大藪春彦で何が悪い!

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1軍事オタク
純文学派からは何かと冷淡に見られている大藪春彦ですが、
「野獣死すべし」などの魅力は今も落ちていないと思います。
いかがですか?
2吾輩は名無しである:2000/10/30(月) 12:55
伊達邦彦シリーズぐらいしか読んだことないけどけっこう好きだな。
「野獣」は悪くないと思う。
評判悪いのか?
>1
そのHNはやめたほうが・・・。(気に入ってるならごめん)
3吾輩は名無しである:2000/10/30(月) 17:14
肉うまそう。
4軍事オタク改め菜食主義者:2000/10/30(月) 18:49
>2
「大藪から銃と自動車を外せば何も残らない」っていうのが
いまだに保守的な純文学主義者の常識なんだって。
伊達邦彦以外なら「蘇る金狼」かな。
あれね、原作の方が去年慎吾ママがやってたTV版よりずっと面白いよ。
「ハイウェイハンター」シリーズは旧車通でないと読みにくいかも…
52:2000/10/30(月) 19:43
なるほどね、レスさんきゅ。
「金狼」かあ、TVでチラッと見ただけだなあ。
本条まなみ萌えで。
ごめんスレ違いだ。春彦はいいと思うが
今のハードボイルドものってぱっとしないように思う。
6吾輩は名無しである:2000/10/30(月) 22:40
大藪によく登場する車
スカイラインGTR(初代)
ブルーバードSSS(510)
ギャランGTO
7吾輩は名無しである:2000/10/30(月) 23:59
アブトマット・カラシニコフ
スチェッキン・マシン・ピストル
ワルサー・ポリスピストル・クリミナル
8(^‐^)V :2000/10/31(火) 02:15
確かに大藪を読んだことない人って損してると思うな。
といって大藪を全巻よんでる奴もイヤだけど(笑)
9梅川:2000/10/31(火) 02:22
銀行強盗は意外と難しかったぞ!
10(^‐^)V:2000/10/31(火) 02:28
石原慎太郎が「太陽の季節」でデビューしたのと、だいたい同じ時期
でしょ、「野獣」は。
一方はサーフィンがどうの、ボコチンで障子に穴あけて衝撃的だのと
いわれて芥川賞とったけど、「野獣」では人殺しまくってるのに
話題にすらならなかった。酷すぎて。大藪を売り出した乱歩とか
死んじゃった福武の社長がいなかったら消えてただろうね。
11名無しさん@1周年:2000/10/31(火) 05:30
くそのやくにもたたない文学っていうより、
思想書ってかんじでよい。
12吾輩は名無しである :2000/10/31(火) 05:37
ハードボイルドはアートのレヴェルに達していると思う。
感傷文学よりずっといい。。
13吾輩は名無しである:2000/10/31(火) 09:58
ちょいと皮肉なのは、文壇を否定し、一匹狼を目指した彼自身が逆に
カリスマとなって「日本版ハードボイルド界」を築いてしまったこと。
その結果、日本のハードボイルドが大藪を追随する格好になって
しまったこと。つまり大藪を「超えられない巨峰」だとみんなが
思い込んでしまったワケだね。
当人も晩年にはイタイと思ったんじゃないかな?
14吾輩は名無しである:2000/10/31(火) 11:29
うーん。チャンドラーやハメットのファンとしては、こういうのがハードボイルドだと
いうのはどうしても納得できないんだけど。
15>1:2000/10/31(火) 11:42
大薮晴彦は白人コンプレックス剥き出しなのが痛いな
でも、おもしろいよね
後、今日び純文から評価されなくっても
まったく問題なし
昭和以降の大衆小説のゴールデンカルテット
司馬遼太郎、松本清張、山本周五郎、藤沢周平
を見よ
純文学=優れている
大衆小説=劣っている
なんて定義はまったく
過去のものだって言うことに気がつくだろう


16吾輩は名無しである:2000/10/31(火) 12:58
読者の男比率が異常に高そう。
17吾輩は名無しである:2000/11/01(水) 05:30
ハードボイルド=男のためのハーレ・クィンだっけ?
いや、それでも好きだよ やっぱ男はハードボイルドを読むのだ
18名無しさん@1周年記念:2000/11/01(水) 07:23
「汚れた英雄」最高!!!
今、日本人GPライダーが活躍しているのは、この作品があったからだ!!!
19日本@名無史さん:2000/11/01(水) 13:31
大薮ってハンティングが趣味なんだよな
自然にやさしくない作家だな
20吾輩は名無しである:2000/11/03(金) 01:16
>19
自Mと動物愛護団体とPTAのババアどもを敵にしたことは確かだな
21吾輩は名無しである:2000/11/03(金) 02:08
>>18
最後はル・マンのユノディエールで死にますね。
同名の角川映画がありましたが、あれはダメダメ。
22吾輩は名無しである:2000/11/05(日) 10:46
「暴力列島」好き。
鷹見徹夫が自室で銃の手入れしたり、酒飲んだりの描写は入り込んじゃう。
サリンやVXガスまで登場するとは・・、とても30年前の作品とは思えない。
こんなオレってあぶない?
23吾輩は名無しである:2000/11/07(火) 03:04
あげ
24吾輩は名無しである:2000/11/07(火) 16:48
「蘇る金狼」は確かにおもしろい。
TVでやったしんごママのも、まあおもしろかったけどね。
でも原作の方がかっこいい。
伊達邦彦の極貧時代の描写が特に好き。
余談だがTVでは邦彦の勤める会社がカード会社だったのは今の時代を考えたんだろうね。
25吾輩は名無しである:2000/11/08(水) 22:51
>24
金狼は朝倉哲也
26吾輩は名無しである:2000/11/08(水) 23:59
大藪晴彦の「知ってるつもり」だっけ?あの番組は
最悪だった。
俺ら熱狂ファンを馬鹿にするな。
大藪の良さが分からん男は逝くべし
2724:2000/11/09(木) 06:39
すまぬ、まちがえた>25
28菜食主義者:2000/11/09(木) 23:29
>26
確かに甘ったるい「家族愛の尊重」へ強引に結びつけたのはイタかったね。
29日本@名無史さん:2000/11/10(金) 11:53
知ってるつもりで感動したことないなあ
ただ大薮の生い立ちはなかなか知る機会がないからな。
30吾輩は名無しである:2000/11/11(土) 08:18
自宅が思ったより質素だったんでびっくりした。
31吾輩は名無しである:2000/11/12(日) 05:18
大藪本に出てくるヤクザの三下の名前
吉村
サブ
32吾輩は名無しである:2000/11/12(日) 05:19
大藪本に出てくるヤクザの三下やサツの旦那衆の名前
吉村
サブ
この二つが圧倒的に多い。

33吾輩は名無しである:2000/11/12(日) 23:02
権も良く出てくる
34吾輩は名無しである:2000/11/15(水) 01:07
「餓狼の弾痕」を読んで見ろ。すごいから。世界最凶の大珍作だぞ!!
35ixion:2000/11/15(水) 01:23
俺、読んでる途中で「あれしおり間違って前のページにはさん
じまったかな?」と思った<餓狼の男根

「野獣死すべし」は好き。
36菜食主義者:2000/11/15(水) 10:24
作品によっては旧車オタクにしか理解できない部分があるよね
37吾輩は名無しである:2000/11/15(水) 15:26
野獣死すべし・渡米編あるのしってる?
38吾輩は名無しである:2000/11/15(水) 15:44
>渡米編
むしろ忘れてやれ。
39吾輩は名無しである:2000/11/18(土) 07:01
あげ
40名無しにゃーん:2000/11/18(土) 20:06
女ですが、大藪好きです。まずいでしょうか?
・・ボローニャソーセージって、美味しそうですね。
41吾輩は名無しである:2000/11/18(土) 21:53
ほとんど生の,スモークサーモンも美味しそうだ
42吾輩は名無しである:2000/11/19(日) 14:52
氷の様に冷えたバドワイザーもいいぞ。
43菜食主義者:2000/11/20(月) 00:48
キロ単位の牛刺しも・・・って、お腹こわしそう
44吾輩は名無しである:2000/11/21(火) 15:40
米国製の一流のメーカーのハンティング・ブーツの革は、牛の皮のなかでも最も強靱な
背の部分を使う上に、”生きて”いる。
それに反し、日本製のほとんどは、原料の生皮が輸入される際に塩漬けにされて
送られてくるから、その革は”死んで”いる。・・・

何のこっちゃい?
45吾輩は名無しである:2000/11/22(水) 12:29
確か拳銃の不法所持で逮捕されたことがあるよね。それも大藪らしくて
良いです。
46菜食主義者:2000/11/23(木) 10:09
>45
あ、あれは知り合いの競技用拳銃(合法品)を成り行きで一晩だか持って帰ったことが、
日頃から大藪にボロクソにされていた自民党大物代議士の犬こと公安警察に嗅ぎ付け
られて逮捕されたんだって。
47吾輩は名無しである:2000/11/26(日) 01:18
でも大藪のせいでハードボイルドが少し勘違いされてしまってるような気もする。
48名無しさん@1周年:2000/11/26(日) 01:28
江藤

田口
川本
49名無しさん@1周年:2000/11/26(日) 01:36
「東名高速に氏す」はマニアにとってはたまらない作品
一回読んでみれ
50吾輩は名無しである:2000/11/26(日) 15:59
山野組、関東会
51吾輩は名無しである:2000/11/26(日) 21:35
長井刑事局長
52西城:2000/11/26(日) 23:38
ボウルいっぱいのサラダ
1ポンドのステーキ
やっぱ常人と違うな。
「唇に微笑心に拳銃」だっけ?あの主人公が日中は堅気のサラリーマンしながら
夜は現送車強盗を計画してるシーンはすごいと思う。あんな二重生活しようと思ったら強烈な精神の強靭性が必要だよな。
53軍事板から来ました:2000/11/27(月) 14:29
いま大藪のアンチヒーローが獲物として狙うにふさわしい
「巨悪」っているかな?大藪作品に出ていた政界の超大物やフィクサーなんて
ほとんど死んじゃったし、現在の「大物」って当時に比べりゃ小粒だし
54吾輩は名無しである:2000/11/30(木) 19:36
あんなの小説じゃねーーーーーーー
55吾輩は名無しである:2000/12/02(土) 15:47
そんな言い方ないだろ>54
56吾輩は名無しである:2000/12/02(土) 18:08
大藪のは「小説」なんてちっせい枠には、おさまらないの。
57吾輩は名無しである:2000/12/02(土) 19:08
「汚れた英雄」にデヴィ夫人が出てるね。
相当馬鹿にしたように書いてあるけど。
58吾輩は名無しである:2000/12/03(日) 10:24
デヴィって言う名前の人?
59名無しさん@そうだ選挙にいこう:2000/12/03(日) 20:49
agemakuru!
60吾輩は名無しである:2000/12/21(木) 04:22
ageておこう
61吾輩は名無しである:2001/01/02(火) 18:44
新年あげ
62吾輩は名無しである:2001/01/02(火) 21:39
『亡国のイージス』は大藪賞受賞作ですね。
63ぁゅ:2001/01/05(金) 22:13
餓狼の弾痕でトリップしそうになったぞmori-up!
64吾輩は名無しである:2001/01/06(土) 07:14
ヒマワリのような笑顔。
65吾輩は名無しである:2001/01/08(月) 00:09
「画廊の弾痕」がとんでもねぇそうですが、
どのように凄いのか、よかったら教えてください。
66クボジュン:2001/01/08(月) 00:37
何とかっていうバイクの小説がもの凄くよいって聞いたけど、良かったらそれも。
67吾輩は名無しである:2001/01/08(月) 22:17
>>65
オチだけ書くとトリップできないので細かく書きます。読み飛ばさないでじっくり読むこと
主人公である世見月明(せみづき あきら)は汚いことをやって金儲けを儲けている奴らから、
金を搾り取る組織、オペレーション・ヴァルチュア・オーガニゼーション
・リヴェンジャーズ・アゲインスト・ダーティ・マネー・メーカーのエースである。
今回のターゲットはゴルフ会員権の乱発で儲けた永野玄である。車で彼の屋敷に乗り付け
潜入する。梯子で塀をこえるとドーベルマンが襲ってくるのですかさず銃で撃ち殺す。
建物に入ると1階ではボディーガードの暴力団員が数人で女とセクースしているので射殺。
2階の寝室にいくとターゲットは愛人とセクースの真っ最中である。ビデオでその様子を
しばらく撮影し「そこまでだ!」と部屋に押し入り、銃やビデオのことなどで脅し、金を渡した
政治家の名前をはかせる。爆弾を埋め込むというと二人は気絶するので爆弾を心臓の上に
埋め込む手術をする。覚せい剤を打ち起こさせると爆弾がウソでないことを証明するため
に女を米軍の死体収容袋にいれ無線機を操作し女を爆殺する。袋をあけると首がちぎれた
女の死体が見える。ターゲットは複数人いる愛人の家に金を隠しているので車で連れ出し、
愛人の家に連れて行く。世見月は秘書のふりをして金を回収する。全ての愛人の家を回ると
ターゲットを解放し、次のターゲットの屋敷へ向かう。
屋敷の塀をこえるとドーベルマンが襲ってくるのですかさず銃で撃ち殺す。
建物に入ると1階ではボディーガードの暴力団員が数人で女とセクースしているので射殺。
2階の寝室にいくとターゲットは愛人とセクースの真っ最中である。ビデオでその様子を
しばらく撮影し「そこまでだ!」と部屋に押し入り、銃やビデオのことなどで脅す。
爆弾を埋め込むというと二人は気絶するので爆弾を心臓の上に
埋め込む手術をする。覚せい剤を打ち起こさせると爆弾がウソでないことを証明するため
に女を米軍の死体収容袋にいれ無線機を操作し女を爆殺する。袋をあけると首がちぎれた
女の死体が見える。ターゲットは複数人いる愛人の家に金を隠しているのでを車で連れ出し、
愛人の家に連れて行く。世見月は秘書のふりをして金を回収する。全ての愛人の家を回ると
ターゲットを解放し、次のターゲットの屋敷へ向かう。
屋敷の塀をこえるとドーベルマンが襲ってくるのですかさず銃で撃ち殺す。
建物に入ると1階ではボディーガードの暴力団員が数人で女とセクースしているので射殺。
2階の寝室にいくとターゲットは愛人とセクースの真っ最中である。ビデオでその様子を
しばらく撮影し「そこまでだ!」と部屋に押し入り、銃やビデオのことなどで脅す。・・・・・この繰り返し
68吾輩は名無しである:2001/01/09(火) 02:21
す、すげえ。大藪って前衛だったのか。
69宮廷@天才:2001/01/09(火) 02:36
大藪の学歴は?
「汚れた英雄」はまぁまぁ面白いような気もする。
唯、主人公は女とヤリ過ぎ。
70吾輩は名無しである:2001/01/09(火) 03:15
早稲田卒だと思うよ。
教育実習で銃の説明をしたそうだ。
黒板に絵を描いて。
7165:2001/01/09(火) 21:14
>>67
丁寧にどうもありがとう!ありがとう!!
涙で前が見えません…
72吾輩は名無しである:2001/01/09(火) 22:43
>>67
大藪のハートが伝わってきたぜ、サンキュー!
73吾輩は名無しである:2001/01/19(金) 00:31
同感>67
74吾輩は名無しである:2001/01/28(日) 12:01
狼の追跡にAV女優の憂木瞳が実名で出ていた。
作者の好みだったのか?
75吾輩は名無しである:2001/02/04(日) 12:40
age
76吾輩は名無しである:2001/02/04(日) 23:54
うろ覚えだけど、「指輪が血を吸ったように輝いた」っていうのよかった。
77吾輩は名無しである:2001/02/10(土) 07:45
>>76
あらすじきぽ〜ん
78吾輩は名無しである:2001/02/15(木) 21:43
age
79吾輩は名無しである:2001/02/15(木) 22:53
しりあいの編集者が当時原稿もらいに買ったばかりのスカイラインに
乗ってたら、ちょっと貸してくれ、と言われてそのまま3日帰って
こなかったって。もらった原稿も主人公の名前が他社さん連載分に
なってたりして直すのに皆で苦労したそうな。あとやたらに部屋の
中でライフルを撃ちまくるのでそりゃもう大変だったらしい。
80吾輩は名無しである:2001/02/16(金) 23:24
>>79
いいエピソードじゃないか
81吾輩は名無しである:2001/02/18(日) 17:23
あげ
82吾輩は名無しである:2001/03/01(木) 02:43
新世紀は大藪と鬼六に期待age。>>67おもしろすぎました。
83吾輩は名無しである:2001/03/13(火) 08:18
「獣たちの黙示録」続きを読みたかったなあ。
今となっては無理だが。
84>83:2001/03/13(火) 12:52
なんで?>無理
8583:2001/03/14(水) 00:29
>>84
いやね、途中で終わってるのよ。
未完ってやつでしょうか。
一度買って読んでみて。
結講はまるよ。
大薮信者ならね。
あっ、ちなみに西城秀夫シリーズです。
86吾輩は名無しである:2001/03/17(土) 16:32
生に近いスモークサーモンって何処に売ってるんだろう。
コンビニには無いよね。
87吾輩は名無しである:2001/04/04(水) 07:36
「蘇る金浪」がいちばん好き。
今売ってる文庫の表紙は慎吾ママだ。(w
>>40
女の人がエロシ−ン読むと興奮するの?
88吾輩は名無しである:2001/04/20(金) 23:20
age
89吾輩は名無しである:2001/04/22(日) 10:30
血の来訪者(野獣死すべし・第三部)に出て来る探偵「津村」と
揉め事は俺に任せろに出て来る探偵「津村」は同一人物なのでしょうか?

どちらも事務所は新宿三光町、ヤクザっぽい雰囲気の男。
何か意図が有るのでしょうか、それとも単なる偶然?
90 :2001/05/11(金) 23:53
金狼age
91吾輩は名無しである:2001/05/22(火) 00:55
今イチ盛上がらんなあ。
92吾輩は名無しである:2001/06/06(水) 03:39
謀略の滑走路は韓国料理の記述が詳しく書かれており、
読むたびに食べたくなる。
93吾輩は名無しである:2001/06/08(金) 15:06
『蘇る金狼』は俺も好き。好きだけに真吾ママのはいたかった。
ベトナム戦争以前の横須賀が描かれてていい。
小熊の丸焼きというやつが何かウマそうに思えた。
ただ、最近の奴は大藪なんて誰も知らないから話題に上らん。
ちなみに俺は二十歳です。
9493:2001/06/08(金) 15:09
>>89 多分同じと思われ。伊達と同じ初期キャラですね。
初期の短編はなかなか読めないのが残念。
95吾輩は名無しである:2001/06/08(金) 16:07
60年安保の時、警察官の所持している拳銃の操作方法を詳しく雑誌に書いていた。
奪ってテロをやれってことだったけど誰もやらなかった

『傭兵たちの挽歌』が好きだ
96吾輩は名無しである:2001/06/08(金) 23:41
「戦士の挽歌」は良いぞ。原稿用紙1600枚の大作。主人公は製薬会社営業。
車、銃、食、セックス、大藪作品の魅力満載。
97吾輩は名無しである:2001/06/15(金) 01:22
ちょっともりあがってきた
98吾輩は名無しである:2001/06/16(土) 01:14
「戦士の挽歌」は確かに面白い。
もう何回も読んでページがはがれてしまった所が有る。
福生あたりの風景がたまらなくいいな。
あと主人公が独りで山の中を駆け巡る情景もハマル。
9996:2001/06/16(土) 21:01
>>98「戦士の挽歌」の主人公が女と次々にやりまくるのも良い。
大藪氏本人もあれが強かったらしい。著書に「ひどく爆発が遅い」とかいている
くらいだから。また今の若者についてインタビューでおとなしい、やりが足りない
とも言っていた。

石川克也の道徳など超越した鋼鉄の意志、射撃のシーン、食事の記述等、
確かにはまってしまうシーンが多いですね。
10098:2001/06/16(土) 23:32
>>99
激しく同意ですね。
その他に隠れ家で空薬莢に火薬(?)なんかを詰めるシーン。
そんなの見た事もやった事も無い(あったら恐い)のに絵が浮かんでしまう。
本宅のインテリアも渋そうでいいですな。
鹿の肉ってやつも一度食べてみたい。
101吾輩は名無しである:2001/06/29(金) 17:34
読みたいと思っているんですが、初心者におすすめの作品は何ですか?
102吾輩は名無しである:2001/06/30(土) 07:19
>>101
何と言っても「野獣死すべし」は絶対押さえとくべきでしょう。
大薮氏の名を世間に知らしめた作品ですから。
主人公の伊達邦彦はあまりにも有名です。
(ちなみに野獣死すべし、野獣死すべし復讐篇、血の来訪者、の三部作となっています。)
これを読んでハマったら同じ伊達邦彦モノで「諜報局破壊班員」も是非どうぞ。

もう一つ、「蘇る金狼」もおすすめ。
こちらも野望篇、完結篇の二部作です。ちょっと長いけど頑張って読んでみて。
103吾輩は名無しである:2001/06/30(土) 08:20
読むだけじゃなくって
「実践篇」もレスつけてくれ。そうすりゃこの板の口だけの馬鹿ども一気に引き離せるよ。
104吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 01:04
>「実践篇」?
105吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 13:21
おお!
悪くない。もう、全然、悪くない!

メカニックな部分もハンティングも殺人もすべて等価に描くと言う意味で
一種の天才なのでしょう。
106吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 15:26
やっぱり「蘇る金狼」でしょう!
107吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 23:33
やっぱ「戦いの肖像」かなぁ??
108吾輩は名無しである:2001/07/11(水) 22:18
やはり作者の良さが出ているのは複数冊にまたがる長編でしょう。
最近は書店に並んでいる作品が減ってきた。
109吾輩は名無しである:2001/07/13(金) 02:19
「長く暑い復讐」を読んだ。
主人公が用心のため、重たい機銃を背負って歩いていた。
・・・入門書、普通は、伊達もの。ガンマニアならタイトルが銃のヤツ。
110吾輩は名無しである:2001/07/13(金) 22:41
書かれた時期によっても少しずつ作風が違うから
意図的に違う時期のモノを較べて見るのも良い。

どの作品でも描写力が凄い。車、銃、料理、殺人、女、異国。

「戦士の挽歌で」石川克也が悪徳医師の金子を殺して富士の樹海に
運びナイフで解体し野犬に食わせるまでの一連の描写など繰り返し
読んだ。
111吾輩は名無しである:2001/07/13(金) 23:28
で、少しは実行してみたの?
112吾輩は名無しである:2001/07/15(日) 02:12
実行したら、梅やん。
113吾輩は名無しである:2001/07/21(土) 23:32
今の世の中は閉塞感が強いので気分転換のつもりで
軽い気持ちで読み始めると良いでしょう。
大藪小説の主人公にも仮面サラリーマンが登場するが
あれだけ突き抜けたリーマンが現実にちらほらいたら
世の中ももう少しマシになるかも。
114吾輩は名無しである:2001/07/22(日) 03:20
大藪、なんか面白そうですね。
こんど古本屋で買ってみます。
115吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 12:34
朝倉が重役達の前で本性をあらわにするシーン、タバコを
くわえたまま喋る朝倉のかっこよさ。
最高だ。
116吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 12:36
仇敵なのに桜井由紀夫に肩入れする朝倉も良い。
ドラマに出てくるかと思っていたが。
117吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 12:45
画廊の弾痕買ったたぞおおおお。ワラタ。
でもあと10冊ほど大藪積んどいてある。
118吾輩は名無しである:2001/07/27(金) 14:27
「復習のシナリオ」という作品は大藪には珍しい大衆向け。
気弱な主人公の描写を読まされると大藪にやたらと親近感
が湧く。
しかし、志摩耕と谷川清美のセクースシーンはなんのパロデイ
なん?誰か教えて。
119草刈正雄はキャラだけだったらピッタシなんだが:2001/07/27(金) 18:09
あの〜ここで盗作なんたらを解明して欲しいんですが。文学板らし〜く。
どうせ大薮先生の方がずっとうまくリメイクしてるとは思うんですが、一般書籍
板じゃなんか盛り上がんないので。資料ないんで調べ様ないんですよ。
お願いします。
120吾輩は名無しである:2001/07/29(日) 23:13
あれパロディですか。
セックスに貧欲な獣を飼っている…p74。
あとは、デカイでかい言ってる(笑。
121吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 11:03
速報!!
「餓狼の弾痕」ゲーム発売決定!!
ハードボイルドの先駆者大藪春彦の名著「餓狼の弾痕」がついに
シューティングゲームとなって登場。
原作を忠実に再現したホットでスリリングな展開
専用のガンを使用し、自らオペレーション・ヴァルチュアーの「世見月明」となって
金を貪る悪党どもを倒してゆく!
戦闘の小休止にはさらってきたメイドの絵里子との熱いひと時(専用連射パッド使用)。
今世紀最大の問題作。18禁。
122吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 11:23
プレイステーション2。
123吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 11:33
うそー!
124吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 12:24
好きなラストシーンは?
ちなみに「傭兵たちの挽歌」と「野獣死すべし・復讐編」かな?
125吾輩は名無しである:2001/07/30(月) 12:38
安西
馬場
鶴という漢字のつく苗字
126吾輩は名無しである:2001/08/14(火) 20:06
「青春は屍を越えて」
ちょっと渋いところですけど、いいっす。

花村萬月なんてどこがいいのか、わからんです。
あのタコ坊主。
127吾輩は名無しである:2001/08/16(木) 22:29
自分の意志をもって二重生活(堅気とアウトロー)
を持続する、というのが大藪作品にひかれた最大の
理由だと思う。
128吾輩は名無しである:2001/08/19(日) 23:27
>>127
激しく同意。憧れるよねえ。
129吾輩は名無しである:2001/08/20(月) 02:12
おお、こんなスレが。

『野獣死すべし』は大笑いした。
この種のジャンルの先駆だろうから敬意を表すべきなんだろうが
前半の“伊達邦彦”の生い立ちが叙述されている部分を読みながら大笑いしていた。
こんなやついるかよっっ、というような感じで。(←こういうくだらない事に
喜んでいる自分も嬉しかったりする)
と、いうか、この小説、ロクな情景描写とかないよねぇ?

今はもう忘れてしまったが、戦前の満州に生まれ、家族とともに
苛烈な戦時体験を切り抜け、命辛々日本に戻ってきた後、四国の郷里で名門高校に進学したり(ここまではまだいい)
高校でマルクシズムにかぶれたり、演劇をやってロシアとのハーフの女と関係を持ったり、
美術をやったりサッカーやったり、あげく神学校(!)に入学して放校されてさらに私立大学に入ったりと・・・

まるで“超人的”と言うべき荒唐無稽な話が展開されてゆくのだが、
≪おいおい、お前そんなやついるわけねえよっ≫というツッコミも空しくなるほど
最初からまともなリアリズムを期待などしてはいないのだから裏切られることもない。
要するに作者は自分が考える、出来得るかぎり“カッコいい”と(自分に)思われた
単語や表現を、ありったけこの作品に詰め込むことに専心していたのだという
事実にあとで気付かされる羽目になる。
まあ、それもイイんじゃない? という印象しか持たないが、JRが“国電”と書かれ
ていたりして時代的制約は否めないよなぁ・・・

あと、銃器マニアからすればこの小説中の銃描写の部分で、おかしな箇所とか指摘されないのかなぁ・・・?
130吾輩は名無しである:2001/08/20(月) 17:37
>129
いつか出ると思ったよ、あなたのような意見。
「荒野からの銃火」とか読んでないでしょ。
あれも全て事実とは保証はできないが。

でも、大藪、好きでしょ?
131吾輩は名無しである:2001/08/20(月) 20:41
>129
あなたの常識で判断しないように。
伊達のプロフィールは大薮自身の半生をなぞってるんだよ。
もちろん同じじゃないけど。
132マユ:2001/08/20(月) 21:59
大林宣彦にしとけば、万事上手くいたのさ、80年代は。
133ふてぶてしいほどの逸物:2001/08/22(水) 17:14
>>129
は、徳間文庫版、「獣たちの墓標」巻末の年表読んでからレスったほうが良かったね。
俺が読んだところでは、生まれ、満州>韓国・ソウル、の部分と、露ハーフの女以外は
ほぼ大藪の20才あたりまでの生い立ちと重なるよ。

でも、実際のとこ40才前くらいの人たちには大戦前後の混乱ってのは想像しにくいよね。
でも俺、そんな時代にほっぽりだされたら多分ソッコー逝けるってのは想像できるかも...
(大藪が11才で帰国するまでのあたりを想像しながら。)

俺が大藪作品を好きなポインツは、その描写のエクストリーム性(車、銃器、性交、食事、暴力等)
もあるけれど、情緒的な描写ががほぼ欠落してるところにある。 無機質ってワケでもないけど、
生命感・生きてるぜ、って感じがびしびしと伝わってくるところ。
馳星周も好きではあるけれど、よくいわれる「後継者」ってんではないような...
(感情の描写が多いからね) まぁ、全く一緒じゃ面白くないんだけどさ。

ちなみに馳は「無人島にいくなら誰の本を持ってく?」の問いに
「大藪春彦と山田風太郎全部!」 と答えたそうな....
禿同なんだけど、俺はそこに筒井康隆も加えたいかな。
134吾輩は名無しである:2001/08/22(水) 17:43
大薮の銃に関する描写、解らない部分も多いんだけど、自分なりに頭の中で描きながら読んでる。
銃を分解掃除する所とか、弾倉に弾をこめる所とか、解らないなりに想像するのはすごく楽しい。
伊達の生い立ちについては、>>129氏が言う様な荒唐無稽では無いと思うよ。
戦後の混乱期や、学生運動を経験した世代は頷ける所が有ると思う。
「獣たちの墓標」僕は集英社文庫しか持って無い。残念。

>>133氏で出た馳も好きだ。
確かに感情描写が多いし、時代背景もほぼリアルタイムだから素直に入れる人が多いのかな?
決して馳が劣る訳で無く、スタイルが根本的に違うよね。

恋人にするなら大薮、結婚するなら馳、と言う所か。(大藁
135吾輩は名無しである:2001/08/22(水) 22:43
>>133
>俺が大藪作品を好きなポインツは、<中略>
>情緒的な描写ががほぼ欠落してるところにある。

私も、あなたに同じだ。
私が読んだ大藪の最新の作品は「ヘッドハンター」なんだが(申し訳ない)、
あれなんかもう、行くところまで行ってしまっているという感じだった。
136吾輩は名無しである:01/08/27 18:25 ID:udaTBE5o
あげておかねば
137吾輩は名無しである:01/09/03 23:38 ID:7g9cijng
age
138吾輩は名無しである:01/09/04 00:53 ID:5GTnpopw
ふーん。大藪春彦って、一時期神学校に通っていたんだ・・・
139吾輩は名無しである:01/09/08 01:54
現在「アスファルトの虎」全14巻中、7巻まで読破中。
まだ先は長い・・・・。
140吾輩は名無しである:01/09/14 01:58
小説を越える事件にビクーリ。
もう、北海道が核で吹っ飛んでもビクーリしないよ。
141吾輩は名無しである:01/09/19 03:19
戦闘機や原潜を乗っ取って、相手を攻撃するってのはあったけど、
民間旅客機を乗っ取って民間ビルに突っ込むってのは、
さすがの大薮氏でも想像しなかったんだろうね。
142吾輩は名無しである:01/10/10 18:57
age
143吾輩は名無しである:01/10/12 01:08
わたしは「黒豹の鎮魂歌」3部作すきなんですが。
これはロッキード事件を予言したという画期的な作品であり、
あと皆が大好きな(?)デヴィ夫人のモデルも第一部にでてきます。
主人公といっしょに乱交してますです。

それよりも大藪作品のなかでは数少ない、武術描写がでてきます。
これも魅力(ほとんど「必殺仕事人」の念仏の鉄だけど)。

この作品も「野獣」や「金狼」といっしょに最初に読んでもいいと
おもうけど。

ちなみにわたしが最初に読んだ大藪作品は「孤狼は挫けず」という
劉少奇とトウ小平がモデルの悪役がごきげんな作品です。
144吾輩は名無しである:01/10/18 22:29
「暴力列島」おもしろい。
サリンやVXガスが出てきて、今の時期、読むと恐いよ。
鷹見がマン・ハントゲームでジャングルを逃げて行く描写が好き。
145吾輩は名無しである:01/11/22 19:23
やばかった〜。もう少しで倉庫行きだよ。ヒュ〜(口笛)。
さあ安心してバターコーヒーでも飲もう。
146吾輩は名無しである:01/12/10 20:37
age
147吾輩は名無しである:01/12/10 20:54
まだあったのか?このスレ。
148吾輩は名無しである:02/01/08 01:48
あけおめ
今年はバター珈琲に挑戦したいと思います。
149吾輩は名無しである:02/01/08 21:08
大藪ファンなら、隆慶一郎(りゅーけい:類似の峰隆一郎(みねりゅー)には注意)も、
お勧めだと思うよ。 文体は大藪流だし、作者は批評家・小林秀雄の最後の世代の弟子
なので、読み応えがある。(新潮、講談社文庫で入手可能)

・・・・そもそも、この文体が大藪から来てるというのも、映画「野獣の青春」(鈴木清順監督)
の脚本担当したのがこの人(本名:池田一朗)だからさ! 大藪偉大!(・∀・)

大藪の作品に例えると
「野獣死すべし」 → 「吉原御免状」
「蘇える金狼」  → 「一夢庵風流記」
「汚れた英雄」 → 「影武者 徳川家康」
みたいな感じだYO
150吾輩は名無しである:02/01/21 01:02
スプロのエミーはどうよ?
151吾輩は名無しである:02/02/01 15:30
サディストのレズビアン?
152吾輩は名無しである:02/02/05 05:54
そうそう、でも後の作品では両刀使いになってる。
153吾輩は名無しである:02/02/13 21:04
ツルゲーネフの「猟人日記」からロシア文学に入り、次々に古本屋で買い集めては読む。
邦彦はロシア文学に中に、権力への反逆と地鳴りのように巨大な民衆のエネルギーを見た。

そして、イヴァン・カラマーゾフの大審問官に人類の意識の極致を見た邦彦は、神々の黄昏に
思いをひそめ、大戦の惨害に人間性の根底まで蹂躙(じゅうりん)され、しかも次の大戦の不可
避を知る絶望は、「神は死んだ。人類への絶望のため・・。」という、ニーチェ流のニヒリズムを
思想としてではなく、実感として受け取る。

だが、邦彦はチェーンやドスを振り回しての出入りには必ず加わる。

自分は選ばれた物だと言う盲信が、向う見ずな糞度胸となり、闘争の際に彼が示す狡猾さ、
素早さ、冷静さは比類が無い。

名門の高校を難なくパスするが、ここではポン中など数えるくらいしかいない。

「鋼鉄はいかにして鍛えられたか」のニコライ・オストロフスキーを知る。
宗教と言えどもこのように美しい人間を作らなかった。

(中略)
借り手の無い図書館のマル・エン(マルクス=エンゲルス)全集をむさぼり読んでゆく。

(中略)
失意にさまよう邦彦に、若くして決闘に倒れたロシア悪魔派の天才、レールモントフの毅然(きぜん)たる
姿が圧倒的にのしかかってくる。

(中略)
人生は芝居だ。幕間(まくあい)喜劇に過ぎないとふれまわって芝居の方法論を学ぶ。
誰もがたどるスタニスラフスキーやダンチェンコやクレーグの演出手法の丸覚え。それは彼の頭の中で、
一つのものへとすり替えられる。 計算しつくされた自然さだ。

     ――『野獣死すべし』 大藪春彦 1958年


和製ハードボイルドの「野獣」が誕生するまでの精神遍歴の一部。

154吾輩は名無しである:02/02/14 23:12
エミーの作品に最後にDKが出てくるとこの読者サービスには唸ってしまったけどね。
155吾輩は名無しである:02/02/17 15:45
あれだけ無敵だったエミーがDKにいとも簡単にやられてしまうなんて・・・。
って言うシーンが萌えでした。

今何かと話題の田中真紀子、鈴木宗男、両衆議院議院、そして外務省の官僚達。
大藪氏が健在であれば、絶対ネタにしていたと思う。

田口真理子、鈴本元男・・・。
156試論「餓狼の弾痕」問題について:02/02/18 22:20
「餓狼の弾痕」で話題になった、性描写のリフレイン。あれは皆知っていると思うが
「アスファルトの虎」の最終巻や、「暴力租界」でも使われている。ここでポイント
となるのが、これらの作品が大薮の晩年近くに書かれているということだ。「租界」
などストーリーそのものがリフレインである。果たして大薮は晩年に至って何を悟った
のだろうか?
大薮はかってこう書いている。
「文体は、作家にとっての命」と。
つまりあれは、大薮にとっての、理想の文体なのではないかと。
彼は、彼にとって理想の文体を見つけたからこそ、繰り返しそれを書いていたのでないかと
思うのだ。さもなくば、一行に数時間も数日もかけたという大薮が、あんな傍目から見れば
いい加減な事をするはずがない。
どうせストーリーは似たようなものだからと、「租界」に至ってはストーリーさえも
リフレインさせたのかもしれない。特に晩年に至っては、銃の方は綿密な描写にもかかわ
らず性描写はおざなりだ。そう言えばエッセイでは、銃は彼一流の愛情を持って触れられて
いるものもあるのに(「二〇世紀」昭和41年十一月号掲載の文など)、女性に関しては
男尊的な表現が目立ってもいる(『女は台所にでもスッコんでればいいのに』中央公論昭和
三十五年八月号より)。文体は見つけたのだから、女なんかそれで書けばいいと思って
そうしたのかも知れない。肉体の衰えもあってなおさらそうしたのかも知れない。
結果的には、それがトリップを生むような前衛的な効果に繋がることになるのだが、
おそらく本人はそういう気持ちはなかっただろうと思う。何せ現代日本の文壇を馬鹿にして
いたのだから。
という事なのだが、皆さんはどう思われるだろうか。出来ればこの至らない文を契機に
して、大薮が残した最後の謎について語りたい。
157吾輩は名無しである:02/02/23 16:07
>>156
大藪には基本的に流用・パロディ・模作(自己作品も)する傾向があった。

「野獣死すべし」  Beast must die(ニコラス・ブレイク「糞!新自前」の和訳邦題のまんま流用)
盗作騒ぎを起した「火制地帯」

これはストーリーを「パターン」として捉える資質だと考えれば晩年の作品も頷けるような気が
する。
158吾輩は名無しである:02/02/27 22:47
>>157
そう、確かにストーリーより文体重視だったようだ。大藪にとってストーリーなど
パターン以外の何者でもなかったのかも知れない。
とすると、晩年の作品は、小説の筋書き自体を嘲っていたのだろうか?大藪はやはり
何か悟っていたのかも知れない。
ただボケているにしては、あまりに銃への描写が綿密過ぎる。やはりそう考えるのが
筋だと思う。
159吾輩は名無しである:02/02/27 22:52
ただ才能が枯渇しただけだよ。
160吾輩は名無しである:02/02/27 23:01
今日、ヘッドハンターを読み返した。
161吾輩は名無しである:02/02/27 23:24
>>159
単なる枯渇では、あんな破天荒な真似は出来ないと思うが。枯渇しているなら
むしろ安全に書こうとするだろう。だがそうしなかった。大藪たる所以では
ないだろうか。
162吾輩は名無しである:02/03/02 02:21
大藪の作品が内包する要素は 


    (活動的な肉体・頭脳・銃器に彩られた)


               永遠の青春
163吾輩は名無しである:02/03/04 12:45
青春は屍を超えて
164吾輩は名無しである:02/03/05 17:07
>>162
セルフ・インディペンデンス(自立)の精神も加えて欲しい。
165吾輩は名無しである:02/03/05 19:47
>163
ああ、いいよ。その感じ。わかる?
166吾輩は名無しである:02/03/14 21:40
>>165
具体的に。。。
167吾輩は名無しである:02/03/14 22:58
“瀟洒”という言葉を知ったのはたしか大藪の作品からだったと思う。
168吾輩は名無しである:02/03/19 14:43
高校の頃から読んでる(今34歳)。今でも読み返し読み返し。
実家に置いてあるのと合わせればほぼ全部読んでると思う。

俺的には「ヘッドハンター」が一番かな。それも1の方。
最初に読んだときにアタマ殴られた気がした。まさに狂気との狭間。
俺が持っているのは角川文庫の初版だけど、もうすり切れまくり。
買い直そうかと思ってる(今あるのは徳間だっけか)

「戦士の挽歌」も好きだなぁ。これも何百回も読んでる。
長い長いプロローグからの最後の怒り爆発がたまらなく好き。

「ウィンチェスターM70」もいいですね。プリ64モデルのウィンM70って、
「ヘッドハンター」の杉田も使っているけど、モーゼルHSCと並んで、
大藪小説の重要な銃だなと思う。

もちろん伊達邦彦も北野晶夫も朝倉哲也も西条秀夫も高見沢優も片山健一も
全部好きなんだけど。

伊達邦彦なら「野獣死すべし」は原点だから特別として、「諜報局破壊班員」と
「マンハッタン核作戦」が結構好き。
前者は邦彦らしいきらびやかな感じがいいし、後者はエンターテイメントとして、面白い。
最後の方の「野獣は甦える」「野獣は、死なず」辺りはあんまり好きじゃないかな。
DKと呼ばれる伊達邦彦って邦彦じゃない気がする(野獣も歳をとったと言うことか・・・)

文学じゃない?結構ですとも。俺は文学より大藪を読みたい。
169吾輩は名無しである:02/03/28 10:30
若き獅子の最期 上げ
170吾輩は名無しである:02/03/30 21:49
>>168
いいねえ。
171吾輩は名無しである:02/04/06 15:26
男たちよ闘いの荒野に氏ね
172吾輩は名無しである:02/04/06 23:37
このスレまだあったんだー。
とっくに沈んだものとばかり。
まったく気づかなかった。
173吾輩は名無しである:02/04/15 10:22
某大藪HPにて、2CHでもスレがたってると聞きやってきた。意外なことに
(つまりタワケを含めて多くが集う掲示板であるわりには)大藪の理解者
が多いことに驚いた。 129はおよそ度し難いが。
174吾輩は名無しである:02/04/22 22:22
>>173
激しく同意
175吾輩は名無しである:02/04/30 16:16
最初、親父の本棚に転がってたのを読んだ(餓狼の弾痕かな?)。
そのころは馬鹿にしてたけど、光文社文庫の『野獣死すべし』読んだら一気に
はまってしまった。『蘇る金狼』も好きです。
176吾輩は名無しである:02/04/30 18:26
>1
何がって、オマエの目が悪い、字が読めんくらい悪いのか?
禿しく板違い、一般書籍板かエンテメ板かアウトロー板へ
さっさと逝ってよし!
177吾輩は名無しである:02/04/30 19:00
板違い? なんでよ。
そういうお前は頭が悪い。
178吾輩は名無しである:02/04/30 21:21
>>176
お前多分一生文学が理解できないよ。
179吾輩は名無しである:02/05/02 00:02
>>176
なるほど、後期はほとんどウェルメイドというか、エンタメに徹して
しまったけど、『野獣死すべし』は少なからず文学的なところがある。
早くもジェネレーションギャップにも気づいているし、当時、すでに
日本社会がふやけ出していたのを教えてくれる。
180吾輩は名無しである:02/05/14 03:55
age
181吾輩は名無しである:02/05/26 14:13
門田泰明で何が悪い!
182吾輩は名無しである:02/05/26 14:30
いや、ちょっとそれは・・・。
183吾輩は名無しである:02/05/29 22:40
2000年か。
184吾輩は名無しである:02/06/08 05:00
age
185吾輩は名無しである:02/06/16 14:33
ageておこう。
186吾輩は名無しである:02/06/16 15:33
陳腐だと思うけど、確かに1の言ってることは当たってるような。
187吾輩は名無しである :02/06/16 15:41
このスレが立ったときは、俺もまだ20代だったのか・・・。
188吾輩は名無しである:02/06/19 23:26
噛むと果汁がサイダーのように口の中で飛ぶage
189吾輩は名無しである:02/06/19 23:30
>>1
イイけど、板違いや〜、禿しくや〜。逝って酒くらってよし!
190吾輩は名無しである:02/06/23 11:46
世の中サッカーサッカーで浮かれまくり、仕事はきつく、折角の休みだというのに肌寒い日。
ストレスもピークになってきたので、久しぶりに大薮を読みたくなってきた。
午後から、バドワイザーにビーフジャーキー、マールボロライトを肴に読みふけろうか。
さて、何を読もう・・・。
191吾輩は名無しである:02/07/07 01:47
黒豹
192吾輩は名無しである:02/07/07 03:19
は、止めといたら……
193吾輩は名無しである:02/07/11 00:57
台風の日は蘇る金狼を思い出す。
194吾輩は名無しである:02/07/27 14:26
age
195吾輩は名無しである:02/07/27 15:10
今、藪漕ぎして雉を撃ち、毛を毟って丸焼きにして、
油を滲ませて焼ける皮を見ながらしこってますが何か?
196吾輩は名無しである:02/07/27 15:22
「野獣死すべし」を読んで主人公に対する怒りと義憤を抱いたおれは痛いヤシですか
197吾輩は名無しである:02/08/03 00:54
スプリング
198吾輩は名無しである:02/08/04 19:50
こういうピカレスクを一般に広く浸透させたのは大藪春彦ですよね
199吾輩は名無しである:02/08/04 20:04
梅川みたいなキティを生んだ。
200143:02/08/07 01:14
おれが去年の10月にかいたまま倉庫いりもせずによくもまあ、
このスレッドが保っていたものだ。まさに野獣の生命力と悪魔(デーモン)
の導きだろう(W

いま読みなおしてるのが「傭兵たちの挽歌」。やはり家族を
愛し続けた彼ならではの素晴らしい作品は、
先にあげた「黒豹の・・・」とかこの作品といった
家族を奪われた男の復讐をテーマにしたものだと
改めておもった。冒頭の「わが息子、貴彦と克彦に・・・」
という文章がやけに泣ける。

こんなすばらしい作品を捧げられた長男さんと次男さん、
あんたら幸せ者だっ!!
201吾輩は名無しである:02/08/25 05:59
ほんとに古井スレだこと。
202吾輩は名無しである:02/08/25 06:02
最近はDVDも千円台前半で新品が買えるこのご時世。
このあいだ思い切って大藪原作の映画を4700円出して買いました。
すげー良かった。なので原作を読んでみたいと思ってる。
203吾輩は名無しである:02/08/28 21:09
>>202
映画は何をみたのでしょうか?
松田優作系だったらハズレはないと思います。
原作はそれに輪をかけて圧倒されます。
204吾輩は名無しである:02/08/28 21:15
嘘! ハズしまっくってるぞ。松田オオヤブ作品。
ハズし過ぎてシュールだったりもする。
優作が悪いっていうより脚本と演出が・・・・チョット。
205吾輩は名無しである:02/08/28 22:37
仲代達矢主演の「野獣死すべし」第1回映画化作品なんだが・・・。
今見ると貧乏臭くてなー。日本の雰囲気が北朝鮮っぽいショボさ。

あんな時代に生きてなくて良かったぜー。
206202:02/08/28 22:44
ええと「野獣死すべし」松田優作でした。
処女小説の映画化とあったので、
まずはこれかなと。

小説はいま読んでいる最中です。
読み始めると止まらない。
矢作とかよりいいかも。

>>204
なるほど・・・。
207米太郎:02/08/31 03:30
まだスレが生きちょったか・・・。
野獣死すべしはいいよね、手軽な現実逃避手段です。
208吾輩は名無しである:02/09/05 23:14
>>204
優作は悪くない。
それだけ原作が凄すぎるということか?
209202:02/09/06 15:52
「野獣」読了して、次は「蘇る金狼」でしたっけ?
DVDを買って観ました。う〜ん。
どっちがいいのか映画では判断つけかねたので、
古本屋で原作買って読み始めたところです。
210吾輩は名無しである:02/09/06 16:05
うちの親父ってさ、若い頃大藪ファンだったらしい。んで、長男の俺が生まれ
た時付けた名前が『汚れた英雄』の主人公「北野晶夫」からとったんだってさ。
それで厨房の頃それ読んだわけよ。
っていうか
ラストでしんでんジャン!レース中に。
211吾輩は名無しである:02/09/06 16:09
>>210
お、お前…晶夫、晶夫なのか?!
わしだ、父さんだ!
212210:02/09/06 16:17
>>211
お、お父さん(涙
213吾輩は名無しである:02/09/06 16:24
矢作のほうがオサレ〜だよね
214吾輩は名無しである:02/09/10 10:17
あ・じゃ・ぱ・ん!
215吾輩は名無しである:02/09/12 00:16
大薮が生きていたら、このテロ事件をどう扱うだろう。。。
216吾輩は名無しである:02/09/12 00:18
個人的な社会への恨みと性欲に還元してしまうよ。今まで通りにね。
217吾輩は名無しである
下北半島を吹っ飛ばしてしまうような奴だから
原発にデビルダイヴを敢行しなかったテロリストの甘さをなじるだろうな。