小説。

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1吾輩は名無しである
全てが滑稽であることをシリアスに受けとめる
全ての無知な大人と夢見る子供へ。

@考察に近い妄想(カカシ)

 口の中には性感帯がある。
 それは「好きな人に触られれば何処でも気持ち良い」みたいなバカな理論ではなくて、かと言ってペニスの先や裏筋やケツの穴の中のある1点とか、女であればクリトリスとかマンコの襞とかそういった直接セックスに結びつくようなストレートな感覚とも違うけど、でも確かに性感帯はある。
 でも別に、やっぱり誰に触れられても気持ち良いわけじゃないから、セックスの雰囲気を多少でも感じているから気持ち良いんだということも解ってる。
 上顎が良い。それから歯と歯茎の境目も気持ち良い。
 一般に口の中には性感帯というものは存在しないらしいから、じゃあもしかしたら俺だけ気持ち良いのかもしれない。フェティッシュの快感。
 大体そうだ、フェチじゃない人間が居るのかどうかすら怪しいじゃないか。
 好み、は所謂フェチだ(これは少しも極論ではない)。
 フェティッシュな快楽の願望とか小難しく言うと、まああからさまにキチガイに分別されるクズみたいに聞こえるだろうけど、中身は一緒、ちっとも変わらないし、そういえばキチガイというのも帰結すれば個性だと、とても近しい誰かが言っていた。その通りだと思う。
 キツネが体に居るという部下を持っている、個性でありキチガイの一種であり、しかし運命というものを考えてみるとすれば(俺は決して運命論者ではない)それはきっとその部下がキツネじゃなければ出会ってなくて、極端なことを言ってしまえば類は友を呼ぶという大昔の遺物的ニュアンスも少なからず存在しているだろう、だって俺も突き詰めればキチガイだ。
 そうか、自分がキチガイだからフェティッシュを正当化しようとしているのかもしれない。
 でもキチガイは自分をキチガイだと思ってないから(キチガイにしてみたら当たり前だ)俺は自分がキチガイでありたいと願っているだけの只の人かもしれなくて、とてもキチガイを嫌悪しているのかもしれない。
 恐怖や嫌悪は確実に憧憬や恋慕に近い感情だろうから。
 そういえばこういう話を聞いたことがある。
 恐怖の極限状態でのポテンシャルの変化、ヒトはその直前までいくら健康体であろうとも極限の恐怖(例えば死ぬこと健常な脳みそで認識し、それが更に目前の事実であるならば)の中にあると個体としての性を能力的(物理的)に放棄するらしい。(睾丸の萎縮、精子形成の停止、排卵の停止、卵管の変質等)
 もし恐怖や嫌悪が愛情に近いものであるとすれば、じゃあ。
 俺は運命論者でもないし恋愛依存症でもないし、フェティッシュと言われて差し支えない程相手の好みにうるさいわけでもない、ただ自分が気持ち良ければ良いと思っているだけだ。
 俺に快楽というオプションをセットアップしてくれる相手であれば、…ああそうか俺は誰でも良いのか、じゃあそれは自己愛にも似た結局変態か。
 口内が気持ち良いのもフェティッシュな快楽というより自己陶酔自己満足のそれに近いのか。それの区別は俺にはでもつかないけど。
 そういうことをぼんやりと昨日殺した名前も知らない多分人間の遺物を検品している係官の手の動きを見ながら考えた。
 脈絡は、勿論ない。続
2吾輩は名無しである:2001/03/13(火) 04:03
B溶解(紅)

 初めて雪に嫌悪を覚えた時と酷似していた。
 初めて雪を見たのは今よりもっとずっと若い頃。
 どこかしら私に似ている一組の男女が口々に「あれが雪だよ綺麗だね」と言い、それは多分両親かもしれないしそうじゃないかもしれない、そんなことはどうでも良い。
 確かにとても綺麗だった。
 白くて冷たくて、更に更に白くなる、白に白を被せ塗りこめ、普段はそんなこと思いもしない街や木が汚い物に変化し、それを認識するより早く白に覆われ隠され、白になり、そして綺麗になる。
 どちらが先か解らなくなる程の遠近感で、全くそれらは同じ物の集合体のように見えるからその白く冷たい物には存在感があり、尚それでも静かだった。
 無音の圧倒的な存在、プレッシャー、自然、白く美しい。
 腐る程雪に対する賛辞が浮かび、だから私は当然それを手に入れたかった。
 何故かその時握り締めていた高さ 12cm程の小瓶、それは偶然であるわけない、私は外に出て雪を手に入れ、小瓶の中に閉じ込める。
 私の物になった、この白くて冷たくて圧倒的なプレッシャーを、ほんの一部だけど手に入れた、そんな気分になって幸福だった。
 だけどそれは束の間だった。
 部屋に入るとそれはもう美しい物ではなくなっていた。
 小瓶の廻りには水滴が、温度差に反応し一番単純な化学変化した液体が纏わりつき、目を見開き私は小瓶の蓋を開け呆然とする、中身は白くなかった。
 確かに白い物を閉じ込めたはずなのに小瓶の中身は無色透明な液体だった。
 私は何度も何かの間違いだと思って同じことを繰り返した。
 信じられなかったし信じたくなかった、この白い綺麗な物は私の手には入らないなんて信じたくなかった、私は泣いた、くやしくてくやしくて泣いた、だって手に入らない。
 私には手に入らないけど、もしかしたら手に入れる方法があるかもしれないと思った。
 だけどそれは私を更にくやしくした。
 だって私には手に入らないのに、その方法を知って手に入れている人間がいるかもしれないなんて。
 だから私は嫌悪し、そして私の手に入らない物は壊れてしまえば良いと思った。
 彼を見た時にその時のことを思い出した。
 別に彼に最初抱いた雪に対する賛辞を思い浮かべたわけではない。
 彼は別の人間と話していた、その凡庸な態度口調物腰、最初の印象はむしろ最悪だった。こういう人間は本当は物凄く頭が良いか物凄くバカか、どちらかだからだ。
 彼は私の視線に気付き(尤も私の視線は隠す気のない攻撃的なそれだった)、視線の主が私だと気付き、そして軽く顔をしかめて言った、「何?」
 それで私はあの時の、雪の嫌悪を思い出した。
 その視線と、その口調は、凡庸な響きだったけど完璧に拒絶していた。
 私を、拒絶していた。

 雪、を思い出した。続
3吾輩は名無しである:2001/03/13(火) 15:53
Aは?
4吾輩は名無しである:2001/03/14(水) 01:27
age
5吾輩は名無しである:2001/03/14(水) 02:01
続ききぼんぬ
6吾輩は名無しである:2001/03/14(水) 10:18
続き、希望。
7吾輩は名無しである:2001/03/14(水) 12:54
続編キボ〜ン!age
8吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 05:19
age
9名無し→しりとり:2001/03/15(木) 05:34
続き、キボンヌ!
10吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 06:57
このスレあげてるのは全部同一人物なのか?
こんなもんの続きを読みたいという神経がよくわからん。
そもそも改行もしてなくて読みづらいし。

1=2=4=5=6=7=8=9だったら尊敬、ある意味。
11吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 12:49
Aは? Cは?
12吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 13:37
age
13吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 14:10
本気で続き希望なら、まともな感想くらい書くだろうに。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=book&key=974213618&ls=50
せめてこっちで書けよ低脳。
14吾輩は名無しである:2001/03/15(木) 21:55
age
15名無し:2001/03/16(金) 12:05
感想を書けとのことなので、書きます。
定型や短詩には納まりきれない本流あり、というのが直感。
おそらく定型は導火線のようなもの、短詩は発火薬として、
それらのみでは絶対的に不足なのだろうと、容量が。そう感じます。
たかだか鬼ごっこにこれだけ出て来ちゃうわけですから、絶対
間違いないと思う。
キャラ被りはお互い様ですが、正念&直覚については誤まったためし
ありません。ちゃんとめっけたでしょう、巣(素)。
それに実は今日、たっぷりと海風を吸って頭が冴えまくり中、
いつも以上です、ホント。生命の源が本然の敏度に近い。
べつにこの続きでなくとも、あるいはネットでなくてもいいが、
できれば本筋を本格的に読みたいと切望します、マジ。
たとえば「鏡」への鎮魂歌を小説で、どうです?
……お〜っと、殴られない内に消えようっと。でも、マジですよ。
16吾輩は名無しである:2001/03/18(日) 07:21
Aは? Cは?
17名無し:2001/03/20(火) 03:44
謝らなければ。本当に。言っても遅いが、荒らすつもりは無く…、
っていくら言っても駄目だな。全く、罪なことをしました。
あの先鋭的に張り詰めた場を…、本当に惜しい! バカだ。
深く自省しつつ、でもホラ、当たりだ!と喜んでもいる。
バカです、二重に。
18名無し:2001/03/20(火) 03:48
すみません。眠れないや…。罰当たり。
19名無し:2001/03/20(火) 04:01
当たりって…、自分の触覚がじゃなく、直覚が、です、
一番はじめの。「やっぱり!」って、ハハ、いまさらだけど。
邪魔ばっかりでした、結局。
謝ります。
20名なし
謝ったってしょうがねぃやな、ってことで、本日ようやく収拾。
再び新鮮なラウンド開始!で安堵です。敵も良し、青さがいい、
まっすぐさもいい、良い相手だと思います。
でも、誰かが作ったコワモテのイメージとは正反対だからな<神経
それはま、特異人種の宿命です、負ってください一生。
でも、感情というのは一過性ですから、常に。
その時だけの瞬時の暴炎です、どれほど揺れが激しくとも上下に。
人種的にも激しいはずです。
待つ、冷ます、こっちの方は冷まし覚ます必要ありです、わかってても
流されがちでしょう。一種ガキですからね、人種的に。
ハハ、言いたい放題、この時とばかり。
やっと通じたかな?という安心感なり。多謝。