツヒトという甥は機械類が好きで、時計も高級なウエストミンスターの大型置時計を置いてあるからだった。
332:2001/08/01(水) 00:17
 数ヶ月前のことだった。
「そんな役に立たない腕時計は、修繕した方がいいじゃァないか」
 と弟にすすめられて、弟の知りあいの時計屋さんに持って行ったことがあった。
「分解掃除をするんですねえ」
 そう言って時計屋さんは中を開いて、
「アッ、こいつは凄い時計ですよ」
 と、眼を見はった。
「そんなにいい時計だったですか?」
 と覗き込んだ弟も、「アッ!」と叫んだ。時計の中は歯車もゼンマイも部分品は燦然と輝く金製品だった。
「金ですか?」
 と弟が念を押した。
343:2001/08/01(水) 00:19
「純金ですよ、こんな時計は見たことがないから」
 と言われて、私は(そうでしょうそうでしょう)と思っていた。手を合わせておがまれるように頼まれて買わされた時計だったが、(ああ、掘りだしものだったなぁ)と嬉しくなった。時計屋さんは5分間ばかり調べてくれたが、
「どこも故障などしてないですねえ」
 と言って、それから、
「こんないい時計に、こんなバンドでは時計が泣きますよ、このくらいのをつけなければ」
 と千五百円の金張りのバンドをつけてくれた。
354:2001/08/01(水) 00:23
(そうでしょうそうでしょう)
 と私は千五百円支払って、帰りがけに、
「あの、夜中に止ってしまうのですが」
ときくと、
「それはネジを巻かなかったでしょう」
 と言われた。ネジを巻いても止ってしまうのだが、相手がそう言うのでこれ以上しつこく言うことが出来なくなってしまった。それで、そのまま帰って来てしまったが、少したって、デパートの時計部へ持って行って見て貰ったら、
「これは、タイヘンな、インチキ時計ですねえ、スイス製のマークだが、こんな時計は、なかの部分品は、これはトタンのメッキみたいなものですね、バンドだけは金張りでこんな時計につけては勿体ないですよ」
365:2001/08/01(水) 00:24
 と言うので(そうでしょう、やっぱり)と思いながら聞いていた。この時計は友人から3千円で買ったのだった。その友人は帰国するアメリカ婦人から捨値で5千円で買ったのだそうである。その友人は「母キトク」の電報がきた時に、
「買ってくれ、捨値でも5千円するのだが、3千円でいいから」
 とすすめてくれて私が買ったのだが、アメリカ婦人の捨値ということも本当だかどうか疑わしいし、「すごい、いい時計だ」とほめてくれた時計屋さんもバンドを売りつけるためのお世辞だったらしい。そんな不愉快なことがあったりしたが、なんとなく私は愛着があって、
「俺が眠ると、俺と一緒に眠ってしまう」と言って、私は手離す気になれなかったのだった。
37fishman:2001/08/06(月) 01:50
あんれ、まぁ!
手許にコピーないんであれですが、この後、夢についての記述が続き、
夢の中では、韓国やソ連から鉄砲の調達を受け、自衛隊や警察を巻き込みながら民衆は皇居に押し掛け、
首がころころ転がり、辞世の句が詠まれたり、まぁ色々あるわけですが、
目が覚めた話者の枕元では寝ている間は動かないはずの腕時計が24時を知らせ、
この夢を見ている間に限っては、ちゃんと腕時計が動いていたという綺麗な落ちに
すとんと収まります。

しかし、この作品に限っては作家の意図を勘ぐりたくもなります。
明らかに他の作品とは地肌が異なっています。腕時計の設定一つ取っても
他の深沢作品には見られないあからさまなシュールさがある。
色んな人と語り合ってみたい小説ではあるのに、流通していないんだよなぁ。。
38吾輩は名無しである:2001/08/06(月) 11:23
スガ(糸圭)秀美の『帝国の文学』にオモロイ事が書いてあった。
39やつれ鴉がよろよろ歩く:2001/08/06(月) 19:33
皆さん良く読んでますね。
風流夢譚はあらすじしか知りません。
ほんとに党大にあるの?
前に山海経とか検索したら本棚になくて
欠けてたし、貴重なのはかっぱらってそう。
40:吾輩は名無しである :2001/08/11(土) 15:43
現皇室をモデルにした風流夢譚きぼーん(^^;
41名無し:01/09/22 21:13
atodene
42吾輩は名無しである:01/09/23 01:37
中央公論のバックナンバーくらい、うちの大学の図書館にすらありますよ……
43吾輩は名無しである:01/09/24 02:26
>>39

 このスレッドの13を見るように。総図の書庫だけど、請求番号も書いて
ある。
44吾輩は名無しである
>>40
じゃあ一人数行ずつリレーでやるとか?

てなわけで、俺から...と思ったけど、腕時計の
代わりを何にすればいいのか思いつかん。携帯とかじゃ
安易だしな。

腕時計は腕時計のままでいいのかな?