ヘンリーミラー「南回帰線」

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1吾輩は名無しである
ヤンソギル氏はこの本を数ページ読んで衝撃をうけたと言ってますが
、どんな本なのですか?
2吾輩は名無しである:2001/04/28(土) 18:24
北回帰せんならよんだことがあるが、あげとこう
3吾輩は名無しである:2001/04/28(土) 18:41
ブコウスキー好きには一読を薦める。
4吾輩は名無しである:2001/04/28(土) 20:48
プロットのないパワフルな小説。
17ぐらいの時に、お気に入りだったよ。
いつか又読みなおすと思う。
5吾輩は名無しである:2001/04/28(土) 20:50
ヘンリーって基本的に筋なし小説しか書いてないのかな?
6いんちき信吉:2001/04/29(日) 15:41
南回帰線は、プロットがありませんが、(多分登場人物の名前何人も覚えている人は少ないでしょう)
「セクサス」等では、ストーリーの展開がゆっくりで、ミラーの友人の名前も自然に覚えられる位です。
7吾輩は名無しである:2001/04/29(日) 15:43
yes
8吾輩は名無しである:2001/04/29(日) 19:21
アナイス・ニンの小説読むと、ミラーの良さが分かりやすく書かれてるよね。
下から見上げた観は否めないけど。
9吾輩は名無しである:2001/04/29(日) 19:33
ジョージ・オーウェルにも評価されてる。非常に面白い批評文だったように思う。
10名無しさん@1周年:2001/04/29(日) 21:38
退廃。セックス。狂喜。.....。
プロットがないから素敵。
決してゴムのないパンツじゃない。
むしろ、ウンコの付いてるパンツだ。
11吾輩は名無しである:2001/04/30(月) 21:13
Destroyer Miller
12吾輩は名無しである:2001/05/02(水) 10:40
ミラーは、「路上」のケルアックにも多大な影響を与えていますね。
ケルアックは、ミラーを聖者として、師として尊敬していたらしいです。
13名無しピーポ君:2001/05/09(水) 18:06
今現在の米文学には、ミラーの持っていた破壊力、過剰さがあまりない。

14考える名無しさん:2001/05/10(木) 14:07
あげ
15吾輩は名無しである:2001/05/10(木) 15:24
ミラー最高。
南回帰線は便所に置いてクソするたび拾い読みしている。
で、一年以上経ったがまだ終わらない。
でもいいのだ。
北回帰線、セクサス最高。
暗い春いまいち。
16名無しピーポ君:2001/05/12(土) 01:12
>ヤンソギル氏はこの本を数ページ読んで衝撃をうけたと言ってますが
この人誰ですか?
17吾輩は名無しである:2001/05/13(日) 15:06
16の方 「血と骨」「睡魔」など書いた人
18吾輩は名無しである:2001/05/14(月) 02:46
小説というよりは散文詩に近いよね。圧倒的なイメージの複合体。
何回も挑戦してるけどいまだに最後まで読んだことがないという恐るべき小説。
ちなみに吉本はヘンリーが好きみたい。詩に出てくるんだよね。
とってもいい詩だぜ。
19いんちき信吉:2001/05/19(土) 18:03
吉本隆明のことですか?
彼の詩にミラーの影響を受けたものがあるのですか。
「書物の解体学」のミラー論はひどかったので、あまり吉本はミラーを
真面目に読んでいないと思っていました。
何という詩でしょうか。読んでみたいです。
20吾輩は名無しである:2001/05/20(日) 16:44
話を聞けば聞くほど読んでみたくなってきた。
こういうスレいいね。
21いんちき信吉:2001/05/22(火) 16:24
あげ
22吾輩は名無しである:2001/05/23(水) 21:09
「ネクサス」の全訳は出ているのでしょうか。
23吾輩は名無しである:2001/05/28(月) 15:42
全集のは全訳じゃないよね。
24吾輩は名無しである:2001/05/28(月) 16:48
全集には「愛と笑いの夜」が入ってません。
25吾輩は名無しである:2001/05/29(火) 09:56
ミラーは、セリーヌと共通する所もありますね。
26考える名無しさん:2001/05/30(水) 11:09
南回帰線の名詞の羅列がスゴイ感じ。ただ多すぎて
読むのがつかれる。北回帰線の方がすごい感じだけど
翻訳もなんとかならないかな、言葉が古い気がする。

俺の勉強不足か…。
27いんちき慎吉:2001/06/03(日) 10:45
>29
セクサスあたりから読んでみてはいかがですか。プロットがあるので。
28いんちき慎吉:2001/06/04(月) 20:47
あげ
29名無しですけど。:2001/06/04(月) 20:50
しかし『北回帰線』のラストって好きだなぁ。
故国に帰る友人を送り出して、
そして・・・・っていう。
あのラストでここまでずーっと読んできたことが
許せた。
あ、しまったここは南回帰線か。
30吾輩は名無しである:2001/06/04(月) 20:58
31いんちき慎吉:2001/06/05(火) 17:20
30は意味あるんですか?
32吾輩は名無しである:2001/06/10(日) 21:11
あげ
33いんちき信吉:2001/06/12(火) 14:56
あげ
34名無しさん@1周年:2001/06/13(水) 16:46
あげ
35吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 14:04
暗い春の「支那を散歩する」は隠れた逸品。
36いんちき信吉:2001/06/21(木) 22:05
こないだミラーの全集39000円で売っているのを見ました。
37吾輩は名無しである:2001/06/22(金) 23:31
ヴィラ・ヴォルゲェゼ行ったよ〜ん
38吾輩は名無しである:2001/06/26(火) 18:46
↑なんか関係あんの?
39いんちき信吉:2001/06/27(水) 16:30
あげ
40いんちき信吉:2001/06/28(木) 21:28
あげ
41吾輩は名無しである:2001/07/04(水) 15:44
>>38
北回帰線でミラーがすんでたアパート。
42たくお:2001/07/05(木) 14:07
富士見ロマン文庫から日本語訳が出てた「オプス・ピストルム」は、普通のエロ小説
として読めた。不遇時代のミラーが、1ページ1ドルで書いた作品だと紹介されてる。
所々にミラーらしさが鏤められ、けっこういい。
43いんちき信吉:2001/07/05(木) 21:39
>42
「ネクサス」の頃の時代のものですかね?
作家になりたいけど、書けないという時代の頃。
44たくお:2001/07/06(金) 00:53
>43
1941年、ミラーが書店経営してた友人に執筆した自作を買取って欲しいと
持ち掛け、翌年完成。ミラー作品として公に日の目を見たのが83年とのことです。
45吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 23:34
おたすけあげ
46切羽詰ってます:2001/07/09(月) 23:36
をを!(感謝!!)
47吾輩は名無しである:2001/07/09(月) 23:38
sageで書かかんかい、ヴォケィ!!
48いんちき信吉:2001/07/10(火) 12:42
あげ
49:2001/07/15(日) 11:07
短編では何が好きですか
50吾輩は名無しである:2001/07/16(月) 03:36
翻訳がいいのって何?
『暗い春』は吉田健一訳で良いけど、他にいいのってあるの?
51ねっとてんぐ:2001/07/16(月) 16:21
高校生のころ読もうと思ったけど、ぜんぜんわからなかった。
これは翻訳ではわからない小説なんだろうと思って、最近原書で買ってみたんだけど、
無謀なことだと気がついた。
大久保康夫訳が一番いいと思うんだけど、わからない。
全部読み通したわけじゃないから。
52いんちきしんきち:2001/07/16(月) 17:00
私は、大久保康雄訳が一番好きです。
原書と比較すると、「ことをすませる」が、fuckになっていたりしますが。
53いんちきしんきち:2001/07/18(水) 18:35
あげ
54吾輩は名無しである:2001/07/18(水) 18:43
いま文庫で出てるのって
『北回帰線』と『南回帰線』だけですよね?
55吾輩は名無しである:2001/07/21(土) 12:49
そうですね。
56いんちき信吉:2001/07/28(土) 01:06
モナーーーーーー
57吾輩は名無しである:2001/07/28(土) 17:21
辺里みら
58吾輩は名無しである:2001/07/28(土) 22:15
深く読むとセックスそのものが重大ではない気がする
「限りなく透明に近いブルー」と似ている気がする
59吾輩は名無しである:2001/07/29(日) 22:23
かもね
60吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 01:21
集英社版で読んだよ。
意味のない言葉がいっぱい書いてあった。
けど、あれほど想像力を刺激する小説は読んだことがない。
61いんちき信吉:2001/08/06(月) 20:47
一度目は、混沌とした描写の渦に巻き込まれて、意味が掴めなかった。
2回目読んで整理できた。
62吾輩は名無しである:2001/08/07(火) 00:48
もしミラーの「南北」回帰線を読むことがなかったら、あるいは
おれは自殺すら仕出かしていたかもしれない。
「わが読書」も名著なので読むべし。
新潮の著作集(全集)も古書店で昔よりずいぶん安く手に入るしね。
(じぶんが購入した自分は7~8万した……)
>52さん
じぶんも大久保訳が好きだけど、やっぱ悪訳じゃないっすかね、あれは。
>58さん
んなこたあない。村上龍はミラー嫌い。饒舌なところが嫌いなんだってよ。
63ixion:2001/08/07(火) 01:13
『オプス・ピストルム』とか、最後まできっちり読めたらすごい。
64吾輩は名無しである:2001/08/07(火) 01:26
何故自殺から救われた?
65吾輩は名無しである:2001/08/09(木) 01:28
ヘンリーミラーももう忘れられた作家なのかな? これだけレスが少ないところ
から察するに。残念だな。
たまにしかこの板には来ないんだけど、この板の住民は文庫しか読まねえみたい
だなあ...
66吾輩は名無しである:2001/08/11(土) 04:37
残念だな
67吾輩は名無しである:2001/08/11(土) 04:49
まるで、ど根性ガエルの五郎(ひろしの子分)みたいだ>>66
68吾輩は名無しである:2001/08/11(土) 10:16
みたいだ
69吾輩は名無しである:2001/08/11(土) 11:45
なんかさ、映画になってなかった?
で、読んでみたんだけど、とっつきづらかったなぁ。文体が。
70たくお:2001/08/11(土) 15:14
>69
「クリシーの静かな日々」が二度、それと「北回帰線」が映画化されてます。
71吾輩は名無しである:2001/08/11(土) 15:30
「クリシー」は酷すぎて途中でやめた。
「ヘンリー&ジューン」はいい映画だけど。

で、トンプスンスレでお世話になった、たくおくん!
北回帰線って映画になったの!?
ビデオでてる?
72いんちきしんきち:2001/08/11(土) 15:44
>52さん
じぶんも大久保訳が好きだけど、やっぱ悪訳じゃないっすかね、あれは。

河野一郎、清水康雄よりはいい気が・・・・・



>58さん
んなこたあない。村上龍はミラー嫌い。饒舌なところが嫌いなんだってよ。

元ネタ暴露されるの恐れている気が。
73いんちきしんきち:2001/08/12(日) 11:06
龍はセリーヌが好きだと散々発言しているから、饒舌だという理由で
ミラーが嫌いだというのは嘘だと思う。
セリーヌもミラーも饒舌だから。
74吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 15:29
あのね、みんな。

一つだけ聞きたいんだけど、北回帰線と南回帰線の

決定的な違いみたいなもの、あるの?

北回帰線は新潮文庫でお手軽に手にはいるじゃん。

俺も買って読もうとしたんだけど、筋がないでしょ?

それで途中挫折したのね。

詩的な言葉の格好良さは感じたんだけど・・・・。

そこで南回帰線だよ。

講談社文芸文庫だよね。

北回帰線最後まで読めない俺に

買う価値ある?
75吾輩は名無しである:2001/08/12(日) 16:31
>>74
北回帰線よりは、まだ筋が認められる。
内容はパリ以前のアメリカ時代の話。
76たくお:2001/08/13(月) 11:30
>71
70年制作の「北回帰線」は、ビデオ化されてるものの日本版は出てないです。
昔よく12CH等で放映されていて見たことあります。舞台が現代(70年)の
パリで、放映用のカット版ではあるけど、なかなかいい作品だったと思います。
完全な形でまた見たい作品ですが、輸入ビデオ購入するほど情熱もないので、
BS等で放映されるのを待ってます。
77いんちきしんきち:2001/08/13(月) 11:35
>北回帰線最後まで読めない俺に
>買う価値ある?

北より10倍は面白いです。
78吾輩は名無しである:2001/08/13(月) 15:05
>>76
たくおくんいつもありがとう!!
79吾輩は名無しである:2001/08/16(木) 03:22
ども62=65です。(沈んでるんでage)
78さん南回帰線はどうでしたか?
>>77(いんちきしんきち さん)
じぶんは甲乙つけがたいです、北のほうが好きですかね。
尤も以前は南のほうが好きでしたが。
>>72
>河野一郎、清水康雄よりはいい気が・・・・・
自動書記法によって記述された箇処の文章は河野さんの訳の方が
読みやすい(それとも意訳なのか?)と思いました。
>元ネタ暴露されるの恐れている気が。
ソースは失念しましたがインタヴィューか対談でそう発言していましたよ。
80吾輩は名無しである:2001/08/16(木) 04:24
ヘンリーミラーってアメリガ人のくせに無根拠にじぶんの無謬性を信じたり相手に信じさせたりしない文章を書くから好き
81いんちき信吉:2001/08/18(土) 14:41
図書館で借りてでも読もう!
82いんちき信吉:2001/08/18(土) 17:22
#性の両義性
一番始めの所 In everything I quickly saw the opposite ,the contradiction , and between the real and the nureal the irony ,the paradox.
ミラーは全てに対立と矛盾を見ましたが、性も例外ではありません。
「女性という動物が、突然喜悦のあまり呻き始めるとき、女性という動物が、突然歓喜の発作を起こして、両顎を古い靴紐のように動かし、胸を大きくはずませ、
肋骨をきしませる時、女性という動物が、突然情感につきあげられて床に伏し、
悦びと過度の興奮のために虚脱状態に陥るとき、丁度その時、それよりも一刻も先んじることも遅れることもなく、
約束の高原 the promised tableland が、霧の中から影を表す船のように視界に浮かんでくるのであった。」
性にのめりこみ、二階の少女やヴェロニカや、マクレガーと共に女あさりをするミラー。凄まじい女性遍歴。
様々な女陰。笑う女陰。しゃべる女陰。ヒステリックで常軌を逸した女陰。食人種的な女陰。加虐変態症的な女陰。
酒神賛美的女陰。山嵐的女陰。イデオロギーに満ちた政治的女陰。宗教的女陰。氷河的な女陰。
83いんちき信吉:2001/08/18(土) 17:23
しかし、性の世界にまみれ、ミラーは苦悩する。「性の国」 the fuck of land は「不毛の地」でもある。不毛の地は空虚である。
「人々は空虚は無のことだと思っているが、そうではない。
空虚とは、不調和な充満のことであり、人間の魂が分け入る
不気味な混み合った世界のことだ。」
都市において、セックスが充満していても、それは空虚だ。
「不毛の地で骸骨踊りを行った」ダンスホールで踊ったときのこと。
「贅言を費やしたが、結局私が言いたかったのは、
十二年前ないし十四年ほど前の晩、アマリロー・ダンスホールの回転ドアを通り抜けようとしたときに
一大事が起こったということなのだ。
性交の国として考えているこの間奏曲はダンテの煉獄にも等しいものだった。
アマロリー・ダンスホールから出ようと回転ドアの真鍮のバーに手をかけた時、それまでの私の一切が崩れ去ったのである。
いや、今にも崩れ去ろうとしたのである。
私が生まれた時そのものがより強い流れにさらわれて消え去ってしまったのだ。
以前、私が胎内から厄介払いされたのと全く同様に、その時の私は、
成長過程が停止されたままになっている無時間のベクトルのなかに追い返されてしまったのだ。
そこには不安はなく、あるのはただ宿命感だけであった。
突入の際に骸骨は破裂し、ひねりつぶされた虱のように無力な不変のエゴだけが残った。」
84いんちき信吉:2001/08/18(土) 17:25
乱交の行われている都市が、ミラーには煉獄に見えてくる。廃墟。
「突然全市の明かりがすっかり消えて、一斉に警報が鳴り響く。
毒ガスが全市を包んでいる。
爆弾が炸裂し、ばらばらになった人体が空中に飛び上がる。
ありとあらゆるところに、電流が通じ、血が流れ、
砲弾の破片が飛び散り、拡声器ががなり立てる。
空中に舞い上がった人間は歓喜に満ちている。
地上にいる連中は悲鳴をあげ、呻き声を立てている。
ガスと炎が、あらゆる肉を食い尽くしたとき、骸骨踊りが始まる。
私は、今は暗くなったショー・ウィンドーから、高見の見物だ。
こちらの方が破壊すべきものが多いだけに、
ローマ攻略戦よりもはるかにいい眺めである。
骸骨という奴はなぜこんなにうっとりと踊るのだろう。
世界の没落を祝っているのだろうか?

これが、今まで何度も前触れのあった死の舞踏というものだろうか。
市が倒壊しつつあるときに、
何百万もの骸骨が雪のなかで踊っている情景は、全く恐ろしい。
人間はやがて略奪のため地上に降りてくるだろう。
だが、そのうちコレラや赤痢が流行って、得意顔で空中にいた奴も、
他の連中と同じように死に絶えてしまうに違いない。
私は、この私こそ地上で最後の一人になるだろうという確信みたいなものを
持っている。一切始末がついてしまった時、
私はショーウィンドーから出て、廃墟のなかを静かに歩むのだ。
そして全世界を私のものにするのだ。(略)どの出口にも大きな字で、
「壊滅」と書いてあった。死滅の恐怖は私を硬直させた。
肉体そのものが一塊の鉄筋コンクリートになった。
それは最も趣味の高尚な永遠の直立によって飾られていた。
ある神秘的な祭礼に集う狂信者達が、極めて真剣に希求する真空状態、
その状態に私は直面していた。真空以外のなにものでもなかった。
個人的な催情ですらなかった。」
85いんちき信吉:2001/08/18(土) 17:27
個人的な催情ですらなかった。」
86いんちき信吉:2001/08/18(土) 17:28
名詞を関係代名詞で説明して羅列している所は、
原文の方が分かり易いっす。
上の日本語(大久保訳)は分かり難いっすね。
87吾輩は名無しである:2001/08/21(火) 19:24
あげ
88吾輩は名無しである:2001/08/22(水) 02:13
薔薇の十字架三部作、セクサスは良いけど、ネクサス(終りの方は良いけど退屈)と
未完に終ったプレクサス(未読)なんかはいかがでしょう?
#……って南回帰線のスレだけど、薔薇の十字架は南回帰線を発展させた小説でしょ。
89        :2001/08/22(水) 02:52
>>1
梁石日「アジア的身体」(平凡社ライブラリー)をきっとお読みになったんですね。
自分しかこのこの本好きな人間いないと思ってましたから、あなたのこのスレ
見つけてうれしかったですよ。
90インチキ:2001/08/22(水) 14:43
未完に終わったのは、ネクサスじゃないの?
9188:2001/08/23(木) 00:14
>>90 ですね。。順番間違えた。。
92いんちき信吉:2001/08/24(金) 18:22
なんであがらないんだ。人気ないのかなあ
93吾輩は名無しである:2001/08/24(金) 21:50
南回帰線で思い出すのはレヴィ=ストロースの悲しき南回帰線
94吾輩は名無しである:2001/08/25(土) 20:44
アゲ
95吾輩は名無しである:2001/08/26(日) 03:24
こんなときこそミラー
96吾輩は名無しである:01/08/28 00:38 ID:MAMvPofA
禿同!!
つうかこの忘れられた?巨匠、本式の全集出てるのかな?
新潮社の全集という名の著作集だけのような気が……
ちなみに新潮社の全集はいま相場さんぱち位だから絶対「買い」です!!!!!!
#ちょっと古書店探せばザラにあります!!
#流石に年数経ているので状態がいいのは滅多にないけど。
97吾輩は名無しである:01/08/28 00:41 ID:MAMvPofA
なんか調子悪いみたいですね、この板。あれからずっと???
98吾輩は名無しである:01/08/28 16:23 ID:1zGBbIdg
おれは大久保訳の最後の3頁ほどを
たまに朗読したりする。
吉増風に
99吾輩は名無しである:01/08/30 01:00 ID:5qMdTBaA
朗読もいいけど踊るほうがもっといいよ!
とりあえず今夜は新潮文庫の南回302頁11行目から308頁3行目まで
勅使河原風に踊って、そんで寝るわ。
100吾輩は名無しである:01/08/30 01:02 ID:5qMdTBaA
そのまえに……
100!!!ゲット!!!
101吾輩は名無しである:01/08/30 03:47 ID:gmiucs52
踊りすぎてなんだか気持が高揚って眠れなくなってしまった!! (爆
やっぱり3頁くらいにしておくべきだった……
# にしてもスレの浮沈がほとんどないですね。締念?
# あっさりとこの板から新天地へすでに逝ってしまわれた方が多いのか?
# まさかID表示のせいとか???
102吾輩は名無しである:01/08/30 09:01 ID:02UYjtj6
奥さんは日本人だったっけね。
小説の方は挑戦したが挫折。
10398 :01/08/30 16:44 ID:IpcTVp7I
>102
ああ、奥さんって
ホキ徳田だったよね。
なんかの事件(藤田コトトメさん殺害事件?)
の時ワイドショーに出てたような…

>99
君は、それ本気なのか?
だとしたら素晴らしい。
俺には真似できない。
104インチキ:01/08/30 23:35 ID:zix7V3PI
>南回302頁11行目から308頁3行目まで
勅使河原風に踊って、そんで寝るわ。

河出の豪華版世界文学全集大久保訳と
講談社文芸文庫と原書しかないのでどの辺りか分からないです。
ストーリーとしてどの辺り?
105吾輩は名無しである:01/08/31 03:47 ID:thluiEZc
どうも眠れないのでもう観念して、これから旧講談社文庫版南回の
P362L9(ダダイズムが一世を風靡し)~P368L1(イエスと言う一人の人間
に適う者ではない!)を笠井叡風に踊って、そんで夜明かしするわ。

>>104(インチキ氏) 文芸文庫は所持していないのですが…
旧講談社文庫版だとP280L6(夏の夜のことで、あらゆるものが開放的だ
った)~P285L6(この若者、すなわちゴッドリープ・レーベレヒト・ミュ
ーラーに他ならぬぼくが歩いているのだ)になります。
原書だと…省略。ちなみに原書のほうが朗読するにはより適してるよ。
106吾輩は名無しである:01/08/31 07:21 ID:kTfwMgxA
↑観念したら眠っちゃったよ。たあいもない。
107吾輩は名無しである:01/09/04 01:43 ID:KOZHRIY2
あげ
>>99-101 & >>105-106 を投稿した者ですが・・・以来レスつかなくなってますね。
みなさんをひかせてしまった?
今後はROMるだけにしますのでどうかつづけて下さいまし。
108吾輩は名無しである:01/09/04 04:22 ID:zboNGBKQ
ヘンリー・ミラーの大らかなところがいいなあ。
暴力的とか猥褻とかいうけど、大らかな笑いを感じさせるから、いいんだよなー
109吾輩は名無しである:01/09/04 12:57 ID:OGXxum3k
基本的に楽天家な所が良い
110吾輩は名無しである:01/09/06 01:51 ID:1VYnj5DI
ドゥルーズが「水で酔っぱらえ」といってんのはセクサス中のエピソードが元。
頻繁にミラー引用してるよねドゥルーズってば。
111吾輩は名無しである:01/09/06 02:48 ID:1VYnj5DI
おれは長らく積ん読中だっビッグ・サーとヒエロニムス・ボッシュのオレンジをついに読む
ことにした。時は熟した、書架からおれの掌に落ちてきたのだ。しかし深更ゆえあした
から。もう寝る。
112吾輩は名無しである:01/09/06 04:02 ID:lKgoHekE
そういえば、ひどくブロークンなフランス語で書いてあるものを
フランスにいるときに暇つぶしで読んだな。
なんか、元気の出る文章だった。(フランス語が自分と同じ程度だったということもある)
113吾輩は名無しである:01/09/07 00:41
そういえばミラーは滞仏時代に出版されたセリーヌの「なしくずしの死」を
2年がかりで読んだそうだ。「やっぱりセリーヌは現代一の作家だと思う」と
読了後興奮して友人に宛てた手紙に認めた。
114吾輩は名無しである:01/09/08 01:00
あげ
やっぱおれは北回帰線だな。
115吾輩は名無しである:01/09/08 01:05
じゃ、おれは日付変更線でも担当するか
116吾輩は名無しである:01/09/13 04:34
ミラーは第一次世界大戦があったことを知らなかった、ってかいてるね(!)
しかしレスつきませんな。あんだけドゥルーズや初期の大江が自著で引用して
いるというのにもかかわらず、いまじゃ認知度低いのでしょうか。
おれのなかではいちばんの外国人作家なんだけどな。残念だ。
117吾輩は名無しである:01/09/13 05:48
うーむ、

おれも一番好きな作家なんだけど、なにしろ本屋で買えないじゃん?
南北回帰線だけじゃあなあ。いまいち広まらないのではないかしら。
せっかく日本語にはなっているんだから、どこかから再刊にならないかしら。

まったく残念。
118吾輩は名無しである:01/09/13 10:28
ネクサスを200円で一ヶ月前に買った。
119吾輩は名無しである:01/09/13 21:02
3:@
120吾輩は名無しである:01/09/15 02:39
あげ。
ところで日本にヘンリーミラー美術館ってあるの知ってますか?
ミラーの水彩画を展示しているんだけど、もしかして、
安部公房の「砂漠の思想」に所載のヘンリーミラーからの手紙の
内容に曰くありなのかな?
121吾輩は名無しである:01/09/15 05:20
>ミラー美術館

たしか赤字が高じて潰れることになったんじゃなかった?
122吾輩は名無しである:01/09/18 03:11
あ、ほんとうだ。
ttp://www.henry-miller.co.jp/なんていうドメインまでいつのまにか取得してるのに
10月31日で閉館とのこと。それまでにファンとしてはいちど行かねば。
123吾輩は名無しである:01/09/19 10:18
行きたい
124吾輩は名無しである:01/09/21 01:38
よし、いっしょに行こう!
125吾輩は名無しである:01/09/23 03:34
あげてみる
126吾輩は名無しである:01/10/01 15:36
age
127吾輩は名無しである:01/10/01 23:39
>124 :吾輩は名無しである :01/09/21 01:38
>よし、いっしょに行こう!

男でしょ?ミラー好きの女性きぼんぬ。
128吾輩は名無しである:01/10/02 00:01
>>127
アナイス・ニン似の男の子でも駄目ですか?
129吾輩は名無しである:01/10/04 10:30
私は女ですけど、香取慎吾みたいな、大っぴらに自分をさらけ出す楽天家だったら
一緒にいってもいいよ。ミラーと香取慎吾似ている所があると思う。
130いんちき信吉:01/10/07 11:50
私が立てた「ジョイスって面白い?」のスレッドにコテハン常連のixionさんが
以下のような書き込みをされました。(勝手にコピーしてすいません)

>ミラーやロレンスは、極端に言えば頭の外側に出たかったんです
>よね。でも結局出れなかったのはハッキリしてるんだけど。

>ミラーだって、ポルノ書いて「性の再生」とか頑張った割には、
>頭でっかちで何も面白くない作品になったりしてるし、ロレンス
>なんてその点論外。結局どちらも知性の作家だと思いますよ。


このことについて議論してみませんか?
131吾輩は名無しである:01/10/07 15:07
アゲ
132タコス聖人:01/10/08 20:52
もりあがらないね
133吾輩は名無しである:01/10/09 11:52
あげまん
134タコス聖人:01/10/10 18:01
あげちん
135吾輩は名無しである:01/10/13 11:32
やりちん
136吾輩は名無しである:01/10/15 14:22
やりまんぼう
137吾輩は名無しである:01/10/16 21:24
あげ
138吾輩は名無しである:01/10/17 11:49
>頭でっかちで何も面白くない作品になったりしてるし

全然違うでしょ。生命のエネルギーを感じる。
139いんちき慎吉:01/10/20 21:56
芸術は爆発だ
140ixion:01/10/21 09:48
アゲるために
>頭でっかちで何も面白くない作品
これは、ミラーが「純ポルノ」として書いた作品について言ってます。
まさかミラーの作品全部がつまらんなんて言えるわけがない。
Tropic2作とxus3作は最高。

『オプス・ピストルム』についてどう思います?>信吉さん
141吾輩は名無しである:01/10/22 18:33
?
142我輩は名無しである:01/10/22 21:07
あんまいじってやるなよ、ixion
143いんちき信吉:01/10/24 22:56
「オプス・ピストルム」は恥ずかしながら読んでいません。
全集には入っていないですよね。
上のたくおさんの書き込みを見ると、富士見ロマン文庫に入っているらしいので
近日中に手に入れます。
返信感謝です。
144吾輩は名無しである:01/10/25 06:53
絶版です。
145いんちき信吉:01/10/25 12:25
ぐーむ どうしよう
146ixion:01/10/25 13:44
さがすほどのものじゃないって、マジで^^;
まぁ、ミラー自身も「自分本来の作品」とは区別していたようだし、
それを考えるとこの作品だけでミラーを批判するのは筋が違った
かもしれん。その点は俺がてきとーだったということで。

でもさー、信吉さんは"The World of Sex"どう思った?
あんなふうに、例えば『北回帰線』が死の子宮どうたらとか、
結局過剰な文学的意味を「性」ごときに与えねばならなかった
ところに、ある意味ミラーの弱さがあると思う。ロレンスほど
ブンガクかぶれではないにしても、やはり静謐なる知なんて
幻想を一方に意識して、意識しすぎたからこそ電光の様な子宮
での性の奔流どうたらとか、性=実存へとのめり込み過ぎてる
ような気がするんだが。
動かぬ知でも活発な性でも、過剰なものには飽きがくる…。
147吾輩は名無しである:01/10/25 19:17
とくに「性」が描きたかったわけではないのではないの?

ジョージ・オーウェルが「鯨の腹のなかで」で書いてるみたいな
世界との距離感(オーウェルは30年代の政治の問題に引きつけて考えてる)
の表現を目指していると考えると、
わりと納得いく感じがする。

どうですか?
148吾輩は名無しである:01/10/25 19:20
149ixion:01/10/25 23:35
>世界との距離感

うん、その通りだと思う。ただ文章の流れは素晴らしいし、読んでいると
それだけで気分がいいのだが、批評的な意識として精神に対置される肉体、
って構図をミラーは反復しちゃってるような気がする時があるの。

でも、どうかなぁ、若読みの勘違いかもしれんから、また読み直してから
にします。
150吾輩は名無しである:01/10/27 12:51
>>149
批評的な意識として精神に対置される肉体、
って構図をミラーは反復しちゃってるような気がする時があるの。


そういう紋切り型に流れる場合がないわけではないな。たしかに。

でも、それにしても、紋切り型の問題を鹿爪らしく考えることを拒否
する意識(オーウェルの指摘する政治への距離の取り方。オーウェル
に向かってスペイン内線なんて興味ないし、そんなところにいくやつは
阿呆や、といったらしい)と、歳くってへたってきてる肉体なわけだよなあ。

まあ、ある種のシニシズムではある、意外なことに。シニシズムの蔓延
している現代としては、少し食傷気味だという意見はありうる。
151いんちき信吉:01/10/27 13:26
>ixionさん

僕が持っている GROVE PRESS から出ているミラーの原書に、
OTHER BOOKS BY HENRY MIllER として、Opus Pistorum が出ていました。
原書でなら手に入るんだろうけど、原書で読むほどの価値があるのかなあ、
と思ってしまいます。とりあえず日本語の方を探してみます。

>でもさー、信吉さんは"The World of Sex"どう思った?
あんなふうに、例えば『北回帰線』が死の子宮どうたらとか、
結局過剰な文学的意味を「性」ごときに与えねばならなかった
ところに、ある意味ミラーの弱さがあると思う。

僕は、ミラーにとって性は一番の関心事ではないと思っています。
「北回帰線には、性的なことが十分に出ていても、その著者である私の関心は性にも、
宗教にもなくて、自己の解放ということにあった。」
「北回帰線は死の胎内での私の苦闘で私が受けた傷の血塗れになった証言に他なら
ない。あの本に強く漂っている性の匂いは実は出産の匂いであって、あの本が持つ
そういう意味を理解しないものにしか不愉快な感じは与えない」
と、The World of Sex に書いてありますが、性は自己の解放の一手段だと僕は思ってます。
性を全面肯定している訳ではもちろんないし、性の否定を過激に高めていくことに
よって自己の解放を図っている、と僕は「南回帰線」を読んで思いました。
(例えば、ダンスホールのシーン)
でも社会がミラーの文学をどう受け止めるかということになると、性の問題が一番大きク
なるから、「性の解放者」と受け止められてしまうのも無理はないと思いますが、ミラーは自己の
活動がそういうものとして解釈されることを拒み続けたと思います。
ビートの人がミラーを祭り上げても、それに対してミラーは淡泊だったと思います。
152いんちき信吉:01/10/27 13:26
まあ、でも「時には性的な出来事をそのまま語るのが全く想像を絶する程の意味を
持つことがある、この性というものの冷たい火は太陽のように我々のうちに燃えていて、
それが消えることはない」とThe World of Sex にあるので、ミラー自身矛盾
した存在なのかもしれないっていう気はする。
そういう矛盾した過剰さを解き明かそうとするのが僕にとっては面白い、という
感じです。自分のそういう矛盾をあっけらかんとさらけ出す所も好きです。

>やはり静謐なる知なんて
幻想を一方に意識して、意識しすぎたからこそ電光の様な子宮
での性の奔流どうたらとか、性=実存へとのめり込み過ぎてる
ような気がするんだが。

僕にもミラーは、野蛮人を肯定する知識人という印象がないでもありません。
でも、知と行動は、ミラーにあってはメビウスの輪のようであって、
行動が知に影響を与え、その知が行動に影響を与え、という気がします。
「薔薇色の十字架」のなかで、本を読んで議論して、滅茶苦茶なことをやって、
ということが繰り返されているので、僕にはそんな気がします。
153いんちき信吉:01/10/27 13:27
>性=実存

ドゥルーズが「アンチオイディプス」でミラーのハムレット論とかを挙げて、
主体化の過程を批判し、ノマド化する例として使っていたりするので、
実存じゃあないんじゃなかなあ。(もちろん、ドゥルーズがやり玉に挙げている
主体化はエディプス化なんだけど、エディプス化が実存と重なるという意味で、
実存の批判でもあるんじゃないか、と思っております)

>動かぬ知でも活発な性でも、過剰なものには飽きがくる…。

この辺りは僕とixionさんの好みの違いじゃないすか。
ixionさんのカポーティの書き込みとか前に見た気がするんで、
多分カポーティとかが好きなんじゃないかなって気がしてます。
あまり分からないけど、カポーティとか僕はあまり好きじゃないんですよ。
オースターも好きじゃないし。
内向的なものも好きだけれど、
アメリカ文学の内向的な小説は、ヨーロッパの内面に深く沈んでいく小説に及ばない、
というのが僕の感想です。例えばリルケなんかと比べるとカポーティーなんかは、あんま
深くない気がするんです。リルケはヨーロッパの中世の話とか作品のなかに持ち込んだりして、
本当に重いし、考えすぎじゃないのって思うくらい、深く内面に沈んでいく。
そういう過剰なものと比べると、過剰じゃないのはあんま好きじゃないです。
(これは、ヨーロッパの歴史とアメリカが人口国家であるという歴史の違いでもあって、
別にカポーティが劣っているとか決してそういう訳じゃないです)
サラッと流すタイプのオースターも好きじゃないし。
まあ、そんな感じです。
154:01/10/27 15:35
ミラーは「はしごの下の微笑?」だったっけ? あれくらい
しか読んでないからよく知らないし、見当違いなこと言うかも
知れないけど、いんちきさんにいくつか訊きたいことあります。

>性を全面肯定している訳ではもちろんないし、性の否定を過激に高
めていくことに よって自己の解放を図っている。

これって具体例出すとつまりはどういうことですか?
性って当人が肯定するしないにかかわらずそこにあるものでは
ないのでしょうか。肯定しようと否定しようと、何がどうなる
わけでもないとおもうんですが。

>例えばリルケなんかと比べるとカポーティーなんかは、あんま
深くない気がするんです。
 そもそもカポーティとリルケという異質なこの二人を同列で語
る必要などまったくないと思うんですけど。だって二人はベク
トルがぜんぜん違うし、比較の対象として極めて成立しにくいと。

>ヨーロッパの歴史とアメリカが人口国家であるという歴史の
違いでもあって、

セバスチャンナイトの真実の生涯におおむね同意の僕としては、
作家を論じるのに簡単に国の状況を持ち出すのはあまり適切ではない
ような気もするのですが。特にリルケやカポーティみたいないわゆる
内向的な作家の場合には。
155ixion:01/10/28 00:41
おおう、なんか面白くなってきた。

>性は自己の解放の一手段
こういう文言が俺としてはロレンスと同じ危うさの上に成り立っていると
思う。『チャタレイ』に「人間同士で、身体への意識が触れ合うことと
いうのは、金や機械などに対する戦いとしての行為だ」みたいなところが
あったと思うんだけど、何かしら性を超越的なものと結びつけるように
「隠喩化」することには、たぶんに怪しさが漂うんです。性が表現としての
力を持っているのは、例えばホイットマンの詩なんかを読んでも分かる。
ただ、それを過剰な隠喩にしてしまうと、例えば文明・機械vs生命・自然
のような単純な二元論へと結びついてしまう。

>ミラーは、野蛮人を肯定する知識人という印象
印象、というか、確かCapricornの方だったと思うが、野蛮人と生命について
書いてある部分があるよね?

>ドゥルーズが「アンチオイディプス」でミラーのハムレット論とかを挙げて、
>主体化の過程を批判し、ノマド化する例として使っていたりするので
あたしゃドゥルーズは小説読みとしては全く信用してませんが、ノマド化が
ミラーの言う「生の病の内に生きる」ような語りの形式を指すのならば、
それは正しい。ただし、性がはらむ主体幻想(ま、性を意識するってことは、
他者を意識することでもある、ってあれですな)と、さらにその幻想を侵食する
ように行なわれる性交と役割(眼差し)の混乱、なんてことからもし主体の
屹立を平面化し、ノマドの方向へと持って行く生命力が「性」にはある、
ってところまでもしミラー論を持っていったら、それは短絡的過ぎるだろうね。
だいたい、性=生なんて考え自体が、反定立として知=死を意識しないと
ありえないわけだし…。
156ixion:01/10/28 00:41
>アメリカ文学の内向的な小説は、ヨーロッパの内面に深く沈んでいく小説に
>及ばない
どうも勘違いがあるようだが、あたしゃカポーティの描く「内面」なんかには
これっぽっちも興味がありません。カポーティの「文体」は、なぞるように
研究しましたが。米文学の「内面」と西欧文学の「内面」には、もともと
亀裂があるわけです。アメリカは虚構としての内面・歴史を作り上げること
から始まったわけですし(植民地時代の日誌、アダム幻想、先住民族の抑圧
などなど)、ヨーロッパとは文脈が全く違いますからね。それは「告白」
と「ほら話」なんてところにもつながってくる問題ですが、これは別の話。
あ、メルヴィルの後期なんかは、もしかしたら信吉さんの好みに多少合うかも
しれんが。

俺はミラーの文は好きです。あとはCapricornの終わり方の超越へと向かおう
とする勢いも好きです。ただし、子宮で太陽が爆発しなくても、超越への力
みたいなものは描けると思うんだな。

あと、ミラーのポルノについては、バルトの一言を引用しましょう:
"...pornography is not sure"
157吾輩は名無しである:01/10/28 01:24
なんでこんな異常に知的なスレなの?
158Clark Nova:01/10/28 15:11
>>155

>ドゥルーズが「アンチオイディプス」でミラーのハムレット論とかを挙げて、
>主体化の過程を批判し、ノマド化する例として使っていたりするので

いや、いちおうドゥルーズ(とガタリ)の名誉(?)のために補足しておくと、
ここ(「アンチ・オイディプス」邦訳P354-355)でミラーを引いて言っているのは
ノマド化というより単に欲望をハムレット化(=オイディプス化)してゆがめてしまうことへの批判でしょう。

で、アンチ・オイディプスで繰り返し主張されているのはオイディプス化された性(欲望)と、
そうでない性(欲望)があるということで、それはプルーストについて言っている所によくあらわれていると思う。

「われわれは、統計学的あるいはモル的には異性愛であるが、しかし、個々の人物としては、
それと知らずに、あるいはそれと知りつつ、同性愛であり、要素的あるいは分子的には、
結局は<横断性愛>である」(P90)

ヘンリー・ミラーについては詳しくないので、それがミラーの文脈にあてはまるかどうかはわからないけどね。
たしかに、この本(アンチ・オイディプス)では文学についてはかなり恣意的な読み方をしてると思うし。
159吾輩は名無しである:01/10/28 16:27
いやあなんか非常に難解な議論になってきてませんか。

ミラーにおける「性」というのは一大テーマとなっているとは思いますが、
たんに比喩にすぎないというか、シュルレアリスムかぶれした悪影響というか、
そういう感じがしますね。あまり深入りしないほうがいいのではないかと。

「子宮」とかわりと真面目な顔して押し出してますけど、非常に比喩的でしょう?

あまり笑えないギャグという感じでいなし気味に扱わないと、
あらぬ方向に行ってしまいますよ。
160ixion:01/10/28 18:21
すまん、あえて難解にするつもりはなかったんだけど。ミラー好きを
遠ざけてしまうかな、これじゃ。申し訳ない。

>われわれは、統計学的あるいはモル的には異性愛であるが、しかし、個々の人物としては、
>それと知らずに、あるいはそれと知りつつ、同性愛であり、要素的あるいは分子的には、
>結局は<横断性愛>である

なんか、ほんとドゥルーズ/ガタリってのは、どうでもいいことを
小難しくするよなぁ^^;
ちょっと「あんち・おいでぃぷす」君がどこ行ったのか分からんので、
該当部分読んでからにします。

>たんに比喩にすぎないというか、シュルレアリスムかぶれした悪影響というか、
>そういう感じがしますね。あまり深入りしないほうがいいのではないかと

俺も「性」なんて大した意味はない、と思ってるんだけど、ミラーの
場合は本人がそういうものをわざわざ比喩にして「真面目に」語っ
ちゃってるから。でも、読み手としてそれを真剣に「生の解放」とは
取れないんだな。生々しい(と過負荷ぎみの幻想を抱いている)もの
を比喩にしてしまうことが、なんとなーく安易な感じがする。のは、
現代において性の意味なんて剥ぎ取られたところから始まってるから
かもしれんけど。

ミラーの散文は、そんな性の言葉がなくても十分生々しいし、そこを
手探りするようにして読む快感は、「子宮的」なんてツマラン言葉
使わなくても伝わったと思うんだよね。例えば、『暗い春』の
「夜の世界へ…」なんかは、うねうねしていてとっても楽しい。
161吾輩は名無しである:01/10/29 01:04
>>160

同感するなあ。そのとおりだよ。

おれはオーウェルの解釈というのは
いまだに有効で重要だと思ってるんだけど、
それによりそっていえば、
「子宮」というのは「鯨の腹のなか」という意味であって
性的な意味に理解するよりは、政治的な意味にとったほうが
いろんな方面に広がっていくように思う。

たとえば、南回帰線って、仕事を探している人々の話でもあるんだよな。
30年代という全体主義と大量失業の時代に書かれているわけで、
その点、非常にアレゴリカルに書かれているともいえる。
そういう視点をぬきに抽象的に、性を語る小説とのみ考えるのは、
堂々巡りになってしまうかも。

えらそうな物言い、ごめんなさい。
162吾輩は名無しである:01/10/29 01:21
「アレゴリカル」ねぇ …

一言レスで悪いがそうしたやり方で時代背景をからませる
のはあまり面白くないやり方のような気がする。

「世情が不安定だったから、その社会不安を反映している…」とかなんとか
163吾輩は名無しである:01/10/29 08:11
>>162

ぼくもオーウェル読んだけど、
そういう社会学的な反映論として解釈するのじゃなくて、
政治というものと人間の関係についての
小説と考えることはできると思う。
164いんちき信吉:01/10/30 00:14
面白くなってきましたね。

>カポーティの「文体」は、なぞるように
研究しましたが。

スマソ。そういえば、英語の原文を引用していましたね。
私は「冷血」の簡潔な文体は、応用できるな、とかそれくらいしか分かりませぬ。

>あ、メルヴィルの後期なんかは、もしかしたら信吉さんの好みに多少合うかも
しれんが。

おっ、理解者が一人。Bartlebyなんか面白いですね。
「ピエール」なんかが非常に気になっています。
映画で「ピエール」が原作のカラックスの「ポーラX」とか見ましたが、深く追求すると
これからも新しいことが言えるんじゃないかと思っています。
「白鯨」なんかは、海洋冒険小説のストーリー的な面白さと、エイハブの内面の
ニヒリズムの闘争が幸福な結合をとげているっていう評価らしいですけど、
私は鯨の分類とかには全く興味がなくて、エイハブの内面だけあれば良いと思っている
口で、ストーリー性を捨てたメルヴィルの後期は余計なところがなくて(それでも
あるけど)そそられます。


>Clark Novaさん
>ここ(「アンチ・オイディプス」邦訳P354-355)でミラーを引いて言っているのは
ノマド化というより単に欲望をハムレット化(=オイディプス化)
してゆがめてしまうことへの批判でしょう。

フォローサンクスです。ハムレット化=オイディプス化=主体化で、
その近代的内面に欲望が固定されていく過程を批判し、欲望が拡散していくこと=
ノマド化の例としてミラーが例として挙げられている、と言いたかったのですが、
伝わっていなかったようですね。
165いんちき信吉:01/10/30 00:15
>それを過剰な隠喩にしてしまうと、例えば文明・機械vs生命・自然
のような単純な二元論へと結びついてしまう。

>現代において性の意味なんて剥ぎ取られたところから始まってるから
かもしれんけど。

ミラーのエッセイには、実際にそういうことが書いてあるし、そう読むことに昔は
意義があったのでしょう。(ミラーの意図に反するとしても)
性がビクトリア朝的な性道徳に抑圧化され、性を露出させることが非常にグロテスクで
あった時代においては、ミラーを性の解放者として読むことにある程度は社会的な
意義があったと思います。
でも今はそういう時代ではない、というのがいつ頃からか分かりませんが、
「ノルウェイの森」がヒットした辺りから大衆的にも定着したのでしょうか。
166いんちき信吉:01/10/30 00:16
>俺も「性」なんて大した意味はない、と思ってるんだけど



まあ、私自身は、実生活で性に関心がない訳じゃなくて、
むしろ多いに関心のある方ですが(爆)
性に対して淡泊だっていう態度を取る現代のアメリカの作家も村上春樹も、
かなり意図的に、性に淡泊だっていう態度をとってると思うのですよ。
それが鼻につくのです。意図的にやっている以上、はぎ取られたということを
無理して表そうと書いているって思うんです。
それを現実に、自然な感覚として受け止める読者がいるのは分かるけど、
ミラーが確信犯的に性を持ち出していると仮定するなら、
オースターや春樹は、確信犯的に性の意味を剥ぎ取っていると思います。
特に春樹なんかは、性が過剰だと分かってるから、性に対して淡泊な態度をとる
のだと思います。その過剰さを一身に引き受けないと、見えないものがあるんじゃないかなあ、
というのが僕の感想です。
167いんちき信吉:01/10/30 00:16
>俺はミラーの文は好きです。あとはCapricornの終わり方の超越へと向かおう
とする勢いも好きです。ただし、子宮で太陽が爆発しなくても、超越への力
みたいなものは描けると思うんだな。

うーん、私は個人的に子宮=太陽の比喩は好きなんだが。
しかし、比喩なしでも、
I look out again at the sun---my first full gaze. It is brood-red and man are
walking about on the rooftops. Everything above the horizen is clear to me.
It is like Easter Sunday.Death is behind me and birth too.
という「南回帰線」の最後の所は、全てが収斂していく終末と再生みたいな感じで
詩的ですごく好きです。(フォークナーのスレッドで書いたけど、
マルケスの「百年の孤独」の最後の所とか、そういうのが好きなんです、
カラマーゾフ万歳!)

>ミラーの散文は、そんな性の言葉がなくても十分生々しいし、そこを
手探りするようにして読む快感は、「子宮的」なんてツマラン言葉
使わなくても伝わったと思うんだよね。
>生々しい(と過負荷ぎみの幻想を抱いている)もの
を比喩にしてしまうことが、なんとなーく安易な感じがする。



すると、「性の世界」の最後の水の比喩とか、はどうですか。
あれも僕は好きです。
「ネクサス」の最後とかはどうでしょうか。
比喩は使わないでも結末にまっしぐらに進んでいる気がします。
ixionさんの言葉で言えば、「超越」していると思うんですけど、どうっすか?
168吾輩は名無しである:01/10/30 00:18
せっかくだから、全部英文で討論しあいませんか?
英語力がどのくらい落ちてるか知りたい。
169吾輩は名無しである:01/11/01 01:05
米国の文豪、ヘンリー・ミラーの水彩画229点を集めた
長野県大町市のヘンリー・ミラー美術館(小林明館長)が31日、閉館する。
ミラー作品を専門に展示した「世界唯一の美術館」として知られたが、
開館当初から赤字経営が続き、わずか5年半で幕を閉じる。
美術館側は「貴重な作品の散逸は防ぎたい」と絵画を一括購入してくれる売却先を
探している。
ソース http://www.asahi.com/culture/update/1031/002.html
日本人と結婚してたなんて知らなかったyo!
170吾輩は名無しである:01/11/01 20:07
まあ、なんとなくミラーって、日本では
出版状況といい、情報のまわり具合といい、全体的に
トラック半周分ぐらいずれてるんだよなあ。
早いのか遅れているのかはよくわからんが。
171吾輩は名無しである:01/11/01 23:49
>>168
やめましょうよぉ、折角盛り上がってるのに水を差すみたいでない?
第一、原書で読んだことはあっても、それについて英語で討論したことないもん、
漏れは日本の大学出ですさかいに。かんべんよぉ。
最近アホな厨房ばかりが溢れている板で、ここ優良スレだと思うんで、
じっくりマターリ伸ばす方に、一票。
172吾輩は名無しである:01/11/02 01:00
age
173吾輩は名無しである:01/11/03 04:46
One must act as if the past were dead and the future unrealizable.
われわれはあたかも過去が死んでしまって、未来はけっして実現しないかのように行動しなければならない。
「春の三日目か四日目」吉田健一訳
ミラーの「暗い春」には、ミラーが掴んだ「時間」に対する記述が多く見られます。
この「時間」こそ、ミラー文学の核心であり描写も内容もそこから出てくる結果でしかないというのは言いすぎでしょうか?
174いんちき信吉:01/11/03 05:01
>>168

英語で討論賛成!
いか英語のみで行きたいですね。できれば。
>>171あなたは英語力ないなら「ないから帰る(または勉強して出直す)」と言えばいいんです。
むだなエクスキューズが不愉快です。
175吾輩は名無しである:01/11/03 05:03
>>174

同意。
>>171自身が「アホな厨房」だろうが
176いんちき信吉:01/11/03 05:18
>>175

おう。早々に同意が得られて心強いです。
と言うわけで、次のレスから英語で進めていくようにしましょう。
自分の英語の勉強にもなるし。
文学板でも存在感を示せるいいスレになると思います。

↓↓↓以下英語↓↓↓
177けつ毛:01/11/03 05:36
As there is a misapprehension somehow, is not in the "inside" which me Capote draws but.
The Capote's "style" was studied so that it might trace.
The "inside" of American literature and
the "inside" of Western literature have a crack from
the first. Since the United States is the reason which
began from completing the inside and history as fabrication
and the context completely differs
from sushi (the diary of a colony time,
the Adam fantasy, native oppression, etc.),
and Europe. For this, it is another talk although
it is the problem connected with "confession"
and the "big talk talk" also at the time.
It is [ whether supposing the second half
of and Melville something carries out or,
it suits Shinkichi's liking somewhat, and ] brick.
The sentence of a mirror likes me. The vigor
which is going to go to transcendency of how
to finish Capricorn also likes the rest.
however -- even if the sun does not explode by the womb
-- transcendency --
I strain myself and think that a thing
[ ] can be drawn It is :"
which should quote Barthes's
word about the pornography of
a mirror the back... It is pornography is not sure."
178ixion:01/11/03 12:28
これは翻訳ソフトか何か使ったのかな?>177
俺自身は英語でやるんなら、きちんと日本語のフォローも入れないと
この板見る人で「英語なんて使うな」と思っている人に失礼だと思う。
ので、日本語と英語織り交ぜていきます。

Miller disagrees with Whitman's innocent "openness," though
these two are alike in their candidness toward sexuality.

"You have to be in a strange country like France, walking
the meridian that separates the hemispheres of life and death,
to know what incalcurable vistas yawn ahead.
The body electric! The democratic soul! Flood tide!
Holy Mother of God, what does this crap mean?" (Miller, TC)

"I SING the body electric,
The armies of those I love engirth me and I engirth them,
They will not let me off till I go with them, respond to them,
And discorrupt them, and charge them full with the charge of
the soul." (Whitman, I Sing the Body Electric)

Whitman does not totally approve of the democratic vistas of
America as the country for Children of Adam. He has his own
America internalized and idealized, which leads him to his idea
of the land full of life and electricity between people; but
at the same time, he is well aware that death is "outlet song
of life" and that "In the day, in the night, to all, to each,
/ Sooner or later delicate death" comes, as can be seen in the
prose verse dedicated to Lincoln ("When Lilacs Last in the
Dooryard Broom'd"). Therefore, Whitman also walks "the meridian
that separates the hemispheres of life and death." Miller cannot
be ignorant of this "darkness" in Whitman's works, but he makes
good use of the simple, vivid images created by Whitman, in order
to strengthen his disparagemet against any innocence before his
eyes.
What, then, really troubles Miller about his native country
is that it is so historically groundless, and in spite of that,
is so gullible as to its origin and affluence, pretending not to
notice that it is "parched and cracked" deep inside and believing
they are enjoying life broomed to the full in "the" democracy.
Therefore he seems to covet uncivilized, intentionally degraded
images in the middle of (mentally) estranged places and sexual
(sometimes profane) acts.
I think Miller, obsessed by his idea of the "decline of man,"
sometimes craves for corrupt and desensitized milieux or
visions in his works. Apart from this, Miller's prose is
great in that it moves at a restrained tempo, flying up and
down between the philosophical and the actual, and shooting
up toward the transcendental.
179ixion:01/11/03 12:29
>英語力ないなら「ないから帰る(または勉強して出直す)」と
>言えばいいんです
こんな傲慢さは嫌いだ。というわけで、日本語バージョン。

『北回帰線』でホイットマンの民主主義や民衆を称えるような言葉を
引いて「くだらない」と一蹴するところがあるんですが、ホイットマン
は決して純粋無垢に、つーかアホウにそういう「政体」を信じていたの
ではなく、観念としての「ひとびとの魂」を称えよ、と言ってるわけです。
例えば、リンカーンに捧げた詩では、「甘美な死」とか「死は皆に早晩
訪れる」なんて書いてますし、ホイットマンは結構「根暗」なんです^^;
(まぁ、これは彼の「超越的な思想」癖に関係していると思いますが…)
ミラーもこれを知ってたと思いますが、あえて平明な"The democratic
soul!"なんて言葉を引いて、それに対置するようにヨーロッパ的な異質な
ものに触れる必要性を書いている。
 ミラーはアメリカについて「アメリカの他の部分(注:生地である
ブルックリン以外)は、私にとっては観念、歴史、あるいは文学として
しか存在しない」と書いてますが、彼は観念としてアメリカを無垢なる
(つまりアホウな)ものとして捉え、それに対してこの部分では
ヨーロッパを置いて「文明の荒廃」を語っています。これに限らず、
ミラーはどうも何かしらの「汚辱」や「堕落」を神聖視しているところ
があるように思います。確かに、現代に生きる人間はその底辺に「荒廃」
を受け入れている、なんてのは分かりやすかったりしますが、俺が
『北…』と『南…』であまり気に入らないのはこういう部分です。
『薔薇色の十字架』3部作では、観念的な色合いは多少薄れていますが。

ま、でもこんなのはミラーの一面しか語ってないけどね^^;

>One must act as if the past were dead and the future unrealizable.
この言葉は面白いですね、またサルトルのフォークナー論を思い出して
しまった。でも、ミラーって完全に現在を肯定しているわけでもない
からなぁ…「存在すること」への肯定は『南回帰線』にでてくるけど。
過去は死に、未来は現実として思い描けず、で、現在は…。
180いんちき信吉:01/11/03 13:30
174と176は偽物です。私は、英語で討論しようなんて思わないし、
人を罵倒するようなことは書きません。
荒しか愉快犯です。
167以降このレスまで私はレスつけていません。
多分文体で分かると思いますが。
181いんちき信吉:01/11/03 13:32
人の名前使うのは、頼むから止めて下さい。
書きたいことがあるなら、自分の名前つかうか名無しにして下さい。
182吾輩は名無しである:01/11/03 13:32
>>180
メールアドレスで分かりましたよ
183吾輩は名無しである:01/11/03 13:49
英語と日本語併記するのはいいかも。
結局日本語しか読まなくなるかもしれないけど。

Finalement on ne lira pue japonais.
184いんちき信吉:01/11/03 15:58
私に不満がある人は、私の所へメールを送って下さい。
掲示板に不満をぶつけると、荒れてしまいます。
185ixion:01/11/03 17:50
っはは、素直にレス返した俺の馬鹿さ加減を笑おう^^;(恥)
メアドまで見てなかったYO!!

そういえばさー、ミラーが『ネクサス』か『セクサス』かで
触れていたジョン・カウパー・ポウイスの『ウルフ・ソレント』
が遂に翻訳されましたね。あとは、『上海ベイビー』を
読み始めたら、ミラー最高ミラー素晴らしいばかりで、ちょっと
なんというか…だった。
186吾輩は名無しである:01/11/03 22:16
われわれはあたかも過去が死んでしまって、未来はけっして実現しないかのように行動しなければならない。
つぎの一歩が最後だと思って行動しなければならなくて、それは事実、最後の一歩なのである。
一歩踏み出すごとに、それが最後なので、それとともに自分を含めて世界全体が死ぬ。
われわれはこの地上でけっして終わることがなく、過去はけっして消え去らず、未来はけっして始まらず、現在はいつまでもつづくのだ。
 「暗い春」吉田健一 訳 福武文庫 p.32

>>179

どう読むべきなのでしょう?どう読みますか?
187ixion:01/11/03 23:01
禅問答のようですねぇ…^^;

俺は、これは単純な「存在の肯定」ではないと思います。一瞬ごとに
「今そこにある」自分というものは消えてしまう。そして、この一瞬
ごとの死は「今そこにある」自分がした行動、受け取った知覚、
そしてその自分を取り巻く世界をも死に至らしめる。「今」と
口に出した瞬間に「今」は死んでしまうわけだ。
では、この一瞬ごとの死が続く、その直線の先に究極の死がある
のか? そうではない。一瞬ごとの死はさらに細分化され、現在は
ある確定したものとしては語りえない。アキレスと亀のように、
現在はたえざる細分化にさらされた結果、過去や未来と比較される
現在というものは消え去り、ただ「存在する」という事実だけが
浮き上がる。

いまわたしは、なにも必要としていない。わたしはもう過去も未来
もない人間になっている。わたしは存在し、―ただそれだけなので
ある。(p.29)

絶対というものがなくなって、何光年もの進歩の停滞があるだけ
なのである。(p.27)
188Tango:01/11/03 23:09
>>186
デカルトの時間論が確かそんな感じですね。
189吾輩は名無しである:01/11/03 23:42
>>186
実存主義の根本認識だよ。
190心理分析人@心理学:01/11/04 00:05
>>180 いんちき信吉さんへ
あなたの名を騙った偽者は、>>174ー176を自作自演。もちろん
>>168を書いたのと同一人物です。
動機は、このスレの討論に入ってみたいのに、実力が伴わない故の妬み。
巧妙な煽りで、討論を邪魔しようとし、メアドで舌出してみせるところは
厨房ではない年齢の確信犯。かなり屈折した文学畑の人間。
…カキコには、全てが現れます。そして、真面目にカキコorロムっている人は、
くだらない騙りなど、問題にもしない。
優良スレだと思う、伸展を期待します。
191sage:01/11/04 04:55
>>186
引用のみでみると、実存主義の根本認識かのように見えてしまうかもしれませんが
ミラーには、実存主義の一言でくくれない部分が多分にあるのではないかと思います。
そして、そのことがこのゴリラ爺ミラーの文学には重要なのでは?
192吾輩は名無しである:01/11/04 04:56
名前に入れちまった〜sage
ハズカチ
193吾輩は名無しである:01/11/04 05:11
「根本認識」ってのは、あくまでも前提であり出発点の一つにすぎないんだから、
即、実存主義とはならんよ。>>189もそこまでは言ってないようだしな。
194吾輩は名無しである:01/11/05 14:25
こりゃ、消耗戦だな
195吾輩は名無しである:01/11/05 14:31
文学を、既成の哲学、思想的概念で判断し安心すること自体、どうかな?
196吾輩は名無しである:01/11/06 17:41
オーウェルってどんなこと書いているの?
オーウェルのスペイン内戦に関する考えは政治的ではないの?
ミラーは政治的でなくていいの?
197吾輩は名無しである:01/11/07 01:22
# しばらく来ないうちに活気づいてる :)
ミラーは政治的ではないけど、アメリカのなんとかいうアナーキストの講演を
聴取してなかったけ。  # うろ覚え、自信なし。
あと実存主義云々は、ミラーは世代が違うし、まったく違うんでは。
むしろエマソン(自然主義?)とか、ウスペンスキー(神秘主義)、ニーチェ(反近代)?
# トーシロなんで突っ込んで語れませんが。
198吾輩は名無しである:01/11/07 05:07
オーウェルの「鯨の腹のなかで」(鶴見俊輔訳)から適当に抜粋。
ピントが外れてたらごめん。

 第一次大戦は結局ほとんど連続的な危機状態のなかの最高潮期に
すぎなかった。今日ではわれわれの社会が崩れていき、まともな人間
はすべてだんだんに無力になっているということをわれわれに知らせる
には、戦争さえも必要ではない。ヘンリー・ミラーの作品に見られる受動
的な、非協力的な態度が根拠をもっていると私が考えるのはこのためで
ある。彼の作品は、人びとがなにを感ずべきかの表現であるかどうかは
ともかくとして、人びとがなにを感じているかを表現するにかなり近いとこ
ろまでいっているのではないか。またもやこれは爆弾の破裂のあいだの
人間の声であり、それは「公共精神に染まっていない」ひとりのアメリカ人
の親しみ深い声なのである。ここにはお説教はない。ただ主観的真実が
あるばかりだ。そして、この線に沿っていけば、今でもなおすぐれた小説
を書くことはできるらしい。それはかならずしも教育的な小説ではないが、
読む値打ちがあり、読み終わったあとでも覚えているような小説になるで
あろう。
199つづき:01/11/07 05:09
 ……だが今から始まる時代においては、創造力をもつ作家にとって
もっとも重大な事実は、彼らの住むこの世界が作家の世界ではない、
ということであろう。それは、作家が新しい社会をもたらすために役に
立たない、ということを意味するのではないが、彼が作家としてはその
過程に参加することができないということだ。というのは作家としては、
彼は自由主義者であり、起きていることは自由主義の破壊であるから
だ。だから、言論の自由にとって残された年月においては、読む価値の
ある小説は多少ともミラーが歩いていたと同じ線上を歩くようになるだろ
う。その技法とか主題においてではなく、その作品に含まれたものの見
方についていっているのだ。受身の態度が戻ってくるであろう。そして、
それは今までよりももっと意識的に受身のものになるであろう。進歩と反
動とは、両方ともまやかしだということがはっきりした。残された道は静寂
主義しかないようだ。それは現実にたいして素直に従うことによって、
現実の恐ろしさを奪い去る方法である。鯨の腹のなかに入れ。というより
も、自分が鯨の腹のなかにいるということを認めることにしよう(もちろん、
もうすでに自分はそこにいるのだから)。世界の動きにたいして自分を譲
りわたしてしまおう。それに反抗して闘ったり、それを統制できるようなふ
りをすることをやめよう。それを単純に受け入れ、それを記録しよう。そん
なことが、感受性のある小説家ならだれでも今は採用するだろうと思われ
る信条である。もっと積極的な、「建設的な」線上にあって情緒的にも偽物
でないような小説のことを思い浮かべることは、いまのところきわめて難し
い。……
200つづき:01/11/07 05:25
……ミラーの作品が徴候として重要なのは、以上のようなさまざまな
態度のいずれをも避けていることにある。彼は世界の動きを前に推し
進めているのでもなく、それをあとに引き戻そうとしているのでもなく、
また、他方ではその世界の動きを無視しているというわけでもけっして
ないのだ。彼は「革命的」作家たちの大多数よりもはるかにしっかりと
西洋文明のやがて来るべき没落を信じていると私は思う。ただ彼はそれ
についてなにかする義務を感じないだけだ。彼は、ローマが燃えている
ときにヴァイオリンを弾いているのだ。しかしこんなことをする連中の多く
と違って、自分の顔を炎に向けて弾いているのである。


オーウェルを再読してみて、イギリスの30年代の話なんだけど、
現在の日本の話かと思ったよ! ポーズばっかの政治ごっこにはうんざりだぜ!
201吾輩は名無しである:01/11/09 22:42
age
202吾輩は名無しである:01/11/09 23:00
オーウェルは、スペイン内戦に政治的な態度で臨まなかった人なのですか?
203吾輩は名無しである:01/11/09 23:27
>>202

『カタロニア讃歌』という本を書いてますよ。
これはおそらくスペイン内戦について書かれたもののなかで、
もっとも冷静な目で、さまざまな政治党派の問題を
考察している重要な本です。
というよりも、人間に向けられる視線が文字どおりにdecentで
共感に満ちているので、ごく単純に感動的な本だと
いえるのではないかと、個人的には思っています。

老婆心ながら付け足しておくと、
岩波文庫とかハヤカワ文庫に入ってますよ。
204吾輩は名無しである:01/11/11 18:37
age
205吾輩は名無しである:01/11/11 20:35
他力本願なageはよせ。
206吾輩は名無しである:01/11/12 17:54
自力でage
207いんちき信吉:01/11/13 16:54
>ミラーはどうも何かしらの「汚辱」や「堕落」を神聖視しているところ
があるように思います。確かに、現代に生きる人間はその底辺に「荒廃」
を受け入れている、なんてのは分かりやすかったりしますが、俺が
『北…』と『南…』であまり気に入らないのはこういう部分です。


「暗い春」の「土曜の午後」なんかでは、旧約聖書に、秘教、
強姦、殺人、近親相姦、無政府主義、が書かれているとありまして、確かに
そういったものに惹かれる傾向がありますね。しかし、「性の世界」にあるように、
汚辱は、宗教が必ず伴うものなので、人間を描く際に必須だとは思いませんか。
フォークナーの小説でも、血や近親相姦などは必須とされる要素ではないでしょうか。
208いんちき信吉:01/11/15 21:54
あげ
209吾輩は名無しである:01/11/15 23:04
だぁーかぁーらー・・・自力か
210吾輩は名無しである:01/11/17 00:01
このごろは盛り上がらねえな。
211いんちき信吉:01/11/18 21:55
ixionさんは消えたのでしょうか
212吾輩は名無しである:01/11/18 23:23
全集でなくていいから、いくつかまとめて復刊してほしいよ!
213いんちき信吉:01/11/19 22:27
そうですね。
214吾輩は名無しである:01/11/19 23:18
そうだ新潮社! だしおしみするな!
215いんちき信吉:01/11/21 20:57


これ
知ってます?


【男が女を愛する時】
マット・ディロン/ジュリエット・ビノシュ/スコット・グレン
男が女を愛する時 VHS字幕スーパー83分
パック・イン・ビデオ制作:ジョナサン・デミ他
原作:ヘンリー・ミラー他 出演:マット・ディロン、ジュリエット・ビノシュ、
アンディ・マクドウエル、レイ・リオッタ、スコット・グレン、
キラ・セドウィッチ男が女を愛する時、その瞬間にこそ人は生きる…。
『カンサス・シティ・ブルース』『愛さずにはいられない』
『ラウンド...
216>>215:01/11/21 23:59
Women And Men: In Love There are No Rules

Three tales examine the relationships of men and women.
Based on stories by Walter Bernstein, Robert Breslo and Henry Miller. Titles are "A Return to Kansas City," "A Domestic Dilemma," and "Mara."
217吾輩は名無しである:01/11/22 01:32
みたことないけど、

ジュリエット・ビノシュじゃ興ざめかも。
218知ってる?私は知らない:01/11/22 16:34


◎上野霄里 「誹謗と瞑想」 聖なる異端の書
73年行動社(一関市)発行初版、聖なる異端の書「誹謗と瞑想ー反宗教入門への序論」
アメリカ文学の巨人ヘンリー・ミラーと親交のあった上野霄里の貴重な一冊です。
219吾輩は名無しである:01/11/23 00:06
>>218
去年だか一昨年だか、たぶん上記書の再刊かな?出てたよ。
220吾輩は名無しである:01/11/26 12:03
ixionさんはどこに?
221吾輩は名無しである:01/11/26 12:22
 そういえば、吉行の淳ちゃんが訳した、
ヘンリー・ミラーの作品ありましたよね?
あれ何だっけ?
なんか、「精神的な血縁」とか言ってたなぁ・・・
222いんちき信吉:01/11/26 16:27
久しぶりです。いんちき信吉です。

>彼は観念としてアメリカを無垢なる
(つまりアホウな)ものとして捉え、それに対してこの部分では
ヨーロッパを置いて「文明の荒廃」を語っています。これに限らず、
ミラーはどうも何かしらの「汚辱」や「堕落」を神聖視しているところ
があるように思います。確かに、現代に生きる人間はその底辺に「荒廃」
を受け入れている、なんてのは分かりやすかったりしますが、俺が
『北…』と『南…』であまり気に入らないのはこういう部分です。

ううむ、汚辱や堕落を神聖視という面は確かにありますね。
特に「北回帰線」がそうかもしれないです。

でも、汚辱や堕落といった汚いものは、文明の一面でもあるのではないでしょうか。
「文明とは、麻薬、アルコール、戦争の道具、売春、機械及び機械の奴隷、低賃金、
粗食、悪趣味、監獄、感化院、精神病院、離婚、背教、野蛮なスポーツ、自殺、
幼児殺し、映画、いかさま、扇動、ストライキ、ロックアウト、革命、一揆、
植民地政策、電気椅子、断頭台、サボタージュ、洪水、飢饉、病気、ギャング、
金満家、競馬、ファッションショー、プードル犬、唐犬、シャム猫、コンドーム、
ペッサリー、梅毒、淋病、狂気、神経症、等々」
ミラーにとって、文明は機械的なものであるというのが基本的な認識かも
しれないですが、文明は実は堕落しているという形で文明を批判することも
あるので、堕落を完全に肯定している訳ではないと思います。

ミラーがアメリカを無垢なものとして捉えているというのも、基本的に正しいと
思いますが、「南回帰線」で、モナを作ったのがアメリカだ、という形でアメリカ
を肯定する方向に持っていく所があります。

Whatever made America made her

ミラーはモナを通じる形で、様々なものをアメリカに見ているのではないでしょうか。
223吾輩は名無しである:01/11/29 11:58
いんちき信吉さんと張り合おうという人いないのですか
224いんちき信吉:01/12/03 21:36
筒井正明さんの本今読んでます。
225いんちき信吉:01/12/05 15:42
だからどうしたと突っ込まれるのを期待したのですが
226吾輩は名無しである:01/12/06 08:25
>>225
だからどうした?
227いんちき信吉:01/12/11 09:39
ミラーを研究している日本人が少なすぎ。
フォークナーが多すぎ
228吾輩は名無しである:01/12/11 18:58
アメリカ文学はまったく門外漢だが、

ミラーが少ないというのはわかる気がするが、
フォークナーが多いとのはわかるようでわからない。

なぜ?

それから、そういう流れは日本に固有なことなのか?
ご教示願いたい。
229ixion:01/12/11 19:05
ははは<フォークナーが多すぎ

最近ブラッサイの『作家の誕生 ヘンリー・ミラー』(みすず書房)手に入れて
ちょこちょこ読んでるんだけど、信吉さん読んだ?
で、その中にこんな一節があって、うんうん、と頷いてしまった。

アンドレ・ブルトンはその『対話』のなかで、『シュルレアリズム第一宣言』
刊行の少し前の頃、いかにして自分が友人のアラゴンや、ロジェ・ヴィトラック
や、マックス・モリーズたちと、《すべてを解き放て……そして、街路へ飛び
出せ……》という、ランボーの有名な警告に服従しようと、まさしく徒歩で、
苦心惨憺してさまよったかを語っている。しかし、放浪者や浮浪者や宿無しに
身を変え、金ももたず腹ペコになって貧乏暮らしをする、そんなことを、あの
育ちのいい坊ちゃん方に期待するのは無理なことだった。ブルトンたちの
試みは失敗した。健康にはもってこいのこの放浪ってやつを、一銭も使わず、
ただパリの街をほっつき歩くことで実行したのは、ほかならぬミラーである。

ただし、この本の途中でミラーが《声》に従ってペニス崇拝の場面を書いた、
って語るところは、おいおいそりゃあ自分の《声》だろ、とは思ったが。
230いんちき信吉:01/12/21 21:59
久しぶりにこのスレッドに来たら、
書き込みがあるじゃないですか。

>最近ブラッサイの『作家の誕生 ヘンリー・ミラー』(みすず書房)手に入れて
ちょこちょこ読んでるんだけど、信吉さん読んだ?

読みました。一番印象に残ったのは、プルーストとミラーが重ねあわされて

論じられている所です。「失われた時を求めて」を最後まで読破しよう!と痛切に感じました。

アルベルチーヌに対する嫉妬とか、モナに対するミラーの嫉妬と重なり合うみたいですね。

>この放浪ってやつを、一銭も使わず、ただパリの街をほっつき歩くことで実行したのは、ほかならぬミラーである。


そうですね。ブルトンとかは、結局主知主義的な所から抜け出せなかったような来もします。

強いてあげれば、アルトーが、放浪したかもしれない。ブラッサイもアルトーに

ついて、この本で少し取り上げていますね。

>ミラーが《声》に従ってペニス崇拝の場面を書いた、
って語るところは、おいおいそりゃあ自分の《声》だろ、とは思ったが。

どの辺りでしょうか。僕は気付かないで通り過ぎてしまいました。

僕は今、Henry Miller;Three Decades of Criticism

のEdward Michellの論文を読んでいます。短いけどなかなか面白いです。
231ixion:01/12/22 00:19
生のままの感覚は時の変形を受ける、って認識についてのところは、確かに
プルーストと重なるかも知れないが、俺は『失われた時を求めて』とミラー
の諸作品が重なる部分は少ないと思うよ。描写への執着、って点は多少比較の
価値はあるかもしれないけど。

アルトーの場合、放浪が知性や常識やその他いろんな規矩から「飛び出す」
ところにあったからなぁ…
232いんちき信吉:01/12/22 15:29
記憶をたぐるところとかどうですか
233いんちき信吉:01/12/27 12:49
ロレンス論でミラーがブルーストを罵倒していたから、
やはりかなり違うかもしれない
234いんちき信吉:01/12/28 12:17
>ixionさん

巽孝之の「メタファーはなぜ殺される」を読んだんですけど、
このなかで、ラシュディの “outside the whale”
っていう論文が引用されていたんだけど、
これって、オーウェルの “Inside the Whale”
を受けて書かれているのでしょうか。
ユリイカの1989年11月号に翻訳が出ているらしいんですけど、
ごらんになりましたか?
235ixion:01/12/28 18:31
それは評論集に入ってるみたいだね。読んでないけど、ここら辺が参考に
なるかも:
http://www.nytimes.com/books/99/04/18/specials/rushdie-imaginary.html

あとここのオーウェルの部分もちょっとは参考になる…かな?
http://cal.jmu.edu/aleysb/WWII.htm

暇になったら読んでみます<"Outside the Whale"
236信吉:01/12/29 16:03
感謝です
237吾輩は名無しである:02/01/12 19:54
age
238吾輩は名無しである:02/01/20 11:09
age
239吾輩は名無しである:02/02/01 21:10
いんちき以外の人が書き込めない状況だな。
ほかの人も自由に書いたら?
240はらだくん:02/02/03 22:16
この間図書館から借りてよんだ。
すごかった。
筋のあるなしにかかわらず、これこそ文学だと思った。

241吾輩は名無しである:02/02/05 11:51
すごいぜ。
242アルチュール:02/02/06 15:51
レスが途切れているので、お伺いいたします。
ミラーがランボーの地獄の季節を読んで驚き、地下室に1週間も閉じこもった
記述がネクサスかどこかにありましたよネエ・・。
ほかにランボーについての記述はありますか?
誰も言わないが、散文的なところには、ランボーの影響があるのでは・・。
243ixion:02/02/07 06:31
ミラーは、そのものずばり『ランボオ論』を書いています。
なんて題名だったかちょっと手元にないんですが、暗殺者の季節、だった
と思う。
244アルチュール:02/02/09 00:15
ixionさんありがとうです。
レス遅れました(スマソ
お詫びついでに、ミラーがどう評したのか、
お聞かせ願えませんでしょうか。
245吾輩は名無しである:02/02/20 14:09
反逆児としてのランボー
246吾輩は名無しである:02/03/06 10:12
エロ爺というべきか
247吾輩は名無しである:02/03/12 16:25
age
248我輩は名無しである:02/03/22 01:58
ミラー汚他って案外童貞多そうで怖い。
249吾輩は名無しである:02/04/02 02:10
age
250吾輩は名無しである:02/04/03 00:19
かなり夢中になって読んでいたが、疲れたし、
そろそろ他のものが読みたいので残り四分の一を残して中断。
明日、期限を大幅にすぎたので図書館に返却。(『虚無への供物』読んでねえや)
次は書店で会おう。

確かにプロットもクソもないが、こうまで惹き付ける本はなかった。
本当に「小説」と呼べるものの場合、
読者を引きつけるのはストーリーやプロットではないのだ。
251我輩は名無しである:02/04/03 06:05
っつーかなんでミラーの次が中井英夫なの?
252吾輩は名無しである:02/04/04 00:12
まあ、特に理由はない……その前はマッカーシーの「すべての美しい馬」だった。
253我輩は名無しである:02/04/04 05:55
あの超駄作か。ロカンタンとかいうおっさんがプッシュしてたから一応手にとって
みたが、ひどいな、ありゃ。映画はもっとひどかった。
254 :02/04/04 05:59
255吾輩は名無しである:02/04/04 22:38
最近、ミルプラトーを再読しD-Gによるミラーの引用にふれ
ヘンリ ミラーの巨大さを実感した。
256吾輩は名無しである:02/04/04 22:42
あーミラーの長編が読みたい。手元には短編集しかないです。
どなたか大阪、南近辺の古本屋でミラー著作集が置いてあるところ知りませんか?
257吾輩は名無しである:02/04/20 01:20
まだこのスレあったんや あげ(はぁと
>255 おれも最近読んだ>ミルプラ
曰く、ミラーは宇宙的職人の典型でその最も顕著な例が「セクサス」。
引用は「ハムレット」からがいちばん多く(AO含めて)、
「セクサス」「冷房装置の悪夢」「南回帰線」からは一回づつだったか?

そういえば丹生谷氏の著書で「北回帰線」からの引用(スピノザに
ふれた部分)がドゥルーズの「スピノザ」からの孫引きなのが悲しい。
258吾輩は名無しである:02/04/22 14:51
何故このスレだけみんな
江戸っ子口調なの?
259吾輩は名無しである:02/05/02 16:56
どこが江戸っ子口調?
260吾輩は名無しである:02/05/02 17:16
いんちきは消えたのか
261吾輩は名無しである:02/05/02 17:17
消えたのだ
262薔薇色の十字架:02/05/05 15:34
大阪府吹田市の天牛書店で「セクサス」「プレクサス」を見つけたときは
震えた。その前に京都の納涼古書大即売会で「ネクサス」をゲットしてい
から、薔薇色の十字架三部作を読めるぞ。
263吾輩は名無しである:02/05/05 17:19
>>262
新潮社の全集のやつ?
いくらで買った?
264薔薇色の十字架:02/05/11 16:37
>>263
「セクサス」は新潮文庫で上下400円。「プレクサス」は新潮社の個人全集で
1000円。「ネクサス」は集英社「世界の文学」全集で500円。
265吾輩は名無しである:02/05/13 22:12
>264
見事にバラバラ(w
でもそれで「セクサス」と「プレクサス」が一緒にあったってすごいね。
266薔薇色の十字架:02/05/26 17:33
「プレクサス」はミラーが電信会社の雇用主任をやめて作家修行に入るところから
始まっている。「北、南回帰線」や「セクサス」より、小説としての体裁が纏まっ
ていて読みやすい。
267吾輩は名無しである:02/06/06 21:24
age
268吾輩は名無しである
>266
あそこを読むと33まではまだ大分あるなって安心する(w