1 :
吾輩は名無しである :
2001/01/21(日) 15:16 古今の文学作品に登場する「メアリー」という名の女性について 印象に残った人を1人ずつあげてください。 よかったら理由も書いていただければ結構です。
2 :
吾輩は名無しである :2001/01/22(月) 04:19
ガラパゴスの箱舟に出てきた(ている、というのは読み中)メアリー。 「人によっては風邪をひくみたいにあっさり妊娠するのね」
3 :
我輩は名無しである :2001/01/22(月) 04:54
中学英語教科書に出てきたメアリー。 主人公久美の友人。 メアリー萌えーー!!!! ってなわけ、ないか・・・・・。 理由:ネイティヴアメリカンなのに、初級英語を使う。
4 :
吾輩は名無しである :2001/01/22(月) 10:59
ローラ・インガルス・ワイルダーの大草原シリーズ。 主人公のローラの姉がメアリーでした。 しょう紅熱で失明しながらも、弱音をはかず、勉強への意欲を 燃やしていました。やんちゃなローラはいつもまじめで正しい彼女に 時には反感もおぼえます。でもとても仲の良い姉妹です。 ローラがいつも「メアリーの目」になって、状況を彼女に説明していた ことが、物語を書くうえで、言葉による表現のよい練習になったそうです。
>4 僕も彼女を気に入っています。 今年になってから、テレビシリーズを見て、かつ原作も読んでいる最中です。 ローラに比べると、女性としての魅力や誠実さに長けていると思います。
6 :
名無しの笛の踊り :2001/01/26(金) 21:45
オースティンの「説きふせられて」に出てくる、エリオット家の末娘のメアリー・マスグローヴ。 末娘だけあって、かなり冷遇されていたみたいだけど、 実際は、次女アンの心の支えをするなど、やさしい面もあっただよ。
7 :
名無しの笛の踊り :2001/01/29(月) 20:38
先週土曜日の「大草原の小さな家」は、メアリーの独り舞台でよかった。 先生になった彼女がさまざまな嫌がらせにもくじけずに、 生徒たちに知識が感情とともに大切であると、一生懸命教えているのには大変感動し、 日曜学校の場でも、嫌がらせをさせた盲目の夫人(名前忘れた)が 「十戒」の中の句が間違ったのを指摘し 誠実さの重要性を必死になって説いたのは勇気がある行動で感心した。 今の自分にはそういう行為ができるかどうか分からないのが残念である。 しかしそもそも、今の社会そのものがお上に物を申すこと自体タブー視されているが、 早くこうした閉塞的な状態を打破することを切望するのみである。
8 :
名無しの笛の踊り :2001/02/02(金) 20:57
9 :
名無しの笛の踊り :2001/02/02(金) 21:49
どうでもいいが、「メアリー」って聞くと、メイドを連想する。 さらにどうでもいいが、「セバスチャン」って聞くと、執事を連想する。 スレと関係ないのでさげ
11 :
名無しの笛の踊り :2001/02/26(月) 19:04
12 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 20:15
13 :
吾輩は名無しである :2001/02/28(水) 19:56
14 :
吾輩は名無しである :2001/03/05(月) 21:30
「大草原の小さな家」のヒロイン、メアリーがついに失明してしまった。 彼女の本当の気持ちを理解するのはなかなか容易でなく、 一家全体の心が動揺し、不満や愚痴を言うこともあったが、 当の失明したメアリー本人の苦痛を和らげようと、 お互いが自己の感情を犠牲にしてまで誠心誠意彼女を助けたのは印象的だ。 特に、これまで、自己中心的(?)で彼女にさんざん愚痴をこぼしてきた妹のローラが、 彼女のために何か出来ないかと 今までの子供っぽい態度を改めたのも印象に残った。 よく兄弟姉妹の間では年下が年上よりも自己中心的になるのは、往々にあることで、 両親も年下の弟や妹をより可愛がる傾向があるからだと思う。 しかし、家庭に何か重大な事件が起こった時をきっかけに、子供っぽい気持ちを改める人が多い。 この話はそういう意味ではぼく自身の少年時代の経験を鮮明に蘇らせた。 何度見てもあきない話だ。
16 :
吾輩は名無しである :2001/03/14(水) 16:55
メアリー(・インガルス) my Love・・・・・・ 失明した彼女が夢を捨てずにしっかりとした将来を考えているのには参った。 五体満足の自分にはいったい何が出来るのだろうか思い悩んでいる。 つまらないのでさげ。
>10 メアリ・アンは典型的なメイドの名前だよ。 (ポチが犬の名前であるのと同じように) 「若草物語」に出てくるメイドの大半がメアリ・アンだったのには藁タ。
19 :
吾輩は名無しである :2001/03/28(水) 02:27
「不思議の国のアリス」のウサギんとこのメイドもメアリ・アン。
20 :
名無し :2001/03/28(水) 14:30
>>19 メアリ・アンが女主人に怒鳴られる場面で、アリスが彼女と間違えられたとこを覚えている。
21 :
吾輩は名無しである :2001/03/30(金) 19:17
「秘密の花園」のヒロインの女性もメアリーです。
22 :
吾輩は名無しである :2001/03/31(土) 02:48
大事な人を忘れてないか?メアリー・ポピンズ。
メアリー・レノックスにゃ〜あうあうあ
24 :
吾輩は名無しである :2001/04/03(火) 22:26
>>22 今度読もうかと思っています。面白そうなので。
25 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 12:40
ディケンズ「大いなる遺産」にもメアリ・アンなるメイド登場。 ウェンミックの家にパンを持ってきました。
26 :
ブラッディ・メアリー :2001/04/06(金) 18:37
メアリー・スチュアート。実在したスコットランドの女王。 エリザベス一世に殺される。 ラファイエット夫人の「クレーヴの奥方」にフランス名 マリー・スチュアールで出てくる。
27 :
名無しさんの主張 :2001/04/06(金) 23:10
英語で「ラブリー・メアリー・ドナリー」ていう詩を習ったっけ。 結構有名な詩人だったと思うけど。
クイーンメリーという銘柄の紅茶あります。
姫川亜弓がオレンジの薄切りを添えてよく飲んでますが、
ブラッディ・メアリー
>>26 を連想させて、
不吉な商品イメージなのではないかと。
「マザーグース」の詩の中に、 誰でも知っている「メリーは小ひつじを飼っていた」(Mary had a little lamb)があります。 ほのぼのとした雰囲気と主人公メリーの陽気さが好きです。 最後に蛇足だけど、Maryは「メアリー」のほかに「メリー」とも表記されることがあるのでここにあげておきます。
30 :
吾輩は名無しである :2001/04/16(月) 22:33
ジェーン・オースティンの短編「三姉妹」にメアリー・スタナップという女性が出てきます。 スタナップ姉妹の長女である彼女は自己主張が強い女性で、現在の女性に通じる一面があるように思われます。
31 :
吾輩は名無しである :2001/04/17(火) 20:49
>>22 メアリー・ポピンズといえば、
不思議な能力を持った女性で、子供たちの人気者となったのです。
33 :
名無しさんの主張 :2001/04/23(月) 20:36
34 :
27 :2001/04/23(月) 23:59
納戸から教科書を出してきた。 WILLIAM ALLINGHAM Lovely Mary Donnelly Oh, lovely Mary Donnery,its you I love the best! If fifty girls were round you I'd hardly see the rest. 10年以上も覚えているってことは、 よっぽどわかりやすい詩だろうとは思ったが。
35 :
吾輩は名無しである :2001/04/24(火) 00:20
♪よーわむしーはにわにさくー ひーまわりーにわらわれるー しってるひといる?
36 :
33 :2001/04/24(火) 20:38
37 :
吾輩は名無しである :2001/04/27(金) 21:53
38 :
吾輩は名無しである :2001/04/28(土) 00:24
ヒント 名作アニメ
39 :
37 :2001/04/30(月) 12:58
40 :
35 :2001/05/01(火) 00:35
正解 小公女セーラ メアリーだとかいう人形がいたような。 レベル低くてスマソ
41 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 21:17
42 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 23:09
セーラの人形はエミリーだよ 小間使いがマリーだったような気がする
43 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 23:10
吉川エミリー
44 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 23:14
メアリー なんて恐ろしい素敵な名前だろう 地上の権力の美徳と悪徳のすべてを表す名前だ
・・・ おれは“エミリー”のほうが好きだな。
46 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 23:23
おれはミザリーが嫌いだな。
47 :
名無しさん@1周年 :2001/05/01(火) 23:30
ネビルシュートの「渚にて」はピーター少佐の妻はメアリーだったよな。
48 :
吾輩は名無しである :2001/05/02(水) 09:47
『風と共に去りぬ』に出てこなかったっけ? スカーレットの対極にあるようなキャラの人で わりと早めに死んじゃった人。
49 :
吾輩は名無しである :2001/05/02(水) 09:56
>>48 ん?“メアリー”ではなくてメラニーのことか?アシュレーと結婚した?
オリヴィア・デ・ハビランドが演じていた?
それにメラニーは死なないで物語の最後まで生きているんだけど?
(というか、なんちゅう厨房な会話や...)
50 :
48 :2001/05/02(水) 17:23
ごめん。メラニーだった。 ううう。 逝ってくるー。しくしくー。
51 :
吾輩は名無しである :2001/05/12(土) 08:33
ロバート・バーンズ「ハイランドのメアリー」 詩を読んでいるだけで ヒロインのメアリー・キャンベルの美しさがひしひしと感じてくる。
52 :
51 :2001/05/12(土) 16:29
>>44 「メアリー」という名の女王は近世のイギリスにいましたよね。
すべてがそういう恐ろしい人物とは限りませんが、
物語なんかでは美人が多いのも事実です。
53 :
吾輩は名無しである :2001/05/12(土) 17:13
>>49 メラニー死ぬよ。
とりあえず本のほうでは。
あれはいい役だよね。
54 :
吾輩は名無しである :2001/05/12(土) 18:42
55 :
クロード・チアリ :2001/05/12(土) 18:45
壁に耳あり、障子にメアリー って言ったの、俺で何人め?
>>54 笑える。障子の後ろに美人がいるのでは・・・・
57 :
吾輩は名無しである :2001/05/26(土) 16:39
"Lovely Mary Donnelly"って 読んでいくうちに、うっとりとした気持ちにさせられる。 作者William Allinghamが理想とした女性であるのだろうか?
58 :
Tango :2001/05/27(日) 01:16
ポーの「マリー・ロジェの謎」 ニューヨークで実際に起こったメアリー・ロジャー殺害事件を下敷きにしているとか。 しかも、その後の事件解決によってポーの推理の正しいことが明らかになったという。
59 :
吾輩は名無しである :2001/05/27(日) 04:14
メアリー、マリーって聖母マリアの英語・仏語読みだよね? ちょっと自信ないんだけどさ。 曽野綾子の小説の中で、娼婦マリーについて 「マリーという名は聖母マリアの仏語読みだが…」 という言及があって、すごく不思議な気がしたんだよね。 一見俗なものが聖なる名を持つっていうパラドクスに。 メアリーは聖母の名なのに、それが女中によく使われる名前なんて おもしろい。 日本人だったら、山田まりあなんて、 苗字がめちゃニホンジンなのに、名前がまりあで 本人のキャラは強烈に俗っぽいという面白い例があるね。 って、メアリーと離れちゃったな。スマソ。
>>59 どこが不思議なの?
偉い人(人じゃないけどすでに)だからあやかり名前が多いわけで。
それいうなら使徒だってことになってる福音史家のヨハネ(Johannes)
は英語の俗語(jonh)じゃ便器の意味につかわれてるけど、これも
あやかり名前でとっても多いから。
聖性は濫用されることによって俗に転落する、って関係ないので
sage。
61 :
吾輩は名無しである :2001/06/02(土) 15:22
>>59 メアリーが女中に使われる名前の例は
>>19 や
>>25 でも指摘されているよ。
それに、ここであがっている曽野綾子の小説のタイトルって何なの?
>>60 それを言うならMary-Janeも
マリファナの意味で使われているよ。
62 :
吾輩は名無しである :2001/06/03(日) 03:28
あれだよね、仏ってカソリック国なんで名前に洗礼名が 一緒にくっついてくるヒトが結構多いじゃないですか? 「赤毛のアン」に出てくるダイアナん家のメイドがメアリ・ジョーって フランス娘だったりする。聖マリア様の名前はポピュラーな洗礼名だから 記号的にメイドさんの名前になりやすいのでは。
63 :
吾輩は名無しである :2001/06/04(月) 21:17
>>62 「アンをめぐる人々」に収められている「へスターの幽霊」の
ヒロイン、マーガレット・メレディスのメイドも
メアリーという名前だったよ。
64 :
63 :2001/06/09(土) 18:13
話は変わるけど、「赤毛のアン」シリーズには 「メアリー」という名前の女性がよく出てきます。 1.メアリー・マライアおばさん(イングルサイドのアン) :口喧しい中年の女性。 2.メアリー・ヴァンス(虹の谷のアン、アンの娘リラ) :陰険でドライな性格の孤児。 どちらも個人的にはあまり好意的にはなれません。 しかし、「アンの娘リラ」でリラが戦争孤児の世話に明け暮れる場面で、 孤児メアリーの協力的な態度はよかったと思います。
65 :
吾輩は名無しである :2001/06/17(日) 22:30
ローソン作「ジョウ・ウィルソンの求婚」に
メアリーという女性が出てきます。
彼女は男性の間で評判になっていた美貌の女性で、
明朗な性格の持ち主で、ダンスや遊戯をすることが好きでした。
>>27 さんが挙げたアリンガム作の詩「ラヴリー・メアリー・ドナリー」の
ヒロインとよく似ています。
主人公ジョウ・ウィルソンはもちろん彼女にほれていましたが、
価値観や性格の違いから結婚には至りませんでした。
この作品は、岩波文庫「ローソン短編集」に収められています。
残念ながら絶版になったみたいですが、
図書館に行けば読むことができると思います。
66 :
65 :2001/06/20(水) 23:18
エドナ・オブライエン「アイルランドの酒宴」: 山奥の貧しい農家の出身の飾り気のない若い女性がメアリーでした。 彼女は単調な毎日の生活にあきあきし ある日、気分転換に町の酒場に出かけたのだが、 そこの雰囲気や酒場の仲間達に馴染めず、 結局は田舎の生活の方へ身を落ち着かせたのです。 どちらかといえば地味で暗い性格であるように思いました。
悲しいお話なんだね。
68 :
65 :2001/06/23(土) 22:42
>>67 メアリーはロマンチストであったがゆえに
夢と現実の落差によるショックを強く受けたんだよ。
この作品は、岩波文庫「アイルランド短篇選」(橋本槙矩編訳)
に収められているんだよ。
>彼女は単調な毎日の生活にあきあきし
ある日、気分転換に町の酒場に出かけた
再読したら、
彼女が町に出かけた本当の理由とは
ある夏の日に恋し合ったジョンという青年が酒場にいるということを知って
彼との再会を心待ちにしたというわけなんだ。
うろ覚えでスマン、勘弁してくれ。
よってsage
69 :
吾輩は名無しである :2001/06/30(土) 22:06
ウィリアム・クーパー(1731-1800)の詩"My Mary" この詩のヒロインは明示こそされていないが 作者自身の妻メアリーであり、 彼女にに対する愛情と思い遣りが歌われている。
この板は詩とか短篇は受けないのかなあ。 掘り起こせば面白い作品が多いのに(TT)
71 :
吾輩は名無しである :2001/07/08(日) 22:44
モンゴメリの短編集からいくつか紹介します。 「デイヴィッド・ベルの悩み」 主人公の長老牧師の妻がメアリーでした。 復活集会で罪を告白しない夫にいら立ちを抱くものの、 内心ではかなり夫思いの誠実な女性でした。 「オリビアおばさんの求婚者」 第三者的にオリビアおばさんの心理状態を見つめている 「私」という人がメアリーという名でした。 「偶然の一致」 ヒロインのシャーロットの仲間の一人にメアリーという名の女性がいました。 彼女は好奇心旺盛でした。 ついでに、このスレとは関係ないけど 「イングルサイドのアン」で アンの一家が住んだ場所が、グレン・セント・メアリー村だったので あげときます。
72 :
吾輩は名無しである :2001/07/09(月) 04:55
73 :
吾輩は名無しである :2001/07/09(月) 23:29
マリー・アントワネット(ルイ16世の妃で美人) この人もよく取り上げられる。
74 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 22:39
エリザベス・ギャスケル「ペン・モーファの泉」 知恵遅れの少女メアリーが出てきました。 気持ちがすさんだ主人公ネストに 真の気持ちを伝えた素直な性格の女性でした。
75 :
吾輩は名無しである :2001/07/16(月) 00:28
柳家喬太郎の新作落語に「諜報メアリー」という 作品があります。荒唐無稽な噺ですが、喬太郎が やると面白い…。つぼ八に勤めるメアリーは諜報員。
>>75 そういうのもあったんだ。
ここまで頭が回らなかったよ。
でも面白そうなので、一度この作品を本で読んでみたい。
77 :
76 :2001/07/17(火) 22:56
ついでだけど 「つぼ八」ってまさか居酒屋なのだろうか? そこに勤めているのがメアリーか。 日本と外国が変に入り交じった滑稽な組み合わせという気がするけど。
78 :
吾輩は名無しである :2001/07/18(水) 23:53
ホフマン「くるみ割り人形とネズミの王様」に出てくる ヒロインの女の子はマリーですけど、あげときます。 夢の中での王子様との恋物語で、 ヒロインがロマンティックで愛らしい?。?。
79 :
61 :2001/07/21(土) 21:59
>>59 曾野綾子が書いた例の小説って「時の止まった赤ん坊」ですか?
図書館で調べて分かったので読んでみます。
80 :
吾輩は名無しである :2001/07/30(月) 16:56
ロナルド・J・グラーサー「402病棟メアリーは死んだ」 11歳の白血病患者メアリーが入院してから死ぬまでのノンフィクション。 彼女が主人公の医師との交流で天使のような表情を見せる場面は愛らしく涙が出た(;_;)
82 :
吾輩は名無しである :2001/08/02(木) 22:31
この詩は「マザー・グース」の中で比較的有名な ”つむじまがりのメアリさん”(MISTRESS MARY)です。 つむじまがりの メアリさん おにわのはなは いかがです? かいがらならべて ぎんのすず きれいなねえやも おそろいだ (谷川 俊太郎 訳) ところで、この詩は極めて風刺色の強い作品であり、 ここに出てくるヒロインは 歴史的・宗教的に非常に有名な2人の女性がモデルとなっています。 そこで皆さんに質問なのですが、 この2人の女性とは誰のことを指しているのでしょうか?
83 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 13:57
「メアリーと魔法のほうき」だったかな。 挿絵がすごく気持ち悪い童話、誰か覚えてないかな。 絵にクセがあるけどすごくおもしろかったんだけど。 魔女大学のゴンブリッジに入学する生徒は全て偽名を使うんだけど その名前が「メアリー・スチュワート」なの。 そこに本名がメアリー・スチュワートな主人公が入った事で… という話。
>>83 子供のころ読んだ記憶があったが忘れてすまん。
どこかのSF映画をほうふつさせたと思うけど。
「メアリー・スチュワート」って
>>26 に書いてあるように
スコットランドの女王を思い出してしまう。
作者はその辺を意識して書いたのだろうか?
85 :
84 :2001/08/05(日) 23:34
>メアリーと魔法のほうき もう一度読んでみたかったが 絶版となって手に入らない。残念(TT) 挿し絵のメアリーってコギャルみたいで(・∀・)イイ。
86 :
吾輩は名無しである :2001/08/07(火) 03:14
>>84 実家に置いてあるんで貸してあげたいところです(笑)
英国などは名前を過去の人にちなんでつけるのがほとんどなので
スコットランドのメアリーからつけたって人が多いんでしょうね。
最後、メアリーが「まほうのしんずい」(旧字なんだけど)
を開放して空を飛んで逃げるところがスペクタクルでいいんですよね。
絶版なんて悲しい。
どこかで映画化しないかな。
88 :
86 :2001/08/07(火) 19:19
タイトル、「ちいさな魔法のほうき」でした! スマソ
>>87 どうしたんだ!板が壊れたとかした?
他スレではそんなことなかったみたいだけど。
90 :
84 :2001/08/08(水) 23:16
>>86 ありがとう。もう一度借りたい気持ちになった。
でもこの作品の映画なんて聞いたことがない。
他サイトでは映画化を希望する意見もあるけど。実現しなくて残念。
もし映画化されたら
「ネバーエンディングストーリー」みたいな感じになるのかな・・・
91 :
吾輩は名無しである :2001/08/10(金) 05:00
「ハイランドのメアリー」age
92 :
吾輩は名無しである :2001/08/10(金) 05:53
>>26 ケイト・ブランシェット主演の映画「エリザベス」に
出てくる人はそうですか?
ウォルシンガムに殺された女。
93 :
82 :2001/08/10(金) 21:10
94 :
吾輩は名無しである :2001/08/11(土) 12:26
>>91 「ハイランドのメアリー」
大草原シリーズにしばしば引用されていて、
ローラがこの詩を姉さんのイメージとだぶらせて聞いていたのが印象的でした。
95 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 23:05
ローリー・キング「シャーロック・ホームズの愛弟子」シリーズ のちにホームズの妻となったメアリー・ラッセル。 名探偵ホームズ顔負けの果敢なヒロインで、 結婚後も独立心旺盛で現代の女性と共通する点が見受けられた。 誰か読んだ人いないかなあ?
96 :
84 :2001/08/21(火) 22:36
>>86 ついでに
「ちいさな魔法のほうき」なら
メアリー・スチュアート・マスターソンの主演で映画化したら面白いと思う。
ヒロインと同じ名前ばかりか
活発で才気溢れる性格も似ているし。
98 :
吾輩は名無しである :01/08/26 23:08 ID:LUOEr3fE
「ハイランドのメアリー」の続編として 「インド諸島へ行かないか、メアリー?」(Will you go to the Indies, my Mary?) 「天国のメアリーに」(To Mary in Heaven) というものがあります。 作者バーンズが生涯の中で メアリー・キャンベルという女性を最も真剣に愛したことがうかがえられ 非常に興味深い詩であると感じました。
2ちゃんねるも今月で閉鎖か。
オースティン「キャサリンあるいは東屋」に メアリー・ウィンという女性が出てきました。 物語の最初に出てきたのですが 彼女はキャサリンの格別の友人の一人でした。
101 :
吾輩は名無しである :01/08/31 06:22 ID:5dtvyk3w
メアリーとマリーの綴りは一緒なんだよね。 セーラとサラも然り。
>>101 メアリーはMary、マリーはMarie
語尾がyとieでちょっと違うのだけどね。
103 :
吾輩は名無しである :01/08/31 22:43 ID:.P4YZmic
mary poppins メアリーポピンズ と読む。 メリーポピンズ とも読む。
>>103 前者→英国式発音
後者→米国式発音
日本ではアメリカ英語が普通に用いられているにもかかわらず、
Maryに関しては英国式発音がなぜか普通になっている。
昔は米国式にメリーと読んだのだが。
さらに、岩波文庫などではMaryの読み方が
「メアリー」でなく「メアリ」と表記されていて
統一性がとれていないと感じた。
語学の話題になったのでsage。
105 :
吾輩は名無しである :01/09/01 12:50 ID:fMacrdQc
メアリーネタで100超えることに驚いたage
106 :
104 :01/09/02 21:58 ID:jlYR2LgM
マザーグースからちょっと Mary had a little lamb (メリーは小羊を飼っていた) →アメリカの歌ということで「メリー」 Mistress Mary (つむじ曲がりのメアリーさん) →イギリスの歌ということで「メアリー」 これを訳した人はMaryの英米での発音の違いに気付いていた。 さすがだと納得した。 Mary Poppinsは豪州の作家の作品だと思うが、 豪州はたしかイギリス英語だったはず。 そうすると、「メアリーポピンズ」と発音すると思うのだが、 映画はアメリカの作品ということで アメリカ英語式で「メリーポピンズ」ということになった。
「高慢と偏見」にこんな人が出てきたよね。 メアリー・ベネット。うぬぼれの強い娘で、 姉のジェーンやエリザベスと比べてイマイチ可愛げがない。 だけど、いくらなんでもTVドラマはひどすぎ。 マリア・ルーカス。コリンズ氏と結婚したシャーロット嬢の妹。 純真で、エリザベスと親しい間柄にあった。
109 :
吾輩は名無しである :01/09/11 05:26
メアリー・ベネットのピアノにはもえた。
110 :
ついでだから :01/09/12 06:24
>>101 >セーラとサラも然り。
たしかSarahというつづりだったね。
「小公女」ではセーラだったし、
メアリー・ラッセルが主人公の
「シャーロック・ホームズの愛弟子」にもセーラ・チェアマンが出てきた。
でも、「サラ・○○○○」(文学と関係ないのであえて伏せた)
なんていう名前の有名人もいた。
どっちが正しいのかね。英語に詳しい方教えてくれ。
皿つながりで、ボブ・ディランの曲に「Sara」というのがあるんだけど、 歌い方を聴いていると、同じ人が同じ曲の中で「セーラ」と歌ったり、 「サラ」と歌ったりしているんだよね。明らかに発音が違っていて、 一体どういうことなんだかわけわからん。とても素敵な曲なんだけどね。
112 :
吾輩は名無しである :01/09/12 11:57
にわかボブ・ディランファンですか? ププッ 格好ワルイ
114 :
吾輩は名無しである :01/09/16 18:11
Mariaって「マライア」と読むのに驚いた(特にイギリス英語で)。 「高慢(自負)と偏見」に出てくるルーカス嬢(妹のほう)の名を 富田彬氏(岩波)は「マリア」と訳していたが、 中野好夫氏(筑摩)は「マライア」と訳していた。 またドラマも後者を受け入れたようだし。 あと、「マンスフィールドパーク」でも マライア・バートラムという名の美女もいた。 「マリア」と読むかと思ったので随分違和感を感じた。
test
116 :
吾輩は名無しである :01/09/20 06:03
>>58 遅くなってすみませんが、
ポーの「マリー・ロジェの謎」を読んでみました。
実際の事件とパリを舞台にしたマリー・ロジェの事件を
平行させて物語をすすめていくあたりが興味深いでした。
しかも、中心人物となるマリー・ロジェの会話が
ないのも異質な感じのする作品だと思いました。
117 :
吾輩は名無しである :01/09/24 22:41
ギャスケル「家庭の苦労」のメアリー。 主人公ベッシーやほかの兄弟姉妹と違って ぎこちないが、愛情深く責任感が人一倍強い。 一方で、こういう性格からストレスをためこんでしまい、 悲しいことに大事故に遭遇してしまった(痛い!)。 しかしこの事件が一家の身勝手さを反省させたことが不幸中の幸いで、 彼女も精神的に救われたと思った。 こういう教訓じみた作品もなかなかだと思うが。
118 :
吾輩は名無しである :01/09/25 00:03
サマセット・モームの「女ごころ」は メアリイ・パントンという30歳の未亡人が主人公です 絵のように美しいこの女性が 高級官僚の男と結婚せず、ブ男の悪評高い男を選んだとこがいい
>>112 君はなにを根拠に「にわか」って言ってるのかな?
120 :
吾輩は名無しである :01/09/26 07:29
>>118 僕も「女ごころ」を読みました。
愛の重要性は知性よりもむしろ情熱とか人間性にあると思いました。
ロレンスの作品のヒロインと共通するところが見受けられ、
ことに「チャタレイ夫人」なんか読むとそうなのですが。
121 :
吾輩は名無しである :01/09/29 23:00
「女ごころ」というタイトルについて言いたいのですが、 解説を読むとこれはオペラ「リゴレット」の「いつも変わる女ごころ」に 由来するのに驚きました。 色気の男にメアリーが口説かれる場面は メアリーの微妙な心情の変化が現われていて 思わず名訳だ!と思いました。
122 :
吾輩は名無しである :01/10/02 23:54
既出かと思うのですが 聖母マリア様(Virgin Mary)もいましたよね。 彼女にまつわる話として グリム童話「マリアの子ども」があります。 ここに登場するユングフラウ・マリアは 非常に厳しいお方でしたが、 一方では優しい面もありました。 中でも木こりの娘が、死を覚悟で 御本尊さまがいる禁制の扉を開けたことを告白した瞬間 すべての罪をゆるしたところは 非常に泣けました。
123 :
吾輩は名無しである :01/10/03 05:47
モンゴメリの「虹の谷」に出てきた
孤児メアリー・ヴァンスは第一印象が悪かった。
母親のいない牧師館の子供達に対してきつい態度をとった。
ミス・コーネリアに引き取られて育ての親ができたからって
何も威張ることはないはず。
もともとメアリーは牧師館の子どもと
最初に友だちになったのだし、
それを考えるともう少し寛容な態度で接するべきだと思う。
今の社会ではそんな態度とればすぐに村八分にされてしまう。
>>112 ディランのどこが格好悪いの?
124 :
吾輩は名無しである :01/10/04 18:10
>123 メアリー・ヴァンスは昔嫌いだったけど 最近読み直したら、自分の悲惨な状況がわかっていて 必死に虚勢を張ってたんだなあと思えて 好きになった。 後にリラ(アンの末娘)が預かってたジムスの命を救ったのも メアリー・ヴァンスだしね。 うるさい、口が悪いけど悪気がなくて憎めないってキャラだと。
125 :
吾輩は名無しである :01/10/06 14:12
>124 たしかに。 「リラ」に出てくるメアリーの態度には泣けた。 この改まりぶりに何よりも一番感心したのが 彼女の育ての親であるミス・コーネリアであり、 死ぬほど嬉し泣きをしたのだろう。
126 :
吾輩は名無しである :01/10/08 03:09
「大草原の小さな家」に出てくるメアリーって 実際はそんなに可愛いという感じの女性ではないよね。 1890年代に撮られたインガルス一家の写真を見る限りは。 ドラマや原作の彼女はとても美人過ぎる。 でも見る人読む人にとってはそこがまたイイところでもあると思う。 物語を面白くする上で。
127 :
吾輩は名無しである :01/10/10 00:58
そういえば、「大草原」シリーズには メアリー・パワーという元気いっぱいの女の子も出てきた。 ニューヨーク州出身の仕立て屋の娘で、 例の「長い冬」の時代にデ・スメットにやってきた。 以来、ローラの大の親友になり、 ローラもまた彼女を真の友人として心を許しあってきた。 余談だが、アイダ・ブラウン、ミニー・ジョンソン そしてネリー・オルソンの3人もメアリーとの親交があった。 ネリーだけはちょっと人を小馬鹿にするところがあって 仲間から浮いた存在になっていた。
128 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 01:00
大草原の小さな家のなかのメアリーはローラのお姉さんでしょう? ローラよりももっとかわいかったけど、お人形さんみたいだったけど、 目が見えなくなるなんて、ひどい話だと思った。。
129 :
吾輩は名無しである :01/10/10 05:31
>128 ひどいって言われても、実話だし。 家族に囲まれて盲学校にも行けたメアリーは すごく幸せ者だと思うけど。 それより、大竜巻で吹き飛ばされた近所の兄弟、 お兄ちゃん、体中の骨全部折れて見つかった、っていう方が ムゴイ!とオモタヨ なぜか弟が無傷だったとか。ドアだけがくるくる落ちてきた、とか。 ちょっと不思議な話だった記憶が。
130 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 05:45
そんなおそろしい話まであるの? あのドラマ。 ローラインガルス、ってどういう女なの。 アメリカの殖民は、残酷な自然環境との闘いをもって始まった、 その歴史をとどめときたかったのかな。 だけどそんなに古い話だっけ。
131 :
吾輩は名無しである :01/10/10 08:51
やさしいメアリ 血ぃ吐いて死んだ あたしのために死んだ とっても悲しい歌を作ったの メアリに送る歌 って歌があったのだけど 誰が歌っていたのか思い出せない。 確か最後に 「あたしはアリス 不思議なアリス 今15歳」 って言う歌詞が来るんだけど。
132 :
吾輩は名無しである :01/10/10 21:06
>130 竜巻は本の話です。どれだったかは忘れた。スマソ ドラマは、大草原の厳しい自然の中でも健やかに育っていく ローラと家族を、フィクションをたくさん混ぜながら 古き良きアメリカの理想の家族ってかんじで描いてるよね。 >131 こ、怖い。誰なのか私も知りたい。
133 :
吾輩は名無しである :01/10/11 01:09
>>128 講談社文庫版のシリーズ読んでいないと分からないかな?
第6巻「大草原の小さな町」に
コルセット姿のメアリーの挿し絵があったのだけど、
かわいい人は本当にかわいくて
マジ虜になってしまいそうだった。
>>129 >>4 さんも言われているように勉強する機会が与えられ、
幸せだったと言える。
ドラマの中では彼女は夢だった盲学校の教師にまでなったのであるが。
>132
竜巻の話は
第4巻「シルバーレイクのほとりで」の後半に書かれていたような気がする。
ちょうどインガルス一家が
デ・スメットの農地に移住した直後のころの話であったが、
とにかくここ読んですごく不思議な感情に襲われた。
長レスになってすまん。
134 :
吾輩は名無しである :01/10/12 04:58
メアリーの失明の場面ついてなのだが、 原作では「かわいそうにメアリーは熱病におかされて視力を失ってしまい」 としか書かれていなかった。 でもドラマでは2回90分にわたって、その場面が詳細に放映された。 その後、原作を読み返したら、多くの奥深い広がりが たったこの一文にエッセンスされているのには感動した。
135 :
吾輩は名無しである :01/10/12 09:16
ここ、不思議なスレだね… いかにも文学のスレってかんじでおもしろーい。 いろんなメアリー話キボーン
>>131 これアニメのテーマソング?
それともミュージカルのヒットナンバー?
>あたしはアリス 不思議なアリス 今15歳
「不思議の国のアリス」と関係がありそう。
>やさしいメアリ 血ぃ吐いて死んだ・・・
のメアリって
たぶんメイドのメアリ・アン(
>>19-20 で既出)のことを言っているのでは。
というかこのメイドおもしろすぎ。
137 :
吾輩は名無しである :01/10/16 00:53
オースティンの短篇「ワトソン家の人々」に メアリー・エドワーズという女性が登場する。 ヒロイン、エマ・ワトソンの下の兄である外科医のサムを愛していたのだが、 自らの社会的地位を気にする両親の反対にあい、 社交ダンスの場でハンター大尉ら3人の軍人と踊った。 従順であるが、社会的習慣に流されやすいタイプの女性でもあり、 自らの分別に従って行動するエマとは対照的な人物として描かれていた。
>>137 ・・あらすじだけ書くのは、語ってるとは言わないのでわ?
>138 スマン。そういうつもりはなかった。 メアリーはエマが心から許しあえる友人であり、 美人で品性、言動がとても落ち着いているのが気に入った。 「高慢と偏見」のシャーロットを彷彿させた。 それだけにこの作品が未完成のまま終わったのはとても残念。
140 :
吾輩は名無しである :01/10/21 01:20
「説きふせられて」にほんの脇役だけど メアリ・マクレーン令老夫人が出てきた。 アンがスミス夫人とウェントワース大佐が聴いた 音楽会について話していた時に たまたま話題になったのであるが。 彼女はコンサートを欠かさず聴くほど音楽をこよなく愛好した。
141 :
吾輩は名無しである :01/10/24 23:47
142 :
吾輩は名無しである :01/10/28 00:05
オースティン「マンスフィールド・パーク」の メアリー・クローフォドについてだけど 主人公ファニー・プライスとは対照的に 大都会ロンドンの習慣に洗練され、非常に美人。 しかも頭脳明晰で男性からモテモテ。 けれども内心はどこか駆け引きがうまいところがあり、 率直な性格であるエドマンドとの恋は 性格の違いから破局した。 色で例えると毒々しいワインレッドっていったところだが、 ともかく彼女の美しさに惹かれてしまった。
143 :
吾輩は名無しである :01/10/28 03:47
メアリー・アン・ベス 『・・・・・・・・・・・・・・・・ウフフ』
>143 どういう作品なの? 聞いたことないので教えてくれない。
145 :
吾輩は名無しである :01/11/01 04:14
「マンスフィールド・パーク」のメアリー・クローフォド嬢は ファニーにとっては一方で心から許しあえる友人でもあった。 ほかに幼くして亡くなってしまったが ファニー・プライスの妹の一人にも メアリーという女の子がいた。 彼女は目立って愛らしく、まるでお人形さんを思わせる存在で、 ファニーは妹達の中で最も愛情を感じた。 それと同時にファニーのナイーブな一面が 垣間見えたようにも感じた。
146 :
吾輩は名無しである :01/11/04 05:19
バイロンの詩集「若い情熱」から 「断片」および「メアリ・チョワース」、「懐しいメアリ・アンに」の メアリ・アン・チョワース 少年時代のバイロンがもっとも好意を寄せた女性である。 他の男性と結婚したにもかかわらず 彼に対する思いを捨てきれなかった彼女の心情がひしひしと感じられる。 「懐しいメアリ・アンに」の第五節目で ”メアリが禍いの苦さを知ることなく” ”その幸いの日が尽きることないように” と歌われているように バイロンの彼女に対する思慕の念も強かった。 互いの愛情がこもった相思相愛の歌といっていいくらいだ。
147 :
吾輩は名無しである :01/11/04 23:32
「若い情熱」からもう一つ。 「若い山人のさすらい」にもメアリーという女性が出てくる。 この女性はバイロンが9歳のときの初恋の相手メアリ・ダフである。 情熱的でコクのあるメアリ・アン・チョワースと比べて、 淡白で清純なタイプの女性で、 初々しさに満ちあふれた歌であると思った。 でも前の歌同様にバイロンの少年時代の不運な生活環境が影響してどこか暗さを帯びてもいる。
148 :
吾輩は名無しである :01/11/06 00:20
149 :
吾輩は名無しである :01/11/08 06:13
かの有名なスコットランド女王メアリーは、 エッセイ「イングランドの歴史」の「エリザベス」の章中にも 「この幽閉された女性」という名で登場した。 権力闘争に巻き込まれた悲劇の女王であるが、 彼女は不屈で力強い精神の持ち主であった。 その性格は作者オースティンを共感させ、 彼女の小説のヒロインにも多大な影響を与えた。 非常に興味深い話だと思った。
「イングランドの歴史」では「ヘンリー七世」の章でも ヘンリー七世の次女であるメアリーが登場した。 彼女は最初はフランス王、二度目はサフォーク公爵と結婚した。 スコットランド女王メアリー(1542-87)の 従姉レディー・ジェーン・グレイの祖母にあたる。 ちなみにジェーン・グレイは女王の座についてから 王室の権力争いに巻き込まれわずか9日間で処刑された。
オースティン「ある小説からの構想〜各方面から得た手がかりに基づく」 この小説のヒロインは優しさと知性を兼ね備えた善良な女性であるが、 純真すぎるところがあり生活や 男女交際などで悩みも抱えるという筋書きで想定されている。 ここでヒロインのモデルとなった人物のうち、 1人が作者のまたいとこにあたるメアリー・クックで、 彼女もまた頭がきれ聡明な女性であった。 しかしスレの主旨と少し離れるのでさげ。
ある小説からの構想→ある小説の構想 ミスった、スマソ(鬱)。
153 :
吾輩は名無しである :01/11/12 23:45
メアリー・キング(「高慢と偏見」) べネット家の娘達が社交ダンスの場で居合わせた女性の一人。 ジョージ・ウィカム卿を愛していたため、 恋敵であるリディア・ベネットにとってはウザイ存在であった。 彼が放蕩ものであることを知って一転して嫌いになるなど、 ドライで理知的な一面を持った人物であった。
オースティン「手紙あれこれ」から 第4の手紙・かなり厚かましい女性が友人に宛てた手紙 話の内容から主人公は「私」つまり作者自身である。 イヴリン氏の従妹にあたるグレンヴィル嬢にばつの悪い思いをした作者自身の体験を語った話。 このときの差し出し相手がメアリーだった。 しかし彼女のことは直接語られていないのでsage。
155 :
吾輩は名無しである :01/11/14 23:13
既出だけど、 「高慢と偏見」のメアリは頭の思考回路に関して実に機械的で、 先日見た映画「レインマン」の自閉症のレイモンドと似ているとオモタ。 姉妹の恋愛行為にいちいちこんなイチャモンつけることは 普通の人にとってとうてい考えられない。 「私は快楽(恋愛行為)そのものを否定しないが快楽より本を好ましく思う」 まぁ、メアリはメアリなりに人生を楽しめばよい問題である。 でもひょっとすると彼女が五人姉妹の中で もっとも天才ではないかと考えてしまう。
156 :
吾輩は名無しである :01/11/15 00:17
ふーん
157 :
吾輩は名無しである :01/11/17 23:04
マリア・バートラム(Maria Bertram)〜「マンスフィールド・パーク」 ファニーの恋人エドマンドの上の妹で愛らしく素養がある。 ラッシュワース家に嫁ぐ。 しかし、自由奔放な性格が災いして ヘンリー・クローフォドとの駆け落ちをきっかけに人生を破滅させた。 クローフォド嬢ほどではないにしろ 美人で結構好感を持てたから このような運命に至ったのは残念だと思った。
158 :
吾輩は名無しである :01/11/18 11:00
「マンスフィールド・パーク」には バートラム夫人ことマリア・ウォードも出てきた。 身は貧乏で7,000ポンドの持参金しかない。 しかし、運良くノーサンプトン州マンスフィールドパークの領主 サー・トマス・バートラムと結婚し、従男爵夫人に出世した。 ファニーの伯母にあたるが、身分を鼻にかけ冷淡なところがあった。
159 :
吾輩は名無しである :01/11/20 00:34
サリンジャーの短篇「笑い男」 メアリー・ハドソンという聡明で快活な女性が出てきた。 彼女は主人公「ぼく」の所属する「コマンチ・クラブ」の酋長の恋人で、 クラブの仲間達にとっても注目の的であった。 一方で「笑い男」の恐い話を聞かされると たちまち180度性格が変わってしまい、 案外ナイーブな面も持っていた。
160 :
吾輩は名無しである :01/11/21 23:13
「秘密の花園」のメアリー・レノックス 美人とはいえないが、好奇心旺盛でおてんばな少女である。 長い間立ち入ったことのない庭園を見事に蘇らせただけでなく 強靱な生命力を持つディコンとの交流を通して コリンを元気づけさせた。 これはまさに感動の一言に尽きる。 彼女に密かに愛情を寄せたコリンの健気な姿もまたイイ。
161 :
吾輩は名無しである :01/11/22 23:24
「秘密の花園」は「マザー・グース」を相当意識して書かれた。 「マザー・グース」の"Mistress Mary"は まさしく主人公メアリーであり、 物語の冒頭で、子供達がメアリーをはやし立てている場面で この歌が歌われているのに 変な点でこの詩の良さをおぼえた。 ちょっと離れるけど"Mistress Mary"のようなブ女(?)の方が 世俗的な詩集ではかえって惹かれるのかもしれないけど。
162 :
吾輩は名無しである :01/11/25 21:45
オースティンの未完小説「サンディトン」には 中年紳士パーカー氏の妻メアリーが出てきた。 常に夫思いの温和で優しい女性で、 主人公シャーロットやパーカー氏の兄弟姉妹から好感を持たれた。 しかし、優柔不断で性格的に弱いところもあった。 でも、ドライな性格と言われている外国人としては 比較的人情に厚い人間だと思った。
パーカー氏の娘の名も、母と同じメアリーだった。 ほんの脇役だけど、人になつくところがとても無邪気でイイ。 関係ない話だけど、親子で同じ名前の人って今どき珍しいが、 昔はあやかり名前ということで、ごく普通に行われていたと思った。
165 :
吾輩は名無しである :01/11/30 23:11
"Highland Mary"という詩は、my sweet Highland Maryというフレーズ とりわけsweetが、愛へ対する強いインパクトをもたらすのだなと思った。 「サンディトン」でも、プレイボーイのエドワードがシャーロットを口説く台詞で、 この詩の愛の神聖さとからめていたのが実に印象深かった。 「ミス・ヘイウッド。あなたはバーンズがメアリーに寄せた詩をどうお思いですか? 切ないくらい悲哀がにじみ出ていますよ。 (中略) バーンズの精神はそこで愛する女性の神聖な香りに包まれているんです。」 一方で、シャーロットは、こうした彼の情熱に対しては否定的であった。 「バーンズのひどい心変わりのことを考えると、もう楽しめなくなってしまいます。 バーンズの愛の真実はあてにはなりませんわ」 (いずれも「サンディトン〜ジェイン・オースティン作品集」、鷹書房弓プレス刊p218より引用) 一般的に男性の方が、愛に対してより空想的になりやすく、 この台詞はそのことを実に象徴していると思った。 でも男性の女性に対する過度な幻想は、 男女間の恋愛に対する考え方に大きなギャップを生み、 しばしば別離を引き起こすと思われる。 すべてがバラ色づくしではない・・・・(鬱)
166 :
吾輩は名無しである :01/12/02 23:08
ジョン・キーツの「1817年詩集」より 「メアリ・フロッグリーに (To Mary Frogley)」 メアリは作者の友人のウッドハウス氏のいとこにあたる。 「あなたの黒いおぐしは いとも艶やかに垂れている。 (中略) それにまた あまい声の まぐわしさと、 軽やかさに振り返る 踵のかたちよさが 加わる。」 という部分から、 彼の彼女に対する淡く切ない恋心が読み取れる。 さらに、彼女自身もどこか暖かみと清純さのある無垢な女性であり、 この詩の後味も実にイイ(・∀・)。
167 :
吾輩は名無しである :01/12/03 23:53
チャールズ・ラム(Charles Lamb;1775-1834) "A Sonnet on Christian Names"「女の名のソネット」 クリスチャンネームを通して女性の美を讃えた摩訶不思議な詩である。 いきなり冒頭でこういう表現が見られる。 In Christian world Mary the garland wears! (メリーがクリスト教国の花の冠だ) いうまでもなくMary=聖母マリアであることを示すが、 筆頭にMaryを挙げたことは、作者の姉が同じ作家のMaryであり、 一面で、彼女に対する敬意が込められた詩ではないかとも考えられた。
>>130 ローラの話は年代こそ1870〜80年代と古いけど、
物語は1930年代になってからで、
娘のローズのすすめで書かれたそうです。
それに、ローラ・インガルスは非常に思い遣りのある素直な女性で、
何しろ失明した姉さんの夢を実現させました。
15歳という年齢で学校の教師を数年間勤め、
盲学校へ通う姉さんの生活を支援する態度には、本当に心を動かされます。
レイナさん、遅レスですみません。
169 :
吾輩は名無しである :01/12/07 22:49
コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズに 「四つの署名」という作品があるのだけど、 メアリー・モースタンという非常に美人の娘が出てきた。 宝石絡みの事件で父を失った悲しみを内に隠し、 常にしとやかさを保っている彼女の姿が、実に気に入った。 彼女の美貌に惹かれたワトソン博士は、事件解決後に彼女と結婚した。
170 :
吾輩は名無しである :01/12/10 00:50
>>47 「渚にて」は核戦争による恐怖を描いた作品で、
物語の展開とともに人類滅亡の緊迫感が高まる。
この作品に出てきたピーター・ホームズ少佐の妻メアリーは
夫とは対照的に夢の中で生きているような温和な女性で、
一時の安らぎを与えてくれる。
しかし、その彼女も放射能汚染という現実の前には
何も太刀打ちできず、ついに夫と共に自殺してしまう。
171 :
吾輩は名無しである :01/12/10 01:38
>>170 ああ、よかったね、「渚にて」・・・中学校のころ読んで
泣いたよ・・・自動車レースのシーンとか、酒場のシーンとか
思い出すなあ。冒頭の子供用ブランコについて語るところもねえ。
そうそう、潜望鏡から街を眺めるところも・・・けっこう覚えているな。
>>171 メアリーとは関係ない話だけど、
自動車レースのシーンにはとてもショックを受けた。
死者が出たと言うのに、誰も見て見ぬふりして観戦を楽しんでいるところなんかは
ものすごい寒気と恐怖心を感じた。
「世も末」とはこういう状況を指すのかと思った。
173 :
吾輩は名無しである :01/12/12 21:59
戦争の悲劇を引きずった作品に関して キプリングの「メアリ・ポストゲイト」の方がより生々しいと思った。 この話の最後で、 航空機事故にあって無残な姿のドイツ人の兵士が 「オレテイル、ゼンシン、オレテイル」と 悲痛の叫びをあげながら死んでいったところは 恐ろしいほど印象に残った。 こういう「非業の死」と向き合いながら仕事をしている 主人公メアリに対しては、実直であると同時に、 社会のために何かを尽くそうという前向きな姿勢を感じた。
>>172 ですよね。
映画もよかったけど、やっぱり原作だよね。1960年代から80年代にかけて
、たくさんの終末モノが書かれた。「黙示録3174年」とか、「洪水のあと」
とかね。広く言えば「風の谷のナウシカ」も引きずっていたな。もちろん
「未来少年コナン」も。テレビでも「核戦争とは?」みたいな特集
いっぱいやってたし。誰か総括してくれないかなあ・・・スレ違いsage
>>174 さん
「渚にて」の映画版も見たいです。
終末モノについて、生粋のものとはちょっと離れるけど
「エンド・オブ・デイズ」もありましたよ。
今度の日曜日にTVで放送するのであげておきますが。
「核戦争」に関する特集なら、消防の頃随分騒がれていたなあ。
あのころ、米ソ間の緊張度が一番高まった時期で、
マスコミも199X年に人類滅亡とか煽っていたし。
それ考えると、今自分がなぜ生きているのかが凄く不思議に感じた。
趣旨と関係ないのでsage
176 :
吾輩は名無しである :01/12/13 05:52
戦争の悲惨さが伝わってくる作品として「アンの娘リラ」もあった。 ウォルターの戦死は実にひどかったが、 もともと家庭的な青年だった彼が、 勇気を奮って戦場に出たところに男らしさを感じた。 それに、孤児メアリー・ヴァンスのボランティア精神もよかった。 板違いなのでsage
スレ違いだけど、核戦争の緊張は私もなんとなく 覚えてるなあ。'78年生まれだけど、5、6歳の頃は TVで「第三次世界大戦が起こったら・・・」っていう シミュレーションやそういう設定で作られたアメリカのドラマ なんかも放送されてたのを、覚えてる。 子供心に恐怖を覚えたから、小さかったのに記憶に焼きついてるんだろうなあ。 小学校中学年くらいになるまで、空で飛んでる飛行機を見るたびに 「あれがもし核爆弾を落としてきたら、どうしよう。」とか 「家は地下室があるから、そこに逃げれば助かるかな?」とか 色々心配してたよ。
>177 核戦争に関する番組ならたしかによく見た。 「ザ・デイ・アフター」というドラマなんかが印象に残った。 ソ連の崩壊でその緊張が和らぎ、ほとんどマスコミで取り上げられなくなった。 核戦争とは別だが、今年9月に、NYで同時多発テロがあり、 世界貿易センタービルが飛行機の突っ込みで崩壊したじゃない。 「第三次世界大戦」が起きるのではないかと一瞬緊張したが、 人々の冷静な対応で、とりあえずその危険は回避できた。 戦争ほど最も愚かな行為はないよ。
179 :
吾輩は名無しである :01/12/16 21:26
社会派小説から一つあげておく。 ジョン・ドス・パソス 「メアリー・フレンチ」(1936年) 資本主義国家アメリカの不平等の現状を痛烈に描いた短篇である。 主人公メアリー・フレンチは勝ち気で現代の女性に通じる一面があり、 労働者問題、社会の不平等の是正と身を粉にして闘っていたのが印象的だった。 これに対して、日本人の社会の不平等是正に取り組む姿勢は少ない。 これだけリストラの嵐が吹き捲くっているにもかかわらず。 日本人にとっては謙遜こそ美徳なのかと思う。 これも江戸時代以来の慣習なのか。
180 :
吾輩は名無しである :01/12/19 21:54
ギッシングの短篇「塔の明かり」に メアリー・フリートウッドという女性が出てきました。 彼女は政治家志望のリベラリスト、ロバート・フリートウッド氏の妻で、 夫の悩みに対して全力で身を捧げ、良妻の典型です。 しかし、性格的には夫の理想主義とは正反対の現実主義の女性でした。
181 :
吾輩は名無しである :01/12/19 22:45
文学じゃないけど絵本画家でシシリー・メアリーパーカー。 はじめて見たときその絵の美しさと色彩に見入ってしまった。 詳しいことは知りません。
182 :
吾輩は名無しである :01/12/20 00:28
実在の人物だけどチフスのメアリーっていたよね。 体に菌を持っていて、勤める家ごとに病気を流行らせていく はた迷惑なメイド。誰か小説のネタにしてないのかな。
>178 トラ馬っていうと大げさだけど、ほんとに繰り返し繰り返し、 テレビでやってたね。「木曜スペシャル」とかで。夜中に時間外れの 飛行機の通る音を聞いたりすると、「ああ、核爆弾落としに来たのかな、 これで世界も終わりだな」って一人で怖がっていことを思いだす。 本屋にも「核戦争を生き残る!」みたいなハウツー本が山積みになって いた・・・
>183 スティーブンキングが小説の中で触れてなかったっけ。 そんな女怖いよね。 エイズだとわかってて女(男)遊びする奴が 現代のチフスのメアリー達だろうか。
引用間違えた。 >182でした スマソ
187 :
吾輩は名無しである :01/12/24 21:52
アイルランドの作家、リアム・オフラハティの 「妖精のガチョウ」にメアリ・ウィギンスという老婆が出てきた。 彼女はひ弱であるが どこか愛らしいガチョウに魅せられてその虜になってしまった。 「偶像崇拝だ」と罵った司祭たちの心の狭さと対照的に、 終始寛容で優しい彼女は実にイイ。
188 :
吾輩は名無しである :01/12/27 04:47
「スコットランドの釣鐘草」
「釣鐘草」は愛の象徴であり、男女の永遠の愛を歌った詩としては絶品である。
原詩では、美の代表といえるハイランド・メアリーが
女性への崇高な愛のたとえに引き出されている。
>>183 ひょっとして、空港か基地のそばに住んでいない?
189 :
吾輩は名無しである :01/12/28 11:52
オフハラティの作品からもう一つ、「国外移住」をあげておく。 貧農パトリック・フィーニーの長女メアリーがアメリカに移住する前夜の話。 彼女は貧農の娘に似つかわしくなく 粋で愛らしく村の若い男達にとって魅力的な存在だった。 反面、精神的肉体的に疲労している母のことを思うと 繊細で神経質なところがあり罪の自意識にかられた。 陰と陽の部分が対照的なのも彼女の魅力をかえって高めると思う。
>>186 リンク感謝
やはり美しい絵ですね
本は絶版ですか。残念です。
軽井沢の方の小さな絵本美術館。
美しい絵が幾つもある中で一際光を放って感じる絵を見つけたました。
それが彼女の絵です。その時初めてシシリー・メアリー・パーカーという絵本作家を知りました。
旅先での出会い、良い思いでです。
191 :
吾輩は名無しである :02/01/06 18:14
マライア・エッジワース「リメリック手袋」 メアリー・スミスという寡婦の娘が出てきた。 不幸なことに火災で家を失ったが、 主人公フェーベ・ヒルの恋人のオニール氏からお世話を受けた。 アイルランド人のオニール氏と英国人のヒル氏のいがみ合いをよそに 彼女の無邪気で愛嬌のある姿は気持ちが良いだけでなく 仲の悪い両家を和解させるという大役まで果たした。 この話は1799年に書かれたが、 今なお続いている英国とアイルランドの対立の根深さを強く実感させた。
>>190 軽井沢には一度行ったことがありますが、
絵本美術館には残念ながら行ってません(悔)
いつか夏でも暑い都会を離れる機会があれば、もう一度訪れようかと思っています。
その時にはパーカー女史の絵でも見て一時の清涼感を味わいたいものです。
193 :
吾輩は名無しである :02/01/13 22:17
>>17 オルコットの作品からほかに「昔気質の一少女」もあげておく。
この作品のヒロインのポリーって実はメアリーの愛称の一つなんだよね。
彼女は、決して美人とはいえず控えめで地味な女性であるが、
弱い立場の人たちを助ける彼女の優しさは本当に好印象であった。
中でも、少女時代から愛していたショー家の息子トムが窮地に陥ったとき、
率先立って誠心誠意に助けた彼女の健気な姿には、
「すばらしい」の一言で言い切れないほどの感動を味わった。
「昔気質の一少女」にはメアリー・フロイドというか弱い女の子も出てきた。 彼女は肺炎で今にも死にそうな状態であったが、 ポリーの懸命な世話で無事に助かった。 「田舎娘」とポリーをさんざんにからかったファニーも 彼女の崇高なボランティア精神に感服し、 以来二人は互いに心を打ち解ける仲になった。
195 :
吾輩は名無しである :02/01/19 23:14
オルコット「8人のいとこ」にもメアリーという女がいた。 特にこれといった人物ではないが、 キャムベル家で小間使いをしていた。 ちょっかい屋のチャーリーのしつこい態度に腹を立てたローズが 「こういう人と一緒にいたらどう?」と 絶交の気持ちも込めて彼にすすめた女性でもあった。
196 :
吾輩は名無しである :02/01/23 07:24
197 :
吾輩は名無しである :02/01/26 00:28
ジョルジュ・ベルナノス「カルメル会修道女との対話」から 上級修道女マリー 主人公ブランシュの先輩にあたる人である。 彼女が所属したカルメル会が 革命政権転覆を企てた疑いで、時の政府から処刑を命じられ、 ついに断頭台に立たされて悲しい最後を迎えた。 「マリア」と叫びながら死ぬ場面は 何ともいえない恐怖に襲われた。
198 :
吾輩は名無しである :02/01/27 00:51
アイルランドの作家、ジョン・ミリントン・シング「山中の秋夜」 メアリ・キンセラという女性が出てきた。 彼女は頭がいかれ、病院に入れられてそのまま亡くなった。 何も取り柄がなく幸福な人生とはいえなかった。
199 :
吾輩は名無しである :02/01/28 23:58
「大きな森の小さな家」という作品で、
ローラたちが遠くの町へ行ってキャンデーをもらった場面があったの覚えていないかな?
ローラがもらったキャンデーは「素敵な子には 甘いお菓子を」としか書かれていないが、
メアリーのものには「マザー・グース」の詩が書かれていた。
Roses are red, Violets are blue.
Sugar is sweet, So are you.
バラは 赤い スミレは 青い
お砂糖は甘い あなたも素敵
このころの、メアリーって
>>128 で言われたように本当に可愛かったのだけど、
キャンデーがハート型ときているから、ついロリっぽさを感じた(;´Д`)ハァハァ・・
でも、ローラもローラなりに十分可愛かったよね。
ハート型のキャンデーで、そこ書かれた詩もそんなひどいとは思わないし。
200 :
吾輩は名無しである :02/01/29 21:58
ワイルダー「はじめの四年間」 ローラの母の友人、ミセス・パオワースという陽気なアイルランド女性が出てきた。 彼女は母とともに、ローラの出産を見守った。 彼女の娘の名前が「メアリー」であった。
201 :
吾輩は名無しである :02/02/02 21:56
マザー・グースの歌からこんなのもあった。
Little Polly Flinders Sat among the cinders
Warming her pretty little toes;
Her mother came and caught her, Whipped her little daughter
For spoiling her nice new clothes.
ちっちゃいポリーが灰まみれ ちっちゃい足がつめたくて、
残り火で足を温めていただけなのに。
お母さんは灰まみれのポリーを見て、 そりゃあ、怒ったよ。
怒って新しいかわいい服を脱がせてしまったさ。
「ポリー(Polly,Maryの愛称)」ってメイドによく使われる名前なんだよね。
この歌に出てくる「ポリー」はただの女の子だけど、
歌詞の内容から「メイド」というニュアンスも含まれている。
既出となるが、「昔気質の一少女」の主人公ポリーも
ショー家の人々からのかなり辛い思いを受けた。
オルコットも「ポリー=メイドの名」ということを念頭に置いて書いたのだろう。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/jeanne/story/mothergoose01.html#polly
「ポリー」にまつわるマザーグースの歌からもう一つ。 ポリー がやかんをかけた ポリー がやかんをかけた ポリー がやかんをかけた みんなでお茶を飲みましょう スーキーがやかんをおろした スーキーがやかんをおろした スーキーがやかんをおろした あらあら みんな行っちゃった Polly put the kettle on, Polly put the kettle on, Polly put the kettle on, We'll all have tea. Sukey take it off again, Sukey take it off again, Sukey take it off again, They've all gone away. 「ポリー」というニックネームはどこかおちゃめで愛嬌があっていい。 でもよく考えると、上に立つ女性というより小間使いっぽい女性を意識した歌だ。
「トムソーヤの冒険」でトムを引き取ったのがポリーおばさん。 その娘がメアリーだったっけ。 ・・・それだけです。詩も原文もありません。お邪魔しました。
>203 ポリーおばさんって根は優しい人なんだけど、 トムがちょっとでも悪いことすると厳しくおしおきをした。 でも裏を返せばまさに「愛のムチ」であり、 心底から愛していたのだなとも思った。 それにトムが悪漢インジャン・ジョーと対峙して勝つところなんかの勇気なんかには すごくうれしがっていたし。 あと、メアリーは世話好きで親身になってトムのことを思っている少女だった。
テレビドラマ「大草原の小さな家」で、 老年のケジアおばさんが飼っていた九官鳥の名も「ポリー」だった。 「ポリー」ってなんか世俗的、庶民的な響きがする名だ。
207 :
吾輩は名無しである :02/02/11 16:28
オースティン「愛と友情」 主人公ローラのメイドの1人にメアリーという女性が出てきた。 彼女は道に迷って寒がっている若い紳士エドワードを連れてきた。 彼はローラの真の優しさに惹かれ、父の反対を押し切って結婚した。 メアリーのような親切な人がいなければ、 二人の今後の運命はどんなに変わっていたか興味深いところだった。 しかし、当の彼は友人の痛ましい事件に巻き込まれて不幸な目にあった。
208 :
吾輩は名無しである :02/02/13 00:42
オースティンの作品は若い女性の恋物語というイメージがあるのだが、 「愛と友情」の主人公はかなり年輩の女性で、 彼女の人生の回想話といった色合いの濃い作品だった。 明るく夢のような若き時代から 夫と死別しマターリと寂しい雰囲気に包まれる熟年時代に至るところは シューマンの歌曲集「女の愛と生涯」と共通するところがあると思った。
仏文やロシア文学系のスレはにぎわっているのに対して、
英文学関係のスレは今一つ盛り上がりませんね。
>>209 に挙げておいたのだけど、
英文学のスレはすでに倉庫落ちしてなくなっているみたいなので。
英文学総合スレッドにでも変更しようかと思っているのですが。
ここの住人の皆さん、よろしいでしょうか?
よかったら、以後は英文学関係の話題なら何でも結構ですので語り合いましょう。
ところで、ここからはジェーン・オースティンについてはどうでしょう? 彼女の作品は近世から近代の過渡期にあるのですが、 しとやかさの中に確固とした意志を持つヒロインの姿あたりに 現代的な新鮮さを感じながら読みました。 しかし、決して当時の社会の伝統の枠から外れないところなんかも 彼女の作品の良さを感じたのでありますが。
212 :
吾輩は名無しである :02/03/08 01:46
オースティンの作品あれこれ読んできたけど、 対立するヒロインの描き方に面白みを感じた。 「高慢と偏見」 ジェーン:温和で優しい心の持ち主。 エリザベス:人一倍情熱的でロマンティックなところがある。 メアリー:どこか自分の殻に閉じこもっているタイプ。 リディア:わがまま、無分別で節操がない。 「分別と多感」 エリナー:理知的で分別のある行動をとった。 マリアン:情熱的であるが、鋭い感受性がゆえに姉よりも失恋に対するショックを受けやすい 「マンスフィールド・パーク」 ファニー:質素でつつましい性格 メアリー:自由奔放でやや派手なところがある 結婚に至るまでの過程も起伏に富んでいて、 苦労を乗り越えた末に意中の相手と結ばれるところが良かったのと同時に 何か教訓めいたものを感じた。
213 :
吾輩は名無しである :02/03/08 02:52
メアリーって、日本でいう花子に当たる名前だって。 古い名前だって・・・。
>213
>>59-61 のレス参照。
というか、ここ既にオースティンのスレになったんだけどね。
>213 ここは、ほとんど一人でまわしている1さんの1さんによる 1さんのためのスレみたいですよ。 たまに私やあなたのようなよく知らない人が紛れ込みますが。 >ここ既にオースティンのスレになったんだけどね。 これがこのスレの性格を顕著にあらわしていると思われ。 何勝手に決めてるんだか。
>215 オースティンもろくに読んでいない某スレ住人にとやかく言われる筋合いはない。 黙って隔離スレでも引っ込んでなさい。
217 :
吾輩は名無しである :02/03/14 01:13
「高慢と偏見」では男性陣も魅力的だと思った。 タイトルのように高慢なダーシー氏やハンサムなビングリー氏、 それにふしだらなウィカム氏など。 でも、一番の主役のダーシー氏は根は優しい紳士であった。 例の駆け落ちの件でベネット一家を救ったり、 ペンバリー館を訪れたエリザベスに対する思いやりとか。 何よりも、スキャンダラスな一家との結婚に強硬に反対した 叔母のド・バーグ夫人を説得して、エリザベスとの恋を勝ち取ったところは一番感動した。 この板の人ってオースティンの作品なんか読んでいないのかな、寂しい。
読んでいてもここにレスつけたくない雰囲気・・・・
219 :
吾輩は名無しである :02/03/28 11:50
220 :
つむじまがりのメアリさん :
02/04/04 02:20 >>82 寝取られ亭主を並べて…
とかいう別バージョンがあったとか聞きましたが。
聖母マリアと、メアリー・スチュアート&侍女の4人のメアリー、になぞらえたらしいです…
ウロ覚え。ごめんなさい。
>>92 ウォルシンガムに殺された女
実際は病死なのですが、映画に出てきたスコットランド女王(摂政)は、メアリー・スチュアートの母
マリー・オブ・ギースです